説明

通信解析装置および通信解析方法

【課題】通信電文と波形信号とを関連付けて解析することができる通信解析装置および通信解析方法を得る。
【解決手段】データが所定の長さ毎に分割された複数の分割データに、所定の長さを定義する分割単位3011と、データにおける分割データの開始位置および終了位置に関する情報である分割位置3013とを有する分割整理情報300を付与する分割整理情報付与手段を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワークの伝送障害の解析を支援する通信解析装置および通信解析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク伝送障害は、伝送路を流れる波形信号の形状が何らかの要因で乱され、命令送信元が意図した信号を命令送信先まで維持できなくなるために発生する。よって伝送障害に対する診断作業として、ネットワーク物理層レベルの解析が求められる。
【0003】
波形信号解析の従来技術としては、通信シーケンスと物理量とを関連付けて提示することにより、通信解析を容易にすることを目的としたものとして、例えば「表示手段108は、前記シーケンスログ表示と、前記パワーログ情報から通信の有無を識別可能に示したパワーログ表示9とを時系列に並べて表示する」通信試験装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、解析結果の表示について、パラメータを適宜調整することにより、通信妨害波を検知することを目的としたものとして、例えば「しきい値設定部37は、記憶された変調誤差比のうち、妨害波の干渉を受けると予想される干渉帯域に含まれないサブキャリアの変調誤差比に基づいて、妨害波の有無を判定するためのしきい値Rを求め、判定部38は、このしきい値Rと干渉帯域に含まれるサブキャリアの変調誤差比とを比較して妨害波があるか否かを判定し、その判定結果を表示する」デジタル変調信号評価装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2006−33007号公報(請求項4)
【特許文献2】特開2005−311570号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の障害解析においては、通信電文を解析する装置と波形信号を解析する装置とが別々であったため、通信電文と波形信号とを関連付けて障害を解析することは容易ではなく、作業負担が大きくなる、という問題点があった。
また波形信号の解析手法は、パワースペクトル解析、コンスタレーション解析、またはMER(Modulation Error Ratio)解析など複数存在するが、従来装置では各々の解析機能は独立したものであり、解析結果間の関連を読み取ることが困難である、という問題点があった。
【0007】
この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、通信電文と波形信号とを関連付けて解析することができる通信解析装置および通信解析方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る通信解析装置は、通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析装置において、前記データが所定の長さ毎に分割された複数の分割データに、前記所定の長さを定義する分割単位情報と、前記データにおける前記分割データの開始位置および終了位置に関する情報である分割位置情報とを有する分割整理情報を付与する分割整理情報付与手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、データが所定の長さ毎に分割された複数の分割データに、分割単位情報と分割位置情報とを有する分割整理情報を付与するすることにより、通信電文と波形信号とを関連付けて解析することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る通信解析装置100の構成を示す図である。図1に示すように、通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析装置100は、通信手段101と、波形計測手段102と、分割整理情報付通信電文記憶手段103と、分割整理情報付波形信号記憶手段104と、通信単位分割整理情報付与手段105と、通信単位同期判定手段106と、変調単位分割整理情報付与手段107と、変調単位同期判定手段108と、通信解析手段109と、波形解析手段110と、分割整理情報付表示用データ生成手段111と、分割整理情報付表示用データ記憶手段112と、表示用データ指定手段113と、関連ID表示用データ抽出手段114と、1つ以上の解析結果表示手段115とを有する。
【0011】
尚、通信ネットワークとしては、住宅内通信、電力線通信、無線通信信号、または制御機器間通信など、任意のネットワークを用いることが可能である。また、制御機器間通信では、制御機器に空調機器を用いるようにしても良い。また、ネットワークの伝送路は有線または無線の何れでも良い。
【0012】
尚、通信単位分割整理情報付与手段105、または変調単位分割整理情報付与手段107は、本発明における分割整理情報付与手段に相当する。
また、分割整理情報付通信電文記憶手段103、または分割整理情報付波形信号記憶手段104は、本発明における分割整理情報付データ生成手段に相当する。
また、通信単位同期判定手段106、または変調単位同期判定手段108は、本発明における同期判定手段に相当する。
また、分割整理情報付通信電文記憶手段103、分割整理情報付波形信号記憶手段104、および通信単位同期判定手段106若しくは変調単位同期判定手段108は、本発明におけるデータ同期手段に相当する。
また、通信解析手段109、または波形解析手段110は、本発明における信号解析手段に相当する。
また、分割整理情報付表示用データ記憶手段112は、本発明における表示範囲データ記憶手段に相当する。
また、関連ID表示用データ抽出手段114は、本発明における関連表示用データ抽出手段に相当する。
また、分割整理情報付表示用データ記憶手段112、表示用データ指定手段113、関連ID表示用データ抽出手段114、および解析結果表示手段115は、本発明における信号解析結果表示手段に相当する。
【0013】
分割整理情報付通信電文記憶手段103は、1つ以上の分割整理情報付通信電文200aを記憶する。
分割整理情報付波形信号記憶手段104は、1つ以上の分割整理情報付波形信号200bを記憶する。
通信単位同期判定手段106は、通信単位同期判定条件1061を有する。
変調単位同期判定手段108は、変調単位同期判定条件1081を有する。
【0014】
通信解析手段109は、1つ以上の通信解析器1091を有する。この通信解析器1091は、通信解析器ラベル10911と、通信解析対象10912と、通信解析単位10913とを有する。尚、通信解析器1091としては、例えば通信電文の送信先および送信元アドレスを導出するアドレス解析器、または通信電文のCRCエラーを導出するCRCエラー判定器など、任意の解析器であってよい。
【0015】
波形解析手段110は、1つ以上の波形解析器1101を有する。この波形解析器1101は、波形解析器ラベル11011と、波形解析対象11012と、波形解析単位11013とを有する。尚、波形解析器1101としては、例えば、波形信号の周波数成分を導出するフーリエ変換器、波形信号の同相成分と異相成分とを導出するI−Q算出器、同相成分と異相成分の乱れ量を導出するMER算出器、波形信号の乱れ要因を推論する乱れ診断器、または波形信号のパワースペクトルを算出するスペクトル算出器など、任意の解析器であってよい。
【0016】
分割整理情報付表示用データ生成手段111は、1つ以上の表示用データ生成器1111を有する。この表示用データ生成器1111は、表示用データラベル11111と、生成対象11112と、生成単位11113とを有する。
分割整理情報付表示用データ記憶手段112は、1つ以上の分割整理情報付表示用データ200cを記憶する。
【0017】
解析結果表示手段115は、例えば、波形信号のパワースペクトルを表示するスペクトル表示手段、波形信号の同相成分と異相成分とを表示するコンスタレーション表示手段、波形信号のMERを表示するMER表示手段、または波形信号の乱れ要因の推論結果を表示する乱れ要因表示手段など、任意の表示手段であってよい。
【0018】
図2は本発明の実施の形態1に係る分割整理情報付計測データ200の構成を示す図である。図2に示すように、分割整理情報付計測データ200は、分割整理情報300を0個以上有し、計測データ201を1つ以上有し、データ情報である計測データ情報202を0個以上有し、分割整理情報処理フラグ203を0個以上有する。
【0019】
図3は本発明の実施の形態1に係る分割整理情報300の構成を示す図である。図3に示すように、分割整理情報300は、基本情報301と、関連情報302と、解析情報303とを有する。
基本情報301は、分割単位情報である分割単位3011と、基本ID3012と、分割位置3013と、分割位置情報である分割時刻3014と、計測データ種類3015とを有する。
関連情報302は、関連ID3021を0個以上有する。
解析情報303は、解析ラベル3031と解析値3032との組を0個以上有する。
【0020】
上述した分割整理情報付通信電文200a、分割整理情報付波形信号200b、および分割整理情報付表示用データ200cの構成は、分割整理情報付計測データ200の構成に倣う。
【0021】
すなわち、分割整理情報付通信電文200aは、通信単位を分割単位3011とする電文通信単位分割整理情報300a1と、変調単位を分割単位3011とする電文変調単位分割整理情報300a2とを、分割整理情報300として有する。
また、計測データ201として、通信電文201aを有する。
また、計測データ情報202として、電文取得時刻202a1を有する。
また、分割整理情報処理フラグ203として、通信単位抽出フラグ203a1と、通信単位同期判定フラグ203a2と、変調単位抽出フラグ203a3と、変調単位同期判定フラグ203a4と、通信解析フラグ203a5とを有する。
