説明

選択順序を変更可能な情報処理装置および制御方法

【課題】 使用環境に応じて画面レイアウトを変更する機能と、その画面レイアウトに応じて入力順序を自動制御する、情報処理装置を提供すること目的とする。
【解決手段】 配置要素に付与される属性情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、前記評価手段の結果から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は選択順序を変更可能な情報処理装置、制御方法、プログラムおよび記憶媒体に関する。さらに詳しくは、画面レイアウトを変更可能な情報処理装置、制御方法、プログラムおよび記憶媒体において、入力順序を決定する情報処理装置、制御方法、プログラムおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理装置の一例としての医用診断を目的としたX線撮影装置には、輝尽性蛍光体から画像信号を読み出す装置や、X線の強度に比例した電気信号に変換する平面検出器(FPD)を採用したデジタルX線撮影装置が使用されている。なお、FPDとはFlat Panel Detectorの略である。特に、FPDでは撮影直後に画像を確認できるようになったので、フィルムの現像や輝尽性蛍光体の読み出し処理を待たずに、撮影直後に失敗したかどうかがすぐに判断でき、撮影オーダーの実行が迅速に行えるようになった。つまり、ユーザである放射線技師にとって時間当たりの撮影効率が向上するようになった。
【0003】
一般にX線撮影装置は、画像の撮影作業とともに多数の情報をX線撮影装置で入力し、X線画像に付帯させる。例えば患者情報、X線撮影手技やX線撮影部位、X線撮影条件、画像処理条件を設定する必要があり、設定の簡便化が求められている。
【0004】
通常、X線撮影時にユーザが撮影装置に入力すべき情報や画面構成、入力順序は、X線撮影装置のメーカー毎に異なっている。特にX線撮影装置の入力画面では多数の入力項目があるため、既存のシステムにユーザが慣れていると、後から設置する他メーカーのX線撮影装置の画面設計によっては、使いにくさを感じてしまうという問題があった。
【0005】
そこで画面を構成するパーツ(入力項目や選択項目、ボタンなど)の配置を変更し、見た目の並びと入力順序を一致させるように設定する必要があった。ここで、入力順序を手動で設定する方法が特許文献1に、右側あるいは下側に進むよう自動的に順序付けられることが特許文献2や特許文献3に示唆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平08−287359号公報
【特許文献2】特開2000−056908号公報
【特許文献3】USP7263663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、手動で設定した場合、多数のパーツを有していると、非常に広範な設定が可能な反面で、設定に時間がかかることや、設定ミスをしてしまう可能性がある。また、右側あるいは下側に進むようにする場合には、パーツがどのような種類のものであるかが考慮されていなかった。そのため、パーツの配置によっては、例えば情報入力時には優先度が低くあってほしいパーツ(決定ボタンなど)が先に選択されてしまい、使いにくさを感じることがあるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題を鑑みてなされた発明であり、配置要素の属性を参照して配置要素の順序を決定することで、ユーザの操作の負担を軽減し、ユーザにとって使い易い情報処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明のその他の実施例によれば、表示内容情報に応じて属性情報に与えられる優先度を変化させることで、同じ画面構成に対してであっても、表示内容に応じた、適切な配置要素の順序を決定することを目的とする。
【0010】
また、本発明のその他の実施例によれば、表示内容に応じて基準点を変更することで、適切な配置要素の順序を簡易かつ適切に決定することを目的とする。
【0011】
また、本発明のその他の実施例によれば、X線の撮影目的に応じて変更を行うことで、医療関係者の負担を軽減し、病院の現場に即したX線撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明の情報処理装置は、配置要素に付与される属性情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、前記優先度から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、上記他の目的を達成するために本発明の情報処理装置は、配置要素に付与される属性情報と位置情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、前記優先度から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段と、前記判定手段で定められた順に前記配置要素を選択させる選択手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、上記他の目的を達成するために本発明の情報処理装置の、前記評価手段は、さらに表示内容情報に応じて前記属性情報に与える優先度を変化させることを特徴とする。
【0015】
また、上記他の目的を達成するために本発明の情報処理装置の、前記評価手段は、前記位置情報を用いて基準点からの距離が近いものほど高い優先度を与えることを特徴とする。
【0016】
また、上記他の目的を達成するために本発明の情報処理装置の、前記基準点の位置は表示内容情報に応じて変化することを特徴とする。
【0017】
また、上記他の目的を達成するために本発明の情報処理装置は、前記位置情報を変更するための入力指示を行う入力指示手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0018】
また、上記他の目的を達成するために本発明の情報処理装置は、前記入力指示手段の入力指示として診療科を入力し、前記診療科に応じて前記位置情報を変更する変更手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0019】
