説明

遠隔制御装置

【課題】ネットワークに接続され、かつ高度な回路などを備えていない機器を、高度に制御できる。
【解決手段】ゲートウェイ装置106は、情報を通信する第3ブロック118と、第3ブロック118により受信した、エアコン111の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、エアコン111の動作を表わす第2の情報を作成し、かつ第2の情報をエアコン111に送信するように第3ブロック118を制御する制御部113とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は機器を制御する制御装置、制御用通信装置、中継装置、制御システム、制御方法、その制御方法を実現させるための制御プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関し、特に、家電機器を無線通信などにより遠隔制御し、必要に応じてモニタリングする制御装置、制御用通信装置、中継装置、制御システム、制御方法、その制御方法を実現させるための制御プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エアコンは付属するリモコンを操作することによって制御された。使用者がリモコンのボタン操作を行うと、それに応じたエアコン制御情報が赤外線通信によってエアコン本体に通信される。エアコン本体はこの制御情報を受信すると動作を開始する。あるいはエアコン本体はビープ音などを発することで使用者に制御情報を受信したことを通知する。機器が所望の動作をしているかどうかは目視によって確認される。このことは機器の発するビープ音を聞くことによって確認されることもある。このような確認が可能なのは、利用者が赤外線通信の信号が到達可能な範囲で機器を制御することが理由である。つまり利用者が機器を遠隔制御できるのは、赤外線通信の信号が到達可能な範囲に限られる。
【0003】
また、エアコンなどの家電機器を制御するためには機器それぞれに付属する専用のリモコンを用いる必要があった。使用者は機器の数だけリモコンを所有していた。
【0004】
このような課題を解決するため、ネットワークを利用したユニバーサルリモコンの開発が進められている。ユニバーサルリモコンは、複数の機器を1つのリモコンで制御できるリモコンである。
【0005】
ユニバーサルリモコンの性能を最大限に引出すネットワークの構築も進んでいる。たとえば、エコーネット(登録商標)などの通信規格もその1つである。これは家電機器をエコーネット(登録商標)と呼ばれる通信ネットワークに接続させ、ネットワーク上の制御機器から制御を行うというものである。
【0006】
これらの技術を背景として、様々な技術が提案されている。具体的には、特許文献1には、ネットワークに接続された被制御装置を制御するときに、目的の被制御装置の識別IDを含む制御情報を送信するリモコンと、制御情報を被制御装置に適したプロトコルに変換する変換器とが開示されている。また、特許文献2には、利用者が遠隔に離れた被制御装置を制御する場合、表示装置に備えられた利用者がタッチパネルを操作して入力した情報を、ベース装置に送信する通信システムが開示されている。ベース装置は目的の被制御装置にその情報を変換した制御信号を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−232978号公報
【特許文献2】特開2002−34023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されているように、ネットワークに接続された機器の制御情報をネットワークに対応したプロトコルに変換する場合には、コスト高になる問題がある。そのようなネットワーク通信制御を実現するために、従来の機器が備えていたソフトウェアなどに比べはるかに容量が大きな記憶回路や制御装置などの高度な回路が必要になるからである。そのような高度な回路が必要になる理由は、そのソフトウェアなどの容量が大きく、かつ高度なことに基づく。さらに、ネットワークを用いて機器を制御すると、複数の利用者が複数のユニバーサルリモコンを用いて複数の機器を制御する場合が生じる。このような場合、利用者に応じた高度な制御が必要とされる場合がある。たとえばユーザごとに異なる制御とユーザインターフェイスが必要となる場合である。上述の変換器は、このような場合について何ら解決策を提供するものではない。
【0009】
特許文献2に開示されているように、入力された情報を変換した制御信号を送信する場合にも、同様の問題が生じる。この通信システムは単にプロトコルを変換するに過ぎない。機器のネットワーク化に伴なう回路などの高度化などに対して何ら解決手段を提供するものではない。これらが同様の問題を生じる理由である。
【0010】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ネットワークに接続された機器を高度に制御できる、特にネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御装置、制御用通信装置、中継装置、制御システム、制御方法、その制御方法を実現させるための制御プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のある局面にしたがうと、制御装置は、情報を通信するための第1の通信手段と、第1の通信手段により受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成するための作成手段と、第2の情報を機器に送信するように第1の通信手段を制御するための第1の制御手段とを含む。
【0012】
すなわち、第1の通信手段は、情報を通信する。作成手段は、第1の通信手段により受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成する。第1の制御手段は、第2の情報を機器に送信するように第1の通信手段を制御する。これにより、機器の動作を表わす第2の情報が、制御装置において作成される。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御装置を提供することができる。
【0013】
また、上述の作成手段は、第2の情報を作成するための動作を表わす第3の情報を記憶するための第1の記憶手段と、第3の情報が表わす動作によって、第2の情報を作成するための動作手段とを含むことが望ましい。
【0014】
すなわち、第1の記憶手段は、第2の情報を作成するための動作を表わす第3の情報を記憶する。動作手段は、第3の情報が表わす動作によって、第2の情報を作成する。これにより、機器の動作を表わす第2の情報が、第3の情報が表わす動作によって作成される。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御装置を提供することができる。
【0015】
もしくは、上述の第1の記憶手段は、少なくとも一部を変更できるように、第3の情報を記憶するための変更手段を含むことが望ましい。
【0016】
すなわち、第1の記憶手段は、少なくとも一部を変更できるように、第3の情報を記憶する。これにより、動作手段は、少なくとも一部が異なる第2の情報を作成できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、多様かつ高度に制御できる制御装置を提供することができる。
【0017】
もしくは、上述の第1の記憶手段は、複数の第3の情報を機器に対応付けて記憶するための手段を含むことが望ましい。あわせて制御装置は、第1の通信手段により受信した、機器を特定する第4の情報に基づいて、複数の第3の情報のいずれかを選択するための選択手段をさらに含むことが望ましい。あわせて動作手段は、選択手段が選択した第3の情報が表わす動作によって、第2の情報を作成するための手段を含むことが望ましい。
【0018】
すなわち、第1の記憶手段は、複数の第3の情報を機器に対応付けて記憶する。選択手段は、第1の通信手段により受信した、機器を特定する第4の情報に基づいて、複数の第3の情報のいずれかを選択する。動作手段は、選択手段が選択した第3の情報が表わす動作によって、第2の情報を作成する。これにより、動作手段は、送信元に基づいて、複数の動作のいずれかによって第2の情報を作成できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない複数の機器を、高度に制御できる制御装置を提供することができる。
【0019】
また、上述の第1の通信手段は、通信先に応じて使い分けられる複数の通信手段を含むことが望ましい。
【0020】
すなわち、第1の通信手段は、通信先に応じて使い分けられる複数の通信手段を含む。これにより、第1の通信手段は、通信先に応じて、複数の通信手段を用いて情報を通信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ通信手段を使い分けられる制御装置を提供することができる。
【0021】
また、上述の制御装置は、機器のうち、利用者に操作が許可された許可機器を表わす第5の情報を、利用者に対応付けて記憶するための第2の記憶手段と、第1の通信手段により、第1の情報の送信元の利用者を特定する第7の情報、および機器の特定を要求する第8の情報を受信したことに応答して、送信元の利用者に対応する第5の情報を含む情報を送信元に送信するように第1の通信手段を制御するための第2の制御手段とをさらに含むことが望ましい。
【0022】
すなわち、第2の記憶手段は、機器のうち、利用者に操作が許可された許可機器を表わす第5の情報を、利用者に対応付けて記憶する。第2の制御手段は、第1の通信手段により、第1の情報の送信元の利用者を特定する第7の情報、および機器の特定を要求する第8の情報を受信したことに応答して、送信元の利用者に対応する第5の情報を含む情報を送信元に送信するように第1の通信手段を制御する。これにより、送信元に、利用者に対応する第5の情報が送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ送信元に、利用者に対応する情報が送信できる制御装置を提供することができる。
【0023】
また、上述の制御装置は、第1の情報の送信元を特定する第6の情報に基づいて、送信元に、機器を特定する情報を含む第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御するための第2の制御手段をさらに含むことが望ましい。
【0024】
すなわち、第2の制御手段は、第1の情報の送信元を特定する第6の情報に基づいて、送信元に、機器を特定する情報を含む第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御する。これにより、送信元に基づいて、機器を特定する情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ送信元に基づいて機器を特定する情報を送信できる制御装置を提供することができる。
【0025】
もしくは、上述の第6の情報は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の装置を特定する第10の情報を含むことが望ましい。あわせて第2の制御手段は、第7の情報および第10の情報に基づいて、送信元の装置および利用者に適合する態様で第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御するための手段を含むことが望ましい。
【0026】
すなわち、第6の情報は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の装置を特定する第10の情報を含む。第2の制御手段は、第7の情報および第10の情報に基づいて、送信元の装置および利用者に適合する態様で第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御する。これにより、送信元の利用者および送信元の装置に基づいて、送信元の装置および利用者に適合する態様で機器を特定する情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ送信元の装置および利用者に適合する態様で機器を特定する情報を送信できる制御装置を提供することができる。
【0027】
もしくは、上述の第2の制御手段は、第1の通信手段により機器の特定を要求する第8の情報を受信したことに応答して、第9の情報を送信するように第1の通信手段を制御するための手段を含むことが望ましい。
【0028】
すなわち、第2の制御手段は、第1の通信手段により機器の特定を要求する第8の情報を受信したことに応答して、第9の情報を送信するように第1の通信手段を制御する。これにより、機器の特定を要求する情報を受信したことに応答して、機器を特定する情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ機器の特定を要求する情報を受信したことに応答して機器を特定する情報を送信できる制御装置を提供することができる。
【0029】
また、上述の制御装置は、時刻を計測するための手段をさらに含むことが望ましい。あわせて第2の制御手段が送信させる情報は、時刻を表わす情報をさらに含むことが望ましい。
【0030】
すなわち、制御装置は、時刻を計測する。第2の制御手段が送信させる情報は、時刻を表わす情報をさらに含む。これにより、時刻を表わす情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ時刻を表わす情報を送信できる制御装置を提供することができる。
【0031】
また、上述の制御装置は、送信元を特定する情報に基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断するための判断手段をさらに含むことが望ましい。
【0032】
