説明

遊技媒体計数システム及び景品管理装置

【課題】貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を行うことを課題とする。
【解決手段】計数機で計数された遊技媒体数を記録媒体に関連付けて排出する記録媒体処理装置であるレシート・会員カード端末機90aは、遊技媒体の基本貸出レート98aを記憶部98に記憶し、指定貸出レート受付部97bにより指定貸出レートを受け付けない場合には、遊技媒体数及び基本貸出レートを関連付けた記録媒体を発行制御し、指定貸出レート受付部97bにより指定貸出レートを受け付けた場合には、遊技媒体数及び指定貸出レートを関連付けた記録媒体を発行制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技客によって獲得された遊技媒体を計数し、計数した計数結果を所定の記録媒体に関連付けて排出する遊技媒体計数システム及び遊技客によって獲得された遊技媒体数を特定可能な記録媒体を受け付けて、景品への交換処理を行う景品管理装置に関し、特に貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を実施することができる遊技媒体計数システム及び景品管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ店等の遊技店では、一律の貸出レート(例えば1玉4円)で遊技客にパチンコ玉を貸し出すのが一般的であったが、最近になって、複数レートの貸出レートを採用する遊技店が増加している。例えば、遊技店内を4円コーナーの区画と1円コーナーの区画に区分し、4円コーナーでは1玉4円でパチンコ玉を貸し出し、1円コーナーでは1玉1円でパチンコ玉を貸し出すことになる。
【0003】
そして、4円コーナーで遊技客が獲得したパチンコ玉は、該4円コーナーに配設された計数機(以下、「4円用計数機」と言う)で計数され、この4円用計数機から計数レシートが発行される。その後、遊技客がこの計数レシートを景品交換カウンタに持ち込むと、景品管理装置により計数レシートに関連付けられた玉数が景品交換処理されることになる。例えば、等価交換である場合には、計数レシートに関連付けられた玉数が1玉4円で一般景品又は特殊景品に景品交換処理される。
【0004】
同様に、1円コーナーで遊技客が獲得したパチンコ玉は、該1円コーナーに配設された計数機(以下、「1円用計数機」と言う)で計数され、この1円用計数機から計数レシートが発行され、景品管理装置によって1玉1円で景品交換処理される。なお、計数機により計数されたパチンコ玉数を会員カードや携帯電話端末に関連付ける場合にも、上記計数レシートの場合と同様の処理が行われる。
【0005】
このように、従来は、あたかも貸出レートが4円の遊技店と貸出レートが1円の遊技店が同一の遊技店内に存在するかのように別々の区画とし、計数機及び景品管理装置を貸出レート毎に設けることにより、4円コーナーで遊技客が獲得したパチンコ玉を1玉1円で景品交換するようなミスを防止していた。例えば、特許文献1は、遊技店の2Fに4円コーナーを設け、遊技店の1Fには1円コーナーが設ける等のように、4円コーナーと1円コーナーとを分けて設ける構成を開示している。
【0006】
ここで、景品交換カウンタ内に貸出レート毎に景品管理装置を設けると、設置スペース面及び業務処理効率面から見て妥当ではないため、1台の景品管理装置で複数の貸出レートの景品交換を取り扱う従来技術が知られている。例えば、特許文献2には、複数の貸出レートの中で基準となる基準貸出レートとそれ以外の他の貸出レートとの比率に基づいて交換遊技媒体数を求め、各貸出レートの遊技媒体を景品交換処理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4531082号
【特許文献2】特開2009−000385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1を用いたとしても、レートに跨がるパチンコ玉の計数間違いが生じた場合には対応できないという問題がある。例えば、1円コーナーで獲得されたパチンコ玉数を誤って4円用計数機で計数すると、4円コーナーで獲得されたかのごとく計数レシートに印字されるとともに、4円コーナーで獲得されたかのごとく管理装置に通知されるため、遊技店が不利益を被る。一方、4円コーナーで獲得されたパチンコ玉数を誤って1円用計数機で計数すると、遊技客が不利益を被る結果となる。
【0009】
かかる事態を避けるためには、計数機から計数レシートが発行されたならば、遊技店の店員がこの計数レシートに印字されたレート情報に誤りがないかを目視確認して、計数レシートに捺印する等の人手を介した対応を行う必要が生ずる。そして、万が一計数レシートに印字されたレート情報に誤りがあれば、レート情報を手書きで訂正して捺印する等の処理が行われる。
【0010】
かかる店員による計数レシートの手書き訂正が行われた場合には、景品管理装置のバーコードリーダを用いて計数レシートのバーコードを読み取るという通常の処理を行えなくなるため、店員が手作業で計数レシートに印字されたパチンコ玉数を景品管理装置に手入力して景品交換をしなければならなくなり、人的労力及びミス発生の防止の観点から見て望ましくない。その上、手書きによる訂正は、不正行為のもとになりやすい。
【0011】
また、計数機がパチンコ玉を計数する場合には、所定のパチンコ玉数を計数する都度ホールコンピュータに対してパルスを出力するのが通常である。例えば、4円用計数機でパチンコ玉を計数する場合には、例えばパチンコ玉を10個計数するごとに1パルスがホールコンピュータに出力される。このため、店員による計数レシートの手書き訂正が行われた場合には、かかるホールコンピュータが管理するデータについても店員が訂正しなければならず、その作業負担が大きいという問題がある。
【0012】
このため、遊技店内に複数の貸出レートの区画を設ける場合に、貸出レートの異なる計数機に対してパチンコ玉を誤投入した場合の人的労力をいかにして軽減するか、この場合の訂正処理をいかにして実施するかが重要な課題となっている。なお、かかる課題は、パチンコ玉の計数のみならず、メダル等の計数の場合にも同様に生ずる課題である。
【0013】
本発明は、上述した従来技術の課題を解消するためになされたものであって、貸出レートの異なる計数機に対してパチンコ玉を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を実施することができる遊技媒体計数システム及び景品管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、遊技客によって獲得された遊技媒体を計数し、計数した計数結果を所定の記録媒体に関連付けて排出する遊技媒体計数システムにおいて、計数する遊技媒体の基本交換レートを記憶する基本交換レート記憶手段と、前記基本交換レートと異なる所定の指定レートを受け付ける受付手段と、前記受付手段により指定レートを受け付けた場合には、前記計数結果を当該指定レートに関連付けて処理する計数結果処理手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、前記受付手段は、店員による所定の操作を受けることを条件に、前記指定レートを受け付け可能となることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記計数結果処理手段は、前記計数結果及び前記指定レートを特定可能な情報が記録された計数記録媒体を排出することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、予め会員登録された遊技客を特定する会員用記録媒体を受け付ける会員用記録媒体受付手段を備え、前記計数結果処理手段は、前記計数結果を、前記遊技客の前記指定レートの貯遊技媒体口座に加算することを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記発明において、遊技媒体の計数に伴い、所定の管理装置に対して信号を自動で出力する信号出力手段を備え、前記計数結果が、前記受付手段によって受け付けられた指定レートに関連付けて処理された場合に、前記指定レートを含み、前記信号手段から出力された計数信号に基づいて前記管理装置で管理される情報を訂正する旨の訂正情報を出力する訂正情報出力手段を備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、遊技客によって獲得された遊技媒体数を特定可能な記録媒体を受け付けて、景品への交換処理を行う景品管理装置において、前記記録媒体を受け付けた場合に、該記録媒体に関連付けられた遊技媒体数及び第1のレートを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された第1のレートとは異なる第2のレートを受け付ける受付手段と、前記受付手段により第2のレートを受け付けた場合には、前記遊技媒体数を前記第2のレートに基づいて景品交換処理する景品交換処理手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、遊技客によって獲得された遊技媒体を計数し、計数した計数結果を所定の記録媒体に関連付けて排出する遊技媒体計数システムにおいて、計数する遊技媒体の基本交換レートを記憶し、基本交換レートと異なる所定の指定レートを受け付けた場合には、計数結果を当該指定レートに関連付けて処理するよう構成したので、貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を実施することができる。