また、上記他の目的を達成するために本発明のX線撮影装置は、配置要素に付与される被写体情報、撮影部位情報、撮影条件情報、画像処理パラメータ情報のいずれかを持った属性情報と位置情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、前記評価手段の結果から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段と、前記判定手段で定められた順に前記配置要素を選択させる選択手段とを有し、前記評価手段は、撮影準備状態では被写体情報が高い優先度を持ち、撮影画面確認状態では画像処理パラメータ情報が高い優先度を持つことを特徴とする。
【0020】
また、上記他の目的を達成するために本発明のX線撮影装置は、X線の撮影目的に応じて前記属性情報と前記位置情報を変更する変更手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、配置要素の属性を参照して配置要素の順序を決定することで、ユーザの操作の負担を軽減し、ユーザにとって使い易い情報処理装置を提供することができる。
【0022】
また、本発明のその他の実施例によれば、表示内容情報に応じて属性情報に与えられる優先度を変化させることで、同じ画面構成に対してであっても、表示内容に応じた、適切な配置要素の順序を決定することができる。
【0023】
また、本発明のその他の実施例によれば、表示内容に応じて基準点を変更することで、適切な配置要素の順序を簡易かつ適切に決定することができる。
【0024】
また、本発明のその他の実施例によれば、診療科に応じて表示の変更を行うことで、医療関係者の負担を軽減した情報処理装置を提供することができる。
【0025】
また、本発明のその他の実施例によれば、撮影目的に応じて表示の変更を行うことで、医療関係者の負担を軽減し、病院の現場に即したX線撮影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】X線撮影システムのブロック図
【図2】X線撮影装置のブロック図
【図3】他のX線撮影装置の画面表示例を示す図
【図4】本件のX線撮影装置の既定画面表示例を示す図
【図5】本件のX線撮影装置カスタマイズ後の画面表示例を示す図
【図6】X線撮影装置画面のパーツを記憶するテーブル例を示す図
【図7】カスタマイズした画面のパーツを記憶するテーブル例を示す図
【図8】画面のパーツ並び替えている途中のテーブル例を示す図
【図9】カスタマイズした画面のパーツを順序付けた結果のテーブル例を示す図
【図10】パーツ間の移動順序を決定するフローチャート
【図11】パーツの座標テーブル例を示す図
【図12】本発明のX線撮影装置の制御フローチャート
【図13】サブ画面の構成例を示す図
【図14】サブ画面の座標テーブルとパーツの座標テーブル例を示す図
【図15】サブ画面の座標テーブル例を示す図
【図16】サブ画面の座標テーブル例を示す図
【図17】本件の画面をカスタマイズした例を示す図
【図18】タブストップの制御フローチャート
【図19】ユーザごとに切り換る制御フローチャート
【図20】ログイン画面を示す図
【図21】依頼する部署ごとに切り換る制御フローチャート
【図22】依頼する部署ごとに用意された画面の構成例を示す図
【図23】サブ画面を分割する例を示す図
【図24】重み付け距離によるソートの制御フローチャート
【図25】HDD内のメモリ内容の一部を示す図
【図26】領域ごとの重み付け面積での制御フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
まず、図1に本発明の情報処理装置の一実施例としてのX線画像撮影装置を含む、X線画像撮影システムのブロック図を示す。同図において、106は本発明のX線撮影装置を表す。102はX線発生装置の制御部であり、X線管球101からX線を発生する。103はX線センサを含むX線撮影ユニットで、X線撮影装置制御部104と制御線105で接続され、制御パラメータの送信、撮影タイミング制御および撮影画像の転送を行う。
【0029】
X線撮影装置制御部104は、LAN107を介して外部のパーソナルコンピュータ(PC)109や、RIS(Radiology Information System)110と接続されている。また、X線撮影装置制御部104は、PACS(Picture Archiving and Communication System)111とも接続されている。ここでRISとは、医師からの撮影指示を放射線科で進行管理するシステムである。またPACSとは、主に医療において使われるシステムで、医療用画像データをネットワークでやりとりするためのシステムである。
【0030】
本実施例では、ユーザから入力された撮影プロトコルに従って、X線撮影装置106で撮影を行う。撮影プロトコルとは、X線撮影の単位であり、撮影部位(例えば、胸部、上腕、下肢、頭部、頚椎、腰部等)や撮影方向、姿勢、角度、X線撮影条件(管電圧、管電流、照射時間、管球距離等)等の撮影条件が定められたものである。撮影が終了した画像および付帯情報は、PACS111に出力されるので、ユーザである例えば医師は、X線画像を画像ビューア112で取得して診断することができる。この装置のユーザは、例えばX線撮影室の空き状態によって、本実施例のX線撮影装置106や、異なった画面レイアウトを備えた他のX線撮影装置108から最適なX線撮影装置を使用することができる。
【0031】
次に、図2に本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図を示す。CPU201は、本発明のX線撮影装置の制御プログラムを実行するCPUであり、メモリとしての例えばRAM202に格納された命令を実行することで、装置の制御やデータの加工などを行う。また、CPU201は、ディスプレイ204上に表示された配置要素に対する入力をさせ、その結果をディスプレイ204上に反映させる。
【0032】
本実施例においては、画面レイアウトカスタマイズ制御プログラムや、入力順序制御プログラム、表示制御プログラムなどの制御プログラムは、ハードディスクドライブ(以下HDDと略す)203に記憶させておく。HDD203には、図25に示すようにX線撮影装置の起動に必要なオペレーティングシステム(OSと略す)2505や、プログラム実行に必要なデータベース2501も格納しており、該制御プログラムである2502〜2504はOS上で動作する。204はディスプレイであり、アイコン、文字、パーツ(入力項目等)、ウインドウ(サブウインドウ等)などの配置要素を表示する。205はマウス、206はキーボードで、207はタッチパネルであり、これらの入力機器を用いてディスプレイ204に表示した配置要素を元に操作させる。
