説明

遺伝子送達

本発明は、治療薬を標的細胞へ送達する方法であって、磁気手段に向けて粒子を移動させる傾向をもつように粒子に磁力を適用するために磁気手段を使用して前記治療薬を含む粒子を前記細胞にターゲティングする工程と、同時に磁気手段を移動させる工程とを含む方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療薬を標的細胞へ送達するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
嚢胞性線維症に罹患すると、身体は肺や消化管に影響を及ぼす粘性分泌物を生成する。嚢胞性線維症を持って生まれた乳児10人当たり1人は、生後数日間以内に腸閉塞症のために手術を受ける。小児や成人は、何度も繰り返される胸部感染症や膵臓機能の問題に悩まされる。後者の合併症は、嚢胞性線維症患者が食物を消化するのを困難にする。これは、栄養不良、発育不全、身体の虚弱および思春期遅発症をもたらすことがある。高齢の患者では、膵臓疾患が増加するためにインスリン産生が不十分になる可能性があり、結果として糖尿病を引き起こす。嚢胞性線維症は、肝管の閉塞を引き起こすこともある。これが発生するのは患者のほぼ8%であるが、健康上のリスクは極めて深刻であるため、肝臓移植が必要になる。この疾患は腸、膵臓、肝臓および生殖器官に重篤な影響を及ぼすが、肺に与える影響が最も重篤である。繰り返される感染の周期は、肺に持続性の炎症および損傷をもたらし、最終的には呼吸不全および死亡を引き起こす。
【0003】
嚢胞性線維症は、単一遺伝子であるCFTR(嚢胞性線維性膜貫通調節因子)の突然変異によって引き起こされる遺伝病である。そこで遺伝子療法を用いて患者を治療することによって、症状ではなく疾患の基礎にある原因を治療することが可能である。CFTRを導入すると、インビトロでは嚢胞性線維症の欠陥を補正できることが証明されている。遺伝子療法は、ヒトを対象にトランスフェクションベクターとしてウイルスおよびリポソームを用いて試験されてきた。遺伝子導入のために使用される組換えウイルスは、分裂細胞および非分裂細胞のどちらにも感染でき、宿主ゲノム内に組み込まれ、長期間の遺伝子発現をもたらす必要がある。これまでに試験された全てのウイルスベクター(アデノウイルス、レトロウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびセンダイウイルス)中、これらの特徴すべてを有するものはない。遺伝子送達システムとして使用されるウイルスベクターは、さらに潜在的な安全性の問題を有し、免疫応答の誘発のため、長期間にわたる効果はない。類似のトランスフェクションの問題は、幅広い種類の遺伝病に当てはまる。
【0004】
本発明は、組換えウイルスベクターに関連する不利点を軽減する非ウイルス遺伝子のトランスフェクション物質に対する必要性に対応する。非ウイルス物質は、非感染性で、比較的に非免疫原性であり、毒性が低く、より大きなDNAプラスミドを運ぶことができ、安価に大規模製造できる。1つのタイプの物質は、DNAでコーティングされた磁性粒子である。
【0005】
現行の磁性に基づくトランスフェクションシステムは、低効率の形質転換を有する。本発明の発明者らは、磁性粒子に基づく送達システムを開発したが、これは驚くべきことに初期のインビトロの研究に基づく現行のシステムより10倍高い形質転換効率を有することが証明されている。
【発明の開示】
【0006】
本発明の第一の態様によると、治療薬を標的細胞へ送達する方法であって、粒子を磁気手段に向かって、もしくは磁気手段から離れて移動させる傾向をもつように、粒子に磁力を適用するための磁気手段を使用して前記治療薬を含む粒子を前記細胞にターゲティングする工程と、および同時に前記磁気手段を移動させる工程とを含む方法が提供される。
【0007】
本発明の好ましい態様では、粒子を磁気手段に向かう、もしくは磁気手段から離れる第1の方向に移動させる傾向をもつように粒子に磁力を適用するために磁気手段が使用され、同時に前記第1の方向に対してある角度をなす第2の方向に、前記磁気手段を粒子に対して移動させる。
【0008】
第2方向への磁気手段の移動は、一般には第1方向に対してゼロではない角度、例えば第1方向に対して0〜90°の角度などの0〜180°の角度である。
【0009】
好ましくは、第2方向への磁気手段の移動は、振動運動である。磁石が駆動させられる振動数は、通常は変動し、一般には0〜100Hzの範囲内であるが、この範囲外の数値もまた使用できる。
【0010】
本発明の好ましい態様では、第2方向への磁気手段の移動は、粒子が移動する傾向をもつ第1方向と実質的に直角である。
