説明

通信装置、送信データ生成プログラム、および送信データ生成方法

【課題】データの伝送効率を向上するとともに、確実なQoS制御をすること。
【解決手段】この課題を解決するために、空き領域割当部(121)は、MAC−PDUの空き領域のうち、1つのRLC−SDUを分割せずに割り当てることができる領域を優先してRLC−SDUの割り当て領域とする。RLC−PDU作成部(124)は、RLC−SDUバッファ部(122)または再送バッファ部(123)から出力されたRLC−SDUに適切なRLC層のヘッダを付加してRLC−PDUを作成する。無線リソース情報取得部(131)は、MAC−PDUの空き領域情報が未通知のRLC処理部のうち最も優先順位が高いRLC処理部の空き領域割当部(121)へ、空き領域情報を出力する。MAC−PDU作成部(132)は、各RLC処理部(120−1〜120−n)の空き領域割当部(121)から通知された割り当て領域に従ってRLC−PDUを多重化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、送信データ生成プログラム、および送信データ生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信システムにおける新たな規格として、LTE(Long Term Evolution)と呼ばれる通信仕様が盛んに検討されている。LTEは、通信標準化プロジェクトの1つである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において注目されており、例えばデータリンク層に相当するレイヤ2の改良などが進められている。
【0003】
具体的には、図1に示すように、LTEにおけるレイヤ2は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)層、RLC(Radio Link Control)層、およびMAC(Medium Access Control)層の3つのサブレイヤを有している。PDCP層およびRLC層に属するPDCPエンティティおよびRLCエンティティは、無線通信に使用される論理チャネル(LCH:Logical CHannel)の数(図1においてはn)ずつ存在し、互いに1対1に対応している。そして、n個の各PDCPエンティティでは、送信データに対してPDCP層のヘッダが付加され、得られたPDCP層のPDU(Packet Data Unit)が対応するRLCエンティティへ出力される。このPDUは、RLC層においてはSDU(Service Data Unit)となり、各RLCエンティティによって、RLC層のヘッダが付加されることにより、RLC層のPDUが得られることになる。すなわち、上位のサブレイヤのPDUは、下位のサブレイヤへ出力されると、下位のサブレイヤのSDUとして扱われる。そして、下位のサブレイヤにおいてSDUにサブレイヤごとのヘッダが付加されると、下位のサブレイヤのPDUが得られる。
【0004】
また、各RLCエンティティからRLC層のPDU(以下「RLC−PDU」という)がMAC層へ出力されると、これらのRLC−PDUは多重化され、MAC層のヘッダが付加されることによりMAC層のPDU(以下「MAC−PDU」という)となって、物理層に相当するレイヤ1の処理が施されて送信される。このとき、MAC層に属するMACエンティティは、データの送信に利用することができる帯域幅や電力などの無線リソースからMAC−PDUの空き領域サイズを決定し、n個の各RLCエンティティから出力されるRLC−PDUを適宜MAC−PDUの空き領域に割り当てて多重化する。
【0005】
すなわち、例えば図2に示すように、MAC層においては、1番目のRLCエンティティ(以下「RLC#1」という)においてSDUにRLCヘッダが付加されて得られたRLC−PDUと、2番目のRLCエンティティ(以下「RLC#2」という)においてSDUにRLCヘッダが付加されて得られたRLC−PDUとが、それぞれMAC−SDUとして扱われて多重化される。多重化された2つのMAC−SDUには、MAC層におけるヘッダ(MACヘッダ)や制御情報が付加され、MAC−PDUが得られることになる。
【0006】
そして、得られたMAC−PDUは、図示しないレイヤ1の処理が施された上で送信される。なお、MAC層においては、nチャネルからなるストップアンドウェイト(Stop & Wait)を用いたハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)による再送制御も実行されている。MAC層のHARQにおいては、送信時にMAC−PDUが保持されるとともに、MAC−PDUに対する誤り訂正処理、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号化が行われる。そして、受信側は、MAC−PDUの受信結果が受信NG(すなわち、CRC符号による誤り検出結果がNG)となった場合、その旨を示すNACKを送信側へ返信する。一方、受信OK(すなわち、CRC符号による誤り検出結果がOK)となった場合、受信側は、その旨を示すACKを送信側へ返信する。その後、送信側のMAC層においては、NACKが受信された場合には初回送信時に保持されたMAC−PDUが再送され、ACKが受信された場合には初回送信時に保持されたMAC−PDUが破棄される。
【0007】
また、1つのMAC−PDUについて所定の最大再送回数だけ繰り返し再送してもACKが返ってこなかった場合にも、該当するMAC−PDUが破棄される。このような場合に備えて、RLC層においては、Poll/Status情報を用いた自動再送要求(ARQ)による再送制御が実行されている。具体的には、送信側のRLC層は、Poll情報をRLC−PDUに付加して送信し、受信側のRLC層に対してStatus情報を要求する。そして、受信側のRLC層は、受信したRLC−PDUからPoll情報を検出し、現在までに受信されたRLC−PDUのシーケンス番号から欠落したRLC−PDUの有無を確認し、Status情報を作成して送信側のRLC層へ送信する。送信側のRLC層は、受信したStatus情報に基づいて、受信側で欠落していたRLC−PDUを再送する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】3GPP TS 36.300 V8.5.0 (2008-05), "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 8)"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、MAC−PDUの空き領域サイズは、無線リソースに応じて決定されるため、時々刻々と変動し、常に過不足なくRLC−PDUをMAC−PDUの空き領域に多重化することができるとは限らない。したがって、1つのRLC−PDUが分割され、分割されて得られたRLC−PDUがそれぞれ異なるMAC−PDUの空き領域に多重化されることがある。具体的に、例えば図3に示すように、それぞれサイズが異なる4つのPDCP層のPDU(以下「PDCP−PDU」という)が2つのMAC−PDU(MAC−PDU#1およびMAC−PDU#2)に多重化されて送信される場合について考える。なお、4つのPCDP−PDUには、データの重要性やQoS(Quality of Service)に応じた優先順位が付与されている。
【0010】
このような場合、優先順位が最も高いPDCP−PDUを取得したRLC#1は、PDCP−PDUにヘッダ(図中「H」で示す)を付加して、RLC−PDU(RLC−PDU#1)をMAC−PDU#1に多重化する。そして、MAC−PDU#1の残りの領域には、2番目に優先順位が高いRLC−PDUが多重化されることになるが、2番目に優先順位が高いPDCP−PDUを取得したRLC#2は、MAC−PDU#1の空き領域サイズが不足しているため、PDCP−PDUを分割して分割後のPDCP−PDUをそれぞれRLC−SDUとする。すなわち、1つのPDCP−PDUが分割されて得られた2つのRLC−SDUそれぞれにヘッダが付加される。
