説明

部品組付け装置及び方法

【課題】部品組付け装置の小型化、設置面積の省スペース化、組付け精度の高精度化を図りつつ、種類の異なる組付け対象物において組付けを行えるようにする。
【解決手段】組付け対象物を保持して搬送しつつ作業位置に位置決めする搬送ユニット20、作業位置にある組付け対象物の組付け位置に下方から対応する部品供給位置を画定して部品を供給し位置決めする部品供給ユニット50、作業位置にある組付け対象物の組付け位置に上方から対応する待機位置と部品供給位置との間で昇降自在に支持されて部品を受け取って組付け対象物に組み付け組付けツール31〜33をもつ組付けユニット30、組付けツールが部品供給位置にある部品を受け取り作業位置にある組付け対象物に組付けるべく組付けユニットを昇降駆動する昇降駆動ユニット40を含む。これによれば、構造の簡素化、構造の集約化、装置の設置面積の省スペース化等を達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品あるいは機械部品等の部品を組み付ける部品組付け装置及び方法に関し、特に位置決めされた状態で間欠的に搬送される組付け対象物に部品を組み付ける部品組付け装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の部品組付け装置としては、ネジを締結するワーク(組付け対象物)を保持して間欠的に搬送するインデックステーブルを含むワーク供給ユニットと、インデックステーブルから水平方向に離れた位置に配置されてネジを供給するネジ供給ユニットと、ネジ供給ユニットにより供給されたネジを吸着保持すると共にワークに対して締結動作を行うドライバユニット(組付けツール)と、ネジ供給ユニットのネジ供給位置からインデックステーブル上の組付け位置(ネジ締結位置)までネジを搬送するべくドライバユニットを昇降自在にかつ水平方向に移動自在に駆動するドライバユニット駆動手段等を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、他の部品組付け装置としては、略中央に配置されると共にワーク(組付け対象物)を保持して間欠的に回転するインデックステーブルと、インデックステーブルの外周領域に配置されて昇降自在かつ回転自在でワークを把持するチャックを含むワーク供給部と、インデックステーブルの外周領域に配置されてワークのリベット孔の位置を検出する検出部と、インデックステーブルの外周領域に(水平方向に離れて)配置されてリベットを供給するリベット供給インデックス部(供給ユニット)と、リベットを保持してワークのリベット孔内に挿入するリベット挿入部と、ワークに挿入されたリベットを挟圧してかしめるプレス部と、リベットのかしめ状態を検査する検査部と、ワークをインデックステーブル上から搬出する搬出部等を備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、上記のような従来の部品組付け装置においては、組付けに必要な部品(ネジ、リベット)は、インデックステーブルの外周領域に配置された供給ユニットの供給位置において供給され、部品を組み付けるドライバユニット又はリベット挿入部が、供給ユニット上の供給位置とインデックステーブル上の組付け位置との間を水平移動することによって部品の供給が行われるため、ドライバユニット又はリベット挿入部を水平方向に移動させるための駆動機構が必要になり、ドライバユニット又はリベット挿入部の水平移動により組付け時間のロスを生じる。また、水平方向への移動を行うための駆動機構を必要とするため機械的な位置決め誤差を生じる虞がある。さらに、インデックステーブルの周りにおける装置の設置面積が大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−38546号公報
【特許文献2】特開2003−340658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の技術の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、構造の集約化、低コスト化、高稼働率化等を図りつつ、装置の設置面積を小さく(省スペース化)して工場等の空間スペースを有効に活用することができ、又、異なる機種にも柔軟に対応することができ、機械的誤差が少なく微小部品を高精度に組み付けることができる部品組付け装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の部品組付け装置は、組付け対象物を保持して搬送しつつ所定の作業位置に位置決めする搬送ユニットと、作業位置に位置決めされた組付け対象物の下方に配置され,組付け対象物の組付け位置に対応する部品供給位置を画定して部品を供給し位置決めする部品供給ユニットと、作業位置に位置決めされた組付け対象物の上方に配置され,上記組付け位置に対応する待機位置と部品供給位置との間で昇降自在に支持されて部品供給位置に位置決めされた部品を受け取って組付け対象物に組み付け得る組付けツールを有する組付けユニットと、組付けツールが部品供給位置に位置決めされた部品を受け取って作業位置に位置決めされた組付け対象物に組付けるべく組付けユニットを昇降駆動する昇降駆動ユニットを含む、構成となっている。
この構成によれば、例えば、作業位置(搬送ユニット)の上方の待機位置と作業位置(搬送ユニット)の下方の部品供給位置との間で組付けツールを有する組付けユニットが、昇降駆動ユニットにより昇降駆動されて、組付けツールが作業位置(搬送ユニット)の下方の(部品供給ユニットにより画定される)部品供給位置に供給された部品を受け取って搬送ユニットの上方(待機位置)まで上昇し、その後、搬送ユニットが組付け対象物を保持して搬送し部品の組付けを行う所定の作業位置に位置決めすると、組付けツールが再び下降してその部品を組付け対象物に組み付ける。
このように、作業位置(搬送ユニット)の上方に組付けツールを有する組付けユニットが配置され作業位置の上方から下方まで組付けツールが昇降可能であり、作業位置(搬送ユニット)の下方に部品供給位置を画定する部品供給ユニットが配置されるため、上下方向の空間を有効に活用することができ、構造の簡素化、構造の集約化等を達成しつつ、装置の設置面積を小さく(省スペース化)することができる。
また、組付けユニットは昇降移動のみで水平方向に移動しないため、昇降駆動ユニットの構造を簡素化でき、又、水平方向への移動に伴う誤差が発生しないため、機械的誤差が少なく、微小部品(例えば、ネジ等)を高精度に組み付けることができる。さらに、組付けユニット(組付けツール)が昇降動作のみを行って、部品の受け取り及び組付けを行うため、無駄な移動を廃止でき、部品の受け取りから組付けまでに要するハンドリング時間を短縮することができる。
【0008】
上記構成において、組付けツール及び部品供給位置は、作業位置に位置決めされた組付け対象物の組付け位置を通り上下方向に伸長する鉛直軸上に配置され、昇降駆動ユニットは、組付けツールを鉛直軸上に沿って昇降させるべく組付けユニットを昇降自在にガイドするガイド部材を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、昇降駆動ユニットにより組付けユニットを昇降させる際に、組付けユニットがガイド部材によりガイドされて、組付けツールが鉛直軸上を下降して部品供給位置に位置決めされた部品を受け取るため、部品の受け取りを高精度に行うことができる。
【0009】
上記構成において、部品供給ユニットは、作業位置に位置決めされた組付け対象物の複数の組付け位置を通る共通の第1円軌道の中心と同軸上でかつ同一径の第2円軌道上において複数の部品供給位置を画定すると共に上記同軸回りに回転する回転部材を含み、この回転部材は、円形の外輪郭をなすと共にその周縁において複数の部品供給位置を画定するべく上向き及び径方向外向きに開口して部品を収容し得るように形成された複数の部品収容部を有する円形回転部材からなる、構成を採用することができる。
この構成によれば、一つの回転部材(円形回転部材)で、複数の部品供給位置を画定することができるため、部品供給ユニットを小型化することができ、それ故に、装置の簡素化、小型化等を達成することができる。
【0010】
上記構成において、部品供給ユニットは、円形回転部材と、円形回転部材の径方向外側から部品収容部に向けて部品を導く部品導入通路を画定する部品導入部材と、部品収容部への部品の導入を許容しかつ部品収容部に収容された部品の脱落を規制する円筒状固定部材と、円形回転部材を回転駆動する駆動機構を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、部品導入部材の部品導入通路を通して連続的に供給される部品は、円形回転部材が円筒状固定部材に対して適宜相対的に回転することで、複数の部品収容部に順次収容されて保持され、円形回転部材が所定の回転位置に停止することにより部品供給位置にそれぞれ位置決めされる。
