説明

通信装置

【課題】分散配置した機器間の通信手段に特に無線媒体を用いる場合、LC同調回路を用いて受信回路を構成し、受信した信号エネルギーが同調回路内で減衰振動を起こし、キャリア停止後も振動が継続することによる波形歪みが生じる場合においても、受信データの読みとりエラーを減少させることができる通信装置を得る。
【解決手段】送信するデジタルデータの論理値をデューティ比の異なる複数のPWM信号のパルス列で符号化し、受信したデューティ比の異なる複数のPWM信号のパルス列をデジタルデータの論理値に復号化することにより、受信データの読みとりエラーを減少させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルデータを送受信する通信装置に関し、特にデジタル信号の伝送方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の通信装置は、例えば「入力ディジタル信号内のデータの出現頻度を監視する頻度監視手段と、前記頻度監視手段により監視された前記出現頻度に基づき、第1のデータに第1の変調パルス幅を割り付け、前記第1のデータよりも出現頻度の低い第2のデータに第1の変調パルス幅よりも長い第2の変調パルス幅を割り付けて、前記入力ディジタル信号をパルス幅変調するパルス幅変調手段と、を具備することを特徴とするデータ変調システム。」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−246973号公報(請求項4、第1図、第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の通信装置の伝送方式は、ノイズ信号とキャリア信号との分離をするために、受信部でキャリア周波数信号を発生し、受信した信号を掛け合わせベースバンド化するヘテロダイン方式などの手段を用いるが、受信部に送信側キャリア周波数に一致した周波数の発信器が必要であり、且つ、周波数精度の高い発信器が必要であるため、回路規模が大きくなりコストがかかる、という問題点があった。
【0005】
また、安価にするためにLC同調回路を用いて受信回路を構成した場合、同調回路はキャリア信号周波数に共振点を持つ回路のため、受信した信号エネルギーが同調回路内で減衰振動を起こし、キャリア停止後も振動が継続することによる波形歪みが生じ、次のデータビットと重なることによる読み取りエラーが発生する可能性が高くなり、信頼性の高い伝送が実現できない、という問題点があった。
【0006】
本発明は、係る課題を解決するためになされたもので、安価、且つ高信頼性の通信方式を実現できる通信装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る通信装置は、デジタルデータの論理値をデューティ比の異なる複数のパルスからなるパルス幅変調信号(以下PWM信号という。)のパルス列で符号化する通信制御手段と、PWM信号のパルス列を送信信号に変調する変調手段と、送信信号を送信する送信手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、送信するデジタルデータの論理値をデューティ比の異なる複数のPWM信号のパルスで符号化することにより、デジタルデータの読みとりエラーを減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における通信システムの構成を示した図である。図1において、通信装置1は複数配置され、各通信装置1は電波を用いた無線媒体2により互いに接続されデータ通信を行う。
【0010】
図2は本発明の実施の形態1における通信装置の構成を示した図である。図2において、受信手段である同調回路部3は、所定のキャリア周波数に共振点を有する同調回路であり、振幅変調された送信信号を受信する。受信アンプ4は、同調回路部3により選択的に受信された受信信号を所定の電圧レベルまで増幅する。尚、同調回路部3の同調回路の時定数は受信アンプ4の入力インピーダンスを負荷抵抗として、後述するPWM信号のパルス周期tp−tw2より短く設定されている。
