遊技機および遊技システム
【課題】 より戦略性の高い対戦ゲームを行うことができる遊技機および遊技システムを提供する。
【解決手段】 本発明に係るゲームマシン1においては、メインディスプレイ11に支配領域ZOCが表示されており、この支配領域ZOCにおいては領域内に存在する対戦キャラクタG2の属性が表示される。そのため、遊技者は、支配領域ZOC内に存在する対戦キャラクタの属性を認知することができる。そして、遊技者が幻魔カードの向きを変えることで、領域形状変更指示が読取ユニット19に入力される。そして、その領域形状変更指示に応じて、支配領域ZOCの領域形状が変更される。
【解決手段】 本発明に係るゲームマシン1においては、メインディスプレイ11に支配領域ZOCが表示されており、この支配領域ZOCにおいては領域内に存在する対戦キャラクタG2の属性が表示される。そのため、遊技者は、支配領域ZOC内に存在する対戦キャラクタの属性を認知することができる。そして、遊技者が幻魔カードの向きを変えることで、領域形状変更指示が読取ユニット19に入力される。そして、その領域形状変更指示に応じて、支配領域ZOCの領域形状が変更される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己のキャラクタを操作して対戦相手のキャラクタとの対戦ゲームを行う遊技機および遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技者がモニタ上に表示された自己のキャラクタ(操作キャラクタ)をボタンやタッチパネル等のコントローラで操作して、他の遊技者やコンピュータによって操作される対戦相手のキャラクタ(対戦キャラクタ)との対戦ゲームを行う遊技機が多数知られている。これらの遊技機の中には、操作キャラクタや対戦キャラクタ等のゲームキャラクタそれぞれに、複数の属性(例えば、水の属性、火の属性、など)のうちのいずれかを付与するタイプのものがある。このような遊技機では、多くの場合、登場キャラクタ同士の対戦の際に、予め設定されている属性の優劣関係(例えば、水の属性は火の属性に強い等)に基づいて属性面におけるゲームキャラクタの優劣を判断し、その属性面での優劣を対戦の経過や結果に反映させる。
【0003】
ただし、上述した複数の属性のうち、ある属性だけに絶対的な優位性を与えると、対戦ゲームが本来有する戦略的な要素が大幅に損なわれてしまう。そのため、いずれの属性にも平等の優位性を与えるように、一般には、属性同士の関係性によって優劣が決定されるような優劣関係が採用される。このような優劣関係とは、より具体的には、3種類の属性(例えば、水の属性、火の属性、土の属性)が用意されている対戦ゲームの場合では、第1の属性(水の属性)は第2の属性(火の属性)に強いが第3の属性(土の属性)には弱く、第2の属性は第3の属性に強いが第1の属性には弱く、また第3の属性は第1の属性に強いが第2の属性には弱いといった優劣関係(いわゆる、3すくみ関係)である。
【0004】
以上のようなゲームキャラクタの属性は、通常、モニタに表示されるゲームキャラクタの色や装着物等によって遊技者に識別させている。
【特許文献1】特開2005−46649号公報
【特許文献2】特開2004−41740号公報
【特許文献3】特開2002−301264号公報
【特許文献4】特開2004−337504号公報
【特許文献5】特開2004−337502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただし、遊技者が、モニタに表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できてしまうと、ゲームキャラクタが表示された時点でそのキャラクタの属性がわかり、対戦結果をある程度まで予測できてしまい、このような場合には戦略を立てる余地がほとんどなくなってしまう。逆に、遊技者が、モニタに表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できない場合には、キャラクタの属性の優劣に基づいた戦略を立てることができない。
【0006】
つまり、従来の対戦ゲームを行える遊技機においては、対戦キャラクタの属性を遊技者に識別させる点において遊技者への配慮が不十分であったために、戦略性の乏しい対戦ゲームとなっていた。
【0007】
ここで、カードやフィギア等の遊技用物品に記憶されているデータを用いてゲームが進行する遊技機が知られている。この種の遊技機として、サッカーや野球といったスポーツの選手が印刷されたカード(トレーディングカードともいう)を用いたゲームを行える遊技機がある。例えば、特許文献1,2,3には、プレイフィールド上に並べられた複数のカードの組合せに応じたゲーム画像を表示させてサッカーのチームプレーをシミュレーションでき、相手チームとの対戦を行えるカードゲーム装置が開示されている。また、特許文献4には、入力タブレット上に配置された玩具の位置および向きに応じて、その玩具を模したキャラクタに動作を行わせる家庭用ゲーム装置が開示されている。さらに、特許文献5には、等分割された桝を複数備えた検出エリアを有し、その検出エリアに2次元バーコードおよびマーカが底部に付された玩具を載置したときに、読み取られた2次元バーコードから玩具の識別IDを判断し、マーカから玩具の載置向きを判断して、載置された桝、識別IDおよび載置向きを対応付けた載置状態情報をゲーム機に出力する入力装置について開示されている。
【0008】
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、より戦略性の高い対戦ゲームを行うことができる遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る遊技機は、遊技者によって操作される操作キャラクタと、操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、遊技者から、属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、表示手段の属性表示領域の領域形状を、入力手段によって受け付けた領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この遊技機においては、表示手段に属性表示領域が表示され、この属性表示領域においては領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される。そのため、遊技者は、属性表示領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報を認知することができる。そして、遊技者が領域形状変更指示を入力手段に入力することにより、その属性表示領域の領域形状は、その領域形状変更指示に応じて領域形状制御手段により変更される。すなわち、遊技者の指示入力により上記属性表示領域を変更することができるため、この遊技機においては戦略性の向上が図られている。
【0011】
また、領域形状制御手段は、入力手段によって受け付けた領域形状変更指示に応じて、属性表示領域の領域形状を、操作キャラクタから第1の方向に延びた形状から、操作キャラクタから第1の方向とは異なる第2の方向に延びた形状に変化させることが好ましい。この場合、属性表示領域が指向性を有し、遊技者からの領域形状変更指示に応じて属性表示領域の向きが変更される。
また、カード状の遊技用物品に記録されている遊技用情報を用いたカード遊技が行える遊技機であって、入力手段は、遊技用物品を個別に載置可能で、載置された遊技用物品から遊技用情報を読取る読取手段を備えた読取ユニットと、該読取ユニットに遊技用物品が載置されているときに、該遊技用物品が載置されている読取ユニットと、該読取ユニットに載置されている載置中遊技用物品との位置関係の変更を、読取手段により読み取った遊技用情報を用いて検出する検出手段とを備え、位置関係の変更を領域形状変更指示として受け付けることが好ましい。この場合、遊技用物品を用いた入力手段への領域形状変更指示の入力を行うことができる。
【0012】
また、入力手段は、読取ユニットを複数有し、該各読取ユニットが横並びに配置されていることが好ましい。この場合、複数の遊技用物品を用いる場合に、遊技者が遊技用物品を配置する際のわずらわしさが軽減され、配置した遊技用物品を探し出すのも簡単に行える。
【0013】
本発明に係る遊技システムは、遊技者によって操作される操作キャラクタと、操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、遊技者から、属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、表示手段の属性表示領域の領域形状を、入力手段によって受け付けた領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
この遊技システムにおいては、表示手段に属性表示領域が表示され、この属性表示領域においては領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される。そのため、遊技者は、属性表示領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報を認知することができる。そして、遊技者が領域形状変更指示を入力手段に入力することにより、その属性表示領域の領域形状は、その領域形状変更指示に応じて領域形状制御手段により変更される。すなわち、遊技者の指示入力により上記属性表示領域を変更することができるため、この遊技システムにおいては戦略性の向上が図られている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より戦略性の高い対戦ゲームを行うことができる遊技機および遊技システムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0017】
(ゲームシステムの全体構成)
図1は本発明によるゲームマシン1を複数備えたゲームシステム100のシステム構成図、図2は複数のゲームマシン1とカード販売機6を示す斜視図である。ゲームシステム100は、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン1およびカード販売機6と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ7と、店舗内ルータ7、通信回線4aおよびインターネット4を介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。さらに、ゲームシステム100では基地局110を介してインターネット4に無線回線により接続可能な携帯電話機111と、インターネット4に接続可能な家庭用ゲーム装置112とが備えられている。
【0018】
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン1およびカード販売機6が専用回線3により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ7を介してインターネット4に接続されている。
【0019】
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン1は、本発明の実施の形態に係る遊技機であって、遊技者に対応する主人公キャラクタ(プレイヤーキャラクタ、後述する幻魔キャラクタを操るという意味で幻魔使いともいう)および後述する遊技用カード40に描かれている幻魔図柄aを模した幻魔キャラクタを示すキャラクタ画像を表示する表示手段を有している。そして、ゲームマシン1は、表示手段に表示される主人公キャラクタ及び幻魔キャラクタを、遊技者の操作(主に遊技用カード40に対するカード操作と、後述するタッチパネル11aのタッチ操作)に応じて動作させたり、パラメータを変更させたりしてキャラクタ遊技を行えるように構成されている。
【0020】
本実施の形態におけるゲームマシン1では、ほかのゲームマシン1、携帯電話機111および家庭用ゲーム装置112を使用する遊技者とともに、複数遊技者(例えば4人)の参加による幻魔対戦ゲームが行える。この幻魔対戦ゲームは、各遊技者に対応する主人公キャラクタがそれぞれの幻魔キャラクタを操りながら互いに対戦し、倒した主人公キャラクタの数、幻魔キャラクタの数、画像表示される対戦マップ上に点在する後述の魔晶石の占拠数などを競い合い、各遊技者が共通する画像を参照しながらリアルタイムに進行するようになっている。また、幻魔対戦ゲームは、遊技用カード40を用いて行われる。
【0021】
なお、幻魔キャラクタは、主人公キャラクタのいわば分身として対戦相手(敵)と対戦するキャラクタであって、本発明のおける操作キャラクタ及び対戦キャラクタであり、ゲームマシン1では、水霊幻魔、火焔幻魔、地殻幻魔および天象幻魔の4つの属性が用意されている。
【0022】
そして、水霊幻魔の属性は火焔幻魔の属性よりも強く、火焔幻魔の属性は天象幻魔の属性よりも強く、天象幻魔の属性は地殻幻魔の属性よりも強く、地殻幻魔の属性は水霊幻魔の属性よりも強いという、属性の優劣関係がある。すなわち、例えば、水霊幻魔の属性が付与された幻魔キャラクタ(以下、単に水霊幻魔キャラクタと称す。)と火焔幻魔の属性が付与された幻魔キャラクタ(以下、単に火焔幻魔キャラクタと称す。)との対戦時では、水霊幻魔キャラクタが属性面において有利であり、水霊幻魔キャラクタが火焔幻魔キャラクタよりも優位な戦いがおこなえるようになっている。
【0023】
以上のような属性は、幻魔キャラクタがメインディスプレイ11(若しくはサブディスプレイ12)に表示されたときに遊技者がその属性を認識できるように、幻魔キャラクタには、属性固有の特徴(例えば、色や大きさ、装着物など)が付与されている。なお、属性に関する情報である属性情報を表示するとは、文字により属性を表示する態様に限らず、表示手段により遊技者にその属性情報を視認可能な状態になりさえすれば、属性固有の色などの特徴を有するキャラクタを表示するだけの態様も含まれるものとする。
【0024】
ゲームマシン1は、図3に示すように、筐体10の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有し、また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有している。そして、これらのメインディスプレイ11とサブディスプレイ12とにより、上述した本発明における表示手段が構成されている。なお、サブディスプレイ12の左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
【0025】
メインディスプレイ11は、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、図24の幻魔召喚出現画像91など)が表示されるようになっている(詳しくは後述する)。サブディスプレイ12は、現在召喚して出現している幻魔の一覧や、遊技の特定の段階における画像(例えば、後述する開始演出画像92a,92b)が表示されるようになっている。
【0026】
また、ゲームマシン1はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有している。この操作パネル14には、左側から横並びに配置された4つの玉石ボタン15(15a,15b,15c,15d)と、ゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とを有している。玉石ボタン15は、特定の条件が成立した時点で押下されると、超幻魔召喚指示データを出力する操作ボタンである。この玉石ボタン15は、幻魔キャラクタが超幻魔キャラクタを召喚し得る力を獲得するための魔晶石を主人公キャラクタが占拠して特定の数値(秘術数)が加算されるたびに明るくなるように点灯する。そして、特定の数値(秘術数)が完全に獲得されると超幻魔キャラクタが視認可能となり、その時点で押し下げされると超幻魔召喚指示データを出力する。なお、後述するように、超幻魔召喚指示データが出力されると超幻魔の召喚条件が成立し、超幻魔キャラクタが召喚される。
【0027】
また、ゲームマシン1は操作パネル14の手前側に6つの読取ユニット19が横並び一列で配置されたカードパネル20を有している。各読取ユニット19は、カードパネル20の本体部20aに組み込まれていて、遊技用カード40を1枚ずつ個別に載置可能な大きさを有し、載置されている遊技用カード40(本発明における載置中遊技用物品に相当する)から、記録されているバーコードを読み取るようになっている。なお、各読取ユニット19のうちの左側から5つは、後述する幻魔カードを遊技者が載置して幻魔を召喚させ、幻魔カードを動かすなどして召喚させた幻魔を操るための幻魔用ユニット、最も右側に配置されている残りの1つは遊技者が後述する符術カードを載置して、術を使用し、幻魔対戦ゲームを優位に進めるための符術用ユニットとなっている。
【0028】