【0021】
また、本発明によれば、遊技客によって獲得された遊技媒体数を特定可能な記録媒体を受け付けて、景品への交換処理を行う景品管理装置において、前記記録媒体を受け付けた場合に、該記録媒体に関連付けられた遊技媒体数及び第1のレートを取得し、第1のレートとは異なる第2のレートを受け付けた場合には、遊技媒体数を第2のレートに基づいて景品交換処理するよう構成したので、貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、実施例1に係る遊技場システムの構成図である。
【図2】図2は、実施例1に係る貸出レート訂正の概要を説明するための説明図である。
【図3】図3は、図1に示した4円用計数機及びレシート・会員カード端末機の外観構成を示す図である。
【図4】図4は、図3に示したレシート・会員カード端末機の内部構成を示す図である。
【図5】図5は、図1に示した景品管理装置の外観構成を示す図である。
【図6】図6は、図1に示したホールコンピュータの内部構成を示す図である。
【図7】図7は、ホールコンピュータが保持するデータの一例を示す図である。
【図8】図8は、レシート・会員カード端末機の表示部に表示する画面を説明するための説明図である。
【図9】図9は、レシート・会員カード端末機の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、レシート・会員カード端末機が発行した計数レシートの一例を示す図である。
【図11】図11は、ホールコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、レシート・会員カード端末機の機能を内在する一体型の計数機の外観構成を示す図である。
【図13】図13は、図12に示した一体型の計数機の内部構成を示す図である。
【図14】図14は、会員カードや一般カードに獲得玉数を関連付ける場合の貸出レート訂正を説明するための説明図である。
【図15】図15は、実施例2に係る貸出レート訂正の概要を説明するための説明図である。
【図16】図16は、実施例2に係る景品管理装置の構成図である。
【図17】図17は、景品管理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る遊技媒体計数システム及び景品管理装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、本実施例では、説明の便宜上、計数機で計数したパチンコ玉数をレシートにバーコード印刷するとともに、このレシートに印刷されたバーコードを景品管理装置で読み取って景品交換する場合を中心に説明する。なお、レシートに印刷されたバーコードのパチンコ玉数を正とするのではなく、計数機で計数されたパチンコ玉数を管理装置で管理し、景品管理装置が管理装置からパチンコ玉数を正とする場合に適用することもできる。また、計数機で計数したパチンコ玉数を会員カードや一般カードに関連付ける場合に適用することもできる。
【実施例1】
【0024】
図1は、実施例1に係る遊技場システムの構成図である。同図に示すように、遊技店内には、1玉4円でパチンコ玉を貸し出す4円コーナーと、1玉1円でパチンコ玉を貸し出す1円コーナーとが設けられている。そして、この4円コーナーには、島コントローラ30aと、複数の遊技機20aと、各遊技機20aに併設された複数の台間カード処理機10aと、4円用計数機80aと、レシート・会員カード端末機90aとが配設されている。各台間カード処理機10aは、島コントローラ30aに接続されて遊技島を形成する。
【0025】
同様に、1円コーナーには、島コントローラ30bと、複数の遊技機20bと、各遊技機20bに併設された複数の台間カード処理機10bと、1円用計数機80bと、レシート・会員カード端末機90bとが配設されている。各台間カード処理機10bは、島コントローラ30bに接続されて遊技島を形成する。
【0026】
また、ホールコンピュータ40や管理装置50が事務所に設置される。管理装置50は、会員情報やカード情報を管理する装置である。また、景品交換カウンタには、リーダライタ70及びバーコードリーダ67が接続された景品管理装置60が配設されている。そして、景品管理装置60、ホールコンピュータ40、管理装置50、島コントローラ30a及び30b(以下、「島コントローラ30」と総称する)及びレシート・会員カード端末機90a及び90b(以下、「レシート・会員カード端末機90」と総称する)は、通信回線を通じて接続されている。
【0027】
遊技機20a及び20b(以下、「遊技機20」と総称する)は、パチンコ玉を遊技領域に打ち込んで遊技客がパチンコ遊技を行うパチンコ機等の装置である。台間カード処理機10a及び10b(以下、「台間カード処理機10」と総称する)は、遊技機20に対する玉貸し処理を行う装置である。なお、遊技機20は、いわゆる「イン」と「アウト」の情報をホールコンピュータ40に対して通知し、台間カード処理機10は、「貸出玉数」の情報をホールコンピュータ40に通知する。ホールコンピュータ40で厳正な売上げ管理を行うためである。
【0028】
景品管理装置60は、計数玉、貯玉及び持玉の景品交換処理を行う装置である。この景品管理装置60には、リーダライタ70及びバーコードリーダ67が接続されている。リーダライタ70は、カードの挿入を受け付けた際に、該カードのカードIDを読み取る装置である。バーコードリーダ67は、レシート・会員カード端末機90が発行した計数レシートの読み取り等を行う。この景品管理装置60の詳細な説明については後述する。
【0029】
4円用計数機80aは、1玉4円の貸出レートで貸し出されたパチンコ玉を用いて遊技客が獲得したパチンコ玉数を計数し、計数結果である獲得玉数をレシート・会員カード端末機90aに通知するとともに、所定数の玉数を計数する度にパルス信号をホールコンピュータ40に対して送信する。レシート・会員カード端末機90aは、4円用計数機80aから通知された獲得玉数及び装置内部に記憶した基本貸出レート(1玉4円)等の計数情報をバーコード印刷するとともに、店員及び遊技客が視認できるように文字印刷した計数レシートを発行する。
【0030】
1円用計数機80bは、上記4円用計数機80aと同様に、1玉1円の貸出レートで貸し出されたパチンコ玉を用いて遊技客が獲得したパチンコ玉数を計数し、計数結果である獲得玉数をレシート・会員カード端末機90bに通知するとともに、所定数の玉数を計数する度にパルス信号をホールコンピュータ40に対して送信する。レシート・会員カード端末機90bは、1円用計数機80bから通知された獲得玉数及び装置内部に記憶した基本貸出レート(1玉1円)等の計数情報をバーコード印刷するとともに、店員及び遊技客が視認できるように文字印刷した計数レシートを発行する。
【0031】
ここで、遊技店では、上記4円コーナーと1円コーナーのフロア(階数)を分けたり、壁を設けたりして明確に区分けするのが通常であるが、遊技店内のスペース等の関係で4円コーナーと1円コーナーが明確に分けられない場合がある。このような場合に、4円コーナーで遊技客が獲得した獲得玉数を1円用計数機80bに誤って投入してしまう可能性がある。
【0032】
かかる事態に対応するために、本実施例1に係るレシート・会員カード端末機90では、装置内部に記憶した基本貸出レートを正しい指定貸出レートに訂正する機能を付与している。具体的には、4円用計数機80a及び1円用計数機80b(以下、「計数機80」と総称する)は、指定貸出レートを受け付けたならば、基本貸出レートではなく指定貸出レートをレシートにバーコード印刷するとともに、装置内部に記憶した該レシート・会員カード端末機90が併設される計数機80の号機番号と指定貸出レートの情報を含む訂正情報をホールコンピュータ40に対して通知する。かかる訂正処理について図2を用いて説明する。
【0033】
図2は、実施例1に係る基本貸出レートの訂正を説明するための説明図である。同図では、遊技客が1円コーナーに配設された遊技機20bを用いて獲得したパチンコ玉B1を4円コーナーに配設された4円用計数機80aに誤投入した場合を示している。
【0034】
