説明

遠隔医療システムおよびこれに用いる端末装置

【課題】本発明は通信ネットワークに対し多大な負荷をかけることなく、遠隔地
に居る被検体の生体情報を長時間にわたって計測して診断することが可能な遠隔
医療システムを提供することを目的とする。
【解決手段】生体情報診断装置1により計測された生体情報に基づく診断が、端
末装置2による第1の診断と、生体情報診断装置5による第2の診断とに段階化
され、その大半は第1の診断に費やされるので、通信ネットワーク3に対し多大
な負荷をかけることなく、被検体の生体情報を長時間にわたって計測し遠隔地に
おいてこれを診断することが可能となる。また、生体情報計測機器1の機種又は
OSの変更等に応じた最新のプログラムが通信ネットワーク3を介してダウンロ
ードされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば家庭等の遠隔地における生体情報計測に応じて医療サービスを提供す
るいわゆるオンデマンド型の遠隔医療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
このような遠隔医療システムの従来例としては、特開平7−287733号公報記載の
生体情報取得可能電子カルテシステム、特開平8−38435号公報記載の在宅健康管理
システムがある。
【0003】
生体情報取得可能電子カルテシステムは、生体情報取得手段を備えた電子カルテに関し
、電子カルテと血圧計等の生体情報取得手段及び画像情報取得手段を公衆電話回線等を用
いて接続することで、遠隔地にいる患者の血圧等の生体情報及び患者の画像情報を直接電
子カルテに取り込み、生体情報をグラフ化することで患者の状態を一目で把握するもので
ある。また、在宅健康管理システムは、診断結果を任意の場所で迅速に得ることができる
とともに、各患者のデータを集中管理し、診断の合理化を図っている。
【0004】
このような生体情報取得可能電子カルテシステム及び在宅健康管理システムには次のよ
うな問題点がある。まず、生体情報取得可能電子カルテシステムにおいては、公衆電話回
線、CATV回線、ISDN回線、無線、移動無線等を利用して生体情報をリアルタイム
に伝送しているが、生体情報等の時系列データをリアルタイムに伝送する場合、送信した
データと、受信側において実際に受信されるデータとが異なる場合があり、これにより時
間軸方向が正しく再生できないという問題がある。これは、データ量や回線の使用状況、
あるいは転送経路によっては、通信速度が一定に保たれる保証が得られないからである。
このような問題は、例えば音声伝送のためにリアルタイム性を必要とするインターネット
フォンやインターネット会議システムなどにおいても発生しており、通信速度に応じて圧
縮率を変えてデータを転送したり、データのみをUDPを使って転送するなどして問題の
影響を少なくしている。UDP伝送の場合、TCP/IPを利用した場合に比べてデータ
の信頼性が劣るが、高い伝送速度を期待できる。音声伝送などの場合には多少データ量が
落ちても実用上問題にはならない。しかしながら、生体情報を連続して転送する場合には
、UDP伝送時のデー夕損失や圧縮によるデータ損失は、誤診につながる可能性がある。
データをバッファリングして再生することにより、このような問題の影響を少なくする方
式もあるが、問題を完全に解決するものではない。
【0005】
次に、在宅健康管理システムにおいては、あらかじめ一定時間だけ生体情報を記録し、
その記録したデータを送信するようにしている。これにより、上記問題を解決することが
可能であるが、長時間の計測には向かない。例えば無呼吸症などの場合、就寝中のデータ
を計測する必要があり、その間のデータを全て記憶することはコストの観点からも現実的
はない。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開平8−38435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は下記の遠隔医療システムを提供することを目的とする。
【0007】
(1) 通信ネットワークに対し多大な負荷をかけることなく、遠隔地に居る被検体の生
体情報を長時間にわたって計測して診断することが可能な遠隔医療システム。
【0008】
(2) 端末装置のシステム更新及び保守作業が容易且つ低コストで実現可能な遠隔医療
システム。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に係る遠隔医療システムは、被検体の生体情報を計測する生体情報計
測装置、及び計測された生体情報における異常値を検出するための第1の診断手段を備え
る、医療施設外の遠隔地に設置可能な端末装置と、この端末装置における前記第1の診断
手段にて検出された異常値を含む生体情報に制限された情報を受け、該情報を医師による
