説明

通信装置及び通信方法、並びに通信システム

【課題】いずれか1台の機器を操作することにより、ソース機器と各シンク機器との接続を可能にする。
【解決手段】ユーザーが操作処理している機器から他の機器へ、要求(AutoSetup Request)を行なうことで、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続」、「無線接続」を自動化する。映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は、それぞれの対応する再生フォーマットと遅延時間などの情報を交換する。そして、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は、交換した情報と交換した相手の情報を記録することで、紐付けされた状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、データを再生する複数のシンク機器に対してデータを同時に伝達するソース機器として動作する通信装置及び通信方法、ソース機器から伝達されたデータを受信し再生処理するシンク機器として動作する通信装置及び通信方法、並びに、1台のソース機器と複数台のシンク機器からなる通信システムに係り、特に、ソース機器として動作し、紐付け処理された複数のシンク機器にデータを伝達する通信装置及び通信方法、他のシンク機器と紐付け処理され、ソース機器から伝達されたデータを受信し再生処理する通信装置及び通信方法、並びに、1台のソース機器と、紐付け処理された複数のシンク機器からなる通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の普及に伴い、パーソナル・コンピューター(PC)などの機器間のデータ伝送に、無線LAN(Local Area Network)に代表される無線ネットワークが利用されるようになってきている。無線LANは、主にIEEE802.11とWi−Fi Allianceにより標準化が行なわれている。IEEE802.11では無線LANの技術仕様を規格化し、Wi−Fi Allianceでは相互接続性の試験方法の策定や製品の認証などを行なっている。
【0003】
無線LAN技術の利用形態はさまざまである。例えば、パーソナル・コンピューターやチューナー機器などの1台のソース機器から、テレビなどの映像再生機能を持った映像再生シンク機器と、スピーカーなどの音声再生機能を持った音声再生シンク機器の2台のシンク機器へ、それぞれ映像データ及び音声データを伝達する際に、無線LAN技術を用いることができる。
【0004】
例えば、ソース機器からマルチキャスト無線伝送により伝送されたAVデータを再生するに際し、同じソース機器からのAVデータを再生する他のシンク機器の無線接続状態を判別できるシンク機器(例えば、特許文献1を参照のこと)、ソース機器からマルチキャスト無線伝送により伝送されたAVデータを再生するに際し、シンク機器が同じソース機器からのAVデータを再生する他のシンク機器の無線接続状態を判別するための各シンク機器のシンク機器情報を送信可能としたソース機器(例えば、特許文献2を参照のこと)、ソース機器からマルチキャスト無線伝送により伝送されたAVデータを再生するに際し、シンク機器が同じソース機器からのAVデータを再生する他のシンク機器の無線接続状態を判別するためのシンク機器情報を送信可能としたソース機器(例えば、特許文献3、4を参照のこと)、ソース機器からマルチキャスト無線伝送により伝送されたAVデータを再生するに際し、同じソース機器からのAVデータを再生する他のシンク機器の無線接続状態を判別できるシンク機器、及びシンク機器にAVデータを送信するソース機器(例えば、特許文献5を参照のこと)などについて提案がなされている。
【0005】
上記のような、AVデータを伝達するソース機器と、映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器からなる通信システムでは、映像再生シンク機器と音声再生シンク機器とが紐付け処理されていると、次回以降の接続において映像再生シンク機器を選択するだけで、対応する音声再生シンク機器を自動的に選択することが可能となる。当該通信システムを頻繁に使用するケースでは、ユーザーの負担を軽減することに寄与する。通常、シンク機器同士の紐付け処理は、ユーザーが映像再生シンク機器と音声再生シンク機器を操作することによって実行される。
【0006】
AVデータを伝達するソース機器と、映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器という接続形態を利用するためには、通常は、以下のようなユーザーの操作が必要であり、ユーザーにとって煩わしい。
【0007】
(1)映像再生シンク機器と音声再生シンク機器の紐付け処理のために、2台の機器を操作する。
(2)ソース機器と映像再生シンク機器を接続するために、2台の機器を操作する。
(3)ソース機器と音声再生シンク機器を接続するために、2台の機器を操作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−166481号公報
【特許文献2】特開2010−166609号公報
【特許文献3】特開2010−166610号公報
【特許文献4】特開2010−166611号公報
【特許文献5】特開2010−166612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本明細書で開示する技術の目的は、ソース機器として動作し、簡素なユーザー操作により複数のシンク機器を紐付け処理してデータを伝達することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することにある。
【0010】
本明細書で開示する技術のさらなる目的は、シンク機器として動作するとともに、簡素なユーザー操作により他のシンク機器と紐付け処理し、ソース機器から伝達されたデータを受信し再生処理することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することにある。
【0011】
本明細書で開示する技術のさらなる目的は、1台のソース機器と、紐付け処理された複数のシンク機器からなり、簡素なユーザー操作により複数のシンク機器を紐付け処理して、ソース機器と複数のシンク機器間でデータの伝達を行なうことができる、優れた通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数のシンク機器のうち紐付け処理する組み合わせをユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、
前記の選択されたシンク機器のうちの1台に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記自動設定要求メッセージの送信先から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記の選択されたシンク機器の各々と無線接続する無線接続部と、
ソース機器として、無線接続した後の前記シンク機器の各々に対して再生用データを無線送信する再生開始部と、
を具備する通信装置である。
【0013】
本願の請求項2に記載の技術によれば、複数のシンク機器は、映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器と、音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器を含んでいる。そして、請求項1に記載の通信装置のメッセージ送信部は、紐付け処理する組み合わせとして選択された映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器のうち映像再生シンク機器に対して自動設定要求メッセージを送信し、再生開始部は、前記映像再生シンク機器及び前記音声再生シンク機器にそれぞれ映像データ及び音声データを無線送信するように構成されている。
【0014】
本願の請求項3に記載の技術によれば、請求項1に記載の通信装置が送信する自動設定要求メッセージは、前記ソース機器として動作する当該通信装置自身、前記の選択されたシンク機器の各々の識別情報を含んでいる。
【0015】
本願の請求項4に記載の技術によれば、請求項1に記載の通信装置が受信する自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含んでいる。また、請求項1に記載の通信装置は、自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージにそれぞれ記載された期待時間に基づいてタイマーを設定するタイマー設定部をさらに備え、タイマーがタイムアウトしたときに、前記ユーザー入力部は、前記のユーザー操作に基づいて選択された、紐付け処理するシンク機器の組み合わせを取り消すように構成されている。
【0016】