4円用計数機80aは、パチンコ玉B1を計数したならば、レシート・会員カード端末機90aに対して計数結果を通知するとともに、所定のパチンコ玉数(例えば、10玉)を計数する度にホールコンピュータ40にパルス信号を送信する。ホールコンピュータ40は、4円用計数機80aからパルス信号を受信する度に、内部メモリに1パルス分の玉数(10玉)を加算し、連続するパルス信号の受信を終えたならば、内部メモリに記憶した玉数と基本貸出レート(1玉4円)により集計データ45bを更新する。ここでは、パチンコ玉数1000玉分に相当する100パルスがホールコンピュータ40に送信された状況を示しているため、ホールコンピュータ40の集計データ45bには、最初のパルス信号を受信した日時(計数日時)、玉数1000玉、4円用計数機80aの号機番号及び該4円用計数機80aの基本貸出レートである「1玉4円」が集計データ45bに追加登録されることになる。
【0035】
レシート・会員カード端末機90aは、基本貸出レートとして1玉4円を記憶しており、発行制御部97aは、原則として玉数及び基本貸出レートをバーコード印刷した計数レシートを発行する。ただし、指定貸出レート受付部97bが基本貸出レートと異なる指定貸出レート(例えば、1玉1円)を受け付けた場合には、玉数及び指定貸出レートをバーコード印刷した計数レシートR1を発行する。また、通知部97cは、指定貸出レート受付部97bが基本貸出レートと異なる指定貸出レートを受け付けた場合には、玉数、指定貸出レート及び4円用計数機80aの号機番号を訂正データ45cとしてホールコンピュータ40に通知する。ホールコンピュータ40は、かかる訂正データ45cを受信したならば、この訂正データ45cを用いて集計データ45bを訂正処理する。
【0036】
このように、レシート・会員カード端末機90aが基本貸出レートを指定貸出レートに訂正した計数レシートR1を発行することにより、景品管理装置60は、この計数レシートR1からバーコードリーダ67で読み取った指定貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レートで玉数を景品交換処理することができる。なお、かかる交換レートは、等価交換の場合には貸出レートと一致し、遊技店が交換手数料を徴収する場合には貸出レートから交換手数料率を減じた値となる。また、ホールコンピュータ40は、レシート・会員カード端末機90aから受信した訂正データ45cを用いて集計データ45bを訂正することができる。
【0037】
次に、図1に示した4円用計数機80a及びレシート・会員カード端末機90aの外観構成について説明する。なお、1円用計数機80b及びレシート・会員カード端末機90bの外観構成についても、4円用計数機80a及びレシート・会員カード端末機90aと同様のものとなるため、ここではその説明を省略する。図3は、図1に示した4円用計数機80a及びレシート・会員カード端末機90aの外観構成を示す図である。同図(a)には、4円用計数機80aの斜視図を示し、同図(b)にはレシート・会員カード端末機90aの斜視図を示している。なお、この4円用計数機80a及びレシート・会員カード端末機90aは、図示しないケーブルで接続されている。
【0038】
図3(a)に示すように、4円用計数機80aは、ホッパユニット81と、表示部82と、玉返却部83とを有する。ホッパユニット81は、底部に開口部を有する受け皿と、この受け皿の開口部から流れ落ちるパチンコ玉を装置外部のバックヤードに搬送する搬送通路と、該搬送通路上に設けられた玉計数部とを有する。このホッパユニット81の受け皿に投入されたパチンコ玉は、開口部を経由して搬送通路上を搬送される過程で玉計数部により計数される。この計数結果は、表示部82に表示されるとともに、レシート・会員カード端末機90aに通知される。また、計数部で所定の玉数(例えば、10玉)が計数される度に、図示しないパルス発生部から発生されたパルス信号がホールコンピュータ40に送信される。玉返却部83は、端数返却操作を受け付けた場合に端玉を返却する処理部である。
【0039】
また、図3(b)に示すように、レシート・会員カード端末機90aは、表示操作部91と、特殊操作ボタン92と、レシート発行部93と、カードリーダライタ94と、携帯端末リーダライタ95とを有する。特殊操作ボタン92は、指定貸出レートの指定を行うことのできる「レート選択」のタブを表示操作部91の表示画面上に表示させる操作を受け付けるための操作手段である。この特殊操作ボタン92には、店員用の鍵で施錠したり、カバーを施してもよい。また、ここでは説明の便宜上、特殊操作ボタン92をレシート・会員カード端末機90aの側面上部に設けることとしたが、レシート・会員カード端末機90aの背面等に設けることもできる。
【0040】
表示操作部91は、タッチパネル式のカラー液晶ディスプレイ等からなり、店員は、この表示操作部91を用いて指定貸出レートの指定を行う。例えば、この表示操作部91の表示画面上の「レート選択」のタブを押下操作すると、遊技店が採用する複数の貸出レートの一覧が表示画面に表示され、該当する貸出レートを押下操作することで、指定貸出レートを設定することができる。
【0041】
レシート発行部93は、4円用計数機80aにより計数された玉数及び貸出レート等がバーコード印刷された計数レシートを発行する感熱式プリンタ等の印刷部である。この計数レシートには、原則として玉数とともに基本貸出レートがバーコード印刷されるが、指定貸出レートが指定された場合には、玉数とともに指定貸出レートがバーコード印刷される。
【0042】
カードリーダライタ94は、会員カード及び一般カードに対するデータの読み書きを行うリーダライタであり、計数レシートの代わりに会員カード又は一般カードを用いる場合に利用される。携帯端末リーダライタ95は、非接触ICカード又はICチップ内蔵の携帯電話機との間で非接触によるデータの授受を行うリーダライタであり、計数レシートの代わりに携帯端末を用いる場合に利用される。
【0043】
次に、図3(b)に示したレシート・会員カード端末機90aの内部構成について説明する。なお、レシート・会員カード端末機90bの内部構成についてはレシート・会員カード端末機90aと同様であるので説明を省略する。図4は、図3(b)に示したレシート・会員カード端末機90aの内部構成を示す図である。同図に示すように、このレシート・会員カード端末機90aは、4円用計数機80aに接続されている。
【0044】
レシート・会員カード端末機90aは、すでに説明した表示操作部91、特殊操作ボタン92、レシート発行部93、カードリーダライタ94及び携帯端末リーダライタ95に加えて、通信部96、制御部97及び記憶部98を有する。通信部96は、ホールコンピュータ40及び景品管理装置60と通信するためのインタフェースである。
【0045】
記憶部98は、フラッシュメモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、基本貸出レート98a及び計数機号機番号98bを記憶する。基本貸出レート98aは、このレシート・会員カード端末機90aが取扱対象とするパチンコ玉の基本貸出レートを意味し、4円パチンコ区間に配設されているレシート・会員カード端末機90aの基本貸出レート98aは「1玉4円」となる。計数機号機番号98bは、遊技店に配設された複数の計数機を一意に識別するための識別情報であり、例えば「01」等が付与される。
【0046】
制御部97は、レシート・会員カード端末機90aを全体制御する制御部であり、発行制御部97a、指定貸出レート受付部97b及び通知部97cを有する。指定貸出レート受付部97bは、表示操作部91により操作入力された指定貸出レートを受け付ける処理部である。
【0047】
発行制御部97aは、指定貸出レート受付部97bにより指定貸出レートを受け付けない場合には、4円用計数機80aにより計数された玉数及び記憶部98に記憶した基本貸出レート98a等の計数情報をバーコード印刷するとともに、視認可能に印字した計数レシートを発行するようレシート発行部93に指示する。また、指定貸出レート受付部97bにより指定貸出レートを受け付けた場合には、4円用計数機80aにより計数された玉数及び指定貸出レート等の計数情報をバーコード印刷するとともに、視認可能に印字した計数レシートを発行するようレシート発行部93に指示する。
【0048】
通知部97cは、指定貸出レート受付部97bが基本貸出レートと異なる指定貸出レートを受け付けた場合に、4円用計数機80aの計数機号機番号98b、指定貸出レート及び計数日時等を含む訂正データ45cをホールコンピュータ40に通知する処理部である。すでにパルス信号としてホールコンピュータ40に送信されたデータを修正するためである。
【0049】
ホールコンピュータ40は、4円用計数機80aから受信したパルス信号に基づいて、4円用計数機80aの計数機号機番号98b及び該4円用計数機80aの基本貸出レートを対応付けて集計データ45bとして管理するが、レシート・会員カード端末機90aから訂正データ45cを受信したならば、この訂正データ内の計数機号機番号98b及び計数日時等により訂正対象となるデータを特定し、その基本貸出レートを指定貸出レートに訂正する。これにより、パルス信号として受信したデータを適正なデータに置き換えることができ、正確な売上げ管理等に資することが可能となる。
【0050】