読取ユニット19は、詳しくは図8および図9に示すように、遊技用カード40が載置され、表面が平坦で、長手部19dと短手部19eを供えた矩形状の載置ボード19aと、読取スキャナ19bとを有している。読取スキャナ19bは、本体部20a内における載置ボード19aの中央部19cの下側に配置されている。この読取スキャナ19bは、本発明における読取手段であって、遊技用カード40の表面および裏面にそれぞれ記録されているバーコード(詳しくは後述する)の読取機能を備えた超小型カメラを搭載しており、その超小型カメラによってバーコードを読み取り、読み取ったバーコードのコード情報(バーコード情報)を出力するようになっている。この超小型カメラは、例えばeスキャナ(例えば、グリッドマーク株式会社、ジョボーズ株式会社や中島洋紙株式会社の製品)と呼ばれるもので構成することができる。この場合、読取スキャナ19bは、図26に示すように、遊技用カード40の表面(図26では、表(おもて)面側を示している)に印刷して記録されているドットパターン41の読取機能を有している。
【0029】
ゲームシステム100を構成している各ゲームマシン1には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン1に固有のIDとを有し、例えば、遊戯店舗Aに設置されている各ゲームマシン1の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
【0030】
図4は内部の構成を中心に示すゲームマシン1のブロック図である。ゲームマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
【0031】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(ReadOnly Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素と、各読取ユニット19から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータおよびゲームデータ)が記憶される。ROM34には、メインCPU32が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0032】
また、ゲームマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0033】
さらに、ゲームマシン1は、タッチパネル11aと、コインセンサ16aと、カードリーダ18aと、通信制御部21および通信処理部22とを有し、さらに、画像制御回路71と、音制御回路72を有している。
【0034】
タッチパネル11aは、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いて主に幻魔キャラクタに命令を与える(例えば、敵キャラクタの存在する地点まで移動させるなど)ための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。
【0035】
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU32に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読み取り、その読み取ったカード情報をメインCPU32に入力する。
【0036】
通信制御部21は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部22は通信制御部21の指示にしたがい作動して、専用回線3を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0037】
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、主人公キャラクタや幻魔キャラクタを示す画像をメインディスプレイ11に表示させ、サブディスプレイ12にはメインディスプレイ11の対戦マップ上に出現している幻魔の一覧を示す画像や、演出用の画像を表示させる。
【0038】
この画像制御回路71は、図5に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0039】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
【0040】
音制御回路72はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0041】
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は図6に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部206を有している。そして、CPU201がROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン1と専用回線3を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン1へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン1同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン1で行われる幻魔対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データなど)が含まれている。
【0042】
カード販売機6は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
【0043】
店舗内ルータ7は各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線4aおよびインターネット4を介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
【0044】
(センターサーバ群の構成)
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ101、102)と、データベースサーバ103とを有し、各ゲームサーバが専用回線104を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネット4に接続されている。
【0045】
ゲームサーバ101は、幻魔対戦ゲームを実行するために設置されていて、図7に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、通信処理部304、通信制御部305およびデータ記憶部306を有している。そして、ゲームサーバ101では、CPU301がROM302に記憶されているプログラムにしたがいRAM303にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部305がCPU301の指示にしたがい通信処理部304を作動させる。
【0046】
ゲームサーバ101は、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン1、携帯電話機111、家庭用ゲーム装置112から送信されるエントリーデータを受信して遊技者の幻魔対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、その結果をデータベースサーバ103に送信する。
【0047】
ゲームサーバ102は別のゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ101と比較して記憶しているデータやプログラムが異なるが、同じ構成を有している。
【0048】
データベースサーバ103は、CPU401、ROM402、RAM403、通信処理部404、通信制御部405およびデータ記憶部406を有している。そして、データベースサーバ103では、CPU401がROM402に記憶されているプログラムにしたがいRAM403にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部405がCPU401の指示にしたがい通信処理部404を作動させ、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。データ記憶部406には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン1により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
【0049】
ゲームデータは、幻魔対戦ゲームに登場する複数の主人公キャラクタ、幻魔キャラクタについて、各キャラクタを特徴づけるキャラクタ固有のデータ(各キャラクタの防御パラメータ、攻撃パラメータ、生命力パラメータ、攻撃範囲、特殊能力等の各キャラクタの能力を示す能力パラメータ)と、各遊技者による幻魔対戦ゲームの履歴を示すデータおよび後述するカードテーブル90を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ103からゲームマシン1に送信され、幻魔対戦ゲームで用いられる。
【0050】
(遊技用カードの構成)
図10は遊技用カード40を示す平面図で、(a)は表(おもて)面を示す平面図、(b)は裏面を示す平面図である。図11は遊技用カード40のうちの後述する幻魔カードにおけるバーコードの配置区画を示し、(a)は裏面、(b)は表(おもて)面の配置区画をそれぞれ示す平面図、(c)は遊技用カード40のうちの後述する符術カードにおけるバーコードの配置区画を示す平面図である。この遊技用カード40は本発明における遊技用物品であって、幻魔の召喚(詳しくは後述する)に用いられる幻魔カードと、幻魔の術に関して使用される符術カードとからなっていて、いずれも長手部40aと、短手部40bとを有する矩形状に形成され、表面および裏面の大きさに比較して側面の大きさが小さく、厚さが薄く(1mm程度)なっている。なお、遊技用カード40は幻魔対戦ゲームで対戦する遊技者がそれぞれ複数保有していて、幻魔対戦ゲームの進行中に適宜使用される。
【0051】
幻魔カードは幻魔キャラクタを幻魔対戦ゲームに登場させる幻魔キャラクタの召喚を行い、召喚した幻魔キャラクタを敵の幻魔キャラクタと対戦させるときに用いられる遊技用カードであって、召喚の対象となる幻魔キャラクタを示す幻魔図柄aが表(おもて)面側に描かれている。そして、幻魔カードは表(おもて)面、裏面のそれぞれに透明インクで印刷されたバーコード(極小ドットの組み合わせによるドットパターンで、本発明における遊技用情報に相当している)が記録されている。このバーコードは、透明インクで印刷されているため、肉眼では視認できないようになっている。このバーコードは、例えば読取スキャナ19bが上述のeスキャナの場合、そのeスキャナによって読取可能なドットパターン41で構成することができる。ドットパターン41としては、例えばGridOnput(法政大学情報科学部教授 吉田健治氏が開発した見えない2次元コード、商願2004−82588)がある。GridOnputは、2ミリ角にコード番号、座標情報を含む情報を印刷可能であり、eスキャナを用いて様々な情報が読み取られるようになっている。なお、遊技用カード40に肉眼では視認できないバーコードなどを記録する技術(電子透かし)に関しては後に詳述する。
【0052】
また、幻魔カードは、裏面が図11(a)に示すように、中央を含む長手方向所定幅に配置されたコードエリア40Aと、その両側に配置されたコードエリア40B、40Cとの3つに区画され、コードエリア40A、40B、40Cにそれぞれ別々のバーコードが記録されている。表(おもて)面は、コードエリア40Dだけが配置され、コードエリア40Dには、表(おもて)面のコードエリア40A、40B、40Cとは別のバーコードが記録されている。
【0053】
上述のとおり、遊技用カード40に記録されているバーコードは、ドットパターンによるバーコードであるから、幻魔カードを読取ユニット19に載置すると、載置面(表面または裏面)と、載置したときの位置関係(遊技用カード40のうちの中央部19cに載置された部分と、載置したときの向き)に応じたバーコードが読み取られ、対応するバーコード情報(読取ユニット19がeスキャナの場合、方向も認識するので、最大24種類の情報が出力可能)が出力される。なお、表面の幻魔図柄aを視認し得るように幻魔カードを読取ユニット19に載置すると、裏面が読取ユニット19に載置されるので、裏面に記録された3つのコードエリア40A、40B、40Cのいずれかのバーコードが読取可能になり、逆に裏面を視認できるように読取ユニット19に載置したときは表(おもて)面のバーコードが読取可能になる。
【0054】
符術カードは遊技用カード40のうちの幻魔キャラクタの対戦中における術を使用した攻撃を行う場合などに用いられ、表(おもて)面側、裏面側共通のバーコードが記録されている。
【0055】
(カードテーブルの内容)
カードテーブル90は、図12に示されるように、バーコードエリア90a、キャラクタエリア90b、カード読取面エリア90c、カード載置位置エリア90d、カード載置角度エリア90e及び行動パターンエリア90fを有している。バーコードエリア90aにはバーコード情報が記憶され、キャラクタエリア90bには幻魔キャラクタを特定するためのキャラクタコードが記憶されている。また、カード読取面エリア90cには遊技用カード40の読取ユニット19に載置されて読取られた面を示すカード読取面コードが記憶され、カード載置位置エリア90dには遊技用カード40の読取ユニット19に載置された位置(中央部19cに載置された部分)を示すカード載置位置コードが記憶されている。さらに、カード載置角度エリア90eには遊技用カード40が読取ユニット19に載置されたときの角度(読取ユニット19を構成する載置ボードの長手部19dと、遊技用カード40の長手部40aの時計回り方向のなす角度)を示すカード載置角度コードが記憶されている。行動パターンエリア90fには、幻魔キャラクタの行動パターンが記憶されている。
【0056】
カードテーブル90は、このような構成を有するので、入力されるバーコード情報をサーチキーに設定してバーコードエリア90aをサーチすることにより、該当するバーコード情報に対応して、読取ユニット19に載置されている幻魔カードに示され、召喚しえる幻魔キャラクタの種類、幻魔カードの載置面(表面は“X”、裏面は“Y”)、幻魔カードの中央部19cに載置された部分(コードエリア40A,40B,40C,40Dのいずれか)、及び読取ユニット19に載置されたときの角度が特定される。すなわち、どの幻魔カードが載置され、その幻魔カードは、表裏のどちらの面が載置されているのか、中央に載置されているのはどの部分か、載置されている方向はどの方向かといった読取ユニット19に対する幻魔カードの位置関係が特定される。
【0057】
(ゲームマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するゲームマシン1の動作内容について、図13〜図18に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、遊技店舗Aに設置されている8台のゲームマシン1のうちの4台のゲームマシン1をそれぞれの遊技者が操作して同じ幻魔対戦ゲームを行う場合を例にとって説明する。
【0058】
図13は各ゲームマシン1におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図13および後述する図14〜図18ではステップをSと略記している。以下の説明では、4人の遊技者が操作するうちの1台のゲームマシン1を例にとって説明する。
【0059】
ゲームマシン1は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン1にアプリケーションデータを送信する。
【0060】
ゲームマシン1は、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM33に記憶させる。そして、ゲームマシン1では、メインCPU32がアプリケーションデータを読み込むと、遊技進行制御手段として作動して、遊技者の操作入力に応じて幻魔対戦ゲームを進行させる。各ゲームマシン1は店舗サーバ2およびセンターサーバ群5を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に共通の画像を表示可能になっている。
【0061】
各ゲームマシン1は、ゲーム処理を開始すると、ステップ1に進んでコイン投入、IDカード挿入、パスワード入力の確認処理や、ゲームサーバ101による対戦相手の決定処理などを含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ2では、ゲーム開始処理によって対戦相手に決まったそれぞれの遊技者により、手持ちの遊技用カード40(幻魔カード)が読取ユニット19に載置されることと、メインCPU32は、幻魔キャラクタの召喚やその召喚した幻魔キャラクタの対戦といった幻魔召喚対戦処理を行う。幻魔召喚対戦処理が終了すると、ゲーム終了条件(対戦マップ上に点在している魔晶石がすべて占拠されたか、敵になる幻魔使いをすべて倒したか)が成立したか否かを判定し、ゲーム終了条件が成立しているときはステップ4に進むが、そうでなければステップ2に戻って、再び幻魔召喚対戦処理を実行する。
【0062】