【0033】
ここで、キーボード206にあるタブキー(図3のTABキー308でも良い)は、ワードプロセッサにおいては空白位置を揃えるのに使われていたが、パーソナルコンピュータのアプリケーションでは様々な機能を割り当てられている。特に、入力項目間を移動するために良く使用される。例えばタブキーを押すと、次に入力すべき項目へ入力カーソルを移動し、シフトキーを押しながらタブキーを押すと、前に入力した項目へ入力カーソルを移動させる。このタブストップと呼ばれる制御により、マウス205を使用せずに、キーボード206から手を離さずに順次入力できるため、多数の入力項目があるユーザインタフェースでは、よく用いられている。また、タブキーに限らず、ユーザが所望するキーを割り付けることにより、所定キーとしてもよい。
【0034】
本発明のX線撮影装置106は、例えば出荷状態では図4の401のような画面構成になっている。CPU201が実行する表示制御プログラム2503は、ディスプレイ204を通してユーザが実行すべきメッセージをメッセージ欄402に表示する。ユーザはまず、患者氏名403、患者ID404、生年月日405、性別406、患者属性に関するコメント408をマウス205やキーボード206、タッチパネル207等を用いて入力する。そして、次に、検査開始指示ボタン410を押すことで、これらの情報が、CPU201が実行するプログラムに渡され、新規検査が開始される。
【0035】
また、入院患者の様に過去に撮影した患者の場合、患者氏名403に患者名の一部を入力し、検索ボタン407を押す。CPU201が実行するプログラムにより、リスト409に患者名の一部に合致した過去検査リストを表示する。そこでユーザが前記リストの一行をマウス205やキーボード206のようなポインティングデバイスで選択し、検査開始指示ボタン410を押すことでも検査を開始できる。
【0036】
続いて、X線撮影装置の入力順序制御について、図3から図5を用いて説明する。例えば、ある病院に図4のユーザインタフェースを持つ本発明のX線撮影装置106と、図3のユーザインタフェースの異なるX線撮影装置108があったとする。
【0037】
本装置のユーザである例えば放射線技師は、X線撮影装置108の操作に慣れている場合、本発明のX線撮影装置106は、X線撮影装置108と類似の画面レイアウトに変更することが望まれる。
【0038】
ここで、本発明のX線撮影装置106には、画面レイアウトを変更可能にする画面レイアウト制御プログラム2504があり、CPU201を用いて例えば図5の501に示すように、画面301に似せたレイアウトにカスタマイズできる。カスタマイズは、マウス205や、キーボード206、タッチパネル207を通して配置要素の位置や大きさを図のような表を用いて指定しても良いし、レイアウト上にある配置要素に対して、ドラッグアンドドロップ等を用いて視覚的に移動させても良い。
【0039】
また、該パーツ座標やサイズは任意に配置することもできるが、見た目を揃えるために、レイアウト割付に関するレイアウト・グリッドと呼ばれる離散的な間隔に沿って配置が行われる。例えば、グリッドが5の場合、レイアウトツール上でパーツを移動する時や、サイズを変更する時に、必ず5の倍数になるようにするものである。これにより、設定した画面構成要素の座標がわずかに重なったり、ずれたりすることはなく、レイアウト設定時に意図した方向へ配置座標を揃えられる。
【0040】
ユーザは、被写体情報の一例としての患者情報である、患者ID502、患者氏名503、性別505、生年月日506の入力に加えて、患者属性に関するコメント507を入力し、検査を開始する指示ボタン509を操作することで検査を開始する。
【0041】
CPU201が実行する本実施例の入力順序制御プログラム2502は、すべての画面構成パーツのうち、一部のタブストップする画面構成パーツの表示座標や属性値をデータベース2501として図6に示す608のようにHDD203に記憶している。さらに、これらタブストップするパーツに対してパーツIDを付与している。例えば、患者氏名403はパーツID1、患者ID404はID2、検索ボタン407はID3、生年月日405はパーツID4から7、性別406はパーツID8から10、患者属性に関するコメント408はパーツID11である。
【0042】
パーツID601に対して、列602と列603は、それぞれパーツの左上X座標とY座標を表し、列604と列605は、パーツの幅および高さのピクセル数を表す。これらの位置情報を元に画面が描画される。ここで位置情報は、これに限らず重心や他の頂点の座標などを用いても良い。なお、慣例に従い、ディスプレイ204の左上の点を原点、行方向をX方向、列方向をY方向として定めている。列606は属性情報の一形態としてのパーツの属性情報を表しており、前述のパーツの移動順序を制御するのに用いられる。ここでは、パーツの属性情報の一例として、入力項目、選択項目、選択ボタン、決定ボタンが設定されている。入力項目とは、文字を入力するフィールドであることを表す。また、選択項目とは、プルダウン形式で選択を行うことを表す。選択ボタンとは、ONとOFFを切り換えられることを表す。決定ボタンとは、入力機器を用いて押下することで何らかの制御を行わせることができる。なお、列607はパーツの名称で、設定時の参考のためにHDD203に記憶されており、制御とは関係しない。一般的にタブキー操作によるカーソル移動の順序は、プログラム設計時に前述のパーツの移動順序も定義される。移動順序を変更するにはパーツ定義をやり直す必要がある。画面レイアウトを、画面レイアウト制御プログラム2504を用いて、図5に示すように変更した場合の画面構成パーツの座標は、CPU201の実行するプログラムにより、図7の表701のようにして、HDD203に記憶する。また、生年月日405は、画面501においては506で日本年号を表示させないために、行702の左上X座標704および、左上Y座標705を“−1”とし、さらに属性708を非表示としてHDD203に記憶させている。このレイアウト変更を行った場合、タブキー操作によるカーソルが表701の列703のパーツIDに従って上から下に向かって動いてしまうと、見た目の並びと入力順序が一致しない。例えば図7の表701の順序であった場合に、図5の画面構成で入力カーソルがどのように動くかを説明すると、患者氏名503、患者ID502、検索ボタン504、生年月日506、性別505、コメント507の順になる。
