説明

遊戯管理システム、遊戯管理方法、及び遊戯管理プログラム

【課題】 遊戯のみでなくユーザの商品の購入又はサービスの享受に応じて、遊戯情報の書き換えを行い、遊具の付加価値を高めるとともに、消費者の商品購入又はサービス享受を、より直接的に促進させる。
【解決手段】 フィギア10にRFIDタグ11を内蔵してそこに育成パラメータを登録できるようにし、ファーストフード等での消費者の商品購入に関連つけて、消費者が持参したフィギア10に対してPOSレジ端末に接続されたRFID−RW21から育成パラメータを追加登録できるようにした。このように消費者の消費行動をフィギア10の育成パラメータの付与と関連付けることによって、ゲームシステムで用いるフィギア10を販売促進に有効活用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャラクタを立体化した模型(フィギア)又はカード等の遊具に記録された遊戯情報を書き換え、管理する遊戯管理技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トレーディングカードにゲームに関するデータを記録し、そのデータを利用してパーソナルコンピュータや、ゲーム装置等によるゲームを行うカードゲームシステムが記載されている。
【0003】
このカードゲームシステムは、ゲームに登場するキャラクタ、アイテム、各種パラメータ等のオブジェクトに関するデータ及びコントローラからの制御信号に基づいてゲームプログラムを実行してゲームを進行し、画像信号や音信号を出力するゲーム制御手段と、前記画像信号を表示し、前記音信号を発音する表示発音手段と、ゲームの進行に応じて変化した前記オブジェクトに関するデータを記憶するトレーディングカード型の電子カード媒体と、前記電子カード媒体に前記ゲーム制御手段内に記憶されている前記オブジェクトに関するデータを書き込んだり、前記電子カード媒体から前記オブジェクトに関するデータを読み出したりするデータ読み書き手段と、を具備する。
【0004】
前記カードゲームシステムでは、例えばRFID(Radio Frequency Identification)データキャリアによって構成されたトレーディングカードを用いて、該RFIDデータキャリアに、ゲームの進行上で登場するキャラクタの属性を決定する値を記録することが提案されている。その際に、前記で記録された内容は、ゲームの進行に応じて種々書き換えられるように構成されている。すなわち、前記カードゲームシステムによれば、トレーディングカードに記録されたデータの内容をゲームの進行に応じて種々書き換えることができるようになっている。
【0005】
しかし、前記カードゲームシステムにおいては、システム上でのゲームの進行によってのみデータの書き換えを行っているため、トレーディングカードという可搬性・交換可能性はあるものの、あくまでもゲームシステム上のプレイヤーのプレイ結果によってのみデータを更新できるに過ぎなかった。
【0006】
一方、企業、特に外食産業、おもちゃ業界、子供用食品産業等では、これらのトレーディングカードを販売促進に利用することも検討してきたが、単にトレーディングカード自体を商品として販売したり、別の商品販売の特典としてトレーディングカードを添付する程度に留まっていた。
【0007】
すなわち、本来企業が目指している商品購入やサービスの享受等のユーザの実際の消費行動の促進と、トレーディングカードをプレイすることによって実現されるゲーム中の仮想世界とが何等関係付けられていないため、このようなトレーディングカードシステムが十分な販売促進に貢献しているとはいえなかった。
【特許文献1】特開平11−244537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、遊戯のみでなくユーザの商品の購入又はサービスの享受に応じて、遊戯情報の書き換えを行い、遊具の付加価値を高めるとともに、消費者の商品購入又はサービス享受を、より直接的に促進させることが可能な遊戯
管理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前述の技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、遊具の記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行う情報処理装置と、前記情報処理装置とネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、少なくとも商品の購入又はサービスの享受にともなって更新される前記遊戯情報を管理する遊戯管理システムであって、前記情報処理装置は、前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を読み出す読出手段と、前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を書き込む書込手段と、ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記読出手段で読み出した遊戯情報と前記入力受付手段で入力された更新情報とを関連付けて記録する記録手段と、前記記録手段で関連付けられた遊戯情報と更新情報とを前記サーバに送信する送信手段と、を備え、前記サーバは、前記情報処理装置から遊戯情報と更新情報とを受信する受信手段と、前記受信した遊戯情報と更新情報とを記録する記録手段と、前記更新情報に基づく遊戯情報の変更量を算出する変更量算出手段と、前記変更量算出手段によって算出された遊戯情報の変更量で前記記録手段に記録した遊戯情報を更新する変更手段と、前記更新した遊戯情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、を備える。
【0010】
本発明に係る遊戯管理システムは、情報処理装置に入力された遊戯情報を更新させるための更新情報をサーバに送信し、前記更新情報を受信したサーバが更新情報に基づく変更量を算出して、遊戯情報を更新する。前記更新された遊戯情報は、情報処理装置に送信され、情報処理装置によって遊具の記録媒体に記録された遊戯情報が書き換えられる。このようにして、本発明は、ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって、遊具に記録された遊戯情報を書き換えることができ、遊具の付加価値を高めることができる。また、ユーザは、商品の購入等によって書き換えられたデータを用いて遊戯を行うことができるため、ユーザの商品の購入又はサービスの享受の意欲を高めて、ユーザの商品の購入又はサービスの享受を、より直接的に促進させることが可能となる。
【0011】