ステップ3からステップ4に進むと、幻魔召喚対戦処理の結果から、幻魔対戦ゲームに参加した各遊技者の順位を決める順位決定処理を行い、続くステップ5では、幻魔召喚対戦処理の結果に基づいて幻魔キャラクタのパラメータを変更するパラメータ変更処理を行う。また、ステップ6に進むと、対戦成績などの幻魔対戦ゲームの対戦結果の表示を行う一方、その対戦結果を示すデータを、データベースサーバ103におけるゲームデータの更新のために店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ103に送信する後処理を行う。続くステップ7でカード返却処理(各遊技者が挿入したIDカード17のカードスロット18からの返却)を行い、ゲーム処理が終了する。
【0063】
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図14に示すフローチャートに沿って行われる。図14はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0064】
メインCPU32はゲーム開始処理を開始するとステップ11に進み、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ12,13と処理を実行する。
【0065】
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口16から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、タッチパネル11aなどを用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU32に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。これらすべての入力があるとステップ13に進み、メインCPU32が通信制御部21に指示して通信処理部22を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2に送信する。
【0066】
続くステップ14では、遊技者が登録されている遊技者であることの認証結果を示す応答信号をセンターサーバ群5から受信するまで待機して、その応答信号を受信するとステップ15に進む。ステップ15では、ゲームサーバ101による対戦相手決定の結果を示す対戦相手決定データを受信するまで待機して、対戦相手決定データを受信するとステップ16に進む。この対戦相手決定データの受信待機中、ゲームマシン1では、待機中を示す画像をメインディスプレイ11に表示させている。
【0067】
次に、ステップ16に進むと、受信した対戦相手決定データから、対戦相手としての遊技者が4人集まったか否かを判定し、遊技者が4人集まっているときはゲーム開始処理が終了する。4人集まっていなければステップ17に進み、所定の待ち時間を経過するまで待機して、待ち時間を経過するとステップ18に進み、メインCPU32が定員(4人)に不足している遊技者(これはメインCPU32の処理によって設定される遊技者であり、CPUプレイヤーともいう)を追加すると、ゲーム開始処理が終了する。
【0068】
(幻魔召喚対戦処理)
メインCPU32は、幻魔召喚対戦処理を開始すると、図15に示すようにステップ21に進み、対戦マップの表示処理を行い、幻魔対戦ゲームの舞台となる対戦マップを示す画像をメインディスプレイ11に表示させる。続くステップ22では、幻魔カードが6つある読取ユニット19のうちの5つの幻魔用ユニットのいずれかに載置されているか否かを判定する。幻魔カードが幻魔用ユニットに載置されていると、読取スキャナ19bが幻魔カードの載置された面(表面または裏面)に記録されているバーコードを読取ってバーコード情報をメインCPU32に入力し、メインCPU32は入力したバーコード情報をRAM33に記憶させる(RAM33に記憶させたバーコード情報を「記憶済みバーコード情報」という)。メインCPU32はステップ22では、読取スキャナ19bからバーコード情報が入力されるか否かで幻魔カードが読取ユニット19に載置されているか否かを判定する。
【0069】
ここで、幻魔カードが読取ユニット19に載置されているときはステップ23に進み、そうでなければ、幻魔召喚対戦処理を終了する。ステップ23では、入力されたバーコード情報をサーチキーに設定してカードテーブル90(図12参照)をサーチし、バーコード情報に対応する幻魔キャラクタを特定した上で、その特定した幻魔キャラクタ(載置されている幻魔カードに対応する幻魔キャラクタ)の召喚および出現処理を行う。この幻魔キャラクタの召喚および出現処理では、メインCPU32の指示にしたがい、画像制御回路71が作動して、幻魔使いが召喚に入り、一定時間経過後にその幻魔使いの周りに幻魔キャラクタが出現する画像(例えば、図24に示す幻魔召喚出現画像91)をメインディスプレイ11に表示させる。これ以降、遊技者は、出現した幻魔キャラクタを操りつつ幻魔対戦ゲームを進めることができる。このとき、メインCPU32の指示にしたがい画像制御回路71が作動して、載置されている幻魔カードを示す画像(幻魔カード画像)をサブディスプレイ12に表示させる。
【0070】
次に、ステップ24に進み、召喚済み(出現している)幻魔キャラクタへの命令入力があるか否かをメインCPU32が判定し、命令入力があるときはステップ25に進むが、なければ幻魔召喚対戦処理を終了する。ここで、召喚済み幻魔キャラクタへの命令入力は、遊技者が命令を与えようとする幻魔キャラクタ(以下「対象幻魔キャラクタ」という)の表示箇所に指などを触れ、続いて対象幻魔キャラクタの移動先に指などを触れることによって行われる。遊技者が対象幻魔キャラクタの表示箇所に指などを触れると、タッチパネル11aから触れた箇所に対応する指示データがメインCPU32に入力される。
【0071】
そして、ステップ25に進むと、図16に示すフローチャートに沿って幻魔の移動戦闘処理が行われる。幻魔の移動戦闘処理が開始すると、図16のステップ31に進み、メインCPU32は、タッチパネル11aから入力される指示データにしたがって、対戦マップ上の敵幻魔キャラクタの存在する地点まで対象幻魔キャラクタを移動させる幻魔の移動処理を行い、対象幻魔キャラクタが移動する様子を示す画像を表示させる。続くステップ32では、遊技者が敵幻魔キャラクタにタッチする(敵幻魔キャラクタの表示箇所に指などを触れたか否か)まで待機して、敵幻魔キャラクタへのタッチがあるとステップ33に進み、対象幻魔キャラクタについて、その対象幻魔キャラクタが攻撃範囲に敵を捉えたか否か(対象幻魔キャラクタの攻撃範囲に敵幻魔が存在するか否か)を判定し、攻撃範囲に敵幻魔キャラクタを捉えたときはステップ34に進んで戦闘処理を行い、幻魔の移動戦闘処理が終了するが、そうでなければステップ34を実行することなく幻魔の移動戦闘処理が終了する。ステップ34の戦闘処理が開始すると、対象幻魔キャラクタが敵幻魔キャラクタに攻撃を仕掛けて対象幻魔キャラクタと敵幻魔キャラクタとの戦闘が行われる。なお、戦闘処理が開始されるときには、図25に示すような開始演出画像92a,92bをサブディスプレイ12に表示して戦闘開始演出が行われる。
【0072】
幻魔の移動戦闘処理が終了すると図15に戻ってステップ26に進み、上述した幻魔の戦闘処理の結果から、超幻魔キャラクタの召喚条件が成立したか否か(点灯している玉石ボタン15が押下されて、超幻魔召喚指示データが玉石ボタン15から出力されたか否か)を判定し、召喚条件が成立しているときはステップ27に進み、超幻魔キャラクタの召喚、出現処理を行い、幻魔召喚対戦処理が終了するが、召喚条件が成立していなければ、上記ステップ27を実行することなく幻魔召喚対戦処理が終了する。なお、超幻魔キャラクタは、対戦マップ上に出現したときに主人公キャラクタに圧倒的な力を付与し、主人公キャラクタが幻魔対戦ゲームを優位に進められるようにする特殊な幻魔キャラクタである。
【0073】
(割込処理)
一方、メインCPU32は、幻魔召喚対戦処理に所定時間(例えば1ms)ごとに割り込む割込処理を、図17に示すフローチャートに沿って実行している。メインCPU32は、割込処理を開始するとステップ111に進み、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された実行中のプログラムを一旦退避させてステップ112に進む。ステップ112ではメインCPU32が位置関係の変更検出処理を行う。続くステップ113では、メインCPU32が載置済みカードの載置面に基づく処理を行うカード面検出処理を行い、さらに続く114では、メインCPU32が載置済みカードの向き(指向性)に関する処理を行う指向性検出処理を行う。そして、ステップ115で退避させたプログラムのレジスタを復帰させて、幻魔召喚対戦処理を中断した(退避させた)時点から再開する。
【0074】
(カード面検出処理)
メインCPU32は、上記カード面検出処理を図18に示されるフローチャートに沿って実行する。メインCPU32は、カード面検出処理を開始すると、ステップ41に進み、読取ユニット19に載置されている遊技用カード40(幻魔カード)の載置面が変更されたか否かを判定する。具体的には、同じ種類の幻魔キャラクタが示されている幻魔カードについて、読取ユニット19に載置されている幻魔カードの載置面が、表面から裏面に変更されたか、又は裏面から表面に変更されたか否かを検出する。すなわち、載置面の変更があると、読取スキャナ19bが幻魔カードから読取るバーコードが変わり、メインCPU32に入力されるバーコード情報が変わるため、バーコード情報の変更の有無をRAM33に記憶されている記憶済みバーコード情報と、新たに入力されたバーコード情報との比較によって、メインCPU32は載置面が変更されたか否かを判定する。
【0075】
ステップ41において載置面の変更が検出されたとき、すなわち、記憶済みバーコード情報と、新たに入力されたバーコード情報とに違いがあるときは、ステップ42に進むが、そうでなければカード面検出処理が終了する。ステップ42に進むと、新たに入力したバーコード情報を用いてカードテーブル90をサーチし、得られたカード読取面コード(表面コードX,裏面コードY)に基づいて、表面と裏面のどちらが幻魔カードの載置面になっているのかを判定し、表面が載置面になっているとき(このとき、幻魔カードは裏向き、すなわち幻魔カードの裏面が上側となるように読取ユニット19に載置されているので、図10(b)に示されている側が遊技者に対して視認可能となっている)はステップ43に進むが、そうでなければステップ44に進んで幻魔キャラクタの表示処理を行う。
【0076】
続いて、ステップ43における幻魔キャラクタの非表示処理について説明する。ここでは、図19に示されるように、図2における8台のゲームマシン1のうちの特にインターネット4を介して接続された2台のゲームマシン1A,1Bについて、ゲームマシン1Aの読取ユニット19に載置されている幻魔カードが裏向きに載置された場合を想定して説明する。ステップ43で幻魔キャラクタの非表示処理が行われると、ゲームマシン1AのメインCPU32は、変更指示出力手段として作動して、通信制御部21に指示し、載置中幻魔キャラクタを隠す(非表示とする)ように指示する変更指示データInA1を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。ゲームサーバ101では、変更指示データInA1を受信すると、ゲームマシン1Aと同時(リアルタイム)に遊技を進行している他のゲームマシン1B(携帯電話機111や家庭用ゲーム装置112も含む)に対して変更指示データInA1を送信する。
【0077】
一方、ゲームマシン1Bでは、メインCPU32が変更指示入力手段として作動して通信処理部22によって受信した変更指示データInA1を入力し、その変更指示データInA1に従ってメインCPU32が画像表示制御手段として作動して画像制御回路71に指示する。すると、ゲームマシン1Bでは、画像制御回路71が載置中幻魔キャラクタの表示を隠す(非表示)ようにしてメインディスプレイ11における画像表示を制御することとなる。なお、この変更指示データInA1による載置中幻魔キャラクタを隠す態様としては、他のゲームマシン1等で遊技を行っている遊技者がその載置中幻魔キャラクタ(幻魔キャラクタの属性を含む)を認識できないような態様であればよく、例えば、載置中幻魔キャラクタ画像を透明にしたり、モザイク状にしたり又は黒塗り表示にする等で実現することができる。また、ゲームマシン1Aでは、幻魔カードが裏向きに載置されたことにより非表示とされる載置中幻魔キャラクタの行動パターンが隠れモード(伏兵モードともいう)に変更されて、その載置中幻魔キャラクタの移動が制限されると共に、その載置中幻魔キャラクタの防御パラメータが小さくなるように設定される。
【0078】
一方、ゲームマシン1Aでステップ44の幻魔キャラクタの表示処理が行われる場合(裏向きに載置されていた幻魔カードが表向きに載置された場合)、メインCPU32が通信制御部21に指示し、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを表示するように指示する変更指示データInA2を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。また、ゲームサーバ101がゲームマシン1Bに変更指示データInA2を送信する。すると、ゲームマシン1Bでは、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを遊技者が認識できるようにする画像表示の制御が行われる。このとき、ゲームマシン1Aでは、載置中幻魔キャラクタの行動パターンが通常モード等に変更される。
【0079】
なお、ゲームマシン1Aとゲームマシン1Bとは同じ機能が備えられているので、ゲームマシン1Bにおいて幻魔カードが裏向きに載置されると、ゲームマシン1Bから変更指示データInB1,InB2がゲームマシン1Aに送信され、ゲームマシン1Aが上述したゲームマシン1Bと同等の処理を実行する。具体的には、幻魔キャラクタの非表示処理において、ゲームマシン1BのメインCPU32が変更指示出力手段として作動して、通信制御部21に指示し、載置中幻魔キャラクタを隠すように指示する変更指示データInB1を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。そして、ゲームマシン1Aでは、メインCPU32が変更指示入力手段として作動して通信処理部22によって受信した変更指示データInB1を入力し、その変更指示データInB1に従ってメインCPU32が画像表示制御手段として作動して画像制御回路71に指示する。すると、ゲームマシン1Aでは、画像制御回路71が載置中幻魔キャラクタの表示を隠す(非表示)ようにしてメインディスプレイ11における画像表示を制御することとなる。このとき、ゲームマシン1Bでは、幻魔カードが裏向きに載置されたことにより非表示とされる載置中幻魔キャラクタの行動パターンが隠れモード(伏兵モードともいう)に変更される。一方、ゲームマシン1Bでステップ44の幻魔キャラクタの表示処理が行われる場合(裏向きに載置されていた幻魔カードが表向きに載置された場合)、メインCPU32が通信制御部21に指示し、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを表示するように指示する変更指示データInB2を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。また、ゲームサーバ101がゲームマシン1Aに変更指示データInB2を送信する。すると、ゲームマシン1Aでは、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを遊技者が認識できるようにする画像表示の制御が行われる。このとき、ゲームマシン1Bでは、載置中幻魔キャラクタの行動パターンが通常モード等に変更される。このように、ゲームマシン1Aもゲームマシン1Bと同様に画像遊技機となり、ゲームマシン1Bもゲームマシン1Aと同様の遊技機となっている。
【0080】
ここで、メインディスプレイ11に表示されている各々の幻魔キャラクタの周囲には、その幻魔キャラクタを操作する遊技者にのみ視認可能なように、支配領域ZOC(ゾーン・オブ・コントロール(Zone of Control)、属性表示領域)が表示される。この支配領域ZOCの領域形状は、図20に示すような幻魔キャラクタG1から一方向(図の矢印D1方向)に延びた長楕円形状をしており、以下に説明する指向性検出処理の結果に応じて変形可能となっている。この支配領域ZOCでは、ある遊技者が操作する対象幻魔キャラクタ(以下、操作キャラクタとも称す。)G1の支配領域ZOCの領域内に、他の遊技者やCPUプレイヤが操作する対象幻魔キャラクタ(以下、対戦キャラクタとも称す。)が存在する場合には、その対戦キャラクタがたとえ上記カード面検出処理等によって非表示となっている場合であっても、その対戦キャラクタが表示されてその属性が明らかとなる。
【0081】
(指向性検出処理)
