説明

避雷支持碍子

【課題】非直線抵抗性や放圧性に優れた避雷支持碍子を提供することである。
【解決手段】実施形態の避雷支持碍子10は、両端が開口された円筒状の絶縁容器20と、絶縁容器20内に配置され、1mAの電流が流れたときに両端間に発生するバリスタ電圧V1mAが500V/mm以上となる非直線抵抗体21を複数積層した積層体22と、絶縁容器20内に、かつ所定の間隙をあけて積層体22を包囲するように配置された円筒状の絶縁部材23とを備える。また、避雷支持碍子10は、積層体22の一方の端面に積層して設けられ、絶縁容器20の一方の開口を封止する第1の電極24と、積層体22の他方の端面に積層して設けられた第2の電極29と、絶縁容器20内の圧力が所定圧力以上になった際に放圧可能に、絶縁容器20の他方の開口を封止する封止蓋31とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、避雷機能を備えた避雷支持碍子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力系統においては、正常な電圧に重畳される過電圧を除去して電力系統や電気機器を保護するために、避雷器などの過電圧保護装置が用いられている。
【0003】
図6は、従来の避雷器と主回路との接続部を示す断面図である。図6に示すように、密閉容器200内の主導電部を構成する主回路導体201が備えられている。この主回路導体201から分岐した分岐導体202は、密閉容器200に配設された絶縁スペーサ203を貫通し、密閉容器200に隣接する避雷器容器205内に備えられた避雷器210に接続されている。
【0004】
避雷器210は、複数の非直線抵抗体211を積層した積層体を備えている。分岐導体202は、積層された非直線抵抗体211と電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平3−1607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、従来、避雷器を主回路導体201に接続するには分岐導体202が必要であり、避雷器容器212の容積分だけ装置が大型化する。
【0007】
この大型化を防止するために、分岐導体202を排除して、複数の非直線抵抗体211を積層した積層体を備える支持碍子を、主回路導体201と密閉容器200との間に設けることが考えられる。
【0008】
しかしながら、従来の非直線抵抗体は、1mAの電流が流れたとき、非直線抵抗体の積層体の両端間に発生するバリスタ電圧V1mAが低いため、電力系統の大容量化および高電圧化に対応するためには、非直線抵抗体の積層枚数を増加させなければならなかった。支持碍子を主回路導体201と密閉容器200との間に設ける場合、この間隙寸法により、積層体の積層厚さは制限され、十分に電力系統の大容量化および高電圧化に対応することは困難であった。一方、主回路導体201と密閉容器200との間を広くすることも考えられるが、装置が大型化する。
【0009】
また、従来の避雷支持碍子の場合、非直線抵抗体211の積層体の周囲を絶縁樹脂などでモールドしており、過責務のサージにより非直線抵抗体が破壊した際、非直線抵抗体とともに絶縁樹脂が爆発飛散することがあった。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、非直線抵抗性や放圧性に優れた避雷支持碍子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施形態の避雷支持碍子は、両端が開口された円筒状の絶縁容器と、前記絶縁容器内に配置され、1mAの電流が流れたときに両端間に発生するバリスタ電圧V1mAが500V/mm以上となる非直線抵抗体を複数積層した積層体と、前記絶縁容器内に、かつ所定の間隙をあけて前記積層体を包囲するように配置された円筒状の絶縁部材とを備える。さらに、避雷支持碍子は、前記積層体の一方の端面に積層して設けられ、前記絶縁容器の一方の開口を封止する第1の電極と、前記積層体の他方の端面に積層して設けられた第2の電極と、前記絶縁容器内の圧力が所定圧力以上になった際に放圧可能に、前記絶縁容器の他方の開口を封止する封止蓋とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子の断面を模式的に示した図である。
【図2】本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子の各非直線抵抗体をロッドとナットで締結して固定したときの積層体の断面を示す図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子の各非直線抵抗体を接着層によって固定したときの積層体の断面を示す図である。
