遊技機
【課題】不正行為をし難くする遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】遊技状態を決定する近接センサ21を有する作動口と、パチンコ機の遊技内容を制御する主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続する。しかも、コネクタ62,63の少なくとも一方を透明な樹脂で封止しているので、コネクタ62,63は目につきやすく不正防止手段としての機能を果たす。また、光ケーブル61で接続しているので、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な光ケーブル61を介在させて接続することが困難となって、不正行為をし難くすることができる。
【解決手段】遊技状態を決定する近接センサ21を有する作動口と、パチンコ機の遊技内容を制御する主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続する。しかも、コネクタ62,63の少なくとも一方を透明な樹脂で封止しているので、コネクタ62,63は目につきやすく不正防止手段としての機能を果たす。また、光ケーブル61で接続しているので、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な光ケーブル61を介在させて接続することが困難となって、不正行為をし難くすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種として、パチンコ機が知られている。パチンコ機は、複数枚の基板を備えており、各々の基板間で信号をケーブルによって送受信することでパチンコ機を制御している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−70586号公報(第2−3頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、不正の利益を得る目的で行われる不正行為として、基板などに細工を施すことで、不正に大当たりを発生させるものが報告されている。例えば、ケーブルを切断して、その切断箇所に不正なケーブルあるいは基板を介在させて接続することで、不正行為を行っている。また、切断箇所に不正なケーブルあるいは基板を介在させて接続することで、ケーブルに接続されている基板、さらには他の基板にまで悪影響を及ぼす恐れがある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、不正行為をし難くする遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、前記遊技機を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段と制御手段を接続する光伝送手段を備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段の間で光信号を伝送する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備え、
さらに、前記光伝送手段に関する不正行為を防止する不正行為防止手段を備え、
前記不正行為防止手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段に接続した両コネクタを透明な樹脂で封止して構成したことを特徴とすることを特徴とするものである。
【0007】
[作用・効果] 請求項1に記載の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備えている。また、両コネクタを透明な樹脂で封止して構成することで、コネクタは樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正なコネクタに交換して接続、あるいはコネクタを不正に改変を行っても、その部分が目につきやすく注目を浴びるので、コネクタについて不正を行ったことが即座にわかる。また、コネクタ部分が目につきやすく注目を浴びることから、コネクタについての不正そのものを防止することができる。このように構成されたコネクタは、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。
【0008】
なお、本明細書中に記載の「遊技状態検出/決定手段」としては、例えば、遊技球の入賞に基づいて、識別情報変動表示装置(例えば、特別図柄変動表示装置など)での識別情報(例えば、特別図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第1入賞検出手段(例えば、第1種始動口スイッチ)や、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第2入賞検出手段や、普通入賞口へ入賞した球を検出する第3入賞検出手段(例えば普通入賞スイッチ)や、大入賞口へ入賞した球を検出する第4入賞検出手段(例えばカウントスイッチ)など、各種の入賞(入球)検出装置,部品が挙げられる。また、本明細書中に記載の「動作/制御手段」としては、例えば、遊技状態検出/決定手段からの信号を受けて他の制御手段などに中継出力する中継基板や、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う主制御基板,払出制御基板など、各種の制御基板,装置が挙げられる。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る遊技機によれば、遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、遊技機を制御する制御手段とを、光伝送手段で接続し、光伝送手段を切断して、その切断箇所に不正な光伝送手段を介在させて接続することが困難となって、不正行為をし難くすることができる。また、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えることで、不正行為をより一層し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例のパチンコ機の概略正面図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の概略正面図である。
【図3】(a)は、パチンコ機の作動口のうちの近接センサ部分の斜視図、(b)は、そのセンサのA−A線断面図である。
【図4】パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図5】光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタの等価回路図である。
【図6】(a)〜(c)は、シングルモード光ファイバのときにおける光ファイバの屈曲状況によって伝搬する各光についての説明図である。
【図7】主制御基板と作動口とを配設する様子を表した側面図である。
【図8】マルチモード光ファイバのときにおける光ファイバ内で伝搬する光についての説明図であって、(a)は、ステップインデックス型のとき、(b)は、グレーデッドインデックス型のときの図である。
【図9】変形例に係る近接センサの断面図である。
【図10】第2実施例の光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタなどの等価回路図である。
【図11】正常状態時、電源PB,PC切断時および光ファイバ切断時の3態様の場合における受信部の応答特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機(権利物とも呼ばれる)等の他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【実施例1】
【0012】
図1は、第1実施例のパチンコ機の概略正面図であり、図2はパチンコ機の遊技盤の概略正面図である。本第1実施例のパチンコ機Pは、図1に示すように、遊技盤1と、球を貯留する上受け皿2および下受け皿3と、球を遊技盤1へ発射するための発射ハンドル4とを備えている。遊技盤1は、前面枠1aに嵌め込まれたガラス製の透明板1bに覆われている。
【0013】
図2に示すように、パチンコ機Pの遊技盤1には、作動口5及び大入賞口6が設けられており、遊技盤1は遊技領域を構成している。作動口5は、遊技球Bの通路を備えており、その通路入口には羽根7が開閉可能に支持されている。
【0014】
また、大入賞口6の前には、シャッタ8が設けられている。このシャッタ8は、大入賞口6の側部に設けられた図示しない大入賞口用ソレノイドにより作動させられ、大入賞口6を開閉する。詳しくは、当該ソレノイドが励磁状態となることにより、シャッタ8が略水平に傾き、これにより大入賞口6が開かれる。また、ソレノイドが非励磁状態となることにより、シャッタ8が略垂直状態となり、これにより大入賞口6は閉鎖される。
【0015】
遊技盤1の中央部分(大入賞口6の上方)には、可変表示装置としての特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)9が組込まれている。表示装置9は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部9aを備えており、ここに複数の(例えば3つの)図柄列が表示される。図柄列は、基本的には、複数種類の図柄によって構成されている。これらの図柄は、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる。
【0016】
表示装置9の表示部9aでは、各図柄列の図柄変動(回転変動)が、遊技球Bの作動口5への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。
【0017】
大当たり図柄は、いわゆるリーチ状態を経た後、遊技者に有利な大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列の変動が停止させられたとき、表示されている図柄の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄が大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、「7」、「7」、「7」の図柄)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口6が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0018】
表示装置9において、表示部9aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ10a,10b,10c,10dが組み込まれている。保留ランプ10a〜10dは、基本的には作動口5への入賞に基づく変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。さらに、パチンコ機Pには、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0019】
このほかにも、パチンコ機Pの複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取り付けられている。これらのランプは、例えばランプ風車11、上部ランプ飾り12(図1参照)、下部ランプ飾り13等からなり、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が適宜変えられるようになっている。なお、上部ランプ飾り12には、遊技者に球切れ状態や入賞状態を報知すべく、球切れランプ及び入賞ランプなどが内蔵されている。
【0020】
ここで、本発明の特徴部分の1つである構成について、図3を用いて以下に説明する。図3(a)は、第1実施例のパチンコ機の作動口のうちの近接センサ部分の斜視図、図3(b)は、そのセンサのA−A線断面図である。
【0021】
図3(a)に示すように、作動口5(図2参照)は、近接センサ21から構成される。この近接センサ21は筐体状となっており、後述するプリント基板27(図3(b)参照)を収納するケース22と、カバー23とから構成される。遊技球Bを通す貫通孔24がこれらケース22とカバー23とを貫通して設けられている。これらケース22およびカバー23は樹脂で形成される。
【0022】
図3(b)に示すように、この貫通孔24の周囲には、樹脂で形成された環状の巻き軸25が配設されているとともに、巻き軸25の外周には同じく環状のコイル26が巻き軸25に接して配設されている。コイル26は、プリント基板27に搭載された発振回路(図示省略)に接続されており、プリント基板27は、発振回路の他に、発振状態に関する信号を処理する信号処理部(図示省略)を搭載している。信号処理部は、ケース22の後端に取り付けられた雄型のコネクタ28に接続されている。コイル26と発振回路とで、本発明における発振部を構成する。
【0023】
遊技球Bが貫通孔24を通過することで、発振部からの発振状態が変化する。この変化に基づいて信号処理部は検出信号を出力すべく発振状態に関する信号を処理する。つまり、発振状態が変化したときが検出のタイミングとなる。作動口5は、本発明における作動手段に相当し、本発明における遊技状態検出/決定手段にも相当する。
【0024】
次に、パチンコ機Pの電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機Pは、大別すると、図4に示すように、パチンコ機Pの遊技内容の制御を行う主制御基板C、賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板H、電源基板50などから構成されるとともに、図示を省略するが、その他にLCDからなる表示部9a(図2参照)に表示される図柄の変動表示を制御する表示用制御基板、スピーカ等による効果音の出力を制御する効果音制御基板、各保留ランプ10a〜10d、各種ランプ11〜13の点灯を制御するランプ制御基板から構成される。払出制御基板H,表示用制御基板,および効果音制御基板は、本発明における副制御基板に相当する。また、主制御基板Cは、本発明における制御手段に相当する。
【0025】
パチンコ機Pの主制御基板Cは、演算装置であるワンチップマイコンとしてMPU31が搭載されている。このMPU31には、そのMPU31により実行される各種の制御プログラムなどを記憶したROM32と、そのROM32内に記憶される制御プログラムの実行に当って各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM33などが内蔵されている。
【0026】
主制御基板Cは、入出力ポート(図示省略)を介して、払出制御基板Hに双方向通信可能に接続されている。その他、主制御基板Cは、入出力ポート(図示省略)を介して、複数の普通入賞スイッチ34、第1種始動口スイッチ(近接センサ)21、カウントスイッチ35、電源基板50などに接続されている。
【0027】
複数の普通入賞スイッチ34は、遊技盤1に設けられた複数の普通入賞口(図示省略)へ入賞した球をそれぞれ検出するためのスイッチであり、各普通入賞口の入口近傍に設けられている。第1種始動口スイッチ21は、作動口5を通過した球を検出するためのスイッチであり、作動口5の近傍に設けられている。すなわち、第1種始動口スイッチ21は、近接センサ21のことでもある。普通入賞スイッチ34のいずれかまたは第1種始動口スイッチ21によって球が検出されると、主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払出に関するコマンドが送信され、払出制御基板Hによって5個の賞球が払い出される。
【0028】
カウントスイッチ35は、大入賞口6へ入賞した球を検出するためのスイッチである。カウントスイッチ35により球が検出されると、主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払出に関するコマンドが送信され、払出制御基板Hによって15個の賞球が払い出される。
【0029】
払出制御基板Hは、賞球や貸球の払出制御を行うものであり、演算装置であるワンチップマイコンとしてMPU36が搭載されている。MPU36には、そのMPU36により実行される制御プログラムなどを記憶したROM37と、ワークメモリ等として使用されるRAM38などが内蔵されている。
【0030】
払出制御基板Hは、入出力ポート(図示省略)を介して、上述した主制御基板Cに接続されている。その他、払出制御基板Hは、入出力ポート(図示省略)を介して、払出ユニットSに搭載された払出モータ39と賞球カウントスイッチ40、電源基板50などに接続されている。
【0031】
賞球カウントスイッチ40は、払出モータ39によって払い出された賞球を検出するためのスイッチであり、払出モータ39とともに払出ユニットSに搭載されている。払出モータ39は、賞球を払い出すためのモータである。払出モータ32の駆動は、払出制御基板Hによって制御される。
【0032】
これらの主制御基板C、払出制御基板H、電源基板50などは、電気信号を伝送する電気ケーブルによって相互に接続されているが、第1始動口スイッチ21,すなわち近接センサ21と主制御基板Cとについては、電気ケーブルでなく光ケーブルによって接続されている。以下に、図5を参照して詳細に説明する。図5は、光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタの等価回路図である。
【0033】
図5に示すように、両端において光ケーブル61はコネクタ62,63にそれぞれ接続される。この光ケーブル61とコネクタ62,63とは一体的に形成されており、コネクタ62は電気信号から光信号に変換する送信部70を、コネクタ63は、光信号から電気信号に変換する受信部80をそれぞれ形成している。つまり、コネクタ62はE/O変換の機能を備え、コネクタ63はO/E変換の機能を備えている。光ケーブル61とコネクタ62,63とは、本発明における光伝送手段に相当する。
【0034】
コネクタ62と、近接センサ21のコネクタ28とは接続可能に構成され、コネクタ63と、主制御基板Cのコネクタ64(図7参照)とは接続可能に構成されている。コネクタ62に接続される近接センサ21側のコネクタは雄型のコネクタ28であるので、コネクタ62は雌型のコネクタとなる。コネクタ63は、主制御基板Cのコネクタ64の形状に従って、雄型のコネクタにも雌型のコネクタにもなりうる。
【0035】
送信部70であるコネクタ62は、近接センサ(第1種始動口スイッチ)21のコネクタ28からの検出信号である電気信号を光信号に変換するために、発光ダイオード62aを備えており、発光ダイオード62aによって発光されることで光信号に変換される。受信部80であるコネクタ63は、伝送された光信号を電気信号に変換するために、フォトダイオード63aを備えており、フォトダイオード63aによって受光することで電気信号に変換される。
【0036】
この光ケーブル61は、始動口5や近接センサ21を動かすための電力を確保するために、光信号のみならず電源信号をも伝送する。すなわち、図5に示すように、光信号を伝送するための光ファイバ61aの他に、接地用の電源線(GND)と信号用の電源線(Vcc)とを光ケーブル内に配設している。
【0037】
シングルモード光ファイバで説明すると、光ファイバ61aは、よく知られているように、図6(a)に示すように、コア61Aとそれを同芯状に囲むクラッド61Bとから構成されており、コア61Aの屈折率はクラッド62Bのそれよりも高い。光は、光ファイバ61a内のコア61Aとクラッド61Bとの境界面で全反射を繰り返しながらコア61A内を伝搬する。ここで、『シングルモード光ファイバ』とは、伝搬モードが唯1つのモードである光ファイバのことを指し、これに対して複数の伝搬モードの光ファイバは『マルチモード光ファイバ』と呼ばれる。
【0038】
よく知られているように、図6(b)に示すように、光ファイバ61aが屈曲すると光の伝搬モードが変わる。このとき、屈曲により全反射角は、図6(a),図6(b)に示すθでなく、図6(b)に示すθ´となる。また、θ´が全反射の臨界角を越えてしまうと、図6(c)に示すように、光はコア61Aとクラッド61Bとの境界面で屈折してクラッド61Bへ透過してしまい、放射モードになる。このように伝搬モードから放射モードに変わるとコア61Aに閉じ込められていた光が放射されて伝送されない。
【0039】
かかる問題を防止するために、光ケーブル61が略屈曲しないような位置に、近接センサ21を備えた作動口5と、主制御基板Cとを配設するのが好ましい。具体的には、作動口5は、パチンコ機Pの前面枠1aに嵌め込まれた透明板1bに覆われた遊技盤1に配設されており、通常、主制御基板Cは、パチンコ機Pの背面に配設されているので、図7に示すように、近接センサ21のコネクタ28と、主制御基板Cのコネクタ64とが略同一平面に並び、かつ略同軸上に並ぶように、作動口5と主制御基板Cとを配設してから、両端においてコネクタ62,63にそれぞれ接続された光ケーブル61を介在させて、コネクタ28とコネクタ62とを、コネクタ64とコネクタ63とをそれぞれ接続すればよい。
【0040】
なお、本第1実施例では、シングルモード光ファイバで説明したが、光ファイバ61aは、図8(a),図8(b)に示すように、マルチモード光ファイバであってもよい。図8(a)は、『ステップインデックス型』と呼ばれるもので、図8(b)は、『グレーデッドインデックス型』と呼ばれるものである。ステップインデックス型の場合の光ファイバは、コア61Aの径以外は、シングルモード光ファイバとほぼ同じで、複数の光を伝搬する関係で、ステップインデックス型のコア61Aの径は、マルチモード光ファイバのコア61Aの径よりも大きい。グレーデッドインデックス型の場合の光ファイバは、コア61A内で外へ向かうほど屈折率が小さく変化するように多層構造で構成されたものである。
【0041】