以下、上記支配領域を変形するための指向性検出処理について、図22のフローチャートを参照しつつ説明する。メインCPU32は、指向性検出処理を開始すると、ステップ51に進み、読取ユニット19に載置されている遊技用カード(幻魔カード)40の向きに変更があったか(回転されたか)否かを判定する。具体的には、幻魔カードの向きに変更があると読取スキャナ19bで読み取られる幻魔カードのバーコードが変わるので、新たに入力されたバーコード情報とRAM33に記憶されている記憶済みバーコード情報を比較して、幻魔カード40の向きの変更を判定する。より具体的には、カードテーブル90に基づいて新たに入力されたバーコード情報と記憶済みバーコード情報とを比較する際、バーコード情報に関連づけられている各種コードのうち、カード載置角度コードのみが異なっているか否かを判定する。そして、新たに入力されたバーコード情報に関連づけられているコードと、記憶済みバーコード情報に関連づけられているコードとで、カード載置角度コードのみが異なっている場合に、メインCPU32は、幻魔カード40の向きが変更されたものと判定すると共に、新たに入力されたバーコード情報を上記支配領域ZOCの領域形状変更指示として受け付ける。
【0082】
ここで、メインCPU32が領域形状変更指示を受け付けたとき、すなわち、記憶済みバーコード情報に関連づけられているコードとでカード載置角度コードのみが異なっているときはステップ52に進み、そうでなければ指向性検出処理を終了する。
【0083】
ステップ52では、メインCPU32は、本発明における検出手段として作動し、カードテーブル90に基づいて、幻魔カードの回転の向きと角度を検出する。すなわち、記憶済みバーコード情報及び新たに入力したバーコード情報それぞれに関連づけられたカード載置角度コードを比較して、どちら回り向き(右回り向きか左回り向きか)にどれだけの角度回転されたかを検出する。そして、この検出手段として作動するメインCPU32と、上記読取ユニット19とにより、本発明における入力手段が構成されている。
【0084】
そして、続くステップ53において、メインCPU32は、本発明における領域形状制御手段として作動して、検出した幻魔カードの回転の向きと角度に応じて、遊技者が操作する対象幻魔キャラクタの支配領域の向きが変更されたような支配領域の形状変更をおこなう。
【0085】
以下、支配領域の領域形状の変更について、より具体的な例を挙げて説明する。変更前の支配領域の領域形状は、図20に示したように、対象幻魔キャラクタである幻魔キャラクタG1から第1の方向D1に延びた長楕円形状であったとする。このときの幻魔カードは、図23(a)に示すように載置ボードの長手部19dと幻魔カード40の長手部40aとが平行になっており、例えば、カードテーブル90における「0007」のようなバーコード情報が読取ユニット19によって読み取られる状態となっている。すなわち、このときの幻魔カードのカード載置角度は0゜である。
【0086】
次に、遊技者が、図23(b)に示すように幻魔カードを右回りに回転させて幻魔カードの向きを変更すると、例えば、カードテーブル90における「0009」のようなバーコード情報が読取ユニット19によって読み取られる状態となる。すなわち、幻魔カードのカード載置角度が0゜から60゜に変わる。
【0087】
すると、メインCPU32は本発明における領域形状制御手段として作動して、以上のカード載置角度の変化(すなわち、回転の向きと角度の変化)に応じて、対象幻魔キャラクタ(操作キャラクタ)である幻魔キャラクタG1の支配領域ZOCの領域形状を変更する。より詳しく説明すると、メインCPU32は画像制御回路71に指示を出し、以上のカード載置角度の変化に応じて、支配領域ZOCの領域形状を、幻魔キャラクタG1から第1の方向D1に延びた長楕円形状(図20参照)から、幻魔キャラクタG1から第1の方向D1とは異なる第2の方向D2(第1の方向から右回りに60゜だけ回転した方向)に延びた長楕円形状(図21参照)に変更する。
【0088】
そして、支配領域ZOCの領域形状を変化させた結果、操作キャラクタG1の支配領域ZOCの領域内に、対戦キャラクタG2が存在するようになった場合には、その対戦キャラクタG2がたとえ上記カード面検出処理等によって非表示となっている場合(図20参照)であっても、その対戦キャラクタG2が表示されてその属性が明らかとなる(図21参照)。
【0089】
以上で説明したように、遊技者は、対象幻魔キャラクタの支配領域ZOCの領域形状を、幻魔カードの向きを変えることにより変更可能である。そのため、遊技者は、属性が不明である対戦キャラクタと対戦する前に、その対戦相手の幻魔キャラクタの属性を認識するため、対象幻魔キャラクタの支配領域ZOCの領域形状をその支配領域ZOC内に対戦キャラクタが含まれるように変更して、その対戦キャラクタの属性を調べることができる(このように対戦キャラクタの属性を調べるモードを「索敵モード」という。)。そして、この索敵モードにより対戦キャラクタの属性が判明すると、遊技者は、その対戦キャラクタの属性と自己の対象幻魔キャラクタの属性との優劣関係を考慮して、実際に戦闘させたり、戦闘せずに退避させたりといった戦略を立てることとなる。
【0090】
このように、遊技者により領域形状の変更が可能である支配領域ZOCの領域内に存在するときにだけ、非表示の幻魔キャラクタを表示させてその属性を遊技者に視認可能にすることで、メインディスプレイ11に表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できてしまう態様や、メインディスプレイ11に表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できない態様に比べて、より戦略性の高い幻魔対戦ゲームが実現される。
【0091】
以上で詳細に説明したように、このゲームマシン1においては、メインディスプレイ11に支配領域ZOCが表示されており、この支配領域ZOCにおいては領域内に存在する対戦キャラクタG2の属性が表示される。そのため、遊技者は、支配領域ZOC内に存在する対戦キャラクタの属性を認知することができる。そして、遊技者が幻魔カードの向きを変えることで、領域形状変更指示が読取ユニット19に入力される。そして、その領域形状変更指示に応じて、支配領域ZOCの領域形状が変更される。
【0092】
従って、遊技者の指示入力により上記支配領域ZOCを変更することができるため、このゲームマシン1においては戦略性の向上が図られている。
【0093】
また、カードを用いて遊技者は複数通りの指示入力を行えるようになるから、ゲームマシン1は、遊技者の操作に多様性を持たせることができ、遊技性に幅をもたせることができる。
【0094】
さらに、遊技者は読取ユニット19上で幻魔カードを動かすという簡単な操作で指示入力を行い、支配領域ZOCの領域形状を変更することができるので、ゲームマシン1は、指示入力の煩わしさがなく、簡易迅速に進行するゲームに適し、リアルタイムに進行する遊技を実行するのに好適である。その上、各読取ユニット19は遊技用カード40を個別に載置可能な大きさを有しているから、読取ユニット19と遊技用カード40との位置関係の変更を検出する上で無駄となる部分がなく、しかも位置関係の変更は各読取ユニット19に遊技用カード40が載置されているときに行われる。そのため、位置関係の変更を検出するときの対象となる箇所が必要最小限の範囲になっており、処理の負担が軽減されている。この点でも、ゲームマシン1は、リアルタイムに進行する遊技を実行するのに好適になっている。
【0095】
しかも、ゲームマシン1は、複数の読取ユニット19を有するものの、各読取ユニット19が横並びに一列で配置された構造を有している。そのため、遊技者が複数枚数の幻魔カードを配置するときのわずらわしさはない。また、配置した幻魔カードを探し出すのも簡単に行え、遊技の進行中に無駄な時間を浪費するようなこともなく、カードの配置や操作に手間取ってゲームの進行に遅れを取るようなこともない。この点でも、ゲームマシン1は、リアルタイムに進行する遊技を実行するのに好適である。
【0096】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、支配領域ZOCの領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段は、読取ユニットと検出手段との構成に限定されず、タッチパネル11aや公知の各種操作デバイス(ボタンコントローラ、スティックコントローラなど)であってもよい。また、支配領域ZOCの領域形状は、指向性を有するような操作キャラクタから一方向に延びた上記形状に限定されず、多角形状や複数の部分形状の集合体形状などであってもよい。そして、支配領域ZOCの領域形状の変更も、操作キャラクタの周りを回転するような形状変更に限定されず、メインディスプレイ11上を平行移動するような形状変更や、領域サイズが変化するような形状変更などであってもよい。
【0097】
なお、ゲームマシン1では、遊技用物品として遊技用カード40を例にとって説明しているが、本発明は、遊技用カード40とは異なるカード状の遊技用物品(表面および裏面の大きさに比較して側面の大きさは小さいものの、厚さが遊技用カード40よりは厚いカード状のもの、例えば表面および裏面が矩形の場合は厚さが短手辺の長さよりも薄いもの)を用いる場合にも適用がある。また、幻魔対戦ゲームを行えるゲームマシン1を例にとって説明しているが、その他の対戦ゲームを行えるゲーム機についても適用がある。例えば、野球、サッカーなど複数の選手を登場させるゲームで、各選手に対応するカードを用いてチームプレーをシミュレーションできるゲーム機などである。また、その他にも、映画、漫画、アニメーション、テレビジョンで視認可能な番組などに登場するキャラクターが描かれたカード状の遊技用物品を用いるカード遊技を行えるゲーム機についても適用がある。
【0098】
また、ゲームマシン1では、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を備えていたが、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を別体としてもよい。
ゲームマシン1では、遊技用カード40にバーコードを記録し、その記録されているバーコードを読取スキャナ19bが読み取るようになっているが、遊技用カード40にバーコード以外の情報を記録し、読取スキャナ19bによって、その情報を読み取るようにしてもよい。
また、遊技用カード40の載置面を検出するには、次のようにすることもできる。例えば、遊技用カード40の図10(a)に示す表(おもて)面側の幻魔図柄aの画像認識を行うと遊技用カード40は裏向きに載置されているとし、図10(b)に示す裏面側の「カードゲーム」の文字列の画像認識を行うと遊技用カード40が表向きに載置されているとする場合である。
【0099】
上記実施の形態では、ゲームマシン1が入力手段および領域形状制御手段を有する場合を例にとって説明しているが、上記各手段は、ゲームマシン1と、店舗サーバ2のいずれかに設けるようにして、ゲームシステム(本発明における遊技システム)を構成してもよい。さらに、ゲームマシン1と、店舗サーバ2とは別に、上記各手段と同様の機能を有する装置を設けてゲームシステムを構成してもよい。
なお、電子透かしに関しては、例えば、特開2004−128845号公報に記載されている透かし情報埋込方法を用いることができる。特開2004−128845号公報には、次のような透かし情報の埋込方法が開示されている。すなわち、印刷文書に埋込むべき機密情報を符号化してビット列に変換し、数個のドット(黒画素)からなり、各ドットの相対的な位置関係によって定まる固有値が与えられたドットパターンを各符号に割り当て、符号化された機密情報のビット列に対応するドットパターンを透かし画像上に配置する方法である。その他、特開2003−101762号公報に記載の透かし情報埋め込み装置、特許第3269015号公報に記載の電子透かしシステム、特許第3565483号公報に記載のデータ表示システムを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明によるゲームマシンを複数備えたゲームシステムのシステム構成図である。
【図2】複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。
【図3】ゲームマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図4】内部の構成を中心に示すゲームマシンのブロック図である。
【図5】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】店舗サーバを示すブロック図である。
【図7】ゲームサーバおよびデータベースサーバを示すブロック図である。
【図8】ゲームマシンにおける読取ユニットおよび遊技用カードを示す斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】遊技用カードを示す平面図で、(a)は表(おもて)面を示す平面図、(b)は裏面を示す平面図である。
【図11】幻魔カードにおけるバーコードの配置区画を示し、(a)は裏面、(b)は表(おもて)面の配置区画をそれぞれ示す平面図、(c)は符術カードにおけるバーコードの配置区画を示す平面図である。
【図12】カードテーブルを示す図である。
【図13】ゲームマシンにおけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】ゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】幻魔召喚対戦処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】幻魔の移動戦闘処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】割込処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】カード面検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図19】ゲームマシン1A,1Bにおける変更指示データの送受信を説明するためのブロック図である。
【図20】変更前の支配領域の領域形状を示した図である。
【図21】変更後の支配領域の領域形状を示した図である。
【図22】指向性検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図23】(a)変更前および(b)変更後の幻魔カードの向きを示した図である。
【図24】幻魔召喚出現画像を示す図である。
【図25】開始演出画像を示す図である。
【図26】読み取りスキャナと、遊技用カードおよびそのドットパターンとの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0101】
1…ゲームマシン、2…店舗サーバ
5…センターサーバ群
11…メインディスプレイ、11a…タッチパネル
12…サブディスプレイ、19…読取ユニット
19b…読取スキャナ、19d、40a…長手部
17…IDカード、31…マイクロコンピュータ
32…CPU、33…RAM、34…ROM
40…遊技用カード、100…ゲームシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己のキャラクタを操作して対戦相手のキャラクタとの対戦ゲームを行う遊技機および遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技者がモニタ上に表示された自己のキャラクタ(操作キャラクタ)をボタンやタッチパネル等のコントローラで操作して、他の遊技者やコンピュータによって操作される対戦相手のキャラクタ(対戦キャラクタ)との対戦ゲームを行う遊技機が多数知られている。これらの遊技機の中には、操作キャラクタや対戦キャラクタ等のゲームキャラクタそれぞれに、複数の属性(例えば、水の属性、火の属性、など)のうちのいずれかを付与するタイプのものがある。このような遊技機では、多くの場合、登場キャラクタ同士の対戦の際に、予め設定されている属性の優劣関係(例えば、水の属性は火の属性に強い等)に基づいて属性面におけるゲームキャラクタの優劣を判断し、その属性面での優劣を対戦の経過や結果に反映させる。
【0003】
ただし、上述した複数の属性のうち、ある属性だけに絶対的な優位性を与えると、対戦ゲームが本来有する戦略的な要素が大幅に損なわれてしまう。そのため、いずれの属性にも平等の優位性を与えるように、一般には、属性同士の関係性によって優劣が決定されるような優劣関係が採用される。このような優劣関係とは、より具体的には、3種類の属性(例えば、水の属性、火の属性、土の属性)が用意されている対戦ゲームの場合では、第1の属性(水の属性)は第2の属性(火の属性)に強いが第3の属性(土の属性)には弱く、第2の属性は第3の属性に強いが第1の属性には弱く、また第3の属性は第1の属性に強いが第2の属性には弱いといった優劣関係(いわゆる、3すくみ関係)である。
【0004】
以上のようなゲームキャラクタの属性は、通常、モニタに表示されるゲームキャラクタの色や装着物等によって遊技者に識別させている。
【特許文献1】特開2005−46649号公報
【特許文献2】特開2004−41740号公報
【特許文献3】特開2002−301264号公報
【特許文献4】特開2004−337504号公報
