説明

配管検査装置

【課題】配管の気密性を確実に検査することのできる技術を提供する。
【解決手段】配管6の気密性を検査する配管検査装置1であって、配管6内を通すチューブ2と、チューブ2と連通するようにチューブ2の一端と接続され、圧縮空気により膨張して配管6内を気密する気密バッグ3と、チューブ2と連通するようにチューブ2の他端と接続されて気密バッグ3内を圧縮空気で加圧するバッグ加圧装置4と、チューブ2が通過し、配管6の挿入端部で接続されて配管6内を圧縮空気で加圧する管加圧装置5とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管検査装置に関し、特に、ガス配管や水道配管などの配管の気密性を検査する配管検査装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特開昭59−230135号公報(特許文献1)には、配管内を加圧してその圧力を測定する技術が開示されている。この技術では、配管内全体を這わして挿入されるスプリングワイヤと、該スプリングワイヤに位置変更自在に締付バンドで取り付けられた圧力袋と、配管の端末部にセットされる端末密閉治具と、配管内を加圧等により検査する検査用治具とを備えた圧力測定治具が用いられる。これによれば、膨張して配管内壁に密着した圧力袋と端末密閉治具との間を加圧、測定して、配管の気密性を検査することができる。
【0003】
この特許文献1の技術に問題点があることが、特開昭63−120239号公報(特許文献2)に記載されている。その問題点は、配管の気密検査をする場合、配管内の圧力袋を移動させるたびごとに治具全体(スプリングワイヤ、圧力袋など)を配管から取り出さなければならず能率が悪いこと、また長尺のスプリングワイヤを用いることで自在屈曲性に難点があることなどである。そこで、特許文献2に記載の技術では、スプリングワイヤを用いずに、ホースと、ホースにより加圧流体が注排除される膨張可能な中空密栓とを用いている。これによれば、配管内に挿入された中空密栓と配管端部との間に加圧流体を注入するなどして、中空密栓をホースと共に任意の位置に移動させることができる。
【0004】
この特許文献2の技術に問題点があることが、特開平9−288033号公報(特許文献3)に記載されている。通常、管路途中にエルボなどの継手部が複数ある。この継手部では管の内径が若干大きくなっており、管内面に存在する凹凸段差に密封栓が差し掛かると移動不能の事態に陥ること、また密封栓の移動中に密封栓の膨張体が損傷を受け検査作業ができなくなることなどの問題点がある。そこで、特許文献3に記載の技術では、密封栓と、該密封栓の膨張・収縮のために密封栓に対して流体圧を供給・排除する送圧・吸引機構と、密封栓の進行方向先頭に設けられた誘導ワイヤと、先端が密封栓に接続される挿通ワイヤとを備えた密封栓装置を用いている。ここで、密封栓は、軸方向に伸縮可能な軸体と、該軸体の外周に囲繞された膨張体と、該膨張体を内部に収納し、軸体の伸長時に2分割される球状の保護キャップとを備えている。これによれば、誘導ワイヤの作用によって管路の形態に沿って円滑な挿通ができ、また密封栓の移動時に保護キャップによって膨張体が覆われ保護されるので膨張体の破損を防止することができる。
【0005】
また、特開2001−349955号公報(特許文献4)には、屋内配管などの隠蔽管の漏洩を検査する技術が開示されている。この技術では、隠蔽管内に挿入される先端部分で内部を観測する観測装置と、観測装置の先端部分に装着された磁気発生源とが用いられる。これによれば、観測装置で隠蔽管の損傷箇所を発見し、磁気発生源からの磁気を屋内で検出することで、配管が隠蔽されていても損傷箇所を特定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭59−230135号公報
【特許文献2】特開昭63−120239号公報
【特許文献3】特開平9−288033号公報
