説明

運送用コンテナ

【課題】 上方からの荷重に対して強く、さらに分解が容易な運送用コンテナを提供する。
【解決手段】 運送用コンテナ1は、四角形の底部材10と、底部材10の4つの角部に設けられた支柱構造体20c,20dを有している。支柱構造体20b,20cは、底部材10から垂直に延びる主支柱21と、主支柱21の両側で斜めに延びる補助支柱22a,22bとを有している。主支柱21と補助支柱22a,22bは三角構造であるため、上方からの荷重に対する強度を高くできる。また、支柱構造体20c,20dを底部材10から外して折り畳むことにより、運送用コンテナ1を容易に分解することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械部品や自動車部品などを長距離運搬するときなどに使用される運送用コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
機械部品や自動車部品などを船や航空機または列車に搭載して運搬する際に、運送用コンテナが使用される。
【0003】
以下の特許文献1に記載されているように、従来の運送用コンテナは、鉄製のポストとフレームとが互いに溶接されて連結され、立方体形状の骨組みが構成されるとともに、それぞれの面が金属板製のパネルで塞がれている。
【0004】
特許文献2には、折り畳み自在な運送用コンテナが開示されている。この運送用コンテナは、底枠上に、一対の金属製の側枠と前後一対の金属製の枠とが設けられている。前後の枠の側部に折り曲げ部が形成され、折り曲げ部を介して枠どうしを連結することで立方体構造となり、枠どうしの連結を外すことで折り畳み可能となっている。運送用コンテナが積み上げられたときに、枠の側部に折り曲げ部が形成されていることで、上方からの荷重に耐えられるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2008−540272号公報
【特許文献2】特開平6−56190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された運送用コンテナは、4本のコーナポストと4本の下部レールフレームならびに4本の上部レールフレームが溶接されて、立方体形状の骨格が組まれている。運送用コンテナが上下に重ねられて積み込まれるときに、4本のコーナポストが上側の運送用コンテナの荷重を受けることになるため、4本のコーナポストを太い鉄材で構成することが必要になり、その結果、コンテナ自体の重量が大きくなる。
【0007】
また、特許文献1に記載された運送用コンテナは、ポストとフレームとが溶接されて組み立てられているため、容易に分解することができない。荷を輸送先へ運んだ後の空のコンテナは体積が大きいために、そのままコンテナを返送するときの運送コストが高くなってしまう。そのため、再利用することができず、鉄材の資源の無駄が生じてしまう。
【0008】
特許文献2には、折り畳み自在な運送用コンテナが使用されている。このコンテナは、側枠と前後の枠との接合部において、枠に折り曲げ部を設けて重ね積みのときの荷重を支えようとしているが、金属板の折り曲げ部では支えられる荷重に限界があり、重量の大きい荷を運送しようとすると、その荷重で、下側のコンテナが潰れるおそれがある。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、上方からの荷重に対する強度を高めることができ、極端に太い材料を使用しなくても、上下に積み重ねたときの耐荷重を高めることができる運送用コンテナを提供することを目的としている。
【0010】
本発明は、上下の荷重に対する強度が高く、しかも分解することができ、再利用が可能とされた運送用コンテナを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の運送用コンテナは、4つの側辺と4つの角部を有する四角形の底部材と、前記底部材の4つの角部に設けられた支柱構造体とを有し、
それぞれの前記支柱構造体は、前記角部において前記底部材から垂直に立ち上がる主支柱と、前記角部の両側に位置する2つの側辺と前記主支柱の上部との間に延びる一対の補助支柱とを有し、2つの前記補助支柱のそれぞれと前記主支柱との間隔が、前記底部材に向かうにしたがって広がっていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の運送用コンテナは、底部材の角部に垂直の延びる主支柱と、斜めに延びる補助支柱を設けて、三角形の構造の骨格を形成している。そのため、コンテナが上下に積み重ねられたときに、前記骨格で上方からの荷重を受けることができ、荷重に対する耐力を増強できる。また、三角形の構造の骨格は、極端に太い材料を使用する必要がないため、コンテナの重量を比較的軽くできる。
【0013】
