説明

遠心分離管

本発明は生物学的物質の遠心分離の時に用いる遠心分離管において、遠心分離管の直径を異なるようにして、さらに精密に分離できるようにし、強い力が作用する遠心分離管の細くて弱い、直径の狭い部位に別途の支持片を形成して、遠心分離管が変形されることなく遠心分離が行われるようにする。別途の試薬などを利用しなくても遠心分離で物質の比重の差による分離が容易になり、栓をニードルが貫通することができるゴムやポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーンなどの材料を利用して、細菌の汚染から遮られ、閉鎖された空間の中で生物学的制剤の遠心分離が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遠心分離管に関し、特に、特定成分の分離を容易にする遠心分離管に関する。
【背景技術】
【0002】
生物学的物質の分離は、全ての生物学遺伝学や医学などにおいて、物質の分析だけでなく、細胞の培養及びDNAの確認及び増幅のための最も根本的な作業であると言える。現在、医学では幹細胞を利用した再生医学に全世界が競争的に研究している。このような幹細胞を得るために発生初期の胚盤胞(Blstocyst)で得られる胚芽幹細胞(embryonic stem cell)と発生過程が終わった大人または胎盤で得られる成体幹細胞(adult stem cell)がある。
【0003】
その中、成体幹細胞(adult stem cell)を得るための主な3つの方法がある。第一に、骨髓(bone marrow)を通じて得ることができ、第二に、臍帯血(umbilical cord blood)を通じて得ることができ、第三に、末梢血液(mesenchymal blood)を通じて容易に得ることができる。この全ての方法は、まず遠心分離過程を経て血液内の赤血球、白血球、血小板、血漿に大きく分けられる成分を分離した後、単核細胞球である幹細胞を分離する作業を行う。この過程で従来の遠心分離方法をみれば次の通りである。
【0004】
図1は従来の遠心分離管の一例示図で、各種物質が混合されている溶液において、特に人や動物の血液を採取して遠心分離すれば、血液中の赤血球、白血球、血小板、及びその他血漿成分はそれぞれの固有比重差によって遠心分離管10の下側から上方へ重い順に層ができる。
【0005】
まず、注射針を用いて採取した末梢血液を遠心分離管に移す過程では、遠心分離管の栓を取り、シリンジのニードルを遠心分離管の中へ位置させた後、注射器にある末梢血液を遠心分離管に移動させ、その後、ニードルを遠心分離管から隔離させた後、開かれていた遠心分離管の栓を封じて、遠心分離機のバケットに遠心分離管を位置させて、所望の時間と回転速度(rpm)または重力加速度(g)値をセッティングして作動させる。通常、赤血球の場合、血液の中で最も重くて下側に形成されるが、男性の場合、血液全体の47%を占め、女性の場合42%を占める。その上は白血球と血小板が位置し、血液全体の中で約1%を占める。ここには末梢血液幹細胞である単球(monocyte)も含まれる。残りは、その上層に血漿と呼ばれる血清(serum)とフィブリノゲン(fibrinogen)が位置する。遠心分離が終わると遠心分離管を取り出して、再び栓を取ってピペットや毛細管またはニードルを通じて各構成物質の比重差によって分離された物質の中で所望の物質を分離した後、残り成分は別途に保管するか、廃棄するか、再利用する。
【0006】
このような操作過程で、栓を開いたり閉めたりする過程と、血液を注入する過程の間に周辺空気中に漂うウイルスやその他バクテリアなどの異物が遠心分離管の中に浸透される虞があり、これを培養すると当然汚染された培養物ができる。また、この時用いられる遠心分離管は、直径が大体下方に行くほど細くなるように形成されている。これは、所望の成分が下側にあると分離しやすいが、所望の成分が溶液全体において下部分ではなく比重によって中間位置やそれよりさらに上側の遠心分離管の直径の広い部位にある場合、その成分を精密に分離することができないという不便が発生するからである。特に分離しようとする幹細胞が含有されたバフィーコート(Buffy coat)層は溶液全体の約1%に過ぎなくて、実質的に広い直径の遠心分離管で分離する場合、紙のように薄く赤血球の上に形成されている形状であるため、これを分離することは専門家にとっても非常に困難な作業である。
【0007】
図2は通常血液パックと呼ばれる採血パックの例示図で、採血を通じて収集した血液を一時保管しながら遠心分離して血液を各成分別に赤血球、白血球、血小板、そして血漿成分に分離する。前記二つの容器において、白血球や血小板を分離する場合、血液全体で約1%を占めるこれら成分は1次遠心分離をすればその面が薄い白色のバフィーコート層が形成する。このようなバフィーコート層を分離することは実際臨床上において非常に複雑な問題である。
【0008】
図3は従来のまた他の遠心分離管の断面図で、遠心分離管10の直径において、中間チャンバー40の直径は他の二つのチャンバー30、50の直径に比べて顕著に小さく形成されている。このように細く形成された中間チャンバー40は バフィーコート層が中間チャンバーに形成された場合には、他の二つのチャンバー30、50に形成された場合に比べて、その分離が非常に簡単である。ところが、前述した血液全体で占める赤血球の割合が男女の間や個人ごとに差があるため、バフィーコート層を中間チャンバー40に移動させる手段として別途のプラグ60を形成し、また遠心分離の時加えられる高い重力加速度(g)によって発生される直径の細い中間チャンバー40の変形を防ぐために遠心分離管10を囲む別途のブロック70を形成している。
【0009】
米国特許第3,513,976号明細書では、末梢血液から白血球を得るために、遠心分離管の中間部分を首のように括れているように形成し、下側のチャンバーには赤血球が集まるようにするが、下側チャンバーの一面に孔とまた他のチューブを形成して、前記首部分に白血球が位置することができるようにしている。この方式は、製作費用が多くかかり、使用が煩雑である。
【0010】