このように、部品供給ユニットが、部品収容部を有する円形回転部材、部品導入部材、円筒状固定部材、円形回転部材の駆動機構を含む構造をなすため、複数の部品を供給しつつも、構造の簡素化、集約化、小型化等を達成することができる。
【0011】
上記構成において、円筒状固定部材は、円形回転部材が所定の回転角度位置にあるとき部品導入通路を部品収容部に連通させる開口を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、円筒状固定部材に開口を設ける簡単な構造により、円形回転部材の回転と協働して、部品収容部への部品の導入を許容し又部品収容部への部品の導入を遮断することができる。
【0012】
上記構成において、部品供給ユニットは、部品供給位置を画定すると共に,作業位置に位置決めされた組付け対象物の複数の組付け位置の配列方向に平行な所定方向に直線的に可動に支持され可動部材を含み、この可動部材は、部品供給位置を画定するべく上向き及び上記所定方向に垂直な水平方向に開口して部品を収容し得るように形成された部品収容部を有し所定方向にスライド可能なスライド部材からなる、構成を採用することができる。
この構成によれば、部品供給ユニットの簡素化、小型化を達成しつつ、可動部材(スライド部材)を適宜所定方向に移動させることで、複数の組付け位置に下方から対応する部品供給位置に部品を供給して位置決めすることができる。
【0013】
上記構成において、部品供給ユニットは、スライド部材と、部品収容部に向けて部品を導く部品導入通路を画定すると共に部品収容部への部品の導入を許容しかつ部品収容部に収容された部品の脱落を規制する壁面を画定する部品導入部材と、スライド部材をスライド駆動する駆動機構を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、部品導入部材の部品導入通路を通して連続的に供給される部品は、スライド部材が部品導入部材の壁面に対して適宜相対的に移動することで、部品収容部に収容されて保持され、スライド部材が所定位置に停止することにより部品供給位置にそれぞれ位置決めされる。
このように、部品供給ユニットが、部品収容部を有するスライド部材、部品導入部材、スライド部材の駆動機構を含む構造をなすため、部品を連続的に供給しつつも、構造の簡素化、集約化、小型化等を達成することができる。
【0014】
上記構成において、組付けユニットは、作業位置に位置決めされた組付け対象物の複数の組付け位置にそれぞれ対応する複数の組付けツールを有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、一つの組付けユニットが複数の組付けツール(例えば、ドライバ等のネジ締めツール、圧入ツール等)を含むため、同時に複数の部品を組み付けることができる。
【0015】
上記構成において、搬送ユニットが設けられた固定ベースと、固定ベースに対して水平面内で二次元的に移動可能な可動ベースとをさらに含み、可動ベースは、組付けユニット及び部品供給ユニットを保持すると共に水平面内の第1方向に移動自在に支持された第1可動フレームと、第1可動フレームを保持して水平面内の第1方向に垂直な第2方向に移動自在に支持された第2可動フレームと、固定ベース上に設けられて第2可動フレームを移動自在に支持する支持フレームを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、搬送ユニットが固定ベース上に配置され、組付けユニット及び部品供給ユニットが固定ベースに対して水平面内で二次元的に移動可能な可動ベース(の第1可動フレーム)上に配置されているため、組付けユニットと部品供給ユニット(部品供給位置)との相対的な位置関係が維持される。したがって、組付け対象物が変更になった場合、可動ベースを適宜移動させて所定位置に位置決めすることで、組付け位置の異なる種々の組付け対象物に対して、位置ずれを生じることなく高精度に部品を組み付けることができる。
【0016】
上記構成において、搬送ユニットは、組付け対象部を保持するべく周方向に所定の間隔をおいて放射状に突出して形成された複数の保持部を有すると共に所定の鉛直軸回りに回転する回転テーブルと、回転テーブルを間欠的に回転駆動する駆動機構とを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、搬送ユニットとして、複数の保持部が放射状に突出する回転テーブルを採用することで、所定方向に長尺なコンベア等を搬送ユニットとして採用する場合に比べて、装置の小型化、集約化を達成することができ、又、複数の保持部が周方向に所定間隔をおいて放射状に突出するように形成されているため、組付けツールを保持部同士の間に画定される開口に臨む位置において回転テーブルに干渉しないように円滑に昇降させることができる。
【0017】
上記構成において、搬送ユニットは、組付け対象物を保持する保持部と、保持部を所定方向に伸長する搬送軌道に沿って移動させると共に位置決めする駆動機構とを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、搬送ユニットの搬送軌道に沿って複数の部品組付けステーション(組付けツールを有する組付けユニット、部品供給ユニット、昇降駆動ユニット)を容易に配置することができ、複数の部品が複数の作業ステーションに亘って組付けされる場合に適している。
【0018】
上記構成において、搬送ユニット、部品供給ユニット、組付けツール、及び昇降駆動ユニットを制御する制御手段を含み、制御手段は、部品供給位置に部品を供給して位置決めするべく部品供給ユニットを制御し、部品供給位置に位置決めされた部品を受け取った後に再び待機位置まで上昇させるべく昇降駆動ユニット及び組付けユニットを制御し、組付け対象物を搬送して作業位置に位置決めするべく搬送ユニットを制御し、作業位置に位置決めされた組付け対象物に組付けツールを接近させて部品を組み付けるべく昇降駆動ユニット及び組付けツールを制御する、構成を採用することができる。
この構成によれば、無駄な動作を無くして、機械的誤差が少なく、微小部品を組付け対象物に高精度に組み付けることができ、高稼働率化を達成することができる。
【0019】
また、本発明の部品組付け方法は、所定の作業位置に位置決めされた組付け対象物に対して部品を組み付ける部品組付け方法であって、作業位置に位置決めされる組付け対象物の下方に配置されて組付け位置に対応する部品供給位置に部品を供給し、作業位置に位置決めされる組付け対象物の上方に配置されて上記組付け位置に対応する待機位置と部品供給位置との間で組付けツールを下降させて部品供給位置に位置決めされた部品を受け取った後再び待機位置まで上昇させ、搬送ユニットにより組付け対象物を搬送しつつ作業位置に位置決めし、作業位置に位置決めされた組付け対象物の組付け位置に向けて組付けツールを下降させて部品を組付け対象物に組み付ける、構成となっている。
この構成によれば、無駄な動作を無くして、機械的誤差が少なく、微小部品を組付け対象物に高精度に組み付けることができ、高稼働率化を達成することができる。
【発明の効果】
【0020】
上記構成をなす部品組付け装置によれば、構造の簡素化、構造の集約化、低コスト化、高稼働率化等を達成しつつ、装置の設置面積を小さく(省スペース化)して工場等の空間スペースを有効に活用することができ、又、異なる機種にも柔軟に対応することができ、機械的誤差が少なく微小部品を高精度に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る部品組付け装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す部品組付け装置において、搬送ユニット(回転テーブル)が所定角度だけ回転した状態を示す平面図である。
【図3】図1に示す部品組付け装置の部分斜視図である。
【図4】図1に示す部品組付け装置の部分斜視図である。
【図5】図1に示す部品組付け装置に含まれる部品供給ユニットを示す斜視図である。
【図6】図1に示す部品組付け装置に含まれる部品供給ユニットを示す斜視図である。
【図7】図1に示す部品組付け装置に含まれる組付けユニット(組付けツール)、部品供給ユニット(部品供給位置に供給された部品)の位置関係を示す部分斜視図である。
【図8】図1に示す部品組付け装置に含まれる組付けユニット(組付けツール)、部品供給ユニット(部品供給位置に供給された部品)の位置関係を示す部分斜視図である。
【図9】(a)は、第1組付けステーションにおける部品の組付けを示す平面図、(b)は、第2組付けステーションにおける部品の組付けを示す平面図である。
