説明

過大音声出力防止機能を有するマイクロホン

【課題】 マイクロホンを落下させても、スピーカの故障に直接つながり、あるいは利用者に不快感を与える過大な音声信号が出力されることがなく、さらに、簡単な構成でかつ低コストである過大音声出力防止機能を有するマイクロホンを提供する。
【解決手段】 マイクロホン24が無重力状態であるか否かを検知する無重力センサ24cと、当該マイクロホン24が無重力状態となると、当該マイクロホン24からの音声信号出力を中止させる音声出力制御手段24bを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過大音声出力防止機能を有するマイクロホンに関するものであり、詳しくは、スピーカの故障等に直接つながる過大な音声信号が、マイクロホンから出力されることを未然に防止するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マイクロホンの使用者が誤ってマイクロホンを落としたり、無造作にテーブルに置いたりすると、マイクロホンが床やテーブルに衝突した際の衝撃音がそのまま増幅されて、スピーカユニットの定格値を超えた音声信号が出力されることがあった。そして、定格値を超えた音声信号がスピーカユニットに入力されると、最悪の場合、スピーカユニットが故障する場合があった。また、スピーカユニットが故障しないまでも、スピーカから大きな衝撃音が発生すると、利用者が驚いてしまったり、不快に感じたりする場合もあった。
【0003】
すなわち、スピーカの振動部の配線(ボイスコイル)は非常に細いため(例えば、直径0.2mm程度)、定格値を超えた音声信号がスピーカユニットに入力された場合には、この配線が焼き切れたり、コーンに亀裂が入ったりする恐れがある。特に、スピーカの許容入力以上の出力を有するアンプを使用した場合や、アンプのトーンコントロールやイコライザで低音域あるいは高音域を大幅に強調した場合には、このような故障が発生する可能性が高かった。
【0004】
パワーアンプからスピーカの許容電圧を超えた出力が行われないようにして、スピーカの故障を防止する技術が、特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載された技術は、パワーアンプと入力端子側プリアンプとを絶縁する絶縁トランスと、外部電力と絶縁しプリアンプに電力供給を行う副電源部と、外部電力をトランスレスで直流に変換しパワーアンプに電力供給を行う主電源部と、パワーアンプとスピーカとを絶縁し出力音声信号をスピーカの許容電圧以下に制限する出力トランスとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−129018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術では、スピーカに対する過大出力を防止するために、特殊な構成を有するアンプシステムを使用しなければならず、装置が大型化するばかりでなく、製造コストも増大するという問題があった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、利用者が誤ってマイクロホンを落としたり、無造作にマイクロホンを置いたりした場合であっても、スピーカの故障に直接つながり、あるいは利用者に不快感を与える過大な音声信号が出力されることがなく、さらに、簡単な構成でかつ低コストである過大音声出力防止機能を有するマイクロホンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の過大音声出力防止機能を有するマイクロホンは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明の過大音声出力防止機能を有するマイクロホンは、無重力センサと、音声出力制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
無重力センサは、マイクロホンが無重力状態であるか否かを検知するためのセンサである。音声出力制御手段は、マイクロホンが無重力状態となると、マイクロホンからの音声信号出力を中止させるための手段である。
【0010】
このような構成からなる過大音声出力防止機能を有するマイクロホンでは、歌唱者がマイクロホンを落としたり投げたりして、マイクロホンが落下して重力負荷が無くなったこと(無重力状態となったこと)を無重力センサが検知すると、音声出力制御手段の機能により、マイクロホンからスピーカに対して出力される音声信号の送信を中断し、あるいはマイクロホンの電源をオフとして、マイクロホンからの音声信号出力を中止させる。
【0011】
また、上述した構成に加えて、音声入力検知手段をさらに備えることが好ましい。音声入力検知手段は、マイクロホンに対する音声入力の有無を検知するための手段である。このような構成の場合に、音声出力制御手段は、マイクロホンが無重力状態となった場合であっても、マイクロホンに対する音声入力がある場合には、マイクロホンからの音声信号出力を継続させる機能を有する。
【0012】
このような構成からなる過大音声出力防止機能を有するマイクロホンでは、マイクロホンが無重力状態となった場合であっても、音声入力検知手段の機能により、マイクロホンに対して音声が入力されている場合には、マイクロホンからの音声信号出力を中止することなく継続させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の過大音声出力防止機能を有するマイクロホンによれば、利用者が誤ってマイクロホンを落としたり、無造作にマイクロホンを置いたりして、マイクロホンが無重力状態となった場合に、マイクロホンが床やテーブルに衝突するよりも前に、マイクロホンからの音声信号出力を中止させることにより、スピーカの故障に直接つながる過大な音声信号がスピーカに入力されることがないので、スピーカの故障を未然に防止することができる。
【0014】
