説明

還元剤の存在下に異方性金属ナノ粒子をベースとする触媒の製造方法

【課題】還元剤の存在下に異方性金属ナノ粒子をベースとする触媒の製造方法を提供する。
【解決手段】元素周期律表の8、9,10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源(ソース)に接触する、二つの異なった還元剤を用いる工程を含む、異方性(anisotropic)金属ナノ粒子の製法であり、該製法は少なくとも以下から構成される。a)以下の工程の一つ。a1)元素周期律表の8族、9属、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液で担体を含浸し、ついで該担体を還元剤R1と接触させる。またはa2)元素周期律表の8族、9属、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液を還元剤R1と接触させる。b)工程a)で得られた溶液または担体をR1と異なる還元剤R2と接触させる異方性金属ナノ粒子を生成する工程。c)工程a)が工程a2)である場合は、場合によっては担体上に異方性金属ナノ粒子を担持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に担体に担持した異方性金属ナノ粒子を調製する方法に関する。該ナノ粒子は、触媒、特に不均一触媒で使用することが出来る。
【背景技術】
【0002】
金属、特に遷移金属は、炭化水素、水素、酸素、または一酸化炭素の様なかなりの数の分子を活性化する性能のために長年使用されてきた。それらの分子に関して金属の触媒の性質は多くの研究の中心であった。それらは金属の機能としての多様性、使用される条件、およびまた物理化学的な特性を説明するものである。
【0003】
化学吸着の活性化現象、即ち、反応剤の吸着と該反応剤と金属粒子との化学的相互作用に支配される現象は、曝される金属の表面の物理化学的性質に依存する。金属の粒子の大きさとその粒子の表面の原子の配位が、最高の化学吸着の特性を有する触媒を製造する時に考慮すべき二つの特徴である。即ち、反応剤を吸着し、該反応剤と化学的に相互作用する性能を有する触媒。
【0004】
金属粒子の大きさは、予想される用途の役割によって一般的には選択される。
【0005】
金属ナノ粒子は、構成される原子の数の関数として種々の安定な形を取り得ること、または周囲、例えば反応性の雰囲気と化学的相互作用できることが知られている。不均一系触媒で使用される金属粒子は、粒子を構成する原子の数に従って幾何学的な形を取る際立った等方性の特徴を持った形態である。これらの幾何学的な形は、一般的に約10オングストローム(1オングストローム=10−10 m)以下の大きさの小さな粒子では二十面体の形を含み、大きな粒子では先端を切ったキューボオクタヘドラルの形を含む。
【0006】
本発明の目的は、金属ナノ粒子の形を制御するために担体に担持するか、またはしないかに基づく触媒を調製する方法を提供することにあり、特に異方性の形態を有する担持されるか、またはされないナノ粒子を製造することである。即ちその異方性は平均の形状係数Fが1以下である。
【0007】
ある程度の数のナノ粒子の製造方法は当業者に良く知られている。
【0008】
引用されている例は、リソグラフィーの方法と気相法成長の方法である。
【0009】
テンプレートやマトリックスを用いる異方性ナノ粒子の製造方法はまた当業者には良く知られている。これらの方法では物質はマトリックス内のその場所で生成し、テンプレートのそれに相補的な形態を獲得する。マトリックスのナノメートルの管は溶液またはゾル−ゲルを用いて、または電気化学的手法を用いて充填される。および還元がマトリックス内でナノ粒子を形成するのに必要である。異方性ナノ粒子の不十分な収率と該ナノ粒子の品質を低下させないでマトリックスを除く必要性は、その様な技術の欠点である。
【0010】
当業者は、有機媒体、例えばアルコールや多価アルコールの溶液中で、ナノ粒子の成長を単一工程で選択剤の吸着により制御するナノ粒子の製造方法を知っている。還元は一般的に還流下、即ち、有機媒体の沸点においてに行われ、および有機相は一般的にはポリマーである選択的吸着剤の溶媒として、および金属前駆体の還元剤としての両方の役割をする。この様な方法は、非特許文献1によって説明されている。これらは高温で活性化される必要がある弱い還元剤である有機化合物を使用するという不利がある。得られる収率は比較的低い。さらにナノ粒子の形状を制御する操作パラメーターの数はかなり少ない。それらは基本的には比較的狭い範囲内の温度と、および選択的吸着剤の濃度と金属前駆体の濃度の間に比である。さらに種付けの相、および粒子の成長を制御することが困難になる。
【0011】
有機媒体の溶液中の製造方法は、還元を促進し、決められた方向に成長を促進する配位子を有すると想定される金属前駆体を選択することで金属ナノ粒子の成長を制御するいくつかの方法がある。これらの製造方法において該有機金属前駆体の分解は非特許文献2が説明しているように実施される。非特許文献3が記述している様に、引用されている実施例は、白金のナノチューブやナノファイバーのそれぞれの合成にチオフェノールまたはヘキサデシルアミン配位子を使用している。
【0012】
有機媒体で実施される溶液製造方法に加えて、水媒体で製造する方法もまたある。水媒体の用語は少なくとも一つの主要な水相とたぶん有機相からなる媒体を意味する。さらに本発明はこれらの水媒体の製造方法の分野に関するものである。
【0013】
界面活性剤を使用する水媒体の製造方法の使用は、等方性ナノ粒子を有する触媒の調製として知られている。非特許文献4の論文は、キューボオクタヘドラルの形の等方性パラジウムのナノ粒子の合成を説明している。特許文献1は、生成および担持および金属前駆体との相互作用でのミセルの還元による担持されたナノ粒子の製造方法を開示している。
【0014】
界面活性剤を使用する合成方法の代わりとして、金属のある結晶面にイオン、分子、ポリマーまたは界面活性剤の選択的吸着による水媒体での異方性ナノ粒子の合成も知られている。ハロゲンイオンの添加による形態の制御は、非特許文献5によってまた見出されている。これらの合成方法は、もっぱら銅、銀、および金のために使用される。
【0015】
金属のある結晶面にポリマーの選択的吸着を用いる水媒体の製造方法の分野において、特許文献2は安定化剤を用いて特殊な形状を持った遷移金属のコロイド状のナノ粒子を合成する方法を開示している。該方法は、水溶液中に金属の前駆体と安定化剤の混合物を溶解し、その後単一の還元剤、水素の存在下で還元することからなる。
【0016】
成長を制御するこのアプローチは、最初に等方性のナノ粒子または異方性の特徴がそれほど顕著でないナノ粒子を合成することにより達成される。該ナノ粒子は選択的吸着剤と適当な還元剤の存在下に成長のための種として用いられる。二つの還元剤を使用するこのアプローチは銀と金の異方性のナノ粒子の合成を可能にする。これは非特許文献6により説明されている。
【非特許文献1】Y.Sun,Y Xia(Advanced Materials,2002、14、833-837)
【非特許文献2】Chaudret et al(C R Chimie,6,2003,1019-1034)
【非特許文献3】Gomez et al(Chem Comm,2001、1474)
【非特許文献4】B Veisz and Z Kirali(Langmuir 2003、19、4817-)
【非特許文献5】Filamkembo et al(J Phys Chem B,2003,107,7492)
【非特許文献6】Busbee et al(Advanced Materials,2003、15、414-)
【特許文献1】米国特許 US−A−4714693号明細書
【特許文献2】米国特許US−A−6090858号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、元素周期律表の8族から10族の金属の異方性ナノ粒子を合成するために、還元剤の存在下に異方性金属ナノ粒子をベースとする触媒の製造方法を提供することを課題とする。該製法はより良い形態の制御を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、元素周期律表の8族、9族、10族から選ばれた金属の源(ソース)に接触する二つの異なった還元剤、好ましくは異なった還元能力を持ったものを使用することで異方性の特徴または顕著な異方性の特徴を持った金属のナノ粒子の合成方法に関する。
【0019】
より正確には、本発明は、元素周期律表の8、9,10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源(ソース)に接触する、二つの異なった還元剤を用いる工程を含む、異方性(anisotropic)金属ナノ粒子の製法であり、該製法は少なくとも以下から構成される。
【0020】
a)以下の工程の一つ。
【0021】
a1)元素周期律表の8族、9属、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液で担体を含浸し、ついで該担体を還元剤R1と接触させる。または
a2)元素周期律表の8族、9属、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液を還元剤R1と接触させる。
【0022】
b)工程a)で得られた溶液または担体をR1と異なる還元剤R2と接触させる異方性金属ナノ粒子を生成する工程
c)工程a)が工程a2)である場合は、場合によっては担体上に異方性金属ナノ粒子を担持する。
【0023】
見出されたこの方法は、1以下の平均形状係数Fを持った異方性ナノ粒子を生成する。特に顕著な異方性の特徴を有するナノ粒子は、0.7以下、さらに好ましくは0.5、例えば0.25の平均形状係数を有するものである。
【0024】
該形状係数は、式 F=(4ΠS)/Pで定義される。SとPは透過型電子顕微鏡で測定され、Sは特性評価の面(plane)で測定される粒子の表面積で、Pは同一面で測定された粒子の周長であり、該担体は秩序立っていない(きちんと配列していない)空孔を有する。形状係数Fは、Coster M, Chermant J L( Precis d’analyse d’images [Manual of image analysis], CNRS,1985)に記載された方法を用いる透過型電子顕微鏡により実施される測定から計算される。平均形状Fは、当業者に知られた統計的計数の後、統計的解析により決定される。
【0025】
ナノ粒子は数オングストロームから数百ナノメーターの大きさである。好適にはナノ粒子の平均の大きさ(即ち粒子の一番大きい寸法に沿った大きさ)は、2から500ナノメーターの範囲、さらに5から200nm、好ましくは10nm以上、例えば10から500nm、さらに10から200nm、さらに10から120nmである。驚いたことに10nm以上の大きさが予想外に良い触媒効率になることが証明されている。
【0026】
これらのナノ粒子はそれぞれ単離されていてもよいし、網目構造、例えばもつれた繊維、フラクタルの構造を形成していてもよいし、または金属の発泡体であってもよい。
【0027】
本発明はまた、本発明の方法により得られる異方性金属ナノ粒子を含む個体物質とまたそれらを含む懸濁物に関し、また固体状で液体から分離される本発明の方法により得られるナノ粒子に関し、さらに本発明の方法により得られる異方性金属ナノ粒子からなる担体に関する。
【0028】
上に述べた固体状のナノ粒子の懸濁物は、液体から分離され、および上で定義された異方性金属ナノ粒子からなる担体は触媒として使用することができる。
【0029】
本発明は、また上に述べた固体の分子の分離または吸着、およびガスの貯蔵の用途に関する。
【0030】
触媒は有機分子の接触転換に使用される。特に炭化水素の接触リフォーミング、全水素添加または部分水素添加、脱水素環化、炭化水素の脱水素、フィッシャー−トロプシュ合成、または一酸化炭素の全酸化または部分酸化に使用される。
【0031】
図1はこれに限定されるものでないが、実施例1に従って得られたパラジウムの異方性ナノ粒子の電子顕微鏡写真を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
金属と金属(8族、9族、10族)の原料
生成するナノ粒子の金属は元素周期律表の8、9、10族に属する金属から選ばれる。好ましくは生成するナノ粒子の金属はニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、白金、パラジウム、インジウム、さらに好ましくはコバルト、ニッケル、白金またはパラジウムである。本来還元に対して良い性能を有している金、銀、銅と比べ、上に述べた金属は驚くことに本発明の製造方法に使用できることを見出した。
【0033】
異方性金属ナノ粒子は、単一の金属元素または数種類の金属元素からなる。数種類の金属元素からなるナノ粒子の場合は、当業者に知られたどんな方法を採用しても良い。どんな混合物でも使用できる。例えば、アロイ、固溶体、芯および/または殻からなるどのような構造でも。
【0034】
本発明はまた数種類の金属のナノ粒子ベースの触媒を生成する。「8族から10族から選ばれた金属のナノ粒子」の用語は該族から選ばれた少なくとも一つの金属のナノ粒子を意味する。
【0035】
金属の源は、金属の酸化数が0以上の考慮している金属の前駆体のどんな塩でもよい。この塩は考慮している金属の単一のハロゲン化物または酸化物または水酸化物、またはハロゲンをアルカリまたはアルカリ土類化合物、アミン基またはアンモニアに結合した該金属の塩でもよい。この塩は金属単独またはアミン基と協同した硝酸塩、亜硝酸塩または硫酸塩でもよい。この塩はまた少なくとも一つの有機配位子を含んでいてもよい。
【0036】
例として、パラジウムの原料として塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、ヘキサクロロパラジウム酸カリウム、へサクロロパラジウム酸アンモニウム、テトラブロモパラジウム酸カリウム、テトラクロロパラジウム酸カリウム、テトラクロロパラジウム酸アンモニウム、ヘキサクロロパラジウム酸ナトリウム、テトラクロロパラジウム酸ナトリウム、硝酸パラジウム、亜硝酸パラジウム、亜硝酸ジアミンパラジウム、硫酸パラジウム、硝酸テトラアミンパラジウム、パラジウムジクロロジアミン、パラジウムアセテートまたはパラジウムアセチルアセトンを使用することができる。
【0037】
還元工程を受ける(undergo)溶液中の金属の源の量は、10−5から1モル/リッターの範囲、好ましくは5×10−5から10−1モル/リッターの範囲、およびさらに好ましくは10−4から10−2モル/リッターの範囲である。
【0038】

