説明

郵便システム

【課題】郵便封筒に広告業者の広告を付与し、広告業者に広告料金を課金することにより、郵便送付者が納める郵便コストを低く設定する郵便システム提供する。
【解決手段】上記目的を達成するため、郵便封筒に付与される広告の情報に基づいて、広告料金と切手料金を決定する料金設定手段7と、料金設定手段7から得られる広告料金と切手料金の情報からバーコード情報と切手料金情報を作成する暗号設定手段8と、広告及びバーコード情報及び切手料金情報を郵便封筒に付与する印刷機6又は広告及びバーコード情報が付与された郵便封筒を発行する手段10と、郵便封筒に付与されているバーコード情報をスキャンして読み取る読取器3と、読取器3で読み取られたバーコード情報と対応する広告料金を課金させる課金手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、郵便封筒に付与される広告の種類によって広告費用を課金する郵便システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、郵便封筒に切手を貼り付け、郵便業者に郵便物を届けることにより、郵便番号と住所などの情報に基づき、郵便封筒に記載されている宛先へ郵便物が送付されていた。また、郵便封筒にバーコードを付与し、付与されたバーコードを読み取り、バーコードの読み取り結果により、郵便物の区分制御を行い、保管所に郵便物を送る郵便システムがある。(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−155397号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、郵便封筒には切手が貼り付けなければならないため、郵便物を送る度に切手料金を支払わなくてはならない。例えば、多量に郵便物を送る送付者にとっては、郵便物毎に支払う切手料金などにより郵便コストが高くなってしまう。
本発明は、郵便封筒に広告業者の広告を付与し、広告業者に広告料金を課金させることにより、郵便送付者が納める郵便コストを低く設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、郵便封筒に付与される広告の情報に基づいて、広告料金と切手料金を決定する料金設定手段と、前記料金設定手段から得られる前記広告料金と前記切手料金の情報からバーコード情報と切手料金情報を作成する暗号設定手段と、前記広告及び前記バーコード情報及び前記切手料金情報を前記郵便封筒に付与する印刷機又は前記広告及び前記バーコード情報が付与された前記郵便封筒を発行する手段と、前記郵便封筒に付与されている前記バーコード情報をスキャンして読み取る読取器と、前記読取器で読み取られた前記バーコード情報と対応する前記広告料金を課金させる課金手段とを備える。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、郵便封筒に広告業者の広告を付与し、広告業者に広告料金を課金させることにより、郵便送付者が納める郵便コストを低く設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の第1の実施形態を図1〜図3を用いて説明する。図1に示される本発明の郵便システムは、郵便物の郵便封筒2に付与されているバーコードなどをスキャンして読み取る読取器3と、読み取ったバーコード情報に基づいて郵便料金を受け取る郵便業者PC4と、郵便封筒2に付与する広告などを設定する広告業者PC5と、郵便封筒2に広告、バーコード及び切手料金情報を付与するプリンタ6又はバーコード及び切手料金情報を付与した葉書・封筒作成する葉書・封筒作成手段10と、郵便封筒2に付与する広告の種類に応じて広告料金と切手料金情報を設定する料金設定手段7と、広告料金に応じてバーコード情報を設定する暗号設定手段8と、広告業者PC5と郵便業者PC4の入出金を管理するインターネットバンク9とから構成されている。なお、1は郵便業者内の装置である。図2に、郵便封筒2の具体例1を示す。郵便封筒2には、切手23や郵便番号や住所などの宛先の他にバーコード21と広告22が付与されている。図3に、郵便封筒2の具体例2を示す。郵便封筒2には、広告22内にバーコード24とが付与されている。広告22内にバーコードを付与することにより、バーコード21のみを用いて郵便封筒2を送付する等の不正を防止することができる。なお、広告22自体をバーコードとしてみなしてもよい。
【0007】
ここで、本発明を具体的に説明する。まず、広告業者PC5は、郵便封筒2に付与する広告22を決定する。ここでいう広告22とは、新製品の紹介や特売情報や会社アピールなどの宣伝情報である。広告業者PC5において、広告22の具体例が決まったら、郵便業者PC4に連絡する。郵便業者PC4は、郵便封筒2に付与される広告22の情報を入手する。
【0008】
料金設定手段7は、郵便業者PC4から得られる広告22の情報に基づいて郵便封筒2の郵便料金として課金する広告料金と切手料金を決定する。ここでは、広告の大きさに応じて課金するものとする。
【0009】
暗号設定手段8は、料金設定手段7から得られる広告料金の情報からバーコード情報と切手料金情報を作成する。バーコード情報には、広告料金、広告業者名、広告の種類が含まれている。このバーコード情報と切手料金情報は、郵便業者PC4と広告業者PC5に送られる。
【0010】