また、スピーカの故障に直接つながる過大な音声信号でなくても、マイクロホンから入力される衝撃音は利用者にとって不快なものであり、さらに、意図しない衝撃音に利用者が驚くことも懸念される。本発明の過大音声出力防止機能を有するマイクロホンによれば、このような衝撃音がスピーカから発生しないので、利用者に不快な思いをさせ、あるいは利用者を驚かせることがない。
【0015】
また、本発明のマイクロホンをカラオケシステムに使用した場合には、歌唱者が振り付けとしてマイクロホンを動かすことにより、マイクロホンが無重力状態となることも想定され、この場合に、一律にマイクロホンからの音声信号出力を中止させたのでは、カラオケシステム本来の機能を阻害することになる。そこで、マイクロホンが無重力状態となった場合であっても、マイクロホンに対する音声入力がある場合には、マイクロホンからの音声信号出力を継続させる構成では、歌唱者が振り付けとしてマイクロホンを動かした場合等に適切に対応することができ、利用者がカラオケの楽しさを十分に味わうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るマイクロホンを使用したカラオケシステムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るマイクロホンの構成を示す模式図。
【図3】第1の実施形態に係る音声出力信号の制御処理を示すフローチャート。
【図4】第2の実施形態に係る音声出力信号の制御処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の過大音声出力防止機能を有するマイクロホンの実施形態について説明する。図1〜図4は本発明の実施形態に係るマイクロホンを示すもので、図1はマイクロホンを使用したカラオケシステムの構成を示すブロック図、図2はマイクロホンの構成を示す模式図、図3は第1の実施形態に係る音声出力信号の制御処理を示すフローチャート、図4は第2の実施形態に係る音声出力信号の制御処理を示すフローチャートである。
【0018】
<マイクロホンの概要>
本発明の実施形態に係るマイクロホンは、スピーカの故障等に直接つながる過大な音声信号が出力されることを未然に防止するものであって、マイクロホンが落下して無重力状態となったことを検知した場合に、マイクロホンからの音声信号出力を中止させるための構成要素として、無重力センサ及び音声出力制御手段を備えている。また、歌唱者が振り付けとしてマイクロホンを動かして無重力状態が創出された場合等に、一律にマイクロホンからの音声信号出力を中止させないための構成要素として、音声入力検知手段を備えることが好ましい。なお、以下の説明において、プログラムとは、RAM等に記憶され、CPU等のハードウェアで実行されることにより、その機能を発揮するソフトウエアだけではなく、同等の機能を発揮することが可能な論理回路も含む概念である。
【0019】
<カラオケシステム>
以下、本発明の実施形態に係るマイクロホン24をカラオケシステム10に適用した例を示す。本発明の実施形態に係るカラオケシステム10は、図1に示すように、カラオケ本体21、カラオケリモコン装置22、スピーカ23、マイクロホン24、表示装置25、ミキシングアンプ26、レシーバ27を備えている。なお、本発明の実施形態に係るマイクロホン24は、カラオケシステム10以外にも適用することができるのはもちろんである。
【0020】
<カラオケリモコン装置>
カラオケリモコン装置22は、ユーザインタフェース機能を備えており、カラオケ本体21の送受信手段35との間で有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置22は、楽曲検索手段22aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース22b、データの送受信を行うための電子回路及びプログラム、フラッシュメモリ等からなる記憶手段(図示せず)を備えている。このカラオケリモコン装置22に付帯するスイッチ類や、入出力表示部(図示せず)に表示される各種のアイコン等を操作することにより、選曲操作等が行われる。
【0021】
<楽曲検索手段/楽曲索引データベース>
楽曲検索手段22aは、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース22bを参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース22bは、カラオケシステム10で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
【0022】
<マイクロホン>
マイクロホン24は、歌唱音声の入力を行うための装置であり、図1及び図2に示すように、無線により音声信号をカラオケ本体21へ送信するためのトランスミッタ24aを備えている。マイクロホン24から入力された歌唱音声信号は、レシーバ27を介してミキシングアンプ26に入力され、音楽再生制御手段37から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅されてスピーカ23へ出力される。また、本実施形態のマイクロホン24は、歌唱音声信号(音声出力)の制御を行う音声出力制御手段24bと、無重力状態を検知する無重力センサ24cと、電源のオンオフを行う電源スイッチ24dを備えている。さらに、マイクロホン24は、音声入力検知手段24eを備えることが好ましい。
【0023】
<トランスミッタ/電源スイッチ>
トランスミッタ24aは、無線により音声信号をレシーバ27へ送信するための電子回路からなる。また、電源スイッチ24dは、マイクロホン24へ供給する電源のオンオフを行うためのスイッチであり、詳細には図示しないが、マイクロホン24の外面に設けられて利用者が操作する操作部と、操作部の操作状態及び音声出力制御手段24bの制御に応じて電源をオンオフする電源制御部とを備えている。
【0024】
<無重力センサ>
無重力センサ24cは、公知の無重力センサ24cであれば、どのような構成であってもよい。例えば、無重力センサ24cは、互いに直交する3つの入力軸と、各入力軸に設けた判定回路と、判定回路の出力の論理和を演算する論理回路とを備えている。このような構成からなる無重力センサ24cでは、各入力軸に作用した加速度を静電容量の変化に基づいて検出し、各入力軸にそれぞれ設けた判定回路により加速度の有無を判定する。そして、3つの判定回路の出力が論理回路に入力されて、すべての軸の加速度がゼロとなった場合に、無重力状態を検知した旨の信号が出力される。