【特許文献4】特開2001−349955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、住宅などの屋内に隠蔽して配管されるガス配管としてフレキシブル管が用いられる。このフレキシブル管は、蛇腹状のステンレス鋼管に、その外周面が塩化ビニル等で被覆されたものである。このため、フレキシブル管は、可撓性、防錆性に優れている。したがって、フレキシブル管は、引き回すだけで簡単に配管でき、また台所や風呂などの湿気の多い場所にも配管できる。しかしながら、例えば、屋内の床や壁張り工事で釘打ちした場合、配管されたフレキシブル管に誤って釘が打ち込まれて、孔が開くなどの損傷が生じてしまう。損傷してできる孔(損傷孔)や、腐食してできる孔(腐食孔)が開くことによって、フレキシブル管のガス配管からはガスが漏洩してしまう。
【0008】
このようなフレキシブル管の損傷箇所(漏洩箇所)を特定する検査のために、特許文献4で開示されたような観測装置(内視鏡)を用いることもできる。しかしながら、フレキシブル管のステンレス鋼管は、蛇腹状であり、長さ方向に沿った内部の断面が山谷状(凹凸状)となっているため、例えばフレキシブル管の損傷箇所が谷側にあると、観測装置では容易に検出することができないと考えられる。また、観測装置では、フレキシブル管が変色していることはわかっても、そこに腐食孔があるか否かの判断は難しい。
【0009】
また、例えば、埋設されるガス配管、水道配管などの埋設配管として金属管(鋼管)が用いられる。しかしながら、例えば、金属管が腐食して錆びが発生した場合、孔が開くなどの損傷が生じてしまう。腐食孔や損傷孔などの孔が開くことによって、金属管のガス配管からはガスが漏洩し、また水道配管からは水が漏洩してしまう。
【0010】
このような金属管の損傷箇所(漏洩箇所)を特定する検査のために、特許文献3で開示された密封栓装置を用いることもできる。しかしながら、この密封栓装置は、送圧・吸引機構からの加圧によって膨張体が保護キャップを押し開き、タイヤチューブ状に膨らんで管内を閉塞し、吸引作用によって膨張体が収縮して保護キャップ内に収まり、同時に保護キャップは閉じた状態となるため、構造が複雑である。また、密封栓装置の構造が複雑であるため、故障が発生しやすく、迅速に配管の気密性を検査することはできないものと考えられる。さらに、挿入装置が、モータで挿通ワイヤを回転しながら挿入・引き出しを行うため、大がかりである。
【0011】
本発明の目的は、配管の気密性を検査することのできる技術を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。配管の気密性を検査する配管検査装置であって、前記配管内を通すチューブと、前記チューブの一端と接続され、圧縮空気により膨張して前記配管内を気密する気密バッグと、前記チューブの他端と接続されて前記気密バッグ内を圧縮空気で加圧する第1加圧部と、前記チューブを挿入する側の前記配管の挿入端部に接続されて該配管内を圧縮空気で加圧する第2加圧部とを備え、前記第1加圧部は、前記気密バッグ内に圧縮空気を注入する第1空気注入口と、前記気密バッグ内の圧力変化を計測する第1圧力計とを有し、前記第2加圧部は、前記配管内に圧縮空気を注入する第2空気注入口と、前記配管内の圧力変化を計測する第2圧力計と、前記チューブが通過する容器に設けられた第1および第2通し口と、前記第1通し口に設けられ、前記配管と連通するように該配管の端部と接続された継手と、前記第2通し口に設けられ、前記チューブ外周にシール部材を密着させて該第2通し口を閉塞する閉塞部とを有し、前記配管の挿入端部より前記気密バッグを先頭にして前記チューブを挿入し、前記第1加圧部によって前記気密バッグに圧縮空気を注入して前記配管内を閉塞し、前記配管の挿入端部に設けられた前記第2加圧部によって前記気密バッグにより仕切られた前記配管内および前記容器内に圧縮空気を注入して圧力変化を前記第2圧力計により監視する。
【0013】
