説明

通風可能カーテン

【課題】 従来のカーテンやロールスクリーンでは、外部からの光や視界を遮るためにカーテンを閉めてしまうと、窓を開けていても、カーテン部分によって風なども遮ってしまい、そのため光や視界を遮りながら、風などの空気を取り込むことができないという課題があった。
【解決手段】 従来のカーテンのカーテン部分を分割し、それぞれに分割されたカーテン部分が前後交互に仕切れるような仕切りを間に挟み込み、仕切りによってそれぞれに分割されたカーテン部分の隙間の間隔を広げ、その隙間から風などの空気が通過できるようにし、光や視界を遮りながら空気が通過できるようにし課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓枠やカーテンレール、屋外などに設置し、外部からの光や視界を調節もしくは遮るためのカーテンやロールスクリーン(以下、カーテンで統一する)などに関する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来、窓枠や屋外などに設置するカーテンでは、外部からの光や視界を調節もしくは遮るためには、カーテンを閉める必要があり、カーテンを閉めてしまうと、窓などを開けてもカーテンで風が遮られ、風などの空気が通過することはできなかった。
また、カーテンを開ければ風などの空気が通過することはできるようになるが、外部からの視界に晒される可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2006−299611号公報
【特許文献2】特願2009−263237号公報
【0004】
【非特許文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
外部からの光や視界を調節もしくは遮るためにカーテンを閉めてしまうと、窓を開けていても、カーテンによって風などの空気も遮ってしまい、そのため外部からの光や視界を遮りながら、風などの空気を取り込むことができないという課題があった。
【0006】
また、カーテンを閉めた状態では、カーテンが風を受け止めてしまうため、弱い風でもカーテンが大きく動いたり、強い風ではカーテンが舞って外から見られてしまう課題があった。
【0007】
さらに、風などの空気が通りやすい目の粗い素材のカーテンを使用すると、光や視界を十分に遮ることができなく、本来のカーテンの機能を損ねてしまうため、目を粗くすることはできないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従来のカーテンのカーテン部分(カーテン格納部分やレールに取り付ける部分などを除いた部分)を分割し、それぞれに分割されたカーテン部分が前後交互に仕切れるような仕切りを間に挟み込む。
【0009】
それぞれに分割されたカーテン部分に挟み込んだ仕切りを水平に近づけることにより、それぞれに分割されたカーテン部分の隙間の間隔が前後に広げられ、その隙間から風などの空気が通過できるようになり、光や視界を遮りながら空気が通せなかったという課題が解決できる。さらに空気が通過できるので風などの影響も受けにくくなる。
【0010】
また、風などの空気を通過させる必要が無い場合や風などの通過量を調整したい場合などは、仕切りを垂直に近づけそれぞれに分割されたカーテン部分の隙間を狭めることで、空気を通過させる量を調節することできる。
【0011】
それぞれに分割されたカーテン部分が重なる面積は指定しない。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、分割されたカーテン部分に隙間を作ることにより、カーテンを閉めた状態でも風などの空気が通過できるようになり、夏の夜など外が涼しく室内が暑い場合や室内の空気を入れ替えたいときなど、カーテンを開けずに外からの視界を遮りながら、涼しい空気や新鮮な空気を室内に取り込むことができるようになる。それにより、エアコンの使用量を減らせることが期待できる。
【0013】
仕切りにより作られた隙間の間隔を調節することにより、風の量を調節することができ、間隔を限りなく小さくすることにより、通常のカーテンと同様、外からの熱を遮断し、省エネが期待できる。
【0014】
さらに、隙間から空気が通るため、従来のカーテンと比べて風への影響を受けにくくなるため、ベランダなどへの設置が期待できるようになる。それにより、ベランダのプライバシー保護が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の横開閉式カーテンの隙間開いた状態の立体図である。
【図2】本発明の横開閉式カーテンの隙間閉じた状態の立体図である。
【図3】本発明のロールスクリーンの隙間開いた状態の立体図である。
【図4】本発明のロールスクリーンの隙間閉じた状態の立体図である。
【図5】本発明のロールスクリーンの横に隙間が開くタイプの立体図である。
【図6】図5における断面図である。
【図7】図1における連結部分拡大図である。
【図8】ロールスクリーン重なり部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明にかかわる、カーテンを以下に、図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
横開閉式カーテンの場合、図1のように通常のカーテンと同じように1.カーテンレールに設置します。図1はカーテンが閉められた状態で、2.仕切りを水平にすることにより、3.カーテン部分前と4.カーテン部分後との間に隙間が開き、そこから風が通過できるようになる。また、外からの熱を遮断したい場合は、図2のように2.仕切りを垂直にすることで3.カーテン部分前と4.カーテン部分後との間の隙間を狭くすることができ、通常のカーテンと同じように空気が通過できないようになり熱を遮断できる。
カーテンを開ける場合は、通常のカーテンと同じようにカーテンを左右どちらかに移動させ収納する。
【0018】
4.カーテン部分前と4.カーテン部分後が強風などによって隙間が大きくなりすぎないよう、図7のように糸などの8.連結でつなぎ合わせてもよい。
【実施例2】
【0019】
ロールスクリーンの場合、図3のようなロールスクリーンを通常のロールスクリーンと同じように窓枠やカーテンレールなどに設置する。図3はスクリーンが下ろされた状態で、2.仕切りを水平にすることにより、3.カーテン部分前が引き上げられ、7.仕切り底板も連動して3.カーテン部分前と4.カーテン部分後との間に5.隙間が開き、そこから風が通過できるようになる。また、外からの熱を遮断したい場合は、図4のように2.仕切りを垂直にすることで3.カーテン部分前と4.カーテン部分後との間の隙間を狭くすることができ、通常のロールスクリーンと同じように空気が通過できないようになり熱を遮断できる。
スクリーンを巻き上げる場合は、通常のロールスクリーンと同じように6.ロール部分に巻きつけて収納する。
【0020】
ロールカーテンのようにロールに巻きつけて収納するタイプでは、それぞれに分割されたカーテン部分の重なりがある場合は、巻いた際の厚みに差が生じ、うまく収納できないことがあるため、図8のようにカーテン部分が重なる部分の厚みを変化させてもよい。
【0021】
ロールスクリーンやカーテンなどを図1、図2、図3、図4のように縦に隙間が開くのではなく、図5、図6のように横に隙間ができるように分割してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
光や視界を遮るという通常のカーテンやロールスクリーンなどの用途に、風などを通過できる機能が追加されることによって、通常のカーテンと同様に利用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1 カーテンレール
2 仕切り
3 カーテン部分前
4 カーテン部分後
5 隙間
6 ロール部分
7 仕切り板底板
8 連結

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの光や視界、内側からの射影を調節もしくは遮るため、窓枠や屋外などに取り付けられる横開閉式や縦開閉式などのカーテンもしくはスクリーンについて、カーテン部分を分割し、分割されたカーテン部分同士が前後となるように仕切ることができる仕切りを設け、その仕切りによってそれぞれに分割されたカーテン部分の隙間の間隔を調整し、その隙間から風などの空気が通過もしくは通過量を調節できるようにしたカーテンおよびスクリーン。ただし、カーテンが収納できる、できないは区別しない。また、仕切りは板形状でなくとも、分割されたカーテン部分の隙間の間隔を調節できるものであれば材質、形状、方法は指定しない。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−75133(P2013−75133A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229257(P2011−229257)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(598087025)
【Fターム(参考)】