説明

通信端末の遠隔制御システムおよび方法

【課題】
多数の通信端末の設定変更を高速かつ高いセキュリティで実行する遠隔制御システムおよび方法を提供する。
【解決手段】
IP電話端末の設定変更を行う際、リモートリセット装置50は当該IP電話端末の加入者情報を登録し、このIP電話端末へ発呼する。IP電話端末は、予め登録された発信元からの着呼である場合に、設定サーバ40へ設定要求を送信する。その応答として設定サーバ40から受信した設定情報を設定し、設定完了通知をリモートリセット装置50へ送信する。設定完了通知を受信すると、リモートリセット装置50は当該IP電話端末の加入者情報を削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信端末の遠隔制御システムに係り、特に遠隔の管理者により通信端末の設定変更を可能にするシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電話機や情報通信端末などの通信端末を遠隔操作するシステムはこれまでにも種々提案されてきた。たとえば、特開昭64−36191号公報(特許文献1)には、遠隔保守端末がSETUPメッセージのユーザ・ユーザ情報要素を用いて設定情報を通信端末へ伝送し、通信端末からは同様にユーザ・ユーザ情報要素を用いて設定完了通知を遠隔保守端末へ返送する遠隔制御システムが開示されている。
【0003】
特開2003−92640号公報(特許文献2)には、予め所定の電話番号を登録しておき、発信元の電話番号が登録番号と一致した時に発呼側の遠隔操作を許可する電話通信制御器が開示されている。同様に、発信元のIPアドレスをチェックしてセキュリティを強化する技術が特開平6−37752号公報(特許文献3)に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開昭64−36191号公報(第6ページ右上欄16行〜左下欄4行参照)
【特許文献2】特開2003−92640号公報(段落0021参照)
【特許文献3】特開平6−37752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の遠隔制御システムは、通信端末に対して設定情報を一方的に送信するものであり、多数の通信端末に対して設定変更を効率的に実行することができなかった。たとえば、特許文献1に記載されたシステムでは、遠隔保守端末が設定完了通知を受け取らない限り当該通信端末の設定を完了することができない。このために、多数の通信端末の設定更新を行う場合には、遠隔保守端末に大きな負荷がかかってします。
【0006】
また、管理装置が通信端末へ設定情報を送信したときに、その通信端末が常に設定変更できる状態であるとは限らない。通信端末のユーザはいつ設定変更されるのか知ることができないからである。逆に、通信端末側が再設定のための定期的なポーリングを行う場合には、提供者側が任意のタイミングで設定変更することができない。このために最新の設定情報に変更されても即座に更新できないという問題が生じてしまう。
【0007】
また、外部からHTTPやTELNETなどによりアクセスされ設定情報の設定が実行される場合、不正アクセスによって通信端末が操作され内部の情報が盗まれる可能性も否定できない。上述した特許文献2および特許文献3では、発信元の電話番号やIPアドレスをチェックすることで不正アクセスに対抗しているが、このチェックを通過してしまえば内部に侵入されてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明による遠隔制御システムは、通信端末に情報の更新を起動する遠隔制御機能と、通信端末が取得する情報を提供する情報提供機能とが分離していることを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明によれば、通信ネットワークに接続された通信端末に対して設定管理を行う遠隔制御システムにおいて、ある通信端末の設定変更を行う際に当該通信端末に対して発呼する遠隔制御手段と、前記通信端末から受信した設定要求に応答して前記通信端末へ必要な情報を送信する情報提供手段と、を有し、前記遠隔制御手段と前記情報提供手段とが分離していることを特徴とする。
【0010】
前記通信端末は前記遠隔制御手段からの前記発呼に応答して前記設定要求を前記情報提供手段へ送信することを特徴とする。
【0011】
前記通信端末は前記情報提供手段から受信した前記必要な情報を設定すると、設定完了通知を前記遠隔制御手段へ送信することが望ましい。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、前記情報提供手段は、前記通信ネットワークが提供する所定サービスを受けるための設定情報を格納したサーバであり、前記遠隔制御手段は、前記発呼の対象である前記通信端末を識別する情報を前記サーバへ通知する。
【0013】
本発明の他の実施形態によれば、前記情報提供手段は、前記通信端末に設定されるファームウエアを格納したサーバである。
【0014】
本発明の他の側面によれば、遠隔装置は、ある通信端末の設定変更を行う必要が生じると当該通信端末に対して発呼し、前記通信端末は、前記遠隔装置から前記発呼を受信すると、情報提供装置に対して必要な情報を要求し、前記情報提供装置は、前記通信端末からの要求に応答して前記通信端末へ前記必要な情報を送信し、前記通信端末は、前記情報提供装置から受信した前記必要な情報により設定変更を行う、ことを特徴とする。
【0015】
本発明による遠隔制御システムの通信端末は、所定の発信元情報を格納する格納手段と、着呼が発生すると、その発信元情報が前記所定の発信元情報と一致するか否かを判定する手段と、前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、所定の情報提供装置に対して情報要求を送信し、当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した情報を設定する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
