遊技機の不正監視システム
【課題】コスト増のない遊技機の不正の常時監視と不正改造メイン基板の特定。
【解決手段】監視装置から複数の遊技機のメイン基板20を通って監視装置に戻る光通信路監視ループを光ケーブルで形成し、光ケーブルとメイン基板とを、メイン基板への不正行為によって光通信路が遮断されるように接続し、メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行う双方向光通信可能な光加入者線ネットワーク装置(ONU)5と、双方向光通信路の一方向からの光通信路をONUへの光通信路と他の遊技機への光通信路とに分岐する第1のスプリッタ3aと、逆方向からの光通信路を中継する第2のスプリッタ3bと、第1及び第2のスプリッタにそれぞれ光通信路を介して接続された一方向及び逆方向の光通信路の遮断の有無を検出する第1及び第2の光信号監視回路M1、M2とから成り、両方向の光通信路の遮断の検出によって不正改造されたメイン基板を特定する。
【解決手段】監視装置から複数の遊技機のメイン基板20を通って監視装置に戻る光通信路監視ループを光ケーブルで形成し、光ケーブルとメイン基板とを、メイン基板への不正行為によって光通信路が遮断されるように接続し、メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行う双方向光通信可能な光加入者線ネットワーク装置(ONU)5と、双方向光通信路の一方向からの光通信路をONUへの光通信路と他の遊技機への光通信路とに分岐する第1のスプリッタ3aと、逆方向からの光通信路を中継する第2のスプリッタ3bと、第1及び第2のスプリッタにそれぞれ光通信路を介して接続された一方向及び逆方向の光通信路の遮断の有無を検出する第1及び第2の光信号監視回路M1、M2とから成り、両方向の光通信路の遮断の検出によって不正改造されたメイン基板を特定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機又はスロットマシン等の遊技機の不正監視システム、特に、光通信を用いて遊技機のメイン基板の不正改造を監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の真贋は、検査官がパチンコ店等の現場に赴いて検査を行っている。しかし、近い将来遊技機の検査は、通信を用いて現場ではなく検査機関等の遠隔地からでも行えるようになると考えられる。遊技機の不正改造、特に、メイン基板の不正改造には、メイン基板上の正規のマイクロコンピュータがつかさどる制御になりすまして別の場所に隠された不正な装置が制御を行うような改造が一度行われてしまうと、検査装置ではその不正改造の確認が難しく、目視により追加された部品の発見以外に手立てがないものもある。正規品になりすました装置による不正行為を防止するには、監視装置と遊技機間で常に通信による監視を行うことで、遊技機に対する不正改造を施す機会を無くす方法が考えられる。しかし、常時監視を行うには、監視装置と遊技機の電源がオン状態であることが前提であり、パチンコ店の営業終了後の遊技機の電源が落とされた状態すなわち電源オフの状態では通信を行うことができず、監視を行えない。というのは、通信が不能になったとき、ただ単に遊技機の電源が落とされたためなのか、それとも遊技機のメイン基板を外され改造が行われているのか判別できないからである。しかも、この方法を採用すると、パチンコ店内では、所狭しに置かれている遊技機が営業終了後でも煌々と光り、省エネの観点から問題がある。また、監視用の電源を別に設け、遊技機本体の電源を落とすような構成にしたとしても、省エネに対する問題は解決されるが、電源の配線や遊技機内の回路が複雑になることが予想される。
【0003】
従来技術によれば、遊技機のメイン基板と他の基板との通信を光通信によって行うことにより、ノイズの侵入によるビット化けやぶら下げ基板の接続による不正行為等を防止するものがある(特許文献1)。また、光通信を用いて遊技機の不正を監視するシステムであって、遊技機の主要な電子回路を収容する回路収容箱を監視用光ファイバで巻き込んで封止し、回路収容箱の不正な開閉の有無を、その監視用光ファイバの光信号の状態を制御回路によって検出することによって検出し、遊技機電源オン時における遊技機の不正を監視するシステムもある(特許文献2)。さらに、遊技機内のメイン基板と他の基板等の間に、マスタ電源とは別の直流電源又はバックアップ電源によって駆動する監視用電流ループを設け、その電流ループの電流を監視して記憶部に記憶し、その記憶した電流の状態をマスタ電源オン時に読み出すことによって電源オフ時の監視用電流ループの切断を検出し、メイン基板等に対する不正な改造の有無を検出するものもある(特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−41297号公報
【特許文献2】特開2007−222579号公報
【特許文献3】特開2007−236498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術によれば、個々の遊技機内におけるメイン基板等の不正改造を電流ループ又は光通信路ループを用いて監視している。また、電源を落とした状態での個々の遊技機の不正監視を電流ループを用いて行っている。従って、従来技術によれば、光通信を用いてパチンコ店の全遊技機のメイン基板に対する不正改造を一括して常時監視して、パチンコ店の営業中だけでなく営業終了後の遊技機の電源を落とした状態でも不正の有無を検出することはできない。また、不正改造されたメイン基板を特定することもできない。また、光通信路ループ内の信号レベルで監視している。そのため、なんらかの作業で監視機能を停止したとき、光通信路のバイパスを作られ、遊技機の改造を行われることもある。
【0006】
本発明の目的は、このような従来技術における課題を解決し、光通信を用いてパチンコ店の全遊技機を一括して常時監視することによって、遊技機の電源が入った状態はもちろん、電源が落ちた状態でも遊技機のメイン基板等の不正改造を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点によれば、遊技機の不正監視システムにおいて、それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、遊技機電源オフ時におけるメイン基板の不正改造の有無を監視することを特徴とする不正監視システムが提供される。
【0008】
本発明の第1の観点の1つの特徴によれば、上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されてもよい。
【0009】
本発明の第1の観点の別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための光通信端末装置と、光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する光分岐装置とから成ってもよい。
【0010】
本発明の第1の観点の更に別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続するのが好ましい。
【0011】