以上より、上述した第1実施例のパチンコ機Pの構成によれば、遊技状態を決定する近接センサ(第1種始動口スイッチ)21を有する作動口5と、パチンコ機Pの遊技内容を制御する主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続することで、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な光ケーブル61を介在させて接続することが困難となる。
【0042】
すなわち、不正なケーブルや基板を介在させて接続することで電気信号を操作するのと比較して、光ケーブル61で伝送される光信号を操作することは難しく、もし操作するには、光信号を電気信号に一旦変換(O/E変換)して、その変換された電気信号を操作したうえで、操作されたその電気信号を光信号に再度変換(E/O変換)しなければならない。つまり、光信号を操作して不正に大当たりを発生させるためには、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な電気ケーブルや基板を介在させて接続して、さらに電気ケーブルあるいは基板の入出力端にO/E変換およびE/O変換させる変換部をそれぞれ接続しなければならなく、手間がかかる。
【0043】
このように、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な光ケーブル61を介在させて接続することが困難となるので、不正行為をし難くすることができる。
【0044】
また、光ケーブル61を切断した段階で光信号が主制御基板Cに送信されないので、不正行為を行おうとした、あるいは行ったという履歴がわかるという効果をも奏する。さらには、光ケーブル61を使用することで、光信号にノイズが入り難いという効果をも奏する。
【0045】
本第1実施例では、本発明における光伝送手段は、近接センサ21・主制御基板C間で光信号を送受信する光ケーブル61と、その光ケーブル61に接続されたコネクタ62,63とから一体的に形成されているので、近接センサ21と主制御基板Cとからコネクタ62,63を外して、コネクタ62,63と光ケーブル61とから一体的に形成される光伝送手段を簡易に交換することができる。近接センサ21と主制御基板Cとについては既存の従来品のものを使うことができるので、汎用性が高くなる。
【0046】
さらに、本第1実施例では、コネクタ62,63に、電気信号から光信号に変換する送信部70、および光信号から電気信号に変換する受信部80を一体的に形成することで、近接センサ21と主制御基板Cとについては既存の従来品のものを使うことができるのに加え、送信部70・受信部80間では光信号のみの伝送となるので、送信部70・受信部80間の光ケーブルを用いて確実に伝送することができる。
【実施例2】
【0047】
次に、第2実施例のパチンコ機について図10,図11を用いて説明する。図10は、第2実施例の光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタなどの等価回路図である。図11は、正常状態時、電源PB,PC切断時および光ファイバ切断時の3態様の場合における受信部80の応答特性図である。
【0048】
なお前述の第1実施例では、光ケーブル61のコネクタ63に受信部80を備えたものとしているが、本第2実施例のパチンコ機では、受信部80を主制御基板Cのコネクタ64の方に設け、光ケーブル61のコネクタ63は単なるコネクタのみとしており、これらの点(第2実施例の特徴点)が前述の第1実施例とは異なっているだけで、それ以外については前述の第1実施例と同様であるので、第2実施例ではその特徴点について詳細に説明することとする。
【0049】
図10に示すように、光ケーブル61の近接センサ21側のコネクタ62、つまり、近接センサ21のコネクタ28に接続される光ケーブル61のコネクタ62には、前述の第1実施例と同様に送信部70が備えられている。光ケーブル61は、第1実施例と同様に光ファイバ61aと信号用の電源線(Vcc)と接地用の電源線(GND)とを備えている。光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63は、前述の第1実施例の受信部80を除いたものであり、単に主制御基板Cのコネクタ64に接続させるという単なる接続機能(プラグ的機能)のみを具備したものである。前述の第1実施例で光ケーブル61のコネクタ63に設けられていた受信部80は、主制御基板C側のコネクタ64の方に備えられている。
【0050】
図10に示すように、送信部70には発光ダイオード62aなどが備えられ、受信部80にはフォトダイオード63aなどが備えられていることは、前述の第1実施例と同様である。
【0051】
図10に示すように、主制御基板Cのコネクタ64に設けられた受信部80は、主制御基板Cから電源PA(例えば+5V)が供給されるとともに、主制御基板Cの接地電位がアース接続されている。受信部80に供給された電源PAは信号用の電源線(Vcc)を介して光ケーブル61のコネクタ62の送信部70に供給される。また、受信部80の接地電位は接地用の電源線(GND)と接続されている。こうすることで、送信部70に電源PB(例えば+5V)が供給されている。
【0052】
さらに、光ケーブル61のコネクタ62の送信部70に供給された電源PBは、近接センサ21のコネクタ28を介して近接センサ21に電源PC(例えば+5V)として供給されるようになっている。なお、近接センサ21の接地用の電源線(GND)は、光ケーブル61の接地用の電源線(GND)に接続されている。
【0053】
図11に示すように、送信部70と光ケーブル61と受信部80とからなる構成は、光ケーブル61を介しての送信部70と受信部80との間の通信異常と、電源ケーブル(信号用の電源線(Vcc)および接地用の電源線(GND))を介しての送信部70と受信部80との間の電源異常とを検出する異常検出部90を備えている。異常検出部90は、例えば、光ケーブル61が切断されるなどして光通信が不可となると、正常な通信規約(プロトコル)が充足されないことで当該光通信不可状態を検出するようになっている。さらに、この異常検出部90は、信号用の電源線(Vcc)または接地用の電源線(GND)が切断などされると送信部70に電源PBが供給されず、送信部70が正常に動作しないことで光通信が根本的に不可となる、つまり正常な通信規約(プロトコル)の初期状態さえ充足されないことで当該光通信不可状態のみならず電源供給不可状態を検出するようになっている。なお本第2実施例では、異常検出部90での通信異常と電源異常の検出をプロトコルに基づいて検出するようにソフト的に構成しているが、上述の異常検出部90での通信異常と電源異常とをその他の方式、例えば、電源異常検出回路や通信異常検出回路をハード的に電気回路構成で実現するようにしてもよい。
【0054】
次に、図11を用いて、正常状態時、電源PB,PC切断時および光ファイバ切断時の3態様の場合における受信部80の出力について説明する。
【0055】
まず、正常状態時の受信部80の出力について説明する。図11の箇所K0の電源PB,PCに示すように、受信部80に供給された電源PAは信号用の電源線(Vcc)を介して光ケーブル61のコネクタ62の送信部70に供給されており(図11の電源PB)、さらに近接センサ21に供給されている(図11の電源PC)。したがって、近接センサ21に電源PC(例えば+5V)が正常に供給されており、近接センサ21は正常に動作する。つまり、近接センサ21に遊技球Bが入球していないときには送信部70にハイレベルの信号を出力し(図11の箇所K0のセンサ出力を参照)、近接センサ21に遊技球Bが入球したときには送信部70にパルス状のローレベルの信号を出力する(図11の箇所K1のセンサ出力を参照)ようになっている。また、図11の箇所K0,K1に示すように、光ファイバ61aは接続状態であり、近接センサ21での上述の入球検出信号は送信部70で光信号に変換されて、光ファイバ61aを通って、コネクタ63を介して主制御基板Cのコネクタ64の受信部80に供給され、この受信部80で電気信号に変換され、図11の箇所K0では受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、図11の箇所K1では受信部80の出力はパルス状のローレベル信号となり、当該パルス状のローレベル信号が主制御基板Cに出力される。主制御基板Cはこのパルス状のローレベル信号に基づいて所定の制御動作を行う。
【0056】
次に、電源PBまたは電源PCの少なくとも一方が切断された時の受信部80の出力について説明する。まず、電源PBの切断時の受信部80の出力について説明することとする。図11の箇所K2の電源PB,PCに示すように、例えば、信号用の電源線(Vcc)が切断されて電源OFFとなると、近接センサ21への電源PCも供給されなくなるので、近接センサ21の出力が電源PC断により立ち下がるローレベル信号となる(図11の箇所K2のセンサ出力を参照)。なおこのとき、図11の箇所K2の光ファイバ接続状態に示すように、光ファイバ61aは正常な接続状態である。異常検出部90は、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して、正常な通信規約(プロトコル)の初期状態さえ充足されないことを検出し、当該光通信不可状態のみならず電源供給不可状態を検出する。受信部80は、異常検出部90での電源異常の場合にその出力を変化させないようにする。したがって、図11の箇所K2では、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0057】
なお、信号用の電源線(Vcc)に替えて接地用の電源線(GND)が切断された場合には、信号用の電源線(Vcc)が浮いた電位となってしまい、送信部70が正常に動作しないことから、前述の信号用の電源線(Vcc)を切断した場合と同様に、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。また、信号用の電源線(Vcc)および接地用の電源線(GND)が切断された場合も同様であり、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0058】
また、近接センサ21と光ケーブルのコネクタ62の送信部70との間の電源ライン(電源ケーブル)を切断した場合も同様に、異常検出部90は近接センサ21と送信部70との間の電源ライン(電源ケーブル)の切断を検出し、受信部80は異常検出部90での電源異常の場合にその出力を変化させないようにする。具体的には、送信部70側に近接センサ21と送信部70との間の電源ライン(電源ケーブル)の切断を検出する機能を持たせ、この送信部70からの信号に基づいて受信部80の出力を変化させないようにすることで実現することができる。したがって、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0059】
次に、光ファイバ61aが切断された時の受信部80の出力について説明する。図11の箇所K3の光ファイバ61aの接続状態に示すように、例えば、光ファイバ61aが切断されて光通信が不可となると、異常検出部90は、正常な通信規約(プロトコル)が充足されないことで当該光通信不可状態を検出する。受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合にその出力を変化させないようにする。したがって、図11の箇所K3では、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、光ファイバ61aの切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0060】
以上より、上述した第2実施例のパチンコ機Pの構成によれば、近接センサ21からの信号を送信する送信部70と、この送信部70から送信された信号を受信する受信部80と、送信部70と受信部80とを接続する光ケーブル61と、光ケーブル61を介しての送信部70と受信部80との間の通信異常を検出する異常検出部90とを備え、受信部80は異常検出部90での通信異常の場合にその出力を変化させないようにするので、異常検出部90は、光ケーブル61が切断されたり、光ケーブル61の切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常を検出し、受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合にその受信部80の出力を変化させないようにする。したがって、光ケーブル61の切断や切断,接続の繰り返しなどによって受信部80の出力が変化することがないようにできる。その結果、光ケーブル61が切断されたり、光ケーブル61の切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部80の出力が変化することがないので、光ケーブル61が切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0061】
また、光ケーブル61は、受信部80側から供給された電源電圧を送信部70側に供給する電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)を備え、異常検出部90は、信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GNDを介しての送信部70と受信部80との間の電源異常も検出し、受信部80は、異常検出部90での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにするので、異常検出部90は、送信部70と受信部80との間の光ファイバ61aや電源ケーブルが切断されたり、光ファイバ61aや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常や電源異常を検出し、受信部80は、異常検出部90での通信異常や電源異常の場合にその受信部80の出力を変化させないようにする。したがって、送信部70と受信部80との間の光ファイバ61aや電源ケーブルが切断されたり、光ファイバ61aや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部80の出力が変化することがないので、送信部70と受信部80との間の光ファイバ61aや電源ケーブルが切断されたり、光ファイバ61aや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0062】
また、近接センサ21は、電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)を介して送信部70側に供給された電源電圧が供給されるように接続され、さらに、異常検出部90は、近接センサ21と送信部70との間の電源異常も検出し、受信部80は、異常検出部90での電源異常の場合にその出力を変化させないようにするので、近接センサ21と送信部70との間の電源ラインが切断されたり、当該電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部80の出力が変化することがないので、近接センサ21と送信部70との間の電源ラインが切断されたり、電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0063】
また、光ケーブル61のコネクタ62,63を抜いた場合や、光ファイバ61a、信号用の電源線(Vcc)および接地用の電源線(GND)の全部が切断された場合であっても、上述の場合と同様の効果を有するし、不正対策に優れている。
【0064】
また、光ケーブル61の一端には近接センサ21に接続されるコネクタ62が設けられ、光ケーブル61の他端には主制御基板Cに接続されるコネクタ63が設けられ、光ケーブル61の近接センサ21側のコネクタ62には、送信部70が設けられ、主制御基板Cは、光ケーブル61と接続するコネクタ64を備え、当該コネクタ64には受信部80が設けられているので、光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63に受信部80を設けている場合に比べてさらに不正対策に優れている。つまり、光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63に受信部80を設けている場合には、光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63を外し、主制御基板Cのコネクタ64から不正な信号を入力すること等が考えられるが、受信部80を主制御基板Cのコネクタ64に設ける場合にはそのような不正な信号を主制御基板Cのコネクタ64から入力したとしても、不正な信号が受信部80に入力されるだけで当該受信部80の出力は変化しないので、不正な信号により主制御基板Cが不正操作されることがなく、不正対策に優れている。
【0065】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0066】
<1>上述した第1実施例では、作動口5の近接センサ21と、主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続し、上述した第2実施例では、作動口5の近接センサ21と主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,64を介在させて接続したが、パチンコ機Pを制御する手段であれば、主制御基板Cに限定されない。例えば、近接センサ21と、払出制御基板Hとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続してもよい。ただ、この場合には、主制御基板Cと副制御基板である払出制御基板Hとの間に接続する手段(実施例では電気ケーブル)が介在されるので、その手段を切断して、その切断箇所に不正なケーブルや基板を介在させて接続する恐れがある。
【0067】
従って、この場合には、実施例の方のように構成するのが好ましい。もし、変形例(1)のように構成する場合には、近接センサ21と主制御基板Cとを光ケーブル61で接続する他に、主制御基板Cと払出制御基板Hとを光ケーブル61で接続することで、主制御基板Cと払出制御基板Hとの間に手段が光ケーブルである光伝送手段となる。従って、変形例<1>のように構成する場合であっても不正行為をし難くすることができる。
【0068】
<2>上述した第1実施例では、作動口5の近接センサ21と、主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続することで、不正行為をし難くすることを図ったが、さらに、光ケーブル61の切断時に、パチンコ機Pを動作させない、あるいは遊技者への遊技球Bの払出を停止するように、各制御基板(主制御基板C,払出制御基板Hなど)を構成してもよい。
【0069】
例えば、第1種始動口スイッチ21、すなわち近接センサ21から所定時間以上にわたって光信号が、光ケーブル61を介して、主制御基板Cに伝送されない場合には、バックアップ用の電源を除いて電源基板50からの電源をシャットダウンするという制御プログラムを、主制御基板C側のROM32に記憶させて、光ケーブル61の切断時に、パチンコ機Pを動作させないようにしてもよい。
【0070】
また、例えば、近接センサ21から所定時間以上にわたって光信号が伝送されないときには、払出モータ39を駆動させないという制御プログラムを、払出制御基板H側のROM37に記憶させて、光ケーブル61の切断時に、遊技者への遊技球Bの払出を停止するようにしてもよい。この場合には、払出制御基板Hが払出制御を直接的に行うので、近接センサ21と主制御基板Cとを光ケーブル61で接続するよりも、近接センサ21と払出制御基板Hとを光ケーブル61で接続する方が好ましい。もし上述した実施例のように、近接センサ21と主制御基板Cとを光ケーブル61で接続する場合には、変形例(1)でも述べたように、主制御基板Cと払出制御基板Hとを光ケーブル61で接続するのが好ましい。
【0071】
このように主制御基板Hあるいは払出制御基板Hを構成することで、不正行為を行おうとした、あるいは行ったという履歴がわかり、パチンコ機Pを動作させない、あるいは遊技者への遊技球Bの払出を停止することで不正行為そのものを確実に防止することができる。
【0072】
<3>上述した各実施例では、光ケーブル61は、光信号を伝送するための光ファイバ61aの他に、接地用の電源線(GND)と信号用の電源線(Vcc)とを内部に配設することで、光信号のみならず電源信号をも伝送したが、光信号のみを伝送するように光ファイバ61aのみを内部に配設してもよい。この場合には、始動口5や近接センサ21を動かすための電源を、電源基板50から始動口5あるいは近接センサ21に直接的に接続することになる。
【0073】
<4>上述した各実施例では、近接センサ21は、図3に示すように貫通孔24の周囲に設けられた環状のコイル26が構成されていたが、図9に示すように貫通孔24の近接位置に設けられたコイル26で構成されていてもよい。
【0074】
<5>上述した各実施例では、賞球である遊技球Bを検出するのに近接センサ21を用いたが、通常用いられる、遊技球を検出する検出手段であれば、近接センサに限定されない。例えば、遊技球を挟んで互いに対向に配設された投光素子と受光素子とからなる透過型のセンサであってもよいし、遊技球に向けてそれぞれ配設された投光素子と受光素子とからなる反射型のセンサであってもよいし、遊技球が接触することで検出する信号が変化する接触型のセンサであってもよい。
【0075】
透過型センサの場合には、遊技球が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けて、遊技球が通過するときに投光素子からの光が遊技球に遮られて受光素子が受光しない。つまり、受光素子がOFFになったときが検出のタイミングとなる。
【0076】
反射型センサの場合には、遊技球が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けず、遊技球が通過するときに投光素子からの光が遊技球に反射されて受光素子が受光する。つまり、受光素子がONになったときが検出のタイミングとなる。
【0077】