【図10】(a)は、第3組付けステーション及び第4組付けステーションにおける部品の組付けを示す平面図、(b)は、他の実施形態における部品の組付けを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
この部品組付け装置は、図1及び図2に示すように、ベース10、ベース10上に設けられた搬送ユニット20、搬送ユニット20(の回転テーブル21)の搬送方向(周方向)Rに沿って配列された複数の作業ユニットM1,M2,M3,M4,M5,M6,M7、組付け対象物W1を搬送ユニット20に受け渡す作業及び部品を組み付けた完成品を取り出す作業を行うべくベース10に取り付けられた作業テーブルT、種々の制御を行う制御手段としての制御ユニット(不図示)等を備えている。
ここで、組付け対象物W1としては、例えば、記録媒体等の本体ケースと本体ケースの上に重ねられた蓋体等であり、組付け対象物W1に組み付けられる部品W2(図6及び図7参照)としては、蓋体を本体ケースに締結するネジ等が適用される。
【0023】
ベース10は、図1ないし図4に示すように、上面部11、上面部11よりも低く形成された段差部12等を有し、図1に示すように周方向Rに順に、第1作業ステーションS1、第2作業ステーションS2、第3作業ステーションS3、第4作業ステーションS4、第5作業ステーションS5、第6作業ステーションS6、第7作業ステーションS7、第8作業ステーションS8を画定している。
【0024】
搬送ユニット20は、図1ないし図4に示すように、所定の鉛直軸L1回りに回転する回転テーブル21、回転テーブル21を所定の角度(ここでは、22.5度)刻みで間欠的に回転させる駆動機構としての駆動源22等を備えている。
回転テーブル21は、周方向Rにおいて等間隔(45度の間隔)で配列されて放射状に突出する複数(ここでは、8つ)の保持部21aを有し、保持部21a同士の間に等間隔(45度の間隔)で複数(ここでは、8つ)の開口を画定するように形成されている。
すなわち、8つの保持部21aと8つの開口は、周方向Rにおいて等間隔(22.5度)で交互に配列された状態となっている。
保持部21aは、組付け対象物W1を位置決めして保持するように、例えば、若干凹状に形成されている。
駆動源22は、回転テーブル21を鉛直軸L1回りに所定の角度(ここでは、22.5度)刻みで間欠駆動するものであり、例えば、ステッピングモータ等が適用される。
このように、搬送ユニット20として、周方向Rに所定の間隔をおいて放射状に突出して形成された複数の保持部21aを有し鉛直軸L1回りに回転する回転テーブル21及び回転テーブル21を間欠的に回転駆動する駆動源22を採用することで、所定方向に長尺なコンベア等を搬送ユニットとして採用する場合に比べて、装置の小型化、集約化を達成することができ、又、保持部21a同士の間が開口して形成されているため、後述する組付けユニット30,30´,60,60´(組付けツール31,32,33)を回転テーブル21に干渉しないように円滑に昇降させることができる。
【0025】
作業ユニットM1は、図1に示すように、第2作業ステーションS2の領域に配置されており、搬送ユニット20に位置決めして保持された組付け対象物W1の情報(型式、種類等)を読み取る情報読取ユニットである。情報読取ユニットとしては、組付け対象物W1に付された二次元のバーコード等を読み取るバーコードリーダ等を採用することができる。
【0026】
作業ユニットM2は、図1に示すように、第1組付けステーションとしての第3作業ステーションS3の領域に配置されており、搬送ユニット20の上方領域から下方領域まで昇降可能に支持されると共に作業位置に位置する(回転テーブル21の)保持部21aと上下方向Zにおいてオーバーラップする位置に配置された組付けユニット30、組付けユニット30を昇降駆動する昇降駆動ユニット40、搬送ユニット20の下方領域に配置されて部品供給位置を画定する部品供給ユニット50等を備えている。
【0027】
組付けユニット30は、図3、図7、図9(a)に示すように、回転テーブル21の上方位置(作業位置の上方)に設けられて、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H1,H2,H3に上方から対応する待機位置と作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H1,H2,H3に下方から対応する部品供給ユニット50の部品供給位置P1,P2,P3との間で昇降自在に支持されて部品供給位置P1,P2,P3に位置決めされた部品(ネジ)W2を受け取って組付け対象物W1に組み付け得る(捩じ込む)ように上下方向Zの下向きに伸長する複数(ここでは、3つ)の組付けツール31,32,33、組付けツール31,32,33をそれぞれ回転駆動する(と共に必要に応じて昇降させる)回転昇降機構(不図示)、後述するガイドレール42にガイドされる被ガイド部30a(図4参照)を備えている。
【0028】
3つの組付けツール31,32,33は、図7及び図9(a)に示すように、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の3つの組付け位置(ネジ穴)H1,H2,H3に上下方向Zにおいて対応するように、所定の鉛直軸L2を中心とする共通の第1円軌道C1上を通る所定位置(後述する部品供給ユニット50の部品供給位置P1,P2,P3と上下方向Zにおいて対応する位置)に配置されている。
また、組付けユニット30(組付けツール31,32,33)は、回転テーブル21の保持部21a同士の間の開口に臨む位置に位置するとき、保持部21aに干渉することなく待機位置から部品供給ユニット50の部品供給位置P1,P2,P3まで下降できるように(その形状及び配置位置が調整されて)形成されている。ここで、組付けツール31,32,33により部品W2を保持する機構としては、磁着、吸着、挟持等のいずれの手法であってもよい。
【0029】
昇降駆動ユニット40は、固定ベース10に立設された直立フレーム41、直立フレーム41に設けられて上下方向Zに伸長し組付けユニット30の被ガイド部30aをガイドするガイド部材としての2つのガイドレール42(図4参照)、ガイドレール42の内側において上下方向Zに伸長して配置されたリードスクリュー43(図4参照)、リードスクリュー43に螺合されると共に組付けユニット30に固定されたナット部材44(図4参照)、リードスクリュー43を回転駆動するべく直立フレーム41に固定された駆動モータ45等を備えている。ここで、昇降駆動ユニット40は、固定ベース10の段差部12上において、回転テーブル21と干渉しない位置に配置されている。
【0030】
そして、駆動モータ45が一方向に回転すると、回転テーブル21よりも上方の待機位置にある組付けユニット30(の組付けツール31,32,33の先端)を回転テーブル21よりも下方の部品供給位置P1,P2,P3まで下降させ、駆動モータ45が他方向に回転すると、部品供給位置P1,P2,P3から上方の待機位置まで上昇させるようになっている。
すなわち、昇降駆動ユニット40は、組付けツール31,32,33が回転テーブル21の保持部21a同士の間の開口に臨む位置にあるとき、部品供給位置P1,P2,P3に位置決めされた部品W2を受け取るべく組付けツール31、32、33を待機位置から下降させると共に部品W2を受け取った後に待機位置まで上昇させ、その後、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1に組付けツール31,32,33を接近させるように下降させて部品W2を組付けるべく、組付けユニット30を昇降駆動するようになっている。
【0031】
部品供給ユニット50は、図3、図5、図7に示すように、固定ベース10の段差部12上に立設された直立フレーム51、直立フレーム51に固定された水平フレーム52、水平フレーム52上において鉛直軸L2回りに回転自在に支持された円形回転部材53、円形回転部材53を回転駆動する駆動機構としての駆動モータ(不図示)、円形回転部材53の外周に配置されて水平フレーム52に固定された円筒状固定部材54、部品W2を導入する部品導入部材55、部品W2を部品導入部材55(の後述する部品導入通路55a)に向けて付勢しつつ順次に送り出すべく部品W2を収容する収容ケース56等を備えている。
【0032】
円形回転部材53は、回転テーブル21よりも下方領域に配置されており、円形の外輪郭をなすと共に、第1円軌道C1の中心と同軸上でかつ同一径の第2円軌道C2上において所定の回転角度で部品供給位置P1,P2,P3を画定するべく、その周縁において上向き及び径方向外向きに開口して部品W2を収容し得るように形成された複数(ここでは、3つ)の部品収容部53aを有するように形成されている。
部品導入部材55は、円形回転部材53の径方向外側から部品収容部53aに向けて付勢される部品W2を導く部品導入通路55aを画定するように形成されている。