なお、ここでは説明の便宜上、レシート発行部93から発行した計数レシートのみに基づいて景品交換処理する場合を示したが、計数レシートにバーコード印刷した計数情報を計数レシートのレシート番号とともに景品管理装置60に送信しデータベース管理しても良い。この場合、景品管理装置60は、計数レシートのバーコードを読み取ると、読み取った内容とデータベースに記憶された内容を照合する。このように計数レシートを照合することは、計数レシートの偽造の防止対策として有効である。
【0051】
また、計数レシートの代わりに会員カード又は一般カードを用いる場合には、計数レシートにバーコード印刷される情報が会員カード又は一般カードに書き込まれる。さらに、計数レシートの代わりに非接触ICカード又はICチップ内蔵の携帯端末を用いる場合には、計数レシートにバーコード印刷される情報が携帯電話に受け渡される。
【0052】
次に、図1に示した景品管理装置60の外観構成を説明する。図5は、図1に示した景品管理装置60の外観構成を示す図である。同図には正面上方(景品交換カウンタの店員側)から見た景品管理装置60の斜視図を示している。
【0053】
図5に示すように、景品管理装置60の前面には、店側表示部61、操作部62、レシート発行部63及びバーコードリーダ67が設けられている。ここでは、説明の便宜上図示省略したが、電源スイッチやメモリカード差込口なども設けられる。なお、本実施例1で用いる景品管理装置60の内部構成については、従来技術のものと同様であるのでその詳細な説明は省略する。
【0054】
店員は、レシート・会員カード端末機90で発行された計数レシートを遊技客から受け取ったならば、バーコードリーダ67で計数レシートに印字されたバーコードを読み取り、景品交換対象となる玉数並びに景品交換を行う基本貸出レート又は指定貸出レートを特定し、この貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レートで玉数を景品交換処理することになる。
【0055】
店側表示部61は、操作者である遊技店の店員用の表示部(兼、操作部)であり、タッチパネルカラー液晶ディスプレイ等からなる。この店側表示部61には、景品交換処理する際に用いられる上記交換レート及び交換対象となる玉数等が表示される。
【0056】
操作部62は、テンキー、専用キー及びモードキー等の複数のキーからなり、景品交換操作入力などを行う際に使用される。レシート発行部63は、登録リスト及び集計リスト等の各種レシートを発行処理する発行部であり、感熱式プリンタ等からなる。バーコードリーダ67は、計数レシートに印字されたバーコードを読み取って、情報内容を特定する。
【0057】
次に、ホールコンピュータ40の内部構成について説明する。図6は、図1に示したホールコンピュータ40の内部構成を示す図である。同図に示すように、このホールコンピュータ40は、表示部41、操作部42、制御部43、通信部44及び記憶部45を有する。
【0058】
表示部41は、例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。また、操作部42は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。通信部44は、景品管理装置60、島コントローラ30及びレシート・会員カード端末機90等と通信を行うための通信インタフェースである。
【0059】
記憶部45は、フラッシュメモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、レート設定データ45a、集計データ45b及び訂正データ45cを記憶する。レート設定データ45aは、台間カード処理機10、4円用計数機80a及び1円用計数機80bの各々について設定された基本貸出レートを示すデータである。
【0060】
集計データ45bは、遊技店全体の売上げ集計用のデータであり、4円用計数機80a及び1円用計数機80bに投入された玉数が貸出レート等に対応付けられている。具体的には、図7(a)に示すように、集計データ45bには、計数日時、玉数、号機番号、発行連番及びレート情報が含まれる。計数日時は、計数を行った日時であり、玉数は計数した玉の数である。号機番号は計数を行った計数機を一意に識別する識別情報であり、発行連番は該号機番号を有する計数機が発行したレシートを一意に識別する識別情報である。レート情報は、計数した玉の貸出レートを示す情報であり、計数機からパルスを受信した場合には、どの計数機からのパルスであるかに基づいて、レート設定データ45aを参照して決定される。
【0061】
図7(a)の例では、2011年9月19日10時15分に号機番号2番の計数機が発行連番0001として560玉を計数しており、この貸出レートは1玉1円である。同様に、2011年9月19日10時42分に号機番号1番の計数機が発行連番0001として850玉を計数しており、この貸出レートは1玉4円である。また、2011年9月19日21時26分に号機番号1番の計数機が発行連番0010として1000玉を計数しており、この貸出レートは1玉4円である。
【0062】
なお、ここではその詳細な説明を省略するが、この集計データ45bには、遊技機20のアウト信号及びセーフ信号に伴う玉数、台間カード処理機10から貸し出したパチンコ玉数、景品管理装置60で景品交換処理された玉数なども含まれる。
【0063】
訂正データ45cは、レシート・会員カード端末機90により生成された集計データ45bを訂正する際に用いられるデータである。この訂正データ45cには、計数日時、玉数、号機番号、発行連番、訂正前の貸出レートである基本貸出レート、訂正後の貸出レートである指定貸出レート及び貸出レートの訂正操作を行った店員の店員識別番号が含まれる。具体的には、図7(b)の例では、訂正データ45cは、2011年9月19日21時26分に号機番号1番の計数機が発行連番0010として計数した1000玉を基本貸出レート「1玉4円」から指定貸出レート「1玉1円」に訂正したこと、また貸出レートの訂正を行った店員の店員識別番号が01であることを示している。この訂正データ45cの内容を反映することで、集計データ45bを訂正することができる。なお、訂正データ45cは、その内容を集計データ45bに反映した後も残しておくことで、貸出レートの訂正履歴として利用可能である。
【0064】
図7(c)は、訂正を行った集計データ45bであり、図7(a)と比較すると2011年9月19日21時26分に号機番号1番の計数機が発行連番0010として計数した1000玉の貸出レートが1玉4円から1玉1円に訂正されている。
【0065】
制御部43は、ホールコンピュータ40を全体制御する制御部であり、計数結果管理部43a及び集計データ訂正部43bを有する。計数結果管理部43aは、計数結果である玉数と貸出レートとを集計データ45bを用いて管理する。集計データ訂正部43bは、訂正データ45cを用いて集計データ45bを訂正する。
【0066】
次に、図4に示したレシート・会員カード端末機90aの処理動作について説明する。なお、レシート・会員カード端末機90bの処理動作についてはレシート・会員カード端末機90aと同様であるので説明を省略する。図8は、レシート・会員カード端末機90aの表示操作部91に表示される画面を説明するための説明図である。
【0067】
レシート・会員カード端末機90aは、初期状態において図8に示した待機状態画面D1を表示操作部91に表示している。待機状態画面D1には、例えば「玉を流してください」等のメッセージを表示する。店員又は遊技客が4円用計数機80aのホッパユニット81に玉を投入すると、4円用計数機80aは玉の計数を開始してレシート・会員カード端末機90aは計数開始を通知する。
【0068】
レシート・会員カード端末機90aは、4円用計数機80aから計数開始の通知を受けると表示操作部91に計数中画面D2を表示する。計数中画面D2には、例えば「計数中」等のメッセージを表示する。4円用計数機80aは玉の計数が終了するとレシート・会員カード端末機90aに通知する。レシート・会員カード端末機90aは、計数終了の通知を受けると、表示操作部91に計数終了画面D3を表示する。計数終了画面D3には、例えば「ボタンを押してください」等のメッセージとともに「全部発行」タブ及び「端数返却」タブを表示する。「全部発行」タブは、計数した玉を全て発行処理する操作を受け付けるタブである。また、「端数返却」タブは、特殊景品に交換できる玉数分を計数レシートとして発行し、残りの端数分を玉返却部83から玉として返却する操作を受け付けるタブである。
【0069】
店員が計数終了画面D3の「全部発行」タブ又は「端数返却」タブを押下操作すると、レシート・会員カード端末機90aは発行処理する玉数を確定し、レシート情報を作成する。レシート情報は、計数レシートに印刷する内容を定める情報であり、玉数、貸出レート、計数機の号機番号、レシート番号、計数に立ち会った店員の識別番号及び計数日時等を含む。なお、計数に立ち会った店員の店員識別番号は、計数開始時(連続的に処理する場合は、最初の計数処理時)に店員カードを読み取らせることで取得される。
【0070】
