説明

通信管理システム及び通信管理方法

【課題】ネットワークを介して送信するメッセージと電話機による呼の接続とを対応付けて行う技術を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して第一ユーザの端末からメッセージを受信し、前記メッセージを第二ユーザの端末へ送信し、前記メッセージと対応する連携用電話番号を発行し、前記連携用電話番号を発信者番号として第一ユーザの電話機に発呼する、又は前記第一ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛てに発信された呼を受け、第二ユーザの電話機との呼を確立する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末間で共有するメッセージを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上で提供されるワールドワイドウェブ(WWW、以下単にウェブとも称する)は、近年広く普及し、このウェブを介して企業や公的機関、個人など、あらゆる方面から種々のドキュメント、所謂ウェブページが提供されるようになり、ウェブは主要なメディアの一つとなっている。同様に携帯電話でネットワーク上のサーバにアクセスし、種々の情報が記載されたページを閲覧するシステム(所謂携帯サイト)も広く普及している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−211237号公報
【特許文献2】特開2002−300323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワーク上で見つけた情報を知人に紹介したいと思った場合、紹介したいページのアドレス(URL等)を電子メールで通知することが考えられる。
【0005】
しかし、電子メールで通知する場合、紹介したいページのアドレスに加え、このページの説明をメール本文に記載して送信することになるが、文章で説明をしなければならないのは煩わしく、また、微妙なニュアンスは伝わらないことがある。
【0006】
一方、相手に電話をかけて紹介したいページの説明を行うことも考えられるが、紹介したいページのアドレスを電話で伝えた場合、言い間違えや聞き間違えによってアドレスが正しく伝わらず、所望のページにアクセス出来ないことが多い。また、URLに暗号化されたID等のパラメータが含まれていた場合、URLが非常に長くなり、口頭で伝達するのは現実的でない。
【0007】
このため、紹介したいページのアドレスを電子メールで送信し、更に電話をかけて、このページの説明を行うこともあった。しかし、電子メールの送信と、電話による発呼の二度手間となる。また、相手が電話に出なかった場合、説明もなしに前記アドレスを記載した電子メールが届くことになるので、望ましくない。
【0008】
また、ウェブページに限らず、ネットワークを介して事前に資料(メッセージ)を送り、この資料に基づいて電話で相談したい場合もある。しかし、メール等で事前に資料を送っても相手がそのメールを開かず、資料を見ていなければ、電話をかけても無駄に終わってしまうという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、ネットワークを介して送信するメッセージと電話機による呼の接続とを対応付けて行う技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の通信管理システムは、
ネットワークを介して第一ユーザの端末からメッセージを受信するメッセージ受付部と

前記メッセージを第二ユーザの端末へ送信するメッセージ送信部と、
前記メッセージと対応する連携用電話番号を発行する連携番号発行部と、
前記連携用電話番号を発信者番号として第一ユーザの電話機に発呼する、又は前記第一ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛てに発信された呼を受ける第一通話制御部と、
第二ユーザの電話機との呼を確立する第二通話制御部と、を備える。
【0011】
前記通信管理システムは、前記第一ユーザの電話機から受信した音声信号を第二ユーザの電話機へ送信し、第二ユーザの電話機から受信した音声信号を第一ユーザの電話機へ送信する接続制御部を備える。
【0012】
前記通信管理システムは、前記第一ユーザの電話機との呼を介して、当該第一ユーザの電話機から音声メッセージを受信して記録する音声メッセージ記録部と、
前記第二ユーザの電話機との呼を介して前記連携用電話番号と対応する音声メッセージを当該第二ユーザの電話機へ送出する音声メッセージ送出部と、
を備えても良い。
【0013】
前記音声メッセージ記録部が、前記第一ユーザの電話機との呼を介して受信した音声メッセージを前記連携用電話番号と対応付けて記録し、
前記第二ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛ての呼を前記第二通話制御部が受けた場合に、当該連携用電話番号と対応付けられたメッセージを前記メッセージ送出部が送出しても良い。
【0014】
前記通信管理システムは、前記メッセージが再生された場合に、前記第一ユーザ又は/前記第二ユーザの識別情報と対応付けてポイントを記憶するポイント管理部を備えても良い。
【0015】
上記課題を解決するため、本発明の通信管理方法は、
ネットワークを介して第一ユーザの端末からメッセージを受信するステップと、
前記メッセージを第二ユーザの端末へ送信するステップと、
前記メッセージと対応する連携用電話番号を発行するステップと、
前記連携用電話番号を発信者番号として第一ユーザの電話機に発呼する、又は前記第一ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛てに発信された呼を受けるステップと、
第二ユーザの電話機との呼を確立するステップと、
をコンピュータが実行する。
【0016】
前記通信管理方法は、前記第一ユーザの電話機から受信した音声信号を第二ユーザの電話機へ送信し、第二ユーザの電話機から受信した音声信号を第一ユーザの電話機へ送信するステップを備える。
【0017】
前記通信管理方法は、前記第一ユーザの電話機との呼を介して、当該第一ユーザの電話機から音声メッセージを受信して音声メッセージ記録部に記録するステップと、
前記第二ユーザの電話機との呼を介して前記連携用電話番号と対応する音声メッセージを当該第二ユーザの電話機へ送出するステップと、
を実行しても良い。
【0018】
前記通信管理方法は、前記音声メッセージ記録部が、前記第一ユーザの電話機との呼を介して受信した音声メッセージを前記連携用電話番号と対応付けて記録し、
前記第二ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛ての呼を前記第二通話制御部が受けた場合に、当該連携用電話番号と対応付けられたメッセージを前記メッセージ送出部が送
出しても良い。
【0019】
前記通信管理システムは、前記メッセージが再生された場合に、前記第一ユーザ又は/前記第二ユーザの識別情報と対応付けてポイントを記憶するポイント管理部を備えても良い。
【0020】
また、本発明は、上記通信管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであっても良い。更に、前記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていても良い。
【0021】
ここで、コンピュータが読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体の内コンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0022】
また、コンピュータに固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、ネットワークを介して送信するメッセージと電話機による呼の接続とを対応付けて行う技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】通信管理システムの概略図
【図2】ウェブサーバの概略図
【図3】アプリケーションサーバの概略図
【図4】呼制御装置の概略図
【図5】通信管理システムによる通信管理方法の全体のフローを示す図
【図6】ウェブサーバ1が第一ユーザからメッセージの情報を受け付ける処理のフローを示す図
【図7】アプリケーションサーバが第二ユーザへメッセージを送信する処理のフローを示す図
【図8】呼制御装置7による呼の制御のフローを示す図
【図9】メッセージの入力ページの表示例を示す図
【図10】メッセージの確認ページの表示例を示す図である。
【図11】変形例1の通信管理システムによる通信管理方法の全体のフローを示す図
【図12】変形例1の通信管理システムによる通信管理方法の全体のフローを示す図
【図13】変形例1の通信管理システムによる通信管理方法の全体のフローを示す図
【図14】ウェブサーバの概略図
【図15】アプリケーションサーバの概略図
【図16】アクセス管理方法の説明図
【図17】アクセス情報の説明図
【図18】通信管理方法の説明図
【図19】通信管理方法の説明図
【図20】ウェブページの一例を示す図
【図21】第二実施形態に係る通信管理システムの概略図
【図22】第二実施形態に係るウェブサーバの概略図
【図23】第二実施形態に係るアプリケーションサーバの概略図
【図24】第二実施形態に係るアクセス管理方法の説明図
【図25】ページの一例を示す図
【図26】第四実施形態に係る通信管理システムの概略図
【図27】ウェブサーバの概略図
【図28】アプリケーションサーバの概略図
【図29】乱数表データの説明図
【図30】ポイント管理サーバの概略図
【図31】通信管理方法の説明図
【図32】ウェブページの一例を示す図
【図33】通信管理方法の説明図
【図34】トランザクション情報を送信する処理の説明図
【図35】トランザクション情報を送信する処理の説明図
【図36】トランザクション情報を受信する処理の説明図
【図37】通信管理方法の説明図
【図38】ウェブページの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。以下の実施の形態の構成は例示であり、本発明は実施の形態の構成に限定されない。
【0026】
〈第一実施形態〉
《システム構成》
図1は、本発明に係る通信管理システムの概略図である。本例の通信管理システム10は、ウェブサーバ1や、アプリケーションサーバ2、呼制御装置7を備えている。本実施形態では、第一ユーザが発信側ユーザ端末3を用いて通信管理システム10にアクセスし、第二ユーザの電話機4へ音声メッセージを送ると共に、受信側ユーザ端末5にアクセス情報を送信する。
【0027】
第一ユーザの発信側ユーザ端末3は、インターネット等のネットワークNを介してウェブの閲覧や電子メールの送受信を行う発信側端末としての機能と、電話回線Dを介して音声通話を行う電話機としての機能を一体的に備えた例を示している。
【0028】
発信側ユーザ端末3は、発信側端末の機能と電話機の機能とを一体的に備えたものに限らず、別体に設けられた発信側端末と電話機とであっても良い。
【0029】
また、本実施形態では、第二ユーザの電話機4と受信側ユーザ端末5とを別体に設けたが、前述の発信側ユーザ端末3と同様に一体的に設けても良い。
【0030】
本実施形態では、便宜上、メッセージを送る側を発信側ユーザ端末3、メッセージを受ける側を受信側ユーザ端末5と電話機4と称したが、端末5と電話機4が発信側の機能を備えてメッセージを送り、端末3が受信側の機能を備えてメッセージを受けることもできる。
【0031】
図2は、本実施形態におけるウェブサーバ1の概略構成図である。図2に示すように、ウェブサーバ1は、CPU(central processing unit)やメインメモリ等よりなる演算
処理部12、演算処理の為のデータやソフトウェアを記憶した記憶部(ハードディスク)13、入出力インタフェース14、通信制御部(CCU:Communication Control Unit)15等を備えたコンピュータである。
【0032】
該入出力インタフェース14は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース14には、コンソール(キーボードやディスプレイを
含む)や記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0033】
CCU15は、ネットワークNを介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPUからの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0034】
記憶部13には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(サーバプログラム)といったソフトウェアがインストールされていると共に、ウェブサイトを構成するウェブページ等のデータを記憶している。また、記憶部13は、ユーザ認証用の登録データや、ユーザの電話番号といったユーザ情報を記憶し、ユーザ情報記憶部としても機能する。
【0035】
演算処理部12は、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部13から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース14やCCU15から入力された情報、及び記憶部13から読み出した情報を演算処理することにより、認証処理部41や、ウェブページ提供部42、メッセージ受付部43としても機能する。