また、本願の請求項5に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、
前記機器検出ステップにおいて検出された複数のシンク機器のうち紐付け処理する組み合わせをユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、
前記の選択されたシンク機器のうちの1台に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記自動設定要求メッセージの送信先から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記の選択されたシンク機器の各々と無線接続する無線接続ステップと、
ソース機器として、無線接続した後の前記シンク機器の各々に対して再生用データを無線送信する再生開始ステップと、
を有する通信方法である。
【0017】
また、本願の請求項6に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、
前記の選択されたソース機器に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理部と、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続部と、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置である。
【0018】
本願の請求項7に記載の技術によれば、請求項6に記載の通信装置は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器であり、再生開始部は、前記ソース機器から映像データを受信し再生処理するように構成されている。また、前記紐付けする相手となるシンク機器は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器である。
【0019】
本願の請求項8に記載の技術によれば、請求項6に記載の通信装置が送信する自動設定要求メッセージは、前記ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置自身、前記紐付け相手として選択されたシンク機器の各々の識別情報を含んでいる。
【0020】
本願の請求項9に記載の技術によれば、請求項6に記載の通信装置が送信する自動設定要求メッセージ並びに受信する自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含んでいる。
【0021】
本願の請求項10に記載の技術によれば、請求項6に記載の通信装置の紐付け処理部は、前記紐付け相手として選択されたシンク機器に無線接続要求し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付けされた状態を保持するように構成されている。
【0022】
また、本願の請求項11に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、
前記機器検出ステップにおいて検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、
前記の選択されたソース機器に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理ステップと、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続ステップと、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始ステップと、
を有する通信方法である。
【0023】
また、本願の請求項12に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数の機器のうちソース機器又はシンク機器として動作する他の機器から、ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置及び前記他の機器の各々の識別情報を含む自動設定要求メッセージを受信する自動設定要求メッセージ受信部と、
前記他の機器に自動設定応答メッセージを送信する自動設定応答メッセージ送信部と、
前記他の機器と紐付け処理する紐付け処理部と、
前記自動設定要求メッセージに記載された識別情報から識別される前記ソース機器と無線接続する無線接続部と、
無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置である。
【0024】
本願の請求項13に記載の技術によれば、請求項12に記載の通信装置は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器であり、の機器は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器である。そして、再生開始部は、前記ソース機器から映像データを受信し再生処理するように構成されている。
【0025】
本願の請求項14に記載の技術によれば、請求項12に記載の通信装置の紐付け処理部は、前記他のシンク機器から自動設定要求メッセージを受信したことに応答して前記他のシンク機器に無線接続要求し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記他のシンク機器と紐付けされた状態を保持するように構成されている。
【0026】
また、本願の請求項15に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、
前記の選択されたソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理部と、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続部と、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置である。
【0027】
本願の請求項16に記載の技術によれば、請求項15に記載の通信装置は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器であり、再生開始部は、前記ソース機器から音声データを受信し再生処理するように構成されている。また、紐付けする相手となるシンク機器は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器である。
【0028】
本願の請求項17に記載の技術によれば、請求項15に記載の通信装置が送信する自動設定要求メッセージは、前記ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置自身、前記紐付け相手として選択されたシンク機器の各々の識別情報を含んでいる。
【0029】
本願の請求項18に記載の技術によれば、請求項15に記載の通信装置が送受信する自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含んでいる。
【0030】
本願の請求項19に記載の技術によれば、請求項15に記載の通信装置の紐付け処理部は、前記自動設定要求メッセージを送信したシンク機器から無線接続要求を受信し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記紐付け相手として前記シンク機器と紐付けされた状態を保持するように構成されている。
【0031】
また、本願の請求項20に記載の技術は、
無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、
前記機器検出ステップにおいて検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、
前記の選択されたソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理ステップと、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続ステップと、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始ステップと、
を有する通信方法である。
【0032】
また、本願の請求項21に記載の技術は、
データを供給するソース機器と、ソース機器から受信したデータを再生する複数のシンク機器で構成され、
前記ソース機器、前記複数のシンク機器のうちいずれか1台の機器におけるユーザー操作に基づいて、前記複数のシンク機器の紐付け処理と、前記ソース機器との前記複数のシンク機器の各々との無線接続を行なった後、前記シンク機器から前記複数のシンク機器の各々へのデータ送信と前記複数のシンク機器によるデータの再生を開始する、
通信システムである。
【0033】
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【発明の効果】
【0034】
本明細書で開示する技術によれば、ソース機器として動作し、簡素なユーザー操作により複数のシンク機器を紐付け処理してデータを伝達することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することができる。
【0035】
また、本明細書で開示する技術によれば、シンク機器として動作するとともに、簡素なユーザー操作により他のシンク機器と紐付け処理し、ソース機器から伝達されたデータを受信し再生処理することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することができる。
【0036】
また、本明細書で開示する技術によれば、1台のソース機器と、紐付け処理された複数のシンク機器からなり、簡素なユーザー操作により複数のシンク機器を紐付け処理して、ソース機器と複数のシンク機器間でデータの伝達を行なうことができる、優れた通信システムを提供することができる。
【0037】
本明細書で開示する技術によれば、1台のソース機器と複数のシンク機器からなる通信システムにおいて、いずれか1台の機器を操作することにより、ソース機器と各シンク機器との接続が可能である。また、複数のシンク機器間の紐付け処理を自動で行なうことが可能となり、利用可能になるまでの時間を把握することもできる。
【0038】
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本明細書で開示する技術を適用することができる通信システムの構成を模式的に示した図である。
【図2】図2は、図1に示した通信システム10において映像及び音声再生のために実施される処理手順を示したシーケンス図である。
【図3】図3は、ソース機器20からプローブ要求を送信して得られた検出結果を表示する例を示した図である。
【図4】図4は、映像再生シンク機器30からプローブ要求を送信して得られた検出結果を表示する例を示した図である。
【図5】図5は、音声再生シンク機器40からプローブ要求を送信して得られた検出結果を表示する例を示した図である。
【図6】図6は、ソース機器20で表示される、ソース機器20からAutoSetupを開始するためのUI画面の構成例を示した図である。
【図7】図7は、ソース機器20からAutoSetupが要求されたことに応答して、各処理を行なうための処理手順を示したシーケンス図である。
【図8】図8は、映像再生シンク機器30で表示される、映像再生シンク機器30からAutoSetupを開始するためのUI画面の構成例を示した図である。
【図9】図9は、映像再生シンク機器30からAutoSetupが要求されたことに応答して、各処理を行なうための処理手順を示したシーケンス図である。
【図10】図10は、音声再生シンク機器40で表示される、音声再生シンク機器40からAutoSetupを開始するためのUI画面の構成例を示した図である。
【図11】図11は、音声再生シンク機器40からAutoSetupが要求されたことに応答して、各処理を行なうための処理手順を示したシーケンス図である。
【図12A】図12Aは、AutoSetup Requestの具体的なフレーム構成を示した図である。
【図12B】図12Bは、AutoSetup Responseの具体的なフレーム構成を示した図である。
【図13】図13は、映像再生シンク機器30が音声再生シンク機器40と紐付け処理するための手順を示したシーケンス図である。
【図14】図14は、ソース機器20が実行する処理手順を示したフローチャートである。
【図15】図15は、映像再生シンク機器30が実行する処理手順を示したフローチャートである。
【図16】図16は、音声再生シンク機器40が実行する処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
【0041】
図1には、本明細書で開示する技術を適用することができる通信システムの構成を模式的に示している。図示の通信システム10は、映像データ及び音声データを伝達する1台のソース機器20と、ソース機器20から伝達された映像データを受信して映像再生する映像再生シンク機器30と、ソース機器20から伝達された音声データを受信して音声再生する音声再生シンク機器40で構成される。
【0042】
ソース機器20と、映像再生シンク機器30及び音声再生シンク機器40は、例えばWi−Fi Direct技術を使って無線接続されている。図示の通信システム10は、ソース機器20を中心としたスター型のネットワークである。映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は図示の接続形態の前に紐付け処理が実施済みであり、映像データ及び音声データ伝達時には、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は無線接続されていない。
【0043】
ここで、ソース機器20は、例えば映像及び音声からなるAVデータを記録する(若しくは、記録媒体からAVデータを読み出す)パーソナル・コンピューター(PC)や、AVデータを受信するチューナーなどである。また、映像再生シンク機器30は映像表示機能を持つテレビ、音声再生シンク機器40は音声出力機能を持つスピーカーなどである。通信システム10は、ソース機器20並びに映像再生シンク機器30は各1台であることを想定している。例えば音声データが多チャンネルの場合などがあり、音声再生シンク機器40が複数台の場合もあり得る。また、図示しないが、ソース機器20が映像及び音声以外に、他の種別のデータを同時出力する場合には、当該他の種別のデータを再生するシンク機器も存在し得る。
【0044】
図2には、図1に示した通信システム10において映像及び音声再生のために実施される処理手順を示している。図示の通り、通信システム10で実施される処理は、「Device Discovery」、「AutoSetup Request/AutoSetupResponse」、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)」、「無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)」、「映像、音声再生開始」に大別される。
【0045】
Device Discoveryは、ソース機器20、映像再生シンク機器30、音声再生シンク機器40が、無線機器としてお互いを検出するための処理である。具体的な処理は、例えばWi−Fi Direct技術の規定に則って実現することができる。
【0046】
AutoSetup Request/AutoSetup Responseは、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)」、「無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)」を自動化する処理であり、ユーザーが操作処理している機器から他の機器へ要求(AutoSetup Request)を行なうことで実行される。本実施形態では、ソース機器20、映像再生シンク機器30、音声再生シンク機器40のいずれからも、ユーザーが操作処理できるものとする。
【0047】
映像、音声再生シンク機器紐付けは、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40を、同じソース機器20から伝達される映像データ及び音声データを同時に再生処理するよう、結び付けを行なう処理である。映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40が一旦紐付け処理されると、次回以降の接続において、映像再生シンク機器30を選択するだけで、対応する音声再生シンク機器40を自動的に選択することが可能となる。
【0048】
無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)、並びに、無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)は、それぞれWi−Fi Direct技術を使って機器間を無線接続する処理である。本明細書では、無線接続についての詳細な説明を省略する。
【0049】
映像、音声再生開始処理では、ソース機器20から、映像データ及びお音声データを、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40の各々へ送信開始する。本明細書では、映像、音声再生処理についての詳細な説明を省略する。
【0050】
まず、Device Discoveryについて詳解する。Device Discoveryは、Wi−Fi Direct技術の規定に則って実現することができる(前述)。具体的には、機器間でプローブ要求(Probe request)とプローブ応答(Probe Response)を交換して、お互いの情報を交換する。これにより、それぞれの機器20、30、40は、お互いを検出することができる。プローブ要求及びプローブ応答では、シンク機器が他のシンク機器と紐付け状態にあるかどうかの情報も交換される。
【0051】