なお、各情報を生成する動作については後述する。
【0022】
また、分割整理情報付波形信号200bは、通信単位を分割単位3011とする波形通信単位分割整理情報300b1と、変調単位を分割単位3011とする波形変調単位分割整理情報300b2とを、分割整理情報300として有する。
また、計測データ201として、波形信号201bを有する。
また、計測データ情報202として、波形取得時刻202b1と、サンプリングレート202b2とを有する。
また、分割整理情報処理フラグ203として、通信単位抽出フラグ203b1と、通信単位同期判定フラグ203b2と、変調単位抽出フラグ203b3と、変調単位同期判定フラグ203b4と、波形解析フラグ203b5とを有する。
なお、各情報を生成する動作については後述する。
【0023】
なお、上記各フラグは後述の動作で、通信単位分割整理情報付与手段105、通信単位同期判定手段106、変調単位分割整理情報付与手段107、変調単位同期判定手段108、通信解析手段109、および波形解析手段110により立てられる。
【0024】
また、分割整理情報付表示用データ200cは、表示範囲個数(後述)を分割単位3011とする表示分割整理情報300c1と、選択範囲個数(後述)を分割単位3011とする選択分割整理情報300c2とを、分割整理情報300として有する。
また、計測データ201として、表示用データ201cを有する。
また、計測データ情報202として、表示用データラベル11111と、生成対象範囲202c2とを有する。
【0025】
次に、通信解析装置100の動作について説明する。
本実施の形態における通信解析装置100が実施する処理は、大まかに三つの手順に分けられる。計測手順1A、解析・同期手順1B、解析結果表示手順1Cである。以下では上記手順1Aから手順1Cについて説明する。
【0026】
まず、計測手順1Aについて説明する。
通信手段101は、有線あるいは無線の伝送路に接続され、当該伝送路上に接続されている機器が送受信する通信電文201aを逐次取得し、この通信電文201aを取得した時刻を表す原計測データ取得時刻情報である電文取得時刻202a1を記録し、通信電文201aと電文取得時刻202a1とを分割整理情報付通信電文記憶手段103に通知する。
【0027】
なお、通信手段101を1つ以上有し、各々の通信手段101が通信規約の異なる通信電文201aを取得してもよい。
【0028】
波形計測手段102は、有線あるいは無線の伝送路に接続され、当該伝送路上に接続されている機器が送受信する波形信号201bを逐次任意のサンプリングレート202b2により取得し、この波形信号201bを取得した時刻を表す原計測データ取得時刻情報である波形取得時刻202b1を記録し、波形信号201bと波形取得時刻202b1とサンプリングレート202b2とを分割整理情報付波形信号記憶手段104に通知する。
【0029】
なお、波形計測手段102を1つ以上有し、各々の波形計測手段102がサンプリングレート202b2の異なる波形信号201bを取得してもよい。
【0030】
分割整理情報付通信電文記憶手段103は、通信手段101から分割計測データである通信電文201aが通知される度に、分割整理情報付通信電文200aを新規に生成し、通信電文201aを計測データ201として格納し、電文取得時刻202a1を計測データ情報202として格納し、分割整理情報付通信電文200aを記憶する。
【0031】
分割整理情報付波形信号記憶手段104は、波形計測手段102から分割計測データである波形信号201bが通知される度に、分割整理情報付波形信号200bを新規に生成し、波形信号201bを計測データ201として格納し、波形取得時刻202b1およびサンプリングレート202b2を計測データ情報202として格納し、分割整理情報付波形信号200bを記憶する。
【0032】
図4は本発明の実施の形態1に係る解析・同期手順1Bの動作を示す図、図5は本発明の実施の形態1に係る分割整理情報300を用いた通信電文201aと波形信号201bとの関連付け方法を示す図である。
以下、解析・同期手順1Bについて説明する。
【0033】
分割整理情報付通信電文記憶手段103は、記憶した分割整理情報付通信電文200aのうち、通信単位抽出フラグ203a1が立っていないものを通信単位分割整理情報付与手段105に通知する。
また、通信単位抽出フラグ203a1が立っており、且つ、通信単位同期判定フラグ203a2が立っていないものを通信単位同期判定手段106に通知する。
また、通信単位同期判定フラグ203a2が立っており、且つ、変調単位抽出フラグ203a3が立っていないものを変調単位分割整理情報付与手段107に通知する。
また、変調単位抽出フラグ203a3が立っており、且つ、変調単位同期判定フラグ203a4が立っていないものを変調単位同期判定手段108に通知する。
また、変調単位同期判定フラグ203a4が立っており、且つ、通信解析フラグ203a5が立っていないものを通信解析手段109に通知する。
なお、後述する動作により上記フラグが立てられたときは、その都度、該当する上記手段に分割整理情報付通信電文200aが通知されるものとする。
【0034】
分割整理情報付波形信号記憶手段104は、記憶した分割整理情報付波形信号200bのうち、通信単位抽出フラグ203b1が立っていないものを通信単位分割整理情報付与手段105に通知する。
また、通信単位抽出フラグ203b1が立っており、且つ、通信単位同期判定フラグ203b2が立っていないものを通信単位同期判定手段106に通知する。
また、通信単位同期判定フラグ203b2が立っており、且つ、変調単位抽出フラグ203b3が立っていないものを変調単位分割整理情報付与手段107に通知する。
また、変調単位抽出フラグ203b3が立っており、且つ、変調単位同期判定フラグ203b4が立っていないものを変調単位同期判定手段108に通知する。
また、変調単位同期判定フラグ203b4が立っており、且つ、波形解析フラグ203b5が立っていないものを波形解析手段110に通知する。
なお、後述する動作により上記フラグが立てられたときは、その都度、該当する上記手段に分割整理情報付通信電文200aが通知されるものとする。
【0035】
通信単位分割整理情報付与手段105は、通知された分割整理情報付通信電文200aが有する通信単位抽出フラグ203a1を立て、通信電文201aに含まれる通信単位の開始位置と終了位置、および通信電文201aが準ずる通信規約を導出する。
そして、この開始位置と終了位置とが導出される度に、電文通信単位分割整理情報300a1を生成し、基本情報301を格納する。
すなわち、当該電文通信単位分割整理情報300a1に固有なID(Identification)である基本ID3012を生成し、電文取得時刻202a1に基づき、開始位置に対応する開始時刻と、終了位置に対応する終了時刻とを導出する。
そして基本情報301の分割単位3011を通信単位とし、生成した基本ID3012を格納し、導出した開始位置と終了位置とを分割位置3013に格納し、導出した開始時刻と終了時刻とを分割時刻3014に格納し、導出した通信規約を計測データ種類3015に格納する。
【0036】
なお、開始位置と終了位置は通信電文201aの休止時間より導出してもよいし、スタートビットとストップビットの抽出により導出してもよい。
また、通信規約は、通信単位分割整理情報付与手段105が通信電文ヘッダフォーマットと通信規約とを関連付けるテーブルを有し、テーブルにより導出してもよいし、通信手段101を通信規約ごとに有し、通信電文201aの通知元となった通信手段101を判別することにより導出してもよい。
【0037】
また、通信単位分割整理情報付与手段105は、通知された分割整理情報付波形信号200bが有する通信単位抽出フラグ203b1を立て、波形信号201bより通信単位の開始位置と終了位置を導出する。
そして、この開始位置と終了位置とが抽出される度に、波形通信単位分割整理情報300b1を生成し、波形通信単位分割整理情報300b1が有する基本情報301を格納する。
すなわち、当該波形通信単位分割整理情報300b1に固有な基本ID3012を生成し、波形取得時刻202b1とサンプリングレート202b2とに基づき、開始位置に対応する開始時刻と、終了位置に対応する終了時刻とを導出する。
そして基本情報301の分割単位3011を通信単位とし、生成した基本ID3012を格納し、導出した開始位置と終了位置とを分割位置3013に格納し、導出した開始時刻と終了時刻とを分割時刻3014に格納する。
【0038】
なお、開始位置と終了位置は、通信単位分割整理情報付与手段105がレベル閾値を有し、波形信号201bのレベルとレベル閾値との比較により導出してもよいし、通信単位分割整理情報付与手段105がレベル変化量閾値を有し、波形信号201bのレベル変化量とレベル変化量閾値との比較により導出してもよい。
【0039】
通信単位同期判定手段106は、通知された分割整理情報付通信電文200aが有する電文通信単位分割整理情報300a1と、通知された分割整理情報付波形信号200bが有する波形通信単位分割整理情報300b1とを1つずつ抽出して組を作る。
そして、この抽出した電文通信単位分割整理情報300a1および波形通信単位分割整理情報300b1が有する分割時刻3014が、後述する通信単位同期判定条件1061を満たすとき、図5に示すように、互いが有する基本ID3012を相手側の関連ID3021に格納する。
また、分割整理情報付通信電文200aが有する通信単位同期判定フラグ203a2および分割整理情報付波形信号200bが有する通信単位同期判定フラグ203b2を立てる。
通信単位同期判定手段106は、この処理を電文通信単位分割整理情報300a1と波形通信単位分割整理情報300b1との全ての組について繰り返す。
【0040】
上記通信単位同期判定条件1061は、例えば「当該分割時刻3014の差分が閾値以下である」でもよいし、「当該分割時刻3014の差分にオフセットを加えた値が閾値以下である」でもよい。
また閾値は一定値でもよいし、分割整理情報付通信電文200aが有する通信規約ごとに異なる値を設定してもよい。
【0041】