【0036】
認証処理部41は、発信側ユーザ端末3から認証が必要なウェブページの要求を受けた場合に、当該発信側ユーザ端末3が認証済か否かを判定し、認証済でなければIDとパスワードといった認証用の情報の入力を促す認証画面を発信側ユーザ端末3に送信して表示させ、当該認証画面に対して入力されたID及びパスワードを記憶部13に登録されている認証用情報と比較し、一致していれば認証済みとし、セッションIDをHTTPクッキーとして発行する。
【0037】
ウェブページ提供部42は、発信側ユーザ端末3からURLで指定されたウェブページの閲覧要求を受けた場合に、当該ウェブページを記憶部13から読み出して発信側ユーザ端末3に送信する。
【0038】
メッセージ受付部43は、発信側ユーザ端末3からネットワークを介して送信するメッセージの情報を受信する。例えば、ウェブページ提供部42がメッセージを入力するページを発信側ユーザ端末3に提供し、当該ページに入力されたメッセージの情報をメッセージ受付部43がメッセージ送信の要求として受信する。入力するメッセージは、テキストに限らず、音声データや、画像データ、動画データ、紹介したいウェブページのURL等であっても良い。
【0039】
なお、発信側ユーザ端末3が認証済みであり、HTTPクッキーとしてセッションIDを有している場合、発信側ユーザ端末3は、前記メッセージ送信の要求と共にセッションIDも通知し、これをウェブサーバ1が受信し、メッセージの送信元の情報としても良い。
【0040】
図3はアプリケーションサーバ2の概略構成図である。図3に示すように、アプリケーションサーバ2は、CPU(central processing unit)やメインメモリ等よりなる演算
処理部22、演算処理の為のデータやソフトウェアを記憶した記憶部23、メッセージを記憶した記憶部26、入出力インタフェース24、通信制御部(CCU:Communication Control Unit)25等を備えたコンピュータである。なお、本実施形態では、アプリケーションサーバ2とウェブサーバ1とを別体に設けたが、一体的に構成しても良い。
【0041】
該入出力インタフェース24は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース24には、コンソール(キーボードやディスプレイを含む)や記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0042】
CCU25は、ネットワークNを介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPUからの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0043】
記憶部(補助記憶装置)23は、ハードディスクやSSDといった大容量の記憶手段であり、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(アクセス管理プログラム)といったソフトウェアがインストールされている。
【0044】
記憶部(補助記憶装置)26は、ハードディスクやSSDといった大容量の記憶手段であり、メッセージを記憶する。なお、本実施形態では、記憶部23と記憶部26を別に設けたが、一体としても良い。
【0045】
演算処理部22は、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部23から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース24やCCU25から入力された情報、及び記憶部23,26から読み出した情報を演算処理することにより、PhoneCookie発行部(連携番
号発行部)51、呼制御連携部52、通話後処理部53、メッセージ記録部55、メッセージ送信部54としても機能する。
【0046】
PhoneCookie発行部51は、ウェブサーバ1からメッセージのデータを受信した場合に
、当該メッセージのデータと対応するPhoneCookieとして連携用電話番号を発行する。こ
のPhoneCookieとしての連携用電話番号は、後述のように発信側ユーザ端末3或いは相手
先の電話機4からこの電話番号宛に電話をかけた場合に呼制御装置7で着呼するように呼制御装置用に確保した電話番号である。例えば、050−ABCD−××××のような11桁の電話番号を用いる場合、末尾4桁が0000から末尾4桁が9999までの1万通りの電話番号を確保する。即ち、先頭の7ケタが050−ABCDであれば、末尾4桁が何番であっても全ての呼が呼制御装置7へ着信する。従って末尾4桁を自由にナンバリングしてユーザに通知した場合であっても、この番号宛ての電話を全て呼制御装置7で受けることができる。このように呼制御装置7用の電話番号を複数確保しておき、PhoneCookie発行部51は、各メッセージに前記呼制御装置7用の電話番号の一つをPhoneCookieとして割り当て、各PhoneCookieがメッセージに割り当てられた全てのPhoneCookieの中でユニークとなるようにする。即ち、PhoneCookieに対応するメッセージが一意に特定できるよ
うにしている。
【0047】
呼制御連携部52は、制御する呼の情報を呼制御装置7との間で送受信する。例えば、第一ユーザの発信側ユーザ端末3から連携用電話番号(PhoneCookie)宛てに発呼され、
呼制御装置7が発信側ユーザ端末3との間で呼を確立した場合に、呼制御連携部52は、このPhoneCookieへの発呼の情報を呼制御装置7から受信する。
【0048】
また、呼制御連携部52は、第二ユーザの端末5から第一ユーザとの通話を承認する旨の情報を受信した場合に、第二のユーザがユーザ情報として登録している電話番号(電話機4の電話番号)を呼制御装置7へ通知し、呼制御装置7から当該電話番号宛てに発呼させ、第二ユーザの電話機4との呼を確立させる。
【0049】
メッセージ記録部55は、ウェブサーバ1から受信したメッセージの情報を記憶部26に記憶させる。 メッセージ送信部54は、呼制御連携部52が呼制御装置7から発信側ユーザ端末3か発信側ユーザ端末3による発呼の情報を受信した場合に、記憶部26からメッセージのデータを読み出し、受信側ユーザ端末5に送信する。
【0050】
一方、呼制御装置7は、電話回線網Dを介して電話機間の呼を制御する装置である。本実施形態において、呼制御装置7は、SIP(Session Initiation Protocol)によって
電話機間の呼を制御する所謂SIPサーバである。なお、本実施形態の呼制御装置7は、
アプリケーションサーバ2からの命令に応じて呼を制御できれば、SIPサーバに限らず、他の方式の電話交換機であっても良い。図4は呼制御装置7の概略構成図である。図4に示すように、呼制御装置7は、CPU(central processing unit)やメインメモリ等
よりなる演算処理部72、演算処理の為のデータやソフトウェアを記憶した記憶部(ハードディスク)73、入出力インタフェース74、通信制御部(CCU:Communication Control Unit)75等を備えたコンピュータである。
【0051】
該入出力インタフェース74は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース74には、コンソール(キーボードやディスプレイを含む)や記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0052】
CCU75は、電話回線網Dを介して他の装置との接続を確立し、CPUからの命令に応じた通信の制御を行う。本実施形態のCCU75は、SIPに従って通信を行うものであり、電話回線網D内のVoIPゲートウェイや無線基地局を介して電話機4や発信側ユーザ端末3等の呼を制御する。例えば、電話機4は、電話回線網D内のVoIPゲートウェイに収容され、電話機4からの音声信号や制御信号はVoIPゲートウェイでVoIPパケットに変換されて呼制御装置7に送られる。また、呼制御装置7から電話機4へ送信したVoIPパケットは、VoIPゲートウェイで音声信号や制御信号に変換されて電話機4へ送られる。また、発信側ユーザ端末3は携帯電話回線を介して無線基地局に収容され、発信側ユーザ端末3からの音声信号や制御信号は、無線基地局でVoIPパケットに変換されて呼制御装置7に送られる。また、呼制御装置7から発信側ユーザ端末3へ送信したVoIPパケットは、無線基地局で音声信号や制御信号に変換されて発信側ユーザ端末3へ送られる。
【0053】
記憶部73には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフトといったソフトウェアがインストールされている。
【0054】
演算処理部72は、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部73から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース74やCCU75から入力された情報、及び記憶部73から読み出した情報を演算処理することにより、第一通話制御部81、第二通話制御部82、接続制御部83としても機能する。
【0055】
第一通話制御部81は、ユーザ情報に基づいて前記ユーザの電話機、即ち発信側ユーザ端末3に発呼し、前記PhoneCookie(連携用電話番号)を発信者番号として通知する。第
一通話制御部81は、電話回線網Dを介して発信側ユーザ端末3と呼制御装置7との間で呼を確立すると共に、アプリケーションサーバ2のCCU25との間でSIPに従って音声信号の送受信を行い、発信側ユーザ端末3から受けた音声をアプリケーションサーバ2へ送り、アプリケーションサーバ2から受けた音声を発信側ユーザ端末3へ送ることで、発信側ユーザ端末3とアプリケーションサーバ2間での通話を可能にしている。
【0056】
第二通話制御部82は、後述のように第一ユーザによって指定された第二ユーザの電話番号宛てに発呼し、PhoneCookieを発信者番号として通知、電話機4との間で呼を確立す
る。また、電話機4から連携用電話番号宛てに発せられた呼を受けて、電話機4との間で呼を確立する。
【0057】
接続制御部83は、電話回線網Dを介して第一ユーザの発信側ユーザ端末3との間で呼を確立する一方、電話回線網Dを介して第二ユーザの電話機4との間で呼を確立し、夫々の呼を介して電話機4から受けた音声を発信側ユーザ端末3へ送り、発信側ユーザ端末3から受けた音声を電話機4へ送ることで、発信側ユーザ端末3と電話機4との間の通話を可能にする。
【0058】
〈通信管理方法〉
次に図5−図10を用いて、上記通信管理システムが実行する通信管理方法について説明する。図5は、第一ユーザからの要求により通信管理システム10が第二ユーザへメッセージを送る処理の全体のフローを示す図、図6はウェブサーバ1が第一ユーザからメッセージの情報を受け付ける処理のフローを示す図、図7はアプリケーションサーバが第二ユーザへメッセージを送信する処理のフローを示す図、図8は呼制御装置7による呼の制御のフローを示す図、図9はメッセージの入力ページの表示例を示す図、図10はメッセージの確認ページの表示例を示す図である。
【0059】
事前準備として、第一ユーザ及び第二ユーザはウェブサーバ1に対して会員登録を行う。例えばユーザの氏名、電話番号、ID、パスワードといったユーザ情報をウェブサーバ1に送信して記憶部13に記憶させる。また、第一ユーザは、メッセージを送る第二ユーザ毎の宛先情報を予め登録しておくことができる。ウェブサーバ1は、この宛先情報をアドレス帳データとして記憶部13に記憶させる。なお、宛先情報は、第二ユーザの端末5にデータを送信する際に宛先となるIPアドレスやメールアドレス等である。この宛先情報を第二ユーザのIDとし、このから第二ユーザのユーザ情報を参照して第二ユーザのIPアドレスやメールアドレス等を求める構成としても良い。
【0060】
そして、第一ユーザの操作によりユーザ端末3がウェブサーバ1にアクセスすると、ウェブサーバ1は、IDとパスワードの入力を求めて認証処理を行う(S10)。
【0061】
ステップS10において、ウェブサーバ1は、発信側ユーザ端末3から入力されたIDとパスワードを予め登録されているユーザ情報と照合し、適合した場合には認証成功と判定し、当該発信側ユーザ端末3をログインさせる。
【0062】
ログイン後、発信側ユーザ端末3からURLを指定してウェブページの閲覧が要求されると、ウェブサーバ1のウェブページ提供部42は、前記URLで特定されるウェブページを発信側ユーザ端末3に提供し表示させる(S20)。なお、ログインした発信側ユーザ端末3にはウェブサーバ1がセッションIDを通知し、発信側ユーザ端末3がこのセッションIDをウェブページの要求と共にウェブサーバ1へ送信することで、ウェブサーバ1が各ウェブページの要求元の端末を特定できるようにしている。
【0063】
この発信側ユーザ端末3の要求したウェブページがメッセージの入力ページであって、メッセージの送信が選択されたと判定した場合(S30)、ウェブサーバ1は、このメッセージの受付処理を行う(S40)。例えば、ウェブサーバ1のメッセージ受付部43は、第一ユーザがメッセージの入力ページに対して入力したメッセージの情報を発信側ユーザ端末3から受信し、アプリケーションサーバ2へ送信する。
【0064】