図3には、ソース機器20からプローブ要求を送信して得られた検出結果を表示する例を示している。図1に示した通信システム10で、ソース機器20からプローブ要求を送信すると、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40からそれぞれプローブ応答が返信され、これらの機器30、40の情報を検出することができる。図示の表示例では、検出された各機器30、40の名前、種類などの情報と、紐付け状態が表示されている。同図では、図面の簡素化のため、映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器の各種類について1台ずつしか挙げていないが、Device Discoveryでそれぞれ複数台が検出されると、これらがすべてリストアップされる。
【0052】
また、図4には、映像再生シンク機器30からプローブ要求を送信して得られた検出結果を表示する例を示している。図1に示した通信システム10で、映像再生シンク機器30からプローブ要求を送信すると、ソース機器20と音声再生シンク機器40からそれぞれプローブ応答が返信され、これらの機器20、40の情報を検出することができる。図示の表示例では、検出された各機器20、40の名前、種類などの情報と、紐付け状態が表示されている(但し、ソース機器20は、紐付け状態がないのでブランク)。同図では、図面の簡素化のため、ソース機器及び音声再生シンク機器の各種類について1台ずつしか挙げていないが、Device Discoveryでそれぞれ複数台が検出されると、これらがすべてリストアップされる。
【0053】
また、図5には、音声再生シンク機器40からプローブ要求を送信して得られた検出結果を表示する例を示している。図1に示した通信システム10で、音声再生シンク機器40からプローブ要求を送信すると、ソース機器20と映像再生シンク機器30からそれぞれプローブ応答が返信され、これらの機器20、30の情報を検出することができる。図示の表示例では、検出された各機器20、30の名前、種類などの情報と、紐付け状態が表示されている(但し、ソース機器20は、紐付け状態がないのでブランク)。同図では、図面の簡素化のため、ソース機器及び映像再生シンク機器の各種類について1台ずつしか挙げていないが、Device Discoveryでそれぞれ複数台が検出されると、これらがすべてリストアップされる。
【0054】
続いて、AutoSetup Request/AutoSetup Responseについて詳解する。ユーザーが操作処理している機器から他の機器へ、要求(AutoSetup Request)を行なうことで、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)」、「無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)」を自動化する。
【0055】
ユーザーがソース機器20を操作処理している場合、ソース機器20上では、図3に示したような、プローブ要求に対するプローブ応答から得られた検出結果が表示される。
【0056】
ソース機器20では、図3に示したDevice Discoveryの結果を基に、AutoSetup Requestを開始するために、図6に示すようなUI(ユーザー・インターフェース)画面を表示する。図示のUI画面では、このソース機器20からの映像データ及び音声データの伝達先として紐付けしたい映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器を選択するためのチェックボックスと、AutoSetupの開始を指示するための「接続開始」ボタンが配設される。ユーザーは、所望の映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器のチェックボックスをチェックした後、「接続開始」ボタンを押下する。これによって、AutoSetupが開始される。
【0057】
図7には、ソース機器20からAutoSetupが要求されたことに応答して、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)」、「無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)」の各処理を行なうための処理手順を示している。
【0058】
まず、ソース機器20からAutoSetup Requestメッセージが送信され、これに対し、映像再生シンク機器30からAutoSetup Responseメッセージが返信される。このとき、ソース機器20は、映像再生シンク機器、音声再生シンク機器の無線接続を待つタイマーをセットする。ソース機器20は、AutoSetup Request、AutoSetup Responseの各メッセージに記載される期待時間のうち長い方の時間だけ、無線接続を待つタイマーをセットする。
【0059】
映像再生シンク機器30は、AutoSetup Requestメッセージに応答して、音声再生シンク機器40と紐付けするための処理を行なう。図1に示した通信システム10には、映像再生シンク機器と音声再生シンク機器の2種類のシンク機器が存在するが、紐付け処理は必ず映像再生シンク機器が行なうものとする(以下、同様)。
【0060】
その後、ソース機器20は、映像再生シンク機器30と無線接続を行なうとともに、音声再生シンク機器40と無線接続を行なう。無線接続は、例えばWi−Fi Direct技術を使って実現される。この結果、通信システム10において、図1に示したような、ソース機器20を中心としたスター型のネットワークが形成され、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は無線接続されていない。
【0061】
また、ユーザーが映像再生シンク機器30を操作処理している場合、映像再生シンク機器30上では、図4に示したような、プローブ要求に対するプローブ応答から得られた検出結果が表示される。
【0062】
映像再生シンク機器30では、図4に示したDevice Discoveryの結果を基に、AutoSetup Requestを開始するために、図8に示すようなUI(ユーザー・インターフェース)画面を表示する。図示のUI画面では、この映像再生シンク機器30が、映像データの伝送元となるソース機器と、ソース機器からの映像データ及び音声データの伝達先として紐付けしたい音声再生シンク機器を選択するためのチェックボックスと、AutoSetupの開始を指示するための「接続開始」ボタンが配設される。ユーザーは、所望のソース機器及び音声再生シンク機器のチェックボックスをチェックした後、「接続開始」ボタンを押下する。これによって、AutoSetupが開始される。
【0063】
図9には、映像再生シンク機器30からAutoSetupが要求されたことに応答して、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)」、「無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)」の各処理を行なうための処理手順を示している。
【0064】
まず、映像再生シンク機器30からAutoSetup Requestメッセージが送信され、これに対し、ソース機器20からAutoSetup Responseメッセージが返信される。また、ソース機器20は、映像再生シンク機器、音声再生シンク機器の無線接続を待つタイマーをセットする。ソース機器20は、AutoSetup Request、AutoSetup Responseの各メッセージに記載される期待時間のうち長い方の時間だけ、無線接続を待つタイマーをセットする。
【0065】
続いて、映像再生シンク機器30は、音声再生シンク機器40と紐付けするための処理を行なう。
【0066】
その後、ソース機器20は、映像再生シンク機器30と無線接続を行なうとともに、音声再生シンク機器40と無線接続を行なう。無線接続は、例えばWi−Fi Direct技術を使って実現される。この結果、通信システム10において、図1に示したような、ソース機器20を中心としたスター型のネットワークが形成され、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は無線接続されていない。
【0067】
また、ユーザーが音声再生シンク機器40を操作処理している場合、音声再生シンク機器40上では、図5に示したような、プローブ要求に対するプローブ応答から得られた検出結果が表示される。
【0068】
音声再生シンク機器40では、図5に示したDevice Discoveryの結果を基に、AutoSetup Requestを開始するために、図10に示すようなUI(ユーザー・インターフェース)画面を表示する。図示のUI画面では、この音声再生シンク機器40が、音声データの伝送元となるソース機器と、ソース機器からの映像データ及び音声データの伝達先として紐付けしたい映像再生シンク機器を選択するためのチェックボックスと、AutoSetupの開始を指示するための「接続開始」ボタンが配設される。ユーザーは、所望のソース機器及び映像再生シンク機器のチェックボックスをチェックした後、「接続開始」ボタンを押下する。これによって、AutoSetupが開始される。