前記気密バッグは、ゴムチューブと、該ゴムチューブ内に設けられたコイルバネと、前記コイルバネの両端に固定された一対の金具とを有している。前記ゴムチューブの一端は、前記一対の金具の一方で閉塞して固定されている。前記ゴムチューブの他端は、前記一対の金具の他方に形成された貫通孔を介して該ゴムチューブと前記チューブとを連通して、該一対の金具の他方で固定されている。このように、配管の気密検査にゴムチューブを用いることで、配管に沿ってゴムチューブを膨張して確実に気密することができる。
【0014】
前記一対の金具には、前記ゴムチューブが嵌る円柱形状の第1段と、前記第1段よりも径が小さく、前記コイルバネが嵌る円柱形状の第2段とで構成される突部が形成されている。このような突部が形成されることで、一対の金具にゴムチューブおよびコイルバネを固定し易くすることができる。
【0015】
前記第1段には周溝が形成され、前記周溝に前記ゴムチューブが入り込むように、該ゴムチューブの外周面からワイヤで該ゴムチューブが固定されている。これにより、ゴムチューブが膨張しても一対の金具からゴムチューブの気密が破れるのを防止することができる。
【0016】
前記ゴムチューブの軸方向と垂直方向における前記一対の金具の外径が、前記ゴムチューブの外径よりも大きい。これにより、気密バッグが配管内へ挿入される際には、一対の金具がゴムチューブよりも先に配管と接触するようにし、ゴムチューブが損傷するのを防止することができる。
【0017】
前記一方の金具には、前記ゴムチューブの一端が固定された側を底面とする半球部が形成されている。このように、一方の金具が、半球部を有することで、配管に気密バッグを挿入させ易くしている。
【発明の効果】
【0018】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明の実施形態における配管検査装置は、チューブを用いて配管内に手軽に気密バッグを押し込むことができ、迅速性が要求される場合であっても、配管の気密性を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態における配管検査装置を用いた検査方法を説明するための図である。
【図2】本発明の実施形態における配管検査装置の気密バッグの断面図である。
【図3】本発明の実施形態における配管検査装置の気密バッグ用加圧部の断面図である。
【図4】本発明の実施形態における配管検査装置の配管用加圧部の断面図である。
【図5】本発明の実施形態における気密バッグで配管を気密した状態の一例である。
【図6】本発明の実施形態における気密バッグで配管を気密した状態の他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0021】
まず、本発明の実施形態における配管検査装置1の構成を図1〜図4を参照して説明する。図1に示すように、配管検査装置1は、チューブ2と、気密バッグ3と、バッグ加圧装置4(第1加圧部)と、管加圧装置5(第2加圧部)とを備えている。この配管検査装置1は、ガス配管や水道配管などの配管6の気密性を検査する装置である。なお、図1では、配管6の端部(チューブ2が挿入される側の挿入端部)の位置A、位置Aから中側へ順に位置B、Cを示している。
【0022】
図1に示すように、チューブ2は、配管6内に通されるものであり、配管6の長さに対応して十分な長さを有している。チューブ2は、例えば直管、曲折管にも通れるようにフレキシブル性(自在屈曲性)があり、配管6と摺れたり、気密バッグ3を加圧する際の空気(以下、圧縮空気という)を流したりしても、破損しにくいものが用いられる。チューブ2には、例えばナイロンチューブを用いることができる。このようなチューブ2は、配管6内全体を這わして挿入されていくが、フレキシブル性を有しているのでスムーズに配管6内に挿入される。
【0023】
図1に示すように、気密バッグ3は、チューブ2と連通するようにチューブ2の一端と接続され、圧縮空気により膨張して配管3内を気密するものである。気密バック3が膨張した状態を、配管6の位置B、Cに示す。
