説明

通信不良区間検出システム及び通信不良区間検出方法

【課題】 断続的な通信不良を検出する通信不良区間検出システム及び不良区間検出方法を提供する。
【解決手段】送電電力制御用の伝送路4の一端に接続された遠方監視制御親局が死活監視信号を送信する間隔よりも短い間隔で、死活監視信号と同一の信号を定期的に伝送路4に送信する送信回路6と、送信回路6によって送信された死活監視信号を受信する受信回路7と、受信した死活監視信号の実測信号レベルを時系列に記録する記録装置8と、記録装置8によって記録された情報を出力する出力装置11とを有し、送信回路6と受信回路7は、遠方監視制御親局と遠方監視制御子局との間に接続されているシースアース5を死活監視信号の信号帰還用として用い、シースアース5の電位を基準として死活監視信号の送受信をするよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信不良区間検出システム及び通信不良区間検出方法に関し、特に送電電力制御用の伝送路において通信不良区間を検出する場合に適用して有用なものである。
【背景技術】
【0002】
電力会社では配電自動化システムを用いて、配電線開閉器の監視・制御や配電運転情報の受信・表示など配電状況を把握し機器の遠隔操作等を行い、発電した電力を効率的に送電している。
【0003】
配電自動化システムにおいては、支社や営業所などに設置された配電コンピュータと、電力を送電する際の中継所に設置された遠方監視制御親局(以下、遠制親局と称す)と、広範囲に渡る複数の配電用変電所に設置された遠方監視制御子局(以下、遠制子局と称す)と、電柱などに設置された遠方制御器とが送電電力制御用の伝送路で接続されており、配電状況の監視、機器を制御するための制御信号の授受が行われている。
【0004】
配電自動化システムの機能の一つとして、遠制親局が1時間に数回程度の死活監視信号を送信し、その信号を受信した遠制子局から遠制親局への応答信号の有無によって遠制子局との間の通信不良を検出するといったポーリングによる死活監視機能を備えている。その機能によって通信不良が検出されると、人間が現地にて遠制子局間の具体的な通信不良箇所を特定するために絶縁測定や信号レベルの測定などの調査を行う。現地での調査の際には、伝送路の切り離しなどを伴うため、配電自動化システムによる通常の遠制監視操作ができないという問題も生じている。
【0005】
上述した配電自動化システムにおいて、遠制親局と遠制子局の間をポーリングで死活の判断をする場合、死活監視信号の送信間隔よりも通信不良が長時間続くものであれば、ポーリングによって応答のない遠制子局を検出することができる。しかし、ポーリングによる信号が送信されていない間における障害の発生及び復旧を短期間に繰り返すような断続的な通信不良が起きる場合はそのような通信不良を検出することができない。
【0006】
そこで、上述のようなポーリング手法によるものではなく、伝達される信号レベルを常時監視することにより通信不良を検出する手法を用いた、モデムを介した2地点間の回線故障及びモデムの故障を検出する遠方監視制御システム(特許文献1参照)や、2地点間の送受信線の通信不良を検出する機器制御装置(特許文献2,3参照)が提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開2000−39916号公報
【特許文献2】特開2001−43103号公報
【特許文献3】特開2001−42901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に示す遠方監視制御システムでは、モデムを介した特定回線に適用可能なものであり、特許文献2及び特許文献3に示す機器制御装置では2地点間の通信不良を検出するものであるため、広範に渡る送電電力制御用の伝送路に適用することができない。
【0009】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ポーリングでは検出できない断続的な通信不良を検出し、かつ広範に渡る送電電力制御用の伝送路に適用可能な通信不良区間検出システム及び通信不良区間検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、送電する電力を監視制御するための信号を伝送する送電電力制御用の伝送路の一端に接続された遠方監視制御親局が前記伝送路の他端に接続された遠方監視制御子局に死活状況を探査する死活監視信号を定期的に送信して前記伝送路上の通信不良箇所を検出するための通信不良区間検出システムであって、前記遠方監視制御親局が前記死活監視信号を送信する間隔よりも短い間隔で、前記死活監視信号と同一の信号を定期的に前記伝送路に送信する送信手段と、前記送信手段によって送信された前記死活監視信号を受信する受信手段と、受信した前記死活監視信号の信号レベルである実測信号レベルを時系列に記録する記録手段と、前記記録手段によって記録された情報を出力する出力手段とを有し、前記送信手段と前記受信手段は、前記遠方監視制御親局と前記遠方監視制御子局との間に接続されているシースアースを前記死活監視信号の信号帰還用として用い、前記シースアースの電位を基準として前記死活監視信号の送受信をするよう構成したことを特徴とする通信不良区間検出システムにある。
【0011】
かかる第1の態様では、遠方監視制御親局が送信する間隔よりも短い間隔で死活監視信号を送信し、受信装置がその死活監視信号を時刻情報と共に記録するため、より短い時間内に発生する瞬間的な通信不良も記録されることとなり、人間が死活監視信号の信号レベルの時系列変化を見て、断続的な通信不良の発生区間を検出することが可能となる。またシースアースを基準電位に用いることで遠方監視制御親局又は遠方監視制御子局を伝送路から切り離すことなく死活監視信号の信号レベルを測定することが可能となる。
【0012】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記伝送路の通信状況の良否を判定するために用いる前記伝送路の特性情報を入力するための情報入力手段と、前記特性情報を基に、前記伝送路に異常が発生していない際に前記受信装置が受信するべき期待信号レベルを計算により求めると共に、前記実測信号レベルが前記期待信号レベルを下回った場合は前記送信装置と前記受信装置との間の前記伝送路に通信不良が発生していると判定する伝送路良否判定手段とを備えることを特徴とする通信不良区間検出システムにある。
【0013】
かかる第2の態様では、伝送路良否判定手段は、情報入力手段によって与えられた伝送路の特性情報を基に、伝送路に異常が発生していない際に受信すべき死活監視信号の信号レベルを計算により求め、その計算により求めた信号レベルよりも受信した死活監視信号の信号レベルが下回る場合は伝送路に通信不良があると判定する。このことにより、通信不良が発生しているか否かが自動的に判断されるので、速やかに通信不良箇所を特定することが可能となる。また、伝送路上で全く通信不良が発生していないときでも、受信手段を設ける場所によって受信する死活監視信号の信号レベルは異なるが、そのような信号レベルの差異も含めて通信不良が発生しているか否かが判断される。
【0014】
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記出力手段は、前記記録手段によって記録された情報と前記伝送路良否判定手段の判定結果情報を無線通信で前記遠方監視制御親局へ伝達することを特徴とする通信不良区間検出システムにある。
【0015】
かかる第3の態様では、記録手段で記録された死活監視信号の信号レベルを、遠方監視制御親局へ無線通信を用いて伝達することにより、伝送路の通信状況を一箇所で一元的に管理することが可能となる。
【0016】
本発明の第4の態様は、送電する電力を監視制御するための信号を伝送する送電電力制御用の伝送路の一端に接続された遠方監視制御親局が前記伝送路の他端に接続された遠方監視制御子局に死活状況を探査する死活監視信号を定期的に送信して前記伝送路上の通信不良箇所を検出するための通信不良区間検出システムにおいて、前記遠方監視制御親局が送信する間隔よりも短い間隔で、送信装置は前記死活監視信号と同一の信号を定期的に前記伝送路に送信し、少なくとも1以上の受信装置は前記伝送路に併設されているシースアースを基準電位として前記送信装置から送信された前記死活監視信号を受信し、前記受信装置は受信した前記死活監視信号の信号レベルである実測信号レベルを時系列に記録し、前記伝送路に異常が発生していない際に前記受信装置が受信するべき期待信号レベルを入力された前記伝送路の特性情報を基に計算により求め、前記実測信号レベルが前記期待信号レベルを下回った場合は、前記送信装置と前記受信装置との間で通信不良が発生している判断することを特徴とする通信不良区間検出方法にある。
【0017】