二つの異なる還元剤R1とR2
本発明の方法のさらなる分野において、R1とは異なる第二の還元剤R2が加えられる。用語「異なる還元剤」は異なる還元力を有する還元剤を意味する。
【0039】
一般的には、還元剤R1は還元剤R2よりは高い還元力を有する。
【0040】
使用される還元剤は実際には無機または有機である。好ましくは還元剤(R1とR2)は以下より構成されるグループから選択される。
【0041】
・無機還元剤としては水素、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、水素化ホウ素アルカリ、水素化アルカリ、および
・有機還元剤としてはカルボン酸、アルコール、ポリオール、アルデヒド、ケトンおよびそれらのイオン。
【0042】
好ましくは
・還元剤R1は、水素、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、水素化物とボロンハイドライドから構成されるグループから選択され、および/または
・還元剤R2は、カルボン酸、アルコール、ポリオール、アルデヒド、ケトンおよびそれらのイオンから構成されるグループから選択される。
【0043】
工程a)とb)の間に還元剤R1とR2の各々の添加は、好適的には攪拌しながら実施され、各還元剤は一緒にまたは分けてゆっくりと加えることができる。
【0044】
好ましくは、還元剤R2が水素化能力(カルボン酸、アルコ−ル、・・・)を有すれ場合には、塩基は工程b)中に添加される。さらに好ましくは、工程b)中に添加される塩基は水酸化ナトリウムである。水酸化ナトリウムの添加は脱プロトン化により相当するアニオンを生成する。このアニオンは強い還元力を有する。好ましくは、塩基(好ましくは水酸化ナトリウム)は還元剤に関して等モル量である。
【0045】
好ましくは、工程b)中に無機塩が加えられる。これは該成長剤(還元剤R2)と生成する異方性ナノ粒子の相互作用を制御することができる。
【0046】
この塩は、塩化物、臭化物、フッ化物のようなハロゲンアニオンや、硝酸塩、亜硝酸塩また硫酸塩からなる無機化合物のどのタイプでもよい。好ましくは、工程b)で加えられる無機塩はアルカリとアルカリ土類のハロゲン化物から構成されるグループから選択される。
【0047】
加えられる無機塩の量は一般的には工程b)を受ける(undergo)溶液の全体積の10−4から0.5モル/リットルの範囲、好ましくは5×10−4から0.1、さらに好ましくは10−3から0.05モル/リットルである。
【0048】