【0011】
粒子を磁気手段に向けて、もしくは磁気手段から離れて移動させるように粒子に適用される磁力は、並進力と言うことができる。並進力は、勾配を伴う磁界によって生成される。好ましくは、並進力の方向は磁石に向かう。
【0012】
本発明の好ましい態様では、磁気手段は磁石もしくは磁石のアレイである。磁石は、電磁石であってもよい。
【0013】
粒子は、磁気手段に引き付けられても、または反発されてもよい。好ましくは、粒子は、磁気手段に引き付けられる。
【0014】
本発明のまた別の好ましい態様では、粒子は磁性粒子である。好ましくは、粒子は、磁化可能な物質で製造される。磁化可能な粒子は、本質的に磁性であってもよく、または磁界で反応する粒子であってもよい。
【0015】
一般に、任意の磁性材料を使用できる。しかし、用語「磁性」は、例えば常磁性、超常磁性、強磁性、および/または反強磁性の物質を意味し、これらの例には、元素の鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、またはそれらの化合物が含まれる。鉄化合物は、磁鉄鉱(Fe34)、磁赤鉄鉱(γFe23)およびグレイジャイト(Fe34)、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択され得る鉄塩であってもよい。クロム化合物は、二酸化クロムであってもよい。
【0016】
粒子は、ポリマーの孔隙内に提供することができる。または、粒子は、生体適合性コーティングを備える磁気コアを含むことができる。生体適合性コーティングは、ポリマー、例えばデキストラン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンイミン(PEI)またはシリカを含むことができる。
【0017】
本発明のまた別の好ましい態様では、粒子は、10μm〜5nm、例えば1μm〜10nmの平均粒径を有している。
【0018】
好ましくは、粒子はナノ粒子である。
【0019】
より大きな、磁気的に遮断された粒子(磁鉄鉱については>30nm)は、方程式:
τ=μBsinθ
(式中、τはトルクであり、μは磁気モーメントであり、Bは磁束密度であり、θは適用された磁界と粒子の磁化ベクトルとの間の角度である)に従って、粒子の磁化ベクトルに対して磁界ベクトルがその角度を変化させるため、振動磁場におけるトルクを経験する。このねじれ、ウェッジング(wedging)、および引張りは、粒子/治療薬複合体の移動を増強し、細胞中への改善された取り込みをもたらす。
【0020】
本発明の方法では、細胞は、細菌細胞、植物細胞または動物細胞であってもよい。動物細胞は、哺乳動物細胞、例えばヒト細胞であってもよい。
【0021】
本発明の方法では、細胞は、肺細胞、腎細胞、神経細胞、間葉細胞、筋細胞(心筋細胞)、肝細胞、赤血球もしくは白血球(例、赤血球、リンパ球、単球、マクロファージ、白血球)、膵臓β細胞;上皮細胞(例えば、肺、胃)、内皮細胞、骨細胞、皮膚細胞、胃腸細胞、膀胱細胞、生殖細胞(精子もしくは卵細胞)、子宮、前立腺もしくは内分泌腺(例えば、下垂体)の細胞;胚性幹(ES)細胞;胚性生殖(EG)細胞、腫瘍細胞(tumour cell)、癌細胞(cancer cell)であってもよい。
【0022】
本発明の方法は、エクスビボ(ex vivo)またはインビボ法であってもよい。好ましくは、この方法は、インビボで実施される。
【0023】
本明細書に記載した方法は、広範囲の疾患の治療において用途を有する。従ってこの方法は、臨床的疾患および疾病の治療または予防のための方法としての用途を有する。
【0024】
本発明の方法では、治療薬は、医薬物質、栄養補助物質もしくは農薬物質であってもよい。医薬物質は、DNA、RNA、干渉RNA(RNAi)、ペプチド、ポリペプチド、抗体(例えば、一本鎖抗体フラグメントなどの抗体フラグメント)、アプタマー、小分子を含むことができる。小分子は、ペプチド、ペプチドミメティック(例えば、ペプトイド)、アミノ酸、アミノ酸類似体、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチド類似体、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、1モル当たり約10,000g未満の分子量を有する有機化合物もしくは無機化合物(すなわち、ヘテロ有機化合物および有機金属化合物を含む)、1モル当たり約5,000g未満の分子量を有する有機化合物もしくは無機化合物、1モル当たり約1,000g未満の分子量を有する有機もしくは無機化合物、1モル当たり約500g未満の分子量を有する有機化合物もしくは無機化合物、ならびにそのような化合物の塩、エステル、および他の製薬学的に許容される形態を含むことができるが、これらに限定されない。
