運輸座席の配置
【解決手段】座席(11)は、列内で互い違いに向いている。座席(11)は、クッション(12)、背もたれ(13)、アームレスト(14)を備えている。これらの座席の肩幅(16)は従来のものである。しかしながら、従来の座席は、座席のアームレストの中心まで延びる肩幅を有している。言い換えると、アームレストは、座席の横間隔(5)で配置される。図3では、肩幅は、アームレストの全幅まで延びている。言い換えれば、アームレストは、低減された間隔(15)、座席の横間隔で、組み込み及び配置されている。これは、後者では乗客の肩部が最大であり、アームレストの組の間で乗客の臀部の空間があるという点において、乗客にとって全く不便はない。座席クッションの互いに入り込む部分の中心軸間の距離で示すように、列が縦方向の間隔(17)で設置されている。座席背部は、該軸(18)に平行であるが離間している2つの線(19)上に設置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送手段の座席配置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
輸送手段における座席配置は、乗客に快適を与える相当の空間と、輸送機関の経済性の利益における最大数の乗客の収容との間の妥協である。
【0003】
従来、座席は列をなして配置されている。1つの列には、座席の最もきつい横方向の間隔は、乗客の肩幅によって決定される。これは、乗客が肩を突き合わせて座るからである。実際上、これは、最小の横方向間隔は22インチ(558.8mm)のオーダであることを示す。
【0004】
本発明は、列において胴体及び肩が縦方向に離間して離れた状態で、乗客が交互の方向に向って座っているならば、比較的広い肩が、隣の乗客の比較的狭い脚に隣接する。これにより、列における横方向の間隔が低減されるという認識に根拠をおくものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、この考えに基づいて改善された座席配置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、輸送機関の座席列であって、各座席は、座席クッションと、座席背部とを備え、前記列は、
一方向に向く少なくとも1つの座席と、
他の方向に向く少なくとも1つの隣接する座席と、
を備える輸送機関の座席列が提供される。
【0007】
好ましくは、前記座席クッションは、少なくとも部分的に互いに入り込み、互いに入り込む部分の中央線において列の軸を規定し、前記座席背部は、少なくともリクライニングされていないとき、前記列軸から離間する2つの線上に配置される。
【0008】
また、好ましくは、座席のうち交互に向く座席は、従来の肩幅よりも小さい列軸に沿う間隔で配置されており、これにより、一方向を向く座席の1つにおける乗客の肩は、反対に向く隣接する座席における乗客の脚部空間上方に延びている。
【0009】
これらの目的のための従来の肩幅は、22インチ又は560mmで規定されている。
【0010】
第1の実施形態の変形例に関して以下に説明するように、前記列の座席は互いに等しい幅で、前記列軸は直線であると想定されるが、前記列軸が湾曲しても良く、座席のうち端部の座席は、前記列の他の座席よりも狭くとも良い。そのような配置は、列の中央から離れた座席において乗客が通路に傾くことが可能な点を利用している。
【0011】
また、好ましくは、及び、重要な特徴によれば、各座席はアームレストを備え、前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く隣接する座席の座席クッション上方に部分的に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置される。追加的に又は代替的に、各座席はアームレストを備え、前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、該座席クッションに設けられた空間上方に部分的に延びて、各背もたれの傾斜上に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置されている。また、追加的に又は代替的に、前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く座席を使用する乗客の脚部に対して前記一方向を向く座席によって自由に残された空間の上方に部分的に延びる。
【0012】
これらの配置によって、一方向を向く乗客の腕及び肘が、隣の乗客の腿又は膝の上に横たわることを可能にする。好ましくは、隣接する座席のアームレストは互いに整列している。それらのアームレストは、連続していても良く、及び/又は、各乗客による使用のために成形されても良い。
【0013】
いつかの実施形態では、輸送機関の座席の列は、各対の隣接する座席の間に該座席の少なくとも頭部の高さにおいて延び又は延長可能な分割部材を含む。
【0014】
前記分割部材は、単に、一つの座席の前記背部の上部において一側端部から、隣接する座席の背部の上部における最も近い側端部に向かって前方に延びる仕切りとして設けることができる。仕切りは剛直であっても柔軟であっても良く、好ましくは、ヘッドレストとして十分機能する程度に強固である。仕切りの主な目的は、隣接する乗客の間にプライバシーを提供することであるが、変換できるように引き込み可能であっても良い。
【0015】
代替的に、剛直な蛇行する分割部材であっても良い。この場合、座席クッションの高さにおいて、分割部材は、各座席クッションの両側上の部分を備える一方;肩の高さで又は座席背部の最上部の高さで、分割部材は再び入り込む形状であり、互いに入り込む座席クッションの幅よりも広い肩幅を提供する。
【0016】
拡張された肩幅は、肘の高さまで下方に延びることはない。しかしながら、分割部材は、好ましくは、アームレストの高さの直下までより広い幅で下方に延び、この高さで湾曲し、これにより、隣接する座席クッションの上に部分的に横たわる。
【0017】
他の重要な特徴によれば、個々の座席は、各々が肩幅を規定し、隣接する片側又は両側の座席の肩幅と重なる。
【0018】
前記列内の座席配置によって、前記列の長さを列内の座席の肩幅の合計よりも小さくすることができる。典型的には、これにより、座席間隔を2インチ(50.8mm)減少させることができる。広い幅の航空機では、典型的には各列に8又は9座席を備えるが、これは、航空機を横切る座席数で1席増加させることができる。同様に、これにより、同じ収容乗客数に対して、航空機内の縦方向に座席列の間隔を増加させることができ、乗客の足元の空間の拡張を両立させる。
【0019】
通常、座席は、リクライニングする背部を備える。好ましくは、この設備は、(座席クッションを保持する)座席底面を備える固定式背部の座席によるものであり、この座席底面が固定背部内において座席背部の傾斜上で前方にスライドする。これは、連続する列での座席の傾きが、複数の列にわたって、乗客を邪魔するように組み合わさらない点で有利である。
【0020】
本発明は、座席が交互に反対方向を向く列に限定されないことに留意するべきである。例えば、4台の座席からなる列において、外側の座席は一方向を向き、内側の2台の隣接する座席は他の方向を向くことが可能である。そのような配置もまた、二対の反対を向く座席が当接するという点で、本発明から利益を受ける。
【0021】
本発明の他の重要な特徴によれば、我々の欧州特許出願の輸送機関の座席列は:
構造的に座席を列に統合する手段と、
前部において統合された座席の下方に延びる脚部とを備え、各座席の背部は、隣接する座席の前部の下方の脚部によって支持されている。
【0022】
通常、座席前部の脚部の底部端は、少なくとも実質的に列方向において延びる床面高さ(フロアレベル)のビームに固定されており、床面高さのビームは、使用時において、床面(フロア)上又は直ぐ上方にて航空機の床面に固定されている。
【0023】
座席が個々の構造を有する場合、構造的に統合する手段は、座席構造が連結された状態で、列方向に延びるビームとすることができる。脚部は、このビームから下方に延びることができる。また、脚部は、座席の個々の構造の一部であり得る。
【0024】
しかしながら、好ましい実施形態では、座席の構成要素及び列方向ビームは、脚部を含んで、単一の骨組として形成される。
【0025】
代替的に、例えば、脚部が座席構造と統合された状態で、単一の型として座席構造を製造することにより、座席構造は統合され得る。
更に他の重要な特徴によれば、各座席は:
座席構造の背部における内側背部フレームと、