【0011】
そして、RLC#2は、ヘッダの付加により得られた一方のRLC−PDU#2−1をMAC−PDU#1に多重化し、他方のRLC−PDU#2−2をMAC−PDU#2に多重化する。このように、優先順位が2番目に高いPDCP−PDUは分割され、得られた2つのRLC−PDU#2−1およびRLC−PDU#2−2がそれぞれMAC−PDU#1およびMAC−PDU#2の空き領域に多重化されることになる。その後、MAC−PDU#2の残りの領域には、3番目に優先順位が高いPDCP−PDUの全体を含むRLC−PDU#3と、4番目に優先順位が高いPDCP−PDUの一部を含むRLC−PDU#4が多重化される。
【0012】
しかしながら、PDCP−PDUが分割され、分割後のPDCP−PDUそれぞれがRLC−SDUとなると、各RLC−SDUにRLCヘッダが付加されることになり、ヘッダに割り当てられるMAC−PDUの領域が増大する。すなわち、RLC−SDUに付加されるヘッダを送信するために消費される無線リソースが増大する。ここで、ヘッダは、伝送すべき情報を含むデータではないため、MAC−PDUの中にRLC層のヘッダが占める割合が多くなれば、データの伝送効率が低下するという問題がある。換言すれば、1つのPDCP−PDUが分割されてRLC−SDUの数が増大すると、データのスループットが低下する。同時に、受信側においては、複数のRLC−SDUを結合することにより、1つのPDCP−PDUを組み立てる必要が生じるため、分割されるPDCP−PDUが多くなれば、受信側においてもRLC層の処理負荷が増大する。
【0013】
また、上述した図3に示す例の場合、優先順位が2番目に高いPDCP−PDUが2分割されているため、受信側においては、MAC−PDU#1およびMAC−PDU#2の双方が正しく受信されなくては、優先順位が2番目に高いPDCP−PDUを組み立てることができない。一方、例えば優先順位が3番目に高いPDCP−PDUについては、受信側において、MAC−PDU#2のみが正しく受信されれば、このPDCP−PDUが得られる。つまり、優先順位が2番目に高いPDCP−PDUの方が受信側へ正常に伝送される可能性が低くなってしまい、結果として、優先順位が高いPDCP−PDUに関する再送の方が頻繁に発生し、優先順位に対応するQoSの要求を満たせないことがある。
【0014】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、データの伝送効率を向上するとともに、確実なQoS制御をすることができる通信装置、送信データ生成プログラム、および送信データ生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、通信装置は、2階層のレイヤを含む通信プロトコルを有する通信装置において、第1のレイヤの複数のデータ送信単位それぞれに設けられるデータ多重可能な空き領域のサイズを取得する取得部と、第2のレイヤの複数のデータそれぞれに対して、前記取得部によってサイズが取得された空き領域のうち、前記各データと同サイズ、かつ、いずれか1つのデータ送信単位内に設けられる一連の空き領域を割り当てる割当部と、前記割当部による空き領域の割り当てに従って、第2のレイヤの複数のデータを第1のレイヤの複数のデータ送信単位に多重化する多重部とを有する。
【0016】
また、送信データ生成プログラムは、コンピュータを2階層のレイヤを含む通信プロトコルを有する通信装置として動作させる送信データ生成プログラムであって、前記コンピュータが、第1のレイヤの複数のデータ送信単位それぞれに設けられるデータ多重可能な空き領域のサイズを取得する取得ステップと、前記コンピュータが、第2のレイヤの複数のデータそれぞれに対して、前記取得ステップにてサイズが取得された空き領域のうち、各データと同サイズ、かつ、いずれか1つのデータ送信単位内に設けられる一連の空き領域を割り当てる割当ステップと、前記コンピュータが、前記割当ステップにおける空き領域の割り当てに従って、第2のレイヤの複数のデータを第1のレイヤの複数のデータ送信単位に多重化する多重ステップとを前記コンピュータに実行させる。
【0017】
また、送信データ生成方法は、コンピュータが、2階層のレイヤを含む通信プロトコルを有する通信装置として機能する送信データ生成方法であって、前記コンピュータが、第1のレイヤの複数のデータ送信単位それぞれに設けられるデータ多重可能な空き領域のサイズを取得する取得ステップと、前記コンピュータが、第2のレイヤの複数のデータそれぞれに対して、前記取得ステップにてサイズが取得された空き領域のうち、各データと同サイズ、かつ、いずれか1つのデータ送信単位内に設けられる一連の空き領域を割り当てる割当ステップと、前記コンピュータが、前記割当ステップにおける空き領域の割り当てに従って、第2のレイヤの複数のデータを第1のレイヤの複数のデータ送信単位に多重化する多重ステップとを有し、前記コンピュータが前記通信装置として機能する。
【0018】
これらによれば、第2のレイヤのデータの分割を最小限に抑制することができ、第2のレイヤにおいて付加されるヘッダの量を最小限にすることができる。結果として、ヘッダを送信するために消費される無線リソースを低減することができ、データの伝送効率を向上することができる。また、優先順位が高いデータから順に空き領域を割り当てることにより、優先順位が高いデータの分割を回避し、確実なQoS制御をすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本明細書に開示された通信装置、送信データ生成プログラム、および送信データ生成方法によれば、データの伝送効率を向上するとともに、確実なQoS制御をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、LTEにおけるレイヤ2の構成を示す図である。
【図2】図2は、レイヤ間でのデータ構成の対応を示す図である。
【図3】図3は、レイヤ2における送信データ生成の具体例を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態1に係る送信装置に要部構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、実施の形態1に係る送信データ生成方法を示すフロー図である。
【図6】図6は、実施の形態1に係る送信データ生成の具体例を示す図である。
【図7】図7は、実施の形態2に係る送信装置に要部構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、実施の形態2に係る送信データ生成方法を示すフロー図である。
【図9】図9は、実施の形態3に係る送信装置に要部構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、実施の形態3に係る送信データ生成方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図4は、実施の形態1に係る送信装置の要部構成を示すブロック図である。同図に示す送信装置は、PDCP処理部110−1〜110−n(nは1以上の整数)、RLC処理部120−1〜120−n、MAC処理部130、レイヤ1処理部140、およびアンテナ150−1、150−2を有している。
【0023】