すなわち、判断手段は、送信元を特定する情報に基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断する。これにより、送信元に基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、送信元の判断に基づいて、高度に制御できる制御装置を提供することができる。
【0033】
もしくは、上述の送信元を特定する情報は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の装置を特定する第10の情報のいずれかを含むことが望ましい。
【0034】
すなわち、送信元を特定する情報は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の装置を特定する第10の情報のいずれかを含む。これにより、送信元の利用者および送信元の装置のいずれかに基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、送信元の利用者および送信元の装置のいずれかに基づいて、高度に制御できる制御装置を提供することができる。
【0035】
また、上述の制御装置は、情報を通信するための第2の通信手段と、第1の通信手段および第2の通信手段の一方を用いて通信した第11の情報を、第11の情報の通信先とは異なる通信先に、他方を用いて通信させるように、第1の通信手段および第2の通信手段を制御するための第3の制御手段とをさらに含むことが望ましい。
【0036】
すなわち、第2の通信手段は、情報を通信する。第3の制御手段は、第1の通信手段および第2の通信手段の一方を用いて通信した第11の情報を、第11の情報の通信先とは異なる通信先に、他方を用いて通信させるように、第1の通信手段および第2の通信手段を制御する。これにより、通信手段の一方を用いて通信した情報を他方を用いて通信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ通信手段の一方を用いて通信した情報を他方を用いて通信できる制御装置を提供することができる。
【0037】
本発明の他の局面にしたがうと、制御用通信装置は、情報を入力するための入力手段と、入力手段に入力された情報に基づいて、制御用通信装置の利用者および制御用通信装置を特定する特定情報を作成するための作成手段と、特定情報を送信し、かつ特定情報に基づいて送信された受信情報を受信するための送受信手段と、受信情報を出力するための出力手段とを含む。
【0038】
すなわち、入力手段は、情報を入力する。作成手段は、入力手段に入力された情報に基づいて、制御用通信装置の利用者および制御用通信装置を特定する特定情報を作成する。送受信手段は、特定情報を送信し、かつ特定情報に基づいて送信された受信情報を受信する。出力手段は、受信情報を出力する。これにより、制御用通信装置の利用者および制御用通信装置を特定する情報を送信するので、それらの情報に基づいて送信された情報を受信できる。その結果、ネットワークに接続された機器を、利用者および制御用通信装置がともに特定されていることに基づいて、高度に制御できる制御用通信装置を提供することができる。
【0039】
また、上述の特定情報は、制御用通信装置の利用者を特定する第7の情報および制御用通信装置を特定する第10の情報を含むことが望ましい。
【0040】
すなわち、特定情報は、制御用通信装置の利用者を特定する情報および制御用通信装置を特定する情報を含む。これにより、制御用通信装置の利用者を特定する情報および制御用通信装置を特定する情報を送信するので、それらの情報に基づいて送信された情報を受信できる。その結果、ネットワークに接続された機器を、利用者および制御用通信装置がともに特定されていることに基づいて、高度に制御できる制御用通信装置を提供することができる。
【0041】
また、上述の第7の情報および第10の情報のいずれかは、特定される対象専用の情報を含むことが望ましい。
【0042】
すなわち、制御用通信装置の利用者を特定する情報および制御用通信装置を特定する情報のいずれかは、特定される対象専用の情報を含む。これにより、特定される対象専用の情報に基づいて送信された情報を受信できる。その結果、ネットワークに接続された機器を、利用者および制御用通信装置がともに特定されていることに基づいて、確実かつ高度に制御できる制御用通信装置を提供することができる。
【0043】
また、上述の出力手段は、入力手段に所定の情報が入力されたことに応答して、受信情報を出力するための手段を含むことが望ましい。
【0044】
すなわち、出力手段は、入力手段に所定の情報が入力されたことに応答して、受信情報を出力する。これにより、入力手段に所定の情報が入力すると受信情報を出力させることができる。その結果、ネットワークに接続された機器を、利用者および制御用通信装置がともに特定されていることに基づいて、所定の情報が入力することにより情報を出力させ、かつ高度に制御できる制御用通信装置を提供することができる。
【0045】
本発明の他の局面にしたがうと、制御システムは、制御用通信装置、制御装置、中継装置、および機器を含む制御システムである。制御用通信装置は、情報を入力するための入力手段と、情報を通信するための通信手段と、通信手段によって受信した情報を出力するための出力手段とを含む。制御装置は、情報を通信するための第1の通信手段と、第1の通信手段により制御用通信装置から受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成するための作成手段と、第2の情報を機器に送信するように第1の通信手段を制御するための第1の制御手段とを含む。中継装置は、機器から入力情報を入力するための入力手段と、入力情報を、制御装置に送信する情報に変換するための第1の変換手段と、制御装置と通信するための通信手段と、制御装置から受信した情報を、機器が利用可能な変換情報に変換するための第2の変換手段と、変換情報を機器に出力するための出力手段とを含む。機器は、変換情報に基づいて、機器を制御するための制御手段と、制御手段による制御に関する情報を出力するための出力手段とを含む。
【0046】
すなわち、制御用通信装置において、入力手段は、情報を入力する。通信手段は、情報を通信する。出力手段は、通信手段によって受信した情報を出力する。制御装置において、第1の通信手段は、情報を通信する。作成手段は、第1の通信手段により制御用通信装置から受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成する。第1の制御手段は、第2の情報を機器に送信するように第1の通信手段を制御する。中継装置において、入力手段は、機器から入力情報を入力する。第1の変換手段は、入力情報を、制御装置に送信する情報に変換する。通信手段は、制御装置と通信する。第2の変換手段は、制御装置から受信した情報を、機器が利用可能な変換情報に変換する。出力手段は、変換情報を機器に出力する。機器において、制御手段は、変換情報に基づいて、機器を制御する。出力手段は、制御手段による制御に関する情報を出力する。これにより、機器の動作を表わす第2の情報が、制御装置において作成される。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0047】
また、上述の制御システムにおいて、制御用通信装置は、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかを特定する、通信情報を作成するための作成手段をさらに含むことが望ましい。あわせて制御用通信装置の通信手段は、通信情報を送信し、かつ通信情報に基づいて送信された受信情報を受信するための送受信手段を含むことが望ましい。
【0048】
すなわち、制御システムにおいて、作成手段は、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかを特定する、通信情報を作成する。送受信手段は、通信情報を送信し、かつ通信情報に基づいて送信された受信情報を受信する。これにより、機器の動作を表わす第2の情報が、制御装置において作成される。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0049】
また、上述の制御システムにおいて、制御用通信装置は、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者を特定する、通信情報を作成するための作成手段をさらに含むことが望ましい。あわせて制御用通信装置の通信手段は、通信情報を送信し、かつ通信情報に基づいて送信された受信情報を受信するための送受信手段を含むことが望ましい。
【0050】
すなわち、制御システムにおいて、通信情報は、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者を特定する情報を含む。これにより、制御用通信装置の利用者および制御用通信装置に基づいて、機器を特定する情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続された機器を、利用者および制御用通信装置がともに特定されていることに基づいて、高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0051】
また、上述の制御用通信装置の出力手段は、制御用通信装置の入力手段に所定の情報が入力されたことに応答して、受信情報を出力するための手段を含むことが望ましい。
【0052】
すなわち、出力手段は、制御用通信装置の入力手段に所定の情報が入力されたことに応答して、受信情報を出力する。これにより、制御用通信装置の入力手段に所定の情報が入力すると、受信情報を出力させることができる。その結果、ネットワークに接続された機器を、利用者および制御用通信装置がともに特定されていることに基づいて、所定の情報が入力することにより情報を出力させ、かつ高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0053】
また、上述の制御装置は、機器のうち、利用者に操作が許可された許可機器を表わす第5の情報を、利用者に対応付けて記憶するための第2の記憶手段と、第1の通信手段により、第1の情報の送信元の利用者を特定する第7の情報、および機器の特定を要求する第8の情報を受信したことに応答して、送信元の利用者に対応する第5の情報を含む情報を送信元に送信するように第1の通信手段を制御するための第2の制御手段とを含むことが望ましい。
【0054】
すなわち、第2の記憶手段は、機器のうち、利用者に操作が許可された許可機器を表わす第5の情報を、利用者に対応付けて記憶する。第2の制御手段は、第1の通信手段により、第1の情報の送信元の利用者を特定する第7の情報、および機器の特定を要求する第8の情報を受信したことに応答して、送信元の利用者に対応する第5の情報を含む情報を送信元に送信するように第1の通信手段を制御する。これにより、送信元に、利用者に対応する第5の情報が送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ送信元に利用者に対応する情報が送信できる制御システムを提供することができる。
【0055】
また、上述の制御装置は、第1の情報の送信元を特定する第6の情報に基づいて、送信元に、機器を特定する情報を含む第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御するための第2の制御手段をさらに含むことが望ましい。
【0056】
すなわち、第2の制御手段は、第1の情報の送信元を特定する第6の情報に基づいて、送信元に、機器を特定する情報を含む第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御する。これにより、送信元に基づいて、機器を特定する情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ送信元に基づいて機器を特定する情報を送信できる制御システムを提供することができる。
【0057】
また、上述の制御装置は、時刻を計測するための手段をさらに含むことが望ましい。あわせて第2の制御手段が送信させる情報は、時刻を表わす情報をさらに含むことが望ましい。
【0058】
すなわち、制御装置は、時刻を計測する。第2の制御手段が送信させる情報は、時刻を表わす情報をさらに含む。これにより、時刻を表わす情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ時刻を表わす情報を送信できる制御システムを提供することができる。
【0059】
また、上述の制御装置は、送信元を特定する情報に基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断するための判断手段をさらに含むことが望ましい。
【0060】
すなわち、判断手段は、送信元を特定する情報に基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断する。これにより、送信元に基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、送信元の判断に基づいて、高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0061】
もしくは、上述の送信元を特定する情報は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の制御用通信装置を特定する第10の情報のいずれかを含むことが望ましい。
【0062】
すなわち、送信元を特定する情報は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の装置を特定する第10の情報のいずれかを含む。これにより、送信元の利用者および送信元の装置のいずれかに基づいて、作成手段に第2の情報を作成させるか否か判断できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、送信元の利用者および送信元の装置のいずれかに基づいて、高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0063】