【0025】
また、無重力センサ24cとして、無重力状態で開放状態となるメカニカルスイッチを採用してもよい。このメカニカルスイッチは、例えば、ケース内に鉄球を収容して構成されており、通常時には、内部の鉄球が導体であるケースの内壁に接する状態となるように設置される。この状態では、鉄球に接続された信号線とケースに接続された信号線とが導通する。一方、無重力状態となると、ケースの内壁から鉄球が離れるため、鉄球に接続された信号線とケースに接続された信号線とが絶縁される。
【0026】
<音声出力制御手段>
音声出力制御手段24bは、マイクロホン24が無重力状態となると、当該マイクロホン24からの音声信号出力を中止させるための電子回路及びプログラムからなる。すなわち、音声出力制御手段24bは、マイクロホン24に内蔵した無重力センサ24cが無重力状態を検知すると、トランスミッタ24aによる音声信号の送信を中止させ、あるいは電源スイッチ24dをオフとして、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させる。なお、音声出力制御手段24bの機能として、トランスミッタ24aによる音声信号の送信を制御する機能、あるいは電源スイッチ24dのオンオフを制御する機能の双方又はいずれか一方の機能を有していればよい。
【0027】
<音声入力検知手段>
音声入力検知手段24eは、マイクロホン24に対する音声入力の有無を検知するための電子回路及びプログラムからなり、歌唱音声がマイクロホン24に入力されているか否かを検知する。なお、歌唱音声以外の雑音を検知してしまうことを防止するため、所定値以上の音量の音声が入力された場合にのみ、音声入力がある旨の検知信号を出力する構成とすることが好ましい。また、音声入力の検知に基づくマイクロホン24からの音声出力制御を行わない場合には、音声入力検知手段24eは不要となる。
【0028】
<レシーバ>
レシーバ27は、マイクロホン24から送信される音声出力信号を受信して、ミキシングアンプ26へ出力するための電子機器からなる。なお、有線式のマイクロホン24を利用する場合には、レシーバ27は不要となり、マイクロホン24から送信される音声出力信号は、直接、ミキシングアンプ26に入力される。
【0029】
<表示装置>
表示装置25は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0030】
<カラオケ本体>
カラオケ本体21は、中央制御手段31、ROM32、RAM33、HDD34、送受信手段35、予約管理手段36、音楽再生制御手段37、映像再生制御手段38を備えている。
【0031】
<中央制御手段>
中央制御手段31は、カラオケ本体21を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM32等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0032】
<ROM/RAM>
ROM32は、カラオケ本体21を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM33は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM33を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM33を構成してもよい。本実施形態では、RAM33に、予約待ち行列33aが記憶されるようになっている。この予約待ち行列33aは、選曲予約されたカラオケ楽曲について、演奏順に楽曲IDを並べて構成されたデータテーブルである。
【0033】
<HDD>
HDD34は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース34a、映像データベース34bが格納されている。なお、HDD34に替えて、あるいはHDD34と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0034】
<楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース34aは、演奏制御データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成されたデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。映像データベース34bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応した背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータである。
【0035】
<送受信手段>
送受信手段35は、カラオケ本体21とカラオケリモコン装置22との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ本体21とカラオケリモコン装置22との間でデータの送受信が行われる。
【0036】
<予約管理手段>
予約管理手段36は、利用者により楽曲検索手段22aの機能を用いて選曲された楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列33aを生成し、この予約待ち行列33aをRAM33に格納して管理するためのプログラムからなる。
【0037】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段37は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース34aから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ26に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ26は、マイクロホン24から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段37から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ23より出力させるための装置である。