前記通信端末は、さらに、前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、現在の設定情報を初期化する初期化手段を有する。望ましくは、前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、前記制御手段は端末使用状況をチェックし、使用されていないときに前記初期化手段により現在の設定情報を初期化する。
【0017】
本発明による遠隔制御システムの遠隔制御装置は、前記所定サービスの提供者により指定された設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録する格納手段と、前記指定された通信端末に対して、設定情報要求を起動するための発呼を行う通信手段と、前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、前記格納手段から当該通信端末に関する管理情報を削除する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
前記遠隔制御装置は前記発呼からの経過時間を計測するタイマを更に有し、前記制御手段は、前記設定完了通知を所定時間内に受信したときに前記格納手段から当該通信端末に関する管理情報を削除することが望ましい。さらに、前記設定完了通知を所定時間内に受信しなかった場合には、前記制御手段はその旨を前記所定サービス提供者へ通知することが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、通信端末に情報の更新を起動する遠隔制御機能と、通信端末が情報を取りに行く情報提供機能とを分離させたことで、それぞれの通信端末の状況に応じて必要な情報を取得することが可能となる。すなわち、一方は起動をかけるであり、他方は要求があった場合のみ情報を通信端末へ配布するだけである。したがって、ネットワーク負荷が低減すると共に、遠隔制御する側の負荷も大幅に低減し、多数の通信端末を高速で更新処理することが可能となる。
【0020】
また、遠隔制御装置が通信端末の更新処理を起動するために、サービス提供者が任意のタイミングで更新処理を実行することができ、遅滞なく最新の情報に更新することができる。
【0021】
さらに、遠隔制御装置は通信端末の更新処理を起動するために発呼するだけであり、設定情報を送信しているわけではない。設定情報は通信端末が自ら情報提供装置へアクセスしてダウンロードする。したがって、通信端末が予め決められた遠隔制御装置からの着呼であることをチェックするだけで、不正アクセスによって情報を盗まれたり、不正に設定されたりする事態を有効に防止でき、セキュリティを向上させることができる。また、通信端末が情報を取りに行くのであるから、通信端末利用者は容易にサービス変更を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
1.システムの構成
図1は本発明の第1実施形態による遠隔制御システムの構成を示すブロック図である。ここではIP電話網を利用したIP電話端末のシステムを好適な例として示す。
【0023】
図1において、複数(N個)のIP電話端末1が回線設備10の物理ポートP1〜PNによってアクセス回線にそれぞれ物理的に接続されている。回線設備10は、アクセス回線と回線事業者網20およびIP電話網30とをそれぞれ接続するネットワーク中継装置であり回線事業者により管理される。回線事業者は、アクセス回線の利用を加入者に提供する。回線事業者網20には情報提供装置としての設定サーバ40が接続され、IP電話網30には遠隔制御装置としてのリモートリセット装置50が接続されている。設定サーバ40とリモートリセット装置50とは分離して設けられ通信可能に接続されている。
【0024】
IP電話端末は、IP電話サービス提供者と利用契約を結んで利用する加入者宅(自宅、事業所など)に設置されるネットワーク接続装置である。それ自体に電話機能を含むIP電話機でもよいし、電話機を外付けするターミナルアダプタ型であってもよい。ただし、IP電話端末は、工場出荷時の状態でアクセス回線に物理的に接続すると、回線事業者網20によって自動的に設定処理を実行する機能を有する。このような機能は、回線事業者、IP電話事業者により運用されている周知の機能である。
【0025】
設定サーバ40は、回線事業者により管理されるWebサーバ等の情報処理装置であり、利用契約を締結した加入者の加入者設定情報41を格納するデータベースを有する。設定サーバ40は、後述するように、リモートリセット装置50と連携し、IP電話端末からの設定要求に応じて設定情報を送信する機能を有する。
【0026】
リモートリセット装置50は加入者管理情報51および実行管理データベース52を有し、後述するように、IP電話端末に対して設定変更を知らせる発呼を行う機能を有する。この発呼を受けたIP電話端末は現在の動作状況をチェックし、設定可能であれば、設定サーバ40に対して設定要求を送信し、設定サーバ40から設定情報をダウンロードして設定を実行する。
【0027】
(通信端末)
図2は本実施形態による遠隔制御システムにおけるIP電話端末の構成を概略的に示すブロック図である。ただし、本発明に関連する部分のみを図示し、他の構成は省略している。
【0028】
図2において、IP電話端末は回線設備10の物理ポートに接続する送受信部101を有する。送受信部101は、たとえばイーサネット(登録商標、以下同様)フレーム化などの処理も行う。IP電話端末は、制御部102の制御下で、アクセス回線を通して設定サーバ40あるいはリモートリセット装置50と通信可能である。
【0029】
IP電話機能は、設定情報メモリ104に設定された制御情報に基づいて、IP電話制御部103により実行される。具体的には、IP電話の発信および着信を制御し、設定情報メモリ104に格納された特定発信元情報を用いて特定装置(ここではリモートリセット装置50)からの発呼であるか否かを判断し、当該特定装置からの発呼であれば、制御部102に指示して設定情報初期化部105により設定情報メモリ104を初期化する。