そして、メッセージ及び宛先情報を受信したアプリケーションサーバ2は、Phone Cookie発行部51により連携用電話番号αを記憶部26から読み出して発信側ユーザ端末3へ通知する(S50)。なお、この連携用電話番号αの通知は、当該連携用電話番号αを記載したウェブページを提供する構成でも良いし、電子メール等で通知する構成であっても良い。
【0065】
第一ユーザの操作により、発信側ユーザ端末3が通知された連携用電話番号α宛てに発呼すると、呼制御装置7が着呼し、発信側ユーザ端末3との呼を確立(S60)すると共に、アプリケーションサーバ2へ連携用電話番号α宛てに発呼されたことを通知する(S70)。
【0066】
発呼の通知を受けたアプリケーションサーバ2は、連携用電話番号αと対応付けて記録したメッセージの宛先情報を参照して該当する第二ユーザの受信側ユーザ端末5或いは電話機4へメッセージが届いている旨の通知を行う(S80)。この通知は、単にメッセージが届いたことを通知するものでも良いし、発信者名やメッセージのタイトル、メッセージを確認するためのアドレス(URL等)を含めたものでも良い。なお、この通知は、リアルタイムに第二ユーザへ届くようにSMS(Short Message Service)を利用して電話
機4へ送る構成とすると好適である。
【0067】
この通知に応じて第二ユーザが受信側ユーザ端末5を操作し、ユーザ端末5がアプリケーションサーバ2にアクセスすると、アプリケーションサーバ2は、IDとパスワードの入力を求めて認証処理を行う(S90)。
【0068】
ステップS90において、アプリケーションサーバ2は、受信側ユーザ端末5から入力されたIDとパスワードを予め登録されているユーザ情報と照合し、適合した場合には認証成功と判定し、当該受信側ユーザ端末5をログインさせる。
【0069】
ログイン後、受信側ユーザ端末5からメッセージの要求がなされると、アプリケーションサーバ2のメッセージ送信部54は、記憶部26から当該ユーザ端末5を宛先とするメッセージを読み出して受信側ユーザ端末5へ送信する。例えばメッセージとしてのテキストや画像を掲載したウェブページを受信側ユーザ端末5へ送信して表示させる。また、メッセージとしての動画や音声ファイルも当該ウェブページが表示された際やユーザが指示した際に再生を開始する。また、アプリケーションサーバ2は、これらのメッセージと共に、第一ユーザとの通話を承認するか否かの選択肢を表示させる(S100)。
【0070】
そして、第二ユーザの操作により受信側ユーザ端末5から承認する旨の信号を受信すると、アプリケーションサーバ2のPhone Cookie発行部51は、第二ユーザとの通話とメッセージとを関連付けるPhone Cookieとして連携用電話番号βを記憶部26から読み出して受信側ユーザ端末5へ通知(払い出し)する(S110)。
【0071】
第二ユーザの操作により、第二ユーザの電話機4が通知された連携用電話番号β宛てに発呼すると、呼制御装置7が着呼し、第二通話制御部82が第二ユーザの電話機4との呼を確立する(S120)。そして、呼制御装置7の接続制御部83が、発信側ユーザ端末3から受信した音声信号を第二ユーザの電話機4へ送信し、第二ユーザの電話機4から受信した音声信号を発信側端末3へ送信する(S130)。これにより、発信側ユーザ端末3との呼と第二ユーザの電話機4との呼を接続し、第一ユーザと第二ユーザとの通話を可能にしている。
【0072】
〈メッセージの入出力例〉
図9は、メッセージの入力ページの例を示す図である。例えば、ユーザは図9に示す入力ページのタイトル欄91にメッセージのタイトルを入力し、テキスト欄92にテキストでメッセージを入力する。また、ユーザは、ファイルの入力欄93にファイルを入力する。例えば入力ファイルを入力欄93へドラッグ&ドロップする、或いは追加ボタン94を選択することにより、端末3に格納されているファイルの一覧(不図示)を表示させ、この一覧からファイルを選択して入力する。なお、入力するファイルは、メッセージを伝えるものであれば、画像ファイルや、動画ファイル、音声ファイル、文書ファイルなど、如何なる形式のファイルであっても良い。
【0073】
次にユーザは、宛先をアドレス帳96から選び、追加ボタン97を選択することで入力欄95へ宛先を入力する。なお、アドレス帳96は、ウェブサーバ1により、セッションIDと対応するユーザのアドレス帳が記憶部13から読み出され、表示される。
【0074】
そして、ユーザが送信ボタン98を選択すると、発信側ユーザ端末3は、入力された入力欄91,92,93に入力されたメッセージ及び宛先欄95に入力された宛先情報をウェブサーバ1に送信する。
【0075】
図10は、メッセージの確認ページを例示する。ステップS100においてアプリケーションサーバ2は、記憶部23からメッセージのデータを読み出し、例えば所定のウェブページに挿入して図10に例示するメッセージの確認ページ190を生成して受信側ユーザ端末5へ送信する。
【0076】
図10の例では、タイトルの表示欄191にメッセージのタイトルを挿入し、テキストの表示欄192にメッセージのテキストデータを挿入している。
【0077】
このメッセージの確認ページ190では、ユーザがリストの表示ボタン196を選択すると、添付ファイルのリストを表示し(不図示)、リストから画像や動画のファイルを選択すると、アプリケーションサーバ2がこの選択されたファイルのデータを受信側ユーザ端末5へ送信して表示欄193に表示させる。同様にユーザがリストから音声ファイルを選択した場合、アプリケーションサーバ2は、この選択された音声ファイルを受信側ユーザ端末5へ送信し、音声として出力させる。なお、この音声ファイルや動画ファイルの再生、停止、早送り等の操作は、ボタン群194を選択することで行う。
【0078】
そして、メッセージを確認したユーザは、承認ボタン195或いは拒否ボタン197を選択することで、第一ユーザとの通話を承認するか否かを選択する。承認ボタン195が選択されると、受信側ユーザ端末5がその旨の信号をアプリケーションサーバ2へ送信し、アプリケーションサーバ2はステップS110以降の処理を実行して発信側ユーザ端末3と第二ユーザの電話機4との間の呼を接続する。また、拒否ボタン197が選択されると、受信側ユーザ端末5がその旨の信号をアプリケーションサーバ2へ送信し、アプリケーションサーバ2は当該処理を終了し、通話の制御を行わない。
【0079】
このように、本実施形態によれば、メッセージの送信と通話を関連付けて行うことができ、円滑にコミュニケーションをとることができる。また、各ユーザは、相手の電話番号宛に発呼するのではなく、通信管理システム10が払い出した連携用電話番号宛に発呼するので、通話相手の電話番号を知る必要がなく、ネット上の知り合いとの通話に適している。また、ユーザの電話番号に変更があった場合、変更のあったユーザが通信管理システム10に登録している電話番号を変更すれば良く、他のユーザがアドレス帳等を更新する必要がない。
【0080】
〈変形例1〉
前述の実施形態1では、第二ユーザが連携用電話番号β宛てに発呼したが、これに限らず、通信管理システム10側から第二ユーザの電話機4へコール(発呼)する構成としても良い。
【0081】
図11は、通信管理システム10側から第二ユーザへコールする構成とした変形例1の処理を例示する図である。なお、前述の実施形態1と同一の要素には同符号を付すなどして再度の説明を省略している。
【0082】
本変形例1では、ステップS100で第二ユーザが承認ボタン195を選択した場合に、アプリケーションサーバ2は、連携用電話番号βの払い出しに代え、第二ユーザのユーザ情報を参照して、登録されている第二ユーザの電話番号を読み出し、これを呼制御連携部52が呼制御装置7へ通知する(S110A)。呼制御装置7は、アプリケーションサ
ーバ2から受信した第二ユーザの電話番号宛てに発呼し、第二ユーザの電話機4との呼を確立し(S120A)、そして、呼制御装置7の接続制御部83が、発信側ユーザ端末3との呼と第二ユーザの電話機4との呼を接続し、第一ユーザと第二ユーザとの通話を可能にする(S130A)。
【0083】
なお、本変形例1では、第二ユーザが承認ボタン195を選択したことを契機にして第二ユーザの電話機4へ発呼しているが、第二ユーザによる承認を省略し、ステップS90における認証が成功したことや、ステップS70における発呼の通知を受けたことを契機にアプリケーションサーバ2の呼制御連携部52が呼制御装置7へ通知し、呼制御装置7から第二ユーザの電話機4へ発呼しても良い。
【0084】
本変形例1によれば、通信管理システム側から第二ユーザの電話機4宛てに発呼するので、第二ユーザが発呼する手間が省ける。特に第二ユーザの受信側ユーザ端末5と電話機4とが別体である場合に、第二ユーザから発呼する構成としたのでは、受信側ユーザ端末5に通知された連携用電話番号αをユーザが見て、ユーザが電話機4を操作してこの連携用電話番号宛てに電話をかける手間がかかるが、本変形例1であると通信管理システム側から発呼するので、この手間がかからず、利便性が向上する。また、本変形例1では、メッセージの受信側である第二ユーザが、電話を受ける側となり、電話代が第二ユーザの負担とならないので、一般の電話と同様になり、ユーザに受け入れられやすい。
【0085】
〈変形例2〉
前述の変形例1では、第二ユーザがメッセージ管理サーバ10側から電話を受ける例を示したが、更に第一ユーザが通信管理システム10側から電話を受ける構成としても良い。
【0086】
図12は、通信管理システム10側から第一ユーザへコールする構成とした変形例2の処理を例示する図である。なお、前述の変形例1と同一の要素には同符号を付すなどして再度の説明を省略している。
【0087】
本変形例2では、ステップS50Aにおいて、アプリケーションサーバ2が、Phone Cookie発行部51により連携用電話番号αを記憶部26から読み出すと共に、当該第一ユーザのユーザ情報を参照し、当該第一ユーザの電話番号を読み出して、これら連携用電話番号α及び第一ユーザの電話番号を呼制御装置7へ通知する。この通知を受けた呼制御装置7は、連携用電話番号αを発信番号とし、第二ユーザの電話番号宛てに発呼し、第一ユーザの発信側端末3との呼を確立する(S60A)。なお、この第一ユーザの発信側ユーザ端末3との呼を確立した後の処理は前述の変形例1と同じである。
【0088】
本変形例2によれば、通信管理システム側から第一ユーザの発信側ユーザ端末3宛てに発呼するので、第一ユーザが発呼する手間が省け、利便性が向上する。
【0089】
〈変形例3〉
前述の例では、メッセージを一人の第二ユーザに対して送信した例を示したが、これに限らず、複数の第二ユーザに対してメッセージを送信しても良い。
【0090】
図13は、複数の第二ユーザに対してメッセージの送信を可能とした変形例3の処理を例示する図である。なお、第一ユーザがログインしてメッセージの入力を行い、第一ユーザの発信側ユーザ端末3との呼を確立するまでの処理は、前述の図8のS10〜S60或いは図9のS10〜S60Aと同様であるため、図13ではステップS70以降の処理を示す。また、実施形態1や変形例2と同一の要素には同符号を付すなどして再度の説明を省略する。
【0091】
第一ユーザの操作により発信側ユーザ端末3との呼を確立(S60又はS60A)した後、呼制御装置7は、アプリケーションサーバ2へ連携用電話番号α宛てに発呼されたことを通知する(S70)。
【0092】
発呼の通知を受けたアプリケーションサーバ2は、連携用電話番号αと対応付けて記録したメッセージの宛先情報を参照して該当する第二ユーザの受信側ユーザ端末5或いは電話機4へメッセージが届いている旨の通知を行う(S80A)。ここで本変形例では、第二ユーザとしてユーザ2B、ユーザ2Cおよびユーザ2Dといった複数のユーザに通知する例を示す。これは前述のステップS40において、第一ユーザがメッセージの宛先として複数のユーザの選択した場合に、これら複数のユーザを第二ユーザとする。ユーザは例えば、図7のアドレス帳96から複数のユーザを選択して入力欄95に追加することで、メッセージを受け取る第二ユーザとして複数のユーザを選択する。従ってアプリケーションサーバ2は、この複数のユーザの情報をメッセージの宛先情報として受け付ける。
【0093】
そして、この通知に応じて第二ユーザとしてのユーザ2B−2Dが受信側ユーザ端末5を操作し、ユーザ端末5がアプリケーションサーバ2にアクセスすると、アプリケーションサーバ2は、IDとパスワードの入力を求めて認証処理を行う(S90)。なお、図10ではユーザ2Bがログインした例を示している。
【0094】
ステップS90において、アプリケーションサーバ2は、受信側ユーザ端末5から入力されたIDとパスワードを予め登録されているユーザ情報と照合し、適合した場合には認証成功と判定し、当該受信側ユーザ端末5をログインさせる。
【0095】
ログイン後、受信側ユーザ端末5からメッセージの要求がなされると、アプリケーションサーバ2のメッセージ送信部54は、記憶部26から当該ユーザ端末5を宛先とするメッセージを読み出して受信側ユーザ端末5へ送信する。また、アプリケーションサーバ2は、これらのメッセージと共に、第一ユーザとの通話を承認するか否かの選択肢を表示させる(S100)。ユーザ2Bは、このメッセージを見て、第一ユーザと通話するか否かを判断し、受信側ユーザ端末3を操作し、承認するか否かの選択肢を選択する。例えば、メッセージの内容を見て、他のユーザが通話した方が良いと判断した場合には、拒否を選択し、自分が通話する場合には承認を選択する。
【0096】