【0043】
そこで、図7に示す、パーツの左上X座標704、左上Y座標705と、サイズ、つまり幅Wのピクセル数706、高さHのピクセル数707および属性708を用いて、図9の表901となるようにパーツ管理の表を並べ替える。以下にその詳細をCPU201が実行する図10に示す制御フローチャートを用いて説明する。
【0044】
まずステップS1001によって、HDD203に記憶されているデータベース2501から位置情報および属性情報を取得する。次にステップS1002に進み、HDD203に記憶されている表示モードを取得する。表示モードとは、例えば表示している内容が患者情報入力のための画面である、X線撮影準備のための画面である、撮影画面を確認するための画面であるといった表示内容情報を表すものである。次のステップS1003において、該表示モードに応じて属性情報から与えられる優先度を評価する。例えば、図5に示す画面の場合の表示モードは、患者情報入力のための画面である。この場合には、入力することに重点が置かれ、入力項目、選択項目、選択ボタンの優先度は同じであるが、ボタンの優先度は低く設定され、また、非表示の優先度はさらに低くなるように評価される。優先度が高いパーツほどパーツ管理の表の上位になるように、低いものは下位になるように並び替えられる。
【0045】
従って、上記優先度により、ステップS1004によって図7の表701から図8の表801のようにパーツ管理の表を並べ替えられる。表801は、一時的にRAM202に記憶しておいても良いし、HDD203に記憶しておいても良い。
【0046】
次に、ステップS1005によって図8の座標から重心のX座標802をGx=X+W/2により計算し、重心のY座標803をGy=Y+H/2により計算し、RAM202に格納する。そして、ステップS1006に進み、重心が略同一にX軸およびY軸上に並ぶパーツの個数をカウント(計数)する。この例だと、略同一にY軸上に並ぶパーツがY=270で6個、Y=200が2個ある。また、略同一にX軸上に並んでいるパーツはない。ここで、略同一とは、パーツの座標がわずかに重なったり、ずれたりした場合も含むことを意味する。具体的には、例えば座標を5で割ったときの商が等しい場合には、同一としてカウントするということも可能である。
【0047】
続いてステップS1007で、前記カウントした重心のうち略同一のX座標が多ければ、Y軸方向にカーソルを動かす方が好ましいと判断し、ステップS1008に進んで、優先軸をY軸に決定する。一方で、ステップS1007で略同一のY座標が多いか、X座標の個数と同じならば、ステップS1009に進み、優先軸をX軸に決定する。この場合は、Y座標を動かさずにカーソルを左から右、即ちX軸方向に移動する意図が画面設計時に働いたと判断する。
【0048】
ここで、略同一の重心の座標が例えば図11の表1101の1102に示すように2個あり、さらに略同一の組が1102と1103といったように2組ある場合には、カウントは4個とする。この方が、レイアウトに違和感なく操作を支援できるからである。
【0049】
また、上記ではカウントした重心のうち略同一のX座標が多ければ、Y軸方向にカーソルを動かす方が好ましいと判断したが、逆に、カウントした重心のうち略同一のX座標が多ければ、X軸方向にカーソルを動かす方が好ましいと判断するようにしても良い。
【0050】
さて、本例の場合には、ステップS1009に進んで、優先軸がX軸に決定される。次にステップS1010に進む。ステップS1010ではまず、重心のY座標803を用いて、優先軸ではないY軸で昇順に1次ソート(整列)を行う。さらに前記の1次ソート結果を、同じ重心のX座標802を用いて、優先軸であるX軸で昇順に2次ソートを行った結果、図9に示すようにパーツの優先入力順序を決定している。前記の重心座標の計算およびソートは、CPU201が実行する制御プログラムによって行う。なお、仮に属性が非表示となっていなくとも、X座標またはY座標が負の値の場合は、画面表示しないので、重心座標の計算も省略する。このパーツIDの順序によると、画面上で患者ID502、患者氏名503、性別505、生年月日506、コメント507、検索ボタン504の順に決定できる。以上の様に制御プログラムが決定した順序で、入力カーソルを移動させる制御をプログラムに追加することができる。なお、本実施例では昇順にソートを行ったが、降順にソートを行っても良い。
【0051】
また、前述の実施例はX軸およびY軸でソートした結果を用いたが、表示モードによって定められる基準点を用いて順序を決定しても良いし、その他の方法によりX線撮影装置の状態に応じて定められる基準点を用いて順序を決定しても良い。例えば、患者情報入力のための画面である場合には基準点を原点とし、原点からの距離が近い順、あるいは遠い順にソートする。そして、X線撮影準備のための画面である場合には、基準点を変化させ、座標(600,300)を基準点とし、距離によってソートするといった実施例が考えられる。ここで、距離とは直線距離であっても良いし、格子点距離でも良い。
【0052】
また、各パーツの重心座標から基準点の座標を減算して得られる座標値の絶対値を用いて、上述のようにX軸およびY軸でソートすることで順序を決定しても良い。また、減算した結果の座標のうち例えばX座標あるいはY座標が負であった場合には、順序の優先順位を下げたり、タブストップから除外したりすることもできる。
【0053】
また、ディスプレイ204が3次元での表示が可能な場合には、X,Y軸の他に、それらX,Y軸の作る平面に直交するZ軸を用いてソートを行っても良い。
【実施例2】
【0054】
さて、実施例1に示した検査情報の入力画面は、患者情報を入力するという機能がひとつであったので、画面内の機能ブロックの単位になるサブウインドウはひとつであった。実施例2では、複数の機能を一画面に配置する場合に、入力カーソルを動かす順序を決定する方法を説明する。
【0055】
X線画像撮影システムのブロック図(図1)や、本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図(図2)は、実施例1と同じであるので、同じ符号を用いて説明する。
【0056】