診断に供すべく提示する第2の診断手段を含む生体情報診断装置と、この生体情報診断装
置と前記端末装置とを相互に接続する通信ネットワークと、を具備することを特徴とする
遠隔医療システムである。
【0010】
本発明の請求項7に係る端末装置は、被検体の生体情報を計測するための生体情報計測
装置を備えるとともに医療施設外の遠隔地に設置可能であり、通信ネットワークを介して
前記医療施設と接続され診断に供する遠隔医療に用いる端末装置において、前記生体情報
計測装置にて計測された生体情報における異常値を検出し、かつ前記通信ネットワークを
介して出力することで前記医療施設における診断に供するための第1の診断手段を具備す
ることを特徴とする端末装置である。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本発明によれば、以下の遠隔医療システムを提供できる。
【0012】
(1) 通信ネットワークに対し多大な負荷をかけることなく、遠隔地に居る被検体の生
体情報を長時間にわたって計測して診断することが可能な遠隔医療システム。
【0013】
(2) 端末装置のシステム更新及び保守作業が容易且つ低コストで実現可能な遠隔医療
システム。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の第1実施形態に係る遠隔医療システムの概略構成を示すブロック図であ
る。図1に示される本実施形態の遠隔医療システムは、生体情報計測装置1が接続される
端末装置2と、複数の生体情報診断装置5〜7と、中央処理装置4とが通信ネットワーク
3を介して相互に接続されて構成されている。
【0016】
端末装置2は医療施設外の遠隔地、例えば家庭内に設置される。図1においては、通信
ネットワーク3に対して1台の端末装置が接続される場合が示されているが、より具体的
なシステムにおいては、被検体数に応じて複数台接続される。この端末装置2は、生体情
報計測装置1により得られた生体情報データに基づいて第1の診断を行ない、その診断結
果を中央処理装置4に送信する第1の診断手段を有している。生体情報計測装置1は被検
体(図示しない)の生体情報を計測し、その計測結果を生体情報データとして端末装置2
に対して出力する例えば血圧計、又は心電計、又は血中酸素濃度計である。また、ここで
いう第1の診断とは、例えば生体情報データの値が所定の閾値を超えたか否かを自動判定
することを含む。
【0017】
中央処理装置4は、端末装置2の第1の診断手段から送られてきた第1の診断結果を受
信して処理することにより、該第1の診断結果を診断可能な生体情報診断装置を複数の生
体情報診断装置5〜7のなかから選択するとともに、選択された生体情報診断装置に対し
て該第1の診断結果を送信する第1の診断結果処理手段を有している。
【0018】
生体情報診断装置は、例えば医療施設内において担当医師毎に複数台設置される。同図
では生体情報診断装置5,6,7の3台が担当医師A,B,Cのために設置される場合が
示されている。生体情報診断装置5〜7は、それぞれ、中央処理装置4から送られてきた
第1の診断結果に基づいて第2の診断を行ない、その診断結果を中央処理装置4に送信す
る第2の診断手段を有している。ここでいう第2の診断とは、より具体的には、第1の診
断結果に基づき担当医が医学的な判断を下すために、第1の診断結果を例えば読影モニタ
画面等に出力する処理を含む。
【0019】
また、中央処理装置4は、第1の診断結果処理手段に加えて、生体情報診断装置5〜7
の第2の診断手段から送られてきた第2の診断結果を受信して処理することにより、該第
2の診断結果を診断元の端末装置2に送信する第2の診断結果処理手段を有している。
【0020】
図1に示される生体情報計測機器1、端末装置2、中央処理装置4、生体情報診断装置
5〜7は、いずれもコンピュータ及びコンピュータ制御の電子機器から構成されている。
コンピュータとしては種々のものが知られているが、タワー型若しくはデスクトップ型若
しくはノート型のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、大型コンピュータなど
が挙げられる。ちなみに端末装置2はインターネット端末と同等の機能を有する小型の家
庭用ゲーム機器により構成しても良い。
【0021】
本実施形態の通信ネットワーク3は、公衆電話回線、ISDN回線、有線又は無線のロ
ーカルエリアネットワーク(LAN)回線、衛星通信回線、CATV回線等、種々の通信
回線から構成される。例えば本実施形態においては、公衆電話回線を経由して接続される
インターネットを利用して通信ネットワーク3が構成されている。さらに本実施形態は、
WWW(World Wide Web)を用いてインターネット上に構築される分散デ
ータベースシステムを有している。WWWはクライアント/サーバー型の応用ソフトウェ