そして、ユーザ2Bの操作により受信側ユーザ端末5から承認する旨の信号を受信すると、アプリケーションサーバ2のPhone Cookie発行部51は、第二ユーザとの通話とメッセージとを関連付けるPhone Cookieとして連携用電話番号βを記憶部26から読み出してユーザ2Bの受信側ユーザ端末5へ通知(払い出し)する(S110)。
【0097】
ユーザ2Bの操作により、第二ユーザの電話機4が通知された連携用電話番号β宛てに発呼すると、呼制御装置7が着呼し、第二通話制御部82が第二ユーザの電話機4との呼を確立する(S120)。そして、呼制御装置7の接続制御部83が、発信側ユーザ端末3から受信した音声信号を第二ユーザの電話機4へ送信し、第二ユーザの電話機4から受信した音声信号を発信側ユーザ端末3へ送信する(S130)。これにより、発信側ユーザ端末3との呼とユーザ2Bの電話機4との呼を接続し、第一ユーザとユーザ2Bとの通話を可能にしている。
【0098】
一方、ユーザ2Bが通話を開始した後、他のユーザ2C,2Dがログインした場合(S90)、アプリケーションサーバ2はユーザ2C,2Dの受信側ユーザ端末5へメッセージを通知すると共に、第一ユーザとの通話を承認する選択肢に代えて接続情報を通知する。ここで接続情報は、例えば、第一ユーザと他のユーザ(本例ではユーザ2B)の通話が
開始している、或いは完了している等の状態である。なお、接続状態は通知しなくても良い。また、何れかの第二ユーザが通話を開始した後、或いは何れかの第二ユーザと第一ユーザの通話が完了(終話)した後は、このメッセージを無効とし、他のユーザが後からログインしてもメッセージを送信しない構成としても良い。
【0099】
なお、このように第一ユーザと通話する第二ユーザを一人に限定せずに、他のユーザ2C,2Dが承認した場合、これらの呼の接続も行い、二人以上で通話を行うようにしても良い。この場合、呼制御装置7の接続制御部83は、第一ユーザの端末3と第二ユーザの複数の電話機4の複数の呼から夫々受信した音声信号を他のユーザの電話機4或いは端末3に中継することで、二人以上のユーザによる通話を可能にする。
【0100】
以上のように本変形例3によれば、複数のユーザに対してメッセージを送信できる。
【0101】
〈第二実施形態〉
《システム構成》
前述の第一実施形態では、ネットワークを介したメッセージの送信と関連付けて通話を行う構成としたが、本第二実施形態ではホームページ等の情報と音声メッセージとを関連付けた構成を例示する。なお、前述の第一実施形態と同一の要素には同符号を付して再度の説明を省略する。
【0102】
図14は、本実施形態2におけるウェブサーバ1の概略構成図である。本実施形態2のウェブサーバ1は、図2に示した第一実施形態のウェブサーバ1と比べ、ハードウェア構成が同じであり、演算処理部12が実行する機能が異なっている。
【0103】
演算処理部12は、OSやアプリケーションプログラムを記憶部13から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース14やCCU15から入力された情報、及び記憶部13から読み出した情報を演算処理することにより、前述の認証処理部41や、ウェブページ提供部42、メッセージ受付部43のほか、アクセス情報生成部44や、アクセス情報転送部45としても機能する。
【0104】
本実施形態2では、ユーザが閲覧したウェブページをメッセージとして第二ユーザへ送る例を示す。なお、第二ユーザへ送るメッセージの種類は、前述の実施形態と同じく任意に入力しても良いし、発信側ユーザ端末3が特定のウェブページにアクセスした場合、特定の種類のメッセージを送信する構成としても良い。例えば、メッセージの入力ページを発信側ユーザ端末3へ提供する際、特定の種類のメッセージのみを受け付ける入力ページを提供する。本実施形態では、クーポンを紹介するサイト(特定のウェブページ)にアクセスした際に、アクセスしたウェブページをメッセージ(特定種類のメッセージ)として第二ユーザに送る例を示す。
【0105】
メッセージ受付部43は、前述のとおりネットワークを介して送信するメッセージを受け付ける機能に加え、このメッセージと対応つけて電話回線を介して送出(伝言)する音声メッセージの情報を受信する。例えば、発信側ユーザ端末3に提供したウェブページにHTMLやXMLといったマークアップ言語で記述された選択肢として、伝言用のリンクを記載しておき、ユーザが当該リンクを選択し、所定URLのウェブページが要求された場合に、メッセージ受付部43は、伝言の要求を受けたと認識する。
【0106】
なお、リンクの選択に限らず、ボタンの選択やチェックボックスのチェックといったユーザ操作に応じて伝言の要求を受ける構成でも良い。ここで、発信側ユーザ端末3が認証済みであり、HTTPクッキーとしてセッションIDを有している場合、発信側ユーザ端末3は、前記所定URLの要求と共にセッションIDも通知し、これをウェブサーバ1が
受信する。なお、伝言の要求は、このように所定URLを送信するものに限らず、単に電話連絡を示す情報を送信するものでも良いし、所定のcgiを起動させるもの等でも良い。
【0107】
アクセス情報生成部44は、少なくとも前記ユーザが閲覧したウェブページを特定する情報(例えばアドレス)を前記ユーザのアクセス情報とする。例えば、前記伝言の要求と共に受信したセッションIDに基づき、このユーザが閲覧したウェブページ、特に前記伝言用のリンク(選択肢)が記載されたウェブページのURL等を特定し、これをアクセス情報とする。前記ユーザが複数のウェブページを閲覧していた場合には、これらウェブページのURLや、その閲覧順、閲覧日時といったログなどをアクセス情報としても良い。
【0108】
更に、閲覧したウェブページに対して入力した情報や選択した情報、例えばウェブページの入力欄に入力したデータやショッピングサイトで購入ボタンを選択した情報などをアクセス情報としても良い。また、アクセス情報は、ウェブページに記載された内容等であっても良い。例えば商品の紹介や購入に関するウェブページであった場合、この商品名や商品ID等をアクセス情報とする。この場合、ウェブページと対応付けて予め記憶部13に記憶された商品名や商品ID等のアクセス情報を読み出す構成でも良いし、ウェブページからタイトルや、ヘッダ、特定のタグで指定された文字列等を抽出してアクセス情報とする構成でも良い。
【0109】
更にアクセス情報生成部44は、セッションIDに基づいてユーザを識別し、当該ユーザの電話番号等のユーザ情報を記憶部13から読み出す。本実施形態では、認証時のユーザの入力操作によって入力されたIDと対応する会員情報から当該ユーザの電話番号が特定される。アクセス情報生成部44は、このユーザの電話番号等のユーザ情報を前記アクセス情報に加える。
【0110】
アクセス情報転送部45は、アクセス情報生成部44で生成したアクセス情報をアプリケーションサーバ2へ転送する。
【0111】
図15はアプリケーションサーバ2の概略構成図である。本実施形態2のアプリケーションサーバ2は、図15に示した実施形態1のアプリケーションサーバ2と比べ、ハードウェア構成が同じであり、演算処理部12の実行する機能が異なっている。
【0112】
演算処理部22は、OSやアプリケーションプログラムを記憶部23から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース24やCCU25から入力された情報、及び記憶部23,26から読み出した情報を演算処理することにより、前述のPhoneCookie発行部(連携
番号発行部)51、呼制御連携部52、通話後処理部53、メッセージ送信部54、メッセージ記録部55のほか、メッセージ送信部54、音声メッセージ記録部57、音声メッセージ送出部58としても機能する。
【0113】
呼制御連携部52は、前述の機能に加え、アクセス情報に基づいて呼の制御を行う命令を呼制御装置7へ送信する。例えばウェブサーバ1から前記アクセス情報を受信した場合、メッセージの録音のため、アクセス情報に含まれる第一ユーザの電話番号に基づき、第一ユーザの端末3との間に呼を確立させるコマンドを呼制御装置7へ送信する。また、呼制御連携部52は、メッセージが録音された場合、これを通知するために相手先の電話機4との呼を確立させるコマンドを呼制御装置7へ送信する。
【0114】
また、呼制御連携部52は、呼制御装置7から通話が終了したことを通知された場合、通話後処理部53にこれを伝えて通話後の処理を行わせる。
【0115】
更に、呼制御連携部52は、第二ユーザが電話機4を用いて伝言用電話番号宛てに電話をかけた場合、その旨の情報と伝言用電話番号を呼制御装置7から受信し、音声メッセージ送出部58に伝える。
【0116】
通話後処理部53は、呼制御連携部52から通話終了の処理を受けた場合に、電話指示パラメータの通話後パラメータに基づいて通話後の処理を行う。例えば、通話後に「ご利用ありがとうございます。」「現在キャンペーン期間中です。」「お問い合わせ頂いた商品と関連する以下の商品も取り扱っております・・・」「店舗の地図をお送り致します」などのように、お礼や資料、関連商品の案内、地図など、電話連絡に伴う関連情報を電子メール等で発信側ユーザ端末3や受信側ユーザ端末5宛てに送信する。
【0117】
メッセージ送信部54は、ネットワークNを介して受信側ユーザ端末5(図1)へメッセージとして紹介したいウェブページにアクセスするためのアクセス情報を受信側ユーザ端末5へ送信する。これにより第二ユーザは、第一ユーザが紹介したいウェブページや、そのウェブページに入力したデータ等を手元の端末5で確認することができる。
【0118】
音声メッセージ記録部57は、呼制御連携部52によって要求した第一ユーザの発信側ユーザ端末3との呼を介して、当該発信側ユーザ端末3から音声メッセージを受信して記録する。例えば、呼制御連携部52の要求に応じて呼制御装置7がアプリケーションサーバ2と発信側ユーザ端末3との間に呼を確立すると、アプリケーションサーバ2の音声メッセージ記録部57は、「30秒以内でメッセージをどうぞ」等のように、メッセージを吹き込むように第一ユーザに音声で案内する。そして、第一ユーザが話したメッセージを受信すると、メッセージ記録部は、このメッセージ(音声)をデジタルデータに変換し、メッセージデータとして記憶部26に記録させる。
【0119】
音声メッセージ送出部58は、呼制御連携部52から第二ユーザの電話機4との呼を確立した旨の通知を受けた場合や、伝言用電話番号宛てに第二ユーザの電話機4から着呼があった場合に、伝言用電話番号と対応するメッセージを電話機4との呼を介して送出する。
【0120】
なお、呼制御装置7は、前述の実施形態1と同様の構成及び機能であるため、再度の説明を省略する。
【0121】
〈管理方法〉
次に図16−図20を用いて、上記通信管理システムが実行する音声通信管理方法について説明する。
【0122】
まず、ユーザはウェブサーバ1に対して会員登録を行う。例えばユーザの氏名、電話番号、ID、パスワードといったユーザ情報をウェブサーバ1に送信して記憶させる。
【0123】
また、ウェブサーバ1の運営者は、提供するウェブページにメッセージを送るための選択肢、例えば「伝言」のリンクを記述しておき、ユーザが閲覧中にメッセージの発信を希望し、当該リンクを選択した場合にリンク先として記述されているURLがアプリケーションサーバ2に送信されるように設定する。
【0124】
そして、図16に示すように、ウェブサイトの運営を開始し(ステップS1)、発信側ユーザ端末3からURLを指定してウェブページの閲覧が要求されると、ウェブサーバ1のウェブページ提供部42は、前記URLで特定されるウェブページを発信側ユーザ端末3に提供し表示させる(ステップS2)。図20は、このウェブページの表示例を示す図である。図20では、店舗のキャンペーン情報を掲載し、メモ(テキスト)を選択するボ
タン60や伝言を選択するボタン61、送信を実行するボタン、即ち当該ページの紹介を行うボタン62を掲載している。
【0125】
第一ユーザの操作により前記「伝言」のボタン61が選択された後、「紹介する」ボタン62が選択されると、発信側ユーザ端末3は、「伝言」を要求する情報をウェブサーバ1に送信する。メッセージ受付部43は、発信側ユーザ端末3から「伝言」を要求する旨の情報を受信した場合(ステップS3)、認証処理部41によって発行されたセッションIDを発信側ユーザ端末3から受信したか否かによって当該発信側ユーザ端末3が認証済みか否かを判定する(ステップS4)。認証済みでない場合、認証処理部41がログイン画面を表示させ、IDとパスワードの入力を促し、認証処理を行う(ステップS5)。
【0126】
ステップS4で認証済みであった場合、及びステップS5で認証済みとなった場合、アクセス情報生成部44は、セッションIDに対応するアクセス情報及びリンク先に対応する電話指示パラメータを記憶部13から読み出してアクセス情報を生成し、アプリケーションサーバ2へ送信する(ステップS6)。
【0127】
図17は、PhoneCookieと対応付けらけるアクセス情報を示す図である。なお、アクセ
ス情報は、「電話問い合わせ」のリンクが選択されたウェブページのURLや、当該ウェブページに入力したデータ、当該ユーザが閲覧したウェブページの履歴など、当該ユーザのウェブサーバ1に対するアクセスに係る情報を含む。図17の例では、第一ユーザID、閲覧したページのアドレス(URL)、店舗ID、端末情報、キャンペーンID、第一ユーザの電話番号、第二ユーザの電話番号(相手先電話番号)、通話開始時刻、通話終了時刻、リダイアル期限が含まれる。なお、ウェブサーバ1からアプリケーションサーバ2へ送信される段階では、通話開始時刻や通話終了時刻などは空欄であり、後述のように追加される。
【0128】