変調単位分割整理情報付与手段107は、通知された分割整理情報付通信電文200aが有する変調単位抽出フラグ203a3を立てる。
そして、通信電文201aに含まれる変調単位の開始位置と終了位置、および開始時刻と終了時刻を、電文通信単位分割整理情報300a1が有する計測データ種類3015と、分割位置3013と、分割時刻3014とに基づき導出する。
【0042】
導出に成功したとき、電文変調単位分割整理情報300a2を生成し、基本情報301を格納する。
すなわち、電文変調単位分割整理情報300a2に固有な基本ID3012を生成して格納し、開始位置と終了位置とを分割位置3013に格納し、開始時刻と終了時刻とを分割時刻3014に格納する。
また、電文変調単位分割整理情報300a2が有する分割位置3013が、電文通信単位分割整理情報300a1が有する分割位置3013に含まれるとき、電文変調単位分割整理情報300a2が有する計測データ種類3015に、電文通信単位分割整理情報300a1が有する計測データ種類3015をコピーし、電文変調単位分割整理情報300a2の基本ID3012は、電文通信単位分割整理情報300a1の基本ID3012と相互参照が可能なIDとする。
【0043】
なお、上記の相互参照が可能なIDは、図5に示すように、例えば基本ID3012を階層的IDとし、電文変調単位分割整理情報300a2が有する基本ID3012が、電文通信単位分割整理情報300a1が有する基本ID3012を含む事により実現してもよいし、また例えば基本ID3012が分割単位3011ごとに固有の桁を有する数値であって、電文通信単位分割整理情報300a1が有する基本ID3012と、電文変調単位分割整理情報300a2が有する基本ID3012とに、分割単位3011が通信単位である桁に同じ値を与えることにより実現してもよい。
【0044】
また、変調単位分割整理情報付与手段107は、通知された分割整理情報付波形信号200bが有する変調単位抽出フラグ203b3を立てる。
そして、分割整理情報付波形信号200bが有する波形通信単位分割整理情報300b1のうち、関連ID3021を有するものについて、波形信号201bに含まれる変調単位の開始位置と終了位置、および開始時刻と終了時刻を、関連ID3021に格納された基本ID3012を有する電文通信単位分割整理情報300a1の計測データ種類3015と、当該波形通信単位分割整理情報300b1が有する分割位置3013および分割時刻3014に基づき導出する。
【0045】
導出に成功したとき、波形変調単位分割整理情報300b2を生成し、基本情報301を格納する。
すなわち、波形変調単位分割整理情報300b2に固有な基本ID3012を生成して格納し、開始位置と終了位置とを分割位置3013に格納し、開始時刻と終了時刻とを分割時刻3014に格納する。
さらに、波形変調単位分割整理情報300b2が有する分割位置が、波形通信単位分割整理情報300b1が有する分割位置に含まれるとき、波形変調単位分割整理情報300b2の基本ID3012は、波形通信単位分割整理情報300b1の基本ID3012と相互参照が可能なIDとする。
【0046】
なお、上記の相互参照が可能なIDは、図5に示すように、例えば基本ID3012を階層的IDとし、波形変調単位分割整理情報300b2が有する基本ID3012が、波形通信単位分割整理情報300b1が有する基本ID3012を含む事により実現してもよいし、また例えば基本ID3012が分割単位ごとに固有の桁を有する数値であって、波形通信単位分割整理情報300b1が有する基本ID3012と、波形変調単位分割整理情報300b2が有する基本ID3012とに、分割単位が通信単位である桁に同じ値を与えることにより実現してもよい。
【0047】
変調単位同期判定手段108は、通知された分割整理情報付通信電文200aが有する電文通信単位分割整理情報300a1について、当該電文通信単位分割整理情報300a1の基本ID3012が、関連ID3021として格納された波形通信単位分割整理情報300b1を、通知された分割整理情報付波形信号200bから、抽出する。
【0048】
抽出に成功したとき、当該電文通信単位分割整理情報300a1から参照可能な電文変調単位分割整理情報300a2と、抽出した波形通信単位分割整理情報300b1から参照可能な波形変調単位分割整理情報300b2とを1つずつ抽出して組を作る。
そして、この組を作った電文変調単位分割整理情報300a2および波形変調単位分割整理情報300b2が有する分割時刻3014が、後述する変調単位同期判定条件1081を満たすとき、図5に示すように、互いが有する基本ID3012を相手側の関連ID3021に格納し、分割整理情報付通信電文200aが有する変調単位同期判定フラグ203a4、および分割整理情報付波形信号200bが有する変調単位同期判定フラグ203b4を立てる。
変調単位同期判定手段108は、この処理を全ての電文通信単位分割整理情報300a1について繰り返す。
【0049】
上記変調単位同期判定条件1081は、「当該分割時刻3014の差分が閾値以下である」でもよいし、「当該分割時刻3014の差分にオフセットを加えた値が閾値以下である」でもよい。
また、閾値は一定値でもよいし、電文通信単位分割整理情報300a1が有する計測データ種類3015ごとに異なる値を設定してもよい。
【0050】
通信解析手段109は、通知された分割整理情報付通信電文200aが有する通信解析フラグ203a5を立て、通信解析手段109が有する通信解析器1091の全てについて次の処理を行う。
なお、通信解析器1091の通信解析器ラベル10911は、当該通信解析器1091固有のラベルであり、通信解析対象10912は、当該通信解析器1091の通信規約が格納されている。
【0051】
通信解析手段109は、通信解析器1091が有する通信解析対象10912と、通知された分割整理情報付通信電文200aの電文通信単位分割整理情報300a1が有する計測データ種類3015とが一致するとき、当該電文通信単位分割整理情報300a1の分割位置3013が示す範囲の通信電文201aを、通信解析器1091に入力する。
そして、通信解析器1091の出力結果を、当該電文通信単位分割整理情報300a1の解析値3032に格納し、当該通信解析器1091が有する固有の通信解析器ラベル10921を、当該電文通信単位分割整理情報300a1の解析ラベル3031に格納する。
【0052】
波形解析手段110は、通知された分割整理情報付波形信号200bが有する波形解析フラグ203b5を立て、波形解析手段110が有する波形解析器1101の全てについて次の処理を行う。
なお、波形解析器1101の波形解析器ラベル11011は、当該波形解析器1101固有のラベルであり、波形解析対象11012は、当該波形解析器1101の通信規約が格納されている。さらに、波形解析単位11013は、当該波形解析器1101の解析単位が通信単位であるか変調範囲であるかの情報が格納されている。
【0053】
当該分割整理情報付波形信号200bが有する波形通信単位分割整理情報300b1のうち、関連ID3021を有し、且つ、関連ID3021に格納された基本ID3012を有する電文通信単位分割整理情報300a1の計測データ種類3015と、波形解析器1101が有する波形解析対象11012とが一致するものを抽出する。
【0054】
上記波形解析器1101が有する波形解析単位11013が通信単位であるとき、波形通信単位分割整理情報300b1が有する分割位置3013が示す範囲の波形信号201bを、選出した波形解析器1101に入力する。
そして、波形解析器1101の出力結果を、波形通信単位分割整理情報300b1の解析値3032に格納し、波形解析器1101が有する波形解析器ラベル11011を、解析ラベル3031に格納する。
【0055】
一方、上記波形解析器が有する波形解析単位11013が変調単位であるとき、波形通信単位分割整理情報300b1から参照可能な波形変調単位分割整理情報300b2の全てについて、波形変調単位分割整理情報300b2が有する分割位置3013が示す範囲の波形信号201bを、選出した波形解析器1101に入力する。
そして、波形解析器1101の出力結果を、波形変調単位分割整理情報300b2の解析値3032に格納し、波形解析器1101が有する波形解析器ラベル11011を、解析ラベル3031に格納する。
【0056】
次に、解析結果表示手順1Cについて説明する。
分割整理情報付表示用データ生成手段111は、後述する生成対象範囲202c2が指定される度に、当該分割整理情報付表示用データ生成手段111が有する表示用データ生成器1111の全てについて、分割整理情報付表示用データ200cを生成し、表示用データ生成器1111が有する表示用データラベル11111および生成対象範囲202c2を計測データ情報202として、分割整理情報付表示用データ200cに格納する。
【0057】
なお、分割整理情報付表示用データ生成手段111は、少なくとも上記通信解析器1091および波形解析器1101ごとに表示用データ生成器1111を有し、波形解析器1101の表示用データラベル11111は、当該表示用データ生成器1111固有のラベルであり、生成対象11112には、当該表示用データ生成器1111が変換可能な解析値3032に対応する解析ラベル3031の情報が格納され、生成単位11113には、当該表示用データ生成器1111が変換可能な分割単位3011が通信単位であるか変調範囲であるかの情報が格納されている。
【0058】
さらに分割整理情報付表示用データ生成手段111は、生成対象範囲202c2に含まれ、且つ、通信解析フラグ203a5が立っている分割整理情報付通信電文200aを、分割整理情報付通信電文記憶手段103より抽出する。
そして、抽出した当該分割整理情報付通信電文200aが有する電文通信単位分割整理情報300a1および電文変調単位分割整理情報300a2を抽出する。
また、抽出した分割整理情報付通信電文200aが有する電文通信単位分割整理情報300a1の、関連ID3021に格納された基本ID3012が示す波形通信単位分割整理情報300b1と、抽出した分割整理情報付通信電文200aが有する電文変調単位分割整理情報300a2の、関連ID3021に格納された基本ID3012が示す波形変調単位分割整理情報300b2とを、分割整理情報付波形信号記憶手段104から抽出する。