アであって、マルチメディアに対応し、インターネット上の情報を統一的に扱うことがで
きる。
【0022】
図2は端末装置2の概略構成を示すブロック図である。
【0023】
端末装置2は、プログラム(クライアント側)200によって生体情報計測機器1を制
御する機器制御部200を有している。プログラム200は、データ取得部202、デー
タ検査部203、異常データ送信部204、診断結果受信部205、診断結果表示部20
6、データ記録部207、状態通知部208、警告発信部209から成る。
【0024】
このプログラム201は、生体情報計測機器1を制御することにより被検体からの生体
情報を収集し、これにより得られた被検体の生体情報データに基づいて自動診断(第1の
診断)を行い、この診断により異常が発見された場合は、その生体情報データ及び異常で
ある旨が記載された診断結果を中央処理装置4に送信する。また、生体情報計測機器1に
よる計測終了の後、上記自動診断の結果又は中央処理装置4を介して送られてきた生体情
報診断装置5〜7からの診断結果及び指示内容を受信して表示する。またプログラム20
1は、インターネット上に構築されるアプリケーションとしてのHTML(HyperText Ma
rkup Language )若しくはJAVA(登録商標)アプレット又はOCX(拡張カスタムコ
ントロール)が適宜組み合わされたクライアント側のプログラムとして記述され、そのプ
ログラムファイルは、中央処理装置4のWWWサーバーのホームページから検索可能であ
るとともに、通信ネットワーク3を経由して通信部214およびプログラム受信部217
によりダウンロードされる。このプログラム201は、中央処理装置4に設けられるサー
バー側プログラム、すなわち生体情報管理デーモンとの間でリアルタイム通信、より具体
的にはソケット・インターフェースを介したソケット通信を行なう。
【0025】
プログラム受信部217は、中央処理装置4のWWWサーバーのホームページから端末
装置2及び生体情報計測機器1の構成に応じた所要のプログラム201を選択的に受信す
るためのWWWブラウザからなる。
【0026】
また端末装置2には、生体情報計測機器1から取得した生体情報データを記憶するデー
タ記憶部210、診断情報や医師からの指示内容等、被検体に対して発せられるテキスト
又はグラフィック情報を表示する表示部211、診断結果に応じて被検体に対し警告を発
する警告発生部212、データ入力部215から制御部216を介して入力された被検体
からの指示等により、プログラム受信部217により受信されたプログラム201を実行
するプログラム実行部213、被検体からの当該システムに対して与えられるテキスト情
報等を入力するための例えばキーボード又はマウスからなるデータ入力部215、通信ネ
ットワーク(ここでは公衆電話回線からダイヤルアップ等で接続するインターネット)3
を介してプログラムやデータ等の送受信を行うための例えばモデムからなる通信部214
が設けられている。
【0027】
図3は中央処理装置4の概略構成を示すブロック図である。中央処理装置4は、生体情
報計測機器1及び端末装置2の機種又はOS(オペレーティング・システム)毎に用意さ
れた上述のプログラム201を記憶するプログラム記憶部400と、端末装置2のWWW
ブラウザ(プログラム受信部217)からの要求に応じて所要のプログラム201を送信
するプログラム送信部401とを有している。プログラム記憶部400は、例えば磁気デ
ィスク装置(HDD)又は光磁気ディスク装置(MO)などの補助記憶装置からなる。プ
ログラム送信部401は、例えばHTTPに係る処理を担うサーバ側プログラム(HTT
Pデーモン)からなる。
【0028】
また、端末装置2から送信された生体情報データ及び異常内容が記載された第1の診断
結果を受信する第1データ受信部403と、生体情報診断装置5〜7の何れかの装置から
通信ネットワーク3を経由して送信された診断結果(第2の診断結果)及び指示内容を通
信部402を介して受信する第2データ受信部405と、第1及び第2データ受信部40
3及び405により受信した生体情報データ及び診断結果(第1及び第2の診断結果)を
記憶するデータ記憶部404とを有している。上記第1データ受信部403は、より具体
的には端末装置2のプログラム201との間でリアルタイム通信(ソケット通信)を実現
するサーバー側プログラム(生体管理デーモン)である。
【0029】
また、端末装置2からの計測終了通知を受けた時点までに同装置2から異常内容が記載
された第1の診断結果が報告されたか否かを、データ記憶部404の記憶内容を処理する
ことにより判定し、異常が報告された場合には、当該第1の診断結果(及びこれに関連す
る生体情報データ)を診断可能な生体情報診断装置を複数の生体情報診断装置5〜7のな
かから選択するとともに、選択された生体情報診断装置に対して上記診断結果を即時に送
信する第1の診断結果処理手段としての第1データ送信部406を有している。