また、米国特許第4,861,477号明細書では、このような短所を解決するために、遠心分離管の下側にプラグを形成して、赤血球が分離される空間の体積を調節することができるようにし、括れている中間部分の遠心分離管が高い重力加速度で変形したりする問題を解決するために、遠心分離管の外部にまた他のブロック構成物を形成する方式を採用している。しかし、この方式は遠心分離管の製造コストが高くなる問題点がある。
【0011】
また、米国特許第5,422,018号明細書では、中間部分が凹んだ内部遠心分離管とこれを囲む外部遠心分離管との間に媒質を充填することによって内部遠心分離管の直径の狭い中間チャンバー部分を保護する役割を果たす方式を採用しているが、この方式も操作が煩雑で、遠心分離管の製造コストが高くなる問題点がある。
【0012】
韓国特許出願公開第10−2006−0059849号明細書では、末梢血液に水溶性高分子を添加する工程を含む多血小板血漿(platelet rich plasma)の製造方法を開示した。これとほぼ同じ方法で、実験室では末梢血液から単球を分離するためにフィコール(スクロースポリマー)とハイパーク(ジアトリゾエートナトリウムポリマー)のポリマーであるフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)が利用される。このフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)は比重が1.0778g/mlで、単球はこれより軽いが、赤血球はこれより重いことから比重差を利用して分離する。前記のこのようなポリマーを利用する場合、洗浄用aMEM(alpha minium essential Medium Jaeil Biotech Service Korea)に入れて10分間200xgで遠心分離した後、ファルコンチューブの底に沈んだ細胞を除いたaMEMを除去する洗浄過程を経る。
【0013】
末梢血液やその他生物学的物質及び全ての種類の液体に入っている固形成分はそれぞれ比重に差があるので、このような比重の差を利用する遠心分離法が最も経済的である。
【0014】
ところが、このような微細な比重の差を利用して微量の成分が位置する部分の遠心分離管の直径を細くした製品があるが、製作が困難で、汚染の虞があり、使用が煩雑で、付加装置や高い材料が使われるため、コストが高くなる問題点があり、最近、よく使われる15ml及び50ml用の円錐管が適用される遠心分離機のバケットに使うのに適しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第3,513,976号明細書(W.C.James)1970.5.26
【特許文献2】米国特許第4,861,477号明細書(Shiro Kimura)1989.8.29
【特許文献3】米国特許第5,422,018号明細書(Alexander M.Saunders ほか2名)1995.6.6
【特許文献4】韓国特許第10−0,409,028号明細書(ゾン ホンゼ)2003.11.27
【特許文献5】韓国特許第10−0,489,248号明細書(Medipost Corp.)2005.5.11
【特許文献6】韓国特許出願公開第10−2006−0,059,849号明細書(角田 愛美)2006.6.2
【特許文献7】米国特許第6,835,353号明細書(Emery Smith ほか2名)2004.12.28
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は遠心分離対象である血液サンプルで特定成分を容易に分離する遠心分離管を提供することを目的とする。
【0017】
本発明は末梢血液を含む生物学的化学的成分が入っている溶液において、その中の各物質の比重差によって効率的に成分を分離することができる遠心分離管を提供することを目的とする。
【0018】
特に、最近の医学生命工学系で研究されている細胞の分離、培養及び再生において、その分離過程で発生する生物学的なものなどを含む汚染などから遮られ、経済的で、且つ安全で効率的に生物学的物質を分離するための器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管において、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する上部チャンバーと、前記上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーと、前記中間チャンバーの下部と連通され、中間チャンバーより大きい直径を有する下部チャンバーとを有する遠心分離管で遠心分離の時に遠心力による中間チャンバーの変形を防止するために中間チャンバーの外壁に一つ以上の支持片を一体に形成する。
【0020】
本発明は内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管において、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する上部チャンバーと、上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーとからなり、15ml及び50ml円錐管が挿入される遠心分離機において、一回の遠心分離でバフィーコート層が中問層に形成されるように、下部チャンバー及び中間チャンバー、上部チャンバーの体積を所定比率に形成し、遠心分離の時に中間チャンバーの変形を防止するために、外壁に一つ以上の支持片を一体に付着された遠心分離管である。この支持片はその下部が遠心分離機バケットまで延長される。
【0021】
本発明の特徴は、上部チャンバーには開かれた入口を塞ぐことができる栓を有することであるが、この栓は柔軟な材質で作られ、特に、ゴム、シリコーン、PVC、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリマーのうちの一つで形成される。
【0022】