【0038】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段38は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース34bから抽出した背景映像データと、楽曲データベース34aに含まれる歌詞描出データ(テロップデータ)とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置25に出力するためのプログラムからなる。
【0039】
<音声出力信号の制御処理>
図3及び図4を参照して、本発明のマイクロホン24における音声出力信号の制御処理を説明する。図3は第1の実施形態に係る音声出力信号の制御処理を示すフローチャートであり、マイクロホン24が無重力状態となると、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させるものである。また、図4は第2の実施形態に係る音声出力信号の制御処理を示すフローチャートであり、マイクロホン24が無重力状態となると、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させるが、マイクロホン24に対して音声が入力されている場合には、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させることなく、音声信号出力を継続させるものである。
【0040】
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係る音声出力信号の制御処理では、図3に示すように、マイクロホン24の電源がオンとなり(S1)、無重力センサ24cが無重力状態であることを検知すると(S2)、音声出力制御手段24bの機能により、トランスミッタ24aからレシーバ27に対する音声信号の送信を中断し、あるいはマイクロホン24の電源をオフとして(S3)、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させる。
【0041】
そして、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させた場合に、無重力センサ24cが重力負荷状態を検知すると(S4)、音声出力制御手段24bの機能により、トランスミッタ24aからレシーバ27に対する音声信号の送信を再開し、あるいはマイクロホン24の電源をオンとする(S5)。
【0042】
<第2の実施形態>
第1の実施形態に係る音声出力信号の制御処理では、図4に示すように、マイクロホン24の電源がオンとなり(S11)、無重力センサ24cが無重力状態であることを検知し(S12)、さらに、音声入力検知手段24eが音声入力を検知しない(音声入力がない)場合(S13)に、音声出力制御手段24bの機能により、トランスミッタ24aからレシーバ27に対する音声信号の送信を中断し、あるいはマイクロホン24の電源をオフとして(S14)、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させる。
【0043】
そして、マイクロホン24からの音声信号出力を中止させた場合に、無重力センサ24cが無重力状態ではないこと(重力負荷状態)を検知すると(S15)、音声出力制御手段24bの機能により、トランスミッタ24aからレシーバ27に対する音声信号の送信を再開し、あるいはマイクロホン24の電源をオンとする(S16)。
【0044】
<他の実施形態>
本発明のマイクロホン、カラオケシステム及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。さらに、カラオケ本体を単体で動作させるのではなく、ホスト装置にネットワーク接続したカラオケ演奏端末として動作させてもよい。
【符号の説明】
【0045】
10 カラオケシステム
21 カラオケ本体
22 カラオケリモコン装置
22a 楽曲検索手段
22b 楽曲索引データベース
23 スピーカ
24 マイクロホン
24a トランスミッタ
24b 音声出力制御手段
24c 無重力センサ
24d 電源スイッチ
24e 音声入力検知手段
25 表示装置
26 ミキシングアンプ
27 レシーバ
31 中央制御手段
32 ROM
33 RAM
33a 予約待ち行列
34 HDD
34a 楽曲データベース
34b 映像データベース
35 送受信手段
36 予約管理手段
37 音楽再生制御手段
38 映像再生制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過大な音声信号が出力されることを防止するためのマイクロホンであって、無重力センサと、音声出力制御手段と、を備え、
前記無重力センサは、マイクロホンが無重力状態であるか否かを検知し、
前記音声出力制御手段は、当該マイクロホンが無重力状態となると、当該マイクロホンからの音声信号出力を中止させる、
ことを特徴とする過大音声出力防止機能を有するマイクロホン。
【請求項2】
音声入力検知手段をさらに備え、
前記音声入力検知手段は、前記マイクロホンに対する音声入力の有無を検知し、
前記音声出力制御手段は、前記マイクロホンが無重力状態となった場合であっても、前記マイクロホンに対する音声入力がある場合には、前記マイクロホンからの音声信号出力を継続させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の過大音声出力防止機能を有するマイクロホン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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