前記遊具とは、例えば、キャラクタを立体化したフィギア、カード、PDAや携帯電話等の携帯端末であり、ユーザの遊戯によって書き換え可能な記録媒体を備えているものである。また、書き換え可能な記録媒体とは、内部に電池を持たずに外部からの電波によって起電力を生じメモリの書き換えが非接触で可能なRFID(Radio Frequency Identification)タグ、携帯端末に格納されたメモリが例示できるが、外部に接続端子を備えた不揮発性のフラッシュメモリを用いてもよい。更にメモリの種類としては、前記フラッシュメモリの他、電気的、光学的、磁気的に情報の更新が可能な記録媒体であればいかなるものであってもよい。
【0012】
前記遊戯情報とは、遊戯に関する情報であり、例えば、遊戯アイテムの属性データ(体力、かしこさ、素早さ、攻撃力等)、遊戯上での所持アイテム、遊戯のキャラクタ、遊戯のポイント、ランク等が挙げられる。前記遊戯情報は、遊戯によって書き換えられるのはもちろんのこと、前記商品の購入又はサービスの享受によっても書き換え可能である。前記情報処理装置とは、前記商品の購入又はサービスの享受による更新情報を受け付ける装置であり、例えば、POSレジ端末、イベント等の受付端末であり、前記遊具の記録媒体に記録された情報の読み取り及び書き込み可能な手段を備えているものである。
【0013】
前記更新情報とは、ユーザが購入した商品の情報又はユーザが享受したサービスの情報であり、前記遊戯情報を更新させるトリガとなる情報である。具体的には、例えば、商品の購入による場合には、商品の価格、分野であり、価格によって変更量を増大させたり、分野によって更新する属性データを選択することができる。サービスの享受による場合に
は、イベント、映画、レストラン、遊園地等の利用情報であり、参加したイベント、アトラクション等の種類及び回数に応じて変更量を算出することができる。
【0014】
また、本発明は、遊具に設けられた記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行う情報処理装置と、前記情報処理装置とネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、少なくとも商品の購入又はサービスの享受にともなって更新される前記遊戯情報を管理する遊戯管理システムであって、前記情報処理装置は、前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を読み出す読出手段と、前記サーバに記録された遊戯情報を受信する受信手段と、前記読出手段によって読み出した遊戯情報とサーバから受信した遊戯情報とを記録する記録手段と、ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記更新情報に基づく遊戯情報の変更量を算出する変更量算出手段と、前記変更量算出手段によって算出された遊戯情報の変更量で前記記録手段に記録した遊戯情報を更新する変更手段と、前記更新した遊戯情報を前記サーバに送信する送信手段と、前記更新した遊戯情報を遊具に書き込む書込手段と、を備え、前記サーバは、前記情報処理装置から前記遊戯情報を受信する受信手段と、前記情報処理装置から受信した遊戯情報を記録する記録手段と、前記記録手段に記録した遊戯情報を情報処理装置に送信する送信手段と、を備える遊戯管理システムであってもよい。
【0015】
前記遊戯管理システムは、前記情報処理装置に入力された更新情報をサーバに送信せずに、情報処理装置で変更量を算出し、算出した変更量に基づいて、遊具から読み取った遊戯情報を更新するシステムである。前記構成とすることにより、前記情報処理装置とサーバとの接続回数を少なくすることができ、迅速な管理サービスを提供することが可能となる。
【0016】
更に、本発明に係る遊戯管理システムは、前記情報処理装置が、前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいたランクを各々算出するランク算出手段と、前記で算出された変更前と変更後のランクを照合し、ランクの異同を判別するランク判別手段と、前記ランク判別手段によって変更前後のランクが異なる場合にランクの更新を表示するランク表示手段と、を更に備えていてもよい。
【0017】
前記ランクとは、例えば、遊戯の進行状況に応じて更新されるランク、前記遊戯情報から算出されるフィギアの育成度等遊具の価値を示す値である。前記ランクを算出することにより、客観的に遊具の価値を判別することができ、遊具の付加価値が向上する。また、ユーザは、商品の購入又はサービスの享受によって、遊戯情報の更新とともに自己の遊具のランクの更新を認識することができるため、更に商品の購入又はサービスの享受を促進させることが可能となる。
尚、前記ランク算出手段、ランク判別手段、及びランク表示手段は、前記情報処理装置が備えていてもよいし、前記サーバが備えていても良く、他の構成等に応じて適宜に選択して設けることが望ましい。
【0018】
また、本発明は、サーバとネットワークを介して接続された情報処理装置において、遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を読み出し及び書き込み、前記遊戯情報を管理する遊戯管理方法であって、前記情報処理装置が、遊具の記録媒体に記録されている遊戯情報を遊戯情報読出手段を介して読み出すステップと、ユーザの商品の購入又はユーザへのサービスの享受にともなって入力される更新情報の入力を受け付けるステップと、前記更新情報に基づく前記遊戯情報の変更量を算出するステップと、前記遊戯情報読取手段によって読み出された遊戯情報を前記変更量に基づいて更新するステップと、前記更新された遊戯情報を前記遊具の記録媒体に書き込むステップと、前記更新された遊戯情報をサーバに送信するステップと、を備える遊戯管理方法である。
【0019】
更に、本発明は、遊具の記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行うとともに、サーバとネットワークを介して接続され、前記サーバとの連携により前記遊戯情報を管理する情報処理装置において、前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報と、前記サーバに記録された遊戯情報と、を取得するステップと、ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報を受け付けるステップと、前記更新情報に基づいた遊戯情報の変更量を算出するステップと、前記変更量に基づいて前記遊戯情報を更新するステップと、前記更新した遊戯情報を遊具に書き込むとともに前記サーバに送信するステップと、からなる情報処理装置において実行可能なプログラムである。
【0020】