検波部5は、ダイオード、抵抗、コンデンサによるローパスフィルタ回路(以下、LPFという。)で構成され、LPFのカットオフ周波数は前記キャリア周波数より低くに設定し、受信アンプ4により増幅された受信信号をダイオードにより直流化し、さらにキャリア周波数成分を除くよう動作する。コンパレータ6は、検波部5から出力された信号を2値化する。検波部5とコンパレータ6とにより、振幅変調された受信信号を復調する検波手段を構成している。通信制御手段7は、マイコンなどで構成され、復調された受信信号が入力される。
【0011】
変調手段である振幅変調回路部8は、キャリア信号発生回路と論理積回路で構成されている。送信するデータ信号は通信制御手段7から振幅変調回路部8に入力され、所定のキャリア周波数で振幅変調され送信信号を生成する。送信アンプ9は、前記送信信号を所定の信号電力まで増幅し、送信手段である同調回路部3に入力し電波として信号を送信する。
このような構成により、デジタルデータの送受信をPWM信号により行う伝送方式について次に説明する。
【0012】
図3は、従来のPWM信号によるデータの送受信方法を示した図である。図3に示すように、従来のPWM信号によるデータの送受信は、PWM信号の1周期で、送信するデジタルデータの論理値1ビットの情報を表したものである。図3(1)に示した送信データビット列は図3(2)に示すPWM信号に変換された後、キャリア信号により振幅変調し図3(3)の送信信号となり送信される。図2に示した同調回路部3の同調回路で受信した場合、同調回路の減衰振動現象により時間軸方向に受信信号が延長され図3(4)に示すように3ビット目の「1」が4ビット目の「0」に干渉し、図3(5)及び図3(6)に示すように2値化出力の4ビット目のデータ取り込みクロック位置まで信号が継続してしまう、従って、図3(7)に示すように受信データビット列の4ビット目を「1」に誤受信してしまう。
このような受信データの誤受信を回避するための本発明の実施の形態1における動作を次に説明する。
【0013】
図4は本発明の実施の形態1におけるPWM信号の波形を示した図である。図4において、縦軸は電圧、横軸は時間である。本実施の形態1において、周期tp、高レベルtw1のパルスを第1のデューティ、高レベルtw2のパルスを第2のデューティのPWM信号とする。尚、tp>tw1>tw2の関係を持っている。
【0014】
まず、通信装置1が送受信するデジタルデータの読み取り開始点の検知について説明する。
図5は本発明の実施の形態1におけるデータフレームの構成を示した図である。通信制御手段7は、通信装置1が互いに送受信するデータフレームを生成する。データフレームは図5に示すように、プリアンブル部10、データ部11で構成される。プリアンブル部10はデータフレームの読み込みタイミングを同期させるための信号部分であり、データ部11はデジタルデータの信号部分である。
【0015】
図6は本発明の実施の形態1におけるプリアンブル部の詳細と変復調動作を示す図である。通信制御手段7は、図6(1)に示すように、第1のデューティのPWM信号を8パルス、第2のデューティのPWM信号を8パルスで構成したプリアンブル部10のパルス列を生成し、振幅変調回路部8に入力する。振幅変調回路部8は、図6(2)に示すように、入力されたPWM信号のパルス列を所定のキャリア周波数で振幅変調し、送信信号として送信アンプ9に入力する。送信アンプ9は、入力された送信信号を所定の電力に増幅した後、同調回路部3に入力する。同調回路部3は入力された送信信号をアンテナより放射し、空間を伝搬する。
【0016】
伝搬された送信信号は他の通信装置1の同調回路部3で受信されるが、伝搬距離の遠近により同調回路部3の出力波形が異なる。図6(3)は近距離の場合の同調回路部3の受信波形であり、距離が近い場合は、受信されるエネルギーが大きいため、減衰振動が長く継続し、従い、高デューティである第1のデューティのPWM信号は次の周期まで継続したようになる。この信号をたとえば信号の1/2のレベルで2値化する場合、図6(4)に示すように第1のデューティのPWM信号で構成されたプリアンブル部10の前半は高レベルが継続したような信号となる。第2のデューティのPWM信号で構成されたプリアンブル部10の後半では受信波は次の周期まで継続しない、従って図6(4)に示すように、PWM周期tpのパルスを得ることができる。