【特許文献5】特開2004−337502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ただし、遊技者が、モニタに表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できてしまうと、ゲームキャラクタが表示された時点でそのキャラクタの属性がわかり、対戦結果をある程度まで予測できてしまい、このような場合には戦略を立てる余地がほとんどなくなってしまう。逆に、遊技者が、モニタに表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できない場合には、キャラクタの属性の優劣に基づいた戦略を立てることができない。
【0006】
つまり、従来の対戦ゲームを行える遊技機においては、対戦キャラクタの属性を遊技者に識別させる点において遊技者への配慮が不十分であったために、戦略性の乏しい対戦ゲームとなっていた。
【0007】
ここで、カードやフィギア等の遊技用物品に記憶されているデータを用いてゲームが進行する遊技機が知られている。この種の遊技機として、サッカーや野球といったスポーツの選手が印刷されたカード(トレーディングカードともいう)を用いたゲームを行える遊技機がある。例えば、特許文献1,2,3には、プレイフィールド上に並べられた複数のカードの組合せに応じたゲーム画像を表示させてサッカーのチームプレーをシミュレーションでき、相手チームとの対戦を行えるカードゲーム装置が開示されている。また、特許文献4には、入力タブレット上に配置された玩具の位置および向きに応じて、その玩具を模したキャラクタに動作を行わせる家庭用ゲーム装置が開示されている。さらに、特許文献5には、等分割された桝を複数備えた検出エリアを有し、その検出エリアに2次元バーコードおよびマーカが底部に付された玩具を載置したときに、読み取られた2次元バーコードから玩具の識別IDを判断し、マーカから玩具の載置向きを判断して、載置された桝、識別IDおよび載置向きを対応付けた載置状態情報をゲーム機に出力する入力装置について開示されている。
【0008】
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、より戦略性の高い対戦ゲームを行うことができる遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る遊技機は、遊技者によって操作される操作キャラクタと、操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、遊技者から、属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、表示手段の属性表示領域の領域形状を、入力手段によって受け付けた領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この遊技機においては、表示手段に属性表示領域が表示され、この属性表示領域においては領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される。そのため、遊技者は、属性表示領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報を認知することができる。そして、遊技者が領域形状変更指示を入力手段に入力することにより、その属性表示領域の領域形状は、その領域形状変更指示に応じて領域形状制御手段により変更される。すなわち、遊技者の指示入力により上記属性表示領域を変更することができるため、この遊技機においては戦略性の向上が図られている。
【0011】
また、領域形状制御手段は、入力手段によって受け付けた領域形状変更指示に応じて、属性表示領域の領域形状を、操作キャラクタから第1の方向に延びた形状から、操作キャラクタから第1の方向とは異なる第2の方向に延びた形状に変化させることが好ましい。この場合、属性表示領域が指向性を有し、遊技者からの領域形状変更指示に応じて属性表示領域の向きが変更される。
また、カード状の遊技用物品に記録されている遊技用情報を用いたカード遊技が行える遊技機であって、入力手段は、遊技用物品を個別に載置可能で、載置された遊技用物品から遊技用情報を読取る読取手段を備えた読取ユニットと、該読取ユニットに遊技用物品が載置されているときに、該遊技用物品が載置されている読取ユニットと、該読取ユニットに載置されている載置中遊技用物品との位置関係の変更を、読取手段により読み取った遊技用情報を用いて検出する検出手段とを備え、位置関係の変更を領域形状変更指示として受け付けることが好ましい。この場合、遊技用物品を用いた入力手段への領域形状変更指示の入力を行うことができる。
【0012】
また、入力手段は、読取ユニットを複数有し、該各読取ユニットが横並びに配置されていることが好ましい。この場合、複数の遊技用物品を用いる場合に、遊技者が遊技用物品を配置する際のわずらわしさが軽減され、配置した遊技用物品を探し出すのも簡単に行える。
【0013】
本発明に係る遊技システムは、遊技者によって操作される操作キャラクタと、操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、遊技者から、属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、表示手段の属性表示領域の領域形状を、入力手段によって受け付けた領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
この遊技システムにおいては、表示手段に属性表示領域が表示され、この属性表示領域においては領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報が表示される。そのため、遊技者は、属性表示領域内に存在する対戦キャラクタの属性情報を認知することができる。そして、遊技者が領域形状変更指示を入力手段に入力することにより、その属性表示領域の領域形状は、その領域形状変更指示に応じて領域形状制御手段により変更される。すなわち、遊技者の指示入力により上記属性表示領域を変更することができるため、この遊技システムにおいては戦略性の向上が図られている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より戦略性の高い対戦ゲームを行うことができる遊技機および遊技システムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0017】
(ゲームシステムの全体構成)
図1は本発明によるゲームマシン1を複数備えたゲームシステム100のシステム構成図、図2は複数のゲームマシン1とカード販売機6を示す斜視図である。ゲームシステム100は、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン1およびカード販売機6と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ7と、店舗内ルータ7、通信回線4aおよびインターネット4を介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。さらに、ゲームシステム100では基地局110を介してインターネット4に無線回線により接続可能な携帯電話機111と、インターネット4に接続可能な家庭用ゲーム装置112とが備えられている。
【0018】
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン1およびカード販売機6が専用回線3により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ7を介してインターネット4に接続されている。
【0019】
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン1は、本発明の実施の形態に係る遊技機であって、遊技者に対応する主人公キャラクタ(プレイヤーキャラクタ、後述する幻魔キャラクタを操るという意味で幻魔使いともいう)および後述する遊技用カード40に描かれている幻魔図柄aを模した幻魔キャラクタを示すキャラクタ画像を表示する表示手段を有している。そして、ゲームマシン1は、表示手段に表示される主人公キャラクタ及び幻魔キャラクタを、遊技者の操作(主に遊技用カード40に対するカード操作と、後述するタッチパネル11aのタッチ操作)に応じて動作させたり、パラメータを変更させたりしてキャラクタ遊技を行えるように構成されている。
【0020】
本実施の形態におけるゲームマシン1では、ほかのゲームマシン1、携帯電話機111および家庭用ゲーム装置112を使用する遊技者とともに、複数遊技者(例えば4人)の参加による幻魔対戦ゲームが行える。この幻魔対戦ゲームは、各遊技者に対応する主人公キャラクタがそれぞれの幻魔キャラクタを操りながら互いに対戦し、倒した主人公キャラクタの数、幻魔キャラクタの数、画像表示される対戦マップ上に点在する後述の魔晶石の占拠数などを競い合い、各遊技者が共通する画像を参照しながらリアルタイムに進行するようになっている。また、幻魔対戦ゲームは、遊技用カード40を用いて行われる。
【0021】
なお、幻魔キャラクタは、主人公キャラクタのいわば分身として対戦相手(敵)と対戦するキャラクタであって、本発明のおける操作キャラクタ及び対戦キャラクタであり、ゲームマシン1では、水霊幻魔、火焔幻魔、地殻幻魔および天象幻魔の4つの属性が用意されている。
【0022】
そして、水霊幻魔の属性は火焔幻魔の属性よりも強く、火焔幻魔の属性は天象幻魔の属性よりも強く、天象幻魔の属性は地殻幻魔の属性よりも強く、地殻幻魔の属性は水霊幻魔の属性よりも強いという、属性の優劣関係がある。すなわち、例えば、水霊幻魔の属性が付与された幻魔キャラクタ(以下、単に水霊幻魔キャラクタと称す。)と火焔幻魔の属性が付与された幻魔キャラクタ(以下、単に火焔幻魔キャラクタと称す。)との対戦時では、水霊幻魔キャラクタが属性面において有利であり、水霊幻魔キャラクタが火焔幻魔キャラクタよりも優位な戦いがおこなえるようになっている。
【0023】
以上のような属性は、幻魔キャラクタがメインディスプレイ11(若しくはサブディスプレイ12)に表示されたときに遊技者がその属性を認識できるように、幻魔キャラクタには、属性固有の特徴(例えば、色や大きさ、装着物など)が付与されている。なお、属性に関する情報である属性情報を表示するとは、文字により属性を表示する態様に限らず、表示手段により遊技者にその属性情報を視認可能な状態になりさえすれば、属性固有の色などの特徴を有するキャラクタを表示するだけの態様も含まれるものとする。
【0024】
ゲームマシン1は、図3に示すように、筐体10の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有し、また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有している。そして、これらのメインディスプレイ11とサブディスプレイ12とにより、上述した本発明における表示手段が構成されている。なお、サブディスプレイ12の左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
【0025】
メインディスプレイ11は、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、図24の幻魔召喚出現画像91など)が表示されるようになっている(詳しくは後述する)。サブディスプレイ12は、現在召喚して出現している幻魔の一覧や、遊技の特定の段階における画像(例えば、後述する開始演出画像92a,92b)が表示されるようになっている。
【0026】
また、ゲームマシン1はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有している。この操作パネル14には、左側から横並びに配置された4つの玉石ボタン15(15a,15b,15c,15d)と、ゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とを有している。玉石ボタン15は、特定の条件が成立した時点で押下されると、超幻魔召喚指示データを出力する操作ボタンである。この玉石ボタン15は、幻魔キャラクタが超幻魔キャラクタを召喚し得る力を獲得するための魔晶石を主人公キャラクタが占拠して特定の数値(秘術数)が加算されるたびに明るくなるように点灯する。そして、特定の数値(秘術数)が完全に獲得されると超幻魔キャラクタが視認可能となり、その時点で押し下げされると超幻魔召喚指示データを出力する。なお、後述するように、超幻魔召喚指示データが出力されると超幻魔の召喚条件が成立し、超幻魔キャラクタが召喚される。
【0027】
また、ゲームマシン1は操作パネル14の手前側に6つの読取ユニット19が横並び一列で配置されたカードパネル20を有している。各読取ユニット19は、カードパネル20の本体部20aに組み込まれていて、遊技用カード40を1枚ずつ個別に載置可能な大きさを有し、載置されている遊技用カード40(本発明における載置中遊技用物品に相当する)から、記録されているバーコードを読み取るようになっている。なお、各読取ユニット19のうちの左側から5つは、後述する幻魔カードを遊技者が載置して幻魔を召喚させ、幻魔カードを動かすなどして召喚させた幻魔を操るための幻魔用ユニット、最も右側に配置されている残りの1つは遊技者が後述する符術カードを載置して、術を使用し、幻魔対戦ゲームを優位に進めるための符術用ユニットとなっている。
【0028】
読取ユニット19は、詳しくは図8および図9に示すように、遊技用カード40が載置され、表面が平坦で、長手部19dと短手部19eを供えた矩形状の載置ボード19aと、読取スキャナ19bとを有している。読取スキャナ19bは、本体部20a内における載置ボード19aの中央部19cの下側に配置されている。この読取スキャナ19bは、本発明における読取手段であって、遊技用カード40の表面および裏面にそれぞれ記録されているバーコード(詳しくは後述する)の読取機能を備えた超小型カメラを搭載しており、その超小型カメラによってバーコードを読み取り、読み取ったバーコードのコード情報(バーコード情報)を出力するようになっている。この超小型カメラは、例えばeスキャナ(例えば、グリッドマーク株式会社、ジョボーズ株式会社や中島洋紙株式会社の製品)と呼ばれるもので構成することができる。この場合、読取スキャナ19bは、図26に示すように、遊技用カード40の表面(図26では、表(おもて)面側を示している)に印刷して記録されているドットパターン41の読取機能を有している。
【0029】
ゲームシステム100を構成している各ゲームマシン1には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン1に固有のIDとを有し、例えば、遊戯店舗Aに設置されている各ゲームマシン1の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
【0030】
図4は内部の構成を中心に示すゲームマシン1のブロック図である。ゲームマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
【0031】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(ReadOnly Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素と、各読取ユニット19から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータおよびゲームデータ)が記憶される。ROM34には、メインCPU32が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0032】
また、ゲームマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0033】
さらに、ゲームマシン1は、タッチパネル11aと、コインセンサ16aと、カードリーダ18aと、通信制御部21および通信処理部22とを有し、さらに、画像制御回路71と、音制御回路72を有している。
【0034】
タッチパネル11aは、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いて主に幻魔キャラクタに命令を与える(例えば、敵キャラクタの存在する地点まで移動させるなど)ための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。
【0035】
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU32に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読み取り、その読み取ったカード情報をメインCPU32に入力する。
【0036】
通信制御部21は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部22は通信制御部21の指示にしたがい作動して、専用回線3を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0037】
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、主人公キャラクタや幻魔キャラクタを示す画像をメインディスプレイ11に表示させ、サブディスプレイ12にはメインディスプレイ11の対戦マップ上に出現している幻魔の一覧を示す画像や、演出用の画像を表示させる。