【0069】
図11には、音声再生シンク機器40からAutoSetupが要求されたことに応答して、「映像、音声再生シンク機器紐付け」、「無線接続(シンク機器と映像再生シンク機器間)」、「無線接続(シンク機器と音声再生シンク機器間)」の各処理を行なうための処理手順を示している。
【0070】
まず、音声再生シンク機器40からソース機器20へAutoSetup Requestメッセージが送信され、これに対し、ソース機器20からAutoSetup Responseメッセージが返信される。また、ソース機器20は、映像再生シンク機器、音声再生シンク機器の無線接続を待つタイマーをセットする。ソース機器20は、AutoSetup Request、AutoSetup Responseの各メッセージに記載される期待時間のうち長い方の時間だけ、無線接続を待つタイマーをセットする。
【0071】
続いて、音声再生シンク機器40から映像再生シンク機器へAutoSetup Requestメッセージが送信され、これに対し、映像再生シンク機器30からAutoSetup Responseメッセージが返信される。
【0072】
映像再生シンク機器30は、AutoSetup Requestメッセージを受信したことに応答して、音声再生シンク機器40と紐付けするための処理を行なう。
【0073】
その後、ソース機器20は、映像再生シンク機器30と無線接続を行なうとともに、音声再生シンク機器40と無線接続を行なう。無線接続は、例えばWi−Fi Direct技術を使って実現される。この結果、通信システム10において、図1に示したような、ソース機器20を中心としたスター型のネットワークが形成され、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は無線接続されていない。
【0074】
ここで、AutoSetup Requestメッセージに含まれる情報の具体的な構成例を以下に示す。
【0075】
(1)AutoSetup Requestであることを示す識別情報
(2)ソース機器を特定する情報(例えば、ソース機器のMACアドレス)
(3)映像再生シンク機器を特定する情報(例えば、映像再生シンク機器のMACアドレス)
(4)音声再生シンク機器を特定する情報(例えば、音声再生シンク機器のMACアドレス)
(5)無線接続完了までの送信側が期待する時間
【0076】
また、AutoSetup Responseメッセージに含まれる情報の具体的な構成例を以下に示す。
【0077】
(1)AutoSetup Responseであることを示す識別情報
(2)要求を受け付けたか否かのステータス情報
(3)無線接続完了までの受信側が期待する時間
【0078】
図12Aには、AutoSetup Requestの具体的なフレーム構成を示している。また、図12Bには、AutoSetup Responseの具体的なフレーム構成を示している。各図において、Preambleには、無線信号として同期するためのパターンが記載される。また、MACヘッダーには、無線信号としての送信先、送信元などの情報が記載されている。これらの情報は、Frame Body部分に追記される。
【0079】
ソース機器20は、AutoSetup Request、AutoSetup Responseの各メッセージに記載される期待時間のうち長い方の時間だけ、無線接続を待つタイマーをセットする。この時間内に無線接続が成功しないときには、不具合が発生したものと判断し、AutoSetupを開始する前の状態に戻る。ソース機器20は、タイマーをセットすることにより、一連の処理が終了するまでの時間をあらかじめ調整することができる。
【0080】
AutoSetupが終了すると、図7、図9、図11にも示したように、映像再生シンク機器30は、選択された音声再生シンク機器40との紐付け処理を開始する。紐付け処理は、例えばWi−Fi Direct技術を使用した無線接続を通して行なわれる。
【0081】
図13には、映像再生シンク機器30が音声再生シンク機器40と紐付け処理するための手順を示している。
【0082】
まず、映像再生シンク機器30が音声再生シンク機器40に対して無線接続要求メッセージを送信する。そして、音声再生シンク機器40が無線接続応答メッセージを返信することで、無線接続が確立する。
【0083】
続いて、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は、それぞれの対応する再生フォーマットと遅延時間などの、紐付けして同じソース機器からの映像データ及び音声データをそれぞれ再生するために必要となる情報を交換する。そして、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は、交換した情報と交換した相手の情報を記録することで、紐付けされた状態となる。
【0084】
紐付け処理が終了すると、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は、無線接続を終了する。上述したように、ソース機器20から映像データ及び音声データ伝達するときには、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は無線接続されていない。
【0085】
これ以降、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40は、Device Discoveryなどで(プローブ要求やプローブ応答で)、紐付けされた相手として、交換相手を報知する。
【0086】
図14には、図1に示した通信システム10において図2に示した通信シーケンスを実現するために、ソース機器20が実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0087】
ソース機器20は、Device Discoveryを開始すると(ステップS1401)、次いで、AutoSetup Request/AutoSetup Responseのフェーズに移行する。そして、ユーザーがソース機器20を操作処理している場合であって図6に示したUI画面で機器選択と接続開始が要求されるか、又は、いずれかのシンク機器30、40からAutoSetup Requestを受信するまで待機する(ステップS1402)。
【0088】
ソース機器20のUI画面(図6を参照のこと)上で接続開始が要求されたときには、映像再生シンク機器30にAutoSetup Requestを送信した後(ステップS1403)、映像再生シンク機器30からのAutoSetup Responseの受信を待機する(ステップS1405)。
【0089】
また、ソース機器20は、映像再生シンク機器30又は音声再生シンク機器40のいずれかからAutoSetup Requestを受信したときには、AutoSetup Responseを返信する(ステップS1404)。
【0090】
次いで、ソース機器20は、映像再生シンク機器30、音声再生シンク機器40の無線接続を待つタイマーをセットする(ステップS1406)。具体的には、ソース機器20は、映像再生シンク機器30又は音声再生シンク機器40のいずれかから受信したAutoSetup Request、AutoSetup Responseの各メッセージに記載される期待時間のうち長い方の時間だけ、無線接続を待つタイマーをセットする。
【0091】
そして、ソース機器20は、このタイマーがタイムアウトするまでの間に(ステップS1407のNo)、映像再生シンク機器30、音声再生シンク機器40の各々に対して無線接続を要求する(ステップS1408)。そして、タイマアウトするまでにこれらの各シンク機器30、40との接続を確認することができたときには(ステップS1409のYes)、ソース機器20は、本処理を終了する。そして、ソース機器20は、映像再生シンク機器30及び音声再生シンク機器40の各々と無線接続してスター型のネットワークを形成して、映像、音声の再生を開始する。
【0092】
他方、タイムアウトするまでの間に、各シンク機器30、40との接続を確認することができなかったときには(ステップS1409のNo、S1407のNo)、ソース機器20は、不具合が発生したものと判断し、AutoSetupを開始する前の状態すなわちステップS1402に戻る。この結果、図6に示したUI画面で行なった機器選択は取り消される。
【0093】
図15には、図1に示した通信システム10において図2に示した通信シーケンスを実現するために、映像再生シンク機器30が実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0094】