少なくとも一つの安定化剤の添加(任意)
好ましくは少なくとも一つの安定化剤が還元剤の一つと接触する少なくとも一つの溶液に添加される。
【0049】
安定化剤は金属の源の溶液に添加されるか、またはR2と接触する前に工程a2)の溶液に添加されるか、または工程b)に存在する。
【0050】
一般的この安定化剤は工程b)を実施するためにともかく存在する。単一の還元剤を使用する方法の場合に、この安定化剤は、一般的には得られた溶液にR2を添加する前に添加される。
【0051】
好ましくは安定化剤は、界面活性剤、錯化剤であり、より一般的には安定化剤または錯化剤として作用するどんな化合物でもよい。
【0052】
本発明の方法では、一つ以上の安定化剤を使用することが可能である。それらは同時に使用しても連続して使用しても良い。還元工程を受ける(undergo)溶液中の安定化剤の量は、10−4から2モル/リッターの範囲である。
【0053】
ある場合には少なくとも一つの安定化剤は界面活性剤である。用語「界面活性剤」は親水性官能基と親油性炭化水素鎖を有するどんな有機化合物をも意味する。界面活性剤が安定化剤として使用される時に、還元工程を受ける水溶液中の量は金属の源の量に対して一般的に大過剰である。
【0054】
好適には界面活性剤は一般式Rx(R’y)3(X)zYdのどんな化合物でも良い。
【0055】
・xとyは0から4の範囲
・zとdは0から2の範囲
・Rは1から25、好ましくは8から18を含む炭化水素鎖である。
【0056】
・R’は当業者に知られたどの脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族でもよい。
【0057】
・Xはアルカリ、アルカリ土類またはアンモニア(ammoniacal)基から形成されたグループから選択されるカチオン元素である。
【0058】
・Yはハロゲン化物アニオン、硝酸アニオン、亜硝酸アニオンまたは硫酸アニオンのようなアニオンである。
【0059】
界面活性剤が安定化剤として使用される場合は、コサーファクタントを使用することが可能である。
【0060】
他の場合は、少なくとも一つの安定化剤は錯化剤である。錯化剤それ自体は、
・カルボニル基を有するどの有機化合物でもよい。例えばクエン酸、酢酸またはアセチルアセトン基、ポリビニルピロリドンのようなポリマーまたは脂肪酸またはオレイン酸のようなカルボン酸である。
【0061】
・アミノ基を有するどの有機化合物でもよい。好ましくはヘキサデシルアミンのような脂肪族アミンである。
【0062】
・ホスフィン基を有するどの有機化合物でもよい。例えばトリフェニルホスフィンまたはトリオクチルホスフィンオキサイド。
【0063】
・チオール基を有するどの化合物でもよい。例えば、オクタチオールまたはドデカンチオールである。
【0064】
・キレート化剤
・チオフェノール、ジホスフィンまたはアルコール基を有するどの有機化合物でもよい。同様に
・上にリストアップした官能基のいくつかと関連したどの他の組み合わせでもよい。
【0065】
安定化剤は当業者に知られたどの方法で導入されてもよい。
【0066】
好ましくは以下の手順が使われる。
【0067】
・安定化剤と金属の源を別々に溶解し、
・続いて両溶液の少なくとも一部を混合する。
【0068】
これは界面活性剤の溶解を良く制御し、界面活性剤はミセルの近傍でより大きな自己的組織化をもたらす。
【0069】

還元工程
上に述べたように還元剤R1とR2は種々な方法で導入される。
【0070】
2段階の還元工程では、還元剤R1とR2は二つの還元工程を実施するために分けて導入される。
【0071】
単一の還元方法の工程では、還元剤R1とR2は単一の還元工程を実施するために一緒にまたは連続して導入される。
【0072】
還元剤R1とR2は種々の方法で導入される。一般的に我々は2段階の還元方法と単一の還元方法とを区別する。
【0073】
2段階の還元方法において、還元剤R1とR2は二つの別個の還元工程を実施するために分けて導入される。第一の工程a)では、第一の還元剤R1を用いる金属の源の還元はナノ粒子の種を生成する。これは顕著な異方性の特徴を有していない。即ち0.7より大きい形状係数である。この工程は発芽工程と呼ばれる。これらのナノ粒子の種は担持されてもされなくてもよい。一般的には成長工程と呼ばれる第二の工程では、工程a)で調製された種の存在下に第二の還元剤R2を用いて金属の源を還元することにより、担持されたまたはされていないナノ粒子を生成する。
【0074】
単一の方法では、種生成と成長は単一の還元工程で実施される。工程a)とb)は一緒に実施される。還元剤R1とR2は金属の源の還元のための単一の工程を実施するために導入される。金属の源ベースの水溶液は、還元剤R1で工程a)中に前もって調製される。還元剤R2は一緒にまたは分けて導入される。工程b)の前、後または間のどの順序でもよい。
【0075】
この明細書の残りの部分において、工程a)とb)は「同時」に実施されると言われる。
【0076】
より正確には工程a1+b)またはa2)+b)は、「単一の工程」方法では一緒に実施される。
【0077】
工程a1)+b)またはa2)+b)では、工程b)は、金属ナノ粒子の種を生成した後に還元剤R2を導入することによる「2工程」方法において、工程a)の後に実施される。
【0078】
工程a)とb)が実施される温度は、一般的には周囲の温度と100℃以下、普通は70℃以下の間である。
【0079】
安定化剤を使用する場合は、還元工程は安定化剤が溶液中で安定に留まっている温度で一般的に実施される。例として安定化剤が臭化セチルトリメチルアンモニウムである場合は、この安定化剤の結晶化を防ぐため30℃の最低温度が還元工程の間保たれる。
【0080】
本発明の方法は8、9、10族からの金属の源に二つの還元工程でもって実行され、以下の実施態様に従っている。
【0081】

