遊技機
【課題】長期間大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続する意欲を遊技者に持たせることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】メインCPUは、通常状態に移行してから他の遊技状態に移行せずに、行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上である場合に、リーチ確率16分の1から10分の1に変更する。また、メインCPUは、通常状態中における特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上である場合に、特図変動パターンP3を選択する確率と特図変動パターンP4を選択する確率を変更する。
【解決手段】メインCPUは、通常状態に移行してから他の遊技状態に移行せずに、行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上である場合に、リーチ確率16分の1から10分の1に変更する。また、メインCPUは、通常状態中における特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上である場合に、特図変動パターンP3を選択する確率と特図変動パターンP4を選択する確率を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者に有利となる特定遊技状態を付与可能に構成された遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の特別図柄を複数列(例えば3列)で変動させて図柄組み合わせを導出する特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)が行われている。そして、特図変動ゲームの導出結果が予め定めた大当りの組み合わせである場合、遊技者には大当り遊技状態が付与されるようになっている。前記大当り遊技状態が付与されると、大入賞口が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。前記特図変動ゲームは、遊技盤に発射された遊技球が、該遊技盤に配設された始動入賞口に入賞し、該始動入賞口に設けられた始動口センサの入賞検知を契機に行われるようになっている。
【0003】
このようなパチンコ機においては、始動入賞口に開閉動作を行う開閉羽根(普通電動役物)が備えられており、当該開閉羽根は、複数種類の普通図柄を変動させて行う普図変動ゲーム(抽選ゲーム)の導出結果に応じて開閉動作するようになっている。前記始動入賞口は、開閉羽根が開動作すると、入り口が拡大されて遊技球が入賞し易い状態となり、開閉羽根が閉動作すると、入り口が縮小されて遊技球が入賞し難い状態となる。そして、近時のパチンコ機の中には、特図変動ゲームによって大当りの組み合わせが導出された場合、大当り遊技終了後に普図変動ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常時よりも短縮し(例えば、30秒→5秒)、開閉羽根の作動効率を上げることで遊技者に有利となる変動時間短縮状態(以下、「時短状態」と示す)を付与するものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−253794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のパチンコ機は、ある意味で遊技性がマンネリ化していて興趣に欠けていた。また、大当りとならないはずれリーチが何度も繰り返されるような状況下では、はずれリーチの特図変動ゲームが終了すると共に、遊技者の遊技意欲が減退し、遊技を終了してしまう可能性があった。
【0006】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続する意欲を遊技者に持たせることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、制御信号を出力して遊技機全体を制御する主制御手段と、前記制御信号に基づき所定の演出実行手段を制御する副制御手段を備え、当りか否かの当り判定の判定結果に基づき複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを前記演出実行手段にて実行し、前記図柄変動ゲームで導出された表示結果が予め定めた当り表示結果になった場合に遊技者に有利な特定遊技状態を付与する遊技機において、前記主制御手段は、前記当り判定の判定結果に基づき前記図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間を特定可能な変動パターンを決定し、該決定した変動パターンを指定する変動パターン指定信号を出力する変動パターン決定手段と、前記特定遊技状態の終了後に実行された図柄変動ゲームの実行回数が所定の設定回数に達したか否かを判定する回数判定手段と、を備え、前記副制御手段は、前記主制御手段から入力した変動パターン指定信号で指定された変動パターンに基づき前記演出実行手段を制御して前記図柄変動ゲームを実行させる演出制御手段を備え、前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には第1の決定確率で特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第1の決定確率とは異なる第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定することを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記変動パターンを対応付けた複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段を更に備え、前記複数のテーブルには、第1のテーブルと、前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルを含み、前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記変動パターン毎に、所定の演出振分乱数の取り得る値の中から所定個数の値を振り分けて構成した振分パターンを記憶する振分パターン記憶手段を更に備え、前記振分パターンには、第1の振分パターンと、前記第1の振分パターンとは、前記特定の変動パターンに振り分けた演出振分乱数の値の個数を異ならせた第2の振分パターンとを含み、前記変動パターン決定手段は、取得した演出振分乱数の値が振り分けられた変動パターンを決定するようになっており、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定することを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記第2の決定確率は、前記第1の決定確率より高確率であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続する意欲を遊技者に持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】図柄表示装置を説明する説明図。
【図3】主制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の構成を示すブロック図。
【図4】(a)〜(c)は、変動パターン振分テーブルを説明するための説明図、(d)は、特図変動パターンと時短付与回数との関係を説明するための説明図、(e)は、判定値テーブルを説明するための説明図。
【図5】特別図柄大当り設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図6】特別図柄はずれ設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図7】変動停止設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図8】大当り終了処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図9】(a)〜(c)は、リーチ確率が変更する様子と、各種記憶数の履歴を説明するための説明図。
【図10】第二実施形態の特別図柄はずれ設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図11】第二実施形態におけるリーチ確率が変更する様子と、各種記憶数の履歴を説明するための説明図。
【図12】第三実施形態における特図変動パターンと時短付与回数との関係を説明するための説明図。
【図13】第三実施形態におけるリーチ確率が変更する様子と、各種記憶数の履歴を説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第一実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した第一実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
【0014】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、各種遊技の状態(大当り遊技状態など)に応じて点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、前記遊技の状態に応じて各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
【0015】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器20を備えた表示装置21が配設されている。可変表示器20では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。また、可変表示器20の表示領域Hには、図2に示すように、特別図柄表示領域H1と普通図柄表示領域H2が設けられている。特別図柄表示領域H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームとしての特別図柄組み合わせゲーム(以下、「特図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態では、特図ゲームで3列の特図による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の特図の種類を0、1、2、3、4、5、7、8、9の10種類の数字としている。また、普通図柄表示領域H2では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す)を変動させて普図を導出する抽選ゲームとしての普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態では、普図ゲームで2列の普図による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の普図の種類を、当り図柄「○」とはずれ図柄「−(バー)」の2種類としている。
【0016】
そして、遊技者は、特別図柄表示領域H1で行われる特図ゲームにおいて、最終的に表示された図柄組み合わせ(特図ゲームで導出された表示結果)から大当り又ははずれを認識できる。前記特別図柄表示領域H1に最終的に表示された全列の特図が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][555]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせ(予め定めた大当り表示結果)となる。大当りの組み合わせが表示された場合、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。また、特別図柄表示領域H1に最終的に表示された全列の特図が異なる種類の場合、又は1列の特図がリーチを形成する特図とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][343]など)からはずれを認識できる。また、本実施形態のパチンコ機10は、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に変動が停止し、表示されるようになっている。そして、表示された右特図と左特図が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。
【0017】
また、遊技者は、普通図柄表示領域H2で行われる普図ゲームにおいて、最終的に表示された図柄組み合わせ(普図ゲームで導出された表示結果)から当り又ははずれを認識できる。前記普通図柄表示領域H2に最終的に表示された全列の普図が当り図柄の場合には、その図柄組み合わせ([○○])から当りを認識できる(以下、この当りを「普通当り」と示す)。この当りを認識できる図柄組み合わせが当りの組み合わせ(予め定めた当り表示結果)となる。当りの組み合わせが表示された場合、遊技者には、当り状態が付与される。また、普通図柄表示領域H2に最終的に表示された全列の普図が当り図柄でない場合には、その図柄組み合わせ([○−][−○][−−])からはずれを認識できる(以下、このはずれを「普通はずれ」と示す)。
【0018】
また、表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、特図ゲームの始動条件を付与し得る。本実施形態では、始動入賞口23と始動口センサSE1によって始動入賞手段が構成されている。
【0019】
また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口25が配設されている。大入賞口25は、特図ゲームによって導出され、最終的に表示された図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉24が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24の開閉動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
【0020】
また、始動入賞口23の左方には、始動入賞ゲート26が配設されている。始動入賞ゲート26の奥方には、入賞した遊技球を通過検知するゲートセンサSE2(図3に示す)が設けられている。始動入賞ゲート26は、遊技球の入賞検知を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。本実施形態では、始動入賞ゲート26とゲートセンサSE2によって普通入賞手段が構成されている。前記始動入賞口23は、普図ゲームによって導出され、最終的に表示された図柄組み合わせが当り図柄「○」の組み合わせ[○○]になったことに関連して当り状態が付与されると開閉羽根22が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、開閉羽根22の開動作によって始動入賞口23が開放されると、当該始動入賞口23の入り口が拡大され、遊技球が入賞し易い状態となる。一方で、開閉羽根22の閉動作によって始動入賞口23が閉鎖されると、当該始動入賞口23の入り口が縮小され、遊技球が入賞し難い状態となる。
【0021】
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮機能(以下、「時短機能」と示す)を備えている。時短機能は、開閉羽根22を開動作させるか否か(始動入賞口23に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出する普図ゲームにおける普図の変動時間が短縮された変動時間短縮状態(以下、「時短状態」と示す)を遊技者に付与する機能である。前記時短状態が付与されると、1回の普図ゲームの時間(普図が変動を開始してから停止する迄の時間)が、例えば、30秒(時短状態が付与されていないとき)から5秒(時短状態が付与されているとき)に短縮される。本実施形態において時短状態は、大当り遊技終了後に付与される。そして、前記時短状態中は、普図ゲームにおける前記抽選結果が早く導出されることから、単位時間当たりの開閉羽根22の開閉動作回数が多くなる。そのため、時短状態中は、当該時短状態が付与されていない通常状態中に比べて始動入賞口23への遊技球の入賞率が高くなる。従って、遊技者は大当り遊技状態中に獲得した遊技球(持ち球)を大幅に減らすことなく特図ゲームの始動条件を得ることができ、時短状態は遊技者に有利となる特定遊技状態となる。
【0022】
また、始動入賞口23の開閉羽根22は、前記時短状態が付与されている場合と、前記時短状態が付与されていない(即ち、通常状態である)場合では、当り状態が付与された際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。本実施形態において、開閉羽根22は、通常状態中に当り状態が付与されると、始動入賞口23を0.5秒間、開放させる開動作を行うようになっている。また、開閉羽根22は、時短状態中に当り状態が付与されると、始動入賞口23を3秒間、開放させる開動作を行うようになっている。このように開閉羽根22は、通常状態中よりも時短状態中の方が、始動入賞口23へさらに遊技球が入り易く(さらに入賞率が高くなる)、遊技者に有利となる作動時間延長状態(特定遊技状態)で作動するようになっている。
【0023】
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御する主制御基板27が装着されている。主制御基板27は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、可変表示器20を制御する表示制御基板28、装飾ランプ16を制御するランプ制御基板29、及びスピーカ17を制御する音声制御基板30が装着されている。そして、各制御基板28〜30は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を制御する。
【0024】
以下、主制御基板27、表示制御基板28の具体的な構成を説明する。
主制御基板27は、メインCPU27aを備えており、該メインCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。メインCPU27aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分乱数、大当り図柄用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。ROM27bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや、複数種類の特図変動パターン(特図演出パターン)、大当り判定値、リーチ判定値等が記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種乱数の値、保留記憶数など)が記憶(設定)されるようになっている。
【0025】
前記特図変動パターンは、特図ゲーム中に行われる遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。前記特図変動パターンは、該特図変動パターン毎に、特図の変動開始(特図ゲームの開始)から全列の特図が確定的に表示(特図ゲームが終了)される迄の演出時間(変動時間)が定められている。この複数種類の特図変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用に分類されている。前記大当り演出は、特図ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれリーチ演出は、特図ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれ演出は、特図ゲームが、リーチ演出を経ることなく、最終的にはずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。従って、特図変動パターンを決定することにより、特図ゲームの演出内容を特定することができるようになっている。尚、リーチ演出は、リーチの組み合わせが形成されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが表示される迄の間に行われる演出であり、1回の特図ゲームにおける大当りか否か(当否)の可能性を示唆する演出である。このため、このリーチ演出が行われることにより、遊技者は大当りへの期待感を高めることとなる。
【0026】
そして、この複数種類の特図変動パターンは、図4に示すように、大当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用に分類された変動パターン振分テーブル(以下、「テーブル」と示す)L1〜L3に夫々振り分けられている。本実施形態では、6種類の特図変動パターンP1〜P6が各テーブルL1〜L3に振り分けられており、各テーブルL1〜L3に振り分けられた特図変動パターンP1〜P6には遊技状態毎に変動パターン振分乱数の値が対応付けられている(図4)。
【0027】
図4(a)には、大当り演出用のテーブルL1が示されており、当該テーブルL1には大当り演出用の特図変動パターンP1,P2が振り分けられている。そして、遊技状態が時短状態の場合、特図変動パターンP1には、変動パターン振分乱数の取り得る数値(0〜49までの全50通りの整数)の中から「0〜19」の値が対応付けられ、特図変動パターンP2には、「20〜49」の値が対応付けられている。また、遊技状態が通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合、特図変動パターンP1には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜24」の値が対応付けられ、特図変動パターンP2には、「25〜49」の値が対応付けられている。そして、通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上の場合、特図変動パターンP1には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜4」の値が対応付けられ、特図変動パターンP2には、「5〜49」の値が対応付けられている。尚、本実施形態では、前記所定回数として、大当り判定が肯定判定される確率(1/200)の逆数(即ち、200回)を設定している。
【0028】
即ち、通常状態であっても、通常状態が開始されてから他の遊技状態(本実施形態の場合、大当り遊技状態又は時短状態)に移行せずに行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かによって、大当り演出用の特図変動パターンに対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更した。このため、通常状態にて行われた特図ゲームの回数によって、特図変動パターンP1を選択する確率と特図変動パターンP2を選択する確率が変更されるようになっている。例えば、特図ゲーム開始時にすでに行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)未満のときよりも、所定回数以上のときの方が、特図変動パターンP2を選択する確率が高くなっている。つまり、201回目の特図ゲーム開始時では、通常状態が開始されてからすでに行われた特図ゲームの回数は200回であるため、201回目の特図ゲームにおいては、特図変動パターンP2を選択する確率が高くなっている。また、遊技状態によって、大当り演出用の特図変動パターンに対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更した。このため、遊技状態によって、特図変動パターンP1を選択する確率と特図変動パターンP2を選択する確率が変更されるようになっている。例えば、通常状態であって、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のときに特図ゲームを行う場合よりも時短状態で特図ゲームを行う場合の方が、特図変動パターンP2を選択する確率が高くなっている。
【0029】
また、図4(b)には、はずれリーチ演出用のテーブルL2が示されており、当該テーブルL2にははずれリーチ演出用の特図変動パターンP3,P4が振り分けられている。そして、遊技状態が時短状態の場合、特図変動パターンP3には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜39」の値が対応付けられ、特図変動パターンP4には、「40〜49」の値が対応付けられている。また、通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合、特図変動パターンP3には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜45」の値が対応付けられ、特図変動パターンP4には、「46〜49」の値が対応付けられている。そして、通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上の場合、特図変動パターンP3には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜9」の値が対応付けられ、特図変動パターンP4には、「10〜49」の値が対応付けられている。従って、大当り演出用のテーブルL1の場合と同様に、遊技状態及び通常状態にて行われた特図ゲームの回数によって、特図変動パターンP3を選択する確率と特図変動パターンP4を選択する確率が変更されるようになっている。
【0030】
また、図4(c)には、はずれ演出用のテーブルL3が示されており、当該テーブルL3にははずれ演出用の特図変動パターンP5,P6が振り分けられている。そして、遊技状態が時短状態の場合、はずれ演出用の特図変動パターンP6は、変動パターン振分乱数の取り得る数値のうち全ての値(即ち、「0〜49」)が対応付けられ、特図変動パターンP5には、変動パターン振分乱数が対応付けられていない。また、通常状態である場合、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かに関係なく、特図変動パターンP6には、変動パターン振分乱数の値が対応付けられておらず、特図変動パターンP5には、変動パターン振分乱数の取り得る数値のうち全ての値(即ち、「0〜49」)が対応付けられている。従って、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6は、遊技状態によって選択する特図変動パターンP5,P6が変更されるようになっている。