この抽出した、電文通信単位分割整理情報300a1、電文変調単位分割整理情報300a2、波形通信単位分割整理情報300b1、および波形変調単位分割整理情報300b2(以下、総称して「抽出した分割整理情報300」という。)の全てについて、以下の処理を行う。
【0059】
分割整理情報付表示用データ生成手段111は、抽出した分割整理情報300の分割単位3011と一致する生成単位11113を有し、且つ、抽出した分割整理情報300の解析ラベル3031と一致する生成対象11112を有する表示用データ生成器1111に、当該分割整理情報300を入力する。
【0060】
表示用データ生成器1111は、入力された分割整理情報300が有する解析ラベル3031に対応する解析値3032を変換し、表示用データ201cを生成する。そして、当該表示用データ生成器1111の表示用データラベル11111を有する分割整理情報付表示用データ200cに、生成した表示用データ201cを計測データ201として格納する。
【0061】
表示用データ201cが、後述する表示範囲個数だけ分割整理情報付表示用データ200cに格納される度に、表示範囲個数を分割単位3011とする表示分割整理情報300c1を、分割整理情報付表示用データ200cに生成する。そしてこの表示分割整理情報300c1に固有な基本ID3012を生成して格納し、開始位置と終了位置とを分割位置3013に格納し、当該表示用データ201cの生成元である入力された分割整理情報300が有する基本ID3012の全てを、関連ID3021に格納する。
【0062】
また、表示用データ201cが、後述する選択範囲個数だけ分割整理情報付表示用データ200cに格納される度に、選択範囲個数を分割単位3011とする選択分割整理情報300c2を、分割整理情報付表示用データ200cに生成する。そしてこの選択分割整理情報300c2に固有な基本ID3012を生成して格納し、開始位置と終了位置とを分割位置3013に格納し、当該選択用データの生成元である入力された分割整理情報300が有する基本ID3012の全てを、関連ID3021に格納する。
【0063】
さらに、選択分割整理情報300c2が有する分割位置3013が、表示分割整理情報300c1が有する分割位置3013に含まれるとき、選択分割整理情報300c2の基本ID3012は、表示分割整理情報300c1の基本ID3012と相互参照が可能なIDとする。
【0064】
なお、上記の相互参照が可能なIDは、基本ID3012を階層的IDとし、表示分割整理情報300c1が有する基本ID3012を選択分割整理情報300c2が有する基本ID3012が含む事により実現してもよいし、基本ID3012が分割単位3011ごとに固有の桁を有する数値であって、表示分割整理情報300c1が有する基本ID3012と選択分割整理情報300c2が有する基本ID3012とに、分割単位3011が表示範囲個数である桁に同じ値を与えることにより実現してもよい。
【0065】
分割整理情報付表示用データ生成手段111は、抽出した分割整理情報300の全てについて処理が完了した時点で、分割整理情報付表示用データ200cを分割整理情報付表示用データ記憶手段112に通知する。
【0066】
上記生成対象範囲202c2は、時刻範囲であってもよいし、分割整理情報300が有する基本ID3012の列挙であってもよい。
また、生成対象範囲202c2は、自動で定期的に指定してもよいし、操作手段により手動で指定してもよい。
【0067】
分割整理情報付表示用データ記憶手段112は、通知された分割整理情報付表示用データ200cを記憶する。
【0068】
表示用データ指定手段113は、表示用データラベル11111を指定し、該表示用データラベル11111、並びに当該表示用データラベル11111を有する表示用データ生成器1111により生成される形式の表示用データ201cであって、当該表示用データ生成器1111の有する表示範囲個数とデータ幅が等しい表示範囲データ、および当該表示用データ生成器1111の有する選択範囲個数とデータ幅が等しい選択データを、関連ID表示用データ抽出手段114に通知する。
【0069】
関連ID表示用データ抽出手段114は、分割整理情報付表示用データ記憶手段112が記憶する分割整理情報付表示用データ200cのうち、表示用データ指定手段113により指定された表示用データラベル11111を有するものを参照し、以下の処理を行う。
【0070】
また、指定された表示範囲データに対応する表示分割整理情報300c1が有する関連ID3021の1つ以上を、関連ID3021として有する他の表示分割整理情報300c1を全て抽出し、表示分割整理情報300c1各々について、表示分割整理情報300c1が有する分割位置3013の示す範囲の表示用データ201cを抽出し、指定された表示用データラベル11111を有する解析結果表示手段115に、表示用データ201cを新規表示範囲データとして通知する。
【0071】
指定された選択データに対応する選択分割整理情報300c2が有する関連ID3021の1つ以上を、関連ID3021として有する他の選択分割整理情報300c2を全て抽出し、選択分割整理情報300c2各々について、選択分割整理情報300c2が有する分割位置の示す範囲の表示用データ201cを抽出し、指定された表示用データラベル11111を有する解析結果表示手段115に、表示用データ201cを新規選択データとして通知する。
【0072】
解析結果表示手段115は、通知された新規表示範囲データを表示し、新規選択データを、例えば強調表示など他のデータと識別して表示する。
【0073】
なお、強調表示の方法は目立つ色で表示してもよいし、点や線のサイズを大きくしてもよいし、アニメーションを用いてもよい。
【0074】
以上のように本実施の形態においては、分割整理情報付通信電文200aおよび分割整理情報付波形信号200bを生成し、両者を関連付けた分割整理情報300を抽出し、抽出した分割整理情報300に基づいて分割整理情報付表示用データ200cを生成し、表示分割整理情報300c1または選択分割整理情報300c2に対応する表示用データ201cを表示するので、通信電文と波形信号とを関連付けて解析することができる。
【0075】
また、生成対象範囲202c2を指定することにより、当該指定範囲に対応する表示用データ201cを表示するので、伝送路状態の解析を自動で行うことができ、通信プロトコルや波形信号に関する専門的な知識や経験がなくても、伝送障害の原因や障害発生箇所の特定を容易に行い、対処することができる。
さらに、通信解析手段109および波形解析手段110を複数備え、1つのデータを複数の解析手段で解析することが可能なので、特定の信号を多方面から集中的に解析することができ、解析作業の精度および効率の向上が見込める。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の活用例として、ビルの空調システムなどの通信ネットワークの通信異常解析ツールが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態1に係る通信解析装置100の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る分割整理情報付計測データ200の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る分割整理情報300の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る解析・同期手順1Bの動作を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る分割整理情報300を用いた通信電文201aと波形信号201bとの関連付け方法を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
100 通信解析装置、101 通信手段、102 波形計測手段、103 分割整理情報付通信電文記憶手段、104 分割整理情報付波形信号記憶手段、105 通信単位分割整理情報付与手段、106 通信単位同期判定手段、1061 通信単位同期判定条件、107 変調単位分割整理情報付与手段、108 変調単位同期判定手段、1081 変調単位同期判定条件、109 通信解析手段、1091 通信解析器、10911 通信解析器ラベル、10912 通信解析対象、10913 通信解析単位、10921 通信解析器ラベル、110 波形解析手段、1101 波形解析器、11011 波形解析器ラベル、11012 波形解析対象、11013 波形解析単位、111 分割整理情報付表示用データ生成手段、1111 表示用データ生成器、11111 表示用データラベル、11112 生成対象、11113 生成単位、112 分割整理情報付表示用データ記憶手段、113 表示用データ指定手段、114 関連ID表示用データ抽出手段、115 解析結果表示手段、200 分割整理情報付計測データ、200a 分割整理情報付通信電文、200b 分割整理情報付波形信号、200c 分割整理情報付表示用データ、201 計測データ、201a 通信電文、201b 波形信号、201c 表示用データ、202 計測データ情報、202a1 電文取得時刻、202b1 波形取得時刻、202b2 サンプリングレート、202c2 生成対象範囲、203 分割整理情報処理フラグ、203a1 通信単位抽出フラグ、203a2 通信単位同期判定フラグ、203a3 変調単位抽出フラグ、203a4 変調単位同期判定フラグ、203a5 通信解析フラグ、203b1 通信単位抽出フラグ、203b2 通信単位同期判定フラグ、203b3 変調単位抽出フラグ、203b4 変調単位同期判定フラグ、203b5 波形解析フラグ、300 分割整理情報、300a1 電文通信単位分割整理情報、300a2 電文変調単位分割整理情報、300b1 波形通信単位分割整理情報、300b2 波形変調単位分割整理情報、300c1 表示分割整理情報、300c2 選択分割整理情報、301 基本情報、3011 分割単位、3012 基本ID、3013 分割位置、3014 分割時刻、3015 計測データ種類、302 関連情報、3021 関連ID、303 解析情報、3031 解析ラベル、3032 解析値。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析装置において、