実施態様1
a2)+b)+任意にc)、即ち
a2) 8、9,10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む溶液を還元剤R1と接触させる工程、
b) 程a2)で得られた溶液を還元剤R1と異なる還元剤R2と接触させることにより異方性金属ナノ粒子を生成する工程、
c) 場合によっては、担体に異方性金属ナノ粒子を担持させる。
【0082】
工程b)の終わりに異方性金属ナノ粒子は懸濁状で得られる。
【0083】
上で説明したように還元剤R1とR2は連続(R2は種生成の後導入される)してまたは同時(単一工程方法)に導入される。別法として、
・元素周期律表の8、9、10族から選ばれた金属の源と安定化剤を含む二つの水溶液が調製され、
・これに還元剤R2の水溶液が添加され、および還元剤R1が別の溶液に添加され、
・二つの溶液の少なくとも一部が混合される。
【0084】
実施態様2
a1)+b)、即ち、
a1) 元素周期律表の8、9、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液で担体を含浸し、ついで該担体を還元剤R1と接触させる工程、
b) および工程a1)で得られた担体を還元剤R1と異なった還元剤R2と接触させることにより異方性金属ナノ粒子を生成する工程
工程a1)で8,9,10族から選ばれた元素で含浸(乾式含浸が好ましい)された担体を調製し、少なくとも一つの還元剤R1を接触させる。
【0085】
それは該種を生成するため還元剤R1と接触させ、および該種の成長により異方性ナノ粒子を得るためR2と接触させてもよい。
【0086】
それはまた同時にR1とR2と接触させてもよい。
【0087】

担体、含浸と触媒材料の製造
好ましくは担体は秩序だった構造がない酸化物である。用語「秩序だった構造がない」は特別な構造的な特徴、または特別の形の構造、または中間の構造(即ち空孔の大きさの秩序だった構造)を有しない担体を一般的に意味する。
【0088】
担体は、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化トリウムまたは酸化チタンから選択した少なくとも一つの耐火性酸化物の単独または混合物をベースとするものが一般的である。
【0089】
担体は、また石炭、シリコ−アルミネイト、クレイまたは本発明で定義される担体としての使用が知られているどの他の化合物でもよい。
【0090】
好ましくは、担体は、5から300m2/gの範囲のBET比表面積を有する。
【0091】
担体は粉末状で使用してもよいし、またビーズ、押出品、三つ葉型(トリローブ)、粉末またはモノリスに形成されてもよい。
【0092】
この担体上で、異方性ナノ粒子はそれぞれ単離されていてもよいし、網目構造、例えばもつれた繊維、フラクタルの構造を形成していてもよいし、または金属の発泡体であってもよい。
【0093】
担体に8から10族からの元素をまたはナノ粒子を担持させる工程は当業者に知られたどの方法を使用して実施してもよい。好適には乾式含浸によるのがよい。
【0094】
実施態様c1)では担持されていない異方性金属ナノ粒子(懸濁状)の生成の工程a2)+b)の後、それらは当業者に知られたどの方法を使用して液体から単離されてもよい。例としてこれらの方法は例えば45分間、5000rpmで遠心分離することを含む。これらは場合によっては洗浄され、不活性雰囲気中または空気中で120℃かそれ以下、好ましくは80℃かそれ以下、または50℃かそれ以下の温度で乾燥されてもよい。
【0095】
実施態様c2)では、工程b)で得られた未担持の異方性金属ナノ粒子は、含浸で担体に担持される。好ましくは乾式含浸である。
【0096】
担持の工程は工程b)で得られた溶液から実施してもよいし、または工程c1)で得られた金属ナノ粒子(使用される材料の望ましい量に相当する量で)を懸濁液に投入し、および該溶液を担体と接触させてもよい。
【0097】
含浸後、担体は濾過で残りの液体から分離され、不活性雰囲気中または空気中で120℃かそれ以下(好ましくは80℃かそれ以下、または50℃かそれ以下)の温度で乾燥されてもよい。
【0098】
工程a1)に応じて担持された粒子の「直接」の調製のために、担体は残りの溶液から分離され、不活性雰囲気中または空気中で120℃かそれ以下(好ましくは80℃かそれ以下、または50℃かそれ以下)の温度で乾燥される。
【0099】
好適には得られた固体は還元雰囲気で、600℃かそれ以下、好ましくは400℃かそれ以下、または100℃かそれ以下、または80℃かそれ以下、または50℃かそれ以下の温度で、活性化処理をされる。
【0100】
他の元素が、担持された物質に加えられる時は、この処理は該添加の前または該添加の後に実施される。これは金属相が正しく活性化されることを確実にする。
【0101】
未担持の粒子の懸濁物はまた該処理をしてもよい。
【0102】
一般に以下により構成されるグループから選ばれた少なくとも一つの元素が担体に導入されてもよい。
【0103】
・元素周期律表の13族からの元素
・元素周期律表の14族からの元素
・アルカリ金属、特にリチウム、ナトリウム、カリウム、および/またはアルカリ土類、好ましくはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、および/または
・ハロゲン
・11族からの元素
一般にこれらの元素は担体にナノ粒子を担持した後、含浸により導入される。
【0104】
少なくとも一つのアルカリ金属および/または少なくとも一つのアルカリ土類の任意の添加は、触媒中の量が0から20重量%の範囲、好ましくは0から10重量%の範囲、さらに好ましくは0.01から5重量%の範囲にあるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を得るために実施されてもよい。
【0105】
少なくとも一つのハロゲンの任意の添加は、触媒中の量が0から0.2重量%の範囲にあるハロゲン含量を得るために実施される。
【0106】
本発明に応じて、大いに好適には、得られた固体または懸濁物は、600℃以下、好ましくは400℃以下、または100℃以下、好ましくは80℃以下、さらに好ましくは50℃以下の温度で水素で活性化処理がなされる。他の元素が担持された材料に添加される時は、この処理は該添加の前または該添加の後で行われる。
【0107】

得られた生成物
上のように本発明は、該粒子を含む懸濁物と同様に異方性金属ナノ粒子を含む固体の材料を生成する。
【0108】
これらの材料または懸濁物において一般的に8から10族のグループからの金属の少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも90重量%が異方性金属ナノ粒子の形状である。
【0109】
例として、本発明の方法により得られたナノ粒子は、ロッドまたは繊維型の形態、または中実または中空の管を有する管状の形態さえ持っていてもよい。本発明の方法で得られた触媒の金属ナノ粒子は円柱状の形態をまた有することが出来る。それは幅に対する長さの比で定義することができる。この場合では幅に対する長さの比は、5または10に等しい。これは形状係数がそれぞれ約0.43から0.25に相当する。
【0110】
材料(特に触媒として使用される)の場合、特に担持されたナノ粒子に基づく場合は、8から10族からの金属の量は、0.01から50重量%の範囲、好ましくは0.01から35重量%の範囲である。一般的に、および特に触媒として使用する場合には、本発明の方法は普通に使用される金属の量を適用できる。
【0111】

