説明

連続式加熱炉の燃焼制御方法及び燃焼制御装置

【課題】鋼材を出側目標温度通りに加熱すること。
【解決手段】必要炉温計算部6bが、炉温の応答時間後に第i帯に存在する各スラブについて、スラブを出側目標温度に加熱するために必要な炉温を必要炉温として算出し、設定炉温計算部6cが、算出された各スラブの必要炉温の最大値を第i帯の炉温として設定する。これにより、炉温の応答時間を考慮して第i帯の炉温が設定されるので、スラブを出側目標温度通りに加熱することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材の搬送方向に配列された複数の加熱帯を有し、各加熱帯に鋼材を連続的に搬送することによって鋼材を連続的に加熱する連続式加熱炉の燃焼制御方法及び燃焼制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の連続式加熱炉の燃焼制御方法としては、特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1記載の燃焼制御方法は、連続式加熱炉内に存在する全ての鋼材について出側目標温度を達成するための必要炉温を算出し、各鋼材の必要炉温の加重平均値を連続式加熱炉の炉温として設定するものである。このような燃焼制御方法によれば、出側目標温度が異なる複数の品種の鋼材が連続式加熱炉内に存在する場合であっても、各鋼材を平均的又は優先度をつけて加熱することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−258752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、連続式加熱炉の炉温が設定炉温になるまでには時間を要することから、連続式加熱炉の炉温はこの応答時間を考慮して設定する必要がある。しかしながら、特許文献1記載の燃焼制御方法は、連続式加熱炉内に既に存在する鋼材の必要炉温に基づいて連続式加熱炉の炉温を設定する構成になっている。このため、特許文献1記載の燃焼制御方法によれば、連続式加熱炉に鋼材が搬送された段階で炉温が設定炉温にならず、鋼材が出側目標温度通りに加熱されないことがある。以上のことから、鋼材を出側目標温度通りに加熱可能な燃焼制御方法の提供が期待されていた。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、鋼材を出側目標温度通りに加熱可能な連続式加熱炉の燃焼制御方法及び燃焼制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る連続式加熱炉の燃焼制御方法は、鋼材の搬送方向に配列された複数の加熱帯を有し、各加熱帯に鋼材を連続的に搬送することによって鋼材を連続的に加熱する連続式加熱炉の燃焼制御方法であって、炉温の応答時間後に前記加熱帯に存在する各鋼材について、鋼材を出側目標温度に加熱するために必要な炉温を必要炉温として算出するステップと、各鋼材の必要炉温の最大値を該加熱帯の炉温として設定するステップと、を含む。
【0007】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る連続式加熱炉の燃焼制御方法は、鋼材の搬送方向に配列された複数の加熱帯を有し、各加熱帯に鋼材を連続的に搬送することによって鋼材を連続的に加熱する連続式加熱炉の燃焼制御装置であって、炉温の応答時間後に前記加熱帯に存在する各鋼材について、鋼材を出側目標温度に加熱するために必要な炉温を必要炉温として算出する必要炉温算出部と、前記必要炉温算出部によって算出された各鋼材の必要炉温の最大値を該加熱帯の炉温として設定する設定炉温計算部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る連続式加熱炉の燃焼制御方法及び燃焼制御装置によれば、炉温の応答時間を考慮して加熱帯の炉温を設定するので、鋼材を出側目標温度通りに加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明が適用される連続式加熱炉の一構成例を示す模式図である。
