説明

速放性錠剤

【課題】 pH依存性溶解度を有する低分子量トロンビン阻害剤のための固形形態での経口速放性処方物を提供する。
【解決手段】 (a)pH依存性溶解度および300μm未満の粒子サイズを有する低分子量ペプチドトロンビン阻害剤、および(b)処方物の35%w/wよりも多い量で存在する、微結晶性セルロースと極微小セルロース、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋ヒドロキシプロピルセルロース、糊化デンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、小麦デンプン、架橋ポリビニルピロリドン、陽イオン交換樹脂およびそれらの混合物からなる群より選択される増量剤の組合せ、を包含する固形形態での経口速放性処方物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は速放(Immediate Release)(IR)錠として処方された低分子量トロンビン阻害剤の固形剤形、ならびにその製造方法に関する。本発明はまた血栓塞栓症の予防および/または治療におけるこの処方物の医薬用途に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の処方物に使用されるトロンビン阻害剤は、pH依存性溶解度を有する低分子量の薬物である。このものは、酸性pHでプロトン化形態が著しく増大する塩基性pHでの低溶解度を特徴とする。それで、通常のIR処方物で投与すると、酸性のpHで薬物の急速な溶解が得られ、一方さらに中性のpHでは溶解が著しく低いものとなる。この溶解の変化は、安全で、有効なかつまた好都合な治療法では許容することができない。本発明は、pHに全くまたは殆ど依存しない溶解を提供する慎重に選択された賦形剤による通常の製造方法を基にした速放性処方物を提供するものである。
【0003】
速放固形剤形を調製するために、いくつかの異なった方法が提案されている。 Lachman(The theory and practice of industrial pharmacy 1986,343,appA)は、IR錠剤のための二種の異なった標準顆粒の組成物および製造を開示している。これらの二種の組成物は極めて貧弱な性質の顆粒を生じ、極めて低い硬度を有する許容し得ない錠剤を生成した。これらの組成物は、本発明に関連して使用される低分子量トロンビン阻害剤では作動しない。錠剤は Guidance for Industry で提示された急速溶解薬物の定義に応じていない。Waiver of in Vivo Bioavailability and Bioequivalents Studies for Immediate Release Solids Dosage Forms Containing Certain Active Moieties/Active Ingredients Based on Biopharmaceutics Classification System。錠剤は30分以内で記述した量の85%またはそれ以上を放出しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
pH依存性溶解度を有する低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤 - それらの塩をも包含する - をpH依存性溶解を全くまたは殆ど伴わないIR錠として処方し得ることが見出された。
従って、本発明の目的は、pH依存性溶解を全くまたは殆ど伴わないIR錠として処方された低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤を包含する新規な医薬組成物およびこのような組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載のトロンビン阻害剤は、pH依存性溶解度を有する低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤である。用語「低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤」は、1〜4個のペプチド結合を有し、そして/または1000以下の分子量を有するトロンビン阻害剤を包含することが当業者に良く理解されていて、そして一般的に、さらに好ましくは、Blood Coagul. Fibrin.(1994)5,411 に Claesson による総論報文に具体的に記載されているもの、ならびに以下に記載されているものを包含している:米国特許第4,346,078号;国際特許出願 WO97/23499、WO97/02284、WO97/46577、WO98/01422、WO93/05069、WO93/11152、WO95/23609、WO95/35309、WO96/25426、WO94/29336、WO93/18060およびWO95/01168;および欧州特許出願623596、648780、468231、559046、641779、185390、526877、542525、195212、362002、364344、530167、293881、686642、669317および601459。
【0006】
