説明

道路維持車両

【課題】 スノープラウ車を夏期等において、その広い空間面積を有する荷台を利用して給水車や散水車として簡単に使用することができる道路維持車両を提供する。
【解決手段】 スノープラウ本体1の荷台3上に水容器7を設置し、この水容器7の下端部に設けている管接続口10に、給水配管25や散水ポンプ11を備えた散水配管12、さらには高圧洗浄用ポンプ19を備えた送水配管18を取り代え可能に接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニット4からの圧油によって上記散水ポンプ11や高圧洗浄用ポンプ19を作動させて散水、洗浄を行うように構成し、また、給水配管25を通じて給水を可能にしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冬期においてスノープラウ車として使用する車両を、夏期等において給水車や散水車等として利用可能にした道路維持車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、冬期において使用される道路維持車両としては、道路の除雪を行うスノープラウ車があり、夏期等において使用される車両として道路に散水を行う散水車があり、また、地震等の災害時に使用される給水車も広く知られている。
【0003】
上記スノープラウ車は、車体の前端にスノープラウを装着して荷台上に設置した油圧ユニットによって作動する油圧ポンプによりスノープラウを駆動させるように構成していると共に荷台の後端部上にカウンターウエイトを載置した構造を有しているが、このスノープラウ車は降雪時期に使用されるものであって、その時期が終わると活用されることなく休車状態となり、従って、稼働率が悪く維持管理費が嵩むといった問題点がある。
【0004】
一方、夏期等において道路や樹木に散水を行う散水車としては、例えば、特許文献1に記載されているように、車体上に散水タンクを設置し、この散水タンク内の水を散水管によって路面等散水するように構成しているが、散水車は、降雪時や路面凍結期間においては使用されることなく、モータプール等に保管されているので、上記降雪時に使用されるスノープラウ車と同様に稼働率が悪いといった問題点がある。
【0005】
このような問題点を解消するために、例えば、特許文献2に記載されているような道路維持補修用車両が開発されている。即ち、この道路維持補修用車両は、予め、散水装置や凍結防止剤散布装置、高圧洗浄装置、リフト装置、除雪装置等の各種の道路維持補修用装置を準備しておき、作業に応じた装置を車両に搭載して使用するように構成している。
【0006】
【特許文献1】特開平11−350443号公報
【特許文献2】特開2005−206059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような道路維持補修用車両によれば、既存の凍結防止剤散布車や除雪車(スノープラウ車)を利用するのではなく、その車両を含めて全ての道路維持補修用装置を新規に製造しておかねばならないために、極めて高価につき不経済であるばかりでなく、所望の道路維持補修を行うための装置を車両に搭載する場合、先に搭載、設置している道路維持補修用装置を全て車両から撤去する作業と、その撤去後に次に使用する道路維持補強用装置の搭載、設置作業を行わなければならないため、その作業が著しく煩雑であって多大な手間と労力を要するといった問題点がある。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スノープラウ車からなる道路維持車両の構造を変更することなく、この道路維持車両を散水、給水、洗浄等の使用目的に応じた車両として簡単に利用可能に構成した道路維持車両を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の道路維持車両は、請求項1に記載したように、前端にスノープラウを装着していると共に荷台上にスノープラウ駆動用油圧ユニットを配設しているスノープラウ車からなる道路維持車両において、荷台上に水容器を着脱自在に設置すると共にこの水容器の下端部に管接続口を設けてこの管接続口に散水ポンプを介して散水配管を連結し、さらに、上記スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して上記散水ポンプを駆動する油圧モータを接続していることを特徴とする。
【0010】
このように構成したスノープラウ車からなる道路維持車両において、請求項2に係る発明は、上記水容器の下端に取付けている管接続口に散水配管に代えて先端に高圧水噴射ノズルを取付けている送水配管を高圧洗浄用ポンプを介して接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して接続している油圧モータによって高圧洗浄用ポンプを駆動するように構成している。