前記座席構造のクッション部における内側クッション部材と、を備え、
前記背部フレーム及び前記クッション部材はヒンジ連結され、前記内側背部フレームがその上部部分にて前記座席背部に対して安着され、及び、
前記内側クッション部材は前記座席クッション部にスライド可能に取り付けられている。
その配置は、内側背部フレームがリクライニングした状態で、内側クッション部材が前方にスライド可能であるようになっている。
【0026】
好ましくは、内側背部フレームは、座席背部にその中央部で安着されており、これにより、内側背部フレームの上部部分が捩じれて、座席の片側に体を捩じる乗客を収容することができる。
【0027】
好ましくは、背部フレーム及びクッション部材は複合材料で成形される。
【0028】
本発明の理解を助けるために、変形例を含む本発明の具体的な実施形態を、ここで、具体例を用いて添付図面を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図面を参照すると、図1は、従来の座席1の2つの列を示している。各座席は、クッション2、背もたれ3、及び座席が隣接座席を包含する場所で共有されるアームレスト4を含む。背もたれには、それらの間に最小の間隔が設けられている。座席のピッチ5は、座席背もたれの肩幅6により決定される。2つの列は、縦方向の間隔7で離れている。図2は、座席9の各座席において肩を突き合わせて座っている多数の乗客8を示す。
【0030】
図3を参照すると、ここに示される座席11は、それらの列において交互に向かい合っている。それらの座席は、クッション12、背もたれ13、アームレスト14を備えている。これらの座席の肩幅16は、図1の座席の肩幅と同一である。しかしながら、従来の座席は、座席のアームレストの中心に延びる肩幅を有している。言い換えれば、アームレストは、座席の横方向の間隔5にある。図3では、肩幅はアームレストの全長まで延びる。言い換えれば、アームレストは、はめ込まれており、座席の横方向の間隔である、減縮された間隔15で配置されている。これは、後者がそれらの肩において最も広く、アームレストの組の間に乗客の臀部の空間があるという点で、乗客にとって不便はない。複数の列は、縦方向間隔17で配置されており、座席クッションの互いに入り込む部分の中心軸の間の距離で示される。背もたれは、軸18に平行であるが離間している2つの線19上に配置されている。
【0031】
この配置は、3人の広い肩幅の乗客21を示す図4に示すように、乗客の肩の重なり(オーバラップ)22が列に沿い、列内で互い違いになっている。
【0032】
また、図4に示すように、しなやかなスクリーン(仕切り)23が隣りの乗客を直接見ないように仕切っている。
【0033】
図1及び2と図3及び4とを比較すると、本発明では乗客には同じ肩幅空間が提供されつつ、追加の脚部空間を有することが分かる。図示するように、両方の配置においてデッキ領域(すなわち、座席間隔と列間隔とをかけた面積)は等しく、本発明の配置ではわずかに小さい面積である。航空機の本体を横切って追加の座席を収容することができるように座席幅及び座席間隔を配置することにより、追加の脚部空間、又は列座席数の増加(即ち乗客数の増加)を収容できる。
【0034】
ここで図5を参照すると、中央の座席は、図示するようにシャーシ24を有し、シャーシがデッキ25上で座席を支持している。構造の詳細は省略する。この図の断面は、列の列方向軸の片側に対して近距離で取られており、中央座席の乗客27の脚26と、隣の座席の乗客の脚28とを通過している。乗客27は、座席の直立側部29間に脚を有し、直立側部は、仕切り23の一部であり、乗客の腕30が置かれるアームレスト14を支持している。図示されるアームレストは、反対側に向く乗客には使用されず、これらの乗客の胴体、腕及びアームレストは紙面の上方にある。しかし、図5は、隣の座席の乗客の脚28に対してアームレスト14の下方の収容空間を示している。
【0035】
図6は、同じ図を乗客なしで図示したものであり、中央座席の背もたれがどのように座席クッション等しい幅31を有するかを示している。座席クッションは、それらの長さ部分を通じて背もたれまで後方に向かって平行であり、これにより、隣の乗客には、先の図に示した脚空間が提供される。背もたれは、最上部により狭いヘッドレストを有しており、利用可能な肩幅16が仕切り23の内側の幅により規定される。
【0036】
図7は、本発明に係る座席列の代替構成を図示しており、2つの中央座席が一方向を向き、それらの外側に隣接する座席は反対方向を向いている。中央の座席は、乗客に肩全体の空間を提供するために、わずかに広く離間している。言い換えれば、図4に示された重なり22は、2つの中央座席の間には設けられない。これらの座席は全て同一である。その結果は、列の中央におけるアームレストの重複である。
【0037】
図8を参照すると、そこに図示された2列の座席は、各列内で異なる角度で設置されており、異なる幅を有する。中央の座席101は、航空機を横切る軸Tに垂直である座席クッションの中心線を有する。各列内では、隣の座席102,103は、それらの座席クッションの中央線が、対応する中央の座席の中心線から図示されたように数度、5°だけが分岐して設置されている。これらの座席は、座席クッションの端部104を有し、この端部104は、先端/基端方向において中央線に対して平行である。中央座席は、その直ぐ隣りの端部に対して平行な座席クッション端部を有し、これにより、先端部106dは基端部106pよりも短い。この配置により、中央座席の背もたれ107は、隣りの座席の背もたれ108よりも、通常20 1/2インチ(52.07cm)対18インチ(45.72cm)の比で、広くなっている。これにより、中央座席により広い肩空間が提供される。この配置では、列軸109が湾曲し、背もたれ線110もまた湾曲している。通常、この配置は、37インチ(93.98cm)の列間隔で航空機内に設置することができる。
【0038】
最後の図9は、1つの列内で頭部の高さで2つの座席背もたれ113の最上部において側端部112の間に配置された分割部材111を図示している。この分割部材111は、ストラップ114の上部及び下部対を備え、ストラップ114は、ループ116によって支えられるスラット(細長い板)115を備え、ループ116はスラットに縫い付けられている。ウェブ117が、ファン(扇)にウェブ(骨組みの間の膜)を設ける方法で、スラットの間に設けられている。この分割部材は、2つの半体で設けられ、各半体は、各背もたれに固定されており、隣接する乗客の所望により、互いに向って延びるか又は引き込まれる。
【0039】
変形例では、背もたれは仕切り23内でリクライニングし、背もたれがリクライニングするに従い座席クッションを前方にスライドさせた状態とすることが可能である。さらに、背もたれは、仕切り23内部に合うように座席クッションに一致させた状態で、座席クッションの幅に制限する必要はない。後者は、座席のアームレストの高さの下方で単一ユニットとして延びる必要はない。
【0040】
図10〜図14を先ず参照すると、航空機において、2台の前方に向かう座席2,3と、1台の後方に向かう、介装された座席4が、複合金属板で製造された骨組11を備える。金属板の構成は、我々の特許出願番号EP1,418,046,US10/699077の主題であり、本発明を構成しない。金属は、内部気泡材料に接合されたPEI材料の2層の外側積層からなると言及するにとどめる。この材料は、高温高圧で平坦かつ成形されたパネルに形成され得る。
【0041】
前記骨組は、4つの型のパネルからなる:
・横方向、即ち列方向の細長いビーム12,
・ゆるやかなZ形状の、3つのシートフォーム14、
・曲がりくねったアームレスト支持部16
・2つの三角形に分けられた突っ張り18
前記骨組は、一対のフロア・ビーム51,52に固定されており、これらのフロア・ビームは、図示しない航空機のフロア又はデッキのフロア・レール(図示せず)に従来の方式で固定されている。
【0042】
シートフォーム14の中間の座席底面部141は、横ビームの上面に交差して接合されている。このフォーム14は、背部142を備え、このうち2つは、前方を向く座席に対してビーム12の一方側上に配置されており、1つは後方を向く座席に対して他方側上に配置されている。フォーム14はまた、脚部143を備えており、この脚部は、座席部141の座席前端部144からフロア・ビームの各1つに下方に延びている。これらのフロア・ビームは、航空機を横切って延び、かつ航空機の縦方向に離間している。それゆえ、外側の2台、前方を向く座席の脚部は、前方フロア・ビーム51まで延びており、後方を向く脚部の脚部は、後方フロア・ビーム52まで延びている。脚部の先端部は、フロア・ビームを部分的に囲むように成形145されており、これにより、先端部はビームに確実に配置され、図示しない固定具でビームに容易に固定することができる。