【図2】図2は、図1に示す連続式加熱炉の平面構成を示す模式図である。
【図3】図3は、図1に示す連続式加熱炉内におけるスラブの位置の変化に伴うスラブの温度変化の様子を示す図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態である燃焼制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態である連続式加熱炉の燃焼制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の一実施形態であるスラブ必要炉温算出処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である連続式加熱炉の燃焼制御方法及び燃焼制御装置について説明する。
【0011】
〔連続式加熱炉の構成〕
始めに、図1乃至図3を参照して、本発明が適用される連続式加熱炉の構成について説明する。図1は、本発明が適用される連続式加熱炉の一構成例を示す模式図である。図2は、図1に示す連続式加熱炉の平面構成を示す模式図である。図3は、連続式加熱炉内におけるスラブの位置の変化に伴うスラブの温度変化の様子を示す図である。
【0012】
図1乃至図3に示すように、本発明が適用される連続式加熱炉は、スラブSの搬送方向に配列された第1加熱帯,第2加熱帯,第3加熱帯,及び均熱帯を備えている。各加熱帯にはバーナーが設置されており、加熱帯毎に炉温を調整することができるようになっている。各加熱帯には放射温度計が設置されており、各加熱帯の炉温を適宜計測することができる。この連続式加熱炉では、スラブSは、第1加熱帯側から装入され、第1加熱帯,第2加熱帯,第3加熱帯,及び均熱帯において順次加熱された後、均熱帯側から抽出される。具体的には、スラブSは、連続式加熱炉内に3時間程度滞留し、第1加熱帯に装入されてから均熱帯から抽出されるまでの間に1100〜1200℃程度に加熱される。
【0013】
各加熱帯は、ミクロゾーンと呼ばれる複数の制御空間に分割されており、ミクロゾーン単位で炉温,スラブ位置,及びスラブ温度を制御可能に構成されている。本実施形態では、4つの加熱帯に対して20個のミクロゾーンが設定されている。具体的には、第1加熱帯には1〜9番目のミクロゾーンが設定され、第2加熱帯には10〜13番目のミクロゾーンが設定され、第3加熱帯には14〜17番目のミクロゾーンが設定され、均熱帯には18〜20番目のミクロゾーンが設定されている。各ミクロゾーンについては、スラブが装入されていない時間帯もあれば、1つ又は複数のスラブが装入されている時間帯もある。
【0014】
連続式加熱炉の燃焼制御では、放射温度計によって計測された炉温からスラブSの温度を予測し、スラブSの温度が出側目標温度になるように各加熱帯の炉温を決定する。スラブSの装入温度や出側目標温度は、スラブSの大きさや品種に応じて変化する。例えば、第1加熱帯に装入されるスラブSには冷片と熱片とがあり、冷片の温度は常温、熱片の温度は400〜600℃程度である。このような連続式加熱炉においてスラブSを効率よく加熱することは、燃料原単位の節約に繋がるだけではなく、生産効率に大きな影響を及ぼす。
【0015】
〔燃焼制御装置の構成〕
次に、図4を参照して、本発明の一実施形態である燃焼制御装置の構成について説明する。
【0016】
図4は、本発明の一実施形態である燃焼制御装置の構成を示すブロック図である。図4に示すように、本発明の一実施形態である燃焼制御装置1は、炉温検出部3,データベース4,記憶部5,演算部6,及び加熱炉制御部7を備える。炉温検出部3は、各加熱帯の炉温を検出し、検出された炉温を示す信号を演算部6に入力するものである。データベース4は、連続式加熱炉において加熱される各スラブの幅,長さ,装入順序,装入温度,及び出側目標温度に関するデータを格納する。記憶部5は、後述する燃焼制御処理を実行するために必要な加熱炉燃焼制御プログラム5a及び各種制御データを記憶する。演算部6は、CPU等の演算処理装置によって構成され、加熱炉燃焼制御プログラム5aを実行することによって、将来炉温計算部6a,2次元スラブ温度計算部6b,1次元スラブ温度計算部6c,炉温最適化部6d,及び設定炉温決定部6dとして機能する。これら各部の機能については後述する。加熱炉制御部7は、演算部6から出力される制御信号に従って各加熱帯の炉温を制御するものである。