【図4】本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子の各非直線抵抗体を絶縁テープで巻回して固定したときの積層体の斜視図である。
【図5】本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子の再利用の際の組み立て状態を示した分解断面を模式的に示した図である。
【図6】従来の避雷器と主回路との接続部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子10の断面を模式的に示した図である。図1では、密閉容器100内に主導電部である主回路導体101を備える装置に、避雷支持碍子10を備えた状態の図を示している。
【0015】
図1に示すように、避雷支持碍子10は、両端が開口25、26された円筒状の絶縁容器20を備えている。絶縁容器20の外周には、密閉容器100の一部に形成された開口の周囲に形成された固定用フランジ102に、絶縁容器20を、例えばボルト締結などによって固定するための固定用フランジ27が形成されている。なお、絶縁容器20は、例えば、エポキシ樹脂などの材料で構成されている。
【0016】
固定用フランジ27には、密閉容器100の内部に、SFガスなどの絶縁ガスを充填するための連通孔27aが形成されている。この連通孔27aの外部側には、連通孔27aが大気に開放されるのを遮断するための止め弁28が設けられている。この止め弁28は、密閉容器100の内部に絶縁ガスを充填する際には開かれ、それ以外のときには閉じられている。すなわち、密閉容器100は、内部に絶縁ガスが充填された状態で密閉されている。
【0017】
絶縁容器20内の中央には、複数の非直線抵抗体21を絶縁容器20の軸方向に積層して構成された積層体22が配置されている。非直線抵抗体21としては、1mAの電流が流れたときに両端間に発生するバリスタ電圧V1mAが500V/mm以上のものが使用される。
【0018】
非直線抵抗体21は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、副成分としてビスマス(Bi)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)、ニッケル(Ni)、ランタン系希土類元素(R)(ランタノイド)を含んだ混合物の焼結体で構成される。また、焼結体を構成するための混合物は、ビスマスをBiに換算して0.3〜1.5mol%、コバルトをCoに換算して0.3〜2mol%、マンガンをMnOに換算して0.4〜3mol%、アンチモンをSbに換算して0.5〜4mol%、ニッケルをNiOに換算して0.5〜4mol%、ランタン系希土類元素(R)(ランタノイド)をRに換算して0.05〜1mol%含む。非直線抵抗体21を上記した組成の混合物の焼結体で構成することで、バリスタ電圧V1mAを500V/mm以上とすることができる。
【0019】
絶縁容器20内に、かつ所定の間隙をあけて積層体22を包囲するように設けられた円筒状の絶縁部材23が設けられている。この絶縁部材23は、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics)などで形成される絶縁シートを巻回して円筒状に構成したものである。この絶縁部材23は、絶縁容器20の内壁面とも所定の間隙をあけて配置されることが好ましい。すなわち、絶縁容器20、絶縁部材23および積層体22は、外側から、絶縁容器20、絶縁部材23、積層体22の順に所定の間隙をあけて、同心円状に配置されることが好ましい。
【0020】
なお、絶縁部材23は、後述する第1の電極24と第2の電極29との間に挟持され、移動が制限される。
【0021】
絶縁部材23は、非直線抵抗体21が破壊されたときに、非直線抵抗体21の破片などが飛散して、絶縁容器20の内壁面が損傷したり、内壁面に炭化物などが付着するのを防止する。また、絶縁部材23が損傷などを受けた場合には、新品の絶縁部材23と容易に交換可能である。
【0022】
絶縁容器20の一方の開口25は、第1の電極24によって封止されている。例えば、第1の電極24の開口25側の端面に、図1に示すように、絶縁容器20の外径に対応する凹溝を形成し、この凹溝に絶縁容器20を嵌合する構成とすることができる。また、第1の電極24は、積層体22の一方の端面に一部が積層するように構成され、積層体22と電気的に接続されている。絶縁容器20と第1の電極24とは、例えば、エポキシ樹脂などによって気密に接着される。