また、上述の作成手段は、第2の情報を作成するための動作を表わす複数の第3の情報を、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかに対応付けて記憶するための第1の記憶手段と、複数の第3の情報のいずれかに基づく動作によって、第2の情報を作成するための動作手段とを含むことが望ましい。あわせて制御装置は、第1の通信手段により受信した、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかを特定する通信情報に基づいて、複数の第3の情報のいずれかから、第2の情報の作成に用いられる第3の情報を選択するための選択手段をさらに含むことが望ましい。
【0064】
すなわち、第1の記憶手段は、複数の第3の情報を、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかに対応付けて記憶する。選択手段は、第1の通信手段により受信した、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかを特定する通信情報に基づいて、複数の第3の情報のいずれかから、第2の情報の作成に用いられる第3の情報を選択する。動作手段は、複数の第3の情報のいずれかに基づく動作によって、第2の情報を作成する。これにより、動作手段は、制御用通信装置自身および制御用通信装置の利用者のいずれかに基づいて、複数の動作のいずれかによって第2の情報を作成できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない複数の機器を、高度に制御できる制御システムを提供することができる。
【0065】
もしくは、上述の第2の制御手段は、第1の通信手段により受信した送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の制御用通信装置を特定する第10の情報に基づいて、送信元の制御用通信装置および利用者に適合する態様で第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御するための手段を含むことが望ましい。
【0066】
すなわち、第2の制御手段は、送信元の利用者を特定する第7の情報および送信元の制御用通信装置を特定する第10の情報に基づいて、送信元の制御用通信装置および利用者に適合する態様で第9の情報を送信するように、第1の通信手段を制御する。これにより、送信元の利用者および送信元の制御用通信装置に基づいて、送信元の制御用通信装置および利用者に適合する態様で機器を特定する情報を送信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ送信元の制御用通信装置および利用者に適合する態様で機器を特定する情報を送信できる制御システムを提供することができる。
【0067】
また、上述の制御装置は、情報を通信するための第2の通信手段と、第1の通信手段および第2の通信手段の一方を用いて通信した第11の情報を、第11の情報の通信先とは異なる通信先に、他方を用いて通信させるように、第1の通信手段および第2の通信手段を制御するための第3の制御手段とをさらに含むことが望ましい。
【0068】
すなわち、第2の通信手段は、情報を通信する。第3の制御手段は、第1の通信手段および第2の通信手段の一方を用いて通信した第11の情報を、第11の情報の通信先とは異なる通信先に、他方を用いて通信させるように、第1の通信手段および第2の通信手段を制御する。これにより、通信手段の一方を用いて通信した情報を他方を用いて通信できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御でき、かつ通信手段の一方を用いて通信した情報を他方を用いて通信できる制御システムを提供することができる。
【0069】
本発明の他の局面にしたがうと、中継装置は、制御用通信装置、制御装置、中継装置および機器を含む制御システムに用いられる中継装置である。中継装置は、機器から入力情報を入力するための入力手段と、入力情報を、制御装置に送信する情報に変換するための第1の変換手段と、制御装置と通信するための通信手段と、制御装置から受信した情報を、機器が利用可能な変換情報に変換するための第2の変換手段と、変換情報を機器に出力するための出力手段とを含む。
【0070】
すなわち、入力手段は、機器から入力情報を入力する。第1の変換手段は、入力情報を、制御装置に送信する情報に変換する。通信手段は、制御装置と通信する。第2の変換手段は、制御装置から受信した情報を、機器が利用可能な変換情報に変換する。出力手段は、変換情報を機器に出力する。これにより、制御装置と機器との間の情報を変換できる。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御システムにおいて、情報を変換できる中継装置を提供することができる。
【0071】
本発明の他の局面にしたがうと、制御方法は、情報を通信する第1の通信ステップと、第1の通信ステップにおいて受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成する作成ステップと、第2の情報を機器に送信するように第1の通信ステップを制御する第1の制御ステップとを含む。
【0072】
すなわち、第1の通信ステップでは、情報が通信される。作成ステップでは、第1の通信ステップにおいて受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報が作成される。第1の制御ステップでは、第2の情報を機器に送信するように第1の通信ステップが制御される。これにより、機器の動作を表わす第2の情報が、制御方法に基づいて作成される。その結果、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御方法を提供することができる。
【0073】
本発明の他の局面にしたがうと、制御プログラムは、情報を通信する第1の通信ステップと、第1の通信ステップにおいて受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成する作成ステップと、第2の情報を機器に送信するように第1の通信ステップを制御する第1の制御ステップとをコンピュータに実行させる。
【0074】
すなわち、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御方法を実現するプログラムを提供することができる。
【0075】
本発明の他の局面にしたがうと、記録媒体は、制御プログラムを記録した記録媒体であって、情報を通信する第1の通信ステップと、第1の通信ステップにおいて受信した、機器の制御の内容を表わす第1の情報に基づいて、機器の動作を表わす第2の情報を作成する作成ステップと、第2の情報を機器に送信するように第1の通信ステップを制御する第1の制御ステップとをコンピュータに実現させるための制御プログラムを記録した、コンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0076】
すなわち、ネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を、高度に制御できる制御方法を実現するプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することができる。
【発明の効果】
【0077】
本発明に係る制御装置、制御用通信装置、中継装置、制御システム、制御方法、その制御方法を実現させるための制御プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体は、ネットワークに接続された機器を高度に制御できる。特にネットワークに接続され、かつ高度な回路を備えていない機器を高度に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施の形態に係る通信システムの構成を説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るゲートウェイ装置のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るエアコンに接続される通信アダプタのブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るゲートウェイ装置へ送信情報を送信する処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態に係る遠隔制御装置とゲートウェイ装置との間で通信されるパケットのフォーマットである。
【図7】本発明の実施の形態に係る表示情報をLCDに表示する表示処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係るゲートウェイ装置から受信情報を受信する受信処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置からの受信情報を受信する処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係るエアコンを制御するエアコン用アプリケーションの処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施の形態に係る通信アダプタとエアコンとの間で通信されるパケットのフォーマットである。
【図12】本発明の実施の形態に係るエアコンをモニタリングするエアコン用アプリケーションの処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態に係るゲートウェイ装置から受信情報を受信したときの処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態に係るエアコンに送信情報を送信するときの処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係るエアコンから受信情報を受信したときの処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態に係るゲートウェイ装置に送信情報を送信するときの処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置において、電源を投入直後にLCDに表示されるユーザ認証のための画面例を説明する図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置において、利用者がキー操作を行ってユーザIDを入力した例を説明する図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置において、利用者が利用可能なアプリケーションを選択するための画面を説明する図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置において、エアコンアプリケーションを操作モニタリングするための画面を説明する図である。
【図21】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置において、エアコンアプリケーションケーションを操作モニタリングするための画面で、利用者に応じて画面構成を変え得ることを説明する図である。
【図22】本発明の実施の形態に係る遠隔制御装置において、イベント情報を表示するための画面を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0080】
≪システム概要≫
図1を参照して、本実施の形態に係る通信システム100は、遠隔制御装置104と、ゲートウェイ装置106と、通信アダプタ108と、ならびに家電機器(以下、「機器」と称する。)としてのエアコン111、テレビ121および洗濯機(図示せず)とを含む。ゲートウェイ装置106は、複数の遠隔制御装置104や複数の通信アダプタ108と個別に通信できる。ゲートウェイ装置106は、後述する記憶部(ROM801など)を備え、アプリケーションソフトや遠隔制御装置104やあるいは利用者などをデータベースとして記憶する。通信アダプタ108は、ゲートウェイ装置106と機器(本実施の形態においてはエアコン111)との間でデータを中継する装置である。通信アダプタ108は、エアコン111およびテレビ121それぞれと有線で接続されている。
【0081】
なお、ゲートウェイ装置106は、必ずしも1台に限られない。1台の遠隔制御装置104に対して複数のゲートウェイ装置106が通信してもよい。これらのゲートウェイ装置106は、それぞれ担当する機器に対し、遠隔制御装置104から受信した情報をそれぞれの機器に応じた異なるプロトコル(または異なる通信モジュール)で通信してもよい。
【0082】
≪装置の構成≫
[遠隔制御装置104]
<遠隔制御装置104の構成>
図2を参照して、遠隔制御装置104は、制御部150と、第1ブロック152と、第2ブロック154と、第3ブロック156とを備える。
【0083】
<制御部150の構成>
制御部150は、遠隔制御装置104の各部を制御する。制御部150は、CPU(Central Processing Unit)200と、ROM(Read Only Memory)201と、RAM(Random Access Memory)202と、フラッシュメモリ203とCF(Compact Flash(登録商標))メモリカード駆動装置206とによって構成されたマイクロコンピュータである。制御部150は、CPUバス204を通じて接続される。
【0084】
ROM201は制御プログラムの一部や処理に必要なデータなどを記憶する。RAM202は、各種の処理プログラムを記憶する。RAM202は、各種の処理の作業領域としても用いられる。利用例として、各種の処理において得られたデータの一時的な記憶領域としての利用がある。フラッシュメモリ203は、いわゆる不揮発性メモリである。フラッシュメモリ203に記憶された情報は、電源が落ちても失われない。CFメモリカード駆動装置206には、CFメモリカード208が装着される。