本発明は、上下に重ねて使用されるときに、下側の運送用コンテナの前記支柱構造体の上部に上側の運送用コンテナの前記底部材が設置され、前記底部材によって、下側の運送用コンテナの前記支柱構造体どうしの間隔が広がらないように規制されることが好ましい。
【0014】
上記のように構成すると、4つの角部に設けられ支柱構造体どうしを連結する梁材を設けなくても、上方からの荷重に十分に耐えることが可能になる。そのため、構造が簡単で、最少の資材で構成でき、しかも上下の荷重に対して強度の高い運送用コンテナを得ることができる。
【0015】
ただし、本発明では、4つの角部に設けられ支柱構造体どうしを連結する梁材を設けることも可能である。
【0016】
本発明は、それぞれの前記支柱構造体が、前記底部材から着脱自在であり、前記底部材から離脱した前記支柱構造体は、2つの前記補助支柱が重なる状態に折り畳み可能であることが好ましい。
【0017】
例えば、前記支柱構造体に、前記主支柱の下部とそれぞれの前記補助支柱の下部とを個別に連結する2つの水平補助部材が設けられ、一方の前記水平補助部材が、前記底部材の一方の側辺に沿って固定され、他方の前記水平補助部材が、前記底部材の他方の側辺に沿って固定されるものとして構成できる。
【0018】
上記のように、支柱構造体を着脱自在で且つ折り畳み自在とすることで、荷を搬送した後の返送コストを低減でき、再利用が可能になる。
【0019】
本発明は、前記補助支柱に取付けられる傾斜ブラケットと、端部がそれぞれの傾斜ブラケットに取付けられて前記底部材の側辺に沿って延びる梁部材とを有し、前記傾斜ブラケットは前記補助支柱に沿って移動できるように取付けられ、前記梁部材の端部が、前記傾斜ブラケットに固定されているものとして構成できる。
【0020】
上記構造では、傾斜ブラケットの位置を補助支柱上で位置決めする構造を設けなくても、梁部材を上下に移動しないように固定することができる。
【0021】
さらに、本発明は、前記底部材を横断する方向に対向する2つの前記梁部材のそれぞれに水平ブラケットが設けられ、前記梁部材を連結する連結梁部材の端部が、それぞれの前記水平ブラケットに着脱自在に固定されているものが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の運送用コンテナは、4つの角部において、上方からの荷重に対する耐力を高くすることができ、上下に重ねて積んだときの強度を高くできる。また、4つの角部の支柱構造体で強度を高めているため、それ以外の部分に極端に太い材料を使用する必要がなくなり、全体の構造を簡素化することが可能であり、軽量化も可能である。
【0023】
また、荷を運搬していないときに、折り畳むことが可能であり、再利用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態の運送用コンテナの基本構造を示す斜視図、
【図2】(A)は、実施の形態の運送用コンテナの強度を示す説明図、(B)は参考例の運送用コンテナの強度を示す説明図、
【図3】底部材の構造と支柱構造体の構造を示す分解斜視図、
【図4】底部材に支柱構造体が取付けられた状態を示す斜視図、
【図5】(A)(B)は、図4におけるV−V線の断面を実施の形態別に示す断面図、
【図6】図4におけるVI−VI線の断面図、
【図7】支柱構造体を底部材に取付ける取付け構造の他の実施の形態を示す分解斜視図、
【図8】(A)(B)は、図7におけるVIII−VIII線の断面における取付け構造の説明図、
【図9】図7におけるIX−IX線の断面における取付け構造の説明図、
【図10】運送用コンテナに、梁部材と連結梁部材が取付けられた状態を示す斜視図、
【図11】図10に示す運送用コンテナに、荷が積まれた状態を示す断面図、
【図12】傾斜ブラケットと梁部材との連結部を示す部分斜視図、
【図13】傾斜ブラケットと梁部材との連結部を示す側面図、
【図14】図13におけるXIV−XIV線の断面図、
【図15】梁部材に水平ブラケットを取付ける作業を説明する分解斜視図、
【図16】梁部材に取付けられた水平ブラケットと、連結梁部材との連結部を示す一部断面を含む側面図、
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1に示す運送用コンテナ1は、底部材10と、底部材10に取付けられた4個の支柱構造体20a,20b,20c,20dを有している。
【0026】
底部材10は四角形であり、4箇所の角部11a,11b,11c,11dならびに、2つの長側辺12a,12bと2つの短側辺12c,12dを有している。
【0027】
底部材10には、長側辺12a,12bに沿って底部長フレーム13,13が設けられ、短側辺12c,12dに沿って底部短フレーム14,14が設けられている。底部長フレーム13,13と底部短フレーム14,14は、鉄などの金属製であり、断面が4角形のパイプ材や断面がL字形状のアングル材などで形成されている。底部長フレーム13,13の両端部と、底部短フレーム14,14の両端部は溶接手段によって連結されて、四角形状の枠フレームが形成されている。