【0011】
さらに、請求項3に係る発明は、上記水容器の後側下端部に上記管接続口を設けてこの管接続口に散水配管を連結する一方、水容器の前側下端部に送水口を設け、この送水口に先端に高圧水噴射ノズルを取付けている送水配管を高圧洗浄用ポンプを介して接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して接続している油圧モータによって上記高圧洗浄用ポンプを駆動するように構成している。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、上記散水ポンプに切換弁を介して散水配管と、先端に水容器内を攪拌する攪拌ノズルを備えた戻し管とを連結、連通させていることを特徴とする。
【0013】
一方、請求項5に係る発明は、上記水容器の下端部に設けた管接続口又は給水口に給水配管を着脱自在に連結、連通させると共にこの給水配管に蛇口付給水器を連結するように構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、上記請求項1、請求項3又は請求項5に記載の水容器を厚手の防水布によって折り畳み可能な袋形状に形成していることを特徴とし、その天壁面に注水口を、下端部に管接続口を設けてあり、さらに、この水容器をスノープラウ車本体の荷台上に着脱自在に設置する収納設置枠内に収納、設置するように構成している。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、スノープラウ車からなる道路維持車両において、荷台上に水容器を着脱自在に設置すると共にこの水容器の下端部に管接続口を設けてこの管接続口に散水ポンプを介して散水配管を連結し、さらに、上記スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して上記散水ポンプを駆動する油圧モータを接続しているので、冬期における降雪時期には従来通り除雪車として使用できる一方、夏期においてはこのスノープラウ車の広い荷台を水容器の設置場所に有効利用することができてこの水容器の下端部に設けている管接続口に給水配管を接続すると共に、スノープラウ車の荷台の前端部上に設けているスノープラウ駆動用油圧ユニットを給水配管に接続した散水ポンプの駆動源に利用することにより、散水管を通じて散水を行う散水車を簡単に構成することができ、通年稼働時間を増加させ、維持管理コストの軽減を図ることができる。
【0016】
さらに、請求項2に係る発明によれば、上記管接続口に散水配管に代えて先端に高圧水噴射ノズルを取付けている送水配管を高圧洗浄用ポンプを介して接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して接続している油圧モータによって高圧洗浄用ポンプを駆動するように構成したので、スノープラウ車の荷台に設置した水容器をそのまま使用して散水用から車体や路面の洗浄用として水容器内の水を使用することができる。
【0017】
また、請求項3に係る発明によれば、上記水容器の後側下端部に管接続口を設け、この管接続口に散水配管を連結する一方、水容器の前側下端部に送水口を設け、この送水口に先端に高圧水噴射ノズルを取付けている送水配管を高圧洗浄用ポンプを介して接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して接続している油圧モータによって上記高圧洗浄用ポンプを駆動するように構成しているので、スノープラウ車のスノープラウ駆動用油圧ユニットを散水ポンプと高圧洗浄用ポンプの駆動源としてスノープラウ車の荷台上に設置した一つの水容器を散水用と洗浄用とに有効に使用することができる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、上記散水ポンプに切換弁を介して散水配管と、先端に水容器内を攪拌する攪拌ノズルを備えた戻し管とを連結、連通させているので、降雪期においてもスノープラウ車の荷台上に水容器を設置しておき、この水容器に塩等の乾燥凍結防止剤と水とを投入すると共に上記切換弁を戻し管側に切り換えれば、水容器内の水を戻し管を通じて散水ポンプの駆動により循環させながら攪拌ノズルからの噴流によって水容器内を攪拌して水と凍結防止剤との混合液からなる融雪液を簡単に作成することができ、この融雪液の作成後、上記切換弁を散水配管側に切り換えれば、水容器内の融雪液を散水ポンプの作動によって散水配管を通じて路面に円滑に噴射させることができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、上記水容器の下端部に設けた上記管接続口又はこの管接続口とは別な下端部に設けた給水口に給水配管を着脱自在に連結、連通させるように構成しているので、ポンプなどを使用することなく、水容器内から給水管に水を自然流下させながら簡単に給水できる給水車として活用することができる。さらに、上記給水配管に蛇口付給水器を連結しているので、給水配管を通じて供給される水を無駄なく且つ円滑に給水することができる。