本発明の特徴は、上部チャンバーの上端を塞ぐ栓が、中央部分を外部に突出するようにして、注射器針を挿入する前に容易に消毒できるようにする。また、この栓は、上部チャンバーの上端に結着段を形成し、結着段と結合する結着溝を有するキャップを追加して、栓が上部チャンバーから容易に分離されないようにする。
【0023】
本発明の特徴は、下部チャンバーはその底面の厚さが側面の厚さより薄く形成されて柔軟であることにあるが、これは微小な成分を中間チャンバーに位置させるために、必要な場合、下部チャンバーの嵩を減少させることができるようにしたものである。
【0024】
本発明は、内部空間に流動物質を収容する外皮を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離用パックにおいて、上部に入口が開かれて、所定内部容積を有する上部チャンバーと、上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーと、中間チャンバーの下部と連通され、中間チャンバーより大きい直径を有する下部チャンバーと、上部チャンバー、中間チャンバー、及び下部チャンバーを形成する外皮に掛け孔が形成され、この掛け孔が掛けがねを有する平板バケットに掛けられるようにする。また、遠心分離パックの下部に下部入口を形成することを特徴とする。
【0025】
本発明の特徴は、内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管の中間チャンバーの外壁を上部チャンバー及び下部チャンバーの外壁より厚くすることにある。
【0026】
本発明の特徴は、トロンビン、カルシウム2価イオン、ガラスビーズなどのフィブリン活性化物質またはヘパリン、ACDA、CPDA、EDTAなどの抗凝固物質、または特定物質を沈降させる水溶性高分子化合物やフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)などの分離物質、または抗原抗体反応を利用した蛍光標的物質分離試薬、または磁性マイクロビーズ(magnetic microbead)を遠心分離管に予め所定量を注入したことにある。
【0027】
本発明の特徴は遠心分離する対象の量を表示する表示部を上部チャンバーの外表面に形成したことにある。
【0028】
本発明は、上部チャンバーと中間チャンバー及び下部チャンバーを有する遠心分離管において、下部チャンバーの体積を遠心分離管の全体体積の約36%になるように形成し、中間チャンバーの体積が10±2%になるように形成して、抽出しようとする成分が中間チャンバーに集まるようにした。
【発明の効果】
【0029】
本発明は次のような効果を奏する。
【0030】
分離しようとする生物学的化学的物質の比重の差によって遠心分離をする時、遠心分離管の側面に支持片を形成して、狭い直径を有する遠心分離管が遠心分離の時に発生する高い遠心力と重力加速度に耐える力を発生させることによって、直径の狭い遠心分離管だけで可能な精密な比重の差による遠心分離が可能になる。例えば、分離しようとする末梢血液の比重及び成分比の差による遠心分離管を利用することによって、目的する幹細胞が含まれたバフィーコート層が直径の細い中間チャンバーに形成されることでバフィーコート層の分離が効率的に行われる。
【0031】
簡単に形成された支持片によって、既存の方法に比べて別途の外部ブロックを形成したり、中間媒介物を設置しなければならないという不便が解消されて、廉価に遠心分離管を製作することができ、人工的なポリマーを利用した後これを除去する複雑な洗浄過程がなくても微細な遠心分離が可能になって、実験室における作業が容易になるという効果を奏する。
【0032】
遠心分離管の下部チャンバーの底面の厚さを若干薄く形成することで、別途のスクリューやプラグを形成しなくても、下部チャンバーに形成された溶液を中間チャンバーに押し上げることができるように柔軟にすることで、分離しようとする物質を直径の狭い中間チャンバーに位置させることができる。
【0033】
遠心分離用容器がパック形態になることで、別途の容器に血液を移動させなくても血液物質を容易に分離することができ、所望の物質が下部チャンバーにある時に簡単に下部チャンバーを押して中間チャンバーに移動させた後物質を分離することができ、1次遠心分離された血液パックで赤血球とその他成分に分けられる中間チャンバー層で挟みや溶着器を通じて互いに分離させておくことができるので、別途の容器に分離して保管しなくても良く、必要な時、赤血球方向にも血液引き出し栓を形成して容易に分離することができる。
【0034】
生物学的化学的物質を遠心分離管内に注入したり、遠心分離が行われた物質を分離して採取する時に、ニードルが貫通される栓を形成することで、栓をオープンする場合に流入する虞のある生物学的汚染から安全な遠心分離操作作業が行われることができるという長所がある。
【0035】
直径の狭い遠心分離管を遠心分離機から取り出した時、支持片によって遠心分離管が倒れることを防止して、地面に立てておいた状態でも遠心分離物質の分離作業ができるという長所がある。
【0036】
遠心分離管の表面に、男性または女性によって注入される血液の量を異なるように表示した指示線、または指示文字、指示記号などが表示されることによって、操作者が簡便に指示線まで注入するだけで所望の幹細胞が含まれたバフィーコート層が中間チャンバーに分離されることができるようにするという長所がある。
【0037】
現在、各種医療機関や実験室などで最も多く用いられる15ml円錐管が使われる遠心分離機で1回の遠心分離で血液から所望の成分であるバフィーコートを容易に抽出することができるようにする。
【0038】
本発明の遠心分離管、即ち、下部チャンバーの体積を遠心分離管の全体体積の約36%になるように形成し、中間チャンバーの体積を10±2%になるようにしたものを用いて、血液を遠心分離する場合、抽出しようとするバフィーコート層が中間チャンバーに集まるようになるので抽出が非常に容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来の遠心分離管の一例示図である。
【図2】従来の採血パックの一例示図である。