【0028】
底部長フレーム13,13と底部短フレーム14,14で形成された枠フレームの内側に底板15が固定されている。底板15は、コルゲート加工された鋼板であり、その両側部は、底部長フレーム13,13と底部短フレーム14,14に溶接され、またはボルトで固定されている。または、底部長フレーム13,13を横断する金属製の底部梁フレームが設けられて、その両端部が底部長フレーム13,13に溶接などで固定されており、底部長フレーム13,13と底部短フレーム14,14および底部梁フレームの上に、木材の板が固定されて底板15が構成されていてもよい。
【0029】
図1に示すように、底部材10の下部には、短側辺12c,12dと平行に延びる4本のレール部材16が固定されている。レール部材16は、木製の角材、または鉄などの金属製の角パイプ材である。
【0030】
支柱構造体20a,20b,20c,20dは、それぞれ主支柱21と2つの補助支柱22a,22bを有している。主支柱21と補助支柱22a,22bは、上端部で連結されている。主支柱21と一方の補助支柱22aとの間隔、および主支柱21と他方の補助支柱22bとの間隔は、底部材10に向かうにしたがって徐々に広くなるように、補助支柱22a,22bが斜めに延びている。
【0031】
それぞれの支柱構造体20a,20b,20c,20dは、主支柱21の下端部と一方の補助支柱22aの下端部とを連結する水平補助部材23a、および主支柱21の下端部と他方の補助支柱22bの下端部とを連結する水平補助部材23bを有している。また、主支柱21の下端部と補助支柱22aの中腹部とを連結する補強部材24a、および主支柱21の下端部と補助支柱22bの中腹部とを連結する補強部材24bとが設けられている。
【0032】
主支柱21と補助支柱22a,22bと水平補助部材23a,23bならびに補強部材24a,24bは鉄などの金属製であり、例えば断面がL字形状のアングル材や板材で形成されている。主支柱21と補助支柱22a,22bと水平補助部材23a,23bならびに補強部材24a,24bは、互いに溶接されて連結されている。
【0033】
角部11aに位置する支柱構造体20aは、一方の水平補助部材23aが、底部材10の短側辺12cに位置する底部短フレーム14に固定され、他方の水平補助部材23bが、長側辺12aに位置する底部長フレーム13に固定されている。角部11bに位置する支柱構造体20bは、一方の水平補助部材23aが、長側辺12bに位置する底部長フレーム13に固定され、他方の水平補助部材23bが、短側辺12cに位置する底部短フレーム14に固定されている。角部11cに位置する支柱構造体20cは、一方の水平補助部材23aが、短側辺12dに位置する底部短フレーム14に固定され、他方の水平補助部材23bが、長側辺12bに位置する底部長フレーム13に固定されている。角部11dに位置する支柱構造体20dは、一方の水平補助部材23aが、長側辺12aに位置する底部長フレーム13に固定され、他方の水平補助部材23bが、短側辺12dに位置する底部短フレーム14に固定されている。
【0034】
図3ないし図9の実施の形態に示すように、本発明の好ましい実施の形態では、それぞれの支柱構造体20a,20b,20c,20dが、底部材10から着脱自在で、且つ折り畳み自在である。ただし、それぞれの支柱構造体20a,20b,20c,20dを構成する水平補助部材23a,23bが、底部材10を構成する底部長フレーム13および底部短フレーム14に、溶接によって、着脱できないように固定されていてもよい。
【0035】
図2(A)に示す例では、荷が載置された運送用コンテナ1が上下に重ねられて設置されている。
【0036】
この場合に、運送用コンテナ1の底部材10の下部に、その下の運送用コンテナ1の支柱構造体20a,20b,20c,20dの上端部が凹凸嵌合できる凹部が形成されていることが好ましい。この凹凸嵌合により、4箇所の角部に設けられている支柱構造体20a,20b,20c,20dの先端部の間隔が固定され、支柱構造体20a,20b,20c,20dの先端部の間隔が広がりにくくなっている。
【0037】
図2(A)に示すように、運送用コンテナ1が上下に重ねられると、上側の運送用コンテナ1の荷重が、4箇所の支柱構造体20a,20b,20c,20dに上方から作用する。それぞれの支柱構造体20a,20b,20c,20dに下向きに作用する荷重は、主支柱21への荷重F1と、斜めに延びる補助支柱22a,22bへの荷重F2とに分散され、主支柱21に作用する荷重F1を小さくできる。よって、主支柱21を極端に太い材料で形成しなくても、座屈変形が発生しにくくなる。
【0038】
また、主支柱21は、補助支柱22a,22bによって左右から補強され、さらに補強部材24a,24bによって、主支柱21と補助支柱22a,22bとが連結されているため、主支柱21が変形しにくくなっている。また、前記補強部材24a,24bによって、支柱構造体20a,20b,20c,20dの三角構造を維持しやすくなっている。
【0039】
図2(A)に示すように、上下に重ねられた運送用コンテナ1を移動させるときは、下段の運送用コンテナ1の底部材10の下側にフォークリフトのフォーク90,90が挿入され、フォーク90,90によって複数の運送用コンテナ1が持ち上げられる。
【0040】
上からの荷重は、主支柱21と補助支柱22a,22bとに分散され、且つ支柱構造体20a,20b,20c,20dが三角形状を維持するため、底部材10に作用するフォーク90,90を支点とする曲げモーメントが過大にならず、底部材10が変形しにくい。また、支柱構造体20a,20b,20c,20dの上端部が、上側の運送用コンテナ1の底部材10に嵌合し、支柱構造体20a,20b,20c,20dの上端部の間隔が広がらないように保持されているため、これによっても底部材10が変形しにくい。
【0041】
一方、図2(B)に示す比較例の運送用コンテナ101は、底部材10の4箇所の角部に垂直に延びる主支柱120のみが設けられている。また主支柱120は、上端部どうしが梁部材121で連結されている。
【0042】
比較例の運送用コンテナ101は、主支柱120のみで上側のコンテナの荷重を支えるため、それぞれの主支柱120に作用する荷重Faが大きくなり、主支柱120をかなり太い材料で構成しないと、座屈変形が生じやすくなる。また、荷重Faは、底部材10の角部に集中して作用するため、下段の運送用コンテナ101がフォークリフトのフォーク90,90で持ち上げられたときに、フォーク90,90を支点として底部材10に作用する曲げモーメントが大きくなり、底部材10が変形しやすくなる。
【0043】
図3ないし図6は、支柱構造体20a,20b,20c,20dを底部材10から着脱自在とし、且つ支柱構造体20a,20b,20c,20dを折り畳み自在とするための第1の実施の形態を示している。
【0044】
図3と図4は、1つの支柱構造体20aの構造を示している。他の支柱構造体20b,20c,20dの構造は、支柱構造体20aと同じである。
【0045】
図3と図4に示すように、支柱構造体20aの主支柱21は、第1の分割支柱21aと第2の分割支柱21bとから構成されている。第1の分割支柱21aと第2の分割支柱21bとの接合部21cは、底部材10に対して垂直な向きに延びている。接合部21cにヒンジが設けられ、第1の分割支柱21aと第2の分割支柱21bは、接合部21cを支点として折曲げることができるようになっている。
【0046】
第1の分割支柱21aの下端に水平補助部材23aが固定され、第1の分割支柱21aの上端部と水平補助部材23aの端部との間に、補助支柱22aが溶接されて固定されている。また第1の分割支柱21aの下端部と補助支柱22aの中腹部との間に補強部材24aが溶接されて固定されている。同様に、第2の分割支柱21bの下端に水平補助部材23bが溶接されて固定され、第2の分割支柱21bの上端部と水平補助部材23bの端部との間に、補助支柱22bが溶接されて固定されている。また第2の分割支柱21bの下端部と補助支柱22bの中腹部との間に補強部材24bが溶接されて固定されている。
【0047】
図3に示すように、支柱構造体20aが底部材10に取り付けられていないときは、補助支柱22aと補助支柱22bとが重なり、且つ水平補助部材23aと水平補助部材23bとが重なるように折り畳むことができる。
【0048】
図3と図4に示すように、一方の水平補助部材23aは、断面がL字形状の鉄製のアングル材27で形成されている。アングル材27の垂直部27aに補助支柱22aの下端部が溶接されて固定されている。また、他方の水平補助部材23bもアングル材28で形成されており、その垂直部28aに補助支柱22bの下端部が溶接されて固定されている。
【0049】
図4に示すように、一方の水平補助部材23aを形成しているアングル材27の水平部27bは、底部材10の短側辺12cに位置する底部短フレーム14に固定されている。
【0050】
図5(A)に示す固定手段では、底部短フレーム14に複数の雌ねじ穴14aが形成され、水平補助部材23aを構成するアングル材27の水平部27bに取付け穴27cが開口している。取付け穴27cに挿入されたボルト31が雌ねじ穴14aに螺着されて、水平補助部材23aが底部短フレーム14に強固に固定されている。またボルト31を除去することで、水平補助部材23aを底部短フレーム14から離脱させることが可能である。
【0051】
または、水平補助部材23aと底部短フレーム14とを図5(B)に示す固定手段で固定することも可能である。
【0052】