【0043】
骨組を水平方向だけでなく主に前後に2つの三角に分けるために、突っ張り18は、それらが各外側座席フォームと中央座席フォームの間の途中で固定される横ビームの下側の前方端、から、後方を向く座席の脚部の各側において、後方フロア・ビームまで下方に延びている。突っ張り18は、脚部143と同様の方法でフロア・ビームに固定されている。
【0044】
それゆえ、横ビーム12及び座席底面部141は、フロア・ビームに対して剛直に配置されており、それらに直接又は間接的に取り付けられる図示しないシートベルトに加えられる試験負荷に対応することができる。
【0045】
座席の背部142は、それらの背面に取り付けられたアームレスト支持部16を備えている。この支持部は、その端部分161において曲げ強度を与えるように強度があり、背部から前方に延びて、それ以外には支えられていない。後方を向く座席の背部から前方を向く座席の背部に延びる中央部162は、アームレスト支持部として両端部で支えられるが、衝突条件での乗客の慣性下における倒壊に対して、後方を向く座席の背後を補強する更なる機能を果たす。
【0046】
図15及び図16を参照すると、更なる乗客支持要素が示される:
・アームレスト20それ自体、
・座席底面22、
・座席クッション24、
・背部フレーム26。
被覆及び装飾部材18が、図15のみに部分的に図示され、図16には全く図示されていないことに留意すること。
【0047】
アームレスト20は、任意の従来の方法でアームレスト支持部16に固定されている。アームレストは、アームレスト支持部と同じ複合材料とし、両者は互いに接合されることが可能である。
【0048】
座席底面22もまた、複合材料とすることが可能であるが、通常より薄い構造で、場合によっては気泡材コアなしに積層される。前記座席底面22は、シートフォーム14の座席底面部141よりも大きい幅の中央底面部221を有し、これにより、後方向き中央座席の座席底面が外側の前方向き座席の座席底面に当接する。この当接は、底面の上向き折り返し端部222において為される。これらの当接端部は互いに接合され、座席列の剛性を向上させる。端部では、座席底面は、座席クッションの硬いベース241のためのランナ223を保持している。また、ベースは複合材料とし、ベース上に従来の座席パッド及び装飾を備えることが可能である。ラッチ224は、ランナ上で座席底面に対する座席クッションの前後位置を設置するために設けられる。
【0049】
ベース241の後端部には、ヒンジ242が設けられおり、これにより、ベースは背部フレーム26に固定される。これらの後者は、複合材料の輪状部材であり、座席クッションの反対端から座席背部を見たとき、上部交差部材261の凹状湾曲と共に形成されている。交差部材の中央部262は、シートフォームの背部142の上部に対して安着されている。この配置によれば、座席の使用者が背部フレームの装飾に対して一方の肩でより重く傾けると、フレームのその側が後方に屈折し、使用者が部分的寝返り、座席の隅にもたれることができるようになっている。背部フレームのヒンジ連結によって、座席ベースがランナ223上を前方に移動しつつ、後者(背部フレーム)が部分的にリクライニングすることを可能とする。
【0050】
図16は、上記した座席の変形例を図示しており、この変形例では、水平翼30がスクワットU形状(下方に向いたU形状)であり、互いに連結されていないことを除いて、水平翼30がアームレスト支持部と同様の方式で背部142の上部に追加されている。前記水平翼は、座席背部のために装飾品を支持し、又は、背部フレーム上で支持及び構成されない座席背部の少なくともその部分を支持している。
【0051】
更なる変形例が図17に示されており、この変形例では、成形シェル40が座席背部142及びアームレスト支持部16上に装着されており、したがって、座席背部142及びアームレスト支持部16の何れもこの図では見えない。前記シェルは複数の部品に成形される必要があることが分かる。
【0052】
図18の代替実施形態では、モジュール形式の構造が採用されており、各座席骨組は、
・座席底面201
・前方脚部202
・背部203
・支持アーム204
を有する単一の骨格状骨組で形成されている。
左右の前方向き座席210,211は同一である。後方向き座席213は、前方向き座席と同様であり、そのアーム支持部2043は、他の座席のアーム2041に列外側方向で重なるように更に離れて設置されている。座席底面は、列の長手方向に沿ったそれらの高さでビーム(梁)構造を提供するように強度のある構造である。
【0053】
図18中の破線を参照して図示された他の代替例では、第2のモジュール形式の構造が採用され、この構造では、モジュール形式の骨組が甲羅状であり、横たわる装飾部を完全に支持している。
【0054】
本発明を航空機の座席を参照して説明したが、列車及びその他の輸送車両に同様に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】従来の航空機の2つの列の平面図である。
【図2】従来の3台の座席に着座した乗客を示す概略図である。
【図3】本発明に係る2つの列の座席の同様の図であり、明瞭化のために図4に示す座席間の仕切りが図3から省略されている。
【図4】本発明の座席における3人の乗客の図2と同様の概略図である。
【図5】図4の中央座席の部分的な断面前面図であり、図4のV−V線に沿った断面図である。
【図6】乗客を省略した、図5と同じ図である。
【図7】本発明に係る代替的な2つの座席列である。
【図8】図7と同様の図であり、3台の座席からなる列の代替配置である。
【図9】列内の2台の座席の側方図であり、引き込み可能な分割部材を示す。
【図10】本発明に係る座席列の骨組の列端面図である。
【図11】図10の骨組の平面図である。
【図12】図10の骨組の前面図である。
【図13】図10の骨組の前方上方からの斜視図である。
【図14】使用のために装飾された座席列の同様の図である。
【図15】図10と同じ方向における、図16において列端部の座席を介したVI−VI線上の横断面の端面図で、いくつかの装飾部を破線で示している。
【図16】図15では断面の、端部座席の平面図であり、装飾部、アームレスト及び座席クッションを図示していない。
【図17】図11と同様の図であり、成形されたシェルによっておおわれた図11の骨組を示している。
【図18】他の骨組の同様の図であり、個々の座席の構成部品は、複合パネルの一体構造である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送手段の座席配置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
輸送手段における座席配置は、乗客に快適を与える相当の空間と、輸送機関の経済性の利益における最大数の乗客の収容との間の妥協である。
【0003】
従来、座席は列をなして配置されている。1つの列には、座席の最もきつい横方向の間隔は、乗客の肩幅によって決定される。これは、乗客が肩を突き合わせて座るからである。実際上、これは、最小の横方向間隔は22インチ(558.8mm)のオーダであることを示す。
【0004】
本発明は、列において胴体及び肩が縦方向に離間して離れた状態で、乗客が交互の方向に向って座っているならば、比較的広い肩が、隣の乗客の比較的狭い脚に隣接する。これにより、列における横方向の間隔が低減されるという認識に根拠をおくものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、この考えに基づいて改善された座席配置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、輸送機関の座席列であって、各座席は、座席クッションと、座席背部とを備え、前記列は、
一方向に向く少なくとも1つの座席と、
他の方向に向く少なくとも1つの隣接する座席と、
を備える輸送機関の座席列が提供される。
【0007】
好ましくは、前記座席クッションは、少なくとも部分的に互いに入り込み、互いに入り込む部分の中央線において列の軸を規定し、前記座席背部は、少なくともリクライニングされていないとき、前記列軸から離間する2つの線上に配置される。
【0008】
また、好ましくは、座席のうち交互に向く座席は、従来の肩幅よりも小さい列軸に沿う間隔で配置されており、これにより、一方向を向く座席の1つにおける乗客の肩は、反対に向く隣接する座席における乗客の脚部空間上方に延びている。