【0085】
<第1ブロック152の構成>
第1ブロック152は、利用者が遠隔制御装置104に情報を入力するためのブロックである。第1ブロック152は、キー入力部103と、インターフェイス205とを含む。キー入力部103はテンキーや十字キーなどを含む。利用者はキー入力部103を用いて各種の設定に必要な情報などを入力することができる。
【0086】
<第2ブロック154の構成>
第2ブロック154は、利用者に対して情報を出力するためのブロックである。第2ブロック154は、表示素子であるLCD(Liquid Crystal Display)102と、表示情報処理部207とを含む。LCD102は、必要に応じて受信用の信号から得た情報を表示する。表示情報処理部207は、制御部150から供給された情報を元に表示信号を形成する。表示情報処理部207はこの信号をLCD102に供給する。
【0087】
<第3ブロック156の構成>
第3ブロック156は、ゲートウェイ装置106との間で無線通信するためのブロックである。第3ブロック156は、通信アンテナ101と、共用器210と、受信処理部211と、デコード部212と、送信処理部213と、送信信号作成部214とを含む。通信アンテナ101は、ゲートウェイ装置106との間で無線通信する。共用器210は、送信信号と受信信号とが干渉しあうことを防止する。受信処理部211は、供給された信号を復調するなどの処理を行なう。デコード部212は、受信処理部211で復調された信号を、制御部150に供給する。送信処理部213は、供給された送信信号を変調したり増幅するなどの処理を行って、実際に送信する形式の送信信号を形成する。送信信号作成部214は、制御部150からの送信情報をゲートウェイ装置106へ送信するための送信信号に変換し、共用器210を通じてこれを通信アンテナ101に供給する。
【0088】
この装置は、コンピュータハードウェアとCPU200とにより実行されるソフトウェアとにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、CFメモリカード208などの記録媒体に格納されて流通し、CFメモリカード駆動装置206などにより記録媒体から読取られる。読取られたソフトウェアはRAM202に一旦格納される。このソフトウェアは、CPU200により実行される。これらに示したコンピュータのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、CFメモリカード208などの記録媒体に記録されたソフトウェアである。
【0089】
なお、これらの図に示したコンピュータ自体の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0090】
[ゲートウェイ装置106]
<ゲートウェイ装置106の構成>
図3を参照して、ゲートウェイ装置106は、制御部113と、第1ブロック114と、第2ブロック116と、第3ブロック118と、第4ブロック120とを備える。
【0091】
<制御部113の構成>
制御部113は、ゲートウェイ装置106の各部を制御する。制御部113は、CPU800と、ROM801と、RAM802と、フラッシュメモリ803と、FD(Flexible Disk)駆動装置818と、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)駆動装置820とによって構成されたマイクロコンピュータである。制御部113は、CPUバス804を通じて接続される。ROM801と、RAM802と、フラッシュメモリ803とを総称して記憶部と称する。
【0092】
CPU800は、次の動作を行なう。第1の動作は、制御部113の各部を制御する動作である。第2の動作は、時刻を計測する動作である。第3の動作は、機器を制御するために必要な情報処理である。この情報処理は、各機器の動作を具体的に確定するための処理である。これにより、CPU800は、各機器の機能の一部を代行する。その結果、各機器は、その機能に対応する回路などを含まなくても、その回路を含む機器と同様の機能を発揮することができる。この点についての具体例は後述する。
【0093】
ROM801は各種の処理プログラムや処理に必要なデータなどを記憶する。必要なデータには、ゲートウェイ装置106が制御する機器IDが含まれる。各種の処理プログラムは、ゲートウェイ装置106の制御部113において実行される。それらの処理プログラムの例として、ニュースアプリケーション、お天気アプリケーションおよび提供アプリケーションなどがある。ニュースアプリケーションは、電話回線112からインターネットに接続し、ニュース情報などの情報の提供を受けたり、遠隔制御装置104から受信したメールを送信したりするアプリケーションである。お天気アプリケーションは、ニュースアプリケーションと同様の方法で、天気予報などの情報を受けるアプリケーションである。提供アプリケーションは、フラッシュメモリ803に記憶されるデータにアクセスして利用者に情報を提供するアプリケーションである。これらのアプリケーションは、それぞれのアプリケーションの役割に応じて情報を利用者に知らせるためのデータベースを含む。この情報をイベント情報という。これらのアプリケーションを実行する制御部113は、このデータベースに含まれたデータと、エアコン111などの機器や電話回線112の通信先から得た情報とを用いてイベント情報を作成する。イベント情報の具体例は後述する。
【0094】
RAM802は、主に各種の処理の作業領域として用いられる。利用例として、各種の処理において得られたデータの一時的な記憶領域としての利用がある。RAM802のその他の役割は、利用者のユーザID、および遠隔制御装置104の制御機器ID、および制御アプリケーションを記憶することである。利用者のユーザID、および遠隔制御装置104の制御機器IDは、データベースとしてRAM802に記憶されている。制御アプリケーションは、通信アダプタ108に接続された機器を制御したりモニタリングしたりするアプリケーションである。制御アプリケーションは、無線通信を通して通信アダプタ108と通信することにより、これらを行なう。制御アプリケーションには、後述するエアコンアプリケーションが含まれる。その他の制御アプリケーションは、テレビ121を制御したりモニタリングしたりするテレビアプリケーションおよび洗濯機を制御したりモニタリングしたりする洗濯機アプリケーションである。これらのアプリケーションは機器に対応づけられている。CPU800は、遠隔制御装置104から送信された、機器を特定する情報に基づいて、起動するアプリケーションを決定する。この機器を特定する情報の具体的な内容は後述する。本実施の形態においては、これらのアプリケーションはすべてプログラムを表わす。プログラムに限らず、機器の動作を表す情報を作成できる情報であれば特に特定されない。たとえば、アプリケーションに代えて所定のデータ列であってもよい。その場合CPU800はそのデータ列を用いて機器の動作を表わす情報を作成したり制御したりするプログラムを起動する。CPU800は、そのプログラムにおいて所定のデータ列から機器の動作を表す情報を作成するためのデータ列を選択する。データ列の選択は、遠隔制御装置104から送信された、機器を特定する情報に基づく。新たな制御アプリケーションが追加されると、これはRAM802に記憶される。
【0095】
フラッシュメモリ803は、いわゆる不揮発性メモリである。フラッシュメモリ803は、ユーザ認証データベース、遠隔制御装置データベース、利用者アクセスデータベース、利用者カスタマイズデータベース、および各種の設定パラメータなどを記憶保持する。フラッシュメモリ803に記憶された情報は、電源が落ちても失われない。ユーザ認証データベースは、利用者を識別するユーザID(Identification Data)とその利用者が制御可能なアプリケーションを識別するアプリケーションIDなどとを要素とするデータベースである。遠隔制御装置データベースは、遠隔制御装置104を識別する制御機器IDとその機器のLCDの大きさや性能、機器の処理能力などとを要素としたデータベースである。利用者アクセスデータベースは、利用者を識別するユーザIDと遠隔制御装置104を識別する制御機器IDとを要素とするデータベースである。このデータベースは、どの利用者がどの遠隔制御装置104から通信を行っているかを識別するためのデータベースである。利用者カスタマイズデータベースは、利用者を識別するユーザIDとアプリケーション情報とを要素とするデータベースである。アプリケーション情報とは、利用者に応じて遠隔制御装置104に表示する表示情報などがカスタマイズされた情報である。利用者カスタマイズデータベースは、各アプリケーションによって作成されるデータベースである。
【0096】
この装置は、コンピュータハードウェアとCPU800とにより実行されるソフトウェアとにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、FD822、CD−ROM824などの記録媒体に格納されて流通し、FD駆動装置818またはCD−ROM駆動装置820などにより記録媒体から読取られる。読取られたソフトウェアはRAM802に一旦格納される。このソフトウェアは、CPU800により実行される。これらに示したコンピュータのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、FD822、CD−ROM824などの記録媒体に記録されたソフトウェアである。
【0097】
なお、これらの図に示したコンピュータ自体の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0098】
なお、RAM802は、自由に内容を変更できる制御アプリケーションのソフトウェアを記憶させておいてもよい。その制御アプリケーションは、CD−ROM824などを介してソフトウェアごと書換えが可能であってもよいし、エディタなどを用いてソフトウェアの一部の書換えが可能であってもよい。
【0099】
また、ゲートウェイ装置106は、いくつかの機器のグループごとに通信用の回路を含む装置であってもよい。ゲートウェイ装置106は、機器ごとに通信用の回路を含む装置であってもよい。
【0100】
<第1ブロック114の構成>
第1ブロック114は、利用者がゲートウェイ装置106を直接制御するためのブロックである。第1ブロック114は、インターフェイス805と、キー入力部806とを含む。キー入力部806には電源キーや各種の設定キーが設けられている。利用者はキー入力部806を用いてゲートウェイ装置106の主電源のオンおよびオフや各種の設定入力を行うことができる。
【0101】
<第2ブロック116の構成>
第2ブロック116は、電話回線112を通じて電話網やインターネットなどの通信ネットワークに接続するためのブロックである。第2ブロック116は、通信部807と、インターフェイス808とを含む。通信部807は、変調復調器であるモデムを含む。通信部807は、電話回線112が接続された相手先との間で各種のデータを通信する。送信時の通信部807は、制御部113からの信号を変調して、これをインターフェイス808に供給する。受信時の通信部807は、インターフェイス808からの信号を復調して、これを制御部113に供給する。インターフェイス808は、電話回線112とゲートウェイ装置106の通信部807とのインターフェイスである。インターフェイス808は、電話回線112を通じて送信されてくる信号を受信したり、ゲートウェイ装置106からの信号を電話回線112に送信したりする。ゲートウェイ装置106は、通信部807、インターフェイス808、電話回線112および所定のISP(Internet Service Provider)を通じてインターネットに接続することができる。ゲートウェイ装置106は、インターネットに接続することにより、ニュース情報を受信したり、電子メールを送受信したりすることができる。
【0102】
<第3ブロック118の構成>
第3ブロック118は、遠隔制御装置104と無線通信するためのブロックである。この実施例において、遠隔制御装置104とゲートウェイ装置106との間の無線通信は、特定小電力無線通信を用いている。通信を行うアプリケーションにはあらかじめ特定小電力無線通信の所定のチャンネル周波数が指定してある。第3ブロック118は、第1アンテナ105と、送信信号作成部809と、送信処理部810と、受信処理部811と、共用器812とを含む。第1アンテナ105は、機器(本実施の形態においてはエアコン111)との間で電波を授受する。送信信号作成部809は、CPU800が作成した情報を、遠隔制御装置104へ送信するための送信信号に変換する。送信処理部810は、送信信号を変調したり増幅するなどの処理により、実際に送信する形式の送信信号を形成する。送信処理部810は、実際に送信する形式の送信信号を、共用器812および第1アンテナ105を通じて、遠隔制御装置104に対して無線送信する。受信処理部811は、これに供給された信号を復調するなどの処理を行って、復調後の信号を制御部113に供給する。共用器812は、送信信号と受信信号とが干渉しあうことを防止する。
【0103】
<第4ブロック120の構成および通信アダプタとの通信>
第4ブロック120は、通信アダプタ108と無線通信するためのブロックである。第4ブロック120は、特定小電力無線通信のプロトコルを用いて、ゲートウェイ装置106に対し無線通信する。第4ブロック120は、第2アンテナ107と、送信信号作成部814と、送信処理部815と、受信処理部816と、共用器817とを含む。第2アンテナ107は、無線信号を通信する。その信号は、通信アダプタ108から送信された、所定の通信プロトコルに準拠した無線信号である。第2アンテナ107は、信号を、共用器817を通じて送信処理部815または受信処理部816との間で授受する。送信信号作成部814は制御部113からの制御情報を通信アダプタ108へ送信するための制御信号に変換し、これを送信処理部815に供給する。送信処理部815は、制御信号を変調したり増幅するなどの処理により、実際に送信する形式の制御信号を形成する。送信処理部815は、共用器817および第2アンテナ107を通じて、通信アダプタ108に制御情報を送信する。受信処理部816は、供給された信号に復調などの処理をする。受信処理部816は、復調後の信号を制御部113に供給する。共用器817は、送信信号と受信信号とが干渉しあうことを防止する。