【0031】
そして、特図変動パターンP1〜P6には、さらに時短状態(特定遊技状態)を付与する付与期間としての時短付与回数がそれぞれ対応付けられている(図4(d)参照)。前記時短付与回数は、大当り遊技状態終了後に時短状態を付与して行う特図ゲームの回数を示す値である。そして、本実施形態のパチンコ機10では、特図変動パターンに基づいて特図ゲームが行われると、次に大当り遊技状態が終了した後、該特図変動パターンに対応付けられた時短付与回数の特図ゲームについて時短状態を付与することを決定するようになっている。そして、本実施形態のパチンコ機10では、時短付与回数を決定すると、次の大当り遊技状態の終了時まで、当該時短付与回数を累積してRAM27cに記憶するようになっている。
【0032】
また、ROM27bには、リーチ判定において用いられるリーチ判定値が判定値テーブルR1〜R3に分類されて記憶されている(図4(e)参照)。リーチ判定値は、リーチ判定用乱数が取り得る値(本実施形態では、0〜79までの全80通りの整数)から予め定められている。そして、時短状態中に使用される判定値テーブルR1には、リーチ判定値として「7,13,23,31」の4つが記憶されている。また、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)未満の場合に使用される判定値テーブルR2には、リーチ判定値として「7,13,23,31,43」の5つが記憶されている。そして、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上の場合に使用される判定値テーブルR3には、リーチ判定値として「7,13,23,31,43,59,61,79」の8つが記憶されている。以上に示すように、遊技状態及び通常状態にて行われた特図ゲームの回数によって、判定値テーブルR1〜R3に含まれるリーチ判定値の数を変更している。
【0033】
そして、メインCPU27aは、始動入賞口23に入賞した遊技球が始動口センサSE1によって検知された際に出力される始動入賞信号を入力し、特図ゲームに関連する各種処理(大当り判定、停止図柄(特図)、変動パターンの決定など)を実行するようになっている。
【0034】
次に、表示制御基板28について説明する。表示制御基板28は、サブCPU28aを備えており、サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや各種の画像情報(図柄、背景、文字、登場キャラクタなどの画像情報)が記憶されている。前記表示演出用の演出実行データは、サブCPU28aが、メインCPU27aにより指定された特図変動パターンに基づく表示演出が行われるように可変表示器20の表示内容を制御するための情報である。この演出実行データには、図柄変動が開始してから全列の図柄が表示される迄の表示演出の流れが示されている。そして、ROM28bには、1つの特図変動パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0035】
そして、本実施形態のパチンコ機10は、リーチ判定が肯定判定となる確率(以下、単にリーチ確率と示す)、即ち、予め決められた特定遊技付与条件が成立する確率を変更するようになっている。以下、本実施形態のパチンコ機10において、主制御基板27(メインCPU27a)が実行する処理について図5〜図8を用いて詳しく説明する。
【0036】
メインCPU27aは、遊技球が始動口センサSE1によって検知された際に出力される始動入賞信号を入力すると、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値をRAM27cから読み出し、RAM27cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU27aは、特図ゲームの開始直前に、RAM27cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM27bに記憶されている大当り判定値を比較して大当り判定を行う。大当り判定の結果が肯定の場合(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致の場合)、メインCPU27aは、大当りを決定する。尚、本実施形態では、大当り判定用乱数の取り得る数値を0〜199(全200とおりの整数)としている。そして、メインCPU27aは、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた1個の大当り判定値(本実施形態では、7)を用いて、大当りの抽選確率を200分の1として大当り判定を行う。前記大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU27aは、図5に示す特別図柄大当り設定処理を実行する。一方、前記大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU27aは、図6に示す特別図柄はずれ設定処理を実行する。
【0037】
次に特別図柄大当り設定処理について図5に従って説明する。メインCPU27aは、特図ゲームが大当りとなったことを示す大当りフラグに1をセットする(ステップS1)。次に、メインCPU27aは、RAM27cに格納されている大当り図柄用乱数の値から可変表示器20に最終的に停止させる図柄(停止特図左、中、右)を決定する(ステップS2)。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止特図左、停止特図中及び停止特図右(各停止特図は同一種類)とする。この決定した停止特図左、停止特図中、停止特図右が、可変表示器20(特別図柄表示領域H1)において左特図、中特図、右特図として最終的に導出される。
【0038】
そして、メインCPU27aは、特図変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルとして大当り演出用のテーブルL1を設定する(ステップS3)。メインCPU27aは、RAM27cから変動パターン振分乱数を取得する。そして、メインCPU27aは、現在の遊技状態が時短状態であることを示す変動時間短縮フラグ(以下、単に「時短フラグ」という)に1がセットされているか否かを判定することにより遊技状態を確認する。さらに、メインCPU27aは、遊技状態が通常状態であれば、通常状態が開始されてから(即ち、時短状態が終了してから)行われた特図ゲームの回数が所定回数以上であることを示すリーチ選択フラグに1がセットされているか否かを判定することにより、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かを確認する。そして、メインCPU27aは、大当り演出用のテーブルL1に基づいて大当り変動パターンと変動パターン振分乱数との対応付けを確認して、確認した遊技状態、行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否か、及び取得した変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ステップS4)。そして、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づき時短付与回数を決定し、RAM27cに記憶されている累積付与期間としての時短累積記憶数に当該時短付与回数の値を加算する(ステップS5)。時短累積記憶数とは、大当り遊技状態終了後に時短状態を付与して何回特図ゲームを行わせるかを示す値である。従って、時短累積記憶数に特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を加算することにより、大当り遊技状態終了後に付与される時短状態の期間が長くなることとなる。例えば、ステップS5において、特図変動パターンとして特図変動パターンP1を決定した場合、メインCPU27aは、時短累積記憶数に特図変動パターンP1に対応した時短付与回数の値「20」を加算するので、大当り遊技状態終了後に付与する時短状態の期間が20回の特図ゲーム分だけ長くなることとなる。また、時短累積記憶数には、電源投入時から最初の大当り遊技状態開始時までの間、又は大当り遊技状態終了後から次の大当り遊技状態開始時までの間に決定した時短付与回数が累積されるようになっている。尚、パチンコ機10の電源投入時又は大当り遊技状態終了時、時短累積記憶数には0が設定されるようになっている。
【0039】
また、遊技状態が通常状態である場合、通常状態に移行してから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上か否かにより、特図変動パターンP1,P2に対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更している。このため、ステップS4の処理で、通常状態で行なわれた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合より、所定回数以上の場合の方が特図変動パターンP2を決定する確率が高確率となる。そして、特図変動パターンP2に対応付けた時短付与回数は、特図変動パターンP1に対応付けた時短付与回数よりも多くしている(図4(d)参照)。従って、通常状態にて行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに特図ゲームを行う場合、メインCPU27aは、ステップS5の処理において、所定回数未満のときに特図ゲームを行う場合よりも回数の多い時短付与回数を対応付けた特図変動パターンを選択しやすくなっているので、多くの時短付与回数を加算しやすくなっている。
【0040】
次に、特別図柄はずれ設定処理について図6に従って説明する。
まず、メインCPU27aは、現在の遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグが1であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=1の場合)、遊技状態が時短状態であるため、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いるリーチ判定値を決定するための判定値テーブルとして判定値テーブルR1を設定する(ステップS12)。また、ステップS11の判定結果が否定の場合(時短フラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かを判定するために、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上であることを示すリーチ選択フラグが0であるか否か判定する(ステップS13)。つまり、メインCPU27aは、ステップS13の処理によって、今回行う特図ゲームが、通常状態が開始されてから所定回数を越える特図ゲームであるか否かを判定するために、リーチ選択フラグが0か否か判定する。ステップS13の判定結果が肯定の場合(リーチ選択フラグ=0の場合)、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のため、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いる判定値テーブルとして判定値テーブルR2を設定する(ステップS14)。また、ステップS13の判定結果が否定の場合(リーチ選択フラグ≠0の場合)、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のため、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いる判定値テーブルとして判定値テーブルR3を設定する(ステップS15)。
【0041】
そして、ステップS12,ステップS14又はステップS15の処理を終了すると、メインCPU27aは、リーチ判定用乱数を取得する(ステップS16)。続いて、メインCPU27aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、設定した判定値テーブルから特定されるリーチ判定値と一致するか否か判定する(ステップS17)。例えば、設定した判定値テーブルが判定値テーブルR2の場合、メインCPU27aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、判定値テーブルR2から特定されるリーチ判定値「7,13,23,31,43」の何れかと一致するか否か判定する。
【0042】
そして、ステップS17の判定結果が肯定の場合(リーチ判定値と一致する場合)、メインCPU27aは、リーチを決定する。リーチの決定がなされると、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値から停止特図を決定する(ステップS18)。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止特図左及び停止特図右(停止特図左,右は同一種類)とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止特図中とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、停止特図左と停止特図中が一致しないように停止特図中を決定する。そして、メインCPU27aは、特図変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルとしてはずれリーチ演出用のテーブルL2を設定する(ステップS19)。メインCPU27aは、変動パターン振分乱数を取得し、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ステップS20)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンに基づいて時短付与回数を決定し、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数に当該時短付与回数を加算し(ステップS21)、特別図柄はずれ設定処理を終了する。
【0043】
例えば、ステップS20において、特図変動パターンとして特図変動パターンP4を決定した場合、メインCPU27aは、時短累積記憶数に特図変動パターンP4に対応した時短付与回数の値「5」を加算することとなる。このようにはずれリーチ演出用の特図変動パターンP3,P4に基づいて特図ゲームが行われたとき、メインCPU27aは、特図変動パターンP3,P4に対応する時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。このため、大当りとなる特図ゲームが行われるまでにはずれリーチの特図ゲームが何回も行われれば、それだけ多くの時短付与回数が時短累積記憶数に累積されてRAM27cに記憶されることとなる。
【0044】
一方、ステップS17の判定結果が否定の場合(リーチ判定値と一致しない場合)、メインCPU27aは、はずれを決定する。はずれの決定がなされると、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値、及びはずれ右図柄用乱数の値から停止特図を決定する(ステップS22)。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止特図左とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止特図中とし、前記はずれ右図柄用乱数の値を停止特図右とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、停止特図左と停止特図右が一致しないように停止特図右を決定する。続いて、メインCPU27aは、特図変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルとしてはずれ演出用のテーブルL3を設定する(ステップS23)。そして、メインCPU27aは、変動パターン振分乱数を取得し、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ステップS24)。メインCPU27aは、ステップS21の処理を実行し、特別図柄はずれ設定処理を終了する。
【0045】
以上のように説明した特別図柄はずれ設定処理のステップS11〜ステップS15の処理により、遊技状態が時短状態であるか否か、また、通常状態である場合はその通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上か否かで、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いられる判定値テーブルR1〜R3を変更している。従って、ステップS17のリーチ判定において、メインCPU27aは、遊技状態及び通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数によって、リーチ確率を変更するようになっている。具体的には、遊技状態が時短状態の場合、判定値テーブルR1が設定されるので、メインCPU27aは、リーチ確率を1/20(判定値テーブルR1から特定されるリーチ判定値の数「4」をリーチ判定用乱数の総数「80」で割った値)として抽選を行う。また、通常状態であって、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合、メインCPU27aは、リーチ確率を1/16(判定値テーブルR2から特定されるリーチ判定値の数「5」をリーチ判定用乱数の総数「80」で割った値)として抽選を行う。また、通常状態であって、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上の場合、メインCPU27aは、リーチ確率を1/10(判定値テーブルR3から特定されるリーチ判定値の数「8」をリーチ判定用乱数の総数「80」で割った値)として抽選を行う。即ち、通常状態であって、その通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上である場合のリーチ確率は、所定回数未満の場合のリーチ確率よりも高く設定されている。また、通常状態であって、その通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上である場合のリーチ確率は、時短状態のリーチ確率よりも高く設定されている。また、通常状態であって、その通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満である場合のリーチ確率は、時短状態のリーチ確率よりも高く設定されている。
【0046】
そして、本実施形態の特定遊技付与条件は、特図変動パターンP1〜P4に基づいて特図ゲームを行うことであるため、リーチ確率を変更することにより、特定遊技付与条件が成立する確率を変更することとなる。本実施形態では、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のときよりも、所定回数以上のときに特図ゲームを行う方が、リーチ確率が高確率となっているので、それに伴い、特定遊技付与条件が成立する確率が高確率になっている。また、時短状態のときに特図ゲームを行うよりも、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに特図ゲームを行う方が、リーチ確率が高確率となっているので、それに伴い、特定遊技付与条件が成立する確率が高確率になっている。そして、時短状態のときに特図ゲームを行うよりも、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のときに特図ゲームを行う方が、リーチ確率が高確率となっているので、それに伴い、特定遊技付与条件が成立する確率が高確率になっている。従って、本実施形態において、メインCPU27aは、特定遊技付与条件が成立する確率の変更を行う変更手段となる。尚、所定回数として大当り判定が肯定判定される確率の逆数を設定し、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かによってリーチ確率を変更するようにしたのは、一般的に遊技者は、大当りの抽選確率の逆数に相当する回数の特図ゲームを行えば、1回の大当りを得られるのではないかと期待しているからである。そして、遊技者は、大当りの抽選確率の逆数に相当する回数を境にして、大当りとなるのが遅い(又はなかなか大当りにならない)と強く感じるからである。そのため、所定回数以降の特図ゲームを行う場合に、何らかの利益を遊技者に与えることは、大当りとなるのが遅いと感じる遊技者に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0047】
また、遊技状態が通常状態である場合、通常状態に移行してから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上か否かにより、特図変動パターンP3,P4に対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更している(図4(b)参照)。このため、ステップS20の処理で、通常状態で行なわれた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合より所定回数以上の場合の方が特図変動パターンP4を決定する確率が高確率となる。そして、特図変動パターンP4に対応付けた時短付与回数は、特図変動パターンP3に対応付けた時短付与回数よりも多くしている(図4(d)参照)。従って、通常状態にて行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに特図ゲームを行う場合、メインCPU27aは、ステップS5の処理において、所定回数未満のときに特図ゲームを行う場合よりも、結果的に時短累積記憶数に回数の多い時短付与回数を加算する可能性が高くなるようになっている。尚、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6に対応付けられた時短付与回数は共に0であるので、ステップS21の処理にて当該時短付与回数を時短累積記憶数に加算しても、実質的には時短状態が付与される期間が長くならないようになっている。
【0048】
そして、特別図柄大当り設定処理のステップS5又は特別図柄はずれ設定処理のステップS21の処理により、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づいて時短付与回数を決定し、当該時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。これにより、メインCPU27aは、特定遊技付与条件を満たす毎に(本実施形態では、特定の特図変動パターンP1〜P4に基づいて特図ゲームを行う毎に、即ち、特定の演出内容の特図ゲームを行う毎に)、時短付与回数を決定し、当該時短付与回数を累積して、時短累積記憶数としてRAM27cに記憶する。この結果、特図ゲームを多く行って特定遊技付与条件を多く成立させることで、大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されて行われる特図ゲームの回数を多くすることができる。従って、本実施形態のメインCPU27aは、時短状態を付与する時短付与回数を決定する期間決定手段となる。また、本実施形態のRAM27cは、メインCPU27aが時短付与回数を決定する毎に該時短付与回数を累積し、時短累積記憶数として記憶する記憶手段となる。
【0049】
そして、特別図柄大当り設定処理又は特別図柄はずれ設定処理にて前記停止特図及び特図変動パターンを決定したメインCPU27aは、表示制御基板28(サブCPU28a)に対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU27aは、最初に特図変動パターンを指定すると共に特図の変動開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力する。次に、メインCPU27aは、停止特図左を指定する左特図指定コマンド、停止特図右を指定する右特図指定コマンド、停止特図中を指定する中特図指定コマンドを順次出力する。その後に、メインCPU27aは、指定した特図変動パターンに定められている演出時間の経過時に、各列の特図の停止を指示する全特図停止コマンドを出力する。それと共に、メインCPU27aは、図7に示す変動停止設定処理を実行する。この変動停止設定処理について図7に従って説明する。
【0050】
まず、メインCPU27aは、大当りフラグが1であるか否か判定する(ステップS31)。ステップS31の判定結果が肯定の場合(大当りフラグ=1の場合)、メインCPU27aは、時短フラグが1であるか否か判定する(ステップS32)。ステップS32の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=1の場合)、遊技状態が時短状態であることから、メインCPU27aは、時短状態を付与して行う特図ゲームの残り回数を示す変動時間短縮中変動回数(以下、単に「時短中変動回数」という)から1減算(―1)して、RAM27cに記憶する(ステップS33)。本実施形態では、時短中変動回数に基づいて特図ゲームが行われる期間が、時短状態を付与する所定期間となる。
【0051】
次に、メインCPU27aは、時短中変動回数の値が0よりも大きいか否か判定する(ステップS34)。ステップS34の判定結果が肯定の場合(時短中変動回数>0の場合)、メインCPU27aは、時短中変動回数を時短累積記憶数に加算してRAM27cに記憶する(ステップS35)。即ち、時短状態中に大当りとなり、時短状態を付与して行われることが決定している特図ゲームが残存している場合、メインCPU27aは、ステップS35の処理において、その大当りとなる特図ゲームが終了する際、大当り遊技状態終了後に残り回数を繰り越すために、時短中変動回数の値を時短累積記憶数に加算している。
【0052】