図18は、アプリケーションサーバ2が実行する処理のフローチャートである。ウェブサーバ1からアクセス情報を受信したアプリケーションサーバ2のPhoneCookie発行部5
1は、当該アクセス情報に対応するユニークな電話番号をPhoneCookieとして発行する(
ステップS8)。
【0129】
PhoneCookieの発行後、アプリケーションサーバ2の呼制御連携部52は、電話指示パ
ラメータと共に呼制御の命令を呼制御装置7へ送信する。当該呼制御の命令を受信した呼制御装置7の第一通話制御部81は、第一ユーザの電話番号に基づき、発信側ユーザ端末3に対して発呼し、前記PhoneCookieを発信者番号として通知し、発信側ユーザ端末33
とアプリケーションサーバ2間で通話可能にする(ステップS9)。
【0130】
音声メッセージ記録部57は、発信側ユーザ端末3に対して「30秒以内でメッセージをどうぞ」のように、メッセージの記録を促し、第一ユーザが話したメッセージをメッセージデータに変換して記憶部26に記録する(S10)。
【0131】
また、音声メッセージ記録部57は、「メッセージを送る相手の電話番号を入力して下さい」のように、相手先電話番号の入力を音声で促す。ここで第一ユーザが発信側ユーザ端末3のボタンを押す或いはアドレス帳(リスト)から相手先を選択して、トーン信号を送ると、音声メッセージ記録部57は、このトーン信号を識別して相手先電話番号としてアクセス情報に加える。なお、相手先電話番番号は、図20の伝言のボタン61を選択した際に第一ユーザに入力させ、アクセス情報に含めるように構成しても良い(S11)。
【0132】
そして第一ユーザが電話を切るなどして通話が終了したことを呼制御装置7から通知された場合(S12)、通話後処理部53が、発信側ユーザ端末3に対して店舗の地図を送
信する等の通話後パラメータに従う処理を行う(S13)。
【0133】
また、メッセージ送信部54は、アクセス情報のうち第一ユーザが紹介するページ(図20)のアドレス等を受信側ユーザ端末5へ送信する(S14)。
【0134】
次にアプリケーションサーバ2の呼制御連携部52は、相手先電話番号と共に呼制御の命令を呼制御装置7へ送信する。当該呼制御の命令を受信した呼制御装置7の第二通話制御部82は、第二ユーザの電話機4に対して発呼し、前記PhoneCookieを発信者番号とし
て通知し、電話機4とアプリケーションサーバ2間で通話可能にする(S15)。
【0135】
通話可能になると音声メッセージ送出部58は、PhoneCookieと対応するメッセージを
記憶部26から読み出して電話機4へ送出する(S16)。ここで、音声メッセージ送出部58は、「新しいメッセージがあります。再生する場合には、数字の1を押して下さい。」のように再生を確認するメッセージを音声で電話機4へ送り、数字の1(他の数字や記号等、トーン信号として送れるものであれば良い)が押され、当該数字の1に応じたトーン信号が送られた場合にメッセージを送出する構成としても良い。この場合、第二ユーザが電話に出ることができず、当該トーン信号を受信出来ないときには、通話を終了し、第二ユーザが着信履歴から連携用電話番号(PhoneCookie)宛てに電話をかけた際にメッ
セージを再生するように構成しても良い。
【0136】
また、メッセージの再生後、終話信号を送り、電話機4との通話が終了(切断)した場合(S17)、通話後処理部53が、発信側ユーザ端末3に対して店舗の地図を送信する等の通話後パラメータに従う処理を行う(S18)。
【0137】
図19はPhoneCookieに従って第二ユーザの電話機4から電話をかけ直す場合の説明図
である。
【0138】
第二ユーザの操作により、PhoneCookieとしての連携用電話番号あてに電話機4から発
呼すると、呼制御装置7の第二通話制御部82によって着呼し(ステップS21)、接続制御部83がアプリケーションサーバ2の呼制御連携部52にPhoneCookie宛ての着呼が
あった旨の情報を通知し、呼制御連携部52がこのPhoneCookieと対応する情報(図17
)を参照して有効期限内か否かを判定し(ステップS22)、有効期限内であれば前記PhoneCookieと対応するメッセージを記憶部26から読み出し(S23)、当該メッセージ
を電話機4へ送出する(S24)。電話機4との通話が終了した場合(S25)、通話後処理部53が、通話後パラメータに従う処理を行う(S26)。
【0139】
このように、所定の有効期限内であればユーザ端末3側から連絡を行うことができる。この場合にも呼制御装置7が介在してユーザ端末3と連絡先の電話機4とを接続させる構成であるため、ユーザ端末3と連絡先電話機4とが直接通話することが無い、即ち中抜きすることがない。
【0140】
以上のように、本実施形態によれば、ウェブページのアドレスと共に音声によるメッセージを伝えることができ、例えばウェブページを紹介するような場合の説明が容易になり、円滑にコミュニケーションをとることができる。
【0141】
〈第三実施形態〉
《システム構成》
図21は、本発明に係る第三実施形態の通信管理システムの概略図である。本例の通信管理システム100は、コンテンツサーバ101や呼制御装置7、ポイント管理サーバ102を備えている。第三実施形態では、第一ユーザが電話機103から携帯電話回線Mを
介してコンテンツサーバ(所謂携帯サイト)101にアクセスし、当該コンテンツサーバ101から提供されるページを紹介すると共に第二ユーザの電話機104へ音声メッセージを送る例について説明する。
【0142】
第一ユーザの電話機103及び第二ユーザの電話機104は、携帯電話回線M及びネットワークNを介して、コンテンツサーバ101が提供するページの閲覧や電子メールの送受信を行う機能と、携帯電話回線Mを介して音声通話を行う機能を有している。なお、ネットワークNは、携帯電話回線Mを介して接続する特定のネットワークであっても、インターネット等のオープンなネットワークであっても良い。
【0143】
図22は、本実施形態におけるコンテンツサーバ101の概略構成図である。図22に示すように、コンテンツサーバ101は、CPU(central processing unit)やメイン
メモリ等よりなる演算処理部112、演算処理の為のデータやソフトウェアを記憶した記憶部(ハードディスク)113、入出力インタフェース114、通信制御部(CCU:Communication Control Unit)115等を備えたコンピュータである。
【0144】
該入出力インタフェース114は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース114には、コンソール(キーボードやディスプレイを含む)や記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0145】
CCU115は、ネットワークNを介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPUからの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0146】
記憶部113には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(サーバプログラム)といったソフトウェアがインストールされていると共に、情報を掲載したページ等のデータを記憶している。また、記憶部113は、ユーザ認証用の登録データや、ユーザの氏名、電話番号、ユーザID、ポイント、相手先のリストといったユーザ情報を記憶し、ユーザ情報記憶部としても機能する。
【0147】
演算処理部112は、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部113から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース114やCCU115から入力された情報、及び記憶部113から読み出した情報を演算処理することにより、認証処理部141や、ページ提供部142、アクセス情報生成部144、PhoneCookie発行部(連携番号発行部)
151、呼制御連携部152、メッセージ送信部159、音声メッセージ記録部157、音声メッセージ送出部158、通話後処理部153としても機能する。
【0148】
認証処理部141は、電話機103或いは電話機104から電話番号やユーザIDなどの識別情報を取得し、記憶部113を参照して当該電話機103,104が登録済か否かを判定し、登録済でなければ氏名等のユーザ情報の入力を促す登録画面を電話機103,104に送信して表示させ、当該登録画面に対して入力されたユーザ情報を記憶部113に登録する。
【0149】
ページ提供部142は、電話機103から閲覧要求を受けたページを記憶部113から読み出して電話機103に送信する。
【0150】
アクセス情報生成部144は、少なくとも前記ユーザが閲覧したページを特定する情報(例えばアドレス)を前記ユーザのアクセス情報とする。前記ユーザが複数のページを閲覧していた場合には、これらページのURLや、その閲覧順、閲覧日時といったログなどをアクセス情報としても良い。更に、閲覧したページに対して入力した情報や選択した情報、例えばページの入力欄に入力したデータやショッピングサイトで購入ボタンを選択し
た情報などをアクセス情報としても良い。また、アクセス情報は、ページに記載された内容等であっても良い。例えば商品の紹介や購入に関するページであった場合、この商品名や商品ID等をアクセス情報とする。この場合、ページと対応付けて予め記憶部113に記憶された商品名や商品ID等のアクセス情報を読み出す構成でも良いし、ページからタイトルや、ヘッダ、特定のタグで指定された文字列等を抽出してアクセス情報とする構成でも良い。
【0151】
PhoneCookie発行部151は、コンテンツサーバ101からアクセス情報を受信した場
合に、当該アクセス情報と対応するPhoneCookieとして連携用電話番号を発行する。このPhoneCookieとしての連携用電話番号は、後述のように電話機103或いは相手先の電話機104からこの電話番号宛に電話をかけた場合に呼制御装置7で着呼するように呼制御装置用に確保した電話番号である。例えば、050−ABCD−××××のような11桁の電話番号を用いる場合、末尾4桁が0000から末尾4桁が9999までの1万通りの電話番号を確保する。即ち、先頭の7ケタが050−ABCDであれば、末尾4桁が何番であっても全ての呼が呼制御装置7へ着信するようにする。従って末尾4桁を自由にナンバリングしてユーザに通知した場合であっても、この番号宛ての電話を全て呼制御装置7で受けることができる。このように呼制御装置7用の電話番号を複数確保しておき、PhoneCookie発行部151は、各アクセス情報に前記呼制御装置7用の電話番号の一つをPhoneCookieとして割り当て、各PhoneCookieがアクセス情報に割り当てられた全てのPhoneCookieの中でユニークとなるようにする。即ち、PhoneCookieに対応するアクセス情報が一意に
特定できるようにしている。
【0152】
呼制御連携部152は、アクセス情報に基づいて呼の制御を行う命令を呼制御装置7へ送信する。例えばコンテンツサーバ101から前記アクセス情報を受信した場合、メッセージの録音のため、アクセス情報に含まれる第一ユーザの電話番号に基づき、第一ユーザの端末3との間に呼を確立させるコマンドを呼制御装置7へ送信する。また、呼制御連携部152は、メッセージが録音された場合、これを通知するために相手先の電話機104との呼を確立させるコマンドを呼制御装置7へ送信する。
【0153】
また、呼制御連携部152は、呼制御装置7から通話が終了したことを通知された場合、通話後処理部153にこれを伝えて通話後の処理を行わせる。
【0154】
更に、呼制御連携部152は、第二ユーザが電話機104を用いて連携用電話番号宛てに電話をかけた場合、その旨の情報と連携用電話番号を呼制御装置7から受信し、音声メッセージ送出部158に伝える。
【0155】
メッセージ送信部159は、ネットワークNを介して電話機104(図21)へメッセージとして紹介したいページにアクセスするためのアクセス情報を送信する。これにより第二ユーザは、メッセージを発信した第一ユーザが紹介したいページや、そのページに入力したデータ等を手元の電話機104で確認することができる。
【0156】
音声メッセージ記録部157は、呼制御連携部152によって要求した第一ユーザの電話機103との呼を介して、当該電話機103から音声メッセージを受信して記録する。例えば、呼制御連携部152の要求に応じて呼制御装置7がコンテンツサーバ101と電話機103との間に呼を確立すると、コンテンツサーバ101の音声メッセージ記録部157は、「30秒以内でメッセージをどうぞ」等のように、メッセージを吹き込むように第一ユーザに音声で案内する。そして、第一ユーザが話したメッセージを受信すると、音声メッセージ記録部157は、このメッセージ(音声)をデジタルデータに変換し、メッセージデータとして記憶部126に記録させる。
【0157】
音声メッセージ送出部158は、呼制御連携部152から第二ユーザの電話機104との呼を確立した旨の通知を受けた場合や、連携用電話番号宛てに第二ユーザの電話機104から着呼があった場合に、連携用電話番号と対応するメッセージを電話機104との呼を介して送出する。
【0158】
図23はポイント管理サーバ102の概略構成図である。図23に示すように、コンテンツサーバ101は、CPU(central processing unit)やメインメモリ等よりなる演