【0104】
[通信アダプタ108]
<通信アダプタ108の構成>
図4を参照して、通信アダプタ108は、制御部140と、第1ブロック142と、第2ブロック144と、第3ブロック146とを備える。
【0105】
<制御部140の構成>
制御部140は、通信アダプタ108の各部を制御する。制御部113は、CPU900と、ROM901と、RAM902とによって構成されたマイクロコンピュータである。制御部113は、CPUバス903を通じて接続される。
【0106】
ROM901は通信アダプタ108の制御部140において実行される各種の処理プログラムや処理に必要なデータなどを記憶する。
【0107】
RAM902は、主に各種の処理の作業領域として用いられる。利用例として、各種の処理において得られたデータの一時的な記憶領域としての利用がある。
【0108】
<第1ブロック142の構成>
第1ブロック114は、利用者が通信アダプタ108を直接制御するためのブロックである。第1ブロック142は、キー入力部913と、インターフェイス914とを含む。キー入力部913にはディップスイッチなどの設定キーが設けられている。利用者は、通信アダプタ108をエアコン111に接続して使用を始める際、キー入力部913のディップスイッチを用いてゲートウェイ装置106と特定小電力無線通信を行うチャンネルなどを設定する。
【0109】
<第2ブロック144の構成>
第2ブロック144は、ゲートウェイ装置106と無線通信するためのブロックである。本実施の形態において第2ブロック144は、特定小電力無線通信のプロトコルを用いて無線通信する。第2ブロック144は、アンテナ109と、送信信号作成部904と、送信処理部905と、受信処理部906と、共用器907とを含む。アンテナ109は、ゲートウェイ装置106との間で無線信号を通信する。この無線信号は、所定の通信プロトコルに準拠している。送信信号作成部904は、信号を送信処理部905に供給する。送信処理部905は、送信信号作成部904から供給された信号を処理することにより、実際に送信する形式の信号を形成する。この処理は、送信信号作成部904から供給された信号を変調したり増幅したりするなどの処理である。送信処理部905は、エアコン111に対し、アンテナ109および共用器906を通じて、形成した信号を送信する。受信処理部906は、共用器907を通じて無線信号の供給を受ける。受信処理部906は、これに供給された無線信号を制御部140に供給する。制御部140に供給される信号は、復調などの処理が済んだ信号である。共用器907は、送信信号と受信信号とが干渉しあうことを防止する。
【0110】
<第3ブロック146の構成>
第3ブロック146は、エアコン111と通信するためのブロックである。エアコン111とは、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)などのシリアル通信で通信する。第3ブロック146は、送信信号作成部909と、送信処理部910と、受信処理部911と、インターフェイス912とを含む。送信信号作成部909は送信情報を送信信号に変換する。送信情報とは制御部140から出力される情報である。送信信号とは、エアコン111へ送信する信号である。送信信号作成部909は、これを送信処理部910に供給する。送信処理部910は、実際に送信する形式の送信信号を、エアコン111へ供給する。エアコン111へは、インターフェイス912およびエアコン111と連結するための端子110を通して供給される。この端子110に接続するエアコン111側の端子(図示せず)は、公知の赤外線受光部と同様の機能を果たす。送信処理部910は、送信信号作成部909から供給された送信信号を処理することにより、実際に送信する形式の送信信号を形成する。その処理の内容は、変調や増幅などを含む内容である。受信処理部911は、復調などの処理により、信号を情報に変調する。
【0111】
なお、いうまでもなく、通信システム100の形態は、図1から図4のいずれかに示される具体例に限定されるものではない。図1から図4のいずれかに記載されない他の機能が含まれてもよいし、図1から図4のいずれかに記載されている機能の必ずしもすべてが含まれていなくても構わない。たとえば、ゲートウェイ装置106が通信する機器は、エアコン111のみに限られない。ゲートウェイ装置106が通信する機器は、複数のエアコンであってもよい。ゲートウェイ装置106が通信する機器は、種類の異なる複数の機器であってもよい。
【0112】
≪各装置の動作(フローチャート)≫
[遠隔制御装置104]
<送信処理>
図5を参照して、遠隔制御装置104で実行されるプログラムは、ゲートウェイ装置106へ送信情報を送信する処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0113】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)10にて、電源が供給されるとCPU200は、キー入力部103からの入力を待つ。S11にて、CPU200は、利用者からのキー入力がゲートウェイ装置106への送信要求か否かを判断する。本実施の形態の場合、CPU200は、キー入力部103の中の決定キー送信ボタンが押されたか否かで送信要求か否かを判断する。キー入力が送信要求と判断した場合(S11にてYES)、処理はS12へと移される。もしそうでないと(S11にてNO)、処理はS13へと移される。
【0114】
S12にて、CPU200は、ROM201に記憶してある制御機器IDとRAM202に記憶していたユーザIDと図20の操作画面で利用者が操作することにより入力した操作情報とを命令情報として送信信号作成部214へ供給する。命令情報は、送信情報の一種である。送信信号作成部214は、制御部150からの送信情報をゲートウェイ装置106へ送信するための送信信号に変換し、これを送信処理部213に供給する。送信処理部213はこれに供給された送信信号を変調したり増幅するなどの処理により、実際に送信する形式の送信信号を形成して、これを共用器210、通信アンテナ101を通じてゲートウェイ装置106に対して無線送信する。図6を参照して、本実施の形態に係る遠隔制御装置104とゲートウェイ装置106との間で通信されるパケットのフォーマットを説明する。このパケットは、スペースエリア300と、同期コードエリア302と、周波数チャンネルデータエリア304と、識別コードエリア306と、利用者データエリア308と、誤り検出コードエリア310とを含む。スペースエリア300は、いわゆるブランク部分を表わす。同期コードエリア302は、同期コードを含む。周波数チャンネルデータエリア304は、周波数チャンネルを表わすデータを含む。識別コードエリア306は、識別コードを表わすデータを含む。利用者データエリア308は、利用者データを含む。本実施の形態においては、ユーザID、制御機器ID、および機器の制御の内容を表わす操作情報などが含まれる。前述した制御アプリケーションを選択するための「機器を特定する情報」は、ここに含まれる。本実施の形態において、その情報は、遠隔制御装置104のRAM202およびゲートウェイ装置106のフラッシュメモリ803に記憶された、機器を特定する数値である。本実施の形態において、これらの値は、利用者が入力した値を用いる。誤り検出コードエリア310は、いわゆる誤り検出コードを含む。このデータを用いてデータが正常に通信されたか否かを判断する。
【0115】
S13にて、CPU200は、キー入力部103から入力された操作情報をRAM202に記憶させる。CPU200は、その情報から表示情報を作成する。
【0116】
<表示処理>
図7を参照して、遠隔制御装置104で実行されるプログラムは、遠隔制御装置104の電源が投入された後において、表示情報をLCD102に表示させる表示処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0117】
S14にて、遠隔制御装置104に電源が投入されると、CPU200はROM201から起動プログラムを読み出す。CPU200はその起動プログラムを実行する。CPU200は表示情報処理部207へ、ユーザIDを入力するための画面の情報を供給する。表示情報処理部207はこの情報から表示信号を形成する。表示情報処理部207はこの信号をLCD102に供給する。
【0118】
S15にて、CPU200は表示情報の入力を待つ。本実施の形態においてCPU200は、表示情報用の特定の領域にデータが書き込まれると、表示情報が入力されたとみなす。この特定の領域とは、RAM202に含まれる領域である。
【0119】
S16にて、CPU200は、入力された表示情報を表示情報処理部207へ供給する。表示情報処理部207はこの情報に基づいて表示信号をLCD102に供給する。LCD102は画像を表示する。利用者の指示によりLCD102の表示を変更する場合には、キー入力部103からの入力がインターフェイス205を通して制御部150に供給される。制御部150はキー入力に応じた表示情報を表示情報処理部207に供給する。
【0120】
<受信処理>
図8を参照して、遠隔制御装置104で実行されるプログラムは、遠隔制御装置104の電源が投入された後において、ゲートウェイ装置106から受信情報を受信する受信処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0121】
S17にて、電源が供給されると、制御部150は、ゲートウェイ装置106から情報を受信するまで待受ける。ゲートウェイ装置106が送信した無線信号は、遠隔制御装置104の通信アンテナ101により受信される。この無線信号は、共用器210を通じて受信処理部211に供給される。受信処理部211は、これに供給された信号を復調するなどの処理を行なう。復調後の信号はデコード部212に供給される。ゲートウェイ装置106からはアプリケーションソフトを操作するための表示情報や、イベント情報などが送信される。デコード部212は、受信処理部211で復調された信号を、制御部150に供給する。その信号は、制御部150に供給される前に、それぞれのデータ形式に応じてもとの情報に復元される。
【0122】
S18にて、CPU200は、受信した情報がイベント情報か否かを判断する。受信した情報がイベント情報と判断した場合には(S18にてYES)、処理はS19へと移される。もしそうでないと(S18にてNO)、処理はS20へと移される。S19にて、CPU200はイベント情報をRAM202に記憶させる。S20にて、CPU200は表示情報を作成する。
【0123】
[ゲートウェイ装置106]
<受信処理>
図9を参照して、ゲートウェイ装置106で実行されるプログラムは、遠隔制御装置104からの受信情報を受信する処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0124】
S50にて、CPU800は、遠隔制御装置104との間でログイン処理を行なう。CPU800は、遠隔制御装置104からの受信情報の受信を待受ける。遠隔制御装置104から送信された、受信情報を表わす無線信号は、ゲートウェイ装置106の第1アンテナ105により受信される。受信された無線信号は、共用器812を通じて受信処理部811に供給される。受信処理部811は、これに供給された信号を復調するなどの処理を行って、復調後の信号をCPU800に供給する。一定時間受信がなければ、CPU800は、遠隔制御装置104との間についてログオフ処理を行なう。CPU800は、ログオフ後、所定の場合にログイン処理を行なう。所定の場合とは、たとえば遠隔制御装置104からログインを表わす情報を受信するなどの場合である。なお、前提として、CPU800は、起動プログラムを実行中であるとする。CPU800は、ROM801から起動プログラムを読み出すことにより、起動プログラムを実行できる。CPU800は、ゲートウェイ装置106に電源が投入されると、起動プログラムを読出すことができる。
【0125】
S51にて、CPU800は、ユーザIDが登録されているか否かを判断する。このユーザIDは、遠隔制御装置104から受信した受信情報に含まれる。このユーザIDの登録の有無は、ユーザ認証データベースを検索すると明らかになる。ユーザ認証データベースは、フラッシュメモリ803に記憶されている。ユーザIDが登録されていると判断した場合には(S51にてYES)、処理はS52へと移される。もしそうでないと(S51にてNO)、処理はS56へと移される。
【0126】
S52にて、CPU800は、フラッシュメモリ803に記憶されている利用者アクセスデータベースにユーザIDと制御機器IDとを登録する。CPU800は、受信したユーザIDを持つ利用者と、受信した制御機器IDを持つ遠隔制御装置104とを対応付ける。本実施の形態においては、ユーザIDと制御機器IDとの関係を表わすデータを利用者アクセスデータベースに登録することにより、そのように対応づける。これにより、そのユーザIDを持つ利用者が、その制御機器IDを持つ遠隔制御装置104を使用していることが明らかになる。
【0127】
S53にて、CPU800は、受信した受信情報がユーザ認証情報を含むか否かを判断する。ユーザ認証情報とは、ユーザ認証が要求されていることを表わす情報である。ユーザ認証情報は、ユーザIDと制御機器IDとを含む。受信した受信情報がユーザ認証情報を含むと判断した場合には(S53にてYES)、処理はS54へと移される。もしそうでないと(S53にてNO)、処理はS55へと移される。
【0128】
S54にて、CPU800は、ユーザ認証データベースから、受信したユーザIDを所有する利用者が利用可能なアプリケーションを表わす情報を検索する。CPU800は、受信したユーザIDに基づいて、その情報を検索する。CPU800は、その利用者が利用可能なアプリケーションを表わすアプリケーション情報を作成する。CPU800は、そのアプリケーション情報を、送信信号作成部809へ供給する。