【0017】
次に図6(3’)は遠距離の場合の同調回路部3の受信波形であり、距離が遠い場合は、受信されるエネルギーが小さいため、減衰振動が速く収束し、従って図6(4’)に示すように、第1のデューティ及び第2のデューティ共に、PWM周期tpのパルスを得ることができる。
【0018】
上記のように距離の遠近により通信制御手段7に入力される復調信号は異なるが、図6(5)に示すように、復調信号の立ち上がりAを基点に、tpの1/2の位置で信号レベルを検査し所定の期間、この例では8周期の期間、高レベルを検出することにより、プリアンブルの開始を検知することができる。次に通信制御手段7は8個目の高レベル検出後、tp期間を開け、次の復調信号立ち上がりBを検知し、1/2tp時間を足した毎tp期間の点をデータ読み取り位置の基準タイミングとする。また、データの開始はB検知後、8tp周期の地点であり、データの開始点を検知することができる。
【0019】
次に、データフレームのデータ部を構成するデジタルデータの符号化について説明する。
図7は本発明の実施の形態1におけるデータ部の第1の符号化を示した図である。図7において、例えば、デジタルデータの論理値1ビットを6周期のPWM信号で符号化した具体例である。図7に示すように、通信制御手段7は、論理値の1を第1、第2、第1、第2、第1、第2のデューティのPWM信号のパルス列で符号化し、論理値の0を第2、第1、第2、第2、第2、第2のデューティのPWM信号のパルス列で符号化する。
【0020】
このようなPWM信号の組み合わせによってデジタルデータを符号化することで、伝送距離が近く減衰振動が長く継続し、受信後の第1のデューティのPWM信号が次の周期まで継続しても、通信制御手段7は前記プリアンブル部10で得たデータ読み取り位置の基準タイミングで信号を検査することで、論理値が1の場合は、6tp周期の中で第1のデューティのパルスが3個検出され、論理値が0の場合は、第1のデューティのパルスが1個検出できるので、距離の遠短によらず論理値の1又は0の判別が可能となる。
【0021】
図8は本発明の実施の形態1におけるデータ部の第2の符号化を示した図である。図8のように、例えば、デジタルデータの論理値1ビットを4周期のPWM信号で符号化しても良い。図8に示すように、通信制御手段7は、論理値の1を第1、第2、第1、第2のデューティのPWM信号のパルス列で符号化し、論理値の0を第2、第2、第2、第2のデューティのPWM信号のパルス列で符号化する。
【0022】
このようなPWM信号の組み合わせによってデジタルデータを符号化することで、伝送距離が近く減衰振動が長く継続し、受信後の第1のデューティのPWM信号が次の周期まで継続しても、通信制御手段7は前記プリアンブル部10で得たデータ読み取り位置の基準タイミングで信号を検査することで、論理値が1の場合は、4tp周期の中で第1のデューティのパルスが2個検出され、論理値が0の場合は、第1のデューティのパルスは検出されないので、第1のデューティのパルスが4tp周期の期間中に所定数検出されるか否かにより、論理値の1又は0の判別が可能となる。
【0023】
以上のように本発明の実施の形態1においては、データフレームの先頭にプリアンブル部10を生成し、デジタルデータの論理値をデューティ比の異なる複数のPWM信号のパルス列に符号化することにより、同調回路の減衰振動現象により時間軸方法に受信信号が延長された場合においても、データの読み取り開始点を検知し、デジタルデータの論理値を判別することができ、受信データの読み取りエラーを減少させることができる。また、安価な同調回路による受信回路を構成することができる。
この結果、家電製品やセンサ、リモコンなど、比較的低コストな製品に無線通信を用いることが可能となり、設置性の良いネットワーク家電が実現可能となる。
【0024】