【0017】
〔加熱炉燃焼制御処理〕
このような構成を有する燃焼制御装置1は、以下に示す加熱炉燃焼制御処理を実行することによって、各スラブが出側目標温度通りに加熱されるように連続式加熱炉の設定炉温を制御する。以下、図5に示すフローチャートを参照して、この加熱炉燃焼制御処理を実行する際の燃焼制御装置1の動作について説明する。なお、以下に示す燃焼制御装置1の動作は、演算部6が記憶部5に記憶されている加熱炉燃焼制御プログラム5aを実行することによって実現される。
【0018】
図5は、本発明の一実施形態である加熱炉燃焼制御処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、連続式加熱炉の稼働が開始されたタイミングで開始となり、加熱炉燃焼制御処理はステップS1の処理に進む。なお、以下に示す加熱炉燃焼制御処理は、第1加熱帯,第2加熱帯,第3加熱帯,及び均熱帯について順に繰り返し実行されるものとする。以下では、一般化のため、加熱炉燃焼制御処理の対象とする加熱帯を第i帯(i=1〜4,i=1:第1加熱帯,i=2:第2加熱帯,i=3:第3加熱帯,i=4:第4加熱帯)と表記する。また、以下に示す加熱炉燃焼制御処理は、所定の制御周期毎(例えば1分毎)に繰り返し実行されるものとする。
【0019】
ステップS1の処理では、対象範囲決定部6aが、データベース4に記憶されているスラブの装入順序に関するデータに基づいて、第i帯における残り在炉時間がX1分(例えば10分)以上、又は第i−1帯における残り在炉時間がX2分(例えば10分)以内であるスラブを第i帯の炉温の設定計算に用いる対象範囲として決定する。X1,X2の値は、第i帯の炉温の応答時間及びスラブの搬送速度に基づいて決められる。以下、第i帯における残り在炉時間がX1分以上であるスラブを“帯入り済みスラブ”と表記し、第i−1帯における残り在炉時間がX2分以内であるスラブを“帯入り前スラブ”と表記する。なお、X1及びX2の設定値によっては、1つのスラブが“帯入り済みスラブ”及び“帯入り前スラブ”の双方になることがあり得る。また、第1加熱帯に装入されていないスラブは対象範囲外とする。これにより、ステップS1の処理は完了し、加熱炉燃焼制御処理はステップS2の処理に進む。
【0020】
ステップS2の処理では、必要炉温計算部6bが、データベース4内に記憶されている出側目標温度のデータに基づいて、ステップS1の処理によって決定された対象範囲に含まれる各スラブについて、第i帯における出側目標温度に加熱するための必要炉温θgiを算出する(スラブ必要炉温算出処理)。このスラブ必要炉温算出処理の詳細については、図6に示すフローチャートを参照して後述する。これにより、ステップS3の処理は完了し、加熱炉燃焼制御処理はステップS3の処理に進む。
【0021】
ステップS3の処理では、設定炉温決定部6cが、ステップS2の処理によって算出された各スラブの必要炉温θgiを用いて、第i帯の設定炉温を決定する。具体的には、設定炉温決定部6cは、ステップS2の処理によって算出された各スラブの必要炉温θgiの中の最大値を第i帯の設定炉温に決定する。そして、設定炉温決定部6cは、決定した設定炉温を示す制御信号を加熱炉制御部7に出力する。なお、必要炉温θgiの最大値が第i帯の炉温上限値以上である場合、設定炉温決定部5cは、第i帯の炉温上限値を第i帯の設定炉温に決定する。これにより、ステップS3の処理は完了し、加熱炉燃焼制御処理はステップS4の処理に進む。
【0022】
ステップS4の処理では、加熱炉制御部7が、設定炉決定部6cから入力された制御信号に従って、ステップS3の処理によって決定された設定炉温になるように第i帯の炉温を制御する。これにより、ステップS4の処理は完了し、一連の加熱炉燃焼制御処理は終了する。
【0023】
〔スラブ必要炉温算出処理〕