なお、貯玉する場合には、レシート・会員カード端末機90aは、会員カード又は一般カードのカードID、貸出レート及び玉数を管理装置50に送信し、管理装置50が記憶するカードデータにおいて該カードID及び貸出レートに関連付けられた貯玉数を加算処理させることでカードデータを更新する。この更新を行っている間、レシート・会員カード端末機90aは表示操作部91に更新中画面D4を表示する。更新が終了した場合には、貯玉を行ったのであれば貯玉結果画面D6を表示する。貯玉結果画面D6は、各貸出レートの貯玉の状態を表示する。図8では、一例として貯玉1に5500個、貯玉2に7000個が表示されている。また、計数レシートの発行を行うのであれば、レシート発行部93が計数レシートを発行処理している間、レシート発行画面D5を表示する。レシート発行画面D5は「レシート発行中」のメッセージと玉数とを表示する。図8では、一例として1000玉の計数レシートを発行処理する場合を示している。
【0071】
レシート発行画面D5又は貯玉結果画面D6の表示後、レシート・会員カード端末機90aは「ありがとうございました」等のメッセージを表示する終了画面D7を表示操作部91に表示する。そして、終了画面D7への表示開始から所定時間経過後、レシート・会員カード端末機90aは表示操作部91に待機状態画面D1を表示する。
【0072】
ここで、計数中画面D2又は計数終了画面D3の表示中に、店員が特殊操作ボタン92を押下操作すると、レシート・会員カード端末機90aは表示操作部91に店員用操作画面D8を表示する。店員用操作画面D8は、「レート変更」タブ及び「集計」タブ等を含む店員用の操作メニュー画面である。なお、店員操作画面D8には、「終了」タブも設けられており、「終了」タブを押下操作することで、計数中画面D2又は計数終了画面D3に戻ることができる。また、特殊操作ボタン92を操作する際に、店員識別番号を入力させることにより、貸出レートの訂正を行なった店員の店員識別番号を取得することができる。
【0073】
店員が店員用操作画面D8の「レート変更」タブを押下操作すると、レシート・会員カード端末機90aは表示操作部91にレート選択画面D9を表示する。レート選択画面D9は、現在の貸出レートとして基本貸出レート98aの値「4円」を表示するとともに、選択可能な指定貸出レートとして「1円」「2円」「0.5円」を表示する。ここで表示される指定貸出レートは、店内の他のコーナーで運用されるレートが、予め設定記憶されている。また、レート選択画面D9には、「取消」タブも設けられており、「取消」タブを押下操作することで、店員用操作画面D8に戻ることができる。
【0074】
レート選択画面D9において店員がいずれかの貸出レートを選択すると、レシート・会員カード端末機90aは選択された貸出レートを指定貸出レートとする。その後、レシート・会員カード端末機90aは、4円用計数機80aの計数が継続中であれば表示操作部91に計数中画面D2’を表示し、4円用計数機80aの計数が終了していれば表示操作部91に計数終了画面D3’を表示する。
【0075】
計数中画面D2’は、計数中画面D2に指定貸出レートを追加表示した画面である。図8では、「1円」を選択した場合の計数中画面D2’を示しており、「1円選択中」を表示している。また、計数終了画面D3’は、計数終了画面D3に指定貸出レートを追加表示した画面であり、計数終了画面D3と同様に「全部発行」タブ及び「端数返却」タブを有する。
【0076】
店員が計数終了画面D3’の「全部発行」タブ又は「端数返却」タブを押下操作すると、レシート・会員カード端末機90aは発行処理する玉数を確定し、レシート情報を作成する。
【0077】
貯玉する場合には、レシート・会員カード端末機90aは、会員カード又は一般カードのカードID、貸出レート及び玉数を管理装置50に送信し、管理装置50が記憶するカードデータにおいて該カードID及び貸出レートに関連付けられた貯玉数を加算処理させることでカードデータを更新する。この更新を行っている間、レシート・会員カード端末機90aは表示操作部91に更新中画面D4’を表示する。更新が終了した場合には、貯玉を行ったのであれば貯玉結果画面D6’を表示する。また、計数レシートの発行を行うのであれば、レシート発行部93が計数レシートを発行処理している間、レシート発行画面D5を表示する。更新中画面D4’、レシート発行画面D5’及び貯玉結果画面D6’においても、図8に示したように指定貸出レートを追加表示する。
【0078】
レシート発行画面D5’又は貯玉結果画面D6’の表示後、レシート・会員カード端末機90aは「ありがとうございました」等のメッセージを表示する終了画面D7を表示操作部91に表示する。そして、終了画面D7への表示開始から所定時間経過後、レシート・会員カード端末機90aは表示操作部91に待機状態画面D1を表示する。
【0079】
図9は、レシート・会員カード端末機90aの処理手順を示すフローチャートである。図9に示すように、レシート・会員カード端末機90aは、4円用計数機80aから計数情報を取得する(ステップS101)。この計数情報の取得の間に、図8を用いて説明したように、表示操作部91には待機状態画面D1、計数中画面D2及び計数終了画面D3が表示される。
【0080】
指定貸出レート受付部97bは、指定貸出レートを受け付けたか否かを判定する(ステップS102)。具体的には、図8で説明したように、店員又は遊技客が計数終了画面D3で全部発行ボタン若しくは端数返却ボタンを押下操作するまでに、指定貸出レートの選択が行われたか否かを判定する。
【0081】
指定貸出レートを受け付けていなければ(ステップS102;No)、発行制御部97aは、基本貸出レート98aを貸出レートとしてレシート情報を作成する(ステップS107)。基本貸出レートは、レシート・会員カード端末機90aの場合は1玉4円である。ステップS107の後、発行制御部97aは、基本貸出レートで計数レシートを発行制御して(ステップS108)、処理を終了する。具体的には、レシートの発行制御は、ステップS107で作成したレシート情報をバーコード印刷するとともに店員及び遊技客に視認可能に印字して発行するようレシート発行部93に指示する制御である。
【0082】
一方、指定貸出レートを受け付けていれば(ステップS102;Yes)、発行制御部97aは指定貸出レートを貸出レートとしてレシート情報を作成する(ステップS103)。上述したように、レシート情報は、玉数、貸出レート、計数機の号機番号、レシート番号、計数に立ち会った店員の識別番号及び計数日時等を含むが、貸出レートについては指定貸出レートを受け付けていなければ基本貸出レートとなり、指定貸出レートを受け付けていれば基本貸出レートとなるのである。
【0083】
ステップS103の後、通知部97cは、訂正データ45cをホールコンピュータ40に送信する(ステップS104)。訂正データ45cは、計数日時、玉数、号機番号、発行連番、基本貸出レート、指定貸出レート及び店員識別番号(貸出レートの訂正を行った店員の識別情報)を含む。訂正データ45cに指定貸出レートが含まれていれば、基本貸出レートがなくとも集計データ45bの訂正は可能であるが、基本貸出レートを訂正データ45cに含めることで、訂正前の貸出レートが基本貸出レートと一致するかを確認し、訂正の正当性を確認できる。訂正データ45cは、ホールコンピュータ40に送信された後も、レシート・会員カード端末機90aに記憶される。
【0084】
ステップS104の後、発行制御部97aは、指定貸出レートで計数レシートを発行制御して(ステップS105)、貸出レートをリセットし(ステップS106)、処理を終了する。具体的には、レシートの発行制御は、ステップS104で作成したレシート情報をバーコード印刷するとともに店員及び遊技客に視認可能に印字して発行するようレシート発行部93に指示する制御である。また、貸出レートのリセットは、指定貸出レートを基本貸出レートに戻す処理である。
【0085】
図10は、レシート・会員カード端末機90aが発行した計数レシートの具体例の説明図である。図10に示した計数レシートR1は、レシート情報をバーコード印刷及び印字したものであり、バーコードR1aが印刷されるとともに、計数日時R1b、レシート番号R1c、店員識別番号R1d、店員氏名R1e、玉数R1f、貸出レートR1g及びレート訂正表示R1hが印字されている。
【0086】
バーコードR1aは、玉数、貸出レート、計数機の号機番号、レシート番号、店員識別番号及び計数日時をバーコード印刷したものである。図10の例では、計数日時R1bは、計数レシートR1が2011年09月19日21時26分に計数した玉の計数レシートであることを示している。レシート番号R1cは、計数機の号機番号と該計数機の計数結果の発行連番であり、計数レシートを一意に識別する識別情報である。図10に示した例では、レシート番号R1cは「0010−001」であり、号機番号が001番の計数機が10枚目に発行した計数レシートであることを示している。また、店員識別番号R1dは、図10では店員識別番号001の店員が計数に立ち会ったことを示し、店員氏名R1eは、該店員の氏名が「AA BB」であることを示している。なお、貸出レートの訂正を行った場合には、店員識別番号R1d及び店員氏名R1eは、貸出レートの訂正を行った店員の店員識別番号及び氏名となる。玉数R1fは、図10では、玉の計数結果が1000個であったことを示している。