前記データが所定の長さ毎に分割された複数の分割データに、
前記所定の長さを定義する分割単位情報と、
前記データにおける前記分割データの開始位置及び終了位置に関する情報である分割位置情報と
を有する分割整理情報を付与する分割整理情報付与手段を備えたことを特徴とする通信解析装置。
【請求項2】
前記分割整理情報付与手段は、
前記所定の長さが時間長のとき、前記分割位置情報として、前記分割データの開始時刻及び終了時刻の情報を付与することを特徴とする請求項1記載の通信解析装置。
【請求項3】
前記分割整理情報付与手段は、
前記各分割整理情報に固有な基本IDを生成し、該基本IDを有する前記分割整理情報を付与することを特徴とする請求項1又は2記載の通信解析装置。
【請求項4】
前記分割整理情報は、当該分割整理情報以外の他の前記分割整理情報が有する基本IDであって、前記分割データ同士が所定の関連を有する基本IDが、関連IDとして1個以上設定されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項5】
前記分割整理情報付与手段は、
前記所定の長さの大小に応じて、前記各分割整理情報の階層関係を定義し、
上位階層の前記分割整理情報に対応する前記分割データが、
下位階層の前記分割整理情報に対応する前記分割データを含むとき、
上位階層の前記分割整理情報と、下位階層の前記分割整理情報とが相互に参照可能な前記基本IDを生成することを特徴とする請求項3又は4記載の通信解析装置。
【請求項6】
前記分割整理情報付与手段は、
下位階層の前記分割整理情報が有する基本IDが、上位階層の前記分割整理情報が有する前記基本IDを含むことにより、相互に参照可能であることを特徴とする請求項5記載の通信解析装置。
【請求項7】
前記分割データは、通信電文であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項8】
前記分割整理情報付与手段は、
前記分割単位情報が通信単位である前記分割整理情報を、電文通信単位分割整理情報(300a1)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項7記載の通信解析装置。
【請求項9】
前記電文通信単位分割整理情報(300a1)は、前記分割データが準じている通信規約に関する情報を有することを特徴とする請求項8記載の通信解析装置。
【請求項10】
前記分割整理情報付与手段は、
前記分割単位情報が変調単位である前記分割整理情報を、電文変調単位分割整理情報(300a2)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項11】
前記分割データは、波形信号であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項12】
前記分割整理情報付与手段は、
前記分割単位が通信単位である前記分割整理情報を、波形通信単位分割整理情報(300b1)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項11記載の通信解析装置。
【請求項13】
前記分割整理情報付与手段は、
前記分割単位が変調単位である前記分割整理情報を、波形変調単位分割整理情報(300b2)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項11又は12記載の通信解析装置。
【請求項14】
前記データを原データとして有する分割整理情報付データを生成する分割整理情報付データ生成手段を備えたことを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項15】
前記分割整理情報付データは、
前記原データを前記所定の長さに分割した前記分割データごとに、前記分割整理情報付与手段から前記分割整理情報が付与されることを特徴とする請求項14記載の通信解析装置。
【請求項16】
前記分割整理情報付データは、データ情報を有し、
前記データ情報は、前記原データを取得した時刻である原データ取得時刻情報が含まれることを特徴とする請求項14又は15記載の通信解析装置。
【請求項17】
前記分割整理情報付データ生成手段は、
前記原データが原通信電文であり、前記分割データが分割通信電文である前記分割整理情報付データを、分割整理情報付通信電文(200a)として生成し、
前記分割整理情報付通信電文(200a)は、
請求項8記載の電文通信単位分割整理情報(300a1)及び/又は請求項10記載の電文変調単位分割整理情報(300a2)を、前記分割整理情報として付与されることを特徴とする請求項14〜16の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項18】
前記分割整理情報付データ生成手段は、
前記原データが原波形信号であり、前記分割データが分割波形信号である前記分割整理情報付データを、分割整理情報付波形信号(200b)として生成し、
前記分割整理情報付波形信号(200b)は、
請求項12記載の波形通信単位分割整理情報(300b1)及び/又は請求項13記載の波形変調単位分割整理情報(300b2)を、前記分割整理情報として付与されることを特徴とする請求項14〜17の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項19】
前記データ情報は、
前記原波形信号のサンプリングレートの情報が含まれることを特徴とする請求項18記載の通信解析装置。
【請求項20】
請求項8記載の電文通信単位分割整理情報(300a1)が付与された、請求項17記載の分割整理情報付通信電文(200a)を1つ以上記憶する分割整理情報付通信電文記憶手段(103)と、
請求項12記載の波形通信単位分割整理情報(300b1)が付与された、請求項18記載の分割整理情報付波形信号(200b)を1つ以上記憶する分割整理情報付波形信号記憶手段(104)と、
同期判定条件を1つ以上有する同期判定手段と
を有するデータ同期手段を備え、
前記同期判定手段は、
前記電文通信単位分割整理情報(300a1)と、前記波形通信単位分割整理情報(300b1)とが、前記同期判定条件を満たすとき、
当該電文通信単位分割整理情報(300a1)が有する前記関連IDに、当該波形通信単位分割整理情報(300b1)が有する前記基本IDを設定し、
当該波形通信単位分割整理情報(300b1)が有する前記関連IDに、当該電文通信単位分割整理情報(300a1)が有する前記基本IDを設定することを特徴とする通信解析装置。
【請求項21】
前記分割整理情報付通信電文記憶手段(103)は、請求項10記載の電文変調単位分割整理情報(300a2)が付与された、前記分割整理情報付通信電文(200a)を1つ以上記憶し、
前記分割整理情報付波形信号記憶手段(104)は、請求項13記載の波形変調単位分割整理情報(300b2)が付与された、前記分割整理情報付波形信号(200b)を1つ以上記憶し、
前記同期判定手段は、
前記電文変調単位分割整理情報(300a2)と、前記波形変調単位分割整理情報(300b2)とが、前記同期判定条件を満たすとき、
当該電文変調単位分割整理情報(300a2)が有する前記関連IDに、当該波形変調単位分割整理情報(300b2)が有する前記基本IDを設定し、
当該波形変調単位分割整理情報(300b2)が有する前記関連IDに、当該電文変調単位分割整理情報(300a2)が有する前記基本IDを設定することを特徴とする請求項20記載の通信解析装置。
【請求項22】
前記電文通信単位分割整理情報(300a1)、前記波形通信単位分割整理情報(300b1)、前記電文変調単位分割整理情報(300a2)、及び前記波形変調単位分割整理情報(300b2)は、前記分割データの開始時刻及び終了時刻の情報を有し、
前記同期判定手段は、
前記開始時刻の差異と前記終了時刻の差異とが共に所定の時刻誤差閾値以下であるか否かを、前記同期判定条件とすることを特徴とする請求項21記載の通信解析装置。
【請求項23】
通信電文を逐次取得して前記分割整理情報付通信電文記憶手段(103)に通知する通信手段と、
波形信号を逐次取得して前記分割整理情報付波形信号記憶手段(104)に通知する波形計測手段と
を備え、
前記分割整理情報付通信電文記憶手段(103)は、
前記通信電文が通知される度に、前記分割整理情報付通信電文(200a)を生成し、前記通信電文を格納し、
前記分割整理情報付波形信号記憶手段(104)は、
前記波形信号が通知される度に、前記分割整理情報付通信電文(200a)を生成し、前記波形信号を格納することを特徴とする請求項20〜22の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項24】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析装置において、
解析条件を1つ以上有する解析器を、1つ以上有する信号解析手段を備え、
前記信号解析手段は、
前記データが所定の長さ毎に分割され、当該データに応じた分割整理情報が付与された分割データが入力され、
前記解析器は、
前記分割整理情報に基づき、前記解析条件を満たす前記分割データを選出し、当該分割データを解析することを特徴とする通信解析装置。
【請求項25】
前記解析器は、
前記分割データの解析結果の情報を、前記分割整理情報に格納することを特徴とする請求項24記載の通信解析装置。
【請求項26】
前記解析器は、
前記分割データが準じている通信規約が、当該解析器が準じている通信規約と一致するか否かを、前記解析条件とすることを特徴とする請求項24又は25記載の通信解析装置。
【請求項27】
前記解析器は、
前記分割整理情報の前記所定の長さを定義する情報を、前記解析条件とすることを特徴とする請求項24〜26の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項28】
前記信号解析手段は、
前記データが波形信号である前記分割データを解析する波形解析器を、前記解析器として1つ以上有し、
前記波形解析器は、