本願発明の第2の観点によれば、遊技機の不正監視システムにおいて、それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、上記複数の遊技機の各メイン基板は、遊技機電源オフ時における光通信路遮断の有無を監視する光信号監視回路を有し、それにより、遊技機電源オフ時において不正改造されたメイン基板を特定することを特徴とする不正監視システムが提供される。
【0012】
本発明の第2の観点の1つの特徴によれば、上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点の別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための双方向光通信可能な光通信端末装置と、双方向光通信路の一方向からの光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する第1の光分岐装置と、逆方向からの光通信路を中継する第2の光分岐装置とから成り、上記光信号監視回路は、上記第1及び第2の光分岐装置にそれぞれ光通信路を介して接続された一方向及び逆方向の光通信路の遮断の有無を検出する第1及び第2の光信号監視回路から成ってもよい。
【0014】
本発明の第2の観点の更に別の特徴によれば、上記第1及び第2の光信号監視回路は、遊技機電源オフ時における一方向及び逆方向の光通信路の遮断を検出してその状態を保持するセンサから成り、該保持された状態が遊技機電源オン時に上記光通信端末装置を介して上記監視装置へ報告されるのが好ましい。
【0015】
本発明の第2の観点の更に別の特徴によれば、上記光通信路の遮断を検出するセンサは、光通信路の光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、受光素子の出力信号によって制御されるNゲートサイリスタと、Nゲートサイリスタのオン及びオフによって放電及び充電されるコンデンサと、コンデンサの両端の電圧を検出することによってコンデンサの充放電状態を検出する電圧検出器とから成ってもよい。
【0016】
本発明の第2の観点の更に別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続するのが好ましい。
【0017】
本発明によれば、上記監視装置を上記ホールコンピュータ内に配置することによってホールコンピュータが各遊技機の制御情報だけなく不正に関する情報も常時一括管理できるようにすることが好ましい。
【0018】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、メイン基板に対して、光コネクタの外形により若干大きい穴を作り、そこに光ケーブルを通すことで、光ケーブルの光通信路を遮断しないとメイン基板を持ち出すことができなくなるような構造のものであってもよい。
【0019】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、メイン基板のケースに開けられた穴より大きいフランジを有する光コネクタによって光ケーブルをケースの上下から接続することで、光ケーブルの光通信路を遮断しないと、ケースを開封することができなくなるような構造のものでもよい。
【0020】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、メイン基板のケースに開けられた穴より大きいフランジを有する光コネクタによって光ケーブルがケースの上下から接続されるとともにその光ケーブルがメイン基板の上下のコネクタを介してメイン基板を中継して接続されるような構造のものであってもよい。
【0021】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、光ケーブルをラッチのない光コネクタを介して基板固定具に取付けるとともにその基板固定具を動作の支点を有する構造のものとすることによって、メイン基板の装着又は脱却時における基板固定具の動作によって光ケーブルの光通信路が遮断されるような構造のものであってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本願発明によれば、遊技機の電源が落ちた状態でも光通信路の異常を検出できるため、遊技機の電源の状態に関係なく遊技機の不正を常時監視できる。基板の改造または交換を行うとき、光通信路と基板を分離する必要があるが、メタルケーブルと比較して光通信路はバイパスを作ることが困難であるため、通信が行われている経路を一時的に切断することになる。そのため、監視装置は光通信路に異常があったことが分かり、遊技機の点検により基板の改造または交換の発見が可能となる。また、遊技機の内部にあるメイン基板等に光分岐装置を設けることで、光通信路のループから光分岐装置により分岐された先の光通信路も遊技機の外に露出することがないため、ループ部分を回避して分岐先の光通信路に不正を行うことが困難になる。さらに、光通信路の切断箇所が確認できるため、不正な改造の疑いがある遊技機の特定が容易になる。光通信を用いているので、ノイズの混入も無く正確なデータ通信が可能であり、また、光通信路のバイパスを作ることが困難なため、ぶら下げ基板の接続による不正行為を防止できる。さらに、不正改造された遊技機のメイン基板を特定できるため、不正改造された遊技機を黙視によって検出し確認する必要がない。さらに本発明の不正監視システムをホールコンピュータと直接的に又は集中端子板を介して間接的に光通信路によって接続することによって、ホールコンピュータが全遊技機の制御情報だけでなく不正に関する情報も一括して管理できるため、将来の検査機関による遠隔地からの検査要請にも十分適用できる。また、共通の光通信路を使用して遊技機からのデータ通信だけなく遊技機の不正監視を達成できるので、余分なコスト又はスペースを必要とすることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1A及び図1Bは、光通信の通信方式を説明する図であり、図2A及び図2Bは、本発明の不正監視システムを構成する監視装置及び遊技機のメイン基板を示す図であり、図3は、光通信を利用した本発明の不正監視システムの構成を示す図である。
【0024】
光通信には、図1Aのように監視装置1と3つの遊技機2との間で一対一で通信を行うSS方式や、図1Bのように光通信路を途中でスプリッタ3で分岐させて一対多で通信を行うPDS方式等がある。PDS方式では、例えば、光加入者線終端装置(Optical Line Terminal: 以下「OLT」と称する。)と、光加入者線ネットワーク装置(Optical Network Unit: 以下「ONU」と称する。)とを監視装置1と遊技機2にそれぞれ配置して光通信を行うことができる。しかし、どちらの方式でも、遊技機2の電源が落とされてしまうと、通信が成立しないので問題の解決にはならない。なお、本発明の実施形態では、「OLT」、「ONU」及び「スプリッタ」が、それぞれ、本発明の「光通信網制御装置」、「光通信端末装置」及び「光分岐装置」を構成する。
【0025】
そこで、OLT4と、ONU5とを図2A、図2Bのように監視装置1と遊技機2(実質的には遊戯機のメイン基板を指す、以下「遊技機2」と略す。)に配置し、監視装置1と各遊技機2を図3のように光ケーブル6で接続する。監視装置1内には、OLT4と、ONU5の他にこれらの機器を制御する制御回路7が設けられ、また、監視装置1の遊技機側には光コネクタA、Bがそれぞれ設けられている。
【0026】