PDCP処理部110−1〜110−nは、それぞれ送信データをPDCP層のSDUとして、SDUにPDCP層のヘッダを付加する。そして、PDCP処理部110−1〜110−nは、ヘッダの付加により得られたPDCP−PDUを、それぞれ対応するRLC処理部120−1〜120−nへ出力する。なお、PDCP処理部110−1〜110−nは、それぞれ優先順位が1番目からn番目のPDCP−PDUに対応している。本実施の形態においては、PDCP処理部110−1が最も優先順位が高いPDCP−PDUに対応し、PDCP処理部110−nが最も優先順位が低いPDCP−PDUに対応しているものとする。したがって、後述するRLC処理部120−1〜120−nに関しても同様に、RLC処理部120−1が最も優先順位が高いRLC−PDUに対応し、RLC処理部120−nが最も優先順位が低いRLC−PDUに対応する。
【0024】
RLC処理部120−1〜120−nは、PDCP処理部110−1〜110−nから出力されるPDCP−PDUをRLC層のSDU(以下「RLC−SDU」という)として、RLC−SDUにRLC層のヘッダを付加してRLC−PDUを作成する。このとき、RLC処理部120−1〜120−nは、MAC処理部130から通知される空き領域情報に基づいて、RLC−SDUの分割が最小限となるようにRLC−PDUを作成する。具体的には、RLC処理部120−1〜120−nは、空き領域割当部121、RLC−SDUバッファ部122、再送バッファ部123、およびRLC−PDU作成部124を有している。
【0025】
空き領域割当部121は、各RLC処理部120−1〜120−nによって作成されるRLC−PDUに割り当て可能なMAC−PDUの空き領域を示す空き領域情報がMAC処理部130から通知されると、MAC−PDUの空き領域を新規のRLC−SDUまたは既に送信済みで再送対象のRLC−PDU(以下、RLC層のヘッダ付加前のこれらのデータ単位をまとめて、単に「RLC−SDU」ともいう)に割り当てる。このとき、空き領域割当部121は、MAC−PDUの空き領域のうち、1つのRLC−SDUを分割せずに割り当てることができる領域を優先してRLC−SDUの割り当て領域とする。また、空き領域割当部121は、再送対象のRLC−PDUが再送バッファ部123に保持されている場合には、新規のRLC−SDUよりも優先して再送対象のRLC−PDUに空き領域を割り当てる。さらに、空き領域割当部121は、送信待機中のRLC層の制御情報がある場合には、新規または再送のRLC−SDUよりも優先して制御情報に空き領域を割り当てる。
【0026】
なお、MAC−PDUの空き領域サイズは、例えば帯域幅や電力などの無線リソースによって最大値が規定されている。本実施の形態においては、アンテナ150−1、150−2から同時に送信される2つのMAC−PDU内においてデータが多重化される領域の合計サイズがMAC−PDUの空き領域サイズの最大値となる。そして、他のRLC処理部において既にMAC−PDUの領域がRLC−SDUに割り当てられている場合は、その分だけRLC処理部へ通知されるMAC−PDUの空き領域サイズが小さくなる。
【0027】
空き領域割当部121は、RLC−SDUに割り当てたMAC−PDUの割り当て領域を、データの一時記憶や処理を実行するRLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123へ通知するとともに、MAC処理部130へも通知する。
【0028】
RLC−SDUバッファ部122は、PDCP処理部110−1〜110−nから出力されたPDCP−PDUを新規のRLC−SDUとして一時的に保持する。そして、RLC−SDUバッファ部122は、空き領域割当部121から通知された割り当て領域に応じて新規のRLC−SDUを出力する。すなわち、RLC−SDUバッファ部122は、空き領域割当部121から通知された割り当て領域サイズが1つのRLC−SDUのサイズ以上であれば、新規のRLC−SDUの全体をRLC−PDU作成部124へ出力する。一方、RLC−SDUバッファ部122は、空き領域割当部121から通知された割り当て領域サイズが1つのRLC−SDUのサイズ未満であれば、新規のRLC−SDUを分割し、空き領域割当部121から通知された割り当て領域サイズと同じサイズのRLC−SDUの一部をRLC−PDU作成部124へ出力する。
【0029】
ただし、RLC−SDUバッファ部122は、新規のRLC−SDUより優先して送信すべき再送のRLC−PDUや制御情報がある場合には、これらの送信を優先するため、RLC−SDUを出力することはない。
【0030】
再送バッファ部123は、アンテナ150−1、150−2から送信済みのMAC−PDUに多重化されていたRLC−PDUを再送に備えて一時的に保持する。そして、再送バッファ部123は、空き領域割当部121から通知された割り当て領域に応じて再送対象のRLC−PDUを出力する。すなわち、再送バッファ部123は、空き領域割当部121から通知された割り当て領域サイズが1つのRLC−SDUのサイズ以上であれば、再送対象のRLC−PDUの全体をRLC−PDU作成部124へ出力する。一方、再送バッファ部123は、空き領域割当部121から通知された割り当て領域サイズが1つの再送対象のRLC−PDUのサイズ未満であれば、このRLC−PDUを分割し、割り当て領域サイズと同じサイズのRLC−PDUの一部をRLC−PDU作成部124へ出力する。
【0031】
ただし、再送バッファ部123は、再送対象のRLC−PDUより優先して送信すべき制御情報がある場合には、この送信を優先するため、再送対象のRLC−PDUを出力することはない。
【0032】
RLC−PDU作成部124は、RLC−SDUバッファ部122または再送バッファ部123から出力されたRLC−SDUに適切なRLC層のヘッダを付加してRLC−PDUを作成する。ここで、RLC−PDU作成部124は、再送対象のRLC−PDUが割り当て領域サイズに合わせて分割された上で、新たにRLC−SDUとして再送バッファ部123から出力された場合には、改めてRLC−PDUが分割されたことを示すRLC層のヘッダを再構築して付加する。そして、RLC−PDU作成部124は、作成したRLC−PDUをMAC処理部130へ出力する。
【0033】
MAC処理部130は、データの送信に利用可能な例えば帯域幅や電力などの無線リソースおよび各RLC処理部120−1〜120−nにおけるMAC−PDUの領域の割り当て状況からMAC−PDUの空き領域サイズを決定し、空き領域情報としてRLC処理部120−1〜120−nへ通知する。また、MAC処理部130は、RLC処理部120−1〜120−nから出力されるRLC−PDUを多重化して、MAC−PDUを作成する。具体的には、MAC処理部130は、無線リソース情報取得部131およびMAC−PDU作成部132を有している。
【0034】
無線リソース情報取得部131は、アンテナ150−1、150−2それぞれからのデータ送信に利用可能な無線リソース情報を取得し、無線リソース情報に基づいて2つのアンテナから送信されるMAC−PDUの空き領域サイズの最大値を決定する。また、無線リソース情報取得部131は、RLC処理部120−1〜120−nの空き領域割当部121から割り当て領域が通知されると、MAC−PDUの空き領域サイズから割り当て領域のサイズを減じて、新たなMAC−PDUの空き領域サイズを決定する。そして、無線リソース情報取得部131は、MAC−PDUの空き領域サイズを示す空き領域情報が未通知のRLC処理部のうち最も優先順位が高いRLC処理部の空き領域割当部121へ、新たに決定された空き領域サイズを含む空き領域情報を出力する。
【0035】
したがって、いずれのRLC処理部120−1〜120−nにも空き領域情報を未通知である場合には、無線リソース情報取得部131は、MAC−PDUの空き領域サイズの最大値をRLC処理部120−1の空き領域割当部121へ通知する。また、RLC処理部120−1へ空き領域情報を通知した後は、無線リソース情報取得部131は、RLC処理部120−1においてRLC−PDUに割り当てられた割り当て領域のサイズを空き領域サイズの最大値から減算し、残りの空き領域サイズをRLC処理部120−2の空き領域割当部121へ通知する。