図5(B)に示す固定手段では、底部短フレーム14が、断面がコの字形状の鉄製のチャンネル材で構成され、底部短フレーム14の上面に複数の位置決めピン32が固定されている。水平補助部材23aを構成するアングル材27の水平部27bに開口した位置決め穴27dを前記位置決めピン32に嵌合させることで、水平補助部材23aと底部短フレーム14とを位置決めすることができる。そして、ばね鋼板で形成されたクリップ部材33で、底部短フレーム14とアングル材27の水平部27bを挟むことで、水平補助部材23aと底部短フレーム14とが固定される。また、クリップ部材33を外して、水平補助部材23aを底部短フレーム14から離脱させることが可能である。
【0053】
図3に示すように、底部材10の長側辺12aに位置する底部長フレーム13に、支持部材34が固定されている。支持部材34は、断面がL字形状の鉄製のアングル材であり、その垂直部34aが、底部長フレーム13の側部に溶接されて固定され、水平部34bが、底部長フレーム13の上面に隙間35を空けて対向している。
【0054】
支柱構造体20aの一方の水平補助部材23aを構成するアングル材27を、図5(A)に示す固定手段または図5(B)に示す固定手段で、底部短フレーム14に固定させた後に、他方の水平補助部材23bを前記水平補助部材23aからほぼ90度の角度となるように回動させて、水平補助部材23bを構成するアングル材28の水平部28bを、底部長フレーム13と支持部材34との間の隙間35の内部に対して内側から差し込む。
【0055】
そして、水平補助部材23bと底部長フレーム13とを着脱自在な固定手段で固定する。図6は、水平補助部材23bと底部長フレーム13とを固定する固定手段の一例を示している。
【0056】
図6に示す固定手段は、支持部材34を構成するアングル材の水平部34bに金属製のブラケット36が溶接されて固定されている。ブラケット36の内部に連結ピン37が上下に移動自在に支持されており、ブラケット36の内部に設けられた圧縮コイルばね38によって、連結ピン37が下向きに付勢されている。ブラケット36に保持溝36aが形成されている。連結ピン37に設けられたハンドル37aを圧縮コイルばね38の付勢力に対抗して持ち上げて、ハンドル37aを保持溝36aに係止させると、連結ピン37が上昇した状態で保持される。このとき、水平補助部材23bを構成するアングル材28の水平部28bを、隙間35の内部に差し込むことが可能である。
【0057】
水平部28bが隙間35に差し込まれた後に、ハンドル37aを保持溝36aから外すと、圧縮コイルばね38の弾性力で連結ピン37が下降し、連結ピン37の下部が、支持部材34に形成された穴34cと水平補助部材23bに形成された穴28cおよび底部長フレーム13に形成された穴13aに嵌合する。これにより、水平補助部材23bが底部長フレーム13上で動かないように固定され、図4に示すように、底部材10の角部11aへの支柱構造体20aの取付けが完了する。
【0058】
図3ないし図6に示す手段では、支柱構造体20aの一方の水平補助部材23aを底部材10の底部短フレーム14に固定した後に、ヒンジを介して支柱構造体20aを開くように変形させ、他方の水平補助部材23bを、底部長フレーム13と支持部材34との隙間35に対して内側から差し込んで、図6に示す連結ピン37を動作させる、という簡単な作業で、支柱構造体20aを底部材10に取付けることができる。これは、他の支柱構造体20b,20c,20dにおいても同じである。
【0059】
図7ないし図9は、底部10に対して、折り畳み自在な支柱構造体20aを着脱自在に取付けるための第2の実施の形態を示している。なお、他の支柱構造体20b,20c,20dの取付け構造も、支柱構造体20aの取付け構造と同じである。
【0060】
図7と図8に示すように、底部材10の短側辺12cに位置する底部短フレーム14の上に、金属保持部材131が固定されている。金属保持部材131は、厚さが例えば1.2〜1.6mm程度の比較的薄い鋼板で形成されている。金属保持部材131は、固定板部131aと、固定板部131aの一方の縁部からほぼ直角に折り曲げられた支持板部131bと、固定板部131aの他方の縁部から折り返された挟持板部131cとを有している。固定板部131aが、底部短フレーム14に溶接などで固定されている。
【0061】
支柱構造体20aを底部材10に取り付けるときは、図8(A)に示すように、水平補助部材23aを形成しているアングル材27の水平部27bを、金属保持部材131の固定板部131aと挟持板部131cとの間に差し込み、さらに図8(B)に示すように、垂直部27aが垂直な向きとなるまでアングル材27を回転させて取付けを完了する。図8(B)に示す取付け完了状態では、アングル材27の水平部27bが、固定板部131aと挟持板部131cとの間に挟まれて、水平部27bが固定板部131aに密着し、アングル部材27の垂直部27aが支持板部131bの内面に密着する。