【0023】
第1の電極24の開口25側とは異なる側には、主回路導体101と電気的な接続をするための接触端子24aが形成されている。例えば、図1に示すように、接触端子24aは、主回路導体101に形成された接触端子101aと嵌合することで電気的に接続される。
【0024】
積層体22の他方の端面には、第2の電極29が積層され、電気的に接続されている。また、第2の電極29は、外部に延設され、接地されている。第2の電極29は、絶縁容器20の他方の開口26と絶縁容器20の内部との間を封止するものではなく、第2の電極29を備えた場合においても、絶縁容器20の他方の開口26と絶縁容器20の内部とは連通した状態となっている。
【0025】
第2の電極29は、後述する封止蓋31を固定する際、中央が開口された円盤上の絶縁部材30を介して、積層体22側に押し付けられ、積層体22の他方の端面に積層した状態に固定される。
【0026】
なお、第1の電極24および第2の電極29は、アルミニウムなどの導電性材料で構成されている。
【0027】
絶縁容器20の他方の開口26は、封止蓋31によって封止されている。この封止蓋31は、絶縁容器20内の圧力が所定圧力(例えば、1.8MPa程度)以上になった際に放圧可能に構成されている。具体的には、封止蓋31は、中央に開口33を有する円盤状のフランジ部材32と、このフランジ部材32の開口33を封止するように設けられた封止部材34とを備えている。
【0028】
封止部材34は、例えば、厚さが0.1mm程度のアルミニウムなどからなる薄板で構成される。例えば、封止部材34の中央を、図1に示すように、外側に向かって凸となる球面部で構成してもよい。この場合、封止部材34は、その球面部が開口33内に位置するように配置される。封止部材34の周縁部は、平板で構成されている。そして、封止部材34は、その周縁部がフランジ部材32と絶縁部材30との間に挟持されることで、固定される。
【0029】
フランジ部材32は、絶縁部材30を介して固定用フランジ27に、例えばボルト締結によって固定されてもよい。また、フランジ部材32は、絶縁部材30、固定用フランジ27を介して密閉容器100の固定用フランジ102、例えばボルト締結によって固定されてもよい。
【0030】
絶縁容器20内の圧力が所定圧力以上になると、封止部材34の周縁部を、フランジ部材32と絶縁部材30との間に挟持できなくなり、封止部材34が開口33を介して外部に押し出されるように構成されている。
【0031】
なお、封止部材34が、直接外部に露出するのを防止するために、例えば、図1に示すように、フランジ部材32の開口33を外部から覆うように、アルミニウムなどからなる薄板で構成されるカバー35を設けてもよい。このカバー35は、封止部材34を外部へ放出する際、容易に外れ、放出の妨げとならないように、接着剤などによってフランジ部材32に簡易に固定されている。
【0032】
次に、積層された非直線抵抗体21の固定方法について説明する。
【0033】
積層された非直線抵抗体21の固定方法として、例えば、次に示す(1)〜(3)の方法が挙げられる。
【0034】
(1)締結による固定
図2は、本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子10の各非直線抵抗体21をロッドとナットで締結して固定したときの積層体22の断面を示す図である。
【0035】
図2に示すように、積層体22の両端に、中央が開口した積層体22の外径よりも大きな外径を有する円盤状の絶縁部材120が配置されている。絶縁部材120の中央の開口は、積層体22に第1の電極24および第2の電極29を直接接触させるためのものである。
【0036】
絶縁部材120の外周端部の周方向には、均等に複数の貫通口121が形成さている。積層体22の両端に絶縁部材120を配置した際、それぞれの貫通口121どうしが対向するように配置される。対向するそれぞれの貫通口121を貫通して絶縁ロッド122が設けられている。絶縁ロッド122は、円柱形状の棒状の部材であり、その両端部には、雄ネジが螺刻されている。そして、絶縁ロッド122の両端をナット123で締結することで、積層された非直線抵抗体21が固定されている。
【0037】
ここで、絶縁ロッドは、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics)などから形成される。
【0038】
(2)接着による固定