【0009】
これらの目的のための従来の肩幅は、22インチ又は560mmで規定されている。
【0010】
第1の実施形態の変形例に関して以下に説明するように、前記列の座席は互いに等しい幅で、前記列軸は直線であると想定されるが、前記列軸が湾曲しても良く、座席のうち端部の座席は、前記列の他の座席よりも狭くとも良い。そのような配置は、列の中央から離れた座席において乗客が通路に傾くことが可能な点を利用している。
【0011】
また、好ましくは、及び、重要な特徴によれば、各座席はアームレストを備え、前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く隣接する座席の座席クッション上方に部分的に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置される。追加的に又は代替的に、各座席はアームレストを備え、前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、該座席クッションに設けられた空間上方に部分的に延びて、各背もたれの傾斜上に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置されている。また、追加的に又は代替的に、前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く座席を使用する乗客の脚部に対して前記一方向を向く座席によって自由に残された空間の上方に部分的に延びる。
【0012】
これらの配置によって、一方向を向く乗客の腕及び肘が、隣の乗客の腿又は膝の上に横たわることを可能にする。好ましくは、隣接する座席のアームレストは互いに整列している。それらのアームレストは、連続していても良く、及び/又は、各乗客による使用のために成形されても良い。
【0013】
いつかの実施形態では、輸送機関の座席の列は、各対の隣接する座席の間に該座席の少なくとも頭部の高さにおいて延び又は延長可能な分割部材を含む。
【0014】
前記分割部材は、単に、一つの座席の前記背部の上部において一側端部から、隣接する座席の背部の上部における最も近い側端部に向かって前方に延びる仕切りとして設けることができる。仕切りは剛直であっても柔軟であっても良く、好ましくは、ヘッドレストとして十分機能する程度に強固である。仕切りの主な目的は、隣接する乗客の間にプライバシーを提供することであるが、変換できるように引き込み可能であっても良い。
【0015】
代替的に、剛直な蛇行する分割部材であっても良い。この場合、座席クッションの高さにおいて、分割部材は、各座席クッションの両側上の部分を備える一方;肩の高さで又は座席背部の最上部の高さで、分割部材は再び入り込む形状であり、互いに入り込む座席クッションの幅よりも広い肩幅を提供する。
【0016】
拡張された肩幅は、肘の高さまで下方に延びることはない。しかしながら、分割部材は、好ましくは、アームレストの高さの直下までより広い幅で下方に延び、この高さで湾曲し、これにより、隣接する座席クッションの上に部分的に横たわる。
【0017】
他の重要な特徴によれば、個々の座席は、各々が肩幅を規定し、隣接する片側又は両側の座席の肩幅と重なる。
【0018】
前記列内の座席配置によって、前記列の長さを列内の座席の肩幅の合計よりも小さくすることができる。典型的には、これにより、座席間隔を2インチ(50.8mm)減少させることができる。広い幅の航空機では、典型的には各列に8又は9座席を備えるが、これは、航空機を横切る座席数で1席増加させることができる。同様に、これにより、同じ収容乗客数に対して、航空機内の縦方向に座席列の間隔を増加させることができ、乗客の足元の空間の拡張を両立させる。
【0019】
通常、座席は、リクライニングする背部を備える。好ましくは、この設備は、(座席クッションを保持する)座席底面を備える固定式背部の座席によるものであり、この座席底面が固定背部内において座席背部の傾斜上で前方にスライドする。これは、連続する列での座席の傾きが、複数の列にわたって、乗客を邪魔するように組み合わさらない点で有利である。
【0020】
本発明は、座席が交互に反対方向を向く列に限定されないことに留意するべきである。例えば、4台の座席からなる列において、外側の座席は一方向を向き、内側の2台の隣接する座席は他の方向を向くことが可能である。そのような配置もまた、二対の反対を向く座席が当接するという点で、本発明から利益を受ける。
【0021】
本発明の他の重要な特徴によれば、我々の欧州特許出願の輸送機関の座席列は:
構造的に座席を列に統合する手段と、
前部において統合された座席の下方に延びる脚部とを備え、各座席の背部は、隣接する座席の前部の下方の脚部によって支持されている。
【0022】
通常、座席前部の脚部の底部端は、少なくとも実質的に列方向において延びる床面高さ(フロアレベル)のビームに固定されており、床面高さのビームは、使用時において、床面(フロア)上又は直ぐ上方にて航空機の床面に固定されている。
【0023】
座席が個々の構造を有する場合、構造的に統合する手段は、座席構造が連結された状態で、列方向に延びるビームとすることができる。脚部は、このビームから下方に延びることができる。また、脚部は、座席の個々の構造の一部であり得る。
【0024】
しかしながら、好ましい実施形態では、座席の構成要素及び列方向ビームは、脚部を含んで、単一の骨組として形成される。
【0025】
代替的に、例えば、脚部が座席構造と統合された状態で、単一の型として座席構造を製造することにより、座席構造は統合され得る。
更に他の重要な特徴によれば、各座席は:
座席構造の背部における内側背部フレームと、
前記座席構造のクッション部における内側クッション部材と、を備え、
前記背部フレーム及び前記クッション部材はヒンジ連結され、前記内側背部フレームがその上部部分にて前記座席背部に対して安着され、及び、
前記内側クッション部材は前記座席クッション部にスライド可能に取り付けられている。
その配置は、内側背部フレームがリクライニングした状態で、内側クッション部材が前方にスライド可能であるようになっている。
【0026】
好ましくは、内側背部フレームは、座席背部にその中央部で安着されており、これにより、内側背部フレームの上部部分が捩じれて、座席の片側に体を捩じる乗客を収容することができる。
【0027】
好ましくは、背部フレーム及びクッション部材は複合材料で成形される。
【0028】
本発明の理解を助けるために、変形例を含む本発明の具体的な実施形態を、ここで、具体例を用いて添付図面を参照して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図面を参照すると、図1は、従来の座席1の2つの列を示している。各座席は、クッション2、背もたれ3、及び座席が隣接座席を包含する場所で共有されるアームレスト4を含む。背もたれには、それらの間に最小の間隔が設けられている。座席のピッチ5は、座席背もたれの肩幅6により決定される。2つの列は、縦方向の間隔7で離れている。図2は、座席9の各座席において肩を突き合わせて座っている多数の乗客8を示す。
【0030】
図3を参照すると、ここに示される座席11は、それらの列において交互に向かい合っている。それらの座席は、クッション12、背もたれ13、アームレスト14を備えている。これらの座席の肩幅16は、図1の座席の肩幅と同一である。しかしながら、従来の座席は、座席のアームレストの中心に延びる肩幅を有している。言い換えれば、アームレストは、座席の横方向の間隔5にある。図3では、肩幅はアームレストの全長まで延びる。言い換えれば、アームレストは、はめ込まれており、座席の横方向の間隔である、減縮された間隔15で配置されている。これは、後者がそれらの肩において最も広く、アームレストの組の間に乗客の臀部の空間があるという点で、乗客にとって不便はない。複数の列は、縦方向間隔17で配置されており、座席クッションの互いに入り込む部分の中心軸の間の距離で示される。背もたれは、軸18に平行であるが離間している2つの線19上に配置されている。
【0031】
この配置は、3人の広い肩幅の乗客21を示す図4に示すように、乗客の肩の重なり(オーバラップ)22が列に沿い、列内で互い違いになっている。
【0032】
また、図4に示すように、しなやかなスクリーン(仕切り)23が隣りの乗客を直接見ないように仕切っている。
【0033】