図12のフローチャートを用いて、CPU201が実行する入力順序制御プログラム2502が、例えば図13の1301ような撮影画面を構成する複数のサブウインドウの優先入力順序を決定する例を示す。まず、ステップS1201にて、データベース2501からサブウインドウの位置情報が記載された座標テーブルを読み出す。座標テーブルは、例えば図14の表1411のようにHDD203に記憶されている。それぞれの行は、タブストップさせるパーツを含んだサブウインドウを表している。サブウインドウ1302には患者情報、サブウインドウ1303はX線発生装置の撮影条件、サブウインドウ1304は自動露出制御装置の撮影条件を表示するためのウインドウである。サブウインドウ1305は、画像処理パラメータを調整するためのグループを選択するためのウインドウで、該パラメータでまとめられた下位のサブウインドウが1306に表示される。撮影オーダーは、サブウインドウ1307で選択し、出力先はサブウインドウ1308を選択することで変更できる。
【0057】
表1411の各行は図13のサブウインドウの位置とサイズを表し、それぞれのサイズを変更したり、非表示に設定したりできる。さらに該サブウインドウ内のパーツは別の表に保存する。例えばサブウインドウ1302内にある各パーツの座標は表1409に格納してある。同様にサブウインドウ1303を構成する各パーツは、表1410に格納してある。
【0058】
サブウインドウの列1401は、サブウインドウのIDを表し、列1402はウインドウの位置左上のX座標、列1403はウインドウの位置左上のY座標を表す。列1404はウインドウの幅、すなわちX軸方向のピクセル数、列1405はウインドウの高さ、すなわちY軸方向のピクセル数を表す。列1406は、プログラムにより計算したサブウインドウの重心X座標であり、列1407は同様に計算した重心Y座標である。
【0059】
次にステップS1202に進み、表示モードを取得する。
【0060】
さらにステップS1203に進み、重心が略同一Y軸上に並ぶサブウインドウの個数をカウントする。例えば、表1411を、重心Y座標を表す列1407で1次ソートし、重心X座標で2次ソートを実行した場合の結果を図15に示す。この例だと、Y軸上に並ぶ270が3個、930が2個ある。
【0061】
同様にステップS1203で重心が略同一X軸上に並ぶサブウインドウの個数をカウントする。重心X座標を表す列1406で2次ソートした場合の結果を図16に示す。
【0062】
続いてステップS1204で、前記カウントした重心のうち略同一のX座標が多ければ、Y軸方向にカーソルを動かす方が好ましいと判断し、ステップS1205に進んで、優先順序をY軸に決定する。一方でX軸上は850が2個だけなので、画面レイアウトにおいてX座標を変えずに上から下に移動させると効率が良くなると判断する。
【0063】
ステップS1204で略同一のY座標が多いか、X座標の個数と同じならば、ステップS1206に進み、優先順序をX軸に決定する。つまり、ウインドウ間のカーソル移動は、X方向を優先し、Y軸で2次ソートした図15の表1501を採用するものと決定する。以上の工程によりステップS1207で、決定した入力項目の優先順位で2次ソートしたサブウインドウの座標をHDD203に記憶する。
【0064】
続いてステップS1208に進み、各サブウインドウ内にあるパーツの選択順序を上述したように並べ替えて、サブウインドウ内のタブストップ優先順を決定する。以上の結果、図17のように画面をサブウインドウと各サブウインドウ内のパーツを表示可能で、さらに入力順序を自動的に決定できる。
【0065】
上述では、サブウインドウの位置情報のみを用いて優先度を決定している。しかし、サブウインドウに属性情報が与えられている場合には、パーツの優先度決定方法と同様に、該属性情報を取得し、表示モードと該属性情報をも用いて、サブウインドウの優先度を決定することもできる。
【0066】
例えば、サブウインドウには患者情報ウインドウ、撮影部位情報ウインドウ、撮影条件情報ウインドウ、画像処理パラメータ情報ウインドウというウインドウの属性情報が付与されている。そして、撮影準備状態においては患者情報を最大の優先度とし、撮影画面確認状態においては画像処理パラメータ情報を最大の優先度とするといった優先度決定方法が考えられる。
【実施例3】
【0067】
実施例3では、複数のサブウインドウを一画面に配置する場合に、入力カーソルを動かす順序を決定する別の入力順序制御プログラム2502を図24のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
ここで、X線画像撮影システムのブロック図(図1)や、本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図(図2)は、実施例1と同じであるので、同じ符号を用いて説明する。また、入力順序制御プログラム2502はCPU201が実行する。
【0069】
まずステップS2401で表示モードを取得し、ステップS2402で表示モードからウインドウ属性情報の優先度を決定する。ここでは、撮影部位情報ウインドウ、撮影条件情報ウインドウ、患者情報ウインドウ、画像処理パラメータ情報ウインドウの順に優先度が定まったとする。また、優先度パラメータが、それぞれに対して7,5,3,1となっているものとする。
【0070】
ステップS2403に進み、最も優先度の高いサブウインドウを基準ウインドウとし、左上の座標を基準点とする。同じウインドウ属性情報を与えられたサブウインドウが複数あった場合は、原点からの距離が近いサブウインドウを基準ウインドウとすれば良い。
【0071】
ステップS2404では、基準点からの重み付け距離をそれぞれのパーツに対して計算する。ここで重み付けとは、例えば、基準ウインドウとは異なるウインドウ属性情報を持つサブウインドウ内のパーツに対しては、優先度パラメータの差の絶対値を掛けることを意味する。
【0072】
例えば、優先度パラメータが7の撮影部位情報ウインドウにある基準点(200,100)から、優先度パラメータが1の画像処理パラメータ情報ウインドウ内にあるパーツの座標(600,400)は式1ように計算される。
【0073】
【数1】

【0074】
このようにして計算された重み付け距離の順にソートすることで、パーツの選択順序を決定することができる。
【0075】
また、重み付けをする方法はこれに限るものではなく、他の様々な方法を用いることができる。
【実施例4】
【0076】
実施例4では、前述のようにして決定した順序に応じてタブストップを制御する入力順序制御プログラム2502の実施例を図18のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
ここで、X線画像撮影システムのブロック図(図1)や、本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図(図2)は、実施例1と同じであるので、同じ符号を用いて説明する。また、入力順序制御プログラム2502はCPU201が実行する。