図3は、本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子10の各非直線抵抗体21を接着層130によって固定したときの積層体22の断面を示す図である。
【0039】
図3に示すように、非直線抵抗体21間には導電性の接着部材からなる接着層130が形成され、これによって積層された非直線抵抗体21が固定されている。接着層130は、導電性を有する材料である、例えば半田などで構成される。
【0040】
(3)巻回による固定
図4は、本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子10の各非直線抵抗体21を絶縁テープ140で巻回して固定したときの積層体22の斜視図である。
【0041】
図4に示すように、積層方向に各非直線抵抗体21を押し付けるように絶縁テープ140を巻回し、これによって積層された非直線抵抗体21が固定されている。絶縁テープ140は、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics)などから形成される。
【0042】
上記した固定方法により、積層された非直線抵抗体21、すなわち積層体22を固定することができる。なお、積層体22の固定方法は、これらの固定方法に限られるものでななく、各非直線抵抗体21間の電気的接続を維持した状態で、安定して固定できる方法であればよい。
【0043】
次に、避雷支持碍子10の動作について説明する。
【0044】
主回路導体101に過電圧がかかると、主回路導体101、第1の電極24、積層体22、第2の電極29という電路が形成され、主回路導体101を過電圧から保護することができる。しかしながら、過電圧が大きくなり過責務により積層体22を構成する非直線抵抗体21が破壊されると、絶縁容器20内の圧力が増加するとともに、非直線抵抗体21の破片が飛散する。
【0045】
この際、絶縁部材23によって、飛散した非直線抵抗体21の破片が絶縁容器20の内壁面に衝突することが防止される。また、絶縁部材23によって、絶縁容器20の内壁面に炭化物などが付着することが防止される。さらに、絶縁容器20内の圧力が所定圧力以上になると、封止部材34の周縁部を、フランジ部材32と絶縁部材30との間に挟持できなくなり、封止部材34は、開口33を介して外部に押し出される。これによって、絶縁容器20の内部が大気開放され、放圧される。
【0046】
このように、絶縁容器20の内部の圧力を放圧することができ、さらに絶縁部材23によって絶縁容器20の損傷を防止することができる。これによって、絶縁容器20自体は、損傷を受けていないため、そのまま再利用することができる。
【0047】
次に、避雷支持碍子10の再利用方法について説明する。
【0048】
図5は、本発明に係る実施の形態の避雷支持碍子10の再利用の際の組み立て状態を示した分解断面を模式的に示した図である。
【0049】
まず、封止蓋31および絶縁部材30を取り外すことで、第2の電極29、積層体22、絶縁部材23を取り出すことができる。この際、絶縁容器20と第1の電極24とは気密に接着され、固定用フランジ102と固定用フランジ27との間も気密に接しているため、密閉容器100に充填された、例えば絶縁ガスなどが外部に放出されることはない。
【0050】
破損した積層体22および絶縁部材23を取り出した後、図5に示すように、新品の、積層体22および絶縁部材23を絶縁容器20の内部に配置し、第2の電極29を配置し、絶縁部材30を介して封止蓋31をボルト締結などによって固定する。
【0051】
続いて、止め弁28を真空ポンプの系統に接続し、止め弁28を開いて、絶縁容器20の内部を真空とする。絶縁容器20の内部を真空とした後、止め弁28を絶縁ガスの供給系統に切り替えて、絶縁容器20の内部に絶縁ガスを充填する。絶縁容器20の内部に絶縁ガスを充填後、止め弁28を閉じる。止め弁28としては、3方弁を使用することが好ましい。
【0052】
このように、積層体22および絶縁部材23が損傷した場合においても、絶縁容器20自体は、損傷を受けていないため、内部に収容されている積層体22、絶縁部材23を交換することで再利用することができる。
【0053】
上記したように、実施の形態の避雷支持碍子10によれば、バリスタ電圧V1mAが500V/mm以上の非直線抵抗体21を使用することで、支持碍子を主回路導体201と密閉容器200との間に設ける場合においても、電力系統の大容量化および高電圧化に十分に対応することができる。さらに、非直線抵抗体21の積層枚数を削減できるため、避雷支持碍子10の小型化を図ることができる。
【0054】