図1及び2と図3及び4とを比較すると、本発明では乗客には同じ肩幅空間が提供されつつ、追加の脚部空間を有することが分かる。図示するように、両方の配置においてデッキ領域(すなわち、座席間隔と列間隔とをかけた面積)は等しく、本発明の配置ではわずかに小さい面積である。航空機の本体を横切って追加の座席を収容することができるように座席幅及び座席間隔を配置することにより、追加の脚部空間、又は列座席数の増加(即ち乗客数の増加)を収容できる。
【0034】
ここで図5を参照すると、中央の座席は、図示するようにシャーシ24を有し、シャーシがデッキ25上で座席を支持している。構造の詳細は省略する。この図の断面は、列の列方向軸の片側に対して近距離で取られており、中央座席の乗客27の脚26と、隣の座席の乗客の脚28とを通過している。乗客27は、座席の直立側部29間に脚を有し、直立側部は、仕切り23の一部であり、乗客の腕30が置かれるアームレスト14を支持している。図示されるアームレストは、反対側に向く乗客には使用されず、これらの乗客の胴体、腕及びアームレストは紙面の上方にある。しかし、図5は、隣の座席の乗客の脚28に対してアームレスト14の下方の収容空間を示している。
【0035】
図6は、同じ図を乗客なしで図示したものであり、中央座席の背もたれがどのように座席クッション等しい幅31を有するかを示している。座席クッションは、それらの長さ部分を通じて背もたれまで後方に向かって平行であり、これにより、隣の乗客には、先の図に示した脚空間が提供される。背もたれは、最上部により狭いヘッドレストを有しており、利用可能な肩幅16が仕切り23の内側の幅により規定される。
【0036】
図7は、本発明に係る座席列の代替構成を図示しており、2つの中央座席が一方向を向き、それらの外側に隣接する座席は反対方向を向いている。中央の座席は、乗客に肩全体の空間を提供するために、わずかに広く離間している。言い換えれば、図4に示された重なり22は、2つの中央座席の間には設けられない。これらの座席は全て同一である。その結果は、列の中央におけるアームレストの重複である。
【0037】
図8を参照すると、そこに図示された2列の座席は、各列内で異なる角度で設置されており、異なる幅を有する。中央の座席101は、航空機を横切る軸Tに垂直である座席クッションの中心線を有する。各列内では、隣の座席102,103は、それらの座席クッションの中央線が、対応する中央の座席の中心線から図示されたように数度、5°だけが分岐して設置されている。これらの座席は、座席クッションの端部104を有し、この端部104は、先端/基端方向において中央線に対して平行である。中央座席は、その直ぐ隣りの端部に対して平行な座席クッション端部を有し、これにより、先端部106dは基端部106pよりも短い。この配置により、中央座席の背もたれ107は、隣りの座席の背もたれ108よりも、通常20 1/2インチ(52.07cm)対18インチ(45.72cm)の比で、広くなっている。これにより、中央座席により広い肩空間が提供される。この配置では、列軸109が湾曲し、背もたれ線110もまた湾曲している。通常、この配置は、37インチ(93.98cm)の列間隔で航空機内に設置することができる。
【0038】
最後の図9は、1つの列内で頭部の高さで2つの座席背もたれ113の最上部において側端部112の間に配置された分割部材111を図示している。この分割部材111は、ストラップ114の上部及び下部対を備え、ストラップ114は、ループ116によって支えられるスラット(細長い板)115を備え、ループ116はスラットに縫い付けられている。ウェブ117が、ファン(扇)にウェブ(骨組みの間の膜)を設ける方法で、スラットの間に設けられている。この分割部材は、2つの半体で設けられ、各半体は、各背もたれに固定されており、隣接する乗客の所望により、互いに向って延びるか又は引き込まれる。
【0039】
変形例では、背もたれは仕切り23内でリクライニングし、背もたれがリクライニングするに従い座席クッションを前方にスライドさせた状態とすることが可能である。さらに、背もたれは、仕切り23内部に合うように座席クッションに一致させた状態で、座席クッションの幅に制限する必要はない。後者は、座席のアームレストの高さの下方で単一ユニットとして延びる必要はない。
【0040】
図10〜図14を先ず参照すると、航空機において、2台の前方に向かう座席2,3と、1台の後方に向かう、介装された座席4が、複合金属板で製造された骨組11を備える。金属板の構成は、我々の特許出願番号EP1,418,046,US10/699077の主題であり、本発明を構成しない。金属は、内部気泡材料に接合されたPEI材料の2層の外側積層からなると言及するにとどめる。この材料は、高温高圧で平坦かつ成形されたパネルに形成され得る。
【0041】
前記骨組は、4つの型のパネルからなる:
・横方向、即ち列方向の細長いビーム12,
・ゆるやかなZ形状の、3つのシートフォーム14、
・曲がりくねったアームレスト支持部16
・2つの三角形に分けられた突っ張り18
前記骨組は、一対のフロア・ビーム51,52に固定されており、これらのフロア・ビームは、図示しない航空機のフロア又はデッキのフロア・レール(図示せず)に従来の方式で固定されている。
【0042】
シートフォーム14の中間の座席底面部141は、横ビームの上面に交差して接合されている。このフォーム14は、背部142を備え、このうち2つは、前方を向く座席に対してビーム12の一方側上に配置されており、1つは後方を向く座席に対して他方側上に配置されている。フォーム14はまた、脚部143を備えており、この脚部は、座席部141の座席前端部144からフロア・ビームの各1つに下方に延びている。これらのフロア・ビームは、航空機を横切って延び、かつ航空機の縦方向に離間している。それゆえ、外側の2台、前方を向く座席の脚部は、前方フロア・ビーム51まで延びており、後方を向く脚部の脚部は、後方フロア・ビーム52まで延びている。脚部の先端部は、フロア・ビームを部分的に囲むように成形145されており、これにより、先端部はビームに確実に配置され、図示しない固定具でビームに容易に固定することができる。
【0043】
骨組を水平方向だけでなく主に前後に2つの三角に分けるために、突っ張り18は、それらが各外側座席フォームと中央座席フォームの間の途中で固定される横ビームの下側の前方端、から、後方を向く座席の脚部の各側において、後方フロア・ビームまで下方に延びている。突っ張り18は、脚部143と同様の方法でフロア・ビームに固定されている。
【0044】
それゆえ、横ビーム12及び座席底面部141は、フロア・ビームに対して剛直に配置されており、それらに直接又は間接的に取り付けられる図示しないシートベルトに加えられる試験負荷に対応することができる。
【0045】
座席の背部142は、それらの背面に取り付けられたアームレスト支持部16を備えている。この支持部は、その端部分161において曲げ強度を与えるように強度があり、背部から前方に延びて、それ以外には支えられていない。後方を向く座席の背部から前方を向く座席の背部に延びる中央部162は、アームレスト支持部として両端部で支えられるが、衝突条件での乗客の慣性下における倒壊に対して、後方を向く座席の背後を補強する更なる機能を果たす。
【0046】
図15及び図16を参照すると、更なる乗客支持要素が示される:
・アームレスト20それ自体、
・座席底面22、
・座席クッション24、
・背部フレーム26。
被覆及び装飾部材18が、図15のみに部分的に図示され、図16には全く図示されていないことに留意すること。
【0047】
アームレスト20は、任意の従来の方法でアームレスト支持部16に固定されている。アームレストは、アームレスト支持部と同じ複合材料とし、両者は互いに接合されることが可能である。
【0048】
座席底面22もまた、複合材料とすることが可能であるが、通常より薄い構造で、場合によっては気泡材コアなしに積層される。前記座席底面22は、シートフォーム14の座席底面部141よりも大きい幅の中央底面部221を有し、これにより、後方向き中央座席の座席底面が外側の前方向き座席の座席底面に当接する。この当接は、底面の上向き折り返し端部222において為される。これらの当接端部は互いに接合され、座席列の剛性を向上させる。端部では、座席底面は、座席クッションの硬いベース241のためのランナ223を保持している。また、ベースは複合材料とし、ベース上に従来の座席パッド及び装飾を備えることが可能である。ラッチ224は、ランナ上で座席底面に対する座席クッションの前後位置を設置するために設けられる。
【0049】