【0036】
MAC−PDU作成部132は、RLC処理部120−1〜120−nそれぞれのRLC−PDU作成部124から出力されたRLC−PDUをMAC−SDUとして多重化し、MAC層のヘッダを付加してMAC−PDUを作成する。このとき、MAC−PDU作成部132は、各RLC処理部120−1〜120−nの空き領域割当部121から通知された割り当て領域に従ってRLC−PDUを多重化する。このため、MAC−PDU作成部132によって作成される2つのMAC−PDUには、分割されたRLC−SDUは最小限しか含まれておらず、MAC−PDUに占めるRLC層のヘッダの領域が最小限に抑制されている。
【0037】
レイヤ1処理部140は、アンテナ150−1、150−2における帯域幅や電力を制御しており、無線リソース情報をMAC処理部130の無線リソース情報取得部131へ提供する。また、レイヤ1処理部140は、MAC処理部130のMAC−PDU作成部132によって作成された2つのMAC−PDUをそれぞれ異なるアンテナ150−1、150−2から同時に送信する。すなわち、レイヤ1処理部140は、複数のアンテナから異なるデータを同時に送信するMIMO(Multi Input Multi Output)通信を実行する。なお、本実施の形態においては、アンテナ150−1、150−2の2つのアンテナから同時にMAC−PDUを送信するものとしたが、3つ以上のアンテナから同時にMAC−PDUを送信しても良い。この場合には、アンテナ数に等しい数のMAC−PDUの空き領域の合計がRLC処理部120−1〜120−nにおけるRLC−SDUの割り当て対象となる。
【0038】
次いで、上記のように構成された送信装置における送信データ生成方法について、図5に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0039】
アンテナ150−1、150−2それぞれにおける無線リソースは、常に変化しているため、無線リソース情報取得部131によって、レイヤ1処理部140を介してアンテナ150−1、150−2それぞれに関する無線リソース情報が取得される(ステップS101)。そして、無線リソース情報取得部131によって、アンテナ150−1、150−2それぞれに対応するMAC−PDUの空き領域サイズの最大値が無線リソース情報から決定される。無線リソース情報取得部131によって決定された空き領域サイズを示す空き領域情報は、空き領域情報が未通知のRLC処理部のうち、最も優先順位が高いRLC処理部へ通知される(ステップS102)。ここでは、いずれのRLC処理部にも空き領域情報が通知されていないので、最も優先順位が高いRLC処理部120−1の空き領域割当部121へ空き領域サイズの最大値を示す空き領域情報が通知される。
【0040】
そして、RLC処理部120−1の空き領域割当部121によって、空き領域サイズの一部がRLC処理部120−1のRLC−SDUに割り当てられる(ステップS103)。このとき、RLC−SDUが分割されずに1つのMAC−PDUに割り当てられるように、空き領域割当部121によって、1つのMAC−PDU内の一連の空き領域がRLC−SDUの割り当て領域として選択され、選択された割り当て領域がRLC−SDUバッファ部122、再送バッファ部123、およびMAC処理部130へ通知される。
【0041】
RLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123へ割り当て領域が通知されると、新規または再送のRLC−SDUがRLC−PDU作成部124へ出力され、RLC−PDU作成部124によって、RLC−SDUに適切なRLC層のヘッダが付加されてRLC−PDUが作成される(ステップS104)。このとき、新規のRLC−SDUよりも再送対象のRLC−PDUが優先され、さらに、再送対象のRLC−PDUよりも制御情報が優先されてRLC−PDU作成部124に入力され、RLC−PDUが作成される。
【0042】
また、MAC処理部130の無線リソース情報取得部131へ割り当て領域が通知されると、無線リソース情報取得部131によって、すべてのRLC処理部120−1〜120−nにおいてMAC−PDUの空き領域の割り当てが完了したか否かが判定される(ステップS105)。ここでは、RLC処理部120−1において空き領域が割り当てられたのみであるため、すべてのRLC処理部における空き領域の割り当ては完了していないものとして説明を続ける(ステップS105No)。
【0043】
この場合、無線リソース情報取得部131によって、MAC−PDUの空き領域サイズの最大値からRLC処理部120−1における割り当て領域のサイズが減算され、新たにMAC−PDUの空き領域サイズが算出される。そして、算出された空き領域サイズを示す空き領域情報は、空き領域情報が未通知のRLC処理部のうち、最も優先順位が高いRLC処理部へ通知される(ステップS102)。ここでは、RLC処理部120−1のみに空き領域情報が通知されているので、2番目に優先順位が高いRLC処理部120−2の空き領域割当部121へ新たに算出された空き領域サイズを示す空き領域情報が通知される。
【0044】
そして、RLC処理部120−2の空き領域割当部121によって、空き領域サイズの一部がRLC処理部120−2のRLC−SDUに割り当てられる(ステップS103)。このとき、RLC−SDUが分割されずに1つのMAC−PDUに割り当てられるように、空き領域割当部121によって、1つのMAC−PDU内の一連の空き領域がRLC−SDUの割り当て領域として選択され、選択された割り当て領域がRLC−SDUバッファ部122、再送バッファ部123、およびMAC処理部130へ通知される。ただし、2つのMAC−PDUのいずれにもRLC−SDUに割り当てる十分な空き領域がない場合には、分割されたRLC−SDUに割り当てる領域がそれぞれのMAC−PDUにおいて確保される。
【0045】
RLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123へ割り当て領域が通知されると、新規または再送のRLC−SDUがRLC−PDU作成部124へ出力され、RLC−PDU作成部124によって、RLC−SDUに適切なRLC層のヘッダが付加されてRLC−PDUが作成される(ステップS104)。なお、通知された割り当て領域のサイズが小さく、RLC−SDUの分割が必要である場合は、RLC−SDUバッファ部122または再送バッファ部123によって、RLC−SDUが割り当て領域サイズに合わせて分割され、分割後のデータがRLC−PDU作成部124へ出力される。そして、RLC−PDU作成部124によって、それぞれのデータに適切なRLC層のヘッダが付加されて、1つのRLC−SDUに対応する複数のRLC−PDUが作成される。
【0046】
また、MAC処理部130の無線リソース情報取得部131へ割り当て領域が通知されると、無線リソース情報取得部131によって、すべてのRLC処理部120−1〜120−nにおいてMAC−PDUの空き領域の割り当てが完了したか否かが判定される(ステップS105)。ここでは、RLC処理部120−1〜120−nにおいて空き領域が割り当てられ、すべてのRLC処理部における空き領域の割り当てが完了したものとして説明を続ける(ステップS105Yes)。
【0047】