映像再生シンク機器30は、Device Discoveryを開始すると(ステップS1501)、次いで、AutoSetup Request/AutoSetup Responseのフェーズに移行する。そして、ユーザーが映像再生シンク機器30を操作処理している場合であって図8に示したUI画面で機器選択と接続開始が要求されるか、又は、ソース機器20、音声再生シンク機器40のうちいずれかからAutoSetup Requestを受信するまで待機する(ステップS1502)。
【0095】
映像再生シンク機器30のUI画面(図8を参照のこと)上で接続開始が要求されたときには、ソース機器20にAutoSetup Requestを送信した後(ステップS1503)、ソース機器20からのAutoSetup Responseの受信を待機する(ステップS1505)。
【0096】
次いで、映像再生シンク機器30は、UI画面(図8を参照のこと)上で選択された音声再生シンク機器40に対して紐付け処理要求を送信する(ステップS1506)。紐付け処理の手順は図13に示した通りであり、例えばWi−Fi Direct技術を使用した無線接続を通して行なわれる。
【0097】
紐付け処理が終了すると(ステップS1507のYes)、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40との無線接続は切断される。そして、映像再生シンク機器30はソース機器20と無線接続して(ステップS1508)、図1に示したようなスター型のネットワークが形成されると、映像、音声の再生を開始する。
【0098】
図16には、図1に示した通信システム10において図2に示した通信シーケンスを実現するために、音声再生シンク機器40が実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
【0099】
音声再生シンク機器40は、Device Discoveryを開始すると(ステップS1601)、次いで、AutoSetup Request/AutoSetup Responseのフェーズに移行する。そして、ユーザーが音声再生シンク機器40を操作処理している場合であって図8に示したUI画面で機器選択と接続開始が要求されるか、又は、映像再生シンク機器30から紐付け処理要求があるまで待機する(ステップS1602)。
【0100】
音声再生シンク機器40のUI画面(図10を参照のこと)上で接続開始が要求されたときには、ソース機器20、並びに、UI画面(図8を参照のこと)上で選択された映像再生シンク機器30にAutoSetup Requestを送信した後(ステップS1603)、ソース機器20並びに映像再生シンク機器30の各々からのAutoSetup Responseの受信を待機する(ステップS1604のNo)。
【0101】
そして、ソース機器20並びに映像再生シンク機器30の各々からのAutoSetup Responseを受信すると(ステップS1604のYes)、音声再生シンク機器40は、UI画面(図8を参照のこと)上で選択された映像再生シンク機器30から紐付け処理要求を受信するまで待機する(ステップS1605のNo)。
【0102】
映像再生シンク機器30から紐付け処理要求を受信し(ステップS1602、S1605のYes)、紐付け処理が終了すると(ステップS1606のYes)、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40との無線接続は切断される。そして、音声再生シンク機器40はソース機器20と無線接続して(ステップS1607)、図1に示したようなスター型のネットワークが形成されると、映像、音声の再生を開始する。
【0103】
このように、図1に示した通信のシステム10では、ソース機器20、映像再生シンク機器30、音声再生シンク機器40のうちいずれか1台の機器を操作することにより、ソース機器と各シンク機器との接続が可能である。また、映像再生シンク機器30と音声再生シンク機器40間の紐付け処理を自動で行なうことが可能となり、利用可能になるまでの時間を把握することもできる。
【0104】
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、前記機器検出部により検出された複数のシンク機器のうち紐付け処理する組み合わせをユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、前記の選択されたシンク機器のうちの1台に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、前記自動設定要求メッセージの送信先から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、前記の選択されたシンク機器の各々と無線接続する無線接続部と、ソース機器として、無線接続した後の前記シンク機器の各々に対して再生用データを無線送信する再生開始部と、を具備する通信装置。
(2)前記複数のシンク機器は、映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器と、音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器を含み、前記メッセージ送信部は、紐付け処理する組み合わせとして選択された映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器のうち映像再生シンク機器に対して自動設定要求メッセージを送信し、前記再生開始部は、前記映像再生シンク機器及び前記音声再生シンク機器にそれぞれ映像データ及び音声データを無線送信する、上記(1)に記載の通信装置。
(3)前記自動設定要求メッセージは、前記ソース機器として動作する当該通信装置自身、前記の選択されたシンク機器の各々の識別情報を含む、上記(1)に記載の通信装置。
(4)前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含み、前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージにそれぞれ記載された期待時間に基づいてタイマーを設定するタイマー設定部をさらに備え、前記タイマーがタイムアウトしたときに、前記ユーザー入力部は、前記のユーザー操作に基づいて選択された、紐付け処理するシンク機器の組み合わせを取り消す、上記(1)に記載の通信装置。
(5)無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、前記機器検出ステップにおいて検出された複数のシンク機器のうち紐付け処理する組み合わせをユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、前記の選択されたシンク機器のうちの1台に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、前記自動設定要求メッセージの送信先から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記の選択されたシンク機器の各々と無線接続する無線接続ステップと、ソース機器として、無線接続した後の前記シンク機器の各々に対して再生用データを無線送信する再生開始ステップと、を有する通信方法。
(6)無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、前記機器検出部により検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、前記の選択されたソース機器に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理部と、前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続部と、シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、を具備する通信装置。
(7)前記通信装置は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器で、前記紐付けする相手となるシンク機器は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器であり、前記再生開始部は、前記ソース機器から映像データを受信し再生処理する、上記(6)に記載の通信装置。
(8)前記自動設定要求メッセージは、前記ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置自身、前記紐付け相手として選択されたシンク機器の各々の識別情報を含む、上記(6)に記載の通信装置。
(9)前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含む、上記(6)に記載の通信装置。
(10)前記紐付け処理部は、前記紐付け相手として選択されたシンク機器に無線接続要求し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付けされた状態を保持する、上記(6)に記載の通信装置。