【0030】
設定情報メモリ104にはIP電話機能に必要な情報が格納され、後述するように設定サーバ40から最新版の制御情報をダウンロードすることができる。また、制御部102の制御にしたがって、設定情報メモリ104の内容は設定情報初期化部105によって初期化される。設定完了通知部106は、設定情報メモリ104が初期化された後に設定情報を取得して設定情報メモリ104に格納すると、設定完了通知を作成し、制御部102の制御下でIP電話網30と通してリモートリセット装置50へ送信する。
【0031】
制御部102は、具体的にはIP電話端末全体の動作制御を行うプログラム制御プロセッサであり、図示しないメモリに格納されたプログラムを実行することで上記各機能の制御を実行する。なお、プログラムによって上記各機能を実現することもできる。たとえば、アプリケーション(Webサーバへのアクセスを実行するプログラム)を用いて設定サーバ20およびリモートリセット装置50へのアクセス制御を実行することができる。
【0032】
設定情報メモリ104には、工場出荷時の状態では、回線事業者網20に接続するための情報(回線事業者共通情報)が予め格納されている。設定サーバ40からダウンロードした設定情報が設定情報メモリ104に設定されると、IP電話網30を利用したIP電話サービスを受けることが可能となる。さらに、設定情報メモリ104には、特定発信元情報としてリモートリセット装置50の電話番号およびIPアドレスが、工場出荷時に格納されていてもよいし、あるいは、設定サーバ40により設定されてもよい。なお、セキュリティを向上させるために、IP電話のプロトコル内に特殊コードを定義して識別させることも可能である。
【0033】
(リモートリセット装置)
図3は本実施形態による遠隔制御システムにおけるリモートリセット装置の構成を概略的に示すブロック図である。リモートリセット装置50は、IP電話網30を介して送受信を行うための送受信部501と設定サーバ40との連携のためのインタフェース502とを有する。送受信部501は、たとえばイーサネットフレーム化などの処理も行う。
【0034】
更に、リモートリセット装置50は、IP電話制御部503、制御部504および設定完了通知処理部505を有し、再設定が必要なIP電話端末への発呼、そのIP電話端末からの設定完了通知の受信および設定完了処理が実行される。制御部504は、実行管理データベース506および加入者管理情報メモリ507を用いてリモートリセット装置50の全体的な動作を制御する。また、再設定が必要なIP電話端末は、登録部508を通してIP電話サービス提供者により指定される。言い換えれば、登録部508は、設定変更の必要なIP電話端末をIP電話サービス提供者がリモートリセット装置50に対して指定できるインタフェースを提供する。
【0035】
加入者管理情報メモリ507には、各加入者のIP電話番号、そのIP電話端末の装置識別情報、現在の設定情報のバージョン等の管理情報が格納されている。装置識別情報は、設定サーバ40が設定対象である装置を識別可能な情報であり、たとえばIP電話端末がHTTP等によりアクセスする際に必要となる識別IDおよびパスワード、あるいは、IP電話端末にユニークに割り当てられたMACアドレス等の固有情報である。
【0036】
実行管理データベース506には、設定変更の対象となるIP電話端末のIP電話番号および装置識別情報が登録される。サービスの変更などによってある加入者の加入者管理情報を変更する必要が生じると、IP電話サービス提供者は登録部508を通して当該加入者を指定する。制御部504は、指摘された加入者のIP電話番号とその装置識別情報とを加入者管理情報メモリ507から検索し実行管理データベース506に登録する。
【0037】
そして、制御部504は、実行管理データベース506に登録された加入者のIP電話端末に対して発呼する。その際、IP電話プロトコルのメッセージ部分を利用し、発信元であるリモートリセット装置50を特定する情報を付加してもよい。
【0038】
設定完了通知処理部505は、加入者のIP電話端末から設定完了通知を受信すると、当該加入者の登録情報を実行管理データベース506から削除する指示を制御部504へ出力する。
【0039】
なお、リモートリセット装置50の構成は図3に示すものに限定されない。例えば、パーソナルコンピュータを実行管理データベース506および加入者管理情報メモリ507が接続された制御部504として使用し、それに送受信部501、IP電話制御部503および設定完了通知処理部505を接続した構成でもよい。
【0040】
また、IP電話制御部503は、リモートリセット装置50に内蔵される必要はない。たとえば、外部からコマンド制御可能なIP電話機能を有するモデムやIP電話機をパーソナルコンピュータに接続し、パーソナルコンピュータからの制御によりIP電話端末へ発呼するように構成することもできる。さらに、設定完了通知処理部505も独立したパーソナルコンピュータで構成することもできる。
【0041】
制御部504は、具体的にはリモートリセット装置全体の動作制御を行うプログラム制御プロセッサであり、図示しないメモリに格納されたプログラムを実行することで上記各機能の制御を実行する。
【0042】
2.システムの動作
図4は本実施形態による遠隔制御方法を示すシーケンス図であり、図5はリモートリセット装置50、設定サーバ40およびIP電話端末におけるそれぞれの動作の連携を概略的に示すフローチャートである。図4および図5は同じ遠隔制御動作を示しているので、以下図5のフローチャートを中心にしてシステムの動作を説明する。
【0043】