RLC処理部120−1〜120−nのRLC−PDU作成部124によってそれぞれ作成されたRLC−PDUは、MAC処理部130のMAC−PDU作成部132へ出力され、MAC−PDU作成部132によって、MAC−PDUが作成される(ステップS106)。すなわち、MAC−PDU作成部132によって、RLC−PDUそれぞれがMAC−SDUとして多重化され、複数のMAC−SDU全体にMAC層のヘッダが付加される。本実施の形態においては、アンテナ150−1、150−2に対応する2つのMAC−PDUの空き領域がRLC処理部120−1〜120−nのRLC−PDUに割り当てられているため、MAC−PDU作成部132によって、2つのMAC−PDUが作成される。
【0048】
そして、本実施の形態においては、RLC−SDUの分割が最小限に抑制されるようにMAC−PDUの空き領域が割り当てられているため、作成された2つのMAC−PDUに含まれるMAC−SDUの数が最小となっている。換言すれば、2つのMAC−PDUにおけるRLC層のヘッダが占める領域の割合が最小であり、より多くのデータをMAC−PDUに多重化することができる。結果として、データの伝送効率が向上する。また、優先順位が高いRLC処理部ほど先にMAC−PDUの空き領域をRLC−SDUに割り当てるため、優先順位が高いRLC−SDUほど分割される可能性が小さい。この結果、優先すべき重要なデータなどは、複数のMAC−PDUに跨って伝送されることがなく、QoS制御を確実に実行することができる。
【0049】
MAC−PDU作成部132によって作成された2つのMAC−PDUは、レイヤ1処理部140へ出力され、レイヤ1処理部140によって、レイヤ1の送信処理が施されることにより、それぞれアンテナ150−1、150−2から同時に送信される(ステップS107)。本実施の形態においては、優先順位が高いRLC−SDUは、分割されずに1つのMAC−PDUに多重化されているため、受信側においては、1つのアンテナから送信されたMAC−PDUが正しく受信されれば、優先順位が高いRLC−SDU全体を取得することができる。一方、優先順位が低いRLC−SDUは、分割されて2つのMAC−PDUに多重化されることもあるため、受信側においては、2つのアンテナから送信されたMAC−PDUがいずれも正しく受信されなければ、優先順位が低いRLC−SDU全体を取得することができない。
【0050】
次に、本実施の形態に係る送信データ生成の具体例について、図6を参照しながら説明する。ここでは、新規のRLC−SDUが送信される場合について考え、再送対象のRLC−PDUや制御情報の送信はないものとして説明する。具体的には、4つのRLC処理部に対応するRLC#1〜#4において、それぞれ新規のRLC−SDUがRLC−SDUバッファ部122に保持されており、これらのRLC−SDUが2つのアンテナ150−1、150−2に対応するMAC−PDU#1、#2に多重化されて同時に送信される場合について説明する。なお、データの優先順位は、RLC#1のRLC−SDUが最も高く、RLC#2のRLC−SDU、RLC#3のRLC−SDU、およびRLC#4のRLC−SDUの順で低くなるものとする。
【0051】
RLC#1は、優先順位が最も高いため、2つのMAC−PDU#1、#2の最大の空き領域が空き領域情報として無線リソース情報取得部131から通知される。RLC#1は、2つのMAC−PDU#1、#2の最大の空き領域全体を自由にRLC−SDUに割り当てることができるため、RLC−SDUが分割されないように、MAC−PDU#1の先頭の領域をRLC−SDUに割り当てる。したがって、RLC#1において作成されるRLC−PDU#1は、図6に示すように、MAC−PDU#1の先頭の領域に多重化される。
【0052】
RLC#1は、RLC−SDUに対する割り当て領域を決定すると、決定した割り当て領域を無線リソース情報取得部131へ通知する。これを受け、無線リソース情報取得部131は、RLC−PDU#1に対応する領域を除外して新たな空き領域とする。
【0053】
したがって、優先順位が2番目に高いRLC#2には、2つのMAC−PDU#1、#2の最大の空き領域からRLC−PDU#1が多重化される領域を除外した空き領域が空き領域情報として通知される。RLC#2は、通知された空き領域をRLC−SDUに割り当てることができるため、RLC−SDUが分割されないように、MAC−PDU#2の先頭の領域をRLC−SDUに割り当てる。すなわち、MAC−PDU#1には、RLC#2のRLC−SDUに割り当てるのに十分なサイズの空き領域が残されていないため、RLC−SDUの分割が回避されるように、MAC−PDU#2の先頭の領域がRLC−SDUに割り当てられる。したがって、RLC#2において作成されるRLC−PDUは、図6に示すように、RLC−PDU#3としてMAC−PDU#2の先頭の領域に多重化される。
【0054】
RLC#2は、RLC−SDUに対する割り当て領域を決定すると、決定した割り当て領域を無線リソース情報取得部131へ通知する。これを受け、無線リソース情報取得部131は、RLC−PDU#3に対応する領域を除外して新たな空き領域とする。
【0055】
したがって、優先順位が3番目に高いRLC#3には、2つのMAC−PDU#1、#2の最大の空き領域からRLC−PDU#1、#3が多重化される領域を除外した空き領域が空き領域情報として通知される。RLC#3は、通知された空き領域をRLC−SDUに割り当てることができるため、RLC−SDUが分割されないように、MAC−PDU#1のRLC−PDU#1が多重化される領域の直後の領域をRLC−SDUに割り当てる。すなわち、MAC−PDU#1に、RLC#3のRLC−SDUを割り当てるのに十分なサイズの空き領域が残されているため、RLC−PDU#1の直後の領域がRLC#3のRLC−SDUに割り当てられる。したがって、RLC#3において作成されるRLC−PDUは、図6に示すように、RLC−PDU#2としてRLC−PDU#1の直後の領域に多重化される。
【0056】
RLC#3は、RLC−SDUに対する割り当て領域を決定すると、決定した割り当て領域を無線リソース情報取得部131へ通知する。これを受け、無線リソース情報取得部131は、RLC−PDU#2に対応する領域を除外して新たな空き領域とする。
【0057】
したがって、優先順位が4番目に高いRLC#4には、2つのMAC−PDU#1、#2の最大の空き領域からRLC−PDU#1〜#3が多重化される領域を除外した空き領域が空き領域情報として通知される。RLC#4は、通知された空き領域をRLC−SDUに割り当てることができるため、RLC−SDUを分割せずに割り当てることができる空き領域を探索する。しかし、ここでは、RLC−SDUを多重化するのに十分な空き領域が残されていないため、MAC−PDU#2の残りの空き領域をRLC−SDUの一部に割り当てる。すなわち、MAC−PDU#2のみに、RLC#4のRLC−SDUの一部を割り当て可能な空き領域が残されているため、RLC−PDU#3の直後の領域がRLC#4のRLC−SDUの一部に割り当てられる。したがって、RLC#4は、RLC−SDUを割り当て領域のサイズに合わせて分割し、得られたRLC−SDUの一部からRLC−PDUを作成し、図6に示すように、RLC−PDU#4としてRLC−PDU#3の直後の領域に多重化する。
【0058】
以上のように、本実施の形態によれば、複数のアンテナから同時に送信される複数のMAC−PDUの空き領域のサイズが無線リソースから決定されると、優先順位が高いRLC処理部から順番に、RLC−SDUを分割せずに多重可能なサイズの空き領域が確保される。このため、分割されるRLC−SDUの数を最小限に抑制することができ、RLC層のヘッダが付加されて作成されるRLC−PDUの数を最小限にすることができる。結果として、RLC層のヘッダを送信するために消費される無線リソースの増大を防止し、データの伝送効率を向上することができる。また、優先順位が高いRLC−SDUほど分割され難くなるため、要求されるQoSが高いデータが複数のMAC−PDUに跨って多重化される可能性が低く、確実なQoS制御をすることができる。