遊技機2には、ONU5の他に、光通信路を分岐するためのスプリッタ3と、ONU5を含む他の素子の制御を行うメインチップ8が設けられている。また、遊技機2の両端には、監視装置1又は他の遊技機2と光通信接続を行うためのコネクタA、Bがそれぞれ設けられている。なお、図2A、図2B及び図3において、太い線の矢印は、光通信路を表し、細い線の矢印は、電気信号路を表している。
【0027】
図3に示されているように、監視装置1と遊技機2の光コネクタAと光コネクタBとを光ケーブル6で接続することによって複数の遊技機2と監視装置1との間に光通信路ループが形成されている。すなわち、監視装置1内のOLT4は光通信路ループを経由して同じ監視装置1内のONU5と通信を行うようになっており、これによって遊技機の電源が落ちている状態でも、光通信路の断線等を把握可能となる。なお、光ケーブル6は、各遊技機(メイン基板)2に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブル6の光通信路が遮断されるように接続されている。この接続構造の具体例は、図8〜図11に示してあり、これについては後述する。
【0028】
次に図3の不正監視システムの動作について説明する。図3の監視システムでは、監視装置1は、遊技機2の電源の状態に関わりなく、監視装置1内のOLT4とONU5との間で双方向光通信を行うように構成されている。すなわち、監視装置1のOLT4は、遊技機の電源の状態に関わりなく、遊技機2内のONU5及び監視装置1内のONU5に対して、短い周期で通信を試みる。遊技機2の電源が入った状態では、監視装置1と各遊技機2との通信が成立するので、遊技機2に実装したメインチップのIDやその他のデータを監視装置1に送ることで、遊技機2の真贋が可能となる。また、遊技機2の電源が落とされた状態では、各遊技機2との通信は行うことができないが、各遊技機に接続されている光ケーブル6を通して、監視装置1内のOLT4、ONU5間での通信が可能である。そのため、監視装置1内のOLT4、ONU5間で通信を行っていれば、遊技機2の不正改造のために光通信路を一箇所でも外せば通信ができなくなり、監視装置1で光通信路に異常が生じたことが確認できる。
【0029】
図4及び図5は、本発明の不正監視システムの別の実施形態で使用する光信号監視回路及び遊技機(実質的にはそのメイン基板)の構成を示している。この不正監視システムの実施形態では、図5の遊技機20が、図2Bと図3の遊技機2と置き換えられる。図5の遊技機20では、遊技機2のスプリッタ3に代えて2つのスプリッタ3a及び3bが設けられている。さらに、遊技機2にはない2つの光信号監視回路M1及びM2が設けられている。これらの光信号監視回路M1及びM2はいずれも図4に示すような構成を有しており、それぞれ2つのスプリッタ3a及び3bと光通信路によって接続されている。また、ONU5との間で電気信号路によって接続されている。なお、図4及び図5も、図2A、図2B及び図3と同様に、太い線の矢印は、光通信路を表し、細い線の矢印は、電気信号路を表している。
【0030】
図4の光信号監視回路M1及びM2には、コンデンサの充放電回路が設けられている。図示するように、この充放電回路は、コンデンサC1と、電源E及びトランジスタTRを含む駆動回路41とから構成されている。また、コンデンサC1と並列にNゲートサイリスタSCRが設けられて、このNゲートサイリスタSCRのスイッチング動作によってコンデンサC1が放電されるようになっている。さらに、スプリッタ3a、3bからの光信号を電気信号に変換するための受光素子42が設けられ、この受光素子42の出力はNゲートサイリスタSCRのゲート端子に接続され、この受光素子42の出力によってNゲートサイリスタSCRのスイッチング制御が行われる。また、コンデンサC1の両端の電圧を検出するための電圧検出器43も設けられている。
【0031】
次に図4の光信号監視回路M1及びM2とその回路を組み込んだ図5の遊技機20の動作について説明する。図4の光信号監視回路M1及びM2は光が入力されていれば、NゲートサイリスタSCRはオフであるのでコンデンサC1に貯められた電荷は保持される。しかし光通信路が断線し、光が一度でも入力されなかった場合、NゲートサイリスタSCRはコンデンサC1の電荷がなくなるまでオンし続ける。よって、遊技機20の電源が立ち上がったとき、このコンデンサC1の状態を電圧検出器43が検出し、それをONU5を介して監視装置1に知らせる。これによって、図6のように監視装置1はどの部分で異常があったかを把握することが可能となる。監視装置1との通信が終了した後、コンデンサC1への充電が駆動回路41によって行われる。
【0032】
次に図6、図7A、図7B及び図7Cを参照してどのようにして光通信路の断線箇所を特定するかについて説明する。図7A、図7B及び図7Cは、図6のように接続された4つの遊技機1〜4の各光信号監視回路M1及びM2におけるコンデンサC1の状態を示したもので、図7Aは、光通信路の断線がないとき、図7Bは、光通信路の断線が一箇所(断線α)のとき、及び、図7Cは、光通信路の断線が二箇所(断線α、β)以上のときのコンデンサC1の状態を示している。光信号監視回路M1及びM2は、図6において遊技機の左側及び右側の断線をそれぞれ検出する、言い換えれば、図6においてM1がB→A方向の光通信路の断線を検出し及びM2がA→B方向の光通信路の断線を検出する。従って、両方向からの光通信路の断線を検出することによって断線箇所α及びβを特定できる。
【0033】
以上述べたように、この不正監視システムの実施形態では、図4の光信号監視回路を図5のM1及びM2のように遊技機に追加することによって、遊技機の電源を立ち上げたとき、光通信路の断線等があったところが特定可能となる。
【0034】
上記の不正監視システムの実施形態では、光通信路に異常があったときに光信号監視回路内のコンデンサを放電させるように構成されているが、このような構成の代わりに、メインチップのバックアップで使用しているコンデンサを放電させることで、バックアップデータを破壊し、異常があったことを知らせることも可能である。
【0035】
また、本発明の不正監視システムをホールコンピュータと直接に又は遊技機の各メイン基板に接続された集中端子板を介して間接的に光通信路で接続してもよい。また、本発明の監視装置をホールコンピュータ内に配置してもよい。このように監視装置をホールコンピュータ内に配置することによって共通の光通信路を用いてホールコンピュータが全遊技機の制御情報だけでなく遊技機の不正に関する情報も常時一括して管理できるので、将来の検査機関による遠隔地からの検査の要請にも十分適用可能である。
【0036】
なお、メイン基板をケースから出すときには、この光通信路を外さなければ行えない構造にしておけば、さらに改造がし難くなる。以下この構造について図8〜図11を参照して説明する。
【0037】
図8は、持ち出されては困る部品すなわちメイン基板であるプリント基板81に対して、光コネクタ82の外形により若干大きい穴83を作り、そこに光ケーブル84を通すことで、光ケーブル84の光通信路を遮断しないと持ち出すことができなくなる構造を示している。
【0038】
図9は、ケース95に開けられた穴より大きいフランジ96を有する光コネクタ92で、ケース95の上下から接続することで、光ケーブル94の光通信路を遮断しないと、ケースを開封することができなくなる構造を示している。
【0039】