加えて、本発明は、外部からのアクセスにより、蓄積される育成ポイントの書き換えが可能な記憶テーブルを備えたフィギアであり、商品の購入又はサービス享受時に、POSレジ端末に接続された送受信手段を介して前記POSレジ端末から、商品又はサービスの数、量又は金額に応じた育成ポイント値を受信して前記記憶テーブルの育成ポイント値に加算・減算することにより、商品購入又はサービス享受にともなって育成度を可変としたフィギアである。
【0021】
前記フィギアによれば、商品の購入又はサービス享受時に、商品又はサービスの数、量又は金額に応じた育成ポイント値を受信して記憶テーブルの育成ポイント値を加算・減算することができるため、購入した商品又は享受したサービスに応じた育成ポイント値の更新をして、育成度を更新させることができる。具体的には、例えば、ユーザが商品として食品を購入した場合には、食品のカロリー数分育成ポイント値を加算させて、フィギアの体力に関する育成度をアップさせたり、ユーザがジムでレッスンを受けた場合には、その運動量に応じて、フィギアの体力に関する育成度をアップさせるように構成することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように本発明によれば、遊戯のみでなくユーザの商品の購入又はサービスの享受に応じて、遊戯情報の書き換えを行い、遊具の付加価値を高めるとともに、この遊技情報の書き換えを目的とした消費者の商品購入又はサービス享受を直接的に促進することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、遊具としてのフィギア10の概略図であり、図2は、図1は、本実施の形態に係る遊戯管理システムの概要図である。該システムは、記録媒体としてのRFIDタグ11に遊戯情報を記録したフィギア10と、前記RFIDタグ11に記録された遊戯情報の読み取り及び書き込みを行うRFIDリーダライタ(RW)21を備えた情報処理装置20と、前記RFIDタグ11に記録された遊戯情報の読み取り及び書き込みを行うRFIDリーダライタ(RW)31を備えたゲーム機30と、前記情報処理装置20とゲーム機30とにネットワークを介して接続され、前記フィギア10に記録された遊戯情報を管理するサーバ40と、を備えている。
【0024】
前記遊戯情報とは、遊戯に関する情報であり、遊戯のキャラクタ、遊戯アイテム、及びこれらの各種属性データ(体力、かしこさ、素早さ、攻撃力等)である。本実施の形態では、前記遊戯情報を遊戯によって更新するのはもちろんのこと、遊戯以外のユーザの商品の購入又はサービスの提供によって更新する。
【0025】
まず、図2に示す本実施の形態に係る遊戯管理システムの概略図に基づいて、各装置のハード構成を説明する。前記情報処理装置20は、汎用の情報処理装置を適用することができ、中央処理装置(CPU)とBUSとを中心とした構成である。前記BUSには記憶
手段としてのメモリ、フラッシュメモリ、ハードディスク装置等で構成された記憶装置が接続されており、該記憶装置にはオペレーティングシステム(OS)、各種データベース(DB)及びアプリケーションプログラムが格納されている。前記情報処理装置20は、前記CPUが前記RFIDタグから読み取る情報及びユーザから入力される情報に基づいて前記プログラムをメモリを介して順次実行処理することにより、以下の機能を実現するように構成されている。
【0026】
前記情報処理装置20は、遊戯管理システムの実施形態に応じて、種々変更可能であり、例えば商品の購入によって遊戯情報を更新させる場合には、店舗のPOSレジ端末を例示でき、POSレジ端末において実行される処理を表示するディスプレイと、入金処理を受け付ける入力受付部とを備えるものが望ましく、ユーザのサービスの享受によって遊戯情報を更新させる場合には、イベント、映画館等の受付等に設けれ受付処理端末を適用することができる。
【0027】
前記ゲーム機30は、家庭用又は業務用のゲーム機であり、汎用の装置を用いることができる。詳細な構成は、省略するが、遊戯を行うためのゲームコントローラ、遊具の各種パラメータ情報の読み取り及び書き込みを行うためのRFID−RWと、遊戯内容及び遊具の各種情報を表示するためのディスプレイと、を少なくとも備えている。
【0028】
次に、サーバ40のハードウェア構成について説明する。サーバ40のハードウェア構成も中央処理装置(CPU)及びバス(BUS)を中心とした構成となっており、前記バス(BUS)には、入力手段としてのキーボード装置(KB)、出力手段としてのディスプレイ(DISP)、大規模記憶装置としてハードディスク装置(HD)が接続されている。前記ハードディスク装置内にはオペレーティングシステム(OS)及びアプリケーションプログラム、データベース(DB)等が構築されている。以下に示す実施例の機能は、前記ハードディスク装置内のアプリケーションプログラムをバス(BUS)及びメモリを介して中央処理装置に読み込んで順次実行処理することにより実現されるものである。
【実施例1】
【0029】
実施例1は、前記フィギア10のRFIDタグ11に遊戯情報として遊戯の属性データである各種パラメータが記録されており、前記遊戯情報を商品の購入によって更新させる遊戯管理システムである。本実施例1では、前記各種パラメータを体力、素早さ、かしこさ、所持アイテムとして、商品の購入の額、及び種類によって、更新するパラメータとその変更量を算出した。図3は、フィギア10のRFIDタグ11に記録されたデータベース12である。前記データベース12には、ユーザを特定するためのユーザ番号Aと、前記体力B、素早さC、かしこさD、所持アイテムEの各種パラメータと、が各々関連付けられて記録されている。
【0030】
実施例1に係る情報処理装置は、店舗のPOSレジ端末20であり、ユーザが商品を購入することにより、その商品情報をサーバに送信し、サーバ40によって算出される商品情報に対応付けられた変更量をサーバから受信し、前記変更量をフィギア10の遊戯情報に反映させる。
【0031】
前記サーバ40は、個々のユーザの前記パラメータ情報を記録したユーザDB41(図4参照)と、前記POSレジ端末20から受信する商品情報に基づいたパラメータ情報の変更量を算出するための変更DB42(図5参照)と、を備え、算出した変更量をPOSレジ端末20に送信するとともに、変更量に基づいてユーザDB41のパラメータ情報を更新する。
【0032】
前記ユーザDB41には、各ユーザを特定するためのユーザ番号Aと、遊戯の各種パラ
メータである体力B、素早さC、かしこさD、所持アイテムEと、が各々関連付けられて記録されている。また、前記変更DB42には、商品を特定する商品番号Fと、前記商品の購入によって加算するパラメータを特定する加算パラメータ番号Gと、加算する加算ポイント数Hと、加算アイテム番号Jと、が関連付けられて記録されている。
【0033】