【0078】
まず、ステップS1801で画面表示をする。それ以降は、キー入力またはマウス操作があるたびにステップS1802で画面切り替えかどうか判定し、YESの場合は本制御フローを抜ける。ステップS1802で画面切り替えでない場合は、ステップS1803に進み、入力キーがタブキーであったかどうかを判定する。YESと判定した場合はステップS1804に進んで前記の表の入力フォーカス1602を1行下に進め、サブウインドウ内の項目へ入力フォーカスを移動する。あるいはシフトキーを押しながらタブキーを押した場合は、入力フォーカス1602を1行上に移動させる。サブウインドウ内で入力フォーカス位置を移動させる場所がなくなったら上位の表に戻り、続くサブウインドウへ入力フォーカスを移動させる。
【0079】
ステップS1803でタブキーではなかった場合、ステップS1805に進み、画面表示を更新する。
【0080】
本実施例では、アプリケーション実行時にデータベース2501に保存してある配置要素の座標を読み込み、制御プログラムで表示モードによる設定を用いて属性毎に優先度を決定し、さらに座標ソートを行った結果を用いて、入力する順序を決定した。もちろん画面の切り替え時に画面構成座標を読み込み、入力順を決定する方法の他、タブキーを押したときに毎回計算する方法でも本件の範囲から外れることはない。
【実施例5】
【0081】
実施例5では、ユーザ別のカスタマイズを行う場合の実施例を、X線撮影装置制御部104のCPU201が実行する入力順序制御プログラム2502を図19のフローチャートを用いて説明をする。
【0082】
ここで、X線画像撮影システムのブロック図(図1)や、本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図(図2)は、実施例1と同じであるので、同じ符号を用いて説明する。
【0083】
まず、ステップS1901で図20示すX線撮影装置制御部104の操作画面としてのユーザログイン画面2001を、ディスプレイ204を通して表示する。
【0084】
次にステップS1902に進み、X線撮影装置106のユーザに入力機器を用いて、入力する入力指示の一例としてのユーザ名2002とパスワード2003を入力し、OKボタン2004を押すように促す。
【0085】
OKボタン2004が押されたら、ステップS1903に進み、ユーザ名とパスワードの組合せを確認する。組合せが間違っていれば、ステップS1904に進み、ユーザにエラーを通知した上で、ステップS1901に戻る。ステップS1903で組合せが正しいと判断されればステップS1905に進み、CPU201はユーザ名に応じてHDD203からデータベース2501を読み出す。
【0086】
次のステップS1906では、読み出されたデータベース2501を元に、実施例1で示したように画面レイアウトを変更し、画面レイアウトに応じた配置要素の選択順序を決定する。これをユーザ別にデータベース2501を変更することにより、ユーザの操作しやすいレイアウトを実現できるため素早く撮影が実行できる。本実施例の場合、パーツごとに入力する順序を指定する手段や記憶手段を提供せずに、パーツの座標を変更するだけで、画面構成に適した入力順序に自動的に変更できる。
【0087】
なお、ユーザに応じて上記実施例の範囲内で、優先順序の与え方を変更しても良い。
【実施例6】
【0088】
実施例6ではさらに、病院のX線撮影装置の運用について説明する。検査を依頼する、依頼する部署が内科や外科の場合は撮影枚数が数枚であるが、整形外科の場合は10枚以上の撮影をすることが多い。そのため、検査オーダー入力画面でRISからオーダーを取得した後に、依頼する部署によって撮影画面のレイアウトが変更されることが望ましいことも考えられる。
【0089】
また、検診業務の場合は撮影枚数が決まっていることが多く、オーダーをRISから取得しないことが多いため、画面構成のパーツが異なる。すなわち、撮影目的や用途により画面レイアウトを特化したものに切り替ることが望ましい。
【0090】
そこで、依頼する部署によって撮影画面のレイアウトを変更する場合の実施例をCPU201が実行する入力順序制御プログラム2502を図21のフローチャートを用いて説明をする。
【0091】
ここで、X線画像撮影システムのブロック図(図1)や、本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図(図2)は、実施例1と同じであるので、同じ符号を用いて説明する。
【0092】
まず、ステップS2101でユーザは入力機器を用いて、入力する入力指示の一例としての依頼する部署を入力する。この時、ネットワーク上のどのPC109から撮影依頼が来ているかによって、自動的に依頼する部署を判別しても良い。
【0093】
次にステップS2102で、データベース2501を読み出す。最後に、次にステップS2103で、実施例1で示したように画面レイアウトを変更し、画面レイアウトに応じた配置要素の選択順序を決定する。
【0094】
このようにして、依頼する部署によって例えば図22(a)と図22(b)に示すように画面レイアウトを変更することが可能になる。
【0095】
また、静止画X線撮影と透視撮影を共用する装置においては、夫々の画面構成が異なるが、本発明のサブウインドウを構成するデータベース2501を一部切り替ることで、撮影画面を部分的に変更して構築することができる。この場合も入力順を設定することなく、画面レイアウトに応じて制御することが可能になる。
【0096】
実施例6では、依頼する部署として、内科や外科、整形外科といった診療科を例として述べたが、依頼する部署は、これに限るものではなく、営業部や開発部といった部署に適用しても良い。
【実施例7】
【0097】
実施例1では、配置要素の属性を用いてソートを行い、さらにほぼ直線上に位置するパーツをカウントし、移動する方向を決定した。
【0098】
本実施例では入力座標を決定するための、他の入力順序制御プログラム2502の実施例を図26のフローチャートを用いて述べる。ここで、X線画像撮影システムのブロック図(図1)や、本発明のX線撮影装置制御部104を詳細にしたブロック図(図2)は、実施例1と同じであるので、同じ符号を用いて説明する。また、入力順序制御プログラム2502はCPU201が実行する。
【0099】