かかる第4の態様では、送信装置は遠方監視制御親局が送信する間隔よりも短い間隔で伝送路に死活監視信号を送信し、受信装置はその死活監視信号を受信するため、従来では検出できなかった短時間に発生する瞬間的な通信不良を検出することができる。また、予め与えられた伝送路の特性情報を基に受信装置が設けられる場所に応じた受信すべき信号レベルを計算し、その計算した信号レベルと観測した信号レベルを比較して通信不良の有無を自動的に判断する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、比較的短期間に通信不良の発生及び復旧を繰り返すような通信不良を検出することが可能となり、且つ伝送路上に送信装置によって送信された死活監視信号を受信する受信装置を複数同時に設置することにより、広範囲に渡る伝送路で発生する通信不良を検出することが可能となる。また伝送路に併設されているシースアースを基準電位として死活監視信号を送受信することにより、遠方監視制御親局又は遠方監視制御子局を伝送路から切り離すことなく死活監視信号の信号レベルを測定することが可能となる。さらに予め伝送路の特性情報を与えることにより、自動的に通信不良の発生の存否を判断することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
【0020】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る通信不良区間検出システムの概略図である。本実施形態の通信不良区間検出システム1は、遠制親局と遠制子局を結ぶ伝送路4とシースアース5から分岐して接続された送信装置2と受信装置3からなっている。ここでシースアース5とは伝送路のシースをアースとしたものである。
【0021】
送信装置2は伝送路に対して死活監視信号を送信するための装置であり、信号の送信手段として送信回路6を有している。伝送路4とシースアース5に接続された送信回路6は、シースアース5の電位を基準として、遠制親局が遠制子局を死活監視するために送信する信号と同一の死活監視信号を伝送路4に定期的に送信する。
【0022】
受信装置3は伝送路4に送信された死活監視信号を受信して得た情報と予め与えられた情報を基に通信路の良否判定を行う装置であり、受信手段として受信回路7、記録手段として記録装置8、伝送路良否判定手段として伝送路良否判定装置9、情報入力手段として入力装置10及び出力手段として出力装置11を有している。
【0023】
受信回路7は伝送路4とシースアース5に接続され、シースアース5の電位を基準として送信回路6から送信された死活監視信号を受信する回路であり、受信した死活監視信号のレベルを記録装置8へ伝達する。
【0024】
記録装置8は、受信回路7にて受信された死活監視信号のレベルを受信した時刻と共に記録媒体に記録する装置である。
【0025】
入力装置10は、人間が受信装置3に情報を与えるための情報入力部である。入力する情報は伝送路の通信不良を判定するために必要な種々の伝送路情報であり、少なくとも送信装置2と受信装置3との間の距離情報が入力可能である。
【0026】
伝送路良否判定装置9は、記録装置8によって時系列に記録された死活監視信号レベルの情報と入力装置10によって入力された伝送路情報を得られるように構成され、それら情報を基に伝送路で通信不良が発生していないかを判断するための装置である。
【0027】
出力装置11は、記録装置8にて記録された時系列の死活監視信号レベルそのものを表示するほか、伝送路良否判定装置9の判定結果を表示できるよう構成された装置である。
【0028】
図2は、本発明の実施形態1に係る通信不良区間検出システムを伝送路に配置した状態を示す概略図である。配電自動化システム20は、伝送路4及びシースアース5で接続された1つの遠制親局21と複数の遠制子局30〜34の監視・操作を行っている。
【0029】
上述のような構成に対して、通信不良区間を検出するために送信装置23、受信装置24,25,26を各所に適宜配置する。配置する場所は伝送路4、シースアース5に接続できれば、特に限定されるものではない。本実施形態1では、受信装置25のように遠制子局30の設備がある場所に併設し、受信装置24のように遠制子局30,31の中間地点に設置する。
【0030】
なお、範囲28に示す領域は、従来のポーリングでは検出しにくい断続的な通信不良が生じる範囲を示している。ここで過去の経験を通じて上述のような範囲が既知である場合、受信装置3をその範囲に重点的に複数配置すれば、広範囲に複数の受信装置3を配置することにより発生する時間的及び経済的なコストを抑えることができる。
【0031】
上述の構成を有する本実施形態1において、通信不良区間検出システム1は以下に説明するような通信不良が発生した区間を検出することを可能とする。
【0032】