図10は、機構的に図9と同じ構造であって光ケーブル104がプリント基板101側の上下のコネクタ107を介してプリント基板101を中継して接続されている構造を示している。この構造は、監視装置のONUが実装された基板等のように、光信号を基板内に取り込まなければならない場合に有用である。
【0040】
図11は、光ケーブル114をラッチのない光コネクタ112を介して基板固定具118に取付け、その基板固定具118をプリント基板111に装着した構造を示している。基板固定具118を図のような支点Cを有する構造のものとすることによって、プリント基板の装着又は脱却時には、基板固定具118の先端が必ず矢印A、A´の方向へ押されるので、それによって、光ケーブル114の光通信路が遮断される。すなわち、光コネクタ112が矢印B、B´の方向へ動く。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1A】SS方式よる光通信方式を示す図である。
【図1B】PDS方式による光通信方式を示す図である。
【図2A】本発明の1つの実施形態による不正監視システムにおける監視装置の構成図である。
【図2B】本発明の1つの実施形態による不正監視システムにおける遊技機の構成図である。
【図3】本発明の1つの実施形態による不正監視システムの構成図である。
【図4】本発明の別の実施形態による不正監視システムにおける遊技機に使用される光信号監視回路の回路図である。
【図5】本発明の別の実施形態による不正監視システムにおける遊技機の構成図である。
【図6】本発明の別の実施形態による不正監視システムにおいて光通信路の断線箇所を特定することを説明するための図3と同様な構成図である。
【図7A】図6の光通信路に断線がない場合における図4の光信号監視回路内のコンデンサの状態を示す図である。
【図7B】図6の光通信路に断線が一箇所ある場合における図4の光信号監視回路内のコンデンサの状態を示す図である。
【図7C】図6の光通信路に断線が二箇所ある場合における図4の光信号監視回路内のコンデンサの状態を示す図である。
【図8】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の一例を示す図である。
【図9】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の別の例を示す図である。
【図10】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の更に別の例を示す図である。
【図11】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の更に別の例を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1 監視装置
2 20 遊技機
3、3a、3b スプリッタ
4 光加入者線終端装置(OLT)
5 光加入者線ネットワーク装置(ONU)
6 光ケーブル
7 制御回路
8 メインチップ
A、B 光コネクタ
M1、M2 光信号監視回路
E 電源
TR トランジスタ
SCR Nゲートサイリスタ
C1 コンデンサ
41 駆動回路
42 受光素子
43 電圧検出器
81、91、101、111 プリント基板
82、92、102、107、112 光コネクタ
83 穴
84、94、104、114 光ケーブル
95、105 ケース
96 フランジ
118 基板固定具
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機又はスロットマシン等の遊技機の不正監視システム、特に、光通信を用いて遊技機のメイン基板の不正改造を監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の真贋は、検査官がパチンコ店等の現場に赴いて検査を行っている。しかし、近い将来遊技機の検査は、通信を用いて現場ではなく検査機関等の遠隔地からでも行えるようになると考えられる。遊技機の不正改造、特に、メイン基板の不正改造には、メイン基板上の正規のマイクロコンピュータがつかさどる制御になりすまして別の場所に隠された不正な装置が制御を行うような改造が一度行われてしまうと、検査装置ではその不正改造の確認が難しく、目視により追加された部品の発見以外に手立てがないものもある。正規品になりすました装置による不正行為を防止するには、監視装置と遊技機間で常に通信による監視を行うことで、遊技機に対する不正改造を施す機会を無くす方法が考えられる。しかし、常時監視を行うには、監視装置と遊技機の電源がオン状態であることが前提であり、パチンコ店の営業終了後の遊技機の電源が落とされた状態すなわち電源オフの状態では通信を行うことができず、監視を行えない。というのは、通信が不能になったとき、ただ単に遊技機の電源が落とされたためなのか、それとも遊技機のメイン基板を外され改造が行われているのか判別できないからである。しかも、この方法を採用すると、パチンコ店内では、所狭しに置かれている遊技機が営業終了後でも煌々と光り、省エネの観点から問題がある。また、監視用の電源を別に設け、遊技機本体の電源を落とすような構成にしたとしても、省エネに対する問題は解決されるが、電源の配線や遊技機内の回路が複雑になることが予想される。
【0003】
従来技術によれば、遊技機のメイン基板と他の基板との通信を光通信によって行うことにより、ノイズの侵入によるビット化けやぶら下げ基板の接続による不正行為等を防止するものがある(特許文献1)。また、光通信を用いて遊技機の不正を監視するシステムであって、遊技機の主要な電子回路を収容する回路収容箱を監視用光ファイバで巻き込んで封止し、回路収容箱の不正な開閉の有無を、その監視用光ファイバの光信号の状態を制御回路によって検出することによって検出し、遊技機電源オン時における遊技機の不正を監視するシステムもある(特許文献2)。さらに、遊技機内のメイン基板と他の基板等の間に、マスタ電源とは別の直流電源又はバックアップ電源によって駆動する監視用電流ループを設け、その電流ループの電流を監視して記憶部に記憶し、その記憶した電流の状態をマスタ電源オン時に読み出すことによって電源オフ時の監視用電流ループの切断を検出し、メイン基板等に対する不正な改造の有無を検出するものもある(特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−41297号公報
【特許文献2】特開2007−222579号公報
【特許文献3】特開2007−236498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術によれば、個々の遊技機内におけるメイン基板等の不正改造を電流ループ又は光通信路ループを用いて監視している。また、電源を落とした状態での個々の遊技機の不正監視を電流ループを用いて行っている。従って、従来技術によれば、光通信を用いてパチンコ店の全遊技機のメイン基板に対する不正改造を一括して常時監視して、パチンコ店の営業中だけでなく営業終了後の遊技機の電源を落とした状態でも不正の有無を検出することはできない。また、不正改造されたメイン基板を特定することもできない。また、光通信路ループ内の信号レベルで監視している。そのため、なんらかの作業で監視機能を停止したとき、光通信路のバイパスを作られ、遊技機の改造を行われることもある。
【0006】