そして、ステップS35の処理が終了すると、メインCPU27aは、大当りフラグ、リーチ選択フラグ、時短フラグ、時短中変動回数、及び通常時変動回数に0をセットし(ステップS36)、変動停止設定処理を終了する。尚、通常時変動回数は、通常状態となってから(時短状態が終了してから)の特図ゲームが行われた回数を示す値であり、通常状態における特図ゲームが終了する際に、1加算されるようになっている。例えば、通常状態が終了してから201回目の特図ゲームの開始時、通常時変動回数には、200が記憶されていることとなり、201回目の特図ゲームの終了時(202回目の特図ゲーム開始時)には、201が記憶されていることとなる。一方、ステップS32の判定結果が否定の場合(時短フラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、通常状態であることからそのままステップS36の処理に移行する。また、ステップS34の判定結果が否定の場合(時短中変動回数=0の場合)、メインCPU27aは、時短累積記憶数に加算する時短中変動回数が0であることから、そのままステップS36の処理に移行する。
【0053】
一方、ステップS31の判定結果が否定の場合(大当りフラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、時短フラグが1であるか否か判定する(ステップS37)。ステップS37の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=1の場合)、メインCPU27aは、時短状態が付与された特図ゲームが行われたため、時短中変動回数から1減算(―1)し、RAM27cに記憶する(ステップS38)。そして、メインCPU27aは、時短中変動回数が0よりも多いか否か判定する(ステップS39)。ステップS39の判定結果が肯定の場合(時短中変動回数>0の場合)、メインCPU27aは、時短状態を付与して行う特図ゲームが残っているため、そのまま変動停止設定処理を終了する。また、ステップS39の判定結果が否定の場合(時短中変動回数=0の場合)、メインCPU27aは、時短状態を付与して行われる特図ゲームが残っていないため、時短フラグに0をセットする(ステップS40)。そして、メインCPU27aは、時短状態の終了を指示する時短終了指定信号を設定し(ステップS41)、変動停止設定処理を終了する。
【0054】
一方、ステップS37の判定結果が肯定の場合(時短フラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、リーチ選択フラグが0であるか否か判定する(ステップS42)。ステップS42の判定結果が肯定の場合(リーチ選択フラグ=0の場合)、通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数(通常時変動回数)が所定回数以上でないため、メインCPU27aは、通常時変動回数に1加算(+1)する(ステップS43)。そして、メインCPU27aは、当該通常時変動回数が所定回数(本実施形態の場合は、200回)以上であるか否か判定する(ステップS44)。ステップS44の判定結果が肯定の場合(通常時変動回数が所定回数以上の場合)、メインCPU27aは、通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上であることを示すリーチ選択フラグに1をセットする(ステップS45)。そして、メインCPU27aは、時短累積記憶数を報知するために時短累積記憶数報知処理を実行する(ステップS46)。具体的には、メインCPU27aは、時短累積記憶数がRAM27cに記憶されているか否か判定し、記憶されていると判定した場合、時短累積記憶数を報知させるための累積数通知信号を表示制御基板28(サブCPU28a)に出力する。そして、メインCPU27aは、時短累積記憶数報知処理を終了すると、変動停止設定処理を終了する。尚、ステップS42の判定結果が否定の場合(リーチ選択フラグ≠0の場合)、及びステップS44の判定結果が否定の場合(通常時変動回数が所定回数未満の場合)、メインCPU27aは、そのままステップS46を実行して、変動停止設定処理を終了する。一方、表示制御基板28は、該累積数通知信号を入力すると、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数の報知するように可変表示器20の表示内容を制御する。
【0055】
尚、ステップS41にて時短終了指定信号を設定して変動停止設定処理を終了すると、メインCPU27aは、変動停止設定処理終了後、表示制御基板28に対して時短終了指定信号を出力する。表示制御基板28は、時短終了指定信号を入力すると、時短状態が付与されてから行われている時短状態中である旨の報知(例えば、背景を変更する、「時短中」との文字列を表示する等)を終了するように可変表示器20の表示内容を制御する。
【0056】
以上説明したように、このステップS42〜ステップS43の処理により、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が通常時変動回数に示されることとなる。また、ステップS44及びステップS45の処理により、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かの判定結果がリーチ選択フラグに示されることとなる。従って、本実施形態では、メインCPU27aが、大当り遊技状態が付与されるまでに、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数(通常時変動回数)を計測する計測手段となる。また、通常時変動回数の特図ゲームが終了するまでの期間が、遊技実行期間となる。また、メインCPU27aは、特別図柄はずれ設定処理のステップS13を行うことにより、通常時変動回数の特図ゲームが終了するまでの期間が、所定回数の特図ゲームが終了するまでの期間を越えたか否かを判定する期間判定手段となる。即ち、所定回数の特図ゲームが行われた場合にリーチ選択フラグが1にセットされることから、前記ステップS13を肯定判定したときには所定回数の特図ゲームが終了するまでの期間を越えたことを判定したこととなる。そして、前記所定回数(本実施形態では200回)の特図ゲームが終了するまでの期間が、予め定めた設定期間となる。
【0057】
以上の変動停止設定処理により、メインCPU27aは、大当り遊技状態終了後から時短中変動回数の特図ゲームが終了するまで、又は、時短状態中に大当りとなる場合は、大当りとなる特図ゲームが終了するまで、時短状態を付与するようになっている。そして、大当り判定を肯定判定した場合、メインCPU27aは、特図ゲーム終了後に大当り遊技状態に係る処理を実行する。そして、当該大当り遊技状態を終了する際、メインCPU27aは、図8に示す大当り終了処理を実行するようになっている。大当り終了処理について図8に従って説明する。
【0058】
まず、メインCPU27aは、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数を時短中変動回数にセットして、RAM27cに記憶する(ステップS52)。これにより、大当り遊技状態が開始される前までに決定された時短付与回数を累積して記憶された時短累積記憶数が大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されて行われる特図ゲームの回数となる。そして、メインCPU27aは、時短累積記憶数に0をセットする(ステップS53)。従って、本実施形態のメインCPU27aは、時短累積記憶数を時短中変動回数に設定した場合にRAM27cに記憶されている時短累積記憶数を消去する消去手段となっている。次に、メインCPU27aは、時短状態を付与するため、時短フラグに1をセットする(ステップS54)。そして、メインCPU27aは、時短状態の開始を指示する時短開始指定信号を設定し(ステップS55)、大当り終了処理を終了する。これにより、メインCPU27aは、大当り遊技状態終了後、時短状態を付与することとなる。従って、本実施形態では、メインCPU27aが、遊技者に有利となる特定遊技状態(時短状態、作動時間延長状態)を付与する特定遊技付与手段となる。
【0059】
尚、大当り遊技状態終了後、メインCPU27aは、ステップS55の処理で設定した時短開始指定信号を表示制御基板28(サブCPU28a)に対して出力する。そして、時短開始指定信号を入力した表示制御基板28(サブCPU28a)は、時短状態中である旨を報知するように可変表示器20の表示内容を制御するようになっている。そして、この時短状態中である旨の報知は、表示制御基板28(サブCPU28a)が時短終了指定信号を入力するまで継続される。
【0060】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、リーチ確率(即ち、特定遊技付与条件が成立する確率)が変更される様子及び各種記憶数(時短中変動回数、時短累積記憶数、通常時変動回数)の履歴について図9に基づき説明する。尚、図9では、時短中変動回数をJK、時短累積記憶数をJR、通常時変動回数をTKと示す。図9(a)は、通常状態が開始されてから199回目の特図ゲームが行われてから、202回目の特図ゲームで大当りとなり、その後、時短状態が付与される場合について例示している。また、図9(a)に示すように、199回目の特図ゲーム開始時において、時短中変動回数の値は0、時短累積記憶数の値は100、通常時変動回数の値は198であるものとする。また、199回目〜201回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったものとする一方、202回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができたものとして説明する。
【0061】
図9(a)に示すように、メインCPU27aは、199回目の特図ゲーム開始前に、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったために、リーチ判定を行う。メインCPU27aは、判定値テーブルとして判定値テーブルR2を設定し、リーチ確率を1/16としてリーチ判定を行う。このとき、リーチ判定用乱数の値として、判定値テーブルR2から特定されるリーチ判定値と一致する値を取得したものとして説明する。すると、メインCPU27aは、リーチ判定を肯定判定するので、変動パターン振分乱数を取得して、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ここでは、特図変動パターンP3を決定したものとする)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP3に対応付けた時短付与回数を取得し、時短累積記憶数に加算する(時点F0、F1)。その後、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP3に基づいて199回目の特図ゲームを行う。
【0062】
200回目の特図ゲームも199回目の特図ゲームと同様にして、メインCPU27aは、処理をする(時点F1、F2参照)。そして、201回目の特図ゲーム開始前に、メインCPU27aは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったために、リーチ判定を行う。メインCPU27aは、通常時変動回数の値が200となりリーチ選択フラグに1がセットされたことから、判定値テーブルとして判定値テーブルR3を設定し、リーチ確率を1/10としてリーチ判定を行う。このとき、リーチ判定用乱数の値として、判定値テーブルR3から特定されるリーチ判定値と一致する値を取得したものとして説明する。すると、メインCPU27aは、リーチ判定を肯定判定するので、変動パターン振分乱数を取得して、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ここでは、特図変動パターンP4を決定したものとする)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP4に対応付けた時短付与回数を取得し、時短累積記憶数に加算する(時点F2、F3参照)。その後、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP4に基づいて特図ゲームを行う。
【0063】
そして、202回目の特図ゲーム開始前に、メインCPU27aは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができたために、特別図柄大当り設定処理を実行し、特図変動パターンを決定する(ここでは、特図変動パターンP1を決定したものとする)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP1に対応する時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。また、メインCPU27aは、変動停止設定処理(図7)を実行して、通常時変動回数に0をセットする(時点F4参照)。そして、202回目の特図ゲームが終了すると、大当り遊技状態に移行する。その大当り遊技状態が終了する前に、メインCPU27aは、大当り終了処理を実行し(図8)、時点F4(JK=0、JR=127、TK=0)における時短累積記憶数を時短中変動回数として設定すると共に、時短累積記憶数を消去する(時点F5(JK=127、JR=0、TK=0)参照)。そして、大当り遊技状態が終了すると、メインCPU27aは、時短状態を付与する。
【0064】
この時短状態が付与された状態で、特別図柄はずれ設定処理でリーチ判定が行われると、メインCPU27aは、判定値テーブルとして判定値テーブルR1を設定し、リーチ確率を1/20としてリーチ判定を行う。また、特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、変動停止設定処理において、時短中変動回数を1減算する(時点F5、F6参照)。一方、時短状態を付与している間に特図ゲームが行われても、メインCPU27aは、通常時変動回数に1加算しないようになっている。そして、メインCPU27aは、時短中変動回数の特図ゲームを行うまで、又は時短中変動回数の特図ゲームを行う前に大当りとなる特図ゲームを行う場合は、その大当りとなる特図ゲームを行うまで時短状態を付与する。
【0065】
一方、図9(b)には、時短状態の付与を終了して通常状態に移行する場合のリーチ確率が変更される様子及び各種記憶数の履歴について例示したものである。図9(b)で行われる特図ゲームでは、何れも大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったものとして説明する。
【0066】
図9(b)に示すように、時短状態が付与されているときであっても、特定遊技付与条件が成立する特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、次の大当り遊技状態終了後に時短状態を付与するために、特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を累積し、時短累積記憶数として記憶する(時点C0〜C4参照)。それと共に、メインCPU27aは、時短状態中に特図ゲームを行うたびに、時短中変動回数を1減算する。その一方、メインCPU27aは、通常時変動回数に1加算しないようになっている。また、メインCPU27aは、時短状態が付与されている間に、リーチ判定を行う際、判定値テーブルとして判定値テーブルR1を設定し、リーチ確率を1/20としてリーチ判定を行う。
【0067】
そして、時点C4に示すように、時短中変動回数の値が0(JK=0)になると、メインCPU27aは、変動停止設定処理のステップS40を実行して、時短状態を終了する。そして、時短状態が終了して通常状態が開始されると、メインCPU27aは、特別図柄はずれ設定処理において、判定値テーブルとして判定値テーブルR2を設定し、リーチ確率を1/16としてリーチ判定を行う(時点C4〜C6参照)。それと共に通常状態が開始されると、メインCPU27aは、それ以後、特図ゲームを行うたびに通常時変動回数に1加算する。
【0068】
一方、図9(c)には、時短中変動回数の値が0で、時短累積記憶数の値が20のときから、大当り遊技状態が終了して、特図変動パターンP6に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP4に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP2に基づく特図ゲームが順次行われた場合のリーチ確率が変更される様子及び各種記憶数の履歴を例示する。
【0069】
図9(c)に示すように、時短状態が付与されているときであっても、特定遊技付与条件を満たす特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、次の大当り遊技状態終了後に時短状態を付与するために、特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を累積し、時短累積記憶数として記憶する(時点D1〜D3参照)。それと共に、メインCPU27aは、時短状態中に特図ゲームを行うたびに、時短中変動回数を1減算する。そして、時短状態中に大当りとなる特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、特別図柄大当り設定処理(図5)にて決定した時点D3における時短付与回数を時短累積記憶数に加算すると共に、変動停止設定処理(図7)にて時点D4における残り回数を示す時短中変動回数を時短累積記憶数に加算する。即ち、時点D4において、メインCPU27aは、時点D3における時短中変動回数(JK=18)から1減算した時短中変動回数(JK=17)と、特図変動パターンP2対応した時短付与回数(40回)と、時点D3における時短累積記憶数(JR=5)を加算した数値を、時点D4における時短累積記憶数(JR=62)とする。
【0070】
そして、メインCPU27aは、大当り遊技状態が終了する際、大当り終了処理により、時点D4における時短累積記憶数(JR=62)を時点D5における時短中変動回数に設定し、その後、時短累積記憶数に0をセットする(時点D5参照)。そして、2回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU27aは、1回目の大当り遊技状態終了後から2回目の大当り遊技状態までの間で累積した時短付与回数に、繰り越した時短中変動回数の残り回数を加算した回数の特図ゲームを行うまで、又は大当りとなる特図ゲームを行うまで時短状態を付与する。
【0071】
以上詳述したように、本実施形態は、以下に示す効果を得ることができる。
(1)通常状態に移行してから他の遊技状態に移行せずに、行われた特図ゲームの回数が所定回数以上である場合に、リーチ確率、即ち、時短付与回数を決定するための特定遊技付与条件が成立する確率を高確率に変更した。このため、遊技を継続させることに対して特典を与えることができる。例えば、本実施形態のように、所定回数を200回に設定した場合には、201回目以降の特図ゲームにおいて特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態が遊技者にさらに有利な状態、即ち、多くの回数で付与される可能性が生じる。従って、長期間大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0072】
(2)特定の特図変動パターンP1〜P4に基づき特図ゲームが行われ(即ち、特定遊技付与条件が成立し)、時短状態を付与する時短付与回数が決定されても、メインCPU27aは、大当り遊技状態が終了したことを契機に特定遊技状態を付与する。このため、特定遊技付与条件が成立するたびに時短状態を付与するパチンコ機と異なり、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。また、メインCPU27aは、特定遊技付与条件が成立する毎に時短付与回数を決定し、RAM27cに当該時短付与回数を累積して、時短累積記憶数として記憶する。そして、メインCPU27aは、この時短累積記憶数を時短中変動回数に設定し、当該時短中変動回数に応じて時短状態を大当り遊技状態が終了したことを契機に付与する。このため、大当り表示結果が導出されるまでに行われる特図ゲームの回数が多くなれば特定遊技付与条件も多く成立することとなり、大当り遊技状態終了後に付与される時短状態の時短中変動回数が多くなる。従って、遊技者が自らの力で特定遊技付与条件を成立させ、時短累積記憶数に累積させた時短状態を開始させたいという気持ちを抱かせることにより、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0073】
(3)時短状態中に大当りとなる特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、変動停止設定処理にて残り回数を示す時短中変動回数を時短累積記憶数に加算する。これにより、時短状態中に大当り表示結果が導出された場合、時短中変動回数を、大当り遊技状態終了後に繰り越すことができる。このため、大当り表示結果が導出された場合に時短状態が付与される回数が残っていたとき、当該残り回数が付与されないという遊技者の不利益を防止できる。また、時短状態中に大当り表示結果が導出された為に次の大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されないという事態を回避することができる。従って、遊技者に当該大当り遊技状態終了後に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0074】
(4)各特図変動パターン毎に時短付与回数をそれぞれ対応付け、そして、各特図変動パターンに対応付けた変動パターン振分乱数の値を通常状態で行われた特図ゲームの回数が所定回数以上行われたか否かにより変更した。このため、通常状態で行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに決定される特図変動パターンは、所定回数未満のときよりも時短付与回数の多い特図変動パターンが選択されやすくなっている。これにより、通常状態中に特定遊技付与条件を何度も成立させなくても、時短累積記憶数を多くすることができる。このため、長期間に亘って大当り遊技状態が付与されなくても、次に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0075】
(5)表示制御基板28(サブCPU28a)は、通常変動中、変動停止設定処理が終了する毎に、即ち、特図ゲームが終了する毎に、主制御基板27から累積数通知信号を入力し、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数を報知するように可変表示器20の表示内容を制御する。このため、大当り遊技状態が終了したことを契機に時短状態がどれだけ付与されるかを知らせることができ、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0076】
(6)メインCPU27aは、時短状態が終了してから、即ち、通常状態が開始してから通常時変動回数を計測し、その通常時変動回数が所定回数以上となったときに、リーチ選択フラグを設定して、リーチ確率を変更するようにした。このため、大当り遊技状態が付与される迄に時間(特図ゲームの回数)を要した遊技者と時間を要しなかった遊技者とを平等に扱うことができる。即ち、大当り遊技状態が付与される迄に時間を要した場合には、該大当り遊技状態が付与される迄の間、特定遊技付与条件が成立する回数も多く、大当り遊技状態終了後、時短状態が多くの特図ゲームが行われる間に付与される可能性が高い。そのため、大当り遊技状態終了後、時短状態が付与されている特図ゲームが行われる場合も含めて通常時変動回数を計測すると、時間を要した場合には容易に所定回数を越えることが予想され、時間を要せずに大当り遊技状態を得た遊技者に不利益感を与えることになる。従って、メインCPU27aが、時短状態終了後に通常時変動回数を計測することにより、このような不利益感をなくし、遊技者を平等に扱うことができる。
【0077】
(7)大当り演出用の特図変動パターンP1,P2に対応付けた時短付与回数を1以上に設定した。このため、大当り遊技状態終了後必ず時短状態が付与されることとなり、大当り遊技状態が終了しても遊技を継続させる意欲を遊技者に持たせることができる。
【0078】
(8)RAM27cは時短状態中に決定された時短付与回数を累積して、時短累積記憶数として記憶し、メインCPU27aは、次回の大当り遊技状態が終了したことを契機に当該時短状態中に記憶した時短累積記憶数に基づいて新たな時短状態を付与する。このため、時短状態が終了した際に、時短累積記憶数を記憶していることが可能となり、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0079】
(第二実施形態)
次に、本発明を具体化した第二実施形態を説明する。尚、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。本実施形態のパチンコ機10の制御構成は、第一実施形態の制御構成と基本的に同じであり、図3に示すとおりである。
【0080】
第二実施形態における特別図柄はずれ設定処理について図10に従って説明する。尚、図10は、第二実施形態における特別図柄はずれ設定処理において特徴となる部分(第一実施形態の特別図柄はずれ設定処理と異なる部分)を中心に図示し、図6と同じ処理が行われる一部の処理(ステップS11〜ステップS19、ステップS22,ステップS23)については省略している。
【0081】
特別図柄はずれ設定処理のステップS20又はステップS24の処理を終了した後、図10に示すように、メインCPU27aは、遊技状態が時短状態であるか否か判定するために、時短フラグが0であるか否か判定する(ステップS71)。ステップS71の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=0の場合)、通常状態中であることから、メインCPU27aは、ステップS21の処理を行い、特別図柄はずれ設定処理を終了する。
【0082】