ベース241の後端部には、ヒンジ242が設けられおり、これにより、ベースは背部フレーム26に固定される。これらの後者は、複合材料の輪状部材であり、座席クッションの反対端から座席背部を見たとき、上部交差部材261の凹状湾曲と共に形成されている。交差部材の中央部262は、シートフォームの背部142の上部に対して安着されている。この配置によれば、座席の使用者が背部フレームの装飾に対して一方の肩でより重く傾けると、フレームのその側が後方に屈折し、使用者が部分的寝返り、座席の隅にもたれることができるようになっている。背部フレームのヒンジ連結によって、座席ベースがランナ223上を前方に移動しつつ、後者(背部フレーム)が部分的にリクライニングすることを可能とする。
【0050】
図16は、上記した座席の変形例を図示しており、この変形例では、水平翼30がスクワットU形状(下方に向いたU形状)であり、互いに連結されていないことを除いて、水平翼30がアームレスト支持部と同様の方式で背部142の上部に追加されている。前記水平翼は、座席背部のために装飾品を支持し、又は、背部フレーム上で支持及び構成されない座席背部の少なくともその部分を支持している。
【0051】
更なる変形例が図17に示されており、この変形例では、成形シェル40が座席背部142及びアームレスト支持部16上に装着されており、したがって、座席背部142及びアームレスト支持部16の何れもこの図では見えない。前記シェルは複数の部品に成形される必要があることが分かる。
【0052】
図18の代替実施形態では、モジュール形式の構造が採用されており、各座席骨組は、
・座席底面201
・前方脚部202
・背部203
・支持アーム204
を有する単一の骨格状骨組で形成されている。
左右の前方向き座席210,211は同一である。後方向き座席213は、前方向き座席と同様であり、そのアーム支持部2043は、他の座席のアーム2041に列外側方向で重なるように更に離れて設置されている。座席底面は、列の長手方向に沿ったそれらの高さでビーム(梁)構造を提供するように強度のある構造である。
【0053】
図18中の破線を参照して図示された他の代替例では、第2のモジュール形式の構造が採用され、この構造では、モジュール形式の骨組が甲羅状であり、横たわる装飾部を完全に支持している。
【0054】
本発明を航空機の座席を参照して説明したが、列車及びその他の輸送車両に同様に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】従来の航空機の2つの列の平面図である。
【図2】従来の3台の座席に着座した乗客を示す概略図である。
【図3】本発明に係る2つの列の座席の同様の図であり、明瞭化のために図4に示す座席間の仕切りが図3から省略されている。
【図4】本発明の座席における3人の乗客の図2と同様の概略図である。
【図5】図4の中央座席の部分的な断面前面図であり、図4のV−V線に沿った断面図である。
【図6】乗客を省略した、図5と同じ図である。
【図7】本発明に係る代替的な2つの座席列である。
【図8】図7と同様の図であり、3台の座席からなる列の代替配置である。
【図9】列内の2台の座席の側方図であり、引き込み可能な分割部材を示す。
【図10】本発明に係る座席列の骨組の列端面図である。
【図11】図10の骨組の平面図である。
【図12】図10の骨組の前面図である。
【図13】図10の骨組の前方上方からの斜視図である。
【図14】使用のために装飾された座席列の同様の図である。
【図15】図10と同じ方向における、図16において列端部の座席を介したVI−VI線上の横断面の端面図で、いくつかの装飾部を破線で示している。
【図16】図15では断面の、端部座席の平面図であり、装飾部、アームレスト及び座席クッションを図示していない。
【図17】図11と同様の図であり、成形されたシェルによっておおわれた図11の骨組を示している。
【図18】他の骨組の同様の図であり、個々の座席の構成部品は、複合パネルの一体構造である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送機関の座席列であって、
各座席は、
座席クッションと、
座席背部と、を備え、
前記列は、
一方向に向く少なくとも1つの座席と、
他の方向に向く少なくとも1つの隣接する座席と、
を備える輸送機関の座席列。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席クッションは、少なくとも部分的に互いに入り込み、互いに入り込む部分の中央線において列の軸を規定し、
前記座席背部は、少なくともリクライニングされてないとき、前記列軸から離間する2つの線上に配置されている、輸送機関の座席列。
【請求項3】
請求項2に記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内の座席は、互いに等しい幅であり、前記列軸は直線である、輸送機関の座席列。
【請求項4】
請求項2に記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内の座席のうち端部の座席は、該列内の他の座席よりも狭く、前記列軸は湾曲している、輸送機関の座席列。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席のうち交互に向く座席は、従来の肩幅よりも小さい列軸に沿う間隔で配置されており、これにより、一方向を向く座席の1つにおける乗客の肩は、反対に向く隣接する座席における乗客の脚部空間上方に延びている、輸送機関の座席列。
【請求項6】
請求項5に記載の輸送機関の座席列であって、
従来の肩幅は、22インチ又は560mmで規定されている、輸送機関の座席列。
【請求項7】
請求項2乃至6の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各座席はアームレストを備え、
前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く隣接する座席の座席クッション上方に部分的に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置されている、輸送機関の座席列。
【請求項8】
請求項2乃至7の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各座席はアームレストを備え、
前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、該座席クッションに設けられた空間上方に部分的に延びて、各背もたれの傾斜上に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置されている、輸送機関の座席列。
【請求項9】
請求項2乃至8の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各座席はアームレストを備え、
前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く座席を使用する乗客の脚部に対して前記一方向を向く座席によって自由に残された空間の上方に部分的に延びる、輸送機関の座席列。
【請求項10】
請求項2乃至9の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストは互いに整列されている、輸送機関の座席列。
【請求項11】
請求項2乃至10の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストは連続している、輸送機関の座席列。
【請求項12】
請求項2乃至11の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストは、各乗客による使用のために成形されている、輸送機関の座席列。
【請求項13】
請求項2乃至12の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストには中央の分割リブが設けられている、輸送機関の座席列。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各対の隣接する座席の間に該座席の少なくとも頭部の高さにおいて延び又は延長可能な分割部材を含む、輸送機関の座席列。
【請求項15】
請求項14に記載の輸送機関の座席列であって、
前記分割部材は、一つの座席の前記背部の上部において一側端部から、隣接する座席の背部の上部における最も近い側端部に向かって前方に延びる仕切りである、輸送機関の座席列。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の輸送機関の座席列であって、
前記仕切りは、変換できるように引き込み可能である、輸送機関の座席列。