【0059】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、将来送信されるMAC−PDUの空き領域サイズを推定し、時系列に送信される複数のMAC−PDUの空き領域を優先順位が高いRLC−SDUから順番に割り当てる点である。
【0060】
図7は、本実施の形態に係る送信装置の要部構成を示すブロック図である。同図において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図7に示す送信装置は、図4に示す送信装置のMAC処理部130に代えてMAC処理部200を有しており、1つのアンテナ150のみを備えている。また、MAC処理部200は、MAC処理部130の無線リソース情報取得部131に代えて無線リソース情報取得部201を有するとともに、空き領域サイズ推定部202を追加した構成を有している。
【0061】
無線リソース情報取得部201は、アンテナ150からの現時点でのデータ送信に利用可能な無線リソース情報を取得し、無線リソース情報に基づいて、アンテナ150から現時点で送信されるMAC−PDUの空き領域サイズを決定する。また、無線リソース情報取得部201は、アンテナ150から将来送信されるMAC−PDUの空き領域サイズが空き領域サイズ推定部202から通知されると、現時点で送信されるMAC−PDUおよび将来送信されるMAC−PDUの空き領域サイズを合計し、空き領域サイズの最大値を決定する。
【0062】
さらに、無線リソース情報取得部201は、RLC処理部120−1〜120−nの空き領域割当部121から割り当て領域が通知されると、MAC−PDUの空き領域サイズから割り当て領域のサイズを減じて、新たなMAC−PDUの空き領域サイズを決定する。そして、無線リソース情報取得部201は、MAC−PDUの空き領域サイズを示す空き領域情報が未通知のRLC処理部のうち最も優先順位が高いRLC処理部の空き領域割当部121へ、新たに決定された空き領域サイズを含む空き領域情報を出力する。
【0063】
空き領域サイズ推定部202は、MAC−PDUの送信先となる図示しない受信装置から報告される回線品質情報(CQI:Channel Quality Information)に基づいて、将来送信されるMAC−PDUの空き領域サイズを推定する。具体的には、空き領域サイズ推定部202は、現時点までに受信したCQIの履歴から、次回以降に受信されるCQIを予測する。ここで、CQIは、送信装置と図示しない受信装置との間の回線品質を示しているため、通常、短時間の間に大きく変化することはない。したがって、次回以降に受信されるCQIは、現時点までのCQIの履歴から比較的正確に予測される。
【0064】
そして、空き領域サイズ推定部202は、無線リソース情報取得部201が空き領域サイズを決定したMAC−PDUに続いて送信される1つ以上のMAC−PDUの空き領域サイズをCQIの予測結果から推定する。また、空き領域サイズ推定部202は、推定して得られたMAC−PDUの空き領域サイズを無線リソース情報取得部201へ通知する。なお、空き領域サイズ推定部202は、必ずしもCQIに基づいて将来送信されるMAC−PDUの空き領域サイズを推定しなくても良い。すなわち、空き領域サイズ推定部202は、例えば現在までのMAC−PDUの空き領域サイズの履歴から、将来のMAC−PDUの空き領域サイズを推定しても良い。
【0065】
次いで、上記のように構成された送信装置における送信データ生成方法について、図8に示すフロー図を参照しながら説明する。同図において、図5と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0066】
アンテナ150における無線リソースは、常に変化しているため、無線リソース情報取得部201によって、レイヤ1処理部140を介してアンテナ150に関する無線リソース情報が取得される(ステップS101)。そして、無線リソース情報取得部201によって、アンテナ150から現時点で送信されるMAC−PDUの空き領域サイズが無線リソース情報から決定される。
【0067】
また、空き領域サイズ推定部202によって、アンテナ150から将来送信されるMAC−PDUの空き領域サイズがCQIに基づいて推定される(ステップS201)。すなわち、無線リソース情報取得部201によって空き領域サイズが決定されたMAC−PDUに続いて送信される1つ以上のMAC−PDUの空き領域サイズが、現時点までの回線品質の状態から推定される。推定されたMAC−PDUの空き領域サイズは、無線リソース情報取得部201へ通知され、無線リソース情報取得部201によって、現時点以降に送信される所定数のMAC−PDUの空き領域サイズが合計され、空き領域サイズの最大値が決定される。無線リソース情報取得部201によって決定された空き領域サイズを示す空き領域情報は、空き領域情報が未通知のRLC処理部のうち、最も優先順位が高いRLC処理部へ通知される(ステップS102)。
【0068】
そして、空き領域情報が通知されたRLC処理部の空き領域割当部121によって、空き領域サイズの一部がRLC−SDUに割り当てられる(ステップS103)。このとき、RLC−SDUが分割されずに1つのMAC−PDUに割り当てられるように、空き領域割当部121によって、1つのMAC−PDU内の一連の空き領域がRLC−SDUの割り当て領域として選択され、選択された割り当て領域がRLC−SDUバッファ部122、再送バッファ部123、およびMAC処理部200へ通知される。
【0069】
RLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123へ割り当て領域が通知されると、新規または再送のRLC−SDUがRLC−PDU作成部124へ出力され、RLC−PDU作成部124によって、RLC−SDUに適切なRLC層のヘッダが付加されてRLC−PDUが作成される(ステップS104)。
【0070】
また、MAC処理部200の無線リソース情報取得部201へ割り当て領域が通知されると、無線リソース情報取得部201によって、すべてのRLC処理部120−1〜120−nにおいてMAC−PDUの空き領域の割り当てが完了したか否かが判定される(ステップS105)。以降、実施の形態1と同様に、すべてのRLC処理部120−1〜120−nにおいてRLC−SDUに対するMAC−PDUの空き領域の割り当てが実行される。
【0071】
そして、すべてのRLC処理部における空き領域の割り当てが完了すると(ステップS105Yes)、RLC処理部120−1〜120−nのRLC−PDU作成部124によってそれぞれ作成されたRLC−PDUは、MAC処理部200のMAC−PDU作成部132へ出力され、MAC−PDU作成部132によって、MAC−PDUが作成される(ステップS106)。ここでは、現時点で送信されるMAC−PDUのみが作成されるのではなく、空き領域サイズ推定部202によって空き領域サイズが推定された将来のMAC−PDUも作成される。MAC−PDU作成部132によって作成されたMAC−PDUは、レイヤ1処理部140へ出力され、レイヤ1処理部140によって、レイヤ1の送信処理が施されることにより、アンテナ150から順次送信される(ステップS107)。
【0072】
本実施の形態においては、優先順位が高いRLC−SDUは、分割されずに1つのMAC−PDUに多重化されているため、受信側においては、1つのMAC−PDUが正しく受信されれば、優先順位が高いRLC−SDU全体を取得することができる。一方、優先順位が低いRLC−SDUは、分割されて2つのMAC−PDUに多重化されることもあるため、受信側においては、異なるタイミングで送信された2つのMAC−PDUがいずれも正しく受信されなければ、優先順位が低いRLC−SDU全体を取得することができない。この結果、優先すべき重要なデータなどは、複数のMAC−PDUに跨って伝送されることがなく、QoS制御を確実に実行することができる。