円筒状固定部材54は、円形回転部材53と同じ高さ(又はほぼ同じ高さ)であり、周方向の一箇所でかつ円形回転部材53の部品収容部53aと同じ高さ位置に、部品導入部材55が挿入される開口54a(すなわち、円形回転部材53が所定の回転角度位置にあるとき部品導入通路55aを部品収容部53aに連通させる開口)を有する。
【0033】
そして、円筒状固定部材54に対して円形回転部材53が所定角度回転して、部品収容部53aが部品導入通路55aに臨む位置にあるとき、部品収容部53aに部品W2が供給されて(押し込まれて)着座し、部品収容部53aが部品導入通路55aに臨まない位置にあるとき、部品収容部53aに部品W2が供給されないようになっている。また、部品収容部53aに着座して収容された部品W2は、円筒状固定部材54の内周面(上縁)によりその脱落が規制されるようになっている。
すなわち、円筒状固定部材54は、円形回転部材53の回転に伴って部品収容部53aが部品導入通路55aに対向したとき部品収容部53aへの部品W2の導入を許容し、かつ、部品収容部53aが部品導入通路55aから逸脱したとき部品収容部53aへの部品W2の導入を遮断すると共に部品収容部53aに収容された部品W2の脱落を規制するようになっている。
【0034】
また、部品導入部材55の部品導入通路55aを通して連続的に供給される部品W2は、円形回転部材53が円筒状固定部材54に対して適宜相対的に回転することで、複数(3つ)の部品収容部53aに順次収容されて保持され、円形回転部材53が所定の回転角度で停止することにより、部品供給位置P1,P2,P3にそれぞれ位置決めされるようになっている。
このように、部品供給ユニット50が、部品収容部53aを有する円形回転部材53、部品導入部材55、円筒状固定部材54、円形回転部材53を回転駆動する駆動モータを含む構造をなすため、複数の部品W2を供給しつつも、構造の簡素化、集約化、小型化等を達成することができる。
【0035】
作業ユニットM3は、図1に示すように、第2組付けステーションとしての第4作業ステーションS4の領域に配置されており、搬送ユニット20の上方領域から下方領域まで昇降自在に支持されると共に作業位置に位置する(回転テーブル21の)保持部21aと上下方向Zにおいてオーバーラップする位置に配置された組付けユニット30´、組付けユニット30´を昇降駆動する昇降駆動ユニット40、搬送ユニット20の下方領域に配置されて部品供給位置を画定する部品供給ユニット50´等を備えている。
【0036】
組付けユニット30´は、図3、図7、図9(b)に示すように、回転テーブル21の上方位置(作業位置の上方)に設けられて、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H4,H5,H6に上方から対応する待機位置と作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H4,H5,H6に下方から対応する部品供給ユニット50´の部品供給位置P4,P5,P6との間で昇降自在に支持されて部品供給位置P4,P5,P6に位置決めされた部品W2を受け取って組付け対象物W1に組み付ける(捩じ込む)ように上下方向Zの下向きに伸長する複数(ここでは、3つ)の組付けツール31,32,33、組付けツール31,32,33をそれぞれ回転駆動する(と共に必要に応じて昇降させる)回転昇降機構(不図示)、ガイドレール42にガイドされる被ガイド部30a(図4参照)を備えている。
【0037】
3つの組付けツール31,32,33は、図7及び図9(b)に示すように、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の3つの組付け位置(ネジ穴)H4,H5,H6に上下方向Zにおいて対応するように、所定の鉛直軸L3を中心とする共通の第1円軌道C1´上を通る所定位置(後述する部品供給ユニット50´の部品供給位置P4,P5,P6と上下方向Zにおいて対応する位置)に配置されている。
また、組付けユニット30´(組付けツール31,32,33)は、回転テーブル21の保持部21a同士の間の開口に臨む位置に位置するとき、保持部21aに干渉することなく待機位置から部品供給ユニット50´の部品供給位置P4,P5,P6まで下降できるように(その形状及び配置位置が調整されて)形成されている。
そして、組付けユニット30´(の組付けツール31,32,33の先端)は、昇降駆動ユニット40の駆動により、回転テーブル21よりも上方の待機位置と回転テーブル21よりも下方の部品供給位置との間を昇降させられるようになっている。
【0038】
部品供給ユニット50´は、前述の部品供給ユニット50と同様に、直立フレーム51、水平フレーム52、水平フレーム52上において鉛直軸L3回りに回転自在に支持された円形回転部材53´、円形回転部材53´を回転駆動する駆動モータ(不図示)、円筒状固定部材54、部品導入部材55、収容ケース56等を備えている。
円形回転部材53´は、回転テーブル21よりも下方領域に配置されており、円形の外輪郭をなすと共に、第1円軌道C1´の中心と同軸上でかつ同一径の第2円軌道C2´上において所定の回転角度で部品供給位置P4,P5,P6を画定するべく、その周縁において上向き及び径方向外向きに開口して部品W2を収容し得るように形成された複数(ここでは、3つ)の部品収容部53aを有するように形成されている。
そして、部品導入部材55の部品導入通路55aを通して連続的に供給される部品W2は、円形回転部材53´が円筒状固定部材54に対して適宜相対的に回転することで、複数(3つ)の部品収容部53aに順次収容されて保持され、円形回転部材53´が所定の回転角度で停止することにより、部品供給位置P4,P5,P6にそれぞれ位置決めされるようになっている。
【0039】
作業ユニットM4は、図1に示すように、第3組付けステーションとしての第5作業ステーションS5の領域に配置されており、搬送ユニット20の上方領域から下方領域まで昇降自在に支持されると共に作業位置に位置する(回転テーブル21の)保持部21aと上下方向Zにおいてオーバーラップする位置に配置された組付けユニット60、組付けユニット60を昇降駆動する昇降駆動ユニット40、搬送ユニット20の下方領域に配置されて部品供給位置を画定する2つの部品供給ユニット70、組付けユニット60(及び昇降駆動ユニット40)と2つの部品供給ユニット70を一緒に保持して固定ベース10に対して水平方向に二次元的に移動する可動ベース80等を備えている。
【0040】
組付けユニット60は、図4、図8、図10(a)に示すように、回転テーブル21の上方位置(作業位置の上方)に設けられて、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の複数の組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうち2つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8に上方から対応する待機位置と作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうち2つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8に下方から対応する部品供給ユニット70の部品供給位置P7,P8との間で昇降自在に支持されて部品供給位置P7,P8に位置決めされた部品W2を受け取って組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H7,H8に組み付ける(捩じ込む)ように上下方向Zの下向きに伸長する複数(ここでは、2つ)の組付けツール31,32、組付けツール31,32をそれぞれ回転駆動する(と共に必要に応じて昇降させる)回転昇降機構(不図示)、ガイドレール42にガイドされる被ガイド部30a(図4参照)を備えている。
【0041】
2つの組付けツール31,32は、図8(ここでは、一つの組付けツール32と一つの部品供給ユニット70を省略)及び図10(a)に示すように、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の3つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうち2つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8に上下方向Zにおいて対応するように、所定の鉛直軸L4,L5を通る位置に配置されている。
また、組付けユニット60(組付けツール31,32)は、回転テーブル21の保持部21a同士の間の開口に臨む位置に位置するとき、保持部21aに干渉することなく待機位置から部品供給ユニット70の部品供給位置P7,P8まで下降できるように(その形状及び配置位置が調整されて)形成されている。