【図3】従来の遠心分離管の一例示断面図である。
【図4】本発明の遠心分離管の一つの実施例斜視図である。
【図5】本発明の遠心分離管の一つの実施例斜視図である。
【図6】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図5のC−C線に沿う断面図である。
【図8】図4のB−B線に沿う断面図である。
【図9】図5のD−D線に沿う断面図である。
【図10】本発明の遠心分離管の一つの実施例断面図である。
【図11】本発明の遠心分離管の一つの実施例断面図である。
【図12】本発明の採血パックの一つの実施例を説明するための図面である。
【図13】本発明の採血パックの一つの実施例を説明するための図面である。
【図14】本発明の採血パックの一つの実施例を説明するための図面である。
【図15】本発明の採血パックの一つの実施例を説明するための図面である。
【図16】本発明の平板バケットの斜視図である。
【図17】本発明の遠心分離管の斜視図である。
【図18】本発明の遠心分離管の一つの実施例斜視図である。
【図19】図17のA−A線に沿う断面図である。
【図20】図18のC−C線に沿う断面図である。
【図21】図17のB−B線に沿う断面図である。
【図22】図17のD−D線に沿う断面図である。
【図23】本発明の遠心分離管の一つの実施例の斜視図である。
【図24】本発明の遠心分離管の一つの実施例の分解斜視図である。
【図25】本発明の遠心分離管の一つの実施例の正面図である。
【図26】図25のA−A′線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図4〜16を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0041】
図4は本発明の遠心分離管の一実施形態で、遠心分離して比重が最も重い物質が集まる下部チャンバー50と、比重が中間に属する物質が集まる中間チャンバー40と、比重が最も軽い物質が集まる上部チャンバーと、中間チャンバーの隣でこれを支持し、且つ上部チャンバーと下部チャンバーに連結された支持片80とを有する。この支持片80には溶液の体積容量を確認することができる目盛りを表記することができる。支持片80は少なくとも一つ形成され、好ましくは三つ形成し、このような支持片80は遠心分離管の中間チャンバー40の側面だけではなく上部チャンバー30または下部チャンバー50の側面にも形成されることができる。また、この支持片80には溶液の体積容量を確認することができる目盛りを表記することができる。また、遠心分離管の上部にはゴムやシリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレンやPVCなどの化学的ポリマー素材でニードルが貫通できる栓90が形成され、栓90は嵌込み式または遠心分離管10にねじ山を形成して、これと対称となるようにねじを形成して回して嵌める方式の中から選択されることができる。
【0042】
本発明の遠心分離管の具体的実施例の一つは次のような数値を有する。遠心分離管の上部チャンバー30と中間チャンバー40及び下部チャンバー50の直径と長さを所定比で形成することで、従来の15ml及び50ml遠心分離管が挿入される全ての遠心分離機に適用しても、別途の装置などの必要なしに血液で所望の成分であるバフィーコートを容易に中間チャンバー40に形成し、これを容易に抽出することができる。即ち、遠心分離管の外径は15ml用遠心分離アダプターに適用される遠心分離管の場合、上部チャンバー30が16mm±2mmを維持し、下部チャンバー50の外径も16mm±2mmを維持し、中間チャンバー40の外径は6mm±2mmを維持し、下部チャンバー50の体積は遠心分離管の全体体積の36%を越えないように形成し、中間チャンバー40の体積は遠心分離管の全体体積の10%±2%になるように形成する。また、50ml遠心分離バケットに適用される遠心分離管の場合、上部チャンバー30の外径は28mm±2mmを維持し、下部チャンバー50の外径も28mm±2mmを維持し、中間チャンバー40の外径は6mm±2mmを維持し、下部チャンバー50の体積は遠心分離管の全体体積の36%を越えないように形成し、中間チャンバー40の体積は遠心分離管の全体体積の10%±2%になるように形成する。これは遠心分離管において支持片80の形成と関係なく血液を遠心分離する時にバフィーコートをいつも中間チャンバー40に形成させるようにする。
【0043】
このような遠心分離管を用いて血液などを採取して遠心分離した場合、比重の重い赤血球層は下部チャンバー50に集まり、白血球及び血小板などのバフィーコート層は中間チャンバー40に分離され、支持片80が遠心分離の時発生する高い重力加速度(g)にも中間チャンバー40が変形されることを防ぐ。また、栓90を開封しなくても血液などの生物学的液体を遠心分離管に注入できるようにすることによって、ウイルスや細菌の混入を防止することができる。これは厳格な滅菌が要求される医療器具や生物学的機器で閉鎖的な操作ができて検体や培養物または遠心分離物の汚染を予防することができる。
【0044】
図5は本発明の遠心分離管のまた他の実施例で、図4の下部チャンバーを取り除いて、中間チャンバー40が遠心分離管の下部まで延長された形態で、生物学的溶液の特性によって選択して用いることができるようにした。即ち、全体的比重がほぼ同じ少量の溶液を遠心分離するのに適するように作ったのである。これは、さらに精密な遠心分離が必要な場合に用いられることができ、例えば1次的に分離された血液で赤血球と血小板、白血球の構成比率がほぼ同じである場合に用いればさらに精密で、容易に分離することができる。
【0045】
このような形態の遠心分離管は下部まで延長された中間チャンバー40の側面に形成された支持片80によって、遠心分離の時、中間チャンバー40に加えられる高い重力加速度(g)の圧力にも中間チャンバー40が外れたり搖れることを防止して、収容されている血液が各成分の比重の差によって揃って配列されるようにして、さらに精密に遠心分離できるようにする。同時に、支持片80には、その直径が非常に細い中間チャンバー40の場合に、この溶液の体積を表示しにくい場合にもその容量を目盛りで表示することができる。また、支持片80の末端が遠心分離機のバケットと密着されるように長く外側に延長される翼部分を形成することができ、遠心分離機から取り出して平らな面に立てることができて分離作業を便利にする。