【0038】
この画像制御回路71は、図5に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0039】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
【0040】
音制御回路72はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0041】
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は図6に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部206を有している。そして、CPU201がROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン1と専用回線3を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン1へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン1同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン1で行われる幻魔対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データなど)が含まれている。
【0042】
カード販売機6は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
【0043】
店舗内ルータ7は各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線4aおよびインターネット4を介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
【0044】
(センターサーバ群の構成)
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ101、102)と、データベースサーバ103とを有し、各ゲームサーバが専用回線104を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネット4に接続されている。
【0045】
ゲームサーバ101は、幻魔対戦ゲームを実行するために設置されていて、図7に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、通信処理部304、通信制御部305およびデータ記憶部306を有している。そして、ゲームサーバ101では、CPU301がROM302に記憶されているプログラムにしたがいRAM303にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部305がCPU301の指示にしたがい通信処理部304を作動させる。
【0046】
ゲームサーバ101は、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン1、携帯電話機111、家庭用ゲーム装置112から送信されるエントリーデータを受信して遊技者の幻魔対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、その結果をデータベースサーバ103に送信する。
【0047】
ゲームサーバ102は別のゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ101と比較して記憶しているデータやプログラムが異なるが、同じ構成を有している。
【0048】
データベースサーバ103は、CPU401、ROM402、RAM403、通信処理部404、通信制御部405およびデータ記憶部406を有している。そして、データベースサーバ103では、CPU401がROM402に記憶されているプログラムにしたがいRAM403にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部405がCPU401の指示にしたがい通信処理部404を作動させ、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。データ記憶部406には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン1により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
【0049】
ゲームデータは、幻魔対戦ゲームに登場する複数の主人公キャラクタ、幻魔キャラクタについて、各キャラクタを特徴づけるキャラクタ固有のデータ(各キャラクタの防御パラメータ、攻撃パラメータ、生命力パラメータ、攻撃範囲、特殊能力等の各キャラクタの能力を示す能力パラメータ)と、各遊技者による幻魔対戦ゲームの履歴を示すデータおよび後述するカードテーブル90を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ103からゲームマシン1に送信され、幻魔対戦ゲームで用いられる。
【0050】
(遊技用カードの構成)
図10は遊技用カード40を示す平面図で、(a)は表(おもて)面を示す平面図、(b)は裏面を示す平面図である。図11は遊技用カード40のうちの後述する幻魔カードにおけるバーコードの配置区画を示し、(a)は裏面、(b)は表(おもて)面の配置区画をそれぞれ示す平面図、(c)は遊技用カード40のうちの後述する符術カードにおけるバーコードの配置区画を示す平面図である。この遊技用カード40は本発明における遊技用物品であって、幻魔の召喚(詳しくは後述する)に用いられる幻魔カードと、幻魔の術に関して使用される符術カードとからなっていて、いずれも長手部40aと、短手部40bとを有する矩形状に形成され、表面および裏面の大きさに比較して側面の大きさが小さく、厚さが薄く(1mm程度)なっている。なお、遊技用カード40は幻魔対戦ゲームで対戦する遊技者がそれぞれ複数保有していて、幻魔対戦ゲームの進行中に適宜使用される。
【0051】
幻魔カードは幻魔キャラクタを幻魔対戦ゲームに登場させる幻魔キャラクタの召喚を行い、召喚した幻魔キャラクタを敵の幻魔キャラクタと対戦させるときに用いられる遊技用カードであって、召喚の対象となる幻魔キャラクタを示す幻魔図柄aが表(おもて)面側に描かれている。そして、幻魔カードは表(おもて)面、裏面のそれぞれに透明インクで印刷されたバーコード(極小ドットの組み合わせによるドットパターンで、本発明における遊技用情報に相当している)が記録されている。このバーコードは、透明インクで印刷されているため、肉眼では視認できないようになっている。このバーコードは、例えば読取スキャナ19bが上述のeスキャナの場合、そのeスキャナによって読取可能なドットパターン41で構成することができる。ドットパターン41としては、例えばGridOnput(法政大学情報科学部教授 吉田健治氏が開発した見えない2次元コード、商願2004−82588)がある。GridOnputは、2ミリ角にコード番号、座標情報を含む情報を印刷可能であり、eスキャナを用いて様々な情報が読み取られるようになっている。なお、遊技用カード40に肉眼では視認できないバーコードなどを記録する技術(電子透かし)に関しては後に詳述する。
【0052】
また、幻魔カードは、裏面が図11(a)に示すように、中央を含む長手方向所定幅に配置されたコードエリア40Aと、その両側に配置されたコードエリア40B、40Cとの3つに区画され、コードエリア40A、40B、40Cにそれぞれ別々のバーコードが記録されている。表(おもて)面は、コードエリア40Dだけが配置され、コードエリア40Dには、表(おもて)面のコードエリア40A、40B、40Cとは別のバーコードが記録されている。
【0053】
上述のとおり、遊技用カード40に記録されているバーコードは、ドットパターンによるバーコードであるから、幻魔カードを読取ユニット19に載置すると、載置面(表面または裏面)と、載置したときの位置関係(遊技用カード40のうちの中央部19cに載置された部分と、載置したときの向き)に応じたバーコードが読み取られ、対応するバーコード情報(読取ユニット19がeスキャナの場合、方向も認識するので、最大24種類の情報が出力可能)が出力される。なお、表面の幻魔図柄aを視認し得るように幻魔カードを読取ユニット19に載置すると、裏面が読取ユニット19に載置されるので、裏面に記録された3つのコードエリア40A、40B、40Cのいずれかのバーコードが読取可能になり、逆に裏面を視認できるように読取ユニット19に載置したときは表(おもて)面のバーコードが読取可能になる。
【0054】
符術カードは遊技用カード40のうちの幻魔キャラクタの対戦中における術を使用した攻撃を行う場合などに用いられ、表(おもて)面側、裏面側共通のバーコードが記録されている。
【0055】
(カードテーブルの内容)
カードテーブル90は、図12に示されるように、バーコードエリア90a、キャラクタエリア90b、カード読取面エリア90c、カード載置位置エリア90d、カード載置角度エリア90e及び行動パターンエリア90fを有している。バーコードエリア90aにはバーコード情報が記憶され、キャラクタエリア90bには幻魔キャラクタを特定するためのキャラクタコードが記憶されている。また、カード読取面エリア90cには遊技用カード40の読取ユニット19に載置されて読取られた面を示すカード読取面コードが記憶され、カード載置位置エリア90dには遊技用カード40の読取ユニット19に載置された位置(中央部19cに載置された部分)を示すカード載置位置コードが記憶されている。さらに、カード載置角度エリア90eには遊技用カード40が読取ユニット19に載置されたときの角度(読取ユニット19を構成する載置ボードの長手部19dと、遊技用カード40の長手部40aの時計回り方向のなす角度)を示すカード載置角度コードが記憶されている。行動パターンエリア90fには、幻魔キャラクタの行動パターンが記憶されている。
【0056】
カードテーブル90は、このような構成を有するので、入力されるバーコード情報をサーチキーに設定してバーコードエリア90aをサーチすることにより、該当するバーコード情報に対応して、読取ユニット19に載置されている幻魔カードに示され、召喚しえる幻魔キャラクタの種類、幻魔カードの載置面(表面は“X”、裏面は“Y”)、幻魔カードの中央部19cに載置された部分(コードエリア40A,40B,40C,40Dのいずれか)、及び読取ユニット19に載置されたときの角度が特定される。すなわち、どの幻魔カードが載置され、その幻魔カードは、表裏のどちらの面が載置されているのか、中央に載置されているのはどの部分か、載置されている方向はどの方向かといった読取ユニット19に対する幻魔カードの位置関係が特定される。
【0057】
(ゲームマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するゲームマシン1の動作内容について、図13〜図18に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、遊技店舗Aに設置されている8台のゲームマシン1のうちの4台のゲームマシン1をそれぞれの遊技者が操作して同じ幻魔対戦ゲームを行う場合を例にとって説明する。
【0058】
図13は各ゲームマシン1におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図13および後述する図14〜図18ではステップをSと略記している。以下の説明では、4人の遊技者が操作するうちの1台のゲームマシン1を例にとって説明する。
【0059】
ゲームマシン1は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン1にアプリケーションデータを送信する。
【0060】
ゲームマシン1は、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM33に記憶させる。そして、ゲームマシン1では、メインCPU32がアプリケーションデータを読み込むと、遊技進行制御手段として作動して、遊技者の操作入力に応じて幻魔対戦ゲームを進行させる。各ゲームマシン1は店舗サーバ2およびセンターサーバ群5を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に共通の画像を表示可能になっている。
【0061】
各ゲームマシン1は、ゲーム処理を開始すると、ステップ1に進んでコイン投入、IDカード挿入、パスワード入力の確認処理や、ゲームサーバ101による対戦相手の決定処理などを含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ2では、ゲーム開始処理によって対戦相手に決まったそれぞれの遊技者により、手持ちの遊技用カード40(幻魔カード)が読取ユニット19に載置されることと、メインCPU32は、幻魔キャラクタの召喚やその召喚した幻魔キャラクタの対戦といった幻魔召喚対戦処理を行う。幻魔召喚対戦処理が終了すると、ゲーム終了条件(対戦マップ上に点在している魔晶石がすべて占拠されたか、敵になる幻魔使いをすべて倒したか)が成立したか否かを判定し、ゲーム終了条件が成立しているときはステップ4に進むが、そうでなければステップ2に戻って、再び幻魔召喚対戦処理を実行する。
【0062】
ステップ3からステップ4に進むと、幻魔召喚対戦処理の結果から、幻魔対戦ゲームに参加した各遊技者の順位を決める順位決定処理を行い、続くステップ5では、幻魔召喚対戦処理の結果に基づいて幻魔キャラクタのパラメータを変更するパラメータ変更処理を行う。また、ステップ6に進むと、対戦成績などの幻魔対戦ゲームの対戦結果の表示を行う一方、その対戦結果を示すデータを、データベースサーバ103におけるゲームデータの更新のために店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ103に送信する後処理を行う。続くステップ7でカード返却処理(各遊技者が挿入したIDカード17のカードスロット18からの返却)を行い、ゲーム処理が終了する。
【0063】
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図14に示すフローチャートに沿って行われる。図14はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0064】
メインCPU32はゲーム開始処理を開始するとステップ11に進み、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ12,13と処理を実行する。
【0065】
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口16から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、タッチパネル11aなどを用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU32に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。これらすべての入力があるとステップ13に進み、メインCPU32が通信制御部21に指示して通信処理部22を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2に送信する。
【0066】
続くステップ14では、遊技者が登録されている遊技者であることの認証結果を示す応答信号をセンターサーバ群5から受信するまで待機して、その応答信号を受信するとステップ15に進む。ステップ15では、ゲームサーバ101による対戦相手決定の結果を示す対戦相手決定データを受信するまで待機して、対戦相手決定データを受信するとステップ16に進む。この対戦相手決定データの受信待機中、ゲームマシン1では、待機中を示す画像をメインディスプレイ11に表示させている。
【0067】
次に、ステップ16に進むと、受信した対戦相手決定データから、対戦相手としての遊技者が4人集まったか否かを判定し、遊技者が4人集まっているときはゲーム開始処理が終了する。4人集まっていなければステップ17に進み、所定の待ち時間を経過するまで待機して、待ち時間を経過するとステップ18に進み、メインCPU32が定員(4人)に不足している遊技者(これはメインCPU32の処理によって設定される遊技者であり、CPUプレイヤーともいう)を追加すると、ゲーム開始処理が終了する。
【0068】
(幻魔召喚対戦処理)
メインCPU32は、幻魔召喚対戦処理を開始すると、図15に示すようにステップ21に進み、対戦マップの表示処理を行い、幻魔対戦ゲームの舞台となる対戦マップを示す画像をメインディスプレイ11に表示させる。続くステップ22では、幻魔カードが6つある読取ユニット19のうちの5つの幻魔用ユニットのいずれかに載置されているか否かを判定する。幻魔カードが幻魔用ユニットに載置されていると、読取スキャナ19bが幻魔カードの載置された面(表面または裏面)に記録されているバーコードを読取ってバーコード情報をメインCPU32に入力し、メインCPU32は入力したバーコード情報をRAM33に記憶させる(RAM33に記憶させたバーコード情報を「記憶済みバーコード情報」という)。メインCPU32はステップ22では、読取スキャナ19bからバーコード情報が入力されるか否かで幻魔カードが読取ユニット19に載置されているか否かを判定する。