次に、図6に示すフローチャートを参照して、上記ステップS2のスラブ必要炉温算出処理について詳しく説明する。
【0024】
図6は、本発明の一実施形態であるスラブ必要炉温算出処理の流れを示すフローチャートである。図6に示すフローチャートは、ステップS1の処理が完了したタイミングで開始となり、スラブ必要炉温算出処理はステップS21の処理に進む。
【0025】
ステップS21の処理では、必要炉温計算部6bが、対象範囲の装入側のスラブから順に、現段階におけるスラブの温度及び第i帯における在炉時間に基づいて、第i帯における出側目標温度に加熱するための必要炉温θgiを算出する。これにより、ステップS21の処理は完了し、スラブ必要炉温算出処理はステップS22の処理に進む。
【0026】
ステップS22の処理では、必要炉温計算部6bが、対象範囲の装入側のスラブから順に、将来第i帯内で同居するスラブを同居材として決定する。具体的には、始めに、必要炉温計算部6bは、対象範囲の装入側のスラブから順に、第i帯を通過する時刻を算出する。そして、必要炉温計算部6bは、算出された時刻よりも前に帯入り済みスラブとなるスラブ(既に帯入り済みスラブとなっているスラブも含む)を同居材とする。なお、必要炉温計算部6bは、同居材とするスラブの範囲は第i−1帯に存在するスラブまでとし、第i−2帯に存在するスラブや連続式加熱炉に装入されていないスラブは同居材としない。これにより、ステップS22の処理は完了し、スラブ必要炉温算出処理はステップS23の処理に進む。
【0027】
ステップS23の処理では、必要炉温計算部6bが、対象範囲の装入側のスラブから順に、ステップS22の処理によって決定された同居材の中からスラブの温度に影響を及ぼすスラブを影響材として決定する。具体的には、始めに、必要炉温計算部6bは、全ての同居材について第i帯における必要炉温(以下、第i帯必要炉温と略記)を算出する。次に、必要炉温計算部6bは、同居材の中で第i帯必要炉温が一番大きい同居材を影響材に決定する。なお、必要炉温計算部6bは、ステップS21の処理によって算出された必要炉温θgiが影響材の第i帯必要炉温より大きいスラブについては、影響材は存在しないものとする。これにより、ステップS23の処理は完了し、スラブ必要炉温算出処理はステップS24の処理に進む。
【0028】
ステップS24の処理では、必要炉温計算部6bが、ステップS23の処理によって影響材が決定されたスラブがあるか否かを判別することによって、必要炉温θgiの見直しが必要なスラブがあるか否かを判別する。判別の結果、影響材があるスラブが存在する場合、必要炉温計算部6bは、ステップS21の処理によって算出された必要炉温θgiを見直す必要があると判断し、スラブ必要炉温算出処理をステップS25の処理に進める。一方、影響材があるスラブが存在しない場合には、必要炉温計算部6bは、ステップS21の処理によって算出された必要炉温θgiを見直す必要はないと判断し、一連のスラブ必要炉温算出処理を終了する。
【0029】
ステップS25の処理では、必要炉温計算部6bが、影響材を有する全てのスラブについて、影響材の影響を考慮して第i帯における出側目標温度を達成するための必要炉温を算出する。具体的には、始めに、必要炉温計算部6bは、影響材を有する全てのスラブについて、第i帯に装入されてから現在までの平均炉温θgoを実績データから算出する。但し、必要炉温計算部6bは、第i帯に装入される前のスラブについては、平均炉温θgoを0とする。
【0030】
次に、必要炉温計算部6bは、影響材を有する全てのスラブについて、第i帯における在炉時間tto(=現在時刻to−スラブの帯入り時刻ti),影響材が帯入り済みスラブになるまでの時間ttA(=影響材の帯入り時刻tc−現在時刻to),対象スラブが影響材と同居する時間ttX(=スラブの帯出時刻te−影響材の帯入り時刻tc)を算出する。なお、帯入り前スラブについては、必要炉温計算部6bは、在炉時間ttoを0とし、時間ttA(=影響材の帯入り時刻tc−スラブの帯入り時刻ti)及び時間ttX(=スラブの帯出時刻te−影響材の帯入り時刻tc)を算出する。
【0031】