好ましい低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤は、「ガトラン」(gatrans)として集合的に知られているものを包含している。 挙げることのできる特別なガトランには、HOOC−CH2(R) Cha−Pic−Nag−H(イノガトラン(inogatran)として知られている;国際特許出願 WO93/11152およびその中の略号リストを参照)およびHOOC−CH2−(R)Cgl−Aze−Pab−H(メラガトラン(melagatran)として知られている;国際特許出願 WO94/29336およびその中の略号リストを参照)を包含する。
【0007】
好ましい低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤は、イノガトラン(グリシン、N−[2−[2−[[[3−[アミノイミノメチル)アミノ]プロピル]アミノ]カルボニル]−1−ピペリジニル]−1−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソエチル]−、[2R−[2S]]−)、メラガトラン(グリシン、N−[2−[2−[[[[4−[アミノイミノメチル)フェニル]メチル]アミノ]カルボニル]−1−アゼチジニル]−1−シクロヘキシル−2−オキソエチル]−、[2R−[2S]]−)およびコンパウンドA(CompoundA)(グリシン、N−[1−シクロヘキシル−2−[2−[[[[4−[(ヒドロキシイミノ)アミノメチル]フェニル]メチル]アミノ]カルボニル]−1−アゼチジニル]−2−オキソエチル]−,エチルエステル[S−(R*,S*)]−)からなる群から選択される。
【0008】
特に好ましい低分子量のトロンビン阻害剤コンパウンドAは血栓塞栓症の治療に有効である。コンパウンドAは国際特許出願WO97/23499に記載されている。コンパウンドAは、良好な経口バイオアベイラビリテイー、低い変化性および限られた食品相互作用を有する低分子量トロンビン阻害剤である。このトロンビン阻害剤を含有する固形剤形は報告されていなかった。
【0009】
pHに全くまたは殆ど依存しない溶解を提供する錠剤を製造するために、コンパウンドAは300μm未満、好ましくは150μm未満の粒子サイズおよび80μm未満の好ましい平均粒子サイズを有していなければならない。塩基性pHでの低溶解度およびpH依存性溶解度を有するその他の低分子量トロンビン阻害剤では、粒子サイズの要件は低溶解度のレベルで左右される。
【0010】
賦形剤を慎重に選択することにより、pH依存性溶解が低減され、そして酸性ならびに中性の環境で30分以内に85%を超える錠剤の放出が得られることが見い出された。コンパウンドAが極度にpH依存性の溶解度を有しているにも拘らず、このことは達成される。
【0011】
本発明による処方物はトロンビン阻害剤、増量剤または増量剤の組み合わせ(膨潤性のために、前記増量剤は崩壊剤特性を有している)、および、場合によっては、非膨潤性の増量剤、崩壊剤、結合剤および/または滑沢剤からなる。
崩壊剤特性を有する増量剤の量は処方物の35%(w/w)を超え、好ましくは50%(w/w)を超えている。
ある種の賦形剤は多重の目的のために役立つものであり、例えば、同時に増量剤および崩壊剤となる。35%よりも多い量で使用される賦形剤は本発明では増量剤と定義するが、処方物のためのその他の重要な性質、例えば、崩壊、結合または滑沢に寄与している。
【0012】
崩壊剤特性を有する増量剤は、セルロースそれ自体(例えば、微結晶性セルロース、極微小セルロース)、デンプンそれ自体(例えば、トウモロコシデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、バレイショデンプン、コメデンプン、小麦デンプン)からなる群から選択される。
非膨潤性増量剤は糖群(例えば、マンニトール、ソルビトール、デキストロース、キシリトール、スクロース、ラクトース)から選択される。
【0013】
崩壊剤は、セルロースそれ自体(例えば、微結晶性セルロース、極微小セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ヒドロキシプロピルセルロース)、デンプンそれ自体(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、糊化デンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、小麦デンプン)およびその他のもの(例えば、架橋ポリビニルピロリドン、陽イオン交換樹脂)からなる群から選択される。
【0014】
結合剤は、セルロースそれ自体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、重合体(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール)、ゼラチン(例えば、加水分解ゼラチン)および伝統的な結合剤(例えば、デンプン、天然ゴム)からなる群から選択される。
滑沢剤は、不溶性滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、油、タルク、ステアリルフマル酸ナトリウム)および可溶性滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム)からなる群から選択される。
【0015】
本発明の処方物では、仕上がり錠剤の%w/wで計算して、様々な成分を好ましくは以下の比率で包含している:
トロンビン阻害剤:1〜35%、好ましくは1〜15%。
増量剤:35〜90%、好ましくは45〜80%、微結晶性セルロースの場合50〜90%、好ましくは60〜80%そして最も好ましくは72〜76%、非膨潤性増量剤の場合0〜50%、マンニトールの場合0〜15%、好ましくは5〜10%。