得られた生成物の利用
このように本発明の方法により得られた異方性金属ナノ粒子、およびそれらを含む生成物(上に述べた懸濁物や固体材料のようなもの)は、好適に触媒として使用されてよい。
【0112】
本発明の方法で得られた担体と異方性金属ナノ粒子からなる固体物質は、吸着剤としてまたは分離膜の中で使用されてもよい。このように本発明はまた分子の分離方法または吸着、または該物質によるガスの貯蔵に関する。
【0113】
さらに好ましくは本発明の方法で得られた触媒(好ましくは担持された形)は、有機分子の接触的転換に使用される。その様な用途は一般的に精製と石油製品分野で見られる。
【0114】
例として、炭化水素の接触的リフォーミング、全または部分的選択的水素化、脱水素環化、炭化水素の脱水素、フィッシャー−トロプシュ合成、または一酸化炭素の全酸化または部分酸化がある。
【0115】
有機分子の接触的転換について述べられた本発明の全てに対して、触媒は従来の操作条件下および処理される従来の供給材料を使用してもよい。いくつかの指示が以下に示される。
【0116】
分離の用途では、日本特許 JP2002-153740号に記載のガスの流れを精製するために金属のネットワークに、水素や酸素のような分子を溶解し、拡散するような、特定の金属の本来の性質を利用する密度の濃い金属膜を使用してもよい。
【0117】
例えば膜分離装置は300℃から600℃の範囲の温度、一般的に95%以上、好ましくは99%以上の非常に高純度の水素の流れを分離するために0.6から2MPaの範囲の圧力下操作される。
【0118】
水素の貯蔵のようなガスの貯蔵に関する用途は、国際出願WO-A-2004/027102号に記載されている様に、多金属の処方の吸着能力を利用する金属の系を使用してもよい。水素は0から10気圧の範囲のHの圧力で、0℃から100℃の範囲の温度で貯蔵してもよい。
【0119】
接触炭化水素リフォーミングは一般的には白金ベースの触媒を用い高オクタン価の燃料を製造する目的である。これは米国特許US-A-5562817号やUA-A-6315892号に記載されている。この触媒は芳香族炭化水素の製造にまた使用される。
【0120】
温度は一般的に400℃から600℃の範囲、好ましくは480℃から580℃であり、および圧力は0.1から3.5MPaの間、好ましくは0.2から1.8MPaの間で、触媒の体積に対する液体供給体積の空間速度は0.1から10、H/炭化水素の比は1から20の間、好ましくは1から6の間である。
【0121】
選択的水素化は、W K Lam, L Lloyd ( Oil & Gas Journal, pp66-70,March 1972)によって説明されているような水蒸気分解装置、またはパラジウムベースの触媒を用いる接触分解装置からの流出物を精製することが一般的に目的である。ヨーロッパ特許EP-A-0899012号に説明されているジオレフィンやアセチレンの選択的水素化のための条件を参照してもよい。
【0122】
このタイプの転換に一般的に用いられる条件は、25℃から200℃の範囲の中間温度、0.1から10MPaの範囲の圧力、および炭化水素に対する水素のモル比が1から150の範囲である。
【0123】
アルキン、ジエンやオレフィン基、または芳香族を含む炭化水素の全水素化(EP-A-0899012号)には、10℃から400℃の範囲の中間温度が、0.1から10MPaの範囲の圧力で適用される。
【0124】
フィッシャー−トロプシュ合成は一酸化炭素と水素からなる合成ガスから分子量のより大きい炭化水素を製造するためである。
【0125】
US-A-6214890に関連あることが記載されている。一般的に合成ガス転換は、0.1-15
MPa、150-350℃、時間当たりのガスの体積/触媒の体積が100-20000、H/CO比が1.2から2.5で供給される。工程は固定床やスラリーを用いて実施される。
【0126】
一酸化炭素の酸化反応は、可能であれば水素の様な他の化合物の存在下に一酸化炭素を含むガス状の流出物を精製することが目的である。引例はFR-A-2867464に見られる。
【0127】
COの全酸化は350℃から550℃の範囲の高温度で実施される。高温CO転換装置の全圧力は0.6から2MPaの範囲にある。
【0128】
COの全酸化は180℃から260℃の範囲の低温度で実施される。低温CO変換装置の全圧力は0.6から2MPaの範囲にある。
【0129】
選択的CO転換反応は、大気圧から50ロッドの範囲、好ましくは大気圧から20ロッドの範囲、さらに好ましくは大気圧から10ロッドの範囲の全圧力で実施される。温度は、20℃から200℃の範囲、好ましくは50℃から150℃の範囲、さらに好ましくは70℃から130℃の範囲である。CO/Oモル比は、0.5から5の範囲、好ましくは1から4の範囲である。CO:Hの重量比は0.5:50から5:50の範囲、好ましくは1:50から3:50の範囲である。
【0130】
脱水素環化(EP-A-1252259)は一般的に0.1から4MPa(好ましくは再生リフォーミングや芳香族生成プロセスでは0.3−0.8MPa、およびC3−C22パラフィンの脱水素には0.02から2MPa)の圧力、300−800℃(再生リフォーミングや芳香族生成プロセスでは好ましくは400−700℃、さらに好ましくは480−600℃、およびC3−C22パラフィンの脱水素には400−550℃)の温度、0.1から10h−1の空間速度、好ましくは1−4h−1で、異なったH/炭化水素の比(再生リフォーミングに用いる第一の反応装置では、リサイクル水素/炭化水素(モル)が0.1から10で、好ましくは3−10、さらに好ましくは3−4、および芳香族生成プロセスでは4−6である。C3−C22のパラフィンの脱水素には時間当たり触媒のリッター当たり炭化水素のリッターが10−100であるH/炭化水素の比である。)である。
【0131】

実施例
本発明のナノ粒子製造方法は以下の実施例で説明される。本発明の方法で直接に得られるナノ粒子からなる触媒の性能は、従来の技術方法で得られる触媒の性能と比較された。これらの実施例は実例で説明されるが、本発明の範囲を限定するのもでない。
【0132】
これらの実施例は用いられる触媒のナノ粒子の形態は、透過型電子顕微鏡により確認された。用いた電子顕微鏡は、JEOLから発売されているJeol 2010(c)型である。この顕微鏡は200kVの加圧電圧、0.2nmの空間分解およびおよそ0.7nmの担持された金属ナノ粒子の検出限界を有する。
【0133】
形状係数Fは、Image Processing and Analysis,Princeton Gamma Tech.で開発された画像処理ソフトIMAGIST(c)を使用して決定した。
【0134】
透過型電子顕微鏡分析を実施する前に、触媒試料はエタノールに溶解し、分析グリッドに一滴の溶液をたらし、乾燥し、該グリッドを顕微鏡内に導入する手順で準備される。
【0135】