【0046】
図6及び図4のA−A線に沿う断面図である図7は、図5のC−C線に沿う断面図を示し、上部チャンバー30及び下部チャンバー50の断面形状が五角形の形態を呈しているが、必ずしも五角形である必要はなく、必要によってその断面形状は逆三角形または三角形や四角形に近い形状にすることもできる。一方、下部チャンバー50の底面の厚さにおいて壁面の厚さより薄く若干柔軟に形成することによって、バフィーコート層が前記下部チャンバー50にある場合下部チャンバー50の底面の柔軟な部分を押して、バフィーコート層を中間チャンバー40の方に移動させて容易に分離することができる。また、図5及び図7に示すように、中間チャンバー40の側面に形成された支持片80の下部分はその端部が長く延長されていて遠心分離機のバケットの内部に密着されることができるように形成されていて、遠心分離の時に遠心分離管の搖れを防止する役割を果たす。
【0047】
図8及び図9はそれぞれB−B線に沿う断面図及びD−D線に沿う断面図である。その直径の細い中間チャンバー40の表面には少なくとも一つの支持片80が形成される。
【0048】
図10はさらに精密に分離しようとする成分が中間以上に分布している場合に、分離しやすくなるように上方に直径の狭い中間チャンバー40を構成したことを示し、図13は全体的に少ない量の溶液で分離しようとする物質を捜す時に便利に使うことができる。前記それぞれの場合において、支持片80は遠心分離管の変形だけでなく、支持片80の延長された翼部分が遠心分離用バケットに密着されることによって振動による遠心分離された各成分の境界層が崩れることを防止する。
【0049】
図12、図13、図14は本発明の採血用パックの一例示図を示す図面で、血液を採取して保管する時に用いる採血パック20で、その材質はPVCが多く使われる。採血パック20はそれぞれ上部チャンバー31、中間チャンバー41、下部チャンバー51に分けられ、遠心分離されると血液内の構成物はそれぞれの比重によって分けられる。この時、採血パック20の中間部分に形成された支持片81は遠心分離の時発生する高い重力加速度(g)によって直径が小さくて長い形態の中間チャンバー41が破れや変形を防止し、各成分の分離採取作業の時に中間チャンバー41の形状を固定する役割もするので、バフィーコート層の揺れ動きや崩れを防止する。
【0050】
図16は遠心分離機のローターにかけられる平板バケット120の斜視図で、採血パック20は前記平板バケット120に形成された掛けがね110にかけられる。この時、採血パック20に形成された掛け孔100は平板バケット120の掛けがね110に対応される。
【0051】
一方、遠心分離された血液で血小板や白血球層が集まっているバフィーコート層が下部チャンバー51の方に形成された場合に、下部チャンバー51の下側を軽く押すと前記バフィーコート層は上方へ押し上げられて中間チャンバー41の方に形成されるので、容易にニードルや毛細管等を利用して分離することができ、また、幅の狭い、即ち、直径の小さい中間チャンバー41に血漿と赤血球、血小板層が分離されることによって、その境界面を長い挟みや圧縮器、溶着器などで挟んで分離することができ、溶着器などを利用して溶着すれば前記遠心分離された血液成分等を別途のそれぞれの容器に移さなくても保存することができ、また図15に示すように、下部入口92を通じて赤血球を別途に抽出することもできる。
【0052】
遠心分離管に、特定物質を沈降させる水溶性高分子化合物やフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)などの分離物質などを添加したり、ヘパリン、ACDA、CPDA、EDTAなどの抗凝固物質またはトロンビン、カルシウム2価イオン、ガラスビーズなどのフィブリン活性化物質または抗原抗体反応を利用した蛍光標的物質分離試薬または磁性マイクロビーズ(magnetic microbead)などを予め添加しても良い。以上の説明における図面符号は図1〜16に記載されたものを意味する。
【0053】
図17は本発明の遠心分離管のまた他の実施例で、血液などを採取して遠心分離した場合、比重の重い赤血球層は下部チャンバー50に集まり、白血球及び血小板などのバフィーコート層は中間チャンバー40に分離され、中間チャンバー40の厚さは遠心分離の時発生する高い重力加速度(g)にも中間チャンバー40が変形されることを防ぐために、直径の細い中間チャンバー40の厚さを直径の広い他の上部チャンバー30や下部チャンバー50より厚く形成して、高い重力加速度にも耐えることができるようにした。また、上部チャンバー30の入口部位は栓20が結着されることができるように厚く形成することもできる。遠心分離管の上部にはゴムやシリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレンやPVCなどの化学的ポリマー素材でニードルが貫通できる栓20が形成され、栓20は嵌込み式または遠心分離管にねじ山を形成してこれに対称となるようにねじを形成して回して嵌める方式の中から選択することができる。即ち、血液などの生物学的液体を遠心分離する時に栓20を開閉しなくても血液などの液体を遠心分離管に注入することができるようにすることで、ウイルスや細菌の混入から自由に遠心分離することができ、厳格な滅菌が要求される医療器具や生物学的機器において閉鎖的に操作をすることができて、検体や培養物または遠心分離物の汚染を予防することができる。
【0054】