IP電話サービスの加入者に設定変更の必要が生じると、IP電話サービス提供者は登録部508を通して設定変更を実行する対象者を入力する(ステップS101)。実行対象者が入力されると、制御部504は加入者管理情報メモリ507を参照して当該加入者のIP電話番号および当該加入者の端末識別情報を実行管理データベース506に登録する(ステップS102)。同時に、制御部504はインタフェース502を通して当該IP電話番号および装置識別情報と変更設定値とを設定サーバ40へ送信し、設定サーバ40において設定値の登録が行われる(ステップS103)。
【0044】
続いて、制御部504はIP電話制御部503に対して当該加入者のIP電話番号に発呼するように指示し、IP電話制御部503は送受信部501から当該IP電話端末に対して発呼する(ステップS104)。このように、加入者のIP電話番号を用いて発呼するので、IP電話サービス提供者はIP電話端末のIPアドレスを管理する必要がない。なお、後述するように、制御部504はタイマを起動し、この発呼に対して設定完了通知を所定時間内に受信するかどうかをチェックする。
【0045】
IP電話端末には、リモートリセット装置50の電話番号およびIPアドレスが設定情報メモリ104に登録されている(ステップS105)。したがって、送受信部101により着呼を検出すると、制御部102はIP電話プロトコルの発信者電話番号および送信元IPアドレスをチェックして、設定情報メモリ104に登録されている電話番号およびIPアドレスと一致するか否かを判定する(ステップS106)。その際、IP電話プロトコルのメッセージ部分も判定材料として利用することもできる。
【0046】
着呼が予め登録された発信元でない場合は(ステップS106の“対象外”)、通常の着信として扱い(ステップS107)、予め登録された発信元であれば(ステップS106の“一致”)、制御部102は現在の使用状況をチェックする(ステップS108)。そのとき加入者が電話を使用していれば(ステップS108の“使用中”)、制御部102は当該リセット動作を終了し送受信部101を通してリモートリセット装置50へビジーを返す(ステップS109)。
【0047】
加入者が電話を使用していなければ(ステップS108の“アイドル”)、制御部102は当該着呼に応じて設定情報初期化部105を起動し、設定情報メモリ104の設定情報を初期化する(ステップS110)。その際、使用者にモニタあるいは報知手段(図示せず)を用いて設定情報が更新されることを知らせてもよい。
【0048】
設定情報が初期化されると、制御部102は設定情報メモリ104から当該端末の固有値(例えば、MACアドレスあるいは装置のシリアル番号)と装置情報(たとえば装置名称あるいはファームウエアのバージョン)とを読み出し、HTTP等のアプリケーションにより設定サーバ40に対して設定要求を行う(ステップS111)。
【0049】
設定サーバ40は、ステップS103においてリモートリセット装置50から設定変更のあるIP電話端末の装置識別情報を既に登録しているので、受信した設定要求の端末固有値および装置情報から設定変更を行うIP電話端末を識別することができ、更新された設定情報を当該IP電話端末へ送信する(ステップS112)。
【0050】
更新された設定情報を設定サーバ40から受信すると、IP電話端末の制御部102は受信した設定情報を設定情報メモリ104に格納し、これによってIP電話サービスの提供を受けることが可能となる(ステップS113)。設定情報の設定が完了すると、制御部102は設定情報メモリ104から当該端末の固有値および装置情報を読み出し、HTTP等のアプリケーションによりリモートリセット装置50へ設定完了通知を送信する(ステップS114)。
【0051】
リモートリセット装置50は所定時間内に設定完了通知を受信すると、設定完了通知の端末固有値および装置情報により特定される加入者情報を実行情報データベース506から削除する(ステップS115)。なお、端末の固有値およびIP電話番号は、IP電話端末を配布する際にIP電話サービス提供者が事前登録してもよい。また、IP電話端末が工場出荷状態で設定サーバ40に通知した際に取得した端末固有値を設定サーバ40およびリモートリセット装置50が共有してもよい。
【0052】
3.リモートリセット装置の実行管理
図6は本実施形態におけるリモートリセット装置50の実行データベースの制御フローを示すフローチャートである。
【0053】
上述したように、IP電話サービスの加入者に設定変更の必要が生じると、IP電話サービス提供者は登録部508を通して設定変更を実行する対象者を入力し、制御部504は加入者管理情報メモリ507を参照して当該加入者のIP電話番号および当該加入者の端末識別情報を実行管理データベース506に登録する(ステップS201)。同時に当該IP電話番号および装置識別情報が設定サーバ40へ送信される。
【0054】
続いて、制御部504の制御によりIP電話制御部503は送受信部501から当該加入者のIP電話端末に対して発呼し(ステップS202)、タイマを開始する(ステップS203)。制御部504はタイマがタイムアウトする前に(ステップS204の“継続”)、設定完了通知を受信したか否かを判定する(ステップS205)。設定完了通知を受信していない場合には(ステップS205の“なし”)、ステップS204へ戻る。タイマがタイムアウトするまでに設定完了通知を受信すれば(ステップS205の“あり”)、当該設定完了通知の端末固有値および装置情報により特定される加入者情報を実行情報データベース506から削除する(ステップS206)。
【0055】
設定完了通知を受信する前にタイムアウトすれば(ステップS204の“満了”)、異常通知をIP電話サービス提供者へ通知し(ステップS207)、実行管理データベース506は維持される(ステップS208)。この場合、IP電話サービス提供者は、再度IP電話端末へ発呼する(ステップS202)ように運用することもできる。
【0056】
4.他の実施形態
上述した実施形態による遠隔制御システムでは、IP電話サービスを利用するための設定情報を更新する例を説明したが、このような設定情報だけでなく、ファームウエアを更新する場合にも本発明は適用可能である。そこで、設定サーバの代わりに、ファームウエアバージョンアップサーバを利用した遠隔制御システムについて説明する。