本発明の目的は、このような従来技術における課題を解決し、光通信を用いてパチンコ店の全遊技機を一括して常時監視することによって、遊技機の電源が入った状態はもちろん、電源が落ちた状態でも遊技機のメイン基板等の不正改造を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点によれば、遊技機の不正監視システムにおいて、それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、遊技機電源オフ時におけるメイン基板の不正改造の有無を監視することを特徴とする不正監視システムが提供される。
【0008】
本発明の第1の観点の1つの特徴によれば、上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されてもよい。
【0009】
本発明の第1の観点の別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための光通信端末装置と、光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する光分岐装置とから成ってもよい。
【0010】
本発明の第1の観点の更に別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続するのが好ましい。
【0011】
本願発明の第2の観点によれば、遊技機の不正監視システムにおいて、それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、上記複数の遊技機の各メイン基板は、遊技機電源オフ時における光通信路遮断の有無を監視する光信号監視回路を有し、それにより、遊技機電源オフ時において不正改造されたメイン基板を特定することを特徴とする不正監視システムが提供される。
【0012】
本発明の第2の観点の1つの特徴によれば、上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点の別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための双方向光通信可能な光通信端末装置と、双方向光通信路の一方向からの光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する第1の光分岐装置と、逆方向からの光通信路を中継する第2の光分岐装置とから成り、上記光信号監視回路は、上記第1及び第2の光分岐装置にそれぞれ光通信路を介して接続された一方向及び逆方向の光通信路の遮断の有無を検出する第1及び第2の光信号監視回路から成ってもよい。
【0014】
本発明の第2の観点の更に別の特徴によれば、上記第1及び第2の光信号監視回路は、遊技機電源オフ時における一方向及び逆方向の光通信路の遮断を検出してその状態を保持するセンサから成り、該保持された状態が遊技機電源オン時に上記光通信端末装置を介して上記監視装置へ報告されるのが好ましい。
【0015】
本発明の第2の観点の更に別の特徴によれば、上記光通信路の遮断を検出するセンサは、光通信路の光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、受光素子の出力信号によって制御されるNゲートサイリスタと、Nゲートサイリスタのオン及びオフによって放電及び充電されるコンデンサと、コンデンサの両端の電圧を検出することによってコンデンサの充放電状態を検出する電圧検出器とから成ってもよい。
【0016】
本発明の第2の観点の更に別の特徴によれば、上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続するのが好ましい。
【0017】
本発明によれば、上記監視装置を上記ホールコンピュータ内に配置することによってホールコンピュータが各遊技機の制御情報だけなく不正に関する情報も常時一括管理できるようにすることが好ましい。
【0018】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、メイン基板に対して、光コネクタの外形により若干大きい穴を作り、そこに光ケーブルを通すことで、光ケーブルの光通信路を遮断しないとメイン基板を持ち出すことができなくなるような構造のものであってもよい。
【0019】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、メイン基板のケースに開けられた穴より大きいフランジを有する光コネクタによって光ケーブルをケースの上下から接続することで、光ケーブルの光通信路を遮断しないと、ケースを開封することができなくなるような構造のものでもよい。
【0020】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、メイン基板のケースに開けられた穴より大きいフランジを有する光コネクタによって光ケーブルがケースの上下から接続されるとともにその光ケーブルがメイン基板の上下のコネクタを介してメイン基板を中継して接続されるような構造のものであってもよい。
【0021】
本発明によれば、光ケーブルと遊技機のメイン基板との接続構造は、光ケーブルをラッチのない光コネクタを介して基板固定具に取付けるとともにその基板固定具を動作の支点を有する構造のものとすることによって、メイン基板の装着又は脱却時における基板固定具の動作によって光ケーブルの光通信路が遮断されるような構造のものであってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本願発明によれば、遊技機の電源が落ちた状態でも光通信路の異常を検出できるため、遊技機の電源の状態に関係なく遊技機の不正を常時監視できる。基板の改造または交換を行うとき、光通信路と基板を分離する必要があるが、メタルケーブルと比較して光通信路はバイパスを作ることが困難であるため、通信が行われている経路を一時的に切断することになる。そのため、監視装置は光通信路に異常があったことが分かり、遊技機の点検により基板の改造または交換の発見が可能となる。また、遊技機の内部にあるメイン基板等に光分岐装置を設けることで、光通信路のループから光分岐装置により分岐された先の光通信路も遊技機の外に露出することがないため、ループ部分を回避して分岐先の光通信路に不正を行うことが困難になる。さらに、光通信路の切断箇所が確認できるため、不正な改造の疑いがある遊技機の特定が容易になる。光通信を用いているので、ノイズの混入も無く正確なデータ通信が可能であり、また、光通信路のバイパスを作ることが困難なため、ぶら下げ基板の接続による不正行為を防止できる。さらに、不正改造された遊技機のメイン基板を特定できるため、不正改造された遊技機を黙視によって検出し確認する必要がない。さらに本発明の不正監視システムをホールコンピュータと直接的に又は集中端子板を介して間接的に光通信路によって接続することによって、ホールコンピュータが全遊技機の制御情報だけでなく不正に関する情報も一括して管理できるため、将来の検査機関による遠隔地からの検査要請にも十分適用できる。また、共通の光通信路を使用して遊技機からのデータ通信だけなく遊技機の不正監視を達成できるので、余分なコスト又はスペースを必要とすることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1A及び図1Bは、光通信の通信方式を説明する図であり、図2A及び図2Bは、本発明の不正監視システムを構成する監視装置及び遊技機のメイン基板を示す図であり、図3は、光通信を利用した本発明の不正監視システムの構成を示す図である。