前記商品番号F、加算パラメータ番号G、加算ポイント数H、及び加算アイテム番号Jとは、商品の額と商品の性質に応じて予め定められいる。例えば、購入した商品が食品であれば体力B、運動用具であれば素早さC、書籍であればかしこさDを加算したり、同じ食品であっても、魚であれば多く加算し、菓子であれば少なく加算する等、適宜に設定することができる。
【0034】
次いで、フローチャートに基づいて各装置において実行される処理について詳細に説明する。図6に示すフローチャートは、POSレジ端末20とサーバ40において実行される処理を示している。ユーザは、商品の購入を決定すると、持参したフィギア10をPOSレジ端末20のRFID−RW21に載置する。POSレジ端末20は、前記フィギア10が載置されると、フィギア10のRFIDタグ11に記録された遊戯情報(I群)を読み取る(ステップ1)。
【0035】
POSレジ端末20は、前記遊戯情報(I群)からユーザを特定するユーザ番号Aを取得し、そのユーザ番号Aをサーバ40に送信する(ステップ2)。前記サーバ40は、前記ユーザ番号Aを受信すると(ステップ3)、ユーザDB41から該当するユーザの遊戯情報(I’群)を取得して、その遊戯情報(I’群)をPOSレジ端末20に送信する(ステップ4)。
【0036】
POSレジ端末20は、サーバ40から前記遊戯情報(I’群)を受信すると(ステップ5)、フィギア10から読み取った遊戯情報(I群)と前記サーバ40から受信した遊戯情報(I’群)とを照合し、両遊戯情報が一致しているか否かを確認する(ステップ5)。前記照合の結果、I群とI’群が一致しない場合、POSレジ端末20は、フィギア10から読み取った遊戯情報(I群)をサーバ40に送信する(ステップ6A)。前記情報を受信したサーバ40は、ユーザDB41に記録していた遊戯情報(I’群)に受信した遊戯情報(I群)を書き換えて情報を更新する(ステップ6B)。
【0037】
一方、ステップ5の照合の結果、遊戯情報(I群)と遊戯情報(I’群)が一致する場合、POSレジ端末20は、ユーザからの商品情報の入力を確認する(ステップ7)。前記商品情報は、商品に付されているバーコードに記録された商品番号Fであり、商品の入金処理によって取得することができる。
【0038】
POSレジ端末20は、入金処理がなされるまで、ユーザに対して入金処理を催促させる画面を表示する(ステップ8)。POSレジ端末20は、前記入金処理が完了すると、サーバ40に前記商品番号Fを送信する(ステップ9)。サーバ40は前記商品番号Fを受信すると(ステップ10)、前記変更DB42の該当する商品を参照し、商品に対応させて加算する加算パラメータ番号G、加算ポイントH、及び加算アイテム番号Jを取得する(ステップ11)。
【0039】
サーバ40は、前記で取得した加算パラメータ番号G、加算ポイントH、及び加算アイテム番号Jに基づいて、ユーザDB41に記録された遊戯情報(I’群)を更新する(ステップ12)。サーバ40は、更新した遊戯情報(I’群)をPOSレジ端末20に送信する(ステップ13)。POSレジ端末20は、前記サーバから更新された遊戯情報(I’群)を受信すると(ステップ14)、POSレジ端末20のディスプレイに前記更新した遊戯情報(I’群)を表示して(ステップ15)、フィギア10のRFIDタグ11に
更新された遊戯情報(I’群)を書き込む(ステップ16)。
【0040】
以上のように、前記実施例1によれば、ユーザの商品の購入によって、その商品に関係付けられた遊戯情報の更新をすることができる。例えば、商品として、食品を購入した場合には、体力を加算し、書籍を購入した場合には、かしこさを加算する等、商品の性質応じて変更するパラメータを設定することができる。また、その加算ポイントを購入金額、食品であればカロリー数、書籍であれば枚数等に関連付けて設定することも可能である。前記加算パラメータと加算ポイントを適宜に変更して設定することにより、フィギアの付加価値を高めると共に、対象となる商品の販売を促進させることが可能となる。
【0041】
尚、前記実施例1は、商品の購入によって遊戯情報を更新させたが、本発明に係る遊戯管理システムはユーザの遊戯によって更新できることはもちろんのこと、遊園地のアトラクションの乗車、交通手段の利用等のサービスの享受によって更新させても良く、遊戯情報を更新させるトリガは、商品の購入に限られない。更に、実施例1では、商品の購入によって各種パラメータと所持アイテムのいずれをも更新させたが、商品の購入によって各種パラメータと所持アイテムのうちいずれかを更新させてもよい。
【0042】
また、前記実施例1では、商品の購入によって各種パラメータのポイント数を加算するように構成したが、減算するように構成してもよい。更に、前記実施例1では、一個の商品の購入によって一つのパラメータのポイント数を加算したが、一個の商品の購入によって複数のポイント数を加算してもよいし、複数の商品の組み合わせによって、更にポイント(ボーナスポイント)又はアイテム(ボーナスアイテム)を加算したり、商品と加算するポイント又はアイテムの関連付けは、種々適宜に組み合わせて変更することが可能である。
【実施例2】
【0043】
実施例2は、前記実施例1において前記所持アイテムが加算される場合に、遊戯情報の更新だけでなく、現物の所持アイテムを付与するように構成した実施例である。尚、以下の実施例において、前記実施例1と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
【0044】
図7に示すフローチャートに基づいて各装置において実行される処理について詳細に説明する。図7に示すフローチャートにおいて、ステップ15までの処理は、前記実施例1と同様である。ステップ14で、サーバから更新された遊戯情報(I’群)を受信したPOSレジ端末は、遊戯情報(I’群)をPOSレジ端末20のディスプレイに表示する(ステップ15)。
【0045】
POSレジ端末20は、更新された遊戯情報(I’群)に所持アイテムEが加算されているか否かを確認する(ステップ17)。POSレジ端末20は、所持アイテムEが加算されている場合、所持アイテムEが加算されていることをディスプレイに表示する(ステップ18)。この表示は、POSレジ端末20の操作者に認識させるための表示であり、例えば、画面上に所持アイテムの画像を表示したり、音声で通知したりすることができる。前記表示によってPOSレジ端末20の操作者に所持アイテムEの加算を認識させて、POSレジ端末20の操作者からユーザに現物の所持アイテムを渡すことが可能となる。一方、新しい所持アイテムが付加されていない場合には、前記更新された遊戯情報(I’群)をフィギア10のRFIDタグ11に書き込み、実施例1と同様に処理が完了する(ステップ16)。
【0046】
このように、商品の購入によってデータである遊戯情報の更新だけでなく、この更新によって加算された現物の所持アイテム(たとえば、ゲームの仮想世界でフィギアが手に持