一方、ステップS71の判定結果が否定の場合(時短フラグ≠0の場合)、時短状態中であることから、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づいて時短付与回数を決定して、時短累積記憶数に加算せずに、時短中変動回数に加算し(ステップS72)、特別図柄はずれ設定処理を終了する。即ち、メインCPU27aは、ステップS72において、現在の時短状態が長く付与されるように、時短付与回数を時短中変動回数に加算するようになっている。
【0083】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、時短状態が付与される態様を図11に基づき説明する。図11には、時短中変動回数の値が0で、時短累積記憶数の値が20のときから、大当り遊技状態を終了して、特図変動パターンP6に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP4に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP3に基づく特図ゲームが順次行われた場合の各種記憶数の履歴を例示する。尚、図11では、時短中変動回数をJK、時短累積記憶数をJR、通常時変動回数をTKと示す。
【0084】
図11に示すように、時短状態が付与されているときに、特図ゲームが行われると、特図ゲームが行われる毎に時短中変動回数が1減算される(時点E1、E2参照)。そして、時短状態が付与されているときに、特定遊技付与条件を満たす特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、現在の時短状態を長く付与するために、特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を時短中変動回数に累積して、記憶する(時点E3、E4参照)。即ち、時短状態が付与されているときに、特定遊技付与条件を満たす特図ゲームが行われると、時短中変動回数は、1減算された上に、時短付与回数が加算されることとなる。そして、メインCPU27aは、時短中変動回数が0となるまで、又は大当りとなるまで時短状態を付与して特図ゲームを行う。
【0085】
以上詳述したように、本実施形態は、前記第一実施形態の効果(1)〜(7)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(9)メインCPU27aは、時短状態中に時短付与回数を取得した場合、該時短付与回数を時短中変動回数に加算して、時短中変動回数に累積するようにした。このため、時短状態中に、遊技者自らの力で時短状態が付与される期間を引き延ばすことができる。従って、時短状態に対する興趣の向上を図ることができる。
【0086】
(第三実施形態)
次に、本発明を具体化した第三実施形態を説明する。尚、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。本実施形態のパチンコ機10の制御構成は、第一実施形態の制御構成と基本的に同じであり、図3に示すとおりである。
【0087】
第三実施形態において、特図変動パターンP1〜P6に対応付ける時短付与回数は、遊技状態及び通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かによって異ならせている(図12参照)。具体的には、通常状態であって、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上の場合、遊技状態が時短状態である場合又は通常状態にて行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合に対応付ける時短付与回数の2倍の値を、時短付与回数として変動パターンP1〜P6に対応付けている。
【0088】
そして、第三実施形態のメインCPU27aは、特別図柄大当り設定処理のステップS5又は特別図柄はずれ設定処理のステップS21の処理において、時短付与回数を取得する際、特図変動パターン、時短フラグ及びリーチ選択フラグに基づいて時短付与回数を取得するようになっている。即ち、本実施形態では、通常状態であって、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上の場合に、特定遊技付与条件が成立したとき、メインCPU27aは、時短累積記憶数に加算する時短付与回数を時短状態時又は所定回数未満の場合に取得される時短付与回数の2倍にするようになっている。従って、本実施形態のメインCPU27aは、時短付与回数の変更を行う変更手段となる。
【0089】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、各種記憶数の履歴について図13に基づき説明する。尚、図13では、時短中変動回数をJK、時短累積記憶数をJR、通常時変動回数をTKと示す。図13には、通常状態が開始されてから199回目の特図ゲームが行われてから、202回目の特図ゲームで大当りとなり、その後、時短状態が付与される場合について例示したものである。また、図13に示すように、199回目の特図ゲーム開始時において、時短中変動回数の値は0、時短累積記憶数の値は100、通常時変動回数の値は198であるものとする。また、199回目〜201回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったものとする一方、202回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができたものとして説明する。
【0090】
図13に示すように、199回目の特図ゲーム開始前に特図変動パターンP3を決定すると、メインCPU27aは、遊技状態、リーチ選択フラグ及び決定した特図変動パターンP3から時短付与回数を決定する。具体的には、このとき、遊技状態は通常状態であり、リーチ選択フラグは0であるので、メインCPU27aは、時短付与回数として2回を取得し、時点G0(JK=0、JR=100、TK=198)における時短累積記憶数に加算する(時点G1(JK=0、JR=102、TK=199)参照)。
【0091】
そして、201回目の特図ゲーム開始前に特図変動パターンP3を決定すると、メインCPU27aは、遊技状態、リーチ選択フラグ及び決定した特図変動パターンP3から時短付与回数を決定する。このとき、遊技状態は通常状態であり、リーチ選択フラグは1であるので、メインCPU27aは、所定回数以下の場合における時短付与回数の2倍の値、即ち、4回を時短付与回数として取得し、時点G2(JK=0、JR=102、TK=200)における時短累積記憶数に加算する(時点G3(JK=0、JR=106、TK=201)参照)。
【0092】
そして、大当り遊技状態終了後、時短状態が付与されて最初の特図ゲーム開始前に特図変動パターンP3を決定すると、メインCPU27aは、遊技状態、リーチ選択フラグ及び決定した特図変動パターンP3から時短付与回数を決定する。具体的には、このとき、遊技状態は時短状態であり、リーチ選択フラグは0であるので、メインCPU27aは、時短付与回数として2回を取得し、時点G5(JK=146、JR=0、TK=0)における時短累積記憶数に加算する(時点G6(JK=145、JR=2、TK=0)参照)。
【0093】
以上詳述したように、本実施形態は、前記第一実施形態の効果(1)〜(8)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(10)通常時変動回数が所定回数以上か否かによって特図変動パターンに対応付ける時短付与回数を異ならせた。このため、特定の特図変動パターンP1〜P4に基づき何回もの特図ゲームが行われなくても、時短累積記憶数を多くすることができる。また、本実施形態における特定遊技付与条件(特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが行われること)は、一般的に成立するたびに時間を要する。そして、通常時変動回数が所定回数以上のときに時短付与回数を増やすことにより、特定遊技付与条件が同じ回数成立しても、通常時変動回数が所定回数未満のときより所定回数以上のときの方が時短累積記憶数を多くすることができるので、通常時変動回数が所定回数以上のときの方が時短累積記憶数を多くするための時間を短縮することができる。即ち、通常時変動回数が所定回数以上のときの方が時短累積記憶数を多くするための時間的な効率をよくすることができる。
【0094】
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態において、メインCPU27aは、時短付与回数を時短累積記憶数に加算する前に、時短付与回数を付与するか否か判定してもよい。このとき、メインCPU27aは、その判定結果が肯定の場合のみ時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。そして、メインCPU27aは、変動停止設定処理(図7)の時短累積記憶数報知処理(ステップS46)を行わないようにして、その時短累積記憶数を報知しないようにすればよい。この場合、メインCPU27aが、特定遊技付与条件が成立した場合に時短状態を付与するか否かを判定する付与判定手段となる。このようにすれば、特定遊技付与条件が成立したとしても(特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが行われても)、時短状態が付与されるとは限らないので、遊技者は大当り遊技状態が終了したことを契機に時短状態が付与される特図ゲームの回数を予測することができない。このため、時短状態が終了するまで、時短状態が付与されるか否かについて及び時短状態が付与されて行われる特図ゲームの回数について遊技者に関心を持たせることができる。
【0095】
○上記実施形態において、特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが1回行われる毎に時短付与回数を累積したが、特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが複数回行われること毎に、又は複数回連続して行われる毎に、時短付与回数を決定しても良い。
【0096】
○上記実施形態において、特定遊技付与条件が成立すると、大当り遊技状態終了後時短状態を付与したが、時短状態の代わりに特図ゲームが大当りとなる確率を高める特図ゲーム確率変動状態を付与しても良い。また、時短状態の代わりに、普図ゲームが普通当りとなる確率を高める普図ゲーム確率変動状態を付与しても良い。
【0097】
○上記実施形態では、メインCPU27aは、付与期間として時短状態を付与して行う特図ゲームの回数を決定していたが、時短状態を付与して行う普図ゲームの回数を決定しても良いし、また、時短状態を付与して行う付与時間を決定しても良い。
【0098】
○上記第二実施形態のステップS72の処理において、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づいて決定した時短付与回数を、時短累積記憶数及び時短中変動回数に加算してもよい。
【0099】
○上記実施形態では、大当り又ははずれリーチとなる特図ゲームが行われることにより、特定遊技付与条件が成立したとした。この別例として、特図ゲームにおいて大当りとなる可能性があることを事前に告げる大当り予告や、予め定められたキャラクタの出現が特図ゲーム中に行われたことにより、特定遊技付与条件が成立したとしてもよい。また、大当りの組み合わせとは異なる特定の特図組み合わせ(例えば、「121」のようなはずれリーチの組み合わせ、「123」のような所謂チャンス目)の表示が特図ゲーム中に行われたことにより、特定遊技付与条件が成立したとしてもよい。
【0100】
○上記実施形態では、変動パターン振分乱数の振り分けを変更することにより特定遊技付与条件が成立する確率を変更したが、特定遊技付与条件を緩和することにより成立する確率を変更してもよい。例えば、通常状態が開始されてから所定回数以上の特図ゲームが行われるときは、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6に対応付けられる時短付与回数を1以上にして、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6が選択されることによっても時短累積記憶数が累積されるようにしてもよい。
【0101】
○上記実施形態では、可変表示器20に時短状態が付与されたこと及び時短累積記憶数を報知させたが、装飾ランプ16、スピーカ17等の別の装置に報知させても良い。また、可変表示器20に報知をさせなくても良い。
【0102】
○上記実施形態では、0〜9までの数字を模した図柄が採用されているが、図柄の種類及び形態は任意に変更しても良い。例えば、1〜8までの8種類の数字を模した図柄でも良い。また、数字を模した図柄に代えて文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄などでも良い。
【0103】
○上記実施形態では、可変表示器20が液晶式で構成されているが、可変表示器20の種類は任意に変更しても良い。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)で構成しても良い。
【0104】
○上記実施形態では、所定回数として逆数を設定したが、予め定められた数値ならば、これに限らず、任意に変更しても良い。例えば、100回としても良い。
○上記第三実施形態では、通常時変動回数が所定回数以上か否かによって、時短付与回数を変更させると共にリーチ確率を変更したが、リーチ確率を変更しなくても良い。
【0105】
○上記実施形態では、通常状態が開始してから(時短状態が終了してから)、メインCPU27aは、通常時変動回数を計測したが、大当り遊技状態直後から通常時変動回数を計測するようにしても良い。
【0106】
○上記実施形態において、複数の異なる所定回数を設定し、通常時変動回数が複数の所定回数のうちいずれか1つの所定回数を越えるごとに、特定遊技付与条件が成立する確率(リーチ確率)を段階的に高確率にしても良い。また、第三実施形態においては、時短付与回数を段階的に多くしても良い。このように、所定回数を複数用意し、通常時変動回数が複数の所定回数のうちいずれか1つの所定回数を越えるごとに、リーチ確率を高確率に段階的に変更、又は時短付与回数を段階的に多くするので、遊技者に遊技を継続させる意欲をさらに持たせることができる。
【0107】
○上記実施形態において、メインCPU27aは、特定遊技付与条件が成立し、時短付与回数を取得する毎に、時短状態を付与して特図ゲームを行うようにしても良い。このように特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態を付与し、且つ、その特定遊技付与条件が成立する確率を通常時変動回数が所定回数以上のときに高確率にすることで、大当りとならずに長い間遊技が行われた場合、特定遊技付与条件が成立する回数が多くなり、時短状態が付与されやすくなる。また、特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態を付与し、且つ、その特定遊技付与条件が成立する毎に付与される時短付与回数を通常時変動回数が所定回数以上のときに増やすことで、大当りとならずに長い間遊技が行われた場合、時短回数が少ない特図変動パターンに基づく特図ゲームが行われることがなくなる。即ち、特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態が多くの特図ゲームで付与されるようになる。このため、大当りとならずに長い間遊技を行っていても、遊技者に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0108】
○上記実施形態において、メインCPU27aは、時短状態終了時から所定回数以上となる(所定回数に達する)まで通常時変動回数を計測していたが、計測する期間は大当り遊技状態終了後から次の大当り遊技状態開始までの期間ならば、これに限らない。例えば、メインCPU27aは、大当り遊技状態終了時から次の大当り遊技状態開始時まで通常時変動回数を計測しても良く、また、大当り遊技状態終了時から所定回数に達するまで通常時変動回数を計測しても良い。
【0109】
○上記実施形態において、メインCPU27aは、予め定めた特定図柄による大当りの組み合わせが表示されたときに、所定回数を変更するようにしても良い。例えば、大当りの組み合わせとして、[111]、[333]、[555]、[777]、[999]の何れかが表示されたとき、メインCPU27aが所定回数を200回から100回に変更しても良い。このようにすれば、大当りが表示されるときの図柄について関心を持たせることができ、遊技者の興趣を向上することができる。尚、この場合、メインCPU27aは、所定回数の変更を行う期間変更手段となる。
【0110】
○上記実施形態において、1回の大当り遊技状態後に付与する時短状態の特図ゲームの回数、即ち、時短中変動回数に上限を設けても良い。また、時短中変動回数に上限を設けたときに、大当り遊技状態終了時に時短累積記憶数がその上限を超えた値であった場合、ステップS53で時短累積記憶数に0をセットせず、次の大当り遊技状態終了後に時短状態を付与することができるように、持ち越すようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態終了時に、時短累積記憶数の値が120である場合、時短中変動回数には100が設定され、時短累積記憶数には20が残ることとなる。このように、時短累積記憶数を次の大当り遊技状態終了後に持ち越すことにより、遊技者はこの持ち越された時短累積記憶数に基づく時短状態を得ようとして、次の大当りへの意欲を継続することができる。
【0111】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームを行い、前記図柄変動ゲームで導出された表示結果が予め定めた大当り表示結果になった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態が付与され、該大当り遊技状態が付与されていない遊技状態中に前記大当り遊技状態とは異なる遊技者に有利な特定遊技状態が所定期間付与される遊技機において、前記図柄変動ゲームが行われることによって予め定めた特定遊技付与条件が成立した場合に前記特定遊技状態を付与する付与期間を決定する期間決定手段と、予め定めた開始条件の成立を契機に前記付与期間に基づいて前記所定期間を設定し、前記特定遊技状態を開始させる特定遊技付与手段と、前記大当り遊技状態が付与されるまでの遊技実行期間のうち、少なくとも一部の遊技実行期間を計測する計測手段と、前記計測手段が計測した遊技実行期間が予め定めた設定期間を越えたか否かを判定する期間判定手段と、前記期間判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記特定遊技付与条件が成立する確率を前記判定結果が肯定となる以前の確率よりも高確率に変更する、又は前記期間決定手段が決定する付与期間を前記判定結果が肯定となる以前に決定する付与期間よりも長い期間に変更する変更手段を備えた遊技機(以下、「技術的思想イ」と示す)。
【0112】
(ロ)前記期間決定手段が前記付与期間を決定する毎に該付与期間を累積し、累積付与期間として記憶する記憶手段を備え、前記特定遊技付与手段は、前記大当り遊技状態が終了したことを契機に前記累積付与期間を前記所定期間として設定し、前記特定遊技状態を開始させる技術的思想イに記載の遊技機(以下、「技術的思想ロ」と示す)。
【0113】
(ハ)前記特定遊技付与手段が前記累積付与期間を前記所定期間として設定した場合に前記記憶手段に記憶されている前記累積付与期間を消去する消去手段を備え、前記記憶手段は、前記特定遊技状態中に前記大当り遊技状態が付与された場合、前記所定期間の残り期間を前記累積付与期間に累積して記憶する技術的思想ロに記載の遊技機(以下、「技術的思想ハ」と示す)。
【0114】
(ニ)前記特定遊技付与手段が前記累積付与期間を前記所定期間に設定した場合に前記記憶手段に記憶されている前記累積付与期間を消去する消去手段を備え、前記記憶手段は、前記特定遊技状態中に前記期間決定手段が付与期間を決定した場合、次回の大当り遊技状態が終了したことを契機に新たな前記特定遊技状態が付与されるように前記付与期間を前記累積付与期間に累積して記憶する技術的思想ロ又は技術的思想ハに記載の遊技機(以下、「技術的思想ニ」と示す)。
【0115】
(ホ)前記計測手段は、前記特定遊技状態終了後に前記遊技実行期間の計測を開始する技術的思想ロ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ヘ)前記期間判定手段は、複数の異なる設定期間と前記遊技実行期間とを比較して判定を行うものであって、前記変更手段は、前記期間判定手段の判定結果が肯定となる毎に、前記確率を段階的に高確率に変更する、又は前記付与期間を段階的に長い期間に変更する技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0116】
(ト)前記特定遊技付与手段は、前記期間決定手段が前記付与期間を決定する毎に該付与期間を前記所定期間として設定し、前記特定遊技状態を開始させる技術的思想イに記載の遊技機。
【0117】
(チ)前記特定遊技付与条件が成立した場合に前記特定遊技状態を付与するか否かを判定する付与判定手段を備え、前記期間決定手段は、前記付与判定手段の判定結果が肯定の場合に前記付与期間を決定する技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0118】
(リ)前記記憶手段が記憶した累積付与期間を報知する報知手段を備えた技術的思想ロ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ヌ)前記特定遊技付与手段は、前記特定遊技状態中に前記期間決定手段が前記付与期間を決定した場合、該付与期間を前記所定期間の残り期間に累積する技術的思想ロ又は技術的思想ハに記載の遊技機。
【0119】
(ル)前記特定遊技付与条件は、特定演出内容の図柄変動ゲームが行われること、前記特定演出内容の図柄変動ゲームが複数回行われること、又は前記特定演出内容の図柄変動ゲームが複数回連続して行われることである技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0120】
(ヲ)前記期間決定手段は、前記付与期間として、前記特定遊技状態が付与される時間、前記図柄変動ゲームの回数又は前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段に対して遊技球を入賞しやすくなるか否かの抽選結果を導出する抽選ゲームの回数の何れかを決定する技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0121】
(ワ)前記特定遊技状態は、前記図柄変動ゲームが大当り表示結果となる確率を高める確率変動状態、又は前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段に対して遊技球を入賞しやすくするか否かの抽選結果を導出する抽選ゲームにて前記抽選結果を導出する時間が短縮された変動時間短縮状態である技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0122】
(カ)前記計測手段は、前記遊技実行期間として、前記特定遊技状態が終了してからの経過時間、又は前記特定遊技状態の終了後に行われる前記図柄変動ゲームの回数を計測する技術的思想ロに記載の遊技機。
【0123】
(ヨ)前記大当り表示結果を構成する図柄の種類が予め定められた種類の場合に前記設定期間の変更を行う期間変更手段を備えた技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0124】
10…パチンコ遊技機(遊技機)、20…可変表示器(報知手段)、27a…メインCPU(期間決定手段、特定遊技付与手段、消去手段、変更手段、期間判定手段、計測手段、付与判定手段)、27c…RAM(記憶手段)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者に有利となる特定遊技状態を付与可能に構成された遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の特別図柄を複数列(例えば3列)で変動させて図柄組み合わせを導出する特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)が行われている。そして、特図変動ゲームの導出結果が予め定めた大当りの組み合わせである場合、遊技者には大当り遊技状態が付与されるようになっている。前記大当り遊技状態が付与されると、大入賞口が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。前記特図変動ゲームは、遊技盤に発射された遊技球が、該遊技盤に配設された始動入賞口に入賞し、該始動入賞口に設けられた始動口センサの入賞検知を契機に行われるようになっている。
【0003】
このようなパチンコ機においては、始動入賞口に開閉動作を行う開閉羽根(普通電動役物)が備えられており、当該開閉羽根は、複数種類の普通図柄を変動させて行う普図変動ゲーム(抽選ゲーム)の導出結果に応じて開閉動作するようになっている。前記始動入賞口は、開閉羽根が開動作すると、入り口が拡大されて遊技球が入賞し易い状態となり、開閉羽根が閉動作すると、入り口が縮小されて遊技球が入賞し難い状態となる。そして、近時のパチンコ機の中には、特図変動ゲームによって大当りの組み合わせが導出された場合、大当り遊技終了後に普図変動ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常時よりも短縮し(例えば、30秒→5秒)、開閉羽根の作動効率を上げることで遊技者に有利となる変動時間短縮状態(以下、「時短状態」と示す)を付与するものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−253794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のパチンコ機は、ある意味で遊技性がマンネリ化していて興趣に欠けていた。また、大当りとならないはずれリーチが何度も繰り返されるような状況下では、はずれリーチの特図変動ゲームが終了すると共に、遊技者の遊技意欲が減退し、遊技を終了してしまう可能性があった。