接触型のセンサの場合には、遊技球が接触することで検出する信号が変化する。つまり、信号が変化したときが検出のタイミングとなる。なお、信号が変化する一例として、接触したときにONからOFFに変化するのがあり、他の一例としてOFFからONに変化するのがある。このような接触型のセンサの場合には、遊技球が貫通する貫通孔の内部にレバーを配設し、遊技球が貫通孔を通過した際にレバーに接触することで信号がONからOFF、あるいはOFFからONに変化するように構成すればよい。もちろん、ディジタルに変化する必要はない。
【0078】
<6>上述した各実施例では、本発明における遊技状態検出/決定手段は、通過した賞球、すなわち遊技球Bを検出してパチンコ機Pの作動状態を決定する作動口5であって、本発明における制御手段(例えば主制御基板Cや払出制御基板H)以外に光ケーブルに接続される対象は、その作動口5であったが、光ケーブルに接続される対象である遊技状態検出/決定手段は、作動口5に代表される作動手段に限定されない。
【0079】
光ケーブルに接続される対象である遊技状態検出/決定手段は、遊技状態を検出する検出手段であってもよい。例えば、遊技状態検出/決定手段は、5個の賞球を払い出す遊技状態を検出する普通入賞スイッチ34であってもよいし、15個の賞球を払い出す遊技状態を検出するカウントスイッチ35であってもよい。これらの場合には、普通入賞スイッチ34あるいはカウントスイッチ35と主制御基板Cとを光ケーブルで接続し、普通入賞口あるいは大入賞口6へ遊技球が入賞するたびに、その検出信号が光信号となって光ケーブル61によって伝送される。また、遊技状態検出/決定手段は、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄)の変動表示の契機となる普通図柄入賞検出スイッチ(センサ)であってもよい。例えば、普通図柄が当り図柄となると作動口5の羽根7が開閉し、普通図柄が外れ図柄とであると作動口5の羽根7は開閉しない。普通図柄入賞検出スイッチ(センサ)と主制御基板Cとを光ケーブルで接続し、普通図柄入賞口へ遊技球が入賞するたびに、その検出信号が光信号となって光ケーブル61によって伝送される。
【0080】
なお、遊技者にとって不利な通常状態から、有利な特別遊技状態(例えば大当たり状態)になるように、不正な電気伝送手段(ケーブル)あるいは電気接続部(例えば基板)を介在させて接続すれば不正な大当たりを発生させることができるので、制御手段以外で光ケーブルに接続される対象は、遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段に限られる。従って、それ以外の検出手段や、制御手段に電気的に接続されるべき手段(例えば音発生手段〔例えばスピーカ〕や照光手段〔例えばランプ〕など)については光ケーブルで接続する必要はない。
【0081】
<7>さらに、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えてもよい。不正行為防止手段を別に備えることで、不正行為をより一層し難くすることができる。不正行為防止手段としては、例えば下記のようなものが挙げられる。
【0082】
例えば、図5などに示す光ケーブル61の表面に蛍光塗料を塗布してもよい。このように表面に蛍光色を有することで、光ケーブル61は目につきやすく注目を浴びることになり、本発明における不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、図5などでは光ファイバ61aや、接地用の電源線(GND)と信号用の電源線(Vcc)とは光ケーブル61内に配設されていたが、光ファイバ61aやGND,Vccなどを単に並設して構成するものや、複数の光ファイバ61aを単に並設して構成するのであれば、光ファイバ61aやGND,Vccなどの表面に蛍光塗料を塗布すればよい。また、光伝送手段を簡易に交換するのが目的でなければ、光ケーブル61とコネクタ62,63とは一体的に構成される必要はない。また、コネクタ62,63の表面にも蛍光塗料を塗布して不正行為防止手段の機能を果たしてもよい。
【0083】
また例えば、図5に示す受信部80、すなわちコネクタ63を、受信部80を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止(モールド)してもよい。このようにモールドすることで、回路構成部分は樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正な回路構成部分に交換して接続、あるいは回路構成部分を不正に改変するといった回路構成部分についての不正を行っても回路構成部分が目につきやすく注目を浴びるので、回路構成部分について不正を行ったことが即座にわかり、また回路構成部分が目につきやすく注目を浴びることから、回路構成部分についての不正そのものを防止することができる。このように構成された受信部80側のコネクタ63は、本発明における不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、信号の送信方向の下手側にある受信部80側のコネクタ63をこのように構成することで、上手側にある送信部70側のコネクタ62を同じく構成するときと比較して、より不正行為をし難くすることができる。なお、上述した受信部80側のコネクタ63のみならず、送信部70側のコネクタ62についても、送信部70を構成する回路構成部分を透明な樹脂でモールドしてもよい。
【0084】
また例えば、受信部80側のコネクタ63は、上述した実施例の場合には主制御基板C側に取り付けられることになるが、この主制御基板C側でもあるコネクタ63を特殊加工で施してもよい。ここで、特殊加工とは、上述したように回路構成部分を樹脂で封止するモールド加工であってもよいし、コネクタ63を主制御基板Cから取り外すと主制御基板Cに再度接続することができないような加工であってもよい。いずれにしても、汎用性の高いコネクタ、市販のコネクタと比較して、取り外して不正な光ケーブルなどを接続することが困難となって、本発明における不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、主制御基板側のコネクタ63、すなわち受信部80側のコネクタ63のみならず、近接センサ21側のコネクタ63、すなわち送信部70側のコネクタ62についても、上述した特殊加工を施してもよい。
【0085】
コネクタ63を主制御基板Cから取り外すと主制御基板Cに再度接続することができない構成の一例として、取り外すとコネクタ63自体が破壊するものがある。いずれにしても、コネクタ63を主制御基板Cから取り外すと主制御基板Cに再度接続することができないように構成することで、取り外しただけで不正な光ケーブルなどを接続することが困難となる。
【0086】
<8>上述した第2実施例では、異常検出部90は、光ファイバ61aの切断などによる通信異常および電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)の切断などによる電源異常を検出するようにしているが、光ファイバ61aの切断などによる通信異常のみを検出するようにしたい場合には光ファイバ61aの切断などによる通信異常のみを検出するようにしてもよいし、電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)の切断などによる電源異常のみを検出するようにしたい場合には電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)の切断などによる電源異常のみを検出するようにしてもよい。
【0087】
<9>上述した各実施例では、制御手段として主制御基板Cなどを採用しているが、動作手段として中継基板などを採用してもよい。この中継基板としては、近接センサ21と主制御基板Cとの間に配設されるものであり、近接センサ21からの信号を中継して主制御基板Cに出力するものである。また、電源PA,PB,PCとしては、例えば+5V(ボルト)としているが、+12Vなど他の電圧値を適宜に採用してもよい。なお、近接センサ21と中継基板とを上述した実施例の光ケーブル61で接続し、さらに、中継基板と主制御基板Cなどとも光ケーブル61で接続するようにする方がより不正対策に優れている。
【0088】
<10>上述した各実施例では、受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにしているが、受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合に、その出力を動作/制御手段(例えば、主制御基板Cなど)を動作させない出力としてもよい。
【0089】
<11>本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
【0090】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定されるものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0091】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
【0092】
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
【0093】
(0)遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、前記遊技機を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段と制御手段を接続する光伝送手段を備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段の間で光信号を伝送する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備え、
さらに、前記光伝送手段に関する不正行為を防止する不正行為防止手段を備え、
前記不正行為防止手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段に接続した両コネクタを透明な樹脂で封止して構成したことを特徴とすることを特徴とする遊技機。
【0094】
前記(0)に記載の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備えている。また、両コネクタを透明な樹脂で封止して構成することで、コネクタは樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正なコネクタに交換して接続、あるいはコネクタを不正に改変を行っても、その部分が目につきやすく注目を浴びるので、コネクタについて不正を行ったことが即座にわかる。また、コネクタ部分が目につきやすく注目を浴びることから、コネクタについての不正そのものを防止することができる。このように構成されたコネクタは、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。
【0095】
なお、本明細書中に記載の「遊技状態検出/決定手段」としては、例えば、遊技球の入賞に基づいて、識別情報変動表示装置(例えば、特別図柄変動表示装置など)での識別情報(例えば、特別図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第1入賞検出手段(例えば、第1種始動口スイッチ)や、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第2入賞検出手段や、普通入賞口へ入賞した球を検出する第3入賞検出手段(例えば普通入賞スイッチ)や、大入賞口へ入賞した球を検出する第4入賞検出手段(例えばカウントスイッチ)など、各種の入賞(入球)検出装置,部品が挙げられる。また、本明細書中に記載の「動作/制御手段」としては、例えば、遊技状態検出/決定手段からの信号を受けて他の制御手段などに中継出力する中継基板や、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う主制御基板,払出制御基板など、各種の制御基板,装置が挙げられる。
【0096】
(1)前記(0)に記載の遊技機において、
前記制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板であることを特徴とする遊技機。
【0097】
(2)前記(0)に記載の遊技機において、
前記制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板から出力される信号に基づいて遊技を制御する副制御基板であることを特徴とする遊技機。
【0098】
制御手段は、前記(1)の発明のように遊技機を統括制御する主制御基板であってもよいし、前記(2)の発明のように主制御基板から出力される信号に基づいて遊技を制御する副制御基板であってもよい。ただ、前記(2)の発明の場合には主制御基板と副制御基板との間に接続する手段が介在されるので、その手段を切断して、その切断箇所に不正な電気伝送手段あるいは電気接続部を介在させて接続する恐れがある。従って、前記(1)の発明のように構成するのが好ましい。また、前記(2)の発明の場合には、下記(3)の発明のように構成すれば、不正行為をし難くすることができる。
【0099】
(3)前記(2)に記載の遊技機において、
前記主制御基板と副制御基板とを光伝送手段で接続することを特徴とする遊技機。
【0100】
前記(3)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段と副制御基板である制御手段とを光伝送手段で接続する他に、主制御基板と副制御基板とを光伝送手段で接続することで、主制御基板と副制御基板との間に接続する手段が光伝送手段となるので、前記(2)の発明のように制御手段が副制御基板の場合であっても不正行為をし難くすることができる。
【0101】
(4)前記(0)、前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、光信号のみを伝送する手段であることを特徴とする遊技機。
【0102】
(5)前記(0)、前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、光信号および電源信号を伝送する手段であることを特徴とする遊技機。
【0103】
光伝送手段は、前記(4)の発明のように光信号のみを伝送する手段であってもよいし、前記(5)の発明のように光信号および電源信号を伝送する手段であってもよい。
【0104】
(6)前記(0)、前記(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段が略屈曲しないような位置に、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段とを配設することを特徴とする遊技機。
【0105】
光伝送手段は、よく知られているように、屈曲すると光の伝搬モードが変わり、場合によっては放射モードになって光伝送手段から光が放射されて伝送されないことがある。そこで、前記(6)の発明のように光伝送手段が略屈曲しないような位置に、遊技状態検出/決定手段と制御手段とを配設するのが好ましい。
【0106】
(7)前記(0)、前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段は、通過した遊技媒体を検出して遊技機の作動状態を決定する作動手段であることを特徴とする遊技機。
【0107】
前記(7)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は、通過した遊技媒体を検出して遊技機の作動状態を決定する作動手段であるので、通過した遊技媒体を検出することで決定されるべき遊技機の作動状態である遊技状態を検出する。作動手段は、例えば下記(8)〜(11)の発明にように構成することができる。
【0108】
(8)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体を通す貫通孔と、その貫通孔の周囲に設けられた環状のコイル、あるいはその貫通孔の近接位置に設けられたコイルを含む発振部と、この発振部からの発振状態に関する信号を処理する信号処理部とからなる近接型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0109】
前記(8)の発明によれば、遊技媒体が貫通孔を通過することで、発振部からの発振状態が変化する。この変化に基づいて信号処理部は検出信号を出力すべく発振状態に関する信号を処理する。つまり、発振状態が変化したときが検出のタイミングとなる。
【0110】
(9)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体を挟んで互いに対向に配設された投光素子と受光素子とからなる透過型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0111】
前記(9)の発明によれば、遊技媒体が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けて、遊技媒体が通過するときに投光素子からの光が遊技媒体に遮られて受光素子が受光しない。つまり、受光素子がOFFになったときが検出のタイミングとなる。
【0112】
(10)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体に向けてそれぞれ配設された投光素子と受光素子とからなる反射型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0113】
前記(10)の発明によれば、遊技媒体が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けず、遊技媒体が通過するときに投光素子からの光が遊技媒体に反射されて受光素子が受光する。つまり、受光素子がONになったときが検出のタイミングとなる。
【0114】
(11)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体が接触することで検出する信号が変化する接触型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0115】
前記(11)の発明によれば、遊技媒体が接触することで検出する信号が変化する。つまり、信号が変化したときが検出のタイミングとなる。なお、信号が変化する一例として、接触したときにONからOFFに変化するのがあり、他の一例としてOFFからONに変化するのがある。もちろん、ディジタルに変化する必要はない。
【0116】
(12)前記(0)、前記(1)から(11)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから一体的に形成されており、各コネクタを遊技状態検出/決定手段と制御手段とに接続することで、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段とを光伝送手段で接続することを特徴とする遊技機。
【0117】
前記(12)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから一体的に形成されているので、遊技状態検出/決定手段と制御手段とからコネクタを外して、コネクタと光ケーブルとから一体的に形成される光伝送手段を簡易に交換することができる。また、遊技状態検出/決定手段と制御手段とについては既存のものを使うことができるので、汎用性が高くなる。
【0118】
(13)前記(12)に記載の遊技機において、
前記コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部を一体的に形成することを特徴とする遊技機。
【0119】
前記(13)の発明によれば、コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部を一体的に形成することで、遊技状態検出/決定手段と制御手段とについては既存のものを使うことができるのに加え、送信部・受信部間では光信号のみの伝送となるので、送信部・受信部間の光ケーブルを用いて確実に伝送することができる。
【0120】
(14)前記(0)、前記(1)から(13)のいずれか一つに記載の遊技機において、
さらに、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えることを特徴とする遊技機。
【0121】
前記(14)の発明によれば、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えることで、不正行為をより一層し難くすることができる。不正行為防止手段は、例えば下記(15)〜(18)の発明にように構成することができる。
【0122】
(15)前記(14)に記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、
前記不正行為防止手段は、表面に蛍光色を有する前記光ケーブルで少なくとも構成されていることを特徴とする遊技機。
【0123】
前記(15)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、不正行為防止手段は、表面に蛍光色を有する光ケーブルで少なくとも構成されている。従って、表面に蛍光色を有する光ケーブルは目につきやすく注目を浴びることになり、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。なお、不正行為防止手段は、上述した蛍光色を有する光ケーブルのみならず、蛍光色を有するコネクタから構成されていてもよい。
【0124】
(16)前記(14)に記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されているとともに、前記コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部が形成されており、少なくとも前記受信部側のコネクタを、受信部を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成して、前記不正行為防止手段を構成することを特徴とする遊技機。