【請求項17】
請求項14に記載の輸送機関の座席列であって、
前記分割部材は、蛇行しており、各座席クッションの両側上の部分を有し、肩の高さ又は前記座席背部の前記上部の高さで、前記分割部材は再入り込み形状であり、入り込む座席のクッションの幅よりも大きい肩幅を提供する、輸送機関の座席列。
【請求項18】
請求項17に記載の輸送機関の座席列であって、
前記分割部材は、肩幅の位置において下方にアームレストの高さの直ぐ下まで延び、この高さで湾入し、これにより、前記分割部材は、隣接する座席の座席クッション上に部分的に横たわっている、輸送機関の座席列。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
個々の座席は、各々肩幅を規定しており、反対を向く座席又は座席列の並びにおける次の列内の座席の肩幅に幅方向で重なり、
これにより、列の長さは、列内の座席の肩幅の合計よりも小さい、輸送機関の座席列。
【請求項20】
請求項1乃至19の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席は、リクライニングする背部を備える、輸送機関の座席列。
【請求項21】
請求項20に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席は、固定された背部部材を備え、当該背部部材は、設けられた位置で蛇行する分割部材と一体であり、
前記座席背部は、前記背部部材に対してリクライニングするように構成されており、
前記座席クッションは、前記座席背部の傾斜に対して前方にスライドするように構成され、前記背部の底部は、前記座席クッションの後部に連結されており、前記座席の前方への移動によって、前記背部の底部を前方に移動させる、輸送機関の座席列。
【請求項22】
請求項1乃至21の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内の隣接する座席は交互に反対方向を向く、輸送機関の座席列。
【請求項23】
請求項1乃至21の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
さらに、大部分の隣接する座席の当接は、交互に反対方向を向く座席の間にあるが、前記列は、同じ方向を向く少なくとも一対の隣接する座席を含む、輸送機関の座席列。
【請求項24】
請求項1乃至23の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内で座席を構造的に一体化する手段と、
脚部であって、それらの前部において、一体化された座席の下方に延び、各座席の背部が、隣接する座席の前部の下方の脚部によって支持されている前記脚部と、
を備える輸送機関の座席列。
【請求項25】
請求項24に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席前方脚部の底部端は、少なくとも実質的に前記列の方向で延びる床面高さのビームに固定され、
前記床面高さのビームは、使用状態で、航空機の床に対して、その床上又は床の直ぐ上方において固定されている、輸送機関の座席列。
【請求項26】
請求項25に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席は、個々の構造を備え、
前記構造的に一体化する手段は、前記列方向で延びるビームであり、該手段に前記座席の構造が連結されている、輸送機関の座席列。
【請求項27】
請求項26に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席前方脚部は前記ビームから下方に延びる、輸送機関の座席列。
【請求項28】
請求項26に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席前方脚部は、前記座席の個々の構造の一部である、輸送機関の座席列。
【請求項29】
請求項25に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席及び前記列方向のビームの構成要素は、前記座席前方脚部を含む、単一の骨組として形成される、輸送機関の座席列。
【請求項30】
請求項25に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席、それらの脚部及び前記列方向のビームは、単一の型として形成される、輸送機関の座席列。
【請求項31】
請求項21、又は請求項21に従属する請求項22乃至30の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席構造の背部における内側背部フレームと、
前記座席構造のクッション部における内側クッション部材と、を備え、
前記背部フレーム及び前記クッション部材は互いにヒンジ連結され、
前記内側背部フレームは、前記座席の背部にその上部で安着されており、
前記内側クッション部材は、前記座席クッション部にスライド可能に取り付けられており、
この配置により、前記内側背部フレームがリクライニングした状態で、前記内側クッション部材が前方にスライドされる、輸送機関の座席列。
【請求項32】
請求項31に記載の輸送機関の座席列であって、
前記内側背部フレームは、前記座席背部に対して中央部で安着し、これにより、前記内側背部フレームの上部が捩じれて、座席内の一側部に体を捩じる使用者を収容する、輸送機関の座席列。
【請求項33】
請求項31又は32に記載の輸送機関の座席列であって、
前記背部フレーム及び前記クッション部材は、複合材料から成形される、輸送機関の座席列。
【請求項1】
輸送機関の座席列であって、
各座席は、
座席クッションと、
座席背部と、を備え、
前記列は、
一方向に向く少なくとも1つの座席と、
他の方向に向く少なくとも1つの隣接する座席と、
を備える輸送機関の座席列。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席クッションは、少なくとも部分的に互いに入り込み、互いに入り込む部分の中央線において列の軸を規定し、
前記座席背部は、少なくともリクライニングされてないとき、前記列軸から離間する2つの線上に配置されている、輸送機関の座席列。
【請求項3】
請求項2に記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内の座席は、互いに等しい幅であり、前記列軸は直線である、輸送機関の座席列。
【請求項4】
請求項2に記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内の座席のうち端部の座席は、該列内の他の座席よりも狭く、前記列軸は湾曲している、輸送機関の座席列。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席のうち交互に向く座席は、従来の肩幅よりも小さい列軸に沿う間隔で配置されており、これにより、一方向を向く座席の1つにおける乗客の肩は、反対に向く隣接する座席における乗客の脚部空間上方に延びている、輸送機関の座席列。
【請求項6】
請求項5に記載の輸送機関の座席列であって、
従来の肩幅は、22インチ又は560mmで規定されている、輸送機関の座席列。
【請求項7】
請求項2乃至6の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各座席はアームレストを備え、
前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く隣接する座席の座席クッション上方に部分的に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置されている、輸送機関の座席列。
【請求項8】
請求項2乃至7の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各座席はアームレストを備え、
前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、該座席クッションに設けられた空間上方に部分的に延びて、各背もたれの傾斜上に延びるような、前記列軸に沿う間隔で配置されている、輸送機関の座席列。
【請求項9】
請求項2乃至8の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各座席はアームレストを備え、
前記座席の交互に向く座席は、一方向を向く座席のアームレストが、反対を向く座席を使用する乗客の脚部に対して前記一方向を向く座席によって自由に残された空間の上方に部分的に延びる、輸送機関の座席列。