【0069】
ここで、幻魔カードが読取ユニット19に載置されているときはステップ23に進み、そうでなければ、幻魔召喚対戦処理を終了する。ステップ23では、入力されたバーコード情報をサーチキーに設定してカードテーブル90(図12参照)をサーチし、バーコード情報に対応する幻魔キャラクタを特定した上で、その特定した幻魔キャラクタ(載置されている幻魔カードに対応する幻魔キャラクタ)の召喚および出現処理を行う。この幻魔キャラクタの召喚および出現処理では、メインCPU32の指示にしたがい、画像制御回路71が作動して、幻魔使いが召喚に入り、一定時間経過後にその幻魔使いの周りに幻魔キャラクタが出現する画像(例えば、図24に示す幻魔召喚出現画像91)をメインディスプレイ11に表示させる。これ以降、遊技者は、出現した幻魔キャラクタを操りつつ幻魔対戦ゲームを進めることができる。このとき、メインCPU32の指示にしたがい画像制御回路71が作動して、載置されている幻魔カードを示す画像(幻魔カード画像)をサブディスプレイ12に表示させる。
【0070】
次に、ステップ24に進み、召喚済み(出現している)幻魔キャラクタへの命令入力があるか否かをメインCPU32が判定し、命令入力があるときはステップ25に進むが、なければ幻魔召喚対戦処理を終了する。ここで、召喚済み幻魔キャラクタへの命令入力は、遊技者が命令を与えようとする幻魔キャラクタ(以下「対象幻魔キャラクタ」という)の表示箇所に指などを触れ、続いて対象幻魔キャラクタの移動先に指などを触れることによって行われる。遊技者が対象幻魔キャラクタの表示箇所に指などを触れると、タッチパネル11aから触れた箇所に対応する指示データがメインCPU32に入力される。
【0071】
そして、ステップ25に進むと、図16に示すフローチャートに沿って幻魔の移動戦闘処理が行われる。幻魔の移動戦闘処理が開始すると、図16のステップ31に進み、メインCPU32は、タッチパネル11aから入力される指示データにしたがって、対戦マップ上の敵幻魔キャラクタの存在する地点まで対象幻魔キャラクタを移動させる幻魔の移動処理を行い、対象幻魔キャラクタが移動する様子を示す画像を表示させる。続くステップ32では、遊技者が敵幻魔キャラクタにタッチする(敵幻魔キャラクタの表示箇所に指などを触れたか否か)まで待機して、敵幻魔キャラクタへのタッチがあるとステップ33に進み、対象幻魔キャラクタについて、その対象幻魔キャラクタが攻撃範囲に敵を捉えたか否か(対象幻魔キャラクタの攻撃範囲に敵幻魔が存在するか否か)を判定し、攻撃範囲に敵幻魔キャラクタを捉えたときはステップ34に進んで戦闘処理を行い、幻魔の移動戦闘処理が終了するが、そうでなければステップ34を実行することなく幻魔の移動戦闘処理が終了する。ステップ34の戦闘処理が開始すると、対象幻魔キャラクタが敵幻魔キャラクタに攻撃を仕掛けて対象幻魔キャラクタと敵幻魔キャラクタとの戦闘が行われる。なお、戦闘処理が開始されるときには、図25に示すような開始演出画像92a,92bをサブディスプレイ12に表示して戦闘開始演出が行われる。
【0072】
幻魔の移動戦闘処理が終了すると図15に戻ってステップ26に進み、上述した幻魔の戦闘処理の結果から、超幻魔キャラクタの召喚条件が成立したか否か(点灯している玉石ボタン15が押下されて、超幻魔召喚指示データが玉石ボタン15から出力されたか否か)を判定し、召喚条件が成立しているときはステップ27に進み、超幻魔キャラクタの召喚、出現処理を行い、幻魔召喚対戦処理が終了するが、召喚条件が成立していなければ、上記ステップ27を実行することなく幻魔召喚対戦処理が終了する。なお、超幻魔キャラクタは、対戦マップ上に出現したときに主人公キャラクタに圧倒的な力を付与し、主人公キャラクタが幻魔対戦ゲームを優位に進められるようにする特殊な幻魔キャラクタである。
【0073】
(割込処理)
一方、メインCPU32は、幻魔召喚対戦処理に所定時間(例えば1ms)ごとに割り込む割込処理を、図17に示すフローチャートに沿って実行している。メインCPU32は、割込処理を開始するとステップ111に進み、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された実行中のプログラムを一旦退避させてステップ112に進む。ステップ112ではメインCPU32が位置関係の変更検出処理を行う。続くステップ113では、メインCPU32が載置済みカードの載置面に基づく処理を行うカード面検出処理を行い、さらに続く114では、メインCPU32が載置済みカードの向き(指向性)に関する処理を行う指向性検出処理を行う。そして、ステップ115で退避させたプログラムのレジスタを復帰させて、幻魔召喚対戦処理を中断した(退避させた)時点から再開する。
【0074】
(カード面検出処理)
メインCPU32は、上記カード面検出処理を図18に示されるフローチャートに沿って実行する。メインCPU32は、カード面検出処理を開始すると、ステップ41に進み、読取ユニット19に載置されている遊技用カード40(幻魔カード)の載置面が変更されたか否かを判定する。具体的には、同じ種類の幻魔キャラクタが示されている幻魔カードについて、読取ユニット19に載置されている幻魔カードの載置面が、表面から裏面に変更されたか、又は裏面から表面に変更されたか否かを検出する。すなわち、載置面の変更があると、読取スキャナ19bが幻魔カードから読取るバーコードが変わり、メインCPU32に入力されるバーコード情報が変わるため、バーコード情報の変更の有無をRAM33に記憶されている記憶済みバーコード情報と、新たに入力されたバーコード情報との比較によって、メインCPU32は載置面が変更されたか否かを判定する。
【0075】
ステップ41において載置面の変更が検出されたとき、すなわち、記憶済みバーコード情報と、新たに入力されたバーコード情報とに違いがあるときは、ステップ42に進むが、そうでなければカード面検出処理が終了する。ステップ42に進むと、新たに入力したバーコード情報を用いてカードテーブル90をサーチし、得られたカード読取面コード(表面コードX,裏面コードY)に基づいて、表面と裏面のどちらが幻魔カードの載置面になっているのかを判定し、表面が載置面になっているとき(このとき、幻魔カードは裏向き、すなわち幻魔カードの裏面が上側となるように読取ユニット19に載置されているので、図10(b)に示されている側が遊技者に対して視認可能となっている)はステップ43に進むが、そうでなければステップ44に進んで幻魔キャラクタの表示処理を行う。
【0076】
続いて、ステップ43における幻魔キャラクタの非表示処理について説明する。ここでは、図19に示されるように、図2における8台のゲームマシン1のうちの特にインターネット4を介して接続された2台のゲームマシン1A,1Bについて、ゲームマシン1Aの読取ユニット19に載置されている幻魔カードが裏向きに載置された場合を想定して説明する。ステップ43で幻魔キャラクタの非表示処理が行われると、ゲームマシン1AのメインCPU32は、変更指示出力手段として作動して、通信制御部21に指示し、載置中幻魔キャラクタを隠す(非表示とする)ように指示する変更指示データInA1を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。ゲームサーバ101では、変更指示データInA1を受信すると、ゲームマシン1Aと同時(リアルタイム)に遊技を進行している他のゲームマシン1B(携帯電話機111や家庭用ゲーム装置112も含む)に対して変更指示データInA1を送信する。
【0077】
一方、ゲームマシン1Bでは、メインCPU32が変更指示入力手段として作動して通信処理部22によって受信した変更指示データInA1を入力し、その変更指示データInA1に従ってメインCPU32が画像表示制御手段として作動して画像制御回路71に指示する。すると、ゲームマシン1Bでは、画像制御回路71が載置中幻魔キャラクタの表示を隠す(非表示)ようにしてメインディスプレイ11における画像表示を制御することとなる。なお、この変更指示データInA1による載置中幻魔キャラクタを隠す態様としては、他のゲームマシン1等で遊技を行っている遊技者がその載置中幻魔キャラクタ(幻魔キャラクタの属性を含む)を認識できないような態様であればよく、例えば、載置中幻魔キャラクタ画像を透明にしたり、モザイク状にしたり又は黒塗り表示にする等で実現することができる。また、ゲームマシン1Aでは、幻魔カードが裏向きに載置されたことにより非表示とされる載置中幻魔キャラクタの行動パターンが隠れモード(伏兵モードともいう)に変更されて、その載置中幻魔キャラクタの移動が制限されると共に、その載置中幻魔キャラクタの防御パラメータが小さくなるように設定される。
【0078】
一方、ゲームマシン1Aでステップ44の幻魔キャラクタの表示処理が行われる場合(裏向きに載置されていた幻魔カードが表向きに載置された場合)、メインCPU32が通信制御部21に指示し、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを表示するように指示する変更指示データInA2を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。また、ゲームサーバ101がゲームマシン1Bに変更指示データInA2を送信する。すると、ゲームマシン1Bでは、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを遊技者が認識できるようにする画像表示の制御が行われる。このとき、ゲームマシン1Aでは、載置中幻魔キャラクタの行動パターンが通常モード等に変更される。
【0079】
なお、ゲームマシン1Aとゲームマシン1Bとは同じ機能が備えられているので、ゲームマシン1Bにおいて幻魔カードが裏向きに載置されると、ゲームマシン1Bから変更指示データInB1,InB2がゲームマシン1Aに送信され、ゲームマシン1Aが上述したゲームマシン1Bと同等の処理を実行する。具体的には、幻魔キャラクタの非表示処理において、ゲームマシン1BのメインCPU32が変更指示出力手段として作動して、通信制御部21に指示し、載置中幻魔キャラクタを隠すように指示する変更指示データInB1を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。そして、ゲームマシン1Aでは、メインCPU32が変更指示入力手段として作動して通信処理部22によって受信した変更指示データInB1を入力し、その変更指示データInB1に従ってメインCPU32が画像表示制御手段として作動して画像制御回路71に指示する。すると、ゲームマシン1Aでは、画像制御回路71が載置中幻魔キャラクタの表示を隠す(非表示)ようにしてメインディスプレイ11における画像表示を制御することとなる。このとき、ゲームマシン1Bでは、幻魔カードが裏向きに載置されたことにより非表示とされる載置中幻魔キャラクタの行動パターンが隠れモード(伏兵モードともいう)に変更される。一方、ゲームマシン1Bでステップ44の幻魔キャラクタの表示処理が行われる場合(裏向きに載置されていた幻魔カードが表向きに載置された場合)、メインCPU32が通信制御部21に指示し、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを表示するように指示する変更指示データInB2を通信処理部22によってゲームサーバ101に向けて送信させる。また、ゲームサーバ101がゲームマシン1Aに変更指示データInB2を送信する。すると、ゲームマシン1Aでは、非表示とされていた載置中幻魔キャラクタを遊技者が認識できるようにする画像表示の制御が行われる。このとき、ゲームマシン1Bでは、載置中幻魔キャラクタの行動パターンが通常モード等に変更される。このように、ゲームマシン1Aもゲームマシン1Bと同様に画像遊技機となり、ゲームマシン1Bもゲームマシン1Aと同様の遊技機となっている。
【0080】
ここで、メインディスプレイ11に表示されている各々の幻魔キャラクタの周囲には、その幻魔キャラクタを操作する遊技者にのみ視認可能なように、支配領域ZOC(ゾーン・オブ・コントロール(Zone of Control)、属性表示領域)が表示される。この支配領域ZOCの領域形状は、図20に示すような幻魔キャラクタG1から一方向(図の矢印D1方向)に延びた長楕円形状をしており、以下に説明する指向性検出処理の結果に応じて変形可能となっている。この支配領域ZOCでは、ある遊技者が操作する対象幻魔キャラクタ(以下、操作キャラクタとも称す。)G1の支配領域ZOCの領域内に、他の遊技者やCPUプレイヤが操作する対象幻魔キャラクタ(以下、対戦キャラクタとも称す。)が存在する場合には、その対戦キャラクタがたとえ上記カード面検出処理等によって非表示となっている場合であっても、その対戦キャラクタが表示されてその属性が明らかとなる。
【0081】
(指向性検出処理)
以下、上記支配領域を変形するための指向性検出処理について、図22のフローチャートを参照しつつ説明する。メインCPU32は、指向性検出処理を開始すると、ステップ51に進み、読取ユニット19に載置されている遊技用カード(幻魔カード)40の向きに変更があったか(回転されたか)否かを判定する。具体的には、幻魔カードの向きに変更があると読取スキャナ19bで読み取られる幻魔カードのバーコードが変わるので、新たに入力されたバーコード情報とRAM33に記憶されている記憶済みバーコード情報を比較して、幻魔カード40の向きの変更を判定する。より具体的には、カードテーブル90に基づいて新たに入力されたバーコード情報と記憶済みバーコード情報とを比較する際、バーコード情報に関連づけられている各種コードのうち、カード載置角度コードのみが異なっているか否かを判定する。そして、新たに入力されたバーコード情報に関連づけられているコードと、記憶済みバーコード情報に関連づけられているコードとで、カード載置角度コードのみが異なっている場合に、メインCPU32は、幻魔カード40の向きが変更されたものと判定すると共に、新たに入力されたバーコード情報を上記支配領域ZOCの領域形状変更指示として受け付ける。
【0082】
ここで、メインCPU32が領域形状変更指示を受け付けたとき、すなわち、記憶済みバーコード情報に関連づけられているコードとでカード載置角度コードのみが異なっているときはステップ52に進み、そうでなければ指向性検出処理を終了する。
【0083】
ステップ52では、メインCPU32は、本発明における検出手段として作動し、カードテーブル90に基づいて、幻魔カードの回転の向きと角度を検出する。すなわち、記憶済みバーコード情報及び新たに入力したバーコード情報それぞれに関連づけられたカード載置角度コードを比較して、どちら回り向き(右回り向きか左回り向きか)にどれだけの角度回転されたかを検出する。そして、この検出手段として作動するメインCPU32と、上記読取ユニット19とにより、本発明における入力手段が構成されている。
【0084】
そして、続くステップ53において、メインCPU32は、本発明における領域形状制御手段として作動して、検出した幻魔カードの回転の向きと角度に応じて、遊技者が操作する対象幻魔キャラクタの支配領域の向きが変更されたような支配領域の形状変更をおこなう。
【0085】
以下、支配領域の領域形状の変更について、より具体的な例を挙げて説明する。変更前の支配領域の領域形状は、図20に示したように、対象幻魔キャラクタである幻魔キャラクタG1から第1の方向D1に延びた長楕円形状であったとする。このときの幻魔カードは、図23(a)に示すように載置ボードの長手部19dと幻魔カード40の長手部40aとが平行になっており、例えば、カードテーブル90における「0007」のようなバーコード情報が読取ユニット19によって読み取られる状態となっている。すなわち、このときの幻魔カードのカード載置角度は0゜である。
【0086】
次に、遊技者が、図23(b)に示すように幻魔カードを右回りに回転させて幻魔カードの向きを変更すると、例えば、カードテーブル90における「0009」のようなバーコード情報が読取ユニット19によって読み取られる状態となる。すなわち、幻魔カードのカード載置角度が0゜から60゜に変わる。
【0087】
すると、メインCPU32は本発明における領域形状制御手段として作動して、以上のカード載置角度の変化(すなわち、回転の向きと角度の変化)に応じて、対象幻魔キャラクタ(操作キャラクタ)である幻魔キャラクタG1の支配領域ZOCの領域形状を変更する。より詳しく説明すると、メインCPU32は画像制御回路71に指示を出し、以上のカード載置角度の変化に応じて、支配領域ZOCの領域形状を、幻魔キャラクタG1から第1の方向D1に延びた長楕円形状(図20参照)から、幻魔キャラクタG1から第1の方向D1とは異なる第2の方向D2(第1の方向から右回りに60゜だけ回転した方向)に延びた長楕円形状(図21参照)に変更する。
【0088】
そして、支配領域ZOCの領域形状を変化させた結果、操作キャラクタG1の支配領域ZOCの領域内に、対戦キャラクタG2が存在するようになった場合には、その対戦キャラクタG2がたとえ上記カード面検出処理等によって非表示となっている場合(図20参照)であっても、その対戦キャラクタG2が表示されてその属性が明らかとなる(図21参照)。