【0006】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続する意欲を遊技者に持たせることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、制御信号を出力して遊技機全体を制御する主制御手段と、前記制御信号に基づき所定の演出実行手段を制御する副制御手段を備え、当りか否かの当り判定の判定結果に基づき複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを前記演出実行手段にて実行し、前記図柄変動ゲームで導出された表示結果が予め定めた当り表示結果になった場合に遊技者に有利な特定遊技状態を付与する遊技機において、前記主制御手段は、前記当り判定の判定結果に基づき前記図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間を特定可能な変動パターンを決定し、該決定した変動パターンを指定する変動パターン指定信号を出力する変動パターン決定手段と、前記特定遊技状態の終了後に実行された図柄変動ゲームの実行回数が所定の設定回数に達したか否かを判定する回数判定手段と、を備え、前記副制御手段は、前記主制御手段から入力した変動パターン指定信号で指定された変動パターンに基づき前記演出実行手段を制御して前記図柄変動ゲームを実行させる演出制御手段を備え、前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には第1の決定確率で特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第1の決定確率とは異なる第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定することを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記変動パターンを対応付けた複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段を更に備え、前記複数のテーブルには、第1のテーブルと、前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルを含み、前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記変動パターン毎に、所定の演出振分乱数の取り得る値の中から所定個数の値を振り分けて構成した振分パターンを記憶する振分パターン記憶手段を更に備え、前記振分パターンには、第1の振分パターンと、前記第1の振分パターンとは、前記特定の変動パターンに振り分けた演出振分乱数の値の個数を異ならせた第2の振分パターンとを含み、前記変動パターン決定手段は、取得した演出振分乱数の値が振り分けられた変動パターンを決定するようになっており、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定することを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記第2の決定確率は、前記第1の決定確率より高確率であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続する意欲を遊技者に持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】図柄表示装置を説明する説明図。
【図3】主制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の構成を示すブロック図。
【図4】(a)〜(c)は、変動パターン振分テーブルを説明するための説明図、(d)は、特図変動パターンと時短付与回数との関係を説明するための説明図、(e)は、判定値テーブルを説明するための説明図。
【図5】特別図柄大当り設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図6】特別図柄はずれ設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図7】変動停止設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図8】大当り終了処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図9】(a)〜(c)は、リーチ確率が変更する様子と、各種記憶数の履歴を説明するための説明図。
【図10】第二実施形態の特別図柄はずれ設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図11】第二実施形態におけるリーチ確率が変更する様子と、各種記憶数の履歴を説明するための説明図。
【図12】第三実施形態における特図変動パターンと時短付与回数との関係を説明するための説明図。
【図13】第三実施形態におけるリーチ確率が変更する様子と、各種記憶数の履歴を説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第一実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した第一実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
【0014】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、各種遊技の状態(大当り遊技状態など)に応じて点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、前記遊技の状態に応じて各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
【0015】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器20を備えた表示装置21が配設されている。可変表示器20では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。また、可変表示器20の表示領域Hには、図2に示すように、特別図柄表示領域H1と普通図柄表示領域H2が設けられている。特別図柄表示領域H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームとしての特別図柄組み合わせゲーム(以下、「特図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態では、特図ゲームで3列の特図による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の特図の種類を0、1、2、3、4、5、7、8、9の10種類の数字としている。また、普通図柄表示領域H2では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す)を変動させて普図を導出する抽選ゲームとしての普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態では、普図ゲームで2列の普図による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の普図の種類を、当り図柄「○」とはずれ図柄「−(バー)」の2種類としている。
【0016】
そして、遊技者は、特別図柄表示領域H1で行われる特図ゲームにおいて、最終的に表示された図柄組み合わせ(特図ゲームで導出された表示結果)から大当り又ははずれを認識できる。前記特別図柄表示領域H1に最終的に表示された全列の特図が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][555]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせ(予め定めた大当り表示結果)となる。大当りの組み合わせが表示された場合、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。また、特別図柄表示領域H1に最終的に表示された全列の特図が異なる種類の場合、又は1列の特図がリーチを形成する特図とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][343]など)からはずれを認識できる。また、本実施形態のパチンコ機10は、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に変動が停止し、表示されるようになっている。そして、表示された右特図と左特図が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。
【0017】
また、遊技者は、普通図柄表示領域H2で行われる普図ゲームにおいて、最終的に表示された図柄組み合わせ(普図ゲームで導出された表示結果)から当り又ははずれを認識できる。前記普通図柄表示領域H2に最終的に表示された全列の普図が当り図柄の場合には、その図柄組み合わせ([○○])から当りを認識できる(以下、この当りを「普通当り」と示す)。この当りを認識できる図柄組み合わせが当りの組み合わせ(予め定めた当り表示結果)となる。当りの組み合わせが表示された場合、遊技者には、当り状態が付与される。また、普通図柄表示領域H2に最終的に表示された全列の普図が当り図柄でない場合には、その図柄組み合わせ([○−][−○][−−])からはずれを認識できる(以下、このはずれを「普通はずれ」と示す)。
【0018】
また、表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、特図ゲームの始動条件を付与し得る。本実施形態では、始動入賞口23と始動口センサSE1によって始動入賞手段が構成されている。
【0019】
また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口25が配設されている。大入賞口25は、特図ゲームによって導出され、最終的に表示された図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉24が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24の開閉動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
【0020】
また、始動入賞口23の左方には、始動入賞ゲート26が配設されている。始動入賞ゲート26の奥方には、入賞した遊技球を通過検知するゲートセンサSE2(図3に示す)が設けられている。始動入賞ゲート26は、遊技球の入賞検知を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。本実施形態では、始動入賞ゲート26とゲートセンサSE2によって普通入賞手段が構成されている。前記始動入賞口23は、普図ゲームによって導出され、最終的に表示された図柄組み合わせが当り図柄「○」の組み合わせ[○○]になったことに関連して当り状態が付与されると開閉羽根22が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、開閉羽根22の開動作によって始動入賞口23が開放されると、当該始動入賞口23の入り口が拡大され、遊技球が入賞し易い状態となる。一方で、開閉羽根22の閉動作によって始動入賞口23が閉鎖されると、当該始動入賞口23の入り口が縮小され、遊技球が入賞し難い状態となる。
【0021】
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮機能(以下、「時短機能」と示す)を備えている。時短機能は、開閉羽根22を開動作させるか否か(始動入賞口23に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出する普図ゲームにおける普図の変動時間が短縮された変動時間短縮状態(以下、「時短状態」と示す)を遊技者に付与する機能である。前記時短状態が付与されると、1回の普図ゲームの時間(普図が変動を開始してから停止する迄の時間)が、例えば、30秒(時短状態が付与されていないとき)から5秒(時短状態が付与されているとき)に短縮される。本実施形態において時短状態は、大当り遊技終了後に付与される。そして、前記時短状態中は、普図ゲームにおける前記抽選結果が早く導出されることから、単位時間当たりの開閉羽根22の開閉動作回数が多くなる。そのため、時短状態中は、当該時短状態が付与されていない通常状態中に比べて始動入賞口23への遊技球の入賞率が高くなる。従って、遊技者は大当り遊技状態中に獲得した遊技球(持ち球)を大幅に減らすことなく特図ゲームの始動条件を得ることができ、時短状態は遊技者に有利となる特定遊技状態となる。
【0022】
また、始動入賞口23の開閉羽根22は、前記時短状態が付与されている場合と、前記時短状態が付与されていない(即ち、通常状態である)場合では、当り状態が付与された際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。本実施形態において、開閉羽根22は、通常状態中に当り状態が付与されると、始動入賞口23を0.5秒間、開放させる開動作を行うようになっている。また、開閉羽根22は、時短状態中に当り状態が付与されると、始動入賞口23を3秒間、開放させる開動作を行うようになっている。このように開閉羽根22は、通常状態中よりも時短状態中の方が、始動入賞口23へさらに遊技球が入り易く(さらに入賞率が高くなる)、遊技者に有利となる作動時間延長状態(特定遊技状態)で作動するようになっている。
【0023】
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御する主制御基板27が装着されている。主制御基板27は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、可変表示器20を制御する表示制御基板28、装飾ランプ16を制御するランプ制御基板29、及びスピーカ17を制御する音声制御基板30が装着されている。そして、各制御基板28〜30は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を制御する。
【0024】
以下、主制御基板27、表示制御基板28の具体的な構成を説明する。
主制御基板27は、メインCPU27aを備えており、該メインCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。メインCPU27aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分乱数、大当り図柄用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。ROM27bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや、複数種類の特図変動パターン(特図演出パターン)、大当り判定値、リーチ判定値等が記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種乱数の値、保留記憶数など)が記憶(設定)されるようになっている。
【0025】
前記特図変動パターンは、特図ゲーム中に行われる遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。前記特図変動パターンは、該特図変動パターン毎に、特図の変動開始(特図ゲームの開始)から全列の特図が確定的に表示(特図ゲームが終了)される迄の演出時間(変動時間)が定められている。この複数種類の特図変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用に分類されている。前記大当り演出は、特図ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれリーチ演出は、特図ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれ演出は、特図ゲームが、リーチ演出を経ることなく、最終的にはずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。従って、特図変動パターンを決定することにより、特図ゲームの演出内容を特定することができるようになっている。尚、リーチ演出は、リーチの組み合わせが形成されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが表示される迄の間に行われる演出であり、1回の特図ゲームにおける大当りか否か(当否)の可能性を示唆する演出である。このため、このリーチ演出が行われることにより、遊技者は大当りへの期待感を高めることとなる。
【0026】
そして、この複数種類の特図変動パターンは、図4に示すように、大当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用に分類された変動パターン振分テーブル(以下、「テーブル」と示す)L1〜L3に夫々振り分けられている。本実施形態では、6種類の特図変動パターンP1〜P6が各テーブルL1〜L3に振り分けられており、各テーブルL1〜L3に振り分けられた特図変動パターンP1〜P6には遊技状態毎に変動パターン振分乱数の値が対応付けられている(図4)。
【0027】
図4(a)には、大当り演出用のテーブルL1が示されており、当該テーブルL1には大当り演出用の特図変動パターンP1,P2が振り分けられている。そして、遊技状態が時短状態の場合、特図変動パターンP1には、変動パターン振分乱数の取り得る数値(0〜49までの全50通りの整数)の中から「0〜19」の値が対応付けられ、特図変動パターンP2には、「20〜49」の値が対応付けられている。また、遊技状態が通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合、特図変動パターンP1には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜24」の値が対応付けられ、特図変動パターンP2には、「25〜49」の値が対応付けられている。そして、通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上の場合、特図変動パターンP1には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜4」の値が対応付けられ、特図変動パターンP2には、「5〜49」の値が対応付けられている。尚、本実施形態では、前記所定回数として、大当り判定が肯定判定される確率(1/200)の逆数(即ち、200回)を設定している。
【0028】
即ち、通常状態であっても、通常状態が開始されてから他の遊技状態(本実施形態の場合、大当り遊技状態又は時短状態)に移行せずに行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かによって、大当り演出用の特図変動パターンに対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更した。このため、通常状態にて行われた特図ゲームの回数によって、特図変動パターンP1を選択する確率と特図変動パターンP2を選択する確率が変更されるようになっている。例えば、特図ゲーム開始時にすでに行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)未満のときよりも、所定回数以上のときの方が、特図変動パターンP2を選択する確率が高くなっている。つまり、201回目の特図ゲーム開始時では、通常状態が開始されてからすでに行われた特図ゲームの回数は200回であるため、201回目の特図ゲームにおいては、特図変動パターンP2を選択する確率が高くなっている。また、遊技状態によって、大当り演出用の特図変動パターンに対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更した。このため、遊技状態によって、特図変動パターンP1を選択する確率と特図変動パターンP2を選択する確率が変更されるようになっている。例えば、通常状態であって、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のときに特図ゲームを行う場合よりも時短状態で特図ゲームを行う場合の方が、特図変動パターンP2を選択する確率が高くなっている。
【0029】
また、図4(b)には、はずれリーチ演出用のテーブルL2が示されており、当該テーブルL2にははずれリーチ演出用の特図変動パターンP3,P4が振り分けられている。そして、遊技状態が時短状態の場合、特図変動パターンP3には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜39」の値が対応付けられ、特図変動パターンP4には、「40〜49」の値が対応付けられている。また、通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合、特図変動パターンP3には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜45」の値が対応付けられ、特図変動パターンP4には、「46〜49」の値が対応付けられている。そして、通常状態であって、且つ、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上の場合、特図変動パターンP3には、変動パターン振分乱数の取り得る数値の中から「0〜9」の値が対応付けられ、特図変動パターンP4には、「10〜49」の値が対応付けられている。従って、大当り演出用のテーブルL1の場合と同様に、遊技状態及び通常状態にて行われた特図ゲームの回数によって、特図変動パターンP3を選択する確率と特図変動パターンP4を選択する確率が変更されるようになっている。
【0030】
また、図4(c)には、はずれ演出用のテーブルL3が示されており、当該テーブルL3にははずれ演出用の特図変動パターンP5,P6が振り分けられている。そして、遊技状態が時短状態の場合、はずれ演出用の特図変動パターンP6は、変動パターン振分乱数の取り得る数値のうち全ての値(即ち、「0〜49」)が対応付けられ、特図変動パターンP5には、変動パターン振分乱数が対応付けられていない。また、通常状態である場合、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かに関係なく、特図変動パターンP6には、変動パターン振分乱数の値が対応付けられておらず、特図変動パターンP5には、変動パターン振分乱数の取り得る数値のうち全ての値(即ち、「0〜49」)が対応付けられている。従って、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6は、遊技状態によって選択する特図変動パターンP5,P6が変更されるようになっている。
【0031】
そして、特図変動パターンP1〜P6には、さらに時短状態(特定遊技状態)を付与する付与期間としての時短付与回数がそれぞれ対応付けられている(図4(d)参照)。前記時短付与回数は、大当り遊技状態終了後に時短状態を付与して行う特図ゲームの回数を示す値である。そして、本実施形態のパチンコ機10では、特図変動パターンに基づいて特図ゲームが行われると、次に大当り遊技状態が終了した後、該特図変動パターンに対応付けられた時短付与回数の特図ゲームについて時短状態を付与することを決定するようになっている。そして、本実施形態のパチンコ機10では、時短付与回数を決定すると、次の大当り遊技状態の終了時まで、当該時短付与回数を累積してRAM27cに記憶するようになっている。
【0032】
また、ROM27bには、リーチ判定において用いられるリーチ判定値が判定値テーブルR1〜R3に分類されて記憶されている(図4(e)参照)。リーチ判定値は、リーチ判定用乱数が取り得る値(本実施形態では、0〜79までの全80通りの整数)から予め定められている。そして、時短状態中に使用される判定値テーブルR1には、リーチ判定値として「7,13,23,31」の4つが記憶されている。また、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)未満の場合に使用される判定値テーブルR2には、リーチ判定値として「7,13,23,31,43」の5つが記憶されている。そして、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上の場合に使用される判定値テーブルR3には、リーチ判定値として「7,13,23,31,43,59,61,79」の8つが記憶されている。以上に示すように、遊技状態及び通常状態にて行われた特図ゲームの回数によって、判定値テーブルR1〜R3に含まれるリーチ判定値の数を変更している。
【0033】
そして、メインCPU27aは、始動入賞口23に入賞した遊技球が始動口センサSE1によって検知された際に出力される始動入賞信号を入力し、特図ゲームに関連する各種処理(大当り判定、停止図柄(特図)、変動パターンの決定など)を実行するようになっている。
【0034】
次に、表示制御基板28について説明する。表示制御基板28は、サブCPU28aを備えており、サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや各種の画像情報(図柄、背景、文字、登場キャラクタなどの画像情報)が記憶されている。前記表示演出用の演出実行データは、サブCPU28aが、メインCPU27aにより指定された特図変動パターンに基づく表示演出が行われるように可変表示器20の表示内容を制御するための情報である。この演出実行データには、図柄変動が開始してから全列の図柄が表示される迄の表示演出の流れが示されている。そして、ROM28bには、1つの特図変動パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0035】
そして、本実施形態のパチンコ機10は、リーチ判定が肯定判定となる確率(以下、単にリーチ確率と示す)、即ち、予め決められた特定遊技付与条件が成立する確率を変更するようになっている。以下、本実施形態のパチンコ機10において、主制御基板27(メインCPU27a)が実行する処理について図5〜図8を用いて詳しく説明する。
【0036】