尚、本実施の形態1では、デジタルデータの論理値1ビットを6周期又は4周期のデューティ比の異なるPWM信号の組み合わせで符号化する場合を説明したが、本発明はこれに限るものでなく、他の組み合わせによってもよい。
【0025】
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2における通信装置の構成を示した図である。実施の形態1では、検波部5のLPFのカットオフ周波数はキャリア周波数より低く設定し、検波部5の出力をコンパレータ6により信号を2値化したが、本実施の形態2では、検波部5のLPFのカットオフ周波数を、例えば、1/(8*tp)より低く設定し、図9に示すようにコンパレータ6を設けない構成とする。
このような構成によるデジタルデータの送受信をPWM信号により行う伝送方式について次に説明する。
【0026】
図10は本発明の実施の形態2におけるプリアンブル部の詳細と変復調動作を示す図である。通信制御手段7は、図10(1)に示すように第1のデューティのPWM信号を8パルス、第2のデューティのPWM信号を8パルスで構成したプリアンブル部10のパルス列を生成し、振幅変調回路部8に入力する。振幅変調回路部8は、図10(2)に示すように、入力されたPWM信号のパルス列を所定のキャリア周波数で振幅変調し、送信信号として送信アンプ9に入力する。送信アンプ9は、入力された送信信号を所定の電力に増幅した後、同調回路部3に入力する。同調回路部3は入力された送信信号をアンテナより放射し、空間を伝搬する。
【0027】
伝搬された送信信号は他の通信装置1の同調回路部3で受信されるが、伝搬距離の遠近により同調回路部3の出力波形が異なる。
図10(3)は近距離の場合の受信波形であり、距離が近い場合は、受信されるエネルギーが大きいため、減衰振動が長く継続し、従って、高デューティである第1のデューティのPWM信号は次の周期まで継続したようになる。
検波部5に有するLPFにより出力された受信信号は、図10(4)に示すように第1のデューティの期間は、高レベルの電圧(Vh)が継続し、第2のデューティの期間は、低レベルの電圧(Vl)が継続する波形となる。
通信制御手段7は、先頭の8tp期間のVhと次の8tp周期のVlに基づき求まる電圧の平均値、(Vh−Vl)/2を信号読み取りのスレッショルド電圧として当該データフレームの受信に限り設定する。
【0028】
図11は本発明の実施の形態2におけるデータ部の符号化を示した図である。図11は、例えば、デジタルデータの論理値1ビットを8周期のPWM信号で符号化した具体例である。図11に示すように、通信制御手段7は、論理値の1は8周期の第1のデューティのPWM信号のパルス列で符号化し、論理値の0は8周期の第2のデューティのPWM信号のパルス列で符号化する。
【0029】
このようなPWM信号のパルス列によりデジタルデータを符号化することによって、受信したデータ部11のデジタルデータの論理値の1又は0は、検波部5により図10(4)に示すLPF出力と同様な電圧レベルに変換されるため、前記(Vh−Vl)/2のスレッショルドで8tp周期ごとに読み込むことにより、伝送距離により受信後の第1のデューティのPWM信号が次の周期まで継続しても、論理値の1は高レベル電圧(Vh)、論理値の0は低レベル電圧(Vl)となり、論理値の1又は0の判別が可能となる。
【0030】
以上のように本実施の形態2においては、LPFにより出力されたプリアンブル部のパルス列の電圧の平均値をスレッショルド電圧としてデジタルデータの論理値に復号化することにより、同調回路の減衰振動現象により時間軸方法に受信信号が延長された場合においても、受信データの読み取りエラーを減少させることができる。
さらに、コンパレータを設けない構成とすることで、部品点数を軽減することができる。
【0031】
尚、本実施の形態2では、検波部5のLPFのカットオフ周波数を1/(8*tp)より低く設定し、デジタルデータの論理値1ビットを8周期のPWM信号で符号化する場合を説明したが、本発明はこれに限るものでなく、別の周期数による符号化及びLPFのカットオフ周波数によってもよい。
【0032】
実施の形態3.