つ剣や楯等のミニチュア模型)を実際にユーザに付与することにより、更に商品購入の意欲を高めることができ、商品の販売促進に貢献することが可能となる。この種のシュミレーションゲーム、ロールプレイングゲームの世界では、フィギアに象徴されるキャラクタの成長だけでなく、ゲーム中の所持アイテムの収集もプレイヤーにとっては大きな目的の一つであるが、これがゲームの中だけでなく、実際のユーザの消費行動によっても取得できることとなるため、所持アイテムの収集を目的としたより広いユーザ層に対しても消費行動を促進させることが可能となる。
【実施例3】
【0047】
実施例3に係る遊戯管理システムは、ユーザがイベントに参加することによって遊戯情報を更新させて、フィギア10を成長させる実施例である。実施例3の情報処理装置は、イベント会場に設置された各種アトラクションの受付端末20であり、前記受付端末20には、参加したイベントを特定するためアトラクション毎に予め付されているイベント番号Nが記録されている。
【0048】
前記フィギア10のRFIDタグ11には、ユーザを特定するユーザ番号Aと、フィギア10の育成度を示す育成ランクKと、前記育成ランクKを算出するための育成ポイント値Mと、が関連付けて記録されたDB13が格納されている(図8参照)。サーバ40には、図9から図11に示すユーザDB43と、変更DB44と、ランクDB45と、が格納されている。
【0049】
前記ユーザDB43は、前記ユーザ番号Aと、前記育成ランクKと、育成ポイント値Mと、が関連付けられて記録されている。前記変更DB44には、前記イベント番号Nと、当該イベントの参加によって加算する加算育成ポイント値Oと、が関連付けられて記録されている。前記ランクDB45は、前記育成ランクKと、そのランクに対応する育成ポイント値Mと、が関連付けられて記録されている。
【0050】
以下、図12、図13に示すフローチャートに基づいて各装置において実行される処理について詳細に説明する。図12、図13に示すフローチャートは、受付端末20とサーバ40において実行される処理を示している。ユーザがアトラクションの参加を決定すると、持参したフィギア10を受付端末20のRFID−RW21に載置する。受付端末20は、前記フィギア10が載置されると、フィギア10のRFIDタグ11に記録された遊戯情報(R群)を読み取る(ステップ21)。以下、ステップ26Bまでは、フィギア10に記録された遊戯情報(R群)とサーバ40の遊戯情報(R’群)とが一致するか否かを確認する処理であり、実施例1のステップ6Bまでに相当するため、説明は省略する。
【0051】
受付端末20は、フィギア10のRFIDタグ11から読み取った遊戯情報(R)とサーバ40から受信した遊戯情報(R’群)とが一致する場合、サーバ40に前記イベント番号Nを送信する(ステップ27)。サーバ40は前記イベント番号Nを受信すると(ステップ28)、前記変更DB44の該当するイベント番号Nを参照し、加算する加算育成ポイント値Oを取得する(ステップ29)。
【0052】
サーバ40は、前記で取得した加算育成ポイント値OをユーザDB43に記録されていた育成ポイント値Mに加算して、育成ポイント値Mを更新する(ステップ30)。サーバ40は、前記ユーザDB41を更新した後、前記ランクDB45を参照し、更新した育成ポイント値Mに対応する育成ランクK’を取得し(ステップ31)、更新前の育成ランクKと、更新後の育成ランクK’が一致しているか否かを確認する(ステップ32)。
【0053】
前記育成ランクKと育成ランクK’が一致しない場合、サーバ40は、更新した育成ポ
イント値Mと新たな育成ランクK’と、を関連付けて更新情報として記録する(ステップ34)。前記育成ランクKと育成ランクK’が一致する場合、前記サーバ40は、更新した育成ポイント値Mを更新情報として記録して(ステップ33)、前記更新情報を受付端末20に送信する(ステップ35)。
【0054】
受付端末20は、前記更新情報を受信すると(ステップ36)、前記更新情報に育成ランクKが含まれているか否かを確認する(ステップ37)。前記育成ランクKが含まれている場合、受付端末20は、前記育成ランクK’と育成ポイント値Mともに、受付端末の操作者に新たなフィギアの交換を促す画面を表示する(ステップ38)。前記受付端末20は、前記操作者が新たなフィギア10の交換を終えて、ユーザが新たなフィギア10をRFID−RW21に載置するのを待って(ステップ39)、フィギア10に更新された遊戯情報を書き込む(ステップ40)。一方、前記育成ランクKが含まれていない場合、受付端末20は、更新された遊戯情報を表示して(ステップ41)、フィギア10に更新された遊戯情報を書き込み(ステップ40)、処理が完了する。
【0055】
以上のように、前記実施例3によれば、ユーザのイベントの参加によって、そのイベントに関係付けられた遊戯情報の更新をさせることができる。また、更新される育成ポイント値によって育成ランクを付し、この育成ランクを上げることで、新たなフィギアへ交換するため、ユーザはフィギアを成長させる楽しみを得ることができる。したがって、イベントのスポンサー企業からみればイベントへの参加促進を図ることができ、イベントにともなうユーザの消費促進を期待できる。
【実施例4】
【0056】
実施例4の遊戯管理システムは、実施例1と同様に商品の購入によってフィギア10の遊戯情報を更新させるシステムである。前記実施例1では、購入した商品に対応する変更量をサーバ40で算出したが、本実施例4では、変更量を予め記録した付属物を商品に付しておき、その付属物に基づいて遊戯情報を更新させるシステムである。従って、実施例4に係るサーバ40は、前記ユーザDB41のみを格納しており、前記変更DB42は備えていない。
【0057】
前記付属物とは、商品のおまけに相当するものであり、例えば、飲料に付されているボトルキャップ、お菓子に付されている玩具等を例示できる。前記付属物は、RFIDタグを備えており、前記RFIDタグには、実施例1のサーバ40に格納された変更DB42に相当する変更DB52が記録されている(図14参照)。
【0058】
以下、図15、図16に示すフォーチャートに基づいて、各装置において実行される処理について詳細に説明する。尚、図示するようにステップ41からステップ48までは、前記実施例1のステップ1からステップ8と同様であるため説明を省略する。
【0059】
POSレジ端末20は、入金処理が完了すると、商品の付属物がRFID−RW21に載置されているかを確認し(ステップ49)、前記付属物がRFID−RW21に載置されるまで、催促する画面を表示する(ステップ50)。
【0060】
POSレジ端末20は、前記付属物の載置を確認できたら、付属物に格納された変更DB52から加算パラメータ番号G、加算ポイントH、及び加算アイテム番号Jを読み取る(ステップ51)。次いで、POSレジ端末20は、前記で取得した加算パラメータ番号G、加算ポイントH、及び加算アイテム番号Jに基づいてステップ41でフィギア10から読み取った遊戯情報(I群)を更新する(ステップ52)。