算処理部122、演算処理の為のデータやソフトウェアを記憶した記憶部123、メッセージを記憶した記憶部126、入出力インタフェース124、通信制御部(CCU:Communication Control Unit)25等を備えたコンピュータである。
【0159】
該入出力インタフェース124は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース124には、コンソール(キーボードやディスプレイを含む)や記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0160】
CCU125は、ネットワークNを介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPUからの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0161】
記憶部(補助記憶装置)123は、ハードディスクやSSDといった大容量の記憶手段であり、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(アクセス管理プログラム)といったソフトウェアがインストールされている。
【0162】
演算処理部122は、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部123から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース124やCCU125から入力された情報、及び記憶部123から読み出した情報を演算処理することにより、既読確認部161やポイント管理部162としても機能する。
【0163】
既読確認部161は、コンテンツサーバ101からメッセージが再生された旨の情報を受信することで、第二ユーザがメッセージを聞いたことを認識し、第一ユーザ及び第二ユーザがポイントを獲得する権利を得た旨の情報を記憶部123に登録する。
【0164】
ポイント管理部162は、各ユーザと対応付けたポイント数を記憶部123に登録して管理する。また、ポイント管理部162は、店舗からユーザが来店した或いは商品を購入した旨の連絡を受けた場合に当該ユーザのポイントを加算する。
【0165】
なお、呼制御装置7は、図4に示した第一実施形態の装置と同じであるため、同一の要素に同符号を付すなどして再度の説明を省略する。
【0166】
〈管理方法〉
次に図24,図25を用いて、上記通信管理システム100が実行する音声通信管理方法について説明する。
【0167】
まず、ユーザはコンテンツサーバ101に対して会員登録を行う。例えばユーザの氏名、電話番号、ユーザIDといったユーザ情報をコンテンツサーバ101に送信して記憶させる。
【0168】
また、コンテンツサーバ101の運営者は、提供するページにメッセージを送るための選択肢、例えば「伝言」のリンクを記述しておき、ユーザが閲覧中にメッセージの発信を希望し、当該リンクを選択した場合にリンク先として記述されているURLがコンテンツサーバ101に送信されるように設定する。
【0169】
そして、第一ユーザが電話機103を操作してアプリ(プログラム)を実行してコンテンツサーバ101に接続し、アドレスの入力或いはメニューの選択により、所望の情報が掲載されているページの閲覧要求を行う(S101)。図20は、このページの表示例を示す図である。図20では店舗のキャンペーン情報を掲載し、メモ(テキスト)を選択するボタン60や伝言を選択するボタン61、送信を実行するボタン、即ち当該ページの紹介を行うボタン62を掲載している。
【0170】
前記「伝言」のボタン61が選択されると、電話機103は、「伝言」を要求する情報をコンテンツサーバ101に送信する。この要求を受信したコンテンツサーバ101は、PhoneCookie発行部151により、当該アクセス情報に対応するユニークな電話番号(連
携用電話番号)をPhoneCookieとして発行する(ステップS102)。そして、当該連携
用電話番号と電話機103から取得した電話番号(発電話番号)を電話指示パラメータとする。
【0171】
次に、コンテンツサーバ101の呼制御連携部152は、電話指示パラメータと共に呼制御の命令を呼制御装置7へ送信する。当該呼制御の命令を受信した呼制御装置7の第一通話制御部81は、電話指示パラメータの発電話番号に基づき、電話機103に対して発呼し、前記PhoneCookieを発信者番号として通知し、電話機103とコンテンツサーバ1
01間で通話可能にする(ステップS103)。
【0172】
音声メッセージ記録部157は、電話機103に対して「30秒以内でメッセージをどうぞ」のように、メッセージの記録を促し、これに対して第一ユーザが話した音声メッセージを電話機103からコンテンツデータ101へ送る、即ちメッセージの吹き込みを行う(S104)。
【0173】
音声メッセージ記録部157は、電話機103から受けたメッセージ(音声)をデジタルデータに変換し、メッセージデータとして記憶部126に記録する(S105)。
【0174】
また、第一ユーザが前記ページの「紹介する」ボタン62を選択すると、電話機103がコンテンツサーバ101に送信の要求を行う。これに対しコンテンツサーバ101は、「紹介する相手を選んで下さい。」のように相手先の選択を促すメッセージを電話機103に送り表示させる。
【0175】
そして第一ユーザが電話機103内の電話帳(電話番号のリスト)やコンテンツサーバ101に予め登録した相手先のリストから、相手先、即ち前記ページを紹介する相手を選択すると、この情報を電話機103がコンテンツサーバ101へ送り、これに基づいてコンテンツサーバ101が選択された相手先の電話番号を特定する(S106)。なお、選択する相手先は単数であっても複数であっても良い。
【0176】
アクセス情報生成部144は、選択された相手先の電話番号(着電話番号)を前記電話指示パラメータに加え、当該電話指示パラメータや前記ページ(図20)のアドレス等をアクセス情報として生成し、PhoneCookie(連携用電話番号)と対応付けて記憶部113
に記憶する(ステップS107)。
【0177】
図17は、PhoneCookieと対応付けらけるアクセス情報を示す図である。なお、アクセ
ス情報は、「電話問い合わせ」のリンクが選択されたページのURLや、当該ページに入力したデータ、当該ユーザが閲覧したページの履歴など、当該ユーザのコンテンツサーバ101に対するアクセスに係る情報を含む。図17の例では、第一ユーザID、閲覧したページのアドレス(URL)、店舗ID、端末情報、キャンペーンID、第一ユーザの電
話番号、第二ユーザの電話番号(相手先電話番号)、通話開始時刻、通話終了時刻、リダイアル期限が含まれる。
【0178】
そして、コンテンツサーバ101のメッセージ送信部159は、アクセス情報に基き電話機104に対して紹介を受けていることを通知する(S106)。例えば、「○○さんから紹介された情報があります。確認しますか?」のようにメッセージを送信する。このとき通知する情報に、第一ユーザが紹介するページ(図20)を閲覧するためのアプリ(プログラム)を指定する情報も含める。
【0179】
これに対し第二ユーザが確認を選択すると、電話機104は前記情報に応じたアプリ(プログラム)を起動する(S108)。コンテンツサーバ101は、アクセス情報を参照し、前記ページのアドレスに基づき、紹介されたページのデータを電話機104へ送信して表示させる(S109)。図25は、このとき表示させるページの例であり、図20と比べて「伝言」ボタン61を「伝言確認」ボタン64に変えている。なお、このように電話機103で選択した相手先の電話機104に連絡し、所定のアプリを起動させる機能は、例えばiアプリコール(登録商標)で実現しても良い。
【0180】
第二ユーザが「伝言確認」ボタン64を選択すると電話機104が前記ページ(図25)の閲覧要求をコンテンツサーバ101に送り、コンテンツサーバ101は電話機104から取得した電話番号と対応するメッセージを読み出し(S110')、当該メッセージ
を再生し、音声として電話機104へ送り(S111)、電話機104から音声出力させる(S112)。
【0181】
メッセージの再生が終了するとコンテンツサーバ101が、再生が完了した旨の情報をポイント管理サーバ102へ送信し、ポイント管理サーバ102の既読確認部161は、第二ユーザがメッセージを聞いたことを認識し、第一ユーザ及び第二ユーザがポイントを獲得する権利を得た旨の情報として、当該ユーザと当該ポイント数を記憶部123に登録する(S113)。
【0182】
第一ユーザや第二ユーザが店舗を訪れ、店舗からユーザが来店した或いは商品を購入した旨の連絡を受けた場合、ポイント管理部162は、当該ユーザのポイントを加算する(S114)。なお、本実施形態では店舗からの連絡を受けてからポイントを加算したが既読を確認した時点でポイントを加算しても良い。
【0183】
以上のように、本実施形態によれば、ページのアドレスと共に音声によるメッセージを伝えることができ、例えばページを紹介するような場合の説明が容易になり、円滑にコミュニケーションをとることができる。また、ページの紹介に加えて、ポイントを管理でき、集客力の向上が見込める。
【0184】
〈第四実施形態〉
《システム構成》
前述の第二実施形態ではホームページ等の情報と音声メッセージとを関連付けた構成を例示したが、これに加え本第四実施形態では、第一ユーザが本システムを利用したことを示すトランザクション情報に基づいてポイントを付加する構成を備えた。なお、前述の第二実施形態と同一の要素には同符号を付して説明を一部省略する。
【0185】
図26は、本実施形態に係る通信管理システムの概略図である。本例の通信管理システム10は、ウェブサーバ1や、アプリケーションサーバ2、ポイント管理サーバ102、呼制御装置7を備えている。本実施形態では、第一ユーザが発信側ユーザ端末3を用いて通信管理システム10にアクセスし、第二ユーザの電話機4へ音声メッセージを送り、こ
のトランザクション情報に基づいてポイント管理サーバ102がポイントを付与する。
【0186】
図27は、本第四実施形態におけるウェブサーバ1の概略構成図である。本実施形態のウェブサーバ1は、図14に示した第二実施形態のウェブサーバ1と比べて、ハードウェア構成が同じであり、演算処理部12が実行する機能が一部異なっている。
【0187】
演算処理部12は、OSやアプリケーションプログラムを記憶部13から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース14やCCU15から入力された情報、及び記憶部13から読み出した情報を演算処理することにより、前述の認証処理部41や、ウェブページ提供部42、メッセージ受付部43のほか、アクセス情報生成部44や、アクセス情報転送部45、受付電話番号リスト生成部46、受付電話番号リスト提供部47としても機能する。
【0188】
本実施形態では、ユーザが閲覧したウェブページをメッセージとして第二ユーザへ送る例を示す。なお、第二ユーザへ送るメッセージの種類は、前述の実施形態と同じく任意に入力しても良いし、発信側ユーザ端末3が特定のウェブページにアクセスした場合、特定の種類のメッセージを送信する構成としても良い。例えば、メッセージの入力ページを発信側ユーザ端末3へ提供する際、特定の種類のメッセージのみを受け付ける入力ページを提供する。本実施形態では、第一ユーザが、キャンペーンを紹介するサイト(特定のウェブページ)にアクセスし、本システムを用いて店舗(第二ユーザ)側にメッセージを送り、且つ当該店舗で決済を行った場合に、第一ユーザにポイントを付与する例を示す。
【0189】
メッセージ受付部43は、前述のとおりネットワークを介して送信するメッセージを受け付ける機能に加え、このメッセージと対応つけて電話回線を介して送出(伝言)する音声メッセージの情報を受信する。例えば、発信側ユーザ端末3に提供したウェブページにHTMLやXMLといったマークアップ言語で記述された選択肢として、伝言用のリンクを記載しておき、ユーザが当該リンクを選択し、所定URLのウェブページが要求された場合に、メッセージ受付部43は、伝言の要求を受けたと認識する。
【0190】
なお、リンクの選択に限らず、ボタンの選択やチェックボックスのチェックといったユーザ操作に応じて伝言の要求を受ける構成でも良い。ここで、発信側ユーザ端末3が認証済みであり、HTTPクッキーとしてセッションIDを有している場合、発信側ユーザ端末3は、前記所定URLの要求と共にセッションIDも通知し、これをウェブサーバ1が受信する。なお、伝言の要求は、このように所定URLを送信するものに限らず、単に電話連絡を示す情報を送信するものでも良いし、所定のcgiを起動させるもの等でも良い。
【0191】
アクセス情報生成部44は、少なくとも前記ユーザが閲覧したウェブページを特定する情報(例えばアドレス)を前記ユーザのアクセス情報とする。例えば、前記伝言の要求と共に受信したセッションIDに基づき、このユーザが閲覧したウェブページ、特に前記伝言用のリンク(選択肢)が記載されたウェブページのURL等を特定し、これをアクセス情報とする。前記ユーザが複数のウェブページを閲覧していた場合には、これらウェブページのURLや、その閲覧順、閲覧日時といったログなどをアクセス情報としても良い。
【0192】
更に、閲覧したウェブページに対して入力した情報や選択した情報、例えばウェブページの入力欄に入力したデータやショッピングサイトで購入ボタンを選択した情報などをアクセス情報としても良い。また、アクセス情報は、ウェブページに記載された内容等であっても良い。例えば商品の紹介や購入に関するウェブページであった場合、この商品名や商品ID等をアクセス情報とする。この場合、ウェブページと対応付けて予め記憶部13に記憶された商品名や商品ID等のアクセス情報を読み出す構成でも良いし、ウェブペー