【0057】
図7は本発明の他の実施形態による遠隔制御方法を示すシーケンス図である。本実施形態による遠隔制御システムは、リモートリセット装置50、ファームウエアバージョンアップサーバ60および複数のIP電話端末からなるものとする。ただし、図1〜図4に示すシステムのブロックと同一あるいは類似の機能を有するブロックには同一参照番号を付している。
【0058】
IP電話サービスの加入者にファームウエア更新の必要が生じると、IP電話サービス提供者は登録部508を通してファームウエアの更新を必要とする対象者を入力し、当該加入者のIP電話番号および当該加入者の端末識別情報を実行管理データベース506に登録する。
【0059】
続いて、制御部504はIP電話制御部503に対して当該加入者のIP電話番号に発呼するように指示し、IP電話制御部503は送受信部501から当該IP電話端末に対して発呼する。上述したように、発呼すると、制御部504はタイマを起動し、この発呼に対する設定完了通知を所定時間内に受信するかどうかをチェックする。
【0060】
IP電話端末には、リモートリセット装置50の電話番号およびIPアドレスが設定情報メモリ104に登録されているので、送受信部101により着呼を検出すると、制御部102はIP電話プロトコルの発信者電話番号および送信元IPアドレスをチェックして、設定情報メモリ104に登録されている電話番号およびIPアドレスと一致するか否かを判定する。その際、IP電話プロトコルのメッセージ部分も判定材料として利用することもできる。
【0061】
着呼が予め登録された発信元でない場合は通常の着信として扱い、予め登録された発信元であれば、制御部102は現在の使用状況を確認する。加入者が電話を使用していれば、制御部102は当該リセット動作を終了し送受信部101を通してリモートリセット装置50へビジーを返す。加入者が電話を使用していなければ、制御部102はHTTP等のアプリケーションによりファームウエアバージョンアップサーバ60に対してバージョンアップ要求を行う。ファームウエアバージョンアップサーバ60からバージョンアップしたファームウエアをダウンロードすると、ファームウエアのバージョンアップを実行する。
【0062】
ファームウエアのバージョンアップが完了すると、制御部102は設定情報メモリ104から当該端末の固有値(例えば、MACアドレスあるいは装置のシリアル番号)と装置情報(たとえば装置名称あるいはファームウエアのバージョン)とを読み出し、HTTP等のアプリケーションによりリモートリセット装置50へ設定完了通知を送信する。
【0063】
リモートリセット装置50は所定時間内に設定完了通知を受信すると、設定完了通知の端末固有値および装置情報により特定される加入者情報を実行情報データベース506から削除する。
【0064】
なお、IP電話端末およびリモートリセット装置50をそれぞれ識別する情報として、電話番号/IPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせを用いることが可能であり、それにより発呼側を確実に特定することができ「なりすまし」を有効に防止することができる。
【0065】
また、上述した実施形態では通信端末としてIP電話端末を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。IPアドレスを有するIP通信端末であって、特定のアプリケーションによるリセット要求により設定情報をサーバから取得できるものでもよい。
【0066】
なお、図1に示すネットワーク図では回線事業者網20とIP電話事業者網30とを分離して記載したが、同一のネットワークであっても同様に構成可能である。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、ネットワークを介して通信端末に必要な情報を再設定するシステムに広く提供可能であり、たとえば、IP電話サービス利用のための設定情報やIP端末として動作するためのファームウエアを設定する場合などに有効である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1実施形態による遠隔制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による遠隔制御システムにおけるIP電話端末の構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】本実施形態による遠隔制御システムにおけるリモートリセット装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】本実施形態による遠隔制御方法を示すシーケンス図である。
【図5】本実施形態によるリモートリセット装置50、設定サーバ40およびIP電話端末におけるそれぞれの動作の連携を概略的に示すフローチャートである。
【図6】本実施形態におけるリモートリセット装置50の実行データベースの制御フローを示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施形態による遠隔制御方法を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0069】
1 IP電話端末
10 回線設備
20 回線事業者網
30 IP電話網
40 設定サーバ
41 加入者設定情報
50 リモートリセット装置
51 加入者管理情報
52 実行管理データベース
101 送受信部
102 制御部
103 IP電話制御部
104 設定情報メモリ
105 設定情報初期化部
106 設定完了通知部
501 送受信部
502 インタフェース
503 IP電話制御部
504 制御部
505 設定完了通知処理部
506 実行管理データベース
507 加入者管理情報メモリ