【0062】
アングル材27の水平板部27bは、固定板部131aと挟持板部131cとに挟まれて上方へ抜けることなく保持され、アングル材27全体が、支持板部131bと挟持板部131cとで挟まれて左右方向へ動けないように拘束される。この固定構造では、図8に示すように、水平補助部材23bを底部短フレーム14に簡単に取付けることができ、取付け後は、水平補助部材23bを底部短フレーム14上に位置決めすることができる。
【0063】
図7と図9に示すように、第2の実施の形態では、底部材10の長側辺12aに位置する底部長フレーム13に、断面がL字形状のアングル材で形成された支持部材134が取付けられている。この支持部材134の向きは、図3と図4に示す実施の形態における支持部材34と逆向きであり、支持部材134の垂直部134aが、底部長フレーム13の内側面に固定され、底部長フレーム13の上面と支持部材134の水平部134bとの間に形成される隙間135が、底部材10の長側辺12aから底部材10の外側に向けて開口している。
【0064】
図7に示す実施の形態は、支柱構造体20aの水平補助部材23bを構成するアングル材128の向きが、図3と図4に示す実施の形態におけるアングル材28と逆向きである。図7と図9に示す実施の形態では、アングル材128の垂直部128aに、補助支柱22bと補強部材24bの下端部が固定されており、アングル材128の水平部128bが、底部材10に向けて延びている。
【0065】
図7に示すように、支柱構造体20aの水平補助部材23aと水平補助部材23bとが90度よりも大きな角度で開いている状態で、一方の水平補助部材23aが、図8に示すように、保持部材131に保持されて固定される。その後に、支柱構造体20aが接合部21cのヒンジで折り曲げられ、水平補助部材23bが、既に固定されている水平補助部材23aとほぼ直角の向きとなるように回動させられる。このとき、水平補助部材23bを構成しているアングル材128の水平部128bが、底部長フレーム13と支持部材134の水平部34bとの間の隙間135内に外側から差し込まれる。そして、図9に示すように、連結ピン37が、支持部材134に形成された穴134cと、水平補助部材23bのアングル材128に形成された穴128cおよび、底部長フレーム13に形成された穴13aに嵌合されて、支柱構造体20aの固定作業が完了する。
【0066】
図7と図9に示す実施の形態は、水平補助部材23bを底部材10に対して外側から取り付けることができるため、例えば、底部10の上に荷を載置した後に、支柱構造体20a,20b,20c,20dを取け付けたり、または荷を載置したまま支柱構造体20a,20b,20c,20dを取り外すことが可能になる。
【0067】
図2(A)に示すように、支柱構造体20a,20b,20c,20dには、主に上方からの荷重が作用する。図3と図4あるいは図7に示すように、着脱自在な取付け構造を採用しても、支柱構造体20a,20b,20c,20dの、上方からの荷重に対する強度が低下することがないため、運送用コンテナ1の全体の強度を十分に保つことができる。
【0068】
なお、支柱構造体20a,20b,20c,20dを取付けるために、水平補助部材23aと23bの双方を、底部長フレーム13と底部短フレーム14にボルトによって着脱自在に固定してもよい。
【0069】
図3と図4ならびに図7に示すように、底部長フレーム13に固定された支持部材34(134)の水平部34b(134b)には、水平補助部材23bが差し込まれない領域に、複数の係止穴34dが開口している。この係止穴34dは種々の目的に使用可能であり、例えば、図3に示すように、荷を締結する弾性バンド39の先部に設けられたフック39aを掛けることが可能である。
【0070】
図10と図11に示すように、運送用コンテナ1に、梁部材49,49を取付け、さらに一方の梁部材49と他方の梁部材49とを連結する連結梁部材59を取付けることが可能である。梁部材49の両端部は、補助支柱22a,22bに取付けられた傾斜ブラケット40,40に固定される。連結梁部材59の両端部は、梁部材49,49に取付けられた水平ブラケット50,50に固定される。
【0071】
図11は、底部材10の2つの長側辺12a,12b上に、梁部材49が二段ずつ取付けられ、上側の左右の梁部材49,49の間に連結梁部材59が渡された構造を示している。
【0072】
図11に示すように、梁部材49と連結梁部材59を取り付けることにより、底部材10の上に載置した荷61,62を押さえることができ、荷ずれを防止しやすくなる。梁部材49と連結梁部材59は、運送用コンテナ1の強度を補強するというよりも、むしろ荷ずれを防止したり荷の位置決めを行うために設けられている。
【0073】
図10に示すように、底部材10の長側辺12aと12bのそれぞれに沿って対向する補助支柱22bと補助支柱22aの双方に傾斜ブラケット40が取付けられており、梁部材49の両端部が傾斜ブラケット40に固定されている。