次に、必要炉温計算部6bは、時間tto,ttA,ttXを用いて、影響材によって将来炉温が高くなることを見込んで、スラブの必要炉温θgiを低く設定する。具体的には、必要炉温θgiと影響材の影響を考慮した必要炉温θgi’との間には以下の数式(1)に示す関係がある。なお、数式(1)中、θgXは影響材の必要炉温を示す。従って、必要炉温計算部6bは、以下に示す数式(2)を用いて、影響材の影響を考慮した必要炉温θgi’を算出する。そして、必要炉温計算部6bは、算出された必要炉温θgi’とスキッド間部目標出側温度θosとを比較し、値が大きい方が必要炉温θgi’として設定する。これにより、ステップS25の処理は完了し、一連のスラブ必要炉温算出処理は終了する。
【0032】
(tto+ttA+ttX)*θgi=tto*θgo+ttA*θgi’+ttX*θgX …(1)
θgi’=[(tto+ttA+ttX)*θgi-tto*θgo-ttX*θgX]/ttA …(2)
【0033】
以上の説明から明らかなように、本発明に一実施形態である加熱炉燃焼制御処理では、必要炉温計算部6bが、炉温の応答時間後に第i帯に存在する各スラブについて、スラブを出側目標温度に加熱するために必要な炉温を必要炉温θgiを算出し、設定炉温計算部6cが、算出された各スラブの必要炉温θgiの最大値を第i帯の炉温として設定するので、炉温の応答時間を考慮して第i帯の炉温を設定し、スラブを出側目標温度通りに加熱することができる。
【0034】
また、本発明の一実施形態である加熱炉燃焼制御処理では、必要炉温計算部6bが、第1のスラブの必要炉温より必要炉温が高いスラブが第i帯内で同居する場合、第1のスラブの必要炉温を低く設定するので、将来炉温が高くなることを見込んで各スラブの必要炉温を精度高く算出することができる。
【0035】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者などによりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術などは全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
1 燃焼制御装置
3 炉温検出部
4 データベース
5 記憶部
5a 加熱炉燃焼制御プログラム
6 演算部
6a 対象範囲決定部
6b 必要炉温計算部
6c 設定炉温計算部
7 加熱炉制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼材の搬送方向に配列された複数の加熱帯を有し、各加熱帯に鋼材を連続的に搬送することによって鋼材を連続的に加熱する連続式加熱炉の燃焼制御方法であって、
炉温の応答時間後に前記加熱帯に存在する各鋼材について、鋼材を出側目標温度に加熱するために必要な炉温を必要炉温として算出するステップと、
各鋼材の必要炉温の最大値を該加熱帯の炉温として設定するステップと、
を含むことを特徴とする連続式加熱炉の燃焼制御方法。
【請求項2】
加熱帯内で同居する他の鋼材の必要炉温を考慮して各鋼材の必要炉温を算出することを特徴とする請求項1に記載の連続式加熱炉の燃焼制御方法。
【請求項3】
第1の鋼材の必要炉温より必要炉温が高い鋼材が加熱帯内で同居する場合、該第1の鋼材の必要炉温を低く設定することを特徴とする請求項2に記載の連続式加熱炉の燃焼制御方法。
【請求項4】
鋼材の搬送方向に配列された複数の加熱帯を有し、各加熱帯に鋼材を連続的に搬送することによって鋼材を連続的に加熱する連続式加熱炉の燃焼制御装置であって、
炉温の応答時間後に前記加熱帯に存在する各鋼材について、鋼材を出側目標温度に加熱するために必要な炉温を必要炉温として算出する必要炉温算出部と、
前記必要炉温算出部によって算出された各鋼材の必要炉温の最大値を該加熱帯の炉温として設定する設定炉温計算部と、
を備えることを特徴とする連続式加熱炉の燃焼制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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