まずステップS2601によって、HDD203に記憶されているデータベース2501から位置情報および属性情報を取得する。次にステップS2602に進み、HDD203に記憶されている表示モード2506を取得する。次のステップS2603において、該表示モードに応じて基準点を決定する。ここでは、例えば図23の左上の頂点を基準点とする。
【0100】
次のステップS2604では、実施例1と同様に属性情報から与えられる優先度を、表示モードを用いて評価し、その結果を用いて配置要素をソートする。
【0101】
ステップS2605では、サブウインドウ内の領域を例えば図23のようにX軸とY軸夫々に2分割する。具体的には、図23のサブウインドウ2305について、左上の分割領域を2301、右上を2302、左下を2303、右下を2304とする。次のステップS2606では、分割領域2301から入力を始めて、分割領域2302と分割領域2303のどちらを優先して入力項目を移動するかを決定するため、それぞれの分割領域に含むパーツの面積を計算する。ここで、複数の分割領域にまたがる場合には、それぞれの分割領域内に存在する部分の面積だけを計算しても良いし、重心位置がある分割領域側に含めることにしても良い。
【0102】
そして、ステップS2607では、ステップS2603で定めた基準点から、X軸方向にある分割領域2301、2302に属するパーツの面積を合算する。さらに、同様にして基準点からY軸方向にある分割領域2301、2303に属するパーツの面積を合算する。
【0103】
ステップS2608では、面積の大きい方を優先して入力させる方向として決定するため、X軸方向のパーツ総面積とY軸方向のパーツ総面積とを比較する。X軸方向のパーツ総面積がY軸方向のパーツ総面積より大きければ、ステップS2609に進み、X軸方向を優先することに決定する。そうでなければ、ステップS2610に進み、Y軸方向を優先することに決定する。
【0104】
図23の場合には以上の計算により、X軸方向のパーツ総面積がY軸方向のパーツ総面積より大きいので、X方向を優先することに決定する。
【0105】
最後にステップS2611において、実施例1と同じようにしてソートを行う。
【0106】
つまり、サブウインドウ内のパーツの偏りを判定し、優先入力の順序をX軸方向かY軸方向か判定して決定させるようにする。また、以上の判定基準以外の座標管理方法、入力フォーカス移動方法は実施例1に従うものとする。
【0107】
以上の工程を順次サブウインドウの個数だけ繰り返し、すべての入力順序表が完了するまで実行し、決定した入力順序に従ってタブキーの移動先を決定するように制御する。
【0108】
以上、サブウインドウ内のパーツに対する制御について述べた。これをディスプレイ234に表示されている表示領域を領域に分割し、それぞれの分割領域内に含むサブウインドウの面積比を用いることで、サブウインドウに対しても適用できる。
【0109】
なお、上記実施例では、分割領域内に存在するパーツの面積に注目したが、分割領域内に存在するパーツの個数に注目しても良い。
【0110】
また、実施例1または実施例7のアルゴリズムを、ユーザが選択する手段を設けることで、自動的に入力順序を決定する方法が適宜選択できるようにする。
【0111】
以上、本発明の好ましいいくつかの実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されることはなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0112】
また、本発明の目的は、以下のようにすることによっても達成される。即ち、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0113】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行う。その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0114】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0115】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【符号の説明】
【0116】
107 LAN
201 CPU
202 RAM
203 ハードディスクドライブ
204 ディスプレイ
205 マウス
206 キーボード
208 内部バス
601 パーツID
602 パーツ左上X座標
603 パーツ左上Y座標
604 パーツ幅
605 パーツ高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配置要素に付与される属性情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、
前記優先度から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
配置要素に付与される属性情報と位置情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、
前記優先度から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段と、
前記判定手段で定められた順に前記配置要素を選択させる選択手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記評価手段は、さらに表示内容情報に応じて前記属性情報に与える優先度を変化させることを特徴とする請求項1乃至2いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記評価手段は、前記位置情報を用いて基準点からの距離が近いものほど高い優先度を与えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記評価手段は、前記位置情報を用いて基準点からの重み付け距離が近いものほど高い優先度を与えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記基準点の位置は表示内容情報に応じて変化することを特徴とする請求項4乃至5いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記配置要素は、入力項目、ボタン、サブウインドウの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