また、絶縁部材23を備えることで、非直線抵抗体21が破壊されたときに、非直線抵抗体21の破片などが飛散して、絶縁容器20の内壁面が損傷したり、内壁面に炭化物などが付着するのを防止することができる。また、絶縁容器20内の圧力が所定圧力以上になった際、放圧することができるので、絶縁容器20が破壊されるのを防止することができる。
【0055】
また、積層体22および絶縁部材23が損傷した場合においても、これらを交換することで再利用することができるので、経済性に優れる。
【0056】
以上説明した実施形態によれば、優れた非直線抵抗性や放圧性を有することが可能となる。
【0057】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0058】
10…避雷支持碍子、20…絶縁容器、21…非直線抵抗体、22…積層体、23、30、120…絶縁部材、24…第1の電極、24a…接触端子、25、26、33…開口、27…固定用フランジ、27a…連通孔、28…止め弁、29…第2の電極、31…封止蓋、32…フランジ部材、34…封止部材、35…カバー、100…密閉容器、101…主回路導体、101a…接触端子、102…固定用フランジ、121…貫通口、122…絶縁ロッド、123…ナット、130…接着層、140…絶縁テープ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が開口された円筒状の絶縁容器と、
前記絶縁容器内に配置され、1mAの電流が流れたときに両端間に発生するバリスタ電圧V1mAが500V/mm以上となる非直線抵抗体を複数積層した積層体と、
前記絶縁容器内に、かつ所定の間隙をあけて前記積層体を包囲するように配置された円筒状の絶縁部材と、
前記積層体の一方の端面に積層して設けられ、前記絶縁容器の一方の開口を封止する第1の電極と、
前記積層体の他方の端面に積層して設けられた第2の電極と、
前記絶縁容器内の圧力が所定圧力以上になった際に放圧可能に、前記絶縁容器の他方の開口を封止する封止蓋と
を具備することを特徴とする避雷支持碍子。
【請求項2】
前記絶縁容器の内部に連通する連通孔と、
前記連通孔の外部側に設けられた止め弁と
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の避雷支持碍子。
【請求項3】
前記絶縁容器内に絶縁ガスが充填されていることを特徴とする請求項1または2記載の避雷支持碍子。
【請求項4】
前記封止蓋が、
中央に開口を有するフランジ部材と、
前記フランジ部材の開口を封止するように設けられ、前記絶縁容器内の圧力が所定圧力以上になった際に離脱する薄板状の封止部材と
備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の避雷支持碍子。
【請求項5】
前記積層体の両端に、中央が開口した前記積層体の直径よりも大きな外径を有する円盤状の絶縁部材を配置し、前記絶縁部材の外周端部の周方向に形成され、両端側においてそれぞれ対向する貫通口に絶縁ロッドを挿入し、前記絶縁ロッドの両端をナットで固定することで前記積層体が固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の避雷支持碍子。
【請求項6】
積層された非直線抵抗体間を導電性の接着部材で接着することで前記積層体が固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の避雷支持碍子。
【請求項7】
積層方向に各前記非直線抵抗体を押し付けるように絶縁テープを巻回することで前記積層体が固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の避雷支持碍子。
【請求項8】
密閉容器内に主導電部を備える装置に前記主導電部を支持するように前記避雷支持碍子を配設する際、前記第1の電極を前記主導電部に電気的に接続することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の避雷支持碍子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−248749(P2012−248749A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120671(P2011−120671)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(395002434)東芝変電機器テクノロジー株式会社 (59)
【Fターム(参考)】