図18は本発明の遠心分離管のまた他の実施例で、下部チャンバーを取り除いて中間チャンバー40を遠心分離管の下部まで延長した形態に作ったものである。これは生物学的溶液の特性によって選択して用いることができ、全体比重がほぼ同じ少量の溶液を遠心分離するのに適する。これはさらに精密に分離をするために用いられることができ、例えば、1次的に分離された血液で赤血球と血小板、白血球の構成の比率がほぼ同じである場合に用いると、さらに精密で、容易に分離することができる。下部に形成された支持片80を遠心分離機のバケットと密着するように外側に長く延長されるように形成してバケットと密着させて遠心分離の時振動を防止することができ、遠心分離機から取り出して平らな面に立てることができるようにすることで、各成分の分離作業に役に立つ。
【0055】
図19及び図20はそれぞれA−A線に沿う断面図及びC−C線に沿う断面図を示し、上部チャンバー30及び下部チャンバー50の断面形状は必ずしも五角形である必要はなく、必要によってその断面形状は逆三角形または三角形や四角形に近い形状にすることもできる。一方、下部チャンバー50の厚さにおいて、これを薄く柔軟に形成して、バフィーコート層が前記下部チャンバー50にある時下部チャンバー50を押すことで、バフィーコート層を中間チャンバー40の方に移動させて容易に分離することができる。また、図18及び図20に示すように、中間チャンバー40の下側に形成された支持片80が遠心分離機のバケット内部に密着されることができるように形成されていて、遠心分離の時に遠心分離管の搖れを防止する役割を果たす。
【0056】
図21及び図22はそれぞれB−B線に沿う断面図及びD−D線に沿う断面図である。中間チャンバー40の厚さが上部チャンバー30の厚さに比べて厚く形成されて、高い重力加速度gが加えられる遠心分離の時にも変形が発生しないし、遠心分離された血液で、血小板や白血球層が集まっているバフィーコート層が下部チャンバー50の方に形成された場合に、下部チャンバー50を軽く押せば前記バフィーコート層は上方へ押し上げられて中間チャンバー40の方に形成されるので、容易にニードルや毛細管等を利用して分離することができる。以上の説明で用いられた図面符号は図17〜22で記載したものを意味する。
【0057】
図23は本発明の遠心分離管の一つの実施例を示す斜視図で、血液などを採取して遠心分離した場合、比重の重い赤血球層は下部チャンバー50に集まり、白血球及び血小板などの幹細胞が含まれたバフィーコート層は中間チャンバー40に分離され、血清などの血漿成分は上部チャンバー30に形成される。
【0058】
上部チャンバー30の所定高さの表面には遠心分離管に投入される血液の量を指示する指示線100、101または指示文字、指示記号などの表示部を有する。この時、指示線100は、女性の場合に投入される末梢血液量を示し、指示線101は男性の場合に投入される末梢血液量を表示する。これはこのように異なるように投入することによって下部チャンバー50に集まる赤血球の成分比がほぼ同じになるから、男女によるそれぞれの別途の遠心分離管を製作しないで共通に使うことができるようにするためである。即ち、男女の血液成分の差によって遠心分離管の赤血球が分離される下部チャンバー50の体積は一定に形成することができる。前記指示線100、101は一つずつのみ表示しなくて、計量表示線で、図4及び5において、中間チャンバーに示すように、分量表示線(表示目盛り)を形成しても良い。この時は、各成分の嵩を計測して見ることができるようにして、さらに便利に使うことができる。この表示線は中間チャンバーに表示したものを図示したが、上部チャンバー及び/または下部チャンバーに表示しても良い。この表示線に特に男女表示をして指示線を兼ねて使うようにすればよい。従来においては、図3に示すように、下部チャンバー50に別途のプラグ60を形成して締めたり開ける方式で下部チャンバー50の体積を調節する方式を使って、製作費用の上昇をもたらし、また一部では費用の節減を理由にプラグ60を分離した後これを洗浄して滅菌した後再利用したりするが、狭いねじに付いている他人の血液などが完全に除去されていないものを再利用したりする非衛生的な使用の危険をもたらすため、本実施例のようにすれば前記問題を解決することができる。
【0059】
男性と女性の赤血球成分の割合が47%と42%を構成している点と末梢血液の採取過程に投入される抗凝固剤の量が、通常、ヘパリンの場合、些細な水準に過ぎないが、ACDAなどの抗凝固剤の場合、血液の約10−15%の比で添加されることを考慮して投入される末梢血液の量を指示する指示線100、101を上部チャンバー30の表面に形成する。また、このような指示線100、101は男女によってまたは添加される抗凝固剤の量によって異なるように投入するよう厚い線で表示され、このような指示線100、101は厚さのあるように表現されて、同じ指示線100、101でも線の高い方は少ない量の抗凝固剤が投入された場合を指示し、線の下側は投入された抗凝固剤が多い場合に適用されることを指示することもできる。また、図面には示していないが、色や記号、文字で表示することで分離作業の時所望の幹細胞が含まれたバフィーコート層が中間チャンバー40のある一部分に位置することができるようにすることによって、効率的に幹細胞を分離することができる。このような指示線100、101は全体体積を表示する目盛りと別途に表記されてもよく、全体体積を表示する目盛りと一緒に表記されてもよい。指示線100、101は遠心分離管に投入される物質が人間の末梢血液ではなくその他の分離物質によっては異なるように表示されることもできることは勿論である。
【0060】
また、図24に示すように、前記遠心分離管の上部にはゴムやシリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレンやPVCなどの化学的ポリマー素材でニードルが貫通できる栓20が形成され、栓20は嵌込み式または遠心分離管にねじ山を形成して、これに対称となるようにねじを形成して回して嵌める方式の中から選択することができ、栓20は上部が若干隆起した形態になっていて、ニードルを挿入する前にアルコール綿などで拭く時にキャップ90を開かなくてもよく拭けるように形成し、その内部は反対に凹ませて形成した。これは、遠心分離管の内部の特定物質を収集する時に凹んだ部位に集めることができる。
【0061】