【0025】
本発明の好ましい方法では、治療薬はDNAである。本発明のさらに好ましい方法では、治療薬は嚢胞性線維性膜貫通調節因子をコードする遺伝子である。
【0026】
本発明のまた別の態様は、治療薬を含む粒子を標的細胞へターゲティングするためのシステムの製造における可動性磁気手段の使用を提供する。好ましくは、磁気手段は動いている、さらに好ましくは常に動いている。
【0027】
本発明による好ましい使用では、磁気手段は、粒子を磁気手段に向けて、または磁気手段から離れて移動させる傾向をもつように粒子に磁力を適用するために使用され、同時に磁気手段を移動させる。
【0028】
本発明によるまた別の好ましい使用では、粒子を磁気手段に向かう、もしくは磁気手段から離れる第1方向に移動させる傾向をもつように粒子に磁力を適用するために磁気手段が使用され、同時に前記第1方向に対してある角度をなす第2方向に、磁気手段を粒子に対して移動させる。
【0029】
使用がインビボである場合は、磁気手段は身体の外側へ移動させることができる。磁気手段の移動は、モータもしくは磁石によって制御できる。磁気手段の移動は、遠隔制御することができる。
【0030】
本明細書の説明および請求項を通して、用語「含む(comprise)」および「含有する(contain)」ならびにこれらの用語の変形、例えば「含んでいる(comprising)」および「含む(comprises)」は、「含むが限定されない」ことを意味し、他の部分、添加物、構成成分、整数もしくは工程を排除することを意図していない(および排除していない)。
【0031】
本明細書の説明および請求項を通して、単数形は、その状況が他のことを要求していない限り複数形を含む。詳細には、不定冠詞が使用される場合、本明細書は、その状況が他のことを要求していない限り、複数ならびに単数を意図すると理解されたい。
【0032】
本発明の特定の態様、実施形態もしくは実施例と結び付けて記載した機能、整数、特徴、化合物、化学的部分もしくは化学基は、それらと矛盾しない限り本明細書に記載した任意の他の態様、実施形態もしくは実施例に適用できると理解されたい。
【0033】
本発明では、ほんの一例として以下の図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0034】
市販の磁性ナノ粒子にレポーター遺伝子、緑色蛍光タンパク質(GFP)およびルシフェラーゼを付着させた。これらの粒子は一般に、例えばデキストラン、PVAもしくはシリカなどのポリマーコーティングを備える磁性コア(磁鉄鉱(Fe34)および/またはその酸化生成物である磁赤鉄鉱(gFe23))から構成され、大きさは約10nm〜約1μmに及んだ。磁鉄鉱は、自然に存在する酸化鉄であり、ヒト身体内の多数の器官において見いだされる。さらに、磁鉄鉱はMRIの造影のためにFDA(米食品医薬品局)から承認されているため、臨床試験に適している。
【0035】
1800分枝状ポリエチレンイミン(PEI)でコーティングされた磁性ナノ粒子を、レポーター遺伝子をこれらの粒子に結合させるために、DNAとともにインキュベートした。次に遺伝子/粒子複合体を、インキュベータ内のHEK293T腎細胞の単層培養物に導入した。培養皿を磁石アレイ上方の特注ホルダー上に配置し、インキュベータ内へ収容した。
【0036】
レポーター遺伝子/粒子複合体は、標的部位に焦点を合わせた高勾配の希土類(NdFeB)磁石によって細胞にターゲティングされる。これらの磁石は、方程式:
【数1】

(式中、X2は磁性粒子の容積磁化率であり、X1は周囲媒質の容積磁化率であり、μ0は自由空間の透磁率であり、Bはテスラ(T)での磁束密度である)に従って、高い磁界強度/勾配の結果により粒子に並進力を作り出す(Pankhurst et al. 2003)。この並進力は、粒子を磁石の方向に「引っ張る」。
【0037】
粒子は、Jon Dobsonによって設計された特注設計のコンピュータおよび制御ソフトウエアによって制御される高精度振動式水平駆動システムを用いて送達される。アレイの駆動システムの振幅は数ナノメートルから数ミリメートルの間で変動することができ、振動数は、標的についてのパラメーターに依存して静止状態から100Hz台まで変動することができる。
【0038】