【0024】
光通信には、図1Aのように監視装置1と3つの遊技機2との間で一対一で通信を行うSS方式や、図1Bのように光通信路を途中でスプリッタ3で分岐させて一対多で通信を行うPDS方式等がある。PDS方式では、例えば、光加入者線終端装置(Optical Line Terminal: 以下「OLT」と称する。)と、光加入者線ネットワーク装置(Optical Network Unit: 以下「ONU」と称する。)とを監視装置1と遊技機2にそれぞれ配置して光通信を行うことができる。しかし、どちらの方式でも、遊技機2の電源が落とされてしまうと、通信が成立しないので問題の解決にはならない。なお、本発明の実施形態では、「OLT」、「ONU」及び「スプリッタ」が、それぞれ、本発明の「光通信網制御装置」、「光通信端末装置」及び「光分岐装置」を構成する。
【0025】
そこで、OLT4と、ONU5とを図2A、図2Bのように監視装置1と遊技機2(実質的には遊戯機のメイン基板を指す、以下「遊技機2」と略す。)に配置し、監視装置1と各遊技機2を図3のように光ケーブル6で接続する。監視装置1内には、OLT4と、ONU5の他にこれらの機器を制御する制御回路7が設けられ、また、監視装置1の遊技機側には光コネクタA、Bがそれぞれ設けられている。
【0026】
遊技機2には、ONU5の他に、光通信路を分岐するためのスプリッタ3と、ONU5を含む他の素子の制御を行うメインチップ8が設けられている。また、遊技機2の両端には、監視装置1又は他の遊技機2と光通信接続を行うためのコネクタA、Bがそれぞれ設けられている。なお、図2A、図2B及び図3において、太い線の矢印は、光通信路を表し、細い線の矢印は、電気信号路を表している。
【0027】
図3に示されているように、監視装置1と遊技機2の光コネクタAと光コネクタBとを光ケーブル6で接続することによって複数の遊技機2と監視装置1との間に光通信路ループが形成されている。すなわち、監視装置1内のOLT4は光通信路ループを経由して同じ監視装置1内のONU5と通信を行うようになっており、これによって遊技機の電源が落ちている状態でも、光通信路の断線等を把握可能となる。なお、光ケーブル6は、各遊技機(メイン基板)2に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブル6の光通信路が遮断されるように接続されている。この接続構造の具体例は、図8〜図11に示してあり、これについては後述する。
【0028】
次に図3の不正監視システムの動作について説明する。図3の監視システムでは、監視装置1は、遊技機2の電源の状態に関わりなく、監視装置1内のOLT4とONU5との間で双方向光通信を行うように構成されている。すなわち、監視装置1のOLT4は、遊技機の電源の状態に関わりなく、遊技機2内のONU5及び監視装置1内のONU5に対して、短い周期で通信を試みる。遊技機2の電源が入った状態では、監視装置1と各遊技機2との通信が成立するので、遊技機2に実装したメインチップのIDやその他のデータを監視装置1に送ることで、遊技機2の真贋が可能となる。また、遊技機2の電源が落とされた状態では、各遊技機2との通信は行うことができないが、各遊技機に接続されている光ケーブル6を通して、監視装置1内のOLT4、ONU5間での通信が可能である。そのため、監視装置1内のOLT4、ONU5間で通信を行っていれば、遊技機2の不正改造のために光通信路を一箇所でも外せば通信ができなくなり、監視装置1で光通信路に異常が生じたことが確認できる。
【0029】
図4及び図5は、本発明の不正監視システムの別の実施形態で使用する光信号監視回路及び遊技機(実質的にはそのメイン基板)の構成を示している。この不正監視システムの実施形態では、図5の遊技機20が、図2Bと図3の遊技機2と置き換えられる。図5の遊技機20では、遊技機2のスプリッタ3に代えて2つのスプリッタ3a及び3bが設けられている。さらに、遊技機2にはない2つの光信号監視回路M1及びM2が設けられている。これらの光信号監視回路M1及びM2はいずれも図4に示すような構成を有しており、それぞれ2つのスプリッタ3a及び3bと光通信路によって接続されている。また、ONU5との間で電気信号路によって接続されている。なお、図4及び図5も、図2A、図2B及び図3と同様に、太い線の矢印は、光通信路を表し、細い線の矢印は、電気信号路を表している。
【0030】
図4の光信号監視回路M1及びM2には、コンデンサの充放電回路が設けられている。図示するように、この充放電回路は、コンデンサC1と、電源E及びトランジスタTRを含む駆動回路41とから構成されている。また、コンデンサC1と並列にNゲートサイリスタSCRが設けられて、このNゲートサイリスタSCRのスイッチング動作によってコンデンサC1が放電されるようになっている。さらに、スプリッタ3a、3bからの光信号を電気信号に変換するための受光素子42が設けられ、この受光素子42の出力はNゲートサイリスタSCRのゲート端子に接続され、この受光素子42の出力によってNゲートサイリスタSCRのスイッチング制御が行われる。また、コンデンサC1の両端の電圧を検出するための電圧検出器43も設けられている。
【0031】
次に図4の光信号監視回路M1及びM2とその回路を組み込んだ図5の遊技機20の動作について説明する。図4の光信号監視回路M1及びM2は光が入力されていれば、NゲートサイリスタSCRはオフであるのでコンデンサC1に貯められた電荷は保持される。しかし光通信路が断線し、光が一度でも入力されなかった場合、NゲートサイリスタSCRはコンデンサC1の電荷がなくなるまでオンし続ける。よって、遊技機20の電源が立ち上がったとき、このコンデンサC1の状態を電圧検出器43が検出し、それをONU5を介して監視装置1に知らせる。これによって、図6のように監視装置1はどの部分で異常があったかを把握することが可能となる。監視装置1との通信が終了した後、コンデンサC1への充電が駆動回路41によって行われる。
【0032】
次に図6、図7A、図7B及び図7Cを参照してどのようにして光通信路の断線箇所を特定するかについて説明する。図7A、図7B及び図7Cは、図6のように接続された4つの遊技機1〜4の各光信号監視回路M1及びM2におけるコンデンサC1の状態を示したもので、図7Aは、光通信路の断線がないとき、図7Bは、光通信路の断線が一箇所(断線α)のとき、及び、図7Cは、光通信路の断線が二箇所(断線α、β)以上のときのコンデンサC1の状態を示している。光信号監視回路M1及びM2は、図6において遊技機の左側及び右側の断線をそれぞれ検出する、言い換えれば、図6においてM1がB→A方向の光通信路の断線を検出し及びM2がA→B方向の光通信路の断線を検出する。従って、両方向からの光通信路の断線を検出することによって断線箇所α及びβを特定できる。
【0033】
以上述べたように、この不正監視システムの実施形態では、図4の光信号監視回路を図5のM1及びM2のように遊技機に追加することによって、遊技機の電源を立ち上げたとき、光通信路の断線等があったところが特定可能となる。
【0034】