また、栓20と別途に上部が開かれたキャップ90が形成されて、栓20に挿入されたニードルを再び抜く時に、栓20が開かれることを防止することができ、上部が開かれた構造からなるキャップ90を形成することができる。キャップ90はその内面に結着溝81を形成し、これに対応される遠心分離管に形成された結着段80と噛み合って結合される。このように形成することによって、栓20やキャップ90を開閉しなくても末梢血液を遠心分離管に注入したり、所望の成分物質を分離して抽出することができるようにすることで、ウイルスや細菌の混入を防止する効果があって、厳格な滅菌が要求される医療機器や生物学的機器において、閉鎖的に操作することができて、検体や培養物または遠心分離物の汚染を予防することができる。ここで結着段80と結着溝81は、ねじ山等でも形成することができる。また、下部チャンバー50の厚さにおいて、他の二つのチャンバーの厚さより薄くて若干柔軟性のあるように形成して、バフィーコート層が前記下部チャンバー50にある時下部チャンバー50の底面の柔軟な部分を押して、バフィーコート層を中間チャンバー40の方に移動させて容易に分離することができる。図面には示していないが、直径の細い中間チャンバー40の表面に支持片を形成することもできる。
【0062】
注射器ニードルを挿入してバフィーコート層を抽出する方法としては、注射の時、ニードルの端部をバフィーコート層に到逹するように挿入した後吸い出せば良い。バフィーコート層の最後の部分は下部の赤血球と薄い層で境界を形成する。この時はニードルの端部で中間チャンバー壁面内に円を描くように回転させれば遠心力によって重い赤血球が中間チャンバーの壁面に張り付き、相対的に軽いバフィーコート層は中心に集まる。この時ニードルの端部で中央に集まったバフィーコート層を吸い込んで出す方法を使えばバフィーコート層の残り微少量まで採取することができる。
【0063】
図25に示すように、遠心分離管の表面には検体者等の姓名や検査日などを記録することができる表示面110が形成される。このような表示面110によって、同時に数多く検査をする場合、検査者は検体者の取り違えによる誤診などを防止することができる。
【0064】
図26は図25のA−A′線に沿う断面図で、遠心分離管の表面には結着段80が形成され、これに対応する位置のキャップ90の内側面に結着溝81が形成されて、互いに結着されることを示す。以上の説明で用いられた図面符号は図23〜26に記載したものを意味する。
【0065】
さらに、本発明は遠心分離管に、特定物質を沈降させる水溶性高分子化合物やフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)などの分離物質などを添加したり、ヘパリン、ACDA、CPDA、EDTAなどの抗凝固物質またはトロンビン、カルシウム2価イオン、ガラスビーズなどのフィブリン活性化物質または抗原抗体反応を利用した蛍光標的物質分離試薬または磁性マイクロビーズ(magnetic microbead)などを予め注入させて必要な用途に便利に使うことができる。
【0066】
以上で説明したような各種実施例を説明したが、これ等以外にも本発明の技術思想に基づくさらに多くの多様な実施形態を提示することができることは明らかであり、本発明の範囲はこのような実施例も当然含む。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は血液を遠心分離して特定成分を分離し、その分離された成分を利用して医学生命工学に利用する。本発明の器具は細胞の分離、培養及び再生においてその分離過程で発生される生物学的なものなどを含む汚染などから遮られ、経済的で、且つ安全で効率的に生物学的物質を分離するようにする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管において、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する上部チャンバーと、前記上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーと、前記中間チャンバーの下部と連通され、中間チャンバーより大きい直径を有する下部チャンバーと、前記中間チャンバーの外壁に一体に付着された一つ以上の支持片と、を含むことを特徴とする遠心分離管。
【請求項2】
内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管において、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する上部チャンバーと、前記上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーと、前記中間チャンバーの外壁に一体に付着された一つ以上の支持片と、を含むことを特徴とする遠心分離管。
【請求項3】
柔軟な材質で形成され、上部チャンバーの入口を塞ぐ栓をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の遠心分離管。
【請求項4】
前記栓は、ゴム、シリコーン、PVC、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリマーのうちの一つで形成されたことを特徴とする請求項3に記載の遠心分離管。
【請求項5】
前記支持片はその下部が遠心分離機のバケットまで延長されたことを特徴とする請求項2に記載の遠心分離管。
【請求項6】
前記下部チャンバーの底面の厚さが側面の厚さより薄く形成されて柔軟であることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離管。
【請求項7】
内部空間に流動物質を収容する外皮を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離用パックにおいて、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する上部チャンバーと、前記上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーと、前記中間チャンバーの下部と連通され、中間チャンバーより大きい直径を有する下部チャンバーと、前記上部チャンバー、中間チャンバー、及び下部チャンバーを形成する外皮に掛け孔が形成され、この掛け孔が掛けがねを有する平板バケットに掛けられるようにしたことを特徴とする遠心分離用パック。