(11)無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、前記機器検出ステップにおいて検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、前記の選択されたソース機器に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理ステップと、前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続ステップと、シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始ステップと、を有する通信方法。
(12)無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、前記機器検出部により検出された複数の機器のうちソース機器又はシンク機器として動作する他の機器から、ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置及び前記他の機器の各々の識別情報を含む自動設定要求メッセージを受信する自動設定要求メッセージ受信部と、前記他の機器に自動設定応答メッセージを送信する自動設定応答メッセージ送信部と、前記他の機器と紐付け処理する紐付け処理部と、前記自動設定要求メッセージに記載された識別情報から識別される前記ソース機器と無線接続する無線接続部と、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、を具備する通信装置。
(13)前記通信装置は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器で、前記他の機器は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器であり、前記再生開始部は、前記ソース機器から映像データを受信し再生処理する、上記(12)に記載の通信装置。
(14)前記紐付け処理部は、前記他のシンク機器から自動設定要求メッセージを受信したことに応答して前記他のシンク機器に無線接続要求し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記他のシンク機器と紐付けされた状態を保持する、上記(12)に記載の通信装置。
(15)無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、前記機器検出部により検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、前記の選択されたソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理部と、前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続部と、シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置。
(16)前記通信装置は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器で、前記紐付けする相手となるシンク機器は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器であり、前記再生開始部は、前記ソース機器から音声データを受信し再生処理する、上記(15)に記載の通信装置。
(17)前記自動設定要求メッセージは、前記ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置自身、前記紐付け相手として選択されたシンク機器の各々の識別情報を含む、上記(15)に記載の通信装置。
(18)前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含む、上記(15)に記載の通信装置。
(19)前記紐付け処理部は、前記自動設定要求メッセージを送信したシンク機器から無線接続要求を受信し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記紐付け相手として前記シンク機器と紐付けされた状態を保持する、上記(15)に記載の通信装置。
(20)無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、前記機器検出ステップにおいて検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、前記の選択されたソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理ステップと、前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続ステップと、シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始ステップと、を有する通信方法。
(21)データを供給するソース機器と、ソース機器から受信したデータを再生する複数のシンク機器で構成され、前記ソース機器、前記複数のシンク機器のうちいずれか1台の機器におけるユーザー操作に基づいて、前記複数のシンク機器の紐付け処理と、前記ソース機器との前記複数のシンク機器の各々との無線接続を行なった後、前記シンク機器から前記複数のシンク機器の各々へのデータ送信と前記複数のシンク機器によるデータの再生を開始する、通信システム。
【産業上の利用可能性】
【0105】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0106】
本明細書では、Wi−Fi Direct技術の規定に従った実施形態について説明してきたが、本明細書で開示する技術の要旨はこれに限定されるものではない。1台のソース機器と複数台のシンク機器からなり、ソース機器から同時に伝達されるデータを各シンク機器で再生処理する、さまざまな通信システムに、同様に本技術を適用することができる。
【0107】
要するに、例示という形態で本技術を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【符号の説明】
【0108】
10…通信システム
20…ソース機器
30…映像再生シンク機器
40…音声再生シンク機器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数のシンク機器のうち紐付け処理する組み合わせをユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、
前記の選択されたシンク機器のうちの1台に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記自動設定要求メッセージの送信先から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記の選択されたシンク機器の各々と無線接続する無線接続部と、
ソース機器として、無線接続した後の前記シンク機器の各々に対して再生用データを無線送信する再生開始部と、
を具備する通信装置。
【請求項2】
前記複数のシンク機器は、映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器と、音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器を含み、
前記メッセージ送信部は、紐付け処理する組み合わせとして選択された映像再生シンク機器及び音声再生シンク機器のうち映像再生シンク機器に対して自動設定要求メッセージを送信し、
前記再生開始部は、前記映像再生シンク機器及び前記音声再生シンク機器にそれぞれ映像データ及び音声データを無線送信する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記自動設定要求メッセージは、前記ソース機器として動作する当該通信装置自身、前記の選択されたシンク機器の各々の識別情報を含む、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含み、
前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージにそれぞれ記載された期待時間に基づいてタイマーを設定するタイマー設定部をさらに備え、
前記タイマーがタイムアウトしたときに、前記ユーザー入力部は、前記のユーザー操作に基づいて選択された、紐付け処理するシンク機器の組み合わせを取り消す、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、
前記機器検出ステップにおいて検出された複数のシンク機器のうち紐付け処理する組み合わせをユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、