そして、組付けユニット60(の組付けツール31,32の先端)は、昇降駆動ユニット40の駆動により、回転テーブル21よりも上方の待機位置と回転テーブル21よりも下方の部品供給位置との間を昇降させられるようになっている。
【0042】
2つの部品供給ユニット70は、図4、図6、図8、図9に示すように、それぞれ、可動ベース80上に立設された直立フレーム71、直立フレーム71に固定された水平フレーム72、水平フレーム72上において各々水平方向に往復動自在に(スライド可能に)支持された可動部材としてのスライド部材73、スライド部材73を往復駆動(スライド駆動)する駆動機構(不図示)、スライド部材73(の後述する部品収容部73a)に部品W2を導入する部品導入通路75a及びスライド部材73の一側面に隣接する壁面75bを画定すると共に水平フレーム72上に固定された部品導入部材75、部品W2を部品導入部材75の部品導入通路75aを通してスライド部材73に向けて付勢しつつ順次に送り出すべく部品W2を収容する収容ケース76、スライド部材73及び部品導入部材75の水平フレーム72に対する水平面内での取付け角度を任意の角度でロックするロック機構(不図示)等を備えている。
【0043】
2つのスライド部材73は、それぞれ、回転テーブル21よりも下方領域に配置されており、駆動機構により、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1(図10(a)参照)の複数の組付け位置の配列方向と平行な水平面内の直線方向D1にスライド可能に形成され、上向き及び部品導入部材75の壁面75bと対面する側に開口して部品W2を収容し得るように形成された1つの部品収容部73aを有し、所定のスライド位置に部品収容部73aを位置付けることで、それぞれ、所定の鉛直軸L4,L5上に部品供給位置P7,P8を画定するようになっている。
部品導入部材75は、スライド部材73と同じ高さ(又はほぼ同じ高さ)に形成され、部品収容部73aと同じ高さ位置に部品導入通路75aを有する。そして、スライド部材73がスライドして、部品収容部73aが部品導入通路75aに臨む位置にあるとき、部品収容部73aに部品W2が供給されて(押し込まれて)着座し、部品収容部73aが部品導入通路75aに臨まない位置にあるとき、部品収容部73aに部品W2が供給されないようになっている。また、部品収容部73aに着座して収容された部品W2は、部品導入部材75の壁面75bによりその脱落が規制されるようになっている。
【0044】
すなわち、部品導入部材75は、部品収容部73aに向けて部品W2を導く部品導入通路75aを画定すると共に、スライド部材73の移動に伴って部品収容部73aが部品導入通路75aに対向したとき部品収容部73aへの部品W2の導入を許容しかつ部品収容部73aが部品導入通路75aから逸脱したとき部品収容部73aに収容された部品W2の脱落を規制する壁面75bを画定するように形成されている。
そして、部品導入部材75の部品導入通路75aを通して連続的に供給される部品W2は、スライド部材73が部品導入部材75に対して適宜相対的に移動することで、部品収容部73aに収容されて保持され、スライド部材73が所定量移動して停止することにより、それぞれ部品供給位置P7,P8に位置決めされるようになっている。
このように、部品供給ユニット70が、部品収容部73aを有するスライド部材73、部品導入部材75、スライド部材73をスライド駆動する駆動機構を含む構造をなすため、コンベア等の長尺な部品供給ユニットに比べて、構造の簡素化、集約化、小型化等を達成することができる。
【0045】
可動ベース80は、図4に示すように、直立フレーム41,71を立設させて固定する第1可動フレーム81、第1可動フレーム81を水平面内の第1方向D2に往復動自在に支持する第2可動フレーム82、第2可動フレーム82を水平面内の第1方向D2に垂直な第2方向D3に往復動自在に支持する支持フレーム83、第1可動フレーム81を第1方向D2に駆動する第1駆動機構(不図示)、第2可動フレーム82を第2方向D3に駆動する第2駆動機構(不図示)、可動ベース80を固定ベース10に対して所定位置にロックするロック機構(不図示)等を備えている。
このように、搬送ユニット20が固定ベース10上に配置され、組付けユニット60及び部品供給ユニット70が固定ベース10に対して水平面内で二次元的に移動可能な可動ベース80上に配置されているため、組付けユニット60(の組付けツール31,32)と部品供給ユニット70(の部品供給位置P7,P8)との相対的な位置関係が維持される。したがって、組付け対象物W1が変更になった場合、可動ベース80を適宜移動させて所定位置に位置決めすることで、組付け位置の異なる種々の組付け対象物W1に対して、位置ずれを生じることなく高精度に部品を組み付けることができる。
【0046】
作業ユニットM5は、図1に示すように、第4組付けステーションとしての第6作業ステーションS6の領域に配置されており、搬送ユニット20の上方領域から下方領域まで昇降自在に支持されると共に作業位置に位置する(回転テーブル21の)保持部21aと上下方向Zにおいてオーバーラップする位置に配置された組付けユニット60´、組付けユニット60´を昇降駆動する昇降駆動ユニット40、搬送ユニット20の下方領域に配置されて部品供給位置を画定する1つの部品供給ユニット70、組付けユニット60´(及び昇降駆動ユニット40)と部品供給ユニット70を一緒に保持して固定ベース10に対して水平方向に二次元的に移動する可動ベース80等を備えている。
【0047】
組付けユニット60´は、図8、図10(a)に示すように、回転テーブル21の上方位置(作業位置の上方)に設けられて、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうち1つの組付け位置(ネジ穴)H9に上方から対応する待機位置と作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうち1つの組付け位置(ネジ穴)H9に下方から対応する部品供給ユニット70の部品供給位置P9との間で昇降自在に支持されて部品供給位置P9に位置決めされた部品W2を受け取って組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H9に組み付ける(捩じ込む)ように上下方向Zの下向きに伸長する1つの組付けツール31、組付けツール31を回転駆動する(と共に必要に応じて昇降させる)回転昇降機構(不図示)、ガイドレール42にガイドされる被ガイド部30a(図4参照)を備えている。
【0048】
1つの組付けツール31は、図8及び図10(a)に示すように、組付け対象物W1の3つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうち1つの組付け位置(ネジ穴)H9に対応するように、所定の鉛直軸L6を通る位置に配置されている。
また、組付けユニット60´(組付けツール31)は、回転テーブル21の保持部21a同士の間の開口に臨む位置に位置するとき、保持部21aに干渉することなく待機位置から部品供給ユニット70の部品供給位置P9まで下降できるように(その形状及び配置位置が調整されて)形成されている。
そして、組付けユニット60´(の組付けツール31の先端)は、昇降駆動ユニット40の駆動により、回転テーブル21よりも上方の待機位置と回転テーブル21よりも下方の部品供給位置との間を昇降させられるようになっている。
また、部品供給ユニット70は、部品W2を鉛直軸L6上の部品供給位置P9に供給するようになっている。
尚、作業ユニットM5において、昇降駆動ユニット40、部品供給ユニット70、可動ベース80の構成及び動作については、作業ユニットM4に含まれるものと基本的に同一であるため説明を省略する。
【0049】
作業ユニットM6は、図1に示すように、第7作業ステーションS7の領域に配置されており、部品W2が組み付けられて搬送ユニット20(の保持部21a)上に位置決め保持された組付け対象物W1に対して、所定の情報を印刷したラベルを貼付する貼付ユニットと、部品(ネジ)W2の浮き上がりの有無を検知する検知ユニットを備えている。
【0050】
作業ユニットM7は、図1に示すように、第8作業ステーションS8の領域に配置されており、部品W2が組み付けられかつラベルが貼付されて搬送ユニット20(の保持部21a)上に位置決めして保持された組付け対象物W1のラベルの情報を読み取る情報読取ユニットである。情報読取ユニットとしては、ラベルに二次元のバーコード等が記載されている場合、バーコードリーダ等を採用することができる。
【0051】