上記実施の形態1及び2においては、振幅変調回路部8は所定のキャリア周波数でPWM信号を振幅変調し、同調回路部3の所定のキャリア周波数に共振点を有する同調回路により変調信号を受信したが、複数のキャリア周波数により振幅変調及び復調をしてもよい。このように複数のキャリア周波数を用いることにより、特定の通信装置又は特定の送受信データについて選択的に送受信を行うことができる。
【0033】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1〜3では、通信装置の伝送媒体に電波媒体2を用いた場合について説明したが、無線媒体2に換えて赤外線、または、図12に示すように伝送媒体12に電線を用いる有線などを用いても同様な構成にて、信頼性の高い通信装置を低コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態1における通信システムの構成を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態1における通信装置の構成を示した図である。
【図3】従来のPWM信号によるデータの送受信方法を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるPWM信号の波形を示した図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるデータフレームの構成を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態1におけるプリアンブル部の詳細と変復調動作を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1におけるデータ部の第1の符号化を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態1におけるデータ部の第2の符号化を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態2における通信装置の構成を示した図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるプリアンブル部の詳細と変復調動作を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるデータ部の符号化を示した図である。
【図12】本発明の実施の形態4における通信システムの構成を示した図である。
【符号の説明】
【0035】
1 通信装置、2 無線媒体、3 同調回路部、4 受信アンプ、5 検波部、6 コンパレータ、7 通信制御手段、8 振幅変調回路部、9 送信アンプ、10 プリアンブル部、11 データ部、12 伝送媒体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルデータの論理値をデューティ比の異なる複数のパルスからなるパルス幅変調信号のパルス列で符号化する通信制御手段と、
前記パルス幅変調信号のパルス列を送信信号に変調する変調手段と、
前記送信信号を送信する送信手段と
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通信制御手段は、所定のデューティ比である第1のデューティと、第1のデューティよりデューティ比が低い第2のデューティとを1以上組み合わせたパルス列からなる前記パルス幅変調信号の第1のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第1の論理値を符号化し、
前記第1のデューティ又は前記第2のデューティの何れかのパルス列からなる前記パルス幅変調信号の第2のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第2の論理値を符号化することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信制御手段は、所定のデューティ比である第1のデューティと、第1のデューティよりデューティ比が低い第2のデューティとを1以上組み合わせたパルス列からなる前記パルス幅変調信号の第1のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第1の論理値を符号化し、
前記第1のデューティと前記第2のデューティとを1以上組み合わせたパルス列からなり、前記第1のパルス列とは異なる前記パルス幅変調信号の第2のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第2の論理値を符号化することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項4】
デジタルデータがパルス幅変調信号のパルス列に符号化され、前記パルス幅変調信号のパルス列が変調された送信信号を受信する受信手段と、
前記送信信号をパルス幅変調信号のパルス列に復調する検波手段と、
前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列を、所定のデューティ比のパルス数により、前記デジタルデータの論理値に復号化する通信制御手段と
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項5】
前記受信手段は、所定のデューティ比である第1のデューティと、第1のデューティよりデューティ比が低い第2のデューティとを1以上組み合わせたパルス列からなる前記パルス幅変調信号の第1のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第1の論理値が符号化され、前記第1のデューティ又は前記第2のデューティの何れかのパルス列からなる前記パルス幅変調信号の第2のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第2の論理値が符号化され、符号化された前記パルス幅変調信号が変調された送信信号を受信し、
前記通信制御手段は、前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列を、前記第1のデューティ比以上のパルスの数により、前記第1のパルス列又は前記第2のパルス列の何れであるかを判別し、前記デジタルデータの論理値に復号化することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項6】