【0125】
前記(16)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されているとともに、コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部が形成されている。少なくとも受信部側のコネクタを、受信部を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成することで、回路構成部分は樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正な回路構成部分に交換して接続、あるいは回路構成部分を不正に改変するといった回路構成部分についての不正を行っても回路構成部分が目につきやすく注目を浴びるので、回路構成部分について不正を行ったことが即座にわかり、また回路構成部分が目につきやすく注目を浴びることから、回路構成部分についての不正そのものを防止することができる。このように構成された受信部側のコネクタは、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、信号の送信方向の下手側にある受信部側のコネクタをこのように構成することで、上手側にある送信部側のコネクタを同じく構成するときと比較して、より不正行為をし難くすることができる。なお、上述した受信部側のコネクタのみならず、送信部側のコネクタについても、送信部を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成して、不正行為防止手段を構成してもよい。
【0126】
(17)前記(14)に記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、
前記制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板であって、各コネクタを遊技状態検出/決定手段と前記主制御基板とに接続することで、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段とを光伝送手段で接続し、
前記不正行為防止手段は、少なくとも主制御基板側のコネクタを特殊加工で施したものであることを特徴とする遊技機。
【0127】
前記(17)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板であって、各コネクタを遊技状態検出/決定手段と主制御基板とに接続することで、遊技状態検出/決定手段と制御手段とを光伝送手段で接続している。また、少なくとも主制御基板側のコネクタを特殊加工で施すことで、汎用性の高いコネクタ(例えば市販のコネクタ)と比較して、取り外して不正な光ケーブルなどを接続することが困難となって、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。ここで、特殊加工とは、例えば上述した前記(16)の発明のように、主制御基板側のコネクタを、そのコネクタに関する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成する加工であってもよいし、下記(18)の発明のような加工であってもよい。なお、不正行為防止手段は、上述した主制御基板側のコネクタのみならず、遊技状態検出/決定手段側のコネクタについても、特殊加工を施して構成されていてもよい。
【0128】
(18)前記(17)に記載の遊技機において、
前記主制御基板側のコネクタを主制御基板から取り外すと主制御基板に再度接続することができないように構成することを特徴とする遊技機。
【0129】
前記(18)の発明によれば、主制御基板側のコネクタを主制御基板から取り外すと主制御基板に再度接続することができないように構成することで、取り外しただけで不正な光ケーブルなどを接続することが困難となる。なお、このような構成の一例として、取り外すとコネクタ自体が破壊するものがある。
【0130】
(19)前記(0)、前記(1)から(18)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段の切断時に、遊技機を動作させない、あるいは遊技者への遊技媒体の払出を停止するように前記制御手段を構成することを特徴とする遊技機。
【0131】
前記(19)に記載の発明によれば、光伝送手段の切断時に遊技機を動作させない、あるいは遊技者への遊技媒体の払出を停止するように制御手段を構成することで、不正行為を行おうとした、あるいは行ったという履歴がわかり、遊技機を動作させない、あるいは遊技者への遊技媒体の払出を停止することで不正行為そのものを確実に防止することができる。本明細書中の『切断』とは、上述した不正に大当たりを発生させるために光伝送手段を切断するという物理的な切断の他に、所定時間以上にわたって光信号が光伝送手段に伝送されない状態をも含む。また、本明細書中では『動作』は、前記(7)の発明で述べた『作動』と別の意味であることに留意されたい。動作とは遊技機の駆動の開始であって、作動とは遊技状態の決定の開始である。
【0132】
(20)前記(0)、前記(1)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
【0133】
前記(20)の発明によれば、不正行為をし難くするパチンコ機を提供することができる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての遊技球を所定の遊技領域に発射し、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0134】
(21)前記(0)、前記(1)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
【0135】
前記(21)の発明によれば、不正行為をし難くするスロットマシンを提供することができる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0136】
(22)前記(0)、前記(1)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機。
【0137】
前記(22)の発明によれば、不正行為をし難くするパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを提供することができる。なお、この融合させたものの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0138】
(23)遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段を備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う動作/制御手段と、
前記遊技状態検出/決定手段と前記動作/制御手段とを光接続する光伝送手段とを備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する送信部と、前記送信部から送信された信号を受信する受信部と、前記送信部と前記受信部とを接続する光ケーブルと、前記光ケーブルを介しての前記送信部と前記受信部との間の通信異常を検出する異常検出部とを備え、前記受信部は前記異常検出部での通信異常の場合にその出力を前記動作/制御手段を動作させない出力とする
ことを特徴とする遊技機。
【0139】
前記(23)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。光伝送手段の異常検出部は、光ケーブルを介しての送信部と受信部との間の通信異常を検出する。受信部は、異常検出部での通信異常の場合にその出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。つまり、異常検出部は、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常を検出し、受信部は、異常検出部での通信異常の場合にその受信部出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。したがって、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が動作/制御手段を動作させない出力とすることができるので、当該切断等に起因して動作/制御手段が動作するようなことがないようにでき、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0140】
なお、本明細書中に記載の「遊技状態検出/決定手段」としては、例えば、遊技球の入賞に基づいて、識別情報変動表示装置(例えば、特別図柄変動表示装置など)での識別情報(例えば、特別図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第1入賞検出手段(例えば、第1種始動口スイッチ)や、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第2入賞検出手段や、普通入賞口へ入賞した球を検出する第3入賞検出手段(例えば普通入賞スイッチ)や、大入賞口へ入賞した球を検出する第4入賞検出手段(例えばカウントスイッチ)など、各種の入賞(入球)検出装置,部品が挙げられる。また、本明細書中に記載の「動作/制御手段」としては、例えば、遊技状態検出/決定手段からの信号を受けて他の制御手段などに中継出力する中継基板や、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う主制御基板,払出制御基板など、各種の制御基板,装置が挙げられる。
【0141】
(24)前記(23)に記載の遊技機において、
前記受信部は、前記異常検出部での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0142】
前記(24)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。光伝送手段の異常検出部は、光ケーブルを介しての送信部と受信部との間の通信異常を検出する。受信部は、異常検出部での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常を検出し、受信部は、異常検出部での通信異常の場合にその受信部出力を変化させないようにする。したがって、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、動作/制御手段を動作させないようにでき、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0143】
(25)遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段を備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う動作/制御手段と、
前記遊技状態検出/決定手段と前記動作/制御手段とを光接続する光伝送手段とを備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する送信部と、前記送信部から送信された信号を受信する受信部と、前記送信部と前記受信部とを接続する光ケーブルと、前記受信部側から供給された電源電圧を前記送信部側に供給する電源ケーブルと、前記電源ケーブルを介しての前記送信部と前記受信部との間の電源異常を検出する異常検出部とを備え、前記受信部は前記異常検出部での電源異常の場合にその出力を前記動作/制御手段を動作させない出力とする
ことを特徴とする遊技機。
【0144】
前記(25)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。電源ケーブルは、受信部側から供給された電源電圧を送信部側に供給する。異常検出部は、電源ケーブルを介しての送信部と受信部との間の電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。つまり、異常検出部は、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、当該電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその受信部出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。したがって、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力を動作/制御手段を動作させない出力とすることができるので、当該切断等に起因して動作/制御手段が動作するようなことがないようにでき、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0145】
(26)前記(25)に記載の遊技機において、
前記受信部は、前記異常検出部での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0146】
前記(26)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。電源ケーブルは、受信部側から供給された電源電圧を送信部側に供給する。異常検出部は、電源ケーブルを介しての送信部と受信部との間の電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、当該電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその受信部出力を変化させないようにする。したがって、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、動作/制御手段を動作させないようにでき、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0147】
(27)前記(26)に記載の遊技機において、
さらに、前記光伝送手段は、前記受信部側から供給された電源電圧を前記送信部側に供給する電源ケーブルを備え、
前記異常検出部は、前記電源ケーブルを介しての前記送信部と前記受信部との間の電源異常も検出し、
前記受信部は、前記異常検出部での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0148】
前記(27)の発明によれば、光伝送手段の電源ケーブルは、受信部側から供給された電源電圧を送信部側に供給する。異常検出部は、光ケーブルを介しての送信部と受信部との間の通信異常の検出のみならず、電源ケーブルを介しての送信部と受信部との間の電源異常も検出する。受信部は、異常検出部での通信異常や電源異常の場合にその出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、送信部と受信部との間の光ケーブルや電源ケーブルが切断されたり、当該光ケーブルや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常や電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での通信異常や電源異常の場合にその受信部出力を変化させないようにする。したがって、送信部と受信部との間の光ケーブルや電源ケーブルが切断されたり、光ケーブルや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、送信部と受信部との間の光ケーブルや電源ケーブルが切断されたり、光ケーブルや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0149】
(28)前記(26)または(27)に記載の遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段は、前記電源ケーブルを介して前記送信部側に供給された電源電圧が供給されるように接続され、
さらに、前記異常検出部は、前記遊技状態検出/決定手段と前記送信部との間の電源異常も検出し、
前記受信部は、前記異常検出部での電源異常の場合にその出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0150】
前記(28)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は、電源ケーブルを介して送信部側に供給された電源電圧が供給されるように接続されている。異常検出部は、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源異常も検出する。受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源ラインが切断されたり、当該電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその受信部出力を変化させないようにする。したがって、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源ラインが切断されたり、当該電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源ラインが切断されたり、電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0151】
(29)前記(23)から(28)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光ケーブルの一端には前記遊技状態検出/決定手段に接続されるコネクタが設けられ、前記光ケーブルの他端には前記動作/制御手段に接続されるコネクタが設けられ、
前記光ケーブルの前記遊技状態検出/決定手段側のコネクタには、前記送信部が設けられ、
前記動作/制御手段は、前記光ケーブルと接続するコネクタを備え、当該コネクタには前記受信部が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
【0152】
前記(29)の発明によれば、送信部は、光ケーブルの遊技状態検出/決定手段側のコネクタに設けられ、受信部は、動作/制御手段のコネクタに設けられている。つまり、受信部は、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタではなく、動作/制御手段のコネクタに設けられている。要するに、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタは、動作/制御手段のコネクタに接続させるという単なる接続機能(プラグ的機能)のみを具備したものであり、受信部は動作/制御手段のコネクタの方に設けられている。したがって、光ケーブルの動作/制御手段側を取り外したとしても、動作/制御手段のコネクタの方に受信部が存在するようにしているので、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタに受信部を設けている場合に比べてさらに不正対策に優れている。つまり、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタに受信部を設けている場合には、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタを外し、動作/制御手段のコネクタから不正な信号を入力すること等が考えられるが、受信部を動作/制御手段のコネクタに設ける場合にはそのような不正な信号を動作/制御手段のコネクタから入力したとしても、不正な信号が受信部に入力されるだけで当該受信部出力は変化しないので、不正な信号により動作/制御手段が不正操作されることがなく、不正対策に優れている。
【産業上の利用可能性】
【0153】
以上のように、この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に適している。
【符号の説明】
【0154】
31 … 一般入賞口(入球手段)
33 … 第1の始動口(入球手段)
34 … 第2の始動口(入球手段)
41 … 第2図柄表示装置(第2識別情報変動表示手段)
42 … 第1図柄表示装置(第1識別情報変動表示手段)
221 … 入賞口スイッチ(入球検出手段)
224 … 作動口スイッチ(入球検出手段)
225 … ゲートスイッチ(入球検出手段)
410 … 判別部(判別手段)
411 … 遊技利益付与部(遊技利益付与手段)
412 … 実行制御部(実行制御手段)
414 … 第1入力部
416 … 第2入力部
418 … 比較部(比較手段)
420 … 信号レベル変換部(信号レベル変換手段)
430 … 外部出力部(外部出力手段)
440 … プリント配線基板
450 … 異常検出部(異常検出手段)
500 … 媒体入力部(媒体入力手段)
510 … 投入検出部(投入検出手段)
520 … 識別情報変動表示部(識別情報変動表示手段)
530 … 変動表示許可部(変動表示許可手段)
540 … 始動用操作ボタン(始動用操作手段)
550 … 停止用操作ボタン(停止用操作手段)
560 … 制御部(制御手段)