メインCPU27aは、遊技球が始動口センサSE1によって検知された際に出力される始動入賞信号を入力すると、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値をRAM27cから読み出し、RAM27cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU27aは、特図ゲームの開始直前に、RAM27cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM27bに記憶されている大当り判定値を比較して大当り判定を行う。大当り判定の結果が肯定の場合(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致の場合)、メインCPU27aは、大当りを決定する。尚、本実施形態では、大当り判定用乱数の取り得る数値を0〜199(全200とおりの整数)としている。そして、メインCPU27aは、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた1個の大当り判定値(本実施形態では、7)を用いて、大当りの抽選確率を200分の1として大当り判定を行う。前記大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU27aは、図5に示す特別図柄大当り設定処理を実行する。一方、前記大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU27aは、図6に示す特別図柄はずれ設定処理を実行する。
【0037】
次に特別図柄大当り設定処理について図5に従って説明する。メインCPU27aは、特図ゲームが大当りとなったことを示す大当りフラグに1をセットする(ステップS1)。次に、メインCPU27aは、RAM27cに格納されている大当り図柄用乱数の値から可変表示器20に最終的に停止させる図柄(停止特図左、中、右)を決定する(ステップS2)。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止特図左、停止特図中及び停止特図右(各停止特図は同一種類)とする。この決定した停止特図左、停止特図中、停止特図右が、可変表示器20(特別図柄表示領域H1)において左特図、中特図、右特図として最終的に導出される。
【0038】
そして、メインCPU27aは、特図変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルとして大当り演出用のテーブルL1を設定する(ステップS3)。メインCPU27aは、RAM27cから変動パターン振分乱数を取得する。そして、メインCPU27aは、現在の遊技状態が時短状態であることを示す変動時間短縮フラグ(以下、単に「時短フラグ」という)に1がセットされているか否かを判定することにより遊技状態を確認する。さらに、メインCPU27aは、遊技状態が通常状態であれば、通常状態が開始されてから(即ち、時短状態が終了してから)行われた特図ゲームの回数が所定回数以上であることを示すリーチ選択フラグに1がセットされているか否かを判定することにより、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かを確認する。そして、メインCPU27aは、大当り演出用のテーブルL1に基づいて大当り変動パターンと変動パターン振分乱数との対応付けを確認して、確認した遊技状態、行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否か、及び取得した変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ステップS4)。そして、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づき時短付与回数を決定し、RAM27cに記憶されている累積付与期間としての時短累積記憶数に当該時短付与回数の値を加算する(ステップS5)。時短累積記憶数とは、大当り遊技状態終了後に時短状態を付与して何回特図ゲームを行わせるかを示す値である。従って、時短累積記憶数に特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を加算することにより、大当り遊技状態終了後に付与される時短状態の期間が長くなることとなる。例えば、ステップS5において、特図変動パターンとして特図変動パターンP1を決定した場合、メインCPU27aは、時短累積記憶数に特図変動パターンP1に対応した時短付与回数の値「20」を加算するので、大当り遊技状態終了後に付与する時短状態の期間が20回の特図ゲーム分だけ長くなることとなる。また、時短累積記憶数には、電源投入時から最初の大当り遊技状態開始時までの間、又は大当り遊技状態終了後から次の大当り遊技状態開始時までの間に決定した時短付与回数が累積されるようになっている。尚、パチンコ機10の電源投入時又は大当り遊技状態終了時、時短累積記憶数には0が設定されるようになっている。
【0039】
また、遊技状態が通常状態である場合、通常状態に移行してから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上か否かにより、特図変動パターンP1,P2に対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更している。このため、ステップS4の処理で、通常状態で行なわれた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合より、所定回数以上の場合の方が特図変動パターンP2を決定する確率が高確率となる。そして、特図変動パターンP2に対応付けた時短付与回数は、特図変動パターンP1に対応付けた時短付与回数よりも多くしている(図4(d)参照)。従って、通常状態にて行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに特図ゲームを行う場合、メインCPU27aは、ステップS5の処理において、所定回数未満のときに特図ゲームを行う場合よりも回数の多い時短付与回数を対応付けた特図変動パターンを選択しやすくなっているので、多くの時短付与回数を加算しやすくなっている。
【0040】
次に、特別図柄はずれ設定処理について図6に従って説明する。
まず、メインCPU27aは、現在の遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグが1であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=1の場合)、遊技状態が時短状態であるため、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いるリーチ判定値を決定するための判定値テーブルとして判定値テーブルR1を設定する(ステップS12)。また、ステップS11の判定結果が否定の場合(時短フラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かを判定するために、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上であることを示すリーチ選択フラグが0であるか否か判定する(ステップS13)。つまり、メインCPU27aは、ステップS13の処理によって、今回行う特図ゲームが、通常状態が開始されてから所定回数を越える特図ゲームであるか否かを判定するために、リーチ選択フラグが0か否か判定する。ステップS13の判定結果が肯定の場合(リーチ選択フラグ=0の場合)、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のため、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いる判定値テーブルとして判定値テーブルR2を設定する(ステップS14)。また、ステップS13の判定結果が否定の場合(リーチ選択フラグ≠0の場合)、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のため、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いる判定値テーブルとして判定値テーブルR3を設定する(ステップS15)。
【0041】
そして、ステップS12,ステップS14又はステップS15の処理を終了すると、メインCPU27aは、リーチ判定用乱数を取得する(ステップS16)。続いて、メインCPU27aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、設定した判定値テーブルから特定されるリーチ判定値と一致するか否か判定する(ステップS17)。例えば、設定した判定値テーブルが判定値テーブルR2の場合、メインCPU27aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、判定値テーブルR2から特定されるリーチ判定値「7,13,23,31,43」の何れかと一致するか否か判定する。
【0042】
そして、ステップS17の判定結果が肯定の場合(リーチ判定値と一致する場合)、メインCPU27aは、リーチを決定する。リーチの決定がなされると、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値から停止特図を決定する(ステップS18)。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止特図左及び停止特図右(停止特図左,右は同一種類)とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止特図中とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、停止特図左と停止特図中が一致しないように停止特図中を決定する。そして、メインCPU27aは、特図変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルとしてはずれリーチ演出用のテーブルL2を設定する(ステップS19)。メインCPU27aは、変動パターン振分乱数を取得し、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ステップS20)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンに基づいて時短付与回数を決定し、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数に当該時短付与回数を加算し(ステップS21)、特別図柄はずれ設定処理を終了する。
【0043】
例えば、ステップS20において、特図変動パターンとして特図変動パターンP4を決定した場合、メインCPU27aは、時短累積記憶数に特図変動パターンP4に対応した時短付与回数の値「5」を加算することとなる。このようにはずれリーチ演出用の特図変動パターンP3,P4に基づいて特図ゲームが行われたとき、メインCPU27aは、特図変動パターンP3,P4に対応する時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。このため、大当りとなる特図ゲームが行われるまでにはずれリーチの特図ゲームが何回も行われれば、それだけ多くの時短付与回数が時短累積記憶数に累積されてRAM27cに記憶されることとなる。
【0044】
一方、ステップS17の判定結果が否定の場合(リーチ判定値と一致しない場合)、メインCPU27aは、はずれを決定する。はずれの決定がなされると、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値、及びはずれ右図柄用乱数の値から停止特図を決定する(ステップS22)。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止特図左とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止特図中とし、前記はずれ右図柄用乱数の値を停止特図右とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、停止特図左と停止特図右が一致しないように停止特図右を決定する。続いて、メインCPU27aは、特図変動パターンを決定する際に用いる変動パターン振分テーブルとしてはずれ演出用のテーブルL3を設定する(ステップS23)。そして、メインCPU27aは、変動パターン振分乱数を取得し、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ステップS24)。メインCPU27aは、ステップS21の処理を実行し、特別図柄はずれ設定処理を終了する。
【0045】
以上のように説明した特別図柄はずれ設定処理のステップS11〜ステップS15の処理により、遊技状態が時短状態であるか否か、また、通常状態である場合はその通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上か否かで、メインCPU27aは、リーチ判定の際に用いられる判定値テーブルR1〜R3を変更している。従って、ステップS17のリーチ判定において、メインCPU27aは、遊技状態及び通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数によって、リーチ確率を変更するようになっている。具体的には、遊技状態が時短状態の場合、判定値テーブルR1が設定されるので、メインCPU27aは、リーチ確率を1/20(判定値テーブルR1から特定されるリーチ判定値の数「4」をリーチ判定用乱数の総数「80」で割った値)として抽選を行う。また、通常状態であって、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合、メインCPU27aは、リーチ確率を1/16(判定値テーブルR2から特定されるリーチ判定値の数「5」をリーチ判定用乱数の総数「80」で割った値)として抽選を行う。また、通常状態であって、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上の場合、メインCPU27aは、リーチ確率を1/10(判定値テーブルR3から特定されるリーチ判定値の数「8」をリーチ判定用乱数の総数「80」で割った値)として抽選を行う。即ち、通常状態であって、その通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上である場合のリーチ確率は、所定回数未満の場合のリーチ確率よりも高く設定されている。また、通常状態であって、その通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上である場合のリーチ確率は、時短状態のリーチ確率よりも高く設定されている。また、通常状態であって、その通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満である場合のリーチ確率は、時短状態のリーチ確率よりも高く設定されている。
【0046】
そして、本実施形態の特定遊技付与条件は、特図変動パターンP1〜P4に基づいて特図ゲームを行うことであるため、リーチ確率を変更することにより、特定遊技付与条件が成立する確率を変更することとなる。本実施形態では、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のときよりも、所定回数以上のときに特図ゲームを行う方が、リーチ確率が高確率となっているので、それに伴い、特定遊技付与条件が成立する確率が高確率になっている。また、時短状態のときに特図ゲームを行うよりも、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに特図ゲームを行う方が、リーチ確率が高確率となっているので、それに伴い、特定遊技付与条件が成立する確率が高確率になっている。そして、時短状態のときに特図ゲームを行うよりも、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数未満のときに特図ゲームを行う方が、リーチ確率が高確率となっているので、それに伴い、特定遊技付与条件が成立する確率が高確率になっている。従って、本実施形態において、メインCPU27aは、特定遊技付与条件が成立する確率の変更を行う変更手段となる。尚、所定回数として大当り判定が肯定判定される確率の逆数を設定し、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かによってリーチ確率を変更するようにしたのは、一般的に遊技者は、大当りの抽選確率の逆数に相当する回数の特図ゲームを行えば、1回の大当りを得られるのではないかと期待しているからである。そして、遊技者は、大当りの抽選確率の逆数に相当する回数を境にして、大当りとなるのが遅い(又はなかなか大当りにならない)と強く感じるからである。そのため、所定回数以降の特図ゲームを行う場合に、何らかの利益を遊技者に与えることは、大当りとなるのが遅いと感じる遊技者に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0047】
また、遊技状態が通常状態である場合、通常状態に移行してから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上か否かにより、特図変動パターンP3,P4に対応付けた変動パターン振分乱数の値を変更している(図4(b)参照)。このため、ステップS20の処理で、通常状態で行なわれた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合より所定回数以上の場合の方が特図変動パターンP4を決定する確率が高確率となる。そして、特図変動パターンP4に対応付けた時短付与回数は、特図変動パターンP3に対応付けた時短付与回数よりも多くしている(図4(d)参照)。従って、通常状態にて行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに特図ゲームを行う場合、メインCPU27aは、ステップS5の処理において、所定回数未満のときに特図ゲームを行う場合よりも、結果的に時短累積記憶数に回数の多い時短付与回数を加算する可能性が高くなるようになっている。尚、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6に対応付けられた時短付与回数は共に0であるので、ステップS21の処理にて当該時短付与回数を時短累積記憶数に加算しても、実質的には時短状態が付与される期間が長くならないようになっている。
【0048】
そして、特別図柄大当り設定処理のステップS5又は特別図柄はずれ設定処理のステップS21の処理により、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づいて時短付与回数を決定し、当該時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。これにより、メインCPU27aは、特定遊技付与条件を満たす毎に(本実施形態では、特定の特図変動パターンP1〜P4に基づいて特図ゲームを行う毎に、即ち、特定の演出内容の特図ゲームを行う毎に)、時短付与回数を決定し、当該時短付与回数を累積して、時短累積記憶数としてRAM27cに記憶する。この結果、特図ゲームを多く行って特定遊技付与条件を多く成立させることで、大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されて行われる特図ゲームの回数を多くすることができる。従って、本実施形態のメインCPU27aは、時短状態を付与する時短付与回数を決定する期間決定手段となる。また、本実施形態のRAM27cは、メインCPU27aが時短付与回数を決定する毎に該時短付与回数を累積し、時短累積記憶数として記憶する記憶手段となる。
【0049】
そして、特別図柄大当り設定処理又は特別図柄はずれ設定処理にて前記停止特図及び特図変動パターンを決定したメインCPU27aは、表示制御基板28(サブCPU28a)に対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU27aは、最初に特図変動パターンを指定すると共に特図の変動開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力する。次に、メインCPU27aは、停止特図左を指定する左特図指定コマンド、停止特図右を指定する右特図指定コマンド、停止特図中を指定する中特図指定コマンドを順次出力する。その後に、メインCPU27aは、指定した特図変動パターンに定められている演出時間の経過時に、各列の特図の停止を指示する全特図停止コマンドを出力する。それと共に、メインCPU27aは、図7に示す変動停止設定処理を実行する。この変動停止設定処理について図7に従って説明する。
【0050】
まず、メインCPU27aは、大当りフラグが1であるか否か判定する(ステップS31)。ステップS31の判定結果が肯定の場合(大当りフラグ=1の場合)、メインCPU27aは、時短フラグが1であるか否か判定する(ステップS32)。ステップS32の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=1の場合)、遊技状態が時短状態であることから、メインCPU27aは、時短状態を付与して行う特図ゲームの残り回数を示す変動時間短縮中変動回数(以下、単に「時短中変動回数」という)から1減算(―1)して、RAM27cに記憶する(ステップS33)。本実施形態では、時短中変動回数に基づいて特図ゲームが行われる期間が、時短状態を付与する所定期間となる。
【0051】
次に、メインCPU27aは、時短中変動回数の値が0よりも大きいか否か判定する(ステップS34)。ステップS34の判定結果が肯定の場合(時短中変動回数>0の場合)、メインCPU27aは、時短中変動回数を時短累積記憶数に加算してRAM27cに記憶する(ステップS35)。即ち、時短状態中に大当りとなり、時短状態を付与して行われることが決定している特図ゲームが残存している場合、メインCPU27aは、ステップS35の処理において、その大当りとなる特図ゲームが終了する際、大当り遊技状態終了後に残り回数を繰り越すために、時短中変動回数の値を時短累積記憶数に加算している。
【0052】
そして、ステップS35の処理が終了すると、メインCPU27aは、大当りフラグ、リーチ選択フラグ、時短フラグ、時短中変動回数、及び通常時変動回数に0をセットし(ステップS36)、変動停止設定処理を終了する。尚、通常時変動回数は、通常状態となってから(時短状態が終了してから)の特図ゲームが行われた回数を示す値であり、通常状態における特図ゲームが終了する際に、1加算されるようになっている。例えば、通常状態が終了してから201回目の特図ゲームの開始時、通常時変動回数には、200が記憶されていることとなり、201回目の特図ゲームの終了時(202回目の特図ゲーム開始時)には、201が記憶されていることとなる。一方、ステップS32の判定結果が否定の場合(時短フラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、通常状態であることからそのままステップS36の処理に移行する。また、ステップS34の判定結果が否定の場合(時短中変動回数=0の場合)、メインCPU27aは、時短累積記憶数に加算する時短中変動回数が0であることから、そのままステップS36の処理に移行する。
【0053】
一方、ステップS31の判定結果が否定の場合(大当りフラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、時短フラグが1であるか否か判定する(ステップS37)。ステップS37の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=1の場合)、メインCPU27aは、時短状態が付与された特図ゲームが行われたため、時短中変動回数から1減算(―1)し、RAM27cに記憶する(ステップS38)。そして、メインCPU27aは、時短中変動回数が0よりも多いか否か判定する(ステップS39)。ステップS39の判定結果が肯定の場合(時短中変動回数>0の場合)、メインCPU27aは、時短状態を付与して行う特図ゲームが残っているため、そのまま変動停止設定処理を終了する。また、ステップS39の判定結果が否定の場合(時短中変動回数=0の場合)、メインCPU27aは、時短状態を付与して行われる特図ゲームが残っていないため、時短フラグに0をセットする(ステップS40)。そして、メインCPU27aは、時短状態の終了を指示する時短終了指定信号を設定し(ステップS41)、変動停止設定処理を終了する。
【0054】
一方、ステップS37の判定結果が肯定の場合(時短フラグ≠1の場合)、メインCPU27aは、リーチ選択フラグが0であるか否か判定する(ステップS42)。ステップS42の判定結果が肯定の場合(リーチ選択フラグ=0の場合)、通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数(通常時変動回数)が所定回数以上でないため、メインCPU27aは、通常時変動回数に1加算(+1)する(ステップS43)。そして、メインCPU27aは、当該通常時変動回数が所定回数(本実施形態の場合は、200回)以上であるか否か判定する(ステップS44)。ステップS44の判定結果が肯定の場合(通常時変動回数が所定回数以上の場合)、メインCPU27aは、通常状態が開始してから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上であることを示すリーチ選択フラグに1をセットする(ステップS45)。そして、メインCPU27aは、時短累積記憶数を報知するために時短累積記憶数報知処理を実行する(ステップS46)。具体的には、メインCPU27aは、時短累積記憶数がRAM27cに記憶されているか否か判定し、記憶されていると判定した場合、時短累積記憶数を報知させるための累積数通知信号を表示制御基板28(サブCPU28a)に出力する。そして、メインCPU27aは、時短累積記憶数報知処理を終了すると、変動停止設定処理を終了する。尚、ステップS42の判定結果が否定の場合(リーチ選択フラグ≠0の場合)、及びステップS44の判定結果が否定の場合(通常時変動回数が所定回数未満の場合)、メインCPU27aは、そのままステップS46を実行して、変動停止設定処理を終了する。一方、表示制御基板28は、該累積数通知信号を入力すると、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数の報知するように可変表示器20の表示内容を制御する。