【0129】
S55にて、CPU800は、受信した受信情報が機器を操作するための操作情報と判断する。CPU800は、操作情報をRAM802に記憶させる。操作情報は、制御の対象の機器を特定する情報を含む。CPU800は、その情報に基づいて特定の機器を制御できる。本実施の形態において、その機器はエアコン111である。
【0130】
S56にて、CPU800は、受信情報の送信元を特定する。送信元は、受信情報に含まれる制御機器IDから特定される。CPU800は、送信元の遠隔制御装置104に、エラー情報を作成する。エラー情報の内容は、ユーザIDが登録されていない旨と機器の操作の受付けを拒否する旨とを表わす内容である。エラー情報は、遠隔制御装置104のLCD102に表示される。CPU800は、エラー情報を送信信号作成部809に供給する。
【0131】
<エアコン用アプリケーションの処理>
図10を参照して、ゲートウェイ装置106で実行されるプログラムは、エアコン111を制御するエアコン用アプリケーションの動作に関し、以下のような制御構造を有する。
【0132】
S57にて、CPU800は、起動されたアプリケーションに基づいて、遠隔制御装置104および通信アダプタ108のいずれかから受信情報を受信するまで待受ける。
【0133】
S58にて、CPU800は、受信したユーザIDをもつ利用者が、エアコン111を操作可能か否かを判断する。このことは、ユーザ認証データベースに含まれる情報に基づいて判断される。CPU800は、ユーザIDに基づいてユーザ認証データベースからその情報を検索する。この利用者が、エアコン111を操作可能と判断した場合には(S58にてYES)、処理はS59へと移される。もしそうでないと(S58にてNO)、処理はS63へと移される。S59にて、CPU800は、受信情報に含まれる操作情報から、エアコン111を制御するための制御情報を作成する。
【0134】
S60にて、CPU800は、作成された制御情報が、エアコン本体の制御情報か否かを判断する。「エアコン本体の制御情報か否か」とは、エアコン111に送信すべき情報か否かということを意味する。エアコン本体の制御情報と判断した場合には(S60にてYES)、処理はS61へと移される。もしそうでないと(S60にてNO)、処理はS62へと移される。
【0135】
S61にて、CPU800は、受信情報に含まれるユーザIDと制御機器IDと制御情報とをRAM802に送信データとして記憶させる。この処理はエアコン111から情報を受信したときに、どの利用者からのどの制御情報に対応する情報かを識別するための処理である。CPU800は、制御情報を送信信号作成部814に供給する。送信信号作成部814は制御部113からの制御情報を通信アダプタ108へ送信するための制御信号に変換し、これを送信処理部815に供給する。送信処理部815は、制御信号を変調したり増幅するなどの処理により、実際に送信する形式の制御信号を形成する。送信処理部815は、共用器817および第2アンテナ107を通じて、通信アダプタ108に制御情報を送信する。制御情報は、通信アダプタ108を通してエアコン111に供給される。
【0136】
S62にて、CPU800は、制御情報に基づいてゲートウェイ装置106の各部を制御する。CPU800は、制御結果に基づいて、制御の結果を表わす表示情報を作成する。CPU800は、利用者に応じた表示情報を作成する。本実施の形態の場合、その表示情報は、エアコンアプリケーションの利用者カスタマイズデータベースに含まれる情報に基づいて作成できる。CPU800は、ユーザIDに基づいて、利用者カスタマイズデータベースからその情報を検索する。利用者カスタマイズデータベースは、フラッシュメモリ803に記憶される。CPU800は、送信先の遠隔制御装置104の性能に合わせて表示情報をカスタマイズする。送信先は、遠隔制御装置データベースに含まれる情報に基づいて特定される。CPU800は、制御機器IDに基づいて、遠隔制御装置データベースからその情報を検索する。CPU800は、カスタマイズした情報を送信信号作成部809に供給する。
【0137】
S63にて、CPU800は、受信情報の送信元を特定する。送信元は、受信情報に含まれる制御機器IDから特定される。CPU800は、送信元の遠隔制御装置104に、エラー情報を作成する。エラー情報の内容は、エアコン111が利用不可である由のコメントを遠隔制御装置104のLCDに表示させる内容である。CPU800は、エラー情報を送信信号作成部809に供給する。
【0138】
図12を参照して、ゲートウェイ装置106で実行されるプログラムは、エアコン111をモニタリングするエアコン用アプリケーションの動作に関し、以下のような制御構造を有する。
【0139】
S64にて、CPU800は、各アプリケーションをフラッシュメモリ803から読出し実行する。CPU800は、起動されたアプリケーションに基づいて、エアコン111に接続された通信アダプタ108から受信情報を受信するまで待受ける。
【0140】
S65にて、CPU800は、受信情報が、エアコン111が自発的に発したイベント情報か否かを判断する。イベント情報と判断した場合には(S65にてYES)、処理はS66へと移される。もしそうでないと(S65にてNO)、処理はS67へと移される。
【0141】
S66にて、CPU800は、ユーザ認証データベースからエアコン111を操作可能なユーザIDを検索する。CPU800は、登録されたユーザIDに基づいてさらに利用者アクセスデータベースを検索する。CPU800は、検索した結果に基づいて、現在ゲートウェイ装置106にアクセス中の、エアコン111を利用できる利用者のユーザIDと、操作している制御機器IDとをすべて抽出する。CPU800は、抽出された制御機器IDを持つ遠隔制御装置104宛にそれぞれイベント情報を作成する。CPU800は、作成したイベント情報を送信信号作成部809に供給する。イベント情報は、操作情報を含む。この操作情報は、次の2つのステップにおいて処理される。第1のステップは、利用者に応じた操作情報を作成するステップである。CPU800は、エアコン111用の利用者カスタマイズデータベースに含まれた情報に基づいて情報を作成する。この利用者カスタマイズデータベースは、フラッシュメモリ803に記憶されている。CPU800は、各ユーザIDを用いてこの利用者カスタマイズデータベースを検索する。第2のステップは、送信先の遠隔制御装置104の性能に合わせて操作情報を作成するステップである。CPU800は、遠隔制御装置データベースに含まれた情報に基づいて情報を作成する。この遠隔制御装置データベースは、フラッシュメモリ803に記憶されている。CPU800は、各制御機器IDを用いてこの遠隔制御装置データベースを検索する。
【0142】
S67にて、CPU800は、受信した情報がどの制御情報に対応するものかを識別する。CPU800は、送信先のユーザIDおよび制御機器IDを抽出する。CPU800は、ユーザIDおよび制御機器IDに基づいて作成された表示情報を、送信信号作成部809へ供給する。この表示情報は、次の2つのステップにおいて処理される。第1のステップは、利用者に応じた表示情報を作成するステップである。CPU800は、エアコン111用の利用者カスタマイズデータベースに含まれた情報に基づいて情報を作成する。この利用者カスタマイズデータベースは、フラッシュメモリ803に記憶されている。CPU800は、各ユーザIDを用いてこの利用者カスタマイズデータベースを検索する。第2のステップは、送信先の遠隔制御装置104の性能に合わせて表示情報を作成するステップである。CPU800は、遠隔制御装置データベースに含まれた情報に基づいて情報を作成する。この遠隔制御装置データベースは、フラッシュメモリ803に記憶されている。CPU800は、各制御機器IDを用いてこの遠隔制御装置データベースを検索する。送信信号作成部809は、CPU800が作成した情報を、遠隔制御装置104へ送信するための送信信号に変換する。送信信号は、送信処理部810に供給される。送信処理部810は、送信信号を変調したり増幅するなどの処理により、実際に送信する形式の送信信号を形成する。送信処理部810は、実際に送信する形式の送信信号を、共用器812および第1アンテナ105を通じて、遠隔制御装置104に対して無線送信する。
【0143】
[通信アダプタ108]
<ゲートウェイ装置106からの受信処理>
図13を参照して、通信アダプタ108で実行されるプログラムは、通信アダプタ108の電源が投入された後、ゲートウェイ装置106から受信情報を受信したときの処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0144】
S68にて、通信アダプタ108に電源が投入されると、CPU900は、ROM901から起動プログラムを読み出す。CPU900は、起動プログラムを実行する。CPU900は、ゲートウェイ装置106から受信情報を受信するまで待受ける。S69にて、CPU900は、ゲートウェイ装置106から無線信号を受信すると、その無線信号を復調することにより、データを作成する。無線信号は、受信処理部906を通じてCPU900に供給される。CPU900は、そのデータについて、ゲートウェイ装置106に対する通信プロトコルとエアコンに対する通信プロトコルとを変換する。CPU900は、プロトコルが変換されたデータに、シリアル番号を付ける。こうすることで受信したデータを古い順または新しい順にアクセス可能とする。CPU900は、シリアル番号が付いたデータをRAM902に記憶させる。
【0145】
<エアコン111への送信処理>
図14を参照して、通信アダプタ108で実行されるプログラムは、エアコン111に送信情報を送信するときの処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0146】
S70にて、CPU900は、RAM902にゲートウェイ装置106からの受信情報を記憶させる準備を整える。S71にて、CPU900は、RAM902に記憶された、ゲートウェイ装置106からの受信情報のうち、シリアル番号が一番古い受信情報を抽出する。CPU900は、抽出した受信情報に基づいてエアコン111へ送信するためのシリアル信号を作成する。シリアル信号は、送信信号作成部909に供給される。送信信号作成部904は、シリアル信号を送信処理部905に供給する。送信処理部905は、シリアル信号を変調したり増幅したりするなどの処理によって、実際に送信する形式の信号を形成する。送信処理部905は、エアコン111に対し、アンテナ109および共用器906を通じて、形成した信号を送信する。図11を参照して、本実施の形態に係る通信アダプタ108とエアコン111との間で通信されるパケットのフォーマットを説明する。このパケットは、SHDエリア320と、EPCエリア322と、ESVエリア324と、EDTエリア326と、FCCエリア328とを含む。SHDエリア320は、たとえば通信アダプタ108からエアコン111への通信といった、パケットの通信方向を表わす。EPCエリア322は、パケットのプロパティを表わすデータを含む。エアコン111の場合、エアコン制御に関するもの、エアコンの状態に関するもの、通知に関するもの、機種情報に関するものがこのデータによって表わされる。ESVエリア324は、パケットの性質を表わすデータを含む。EDTエリア326は、プロパティの内容を表わすデータを含む。FCCエリア328は、いわゆる誤り検出コードを含む。このデータを用いてデータが正常に通信されたか否かを判断する。
【0147】
<エアコン111からの受信処理>
図15を参照して、通信アダプタ108で実行されるプログラムは、エアコン111から受信情報を受信したときの処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0148】
S72にて、CPU900は、エアコン111からシリアル信号の受信を待受ける。S73にて、エアコン111からシリアル信号を受信すると、受信処理部911は、復調などの処理により、シリアル信号を受信情報に変調する。変調後の信号は制御部140に供給される。CPU900は、変調後の信号にシリアル番号をつける。CPU900は、受信情報をRAM902に記憶させる。
【0149】
<ゲートウェイ装置106への送信処理>
図16を参照して、通信アダプタ108で実行されるプログラムは、ゲートウェイ装置106に送信情報を送信するときの処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0150】
S74にて、CPU900は、RAM902にエアコン111からの受信情報を抽出させる準備を整える。S75にて、CPU900は、RAM902に記憶された、エアコン111からの受信情報のうち、シリアル番号が一番古い受信情報を抽出する。CPU900は、抽出した受信情報に基づいてゲートウェイ装置106への送信情報を作成する。CPU900は、作成した送信情報を送信信号作成部904に供給する。送信信号作成部904は、CPU900からの送信情報をゲートウェイ装置106へ送信するための送信信号に変換する。送信信号作成部904は、送信信号を送信処理部905に供給する。送信処理部905は、送信信号を変調したり増幅したりするなどの処理によって、実際に送信する形式の信号を形成する。送信処理部905は、形成した信号を共用器907およびアンテナ109を通じてゲートウェイ装置106に対して無線送信する。
【0151】
≪通信システム100の動作≫
以上のような構造およびフローチャートに基づく、通信システム100の動作について説明する。
【0152】
<ユーザ認証に関する動作>
図5、図7、図9、図17、図18および図19を参照して、利用者がユーザIDを入力する場合の動作を説明する。
【0153】
[遠隔制御装置104の動作]
キー入力部103は電源のオン、オフのスイッチを備えている。電源オフの場合にこの電源スイッチから入力があると、この入力はインターフェイス205を通して制御部150へ供給される。制御部150はROM201から起動プログラムを読み出し実行する。制御部150は表示情報処理部207へユーザIDを入力する画面の情報を供給する。表示情報処理部207はこの情報に基づいて表示信号をLCD102に供給する(S14)。図17はこのときLCD102に表示される入力画面の例である。画面には「ユーザID」の文字とID番号表示ウインドウとが表示される。
【0154】
利用者がキー入力部103のテンキーを操作してID番号を入力すると(S10にてYES)、この入力がインターフェイス205を通して制御部150へ供給される。制御部150は入力されたID番号をRAM202に記憶させる(S13)。制御部150はテンキーに対応した表示情報を表示情報処理部207へ供給する。表示情報処理部207は表示情報から表示信号を作成してLCD102に供給する(S16)。図18に、利用者がテンキーの「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、および「6」のキーを順に押した場合の登録画面の例を示す。
【0155】
キー入力部103は決定キーを備える。利用者が決定キーを操作すると(S11にてYES)、制御部150はユーザIDと制御機器IDとを送信情報としてゲートウェイ装置106へ送信する(S12)。遠隔制御装置104は装置に固有の制御機器IDを予め記憶している。こうして遠隔制御装置104からゲートウェイ装置106へユーザIDと制御機器IDとを含むユーザ認証情報が送信される。
【0156】
[ゲートウェイ装置106の動作]
遠隔制御装置104からユーザ認証情報を受信すると(S53にてYES)、制御部113はこの情報に含まれるユーザIDを基にユーザ認証データベースを検索する。制御部113は、遠隔制御装置104から送られてきたユーザIDを持つ利用者が利用可能なアプリケーションの一覧表の画像を表わすアプリケーション情報を抽出する。制御部113は、受信した制御機器IDを基に遠隔制御装置データベースを検索する。制御部113は、検索結果に基づいて、情報の送信元の遠隔制御装置104のスペックを抽出する。制御部113は、そのスペックに応じて、アプリケーション情報から送信情報を作成する。制御部113は、作成した送信情報を送信信号作成部809へ供給する(S54)。また制御部113は、受信したユーザ認証情報に含まれるユーザIDと制御機器IDを用いて、利用者アクセスデータベースを更新する。ゲートウェイ装置106がアプリケーションの表示情報を遠隔制御装置104に送信すると、操作可能なアプリケーションを選択する画面がLCD102に表示されることになる。図19を参照して、この時のLCD102の例を示す。
【0157】
<アプリケーションの選択に関する動作>
図5、図7および図19を参照して、利用者によるアプリケーションの選択についての動作を説明する。
【0158】
[遠隔制御装置104の動作]
ゲートウェイ装置106から、送信したユーザIDと制御機器IDをもとに決定された、利用が許可されたアプリケーションの情報が送信されるので(S15にてYES)、遠隔制御装置104の制御部150はこれを受信する。本実施の形態の場合、その情報は、xml(Extensible Markup Language)記述言語で記述されている。制御部150は、その情報を表示情報処理部207に供給する。表示情報処理部207は、表示情報から表示信号を形成し、これをLCD102に供給する。これによりLCD102の表示画面にはゲートウェイ装置106から無線信号で送られてきた表示情報が表示される(S16)。図19を参照して、このときのLCD102の表示例を示す。この場合操作可能なゲートウェイ装置の上で実行されるアプリケーションはエアコンアプリケーション、テレビアプリケーションケーション、洗濯機アプリケーション、お天気アプリケーション、ニュースアプリである。LCD102は、これらのアプリケーションの名前を長方形の枠で仕切って表示する。ニュースアプリが表示される理由は、LCD102に表示信号が送られたとき、制御部150がRAM202に記憶されたイベント情報を操作するための情報を表示情報処理部207へ供給したためである。図19に示すLCD102上では、エアコンの枠が強調表示されている。利用者がメニューを参照しながらキー入力部103の十字キーを操作すると(S10にてYES)、入力操作がインターフェイス205を通して制御部150に供給される。制御部150はキー入力に応じた表示情報を表示情報処理部207に供給する。強調される長方形の枠は、操作に応じて別の枠に移る。これらの制御は、制御部150がキー入力部103の入力によって作成された表示情報を、表示情報処理部207へ供給することで行われる。LCD102上でエアコンの枠が強調された状態で入力部の決定キーが操作されると(S11にてYES)、制御部150は送信情報を作成して送信信号作成部214に供給する。送信信号作成部214は、制御部150からの送信情報をゲートウェイ装置106へ送信するための送信信号に変換し、これを送信処理部213に供給する。送信処理部213はこれに供給された送信信号を変調したり増幅するなどの処理により、実際に送信する形式の送信信号を形成して、これを共用器210、通信アンテナ101を通じてゲートウェイ装置106に対して無線送信する(S12)。ゲートウェイ装置106に送信情報を送信する場合には、後述するような利用者から入力されるユーザIDと遠隔制御装置104がROM201に記憶している制御機器IDとを送信情報に含めて送信が行われる。ゲートウェイ装置106は、これらのIDにより、どの利用者がどの遠隔制御装置104を操作しているのか識別できる。この場合、制御部150はゲートウェイ装置106にエアコンアプリケーションが選択されたという情報を送信する(S12)。
【0159】
[ゲートウェイ装置106の動作]
S50〜S52の処理を経て、遠隔制御装置104から制御機器IDとユーザIDを受信すると(S53にてYES)、制御部113は利用可能なアプリケーションを選択する。アプリケーションはデータベースを参照することによって選択される。制御部113はアプリケーションを操作するためのアプリケーション情報を遠隔制御装置104へ送信する(S54)。
【0160】
<エアコン111を操作する場合の動作>
図5、図9、図10、図20および図21を参照して、利用者によるエアコンの操作についての動作を説明する。
【0161】
[遠隔制御装置104の動作]
エアコンアプリケーションを実行する、ゲートウェイ装置106のCPU800は、遠隔制御装置104からエアコンアプリケーションが選択されたという情報(本実施の形態において、この情報は操作情報の一種である。)を受信し(S53にてNO)、エアコンアプリケーションを操作するためのメニューを表わす情報を遠隔制御装置104に送信する(S55)。遠隔制御装置104のCPU200は表示情報を作成する(S20)。図20を参照して、ゲートウェイ装置106から受信した、エアコンアプリケーションを操作するための情報から、制御部150が表示情報を表示情報処理部207に供給することにより表示させたLCD102の表示画面の例を説明する。「運転モード」の文字の右側には「ボタン」が表示されている。このときの「ボタン」は「冷房」と記されている。この「ボタン」は太枠表示されている。このことは、このボタンが選択されていることを示す。このときキー入力部103の十字キーを左右方向に操作することで、利用者は「冷房」「暖房」「除湿」など運転モードが選択できる。「設定温度」の文字の右側にも同様の「ボタン」が表示されている。利用者は十字キーを上下方向に操作をすることで「ボタン」を選択できる。利用者は十字キーを左右方向に操作することで設定温度を1℃づつ設定することができる。「送信」と表示された「ボタン」が選択されているときにキー入力部103の決定キーが操作されると(S11にてYES)、CPU200は命令情報をゲートウェイ装置106に送信する(S12)。
【0162】
LCD102の表示画面の上部枠内にはゲートウェイ装置106から送られてきた情報が表示されている。エアコン111の温度センサーが15℃と検知していることが示されている。エアコン111は冷房運転中であることが示されている。設定温度は10℃であることが示されている。表示画面の左下にある時刻表示枠604は、ゲートウェイ装置106がエアコンアプリケーションを操作するための情報を作成したときの時刻(10時11分30秒)を表している。このような時刻を確認できると、直接エアコン111を目視できないほど隔てられた所からでも、利用者はエアコン111の動作状態を確認することが可能となる。このような表示を実現するための動作は後述する。
【0163】
[ゲートウェイ装置106の動作]
(通信アダプタ108に制御情報を送信する場合)
遠隔制御装置104において、たとえば図20のようにLCD102に表示されていた場合、遠隔制御装置104の動作説明で説明したように十字キーを操作して「送信」と表示された「ボタン」を選択して決定キーを操作すると(S11にてYES)、遠隔制御装置104からゲートウェイ装置106に情報が送信される(S12)。前述のように遠隔制御装置104からの受信情報は常にユーザIDと制御機器IDとを含む。命令情報を受信した(S57にてYES)、エアコンアプリケーションを実行する制御部113は、フラッシュメモリ803に記憶されたユーザ認証データベースを検索する。制御部113のCPU800は、その検索によって命令情報に含まれたユーザIDがエアコンアプリケーションを利用可能な利用者のユーザIDとして登録されていることを確認する(S58にてYES)。そのことが確認されると、CPU800は、命令情報に含まれる操作情報から、エアコン111を制御するための制御情報を作成する(S59)。この場合、受信した情報がエアコン111の設定温度を1℃上げる旨を表わす制御情報であるとする。CPU800は、エアコン111に制御情報を送信する場合にも、予め情報処理をおこなう。その情報処理によって、制御情報の内容は、エアコン111の動作そのものか、それに近い内容となる。このように予め情報処理を行なうことで、エアコン111などの機器に高度な制御システムを搭載しなくても、高度な制御が可能となる。制御情報が作成されると、CPU800は、作成された制御情報が、エアコン111に送信すべき情報か否かを判断する(S60)。エアコン111に送信すべき情報であると判断した場合(S60にてYES)、CPU800は、制御情報を送信信号作成部809へ供給する(S61)。
【0164】
(通信アダプタ108に制御情報を送信しない場合)
受信したユーザIDがエアコンアプリケーションを利用可能な利用者のユーザIDとして登録されていることを確認する(S58にてYES)。そのことが確認されると、CPU800は、受信情報に含まれる操作情報から、エアコン111を制御するための制御情報を作成する(S59)。CPU800は、受信した情報がどの制御情報に対応するものかを、検索によって識別する。制御情報が識別されると、CPU800は、その制御情報に対応した情報処理を行なう。この場合、受信した情報がエアコン111の累積的な電力消費量を提示するような要求を表わす制御情報であるとする。本実施の形態において、エアコンアプリケーションを用いると、エアコンの累積的な電力消費量を提示できる。エアコン111は瞬時の電力消費量を測定できる。エアコンアプリケーションを実行するCPU800は、定期的にエアコン本体に電力消費量を測定させている。CPU800は、その結果を受信している。その結果を表わすデータはフラッシュメモリ803に記憶されている。CPU800は、フラッシュメモリ803から定期的に記憶しておいた電力消費量を取り出し、総和を計算することで要求にこたえることが可能である。制御情報が作成されると、CPU800は、作成された制御情報が、エアコン111に送信すべき情報か否かを判断する(S60)。エアコン111に送信すべき情報でないと判断した場合(S60にてNO)、CPU800は、制御の結果を表わす表示情報を作成する(S62)。その表示情報は、利用者に応じてカスタマイズされている。その表示情報は、エアコンのアプリケーションの利用者カスタマイズデータベースに含まれる情報に基づいてカスタマイズされる。CPU800は、遠隔制御装置104のスペックに応じて、表示情報をさらにカスタマイズする。スペックを表わす情報は、遠隔制御装置データベースに含まれている。この情報は、受信した制御機器IDを基に遠隔制御装置データベースを検索することで抽出される。CPU800は、カスタマイズされた表示情報から送信情報を作成する。
【0165】
(通信アダプタ108から受信した情報を送信する場合)
図20に示す表示を実現するための動作について説明する。これは、ゲートウェイ装置106が通信アダプタ108から情報を受信することにより可能となる。通信アダプタ108から情報を受信し(S64にてYES)、その情報がイベント情報ではないと判断した場合(S65にてNO)、CPU800は、その情報がどの制御情報なのか識別する。本実施の形態の場合、その情報はエアコン111から送信された、その時点の設定を表わす設定情報である。CPU800は、送信先のユーザIDおよび制御機器IDを抽出する。CPU800は、フラッシュメモリ803に記憶するエアコン111用の利用者カスタマイズデータベースをユーザIDで検索する。CPU800は、設定情報から利用者に応じた表示情報を作成する。CPU800は、遠隔制御装置データベースを制御機器IDで検索する。CPU800は、表示情報を送信信号作成部809へ供給する(S67)。表示情報は、送信先の遠隔制御装置104の性能に合わせて加工される。この情報を遠隔制御装置104が受信することにより、前述した図20のような表示が可能となる。図20のほか、送信先に応じて別の画面を表示させることもできる。図21を参照して、遠隔制御装置104に送信された送信情報を基に、LCD102に表示された表示画面の別の例を説明する。
【0166】
[通信アダプタ108の動作]
次に、ゲートウェイ装置106から受信したデータをエアコン111へシリアル信号として送信する場合の通信アダプタ108の動作を説明する。
【0167】
CPU900は、受信処理部906から無線信号を受信すると(S68にてYES)、その無線信号を復調することにより、データを作成する。CPU900は、データに、シリアル番号を付ける。こうすることで受信したデータを古い順または新しい順にアクセス可能とする。CPU900は、シリアル番号が付いたデータをRAM902に記憶させる(S69)。CPU900は、RAM902にシリアル番号が付いたデータがあると(S70にてYES)、そのデータを信号化する。CPU900は、信号化したデータを送信する(S71)。エアコン111は、そのデータに基づいて動作する。
【0168】
<イベントを収集・管理する場合の動作>
図8、図12、図15、図16、図19、図20および図22を参照して、利用者によるエアコンの操作についての動作を説明する。
【0169】
[通信アダプタ108の動作]
次に、エアコン111がデータをゲートウェイ装置106へ信号として送信する場合の通信アダプタ108の動作を説明する。
【0170】
内部情報が変化したときやゲートウェイ装置106から要求があったとき、エアコン111はエアコンアプリケーションの制御に応じてゲートウェイ装置106にイベント情報を通知する。内部情報が変化したときとは、たとえばエアコン111の電源がオンされたことである。エアコン111はシリアル信号を用いてイベント情報を通知する。エアコン111からのシリアル信号は、インターフェイス912を通じて受信処理部911に供給される(S72)。CPU900は、供給されたデータをRAM902に記憶させる。CPU900は、記憶する受信情報にシリアル番号を対応させる(S73)。こうすることで受信したデータを古い順または新しい順にアクセス可能とする。
【0171】
RAM902に受信情報が記憶されていると(S74にてYES)、CPU900は、これらの古い情報から順にアクセスする。CPU900は、アクセスした受信情報に基づいてゲートウェイ装置106へ送信するための送信情報を作成する。送信情報は、送信信号作成部904に供給される。送信信号作成部904は、CPU900からの送信情報をゲートウェイ装置106へ送信するための送信信号に変換する。送信信号作成部904は、送信信号を送信処理部905に供給する。送信処理部905は、送信信号を変調したり増幅したりするなどの処理によって、実際に送信する形式の信号を形成する。送信処理部905は、形成した信号を共用器907およびアンテナ109を通じてゲートウェイ装置106に対して無線送信する(S75)。
【0172】
[ゲートウェイ装置106の動作]
(エアコンアプリケーションの場合)
以下、通信アダプタ108から情報を受信した場合の、エアコン111用のエアコンアプリケーションを用いたCPU800の処理を説明する。
【0173】
通信アダプタ108からの受信情報を受けると(S64にてYES)、CPU800は受信情報がイベント情報か否かを判断する(S65)。イベント情報と判断した場合(S65にてYES)、CPU800はRAM802に記憶されたユーザ認証データベースから、エアコンアプリケーションを利用可能なユーザIDを検索する。制御部113は、送信する必要のある遠隔制御装置104用にのみイベント情報を作成する。送信すべき遠隔制御装置104の制御装置IDあるいはユーザIDは、アプリケーションのデータベースを検索して特定する。CPU800はRAM802に記憶された利用者アクセスデータベースから、ユーザIDおよび制御機器IDを検索する。現在ゲートウェイ装置106にアクセス中であってエアコンアプリケーションが利用可能な利用者のユーザIDと、操作している遠隔制御装置104の制御機器IDとがすべて抽出される。CPU800はこれら制御機器IDを持つ遠隔制御装置104宛にそれぞれイベント情報を作成する。CPU800は作成したイベント情報を送信信号作成部809に供給する(S66)。この時CPU800はフラッシュメモリ803に記憶するエアコン111用の利用者カスタマイズデータベースを検索する。CPU800は利用者に応じた表示情報を作成する。CPU800は遠隔制御装置データベースを検索する。CPU800は、送信先の遠隔制御装置104の性能に合わせて表示情報を加工することにより、イベント情報を表わす表示情報を作成する。
【0174】
(ニュースアプリケーションの場合)
制御部113は、実行する各アプリケーションのアルゴリズムに基づいて、イベント情報を遠隔制御装置104に送信する場合がある。たとえばニュースアプリケーションを実行する制御部113は、最新のニュースを受信するとイベント情報を利用者が操作している遠隔制御装置104に送信する。この動作は、利用者にそのニュースを知らせるためである。ニュースアプリケーションとは、電話回線を通してインターネットのニュースを提供するサービスプロバイダーと通信を行うために、制御部113によって実行されるアプリケーションである。
【0175】
ニュースアプリケーションを実行する制御部113は、ニュースアプリケーションのアプリケーションIDを基にフラッシュメモリ803に記憶されたユーザ認証データベース検索し、利用可能なユーザIDを抽出する。そしてこのユーザIDを基に利用者アクセスデータベースを検索し、制御機器IDを抽出する。こうしてニュースアプリケーションは、アプリケーションを利用可能な利用者が操作している遠隔制御装置104の制御機器IDを抽出する。制御部113は、この制御機器IDを基にイベント情報を作成する。制御部113は、送信信号作成部へ供給する。
【0176】
[遠隔制御装置104の動作]
ゲートウェイ装置106の上で実行されている各アプリケーションに基づいて、遠隔制御装置104にはイベント情報が送信される(S17)。遠隔制御装置104がこのイベント情報を受信すると(S18にてYES)、制御部150はRAM202にイベント情報を記憶させる(S19)。本実施の形態の場合、遠隔制御装置104は、エアコンアプリケーションに基づき、10時10分にイベント情報「部屋の温度が設定温度15℃になりました」を、メールアプリに基づき、10時3分にイベント情報「お父さんからメールです」を、洗濯機アプリケーションに基づき、9時56分にイベント情報「すすぎ中あと10分で終わります」を、XXXニュースアプリに基づき、9時30分に最新ニュースがあることを示すイベント情報「XXXニュース」を受けた。
【0177】
<イベント情報を表示させる場合の動作>
[遠隔制御装置104の動作]
たとえば図19において、利用者がキー入力部103の操作によりイベントの名前が表示された長方形の枠を選択し(S10)、決定キーを操作すると(S11にてYES)、制御部150はRAM202が記憶するイベント情報から表示情報を作成する(S16)。図22を参照して、この表示情報がLCD102に表示された場合の例を示す。上述のイベント情報が表示されている。
【0178】
[ゲートウェイ装置106の動作]
CPU800は、エアコン111に接続された通信アダプタ108と無線通信を行う。これがイベント情報の要求処理である。CPU800は、通信アダプタ108から、エアコン111の動作状態およびセンサー測定値を表わす情報を受信する(S64)。これらの値が、イベント情報である。CPU800は、イベント情報を送信信号作成部809に供給する(S66)。このときのイベント情報には、エアコン111から情報を受信した時刻を表わす情報が含まれている。これにより、図20に示すようにエアコンデータ受信時刻をLCD102に表示できるようにする。
【0179】
以上のようにして、次のような効果を有する通信システム100を提供することができる。
【0180】
<遠隔制御、制御の確認>
このように、利用者はエアコンから遠く隔てられたところからでも無線通信でゲートウェイ装置を経由することでエアコンを制御することができるようになり、また同時にエアコン本体からの情報を遠隔制御装置で受けることでエアコンの動作状況を把握することが可能となる。
【0181】
あるいは、ゲートウェイ装置の制御部で実行されているアプリケーションソフトとして電話回線112を通してインターネットに接続し最新のニュース情報を入手するアプリケーションソフトがあった場合、このアプリケーションは最新のニュースを取得したときに遠隔制御装置にイベント情報を送信し利用者に最新ニュースを提供することができる。
【0182】
さらに、利用者はゲートウェイ装置によって実行されるアプリケーションを操作することが可能となる。そして、エアコンなどの機器を操作するアプリケーションを操作することで、それらの機器を操作することが可能となる。
【0183】
あるいは、複数の機器をそれぞれ遠隔で制御する場合、機器それぞれに付属する遠隔制御リモコンを用いる必要がなくなる。これにより、リモコンの所在の管理が容易になる。さらに、機器を制御したいときに制御するために、利用者は1つのリモコンを持ち歩けばよい。
【0184】
<IDによる制限>
またゲートウェイ装置では利用者のIDと遠隔制御装置のIDとアプリケーションソフトを管理することで利用者に応じて利用可能なアプリケーションを提供できる。たとえば子供部屋に複数の機器があってゲートウェイ装置と通信アダプタを通して無線通信していた場合、子供部屋の機器は子供のIDを持つ利用者にのみ利用を許可することも可能である。
【0185】
<アダプタとアプリケーションによる低コスト化>
さらに、機器にはゲートウェイ装置と通信するためにプロトコル変換をするだけの処理の軽量な通信アダプタを用い、ゲートウェイ装置で実行されるアプリケーションソフトから制御信号を送信するために、アプリケーションソフトでは複雑な機器制御を行うことが可能となる。たとえばエアコンを操作するアプリケーションはエアコンから消費電力情報を取得し記憶しておくことで時系列的にどれだけの電力が使われたかを計算することができ、これを利用者に示すことができる。
【0186】
あるいは、ソフトウェアを別のソフトウェアと入れ替えることで容易に利用者の所望の機器制御が可能となる。たとえば、複雑な制御を必要としない利用者は簡単な制御情報のみを有するエアコンアプリケーションを用いてエアコンを制御することが可能である。
【0187】
あるいは、複数種類の表示情報を有したり、表示情報をカスタマ可能なソフトウェアであれば、利用者は好みの表示情報を選択したりカスタマイズしたりすることが可能である。
【0188】
あるいは複数の機器を統合して制御するアプリケーションをゲートウェイ装置上で実行し利用することも可能である。たとえば宅内の複数のエアコン、ヒーター、換気扇などが本実施の形態に係るエアコンのように通信アダプタを通じてゲートウェイ装置と通信できる場合、これらの機器を統合するアプリケーションを用いることで宅内の空調を統合的に管理することが容易に可能となる。
【0189】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0190】
101 通信アンテナ、102 LCD、103,806,913 キー入力部、104 遠隔制御装置、105 第1アンテナ、106 ゲートウェイ装置、107 第2アンテナ、108 通信アダプタ、109 アンテナ、110 連結端子、111 エアコン、112 電話回線、113,140,150 制御部、114 第1ブロック、116 第2ブロック、118 第3ブロック、120 第4ブロック、121 テレビ、200,800,900 CPU、201,801,901 ROM、202,802,902 RAM、203,803 フラッシュメモリ、204,804,903 CPUバス、205,805,808,912,914 インターフェイス、207 表示情報処理部、210,812,817,907 共用器、211,811,816,906,911 受信処理部、212 デコード部、213,810,815,905,910 送信処理部、214,809,814,904,909 送信信号作成部、604 時刻表示枠、807 通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器に対する命令情報から当該家電機器を制御する制御情報を生成することにより当該家電機器を制御するアプリケーションを記憶する中継装置と無線通信を行う、遠隔制御装置であって、
前記遠隔制御装置で操作可能な前記アプリケーションのアプリケーションメニュー情報を前記中継装置から受信するアプリケーションメニュー情報受信手段と、
画像を表示する表示部と、
前記アプリケーションメニュー情報を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段が前記表示部に表示させた前記アプリケーションメニュー情報から所望のアプリケーションメニュー情報を選択する選択手段と、
該選択されたアプリケーションメニュー情報を前記中継装置に送信するアプリケーションメニュー情報送信手段と、
該選択されたアプリケーションメニュー情報に対応し、前記アプリケーションを操作するためのアプリケーション操作情報を前記中継装置から受信するアプリケーション操作情報受信手段と、
前記アプリケーションメニュー情報より操作可能な家電機器で発生したイベントを通知するためのイベント情報を受信するイベント情報受信手段と、
受信した前記イベント情報を格納するためのイベント情報記憶手段と、を備え、
前記表示制御手段は、ユーザが所望の操作を決定するための前記アプリケーション操作情報に基づいた操作画面と、前記イベント情報記憶手段に格納された前記イベント情報とを、前記表示部に表示させる、遠隔制御装置。
【請求項2】
前記イベント情報記憶手段は、受信した前記イベント情報を時刻情報と関連付けて格納し、
前記表示制御手段は、前記イベント情報記憶手段に格納された前記イベント情報を前記イベント情報と時刻情報とを関連付けて、前記表示部に表示させる、請求項1に記載の遠隔制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−182852(P2012−182852A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−142911(P2012−142911)
【出願日】平成24年6月26日(2012.6.26)
【分割の表示】特願2011−208826(P2011−208826)の分割
【原出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】