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種として、パチンコ機が知られている。パチンコ機は、複数枚の基板を備えており、各々の基板間で信号をケーブルによって送受信することでパチンコ機を制御している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−70586号公報(第2−3頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、不正の利益を得る目的で行われる不正行為として、基板などに細工を施すことで、不正に大当たりを発生させるものが報告されている。例えば、ケーブルを切断して、その切断箇所に不正なケーブルあるいは基板を介在させて接続することで、不正行為を行っている。また、切断箇所に不正なケーブルあるいは基板を介在させて接続することで、ケーブルに接続されている基板、さらには他の基板にまで悪影響を及ぼす恐れがある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、不正行為をし難くする遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、前記遊技機を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段と制御手段を接続する光伝送手段を備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段の間で光信号を伝送する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備え、
さらに、前記光伝送手段に関する不正行為を防止する不正行為防止手段を備え、
前記不正行為防止手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段に接続した両コネクタを透明な樹脂で封止して構成したことを特徴とすることを特徴とするものである。
【0007】
[作用・効果] 請求項1に記載の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備えている。また、両コネクタを透明な樹脂で封止して構成することで、コネクタは樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正なコネクタに交換して接続、あるいはコネクタを不正に改変を行っても、その部分が目につきやすく注目を浴びるので、コネクタについて不正を行ったことが即座にわかる。また、コネクタ部分が目につきやすく注目を浴びることから、コネクタについての不正そのものを防止することができる。このように構成されたコネクタは、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。
【0008】
なお、本明細書中に記載の「遊技状態検出/決定手段」としては、例えば、遊技球の入賞に基づいて、識別情報変動表示装置(例えば、特別図柄変動表示装置など)での識別情報(例えば、特別図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第1入賞検出手段(例えば、第1種始動口スイッチ)や、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第2入賞検出手段や、普通入賞口へ入賞した球を検出する第3入賞検出手段(例えば普通入賞スイッチ)や、大入賞口へ入賞した球を検出する第4入賞検出手段(例えばカウントスイッチ)など、各種の入賞(入球)検出装置,部品が挙げられる。また、本明細書中に記載の「動作/制御手段」としては、例えば、遊技状態検出/決定手段からの信号を受けて他の制御手段などに中継出力する中継基板や、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う主制御基板,払出制御基板など、各種の制御基板,装置が挙げられる。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る遊技機によれば、遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、遊技機を制御する制御手段とを、光伝送手段で接続し、光伝送手段を切断して、その切断箇所に不正な光伝送手段を介在させて接続することが困難となって、不正行為をし難くすることができる。また、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えることで、不正行為をより一層し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例のパチンコ機の概略正面図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の概略正面図である。
【図3】(a)は、パチンコ機の作動口のうちの近接センサ部分の斜視図、(b)は、そのセンサのA−A線断面図である。
【図4】パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図5】光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタの等価回路図である。
【図6】(a)〜(c)は、シングルモード光ファイバのときにおける光ファイバの屈曲状況によって伝搬する各光についての説明図である。
【図7】主制御基板と作動口とを配設する様子を表した側面図である。
【図8】マルチモード光ファイバのときにおける光ファイバ内で伝搬する光についての説明図であって、(a)は、ステップインデックス型のとき、(b)は、グレーデッドインデックス型のときの図である。
【図9】変形例に係る近接センサの断面図である。
【図10】第2実施例の光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタなどの等価回路図である。
【図11】正常状態時、電源PB,PC切断時および光ファイバ切断時の3態様の場合における受信部の応答特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機(権利物とも呼ばれる)等の他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【実施例1】
【0012】
図1は、第1実施例のパチンコ機の概略正面図であり、図2はパチンコ機の遊技盤の概略正面図である。本第1実施例のパチンコ機Pは、図1に示すように、遊技盤1と、球を貯留する上受け皿2および下受け皿3と、球を遊技盤1へ発射するための発射ハンドル4とを備えている。遊技盤1は、前面枠1aに嵌め込まれたガラス製の透明板1bに覆われている。
【0013】
図2に示すように、パチンコ機Pの遊技盤1には、作動口5及び大入賞口6が設けられており、遊技盤1は遊技領域を構成している。作動口5は、遊技球Bの通路を備えており、その通路入口には羽根7が開閉可能に支持されている。
【0014】
また、大入賞口6の前には、シャッタ8が設けられている。このシャッタ8は、大入賞口6の側部に設けられた図示しない大入賞口用ソレノイドにより作動させられ、大入賞口6を開閉する。詳しくは、当該ソレノイドが励磁状態となることにより、シャッタ8が略水平に傾き、これにより大入賞口6が開かれる。また、ソレノイドが非励磁状態となることにより、シャッタ8が略垂直状態となり、これにより大入賞口6は閉鎖される。
【0015】
遊技盤1の中央部分(大入賞口6の上方)には、可変表示装置としての特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)9が組込まれている。表示装置9は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部9aを備えており、ここに複数の(例えば3つの)図柄列が表示される。図柄列は、基本的には、複数種類の図柄によって構成されている。これらの図柄は、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる。
【0016】
表示装置9の表示部9aでは、各図柄列の図柄変動(回転変動)が、遊技球Bの作動口5への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。
【0017】
大当たり図柄は、いわゆるリーチ状態を経た後、遊技者に有利な大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列の変動が停止させられたとき、表示されている図柄の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄が大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、「7」、「7」、「7」の図柄)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口6が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0018】
表示装置9において、表示部9aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ10a,10b,10c,10dが組み込まれている。保留ランプ10a〜10dは、基本的には作動口5への入賞に基づく変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。さらに、パチンコ機Pには、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0019】
このほかにも、パチンコ機Pの複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取り付けられている。これらのランプは、例えばランプ風車11、上部ランプ飾り12(図1参照)、下部ランプ飾り13等からなり、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が適宜変えられるようになっている。なお、上部ランプ飾り12には、遊技者に球切れ状態や入賞状態を報知すべく、球切れランプ及び入賞ランプなどが内蔵されている。
【0020】
ここで、本発明の特徴部分の1つである構成について、図3を用いて以下に説明する。図3(a)は、第1実施例のパチンコ機の作動口のうちの近接センサ部分の斜視図、図3(b)は、そのセンサのA−A線断面図である。
【0021】
図3(a)に示すように、作動口5(図2参照)は、近接センサ21から構成される。この近接センサ21は筐体状となっており、後述するプリント基板27(図3(b)参照)を収納するケース22と、カバー23とから構成される。遊技球Bを通す貫通孔24がこれらケース22とカバー23とを貫通して設けられている。これらケース22およびカバー23は樹脂で形成される。
【0022】
図3(b)に示すように、この貫通孔24の周囲には、樹脂で形成された環状の巻き軸25が配設されているとともに、巻き軸25の外周には同じく環状のコイル26が巻き軸25に接して配設されている。コイル26は、プリント基板27に搭載された発振回路(図示省略)に接続されており、プリント基板27は、発振回路の他に、発振状態に関する信号を処理する信号処理部(図示省略)を搭載している。信号処理部は、ケース22の後端に取り付けられた雄型のコネクタ28に接続されている。コイル26と発振回路とで、本発明における発振部を構成する。
【0023】
遊技球Bが貫通孔24を通過することで、発振部からの発振状態が変化する。この変化に基づいて信号処理部は検出信号を出力すべく発振状態に関する信号を処理する。つまり、発振状態が変化したときが検出のタイミングとなる。作動口5は、本発明における作動手段に相当し、本発明における遊技状態検出/決定手段にも相当する。
【0024】
次に、パチンコ機Pの電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機Pは、大別すると、図4に示すように、パチンコ機Pの遊技内容の制御を行う主制御基板C、賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板H、電源基板50などから構成されるとともに、図示を省略するが、その他にLCDからなる表示部9a(図2参照)に表示される図柄の変動表示を制御する表示用制御基板、スピーカ等による効果音の出力を制御する効果音制御基板、各保留ランプ10a〜10d、各種ランプ11〜13の点灯を制御するランプ制御基板から構成される。払出制御基板H,表示用制御基板,および効果音制御基板は、本発明における副制御基板に相当する。また、主制御基板Cは、本発明における制御手段に相当する。
【0025】
パチンコ機Pの主制御基板Cは、演算装置であるワンチップマイコンとしてMPU31が搭載されている。このMPU31には、そのMPU31により実行される各種の制御プログラムなどを記憶したROM32と、そのROM32内に記憶される制御プログラムの実行に当って各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM33などが内蔵されている。
【0026】
主制御基板Cは、入出力ポート(図示省略)を介して、払出制御基板Hに双方向通信可能に接続されている。その他、主制御基板Cは、入出力ポート(図示省略)を介して、複数の普通入賞スイッチ34、第1種始動口スイッチ(近接センサ)21、カウントスイッチ35、電源基板50などに接続されている。
【0027】
複数の普通入賞スイッチ34は、遊技盤1に設けられた複数の普通入賞口(図示省略)へ入賞した球をそれぞれ検出するためのスイッチであり、各普通入賞口の入口近傍に設けられている。第1種始動口スイッチ21は、作動口5を通過した球を検出するためのスイッチであり、作動口5の近傍に設けられている。すなわち、第1種始動口スイッチ21は、近接センサ21のことでもある。普通入賞スイッチ34のいずれかまたは第1種始動口スイッチ21によって球が検出されると、主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払出に関するコマンドが送信され、払出制御基板Hによって5個の賞球が払い出される。
【0028】
カウントスイッチ35は、大入賞口6へ入賞した球を検出するためのスイッチである。カウントスイッチ35により球が検出されると、主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払出に関するコマンドが送信され、払出制御基板Hによって15個の賞球が払い出される。
【0029】
払出制御基板Hは、賞球や貸球の払出制御を行うものであり、演算装置であるワンチップマイコンとしてMPU36が搭載されている。MPU36には、そのMPU36により実行される制御プログラムなどを記憶したROM37と、ワークメモリ等として使用されるRAM38などが内蔵されている。
【0030】
払出制御基板Hは、入出力ポート(図示省略)を介して、上述した主制御基板Cに接続されている。その他、払出制御基板Hは、入出力ポート(図示省略)を介して、払出ユニットSに搭載された払出モータ39と賞球カウントスイッチ40、電源基板50などに接続されている。
【0031】
賞球カウントスイッチ40は、払出モータ39によって払い出された賞球を検出するためのスイッチであり、払出モータ39とともに払出ユニットSに搭載されている。払出モータ39は、賞球を払い出すためのモータである。払出モータ32の駆動は、払出制御基板Hによって制御される。
【0032】
これらの主制御基板C、払出制御基板H、電源基板50などは、電気信号を伝送する電気ケーブルによって相互に接続されているが、第1始動口スイッチ21,すなわち近接センサ21と主制御基板Cとについては、電気ケーブルでなく光ケーブルによって接続されている。以下に、図5を参照して詳細に説明する。図5は、光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタの等価回路図である。
【0033】
図5に示すように、両端において光ケーブル61はコネクタ62,63にそれぞれ接続される。この光ケーブル61とコネクタ62,63とは一体的に形成されており、コネクタ62は電気信号から光信号に変換する送信部70を、コネクタ63は、光信号から電気信号に変換する受信部80をそれぞれ形成している。つまり、コネクタ62はE/O変換の機能を備え、コネクタ63はO/E変換の機能を備えている。光ケーブル61とコネクタ62,63とは、本発明における光伝送手段に相当する。
【0034】
コネクタ62と、近接センサ21のコネクタ28とは接続可能に構成され、コネクタ63と、主制御基板Cのコネクタ64(図7参照)とは接続可能に構成されている。コネクタ62に接続される近接センサ21側のコネクタは雄型のコネクタ28であるので、コネクタ62は雌型のコネクタとなる。コネクタ63は、主制御基板Cのコネクタ64の形状に従って、雄型のコネクタにも雌型のコネクタにもなりうる。
【0035】
送信部70であるコネクタ62は、近接センサ(第1種始動口スイッチ)21のコネクタ28からの検出信号である電気信号を光信号に変換するために、発光ダイオード62aを備えており、発光ダイオード62aによって発光されることで光信号に変換される。受信部80であるコネクタ63は、伝送された光信号を電気信号に変換するために、フォトダイオード63aを備えており、フォトダイオード63aによって受光することで電気信号に変換される。
【0036】
この光ケーブル61は、始動口5や近接センサ21を動かすための電力を確保するために、光信号のみならず電源信号をも伝送する。すなわち、図5に示すように、光信号を伝送するための光ファイバ61aの他に、接地用の電源線(GND)と信号用の電源線(Vcc)とを光ケーブル内に配設している。
【0037】
シングルモード光ファイバで説明すると、光ファイバ61aは、よく知られているように、図6(a)に示すように、コア61Aとそれを同芯状に囲むクラッド61Bとから構成されており、コア61Aの屈折率はクラッド62Bのそれよりも高い。光は、光ファイバ61a内のコア61Aとクラッド61Bとの境界面で全反射を繰り返しながらコア61A内を伝搬する。ここで、『シングルモード光ファイバ』とは、伝搬モードが唯1つのモードである光ファイバのことを指し、これに対して複数の伝搬モードの光ファイバは『マルチモード光ファイバ』と呼ばれる。
【0038】
よく知られているように、図6(b)に示すように、光ファイバ61aが屈曲すると光の伝搬モードが変わる。このとき、屈曲により全反射角は、図6(a),図6(b)に示すθでなく、図6(b)に示すθ´となる。また、θ´が全反射の臨界角を越えてしまうと、図6(c)に示すように、光はコア61Aとクラッド61Bとの境界面で屈折してクラッド61Bへ透過してしまい、放射モードになる。このように伝搬モードから放射モードに変わるとコア61Aに閉じ込められていた光が放射されて伝送されない。
【0039】
かかる問題を防止するために、光ケーブル61が略屈曲しないような位置に、近接センサ21を備えた作動口5と、主制御基板Cとを配設するのが好ましい。具体的には、作動口5は、パチンコ機Pの前面枠1aに嵌め込まれた透明板1bに覆われた遊技盤1に配設されており、通常、主制御基板Cは、パチンコ機Pの背面に配設されているので、図7に示すように、近接センサ21のコネクタ28と、主制御基板Cのコネクタ64とが略同一平面に並び、かつ略同軸上に並ぶように、作動口5と主制御基板Cとを配設してから、両端においてコネクタ62,63にそれぞれ接続された光ケーブル61を介在させて、コネクタ28とコネクタ62とを、コネクタ64とコネクタ63とをそれぞれ接続すればよい。
【0040】
なお、本第1実施例では、シングルモード光ファイバで説明したが、光ファイバ61aは、図8(a),図8(b)に示すように、マルチモード光ファイバであってもよい。図8(a)は、『ステップインデックス型』と呼ばれるもので、図8(b)は、『グレーデッドインデックス型』と呼ばれるものである。ステップインデックス型の場合の光ファイバは、コア61Aの径以外は、シングルモード光ファイバとほぼ同じで、複数の光を伝搬する関係で、ステップインデックス型のコア61Aの径は、マルチモード光ファイバのコア61Aの径よりも大きい。グレーデッドインデックス型の場合の光ファイバは、コア61A内で外へ向かうほど屈折率が小さく変化するように多層構造で構成されたものである。
【0041】
以上より、上述した第1実施例のパチンコ機Pの構成によれば、遊技状態を決定する近接センサ(第1種始動口スイッチ)21を有する作動口5と、パチンコ機Pの遊技内容を制御する主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続することで、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な光ケーブル61を介在させて接続することが困難となる。
【0042】
すなわち、不正なケーブルや基板を介在させて接続することで電気信号を操作するのと比較して、光ケーブル61で伝送される光信号を操作することは難しく、もし操作するには、光信号を電気信号に一旦変換(O/E変換)して、その変換された電気信号を操作したうえで、操作されたその電気信号を光信号に再度変換(E/O変換)しなければならない。つまり、光信号を操作して不正に大当たりを発生させるためには、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な電気ケーブルや基板を介在させて接続して、さらに電気ケーブルあるいは基板の入出力端にO/E変換およびE/O変換させる変換部をそれぞれ接続しなければならなく、手間がかかる。
【0043】
このように、光ケーブル61を切断して、その切断箇所に不正な光ケーブル61を介在させて接続することが困難となるので、不正行為をし難くすることができる。
【0044】
また、光ケーブル61を切断した段階で光信号が主制御基板Cに送信されないので、不正行為を行おうとした、あるいは行ったという履歴がわかるという効果をも奏する。さらには、光ケーブル61を使用することで、光信号にノイズが入り難いという効果をも奏する。
【0045】
本第1実施例では、本発明における光伝送手段は、近接センサ21・主制御基板C間で光信号を送受信する光ケーブル61と、その光ケーブル61に接続されたコネクタ62,63とから一体的に形成されているので、近接センサ21と主制御基板Cとからコネクタ62,63を外して、コネクタ62,63と光ケーブル61とから一体的に形成される光伝送手段を簡易に交換することができる。近接センサ21と主制御基板Cとについては既存の従来品のものを使うことができるので、汎用性が高くなる。
【0046】