前記分割整理情報に基づき、前記解析条件を満たす前記分割データの波形信号を選出し、当該波形信号を解析することを特徴とする請求項24〜27の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項29】
前記信号解析手段は、
前記波形信号の周波数成分を導出するフーリエ変換器、
前記波形信号のパワースペクトルを算出するスペクトル算出器、
前記波形信号の同相成分と異相成分とを算出するI−Q算出器、
前記波形信号のMERを算出するMER算出器、
及び前記波形信号の乱れ要因を推論する乱れ診断器の少なくとも1つを前記波形解析器として有することを特徴とする請求項28記載の通信解析装置。
【請求項30】
前記信号解析手段は、
請求項18又は20記載の分割整理情報付波形信号(200b)が入力され、
前記波形解析器は、
前記分割整理情報付波形信号(200b)に付与された、請求項12記載の波形通信単位分割整理情報(300b1)、又は請求項13記載の波形変調単位分割整理情報(300b2)に基づき、前記解析条件を満たす前記分割整理情報付波形信号(200b)を選出し、
選出した当該分割整理情報付波形信号(200b)の前記分割波形信号を解析し、
該解析結果を前記波形通信単位分割整理情報(300b1)、又は前記波形変調単位分割整理情報(300b2)に格納することを特徴とする請求項28又は29の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項31】
前記解析器は、
請求項20〜23の何れかに記載のデータ同期手段により設定された前記波形通信単位分割整理情報(300b1)の前記関連IDを、前記基本IDとして有する前記電文通信単位分割整理情報(300a1)の前記通信規約に関する情報を、当該波形通信単位分割整理情報(300b1)の付与された分割整理情報付波形信号(200b)の前記分割波形信号が準じている通信規約とすることを特徴とする請求項30記載の通信解析装置。
【請求項32】
請求項12又は13記載の分割整理情報付与手段を備え、
前記分割整理情報付与手段は、
前記分割波形信号が準じている通信規約に関する情報を有する前記通信単位分割整理情報(300b1)、又は前記波形変調単位分割整理情報(300b2)を、前記分割整理情報付波形信号(200b)に付与することを特徴とする請求項31記載の通信解析装置。
【請求項33】
前記信号解析手段は、
前記データが通信電文である前記分割データを解析する通信解析器を、前記解析器として1つ以上有し、
前記通信解析器は、
前記分割整理情報に基づき、前記解析条件を満たす前記分割データの通信電文を選出し、当該通信電文を解析することを特徴とする請求項24〜27の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項34】
前記信号解析手段は、
前記通信電文の送信先及び送信元アドレスを導出するアドレス解析器、及び前記通信電文のCRCエラーを導出するCRCエラー判定器の少なくとも1つを前記通信解析器として有することを特徴とする請求項33記載の通信解析装置。
【請求項35】
前記信号解析手段は、
請求項17又は20記載の分割整理情報付通信電文(200a)が入力され、
前記通信解析器は、
前記分割整理情報付通信電文(200a)に付与された、請求項8記載の電文通信単位分割整理情報(300a1)、又は請求項10記載の電文変調単位分割整理情報(300a2)に基づき、前記解析条件を満たす前記分割整理情報付通信電文(200a)を選出し、
選出した当該分割整理情報付通信電文(200a)の前記分割通信電文を解析し、
該解析結果を前記電文通信単位分割整理情報(300a1)、又は前記電文変調単位分割整理情報(300a2)に格納することを特徴とする請求項33又は34記載の通信解析装置。
【請求項36】
表示用データ生成器を2つ以上有する分割整理情報付表示用データ生成手段(111)を備え、
前記分割整理情報付表示用データ生成手段(111)は、
前記信号解析手段により解析された前記分割データの解析結果が入力され、
前記表示用データ生成器により、前記分割データの解析結果を変換して表示用データを生成し、
該表示用データを所定の個数格納し、当該所定の個数に関する分割単位情報を有する、分割整理情報を付与した分割整理情報付表示用データ(200c)を生成することを特徴とする請求項24〜35の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項37】
前記分割整理情報付表示用データ生成手段(111)は、
入力された前記分割データの前記分割整理情報に基づき、各表示用データ生成器に対応する前記分割データの解析結果を、当該表示用データ生成器に入力することを特徴とする請求項36記載の通信解析装置。
【請求項38】
前記分割整理情報付表示用データ生成手段(111)は、
前記表示用データの生成元である前記分割データに付与された前記分割整理情報が有する前記基本IDを、当該表示用データの前記分割整理情報の前記関連IDとして設定することを特徴とする請求項37記載の通信解析装置。
【請求項39】
前記分割整理情報付表示用データ生成手段(111)は、
前記分割単位が表示範囲個数である前記分割整理情報を、表示分割整理情報(300c1)として前記表示用データに付与することを特徴とする請求項36〜38の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項40】
前記分割整理情報付表示用データ生成手段(111)は、
前記分割単位が選択範囲個数である前記分割整理情報を、選択分割整理情報(300c2)として前記表示用データに付与することを特徴とする請求項36〜39の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項41】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析装置において、
前記データが所定の長さ毎に分割された分割データの解析結果が、表示用に変換された表示用データを記憶する表示範囲データ記憶手段と、
前記表示用データを表示させるデータ幅である表示範囲データを指定する表示用データ指定手段と、
指定された前記表示範囲データに対応する前記表示用データを、前記表示範囲データ記憶手段から抽出する関連表示用データ抽出手段と、
2つ以上の解析結果表示手段と
を有する信号解析結果表示手段を備え、
前記解析結果表示手段は、
抽出された前記表示用データのうち、当該解析結果表示手段に対応する所定の前記表示用データを表示することを特徴とする通信解析装置。
【請求項42】
前記表示範囲データ記憶手段は、
前記データが通信電文又は波形信号である前記分割データの解析結果が、表示用に変換された表示用データを記憶することを特徴とする請求項41記載の通信解析装置。
【請求項43】
前記解析結果表示手段は、
前記波形信号のパワースペクトルを表示するスペクトル表示手段、
前記波形信号の同相成分と異相成分とを表示するコンスタレーション表示手段、
前記波形信号のMERを表示するMER表示手段、
及び前記波形信号の乱れ要因の推論結果を表示する乱れ要因表示手段の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項41又は42記載の通信解析装置。
【請求項44】
前記表示用データ指定手段は、
前記表示範囲データに加え、前記表示用データを所定の個数選択して表示させるデータ幅である選択用データを1つ以上指定し、
前記関連表示用データ抽出手段は、
抽出した前記表示範囲データに対応する各表示用データのうち、指定された前記選択用データに対応する前記表示用データを、前記表示範囲データ記憶手段から抽出し、
前記解析結果表示手段は、
抽出された前記選択用データに対応する前記表示用データを、他の表示用データと識別して表示することを特徴とする請求項41〜43の何れかに記載の通信解析装置。
【請求項45】
前記表示範囲データ記憶手段は、
請求項36記載の分割整理情報付表示用データ(200c)を、前記表示用データとして1つ以上記憶し、
前記表示用データ指定手段は、
前記分割整理情報付表示用データ(200c)に付与された、請求項39記載の表示分割整理情報(300c1)が有する表示範囲個数を、前記表示範囲データとして指定し、
前記分割整理情報付表示用データ(200c)に付与された、請求項40記載の選択分割整理情報(300c2)が有する選択範囲個数を、前記選択データとして指定し、
前記関連表示用データ抽出手段は、
指定された前記表示範囲データに対応する前記表示分割整理情報(300c1)が有する前記関連IDと同じ前記関連IDを有する、別の前記表示分割整理情報(300c1)が有する前記表示用データを抽出し、
指定された前記選択データに対応する前記選択分割整理情報(300c2)が有する前記関連IDと同じ前記関連IDを有する、別の前記選択分割整理情報(300c2)が有する前記関連データを抽出することを特徴とする請求項44記載の通信解析装置。
【請求項46】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析装置において、
請求項1〜13の何れかに記載の分割整理情報付与手段と、
請求項14〜19の何れかに記載の分割整理情報付データ生成手段と、
請求項20〜23の何れかに記載のデータ同期手段と、
請求項24〜40の何れかに記載の信号解析手段と、
請求項41〜45の何れかに記載の信号解析結果表示手段と
を有することを特徴とする通信解析装置。
【請求項47】
前記通信ネットワークが、住宅内通信、電力線通信、無線通信信号、又は制御機器間通信であることを特徴とする請求項46記載の通信解析装置。
【請求項48】
前記制御機器が空調機器であることを特徴とする請求項47記載の通信解析装置。
【請求項49】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析方法において、
前記データが所定の長さ毎に分割された複数の分割データを取得するステップと、
前記分割データに、前記所定の長さを定義する分割単位情報と、前記データにおける前記分割データの開始位置及び終了位置に関する情報である分割位置情報とを有する分割整理情報を付与する分割整理情報付与ステップと