【0020】
また、上記水容器として請求項6に係る発明によれば、厚手の防水布からなり、折り畳み可能な袋形状に形成しているので、安価に提供できるのは勿論、使用しない時には折り畳んでコンパクトに収納、保管しておくことができ、従って、水容器の維持管理が効率的に行うことができると共に、合成樹脂製や金属製の容器とは異なり、軽量にして且つ折り畳まれているので、取り扱いが容易で使用時には一人の作業員によってスノープラウ車の荷台上に能率よく配設することができ、さらに、その天壁面に注水口を設けているので、該注水口を通じてこの水容器内に水を注入させることにより、水容器内に容易に水を充満させることができる。また、この水容器はスノープラウ車本体の荷台上に着脱自在に設置する収納設置枠内に収納、設置するようにしているので、走行中においても妄動することなく安定した状態でスノープラウ車本体の荷台上に設置しておくことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1はスノープラウ車からなる道路維持車両の簡略側面図であって、1はスノープラウ車本体で、その前端にスノープラウ2を装着していると共に荷台3上の前端部にこのスノープラウ2の駆動用油圧ユニット4を設置してあり、このスノープラウ駆動用油圧ユニット4にスノープラウ2を作動させる油圧シリンダ等に圧油を供給する油圧ポンプ5を連結している。6は荷台3の後端部上に固定したカウンターウェイトで、車体のバランスをとっているものであり、スノープラウ車の荷台3上には広い空間部が設けられている。
【0022】
スノープラウ車は上記のように構成されてあり、このスノープラウ車を散水車として使用するには図2に示すように、まず、上記広い空間面積を有する荷台3を使用してこの荷台3上に水容器7を撤去可能に設置する。この水容器7は図3に示すように、荷台3上に着脱自在に設置、固定する所謂、煽りと称される前後方向に長い一定幅を有する直方体形状の収納設置枠8内に撤去可能に収納されてあり、その天壁面は全面的に密閉されていて該天壁面に該水容器7内に水を注入、収容するための注水口9を設けていると共に、後側の下端部に後方に向かって管接続口10を突設している。
【0023】
この水容器7は厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されてあり、不使用時には図5に示すように、コンパクトに折り畳んで効率よく保管可能に構成していると共に、使用時には、図4に示すように、内部に注入する水の圧力によって膨張させてその四方周壁面を上記収納設置枠8の四方枠体部8aの内面に当接、受止させるように構成している。さらにこの水容器7の四方外周壁面には収納設置枠8に水容器7を着脱自在に取付けるためのベルト等の取付具7aを設けている。なお、水容器7は、防水布製であって折り畳み可能に構成しているが、合成樹脂製の容器や金属製の容器であってもよい。また、上記管接続口10には必要に応じて開閉バルブを設けておいてもよい。
【0024】
さらに、上記水容器7の後側下端部に設けている管接続口10に散水ポンプ11を介して散水配管12を着脱自在に連結、連通させて、該散水配管12の先端ノズル12a をスノープラウ車本体1の荷台3の後端部下面から路面に向けて開口させていると共に、上記散水ポンプ11に該散水ポンプ駆動用油圧モータ13を接続している。また、上記荷台3の前端部上に、上記スノープラウ駆動用油圧ユニット4を第1油圧ユニット4として、この第1油圧ユニット4に接続管路14を介して上記散水ポンプ駆動用油圧モータ13に圧油を供給する第2油圧ユニット15を設置してあり、この第2油圧ユニット15を油圧配管16を介して上記油圧モータ13に連結、連通させている。
【0025】
このように構成したので、スノープラウ車本体1の荷台3上に収納設置枠8を設置すると共にこの収納設置枠8内に水容器7を配設したのち、この水容器7に注水口9を通じて水を供給して水容器7内を水で充満させると共に、水容器7の後側下端部に設けている管接続口10に上記のように散水ポンプ11を介して散水配管12を着脱自在に連結、連通させた状態にし、しかるのち、スノープラウ車を走行させながら散水作業を行う。即ち、散布場所において第2油圧ユニット15を作動させると、第1油圧ユニット4側の圧油が油圧配管16を通じて油圧モータ13に供給されて散水ポンプ11が駆動され、水容器7内の水が散水配管12を通じてその先端ノズル12a から路面に散布されるものである。
【0026】