【0055】
尚、ステップS41にて時短終了指定信号を設定して変動停止設定処理を終了すると、メインCPU27aは、変動停止設定処理終了後、表示制御基板28に対して時短終了指定信号を出力する。表示制御基板28は、時短終了指定信号を入力すると、時短状態が付与されてから行われている時短状態中である旨の報知(例えば、背景を変更する、「時短中」との文字列を表示する等)を終了するように可変表示器20の表示内容を制御する。
【0056】
以上説明したように、このステップS42〜ステップS43の処理により、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が通常時変動回数に示されることとなる。また、ステップS44及びステップS45の処理により、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かの判定結果がリーチ選択フラグに示されることとなる。従って、本実施形態では、メインCPU27aが、大当り遊技状態が付与されるまでに、通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数(通常時変動回数)を計測する計測手段となる。また、通常時変動回数の特図ゲームが終了するまでの期間が、遊技実行期間となる。また、メインCPU27aは、特別図柄はずれ設定処理のステップS13を行うことにより、通常時変動回数の特図ゲームが終了するまでの期間が、所定回数の特図ゲームが終了するまでの期間を越えたか否かを判定する期間判定手段となる。即ち、所定回数の特図ゲームが行われた場合にリーチ選択フラグが1にセットされることから、前記ステップS13を肯定判定したときには所定回数の特図ゲームが終了するまでの期間を越えたことを判定したこととなる。そして、前記所定回数(本実施形態では200回)の特図ゲームが終了するまでの期間が、予め定めた設定期間となる。
【0057】
以上の変動停止設定処理により、メインCPU27aは、大当り遊技状態終了後から時短中変動回数の特図ゲームが終了するまで、又は、時短状態中に大当りとなる場合は、大当りとなる特図ゲームが終了するまで、時短状態を付与するようになっている。そして、大当り判定を肯定判定した場合、メインCPU27aは、特図ゲーム終了後に大当り遊技状態に係る処理を実行する。そして、当該大当り遊技状態を終了する際、メインCPU27aは、図8に示す大当り終了処理を実行するようになっている。大当り終了処理について図8に従って説明する。
【0058】
まず、メインCPU27aは、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数を時短中変動回数にセットして、RAM27cに記憶する(ステップS52)。これにより、大当り遊技状態が開始される前までに決定された時短付与回数を累積して記憶された時短累積記憶数が大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されて行われる特図ゲームの回数となる。そして、メインCPU27aは、時短累積記憶数に0をセットする(ステップS53)。従って、本実施形態のメインCPU27aは、時短累積記憶数を時短中変動回数に設定した場合にRAM27cに記憶されている時短累積記憶数を消去する消去手段となっている。次に、メインCPU27aは、時短状態を付与するため、時短フラグに1をセットする(ステップS54)。そして、メインCPU27aは、時短状態の開始を指示する時短開始指定信号を設定し(ステップS55)、大当り終了処理を終了する。これにより、メインCPU27aは、大当り遊技状態終了後、時短状態を付与することとなる。従って、本実施形態では、メインCPU27aが、遊技者に有利となる特定遊技状態(時短状態、作動時間延長状態)を付与する特定遊技付与手段となる。
【0059】
尚、大当り遊技状態終了後、メインCPU27aは、ステップS55の処理で設定した時短開始指定信号を表示制御基板28(サブCPU28a)に対して出力する。そして、時短開始指定信号を入力した表示制御基板28(サブCPU28a)は、時短状態中である旨を報知するように可変表示器20の表示内容を制御するようになっている。そして、この時短状態中である旨の報知は、表示制御基板28(サブCPU28a)が時短終了指定信号を入力するまで継続される。
【0060】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、リーチ確率(即ち、特定遊技付与条件が成立する確率)が変更される様子及び各種記憶数(時短中変動回数、時短累積記憶数、通常時変動回数)の履歴について図9に基づき説明する。尚、図9では、時短中変動回数をJK、時短累積記憶数をJR、通常時変動回数をTKと示す。図9(a)は、通常状態が開始されてから199回目の特図ゲームが行われてから、202回目の特図ゲームで大当りとなり、その後、時短状態が付与される場合について例示している。また、図9(a)に示すように、199回目の特図ゲーム開始時において、時短中変動回数の値は0、時短累積記憶数の値は100、通常時変動回数の値は198であるものとする。また、199回目〜201回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったものとする一方、202回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができたものとして説明する。
【0061】
図9(a)に示すように、メインCPU27aは、199回目の特図ゲーム開始前に、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったために、リーチ判定を行う。メインCPU27aは、判定値テーブルとして判定値テーブルR2を設定し、リーチ確率を1/16としてリーチ判定を行う。このとき、リーチ判定用乱数の値として、判定値テーブルR2から特定されるリーチ判定値と一致する値を取得したものとして説明する。すると、メインCPU27aは、リーチ判定を肯定判定するので、変動パターン振分乱数を取得して、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ここでは、特図変動パターンP3を決定したものとする)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP3に対応付けた時短付与回数を取得し、時短累積記憶数に加算する(時点F0、F1)。その後、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP3に基づいて199回目の特図ゲームを行う。
【0062】
200回目の特図ゲームも199回目の特図ゲームと同様にして、メインCPU27aは、処理をする(時点F1、F2参照)。そして、201回目の特図ゲーム開始前に、メインCPU27aは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったために、リーチ判定を行う。メインCPU27aは、通常時変動回数の値が200となりリーチ選択フラグに1がセットされたことから、判定値テーブルとして判定値テーブルR3を設定し、リーチ確率を1/10としてリーチ判定を行う。このとき、リーチ判定用乱数の値として、判定値テーブルR3から特定されるリーチ判定値と一致する値を取得したものとして説明する。すると、メインCPU27aは、リーチ判定を肯定判定するので、変動パターン振分乱数を取得して、当該変動パターン振分乱数の値から特図変動パターンを決定する(ここでは、特図変動パターンP4を決定したものとする)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP4に対応付けた時短付与回数を取得し、時短累積記憶数に加算する(時点F2、F3参照)。その後、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP4に基づいて特図ゲームを行う。
【0063】
そして、202回目の特図ゲーム開始前に、メインCPU27aは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができたために、特別図柄大当り設定処理を実行し、特図変動パターンを決定する(ここでは、特図変動パターンP1を決定したものとする)。そして、メインCPU27aは、決定した特図変動パターンP1に対応する時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。また、メインCPU27aは、変動停止設定処理(図7)を実行して、通常時変動回数に0をセットする(時点F4参照)。そして、202回目の特図ゲームが終了すると、大当り遊技状態に移行する。その大当り遊技状態が終了する前に、メインCPU27aは、大当り終了処理を実行し(図8)、時点F4(JK=0、JR=127、TK=0)における時短累積記憶数を時短中変動回数として設定すると共に、時短累積記憶数を消去する(時点F5(JK=127、JR=0、TK=0)参照)。そして、大当り遊技状態が終了すると、メインCPU27aは、時短状態を付与する。
【0064】
この時短状態が付与された状態で、特別図柄はずれ設定処理でリーチ判定が行われると、メインCPU27aは、判定値テーブルとして判定値テーブルR1を設定し、リーチ確率を1/20としてリーチ判定を行う。また、特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、変動停止設定処理において、時短中変動回数を1減算する(時点F5、F6参照)。一方、時短状態を付与している間に特図ゲームが行われても、メインCPU27aは、通常時変動回数に1加算しないようになっている。そして、メインCPU27aは、時短中変動回数の特図ゲームを行うまで、又は時短中変動回数の特図ゲームを行う前に大当りとなる特図ゲームを行う場合は、その大当りとなる特図ゲームを行うまで時短状態を付与する。
【0065】
一方、図9(b)には、時短状態の付与を終了して通常状態に移行する場合のリーチ確率が変更される様子及び各種記憶数の履歴について例示したものである。図9(b)で行われる特図ゲームでは、何れも大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったものとして説明する。
【0066】
図9(b)に示すように、時短状態が付与されているときであっても、特定遊技付与条件が成立する特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、次の大当り遊技状態終了後に時短状態を付与するために、特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を累積し、時短累積記憶数として記憶する(時点C0〜C4参照)。それと共に、メインCPU27aは、時短状態中に特図ゲームを行うたびに、時短中変動回数を1減算する。その一方、メインCPU27aは、通常時変動回数に1加算しないようになっている。また、メインCPU27aは、時短状態が付与されている間に、リーチ判定を行う際、判定値テーブルとして判定値テーブルR1を設定し、リーチ確率を1/20としてリーチ判定を行う。
【0067】
そして、時点C4に示すように、時短中変動回数の値が0(JK=0)になると、メインCPU27aは、変動停止設定処理のステップS40を実行して、時短状態を終了する。そして、時短状態が終了して通常状態が開始されると、メインCPU27aは、特別図柄はずれ設定処理において、判定値テーブルとして判定値テーブルR2を設定し、リーチ確率を1/16としてリーチ判定を行う(時点C4〜C6参照)。それと共に通常状態が開始されると、メインCPU27aは、それ以後、特図ゲームを行うたびに通常時変動回数に1加算する。
【0068】
一方、図9(c)には、時短中変動回数の値が0で、時短累積記憶数の値が20のときから、大当り遊技状態が終了して、特図変動パターンP6に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP4に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP2に基づく特図ゲームが順次行われた場合のリーチ確率が変更される様子及び各種記憶数の履歴を例示する。
【0069】
図9(c)に示すように、時短状態が付与されているときであっても、特定遊技付与条件を満たす特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、次の大当り遊技状態終了後に時短状態を付与するために、特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を累積し、時短累積記憶数として記憶する(時点D1〜D3参照)。それと共に、メインCPU27aは、時短状態中に特図ゲームを行うたびに、時短中変動回数を1減算する。そして、時短状態中に大当りとなる特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、特別図柄大当り設定処理(図5)にて決定した時点D3における時短付与回数を時短累積記憶数に加算すると共に、変動停止設定処理(図7)にて時点D4における残り回数を示す時短中変動回数を時短累積記憶数に加算する。即ち、時点D4において、メインCPU27aは、時点D3における時短中変動回数(JK=18)から1減算した時短中変動回数(JK=17)と、特図変動パターンP2対応した時短付与回数(40回)と、時点D3における時短累積記憶数(JR=5)を加算した数値を、時点D4における時短累積記憶数(JR=62)とする。
【0070】
そして、メインCPU27aは、大当り遊技状態が終了する際、大当り終了処理により、時点D4における時短累積記憶数(JR=62)を時点D5における時短中変動回数に設定し、その後、時短累積記憶数に0をセットする(時点D5参照)。そして、2回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU27aは、1回目の大当り遊技状態終了後から2回目の大当り遊技状態までの間で累積した時短付与回数に、繰り越した時短中変動回数の残り回数を加算した回数の特図ゲームを行うまで、又は大当りとなる特図ゲームを行うまで時短状態を付与する。
【0071】
以上詳述したように、本実施形態は、以下に示す効果を得ることができる。
(1)通常状態に移行してから他の遊技状態に移行せずに、行われた特図ゲームの回数が所定回数以上である場合に、リーチ確率、即ち、時短付与回数を決定するための特定遊技付与条件が成立する確率を高確率に変更した。このため、遊技を継続させることに対して特典を与えることができる。例えば、本実施形態のように、所定回数を200回に設定した場合には、201回目以降の特図ゲームにおいて特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態が遊技者にさらに有利な状態、即ち、多くの回数で付与される可能性が生じる。従って、長期間大当り遊技状態が付与されない状態であっても、遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0072】
(2)特定の特図変動パターンP1〜P4に基づき特図ゲームが行われ(即ち、特定遊技付与条件が成立し)、時短状態を付与する時短付与回数が決定されても、メインCPU27aは、大当り遊技状態が終了したことを契機に特定遊技状態を付与する。このため、特定遊技付与条件が成立するたびに時短状態を付与するパチンコ機と異なり、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。また、メインCPU27aは、特定遊技付与条件が成立する毎に時短付与回数を決定し、RAM27cに当該時短付与回数を累積して、時短累積記憶数として記憶する。そして、メインCPU27aは、この時短累積記憶数を時短中変動回数に設定し、当該時短中変動回数に応じて時短状態を大当り遊技状態が終了したことを契機に付与する。このため、大当り表示結果が導出されるまでに行われる特図ゲームの回数が多くなれば特定遊技付与条件も多く成立することとなり、大当り遊技状態終了後に付与される時短状態の時短中変動回数が多くなる。従って、遊技者が自らの力で特定遊技付与条件を成立させ、時短累積記憶数に累積させた時短状態を開始させたいという気持ちを抱かせることにより、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0073】
(3)時短状態中に大当りとなる特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、変動停止設定処理にて残り回数を示す時短中変動回数を時短累積記憶数に加算する。これにより、時短状態中に大当り表示結果が導出された場合、時短中変動回数を、大当り遊技状態終了後に繰り越すことができる。このため、大当り表示結果が導出された場合に時短状態が付与される回数が残っていたとき、当該残り回数が付与されないという遊技者の不利益を防止できる。また、時短状態中に大当り表示結果が導出された為に次の大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されないという事態を回避することができる。従って、遊技者に当該大当り遊技状態終了後に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0074】
(4)各特図変動パターン毎に時短付与回数をそれぞれ対応付け、そして、各特図変動パターンに対応付けた変動パターン振分乱数の値を通常状態で行われた特図ゲームの回数が所定回数以上行われたか否かにより変更した。このため、通常状態で行われた特図ゲームの回数が所定回数以上のときに決定される特図変動パターンは、所定回数未満のときよりも時短付与回数の多い特図変動パターンが選択されやすくなっている。これにより、通常状態中に特定遊技付与条件を何度も成立させなくても、時短累積記憶数を多くすることができる。このため、長期間に亘って大当り遊技状態が付与されなくても、次に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0075】
(5)表示制御基板28(サブCPU28a)は、通常変動中、変動停止設定処理が終了する毎に、即ち、特図ゲームが終了する毎に、主制御基板27から累積数通知信号を入力し、RAM27cに記憶されている時短累積記憶数を報知するように可変表示器20の表示内容を制御する。このため、大当り遊技状態が終了したことを契機に時短状態がどれだけ付与されるかを知らせることができ、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0076】
(6)メインCPU27aは、時短状態が終了してから、即ち、通常状態が開始してから通常時変動回数を計測し、その通常時変動回数が所定回数以上となったときに、リーチ選択フラグを設定して、リーチ確率を変更するようにした。このため、大当り遊技状態が付与される迄に時間(特図ゲームの回数)を要した遊技者と時間を要しなかった遊技者とを平等に扱うことができる。即ち、大当り遊技状態が付与される迄に時間を要した場合には、該大当り遊技状態が付与される迄の間、特定遊技付与条件が成立する回数も多く、大当り遊技状態終了後、時短状態が多くの特図ゲームが行われる間に付与される可能性が高い。そのため、大当り遊技状態終了後、時短状態が付与されている特図ゲームが行われる場合も含めて通常時変動回数を計測すると、時間を要した場合には容易に所定回数を越えることが予想され、時間を要せずに大当り遊技状態を得た遊技者に不利益感を与えることになる。従って、メインCPU27aが、時短状態終了後に通常時変動回数を計測することにより、このような不利益感をなくし、遊技者を平等に扱うことができる。
【0077】
(7)大当り演出用の特図変動パターンP1,P2に対応付けた時短付与回数を1以上に設定した。このため、大当り遊技状態終了後必ず時短状態が付与されることとなり、大当り遊技状態が終了しても遊技を継続させる意欲を遊技者に持たせることができる。
【0078】
(8)RAM27cは時短状態中に決定された時短付与回数を累積して、時短累積記憶数として記憶し、メインCPU27aは、次回の大当り遊技状態が終了したことを契機に当該時短状態中に記憶した時短累積記憶数に基づいて新たな時短状態を付与する。このため、時短状態が終了した際に、時短累積記憶数を記憶していることが可能となり、遊技者に大当りを得るまで遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0079】
(第二実施形態)
次に、本発明を具体化した第二実施形態を説明する。尚、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。本実施形態のパチンコ機10の制御構成は、第一実施形態の制御構成と基本的に同じであり、図3に示すとおりである。
【0080】
第二実施形態における特別図柄はずれ設定処理について図10に従って説明する。尚、図10は、第二実施形態における特別図柄はずれ設定処理において特徴となる部分(第一実施形態の特別図柄はずれ設定処理と異なる部分)を中心に図示し、図6と同じ処理が行われる一部の処理(ステップS11〜ステップS19、ステップS22,ステップS23)については省略している。
【0081】
特別図柄はずれ設定処理のステップS20又はステップS24の処理を終了した後、図10に示すように、メインCPU27aは、遊技状態が時短状態であるか否か判定するために、時短フラグが0であるか否か判定する(ステップS71)。ステップS71の判定結果が肯定の場合(時短フラグ=0の場合)、通常状態中であることから、メインCPU27aは、ステップS21の処理を行い、特別図柄はずれ設定処理を終了する。
【0082】
一方、ステップS71の判定結果が否定の場合(時短フラグ≠0の場合)、時短状態中であることから、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づいて時短付与回数を決定して、時短累積記憶数に加算せずに、時短中変動回数に加算し(ステップS72)、特別図柄はずれ設定処理を終了する。即ち、メインCPU27aは、ステップS72において、現在の時短状態が長く付与されるように、時短付与回数を時短中変動回数に加算するようになっている。
【0083】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、時短状態が付与される態様を図11に基づき説明する。図11には、時短中変動回数の値が0で、時短累積記憶数の値が20のときから、大当り遊技状態を終了して、特図変動パターンP6に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP4に基づく特図ゲーム、特図変動パターンP3に基づく特図ゲームが順次行われた場合の各種記憶数の履歴を例示する。尚、図11では、時短中変動回数をJK、時短累積記憶数をJR、通常時変動回数をTKと示す。
【0084】
図11に示すように、時短状態が付与されているときに、特図ゲームが行われると、特図ゲームが行われる毎に時短中変動回数が1減算される(時点E1、E2参照)。そして、時短状態が付与されているときに、特定遊技付与条件を満たす特図ゲームが行われると、メインCPU27aは、現在の時短状態を長く付与するために、特図変動パターンに応じて決定した時短付与回数を時短中変動回数に累積して、記憶する(時点E3、E4参照)。即ち、時短状態が付与されているときに、特定遊技付与条件を満たす特図ゲームが行われると、時短中変動回数は、1減算された上に、時短付与回数が加算されることとなる。そして、メインCPU27aは、時短中変動回数が0となるまで、又は大当りとなるまで時短状態を付与して特図ゲームを行う。
【0085】
以上詳述したように、本実施形態は、前記第一実施形態の効果(1)〜(7)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(9)メインCPU27aは、時短状態中に時短付与回数を取得した場合、該時短付与回数を時短中変動回数に加算して、時短中変動回数に累積するようにした。このため、時短状態中に、遊技者自らの力で時短状態が付与される期間を引き延ばすことができる。従って、時短状態に対する興趣の向上を図ることができる。
【0086】
(第三実施形態)
次に、本発明を具体化した第三実施形態を説明する。尚、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。本実施形態のパチンコ機10の制御構成は、第一実施形態の制御構成と基本的に同じであり、図3に示すとおりである。
【0087】
第三実施形態において、特図変動パターンP1〜P6に対応付ける時短付与回数は、遊技状態及び通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数以上か否かによって異ならせている(図12参照)。具体的には、通常状態であって、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上の場合、遊技状態が時短状態である場合又は通常状態にて行われた特図ゲームの回数が所定回数未満の場合に対応付ける時短付与回数の2倍の値を、時短付与回数として変動パターンP1〜P6に対応付けている。
【0088】
そして、第三実施形態のメインCPU27aは、特別図柄大当り設定処理のステップS5又は特別図柄はずれ設定処理のステップS21の処理において、時短付与回数を取得する際、特図変動パターン、時短フラグ及びリーチ選択フラグに基づいて時短付与回数を取得するようになっている。即ち、本実施形態では、通常状態であって、その通常状態が開始されてから行われた特図ゲームの回数が所定回数(200回)以上の場合に、特定遊技付与条件が成立したとき、メインCPU27aは、時短累積記憶数に加算する時短付与回数を時短状態時又は所定回数未満の場合に取得される時短付与回数の2倍にするようになっている。従って、本実施形態のメインCPU27aは、時短付与回数の変更を行う変更手段となる。