上記の不正監視システムの実施形態では、光通信路に異常があったときに光信号監視回路内のコンデンサを放電させるように構成されているが、このような構成の代わりに、メインチップのバックアップで使用しているコンデンサを放電させることで、バックアップデータを破壊し、異常があったことを知らせることも可能である。
【0035】
また、本発明の不正監視システムをホールコンピュータと直接に又は遊技機の各メイン基板に接続された集中端子板を介して間接的に光通信路で接続してもよい。また、本発明の監視装置をホールコンピュータ内に配置してもよい。このように監視装置をホールコンピュータ内に配置することによって共通の光通信路を用いてホールコンピュータが全遊技機の制御情報だけでなく遊技機の不正に関する情報も常時一括して管理できるので、将来の検査機関による遠隔地からの検査の要請にも十分適用可能である。
【0036】
なお、メイン基板をケースから出すときには、この光通信路を外さなければ行えない構造にしておけば、さらに改造がし難くなる。以下この構造について図8〜図11を参照して説明する。
【0037】
図8は、持ち出されては困る部品すなわちメイン基板であるプリント基板81に対して、光コネクタ82の外形により若干大きい穴83を作り、そこに光ケーブル84を通すことで、光ケーブル84の光通信路を遮断しないと持ち出すことができなくなる構造を示している。
【0038】
図9は、ケース95に開けられた穴より大きいフランジ96を有する光コネクタ92で、ケース95の上下から接続することで、光ケーブル94の光通信路を遮断しないと、ケースを開封することができなくなる構造を示している。
【0039】
図10は、機構的に図9と同じ構造であって光ケーブル104がプリント基板101側の上下のコネクタ107を介してプリント基板101を中継して接続されている構造を示している。この構造は、監視装置のONUが実装された基板等のように、光信号を基板内に取り込まなければならない場合に有用である。
【0040】
図11は、光ケーブル114をラッチのない光コネクタ112を介して基板固定具118に取付け、その基板固定具118をプリント基板111に装着した構造を示している。基板固定具118を図のような支点Cを有する構造のものとすることによって、プリント基板の装着又は脱却時には、基板固定具118の先端が必ず矢印A、A´の方向へ押されるので、それによって、光ケーブル114の光通信路が遮断される。すなわち、光コネクタ112が矢印B、B´の方向へ動く。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1A】SS方式よる光通信方式を示す図である。
【図1B】PDS方式による光通信方式を示す図である。
【図2A】本発明の1つの実施形態による不正監視システムにおける監視装置の構成図である。
【図2B】本発明の1つの実施形態による不正監視システムにおける遊技機の構成図である。
【図3】本発明の1つの実施形態による不正監視システムの構成図である。
【図4】本発明の別の実施形態による不正監視システムにおける遊技機に使用される光信号監視回路の回路図である。
【図5】本発明の別の実施形態による不正監視システムにおける遊技機の構成図である。
【図6】本発明の別の実施形態による不正監視システムにおいて光通信路の断線箇所を特定することを説明するための図3と同様な構成図である。
【図7A】図6の光通信路に断線がない場合における図4の光信号監視回路内のコンデンサの状態を示す図である。
【図7B】図6の光通信路に断線が一箇所ある場合における図4の光信号監視回路内のコンデンサの状態を示す図である。
【図7C】図6の光通信路に断線が二箇所ある場合における図4の光信号監視回路内のコンデンサの状態を示す図である。
【図8】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の一例を示す図である。
【図9】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の別の例を示す図である。
【図10】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の更に別の例を示す図である。
【図11】遊技機のメイン基板と光ケーブルとの接続構造の更に別の例を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1 監視装置
2 20 遊技機
3、3a、3b スプリッタ
4 光加入者線終端装置(OLT)
5 光加入者線ネットワーク装置(ONU)
6 光ケーブル
7 制御回路
8 メインチップ
A、B 光コネクタ
M1、M2 光信号監視回路
E 電源
TR トランジスタ
SCR Nゲートサイリスタ
C1 コンデンサ
41 駆動回路
42 受光素子
43 電圧検出器
81、91、101、111 プリント基板
82、92、102、107、112 光コネクタ
83 穴
84、94、104、114 光ケーブル
95、105 ケース
96 フランジ
118 基板固定具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の不正監視システムにおいて、
それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、
上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、
上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、
上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、
上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、遊技機電源オフ時におけるメイン基板の不正改造の有無を監視することを特徴とする不正監視システム。
【請求項2】
上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の不正監視システム。
【請求項3】
上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための光通信端末装置と、光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する光分岐装置とから成ることを特徴とする請求項2に記載の不正監視システム。
【請求項4】
上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の不正監視システム。
【請求項5】
遊技機の不正監視システムにおいて、
それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、
上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、
上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、
上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、
上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、
上記複数の遊技機の各メイン基板は、遊技機電源オフ時における光通信路遮断の有無を監視する光信号監視回路を有し、それにより、遊技機電源オフ時において不正改造されたメイン基板を特定することを特徴とする不正監視システム。