ジからタイトルや、ヘッダ、特定のタグで指定された文字列等を抽出してアクセス情報とする構成でも良い。
【0193】
更にアクセス情報生成部44は、セッションIDに基づいてユーザを識別し、当該ユーザの電話番号等のユーザ情報を記憶部13から読み出す。本実施形態では、認証時のユーザの入力操作によって入力されたIDと対応する会員情報から当該ユーザの電話番号が特定される。アクセス情報生成部44は、このユーザの電話番号等のユーザ情報を前記アクセス情報に加える。
【0194】
アクセス情報転送部45は、アクセス情報生成部44で生成したアクセス情報をアプリケーションサーバ2へ転送する。
【0195】
受付電話番号リスト生成部46は、前記メッセージを受信する際、発信側ユーザ端末3から電話番号の入力を受けて記憶し、複数のユーザ端末3から受けた電話番号のリストを生成する。
【0196】
受付電話番号リスト提供部47は、受付電話番号リストをポイント管理サーバ102等、所定の情報提供先に出力する。
【0197】
図28はアプリケーションサーバ2の概略構成図である。本実施形態のアプリケーションサーバ2は、図15に示した第二実施形態のアプリケーションサーバ2と比べ、ハードウェア構成が同じであり、演算処理部22の実行する機能が一部異なっている。
【0198】
演算処理部22は、OSやアプリケーションプログラムを記憶部23から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース24やCCU25から入力された情報、及び記憶部23,26から読み出した情報を演算処理することにより、前述のPhoneCookie発行部(連携
番号発行部)51、呼制御連携部52、通話後処理部53、メッセージ送信部54、メッセージ記録部55のほか、トランザクション情報生成部56、音声メッセージ記録部57、音声メッセージ送出部58、電話番号置換部59、トランザクション情報提供部50としても機能する。
【0199】
呼制御連携部52は、前述の機能に加え、ウェブサーバ1から受信したアクセス情報に基づいて呼の制御を行う命令を呼制御装置7へ送信する。例えばウェブサーバ1から前記アクセス情報を受信した場合、メッセージの録音のため、アクセス情報に含まれる第一ユーザの電話番号に基づき、第一ユーザの端末3との間に呼を確立させるコマンドを呼制御装置7へ送信する。また、呼制御連携部52は、メッセージが録音された場合、これを通知するために相手先の電話機4との呼を確立させるコマンドを呼制御装置7へ送信する。
【0200】
また、呼制御連携部52は、呼制御装置7から通話が終了したことを通知された場合、通話後処理部53にこれを伝えて通話後の処理を行わせる。
【0201】
更に、呼制御連携部52は、第二ユーザが電話機4を用いて伝言用電話番号宛てに電話をかけた場合、その旨の情報と伝言用電話番号を呼制御装置7から受信し、音声メッセージ送出部58に伝える。
【0202】
通話後処理部53は、呼制御連携部52から通話終了の処理を受けた場合に、電話指示パラメータの通話後パラメータに基づいて通話後の処理を行う。例えば、通話後に「ご利用ありがとうございます。」「現在キャンペーン期間中です。」「お問い合わせ頂いた商品と関連する以下の商品も取り扱っております・・・」「店舗の地図をお送り致します」などのように、お礼や資料、関連商品の案内、地図など、電話連絡に伴う関連情報を電子
メール等で発信側ユーザ端末3や受信側ユーザ端末5宛てに送信する。
【0203】
メッセージ送信部54は、ネットワークNを介して受信側ユーザ端末5(図1)へメッセージとして紹介したいウェブページにアクセスするためのアクセス情報を受信側ユーザ端末5へ送信する。これにより第二ユーザは、第一ユーザが予約したいウェブページや、そのウェブページに入力したデータ等を手元の端末5で確認することができる。
【0204】
音声メッセージ記録部57は、呼制御連携部52によって要求した第一ユーザの発信側ユーザ端末3との呼を介して、当該発信側ユーザ端末3から音声メッセージを受信して記録する。例えば、呼制御連携部52の要求に応じて呼制御装置7がアプリケーションサーバ2と発信側ユーザ端末3との間に呼を確立すると、アプリケーションサーバ2の音声メッセージ記録部57は、「30秒以内でメッセージをどうぞ」等のように、メッセージを吹き込むように第一ユーザに音声で案内する。そして、第一ユーザが話したメッセージを受信すると、メッセージ記録部は、このメッセージ(音声)をデジタルデータに変換し、メッセージデータとして記憶部26に記録させる。
【0205】
音声メッセージ送出部58は、呼制御連携部52から第二ユーザの電話機4との呼を確立した旨の通知を受けた場合や、伝言用電話番号宛てに第二ユーザの電話機4から着呼があった場合に、伝言用電話番号と対応するメッセージを電話機4との呼を介して送出する。
【0206】
トランザクション情報生成部56は、PhoneCookie(連携用電話番号)宛に発信された
呼を受けた際、呼制御装置7から発信側ユーザ端末3の電話番号の入力を受け、当該端末3がアクセスしたことを示す情報と当該端末3の電話番号とを対応つけ、複数の端末の電話番号及びアクセスしたことを示す情報を含むトランザクション情報を生成する。
【0207】
電話番号置換部59は、複数の電話番号をそれぞれ乱数に置き換えた乱数表データに基づいて、前記トランザクション情報に含まれる電話番号を乱数に置き換える。図29は、乱数表データの説明図である。図29に示すように、本実施形態の乱数表データは、電話番号と乱数とが対応付けられたものである。電話番号は、電話番号としてあり得る全ての値であり、例えば日本の電話番号であれば、図29のように0ABJの電話番号が9桁、090,080,070,050の電話番号がそれぞれ8桁であるので、14億通りの電話番号となる。従って、この全ての電話番号と対応付ける乱数も14億個あれば足りる。図29の例では、0から1,399,999,999までの数値に種別と対応するプレフィクスを付している。
【0208】
このように14億個の電話番号と乱数とをランダムに対応付けることで乱数データを生成できる。乱数データは、月毎、週毎など、所定期間毎に更新する。
【0209】
なお、4byteで、4,294,967,296までの数値を表現できるので、この4byteのデータを14億個並べて乱数表を作成した場合、約5.2GBのデータ量となる。
【0210】
なお、図29では、電話番号の列と乱数の列とを設けて示したが、単に0から1,399,999,999までの数値をランダムに並べたものでも良い。この場合、ランダムに並べた数値が、電話番号或いは乱数の一方を示し、その順番が他方を示す。
【0211】
トランザクション情報提供部59は、トランザクション情報生成部で電話番号を置き換えた後のトランザクション情報を秘密鍵或いは公開鍵を用いて暗号化し、ポイント管理サーバ102など、所定のデータ提供先へ出力する。
【0212】
図30はポイント管理サーバ102の概略構成図である。本実施形態のアプリケーションサーバ2は、図23に示した第三実施形態のポイント管理サーバ102と比べ、ハードウェア構成が同じであり、演算処理部122の実行する機能が一部異なっている。
【0213】
演算処理部122は、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部123から適宜読み出して実行し、入出力インタフェース124やCCU125から入力された情報、及び記憶部123から読み出した情報を演算処理することにより、ポイント管理部162、受付電話番号リスト受信部163、トランザクション情報受信部164、マッチング部(復号部)165としても機能する。
【0214】
ポイント管理部162は、各ユーザと対応付けたポイント数を記憶部123に登録して管理する。また、ポイント管理部162は、店舗からユーザが来店した或いは商品を購入した旨の連絡を受けた場合に当該ユーザのポイントを加算する。
【0215】
受付電話番号リスト受信部163は、ウェブサーバ1から受付電話番号リストを受信する。トランザクション情報受信部164は、アプリケーションサーバ2からトランザクション情報を受信する。
【0216】
マッチング部(復号部)165は、乱数表データに基づき受付電話番号リストの電話番号と対応する乱数を求め、当該乱数と適合する情報を前記トランザクション情報から抽出する。また、マッチング部165は、暗号化されているトランザクション情報を秘密鍵で復号化する。
【0217】
なお、呼制御装置7は、図4に示した第一実施形態の装置と同じであるため、同一の要素に同符号を付すなどして再度の説明を省略する。
【0218】
〈通信管理方法〉
次に図31−図36を用いて、上記通信管理システムが実行する通信管理方法について説明する。
【0219】
まず、ユーザはウェブサーバ1に対して会員登録を行う。例えばユーザの氏名、電話番号、ID、パスワードといったユーザ情報をウェブサーバ1に送信して記憶させる。
【0220】
また、ウェブサーバ1の運営者は、提供するウェブページにメッセージを送るための選択肢、例えば「伝言」のリンクを記述しておき、ユーザが閲覧中にメッセージの発信を希望し、当該リンクを選択した場合にリンク先として記述されているURLがアプリケーションサーバ2に送信されるように設定する。
【0221】
そして、図31に示すように、ウェブサイトの運営を開始し(ステップS201)、発信側ユーザ端末3からURLを指定してウェブページの閲覧が要求されると、ウェブサーバ1のウェブページ提供部42は、前記URLで特定されるウェブページを発信側ユーザ端末3に提供し表示させる(ステップS202)。図32は、このウェブページの表示例を示す図である。図20では、店舗のキャンペーン情報を掲載し、予約を選択するボタン63を掲載している。
【0222】
第一ユーザの操作により前記「予約」のボタン63が選択されると、発信側ユーザ端末3は、「予約」を要求する情報をウェブサーバ1に送信する。メッセージ受付部43は、発信側ユーザ端末3から「予約」を要求する旨の情報を受信した場合(ステップS203)、認証処理部41によって発行されたセッションIDを発信側ユーザ端末3から受信し
たか否かによって当該発信側ユーザ端末3が認証済みか否かを判定する(ステップS204)。認証済みでない場合、認証処理部41がログイン画面を表示させ、IDとパスワードの入力を促し、認証処理を行う(ステップS205)。これにより少なくともユーザの電話番号と対応する情報を取得する。
【0223】
ステップS4で認証済みであった場合、及びステップS5で認証済みとなった場合、アクセス情報生成部44は、セッションIDに対応するアクセス情報(ウェブページの閲覧履歴等)及びリンク先に対応する電話指示パラメータを記憶部13から読み出してアクセス情報を生成し、アプリケーションサーバ2へ送信する(ステップS206)。また、ウェブサーバ1は、予約を受け付けたユーザの電話番号を記憶部に蓄積し、受付電話番号リストを生成する。
【0224】
図17は、PhoneCookieと対応付けらけるアクセス情報を示す図である。なお、アクセ
ス情報は、「電話問い合わせ」のリンクが選択されたウェブページのURLや、当該ウェブページに入力したデータ、当該ユーザが閲覧したウェブページの履歴など、当該ユーザのウェブサーバ1に対するアクセスに係る情報を含む。図17の例では、第一ユーザID、閲覧したページのアドレス(URL)、店舗ID、端末情報、キャンペーンID、第一ユーザの電話番号、第二ユーザの電話番号(相手先電話番号)、通話開始時刻、通話終了時刻、リダイアル期限が含まれる。なお、ウェブサーバ1からアプリケーションサーバ2へ送信される段階では、通話開始時刻や通話終了時刻などは空欄であり、後述のように追加される。
【0225】
図33は、アプリケーションサーバ2が実行する処理のフローチャートである。ウェブサーバ1からアクセス情報を受信したアプリケーションサーバ2のPhoneCookie発行部5
1は、当該アクセス情報に対応するユニークな電話番号をPhoneCookieとして発行する(
ステップS208)。
【0226】
PhoneCookieの発行後、アプリケーションサーバ2の呼制御連携部52は、電話指示パ
ラメータと共に呼制御の命令を呼制御装置7へ送信する。当該呼制御の命令を受信した呼制御装置7の第一通話制御部81は、第一ユーザの電話番号に基づき、発信側ユーザ端末3に対して発呼し、前記PhoneCookieを発信者番号として通知し、発信側ユーザ端末33
とアプリケーションサーバ2間で通話可能にする(ステップS209)。
【0227】
音声メッセージ記録部57は、発信側ユーザ端末3に対して「30秒以内で予約内容をどうぞ」のように、音声メッセージの記録を促し、第一ユーザが話したメッセージをメッセージデータに変換して記憶部26に記録する(ステップS210)。
【0228】
そして第一ユーザが電話を切るなどして通話が終了したことを呼制御装置7から通知された場合(S212)、通話後処理部53が、発信側ユーザ端末3に対して店舗の地図を送信する等の通話後パラメータに従う処理を行う(S13)。
【0229】
また、アクセス情報転送部45は、アクセス情報のうち第一ユーザが予約を選択したページ(図32)のアドレス等を受信側ユーザ端末5へ送信する(S214)。
【0230】