【0073】
以上のように、本実施の形態によれば、異なるタイミングで送信される複数のMAC−PDUの空き領域のサイズが無線リソースおよび回線品質から推定されると、優先順位が高いRLC処理部から順番に、RLC−SDUを分割せずに多重可能なサイズの空き領域が確保される。このため、1つのアンテナのみを備える送信装置において、分割されるRLC−SDUの数を最小限に抑制することができ、RLC層のヘッダが付加されて作成されるRLC−PDUの数を最小限にすることができる。結果として、RLC層のヘッダを送信するために消費される無線リソースの増大を防止し、データの伝送効率を向上することができる。また、優先順位が高いRLC−SDUほど分割され難くなるため、要求されるQoSが高いデータが複数のMAC−PDUに跨って多重化される可能性が低く、確実なQoS制御をすることができる。
【0074】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の特徴は、RLC層においてMAC−PDUの空き領域をRLC−SDUに割り当てる代わりに、MAC層において空き領域の割り当てを決定するスケジューリングを実行する点である。
【0075】
図9は、本実施の形態に係る送信装置の要部構成を示すブロック図である。同図において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図9に示す送信装置は、図4に示す送信装置のMAC処理部130に代えてMAC処理部300を有している。また、MAC処理部300は、MAC処理部130の無線リソース情報取得部131に代えてスケジューラ部301を有している。
【0076】
スケジューラ部301は、各RLC処理部120−1〜120−nのRLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123を監視し、RLC層に滞留するRLC−SDUの量を検出する。すなわち、スケジューラ部301は、送信待機中の新規または再送のRLC−SDUや制御情報など、送信すべきRLC層の滞留データ量を取得する。
【0077】
また、スケジューラ部301は、アンテナ150−1、150−2それぞれからのデータ送信に利用可能な無線リソース情報を取得し、無線リソース情報に基づいて2つのアンテナから送信されるMAC−PDUの空き領域サイズの最大値を決定する。
【0078】
そして、スケジューラ部301は、RLC処理部120−1〜120−nに保持されたRLC層の滞留データにMAC−PDUの空き領域を割り当てるスケジューリングを行う。このとき、スケジューラ部301は、優先順位が高いRLC処理部に滞留する滞留データから順に、データを分割せずに割り当てることができるMAC−PDUの空き領域を割り当てる。
【0079】
スケジューラ部301は、各RLC処理部120−1〜120−nの滞留データに割り当てたMAC−PDUの割り当て領域を、それぞれのRLC処理部120−1〜120−n内のRLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123へ通知するとともに、MAC−PDU作成部132へも通知する。
【0080】
次いで、上記のように構成された送信装置における送信データ生成方法について、図10に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0081】
アンテナ150−1、150−2それぞれにおける無線リソースは、常に変化しているため、スケジューラ部301によって、レイヤ1処理部140を介してアンテナ150−1、150−2それぞれに関する無線リソース情報が取得される(ステップS101)。そして、スケジューラ部301によって、アンテナ150−1、150−2それぞれに対応するMAC−PDUの空き領域サイズの最大値が無線リソース情報から決定される。
【0082】
また、RLC処理部120−1〜120−nのRLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123に保持されたRLC−PDUやRLC層の制御情報の量がスケジューラ部301によって取得される。これにより、RLC処理部120−1〜120−nにおいて、送信待機中のRLC層の滞留データ量が取得されたことになる(ステップS301)。
【0083】
MAC−PDUの空き領域サイズの最大値が決定され、RLC層の滞留データ量が取得されると、スケジューラ部301によって、各RLC処理部120−1〜120−nの滞留データにMAC−PDUの空き領域を割り当てるスケジューリングが実行される(ステップS302)。すなわち、スケジューラ部301によって、まず最も優先順位が高いRLC処理部120−1の滞留データに空き領域の一部が割り当てられる。このとき、RLC処理部120−1の滞留データが分割されずに1つのMAC−PDUに割り当てられるように、1つのMAC−PDU内の一連の空き領域が割り当て領域として選択される。
【0084】
RLC処理部120−1の滞留データへの割り当て領域が選択された後、スケジューラ部301によって、MAC−PDUの空き領域の最大値からRLC処理部120−1の滞留データに対する割り当て領域のサイズが減算され、新たにMAC−PDUの空き領域のサイズが算出される。そして、2番目に優先順位が高いRLC処理部120−2の滞留データに新たな空き領域の一部が割り当てられる。ここでも、RLC処理部120−2の滞留データが分割されずに1つのMAC−PDUに割り当てられるように、1つのMAC−PDU内の一連の空き領域がRLC−SDUの割り当て領域として選択される。ただし、2つのMAC−PDUのいずれにも滞留データに割り当てる十分な空き領域がない場合には、分割された滞留データに割り当てる領域がそれぞれのMAC−PDUにおいて確保される。
【0085】
以降、優先順位が高い順に、すべてのRLC処理部120−1〜120−nの滞留データにMAC−PDUの空き領域が割り当てられ、すべての滞留データに空き領域が割り当てられると、それぞれの滞留データに割り当てられた割り当て領域がRLC処理部120−1〜120−nのRLC−SDUバッファ部122または再送バッファ部123へ通知される(ステップS303)。
【0086】
各RLC処理部120−1〜120−nでは、RLC−SDUバッファ部122および再送バッファ部123へ割り当て領域が通知されると、新規または再送のRLC−SDUがRLC−PDU作成部124へ出力され、RLC−PDU作成部124によって、RLC−SDUに適切なRLC層のヘッダが付加されてRLC−PDUが作成される(ステップS104)。なお、通知された割り当て領域のサイズが小さく、RLC−SDUの分割が必要である場合は、RLC−SDUバッファ部122または再送バッファ部123によって、RLC−SDUが割り当て領域サイズに合わせて分割され、分割後のデータがRLC−PDU作成部124へ出力される。そして、RLC−PDU作成部124によって、それぞれのデータに適切なRLC層のヘッダが付加されて、1つのRLC−SDUに対応する複数のRLC−PDUが作成される。
【0087】
RLC処理部120−1〜120−nのRLC−PDU作成部124によってそれぞれ作成されたRLC−PDUは、MAC処理部300のMAC−PDU作成部132へ出力され、MAC−PDU作成部132によって、MAC−PDUが作成される(ステップS106)。MAC−PDU作成部132によって作成されたMAC−PDUは、レイヤ1処理部140へ出力され、レイヤ1処理部140によって、レイヤ1の送信処理が施されることにより、それぞれアンテナ150−1、150−2から同時に送信される(ステップS107)。
【0088】