【0089】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、各種記憶数の履歴について図13に基づき説明する。尚、図13では、時短中変動回数をJK、時短累積記憶数をJR、通常時変動回数をTKと示す。図13には、通常状態が開始されてから199回目の特図ゲームが行われてから、202回目の特図ゲームで大当りとなり、その後、時短状態が付与される場合について例示したものである。また、図13に示すように、199回目の特図ゲーム開始時において、時短中変動回数の値は0、時短累積記憶数の値は100、通常時変動回数の値は198であるものとする。また、199回目〜201回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができなかったものとする一方、202回目の特図ゲームでは、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を得ることができたものとして説明する。
【0090】
図13に示すように、199回目の特図ゲーム開始前に特図変動パターンP3を決定すると、メインCPU27aは、遊技状態、リーチ選択フラグ及び決定した特図変動パターンP3から時短付与回数を決定する。具体的には、このとき、遊技状態は通常状態であり、リーチ選択フラグは0であるので、メインCPU27aは、時短付与回数として2回を取得し、時点G0(JK=0、JR=100、TK=198)における時短累積記憶数に加算する(時点G1(JK=0、JR=102、TK=199)参照)。
【0091】
そして、201回目の特図ゲーム開始前に特図変動パターンP3を決定すると、メインCPU27aは、遊技状態、リーチ選択フラグ及び決定した特図変動パターンP3から時短付与回数を決定する。このとき、遊技状態は通常状態であり、リーチ選択フラグは1であるので、メインCPU27aは、所定回数以下の場合における時短付与回数の2倍の値、即ち、4回を時短付与回数として取得し、時点G2(JK=0、JR=102、TK=200)における時短累積記憶数に加算する(時点G3(JK=0、JR=106、TK=201)参照)。
【0092】
そして、大当り遊技状態終了後、時短状態が付与されて最初の特図ゲーム開始前に特図変動パターンP3を決定すると、メインCPU27aは、遊技状態、リーチ選択フラグ及び決定した特図変動パターンP3から時短付与回数を決定する。具体的には、このとき、遊技状態は時短状態であり、リーチ選択フラグは0であるので、メインCPU27aは、時短付与回数として2回を取得し、時点G5(JK=146、JR=0、TK=0)における時短累積記憶数に加算する(時点G6(JK=145、JR=2、TK=0)参照)。
【0093】
以上詳述したように、本実施形態は、前記第一実施形態の効果(1)〜(8)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(10)通常時変動回数が所定回数以上か否かによって特図変動パターンに対応付ける時短付与回数を異ならせた。このため、特定の特図変動パターンP1〜P4に基づき何回もの特図ゲームが行われなくても、時短累積記憶数を多くすることができる。また、本実施形態における特定遊技付与条件(特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが行われること)は、一般的に成立するたびに時間を要する。そして、通常時変動回数が所定回数以上のときに時短付与回数を増やすことにより、特定遊技付与条件が同じ回数成立しても、通常時変動回数が所定回数未満のときより所定回数以上のときの方が時短累積記憶数を多くすることができるので、通常時変動回数が所定回数以上のときの方が時短累積記憶数を多くするための時間を短縮することができる。即ち、通常時変動回数が所定回数以上のときの方が時短累積記憶数を多くするための時間的な効率をよくすることができる。
【0094】
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態において、メインCPU27aは、時短付与回数を時短累積記憶数に加算する前に、時短付与回数を付与するか否か判定してもよい。このとき、メインCPU27aは、その判定結果が肯定の場合のみ時短付与回数を時短累積記憶数に加算する。そして、メインCPU27aは、変動停止設定処理(図7)の時短累積記憶数報知処理(ステップS46)を行わないようにして、その時短累積記憶数を報知しないようにすればよい。この場合、メインCPU27aが、特定遊技付与条件が成立した場合に時短状態を付与するか否かを判定する付与判定手段となる。このようにすれば、特定遊技付与条件が成立したとしても(特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが行われても)、時短状態が付与されるとは限らないので、遊技者は大当り遊技状態が終了したことを契機に時短状態が付与される特図ゲームの回数を予測することができない。このため、時短状態が終了するまで、時短状態が付与されるか否かについて及び時短状態が付与されて行われる特図ゲームの回数について遊技者に関心を持たせることができる。
【0095】
○上記実施形態において、特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが1回行われる毎に時短付与回数を累積したが、特図変動パターンP1〜P4に基づく特図ゲームが複数回行われること毎に、又は複数回連続して行われる毎に、時短付与回数を決定しても良い。
【0096】
○上記実施形態において、特定遊技付与条件が成立すると、大当り遊技状態終了後時短状態を付与したが、時短状態の代わりに特図ゲームが大当りとなる確率を高める特図ゲーム確率変動状態を付与しても良い。また、時短状態の代わりに、普図ゲームが普通当りとなる確率を高める普図ゲーム確率変動状態を付与しても良い。
【0097】
○上記実施形態では、メインCPU27aは、付与期間として時短状態を付与して行う特図ゲームの回数を決定していたが、時短状態を付与して行う普図ゲームの回数を決定しても良いし、また、時短状態を付与して行う付与時間を決定しても良い。
【0098】
○上記第二実施形態のステップS72の処理において、メインCPU27aは、特図変動パターンに基づいて決定した時短付与回数を、時短累積記憶数及び時短中変動回数に加算してもよい。
【0099】
○上記実施形態では、大当り又ははずれリーチとなる特図ゲームが行われることにより、特定遊技付与条件が成立したとした。この別例として、特図ゲームにおいて大当りとなる可能性があることを事前に告げる大当り予告や、予め定められたキャラクタの出現が特図ゲーム中に行われたことにより、特定遊技付与条件が成立したとしてもよい。また、大当りの組み合わせとは異なる特定の特図組み合わせ(例えば、「121」のようなはずれリーチの組み合わせ、「123」のような所謂チャンス目)の表示が特図ゲーム中に行われたことにより、特定遊技付与条件が成立したとしてもよい。
【0100】
○上記実施形態では、変動パターン振分乱数の振り分けを変更することにより特定遊技付与条件が成立する確率を変更したが、特定遊技付与条件を緩和することにより成立する確率を変更してもよい。例えば、通常状態が開始されてから所定回数以上の特図ゲームが行われるときは、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6に対応付けられる時短付与回数を1以上にして、はずれ演出用の特図変動パターンP5,P6が選択されることによっても時短累積記憶数が累積されるようにしてもよい。
【0101】
○上記実施形態では、可変表示器20に時短状態が付与されたこと及び時短累積記憶数を報知させたが、装飾ランプ16、スピーカ17等の別の装置に報知させても良い。また、可変表示器20に報知をさせなくても良い。
【0102】
○上記実施形態では、0〜9までの数字を模した図柄が採用されているが、図柄の種類及び形態は任意に変更しても良い。例えば、1〜8までの8種類の数字を模した図柄でも良い。また、数字を模した図柄に代えて文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄などでも良い。
【0103】
○上記実施形態では、可変表示器20が液晶式で構成されているが、可変表示器20の種類は任意に変更しても良い。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)で構成しても良い。
【0104】
○上記実施形態では、所定回数として逆数を設定したが、予め定められた数値ならば、これに限らず、任意に変更しても良い。例えば、100回としても良い。
○上記第三実施形態では、通常時変動回数が所定回数以上か否かによって、時短付与回数を変更させると共にリーチ確率を変更したが、リーチ確率を変更しなくても良い。
【0105】
○上記実施形態では、通常状態が開始してから(時短状態が終了してから)、メインCPU27aは、通常時変動回数を計測したが、大当り遊技状態直後から通常時変動回数を計測するようにしても良い。
【0106】
○上記実施形態において、複数の異なる所定回数を設定し、通常時変動回数が複数の所定回数のうちいずれか1つの所定回数を越えるごとに、特定遊技付与条件が成立する確率(リーチ確率)を段階的に高確率にしても良い。また、第三実施形態においては、時短付与回数を段階的に多くしても良い。このように、所定回数を複数用意し、通常時変動回数が複数の所定回数のうちいずれか1つの所定回数を越えるごとに、リーチ確率を高確率に段階的に変更、又は時短付与回数を段階的に多くするので、遊技者に遊技を継続させる意欲をさらに持たせることができる。
【0107】
○上記実施形態において、メインCPU27aは、特定遊技付与条件が成立し、時短付与回数を取得する毎に、時短状態を付与して特図ゲームを行うようにしても良い。このように特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態を付与し、且つ、その特定遊技付与条件が成立する確率を通常時変動回数が所定回数以上のときに高確率にすることで、大当りとならずに長い間遊技が行われた場合、特定遊技付与条件が成立する回数が多くなり、時短状態が付与されやすくなる。また、特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態を付与し、且つ、その特定遊技付与条件が成立する毎に付与される時短付与回数を通常時変動回数が所定回数以上のときに増やすことで、大当りとならずに長い間遊技が行われた場合、時短回数が少ない特図変動パターンに基づく特図ゲームが行われることがなくなる。即ち、特定遊技付与条件が成立する毎に時短状態が多くの特図ゲームで付与されるようになる。このため、大当りとならずに長い間遊技を行っていても、遊技者に遊技を継続させる意欲を持たせることができる。
【0108】
○上記実施形態において、メインCPU27aは、時短状態終了時から所定回数以上となる(所定回数に達する)まで通常時変動回数を計測していたが、計測する期間は大当り遊技状態終了後から次の大当り遊技状態開始までの期間ならば、これに限らない。例えば、メインCPU27aは、大当り遊技状態終了時から次の大当り遊技状態開始時まで通常時変動回数を計測しても良く、また、大当り遊技状態終了時から所定回数に達するまで通常時変動回数を計測しても良い。
【0109】
○上記実施形態において、メインCPU27aは、予め定めた特定図柄による大当りの組み合わせが表示されたときに、所定回数を変更するようにしても良い。例えば、大当りの組み合わせとして、[111]、[333]、[555]、[777]、[999]の何れかが表示されたとき、メインCPU27aが所定回数を200回から100回に変更しても良い。このようにすれば、大当りが表示されるときの図柄について関心を持たせることができ、遊技者の興趣を向上することができる。尚、この場合、メインCPU27aは、所定回数の変更を行う期間変更手段となる。
【0110】
○上記実施形態において、1回の大当り遊技状態後に付与する時短状態の特図ゲームの回数、即ち、時短中変動回数に上限を設けても良い。また、時短中変動回数に上限を設けたときに、大当り遊技状態終了時に時短累積記憶数がその上限を超えた値であった場合、ステップS53で時短累積記憶数に0をセットせず、次の大当り遊技状態終了後に時短状態を付与することができるように、持ち越すようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態終了時に、時短累積記憶数の値が120である場合、時短中変動回数には100が設定され、時短累積記憶数には20が残ることとなる。このように、時短累積記憶数を次の大当り遊技状態終了後に持ち越すことにより、遊技者はこの持ち越された時短累積記憶数に基づく時短状態を得ようとして、次の大当りへの意欲を継続することができる。
【0111】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームを行い、前記図柄変動ゲームで導出された表示結果が予め定めた大当り表示結果になった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態が付与され、該大当り遊技状態が付与されていない遊技状態中に前記大当り遊技状態とは異なる遊技者に有利な特定遊技状態が所定期間付与される遊技機において、前記図柄変動ゲームが行われることによって予め定めた特定遊技付与条件が成立した場合に前記特定遊技状態を付与する付与期間を決定する期間決定手段と、予め定めた開始条件の成立を契機に前記付与期間に基づいて前記所定期間を設定し、前記特定遊技状態を開始させる特定遊技付与手段と、前記大当り遊技状態が付与されるまでの遊技実行期間のうち、少なくとも一部の遊技実行期間を計測する計測手段と、前記計測手段が計測した遊技実行期間が予め定めた設定期間を越えたか否かを判定する期間判定手段と、前記期間判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記特定遊技付与条件が成立する確率を前記判定結果が肯定となる以前の確率よりも高確率に変更する、又は前記期間決定手段が決定する付与期間を前記判定結果が肯定となる以前に決定する付与期間よりも長い期間に変更する変更手段を備えた遊技機(以下、「技術的思想イ」と示す)。
【0112】
(ロ)前記期間決定手段が前記付与期間を決定する毎に該付与期間を累積し、累積付与期間として記憶する記憶手段を備え、前記特定遊技付与手段は、前記大当り遊技状態が終了したことを契機に前記累積付与期間を前記所定期間として設定し、前記特定遊技状態を開始させる技術的思想イに記載の遊技機(以下、「技術的思想ロ」と示す)。
【0113】
(ハ)前記特定遊技付与手段が前記累積付与期間を前記所定期間として設定した場合に前記記憶手段に記憶されている前記累積付与期間を消去する消去手段を備え、前記記憶手段は、前記特定遊技状態中に前記大当り遊技状態が付与された場合、前記所定期間の残り期間を前記累積付与期間に累積して記憶する技術的思想ロに記載の遊技機(以下、「技術的思想ハ」と示す)。
【0114】
(ニ)前記特定遊技付与手段が前記累積付与期間を前記所定期間に設定した場合に前記記憶手段に記憶されている前記累積付与期間を消去する消去手段を備え、前記記憶手段は、前記特定遊技状態中に前記期間決定手段が付与期間を決定した場合、次回の大当り遊技状態が終了したことを契機に新たな前記特定遊技状態が付与されるように前記付与期間を前記累積付与期間に累積して記憶する技術的思想ロ又は技術的思想ハに記載の遊技機(以下、「技術的思想ニ」と示す)。
【0115】
(ホ)前記計測手段は、前記特定遊技状態終了後に前記遊技実行期間の計測を開始する技術的思想ロ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ヘ)前記期間判定手段は、複数の異なる設定期間と前記遊技実行期間とを比較して判定を行うものであって、前記変更手段は、前記期間判定手段の判定結果が肯定となる毎に、前記確率を段階的に高確率に変更する、又は前記付与期間を段階的に長い期間に変更する技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0116】
(ト)前記特定遊技付与手段は、前記期間決定手段が前記付与期間を決定する毎に該付与期間を前記所定期間として設定し、前記特定遊技状態を開始させる技術的思想イに記載の遊技機。
【0117】
(チ)前記特定遊技付与条件が成立した場合に前記特定遊技状態を付与するか否かを判定する付与判定手段を備え、前記期間決定手段は、前記付与判定手段の判定結果が肯定の場合に前記付与期間を決定する技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0118】
(リ)前記記憶手段が記憶した累積付与期間を報知する報知手段を備えた技術的思想ロ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ヌ)前記特定遊技付与手段は、前記特定遊技状態中に前記期間決定手段が前記付与期間を決定した場合、該付与期間を前記所定期間の残り期間に累積する技術的思想ロ又は技術的思想ハに記載の遊技機。
【0119】
(ル)前記特定遊技付与条件は、特定演出内容の図柄変動ゲームが行われること、前記特定演出内容の図柄変動ゲームが複数回行われること、又は前記特定演出内容の図柄変動ゲームが複数回連続して行われることである技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0120】
(ヲ)前記期間決定手段は、前記付与期間として、前記特定遊技状態が付与される時間、前記図柄変動ゲームの回数又は前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段に対して遊技球を入賞しやすくなるか否かの抽選結果を導出する抽選ゲームの回数の何れかを決定する技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0121】
(ワ)前記特定遊技状態は、前記図柄変動ゲームが大当り表示結果となる確率を高める確率変動状態、又は前記図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段に対して遊技球を入賞しやすくするか否かの抽選結果を導出する抽選ゲームにて前記抽選結果を導出する時間が短縮された変動時間短縮状態である技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0122】
(カ)前記計測手段は、前記遊技実行期間として、前記特定遊技状態が終了してからの経過時間、又は前記特定遊技状態の終了後に行われる前記図柄変動ゲームの回数を計測する技術的思想ロに記載の遊技機。
【0123】
(ヨ)前記大当り表示結果を構成する図柄の種類が予め定められた種類の場合に前記設定期間の変更を行う期間変更手段を備えた技術的思想イ〜技術的思想ニのうちいずれか一項に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0124】
10…パチンコ遊技機(遊技機)、20…可変表示器(報知手段)、27a…メインCPU(期間決定手段、特定遊技付与手段、消去手段、変更手段、期間判定手段、計測手段、付与判定手段)、27c…RAM(記憶手段)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御信号を出力して遊技機全体を制御する主制御手段と、前記制御信号に基づき所定の演出実行手段を制御する副制御手段を備え、当りか否かの当り判定の判定結果に基づき複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを前記演出実行手段にて実行し、前記図柄変動ゲームで導出された表示結果が予め定めた当り表示結果になった場合に遊技者に有利な特定遊技状態を付与する遊技機において、
前記主制御手段は、
前記当り判定の判定結果に基づき前記図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間を特定可能な変動パターンを決定し、該決定した変動パターンを指定する変動パターン指定信号を出力する変動パターン決定手段と、
前記特定遊技状態の終了後に実行された図柄変動ゲームの実行回数が所定の設定回数に達したか否かを判定する回数判定手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記主制御手段から入力した変動パターン指定信号で指定された変動パターンに基づき前記演出実行手段を制御して前記図柄変動ゲームを実行させる演出制御手段を備え、
前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には第1の決定確率で特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第1の決定確率とは異なる第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する遊技機。
【請求項2】
前記主制御手段は、前記変動パターンを対応付けた複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段を更に備え、前記複数のテーブルには、第1のテーブルと、前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルを含み、
前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記主制御手段は、前記変動パターン毎に、所定の演出振分乱数の取り得る値の中から所定個数の値を振り分けて構成した振分パターンを記憶する振分パターン記憶手段を更に備え、前記振分パターンには、第1の振分パターンと、前記第1の振分パターンとは、前記特定の変動パターンに振り分けた演出振分乱数の値の個数を異ならせた第2の振分パターンとを含み、
前記変動パターン決定手段は、取得した演出振分乱数の値が振り分けられた変動パターンを決定するようになっており、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記第2の決定確率は、前記第1の決定確率より高確率である請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
【請求項1】
制御信号を出力して遊技機全体を制御する主制御手段と、前記制御信号に基づき所定の演出実行手段を制御する副制御手段を備え、当りか否かの当り判定の判定結果に基づき複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを前記演出実行手段にて実行し、前記図柄変動ゲームで導出された表示結果が予め定めた当り表示結果になった場合に遊技者に有利な特定遊技状態を付与する遊技機において、
前記主制御手段は、
前記当り判定の判定結果に基づき前記図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間を特定可能な変動パターンを決定し、該決定した変動パターンを指定する変動パターン指定信号を出力する変動パターン決定手段と、
前記特定遊技状態の終了後に実行された図柄変動ゲームの実行回数が所定の設定回数に達したか否かを判定する回数判定手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記主制御手段から入力した変動パターン指定信号で指定された変動パターンに基づき前記演出実行手段を制御して前記図柄変動ゲームを実行させる演出制御手段を備え、
前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には第1の決定確率で特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第1の決定確率とは異なる第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する遊技機。
【請求項2】
前記主制御手段は、前記変動パターンを対応付けた複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段を更に備え、前記複数のテーブルには、第1のテーブルと、前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルを含み、
前記変動パターン決定手段は、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2のテーブルに対応付けられた変動パターンの中から変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記主制御手段は、前記変動パターン毎に、所定の演出振分乱数の取り得る値の中から所定個数の値を振り分けて構成した振分パターンを記憶する振分パターン記憶手段を更に備え、前記振分パターンには、第1の振分パターンと、前記第1の振分パターンとは、前記特定の変動パターンに振り分けた演出振分乱数の値の個数を異ならせた第2の振分パターンとを含み、
前記変動パターン決定手段は、取得した演出振分乱数の値が振り分けられた変動パターンを決定するようになっており、前記特定遊技状態が終了してから前記回数判定手段が肯定判定する迄の間には前記第1の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第1の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する一方で、前記回数判定手段が肯定判定した後には前記第2の振分パターンに基づき変動パターンを決定することにより前記第2の決定確率で前記特定の変動パターンを決定する請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記第2の決定確率は、前記第1の決定確率より高確率である請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−29699(P2010−29699A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255801(P2009−255801)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【分割の表示】特願2004−146693(P2004−146693)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【分割の表示】特願2004−146693(P2004−146693)の分割
【原出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】
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