508 登録部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークに接続された通信端末に対して設定管理を行う遠隔制御システムにおいて、
ある通信端末の設定変更を行う際に当該通信端末に対して発呼する遠隔制御手段と、
前記通信端末から受信した設定要求に応答して前記通信端末へ必要な情報を送信する情報提供手段と、
を有し、前記遠隔制御手段と前記情報提供手段とが分離していることを特徴とする遠隔制御システム。
【請求項2】
前記通信端末は前記遠隔制御手段からの前記発呼に応答して前記設定要求を前記情報提供手段へ送信することを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御システム。
【請求項3】
前記通信端末は前記情報提供手段から受信した前記必要な情報を設定すると、設定完了通知を前記遠隔制御手段へ送信することを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔制御システム。
【請求項4】
前記情報提供手段は、前記通信ネットワークが提供する所定サービスを受けるための設定情報を格納したサーバであり、
前記遠隔制御手段は、前記発呼の対象である前記通信端末を識別する情報を前記サーバへ通知することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遠隔制御システム。
【請求項5】
前記情報提供手段は、前記通信端末に設定されるファームウエアを格納したサーバであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遠隔制御システム。
【請求項6】
通信ネットワークに接続された通信端末に対して設定管理を行う遠隔制御方法において、
遠隔装置は、ある通信端末の設定変更を行う必要が生じると当該通信端末に対して発呼し、
前記通信端末は、前記遠隔装置から前記発呼を受信すると、情報提供装置に対して必要な情報を要求し、
前記情報提供装置は、前記通信端末からの要求に応答して前記通信端末へ前記必要な情報を送信し、
前記通信端末は、前記情報提供装置から受信した前記必要な情報により設定変更を行う、
ことを特徴とする遠隔制御方法。
【請求項7】
前記通信端末は、前記情報提供装置から受信した前記必要な情報を設定すると、設定完了通知を前記遠隔装置へ送信することを特徴とする請求項6に記載の遠隔制御方法。
【請求項8】
前記遠隔装置は、前記発呼の対象である前記通信端末を識別する情報を前記情報提供装置へ通知することを特徴とする請求項6に記載の遠隔制御方法。
【請求項9】
通信ネットワークに接続され、遠隔操作により設定変更される通信端末において、
所定の発信元情報を格納する格納手段と、
着呼が発生すると、その発信元情報が前記所定の発信元情報と一致するか否かを判定する手段と、
前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、所定の情報提供装置に対して情報要求を送信し、当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した情報を設定する制御手段と、
を有することを特徴とする通信端末。
【請求項10】
前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、現在の設定情報を初期化する初期化手段を更に有することを特徴とする請求項9に記載の通信端末。
【請求項11】
前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、前記制御手段は端末使用状況をチェックし、使用されていないときに前記初期化手段により現在の設定情報を初期化することを特徴とする請求項9に記載の通信端末。
【請求項12】
前記制御手段は、前記情報提供装置から受信した前記情報を設定すると、設定完了通知を前記所定の発信元へ送信することを特徴とする請求項9に記載の通信端末。
【請求項13】
通信ネットワークに接続された通信端末に対して所定サービスに対する設定管理を行う遠隔制御装置において、
前記所定サービスの提供者により指定された設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録する格納手段と、
前記指定された通信端末に対して、設定情報要求を起動するための発呼を行う通信手段と、
前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、前記格納手段から当該通信端末に関する管理情報を削除する制御手段と、
を有することを特徴とする遠隔制御装置。
【請求項14】
前記発呼からの経過時間を計測するタイマを更に有し、前記制御手段は、前記設定完了通知を所定時間内に受信したときに前記格納手段から当該通信端末に関する管理情報を削除することを特徴とする請求項13に記載の遠隔制御装置。
【請求項15】
前記設定完了通知を所定時間内に受信しなかった場合には、前記制御手段はその旨を前記所定サービス提供者へ通知することを特徴とする請求項14に記載の遠隔制御装置。
【請求項16】
通信ネットワークに接続され、遠隔操作により設定変更される通信端末の制御方法において、
所定の発信元情報を格納し、
着呼が発生すると、その発信元情報が前記所定の発信元情報と一致するか否かを判定し、
前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、所定の情報提供装置に対して情報要求を送信し、
当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した情報を設定する、
ことを特徴とする通信端末の制御方法。
【請求項17】
通信ネットワークに接続された通信端末に対して所定サービスに対する設定管理を行う遠隔制御方法において、
前記所定サービスの提供者により、設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録し、
前記指定された通信端末に対して設定情報要求を起動するための発呼を行い、