実施例1:パラジウムの担持された異方性ナノ粒子の合成(本発明に相当する触媒A、a2)を実行する)
最初に、濃度0.3モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液25mlを、濃度5×10−4モル/リッターのNa2PdCl4.3H2Oの水溶液50mlに加える。および濃度0.01モル/リッターの水素化ホウ素ナトリウム水溶液6mlを攪拌しながら滴下して加える。10分間攪拌後、調製されたナノ粒子の溶液を2時間静置する。
【0136】
次に、濃度0.08モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液50mlを、濃度10−3mol/lのNa2PdCl4.3H2Oの水溶液50mlに加える。および濃度0.08mol/lのアスコルビン酸の溶液700μlと0.5Nの112μlのNaOH水溶液を加える。およびこの溶液(Bと呼ぶ)に溶液Aの60μlを加える。溶液は1時間後黒くなる。生成した異方性ナノ粒子は、60%のロッド(形状係数<0.7)、15%のポリヘドラ、10%のテトラヘドラおよび15%のキューブを含む。生成したナノ粒子は0.54の平均形状係数を有する。これらのナノ粒子の電子顕微鏡写真を図1に示す。
【0137】
遠心分離後、得られた異方性パラジウムナノ粒子は、アルミナに担持される。および触媒は30℃で一晩乾燥される。そのように作製された触媒Aはパラジウムを0.3重量%、含む。
【0138】

実施例2:担持された白金の異方性ナノ粒子の合成(触媒B、本発明に相当しない)
最初に、濃度0.3モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液25mlを、濃度5×10−4モル/リッターのPt(NH3)4(OH)2の水溶液50mlに加える。および濃度0.01モル/リッターの水素化ホウ素ナトリウム水溶液の12mlを攪拌しながら滴下して加える。10分間攪拌後、調製されたナノ粒子の溶液B1を2時間静置する。
【0139】
次に溶液B1の1mlをアルミナに担持させる。触媒は30℃で一晩乾燥する。得られた触媒B2は、濃度0.24mol/lの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液50mlと濃度3×10−4mol/lのPt(NH3)4(OH)2の水溶液50mlを含む水溶液B3と攪拌しながら接触させる。および濃度0.08mol/lのアスコルビン酸の溶液14mlと0.5Nの336μlのNaOH溶液を加える。溶液は2時間後黒くなる。
【0140】
生成したアルミナに担持された異方性ナノ粒子は、50%のロッド(形状係数<0.7)、25%のポリヘドラ、20%のテトラヘドラおよび5%のキューブを含む。担持されたナノ粒子は0.50の平均形状係数を有する。
【0141】
および触媒は30℃で一晩乾燥される。そのように作製された触媒Bは白金を0.3重量%含む。
【0142】

実施例3:コバルトの担持された異方性ナノ粒子の合成(触媒C,a2)を実施する本発明に相当する)
濃度0.3モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液25mlを、濃度5×10−4モル/リッターのCo(NO3)2の水溶液50mlに加える。および濃度0.01モル/リッターの水素化ホウ素ナトリウム水溶液12mlを攪拌しながら滴下して加える。10分間攪拌後、溶液C1が得られる。およびこの溶液に、濃度10−3mol/lのCo(NO3)2の溶液50ml、濃度0.08モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液50ml、濃度0.08mol/lのアスコルビン酸の溶液5mlと0.5NのNaOH溶液2mlを含む溶液C2を加える。得られた溶液は2時間後に黒くなる。
【0143】
遠心分離後、得られた異方性コバルトナノ粒子は、アルミナに担持される。
【0144】
生成したアルミナに担持された異方性ナノ粒子は、65%のロッド(形状係数<0.7)、15%のポリヘドラ、10%のテトラヘドラおよび10%のキューブを含む。平均形状係数は0.55である。
【0145】
および触媒は30℃で一晩乾燥される。そのように作製された触媒Cはコバルトを5重量%含む。
【0146】

実施例4:アルミナに担持されたパラジウムの等方性ナノ粒子の合成(触媒D,本発明に相当しない)
Pdの等方性ナノ粒子を含むアルミナに担持されたPd触媒が、前駆体Pd(acac)2を含むトルエン溶液の過剰量の含浸により調製される。触媒は120℃で一晩乾燥し、350℃、2時間で焼成する。
【0147】
このように調製された触媒Dはパラジウムを0.3重量%含む。担持された粒子の大きさは2から5nmの範囲にある。透過型電子顕微鏡により観察された形状は、球状で形状係数は1である。
【0148】

実施例5:アルミナに担持された白金の等方性ナノ粒子の合成(触媒E、本発明に相当しない)
白金の等方性ナノ粒子を含むアルミナに担持された白金触媒が、前駆体Pt(acac)2を含むトルエン溶液の過剰量の含浸により調製される。触媒は120℃で一晩乾燥し、350℃、2時間で焼成する。
【0149】
触媒Eは白金を0.3重量%含む。担持された粒子の大きさは2から5nmの範囲にある。透過型電子顕微鏡により観察された形状は、球状で形状係数は1である。
【0150】

実施例6:アルミナに担持されたコバルトの等方性ナノ粒子の合成(触媒F、本発明に相当しない)
コバルトの等方性ナノ粒子を含むアルミナに担持されたコバルトベースの触媒が、Co(NO3)2の溶液で乾式含浸により調製され、120℃で一晩乾燥し、200℃で焼成する。
【0151】
このように調製された触媒Fはコバルトを5重量%含む。粒子の大きさは3から9nmの範囲にある。透過型電子顕微鏡により観察された形状は、球状で形状係数は1である。
【0152】

実施例7:パラジウムの担持された異方性ナノ粒子の合成(触媒G,a1)を実行する本発明に相当する)
最初に、硝酸パラジウムの溶液の50mlは、パラジウム7.8重量%を含む硝酸パラジウム1.3gを希釈して調製した。次に水酸化ナトリウムの溶液50mlは、1NのNaOH溶液7.5mlを希釈して調製した。およびパラジウムの硝酸溶液はNaOH溶液に加えられる。溶液のpHは13である。およびこの溶液でアルミナを浸漬する。得られた固体G1は120℃で一晩乾燥し、200℃で焼成し、および150℃で2時間水素で還元する。
【0153】
この固体G1は、雰囲気温度で空気がない状態で、テトラクロロパラジウム0.3g、臭化セチルトリメチルアンモニウム26.4g、アスコルビン酸0.96gを含む水溶液300ml中に移される。pHは、5NのNaOHを加えることにより11にする。
【0154】
溶液は濾過される。そのようにして調製された触媒Gは30℃で一晩乾燥される。これは0.3重量%のPdを含む。生成した異方性ナノ粒子は、70%のロッド、20%のポリヘドラ、10%のキューブを含む。および生成した異方性ナノ粒子の平均形状係数は0.45である。
【0155】