【0087】
貸出レートR1gは指定貸出レートを受け付けていなければ基本貸出レート、指定貸出レートを受け付けたならば該指定貸出レートとなる。また、指定貸出レートを受け付けたならば、レート訂正表示R1hを印字する。指定貸出レートを受け付けていない場合には、レート訂正表示R1hは印字しない。図10では、貸出レートは指定貸出レートの「1(=1円)」であり、レート訂正表示R1hを印字している。
【0088】
次に、図6に示したホールコンピュータ40の処理手順を説明する。図11は、ホールコンピュータ40の処理手順を示すフローチャートである。図11に示すように、ホールコンピュータ40は、計数機80からパルスを受信すると(ステップS301;Yes)、集計データ45bを更新する(ステップS202)。
【0089】
ステップS201で集計データ45bの更新をした後又は計数機80からパルスを受信していない場合には(ステップS201;No)、ホールコンピュータ40は、レシート・会員カード端末機90から訂正データ45cを受信したか否かを判定する(ステップS203)。
【0090】
訂正データ45cを受信した場合には(ステップS203;Yes)、集計データ訂正部43bが訂正データ45cを記憶部45に書き込むとともに、訂正データ45cを用いて集計データ45bを訂正する(ステップS204)。
【0091】
ステップS204で集計データ45bを訂正した後又は訂正データ45cを受信していない場合には(ステップS203;No)、ホールコンピュータ40は処理を終了する。処理終了後には、ホールコンピュータ40はステップS201からの処理を繰り返す。
【0092】
上述してきたように、本実施例1では、計数機で計数された遊技媒体数を記録媒体に関連付けて排出する記録媒体処理装置であるレシート・会員カード端末機90aは、遊技媒体の基本貸出レート98aを記憶部98に記憶し、指定貸出レート受付部97bにより指定貸出レートを受け付けない場合には、遊技媒体数及び基本貸出レートを関連付けた記録媒体を発行制御し、指定貸出レート受付部97bにより指定貸出レートを受け付けた場合には、遊技媒体数及び指定貸出レートを関連付けた記録媒体を発行制御するよう構成したので、貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を実施することができる。
【0093】
また、指定貸出レートを受け付けた場合には、レシート・会員カード端末機90aは、遊技媒体数及び指定貸出レートを管理装置であるホールコンピュータ40に通知するので、ホールコンピュータ40の集計データ45bについても効率的に訂正を行うことができる。
【0094】
また、レシート・会員カード端末機90aは、貸出レートの訂正後も訂正データ45cを保存するので、貸出レートの訂正履歴が確認可能である。加えて、訂正データ45cが貸出レート訂正を行った店員の識別情報を含むことで、貸出レート訂正を行った店員を確認可能となる。
【0095】
なお、本実施例では、1円コーナーで獲得したパチンコ玉を4円用計数機80aに投入した場合を例に説明を行ったが、本発明は、4円コーナーで獲得したパチンコ玉を1円用計数機80bで計数する場合など、異なる貸出レート間であれば任意の貸出レート間で適用可能である。また、パチンコ玉に限らず、メダル等任意の遊技媒体について適用可能である。さらに、本実施例では、レシート・会員カード端末機90を計数機80に付設した場合について説明したが、レシート・会員カード端末機90を計数機80に内在させてもよいことはいうまでもない。
【0096】
図12は、レシート・会員カード端末機の機能を内在する一体型の計数機100の外観構成を示す図である。同図に示すように、一体型の計数機100は、ホッパユニット81、玉返却部83、レシート発行部93、カードリーダライタ94、携帯端末リーダライタ95及び表示操作部101を有する。
【0097】
ホッパユニット81及び玉返却部83の構成及び動作は、図4(a)に示した4円用計数機80aのホッパユニット81及び玉返却部83と同様であるので説明を省略する。また、レシート発行部93、カードリーダライタ94及び携帯端末リーダライタ95の構成及び動作は、図3(b)に示したレシート・会員カード端末機90aのレシート発行部93、カードリーダライタ94及び携帯端末リーダライタ95と同様であるので説明を省略する。表示操作部101は、タッチパネル式のカラー液晶ディスプレイ等からなり、店員は、この表示操作部101を用いて指定貸出レートの指定を行う。
【0098】
次に、図12に示した一体型の計数機100の内部構成について説明する。図13は、図12に示した一体型の計数機100の内部構成を示す図である。同図に示すように、計数機100は、すでに説明した表示操作部101、ホッパユニット81、玉返却部83、レシート発行部93、カードリーダライタ94及び携帯端末リーダライタ95に加えて、通信部96、記憶部98、計数部102、パルス出力部103及び制御部104を有する。ここで、通信部96及び記憶部98の構成及び動作は、図4に示したレシート・会員カード端末機90aの通信部96及び記憶部98と同様であるので説明を省略する。
【0099】
計数部102は、ホッパユニット81の受け皿に投入されたパチンコ玉が搬送される搬送通路の近傍に設けられ、搬送経路に赤外線等の発光及びその反射光の受光を行うことでパチンコ玉の通過を検知して制御部104に通知する。パルス出力部103は、計数部102で所定の玉数(例えば、10玉)が計数される度に、パルス信号をホールコンピュータ40に送信する。
【0100】
制御部104は、計数機100を全体制御する制御部であり、レシート・会員カード端末機90aと同様の発行制御部97a、指定貸出レート受付部97b及び通知部97cに加えて計数制御部104aを有する。計数制御部104aは、遊技客によって獲得されたパチンコ玉の計数制御を行う処理部である。具体的には、ホッパユニット81にパチンコ玉が投入されると、計数部102から獲得玉の通過を通知する信号が出力されるので、一定時間(例えば、3秒)についてかかる信号が検出されなくなるまでカウントアップを継続することでパチンコ玉の計数を行う。また、計数制御部104aは、所定の玉数(例えば、10玉)を計数する度に、パルス出力部103にパルス信号の生成及び送信を要求する。計数部102から信号が検出されなくなってから一定時間が経過したならば、計数制御部104aは、計数結果の出力をレシートの発行によって行う場合には、発行制御部97aにレシートを発行させる。
【0101】
本実施例における貸出レートの訂正について、店員の識別情報に対して権限を設定し、店員のうち権限を有する者のみが貸出レートの訂正を行えるようにしてもよい。さらに、貸出レート訂正の権限にレベルを設定し、例えば1玉4円から1玉1円のように貸出レートを下げることのできる権限レベルと、1玉1円から1玉4円のように貸出レートを上げることのできる権限レベルとを異ならせてもよい。
【0102】
なお、本実施例では、計数レシートを発行する場合における貸出レート訂正について具体的に説明したが、会員カードや一般カードに獲得玉数を関連付ける場合にも適用可能である。図14は、会員カードや一般カードに獲得玉数を関連付ける場合のレート変更を説明するための説明図である。同図では、遊技客が1円コーナーに配設された遊技機20bを用いて獲得したパチンコ玉B1を4円コーナーに配設された4円用計数機80aに誤投入して、獲得玉数を会員カードや一般カードに関連付けた場合を示している。
【0103】
4円用計数機80aは、パチンコ玉B1を計数したならば、レシート・会員カード端末機90aに対して計数結果を通知するとともに、所定のパチンコ玉数(例えば、10玉)を計数する度にホールコンピュータ40にパルス信号を送信する。4円用計数機80aからパルス信号を受信する度に、内部メモリに1パルス分の玉数(10玉)を加算し、連続するパルス信号の受信を終えたならば、内部メモリに記憶した玉数と基本貸出レート(1玉4円)により集計データ45bを更新する。
【0104】
レシート・会員カード端末機90aは、会員カードや一般カードからカードIDを読み出し、管理装置50と通信してカードデータ50aを更新処理する。カードデータ50aは会員カードや一般カードのカードIDと貯玉数を対応させたデータである。貯玉数は、貸出レート毎に記憶しておく。
【0105】
レシート・会員カード端末機90aは、基本貸出レートとして1玉4円を記憶しており、発行制御部97aは、原則としてカードデータ50aにおいて会員カードや一般カードから読み出したカードID及び基本貸出レートに関連付けられた貯玉数を加算処理させる。ただし、指定貸出レート受付部97bが基本貸出レートと異なる指定貸出レート(例えば、1玉1円)を受け付けた場合には、会員カードや一般カードから読み出したカードID及び指定貸出レートに関連付けられた貯玉数を加算処理させる。また、通知部97cは、指定貸出レート受付部97bが基本貸出レートと異なる指定貸出レートを受け付けた場合には、玉数、指定貸出レート及び4円用計数機80aの号機番号を訂正データ50bとして管理装置50に通知する。管理装置50は、訂正データ50bをホールコンピュータ40に訂正データ45cとして送信する。ホールコンピュータ40は、かかる訂正データ45cを受信したならば、この訂正データ45cを用いて集計データ45bを訂正処理する。