【0074】
図12ないし図14には、支柱構造体20bの補助支柱22aに傾斜ブラケット40が取付けられた状態を示している。図12ないし図14に示す例では、斜めに延びる補助支柱22aが、断面がL字形状の鉄製のチャンネル材で形成されている。
【0075】
傾斜ブラケット40は、補助支柱22aに取付けられる支柱保持部41と、梁部材49が固定される梁連結部46とを有している。
【0076】
傾斜ブラケット40の支柱保持部41は、弾性変形可能なばね鋼材などの板材で形成されている。図14に示すように、支柱保持部41は、チャンネル材である補助支柱22aの一方の外面22cに設置される対向板部42と、他方の外面に22d設置される外側板部43とが直角に折り曲げられて形成されている。対向板部42の縁部には掛止保持片44が折り曲げられ、外側板部43の縁部に係止付勢片45が折り曲げられている。
【0077】
梁連結部46は、支柱保持部41よりも剛性の高い鉄材で角筒状に形成されている。梁連結部46の基端部は、支柱保持部41の対向板部42に溶接されて固定されている。梁連結部46には雌ねじ穴46aが形成されている。
【0078】
傾斜ブラケット40を補助支柱22aに取付ける方法は、係止保持片44を、断面L字形状の補助支柱22aの一方の縁へ引っ掛けた状態で、対向板部42を、補助支柱の外面22cに向けて押し込む。このとき、外側板部43が撓みながら係止付勢片45が補助支柱22aの他方の外面22dを摺動する。係止付勢片45が自らの弾性力で補助支柱22aの他方の縁と嵌合するに至ると、対向板部42と外側板部43が、それぞれ補助支柱22aの外面22c,22dに密着する。
【0079】
上記のように、傾斜ブラケット40は、既に組み立てられている支柱構造体20a,20b,20c,20dの補助支柱22a,22bに対して、任意の位置に簡単に取り付けることができる。
【0080】
図13に示すように、傾斜ブラケット40の支柱保持部41が、斜めに延びる補助支柱22aに装着されると、梁連結部46が水平に向くように、支柱保持部41と梁連結部46とが、予め斜めの角度で固定されている。
【0081】
また、支柱保持部41は、補助支柱22aの軸方向へ摺動させて移動させることが可能である。互いに対向する双方の補助支柱22a,22bに取付けられた傾斜ブラケット40を、それぞれ補助支柱22a,22bに沿って移動させて、梁部材49の両端に形成された取付け穴49aと、梁連結部46に形成された雌ねじ穴46aとを一致させる。そして、図13に示すように、連結ボルト48を取付け穴49aに挿入して雌ねじ穴46aに締め付けることにより、梁部材49の両端部を、それぞれ傾斜ブラケット40に固定することができる。
【0082】
梁部材49の両端部がそれぞれ傾斜ブラケット40,40に固定されることで、傾斜ブラケット40,40が、補助支柱22a,22bに対して動くことなく位置が決められる。梁部材49を設置する高さ位置は、梁部材49の長さを変えることのみで自由に設定することができる。よって、補助支柱22a,22b上に、傾斜ブラケット40,40を位置決めするための機構を設ける必要がなくなる。
【0083】
図15には、梁部材49と水平ブラケット50とが示され、図16には、梁部材49に取付けられた水平ブラケット50と連結梁部材59とが示されている。
【0084】
梁部材49は断面がL字形状の鉄製のチャンネル材で形成されている。梁部材49は、対向外面49bと上外面49cとを有している。
【0085】
水平ブラケット50は、梁部材49に装着される梁保持部51と、連結梁部材59の端部が固定される連結部56を有している。
【0086】
梁保持部51は、ばね鋼材などの弾性変形が可能な薄い金属板で形成されている。図15と図16に示すように、梁保持部51は、梁部材49の対向外面49bに設置される対向板部52と、梁部材49の上外面49cに設置される上側板部53を有している。上側板部53の縁部から係止保持片54が折り返されている。上側板部53と係止保持片54との折曲げ境界部には、複数の爪部53aが内側へ向けて折り曲げられている。
【0087】
梁保持部51の対向板部52の縁部には弾性変形可能な係止付勢片55が折り曲げられている。図16に示すように、対向板部52と係止付勢片55との折曲げ境界部に、複数の爪部52aが内側に向けて折り曲げられている。
【0088】
連結部56は、梁保持部51よりも厚い金属の角筒材で形成されており、その基部は、梁保持部51の対向板部52の外面に溶接で固定されている。また、連結部56に雌ねじ穴56aが形成されている。
【0089】