【0061】
前記POSレジ端末20は、遊戯情報(I群)を更新した後、ユーザに対して付属物に
代えてフィギア10をRFID−RW21に載置させるように促す画面を表示する(ステップ53)。POSレジ端末20は、前記フィギア10がRFID−RW21に載置されるのを待って(ステップ54)、ステップ52で更新された遊戯情報(I群)をRFIDタグ11に書き込む(ステップ55)。POSレジ端末20は、更新された遊戯情報(I群)をサーバ40に送信する(ステップ56)。サーバ40は、遊戯情報(I’群)を受信すると(ステップ57)、サーバ40のユーザDB41を更新する(ステップ58)。
【0062】
前記実施例4によれば、商品の購入によって、遊戯情報を更新させることができ、フィギアの付加価値を高めると共に、商品の購買を促進させることが可能となるのはもちろんのこと、ユーザに付属物を収集する楽しみも付与することが可能となる。また、実施例4では、商品の付属物に変更量を記録させているため、前記実施例1から実施例3のようにサーバ40において変更量を算出する場合と比較して、サーバ40と情報処理装置との接続回数が少なくなり、迅速な処理を行うことが可能となる。
【実施例5】
【0063】
実施例5は、前記実施例1の変形例であり、前記情報処理装置20とサーバ40との接続を少なくした実施例である。前記情報処理装置20とサーバ40との接続を少なくすることにより、更に迅速な処理を行うことが可能となる。
【0064】
実施例5に係る遊戯管理システムは、前記実施例1においてサーバ40で一元管理していた遊戯情報をPOSレジ端末20においても管理し、変更量の算出をPOSレジ端末20で行う。前記実施例1でサーバ40に格納されていた変更DB42は、POSレジ端末20に変更DBとして格納されている。また、POSレジ端末20は、更新した遊戯情報を記録する更新DB23を格納している。図17は、更新DB23を示した図であり、遊戯情報を更新した場合に、その更新した情報を記録している。更新DB23は、ユーザ番号Aと、更新後の各種パラメータ値B〜Dと、所持アイテムEと、が関連付けられて記録されている。
【0065】
以下、図18に示すフローチャートに基づいて実施例5における各装置の処理を説明する。前記POSレジ端末20は、ユーザが商品の購入を決定し、RFID−RW21にフィギア10が載置されると、フィギア10に記録された遊戯情報(I群)を読み取る(ステップ61)。POSレジ端末20は、前記遊戯情報(I群)をサーバに送信することなく、実施例1のステップ7に相当する入金処理の確認を行う(ステップ62)。POSレジ端末20は、入金処理を待って(ステップ63)、POSレジ端末20に格納された変更DBから、購入した商品に対応する加算パラメータ番号Gと、加算ポイントHと、加算アイテム番号Jと、を取得する(ステップ64)。
【0066】
POSレジ端末20は、前記で取得した加算パラメータ番号G、加算ポイントH、及び加算アイテム番号Jに基づいてステップ61で読み取った遊戯情報(I群)を更新する(ステップ65)。POSレジ端末20は、前記で更新した情報を前記更新DB23に記録して(ステップ66)、サーバ40に更新した情報を送信する(ステップ67)。サーバ40は、更新された遊戯情報を受信すると(ステップ68)、前記更新された遊戯情報に基づいて、ユーザDB41に記録されている遊戯情報(I’群)を更新する(ステップ69)。
【0067】
サーバ40は、前記遊戯情報(I群’)の更新が完了すると、更新完了の通知をPOSレジ端末20に送信する(ステップ70)。POSレジ端末20は、サーバ40から更新完了の通知を受信すると(ステップ71)、前記更新DB23に記録された該当する更新情報を初期化する(ステップ72)。これにより、フィギア10、POSレジ端末20及びサーバ40のいずれの遊戯情報も更新されたため、POSレジ端末20は、更新された
遊戯情報をディスプレイに表示する(ステップ73)。次いで、POSレジ端末20は、更新された遊戯情報をフィギア10のRFIDタグ11に書き込み(ステップ74)、処理が完了する。
【0068】
以上のように、前記実施例5によれば、POSレジ端末とサーバとの接続回数が少なくなるため、POSレジ端末において迅速な処理を行うことができる。コンビニエンスストア、小売店等多数の顧客の対応が予想される実施形態において、好適に用いることができる。また、サーバ40において更新完了の通知を待って、POSレジ端末20の更新情報を削除するため、サーバ40とPOSレジ端末が確実に同じ情報に更新することができ、通信トラブルにも対応することができる。
【0069】
また、前記実施例5では、商品を購入して、遊戯情報を更新させる毎にPOSレジ端末がサーバに更新情報を送信したが、サーバへの更新した情報の送信回数を少なくすることにより、更に処理時間の短縮化を図ることができる。例えば、前記更新情報が一定の回数蓄積された場合にPOSレジ端末とサーバとを接続させたり、一定の時間が経過する毎に接続させたりすることができ、実施態様、更新頻度等に応じて適宜に選択して用いることが望ましい。
【実施例6】
【0070】
本実施例6は、前記実施例1から実施例5において予め定められていた商品の購入又はサービスの提供による遊戯情報の変更量を情報処理装置の管理者によって可変にした実施例である。前記変更量を可変にすることにより、個々の管理者がフレキシブルなサービスを提供することができ、商品の購入又はサービスの提供を戦略的に行うことが可能となる。一方、ユーザは、同じ商品を購入する場合でも、店舗、日時等によって変更量が異なるため、商品の購入又はサービスの享受による楽しみが増し、フィギアの付加価値を高めることができる。以下、具体例を示して説明する。
【0071】
前記変更量は、予め上限を定めておき、その範囲内で情報処理装置の管理者が個々の商品等の変更量を増減させることができる。商品X、商品Y、商品Zの3つの商品を取り扱う店舗を例に挙げると、個々の商品に付すポイントを合計した合計ポイント数が定めておき、店舗の責任者は、日々商品毎のポイントを設定することができる。例えば、3つの商品の合計ポイント数が10である場合、店舗の責任者は、商品X=3ポイント、商品Y=4ポイント、商品Z=3ポイントと設定してもよいし、商品Xの売り上げを上げるために、商品X=6ポイント、商品Y=2ポイント、商品Z=2ポイントとしてもよい。すなわち、商品又はサービス毎に変更量を固定せず、可変にすることにより、商品、サービスを提供する事業者は、販売戦略等を含めた独自のサービスを提供することが可能となる。
【0072】
尚、本実施例6では、商品の合計のポイント数を設定したが、月毎に付与するポイントを設定する等一定の期間によって付与できるポイントの上限を設定しても良く、事業態様に応じて適宜に変更可能である。