崩壊剤:0〜35%、好ましくは7〜35%、デンプングリコール酸ナトリウムの場合3〜20%、好ましくは5〜10%。
結合剤:0〜15%、好ましくは4〜12%、ポリビニルピロリドンの場合3〜15%、好ましくは5〜10%。
滑沢剤:0〜5%、好ましくは0.5〜1.5%、ステアリルフマル酸ナトリウムの場合0.5〜1.5%、好ましくは1%以上。
【0016】
本発明では、300μm未満、好ましくは150μm未満の粒子サイズおよび80μm未満の好ましい平均粒子サイズを有する活性成分、増量剤(例えば。微結晶性セルロース(50〜90%、好ましくは74%)、マンニトール(0〜15%、好ましくは8.5%)、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム3〜20%、好ましくは8.5%)からなり、適当な結合剤(例えば、ポリビニルピロリドンK90(3〜15%、好ましくは8%)で湿潤し、そして最終的に適当な滑沢剤(例えば、ステアリルフマル酸ナトリウム(0.5〜1.5%、好ましくは1%)と混和した処方物は、良好な技術特性および極めて小さいpH依存性溶解を有する錠剤を提供することが見出された。
【0017】
本発明による処方物は好ましくは直接打錠法または湿式造粒技術によって調製することができる。
直接打錠法
低分子量トロンビン阻害剤を増量剤および必要に応じて崩壊剤と混和する。次に、混合物を滑沢剤と混和し、そして打錠して錠剤とする。
湿式造粒法
低分子量トロンビン阻害剤を増量剤および必要に応じて崩壊剤と混和する。次ぎに、混合物を適当な溶剤で湿潤する。この溶剤には結合剤を溶解していてもよい。乾燥後、顆粒を粉砕し、次いで滑沢剤と混和し、そして打錠して錠剤とする。
【実施例】
【0018】
実施例1.本発明による錠剤からの薬物の溶出
トロンビン阻害剤、コンパウンドAのIR錠を、コンパウンドA、微結晶性セルロース、デンプングリコール酸ナトリウムおよびマンニトールを混和することによって調製した。混合物を水に溶かした適当な量のポリビニルピロリドンK90で湿潤した。乾燥後、顆粒を粉砕し、次にステアリルフマル酸ナトリウムと混和し、そして打錠して錠剤とした。
【0019】
mg/錠剤
コンパウンドA 24
微結晶性セルロース(MCCpH101) 140
デンプングリコール酸ナトリウム 16
マンニトール 16
ポリビニルピロリドンK90 15
水 適量
ステアリルフマル酸ナトリウム 2
杵: 9mm
錠剤重量: 213mg
硬度: 110N
【0020】
得られた錠剤をUSP溶出装置No.2(パドル)、100rpm、500mlを用いてコンパウンドAの溶出について分析した。使用した溶出媒質は37℃の温度を有していた。二種の異なった溶出媒質、0.1M HCl pH1およびリン酸塩緩衝剤pH6.8(イオン強度0.1)を使用した。コンパウンドAの放出量はUV分光測定で測定した。
結果を図1に示す。30分後、コンパウンドAの溶出量は、0.1M HClで94%(平均n=3)、またリン酸塩緩衝剤pH6.8で94%(平均n=3)であった。
【0021】
実施例1b.本発明による錠剤からの薬物の溶出
トロンビン阻害剤、コンパウンドAのIR錠を、コンパウンドA、微結晶性セルロースおよびトウモロコシデンプンを混和することによって調製し、そして混合物を適当な量のトウモロコシデンプン(ペースト)で湿潤した。乾燥後、顆粒を粉砕し、次に架橋ポリビニルピロリドンと混和した。最後に、ステアリルフマル酸ナトリウムを混合し、そして顆粒を打錠して錠剤とした。
mg/錠剤
コンパウンドA 30
微結晶性セルロース 115
トウモロコシデンプン 55
トウモロコシデンプン(ペースト) 6
水 適量
架橋ポリビニルピロリドン 10
ステアリルフマル酸ナトリウム 2.2
杵: 8.5mm
錠剤重量: 219mg
硬度: 110N
得られた錠剤を実施例1に記載の方法によってコンパウンドAの溶出について分析した。30分後、コンパウンドAの溶出量は、0.1M HClで100%(平均n=3)、またリン酸塩緩衝剤pH6.8で97%(平均n=3)であった。
【0022】
実施例2.参考文献による錠剤からの薬物の溶出
Lachman(The theory and practice ofindustrial pharmacy 1986,343,appA)はIR錠のための「標準」顆粒の別の組成および製造を開示している。トロンビン阻害剤、コンパウンドAのIR錠を、この方法に従って、コンパウンドA、リン酸三カルシウムを混和することによって調製し、そして混合物を水に溶かした糊化トウモロコシデンプンで湿潤した。乾燥後、顆粒を粉砕し、次にタルクと混和した。最後に、鉱油を混合し、そして顆粒を打錠して錠剤とした。
mg/錠剤
コンパウンドA 24
リン酸三カルシウム 100
糊化デンプン 15
水 適量
タルク 60
鉱油,軽質 4
杵: 9mm
錠剤重量: 198mg
硬度 12N
得られた錠剤を実施例1に記載の方法によってコンパウンドAの溶出について分析した。結果を図2に示す。30分後、コンパウンドAの溶出量は、0.1M HClで40%(平均n=3)、またリン酸塩緩衝剤pH6.8で5%(平均n=3)であった。
【0023】
実施例3.参考文献による錠剤からの薬物の溶出
Lachman(The theory and practice ofindustrial pharmacy 1986,343,appA)はIR錠のための別の「標準」顆粒の組成および製造を開示している。トロンビン阻害剤、コンパウンドAのIR錠剤を、この方法に従って、コンパウンドA、乳糖を混和することによって調製し、そして混合物を水に溶かしたデンプンで湿潤した。乾燥後、顆粒を粉砕し、次に乾燥デンプンおよびタルクと混和した。最後に、鉱油を混合し、そして顆粒を打錠して錠剤とした。