【0106】
このようにレシート・会員カード端末機90aが指定貸出レートの貯玉数に加算することにより、景品管理装置60は、会員カードや一般カードのカードIDをリーダライタ70で読み取ってカードデータ50aを参照することで、指定貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レートで玉数を景品交換処理することができる。
【0107】
また、ホールコンピュータ40は、管理装置50から受信した訂正データ45cを用いて集計データ45bを修正することができる。なお、図14ではレシート・会員カード端末機90aが管理装置50を経由して訂正データ45cをホールコンピュータ40に送信するように構成したが、レシート・会員カード端末機90aからホールコンピュータ40に直接訂正データ45cを送信してもよい。また、管理装置50からホールコンピュータ40に訂正データ45cを送信するとともに、レシート・会員カード端末機90aからホールコンピュータ40にエラーパルスを送信し、貸出レートの訂正を行ったことを通知してもよい。
【0108】
また、レート変更指示に進む特殊操作についても、本実施例に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、店員カードをレシート・会員カード端末機90に読み取らせることで、図8に示した店員用操作画面D8を表示し、店員が店員用操作画面D8のレート変更タブが押下操作したレート変更を行うように構成してもよい。
【0109】
また、本実施例では、指定貸出レートを選択した後、自動的に基本貸出レートに戻る構成を例示して説明を行ったが、店員が指定貸出レートの解除操作を行うまで指定貸出レートによる処理を継続するように構成してもよい。解除操作としては、例えば指定貸出レートを解除するか否かを問い合わせる画面を表示し、店員による選択を受け付ける。
【実施例2】
【0110】
ところで、上記実施例1では、計数処理時にレシート・会員カード端末機90aが貸出レートを訂正処理する場合を示したが、景品交換処理時に景品管理装置が貸出レートの訂正処理を行うこともできる。そこで、本実施例2では、景品管理装置が貸出レートを訂正処理する場合を説明する。なお、本実施例2に係るシステム構成等については、実施例1のものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0111】
図15は、実施例2に係る貸出レート訂正の概要を説明するための説明図である。同図では、遊技客が1円コーナーに配設された遊技機20bを用いて獲得したパチンコ玉B1を4円コーナーに配設された4円用計数機80aに誤投入した場合を示している。
【0112】
4円用計数機80aは、パチンコ玉B1を計数したならば、レシート・会員カード端末機90aに対して計数結果を通知するとともに、所定のパチンコ玉数(例えば、10玉)を計数する度にホールコンピュータ40にパルス信号を送信する。ホールコンピュータ40は、4円用計数機80aからパルス信号を受信する度に、内部メモリに1パルス分の玉数(10玉)を加算し、連続するパルス信号の受信を終えたならば、内部メモリに記憶した玉数と基本貸出レート(1玉4円)により集計データ45bを更新する。ここでは、パチンコ玉数1000玉分に相当する100パルスがホールコンピュータ40に送信された状況を示しているため、ホールコンピュータ40の集計データ45bには、最初のパルス信号を受信した日時(計数日時)、玉数1000玉、4円用計数機80aの号機番号及び該4円用計数機80aの基本貸出レートである「1玉4円」が集計データ45bに追加登録されることになる。
【0113】
レシート・会員カード端末機90a1は、玉数及び貸出レートをバーコード印刷した計数レシートR2を発行する。景品管理装置60aは、バーコードリーダ67で計数レシートR2から玉数及び貸出レートを読み取り、原則として読み取った貸出レート(第1の貸出レート)に対応する交換レートを算定して、該交換レートで玉数を景品交換処理する。ただし、指定貸出レート受付部66dが第1の貸出レートと異なる指定貸出レート(第2の貸出レート)を受け付けた場合には、指定貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レートで玉数を景品交換処理する。また、通知部66eは、指定貸出レートを受け付けた場合には、玉数、指定貸出レート及び計数日時等を含む訂正データ45cをホールコンピュータ40に送信する。ホールコンピュータ40は、かかる訂正データ45cを受信したならば、この訂正データを用いて集計データ45bを訂正処理する。なお、訂正データ45cは、景品管理装置60a及びホールコンピュータ40に記憶され、後から訂正内容を確認できる。
【0114】
このように、景品管理装置60aは、指定貸出レートを受け付けた場合には、指定貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レートで玉数を景品交換処理することができる。また、ホールコンピュータ40は、景品管理装置60aから受信した訂正データ45cを用いて集計データ45bを修正することができる。
【0115】
次に、景品管理装置60aの内部構成を説明する。なお、景品管理装置60aの外観構成は、実施例1の景品管理装置60と同様であるので説明を省略する。図16は、実施例2に係る景品管理装置60aの構成図である。同図に示すように、この景品管理装置60aは、リーダライタ70及び特殊景品払出装置75に接続されている。
【0116】
景品管理装置60は、実施例1で説明した店側表示部61、操作部62、レシート発行部63に加えて、客側表示部64、記憶部65及び制御部66を有する。客側表示部64は、景品管理装置60aの背面(遊技客側)に設けられた遊技客用の表示デバイスであり、例えば蛍光表示管やタッチパネルカラー液晶ディスプレイである。遊技客は、この客側表示部64の表示内容を確認することにより、計数レシートやカードに対応付けられる現在玉数や端数玉数を確認することができる。
【0117】
記憶部65は、フラッシュメモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、景品マスタデータ65a及び景品管理データ65bを記憶する。景品マスタデータ65aは、特殊景品及び一般景品の景品コードごとに景品交換に要する交換玉数を対応づけたテーブルである。景品交換に要する交換玉数は、複数の貸出レートにそれぞれ対応する交換レートごとに設定する。また、景品管理データ65bは、各景品の在庫数や出庫履歴を示すデータである。
【0118】
制御部66は、景品管理装置60を全体制御する制御部であり、景品管理部66a、特殊景品交換処理部66b、一般景品交換処理部66c、指定貸出レート受付部66d及び通知部66eを有する。この制御部66は、店側表示部61及び客側表示部64の表示制御及び操作入力制御を実施する。
【0119】
景品管理部66aは、記憶部65に記憶した景品管理データ65bを用いて景品管理装置60の取扱対象となる特殊景品、一般景品並びにその在庫状況等を管理する管理部である。指定貸出レート受付部66dは、操作部62により操作入力された指定貸出レートを受け付ける処理部である。計数レシートを景品交換カウンタに持ち込んだ遊技客若しくは同行した店員が、計数時に誤投入してしまった旨を申告し、そのことが承認された場合に、景品交換カウンタの店員が所定の操作を行うことにより、指定貸出レートを入力する。
【0120】
特殊景品交換処理部66bは、指定貸出レート受付部66dにより指定貸出レートを受け付けない場合には、バーコードから読み取った第1の貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レート及び獲得玉数により景品交換可能な特殊景品を景品マスタデータ65aに基づいて特定し、特定した特殊景品の種別とその個数を特殊景品払出装置75に通知する処理部である。また、特殊景品交換処理部66bは、指定貸出レート受付部66dにより指定貸出レートを受け付けた場合には、指定貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レート及び獲得玉数により景品交換可能な特殊景品を景品マスタデータ65aに基づいて特定し、特定した特殊景品の種別とその個数を特殊景品払出装置75に通知する。
【0121】
一般景品交換処理部66cは、指定貸出レート受付部66dにより指定貸出レートを受け付けない場合には、バーコードから読み取った第1の貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レート及び獲得玉数の範囲内で景品マスタデータ65aに基づいて一般景品の景品交換処理を行う処理部である。また、一般景品交換処理部66cは、指定貸出レート受付部66dにより指定貸出レートを受け付けた場合には、指定貸出レートに対応する交換レートを算定して、該交換レート及び獲得玉数の範囲内で景品マスタデータ65aに基づいて一般景品の景品交換処理を行う。
【0122】
通知部66eは、指定貸出レート受付部66dが指定貸出レートを受け付けた場合に、玉数、指定貸出レート及び計数日時等を含む訂正データ45cをホールコンピュータ40に通知する。
【0123】
次に、図16に示した景品管理装置60aの処理手順を説明する。図17は、景品管理装置60aの処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、景品管理装置60aは、バーコードリーダ67を用いて計数レシートR2に印刷されたバーコードから玉数、貸出レート等を読み取る(ステップS301)。
【0124】
バーコードから玉数及び貸出レート等を読み取った後、景品が選択入力されるまでに指定貸出レート受付部66dが指定貸出レートを受け付けなければ(ステップS302;No)、特殊景品交換処理部66b及び一般景品交換処理部66cは、バーコードから読み取った玉数及び貸出レートを用いて景品交換処理を行う(ステップS303)。
【0125】
一方、景品が選択入力されるまでに指定貸出レート受付部66dが指定貸出レートを受け付けたならば(ステップS302;Yes)、特殊景品交換処理部66b及び一般景品交換処理部66cは、バーコードから読み取った玉数と指定貸出レートとを用いて景品交換処理を行う(ステップS304)。
【0126】
ステップS304の後、通知部66eは、玉数、指定貸出レート及び計数日時等を含む訂正データ45cをホールコンピュータ40に通知する(ステップS305)。また、訂正データ45cは、第1の貸出レート(訂正前の貸出レート)、計数を行った計数機の号機番号及び貸出レート訂正操作を行った店員の識別情報を含んでもよい。
【0127】
ステップS304又はステップS305で景品交換を行った後、景品管理装置60aは、各景品の在庫数や出庫履歴を示す景品管理データ65bを更新して(ステップS306)、処理を終了する。
【0128】
上述してきたように、本実施例2では、遊技媒体と景品との交換を管理する景品管理装置60aは、遊技媒体の計数結果と遊技媒体の貸出レートとを示すデータを読み取って景品との交換処理を行う際に、指定貸出レートを受け付けたならば、指定貸出レートを用いて景品交換処理を行うよう構成したので、貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力を効率良く軽減するとともに、効率的な訂正処理を実施することができる。
【0129】
また、景品管理装置60aは、指定貸出レートを受け付けた場合には管理装置であるホールコンピュータ40に遊技媒体数及び指定貸出レートを通知するので、ホールコンピュータ40の集計データ45bについても効率的に訂正を行うことができる。
【0130】
また、遊技媒体数及び指定貸出レートが貸出レートの訂正後も訂正データ45cを残すことで、貸出レートの訂正履歴を確認可能となる。加えて、訂正データ45cが貸出レート訂正を行った店員の識別情報を含むことで、貸出レート訂正を行った店員を確認可能となる。
【0131】
なお、本実施例では、1円コーナーで獲得したパチンコ玉を4円用計数機80aに投入した場合を例に説明を行ったが、本発明は、4円コーナーで獲得したパチンコ玉を1円用計数機80bで計数する場合など、異なる貸出レート間であれば任意の貸出レート間で適用可能である。また、パチンコ玉に限らず、メダル等任意の遊技媒体について適用可能である。
【0132】
また、店員の識別情報に対して貸出レート訂正の権限を設定し、店員のうち権限を有する者のみが貸出レート訂正を行えるようにしてもよい。さらに、貸出レート訂正の権限にレベルを設定し、例えば1玉4円から1玉1円のように貸出レートを下げることのできる権限レベルと、1玉1円から1玉4円のように貸出レートを上げることのできる権限レベルとを異ならせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0133】
以上のように、本発明に係る遊技媒体計数システム及び景品管理装置は、貸出レートの異なる計数機に対して遊技媒体を誤投入した場合の人的労力軽減と、効率的な訂正処理に適している。
【符号の説明】
【0134】
10a,10b 台間カード処理機
20a,20b 遊技機
30a,30b 島コントローラ
40 ホールコンピュータ
41,82 表示部
42,62 操作部
43,66,97,104 制御部
43b 集計データ訂正部
44,68,96 通信部
45,65,98 記憶部
45a レート設定データ
45b 集計データ
45c,50b 訂正データ
50 管理装置
50a カードデータ
60,60a 景品管理装置
61 店側表示部
63,93 レシート発行部
64 客側表示部
65a 景品マスタデータ
65b 景品管理データ
66a 景品管理部
66b 特殊景品交換処理部
66c 一般景品交換処理部
66d,97b 指定貸出レート受付部
66e,97c 通知部
67 バーコードリーダ
70 リーダライタ
71,91,101 表示操作部
72 かざし部
73 カード挿入口
74 扉カギ
75 特殊景品払出装置
80a 4円用計数機
80b 1円用計数機
81 ホッパユニット
83 玉返却部
90a,90b,90a1 レシート・会員カード端末機
92 特殊操作ボタン
94 カードリーダライタ
95 携帯端末リーダライタ
97a 発行制御部
98a 基本貸出レート
100 計数機
102 計数部
103 パルス出力部
104a 計数処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技客によって獲得された遊技媒体を計数し、計数した計数結果を所定の記録媒体に関連付けて排出する遊技媒体計数システムにおいて、
計数する遊技媒体の基本交換レートを記憶する基本交換レート記憶手段と、
前記基本交換レートと異なる所定の指定レートを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により指定レートを受け付けた場合には、前記計数結果を当該指定レートに関連付けて処理する計数結果処理手段と
を備えることを特徴とする遊技媒体計数システム。
【請求項2】
前記受付手段は、
店員による所定の操作を受けることを条件に、前記指定レートを受け付け可能となることを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体計数システム。
【請求項3】
前記計数結果処理手段は、
前記計数結果及び前記指定レートを特定可能な情報が記録された計数記録媒体を排出することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技媒体計数システム。
【請求項4】
予め会員登録された遊技客を特定する会員用記録媒体を受け付ける会員用記録媒体受付手段を備え、
前記計数結果処理手段は、
前記計数結果を、前記遊技客の前記指定レートの貯遊技媒体口座に加算する
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技媒体計数システム。
【請求項5】
遊技媒体の計数に伴い、所定の管理装置に対して信号を自動で出力する信号出力手段を備え、
前記計数結果が、前記受付手段によって受け付けられた指定レートに関連付けて処理された場合に、前記指定レートを含み、前記信号手段から出力された計数信号に基づいて前記管理装置で管理される情報を訂正する旨の訂正情報を出力する訂正情報出力手段
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の遊技媒体計数システム。
【請求項6】
遊技客によって獲得された遊技媒体数を特定可能な記録媒体を受け付けて、景品への交換処理を行う景品管理装置において、
前記記録媒体を受け付けた場合に、該記録媒体に関連付けられた遊技媒体数及び第1のレートを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された第1のレートとは異なる第2のレートを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により第2のレートを受け付けた場合には、前記遊技媒体数を前記第2のレートに基づいて景品交換処理する景品交換処理手段と
を備えることを特徴とする景品管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−249652(P2012−249652A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122203(P2011−122203)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】