広告業者PC5は、暗号設定手段7からバーコード情報を受け取り、バーコード情報から広告料金、広告業者名、広告の種類を郵便業者PC4に送った広告22と照らし合わせて確認する。バーコード情報の確認ができたら、パーコード情報と切手料金情報をプリンタ6又は葉書・封筒作成手段10に送る。プリンタ6はパーコード情報に基づいてバーコード21及び広告22、切手料金23を郵便封筒2に印刷する。若しくは、葉書・封筒作成手段10は、バーコード21及び広告22が付与された葉書又は封筒を作成する。
【0010】
例えば、葉書・封筒作成手段10により、バーコード21と広告22が付与された郵便封筒2は、広告業者、郵便業者、コンビニエンスストア、新聞の折り込み、フリーペーバー、インターネットなどで一般に配布される。また、インターネットを介して郵便封筒2を配信する場合、プリンタ6でのプリントアウト前のデータが郵便送付者のPCに配信される。郵便送付者は、PCから各自保有するプリンタを用いてプリントアウトを行なう。プリントアウトされた紙には、折りこみ線やのりしろなどが付与されており、所定の手順に沿ってのり付けすると郵便封筒2が作成できるようになっている。
【0011】
郵便物を送りたい郵便送付者は、この郵便封筒2に郵便物を収め、広告22の広告料金によって割り引かれて設定された切手料金分の切手を貼り、郵便物が収められた郵便封筒2を郵便業者に送る。
【0012】
郵便業者に送られた郵便封筒2は、郵便業者1内の読取器3により、バーコード21がスキャンしてバーコード情報が読み取られる。また、読取器3は、郵便封筒2に記載された郵便番号や住所などを読み取るとともに、郵便封筒2の仕分けを行なうこともできる。
【0013】
広告業者PC5からの広告料金、広告業者名、広告の種類が含まれているバーコード情報が送られている郵便業者PC4は、読取器3によって読み取られたバーコード情報と広告業者からのバーコード情報を照合する。郵便業者PC4によってバーコード情報の照合ができたら、バーコード情報に対応する広告料金を広告業者に請求する。
【0014】
具体的には、郵便業者PC4は、インターネットバンク9の所定の口座に請求する。予め広告業者PC5は、広告料金をインターネットバンク9の所定の口座に納めている場合、広告料金に応じて自動的に引き落とされるようになっている。広告業者PC5は、広告料金をインターネットバンク9の所定の口座に納めていない場合、郵便業者PC4から広告料金を振り込むようEメールが自動的に送られる。なお、Eメールアドレスは郵便業者PC4と広告業者PC5間で予め連絡されているものとする。
【0015】
課金の具体例を図4を用いて説明する。図4は、通常の郵便料金が60円掛かる郵便物を送付する場合を示す図である。
【0016】
郵便封筒2には、広告22と広告22により30円(半額)に割り引かれた切手料金23に記載されている。郵便送付者32は、郵便封筒2に郵便物を納付し、切手30円分添付し、郵便業者30に郵便封筒2を送付することにより、郵便封筒に記載されている宛先に郵便物を送付することができる。よって、郵便送付者32は、切手料金を半額に節約することができる。
【0017】
広告業者31は、広告費用として50円納付することにより、1郵便当たり1広告宣伝を行なうことができる。よって、広告業者31は、新製品の紹介や特売情報や会社アピールなどの宣伝情報を間接的に郵便送付者や郵便受取者に知らせることにより、新製品の紹介や特売情報や会社アピールなどの宣伝効果を期待できる。
【0018】
また、郵便業者32は、通常の郵便料金が60円掛かる郵便物を80円で郵送させることができるため、売上を10%以上伸ばすことができる。
【0019】
なお、ここでは、郵便送付者32が負担する切手料金23を30円(半額)としたが、無料であってもよい。
【0020】
郵便送付者32にとっては、切手料金を節約することができ、広告業者31とっては、宣伝効果を期待でき、郵便業者32にとっては、売上を伸ばすことができるというように、お互い郵便システムの恩恵を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の郵便封筒2を示す図である。
【図3】本発明の郵便封筒2を示す図である。
【図4】本発明の課金の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0022】
1 郵便業者、2 郵便封筒、3 読取器、4 郵便業者PC、5 広告業者PC、6 プリンタ、7 料金設定手段、8 暗号設定手段、9 インターネットバンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
郵便封筒に付与される広告の情報に基づいて、広告料金と切手料金を決定する料金設定手段と、前記料金設定手段から得られる前記広告料金と前記切手料金の情報からバーコード情報と切手料金情報を作成する暗号設定手段と、前記広告及び前記バーコード情報及び前記切手料金情報を前記郵便封筒に付与する印刷機又は前記広告及び前記バーコード情報が付与された前記郵便封筒を発行する手段と、前記郵便封筒に付与されている前記バーコード情報をスキャンして読み取る読取器と、前記読取器で読み取られた前記バーコード情報と対応する前記広告料金を課金させる課金手段とを備えることを特徴とする郵便システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−243160(P2008−243160A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−110979(P2007−110979)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(591255173)
【Fターム(参考)】