実施例8:パラジウムの担持された異方性ナノ粒子の合成(触媒H,従来技術)
最初に、濃度0.3モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液25mlを、濃度5×10−4モル/リッターのK2PdCl4の水溶液50mlに加える。および濃度0.01モル/リッターの水素化ホウ素ナトリウムの水溶液12mlを攪拌しながら滴下して加える。10分間攪拌後、調製されたナノ粒子の溶液H1を2時間静置する。
【0156】
次に、溶液H1の1mlをアルミナに担持させる。触媒は30℃で一晩乾燥する。得られた触媒H2は、濃度0.24mol/lの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液50mlと濃度3×10−3mol/lのK2PdCl4の溶液50mlを含む水溶液H3と攪拌しながら接触させる。および濃度0.08mol/lのアスコルビン酸の溶液14mlを、0.5NのNaOH溶液336μlと一緒に滴下する。溶液は10分後に黒くなる。
【0157】
生成したアルミナに担持された異方性ナノ粒子は、40%のロッド(形状係数<0.7)、35%のポリヘドラ、10%のテトラヘドラおよび15%のキューブを含む。担持されたナノ粒子の平均形状係数は0.64である。
【0158】
触媒は30℃で一晩乾燥される。このように作製された触媒Hはパラジウムを0.3重量%含む。
【0159】

実施例9:担持された白金の異方性ナノ粒子の合成(触媒I,本発明のa2)を実施する)
最初に、濃度0.3モル/リッターの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液25mlを、濃度5×10−4モル/リッターのK2PtCl4.3H2Oの水溶液50mlに加える。および濃度0.01モル/リッターの水素化ホウ素ナトリウム水溶液6mlを攪拌しながら滴下して加える。10分間攪拌後、調製されたナノ粒子の溶液Aを2時間静置する。
【0160】
次に、濃度0.08mol/lの臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液50mlを、濃度10−3mol/lのK2PtCl4.3H2Oの水溶液50mlに加える。および濃度0.08mol/lのアスコルビン酸の溶液700μlと0.5Nの112μlのNaOH溶液を加える。および溶液Aの60μlをこの溶液(Bと呼ぶ)に加える。溶液は6時間後黒くなる。
【0161】
生成した異方性ナノ粒子は、65%のロッド(形状係数<0.7)、25%のポリヘドラ、5%のテトラヘドラおよび5%のキューブを含む。生成したナノ粒子の平均形状係数は0.47である。これらのナノ粒子の電子顕微鏡写真を図1に示す。
【0162】
遠心分離後、得られた異方性白金ナノ粒子は、アルミナに担持される。および触媒は30℃で一晩乾燥される。そのように作製された触媒Iは白金を0.3重量%含む。
【0163】

実施例10:1,3−ブタジエンの水素化の触媒テスト
1,3−ブタジエンの水素化は2MPaの水素の一定の圧力、17℃に調節された温度で、完全に攪拌できる「Grignard」型のバッチ式反応槽で液相(n−ヘプタン)中で実施される。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析する。分当たり、金属のg当たりの水素のモルで表わされる触媒活性は、圧力降下を測定することにより決定される。これらの触媒活性を表1に示す。1−ブテンの選択率は、1,3−ブタジエンの80%転換率で測定される。テストの前に、触媒A,B,G,H,Iは、50℃で水素で前処理される。触媒Dは200℃で水素で前処理される。触媒Eは550℃で水素で前処理される。
【表1】

【0164】
平均形状係数Fがそれぞれ0.54と0.45である金属粒子の触媒AとGは、触媒Dと触媒Hの活性より高い1,3−ブタジエンの水素化(パラジウムのgで表わす)の触媒活性を有する。触媒Dは形状係数Fが1の等方性金属ナノ粒子を有し、触媒Hは平均形状係数が0.64の異方性粒子を含む。
【0165】
平均形状係数がそれぞれ0.50と0.47である金属粒子を有する触媒BとCは、1,3−ブタジエンの水素化(白金のgで表わされる)と1−ブテンの選択率の活性で、形状係数が1である等方性金属粒子を有する触媒Eより活性が高い。
【0166】

実施例11:接触的合成ガス転換テスト
合成ガスの転換反応は、2MPaの水素の一定の圧力と220℃の温度で連続的固定床反応器で実施される。時間当たり空間速度は約1500h−1に保たれ、H2/COモル比は2に保たれる。
【0167】
一酸化炭素の転換で表わされる触媒活性は、表2に示す。触媒テストの前に触媒Cは100℃で水素中処理され、触媒Fは400℃で水素中処理される。
【表2】

【0168】
同じ一酸化炭素の転換率において、平均形状係数が0.55の金属粒子である触媒Cは、平均形状係数が1の等方的な金属粒子である触媒Fで観測される活性より、高分子の炭化水素の選択率が高い。
【0169】

実施例12:石油留分の転換の触媒テスト(接触改質)
接触改質反応は、以下の性質の石油留分について連続的固定床反応器で水素(H2/供給のモル比=5)の存在下に実施される。
【0170】
・20℃の密度:0.75kg/dm3
・リサーチ オクタン価:60
・パラフィン含有量:51%
・ナフテン含有量:36%
・芳香族含有量:13%
実験条件は以下である。
【0171】
・0.3MPaの全圧力
・500℃の温度
・触媒に対する供給流速が3kg/kg
テストの間、温度はオクタン価を一定に保つように徐々に調節される。触媒テストの前に触媒Bは100℃で水素中で処理され、触媒Eは550℃で水素中で処理される。操作10時間後に得られた触媒の性能を表3に示す。
【表3】

【0172】
平均形状係数が0.50である金属粒子を含む触媒Bは、等方性金属粒子を含む触媒Eと比較して改良された芳香族収率を示す。
【0173】

実施例13:C10からC14のパラフィンの接触脱水素化のテスト
C10からC14のパラフィンの脱水素化のテストは450℃で、0.29MPaの圧力、炭化水素に対する水素のモル比が6で、HSVが20h−1で回転床反応器で実施される。水の2000ppmの補充はテストの間を通じて供給される。
【0174】
テストの前に、触媒BとEは以下の調製工程を受ける(undergo)。
【0175】
・触媒100gを蒸留水450mlに溶かす。二塩化錫0.64gを塩酸の存在下でこの溶液に加える。懸濁液を4時間攪拌する。
【0176】
・触媒を乾燥し、および再び蒸留水100mlに溶解させ、硝酸リチウム3.45gを含む硝酸を加えることでpHを1.3に調節する。懸濁液を3時間攪拌する。
【0177】
・触媒を空気中、100℃、2時間乾燥する。
【0178】
・および触媒Bは100℃で水素中処理される。触媒Eは550℃で水素中処理される。
【0179】
操作100時間後測定された活性性能を表4に示す。
【表4】

【0180】
C10からC14のパラフィンの同じ転換率において、平均形状係数Fが0.5である金属粒子を含む触媒Bは、等方性金属粒子を含む触媒Eよりも高いオレフィン収率で、低い芳香族収率である。
【0181】

実施例14:接触選択的一酸化炭素の酸化テスト
接触選択的一酸化炭素の酸化反応は、70℃から130℃の範囲の温度で、大気圧で回転床反応器で実施される。CO:H2:O2:Heの反応混合物は一酸化炭素を2重量%、Hを50重量%を含み、CO/O2比が3である。触媒活性を表5に示す。
【表5】