水平ブラケット50を梁部材49に取付ける方法は、まず、係止保持片54を、断面L字形状の梁部材49の一方の縁へ引っ掛けた状態で、上側板部53を、梁部材49の上外面49cに向けて押し込む。このとき、対向板部52が撓みながら係止付勢片55が梁部材49の対向外面49bを摺動する。係止付勢片55が自らの弾性力で梁部材49の下向きの縁に嵌合するに至ると、上側板部53と対向板部52が、それぞれ梁部材49の上外面49cと対向外面49bに密着する。
【0090】
上記のように、梁部材49が、傾斜ブラケット40に取付けられる前であってもその後であっても、水平ブラケット50を、梁部材49に簡単に取付けることができる。
【0091】
図16に示すように、水平ブラケット50の梁保持部51が梁部材49に装着されると、梁保持部51に形成された爪部52a,53aが、梁部材49のそれぞれの縁部に弾性的に圧接させられる。したがって、水平ブラケット50が梁部材49に装着された後は、不用意に動くのを防止できる。
【0092】
図10に示すように、水平ブラケット50が梁部材49に装着された後に、連結梁部材59の両端部が、水平ブラケット50の連結部56に嵌合させられ、連結ボルト58によって、連結梁部材59と連結部56とが固定される。
【0093】
図10に示す構造の運送用コンテナ1は、荷の搬送が終了した後に、水平ブラケット50を梁部材49から外し、傾斜ブラケット40を補助支柱22a,22bから外して、梁部材49と連結梁部材59の連結を外すことができる。
【0094】
さらに、それぞれの支柱構造体20a,20b,20c,20dを底部材10から外して折り畳むことができ、これにより、運送用コンテナ1を分割して、平面上に積み上げることができ、返送コストを低減できる。そのため、再利用がしやすくなる。
【符号の説明】
【0095】
1 運送用コンテナ
10 底部材
12a,12b 長側辺
12c,12d 短側辺
13 底部長フレーム
14 底部短フレーム
15 底板
16 レール部材
20a,20b,20c,20d 支柱構造体
21 主支柱
21a 第1の分割支柱
21b 第2の分割支柱
22a,22b 補助支柱
23a,23b 水平補助部材
24a,24b 補強部材
31 ボルト
32 位置決めピン
33 クリップ部材
34,134 支持部材
35,135 隙間
36 ブラケット
37 連結ピン
38 圧縮コイルばね
40 傾斜ブラケット
41 支柱保持部
46 梁連結部
49 梁部材
50 水平ブラケット
59 連結梁部材
131 金属保持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つの側辺と4つの角部を有する四角形の底部材と、前記底部材の4つの角部に設けられた支柱構造体とを有し、
それぞれの前記支柱構造体は、前記角部において前記底部材から垂直に立ち上がる主支柱と、前記角部の両側に位置する2つの側辺と前記主支柱の上部との間に延びる一対の補助支柱とを有し、2つの前記補助支柱のそれぞれと前記主支柱との間隔が、前記底部材に向かうにしたがって広がっていることを特徴とする運送用コンテナ。
【請求項2】
上下に重ねて使用されるときに、下側の運送用コンテナの前記支柱構造体の上部に上側の運送用コンテナの前記底部材が設置され、前記底部材によって、下側の運送用コンテナの前記支柱構造体どうしの間隔が広がらないように規制される請求項1記載の運送用コンテナ。
【請求項3】
それぞれの前記支柱構造体が、前記底部材から着脱自在であり、前記底部材から離脱した前記支柱構造体は、2つの前記補助支柱が重なる状態に折り畳み可能である請求項1または2記載の運送用コンテナ。
【請求項4】
前記支柱構造体に、前記主支柱の下部とそれぞれの前記補助支柱の下部とを個別に連結する2つの水平補助部材が設けられ、一方の前記水平補助部材が、前記底部材の一方の側辺に沿って固定され、他方の前記水平補助部材が、前記底部材の他方の側辺に沿って固定される請求項3記載の運送用コンテナ。
【請求項5】
前記補助支柱に取付けられる傾斜ブラケットと、端部がそれぞれの傾斜ブラケットに取付けられて前記底部材の側辺に沿って延びる梁部材とを有し、前記傾斜ブラケットは前記補助支柱に沿って移動できるように取付けられ、前記梁部材の端部が、前記傾斜ブラケットに固定されている請求項1ないし4のいずれかに記載の運送用コンテナ。
【請求項6】
前記底部材を横断する方向に対向する2つの前記梁部材のそれぞれに水平ブラケットが設けられ、前記梁部材を連結する連結梁部材の端部が、それぞれの前記水平ブラケットに着脱自在に固定されている請求項5記載の運送用コンテナ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2012−17107(P2012−17107A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153543(P2010−153543)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(509207922)
【Fターム(参考)】