図3は図2の28の範囲を拡大したものであり、遠制子局30と遠制子局31との間の不良箇所35で、少なくとも遠制親局21から送信される死活監視信号が到達する間隔よりも短い時間に通信不良が断続的に発生しているものとする。
【0033】
この場合、まず送信装置23を遠制親局21の近辺に接続する。具体的には遠制子局30がある施設内で送信装置23を伝送路4及びシースアース5に接続する。同様に遠制子局30,31の中間地点に受信装置24を、遠制子局31がある施設内で受信装置25を接続する。従来、通信不良が発生している区間を検出する場所は、遠制子局30,31の箇所だけに限定されていたが、本実施形態1において通信不良を検出する受信装置24,25のように配置すれば、通信不良をより良い精度で検出することができる。すなわち、従来では通信不良が発生している区間は遠制子局30と遠制子局31の間であるという精度で検出可能であったのに対して、本実施形態1においては通信不良が発生している区間は送信装置23と受信装置24の間又は受信装置24と受信装置25の間であるというように通信不良区間をより狭い範囲に限定して検出することが可能である。
【0034】
次に受信装置24の入力装置10に対して情報入力を行う。ここで入力する情報は、送信装置23からの距離と良否判定閾値である。良否判定閾値については後述する。
【0035】
受信装置24の伝送路良否判定装置9は入力された距離情報を基に、送信装置23から送信された死活監視信号の信号レベルがどの程度電圧降下を起こすかを計算により求め、その電圧降下する分を加味した信号レベルを期待信号レベルとして保持する。ここで期待信号レベルとは、伝送路4に通信不良が起きていない状態において受信装置24が受信する送信装置23からの死活監視信号の信号レベルのことをいう。例えば送信装置23が送信する信号レベルが図4の信号レベル特性40に示すように、どの時刻においても信号レベルが10であるならば、受信装置24の期待信号レベルは信号レベル特性40から電圧降下した分だけ下回るような信号レベル特性41として示される信号レベルとなる。同様に受信装置25においても情報を入力することで、受信装置25の伝送路良否判定装置9は信号レベル特性43として示される期待信号レベルを計算により求める。
【0036】
受信装置24,25に距離及び良否判定閾値の情報が設定され死活監視信号を受信可能にした後、送信装置23は受信装置24,25に対して死活監視信号を送信する。死活監視信号の送信間隔は少なくとも数秒に1回の割合で行う。
【0037】
送信された死活監視信号が受信装置24に到達すると、受信装置24によってその信号レベルが時刻情報と共に記録される。受信・記録された信号レベルは信号レベル特性42として示される。
【0038】
受信装置24の伝送路良否判定装置9は、信号レベル特性41に示される期待信号レベルと信号レベル特性42に示される観測した死活監視信号の信号レベルを比較して、通信不良か否かを判断する。すなわち、先に入力した良否判定閾値に期待信号レベルをかけた値よりも、受信装置24が実際に受信した信号レベルが下回ったら通信不良と判断する。具体的には、信号レベル特性41に示す期待信号レベルと受信装置24に入力した良否判定閾値をかけた値が8であった場合、信号レベル特性42に示す信号レベルは8を下回ることはないので、通信不良を起こしていると判定されることはない。
【0039】
同様に受信装置25においても死活監視信号が到達し、信号レベル特性44のような信号レベルが記録される。信号レベル特性43に示す期待信号レベルと受信装置25に入力した良否判定閾値をかけた値が6であった場合、時刻0から10の間においては、信号レベル特性44に示す信号レベルは6を下回ることがないので、通信不良と判断されない。
しかし、時刻10から15の間において、信号レベル特性44に示す信号レベルは6を下回るので、通信不良が起きていると判断される。
【0040】