上記実施形態において、組付けユニット60,60´により組み付けられる組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)は、図10(a)に示した組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9に限定されるものではなく、例えば、スライド部材73及び部品導入部材75のロック機構及び可動ベース80を適宜調整することで、図10(a)に示す組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9から図10(b)に示す組付け位置(ネジ穴)H10,H11,H12に容易に変更することができる。
【0052】
次に、上記部品組付け装置の動作について説明する。
ここで、搬送ユニット20、部品供給ユニット50,50´,70、組付けツール31,32,33(組付けユニット30,30´,60,60´)、昇降駆動ユニット40等の駆動制御は、制御ユニット(制御手段)の制御信号に基づいて行われる。
先ず、第1作業ステーションS1において、作業者の手作業により、本体ケースに蓋体を重ねた組付け対象物W1を搬送ユニット20の保持部21aに受け渡す作業と、後述するように部品W2の組付けが完了した完成品を保持部21aから取り出す取り出し作業とが行われる。
この組付け対象物W1の受渡し作業と完成品の取り出し作業とは、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0053】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1が第2作業ステーションS2に位置決めされる。そして、第2作業ステーションS2において、作業ユニットM1(情報読取ユニット)により、組付け対象物W1に付された情報(型式、種類等)が読み取られ、部品W2を取り付けるべき位置が決定され、制御ユニットに送られる。
この情報読取作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0054】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図2及び図7に示すように、第3作業ステーションS3の組付けユニット30(組付けツール31,32,33)が回転テーブル21の開口に臨み、部品供給ユニット50の部品供給位置P1,P2,P3に供給された部品W2と直接対向する。そして、組付けユニット30(組付けユニット31,32,33)が待機位置から回転テーブル21よりも下方領域まで下降してその先端で部品W2を受け取り、再び、組付けユニット30(組付けユニット31,32,33)が回転テーブル21よりも上方の待機位置まで上昇して待機する。
この組付けユニット30による部品受け取り作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。また、部品供給ユニット50により部品W2の部品供給位置P1,P2,P3への供給動作は、組付けユニット30が次に部品W2を受け取るまでの間に行われる。
【0055】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1(保持部21a)が第3作業ステーションS3の作業位置に位置決めされる。
続いて、組付けユニット30(組付けツール31,32,33)が、所定量だけ下降した後各々回転駆動されて、図9(a)に示すように、部品W2を組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H1,H2,H3に組み付ける(捩じ込む)。その後、組付けユニット30(組付けツール31,32,33)は、上昇して待機位置に停止する。
この組付けユニット30による部品組付け作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0056】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図2及び図7に示すように、第4作業ステーションS4の組付けユニット30´(組付けツール31,32,33)が回転ステーブル21の開口に臨み、部品供給ユニット50´の部品供給位置P4,P5,P6に供給された部品W2と直接対向する。そして、組付けユニット30´(組付けツール31,32,33)が待機位置から回転テーブル21よりも下方領域まで下降してその先端で部品W2を受け取り、再び、組付けユニット30´(組付けツール31,32,33)が回転テーブル21よりも上方の待機位置まで上昇して待機する。
この組付けユニット30´による部品受け取り作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。また、部品供給ユニット50´により部品W2の部品供給位置P4,P5,P6への供給動作は、組付けユニット30´が次に部品W2を受け取るまでの間に行われる。
【0057】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1(保持部21a)が第4作業ステーションS4の作業位置に位置決めされる。
続いて、組付けユニット30´(組付けツール31,32,33)が、所定量だけ下降した後各々回転駆動されて、図9(b)に示すように、部品W2を組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H4,H5,H6に組み付ける(捩じ込む)。その後、組付けユニット30´(組付けツール31,32,33)は、上昇して待機位置に停止する。
この組付けユニット30´による部品組付け作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0058】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図2及び図8に示すように、第5作業ステーションS5の組付けユニット60(組付けツール31,32)が回転テーブル21の開口に臨み、部品供給ユニット70の部品供給位置P7,P8に供給された部品W2と直接対向する。そして、組付けユニット60(組付けツール31,32)が待機位置から回転テーブル21よりも下方領域まで下降してその先端で部品W2を受け取り、再び、組付けユニット60(組付けツール31,32)が回転テーブル21よりも上方の待機位置まで上昇して待機する。
この組付けユニット60による部品受け取り作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。また、部品供給ユニット70により部品W2の部品供給位置P7,P8への供給動作は、組付けユニット60が次に部品W2を受け取るまでの間に行われる。
【0059】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1が第5作業ステーションS5の作業位置に位置決めされる。
続いて、組付けユニット60(組付けツール31,32)が、所定量だけ下降した後各々回転駆動されて、図10(a)に示すように、部品W2を組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H7,H8に組み付ける(捩じ込む)。その後、組付けユニット60(組付けツール31,32)は、上昇して待機位置に停止する。
この組付けユニット60による部品組付け作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0060】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図2及び図8に示すように、第6作業ステーションS6の組付けユニット60´(組付けツール31)が回転テーブル21の開口に臨み、部品供給ユニット70の部品供給位置P9に供給された部品W2と直接対向する。そして、組付けユニット60´(組付けツール31)が待機位置から回転テーブル21よりも下方領域まで下降してその先端で部品W2を受け取り、再び、組付けユニット60´(組付けツール31)が回転テーブル21よりも上方の待機位置まで上昇して待機する。
この組付けユニット60´による部品受け取り作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。また、部品供給ユニット70により部品W2の部品供給位置P9への供給動作は、組付けユニット60´が次に部品W2を受け取るまでの間に行われる。
【0061】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1が第6作業ステーションS6の作業位置に位置決めされる。
続いて、組付けユニット60´(組付けツール31)が、所定量だけ下降した後各々回転駆動されて、図10(a)に示すように、部品W2を組付け対象物W1の組付け位置(ネジ穴)H9に組み付ける(捩じ込む)。その後、組付けユニット60´(組付けツール31)は、上昇して待機位置に停止する。