前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、当該通信端末に関する管理情報の登録を削除する、
ことを特徴とする遠隔制御方法。
【請求項18】
コンピュータに、通信ネットワークに接続され遠隔操作により設定変更される通信端末の制御を実行させるためのプログラムにおいて、
所定の発信元情報を格納するステップと、
着呼が発生すると、その発信元情報が前記所定の発信元情報と一致するか否かを判定するステップと、
前記着呼の発信元情報と前記所定の発信元情報とが一致すると、所定の情報提供装置に対して情報要求を送信するステップと、
当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した情報を設定するステップと、
を有することを特徴とする通信端末の制御プログラム。
【請求項19】
コンピュータに、通信ネットワークに接続された通信端末に対して所定サービスに対する設定管理を行わせるためのプログラムにおいて、
前記所定サービスの提供者により設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録させるステップと、
前記指定された通信端末に対して設定情報要求を起動するための発呼を行うステップと、
前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、当該通信端末に関する管理情報の登録を削除するステップと、
を有することを特徴とするプログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークに接続された複数の通信端末設定管理を行う遠隔制御システムにおいて、
前記複数の通信端末の各々に設定すべき設定情報を格納し、ある通信端末から受信した設定要求に応答して当該通信端末へ必要な設定情報を送信する情報提供装置と、
ある通信端末の設定変更を行う場合、当該通信端末に対して発呼すると共に、前記情報提供装置に対して当該通信端末の識別情報を通知する遠隔制御装置と、
を有し、前記通信端末は、前記遠隔制御装置からの着呼あると、前記情報提供装置に対して設定要求を送信し、前記情報提供装置は、前記通信端末から設定要求を受信すると、前記遠隔制御装置から通知を受けた識別情報を用いて当該通信端末を識別し、必要な設定情報を当該通信端末へ送信する、ことを特徴とする遠隔制御システム。
【請求項2】
前記通信端末は前記情報提供装置から受信した前記必要な設定情報を設定すると、設定完了通知を前記遠隔制御装置へ送信することを特徴とする請求項に記載の遠隔制御システム。
【請求項3】
前記情報提供装置は、前記通信ネットワークが提供する所定サービスを受けるために必要な情報を設定情報として格納したサーバであることを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔制御システム。
【請求項4】
前記情報提供装置は、通信端末に設定されるファームウエアを設定情報として格納したサーバであることを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔制御システム。
【請求項5】
通信ネットワークに接続された複数の通信端末設定管理を行う遠隔制御方法において、
遠隔装置は、ある通信端末の設定変更を行う必要が生じると当該通信端末に対して発呼すると共に、情報提供装置に対して当該通信端末の識別情報を通知し
前記通信端末は、前記遠隔装置から前記発呼を受信すると、前記情報提供装置に対して必要な情報を要求し、
前記情報提供装置は、前記遠隔制御装置から通知を受けた識別情報を用いて前記要求を送信した通信端末を識別し、前記通信端末からの要求に応答して前記通信端末へ必要な設定情報を送信し、
前記通信端末は、前記情報提供装置から受信した前記必要な設定情報により設定変更を行う、
ことを特徴とする遠隔制御方法。
【請求項6】
前記通信端末は、前記情報提供装置から受信した前記必要な設定情報を設定すると、設定完了通知を前記遠隔装置へ送信することを特徴とする請求項に記載の遠隔制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載の遠隔制御システムにおける通信端末において、
前記遠隔制御装置の識別情報を格納する格納手段と、
着呼が発生すると、その発信元情報が前記遠隔制御装置の識別情報と一致するか否かを判定する手段と、
前記着呼の発信元情報と前記遠隔制御装置の識別情報とが一致すると、前記情報提供装置に対して情報要求を送信し、当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した設定情報を設定する制御手段と、
を有することを特徴とする通信端末。
【請求項8】
前記着呼の発信元情報と前記遠隔制御装置の識別情報とが一致すると、現在の設定情報を初期化する初期化手段を更に有することを特徴とする請求項に記載の通信端末。
【請求項9】
前記着呼の発信元情報と前記遠隔制御装置の識別情報とが一致すると、前記制御手段は端末使用状況をチェックし、使用されていないときに前記初期化手段により現在の設定情報を初期化することを特徴とする請求項に記載の通信端末。
【請求項10】
前記制御手段は、前記情報提供装置から受信した前記情報を設定すると、設定完了通知を前記所定の発信元へ送信することを特徴とする請求項に記載の通信端末。
【請求項11】
通信ネットワークに接続された複数の通信端末の各々に設定すべき設定情報を格納し通信端末から受信した設定要求に応答して当該通信端末へ必要な設定情報を送信する情報提供装置と連携し、通信端末に対して所定サービスに対する設定管理を行う遠隔制御装置において、
前記所定サービスの提供者により指定された設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録する格納手段と、
前記指定された通信端末に対して、設定情報要求を起動するための発呼を行うと共に、前記情報提供装置に対して当該通信端末の識別情報を通知する通信手段と、