すなわち、従来の通信不良区間検出方法において例えば遠制親局がポーリングをする時刻が図4の時刻5と時刻20であった場合は、その間の通信不良を検出できなかったのに対し、本実施形態における通信不良区間検出システム1を用いることによって、上述した時刻10から15の間のような瞬間的な通信不良を検出することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は伝送路における通信不良を検出する場合に関連する産業分野で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態1に係る通信不良区間検出システムの概略図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る通信不良区間検出システムを伝送路に配置した状態を示す概略図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る通信不良区間検出システムを二つの遠方監視制御子局間に配置した状態を示す概略図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る通信不良区間検出システムが記録する死活監視信号のパターン例を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 通信不良区間検出システム
2 送信装置
3 受信装置
4 伝送路
5 シースアース
6 送信回路
7 受信回路
8 記録装置
9 伝送路良否判定装置
10 入力装置
11 出力装置
20 配電自動化システム
21 遠制親局
23 送信装置
24〜26 受信装置
30〜34 遠制子局


【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電する電力を監視制御するための信号を伝送する送電電力制御用の伝送路の一端に接続された遠方監視制御親局が前記伝送路の他端に接続された遠方監視制御子局に死活状況を探査する死活監視信号を定期的に送信して前記伝送路上の通信不良箇所を検出するための通信不良区間検出システムであって、
前記遠方監視制御親局が前記死活監視信号を送信する間隔よりも短い間隔で、前記死活監視信号と同一の信号を定期的に前記伝送路に送信する送信手段と、
前記送信手段によって送信された前記死活監視信号を受信する受信手段と、
受信した前記死活監視信号の信号レベルである実測信号レベルを時系列に記録する記録手段と、
前記記録手段によって記録された情報を出力する出力手段とを有し、
前記送信手段と前記受信手段は、前記遠方監視制御親局と前記遠方監視制御子局との間に接続されているシースアースを前記死活監視信号の信号帰還用として用い、前記シースアースの電位を基準として前記死活監視信号の送受信をするよう構成したことを特徴とする通信不良区間検出システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記伝送路の通信状況の良否を判定するために用いる前記伝送路の特性情報を入力するための情報入力手段と、
前記特性情報を基に、前記伝送路に異常が発生していない際に前記受信装置が受信するべき期待信号レベルを計算により求めると共に、前記実測信号レベルが前記期待信号レベルを下回った場合は前記送信装置と前記受信装置との間の前記伝送路に通信不良が発生していると判定する伝送路良否判定手段とを備えることを特徴とする通信不良区間検出システム。
【請求項3】
請求項1又は2の何れかにおいて、
前記出力手段は、前記記録手段によって記録された情報と前記伝送路良否判定手段の判定結果情報を無線通信で前記遠方監視制御親局へ伝達することを特徴とする通信不良区間検出システム。
【請求項4】
送電する電力を監視制御するための信号を伝送する送電電力制御用の伝送路の一端に接続された遠方監視制御親局が前記伝送路の他端に接続された遠方監視制御子局に死活状況を探査する死活監視信号を定期的に送信して前記伝送路上の通信不良箇所を検出するための通信不良区間検出システムにおいて、
前記遠方監視制御親局が送信する間隔よりも短い間隔で、送信装置は前記死活監視信号と同一の信号を定期的に前記伝送路に送信し、
少なくとも1以上の受信装置は前記伝送路に併設されているシースアースを基準電位として前記送信装置から送信された前記死活監視信号を受信し、
前記受信装置は受信した前記死活監視信号の信号レベルである実測信号レベルを時系列に記録し、
前記伝送路に異常が発生していない際に前記受信装置が受信するべき期待信号レベルを入力された前記伝送路の特性情報を基に計算により求め、
前記実測信号レベルが前記期待信号レベルを下回った場合は、前記送信装置と前記受信装置との間で通信不良が発生している判断することを特徴とする通信不良区間検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−158746(P2007−158746A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−351498(P2005−351498)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】