【0089】
以上で説明したように、遊技者は、対象幻魔キャラクタの支配領域ZOCの領域形状を、幻魔カードの向きを変えることにより変更可能である。そのため、遊技者は、属性が不明である対戦キャラクタと対戦する前に、その対戦相手の幻魔キャラクタの属性を認識するため、対象幻魔キャラクタの支配領域ZOCの領域形状をその支配領域ZOC内に対戦キャラクタが含まれるように変更して、その対戦キャラクタの属性を調べることができる(このように対戦キャラクタの属性を調べるモードを「索敵モード」という。)。そして、この索敵モードにより対戦キャラクタの属性が判明すると、遊技者は、その対戦キャラクタの属性と自己の対象幻魔キャラクタの属性との優劣関係を考慮して、実際に戦闘させたり、戦闘せずに退避させたりといった戦略を立てることとなる。
【0090】
このように、遊技者により領域形状の変更が可能である支配領域ZOCの領域内に存在するときにだけ、非表示の幻魔キャラクタを表示させてその属性を遊技者に視認可能にすることで、メインディスプレイ11に表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できてしまう態様や、メインディスプレイ11に表示された全てのゲームキャラクタの属性を識別できない態様に比べて、より戦略性の高い幻魔対戦ゲームが実現される。
【0091】
以上で詳細に説明したように、このゲームマシン1においては、メインディスプレイ11に支配領域ZOCが表示されており、この支配領域ZOCにおいては領域内に存在する対戦キャラクタG2の属性が表示される。そのため、遊技者は、支配領域ZOC内に存在する対戦キャラクタの属性を認知することができる。そして、遊技者が幻魔カードの向きを変えることで、領域形状変更指示が読取ユニット19に入力される。そして、その領域形状変更指示に応じて、支配領域ZOCの領域形状が変更される。
【0092】
従って、遊技者の指示入力により上記支配領域ZOCを変更することができるため、このゲームマシン1においては戦略性の向上が図られている。
【0093】
また、カードを用いて遊技者は複数通りの指示入力を行えるようになるから、ゲームマシン1は、遊技者の操作に多様性を持たせることができ、遊技性に幅をもたせることができる。
【0094】
さらに、遊技者は読取ユニット19上で幻魔カードを動かすという簡単な操作で指示入力を行い、支配領域ZOCの領域形状を変更することができるので、ゲームマシン1は、指示入力の煩わしさがなく、簡易迅速に進行するゲームに適し、リアルタイムに進行する遊技を実行するのに好適である。その上、各読取ユニット19は遊技用カード40を個別に載置可能な大きさを有しているから、読取ユニット19と遊技用カード40との位置関係の変更を検出する上で無駄となる部分がなく、しかも位置関係の変更は各読取ユニット19に遊技用カード40が載置されているときに行われる。そのため、位置関係の変更を検出するときの対象となる箇所が必要最小限の範囲になっており、処理の負担が軽減されている。この点でも、ゲームマシン1は、リアルタイムに進行する遊技を実行するのに好適になっている。
【0095】
しかも、ゲームマシン1は、複数の読取ユニット19を有するものの、各読取ユニット19が横並びに一列で配置された構造を有している。そのため、遊技者が複数枚数の幻魔カードを配置するときのわずらわしさはない。また、配置した幻魔カードを探し出すのも簡単に行え、遊技の進行中に無駄な時間を浪費するようなこともなく、カードの配置や操作に手間取ってゲームの進行に遅れを取るようなこともない。この点でも、ゲームマシン1は、リアルタイムに進行する遊技を実行するのに好適である。
【0096】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、支配領域ZOCの領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段は、読取ユニットと検出手段との構成に限定されず、タッチパネル11aや公知の各種操作デバイス(ボタンコントローラ、スティックコントローラなど)であってもよい。また、支配領域ZOCの領域形状は、指向性を有するような操作キャラクタから一方向に延びた上記形状に限定されず、多角形状や複数の部分形状の集合体形状などであってもよい。そして、支配領域ZOCの領域形状の変更も、操作キャラクタの周りを回転するような形状変更に限定されず、メインディスプレイ11上を平行移動するような形状変更や、領域サイズが変化するような形状変更などであってもよい。
【0097】
なお、ゲームマシン1では、遊技用物品として遊技用カード40を例にとって説明しているが、本発明は、遊技用カード40とは異なるカード状の遊技用物品(表面および裏面の大きさに比較して側面の大きさは小さいものの、厚さが遊技用カード40よりは厚いカード状のもの、例えば表面および裏面が矩形の場合は厚さが短手辺の長さよりも薄いもの)を用いる場合にも適用がある。また、幻魔対戦ゲームを行えるゲームマシン1を例にとって説明しているが、その他の対戦ゲームを行えるゲーム機についても適用がある。例えば、野球、サッカーなど複数の選手を登場させるゲームで、各選手に対応するカードを用いてチームプレーをシミュレーションできるゲーム機などである。また、その他にも、映画、漫画、アニメーション、テレビジョンで視認可能な番組などに登場するキャラクターが描かれたカード状の遊技用物品を用いるカード遊技を行えるゲーム機についても適用がある。
【0098】
また、ゲームマシン1では、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を備えていたが、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12を別体としてもよい。
ゲームマシン1では、遊技用カード40にバーコードを記録し、その記録されているバーコードを読取スキャナ19bが読み取るようになっているが、遊技用カード40にバーコード以外の情報を記録し、読取スキャナ19bによって、その情報を読み取るようにしてもよい。
また、遊技用カード40の載置面を検出するには、次のようにすることもできる。例えば、遊技用カード40の図10(a)に示す表(おもて)面側の幻魔図柄aの画像認識を行うと遊技用カード40は裏向きに載置されているとし、図10(b)に示す裏面側の「カードゲーム」の文字列の画像認識を行うと遊技用カード40が表向きに載置されているとする場合である。
【0099】
上記実施の形態では、ゲームマシン1が入力手段および領域形状制御手段を有する場合を例にとって説明しているが、上記各手段は、ゲームマシン1と、店舗サーバ2のいずれかに設けるようにして、ゲームシステム(本発明における遊技システム)を構成してもよい。さらに、ゲームマシン1と、店舗サーバ2とは別に、上記各手段と同様の機能を有する装置を設けてゲームシステムを構成してもよい。
なお、電子透かしに関しては、例えば、特開2004−128845号公報に記載されている透かし情報埋込方法を用いることができる。特開2004−128845号公報には、次のような透かし情報の埋込方法が開示されている。すなわち、印刷文書に埋込むべき機密情報を符号化してビット列に変換し、数個のドット(黒画素)からなり、各ドットの相対的な位置関係によって定まる固有値が与えられたドットパターンを各符号に割り当て、符号化された機密情報のビット列に対応するドットパターンを透かし画像上に配置する方法である。その他、特開2003−101762号公報に記載の透かし情報埋め込み装置、特許第3269015号公報に記載の電子透かしシステム、特許第3565483号公報に記載のデータ表示システムを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明によるゲームマシンを複数備えたゲームシステムのシステム構成図である。
【図2】複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。
【図3】ゲームマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図4】内部の構成を中心に示すゲームマシンのブロック図である。
【図5】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】店舗サーバを示すブロック図である。
【図7】ゲームサーバおよびデータベースサーバを示すブロック図である。
【図8】ゲームマシンにおける読取ユニットおよび遊技用カードを示す斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】遊技用カードを示す平面図で、(a)は表(おもて)面を示す平面図、(b)は裏面を示す平面図である。
【図11】幻魔カードにおけるバーコードの配置区画を示し、(a)は裏面、(b)は表(おもて)面の配置区画をそれぞれ示す平面図、(c)は符術カードにおけるバーコードの配置区画を示す平面図である。
【図12】カードテーブルを示す図である。
【図13】ゲームマシンにおけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】ゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図15】幻魔召喚対戦処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】幻魔の移動戦闘処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】割込処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】カード面検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図19】ゲームマシン1A,1Bにおける変更指示データの送受信を説明するためのブロック図である。
【図20】変更前の支配領域の領域形状を示した図である。
【図21】変更後の支配領域の領域形状を示した図である。
【図22】指向性検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図23】(a)変更前および(b)変更後の幻魔カードの向きを示した図である。
【図24】幻魔召喚出現画像を示す図である。
【図25】開始演出画像を示す図である。
【図26】読み取りスキャナと、遊技用カードおよびそのドットパターンとの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0101】
1…ゲームマシン、2…店舗サーバ
5…センターサーバ群
11…メインディスプレイ、11a…タッチパネル
12…サブディスプレイ、19…読取ユニット
19b…読取スキャナ、19d、40a…長手部
17…IDカード、31…マイクロコンピュータ
32…CPU、33…RAM、34…ROM
40…遊技用カード、100…ゲームシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者によって操作される操作キャラクタと、前記操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する前記対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、
前記遊技者から、前記属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、
前記表示手段の前記属性表示領域の領域形状を、前記入力手段によって受け付けた前記領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備える、遊技機。
【請求項2】
前記領域形状制御手段は、前記入力手段によって受け付けた前記領域形状変更指示に応じて、前記属性表示領域の領域形状を、前記操作キャラクタから第1の方向に延びた形状から、前記操作キャラクタから前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びた形状に変化させる、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
カード状の遊技用物品に記録されている遊技用情報を用いたカード遊技が行える遊技機であって、
前記入力手段は、
前記遊技用物品を個別に載置可能で、載置された前記遊技用物品から前記遊技用情報を読取る読取手段を備えた読取ユニットと、
該読取ユニットに前記遊技用物品が載置されているときに、該遊技用物品が載置されている前記読取ユニットと、該読取ユニットに載置されている載置中遊技用物品との位置関係の変更を、前記読取手段により読み取った遊技用情報を用いて検出する検出手段とを備え、
前記位置関係の変更を前記領域形状変更指示として受け付ける、請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記入力手段は、前記読取ユニットを複数有し、該各読取ユニットが横並びに配置されている、請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者によって操作される操作キャラクタと、前記操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する前記対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、
前記遊技者から、前記属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、
前記表示手段の前記属性表示領域の領域形状を、前記入力手段によって受け付けた前記領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備える、遊技システム。
【請求項1】
遊技者によって操作される操作キャラクタと、前記操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する前記対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、
前記遊技者から、前記属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、
前記表示手段の前記属性表示領域の領域形状を、前記入力手段によって受け付けた前記領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備える、遊技機。
【請求項2】
前記領域形状制御手段は、前記入力手段によって受け付けた前記領域形状変更指示に応じて、前記属性表示領域の領域形状を、前記操作キャラクタから第1の方向に延びた形状から、前記操作キャラクタから前記第1の方向とは異なる第2の方向に延びた形状に変化させる、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
カード状の遊技用物品に記録されている遊技用情報を用いたカード遊技が行える遊技機であって、
前記入力手段は、
前記遊技用物品を個別に載置可能で、載置された前記遊技用物品から前記遊技用情報を読取る読取手段を備えた読取ユニットと、
該読取ユニットに前記遊技用物品が載置されているときに、該遊技用物品が載置されている前記読取ユニットと、該読取ユニットに載置されている載置中遊技用物品との位置関係の変更を、前記読取手段により読み取った遊技用情報を用いて検出する検出手段とを備え、
前記位置関係の変更を前記領域形状変更指示として受け付ける、請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記入力手段は、前記読取ユニットを複数有し、該各読取ユニットが横並びに配置されている、請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者によって操作される操作キャラクタと、前記操作キャラクタと対戦するべき対戦キャラクタと、領域内に存在する前記対戦キャラクタの属性情報が表示される属性表示領域とが表示される表示手段と、
前記遊技者から、前記属性表示領域の領域形状を変更するための領域形状変更指示を受け付ける入力手段と、
前記表示手段の前記属性表示領域の領域形状を、前記入力手段によって受け付けた前記領域形状変更指示に応じて変更する領域形状制御手段とを備える、遊技システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
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【図16】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2007−50226(P2007−50226A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−278492(P2005−278492)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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