また、荷台3上の収納設置枠8内に上記水容器7を設置しているスノープラウ車を車体の洗浄や路面の洗浄車両として使用する場合には、上記水容器7の管接続口10に散水ポンプ11を介して接続している散水配管12を取り外したのち、図6に示すように、上記管接続口10に先端に高圧水噴射ノズル17を取付けている送水配管18を高圧洗浄用ポンプ19を介して接続すると共に上記散水ポンプ駆動用油圧モータ13に代えて高圧洗浄用油圧モータ20を連結し、この高圧洗浄用油圧モータ20によって高圧洗浄用ポンプ19を駆動するように構成する。その他の構成については上記散水車として使用した際の構造と同じである。なお、上記散水ポンプ11や油圧モータ13が高圧洗浄用ポンプ19や高圧洗浄用油圧モータ20に共用できる構造であれば、先端に高圧水噴射ノズル17を有する送水配管18のみ取り替えればよい。
【0027】
このように構成したので、スノープラウ車本体1の荷台3上の収納設置枠8内に設置した水容器7に注水口9を通じて水を供給して水容器7内を水で充満させたのち、車体や路面等を洗浄すべき場所にまで走行する。そして、その場所において、第2油圧ユニット15を作動させると、第1油圧ユニット4側の圧油が油圧配管16を通じて高圧洗浄用油圧モータ20に供給されて高圧洗浄用ポンプ19が駆動され、水容器7内の水が送水配管18を通じてその先端ノズル17から噴射し、この噴射水によって車体の洗浄や路面の洗浄を行う。
【0028】
さらに、スノープラウ車本体1の荷台3上の収納設置枠8内に設置している上記水容器7内の水を散水用と洗浄用とのいずれにも使用できるようにすることもできる。図7はその実施例を示すもので、水容器7の後方側においては、上記図2で示す散水車としての構造と同じく、水容器7の後側下端部に設けている管接続口10に散水ポンプ11を介して散水配管12を着脱自在に連結、連通させて、該散水配管12の先端ノズル12a をスノープラウ車本体1の荷台3の後端部下面から路面に向けて開口させていると共に、上記散水ポンプ11に該散水ポンプ駆動用油圧モータ13を接続した構造としている。
【0029】
一方、上記水容器7の前側下端部に送水口21を設けて、この送水口21に先端に高圧水噴射ノズル17を取付けている送水配管18を高圧洗浄用ポンプ19を介して接続し、上記第1油圧ユニット4に接続管路14によって接続している上記第2油圧ユニット15に別な接続管路22を介して上記高圧洗浄用ポンプ19を駆動する高圧洗浄用油圧モータ20を接続している。また、図2で示す散水用回路と同じく、第2油圧ユニット15を油圧配管16を介して上記散水用油圧モータ13に連結、連通させている。
【0030】
このように構成したので、スノープラウ車本体1の荷台3上の収納設置枠8内に設置した水容器7に注水口9を通じて水を供給して水容器7内を水で充満させたのち、スノープラウ車を走行させながら散水作業を行うには、上記図2で示した場合と同様に、散布場所において第2油圧ユニット15側から圧油を油圧配管16を通じて油圧モータ13に供給して散水ポンプ11を駆動し、水容器7内の水を管接続口10から散水配管12を通じてその先端ノズル12a から路面に散布する。又、車体の洗浄や路面の洗浄車両として使用する場合には、第2油圧ユニット15からの圧油によって高圧洗浄用油圧モータ20を作動させて高圧洗浄用ポンプ19を駆動すると、水容器7内の水が送水口21から送水配管18を通じてその先端ノズル17から噴射し、この噴射水によって車体の洗浄や路面の洗浄を行うことができる。
【0031】
また、冬期においても上記スノープラウ車本体1の荷台3上の収納設置枠8内に水容器7を設置しておくと共に第2油圧ユニット15、油圧配管16、油圧モータ13、散水ポンプ11を配設した状態にしておくことにより融雪車として使用することもできる。即ち、図8に示すように、散水ポンプ11に切換弁22を介して先端に路面に向かって開口しているノズル12a を有する散水配管12と、先端に水容器7内を攪拌する攪拌ノズル23を備えた戻し管24とを連結、連通させ、攪拌ノズル23を水容器7内に挿入した状態にする。
【0032】
この状態にして、水容器7内に塩等の乾燥凍結防止剤と水とを投入したのち、上記切換弁22を戻し管24側に切り換えた状態にして、油圧モータ13により散水ポンプ11を駆動すると、水容器7内の水が散水ポンプ11によって戻し管24側に圧送され、戻し管24の先端攪拌ノズル24から水容器7内の水中に噴射されて該噴流水により水容器7内を攪拌し、水と塩との混合液からなる融雪液が作成される。
【0033】
こうして融雪液の作成後、上記切換弁22を戻し管24側に切り換えて、散水ポンプ11を駆動すると、水容器7内の融雪液が散水配管12を通じてその先端ノズル12a から路面に噴射され、路面の融雪を行うことができる。
【0034】
次に、上記荷台3上の収納設置枠8内に上記水容器7を設置しているスノープラウ車を給水車として使用するには、水容器7を給水専用に設定した水容器7に切替える外は、全ての装置をそのままの状態に維持する。この状態にして水容器7に水を注入、充満させたスノープラウ車を給水場所まで走行し、給水場所において、図9に示すように、水容器7の下端部に設けている管接続口10に給水配管25の前端部を着脱自在に連結、連通させ、この給水配管25を荷台3から後方に延出させると共に、地面上に蛇口付給水器26を設置してこの蛇口付給水器26に給水配管25の後端を接続する。