さらに、本第1実施例では、コネクタ62,63に、電気信号から光信号に変換する送信部70、および光信号から電気信号に変換する受信部80を一体的に形成することで、近接センサ21と主制御基板Cとについては既存の従来品のものを使うことができるのに加え、送信部70・受信部80間では光信号のみの伝送となるので、送信部70・受信部80間の光ケーブルを用いて確実に伝送することができる。
【実施例2】
【0047】
次に、第2実施例のパチンコ機について図10,図11を用いて説明する。図10は、第2実施例の光ケーブルおよびそれに接続されるコネクタなどの等価回路図である。図11は、正常状態時、電源PB,PC切断時および光ファイバ切断時の3態様の場合における受信部80の応答特性図である。
【0048】
なお前述の第1実施例では、光ケーブル61のコネクタ63に受信部80を備えたものとしているが、本第2実施例のパチンコ機では、受信部80を主制御基板Cのコネクタ64の方に設け、光ケーブル61のコネクタ63は単なるコネクタのみとしており、これらの点(第2実施例の特徴点)が前述の第1実施例とは異なっているだけで、それ以外については前述の第1実施例と同様であるので、第2実施例ではその特徴点について詳細に説明することとする。
【0049】
図10に示すように、光ケーブル61の近接センサ21側のコネクタ62、つまり、近接センサ21のコネクタ28に接続される光ケーブル61のコネクタ62には、前述の第1実施例と同様に送信部70が備えられている。光ケーブル61は、第1実施例と同様に光ファイバ61aと信号用の電源線(Vcc)と接地用の電源線(GND)とを備えている。光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63は、前述の第1実施例の受信部80を除いたものであり、単に主制御基板Cのコネクタ64に接続させるという単なる接続機能(プラグ的機能)のみを具備したものである。前述の第1実施例で光ケーブル61のコネクタ63に設けられていた受信部80は、主制御基板C側のコネクタ64の方に備えられている。
【0050】
図10に示すように、送信部70には発光ダイオード62aなどが備えられ、受信部80にはフォトダイオード63aなどが備えられていることは、前述の第1実施例と同様である。
【0051】
図10に示すように、主制御基板Cのコネクタ64に設けられた受信部80は、主制御基板Cから電源PA(例えば+5V)が供給されるとともに、主制御基板Cの接地電位がアース接続されている。受信部80に供給された電源PAは信号用の電源線(Vcc)を介して光ケーブル61のコネクタ62の送信部70に供給される。また、受信部80の接地電位は接地用の電源線(GND)と接続されている。こうすることで、送信部70に電源PB(例えば+5V)が供給されている。
【0052】
さらに、光ケーブル61のコネクタ62の送信部70に供給された電源PBは、近接センサ21のコネクタ28を介して近接センサ21に電源PC(例えば+5V)として供給されるようになっている。なお、近接センサ21の接地用の電源線(GND)は、光ケーブル61の接地用の電源線(GND)に接続されている。
【0053】
図11に示すように、送信部70と光ケーブル61と受信部80とからなる構成は、光ケーブル61を介しての送信部70と受信部80との間の通信異常と、電源ケーブル(信号用の電源線(Vcc)および接地用の電源線(GND))を介しての送信部70と受信部80との間の電源異常とを検出する異常検出部90を備えている。異常検出部90は、例えば、光ケーブル61が切断されるなどして光通信が不可となると、正常な通信規約(プロトコル)が充足されないことで当該光通信不可状態を検出するようになっている。さらに、この異常検出部90は、信号用の電源線(Vcc)または接地用の電源線(GND)が切断などされると送信部70に電源PBが供給されず、送信部70が正常に動作しないことで光通信が根本的に不可となる、つまり正常な通信規約(プロトコル)の初期状態さえ充足されないことで当該光通信不可状態のみならず電源供給不可状態を検出するようになっている。なお本第2実施例では、異常検出部90での通信異常と電源異常の検出をプロトコルに基づいて検出するようにソフト的に構成しているが、上述の異常検出部90での通信異常と電源異常とをその他の方式、例えば、電源異常検出回路や通信異常検出回路をハード的に電気回路構成で実現するようにしてもよい。
【0054】
次に、図11を用いて、正常状態時、電源PB,PC切断時および光ファイバ切断時の3態様の場合における受信部80の出力について説明する。
【0055】
まず、正常状態時の受信部80の出力について説明する。図11の箇所K0の電源PB,PCに示すように、受信部80に供給された電源PAは信号用の電源線(Vcc)を介して光ケーブル61のコネクタ62の送信部70に供給されており(図11の電源PB)、さらに近接センサ21に供給されている(図11の電源PC)。したがって、近接センサ21に電源PC(例えば+5V)が正常に供給されており、近接センサ21は正常に動作する。つまり、近接センサ21に遊技球Bが入球していないときには送信部70にハイレベルの信号を出力し(図11の箇所K0のセンサ出力を参照)、近接センサ21に遊技球Bが入球したときには送信部70にパルス状のローレベルの信号を出力する(図11の箇所K1のセンサ出力を参照)ようになっている。また、図11の箇所K0,K1に示すように、光ファイバ61aは接続状態であり、近接センサ21での上述の入球検出信号は送信部70で光信号に変換されて、光ファイバ61aを通って、コネクタ63を介して主制御基板Cのコネクタ64の受信部80に供給され、この受信部80で電気信号に変換され、図11の箇所K0では受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、図11の箇所K1では受信部80の出力はパルス状のローレベル信号となり、当該パルス状のローレベル信号が主制御基板Cに出力される。主制御基板Cはこのパルス状のローレベル信号に基づいて所定の制御動作を行う。
【0056】
次に、電源PBまたは電源PCの少なくとも一方が切断された時の受信部80の出力について説明する。まず、電源PBの切断時の受信部80の出力について説明することとする。図11の箇所K2の電源PB,PCに示すように、例えば、信号用の電源線(Vcc)が切断されて電源OFFとなると、近接センサ21への電源PCも供給されなくなるので、近接センサ21の出力が電源PC断により立ち下がるローレベル信号となる(図11の箇所K2のセンサ出力を参照)。なおこのとき、図11の箇所K2の光ファイバ接続状態に示すように、光ファイバ61aは正常な接続状態である。異常検出部90は、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して、正常な通信規約(プロトコル)の初期状態さえ充足されないことを検出し、当該光通信不可状態のみならず電源供給不可状態を検出する。受信部80は、異常検出部90での電源異常の場合にその出力を変化させないようにする。したがって、図11の箇所K2では、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0057】
なお、信号用の電源線(Vcc)に替えて接地用の電源線(GND)が切断された場合には、信号用の電源線(Vcc)が浮いた電位となってしまい、送信部70が正常に動作しないことから、前述の信号用の電源線(Vcc)を切断した場合と同様に、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。また、信号用の電源線(Vcc)および接地用の電源線(GND)が切断された場合も同様であり、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0058】
また、近接センサ21と光ケーブルのコネクタ62の送信部70との間の電源ライン(電源ケーブル)を切断した場合も同様に、異常検出部90は近接センサ21と送信部70との間の電源ライン(電源ケーブル)の切断を検出し、受信部80は異常検出部90での電源異常の場合にその出力を変化させないようにする。具体的には、送信部70側に近接センサ21と送信部70との間の電源ライン(電源ケーブル)の切断を検出する機能を持たせ、この送信部70からの信号に基づいて受信部80の出力を変化させないようにすることで実現することができる。したがって、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、信号用の電源線(Vcc)の切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0059】
次に、光ファイバ61aが切断された時の受信部80の出力について説明する。図11の箇所K3の光ファイバ61aの接続状態に示すように、例えば、光ファイバ61aが切断されて光通信が不可となると、異常検出部90は、正常な通信規約(プロトコル)が充足されないことで当該光通信不可状態を検出する。受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合にその出力を変化させないようにする。したがって、図11の箇所K3では、受信部80の出力はハイレベルのまま主制御基板Cに出力され、光ファイバ61aの切断に起因して主制御基板Cが不正な制御を実行することは無い。
【0060】
以上より、上述した第2実施例のパチンコ機Pの構成によれば、近接センサ21からの信号を送信する送信部70と、この送信部70から送信された信号を受信する受信部80と、送信部70と受信部80とを接続する光ケーブル61と、光ケーブル61を介しての送信部70と受信部80との間の通信異常を検出する異常検出部90とを備え、受信部80は異常検出部90での通信異常の場合にその出力を変化させないようにするので、異常検出部90は、光ケーブル61が切断されたり、光ケーブル61の切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常を検出し、受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合にその受信部80の出力を変化させないようにする。したがって、光ケーブル61の切断や切断,接続の繰り返しなどによって受信部80の出力が変化することがないようにできる。その結果、光ケーブル61が切断されたり、光ケーブル61の切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部80の出力が変化することがないので、光ケーブル61が切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0061】
また、光ケーブル61は、受信部80側から供給された電源電圧を送信部70側に供給する電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)を備え、異常検出部90は、信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GNDを介しての送信部70と受信部80との間の電源異常も検出し、受信部80は、異常検出部90での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにするので、異常検出部90は、送信部70と受信部80との間の光ファイバ61aや電源ケーブルが切断されたり、光ファイバ61aや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常や電源異常を検出し、受信部80は、異常検出部90での通信異常や電源異常の場合にその受信部80の出力を変化させないようにする。したがって、送信部70と受信部80との間の光ファイバ61aや電源ケーブルが切断されたり、光ファイバ61aや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部80の出力が変化することがないので、送信部70と受信部80との間の光ファイバ61aや電源ケーブルが切断されたり、光ファイバ61aや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0062】
また、近接センサ21は、電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)を介して送信部70側に供給された電源電圧が供給されるように接続され、さらに、異常検出部90は、近接センサ21と送信部70との間の電源異常も検出し、受信部80は、異常検出部90での電源異常の場合にその出力を変化させないようにするので、近接センサ21と送信部70との間の電源ラインが切断されたり、当該電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部80の出力が変化することがないので、近接センサ21と送信部70との間の電源ラインが切断されたり、電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0063】
また、光ケーブル61のコネクタ62,63を抜いた場合や、光ファイバ61a、信号用の電源線(Vcc)および接地用の電源線(GND)の全部が切断された場合であっても、上述の場合と同様の効果を有するし、不正対策に優れている。
【0064】
また、光ケーブル61の一端には近接センサ21に接続されるコネクタ62が設けられ、光ケーブル61の他端には主制御基板Cに接続されるコネクタ63が設けられ、光ケーブル61の近接センサ21側のコネクタ62には、送信部70が設けられ、主制御基板Cは、光ケーブル61と接続するコネクタ64を備え、当該コネクタ64には受信部80が設けられているので、光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63に受信部80を設けている場合に比べてさらに不正対策に優れている。つまり、光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63に受信部80を設けている場合には、光ケーブル61の主制御基板C側のコネクタ63を外し、主制御基板Cのコネクタ64から不正な信号を入力すること等が考えられるが、受信部80を主制御基板Cのコネクタ64に設ける場合にはそのような不正な信号を主制御基板Cのコネクタ64から入力したとしても、不正な信号が受信部80に入力されるだけで当該受信部80の出力は変化しないので、不正な信号により主制御基板Cが不正操作されることがなく、不正対策に優れている。
【0065】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0066】
<1>上述した第1実施例では、作動口5の近接センサ21と、主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続し、上述した第2実施例では、作動口5の近接センサ21と主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,64を介在させて接続したが、パチンコ機Pを制御する手段であれば、主制御基板Cに限定されない。例えば、近接センサ21と、払出制御基板Hとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続してもよい。ただ、この場合には、主制御基板Cと副制御基板である払出制御基板Hとの間に接続する手段(実施例では電気ケーブル)が介在されるので、その手段を切断して、その切断箇所に不正なケーブルや基板を介在させて接続する恐れがある。
【0067】
従って、この場合には、実施例の方のように構成するのが好ましい。もし、変形例(1)のように構成する場合には、近接センサ21と主制御基板Cとを光ケーブル61で接続する他に、主制御基板Cと払出制御基板Hとを光ケーブル61で接続することで、主制御基板Cと払出制御基板Hとの間に手段が光ケーブルである光伝送手段となる。従って、変形例<1>のように構成する場合であっても不正行為をし難くすることができる。
【0068】
<2>上述した第1実施例では、作動口5の近接センサ21と、主制御基板Cとを、光ケーブル61およびコネクタ62,63を介在させて接続することで、不正行為をし難くすることを図ったが、さらに、光ケーブル61の切断時に、パチンコ機Pを動作させない、あるいは遊技者への遊技球Bの払出を停止するように、各制御基板(主制御基板C,払出制御基板Hなど)を構成してもよい。
【0069】
例えば、第1種始動口スイッチ21、すなわち近接センサ21から所定時間以上にわたって光信号が、光ケーブル61を介して、主制御基板Cに伝送されない場合には、バックアップ用の電源を除いて電源基板50からの電源をシャットダウンするという制御プログラムを、主制御基板C側のROM32に記憶させて、光ケーブル61の切断時に、パチンコ機Pを動作させないようにしてもよい。
【0070】
また、例えば、近接センサ21から所定時間以上にわたって光信号が伝送されないときには、払出モータ39を駆動させないという制御プログラムを、払出制御基板H側のROM37に記憶させて、光ケーブル61の切断時に、遊技者への遊技球Bの払出を停止するようにしてもよい。この場合には、払出制御基板Hが払出制御を直接的に行うので、近接センサ21と主制御基板Cとを光ケーブル61で接続するよりも、近接センサ21と払出制御基板Hとを光ケーブル61で接続する方が好ましい。もし上述した実施例のように、近接センサ21と主制御基板Cとを光ケーブル61で接続する場合には、変形例(1)でも述べたように、主制御基板Cと払出制御基板Hとを光ケーブル61で接続するのが好ましい。
【0071】
このように主制御基板Hあるいは払出制御基板Hを構成することで、不正行為を行おうとした、あるいは行ったという履歴がわかり、パチンコ機Pを動作させない、あるいは遊技者への遊技球Bの払出を停止することで不正行為そのものを確実に防止することができる。
【0072】
<3>上述した各実施例では、光ケーブル61は、光信号を伝送するための光ファイバ61aの他に、接地用の電源線(GND)と信号用の電源線(Vcc)とを内部に配設することで、光信号のみならず電源信号をも伝送したが、光信号のみを伝送するように光ファイバ61aのみを内部に配設してもよい。この場合には、始動口5や近接センサ21を動かすための電源を、電源基板50から始動口5あるいは近接センサ21に直接的に接続することになる。
【0073】
<4>上述した各実施例では、近接センサ21は、図3に示すように貫通孔24の周囲に設けられた環状のコイル26が構成されていたが、図9に示すように貫通孔24の近接位置に設けられたコイル26で構成されていてもよい。
【0074】
<5>上述した各実施例では、賞球である遊技球Bを検出するのに近接センサ21を用いたが、通常用いられる、遊技球を検出する検出手段であれば、近接センサに限定されない。例えば、遊技球を挟んで互いに対向に配設された投光素子と受光素子とからなる透過型のセンサであってもよいし、遊技球に向けてそれぞれ配設された投光素子と受光素子とからなる反射型のセンサであってもよいし、遊技球が接触することで検出する信号が変化する接触型のセンサであってもよい。
【0075】
透過型センサの場合には、遊技球が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けて、遊技球が通過するときに投光素子からの光が遊技球に遮られて受光素子が受光しない。つまり、受光素子がOFFになったときが検出のタイミングとなる。
【0076】
反射型センサの場合には、遊技球が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けず、遊技球が通過するときに投光素子からの光が遊技球に反射されて受光素子が受光する。つまり、受光素子がONになったときが検出のタイミングとなる。
【0077】
接触型のセンサの場合には、遊技球が接触することで検出する信号が変化する。つまり、信号が変化したときが検出のタイミングとなる。なお、信号が変化する一例として、接触したときにONからOFFに変化するのがあり、他の一例としてOFFからONに変化するのがある。このような接触型のセンサの場合には、遊技球が貫通する貫通孔の内部にレバーを配設し、遊技球が貫通孔を通過した際にレバーに接触することで信号がONからOFF、あるいはOFFからONに変化するように構成すればよい。もちろん、ディジタルに変化する必要はない。
【0078】
<6>上述した各実施例では、本発明における遊技状態検出/決定手段は、通過した賞球、すなわち遊技球Bを検出してパチンコ機Pの作動状態を決定する作動口5であって、本発明における制御手段(例えば主制御基板Cや払出制御基板H)以外に光ケーブルに接続される対象は、その作動口5であったが、光ケーブルに接続される対象である遊技状態検出/決定手段は、作動口5に代表される作動手段に限定されない。
【0079】
光ケーブルに接続される対象である遊技状態検出/決定手段は、遊技状態を検出する検出手段であってもよい。例えば、遊技状態検出/決定手段は、5個の賞球を払い出す遊技状態を検出する普通入賞スイッチ34であってもよいし、15個の賞球を払い出す遊技状態を検出するカウントスイッチ35であってもよい。これらの場合には、普通入賞スイッチ34あるいはカウントスイッチ35と主制御基板Cとを光ケーブルで接続し、普通入賞口あるいは大入賞口6へ遊技球が入賞するたびに、その検出信号が光信号となって光ケーブル61によって伝送される。また、遊技状態検出/決定手段は、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄)の変動表示の契機となる普通図柄入賞検出スイッチ(センサ)であってもよい。例えば、普通図柄が当り図柄となると作動口5の羽根7が開閉し、普通図柄が外れ図柄とであると作動口5の羽根7は開閉しない。普通図柄入賞検出スイッチ(センサ)と主制御基板Cとを光ケーブルで接続し、普通図柄入賞口へ遊技球が入賞するたびに、その検出信号が光信号となって光ケーブル61によって伝送される。
【0080】
なお、遊技者にとって不利な通常状態から、有利な特別遊技状態(例えば大当たり状態)になるように、不正な電気伝送手段(ケーブル)あるいは電気接続部(例えば基板)を介在させて接続すれば不正な大当たりを発生させることができるので、制御手段以外で光ケーブルに接続される対象は、遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段に限られる。従って、それ以外の検出手段や、制御手段に電気的に接続されるべき手段(例えば音発生手段〔例えばスピーカ〕や照光手段〔例えばランプ〕など)については光ケーブルで接続する必要はない。