を有することを特徴とする通信解析方法。
【請求項50】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記所定の長さが時間長のとき、前記分割位置情報として、前記分割データの開始時刻及び終了時刻の情報を付与することを特徴とする請求項49記載の通信解析方法。
【請求項51】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記各分割整理情報に固有な基本IDを生成し、該基本IDを有する前記分割整理情報を付与することを特徴とする請求項49又は50記載の通信解析方法。
【請求項52】
前記分割整理情報は、当該分割整理情報以外の他の前記分割整理情報が有する基本IDであって、前記分割データ同士が所定の関連を有する基本IDが、関連IDとして1個以上設定されることを特徴とする請求項49〜51の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項53】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記所定の長さの大小に応じて、前記各分割整理情報の階層関係を定義し、
上位階層の前記分割整理情報に対応する前記分割データが、
下位階層の前記分割整理情報に対応する前記分割データを含むとき、
上位階層の前記分割整理情報と、下位階層の前記分割整理情報とが相互に参照可能な前記基本IDを生成することを特徴とする請求項51又は52記載の通信解析方法。
【請求項54】
前記分割整理情報付与ステップは、
下位階層の前記分割整理情報が有する基本IDが、上位階層の前記分割整理情報が有する前記基本IDを含むことにより、相互に参照可能であることを特徴とする請求項53記載の通信解析方法。
【請求項55】
前記分割データは、通信電文であることを特徴とする請求項49〜54の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項56】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記分割単位情報が通信単位である前記分割整理情報を、電文通信単位分割整理情報(300a1)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項55記載の通信解析方法。
【請求項57】
前記電文通信単位分割整理情報(300a1)は、前記分割データが準じている通信規約に関する情報を有することを特徴とする請求項56記載の通信解析方法。
【請求項58】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記分割単位情報が変調単位である前記分割整理情報を、電文変調単位分割整理情報(300a2)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項55〜57の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項59】
前記分割データは、波形信号であることを特徴とする請求項49〜54の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項60】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記分割単位が通信単位である前記分割整理情報を、波形通信単位分割整理情報(300b1)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項59記載の通信解析方法。
【請求項61】
前記分割整理情報付与ステップは、
前記分割単位が変調単位である前記分割整理情報を、波形変調単位分割整理情報(300b2)として前記分割データに付与することを特徴とする請求項59又は60記載の通信解析方法。
【請求項62】
前記分割整理情報付与ステップの前に、
前記データを原データとして有する分割整理情報付データを生成する分割整理情報付データ生成ステップを有することを特徴とする請求項49〜61の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項63】
前記分割整理情報付データは、
前記原データを前記所定の長さに分割した前記分割データごとに、前記分割整理情報付与ステップにより、前記分割整理情報が付与されることを特徴とする請求項62記載の通信解析方法。
【請求項64】
前記分割整理情報付データは、データ情報を有し、
前記データ情報は、前記原データを取得した時刻である原データ取得時刻情報が含まれることを特徴とする請求項62又は63記載の通信解析方法。
【請求項65】
前記分割整理情報付データ生成ステップは、
前記原データが原通信電文であり、前記分割データが分割通信電文である前記分割整理情報付データを、分割整理情報付通信電文(200a)として生成し、
前記分割整理情報付通信電文(200a)は、
請求項56記載の電文通信単位分割整理情報(300a1)及び/又は請求項58記載の電文変調単位分割整理情報(300a2)を、前記分割整理情報として付与されることを特徴とする請求項62〜64の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項66】
前記分割整理情報付データ生成ステップは、
前記原データが原波形信号であり、前記分割データが分割波形信号である前記分割整理情報付データを、分割整理情報付波形信号(200b)として生成し、
前記分割整理情報付波形信号(200b)は、
請求項60記載の波形通信単位分割整理情報(300b1)及び/又は請求項61記載の波形変調単位分割整理情報(300b2)を、前記分割整理情報として付与されることを特徴とする請求項62〜65の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項67】
前記データ情報は、
前記原波形信号のサンプリングレートの情報が含まれることを特徴とする請求項66記載の通信解析方法。
【請求項68】
請求項56記載の電文通信単位分割整理情報(300a1)が付与された、請求項65記載の分割整理情報付通信電文(200a)を1つ以上記憶する分割整理情報付通信電文記憶ステップと、
請求項60記載の波形通信単位分割整理情報(300b1)が付与された、請求項66記載の分割整理情報付波形信号(200b)を1つ以上記憶する分割整理情報付波形信号記憶ステップと、
同期判定条件を1つ以上取得するステップと、
前記電文通信単位分割整理情報(300a1)と、前記波形通信単位分割整理情報(300b1)とが、前記同期判定条件を満たすとき、当該電文通信単位分割整理情報(300a1)が有する前記関連IDに、当該波形通信単位分割整理情報(300b1)が有する前記基本IDを設定し、当該波形通信単位分割整理情報(300b1)が有する前記関連IDに、当該電文通信単位分割整理情報(300a1)が有する前記基本IDを設定する同期判定ステップと
を有するデータ同期ステップを備えたことを特徴とする通信解析方法。
【請求項69】
前記分割整理情報付通信電文記憶ステップは、
請求項58記載の電文変調単位分割整理情報(300a2)が付与された、前記分割整理情報付通信電文(200a)を1つ以上記憶し、
前記分割整理情報付波形信号記憶ステップは、
請求項61記載の波形変調単位分割整理情報(300b2)が付与された、前記分割整理情報付波形信号(200b)を1つ以上記憶し、
前記同期判定ステップは、
前記電文変調単位分割整理情報(300a2)と、前記波形変調単位分割整理情報(300b2)とが、前記同期判定条件を満たすとき、
当該電文変調単位分割整理情報(300a2)が有する前記関連IDに、当該波形変調単位分割整理情報(300b2)が有する前記基本IDを設定し、
当該波形変調単位分割整理情報(300b2)が有する前記関連IDに、当該電文変調単位分割整理情報(300a2)が有する前記基本IDを設定することを特徴とする請求項68記載の通信解析方法。
【請求項70】
前記電文通信単位分割整理情報(300a1)、前記波形通信単位分割整理情報(300b1)、前記電文変調単位分割整理情報(300a2)、及び前記波形変調単位分割整理情報(300b2)は、前記分割データの開始時刻及び終了時刻の情報を有し、
前記同期判定ステップは、
前記開始時刻の差異と前記終了時刻の差異とが共に所定の時刻誤差閾値以下であるか否かを、前記同期判定条件とすることを特徴とする請求項69記載の通信解析方法。
【請求項71】
前記分割整理情報付通信電文記憶ステップは、通信手段により通知された通信電文を逐次取得し、前記通信電文が通知される度に、前記分割整理情報付通信電文(200a)を生成し、前記通信電文を格納し、
前記分割整理情報付波形信号記憶ステップは、波形計測手段により通知された波形信号を逐次取得し、前記波形信号が通知される度に、前記分割整理情報付通信電文(200a)を生成し、前記波形信号を格納することを特徴とする請求項68〜70の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項72】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析方法において、
前記データが所定の長さ毎に分割され、当該データに応じた分割整理情報が付与された分割データを取得する分割データ取得ステップと、
解析条件を1つ以上取得する解析条件取得ステップと
前記分割整理情報に基づき、前記解析条件を満たす前記分割データを選出する分割データ選出ステップと、
選出された当該分割データを解析器により解析する解析ステップと、
を有する信号解析ステップを備えたことを特徴とする通信解析方法。
【請求項73】
前記解析ステップは、
前記分割データの解析結果の情報を、前記分割整理情報に格納することを特徴とする請求項72記載の通信解析方法。
【請求項74】
前記解析条件取得ステップは、
前記分割データが準じている通信規約が、前記解析器が準じている通信規約と一致するか否かの条件を、前記解析条件として取得することを特徴とする請求項72又は73記載の通信解析方法。
【請求項75】
前記解析条件取得ステップは、