この組付けユニット60´による部品組付け作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0062】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1が第7作業ステーションS7に位置決めされる。そして、第7作業ステーションS7において、作業ユニットM6(貼付ユニット、検知ユニット)により、部品W2が組み付けられた組付け対象物W1に対して、所定の情報を印刷したラベルが貼付され、又、部品(ネジ)W2の浮き上がりの有無が検知される。尚、部品W2の浮き上がりが有った場合は、作業者にそのことを知らせる報知信号が発せられ又その情報が制御ユニットに送られる。
この貼付作業及び検知作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0063】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1が第8作業ステーションS8に位置決めされる。そして、第8作業ステーションS8において、作業ユニットM7(情報読取ユニット)により、部品W2が組み付けられかつラベルが貼付された組付け対象物W1のラベルの情報が読み取られ、その情報が制御ユニットに送られる。
この情報読取作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
【0064】
続いて、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)時計回りに回転して停止すると、図1に示すように、組付け対象物W1が第1作業ステーションS1に戻り、部品W2の組付けが完成した完成品が、作業者によって保持部21aから作業テーブルT上に取り出される。
この取り出し作業は、回転テーブル21が所定角度(22.5度×2)回転して停止する度に行われる。
以上のように、回転テーブル21が一回転すると、それ以後においては、同様の作業が、回転テーブル21の間欠的な回転に伴って連続的に行われる。
【0065】
ここで、組付け対象物W1の種類が変更されて、第5作業ステーションS5において、部品W2を組み付ける組付け位置(ネジ穴)が3つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8,H9のうちの2つの組付け位置(ネジ穴)H7,H8から2つの組付け位置(ネジ穴)H7,H9又はH8,H9に変更された場合、又は、第6作業ステーションS6において、部品W2を組み付ける組付け位置(ネジ穴)が1つの組付け位置(ネジ穴)H9から1つの組付け位置(ネジ穴)H7又はH8に変更された場合、可動ベース80を適宜移動させて、組付けユニット60,60´及び部品供給ユニット70が水平面内の所定位置に位置決めされる。
【0066】
以上述べた部品組付け装置によれば、搬送ユニット20の上方領域から下方領域まで昇降自在に組付けユニット30,30´,60,60´が配置され、搬送ユニット20の下方領域に部品供給位置P1〜P3、P4〜P6、P7及びP8、P9を画定する部品供給ユニット50,50´,70が配置されるため、上下方向Zの空間を有効に活用することができ、構造の簡素化、構造の集約化等を達成しつつ、装置の設置面積を小さく(省スペース化)することができる。
また、組付けユニット30,30´,60,60´は昇降移動のみで水平方向に移動しないため、昇降駆動ユニット40の構造を簡素化でき、又、水平方向への移動に伴う誤差が発生しないため、機械的誤差が少なく、微小部品(例えば、ネジ等)を高精度に組み付けることができ、さらに、組付けユニット30,30´,60,60´が昇降動作のみを行って、部品W2の受け取り及び組付けを行うため、無駄な移動を廃止でき、部品W2の受け取りから組付けまでに要するハンドリング時間を短縮することができる。
また、組付け対象物W1が変更になった場合、可動ベース80を適宜移動させて所定位置に位置決めすることで、組付け位置の異なる種々の組付け対象物W1に対して、位置ずれを生じることなく高精度に部品を組み付けることができる。
さらに、複数の組付けステーション(第3作業ステーションS3、第4作業ステーションS4、第5作業ステーションS5、第6作業ステーションS6)において部品W2の組付けを行うことで、一度に組付けることができないような複数の部品W2を、円滑に効率よく組み付けることができ、稼動効率を向上させることができる。
【0067】
上記のように、この部品組付け装置においては、作業位置に位置決めされる組付け対象物W1の組付け位置と下方から対応する部品供給位置に部品W2を供給し、作業位置と上方から対応する待機位置と部品供給位置との間で組付けツール31,32,33を下降させて部品供給位置に位置決めされた部品W2を受け取った後再び待機位置まで上昇させ、搬送ユニット20により組付け対象物W1を搬送しつつ作業位置に位置決めし、作業位置に位置決めされた組付け対象物W1の組付け位置に向けて組付けツール31,32,33を下降させて部品W2を組付け対象物W1に組み付ける部品組付け方法が適用される。
この組付け方法によれば、無駄な動作を無くして、機械的誤差が少なく、微小部品を組付け対象物に高精度に組み付けることができ、高稼働率化を達成することができる。
【0068】
上記実施形態においては、搬送ユニット20の回転テーブル21に8つの保持部21a及び8つの開口を設けた場合を示したが、組付けステーションの個数に応じてその他の個数の保持部及び開口を採用してもよい。また、組付けユニットが非接触にて昇降可能であれば、放射状に突出した保持部21a同士の間に開口を画定する形態に限らず、その他の形態を採用してもよい。
上記実施形態においては、搬送ユニットとして、回転テーブル21を含む搬送ユニット20を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、組付け対象物W1を保持する少なくとも1つの保持部、この保持部を所定方向に伸長する搬送軌道に沿って移動させると共に作業位置に位置決めする駆動機構等を備えた搬送コンベア等を採用し、搬送コンベアの下方に部品供給ユニットを配置し、部品供給ユニットと対向するように搬送コンベアの上方に組付けユニットを待機させる構成を採用してもよい。
【0069】
上記実施形態においては、部品供給ユニットとして、部品収容部53aを有する円形回転部材53,53´を含む部品供給ユニット50,50´を示したが、これに限定されるものではなく、部品を供給して位置決めする部品供給位置を画定するものであれば、その他の形態をなす回転部材を採用してもよい。
上記実施形態においては、部品供給ユニットとして、部品収容部73aを有するスライド部材73を含む部品供給ユニット70を示したが、これに限定されるものではなく、部品を供給して位置決めする部品供給位置を画定して水平面内の所定方向に直線的に移動するものであれば、その他の形態をなす可動部材を採用してもよい。
上記実施形態においては、部品W2としてネジを示し、組付けユニットの組付けツールとしてネジ締めツール(ドライバ)を示したが、これに限定されるものではなく、部品W2として圧入ピンを採用し、組付けツールとして圧入ロッドを採用してもよく、又、その他の部品及びその部品の組付けに応じた他の組付けツールを採用してもよい。
上記実施形態においては、固定ベース10に対して、作業者が組付け対象物W及び完成品を取り扱うための作業テーブルTを取り付けた場合を示したが、これに限定されるものではなく、第1作業ステーションS1における組付け対象物W1の受渡し作業及び完成品の取り出し作業を、コンベア及び移載ユニット等を用いて自動的に行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上述べたように、本発明の部品供給装置及び方法は、構造の簡素化、構造の集約化、低コスト化、高稼働率化等を達成しつつ、装置の設置面積を小さく(省スペース化)して工場等の空間スペースを有効に活用することができ、又、異なる機種にも柔軟に対応することができ、機械的誤差が少なく微小部品を高精度に組み付けることができるため、電子、電気、機械分野等において、親部品に対する子部品の組付け等にも有用である。
【符号の説明】
【0071】