HEK293T細胞を、5×103細胞/ウエルで96ウエルプレートに播種した。これらの細胞は、pCIKIux DNAをロードした(結合能力は約0.2μgのDNA/μg粒子)、PEIでコーティングした150nmデキストラン/磁鉄鉱複合ナノ粒子を1ウエル当たり5μgを用いてトランスフェクトされた。細胞は、1ウエル当たり3×NdFeBの4mm磁石を用いて、示したようにトランスフェクション後24時間磁界へ曝露させた。移動磁界に曝露される細胞を200μmの移動を用いて2Hzで2時間にわたり曝露させ、次に磁石を静止位置に22時間にわたり置いておいた。
【0039】
図2および3に示したデータは平均値±SEMである(各群についてn=12)。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】インビトロ細胞培養および気/液界面(組織)試験のための磁石アレイ駆動システムおよびサンプルホルダーを示す略図である。
【図2】磁界に反応してpEGFPC1 DNAがコーティングされた150nmの磁性ナノ粒子を用いてトランスフェクトされたHEK293T細胞中のGFP発現を示す図である。
【図3】pCIKLuxルシフェラーゼレポーターでコーティングされた150nmの磁性ナノ粒子を用いてトランスフェクトされたHEK293T細胞中のルシフェラーゼ活性を示すヒストグラムである。
【図4】静止磁界および振動磁界に反応してpCIKLuxルシフェラーゼレポーター構築物でコーティングされたOzBiosciences Polymag(登録商標)粒子を用いてトランスフェクトされたNCI−H292ヒト肺上皮細胞中のルシフェラーゼ活性を示すヒストグラムである。全てのトランスフェクションは、1つのウエル当たり0.1μgのDNAを用いて96ウエル組織培養プレート内で実施した。Genejuice(GJ)およびリポフェクタミン2000(LF2000)のトランスフェクションは、製造業者が推奨するプロトコルにしたがって実施した。データは、平均値±SEM(全ての群に対してn=6)として示した。磁石の直径=6mm。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療薬を標的細胞へ送達する方法であって、粒子を磁気手段に向けて移動させる傾向をもつように前記粒子に磁力を適用するために磁気手段を使用して前記治療薬を含む粒子を前記細胞にターゲティングする工程と、同時に前記磁気手段を移動させる工程とを含む方法。
【請求項2】
前記粒子を磁気手段に向かう第1方向に移動させる傾向をもつように前記粒子に磁力を適用するために前記磁気手段が使用され、同時に前記第1方向に対してある角度をなす第2方向に前記磁気手段を粒子に対して移動させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2方向への前記磁気手段の移動が、前記第1方向に対して0を超える角度から180°未満の角度をなす振動運動である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記振動運動が、前記第1方向に対して0を超える角度から90°未満の角度をなす、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
第2方向への前記磁気手段の移動が、前記粒子が移動する傾向をもつ前記第1方向に対して実質的に直角である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記粒子を前記磁気手段に向けて移動させる傾向をもつように前記粒子に適用される磁力は並進力である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記磁気手段が、磁石もしくは磁石のアレイである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記磁石が電磁石である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記粒子が前記磁気手段へ引き付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記粒子が磁性粒子である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記粒子が磁化可能な材料から製造される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記磁化可能な材料が、元素の鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、またはそれらの化合物を含む群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記鉄化合物が鉄塩である