mg/錠剤
コンパウンドA 24
乳糖 110
デンプン(ペースト) 5
デンプン 28
タルク 28
鉱油,50cps 11
杵: 9mm
錠剤重量: 206mg
硬度: 13N
得られた錠剤を実施例1に記載の方法によってコンパウンドAの溶出について分析した。結果を図3に示す。30分後、コンパウンドAの溶出量は、0.1M HClで100%(平均n=3)、またリン酸塩緩衝剤pH6.8で74%(平均n=3)であった。
【0024】
結論(実施例)
実施例から、「標準」顆粒を使用した場合には,十分な性質の製品が得られないことが明白である。技術的特性の一方が良好ではなく[実施例2および3]そして/またはpH6.8のリン酸塩緩衝剤での溶出が Guidance for Industry での急速溶解薬物製品の定義に合致していない。Waiver of in Vivo Bioavailability and Bioequivalents Studies for Immediate Release Solids Dosage Forms Containing Certain Active Moieties/Active Ingredients Based on Biopharmaceutics Classification System。本発明の処方物により、両方の媒質での溶出が迅速であって、そして技術的性質が優れている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施例1に記載した、本発明による錠剤からのトロンビン阻害剤コンパウンドAの溶出(実施例1bの数値は示していない)。
【図2】実施例2に記載した、参考文献による錠剤からのトロンビン阻害剤コンパウンドAの溶出。
【図3】実施例3に記載した、参考文献による錠剤からのトロンビン阻害剤コンパウンドAの溶出。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
pH依存性溶解度を有する低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤の固形形態での経口速放性処方物において、処方物の35%w/wよりも高い量で、崩壊剤特性を有し、セルロースそれ自体およびデンプンそれ自体からなる群から選択される増量剤または増量剤の組み合わせを包含することを特徴とする上記処方物。
【請求項2】
処方物が場合により糖、崩壊剤、結合剤および/または滑沢剤を含有することを特徴とする請求項1記載の経口処方物。
【請求項3】
トロンビン阻害剤が300μm未満、好ましくは150μm未満の粒子サイズおよび80μm未満の好ましい平均粒子サイズを有することを特徴とする請求項1または2に記載の経口処方物。
【請求項4】
微結晶性セルロースおよびマンニトールの組み合わせを包含することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の経口処方物。
【請求項5】
微結晶性セルロースが処方物の50〜90%(w/w)を構成することを特徴とする請求項4記載の経口処方物。
【請求項6】
マンニトールが処方物の0〜15%(w/w)を構成することを特徴とする請求項4記載の経口処方物。
【請求項7】
トロンビン阻害剤がグリシン、N−[1−シクロヘキシル−2−[2−[[[[4−[(ヒドロキシイミノ)アミノメチル]−フェニル]メチル]アミノ]カルボニル]−1−アゼチジニル]−2−オキソエチル]−、エチルエステル、[S−(R*,S*)]−である請求項1〜6のいずれかに記載の経口処方物。
【請求項8】
治療に使用するための請求項1〜7のいずれかに記載の経口処方物。
【請求項9】
血栓塞栓症の予防および/または治療のための処方物の製造における、請求項1に記載の35%w/wよりも高い量で低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤、崩壊剤特性を有する増量剤または増量剤の組み合わせの使用。
【請求項10】
請求項1記載の処方物の治療上有効な量を血栓塞栓症の予防および/または治療を必要としている哺乳動物に投与する上記予防および/または治療方法。
【請求項11】
製剤が直接打錠または湿式造粒技術によるものであることを特徴とする請求項1記載の経口速放性処方物の製法。
【請求項12】
pH依存性溶解度を有する低分子量ペプチド−ベースのトロンビン阻害剤を含有する経口速放性処方物の製造における、セルロース誘導体およびデンプン誘導体、場合により糖、崩壊剤、結合剤および/または滑沢剤からなる群から選択される増量剤の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−39472(P2007−39472A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−309957(P2006−309957)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【分割の表示】特願2000−568480(P2000−568480)の分割
【原出願日】平成11年8月27日(1999.8.27)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】