前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、前記格納手段から当該通信端末に関する管理情報を削除する制御手段と、
を有することを特徴とする遠隔制御装置。
【請求項12】
前記発呼からの経過時間を計測するタイマを更に有し、前記制御手段は、前記設定完了通知を所定時間内に受信したときに前記格納手段から当該通信端末に関する管理情報を削除することを特徴とする請求項11に記載の遠隔制御装置。
【請求項13】
前記設定完了通知を所定時間内に受信しなかった場合には、前記制御手段はその旨を前記所定サービス提供者へ通知することを特徴とする請求項12に記載の遠隔制御装置。
【請求項14】
請求項1に記載の遠隔制御システムにおける通信端末の制御方法において、
前記遠隔制御装置の識別情報を格納し、
着呼が発生すると、その発信元情報が前記遠隔制御装置の識別情報と一致するか否かを判定し、
前記着呼の発信元情報と前記遠隔制御装置の識別情報とが一致すると、前記情報提供装置に対して情報要求を送信し、
当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した情報を設定する、
ことを特徴とする通信端末の制御方法。
【請求項15】
通信ネットワークに接続された複数の通信端末の各々に設定すべき設定情報を格納し通信端末から受信した設定要求に応答して当該通信端末へ必要な設定情報を送信する情報提供装置と連携し、通信端末に対して所定サービスに対する設定管理を行う遠隔制御方法において、
前記所定サービスの提供者により、設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録し、
前記指定された通信端末に対して設定情報要求を起動するための発呼を行うと共に、前記情報提供装置に対して当該通信端末の識別情報を通知し、
前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、当該通信端末に関する管理情報の登録を削除する、
ことを特徴とする遠隔制御方法。
【請求項16】
コンピュータに、請求項1に記載の遠隔制御システムにおける通信端末の制御を実行させるためのプログラムにおいて、
前記遠隔制御装置の識別情報を格納するステップと、
着呼が発生すると、その発信元情報が前記遠隔制御装置の識別情報と一致するか否かを判定するステップと、
前記着呼の発信元情報と前記遠隔制御装置の識別情報とが一致すると、前記情報提供装置に対して情報要求を送信するステップと、
当該情報要求に対する応答として前記情報提供装置から受信した情報を設定するステップと、
を有することを特徴とする通信端末の制御プログラム。
【請求項17】
通信ネットワークに接続された複数の通信端末の各々に設定すべき設定情報を格納し通信端末から受信した設定要求に応答して当該通信端末へ必要な設定情報を送信する情報提供装置と連携し、通信ネットワークに接続された通信端末に対して所定サービスに対する設定管理を行う遠隔制御をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
前記所定サービスの提供者により設定変更対象の通信端末を識別する管理情報を登録させるステップと、
前記指定された通信端末に対して設定情報要求を起動するための発呼を行うと共に、前記情報提供装置に対して当該通信端末の識別情報を通知するステップと、
前記通信端末の設定が完了したことを示す設定完了通知を受信すると、当該通信端末に関する管理情報の登録を削除するステップと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項18】
前記通信端末はIP電話端末であり、前記通信端末の識別情報は当該通信端末のIPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御システム。
【請求項19】
前記通信端末はIP電話端末であり、前記通信端末の識別情報は当該通信端末のIPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせであることを特徴とする請求項5に記載の遠隔制御方法。
【請求項20】
前記通信端末はIP電話端末であり、前記通信ネットワークはIP電話ネットワークであり、前記遠隔制御装置の識別情報はそのIPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせであることを特徴とする請求項7に記載の通信端末。
【請求項21】
前記通信端末はIP電話端末であり、前記通信端末の識別情報は当該通信端末のIPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせであることを特徴とする請求項11に記載の遠隔制御装置。
【請求項22】
前記通信端末はIP電話端末であり、前記通信ネットワークはIP電話ネットワークであり、前記遠隔制御装置の識別情報はそのIPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせであることを特徴とする請求項14に記載の通信端末の制御方法。
【請求項23】
前記通信端末はIP電話端末であり、前記通信端末の識別情報は当該通信端末のIPアドレスとIP電話プロトコルのメッセージ部分との組み合わせであることを特徴とする請求項15に記載の遠隔制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−295747(P2006−295747A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116384(P2005−116384)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【特許番号】特許第3781764号(P3781764)
【特許公報発行日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】