【0073】
以上、実施例1から実施例6まで本発明の実施例を例示して説明したが、本発明に係る遊戯管理技術は、前記実施例に限定されるものではなく、可能な限りこれらの組み合わせをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本実施の形態に用いるフィギア10の概略図である。
【図2】本実施の形態に係る遊戯管理システムの概要図である。
【図3】実施例1に係るフィギア10のRFIDタグ11に記録されたDB12である。
【図4】実施例1に係るサーバ40に格納されたユーザDB41を示す図である。
【図5】実施例1に係るサーバ40に格納された変更DB42を示す図である。
【図6】実施例1の処理を示すフローチャートである。
【図7】実施例2の処理を示すフローチャートである。
【図8】実施例3に係るフィギア10のRFIDタグ11に記録されたDB13である。
【図9】実施例3に係るサーバ40に格納されたユーザDB43である。
【図10】実施例3に係るサーバ40に格納された変更DB44である。
【図11】実施例3に係るサーバ40に格納されたランクDB45である。
【図12】実施例3の処理を示すフローチャートである。
【図13】実施例3の処理を示すフローチャートである。
【図14】実施例4に係る付属物のRFIDタグに記録された変更DB52である。
【図15】実施例4の処理を示すフローチャートである。
【図16】実施例4の処理を示すフローチャートである。
【図17】実施例5に係るPOSレジ端末20に格納された更新23である。
【図18】実施例5の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
10 フィギア
11 RFIDタグ
20 情報処理装置(POS端末,受付端末)
30 ゲーム機
40 サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊具の記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行う情報処理装置と、前記情報処理装置とネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、少なくとも商品の購入又はサービスの享受にともなって更新される前記遊戯情報を管理する遊戯管理システムであって、
前記情報処理装置は、前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を読み出す読出手段と、
前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を書き込む書込手段と、
ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記読出手段で読み出した遊戯情報と前記入力受付手段で入力された更新情報とを関連付けて記録する記録手段と、
前記記録手段で関連付けられた遊戯情報と更新情報とを前記サーバに送信する送信手段と、を備え、
前記サーバは、前記情報処理装置から遊戯情報と更新情報とを受信する受信手段と、
前記受信した遊戯情報と更新情報とを記録する記録手段と、
前記更新情報に基づく遊戯情報の変更量を算出する変更量算出手段と、
前記変更量算出手段によって算出された遊戯情報の変更量で前記記録手段に記録した遊戯情報を更新する変更手段と、
前記更新した遊戯情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、を備える遊戯管理システム。
【請求項2】
遊具に設けられた記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行う情報処理装置と、前記情報処理装置とネットワークを介して接続されたサーバと、を備え、少なくとも商品の購入又はサービスの享受にともなって更新される前記遊戯情報を管理する遊戯管理システムであって、
前記情報処理装置は、前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を読み出す読出手段と、
前記サーバに記録された遊戯情報を受信する受信手段と、
前記読出手段によって読み出した遊戯情報とサーバから受信した遊戯情報とを記録する記録手段と、
ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記更新情報に基づく遊戯情報の変更量を算出する変更量算出手段と、
前記変更量算出手段によって算出された遊戯情報の変更量で前記記録手段に記録した遊戯情報を更新する変更手段と、
前記更新した遊戯情報を前記サーバに送信する送信手段と、
前記更新した遊戯情報を遊具に書き込む書込手段と、を備え、
前記サーバは、前記情報処理装置から前記遊戯情報を受信する受信手段と、
前記情報処理装置から受信した遊戯情報を記録する記録手段と、
前記記録手段に記録した遊戯情報を情報処理装置に送信する送信手段と、を備える遊戯管理システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいたランクを各々算出するランク算出手段と、
前記で算出された変更前と変更後のランクを照合し、ランクの異同を判別するランク判別手段と、
前記ランク判別手段によって変更前後のランクが異なる場合にランクの更新を表示するランク表示手段と、を更に備える請求項1又は請求項2に記載の遊戯管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいたランクを各々算出するランク算出手段と、
前記で算出された変更前と変更後のランクを照合し、ランクの異同を判別するランク判別手段と、
前記ランク判別手段によって変更前後のランクが異なる場合に前記情報処理装置にランクの更新を表示させるためにランクの更新情報を送信する送信手段と、を更に備える請求項1又は請求項2に記載の遊戯管理システム。
【請求項5】
前記更新情報は、ユーザが購入した商品の情報であり、
前記変更量算出手段は、前記商品の価格と分野のうち少なくともいずれか一方に基づいて前記遊戯情報の変更量を算出する請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊戯管理システム。
【請求項6】
前記更新情報は、ユーザが享受したサービスの情報であり、
前記変更量算出手段は、前記サービス内容、享受場所、及び享受回数のうち少なくともいずれか一方に基づいて前記遊戯情報の変更量を算出する請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊戯管理システム。
【請求項7】
前記遊具の記録媒体は、RFIDタグである請求項1から請求項6のいずれかに記載の遊戯管理システム。