前記受信手段は、所定のデューティ比である第1のデューティと、第1のデューティよりデューティ比が低い第2のデューティとを1以上組み合わせたパルス列からなる前記パルス幅変調信号の第1のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第1の論理値が符号化され、前記第1のデューティと前記第2のデューティとを1以上組み合わせたパルス列からなり、前記第1のパルス列とは異なる前記パルス幅変調信号の第2のパルス列により、前記デジタルデータの論理値である第2の論理値が符号化され、符号化された前記パルス幅変調信号が変調された送信信号を受信し、
前記通信制御手段は、前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列を、前記第1のデューティ比以上のパルスの数により、前記第1のパルス列又は前記第2のパルス列の何れであるかを判別し、前記デジタルデータの論理値に復号化することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信制御手段は、前記デジタルデータにより構成されるデータフレームの先頭に、デューティ比が異なる複数のパルスを所定に配列したパルス幅変調信号のパルス列からなるプリアンブル部を生成することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の通信装置。
【請求項8】
前記受信手段は、前記デジタルデータにより構成されるデータフレームの先頭に、デューティ比が異なる複数のパルスが所定に配列されたパルス幅変調信号のパルス列からなるプリアンブル部を有する前記パルス幅変調信号のパルス列が変調された前記送信信号を受信し、
前記通信制御手段は、前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列の読み取り位置を、前記プリアンブル部のパルス列に基づいて決定することを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の通信装置。
【請求項9】
デジタルデータにより構成されるデータフレームの先頭に、デューティ比がそれぞれ異なる第1のデューティと第2のデューティを所定に配列したパルス幅変調信号のパルス列からなるプリアンブル部を生成し、前記デジタルデータの第1の論理値及び第2の論理値を、それぞれ前記第1のデューティ又は前記第2のデューティの何れかのパルス列からなるパルス幅変調信号により符号化する通信制御手段と、
前記パルス幅変調信号のパルス列を送信信号に変調する変調手段と
前記送信信号を送信する送信手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項10】
デジタルデータにより構成されるデータフレームの先頭に、デューティ比がそれぞれ異なる第1のデューティと第2のデューティを所定に配列したパルス幅変調信号のパルス列からなるプリアンブル部を有し、前記デジタルデータの第1の論理値及び第2の論理値を、それぞれ前記第1のデューティ又は前記第2のデューティの何れかのパルス列からなるパルス幅変調信号により符号化され、符号化された前記パルス幅変調信号が変調された送信信号を受信する受信手段と、
前記送信信号を、前記プリアンブル部のパルス列の周期により求まる周波数をカットオフ周波数とするローパスフィルタを用いてパルス幅変調信号のパルス列に復調する検波手段と、
前記検波手段により復調された前記プリアンブル部のパルス幅変調信号の電圧の平均値をスレッショルド電圧として、前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列を、前記デジタルデータの論理値に復号化する通信制御手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項11】
デジタルデータがパルス幅変調信号のパルス列に符号化され、前記パルス幅変調信号のパルス列が変調された信号を受信し又は送信する送受信手段と、
前記送受信手段により受信された信号をパルス幅変調信号のパルス列に復調する検波手段と、
前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列を、所定のデューティ比のパルス数により前記デジタルデータの論理値に復号化し、前記デジタルデータの受信を行い、さらに、送信するデジタルデータの論理値をデューティ比の異なる複数のパルスからなるパルス幅変調信号のパルス列で符号化する通信制御手段と、
前記通信制御手段により符号化された前記パルス幅変調信号のパルス列を送信する信号に変調する変調手段と
を備えたことを特徴とする通信装置。
【請求項12】
デジタルデータにより構成されるデータフレームの先頭に、デューティ比が異なる複数のパルスを所定に配列したパルス幅変調信号のパルス列からなるプリアンブル部を有し、前記デジタルデータがパルス幅変調信号のパルス列に符号化され、前記パルス幅変調信号のパルス列が変調された信号を受信し又は送信する送受信手段と、
前記送受信手段により受信された信号を、前記プリアンブル部のパルス列の周期により求まる周波数をカットオフ周波数とするローパスフィルタを用いてパルス幅変調信号のパルス列に復調する検波手段と、
前記検波手段により復調された前記プリアンブル部のパルス幅変調信号の電圧の平均値をスレッショルド電圧として、前記検波手段により復調された前記パルス幅変調信号のパルス列を、前記デジタルデータの論理値に復号化し、前記デジタルデータの受信を行い、さらに、送信するデジタルデータの論理値をデューティ比の異なるパルス幅変調信号のパルス列で符号化し、前記デジタルデータにより構成されるデータフレームの先頭に、デューティ比が異なる複数のパルスを所定に配列したパルス幅変調信号のパルス列からなるプリアンブル部を生成する通信制御手段と、
前記通信制御手段により生成された前記パルス幅変調信号のパルス列を送信する信号に変調する変調手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項13】
前記変調手段は、前記パルス幅変調信号を、1または複数のキャリア周波数により振幅変調することを特徴とする請求項1〜3、7、9、11、12の何れかに記載の通信装置。
【請求項14】
前記検波手段は、1または複数のキャリア周波数により振幅変調された振幅変調信号を、前記パルス幅変調信号に復調することを特徴とする請求項4〜6、8、10〜12の何れかに記載の通信装置。
【請求項15】
前記受信手段は、1または複数のキャリア周波数に共振点を有する同調回路により、前記送信信号を受信することを特徴とする請求項4〜6、8、10〜12、14の何れかに記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−158651(P2007−158651A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−350293(P2005−350293)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】