【0182】
平均形状係数が0.5である金属粒子を含む触媒Bの酸素の転換率について測定された選択率は、等方性金属粒子を含む触媒Eで測定されたものより高い。
【0183】

実施例15:水素貯蔵性能テスト
水素貯蔵性能テストは、20℃から1000℃の間の温度と1から50ロッドの範囲の圧力に亘って水素の吸着の動力学の測定可能なRubotherm社の圧力熱天秤を使用して実施された。テストした触媒は測定るつぼに置かれ、および反応器は、真空にしてパージし、水素で追い出し、および水素圧力下に置かれる。熱サイクルは、水素の吸着動力学(水素化)と水素の脱着動力学(分解)を決定するために実施される。
【表6】

【0184】
形状係数が0.54の金属粒子を含む触媒Aについて測定された水素貯蔵性能は、形状係数が1の金属粒子を含む触媒Dについて測定された水素吸着性能より高い。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】実施例1(本発明に一致する)に従って得られたパラジウムの異方性ナノ粒子の電子顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
元素周期律表の8、9,10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源(ソース)に接触する、二つの異なった還元剤を用いる工程を含む、異方性(anisotropic)金属ナノ粒子の製法であり、該製法は少なくとも以下から構成される。
a)以下の工程の一つ。
a1)元素周期律表の8族、9属、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液で担体を含浸し、ついで該担体を還元剤R1と接触させる。または
a2)元素周期律表の8族、9属、10族から選ばれた少なくとも一つの金属の源を含む水溶液を還元剤R1と接触させる。
b)工程a)で得られた溶液または担体をR1と異なる還元剤R2と接触させる異方性金属ナノ粒子を生成する工程。
c)工程a)が工程a2)である場合は、場合によっては担体上に異方性金属ナノ粒子を担持する。
【請求項2】
工程a1)+b)またはa2)+b)が、該二つの還元剤を単一の工程で一緒に導入して、実施される請求項1に記載の製法。
【請求項3】
工程b)は、金属ナノ粒子の種を生成した後に還元剤R2を導入することによる「2工程」方法において、工程a)の後に実施される請求項1に記載の製法。
【請求項4】
金属が、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、白金、パラジウム、イリジウムから選ばれる請求項1〜3の何れかに記載の製法。
【請求項5】
金属がコバルト、ニッケル、パラジウム、白金からなるクループから選ばれる請求項4に記載の製法。
【請求項6】
還元剤R1とR2が、以下により構成されているグループから選ばれる請求項1〜5の何れかに記載の製法。
・無機還元剤として水素、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、水素化アルカリ、水素化ホウ素
・有機還元剤としてカルボン酸、アルコール、ポリオール、アルデヒド、ケトンおよびそれらのイオン
【請求項7】
塩基が工程b)中に加えられる請求項1〜6の何れかに記載の製法。
【請求項8】
無機塩が工程b)中に加えられる請求項1〜7の何れかに記載の製法。
【請求項9】
無機塩がアルカリのハロゲン化物、アルカリ土類のハロゲン化物からなるグループから選ばれる請求項8に記載の製法。
【請求項10】
R1またはR2と接触している溶液の少なくとも一つに安定化剤が加えられる請求項1〜9の何れかに記載の製法。
【請求項11】
安定化剤が界面活性剤または錯化剤である請求項10に記載の製法。
【請求項12】
以下に記述する手順を行う請求項10または11に記載の製法。
・安定化剤と金属の源を別々に溶解し、
・続いて、溶解した安定化剤の少なくとも一部と溶解した金属の源の少なくとも一部とを混合する。
【請求項13】
得られた触媒が担体を含み、該担体は、秩序だった構造がない酸化物である請求項1〜12の何れかに記載の製法。
【請求項14】
担体がアルミナとシリカからなるグループより選ばれる請求項13に記載の製法。
【請求項15】
工程b)またはc)の後に、以下から選ばれる少なくとも一つの元素が含浸により担体に導入される請求項1〜14の何れかに記載の製法。
・元素周期律表の13族からの元素
・元素周期律表の14族からの元素
・アルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウム、またはカリウム、および/またはアルカリ土類金属、好ましくはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウムまたはバリウム、および/または、
・ハロゲン
・元素周期律表の11族からの元素
【請求項16】
異方性金属ナノ粒子の平均の大きさが10から500nmの範囲にある1〜15請求項の何れかに記載の製法。
【請求項17】
工程b)中に形状係数Fが0.7以下の異方性金属ナノ粒子が形成される請求項1〜16の何れかに記載の製法。
【請求項18】
金属ナノ粒子の少なくとも50%が異方性金属ナノ粒子の形状である請求項1〜17の何れかに記載の製法。
【請求項19】
工程a1)+b)またはc)の終りで得られる異方性金属ナノ粒子を含む担体が液体から
分離され、120℃またはそれ以下の温度で乾燥される請求項1〜18の何れかに記載の製法。
【請求項20】
担体が600℃以下の温度で水素中活性化処理を受ける(undergo)請求項19に記載の製法。
【請求項21】
工程b)の終わりに得られる異方性金属ナノ粒子が該液体から分離され、場合によっては乾燥される請求項1〜18の何れかに記載の製法。
【請求項22】
得られた固体状の異方性金属ナノ粒子が600℃以下の温度で水素中活性化処理される
請求項に記載21の製法。
【請求項23】
製法の工程a2)+b)の終わり得られる懸濁物が600℃以下の温度で水素中活性化処理される請求項1〜18の何れかに記載の製法。
【請求項24】
得られる異方性金属ナノ粒子が懸濁物に取り込まれている請求項22に記載の製法。
【請求項25】
懸濁物が600℃以下の温度で水素中活性化処理される請求項24に記載の製法。
【請求項26】
請求項19または20に記載の製法により得られた担体と異方性金属ナノ粒子からなる固体物質の触媒としての用途。
【請求項27】
請求項1から18の何れか、または請求項21,24または25に記載の製法より工程a2)+b)の終わりに得られる懸濁物の触媒としての用途。
【請求項28】
請求項22または請求項23に記載の製法により得られる固体状の異方性金属ナノ粒子の触媒としての用途。
【請求項29】
請求項1〜25の何れかに記載の製法により得られる物質を用いる分子の分離または吸着の方法。
【請求項30】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いる接触炭化水素改質方法。
【請求項31】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いる全または選択的水素化の方法。
【請求項32】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いる脱水素環化の方法。
【請求項33】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いる炭化水素の脱水素化の方法。
【請求項34】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いるフィシャー−トロプシュ合成方法。
【請求項35】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いる一酸化炭素の全酸化または選択的酸化の方法。
【請求項36】
請求項1〜28の何れかに記載の触媒を用いるガス貯蔵の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−515693(P2009−515693A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540649(P2008−540649)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【国際出願番号】PCT/FR2006/002512
【国際公開番号】WO2007/057553
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(500393413)アンスティテュ フランセ デュ ペトロール (32)
【Fターム(参考)】