【請求項8】
サーバとネットワークを介して接続された情報処理装置において、遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を読み出し及び書き込み、前記遊戯情報を管理する遊戯管理方法であって、
前記情報処理装置が、遊具の記録媒体に記録されている遊戯情報を遊戯情報読出手段を介して読み出すステップと、
ユーザの商品の購入又はユーザへのサービスの享受にともなって入力される更新情報の入力を受け付けるステップと、
前記更新情報に基づく前記遊戯情報の変更量を算出するステップと、
前記遊戯情報読取手段によって読み出された遊戯情報を前記変更量に基づいて更新するステップと、
前記更新された遊戯情報を前記遊具の記録媒体に書き込むステップと、
前記更新された遊戯情報をサーバに送信するステップと、を備える遊戯管理方法。
【請求項9】
前記情報処理装置が、前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいたランクを各々算出するステップと、
前記で算出された変更前と変更後のランクを照合して、ランクが異なる場合にランクの更新を表示するステップと、を備える請求項8に記載の遊戯管理方法。
【請求項10】
情報処理装置によって書き換え可能な遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を、前記情報処理装置とネットワークを介して接続されたサーバにおいて管理する遊戯管理方法であって、
前記サーバが、前記遊具から読み取った遊戯情報を情報処理装置から受信するステップと、
ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報を情報処理装置から受信するステップと、
前記情報処理装置から受信した更新情報に基づく遊戯情報の変更量を算出するステップと、
前記算出された遊戯情報の変更量に基づいて情報処理装置から受信した遊戯情報を更新
するステップと、
前記更新された遊戯情報を情報処理装置に送信するステップと、を備える遊戯管理方法。
【請求項11】
前記サーバが、前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいてランクを算出するステップと、
前記変更前と変更後のランクを照合して、ランクが異なる場合にランクの変更情報を前記情報処理装置に表示させるステップと、を備える請求項10に記載の遊戯管理方法。
【請求項12】
遊具の記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行うとともに、サーバとネットワークを介して接続され、前記サーバとの連携により前記遊戯情報を管理する情報処理装置において、
前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報と、前記サーバに記録された遊戯情報と、を取得するステップと、
ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報を受け付けるステップと、
前記更新情報に基づいた遊戯情報の変更量を算出するステップと、
前記変更量に基づいて前記遊戯情報を更新するステップと、
前記更新した遊戯情報を遊具に書き込むとともに前記サーバに送信するステップと、からなる情報処理装置において実行可能なプログラム。
【請求項13】
遊具の記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行うとともに、サーバとネットワークを介して接続され、前記サーバとの連携により前記遊戯情報を管理する情報処理装置において、
前記遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を取得するステップと、
ユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報を受け付けるステップと、
前記サーバで更新情報に基づいた遊戯情報の変更量を算出させ、該変更量に基づいて遊戯情報を更新させるために、前記更新情報をサーバに送信するステップと、
前記で更新された遊戯情報を受信するステップと、
前記で受信した遊戯情報を遊具の記録媒体に書き込むステップと、からなる情報処理装置において実行可能なプログラム。
【請求項14】
前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいてランクを算出するステップと、
前記算出されたランクの異同を照合し、ランクが異なる場合にランクの変更情報を表示するステップと、を更に備える請求項12又は請求項13に記載の情報処理装置において実行可能なプログラム。
【請求項15】
遊具の記録媒体に記録された遊戯情報の読み出し及び書き込みを行う情報処理装置とネットワークを介して接続され、前記情報処理装置との連携により前記遊戯情報を管理するサーバにおいて、
前記情報処理装置で読み出した遊具の記録媒体に記録された遊戯情報を取得するステップと、
前記で取得された遊戯情報を記録するステップと、
前記情報処理装置で受け付けたユーザの商品の購入又はサービスの享受にともなって入力される更新情報を取得するステップと、
前記更新情報に基づく遊戯情報の変更量を算出し、この変更量に基づいて記録手段に記録した遊戯情報を更新するステップと、
前記情報処理装置で遊具に更新された遊戯情報を書き込ませるために、更新された遊戯情報を情報処理装置に送信するステップと、からなるサーバにおいて実行可能なプログラ
ム。
【請求項16】
前記変更前と変更後の遊戯情報に基づいてランクを算出するステップと、
前記算出されたランクの異同を照合し、ランクが異なる場合にランクの変更情報を表示するステップと、を更に備える請求項15に記載のサーバにおいて実行可能なプログラム。
【請求項17】
外部からのアクセスにより、蓄積される育成ポイントの書き換えが可能な記憶テーブルを備えたフィギアであり、
商品の購入又はサービス享受時に、POSレジ端末に接続された送受信手段を介して前記POSレジ端末から、商品又はサービスの数、量又は金額に応じた育成ポイント値を受信して前記記憶テーブルの育成ポイント値に加算・減算することにより、商品購入又はサービス享受にともなって育成度を可変としたフィギア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−95191(P2006−95191A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−287251(P2004−287251)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(899000079)学校法人慶應義塾 (742)
【Fターム(参考)】