本実施の形態においては、優先順位が高いRLC処理部の滞留データは、分割されずに1つのMAC−PDUに多重化されているため、受信側においては、1つのアンテナから送信されたMAC−PDUが正しく受信されれば、優先順位が高いRLC処理部のデータ全体を取得することができる。一方、優先順位が低いRLC処理部の滞留データは、分割されて2つのMAC−PDUに多重化されることもあるため、受信側においては、2つのアンテナから送信されたMAC−PDUがいずれも正しく受信されなければ、優先順位が低いRLC処理部のデータ全体を取得することができない。この結果、優先すべき重要なデータなどは、複数のMAC−PDUに跨って伝送されることがなく、QoS制御を確実に実行することができる。
【0089】
以上のように、本実施の形態によれば、複数のアンテナから同時に送信される複数のMAC−PDUの空き領域のサイズが無線リソースから決定されると、MAC層において各RLC層の滞留データ量が取得され、優先順位が高いRLC層の滞留データから順番に、滞留データを分割せずに多重可能なサイズの空き領域が確保される。このため、分割されて送信されるRLC層のデータ数を最小限に抑制することができ、RLC層のヘッダが付加されて作成されるRLC−PDUの数を最小限にすることができる。結果として、RLC層のヘッダを送信するために消費される無線リソースの増大を防止し、データの伝送効率を向上することができる。また、優先順位が高いRLC層のデータほど分割され難くなるため、要求されるQoSが高いデータが複数のMAC−PDUに跨って多重化される可能性が低く、確実なQoS制御をすることができる。
【0090】
なお、上記各実施の形態においては、上位レイヤであるRLC層の複数のSDUを下位レイヤであるMAC層のPDUに多重化する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、RLC層およびMAC層以外のレイヤ間においても適用することができる。すなわち、上位レイヤの複数のデータを下位レイヤの所定のデータ送信単位の空き領域内に多重化する場合に、可能な限り各データの分割が回避されるように、データ送信単位の空き領域をそれぞれのデータに割り当てることにより、上記各実施の形態と同様の効果を実現することができる。また、この場合に、優先順位が高いデータから順に空き領域を割り当てることにより、確実なQoS制御をすることができる。
【0091】
また、上記各実施の形態において説明した送信データ生成方法をコンピュータが実行可能な形式で記述した送信データ生成プログラムを生成し、この送信データ生成プログラムをコンピュータに実行させることにより、上記各実施の形態と同様の送信装置および送信データ生成方法を実現することも可能である。このとき、送信データ生成プログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶させ、記録媒体を用いてコンピュータに送信データ生成プログラムを導入することも可能である。
【0092】
さらに、上記各実施の形態においては、LTEにおけるレイヤ2のRLC層およびMAC層をそれぞれ上位レイヤおよび下位レイヤの例として説明したが、本発明はこれに限定されず、種々の通信プロトコルまたは通信方式において、上位レイヤの複数のデータを下位レイヤの複数のデータ送信単位に多重化する場合に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0093】
110−1〜110−n PCDP処理部
120−1〜120−n RLC処理部
121 空き領域割当部
122 RLC−SDUバッファ部
123 再送バッファ部
124 RLC−PDU作成部
130、200、300 MAC処理部
131、201 無線リソース情報取得部
132 MAC−PDU作成部
140 レイヤ1処理部
150、150−1、150−2 アンテナ
202 空き領域サイズ推定部
301 スケジューラ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2階層のレイヤを含む通信プロトコルを有する通信装置において、
第1のレイヤの複数のデータ送信単位それぞれに設けられるデータ多重可能な空き領域のサイズを取得する取得部と、
第2のレイヤの複数のデータそれぞれに対して、前記取得部によってサイズが取得された空き領域のうち、いずれか1つのデータ送信単位内に設けられる一連の空き領域を割り当てる割当部と、
前記割当部による空き領域の割り当てに従って、第2のレイヤの複数のデータを第1のレイヤの複数のデータ送信単位に多重化する多重部と
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記割当部は、
第2のレイヤのいずれかのデータと同サイズの一連の空き領域が1つのデータ送信単位内にない場合、複数のデータ送信単位に跨る空き領域を当該データに割り当てることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記割当部は、
第1のレイヤに対応して備えられるレイヤ処理部であって、第2のレイヤの複数のデータのデータ量を収集し、収集したデータ量に基づいて各データに対する空き領域の割り当てを決定するレイヤ処理部を含むことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項4】
前記取得部は、
それぞれ異なるアンテナから送信される複数のデータ送信単位の空き領域のサイズを取得することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項5】
コンピュータを2階層のレイヤを含む通信プロトコルを有する通信装置として動作させる送信データ生成プログラムであって、
前記コンピュータが、第1のレイヤの複数のデータ送信単位それぞれに設けられるデータ多重可能な空き領域のサイズを取得する取得ステップと、
前記コンピュータが、第2のレイヤの複数のデータそれぞれに対して、前記取得ステップにてサイズが取得された空き領域のうち、いずれか1つのデータ送信単位内に設けられる一連の空き領域を割り当てる割当ステップと、
前記コンピュータが、前記割当ステップにおける空き領域の割り当てに従って、第2のレイヤの複数のデータを第1のレイヤの複数のデータ送信単位に多重化する多重ステップと
を前記コンピュータに実行させる送信データ生成プログラム。
【請求項6】
コンピュータが、2階層のレイヤを含む通信プロトコルを有する通信装置として機能する送信データ生成方法であって、
前記コンピュータが、第1のレイヤの複数のデータ送信単位それぞれに設けられるデータ多重可能な空き領域のサイズを取得する取得ステップと、
前記コンピュータが、第2のレイヤの複数のデータそれぞれに対して、前記取得ステップにてサイズが取得された空き領域のうち、いずれか1つのデータ送信単位内に設けられる一連の空き領域を割り当てる割当ステップと、
前記コンピュータが、前記割当ステップにおける空き領域の割り当てに従って、第2のレイヤの複数のデータを第1のレイヤの複数のデータ送信単位に多重化する多重ステップと
を有し、前記コンピュータが前記通信装置として機能する送信データ生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−253794(P2012−253794A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−168854(P2012−168854)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【分割の表示】特願2010−523709(P2010−523709)の分割
【原出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】