サブウインドウ内の領域を複数に分割し、前記位置情報を用いて前記分割された領域に含まれる前記配置要素の数を計数する計数手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記計数手段の結果により前記優先度を変化させることを特徴とする請求項2乃至3いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記位置情報を変更するための入力指示を行う入力指示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2乃至8いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記入力指示手段によって、ユーザの情報、依頼する部署、用途の少なくとも1つを入力することを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記入力指示手段の入力指示として診療科を入力し、
前記診療科に応じて前記位置情報を変更する変更手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
配置要素に付与される被写体情報、撮影部位情報、撮影条件情報、画像処理パラメータ情報のいずれかを持った属性情報と位置情報から配置要素ごとの優先度を求める評価手段と、
前記評価手段の結果から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定手段と、
前記判定手段で定められた順に前記配置要素を選択させる選択手段とを有し、
前記評価手段は、撮影準備状態では被写体情報が高い優先度を持ち、撮影画面確認状態では画像処理パラメータ情報が高い優先度を持つことを特徴とするX線撮影装置。
【請求項13】
前記被写体情報は、患者情報であることを特徴とする請求項12に記載のX線撮影装置。
【請求項14】
X線の撮影目的に応じて前記属性情報と前記位置情報を変更する変更手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項12乃至13のいずれか一項に記載のX線撮影装置。
【請求項15】
前記撮影目的を入力する入力手段をさらに備えたことを特徴とする請求項14に記載のX線撮影装置。
【請求項16】
配置要素に付与される属性情報から配置要素ごとの優先度を求める評価ステップと、
前記評価ステップの結果から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定ステップとを備えたことを特徴とする制御方法。
【請求項17】
配置要素に付与される属性情報と位置情報から配置要素ごとの優先度を求める評価ステップと、
前記評価ステップの結果から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定ステップと、
前記判定ステップで定められた順に前記配置要素を選択させる選択ステップとを備えたことを特徴とする制御方法。
【請求項18】
前記評価ステップは、さらに表示内容情報に応じて前記属性情報に与える優先度を変化させることを特徴とする請求項16乃至17いずれか一項に記載の制御方法。
【請求項19】
前記評価ステップは、前記位置情報を用いて基準点からの距離が近いものほど高い優先度を与えることを特徴とする請求項17に記載の制御方法。
【請求項20】
前記評価ステップは、前記位置情報を用いて基準点からの重み付け距離が近いものほど高い優先度を与えることを特徴とする請求項17に記載の制御方法。
【請求項21】
前記基準点の位置は表示内容情報に応じて変化することを特徴とする請求項19乃至20いずれか一項に記載の制御方法。
【請求項22】
前記配置要素は、入力項目、ボタン、サブウインドウの少なくとも1つであることを特徴とする請求項16乃至21いずれか一項に記載の制御方法。
【請求項23】
サブウインドウ内の領域を複数に分割し、前記位置情報を用いて前記分割された領域に含まれる前記配置要素の数を計数する計数ステップをさらに備え、
前記評価ステップは、前記計数ステップの結果により前記優先度を変化させることを特徴とする請求項17乃至18いずれか一項に記載の制御方法。
【請求項24】
前記位置情報を変更するための入力指示を行う入力指示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項17乃至23いずれか一項に記載の制御方法。
【請求項25】
前記入力指示手段によって、ユーザの情報、依頼する部署、用途の少なくとも1つを入力することを特徴とする請求項24に記載の制御方法。
【請求項26】
前記入力指示手段の入力指示として診療科を入力し、
前記診療科に応じて前記位置情報を変更する変更手段を更に備えたことを特徴とする請求項24に記載の制御方法。
【請求項27】
配置要素に付与される被写体情報、撮影部位情報、撮影条件情報、画像処理パラメータ情報のいずれかの属性情報と位置情報から配置要素ごとの優先度を求める評価ステップと、
前記評価ステップの結果から、前記配置要素を選択させる順序を得る判定ステップと、
前記判定ステップで定められた順に前記配置要素を選択させる選択ステップとを有し、
前記評価ステップは、撮影準備状態では患者情報が高い優先度を持ち、撮影画面確認状態では画像処理パラメータ情報が高い優先度を持つことを特徴とするX線撮影装置制御方法。
【請求項28】
前記被写体情報は、患者情報であることを特徴とする請求項27に記載のX線撮影装置制御方法。
【請求項29】
X線の撮影目的に応じて前記属性情報と前記位置情報を変更する変更ステップとをさらに備えたことを特徴とする請求項請求項26乃至27のいずれか一項に記載のX線撮影装置制御方法。
【請求項30】
前記撮影目的を入力する入力手段をさらに備えたことを特徴とする請求項29に記載のX線撮影装置制御方法。
【請求項31】
請求項17乃至請求項30のいずれか一項に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【請求項32】
請求項17乃至請求項30のいずれか一項に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−282961(P2009−282961A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52207(P2009−52207)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】