【請求項10】
請求項2乃至9の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストは互いに整列されている、輸送機関の座席列。
【請求項11】
請求項2乃至10の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストは連続している、輸送機関の座席列。
【請求項12】
請求項2乃至11の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストは、各乗客による使用のために成形されている、輸送機関の座席列。
【請求項13】
請求項2乃至12の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
隣接する座席のアームレストには中央の分割リブが設けられている、輸送機関の座席列。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
各対の隣接する座席の間に該座席の少なくとも頭部の高さにおいて延び又は延長可能な分割部材を含む、輸送機関の座席列。
【請求項15】
請求項14に記載の輸送機関の座席列であって、
前記分割部材は、一つの座席の前記背部の上部において一側端部から、隣接する座席の背部の上部における最も近い側端部に向かって前方に延びる仕切りである、輸送機関の座席列。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の輸送機関の座席列であって、
前記仕切りは、変換できるように引き込み可能である、輸送機関の座席列。
【請求項17】
請求項14に記載の輸送機関の座席列であって、
前記分割部材は、蛇行しており、各座席クッションの両側上の部分を有し、肩の高さ又は前記座席背部の前記上部の高さで、前記分割部材は再入り込み形状であり、入り込む座席のクッションの幅よりも大きい肩幅を提供する、輸送機関の座席列。
【請求項18】
請求項17に記載の輸送機関の座席列であって、
前記分割部材は、肩幅の位置において下方にアームレストの高さの直ぐ下まで延び、この高さで湾入し、これにより、前記分割部材は、隣接する座席の座席クッション上に部分的に横たわっている、輸送機関の座席列。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
個々の座席は、各々肩幅を規定しており、反対を向く座席又は座席列の並びにおける次の列内の座席の肩幅に幅方向で重なり、
これにより、列の長さは、列内の座席の肩幅の合計よりも小さい、輸送機関の座席列。
【請求項20】
請求項1乃至19の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席は、リクライニングする背部を備える、輸送機関の座席列。
【請求項21】
請求項20に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席は、固定された背部部材を備え、当該背部部材は、設けられた位置で蛇行する分割部材と一体であり、
前記座席背部は、前記背部部材に対してリクライニングするように構成されており、
前記座席クッションは、前記座席背部の傾斜に対して前方にスライドするように構成され、前記背部の底部は、前記座席クッションの後部に連結されており、前記座席の前方への移動によって、前記背部の底部を前方に移動させる、輸送機関の座席列。
【請求項22】
請求項1乃至21の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内の隣接する座席は交互に反対方向を向く、輸送機関の座席列。
【請求項23】
請求項1乃至21の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
さらに、大部分の隣接する座席の当接は、交互に反対方向を向く座席の間にあるが、前記列は、同じ方向を向く少なくとも一対の隣接する座席を含む、輸送機関の座席列。
【請求項24】
請求項1乃至23の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記列内で座席を構造的に一体化する手段と、
脚部であって、それらの前部において、一体化された座席の下方に延び、各座席の背部が、隣接する座席の前部の下方の脚部によって支持されている前記脚部と、
を備える輸送機関の座席列。
【請求項25】
請求項24に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席前方脚部の底部端は、少なくとも実質的に前記列の方向で延びる床面高さのビームに固定され、
前記床面高さのビームは、使用状態で、航空機の床に対して、その床上又は床の直ぐ上方において固定されている、輸送機関の座席列。
【請求項26】
請求項25に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席は、個々の構造を備え、
前記構造的に一体化する手段は、前記列方向で延びるビームであり、該手段に前記座席の構造が連結されている、輸送機関の座席列。
【請求項27】
請求項26に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席前方脚部は前記ビームから下方に延びる、輸送機関の座席列。
【請求項28】
請求項26に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席前方脚部は、前記座席の個々の構造の一部である、輸送機関の座席列。
【請求項29】
請求項25に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席及び前記列方向のビームの構成要素は、前記座席前方脚部を含む、単一の骨組として形成される、輸送機関の座席列。
【請求項30】
請求項25に記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席、それらの脚部及び前記列方向のビームは、単一の型として形成される、輸送機関の座席列。
【請求項31】
請求項21、又は請求項21に従属する請求項22乃至30の何れかに記載の輸送機関の座席列であって、
前記座席構造の背部における内側背部フレームと、
前記座席構造のクッション部における内側クッション部材と、を備え、
前記背部フレーム及び前記クッション部材は互いにヒンジ連結され、
前記内側背部フレームは、前記座席の背部にその上部で安着されており、
前記内側クッション部材は、前記座席クッション部にスライド可能に取り付けられており、
この配置により、前記内側背部フレームがリクライニングした状態で、前記内側クッション部材が前方にスライドされる、輸送機関の座席列。
【請求項32】
請求項31に記載の輸送機関の座席列であって、
前記内側背部フレームは、前記座席背部に対して中央部で安着し、これにより、前記内側背部フレームの上部が捩じれて、座席内の一側部に体を捩じる使用者を収容する、輸送機関の座席列。
【請求項33】
請求項31又は32に記載の輸送機関の座席列であって、
前記背部フレーム及び前記クッション部材は、複合材料から成形される、輸送機関の座席列。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2008−544927(P2008−544927A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519981(P2008−519981)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/GB2006/002360
【国際公開番号】WO2007/003889
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(508005071)プレミアム・エアクラフト・インテリアーズ・グループ・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/GB2006/002360
【国際公開番号】WO2007/003889
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(508005071)プレミアム・エアクラフト・インテリアーズ・グループ・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
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