【0030】
また、データ記憶部404の記憶内容(第2データ受信部405による受信内容)に基
づき、生体情報診断装置5〜7から異常が報告されていなければ、その旨を生体情報デー
タの送信元である端末装置2に対し通信ネットワーク3を介して送信し、異常が報告され
ている場合にはデータ記憶部404に記憶されている第2の診断結果及び指示内容を、同
様に送信元の端末装置2に送信する第2の診断結果処理手段としての第2データ送信部4
07を有している。
【0031】
また、上記データ記憶部404に格納された第2の診断結果(端末装置2からの第1の
診断結果でも良い)に基づき、図示しない緊急連絡先に対して通信ネットワーク3を経由
して緊急連絡を行なう緊急連絡部408を有している。データ記憶部404は、端末装置
2から事前にアップロードされた例えば電話番号などの緊急連絡先情報を記憶保持するも
のとなっている。緊急連絡部408は、より具体的には、電子メールシステムを利用して
構成される。
【0032】
図4は生体情報診断装置5(〜7)の概略構成を示すブロック図である。
【0033】
生体情報診断装置5は、中央処理装置4の第1データ送信部406から送信された生体
情報データ及び異常内容を示す第1の診断結果を受信するデータ受信部501と、受信し
たデータを担当医師等の診断(第2の診断)に供するための例えば読影モニタ等及び診断
結果入力手段等からなる診断部502と、この診断部502における第2の診断結果及び
医師から被検体に対して与えられる指示内容を通信ネットワーク3を介して中央処理装置
4に送信するデータ送信部503と、通信ネットワーク3に対して接続される例えばモデ
ムからなる通信部500とを有している。
【0034】
以上のように構成された本実施形態に係る遠隔医療システムの動作を説明する。図5は
当該システムの概略的な動作を説明するためのシーケンスチャートである。
【0035】
まず、端末装置2においてWWWブラウザが起動され、このブラウザを介して、WWW
サーバーである中央処理装置4に対して検査開始要求がなされる。開始要求がなされると
、生体情報計測機器1による計測が実際に行われる前に、端末装置2において実行される
生体情報計測プログラムのダウンロードが行われる。これは、中央処理装置4から送られ
てきた生体情報機器リストのなかから所要の生体情報計測機器を選択するとともに、端末
装置2のマシン情報、OSなどを指定して行われる。これにより、HTMLファイル及び
Java(登録商標)アプレット等からなる生体情報計測プログラムが中央処理装置4か
ら端末装置2にダウンロードされる。当該プログラムがダウンロードされた後、端末装置
2から中央処置装置4に対して通信回線確立要求がなされ、計測が開始される。なお、こ
こで確立された通信回線は、計測が終了された後に開放される。
【0036】
ここで、端末装置2の具体的な動作を説明する。図6は、端末装置2にダウンロードさ
れた生体情報計測プログラムのフローチャートである。
【0037】
まずステップS1において、データ収集開始の判定が行われる。収集が開始されると、
ステップS2において、計測開始通知が中央処理装置4に対して送出されると共に、生体
情報計測機器1の制御に基づく計測が開始される。続いてステップS3において、生体情
報計測機器1から生体情報が読み出される。ステップS4においては、ステップS3で読
み出された生体情報に基づいて異常パターンのチェックが行われる。次にステップS5に
おいて、異常パターンのチェック結果がYES、すなわち生体情報に異常パターンが検出
された場合には、ステップS6の処理を実行した後にステップS7に移行する。また、チ
ェック結果がNOの場合は直ちにステップS7に移行する。ステップS6においては、異
常パターンが検出された生体情報データ及び当該チェック結果(タイムスタンプを含む)
が、中央処理装置4に対して送られる。
【0038】
図5に示したように、端末装置2における生体情報の計測に並行して中央処理装置4及
び生体情報診断装置により第2次診断が行われる。第2次診断の結果次第では、緊急連絡
装置による緊急連絡が行われる。
【0039】
図6のフローチャートに説明を戻す。ステップS7において、データ収集終了の判定が
行われる。操作者により計測終了の指示が与えられた場合又は中央処理装置4により先に
送出した異常データの診断結果に基づく指示等が与えられた場合には、ステップS8に移
行して計測が終了される(計測終了通知)。一方、これらの指示が与えられない場合は、
ステップS3に移行し、ステップS3〜ステップS7の処理が繰り返され、遠隔地におけ
る長時間の継続的な診断が実現される。
【0040】
以上説明したように本実施形態の遠隔医療システムによれば、生体情報計測機器1によ
り計測された生体情報に基づく診断が、端末装置2による第1の診断と、生体情報診断装
置5による第2の診断とに段階化され、その大半は第1の診断に費やされるので、通信ネ
ットワーク3に対し多大な負荷をかけることなく、被検体の生体情報を長時間にわたって
計測し遠隔地においてこれを診断することが可能となる。
【0041】
また、生体情報計測機器1の機種又はOSの変更等に応じた最新のプログラムが通信ネ
ットワーク3を介してダウンロードされる構成となっており、端末装置2においてプログ
ラムを再インストールする作業が不要となるので、端末装置2のシステム更新及び保守作
業が容易且つ低コストで実現可能になる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、種々変形して実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遠隔医療システムの概略構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態の遠隔医療システムの端末装置2の概略構成を示すブロック図。
【図3】第1実施形態の遠隔医療システムの中央処理装置4の概略構成を示すブロック図。
【図4】第1実施形態の遠隔医療システムの生体情報診断装置5の概略構成を示すブロック図。
【図5】第1実施形態の遠隔医療システム全体の概略的な動作を説明するためのシーケンスチャート。
【図6】第1実施形態の遠隔医療システムの端末装置2にダウンロードされたプログラムのフローチャート。
【符号の説明】
【0044】
1…生体情報計測機器
2…端末装置
3…通信ネットワーク
4…中央処理装置
5〜7…生体情報診断装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の生体情報を計測する生体情報計測装置、及び計測された生体情報における異常値
を検出するための第1の診断手段を備える、医療施設外の遠隔地に設置可能な端末装置と

この端末装置における前記第1の診断手段にて検出された異常値を含む生体情報に制限
された情報を受け、該情報を医師による診断に供すべく提示する第2の診断手段を含む生
体情報診断装置と、
この生体情報診断装置と前記端末装置とを相互に接続する通信ネットワークと、
を具備することを特徴とする遠隔医療システム。
【請求項2】
前記端末装置は、緊急連絡先を設定する設定手段をさらに具備し、前記生体情報診断装置
は、前記端末装置において設定された緊急連絡先に対し、前記通信ネットワークを介して
緊急連絡を行なう緊急連絡手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の遠隔
医療システム。
【請求項3】
前記端末装置は、前記第1の診断手段による第1の診断結果又は前記生体情報診断装置か
ら送信された第2の診断結果に基づいて前記被検体に対する警告を発する警告発生手段を
さらに具備することを特徴とする請求項1に記載の遠隔医療システム。
【請求項4】
前記通信ネットワークは、公衆電話回線、又はISDN回線、又は有線若しくは無線のロ
ーカルエリアネットワーク回線、又は衛星通信回線、又はCATV回線から構成されるこ
とを特徴とする請求項1に記載の遠隔医療システム。
【請求項5】
前記生体情報計測装置は、血圧計又は心電計又は血中酸素濃度計からなることを特徴とす
る請求項1に記載の遠隔医療システム。
【請求項6】
前記生体情報診断装置を複数具備し、
前記端末装置から送られてきた前記情報を診断可能な生体情報診断装置を前記複数の生
体情報診断装置のなかから選択するとともに、選択された生体情報診断装置に対して該情
報を送信する第1の診断結果処理手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の遠隔
医療システム。
【請求項7】
被検体の生体情報を計測するための生体情報計測装置を備えるとともに医療施設外の遠隔
地に設置可能であり、通信ネットワークを介して前記医療施設と接続され診断に供する遠
隔医療に用いる端末装置において、
前記生体情報計測装置にて計測された生体情報における異常値を検出し、かつ前記通信
ネットワークを介して出力することで前記医療施設における診断に供するための第1の診
断手段を具備することを特徴とする遠隔医療に用いる端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−73065(P2007−73065A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−281549(P2006−281549)
【出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【分割の表示】特願平8−294036の分割
【原出願日】平成8年11月6日(1996.11.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】