前記分割整理情報の前記所定の長さを定義する情報を、前記解析条件として取得することを特徴とする請求項72〜74の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項76】
前記解析ステップは、
前記データが波形信号である前記分割データを解析する波形解析器を用いて、選出された前記分割データの波形信号を解析することを特徴とする請求項72〜75の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項77】
前記解析ステップは、
前記波形信号の周波数成分を導出するフーリエ変換器、
前記波形信号のパワースペクトルを算出するスペクトル算出器、
前記波形信号の同相成分と異相成分とを算出するI−Q算出器、
前記波形信号のMERを算出するMER算出器、
及び前記波形信号の乱れ要因を推論する乱れ診断器の少なくとも1つにより、前記波形信号を解析することを特徴とする請求項76記載の通信解析方法。
【請求項78】
前記分割データ取得ステップは、
請求項66又は68記載の分割整理情報付波形信号(200b)を取得し、
前記分割データ選出ステップは、
前記分割整理情報付波形信号(200b)に付与された、請求項60記載の波形通信単位分割整理情報(300b1)、又は請求項61記載の波形変調単位分割整理情報(300b2)に基づき、前記解析条件を満たす前記分割整理情報付波形信号(200b)を選出し、
前記解析ステップは、
選出した当該分割整理情報付波形信号(200b)の前記分割波形信号を解析し、該解析結果を前記波形通信単位分割整理情報(300b1)、又は前記波形変調単位分割整理情報(300b2)に格納することを特徴とする請求項66又は67の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項79】
前記解析ステップは、
請求項68〜71の何れかに記載のデータ同期ステップにより設定された前記波形通信単位分割整理情報(300b1)の前記関連IDを、前記基本IDとして有する前記電文通信単位分割整理情報(300a1)の前記通信規約に関する情報を、当該波形通信単位分割整理情報(300b1)の付与された分割整理情報付波形信号(200b)の前記分割波形信号が準じている通信規約とすることを特徴とする請求項78記載の通信解析装置。
【請求項80】
前記信号解析ステップの前に、請求項60又は61記載の分割整理情報付与ステップを有し、
前記分割整理情報付与ステップは、
前記分割波形信号が準じている通信規約に関する情報を有する前記通信単位分割整理情報(300b1)、又は前記波形変調単位分割整理情報(300b2)を、前記分割整理情報付波形信号(200b)に付与することを特徴とする請求項79記載の通信解析方法。
【請求項81】
前記解析ステップは、
前記データが通信電文である前記分割データを解析する通信解析器を用いて、選出された前記分割データの通信電文を解析することを特徴とする請求項72〜75の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項82】
前記解析ステップは、
前記通信電文の送信先及び送信元アドレスを導出するアドレス解析器、及び前記通信電文のCRCエラーを導出するCRCエラー判定器の少なくとも1つにより、前記通信電文を解析することを特徴とする請求項81記載の通信解析方法。
【請求項83】
前記分割データ取得ステップは、
請求項65又は68記載の分割整理情報付通信電文(200a)を取得し、
前記分割データ選出ステップは、
前記分割整理情報付通信電文(200a)に付与された、請求項56記載の電文通信単位分割整理情報(300a1)、又は請求項58記載の電文変調単位分割整理情報(300a2)に基づき、前記解析条件を満たす前記分割整理情報付通信電文(200a)を選出し、
前記解析ステップは、
選出した当該分割整理情報付通信電文(200a)の前記分割通信電文を解析し、該解析結果を前記電文通信単位分割整理情報(300a1)、又は前記電文変調単位分割整理情報(300a2)に格納することを特徴とする請求項81又は82記載の通信解析方法。
【請求項84】
前記信号解析ステップの後に、
前記信号解析ステップにより解析された前記分割データの解析結果を取得するステップと、
取得された前記分割データの解析結果を、1つ以上の表示用データ生成器により変換して表示用データを生成する表示用データ生成ステップと、
該表示用データを所定の個数有し、当該所定の個数に関する分割単位情報を有する、分割整理情報を付与した分割整理情報付表示用データ(200c)を生成する分割整理情報生成ステップと
を有する分割整理情報付表示用データ生成ステップを備えたことを特徴とする請求項72〜83の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項85】
前記表示用データ生成ステップは、
取得された前記分割データの前記分割整理情報に基づき、各表示用データ生成器に対応する前記分割データの解析結果を、当該表示用データ生成器により変換して前記表示用データを生成することを特徴とする請求項84記載の通信解析方法。
【請求項86】
前記分割整理情報生成ステップは、
前記表示用データの生成元である前記分割データに付与された前記分割整理情報が有する前記基本IDを、当該表示用データの前記分割整理情報の前記関連IDとして設定することを特徴とする請求項85記載の通信解析方法。
【請求項87】
前記分割整理情報生成ステップは、
前記分割単位が表示範囲個数である前記分割整理情報を、表示分割整理情報(300c1)として前記表示用データに付与することを特徴とする請求項84〜86の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項88】
前記分割整理情報生成ステップは、
前記分割単位が選択範囲個数である前記分割整理情報を、選択分割整理情報(300c2)として前記表示用データに付与することを特徴とする請求項84〜87の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項89】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析方法において、
前記データが所定の長さ毎に分割された分割データの解析結果が、表示用に変換された表示用データを記憶する表示範囲データ記憶ステップと、
前記表示用データを表示させるデータ幅である表示範囲データを指定する表示用データ指定ステップと、
指定された前記表示範囲データに対応する前記表示用データを、記憶された前記表示用データから抽出する関連表示用データ抽出ステップと、
抽出された前記表示用データのうち、所定の前記表示用データを表示する解析結果表示ステップと
を有する信号解析結果表示ステップを備えたことを特徴とする通信解析方法。
【請求項90】
前記表示範囲データ記憶ステップは、
前記データが通信電文又は波形信号である前記分割データの解析結果が、表示用に変換された表示用データを記憶することを特徴とする請求項89記載の通信解析方法。
【請求項91】
前記解析結果表示ステップは、
前記波形信号のパワースペクトルを表示するスペクトル表示手段、
前記波形信号の同相成分と異相成分とを表示するコンスタレーション表示手段、
前記波形信号のMERを表示するMER表示手段、
及び前記波形信号の乱れ要因の推論結果を表示する乱れ要因表示手段の少なくとも1つにより、抽出された前記表示用データのうち、前記各表示手段に対応する所定の前記表示用データを表示することを特徴とする請求項89又は90記載の通信解析方法。
【請求項92】
前記表示用データ指定ステップは、
前記表示範囲データに加え、前記表示用データを所定の個数選択して表示させるデータ幅である選択用データを1つ以上指定し、
前記関連表示用データ抽出ステップは、
抽出した前記表示範囲データに対応する各表示用データのうち、指定された前記選択用データに対応する前記表示用データを、記憶された前記表示用データから抽出し、
前記解析結果表示ステップは、
抽出された前記選択用データに対応する前記表示用データを、他の表示用データと識別して表示することを特徴とする請求項89〜91の何れかに記載の通信解析方法。
【請求項93】
前記表示範囲データ記憶ステップは、
請求項84記載の分割整理情報付表示用データ(200c)を、前記表示用データとして1つ以上記憶し、
前記表示用データ指定ステップは、
前記分割整理情報付表示用データ(200c)に付与された、請求項87記載の表示分割整理情報(300c1)が有する表示範囲個数を、前記表示範囲データとして指定し、
前記分割整理情報付表示用データ(200c)に付与された、請求項88記載の選択分割整理情報(300c2)が有する選択範囲個数を、前記選択データとして指定し、
前記関連表示用データ抽出ステップは、
指定された前記表示範囲データに対応する前記表示分割整理情報(300c1)が有する前記関連IDと同じ前記関連IDを有する、別の前記表示分割整理情報(300c1)が有する前記表示用データを抽出し、
指定された前記選択データに対応する前記選択分割整理情報(300c2)が有する前記関連IDと同じ前記関連IDを有する、別の前記選択分割整理情報(300c2)が有する前記関連データを抽出することを特徴とする請求項92記載の通信解析方法。
【請求項94】
通信ネットワークの伝送路から取得したデータの解析を行う通信解析方法において、
請求項49〜61の何れかに記載の分割整理情報付与ステップと、
請求項62〜67の何れかに記載の分割整理情報付データ生成ステップと、
請求項68〜71の何れかに記載のデータ同期ステップと、
請求項72〜88の何れかに記載の信号解析ステップと、
請求項89〜93の何れかに記載の信号解析結果表示ステップと
を有することを特徴とする通信解析方法。
【請求項95】
前記通信ネットワークが、住宅内通信、電力線通信、無線通信信号、又は制御機器間通信であることを特徴とする請求項94記載の通信解析方法。
【請求項96】
前記制御機器が空調機器であることを特徴とする請求項95記載の通信解析方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate