説明

遊技店情報の掲載代行システム

【課題】上記遊技店情報の掲載料金として適正なコストを算出するための遊技店情報の掲載代行システムを提供すること。
【解決手段】遊技店情報の掲載代行システム1は、遊技店情報を格納する情報サーバー端末11と、来店検知手段21により検知した遊技客に関する来店情報を送信する遊技店端末20と、来店情報に基づいて遊技客にポイントを付与するポイント管理手段121、及び遊技客がポイントを利用して景品を請求するための景品交換手段122を有するポイントサーバー端末12と、システム利用料金を算出する利用料金管理端末13とを含む。景品交換手段122は、遊技店情報の閲覧状態を経由して景品を請求し得る。利用料金管理端末13は、遊技店に請求するシステム利用料金の少なくとも一部として、景品に交換したポイントの数量に応じた第1のシステム利用料金を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技店に関する情報を代行して掲載する遊技店情報の掲載代行システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、遊技店に設置した遊技機の機種情報や出玉情報等を含む遊技店情報を閲覧できるよう、遊技店等がインターネット上に設置するホームページがある。遊技店等は、集客効果を期待し、コストをかけて上記のようなホームページを用意する場合がある。
【0003】
上記のような遊技店のホームページとしては、例えば、遊技店と契約した情報提供会社等が一括して管理するものがある(例えば、特許文献1参照。)。このような遊技店情報の掲載代行システムでは、上記ホームページの掲載期間や掲載する情報量や掲載内容に応じて、システム利用料金を設定する場合がある。
【0004】
しかしながら、上記従来の遊技店情報の掲載代行システムでは、次のような問題がある。すなわち、上記遊技店情報の掲載効果を定量的に算出することが困難であり、それ故、上記遊技店情報の掲載に対する適正なコストを算出することが困難であるため、掲載効果に見合った額のシステム利用料金を設定することが難しいという問題があった。
【0005】
【特許文献1】特開2002−910号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、上記遊技店情報の掲載料金として適正なコストを算出し得る遊技店情報の掲載代行システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、公衆通信回線を介して閲覧可能な状態で遊技店情報を格納する情報サーバー端末と、
遊技客の来店を検知するための来店検知手段を有し、該来店検知手段により検知した遊技客に関する来店情報を送信する遊技店端末と、
該遊技店端末から受信した上記来店情報に基づいて遊技客にポイントを付与するポイント管理手段、及び遊技客が上記ポイントを利用して景品を請求するための景品交換手段を有するポイントサーバー端末と、
上記遊技店情報に係る上記遊技店に請求するシステム利用料金を算出する利用料金管理端末とを含み、
上記利用料金管理端末は、上記遊技店情報に係る上記遊技店に請求する上記システム利用料金の少なくとも一部として、上記景品に交換した上記ポイントの数量に応じた第1のシステム利用料金を算出するように構成してあることを特徴とする遊技店情報の掲載代行システムにある(請求項1)。
【0008】
本発明の遊技店情報の掲載代行システムは、上記公衆通信回線を介して閲覧可能な状態で上記遊技店情報を格納する上記情報サーバー端末と、上記ポイント管理手段及び上記景品交換手段を有する上記ポイントサーバー端末と、上記遊技店情報に係る上記遊技店に請求する上記システム利用料金を算出する上記利用料金管理端末とを備えている。上記遊技店情報の掲載代行システムは、上記公衆通信回線を介した上記遊技店情報の提供と、遊技客へのサービス還元を目的として付与するポイントによる景品交換とを組み合わせたものである。
【0009】
上記遊技店情報の掲載代行システムでは、景品交換に応じて上記第1のシステム利用料金が算出され得る。それ故、上記遊技店情報の掲載代行システムを管理する側は、遊技客を上記遊技店へ来店させ、景品交換を活発に実施させるべく、上記遊技店情報の閲覧により上記遊技客が感じ得る魅力を高めようとし、さらに魅力ある上記景品を提供しようとする。
【0010】
遊技客にあっては、魅力ある上記景品の取得を動機付けとして上記遊技店に来店するようになる。さらに、遊技客にあっては、上記遊技店に来店するからには効率良く遊技したいと望み、その遊技店の上記遊技店情報を活用するようになると期待される。
そして、上記遊技店への遊技客の来店人数が多くなると、それに伴って景品交換される上記ポイントの数量が多くなり得る。上記遊技店にあっては、集客効果を反映した上記ポイントの数量に応じた額の上記第1のシステム利用料金を適正に請求され得るようになる。
【0011】
以上のように、本発明の遊技店情報の掲載代行システムは、上記遊技店情報の掲載料金として適正なコストを算出し得る優れたシステムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明における上記遊技店としては、パチンコ玉を遊技媒体としたパチンコ機を設置した遊技店や、メダルやコイン等を遊技媒体としたパチスロ機を設置した遊技店や、パチンコ機及びパチスロ機を設置した遊技店などがある。
また、上記情報サーバー端末、上記ポイントサーバー端末、及び上記利用料金管理端末と、上記遊技店端末とは、インターネット等の公衆通信回線や、専用通信回線等を介して通信可能な状態で接続することができる。
【0013】
また、上記情報サーバー端末、上記ポイントサーバー端末、及び上記利用料金管理端末は、相互に遠隔地に設置すると共にインターネット等の公衆通信回線を介して通信可能な状態で接続することもできるが、同一施設内に設置すると共にイントラネット等の施設内通信回線を介して通信可能な状態で接続することもできる。
【0014】
さらに、上記情報サーバー端末、上記ポイントサーバー端末、及び上記利用料金管理端末は、適宜、選択的に組み合わせて構成することも可能である。
なお、上記遊技店に対して上記システム利用料金を請求する方法としては、インターネット等の公衆通信回線や専用通信回線等を介して行っても良いし、プリンタ等を用いて上記利用料金管理端末が出力した請求書等を送付することもできる。
【0015】
また、上記遊技店情報の掲載代行システムとして上記遊技店情報を代行して掲載する旨は、上記情報サーバー端末に格納した上記遊技店情報を管理することのほかにも、上記情報サーバー端末上で上記遊技店情報の格納エリアを提供するのみで、当該遊技店情報の更新等の管理については上記遊技店側が行うことをも含む広い概念を意味している。
【0016】
また、上記利用料金管理端末は、上記来店情報の送信元である上記遊技店に請求する上記システム利用料金の少なくとも一部として、当該来店情報に係る遊技客に付与した上記ポイントの数量に応じた第2のシステム利用料金を算出するように構成してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、遊技客に対して上記ポイントを付与する際の手数料に相当する上記システム利用料金として、上記遊技客に付与した上記ポイントの数量に応じた上記第2のシステム利用料金を算出できる。それ故、上記遊技客に上記ポイントを付与したものの当該遊技客が景品交換を行わなかったとしても、上記第2のシステム利用料金として最低限の上記システム利用料金を徴収し得るようになる。
【0017】
なお、上記遊技客に付与した上記ポイントの数量に対する上記第2のシステム利用料金の比率としては、適宜、設定することができる。例えば、上記遊技店情報の閲覧数(上記遊技店情報を掲載したホームページへのアクセス数など。)に応じて規定することも良い。この場合には、上記遊技店情報の閲覧数に応じて、一層、適切な額の上記第2のシステム利用料金を算出できるようになる。
【0018】
また、上記景品交換手段は、上記情報サーバー端末による上記遊技店情報の閲覧状態を経由して上記景品を請求し得るように構成してあり、
上記利用料金管理端末が算出する上記第1のシステム利用料金は、上記景品を請求する際に閲覧された上記遊技店情報に係る上記遊技店に対するものであることが好ましい(請求項3)。
【0019】
上記のごとく上記遊技店情報の閲覧状態を経由して上記景品を請求し得るように上記景品交換手段を構成する場合には、上記利用料金管理端末は、上記遊技店情報の閲覧回数等に応じた額の上記第1のシステム利用料金を算出できるようになり、当該第1のシステム利用料金は、当該遊技店情報の掲載効果に見合ったものとなり得る。上記遊技店情報の掲載代行システムによれば、景品交換が多くなされ、上記遊技店情報の閲覧が増えた場合には、上記第1のシステム利用料金が高額となる。逆に、景品交換が少なく、上記遊技店情報の閲覧が少ない場合には、上記第1のシステム利用料金が低額となる。
【0020】
上記遊技店情報の掲載代行システムによれば、上記遊技店情報の掲載効果に見合った額の上記第1のシステム利用料金を算出することができる。それ故、上記遊技店は、上記遊技店情報の掲載コストの費用対効果を高く確保して、経営資源を有用に活用できるようになる。一方、上記情報サーバー端末を管理する側にあっては、上記遊技店情報の掲載効果に見合った額の上記システム利用料金を回収できるようになり得る。
【0021】
また、上記情報サーバー端末は、2以上の複数の上記遊技店に関する上記遊技店情報を格納していることが好ましい(請求項4)。
この場合には、複数の上記遊技店に関する上記遊技店情報を上記情報サーバー端末により管理することで、上記遊技店情報を効率良く掲載できるようになる。
【0022】
複数の上記遊技店情報を上記情報サーバー端末に集約すれば、上記遊技店情報を掲載するサイト等の魅力を高め、上記遊技店情報の利用度を高めることができる。そして、上記遊技店情報の掲載代行システム全体の稼働を高めることができるようになる。
さらに、複数の遊技店について共通する上記ポイントを設定する場合には、上記ポイントサーバー端末の規模を拡充できると共に、上記ポイントに応じて交換し得る上記景品の品揃えを拡充でき、遊技客にとっての魅力を一層、高めることができる。
【実施例】
【0023】
(実施例1)
本例は、遊技店情報の掲載代行システム1に関する例である。この内容について、図1〜図14を用いて説明する。
本例の遊技店情報の掲載代行システム1(以下、適宜、掲載代行システム1という。)は、図1に示すごとく、公衆通信回線100を介して閲覧可能な状態で遊技店情報を格納する情報サーバー端末11と、遊技客の来店を検知するための来店検知手段21を有し、この来店検知手段21により検知した遊技客に関する来店情報を送信する遊技店端末20と、この遊技店端末20から受信した来店情報に基づいて遊技客にポイントを付与するポイント管理手段121、及び遊技客がポイントを利用して景品を請求するための景品交換手段122を有するポイントサーバー端末12と、遊技店情報に係る遊技店に請求するシステム利用料金を算出する利用料金管理端末13とを含むものである。
利用料金管理端末13は、景品を請求する際に閲覧された遊技店情報に係る遊技店に請求するシステム利用料金の少なくとも一部として、景品に交換したポイントの数量に応じた第1のシステム利用料金を算出するように構成してある。
以下に、この内容について詳しく説明する。
【0024】
本例の掲載代行システム1は、図1及び図2に示すごとく、インターネット等の公衆通信回線100を介して通信可能な状態で接続されたサーバ−端末10と遊技店端末20とを含むシステムである。サーバー端末10は、上記情報サーバー端末11、上記ポイントサーバー端末12、及び上記利用料金管理端末13の各機能を共通のハードウェア上で構成したものである。
【0025】
掲載代行システム1では、サーバー端末10がなす情報サーバー端末11及びポイントサーバー端末12に対して、遊技客が自宅等から操作するユーザー端末30からアクセスすることができる。なお、ユーザー端末30としては、パーソナルコンピュータ端末のほかにも、携帯電話や、通信機能を備えたゲーム機等がある。さらになお、サーバー端末10と遊技端末20とを専用の通信回線を介して接続することもできる。
【0026】
さらに、本例では、情報サーバー端末11、ポイントサーバー端末12及び利用料金管理端末13とを共通のハードウェア上で構成したが、これに代えて、各端末の機能を別々のハードウェア上で個別に構成できるほか、各端末の機能を選択的に組み合わせて構成することもできる。
【0027】
情報サーバー端末11は、図1及び図2に示すごとく、遊技店情報を格納した記憶領域110を遊技店毎に有している。情報サーバー端末11が記憶領域110に格納する遊技店情報としては、例えば、遊技店に設置した機種の機種情報、出玉データの情報、及びベスト台の情報等の遊技機22に関する情報と、例えば、「今週金曜日は新台入替です!!」というような遊技店のイベント営業に関する情報等がある。
【0028】
情報サーバー端末11は、図1〜図3に示すごとく、公衆通信回線100を介してユーザー端末30等から閲覧可能なホールホームページ115上で上記の遊技店情報を提示する。ホールホームページ115は、図3に示すごとく、遊技店(同図では、遊技店A。)の名称表示欄115N、遊技店のイベント営業を表示するイベント表示欄115E、機種毎の遊技データを表示する遊技データ表示欄115Gとを組み合わせたものである。
【0029】
さらに、本例のホールホームページ115には、「景品交換」ボタン115Bを設けてある。この「景品交換」ボタン115Bは、ポイントサーバー端末12の提示画面である景品交換ホームページ125(図4参照。)を表示させるための操作ボタンである。本例では、遊技店情報を掲載するホールホームページ115の閲覧状態を経由して、景品交換手段122をなす景品交換ホームページ125を利用できるようにしてある。
【0030】
ポイントサーバー端末12は、図1に示すごとく、遊技客の獲得ポイント数等を管理するポイント管理手段121と、上記ポイントを景品に交換するための景品交換手段122とを含むものである。
景品交換手段122は、図4に示すごとく、景品交換ホームページ125をユーザー端末30の表示画面上に提示するように構成してある。遊技者は、景品交換ホームページ125上の操作により、残ポイント数の範囲内で好きな景品を請求することができる。
【0031】
ここで、景品交換ホームページ125について、図4を用いて説明する。同図に示すごとく、景品交換用ホームページ125は、遊技客毎の会員ID、氏名、残ポイント数及び最近の景品交換日である最終交換日を表示する個別表示欄125Dと、景品交換を請求する景品請求欄125Rと、景品交換の進捗状況を表示する進捗表示欄125Sと、景品交換するか否かの最終確認のための確認ボタン125Cとを組み合わせたものである。
【0032】
景品交換ホームページ125では、図1及び図4に示すごとく、ポイントサーバー端末12から読み込みした残ポイント数の範囲内で、好みの景品を選択し得る。残ポイント数を超える交換ポイントを必要とする景品については、景品交換ホームページ125上で選択できないように設定してある。これにより、本例の掲載代行システム1では、残ポイント数を超える景品交換を請求できないようにしてある。
【0033】
なお、本例の掲載代行システム1では、ユーザー端末30から閲覧する景品交換ホームページ125上の確認ボタン125Cが操作されたとき、ユーザー端末30からポイントサーバー端末12に向けて、会員ID、選択された景品、個数、及び必要となる交換ポイント数等を含む景品交換データが送信される。
【0034】
ポイント管理手段121は、上記のごとく、景品交換用のポイントを管理するための手段である。本例のポイント管理手段121は、遊技客毎、景品交換履歴毎の2通りの方法でポイントを管理している。
遊技客毎のポイントを管理するため、図1及び図5に示すごとく、ポイント管理手段121は、来店回数、獲得ポイント数、未送信交換ポイント数、交換ポイント数及び残ポイント数よりなる第1の会員レコードを、会員ID毎に管理している。
【0035】
図5において、獲得ポイント数は、来店1回毎に80ポイントずつ付与された累積のポイント数である。交換ポイント数は、景品に交換したポイント数である。未送信ポイント数は、景品に交換したポイントのうち、遊技店端末20に対して未送信のポイント数である。残ポイント数は、上記獲得ポイント数から交換ポイント数を差し引いた数であり、景品に交換し得るポイント数である。なお、本例では、上記第1の会員レコードを遊技店毎に管理したが、これに代えて、グループをなす遊技店全店舗で一括して管理することも良い。
【0036】
また、ポイント管理手段121は、景品交換履歴毎のポイントを管理するため、図1及び図6に示すごとく、交換した遊技客の会員ID、交換した景品の種類、交換に要したポイント数である交換ポイント数、その遊技客の残ポイント数よりなる景品交換履歴レコードを管理している。
【0037】
さらに、図1及び図6に示すごとく、本例のポイント管理手段121では、景品の発送を完了したか否かを管理するための配送済フラグを、上記各景品交換履歴レコードに設けてある。なお、ここで、発送済フラグがゼロ、すなわち景品が未発送の景品交換履歴レコードのみを抽出して未発送一覧を作成することも良い。さらになお、本例では、景品交換履歴レコードを遊技店毎に管理したが、これに代えて、グループをなす遊技店全店舗で一括して管理することもできる。
【0038】
利用料金管理端末13は、図1及び図7に示すごとく、システム利用料金としての上記第1のシステム利用料金と上記第2のシステム利用料金とを算出するものである。ここで、第1のシステム利用料金は、景品交換がなされた際に発生するシステム利用料金である。この第1のシステム利用料金としては、景品交換された交換ポイント数に応じた料金が算出される。第2のシステム利用料金としては、遊技客の来店に対してポイントを付与する際の手数料として20ポイントずつ累積される手数料ポイントに応じた料金が算出される。
【0039】
利用料金管理端末13は、図1及び図7に示すごとく、遊技店毎、日毎の遊技客の来店回数、遊技客に付与したポイント数の合計である付与ポイント数、来店1回当たり20ポイントの手数料ポイント数、景品交換に使用された交換ポイント数、将来的に景品交換に使用され得る残ポイント数を管理している。
【0040】
図7における来店回数は、遊技客の延べ来店回数、すなわち、ポイントを付与した回数を表している。付与ポイント数は、来店サービスとして1人1回につき80ポイント付与したポイントの総数を表している。手数料ポイント数は、遊技客にポイントを付与する毎に遊技店から徴収するポイントの総数を表している。
【0041】
本例の掲載代行システム1では、上記交換ポイント数に応じた額が上記第1のシステム利用料金として算出される。また、上記手数料ポイント数に応じた額が上記第2のシステム利用料金として算出される。そして、本例の掲載代行システム1では、上記第1のシステム利用料金と、上記第2のシステム利用料金とを合算した額が、遊技店から徴収するシステム利用料金として算出される。ここで、上記第1のシステム利用料金のうち、景品の仕入れ原価を除いた部分と、上記第2のシステム利用料金とを足し合わせた額が利益となり得る。
【0042】
遊技店端末20は、図1、図2、図8及び図9に示すごとく、遊技店内の通信回線であるイントラネット200を介して、各遊技機22及びカード発券機26と通信可能な状態で接続されている。各遊技機22に対しては、遊技データを表示する台ランプ24、及び玉貸機能を有する個別情報端末23が個別に設置してある。
【0043】
各遊技機22は、台ランプ24及び個別情報端末23と共に、中継器25を介してイントラネット200に接続されている。遊技店端末20は、図示しない第1の通信ポートを介して上記イントラネット200に接続してあると共に、図示しない第2の通信ポートを介して公衆通信回線100に接続してある。
【0044】
個別情報端末23は、図8に示すごとく、貸玉代金を投入するコイン投入口231と、貸玉を遊技機22に供給する玉ノズル232と、個別の表示モニタ233と、会員カード210を挿入するためのカードスリット230とを有するものである。特に、本例の個別情報端末23は、来店検知手段21を備えている。個別情報端末23は、来店検知手段21が検知した遊技客の会員IDを遊技店端末20に向けて送信するように構成してある。
【0045】
来店検知手段21は、図8及び図9に示すごとく、カード発券機26が発券する会員カード210を利用したものである。カード発券機26は、例えば、「お客様データシート」を提出した遊技客に上記会員カード210を発券できるよう、遊技店内に設置されたものである。会員カード210は、持ち主である遊技客を特定する会員IDを格納したICチップ(図示略)を備えたものである。なお、ICチップに代えて、会員IDを格納する磁気領域を設けた会員カードを採用することもできる。
【0046】
来店検知手段21は、カードスリット230に挿入された会員カード210から会員IDを読み取りすると共に、所定の条件が満たされたときに読み取りした会員IDを遊技店端末20に向けて送信するように構成してある。本例では、上記所定の条件として、1000円分の貸玉が発生したことを設定した。すなわち、1000円分の貸玉が発生したことをもって遊技客の来店を判断した。
【0047】
なお、上記所定の条件としては、遊技機22のアウト数が予め設定した所定の値を超えたこと等を設定するのも良い。本例では、ポイントの獲得のみを目的として来店する遊技客を除外するために上記のごとくアウト数等の条件を設けた。これに代えて、敢えて、ポイント獲得のみを目的として来店する遊技客にもポイントを付与するよう、上記所定の条件を設定することも良い。例えば、カードスリット230にカードを挿入したことを上記所定の条件として設定すれば、空台が無くやむを得ず退店する遊技客にもポイントを付与できるようになる。
【0048】
なお、来店検知手段21としては、遊技台毎に設ける必要はなく、例えば、遊技店のカウンターや休憩所等に設置することもできる。この場合には、上記のごとく空台が無くやむを得ず退店する遊技客にポイントを付与し易くなる。さらに、来店検知手段21を計数機に組み込むこともできる。このように、来店検知手段21としては、遊技客の来店を検知できれば、様々な形態を採用することができる。
また、本例では、1日当たり1回を限度として各遊技客の来店を検知した。これにより、同一遊技店の同一営業日において、同一の遊技客に重複して来店のポイントが付与されることがないようにした。
【0049】
さらに、本例の遊技店端末20は、図1に示すごとく、ポイント管理手段201を備えている。このポイント管理手段201は、図10に示すごとく、遊技客のポイント数を遊技客毎に管理するものである。ポイント管理手段201は、会員IDで特定される遊技客毎に、氏名、来店を検知した遊技客を表すポイントフラグ、来店回数、獲得ポイント数、交換ポイント数、残ポイント数等よりなる第2の会員レコードを管理している。
【0050】
図10におけるポイントフラグは、来店を検知した遊技客を管理するためのものである。本例では、来店を検知した遊技客についてフラグ値として1をセットした。来店回数は、遊技客の延べ来店回数、すなわち、ポイントが付与された回数を表している。獲得ポイント数は、付与されたポイントの総数を表している。交換ポイント数は、付与されたポイントのうち、景品への交換に使用したポイント数を表している。残ポイント数は、獲得ポイント数と交換ポイント数との差分、すなわち、景品交換に使用し得るポイント数を表している。
【0051】
遊技店端末20は、図1及び図10に示すごとく、ポイントフラグに1がセットされた上記第2の会員レコードをポイントサーバー端末12に向けて送信するように構成してある。なお、本例では、各営業日毎の1回の所定時刻に、上記第2の会員レコードをまとめて送信し、その後、ポイントフラグをゼロリセットした。このように、本例では、来店した遊技客に係る上記第2の会員レコードが送信済みであるか未送信であるか、上記ポイントフラグを利用して管理している。
【0052】
次に、以上のように構成した本例の掲載代行システム1の動作について、図11〜図14を用いて説明する。ここでは、まず、図11を用いて掲載代行システム1の全体の枠組みについて概説し、次に、図12〜図14のフロー図を用いて掲載代行システム1を構成する各端末による処理の流れを説明する。
【0053】
まず、図11を用いて、掲載代行システム1の枠組みを説明する。同図は、ホールホームページ115(図3)を管理するHP管理会社19と、ホールホームページ115の管理をHP管理会社19に委託する遊技店29と、ホールホームページ115を閲覧する遊技客39との関係を例示して掲載代行システム1の枠組みを示したものである。ここで、HP管理会社19は、図1のサーバー端末10に対応している。また、遊技店29は、図1の遊技店端末20に対応し、遊技客39は、ユーザー端末30に対応している。
【0054】
図11における符号Aの矢印は、遊技店29がHP管理会社19に支払うシステム利用料金の流れを示している。このシステム利用料金は、上記のごとく利用料金管理端末13が算出した第1及び第2のシステム利用料金の合計である。
同図における符号Bの矢印は、ホールホームページ115の公開を表している。
【0055】
図11における符号Cの矢印は、遊技店への遊技客の来店を表している。
同図における符号Dの矢印は、遊技店への来店につき、80ポイントを付与するポイントサービスを示している。ここで、符号Dの矢印は、遊技店がコストを負担して遊技客に80ポイントを付与するという、実質的なポイントサービスの流れを表している。
【0056】
同図における符号Eの矢印は、遊技客によるホールホームページ115の閲覧、あるいは景品交換ホームページ125上での景品の請求を表している。
同図における符号Fの矢印は、景品交換ホームページ125上で請求された景品を遊技客に発送する流れを表している。
【0057】
次に、掲載料金課金システム1を構成する遊技店端末20、及びサーバー端末10の処理の流れを説明する。
遊技店端末20は、来店した遊技客の会員ID等をサーバー端末10に向けて送信するデータ送信処理P1(図12)を実施する。サーバー端末10は、ユーザー端末30から景品交換データを受信する景品交換データ受信処理P2(図13)、及び上記データ送信処理P1に対応する遊技店データ受信処理P3(図14)を実施する。
【0058】
遊技店端末20は、図12に示すごとく、データ送信処理P1において、まず、ステップS101のごとく、遊技店端末20とサーバー端末10との間の通信状態を確立する時刻である上記所定時刻となったか否かを判断する。所定時刻に至った時、上記第2の会員レコード(図10)のうち、ステップS102のごとく新規登録の遊技客の会員データである新規の会員レコードを抽出すると共に、ステップS103のごとくポイントフラグとして1がセットされた会員レコードを抽出する。
【0059】
続くステップS104では、ステップS102あるいはステップS103において抽出した第2の会員レコード(図10)をサーバー端末10に向けて送信する。そして、ステップS105では、ポイントフラグが1の第2の会員レコードについて,ポイントフラグをゼロリセットする。さらに、ステップS106では、ポイントフラグをゼロリセットした第2の会員レコード(図10)、すなわち、サーバー端末10へ送信完了した会員レコードについて、来店回数及び獲得ポイント数を更新する。具体的には、対象とする会員レコードについて、来店回数を1加算すると共に、獲得ポイント数として80ポイントを加算する。
【0060】
その後、ステップS107のごとく、サーバー端末10から景品交換を受け付けした旨のデータを受信したか否かを判断する。景品交換を受け付けした旨のデータを受信した場合には、ステップS108のごとく、上記第2の会員レコード(図10)のうち、景品交換を受け付けした旨のデータに対応する会員レコードの交換ポイント数及び残ポイント数を更新する。
【0061】
サーバー端末10は、図13に示すごとく、景品交換データ受信処理P2において、まず、ステップS201のごとく、ユーザー端末30から上記景品交換データを受信したか否かを判断する。ユーザー端末30から景品交換データを受信した場合には、上記第1の会員レコード(図5)のうち、景品交換データに対応する会員レコードの交換ポイント数、残ポイント数を更新する(ステップS202)。
【0062】
さらに、ステップS203のごとく、第1の会員レコード(図5)のうち、景品交換データに対応する会員レコードの未送信交換ポイント数を更新する。その後、ステップS204のごとく、上記景品交換履歴レコード(図6)に、新たに受信した景品交換データに基づく新規レコードを追加した。
【0063】
サーバー端末10は、図14に示すごとく、遊技店データ受信処理P3において、まず、データ送信処理P1に基づいて遊技店端末20から上記第2の会員レコード(図10。以下、受信データという。)を受信したか否かを判断する(ステップS301)。遊技店端末20から上記受信データを受信した場合であって、かつ、その受信データが新規登録の遊技客のものである場合には、ステップS302のごとく、ポイントサーバー端末12が管理する上記第1の会員レコード(図5)に、新規レコードを追加する。
【0064】
続く、ステップS303においては、上記第1の会員レコード(図5)のうち、遊技店端末20からの受信データに対応する会員レコードの来店回数及び交換ポイント数を更新する(ステップS303)。ステップS304では、第1の会員レコード(図5)のうち、未送信交換ポイントがゼロでない会員レコードを抽出する。
【0065】
その後、ステップS305のごとく、抽出した第1の会員レコード(図5)を遊技店端末20に向けて送信すると共に、ステップS306のごとく、当該第1の会員レコード中の未送信交換ポイントをゼロリセットする。なお、この第1の会員レコードを受信した遊技店端末20では、上記第2の会員レコード(図10)中の交換ポイント及び残ポイント数を更新した。
【0066】
以上のように、本例の掲載代行システム1によれば、景品交換サービスを組み合わせることでホールホームページ115の閲覧を促進できると共に、ホールホームページ115の閲覧頻度に応じた額の第1のシステム利用料金を算出できる。したがって、本例の掲載代行システム1によれば、遊技店情報を掲載したホールホームページ115の集客効果に見合った適正な額のシステム利用料金を課金することができる。
【0067】
なお、本例の景品としては、商品等のほかにも、遊技機の大当たり時等のプレミア動画等のコンテンツの提供や、ホールホームページ閲覧のための会員登録費用の減免サービスの提供などが考えられる。
さらになお、本例では、会員カード210に記録された会員IDによって遊技客を特定したが、これに代えて、指紋や虹彩や静脈等の生体情報によって遊技客を特定するのも良い。
【0068】
なお、来店によるポイントを付与するための条件としては、遊技客が、ホールホームページ115上のラッキーナンバーを個別情報端末に正しく入力できたか否かを設定することも良い。この場合には、来店前にホールホームページ115を閲覧する動機付けを遊技者に与えることができる。
【0069】
なお、本例では、遊技店毎にポイントを管理したが、これに代えて、グループに属する複数の遊技店や全国の遊技店でポイントを共用することもできる。
さらに、複数の遊技店でポイントを共用する一方、システム利用料金については遊技店毎の独立決済とすることも良い。この場合には、例えば、景品交換ホームページ125を利用する過程で閲覧されたホールホームページ115に係る遊技店に上記第1のシステム利用料金を課金することができる。さらに、景品交換する際に遊技客が予め指定した遊技店に上記第1のシステム利用料金を課金する方法や、景品交換に当たって付与日時の古いポイントから順に消化されるようにしておくと共に消化分のポイントを付与した遊技店に対して上記第1のシステム利用料金を課金する方法なども考えられる。
【0070】
(実施例2)
本例は、実施例1の構成を基にして、ホールホームページ及び景品交換ホームページを択一的に選択するフロントページを設けた例である。この内容について、図15を用いて説明する。
図15に示すごとく、本例のフロントページ135は、ホールホームページ(図3参照。)への移行を選択するためのホールボタン135Aと、景品交換ホームページ(図4参照。)への移行を選択するための景品ボタン135Bとを設けたものである。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】実施例1における、遊技店情報の掲載代行システムの機能的な構成を示すシステムブロック図。
【図2】実施例1における、遊技店情報の掲載代行システムのハードウェア的な構成を示すシステムブロック図。
【図3】実施例1における、ホールホームページを示す正面図。
【図4】実施例1における、景品交換ホームページを示す正面図。
【図5】実施例1における、ポイントサーバー端末が管理する第1の会員レコードを説明する説明図。
【図6】実施例1における、ポイントサーバー端末が管理する景品交換履歴レコードを説明する説明図。
【図7】実施例1における、ポイントサーバー端末が管理する日毎のポイントデータを説明する説明図。
【図8】実施例1における、遊技機毎に設置した個別情報端末を示す正面図。
【図9】実施例1における、会員カード及びカード発券機を説明する説明図。
【図10】実施例1における、遊技店端末が管理する第2の会員レコードを説明する説明図。
【図11】実施例1における、遊技店情報の掲載代行システムの枠組みを説明する説明図。
【図12】実施例1における、遊技店端末によるデータ送信処理の流れを示すフロー図。
【図13】実施例1における、ポイントサーバー端末による景品交換データ受信処理の流れを示すフロー図。
【図14】実施例1における、ポイントサーバー端末による遊技店データ受信処理の流れを示すフロー図。
【図15】実施例2における、フロントページを示す正面図。
【符号の説明】
【0072】
1 遊技店情報の掲載代行システム
10 サーバー端末
100 公衆通信回線
11 情報サーバー端末
115 ホールホームページ
12 ポイントサーバー端末
121 ポイント管理手段
122 景品交換手段
125 景品交換ホームページ
13 利用料金管理端末
20 遊技店端末
201 ポイント管理手段
21 来店検知手段
210 会員カード
26 計数機
30 ユーザー端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆通信回線を介して閲覧可能な状態で遊技店情報を格納する情報サーバー端末と、
遊技客の来店を検知するための来店検知手段を有し、該来店検知手段により検知した遊技客に関する来店情報を送信する遊技店端末と、
該遊技店端末から受信した上記来店情報に基づいて遊技客にポイントを付与するポイント管理手段、及び遊技客が上記ポイントを利用して景品を請求するための景品交換手段を有するポイントサーバー端末と、
上記遊技店情報に係る上記遊技店に請求するシステム利用料金を算出する利用料金管理端末とを含み、
上記利用料金管理端末は、上記遊技店情報に係る上記遊技店に請求する上記システム利用料金の少なくとも一部として、上記景品に交換した上記ポイントの数量に応じた第1のシステム利用料金を算出するように構成してあることを特徴とする遊技店情報の掲載代行システム。
【請求項2】
請求項1において、上記利用料金管理端末は、上記来店情報の送信元である上記遊技店に請求する上記システム利用料金の少なくとも一部として、当該来店情報に係る遊技客に付与した上記ポイントの数量に応じた第2のシステム利用料金を算出するように構成してあることを特徴とする遊技店情報の掲載代行システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、上記景品交換手段は、上記情報サーバー端末による上記遊技店情報の閲覧状態を経由して上記景品を請求し得るように構成してあり、
上記利用料金管理端末が算出する上記第1のシステム利用料金は、上記景品を請求する際に閲覧された上記遊技店情報に係る上記遊技店に対するものであることを特徴とする遊技店情報の掲載代行システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、上記情報サーバー端末は、2以上の複数の上記遊技店に関する上記遊技店情報を格納していることを特徴とする遊技店情報の掲載代行システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−195710(P2007−195710A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−17409(P2006−17409)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】