次にアプリケーションサーバ2の呼制御連携部52は、予約を選択した店舗の電話番号(相手先電話番号)と共に呼制御の命令を呼制御装置7へ送信する。当該呼制御の命令を受信した呼制御装置7の第二通話制御部82は、第二ユーザの電話機4に対して発呼し、前記PhoneCookieを発信者番号として通知し、電話機4とアプリケーションサーバ2間で
通話可能にする(S215)。
【0231】
通話可能になると音声メッセージ送出部58は、PhoneCookieと対応するメッセージを
記憶部26から読み出して電話機4へ送出する(S216)。ここで、音声メッセージ送出部58は、「新しいメッセージがあります。再生する場合には、数字の1を押して下さい。」のように再生を確認するメッセージを音声で電話機4へ送り、数字の1(他の数字や記号等、トーン信号として送れるものであれば良い)が押され、当該数字の1に応じたトーン信号が送られた場合にメッセージを送出する構成としても良い。この場合、第二ユーザが電話に出ることができず、当該トーン信号を受信出来ないときには、通話を終了し、第二ユーザが着信履歴から連携用電話番号(PhoneCookie)宛てに電話をかけた際にメ
ッセージを再生するように構成しても良い。
【0232】
また、メッセージの再生後、終話信号を送り、電話機4との通話が終了(切断)した場合(S217)、通話後処理部53が、発信側ユーザ端末3に対して店舗の地図を送信する等の通話後パラメータに従う処理を行う(S218)。
【0233】
図34は、トランザクションデータに基づいてポイントを付加する処理の概要を説明する図である。
【0234】
第一ユーザが上述のように予約した店舗に来店し、予約した商品やサービスを受けて、決済を行うと、店舗の決済システムは、この決済情報をポイント管理サーバ102へ送信する。
【0235】
ウェブサーバ1は、予約したユーザの電話番号を蓄積した受付電話番号リストを定期的にポイント管理サーバ102へ送信する。
【0236】
また、アプリケーションサーバ2は、トランザクションデータの送信に際して予めポイント管理サーバ102へ乱数表データを送っておく。なお、乱数表データは、トランザクションデータと別経路でポイント管理サーバ1へ送信することが望ましい。例えば、VPNや専用回線等のセキュアな回線を介して乱数表データを送信しても良いし、乱数表データをブルーレイディスク(登録商標)等の記憶媒体に記憶させて郵送しても良い。
【0237】
図35は、アプリケーションサーバ2がトランザクション情報を送信する処理の説明図である。
【0238】
アプリケーションサーバ2は、ステップS210で音声メッセージを受けたユーザ端末3について、予約した店舗を示す情報や、店舗の電話番号、ウェブページの閲覧履歴等の情報をアクセス情報から抽出し、各第一ユーザの電話番号と対応付けてトランザクション情報(通話明細データ)を生成する(S221)。
【0239】
次にアプリケーションサーバ2は、トランザクション情報中の第一ユーザの電話番号や、店舗(第二ユーザ)の電話番号を乱数表データに基づいて対応する乱数に置き換える(S222)。
【0240】
更に、アプリケーションサーバ2は、置き換え後のトランザクション情報を暗号化する(S223)。
【0241】
そして、アプリケーションサーバ2は、暗号化したトランザクション情報をネットワークを介してポイント管理サーバへ送信する(S224)。
【0242】
図36は、ポイント管理サーバ102が、トランザクション情報を復号化し、ポイントを付加する処理の説明図である。
【0243】
ポイント管理サーバ102は、ウェブサーバ1から受付電話番号リストを受信すると共に(S231)、アプリケーションサーバ2からトランザクション情報を受信する(S232)。
【0244】
次にポイント管理サーバ102は、乱数表データを参照し、受付電話番号リストの受付電話番号と対応する乱数を求める(S233)。ポイント管理サーバ102は、この乱数とマッチ(適合)するトランザクションデータを抽出する(S234)。
【0245】
ポイント管理サーバ102は、秘密鍵を用いてトランザクション情報を復号化する(S235)。
【0246】
そして、ポイント管理サーバ102は、復号化したトランザクション情報からユーザの識別情報(ユーザIDや電話番号等)を読み出し、この予約を行ったユーザの識別情報のうち、店舗で実際に決済し、決済情報を受信したユーザの識別情報を特定し、このユーザにポイントを付与するように、当該ユーザの識別情報と対応するポイントを所定数増加させて記憶部に記憶させる。
【0247】
なお、本実施形態では、受付電話番号リストの電話番号と対応するトランザクション情報を抽出してから、復号化を行う例を示したが、これに限らず、トランザクション情報を復号化してから、受付電話番号とマッチするトランザクション情報を抽出しても良い。
【0248】
以上のように、本実施形態によれば、トランザクション情報を提供する場合に、乱数表データや、秘密鍵が揃わなければ復号化できないため、高いセキュリティを確保できる。
【0249】
〈変形例〉
上述の第四実施形態では、第一ユーザが、音声メッセージを録音して店舗に送信したが、第一ユーザと店舗側の担当者(第二ユーザ)が通話する構成としても良い。
【0250】
図37は、本変形例のアプリケーションサーバ2が実行する処理のフローチャートである。ウェブサーバ1からアクセス情報を受信したアプリケーションサーバ2は、図38に示すようなPhoneCookie(連携用電話番号)68が記載されたウェブページをユーザ端末
3へ送信して表示させることで、PhoneCookieの発行を行う(ステップS301)。当該
ウェブページには、「本電話番号への架電履歴(トランザクション情報)と同店舗での△△カード決済の履歴は、グルメサイトと△△カード社(第二ユーザ)にて利用させて頂きます。」のように、トランザクション情報の利用の許可を求める記載69も表示される。
【0251】
図38のウェブページを見たユーザがユーザ端末3を操作し、ユーザ端末3がPhoneCookie宛てに発呼すると、呼制御装置7が着呼し、図8に示すように発信側ユーザ端末3と
の呼を確立(S60)すると共に、アプリケーションサーバ2へ連携用電話番号α宛てに発呼されたことを通知する(S70)。
【0252】
発呼の通知を受けたアプリケーションサーバ2は、予約を選択した店舗の電話番号(相手先電話番号)と共に呼制御の命令を呼制御装置7へ送信する(S302)。
【0253】
当該呼制御の命令を受信した呼制御装置7の第二通話制御部82は、第二ユーザの電話機4に対して発呼し、前記PhoneCookieを発信者番号として通知し、電話機4との呼を確
立する(S120)。ここで呼制御装置7の接続制御部83は、発信側ユーザ端末3から受信した音声信号を第二ユーザの電話機4へ送信し、第二ユーザの電話機4から受信した音声信号を発信側端末3へ送信する。これにより、発信側ユーザ端末3との呼と第二ユー
ザの電話機4との呼を接続し、第一ユーザと第二ユーザとの通話を可能にしている。
【0254】
この通話により第一ユーザは予約を申し込み、店舗側の担当者(第二ユーザ)は予約を受け付ける。この通話が開始されたことを呼制御装置7から通知された場合、通話の履歴を記憶部に記憶する(S304)。
【0255】
また、メッセージの再生後、終話信号を送り、電話機4との通話が終了し(切断)、呼制御装置7から通話終了の通知を受けた場合(S305,Yes)、通話後処理部53が、発信側ユーザ端末3に対して店舗の地図を送信する等の通話後パラメータに従う処理を行う(S307)。
【0256】
そして、ステップ304で通話履歴を記憶した端末3について、前述のステップS221と同様にトランザクション情報を生成し、以降の処理は前述の第四実施形態と同様に実行する。
【0257】
本変形例によれば、PhoneCookie(連携用電話番号)68への間違い電話など、ウェブ
ページの記載69を見てトランザクション情報の利用を許可した第一ユーザ以外からの不必要な通話履歴が、トランザクション情報に含まれたとしても、受付電話番号リストとマッチしない為に不必要な通話履歴は抽出されず、適切なトランザクション情報が得られる。
【0258】
〈その他〉
本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0259】
例えば、以下に付記した構成であっても上述の実施形態と同様の効果が得られる。また、これらの構成要素は可能な限り組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0260】
1 サーバ
2 アプリケーションサーバ
3 発信側ユーザ端末
4 電話機
5 受信側ユーザ端末
7 呼制御装置
10 通信管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して第一ユーザの端末からメッセージを受信するメッセージ受付部と、
前記メッセージを第二ユーザの端末へ送信するメッセージ送信部と、
前記メッセージと対応する連携用電話番号を発行する連携番号発行部と、
前記連携用電話番号を発信者番号として第一ユーザの電話機に発呼する、又は前記第一ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛てに発信された呼を受ける第一通話制御部と、
第二ユーザの電話機との呼を確立する第二通話制御部と、
を備えた通信管理システム。
【請求項2】
前記第一ユーザの電話機から受信した音声信号を第二ユーザの電話機へ送信し、第二ユーザの電話機から受信した音声信号を第一ユーザの電話機へ送信する接続制御部を備えた請求項1に記載の通信管理システム。
【請求項3】
前記第一ユーザの電話機との呼を介して、当該第一ユーザの電話機から音声メッセージを受信して記録する音声メッセージ記録部と、
前記第二ユーザの電話機との呼を介して前記連携用電話番号と対応する音声メッセージを当該第二ユーザの電話機へ送出する音声メッセージ送出部と、
を備えた請求項1又は2に記載の通信管理システム。
【請求項4】
前記音声メッセージ記録部が、前記第一ユーザの電話機との呼を介して受信した音声メッセージを前記連携用電話番号と対応付けて記録し、
前記第二ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛ての呼を前記第二通話制御部が受けた場合に、当該連携用電話番号と対応付けられたメッセージを前記メッセージ送出部が送出する請求項1から3の何れか一項に記載の通信管理システム。
【請求項5】
前記メッセージが再生された場合に、前記第一ユーザ又は/及び前記第二ユーザの識別情報と対応付けてポイントを記憶するポイント管理部を備えた請求項1又は2に記載の通信管理システム。
【請求項6】
前記メッセージを受信する際、前記第一ユーザの端末から第一ユーザの電話番号の入力を受けて記憶し、複数の第一ユーザの端末から受けた電話番号のリストを生成する受付電話番号リスト生成部と、
前記連携用電話番号宛に発信された呼を受けた際、前記端末の電話番号の入力を受け、当該端末がアクセスしたことを示す情報と当該端末の電話番号とを対応つけ、複数の端末の電話番号及びアクセスしたことを示す情報を含むトランザクション情報を生成するトランザクション情報生成部と、
複数の電話番号をそれぞれ乱数に置き換えた乱数表データに基づいて、前記トランザクション情報に含まれる電話番号を乱数に置き換える電話番号置換部と、
前記置き換え後のトランザクション情報を出力するトランザクション情報提供部と、
前記受付電話番号リストを出力する受付電話番号リスト提供部と、
を備えた請求項2から5の何れか1項に記載の通信管理システム。
【請求項7】
前記乱数表データに基づき前記受付電話番号リストの電話番号と対応する乱数を求め、当該乱数と適合する情報をトランザクション情報から抽出するマッチング部を備える請求項6に記載の通信管理システム。
【請求項8】
前記トランザクション情報提供部が、前記アクセス情報を秘密鍵或いは公開鍵を用いて暗号化して出力し、
前記マッチング部が、前記トランザクション情報を秘密鍵で復号化する請求項6又は7に記載の通信管理システム。
【請求項9】
ネットワークを介して第一ユーザの端末からメッセージを受信するステップと、
前記メッセージを第二ユーザの端末へ送信するステップと、
前記メッセージと対応する連携用電話番号を発行するステップと、
前記連携用電話番号を発信者番号として第一ユーザの電話機に発呼する、又は前記第一ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛てに発信された呼を受けるステップと、
第二ユーザの電話機との呼を確立するステップと、
をコンピュータが実行する通信管理方法。
【請求項10】
ネットワークを介して第一ユーザの端末からメッセージを受信するステップと、
前記メッセージを第二ユーザの端末へ送信するステップと、
前記メッセージと対応する連携用電話番号を発行するステップと、
前記連携用電話番号を発信者番号として第一ユーザの電話機に発呼する、又は前記第一ユーザの電話機から前記連携用電話番号宛てに発信された呼を受けるステップと、
第二ユーザの電話機との呼を確立するステップと、
をコンピュータに実行させるためのメッセージ管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate


【公開番号】特開2012−227926(P2012−227926A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−87972(P2012−87972)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【出願人】(393010570)TIS株式会社 (10)
【Fターム(参考)】