【請求項6】
上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の不正監視システム。
【請求項7】
上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための双方向光通信可能な光通信端末装置と、双方向光通信路の一方向からの光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する第1の光分岐装置と、逆方向からの光通信路を中継する第2の光分岐装置とから成り、
上記光信号監視回路は、上記第1及び第2の光分岐装置にそれぞれ光通信路を介して接続された、一方向及び逆方向の光通信路の遮断の有無を検出する第1及び第2の光信号監視回路から成ることを特徴とする請求項6に記載の不正監視システム。
【請求項8】
上記第1及び第2の光信号監視回路は、遊技機電源オフ時における一方向及び逆方向の光通信路の遮断を検出してその状態を保持するセンサから成り、該保持された状態が遊技機電源オン時に上記光通信端末装置を介して上記監視装置へ報告されることを特徴とする請求項7に記載の不正監視システム。
【請求項9】
上記光通信路の遮断を検出するセンサは、光通信路の光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、受光素子の出力信号によって制御されるNゲートサイリスタと、Nゲートサイリスタのオン及びオフによって放電及び充電されるコンデンサと、コンデンサの両端の電圧を検出することによってコンデンサの充放電状態を検出する電圧検出器とから成ることを特徴とする請求項8に記載の不正監視システム。
【請求項10】
上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続したことを特徴とする請求項5〜9の何れか1項に記載の不正監視システム。
【請求項1】
遊技機の不正監視システムにおいて、
それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、
上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、
上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、
上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、
上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、遊技機電源オフ時におけるメイン基板の不正改造の有無を監視することを特徴とする不正監視システム。
【請求項2】
上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の不正監視システム。
【請求項3】
上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための光通信端末装置と、光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する光分岐装置とから成ることを特徴とする請求項2に記載の不正監視システム。
【請求項4】
上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の不正監視システム。
【請求項5】
遊技機の不正監視システムにおいて、
それぞれメイン基板を有する複数の遊技機と、
上記遊技機の各メイン基板の不正改造を監視する監視装置と、
上記複数の遊技機の各メイン基板と上記監視装置とを光通信路ループを形成するように接続する光ケーブルと、を備え、
上記光ケーブルは、各メイン基板に対して、各メイン基板が不正に動かされた場合にその光ケーブルの光通信路が遮断されるように接続され、
上記監視装置は、上記遊技機の電源がオフの状態で双方向光通信可能な手段を有し、それにより、監視装置から上記複数の遊技機の各メイン基板を通って監視装置に戻る光通信による監視ループを形成し、
上記複数の遊技機の各メイン基板は、遊技機電源オフ時における光通信路遮断の有無を監視する光信号監視回路を有し、それにより、遊技機電源オフ時において不正改造されたメイン基板を特定することを特徴とする不正監視システム。
【請求項6】
上記監視装置の双方向光通信可能な手段は、光通信網制御装置と、光通信端末装置とから成り、これらの一方の装置から発信した光信号を上記監視ループを経由して他方の装置で受信するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の不正監視システム。
【請求項7】
上記遊技機の各メイン基板は、監視装置と光信号の送受信を行うための双方向光通信可能な光通信端末装置と、双方向光通信路の一方向からの光通信路を上記光通信端末装置への光通信路と他の遊技機のメイン基板への光通信路とに分岐する第1の光分岐装置と、逆方向からの光通信路を中継する第2の光分岐装置とから成り、
上記光信号監視回路は、上記第1及び第2の光分岐装置にそれぞれ光通信路を介して接続された、一方向及び逆方向の光通信路の遮断の有無を検出する第1及び第2の光信号監視回路から成ることを特徴とする請求項6に記載の不正監視システム。
【請求項8】
上記第1及び第2の光信号監視回路は、遊技機電源オフ時における一方向及び逆方向の光通信路の遮断を検出してその状態を保持するセンサから成り、該保持された状態が遊技機電源オン時に上記光通信端末装置を介して上記監視装置へ報告されることを特徴とする請求項7に記載の不正監視システム。
【請求項9】
上記光通信路の遮断を検出するセンサは、光通信路の光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、受光素子の出力信号によって制御されるNゲートサイリスタと、Nゲートサイリスタのオン及びオフによって放電及び充電されるコンデンサと、コンデンサの両端の電圧を検出することによってコンデンサの充放電状態を検出する電圧検出器とから成ることを特徴とする請求項8に記載の不正監視システム。
【請求項10】
上記遊技機の各メイン基板に接続された、メイン基板のデータを収集するための集中端子板と、その集中端子板のデータを集計して管理するためのホールコンピュータとを備え、上記メイン基板、集中端子板及びホールコンピュータの相互間を光通信路を介して接続したことを特徴とする請求項5〜9の何れか1項に記載の不正監視システム。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−285418(P2009−285418A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144221(P2008−144221)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(591107481)株式会社エルイーテック (37)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(591107481)株式会社エルイーテック (37)
【Fターム(参考)】
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