前記の選択されたシンク機器のうちの1台に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記自動設定要求メッセージの送信先から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記の選択されたシンク機器の各々と無線接続する無線接続ステップと、
ソース機器として、無線接続した後の前記シンク機器の各々に対して再生用データを無線送信する再生開始ステップと、
を有する通信方法。
【請求項6】
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、
前記の選択されたソース機器に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理部と、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続部と、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置。
【請求項7】
前記通信装置は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器で、前記紐付けする相手となるシンク機器は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器であり、
前記再生開始部は、前記ソース機器から映像データを受信し再生処理する、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記自動設定要求メッセージは、前記ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置自身、前記紐付け相手として選択されたシンク機器の各々の識別情報を含む、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項9】
前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含む、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項10】
前記紐付け処理部は、前記紐付け相手として選択されたシンク機器に無線接続要求し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付けされた状態を保持する、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項11】
無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、
前記機器検出ステップにおいて検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、
前記の選択されたソース機器に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理ステップと、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続ステップと、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始ステップと、
を有する通信方法。
【請求項12】
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数の機器のうちソース機器又はシンク機器として動作する他の機器から、ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置及び前記他の機器の各々の識別情報を含む自動設定要求メッセージを受信する自動設定要求メッセージ受信部と、
前記他の機器に自動設定応答メッセージを送信する自動設定応答メッセージ送信部と、
前記他の機器と紐付け処理する紐付け処理部と、
前記自動設定要求メッセージに記載された識別情報から識別される前記ソース機器と無線接続する無線接続部と、
無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置。
【請求項13】
前記通信装置は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器で、前記他の機器は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器であり、
前記再生開始部は、前記ソース機器から映像データを受信し再生処理する、
請求項12に記載の通信装置。
【請求項14】
前記紐付け処理部は、前記他のシンク機器から自動設定要求メッセージを受信したことに応答して前記他のシンク機器に無線接続要求し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記他のシンク機器と紐付けされた状態を保持する、
請求項12に記載の通信装置。
【請求項15】
無線接続可能な機器を検出する機器検出部と、
前記機器検出部により検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力部と、
前記の選択されたソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信部と、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理部と、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続部と、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始部と、
を具備する通信装置。
【請求項16】
前記通信装置は音声データの再生機能を備えた音声再生シンク機器で、前記紐付けする相手となるシンク機器は映像データの再生機能を備えた映像再生シンク機器であり、
前記再生開始部は、前記ソース機器から音声データを受信し再生処理する、
請求項15に記載の通信装置。
【請求項17】
前記自動設定要求メッセージは、前記ソース機器、前記シンク機器として動作する当該通信装置自身、前記紐付け相手として選択されたシンク機器の各々の識別情報を含む、
請求項15に記載の通信装置。
【請求項18】
前記自動設定要求メッセージ及び前記自動設定応答メッセージは、それぞれメッセージの送信元が期待する無線接続が完了するまでの期待時間を含む、
請求項15に記載の通信装置。
【請求項19】
前記紐付け処理部は、前記自動設定要求メッセージを送信したシンク機器から無線接続要求を受信し、無線接続を介して紐付けするために必要な情報を交換した後、前記紐付け相手として前記シンク機器と紐付けされた状態を保持する、
請求項15に記載の通信装置。
【請求項20】
無線接続可能な機器を検出する機器検出ステップと、
前記機器検出ステップにおいて検出された複数の機器のうち、データの供給元となるソース機器と、紐付け相手となるシンク機器をユーザー操作に基づいて選択するユーザー入力ステップと、
前記の選択されたソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々に対して自動設定要求メッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記自動設定要求メッセージの送信先となるソース機器及び前記紐付け相手となるシンク機器の各々から自動設定応答メッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記紐付け相手として選択されたシンク機器と紐付け処理する紐付け処理ステップと、
前記の選択されたソース機器と無線接続する無線接続ステップと、
シンク機器として、無線接続した後の前記の選択されたソース機器からデータを受信し再生処理する再生開始ステップと、
を有する通信方法。
【請求項21】
データを供給するソース機器と、ソース機器から受信したデータを再生する複数のシンク機器で構成され、
前記ソース機器、前記複数のシンク機器のうちいずれか1台の機器におけるユーザー操作に基づいて、前記複数のシンク機器の紐付け処理と、前記ソース機器との前記複数のシンク機器の各々との無線接続を行なった後、前記シンク機器から前記複数のシンク機器の各々へのデータ送信と前記複数のシンク機器によるデータの再生を開始する、
通信システム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図8】
image rotate

【図10】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図7】
image rotate

【図9】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−253493(P2012−253493A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123375(P2011−123375)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】