【0035】
このように構成したので、蛇口付給水器26の蛇口を開くと、水容器7内の水が水頭差によって給水配管25内を流通しながら蛇口から給水することができる。なお、水容器7の下端部に上記管接続口10とは別に開閉自在な給水口を設けておき、この給水口に給水配管25の前端を接続するように構成しておいてよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】スノープラウ車の簡略側面図。
【図2】散水車として使用した場合の簡略側面図。
【図3】水容器を収納した収納設置枠の斜視図。
【図4】水容器の斜視図。
【図5】折り畳んだ状態の斜視図。
【図6】洗浄用として使用した場合の簡略側面図。
【図7】散水車と洗浄用車との共用車とした場合の簡略側面図。
【図8】融雪車とした場合の簡略側面図。
【図9】給水車とした場合の簡略側面図。
【符号の説明】
【0037】
1 スノープラウ車本体
2 スノープラウ
3 荷台
4 第1油圧ユニット
7 水容器
10 管接続口
11 散水ポンプ
12 散水配管
13 油圧モータ
15 第2油圧ユニット
16 油圧配管
17 高圧水噴射ノズル
18 送水配管
19 高圧洗浄用ポンプ
20 高圧洗浄用油圧モータ
21 送水口
22 切換弁
23 攪拌ノズル
24 戻し管
25 給水配管
26 蛇口付給水器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端にスノープラウを装着していると共に荷台上にスノープラウ駆動用油圧ユニットを配設しているスノープラウ車からなる道路維持車両において、荷台上に水容器を着脱自在に設置すると共にこの水容器の下端部に管接続口を設けてこの管接続口に散水ポンプを介して散水配管を連結し、さらに、上記スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して上記散水ポンプを駆動する油圧モータを接続していることを特徴とする道路維持車両。
【請求項2】
散水配管に代えて管接続口に先端に高圧水噴射ノズルを取付けている送水配管を高圧洗浄用ポンプを介して接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して接続している油圧モータによって高圧洗浄用ポンプを駆動するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の道路維持車両。
【請求項3】
水容器の後側下端部に管接続口を設け、この管接続口に散水配管を連結する一方、水容器の前側下端部に送水口を設け、この送水口に先端に高圧水噴射ノズルを取付けている送水配管を高圧洗浄用ポンプを介して接続し、スノープラウ駆動用油圧ユニットに油圧配管を介して接続している油圧モータによって上記高圧洗浄用ポンプを駆動するように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の道路維持車両。
【請求項4】
散水ポンプに切換弁を介して散水配管と、先端に水容器内を攪拌する攪拌ノズルを備えた戻し管とを連結、連通させていることを特徴とする請求項1に記載の道路維持車両。
【請求項5】
水容器の下端部に設けた管接続口又は給水口に給水配管を着脱自在に連結、連通させると共にこの給水配管に蛇口付給水器を連結するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の道路維持車両。
【請求項6】
水容器は厚手の防水布製であって折り畳み可能な袋形状に形成されていると共にその天壁面に注水口を、下端部に管接続口を設けてあり、さらに、この水容器をスノープラウ車本体の荷台上に着脱自在に設置する収納設置枠内に収納、設置するように構成していることを特徴とする請求項1、請求項3又は請求項5に記載の道路維持車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−287178(P2009−287178A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137623(P2008−137623)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(505398963)西日本高速道路株式会社 (105)
【出願人】(502246300)株式会社ジェイファスト (7)
【出願人】(000235163)範多機械株式会社 (26)
【出願人】(000158127)岩崎工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】