【請求項8】
遠心分離パックの下部に下部入口を形成したことを特徴とする請求項7に記載の遠心分離用パック。
【請求項9】
内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管において、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する上部チャンバーと、前記上部チャンバーの下部に連通され、上部チャンバーより小さい直径を有する中間チャンバーと、前記中間チャンバーの下部と連通され、中間チャンバーより大きい直径を有する下部チャンバーと、を含み、前記中間チャンバーの外壁を上部チャンバー及び下部チャンバーの外壁より厚く形成することを特徴とする遠心分離管。
【請求項10】
内部空間に流動物質を収容する外壁を有し、内部に収容した流動物質を比重によって成分を分離するための遠心分離管において、上部に入口が開かれて所定内部容積を有する中間チャンバーと、前記中間チャンバーの下部に連通され、中間チャンバーより小さな大きい下部チャンバーと、を含み、前記中間チャンバーの外壁を下部チャンバーの外壁より厚く形成することを特徴とする遠心分離管。
【請求項11】
遠心分離管の栓が、ゴム、シリコーン、PVC、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリマープラスチックまたはこれらの組み合わせで形成されたことを特徴とする請求項9または10に記載の遠心分離管。
【請求項12】
中間チャンバーの側面に少なくとも一つの支持片を形成するか、中間チャンバーの側面に少なくとも一つの支持片を遠心分離機バケットまで延長されるように形成したことを特徴とする請求項9または10に記載の遠心分離管。
【請求項13】
チャンバーには、トロンビン、カルシウム2価イオン、ガラスビーズなどのフィブリン活性化物質またはヘパリン、ACDA、CPDA、EDTAなどの抗凝固物質、または特定物質を沈降させる水溶性高分子化合物やフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)などの分離物質、または抗原抗体反応を利用した蛍光標的物質分離試薬、または磁性マイクロビーズ(magnetic microbead)を注入することを特徴とする請求項1〜12の中の何れか一項に記載の遠心分離管。
【請求項14】
直径の細い中間チャンバー、直径が相対的に太い下部チャンバー及び上部チャンバーを含む遠心分離管において、遠心分離する対象の量と成分の量を表示する表示部を中間チャンバー、上部チャンバー、または下部チャンバーの外表面に形成したことを特徴とする遠心分離管。
【請求項15】
直径の細い中間チャンバー、直径が相対的に太い下部チャンバー及び上部チャンバーを含む遠心分離管において、上部チャンバーの上端を中央部分が突出した栓で塞ぐことを特徴とする遠心分離管。
【請求項16】
上部チャンバーの上端に結着段を形成し、前記結着段と結合する結着溝を有するキャップを追加して前記栓が上部チャンバーから容易に分離されないようにすることを特徴とする請求項15に記載の遠心分離管。
【請求項17】
上部チャンバーの栓の材質はゴムまたはシリコーンで、その形態は外部中央部分が突出し、内部が凹んで形成されたことを特徴とする請求項15に記載の遠心分離管。
【請求項18】
下部チャンバーを形成する外壁の厚さが上部チャンバー及び中間チャンバーの外壁より薄く形成されて柔軟であることを特徴とする請求項14または15に記載の遠心分離管。
【請求項19】
ヘパリン、ACDA、CPDA、EDTAなどの抗凝固物質、または特定物質を沈降させる水溶性高分子化合物やフィコール−ハイパーク(Ficoll−Hypaque)などの分離物質、またはトロンビン、カルシウム2価イオン、ガラスビーズなどのフィブリン活性化物質、または抗原抗体反応を利用した蛍光標的物質分離試薬、または磁性マイクロビーズ(magnetic microbead)を管内部に所定量を予め注入したことを特徴とする請求項14〜18の何れか一項に記載の遠心分離管。
【請求項20】
上部チャンバーと中間チャンバー及び下部チャンバーを有する遠心分離管において、下部チャンバーの体積が遠心分離管の全体体積の約36%になるように形成し、中間チャンバーの体積が10±2%になるように形成して、抽出しようとする成分が中間チャンバーに集まるようにしたことを特徴とする遠心分離管。
【請求項21】
15ml用遠心分離アダプターに適用される遠心分離管の場合、上部チャンバーが16±2mmになるようにし、下部チャンバーの外径が16±2mmになるようにし、中間チャンバーの外径が6±2mmになるようにしたことを特徴とする請求項20に記載の遠心分離管。
【請求項22】
50ml用遠心分離アダプターに適用される遠心分離管の場合、上部チャンバーが28±2mmになるようにし、下部チャンバーの外径が28±2mmになるようにし、中間チャンバーの外径が6±2mmになるようにしたことを特徴とする請求項20に記載の遠心分離管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2013−514874(P2013−514874A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543030(P2012−543030)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【国際出願番号】PCT/KR2010/008968
【国際公開番号】WO2011/071353
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(512148908)
【Fターム(参考)】