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記鉄塩が、磁鉄鉱(Fe34)、磁赤鉄鉱(γFe23)およびグレイジャイト(Fe34)、またはそれらの任意の組み合わせを含む群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記粒子が、10μm〜5nmの平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記粒子が、1μm〜10nmの平均粒径を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記粒子がナノ粒子である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記細胞が細菌細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記細胞が植物細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記細胞が動物細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記細胞がヒト細胞である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記細胞が、肺細胞、腎細胞、神経細胞、間葉細胞、筋細胞(心筋細胞)、肝細胞、赤血球もしくは白血球(例えば、赤血球、リンパ球、単球、マクロファージ、白血球)、膵臓β細胞;上皮細胞(例えば、肺、胃)、内皮細胞、骨細胞、皮膚細胞、胃腸細胞、膀胱細胞、生殖細胞(精子もしくは卵細胞)、子宮、前立腺もしくは内分泌腺(例、下垂体)の細胞;胚性幹(ES)細胞;胚性生殖(EG)細胞、腫瘍細胞、癌細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記方法がエクスビボである、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記方法がインビボである、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記治療薬が、医薬物質、栄養補助物質または農薬物質である、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記医薬物質が、DNA、RNA、干渉RNA(RNAi)、ペプチド、ポリペプチド、抗体(例えば、一本鎖抗体フラグメント)、アプタマー、小分子である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記治療薬がDNAである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
治療薬を含む粒子を標的細胞にターゲティングするためのシステムの製造における可動性磁気手段の使用。
【請求項30】
前記磁気手段が動いている、請求項29に記載の使用。
【請求項31】
前記粒子を前記磁気手段に向けて移動させる傾向をもつように前記粒子に磁力を適用するために前記磁気手段を使用する工程と、同時に前記磁気手段を移動させる工程とを含む、請求項29に記載の使用。
【請求項32】
前記磁気手段が身体の外側へ移動させられる、請求項30に記載の使用。
【請求項33】
前記磁気手段の移動が遠隔制御される、請求項30に記載の使用。
【請求項34】
前記粒子が磁性粒子である、請求項29に記載の使用。
【請求項35】
前記粒子が磁化可能な材料から製造される、請求項34に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−536907(P2008−536907A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507169(P2008−507169)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【国際出願番号】PCT/GB2006/001477
【国際公開番号】WO2006/111770
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(399045846)キール・ユニバーシティ (4)
【氏名又は名称原語表記】KEELE UNIVERSITY
【出願人】(304006056)ユニバーシティー オブ フロリダ リサーチ ファウンデイション インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】