【0081】
<7>さらに、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えてもよい。不正行為防止手段を別に備えることで、不正行為をより一層し難くすることができる。不正行為防止手段としては、例えば下記のようなものが挙げられる。
【0082】
例えば、図5などに示す光ケーブル61の表面に蛍光塗料を塗布してもよい。このように表面に蛍光色を有することで、光ケーブル61は目につきやすく注目を浴びることになり、本発明における不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、図5などでは光ファイバ61aや、接地用の電源線(GND)と信号用の電源線(Vcc)とは光ケーブル61内に配設されていたが、光ファイバ61aやGND,Vccなどを単に並設して構成するものや、複数の光ファイバ61aを単に並設して構成するのであれば、光ファイバ61aやGND,Vccなどの表面に蛍光塗料を塗布すればよい。また、光伝送手段を簡易に交換するのが目的でなければ、光ケーブル61とコネクタ62,63とは一体的に構成される必要はない。また、コネクタ62,63の表面にも蛍光塗料を塗布して不正行為防止手段の機能を果たしてもよい。
【0083】
また例えば、図5に示す受信部80、すなわちコネクタ63を、受信部80を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止(モールド)してもよい。このようにモールドすることで、回路構成部分は樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正な回路構成部分に交換して接続、あるいは回路構成部分を不正に改変するといった回路構成部分についての不正を行っても回路構成部分が目につきやすく注目を浴びるので、回路構成部分について不正を行ったことが即座にわかり、また回路構成部分が目につきやすく注目を浴びることから、回路構成部分についての不正そのものを防止することができる。このように構成された受信部80側のコネクタ63は、本発明における不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、信号の送信方向の下手側にある受信部80側のコネクタ63をこのように構成することで、上手側にある送信部70側のコネクタ62を同じく構成するときと比較して、より不正行為をし難くすることができる。なお、上述した受信部80側のコネクタ63のみならず、送信部70側のコネクタ62についても、送信部70を構成する回路構成部分を透明な樹脂でモールドしてもよい。
【0084】
また例えば、受信部80側のコネクタ63は、上述した実施例の場合には主制御基板C側に取り付けられることになるが、この主制御基板C側でもあるコネクタ63を特殊加工で施してもよい。ここで、特殊加工とは、上述したように回路構成部分を樹脂で封止するモールド加工であってもよいし、コネクタ63を主制御基板Cから取り外すと主制御基板Cに再度接続することができないような加工であってもよい。いずれにしても、汎用性の高いコネクタ、市販のコネクタと比較して、取り外して不正な光ケーブルなどを接続することが困難となって、本発明における不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、主制御基板側のコネクタ63、すなわち受信部80側のコネクタ63のみならず、近接センサ21側のコネクタ63、すなわち送信部70側のコネクタ62についても、上述した特殊加工を施してもよい。
【0085】
コネクタ63を主制御基板Cから取り外すと主制御基板Cに再度接続することができない構成の一例として、取り外すとコネクタ63自体が破壊するものがある。いずれにしても、コネクタ63を主制御基板Cから取り外すと主制御基板Cに再度接続することができないように構成することで、取り外しただけで不正な光ケーブルなどを接続することが困難となる。
【0086】
<8>上述した第2実施例では、異常検出部90は、光ファイバ61aの切断などによる通信異常および電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)の切断などによる電源異常を検出するようにしているが、光ファイバ61aの切断などによる通信異常のみを検出するようにしたい場合には光ファイバ61aの切断などによる通信異常のみを検出するようにしてもよいし、電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)の切断などによる電源異常のみを検出するようにしたい場合には電源ケーブル(信号用の電源線Vcc,接地用の電源線GND)の切断などによる電源異常のみを検出するようにしてもよい。
【0087】
<9>上述した各実施例では、制御手段として主制御基板Cなどを採用しているが、動作手段として中継基板などを採用してもよい。この中継基板としては、近接センサ21と主制御基板Cとの間に配設されるものであり、近接センサ21からの信号を中継して主制御基板Cに出力するものである。また、電源PA,PB,PCとしては、例えば+5V(ボルト)としているが、+12Vなど他の電圧値を適宜に採用してもよい。なお、近接センサ21と中継基板とを上述した実施例の光ケーブル61で接続し、さらに、中継基板と主制御基板Cなどとも光ケーブル61で接続するようにする方がより不正対策に優れている。
【0088】
<10>上述した各実施例では、受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにしているが、受信部80は、異常検出部90での通信異常の場合に、その出力を動作/制御手段(例えば、主制御基板Cなど)を動作させない出力としてもよい。
【0089】
<11>本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
【0090】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定されるものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0091】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
【0092】
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
【0093】
(0)遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、前記遊技機を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段と制御手段を接続する光伝送手段を備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段の間で光信号を伝送する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備え、
さらに、前記光伝送手段に関する不正行為を防止する不正行為防止手段を備え、
前記不正行為防止手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段に接続した両コネクタを透明な樹脂で封止して構成したことを特徴とすることを特徴とする遊技機。
【0094】
前記(0)に記載の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備えている。また、両コネクタを透明な樹脂で封止して構成することで、コネクタは樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正なコネクタに交換して接続、あるいはコネクタを不正に改変を行っても、その部分が目につきやすく注目を浴びるので、コネクタについて不正を行ったことが即座にわかる。また、コネクタ部分が目につきやすく注目を浴びることから、コネクタについての不正そのものを防止することができる。このように構成されたコネクタは、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。
【0095】
なお、本明細書中に記載の「遊技状態検出/決定手段」としては、例えば、遊技球の入賞に基づいて、識別情報変動表示装置(例えば、特別図柄変動表示装置など)での識別情報(例えば、特別図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第1入賞検出手段(例えば、第1種始動口スイッチ)や、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第2入賞検出手段や、普通入賞口へ入賞した球を検出する第3入賞検出手段(例えば普通入賞スイッチ)や、大入賞口へ入賞した球を検出する第4入賞検出手段(例えばカウントスイッチ)など、各種の入賞(入球)検出装置,部品が挙げられる。また、本明細書中に記載の「動作/制御手段」としては、例えば、遊技状態検出/決定手段からの信号を受けて他の制御手段などに中継出力する中継基板や、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う主制御基板,払出制御基板など、各種の制御基板,装置が挙げられる。
【0096】
(1)前記(0)に記載の遊技機において、
前記制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板であることを特徴とする遊技機。
【0097】
(2)前記(0)に記載の遊技機において、
前記制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板から出力される信号に基づいて遊技を制御する副制御基板であることを特徴とする遊技機。
【0098】
制御手段は、前記(1)の発明のように遊技機を統括制御する主制御基板であってもよいし、前記(2)の発明のように主制御基板から出力される信号に基づいて遊技を制御する副制御基板であってもよい。ただ、前記(2)の発明の場合には主制御基板と副制御基板との間に接続する手段が介在されるので、その手段を切断して、その切断箇所に不正な電気伝送手段あるいは電気接続部を介在させて接続する恐れがある。従って、前記(1)の発明のように構成するのが好ましい。また、前記(2)の発明の場合には、下記(3)の発明のように構成すれば、不正行為をし難くすることができる。
【0099】
(3)前記(2)に記載の遊技機において、
前記主制御基板と副制御基板とを光伝送手段で接続することを特徴とする遊技機。
【0100】
前記(3)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段と副制御基板である制御手段とを光伝送手段で接続する他に、主制御基板と副制御基板とを光伝送手段で接続することで、主制御基板と副制御基板との間に接続する手段が光伝送手段となるので、前記(2)の発明のように制御手段が副制御基板の場合であっても不正行為をし難くすることができる。
【0101】
(4)前記(0)、前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、光信号のみを伝送する手段であることを特徴とする遊技機。
【0102】
(5)前記(0)、前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、光信号および電源信号を伝送する手段であることを特徴とする遊技機。
【0103】
光伝送手段は、前記(4)の発明のように光信号のみを伝送する手段であってもよいし、前記(5)の発明のように光信号および電源信号を伝送する手段であってもよい。
【0104】
(6)前記(0)、前記(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段が略屈曲しないような位置に、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段とを配設することを特徴とする遊技機。
【0105】
光伝送手段は、よく知られているように、屈曲すると光の伝搬モードが変わり、場合によっては放射モードになって光伝送手段から光が放射されて伝送されないことがある。そこで、前記(6)の発明のように光伝送手段が略屈曲しないような位置に、遊技状態検出/決定手段と制御手段とを配設するのが好ましい。
【0106】
(7)前記(0)、前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段は、通過した遊技媒体を検出して遊技機の作動状態を決定する作動手段であることを特徴とする遊技機。
【0107】
前記(7)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は、通過した遊技媒体を検出して遊技機の作動状態を決定する作動手段であるので、通過した遊技媒体を検出することで決定されるべき遊技機の作動状態である遊技状態を検出する。作動手段は、例えば下記(8)〜(11)の発明にように構成することができる。
【0108】
(8)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体を通す貫通孔と、その貫通孔の周囲に設けられた環状のコイル、あるいはその貫通孔の近接位置に設けられたコイルを含む発振部と、この発振部からの発振状態に関する信号を処理する信号処理部とからなる近接型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0109】
前記(8)の発明によれば、遊技媒体が貫通孔を通過することで、発振部からの発振状態が変化する。この変化に基づいて信号処理部は検出信号を出力すべく発振状態に関する信号を処理する。つまり、発振状態が変化したときが検出のタイミングとなる。
【0110】
(9)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体を挟んで互いに対向に配設された投光素子と受光素子とからなる透過型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0111】
前記(9)の発明によれば、遊技媒体が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けて、遊技媒体が通過するときに投光素子からの光が遊技媒体に遮られて受光素子が受光しない。つまり、受光素子がOFFになったときが検出のタイミングとなる。
【0112】
(10)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体に向けてそれぞれ配設された投光素子と受光素子とからなる反射型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0113】
前記(10)の発明によれば、遊技媒体が通過しないときには投光素子からの光を受光素子が受けず、遊技媒体が通過するときに投光素子からの光が遊技媒体に反射されて受光素子が受光する。つまり、受光素子がONになったときが検出のタイミングとなる。
【0114】
(11)前記(7)に記載の遊技機において、
前記作動手段は、前記遊技媒体が接触することで検出する信号が変化する接触型のセンサであることを特徴とする遊技機。
【0115】
前記(11)の発明によれば、遊技媒体が接触することで検出する信号が変化する。つまり、信号が変化したときが検出のタイミングとなる。なお、信号が変化する一例として、接触したときにONからOFFに変化するのがあり、他の一例としてOFFからONに変化するのがある。もちろん、ディジタルに変化する必要はない。
【0116】
(12)前記(0)、前記(1)から(11)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから一体的に形成されており、各コネクタを遊技状態検出/決定手段と制御手段とに接続することで、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段とを光伝送手段で接続することを特徴とする遊技機。
【0117】
前記(12)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから一体的に形成されているので、遊技状態検出/決定手段と制御手段とからコネクタを外して、コネクタと光ケーブルとから一体的に形成される光伝送手段を簡易に交換することができる。また、遊技状態検出/決定手段と制御手段とについては既存のものを使うことができるので、汎用性が高くなる。
【0118】
(13)前記(12)に記載の遊技機において、
前記コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部を一体的に形成することを特徴とする遊技機。
【0119】
前記(13)の発明によれば、コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部を一体的に形成することで、遊技状態検出/決定手段と制御手段とについては既存のものを使うことができるのに加え、送信部・受信部間では光信号のみの伝送となるので、送信部・受信部間の光ケーブルを用いて確実に伝送することができる。
【0120】
(14)前記(0)、前記(1)から(13)のいずれか一つに記載の遊技機において、
さらに、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えることを特徴とする遊技機。
【0121】
前記(14)の発明によれば、不正行為を防止する不正行為防止手段を別に備えることで、不正行為をより一層し難くすることができる。不正行為防止手段は、例えば下記(15)〜(18)の発明にように構成することができる。
【0122】
(15)前記(14)に記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、
前記不正行為防止手段は、表面に蛍光色を有する前記光ケーブルで少なくとも構成されていることを特徴とする遊技機。
【0123】
前記(15)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、不正行為防止手段は、表面に蛍光色を有する光ケーブルで少なくとも構成されている。従って、表面に蛍光色を有する光ケーブルは目につきやすく注目を浴びることになり、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。なお、不正行為防止手段は、上述した蛍光色を有する光ケーブルのみならず、蛍光色を有するコネクタから構成されていてもよい。
【0124】
(16)前記(14)に記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されているとともに、前記コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部が形成されており、少なくとも前記受信部側のコネクタを、受信部を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成して、前記不正行為防止手段を構成することを特徴とする遊技機。
【0125】
前記(16)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されているとともに、コネクタに、電気信号から光信号に変換する送信部、および光信号から電気信号に変換する受信部が形成されている。少なくとも受信部側のコネクタを、受信部を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成することで、回路構成部分は樹脂を介して目につきやすく注目を浴びることになる。従って、不正な回路構成部分に交換して接続、あるいは回路構成部分を不正に改変するといった回路構成部分についての不正を行っても回路構成部分が目につきやすく注目を浴びるので、回路構成部分について不正を行ったことが即座にわかり、また回路構成部分が目につきやすく注目を浴びることから、回路構成部分についての不正そのものを防止することができる。このように構成された受信部側のコネクタは、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。また、信号の送信方向の下手側にある受信部側のコネクタをこのように構成することで、上手側にある送信部側のコネクタを同じく構成するときと比較して、より不正行為をし難くすることができる。なお、上述した受信部側のコネクタのみならず、送信部側のコネクタについても、送信部を構成する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成して、不正行為防止手段を構成してもよい。
【0126】
(17)前記(14)に記載の遊技機において、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、
前記制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板であって、各コネクタを遊技状態検出/決定手段と前記主制御基板とに接続することで、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段とを光伝送手段で接続し、
前記不正行為防止手段は、少なくとも主制御基板側のコネクタを特殊加工で施したものであることを特徴とする遊技機。
【0127】