W1…組付け対象物、W2…部品、H1〜H12…ネジ穴(組付け位置)、Z…上下方向、R…周方向(搬送方向)、L1,L2,L3,L4,L5,L6…鉛直軸、C1,C1´…第1円軌道、C2,C2´…第2円軌道、P1〜P9…部品供給位置、S1…第1作業ステーション、S2…第2作業ステーション、S3…第3作業ステーション(第1組付けステーション)、S4…第4作業ステーション(第2組付けステーション)、S5…第5作業ステーション(第3組付けステーション)、S6…第6作業ステーション(第4組付けステーション)、S7…第7作業ステーション、S8…第8作業ステーション、M1…第1作業ユニット、M2…第2作業ユニット、M3…第3作業ユニット、M4…第4作業ユニット、M5…第5作業ユニット、M6…第6作業ユニット、10…固定ベース、11…上面部、12…段差部、T…作業テーブル、20…搬送ユニット、21…回転テーブル、21a…保持部、22…駆動源(駆動機構)、30,30´,60,60´…組付けユニット、30…被ガイド部、31,32,33…組付けツール、40…昇降駆動ユニット、41…直立フレーム、42…ガイドレール(ガイド部材)、43…リードスクリュー、44…ナット部材、45…駆動モータ、50,50´,70…部品供給ユニット、51,71…直立フレーム、52,72…水平フレーム、53,53´…円形回転部材、53a,73a…部品収容部、54…円筒状固定部材、55,75…部品導入部材、55a,75a…部品導入通路、56…収容ケース、73…スライド部材(可動部材)、75b…壁面、80…可動ベース、81…第1可動フレーム、82…第2可動フレーム、83…支持フレーム



【特許請求の範囲】
【請求項1】
組付け対象物を保持して搬送しつつ所定の作業位置に位置決めする搬送ユニットと、
前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の下方に配置され,組付け対象物の組付け位置に対応する部品供給位置を画定して部品を供給し位置決めする部品供給ユニットと、
前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の上方に配置され,前記組付け位置に対応する待機位置と前記部品供給位置との間で昇降自在に支持されて前記部品供給位置に位置決めされた部品を受け取って組付け対象物に組み付け得る組付けツールを有する組付けユニットと、
前記組付けツールが前記部品供給位置に位置決めされた部品を受け取って前記作業位置に位置決めされた組付け対象物に組付けるべく前記組付けユニットを昇降駆動する昇降駆動ユニットと、
を含む、部品組付け装置。
【請求項2】
前記組付けツール及び部品供給位置は、前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の組付け位置を通り上下方向に伸長する鉛直軸上に配置され、
前記昇降駆動ユニットは、前記組付けツールを前記鉛直軸上に沿って昇降させるべく前記組付けユニットを昇降自在にガイドするガイド部材を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の部品組付け装置。
【請求項3】
前記部品供給ユニットは、前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の複数の組付け位置を通る共通の第1円軌道の中心と同軸上でかつ同一径の第2円軌道上において複数の前記部品供給位置を画定すると共に前記同軸回りに回転する回転部材を含み、
前記回転部材は、円形の外輪郭をなすと共にその周縁において前記複数の部品供給位置を画定するべく上向き及び径方向外向きに開口して部品を収容し得るように形成された複数の部品収容部を有する円形回転部材からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の部品組付け装置。
【請求項4】
前記部品供給ユニットは、前記円形回転部材と、前記円形回転部材の径方向外側から前記部品収容部に向けて部品を導く部品導入通路を画定する部品導入部材と、前記部品収容部への部品の導入を許容しかつ前記部品収容部に収容された部品の脱落を規制する円筒状固定部材と、前記円形回転部材を回転駆動する駆動機構と、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の部品組付け装置。
【請求項5】
前記円筒状固定部材は、前記円形回転部材が所定の回転角度位置にあるとき前記部品導入通路を前記部品収容部に連通させる開口を有する、
ことを特徴とする請求項4に記載の部品組付け装置。
【請求項6】
前記部品供給ユニットは、前記部品供給位置を画定すると共に,前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の複数の組付け位置の配列方向と平行な所定方向に直線的に可動に支持される可動部材を含み、
前記可動部材は、前記部品供給位置を画定するべく上向き及び前記所定方向に垂直な水平方向に開口して部品を収容し得るように形成された部品収容部を有し前記所定方向にスライド可能なスライド部材からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の部品組付け装置。
【請求項7】
前記部品供給ユニットは、前記スライド部材と、前記部品収容部に向けて部品を導く部品導入通路を画定すると共に前記部品収容部への部品の導入を許容しかつ前記部品収容部に収容された部品の脱落を規制する壁面を画定する部品導入部材と、前記スライド部材をスライド駆動する駆動機構と、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の部品組付け装置。
【請求項8】
前記組付けユニットは、前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の複数の組付け位置にそれぞれ対応する複数の前記組付けツールを有する、
ことを特徴とする請求項3又は6に記載の部品組付け装置。
【請求項9】
前記搬送ユニットが設けられた固定ベースと、前記固定ベースに対して水平面内で二次元的に移動可能な可動ベースと、をさらに含み、
前記可動ベースは、前記組付けユニット及び部品供給ユニットを保持すると共に水平面内の第1方向に移動自在に支持された第1可動フレームと、前記第1可動フレームを保持して水平面内の前記第1方向に垂直な第2方向に移動自在に支持された第2可動フレームと、前記固定ベース上に設けられて前記第2可動フレームを移動自在に支持する支持フレームと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の部品組付け装置。
【請求項10】
前記搬送ユニットは、組付け対象部を保持するべく周方向に所定の間隔をおいて放射状に突出して形成された複数の保持部を有すると共に所定の鉛直軸回りに回転する回転テーブルと、前記回転テーブルを間欠的に回転駆動する駆動機構と、を含む、
ことを特徴とする請求項1ないし9いずれか一つに記載の部品組付け装置。
【請求項11】
前記搬送ユニットは、組付け対象物を保持する保持部と、前記保持部を所定方向に伸長する搬送軌道に沿って移動させると共に位置決めする駆動機構と、を含む、
ことを特徴とする請求項1ないし9いずれか一つに記載の部品組付け装置。
【請求項12】
前記搬送ユニット、前記部品供給ユニット、前記組付けツール、及び前記昇降駆動ユニットを制御する制御手段を含み、
前記制御手段は、前記部品供給位置に部品を供給して位置決めするべく前記部品供給ユニットを制御し、前記部品供給位置に位置決めされた部品を受け取った後に再び前記待機位置まで上昇させるべく前記昇降駆動ユニット及び組付けユニットを制御し、組付け対象物を搬送して前記作業位置に位置決めするべく前記搬送ユニットを制御し、前記作業位置に位置決めされた組付け対象物に前記組付けツールを接近させて部品を組み付けるべく前記昇降駆動ユニット及び組付けツールを制御する、
ことを特徴とする請求項1ないし11いずれか一つに記載の部品組付け装置。
【請求項13】
所定の作業位置に位置決めされた組付け対象物に対して部品を組み付ける部品組付け方法であって、
前記作業位置に位置決めされる組付け対象物の下方に配置されて組付け対象物の組付け位置に対応する部品供給位置に部品を供給し、
前記作業位置に位置決めされる組付け対象物の上方に配置されて前記組付け位置に対応する待機位置と前記部品供給位置との間で組付けツールを下降させて前記部品供給位置に位置決めされた部品を受け取った後再び前記待機位置まで上昇させ、
搬送ユニットにより組付け対象物を搬送しつつ前記作業位置に位置決めし、
前記作業位置に位置決めされた組付け対象物の組付け位置に向けて前記組付けツールを下降させて部品を組付け対象物に組み付ける、
ことを特徴とする部品組付け方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−253647(P2010−253647A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108583(P2009−108583)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(391032358)平田機工株式会社 (107)
【Fターム(参考)】