前記(17)の発明によれば、光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段・制御手段間で光信号を送受信する光ケーブルと、その光ケーブルに接続されたコネクタとから形成されており、制御手段は、遊技機を統括制御する主制御基板であって、各コネクタを遊技状態検出/決定手段と主制御基板とに接続することで、遊技状態検出/決定手段と制御手段とを光伝送手段で接続している。また、少なくとも主制御基板側のコネクタを特殊加工で施すことで、汎用性の高いコネクタ(例えば市販のコネクタ)と比較して、取り外して不正な光ケーブルなどを接続することが困難となって、不正行為防止手段の機能を果たすことになる。ここで、特殊加工とは、例えば上述した前記(16)の発明のように、主制御基板側のコネクタを、そのコネクタに関する回路構成部分を透明な樹脂で封止して構成する加工であってもよいし、下記(18)の発明のような加工であってもよい。なお、不正行為防止手段は、上述した主制御基板側のコネクタのみならず、遊技状態検出/決定手段側のコネクタについても、特殊加工を施して構成されていてもよい。
【0128】
(18)前記(17)に記載の遊技機において、
前記主制御基板側のコネクタを主制御基板から取り外すと主制御基板に再度接続することができないように構成することを特徴とする遊技機。
【0129】
前記(18)の発明によれば、主制御基板側のコネクタを主制御基板から取り外すと主制御基板に再度接続することができないように構成することで、取り外しただけで不正な光ケーブルなどを接続することが困難となる。なお、このような構成の一例として、取り外すとコネクタ自体が破壊するものがある。
【0130】
(19)前記(0)、前記(1)から(18)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光伝送手段の切断時に、遊技機を動作させない、あるいは遊技者への遊技媒体の払出を停止するように前記制御手段を構成することを特徴とする遊技機。
【0131】
前記(19)に記載の発明によれば、光伝送手段の切断時に遊技機を動作させない、あるいは遊技者への遊技媒体の払出を停止するように制御手段を構成することで、不正行為を行おうとした、あるいは行ったという履歴がわかり、遊技機を動作させない、あるいは遊技者への遊技媒体の払出を停止することで不正行為そのものを確実に防止することができる。本明細書中の『切断』とは、上述した不正に大当たりを発生させるために光伝送手段を切断するという物理的な切断の他に、所定時間以上にわたって光信号が光伝送手段に伝送されない状態をも含む。また、本明細書中では『動作』は、前記(7)の発明で述べた『作動』と別の意味であることに留意されたい。動作とは遊技機の駆動の開始であって、作動とは遊技状態の決定の開始である。
【0132】
(20)前記(0)、前記(1)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
【0133】
前記(20)の発明によれば、不正行為をし難くするパチンコ機を提供することができる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての遊技球を所定の遊技領域に発射し、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0134】
(21)前記(0)、前記(1)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
【0135】
前記(21)の発明によれば、不正行為をし難くするスロットマシンを提供することができる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0136】
(22)前記(0)、前記(1)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機。
【0137】
前記(22)の発明によれば、不正行為をし難くするパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを提供することができる。なお、この融合させたものの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0138】
(23)遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段を備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う動作/制御手段と、
前記遊技状態検出/決定手段と前記動作/制御手段とを光接続する光伝送手段とを備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する送信部と、前記送信部から送信された信号を受信する受信部と、前記送信部と前記受信部とを接続する光ケーブルと、前記光ケーブルを介しての前記送信部と前記受信部との間の通信異常を検出する異常検出部とを備え、前記受信部は前記異常検出部での通信異常の場合にその出力を前記動作/制御手段を動作させない出力とする
ことを特徴とする遊技機。
【0139】
前記(23)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。光伝送手段の異常検出部は、光ケーブルを介しての送信部と受信部との間の通信異常を検出する。受信部は、異常検出部での通信異常の場合にその出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。つまり、異常検出部は、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常を検出し、受信部は、異常検出部での通信異常の場合にその受信部出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。したがって、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が動作/制御手段を動作させない出力とすることができるので、当該切断等に起因して動作/制御手段が動作するようなことがないようにでき、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0140】
なお、本明細書中に記載の「遊技状態検出/決定手段」としては、例えば、遊技球の入賞に基づいて、識別情報変動表示装置(例えば、特別図柄変動表示装置など)での識別情報(例えば、特別図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第1入賞検出手段(例えば、第1種始動口スイッチ)や、遊技球の入賞に基づいて、普通識別情報変動表示装置(例えば、普通図柄変動表示装置など)での普通識別情報(例えば、普通図柄などの図柄)の変動表示の契機となる第2入賞検出手段や、普通入賞口へ入賞した球を検出する第3入賞検出手段(例えば普通入賞スイッチ)や、大入賞口へ入賞した球を検出する第4入賞検出手段(例えばカウントスイッチ)など、各種の入賞(入球)検出装置,部品が挙げられる。また、本明細書中に記載の「動作/制御手段」としては、例えば、遊技状態検出/決定手段からの信号を受けて他の制御手段などに中継出力する中継基板や、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う主制御基板,払出制御基板など、各種の制御基板,装置が挙げられる。
【0141】
(24)前記(23)に記載の遊技機において、
前記受信部は、前記異常検出部での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0142】
前記(24)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。光伝送手段の異常検出部は、光ケーブルを介しての送信部と受信部との間の通信異常を検出する。受信部は、異常検出部での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常を検出し、受信部は、異常検出部での通信異常の場合にその受信部出力を変化させないようにする。したがって、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、動作/制御手段を動作させないようにでき、光ケーブルが切断されたり、光ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0143】
(25)遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段を備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う動作/制御手段と、
前記遊技状態検出/決定手段と前記動作/制御手段とを光接続する光伝送手段とを備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する送信部と、前記送信部から送信された信号を受信する受信部と、前記送信部と前記受信部とを接続する光ケーブルと、前記受信部側から供給された電源電圧を前記送信部側に供給する電源ケーブルと、前記電源ケーブルを介しての前記送信部と前記受信部との間の電源異常を検出する異常検出部とを備え、前記受信部は前記異常検出部での電源異常の場合にその出力を前記動作/制御手段を動作させない出力とする
ことを特徴とする遊技機。
【0144】
前記(25)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。電源ケーブルは、受信部側から供給された電源電圧を送信部側に供給する。異常検出部は、電源ケーブルを介しての送信部と受信部との間の電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。つまり、異常検出部は、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、当該電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその受信部出力を動作/制御手段を動作させない出力とする。したがって、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力を動作/制御手段を動作させない出力とすることができるので、当該切断等に起因して動作/制御手段が動作するようなことがないようにでき、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0145】
(26)前記(25)に記載の遊技機において、
前記受信部は、前記異常検出部での通信異常の場合に、その出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0146】
前記(26)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は遊技状態を検出または決定する。つまり、遊技状態検出手段は遊技状態を検出するし、遊技状態決定手段は遊技状態を決定する。動作/制御手段は、遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作または制御を行う。つまり、動作手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の動作を行うし、制御手段は遊技状態検出/決定手段からの信号に基づいて所定の制御を行う。光伝送手段は、遊技状態検出/決定手段と動作/制御手段とを光接続する。光伝送手段の送信部は、光ケーブルを介して遊技状態検出/決定手段からの信号を送信する。光伝送手段の受信部は、光ケーブルを介して送信部から送信された信号を受信する。電源ケーブルは、受信部側から供給された電源電圧を送信部側に供給する。異常検出部は、電源ケーブルを介しての送信部と受信部との間の電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、当該電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその受信部出力を変化させないようにする。したがって、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、動作/制御手段を動作させないようにでき、送信部と受信部との間の電源ケーブルが切断されたり、電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0147】
(27)前記(26)に記載の遊技機において、
さらに、前記光伝送手段は、前記受信部側から供給された電源電圧を前記送信部側に供給する電源ケーブルを備え、
前記異常検出部は、前記電源ケーブルを介しての前記送信部と前記受信部との間の電源異常も検出し、
前記受信部は、前記異常検出部での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0148】
前記(27)の発明によれば、光伝送手段の電源ケーブルは、受信部側から供給された電源電圧を送信部側に供給する。異常検出部は、光ケーブルを介しての送信部と受信部との間の通信異常の検出のみならず、電源ケーブルを介しての送信部と受信部との間の電源異常も検出する。受信部は、異常検出部での通信異常や電源異常の場合にその出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、送信部と受信部との間の光ケーブルや電源ケーブルが切断されたり、当該光ケーブルや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には通信異常や電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での通信異常や電源異常の場合にその受信部出力を変化させないようにする。したがって、送信部と受信部との間の光ケーブルや電源ケーブルが切断されたり、光ケーブルや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、送信部と受信部との間の光ケーブルや電源ケーブルが切断されたり、光ケーブルや電源ケーブルの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0149】
(28)前記(26)または(27)に記載の遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段は、前記電源ケーブルを介して前記送信部側に供給された電源電圧が供給されるように接続され、
さらに、前記異常検出部は、前記遊技状態検出/決定手段と前記送信部との間の電源異常も検出し、
前記受信部は、前記異常検出部での電源異常の場合にその出力を変化させないようにする
ことを特徴とする遊技機。
【0150】
前記(28)の発明によれば、遊技状態検出/決定手段は、電源ケーブルを介して送信部側に供給された電源電圧が供給されるように接続されている。異常検出部は、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源異常も検出する。受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその出力を変化させないようにする。つまり、異常検出部は、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源ラインが切断されたり、当該電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりした場合には電源異常を検出し、受信部は、異常検出部での電源異常の場合にもその受信部出力を変化させないようにする。したがって、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源ラインが切断されたり、当該電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりしても、受信部出力が変化することがないので、遊技状態検出/決定手段と送信部との間の電源ラインが切断されたり、電源ラインの切断,接続が繰り返し行われたりすることによる不正行為を防止できる。
【0151】
(29)前記(23)から(28)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光ケーブルの一端には前記遊技状態検出/決定手段に接続されるコネクタが設けられ、前記光ケーブルの他端には前記動作/制御手段に接続されるコネクタが設けられ、
前記光ケーブルの前記遊技状態検出/決定手段側のコネクタには、前記送信部が設けられ、
前記動作/制御手段は、前記光ケーブルと接続するコネクタを備え、当該コネクタには前記受信部が設けられている
ことを特徴とする遊技機。
【0152】
前記(29)の発明によれば、送信部は、光ケーブルの遊技状態検出/決定手段側のコネクタに設けられ、受信部は、動作/制御手段のコネクタに設けられている。つまり、受信部は、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタではなく、動作/制御手段のコネクタに設けられている。要するに、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタは、動作/制御手段のコネクタに接続させるという単なる接続機能(プラグ的機能)のみを具備したものであり、受信部は動作/制御手段のコネクタの方に設けられている。したがって、光ケーブルの動作/制御手段側を取り外したとしても、動作/制御手段のコネクタの方に受信部が存在するようにしているので、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタに受信部を設けている場合に比べてさらに不正対策に優れている。つまり、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタに受信部を設けている場合には、光ケーブルの動作/制御手段側のコネクタを外し、動作/制御手段のコネクタから不正な信号を入力すること等が考えられるが、受信部を動作/制御手段のコネクタに設ける場合にはそのような不正な信号を動作/制御手段のコネクタから入力したとしても、不正な信号が受信部に入力されるだけで当該受信部出力は変化しないので、不正な信号により動作/制御手段が不正操作されることがなく、不正対策に優れている。
【産業上の利用可能性】
【0153】
以上のように、この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に適している。
【符号の説明】
【0154】
31 … 一般入賞口(入球手段)
33 … 第1の始動口(入球手段)
34 … 第2の始動口(入球手段)
41 … 第2図柄表示装置(第2識別情報変動表示手段)
42 … 第1図柄表示装置(第1識別情報変動表示手段)
221 … 入賞口スイッチ(入球検出手段)
224 … 作動口スイッチ(入球検出手段)
225 … ゲートスイッチ(入球検出手段)
410 … 判別部(判別手段)
411 … 遊技利益付与部(遊技利益付与手段)
412 … 実行制御部(実行制御手段)
414 … 第1入力部
416 … 第2入力部
418 … 比較部(比較手段)
420 … 信号レベル変換部(信号レベル変換手段)
430 … 外部出力部(外部出力手段)
440 … プリント配線基板
450 … 異常検出部(異常検出手段)
500 … 媒体入力部(媒体入力手段)
510 … 投入検出部(投入検出手段)
520 … 識別情報変動表示部(識別情報変動表示手段)
530 … 変動表示許可部(変動表示許可手段)
540 … 始動用操作ボタン(始動用操作手段)
550 … 停止用操作ボタン(停止用操作手段)
560 … 制御部(制御手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、前記遊技機を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段と制御手段を接続する光伝送手段を備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段の間で光信号を伝送する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備え、
さらに、前記光伝送手段に関する不正行為を防止する不正行為防止手段を備え、
前記不正行為防止手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段に接続した両コネクタを透明な樹脂で封止して構成したことを特徴とする遊技機。
【請求項1】
遊技状態を検出または決定する遊技状態検出/決定手段と、前記遊技機を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
前記遊技状態検出/決定手段と制御手段を接続する光伝送手段を備え、
前記光伝送手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段の間で光信号を伝送する光ケーブルと、その光ケーブルの両端に接続されたコネクタを備え、
さらに、前記光伝送手段に関する不正行為を防止する不正行為防止手段を備え、
前記不正行為防止手段は、前記遊技状態検出/決定手段と制御手段に接続した両コネクタを透明な樹脂で封止して構成したことを特徴とする遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−17592(P2010−17592A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247680(P2009−247680)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【分割の表示】特願2004−111185(P2004−111185)の分割
【原出願日】平成15年9月29日(2003.9.29)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【分割の表示】特願2004−111185(P2004−111185)の分割
【原出願日】平成15年9月29日(2003.9.29)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】
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