【0024】
図2に示すように、気密バッグ3は、ゴムチューブ11と、ゴムチューブ11内に設けられた(内蔵された)コイルバネ12と、コイルバネ12の両端に固定された一対の金具13、14とを有している。ゴムチューブ11の一端は、一対の金具の一方の金具13で閉塞して固定されている。また、ゴムチューブ11の他端は、一対の金具の他方の金具14に形成された貫通孔14eを介してゴムチューブ11とチューブ2とを連通して、金具14で固定されている。
【0025】
ゴムチューブ11は、筒状であってその軸方向にある程度の長さを有している。ゴムチューブ11は、気密バッグ3が圧縮空気で加圧されると膨張するものであって、膨張しても破損しにくいものが用いられる。ゴムチューブ11には、例えばアメゴム(天然ゴム)を用いることができる。
【0026】
ゴムチューブ11は、気密バッグ3の膨張、収縮する部材として用いている。ゴムチューブ11は膨張すると、その軸方向に伸びると共に、径方向に広がる。配管6の長さ方向にゴムチューブ11の軸方向(長さ方向)が合うように、配管6内に気密バック3(ゴムチューブ11)を挿入するので、膨張したゴムチューブ11は、配管6の長さ方向に沿って配管6内を気密することができる。
【0027】
ゴムチューブ11は、径方向に広がりすぎることで破裂が起こりやすい。しかしながら、ゴムチューブ11が膨張しても配管6の内壁と当接して径方向の広がりが抑制されることになるので、破裂は起きにくくなる。このように、本実施形態では、検査対象(配管6)の管形状に合わせて管形状のゴムチューブ11を用いることで、ゴムチューブ11(気密バッグ3)が破裂するのを防止している。
【0028】
このように、ゴムチューブ11を気密バッグ3に用いることで、膨張して配管6の内壁と当接する面積が、例えば膨張した状態が球状のゴムボールやタイヤチューブ状(ドーナツ状)の膨張体よりも大きい。言い換えると、球状のゴムボールやタイヤチューブ状の膨張体では、いわば「点」接触で配管6を気密するのに対して、ゴムチューブ11では、いわば「線」接触で配管6を気密することができる。
【0029】
コイルバネ12は、ステンレス線やピアノ線などの金属線を螺旋状に巻いたものである。このコイルバネ12は、荷重が加わっていない状態(自然状態)において、収縮した状態(自然状態)のゴムチューブ11と同心軸となるようにゴムチューブ11内に設けられる。言い換えると、コイルバネ12にゴムチューブ11を被せて同心軸となっている。また、コイルバネ12は、一端が金具13に固定して設けられ、他端が金具14に固定して設けられる。
【0030】
このコイルバネ12は、気密バッグ3の骨格の役割も担っている。チューブ2の端部に設けられた気密バッグ3は、気密バッグ3が先頭になって配管6内に挿入される。このため、ゴムチューブ11が曲がった状態では配管6内に気密バッグ3を挿入しにくくなる。そこで、ゴムチューブ11がその軸方向に真っ直ぐの状態となるように、コイルバネ12にゴムチューブ11を被せ、気密バッグ3の配管6への挿入性を向上している。
【0031】
一対の金具13、14は、ゴムチューブ11が設けられると共に、コイルバネ12が設けられる。金具13には、ゴムチューブ11の一端が嵌る円柱形状の段13aと、段13aよりも径が小さく、コイルバネ12の一端が嵌る円柱形状の段13bとで構成される2段の突部13cが形成されている。また、金具14には、ゴムチューブ11の他端が嵌る円柱形状の段14aと、段14aよりも径が小さく、コイルバネ12の他端が嵌る円柱形状の段14bとで構成される2段の突部14cが形成されている。
【0032】
突部13c、14cが形成された一対の金具13、14を用いることで、一対の金具13、14にゴムチューブ11およびコイルバネ12を固定し易くすることができる。なお、一対の金具13、14は、それぞれの突部13a、14aが対向するように設けられる。
【0033】
一対の金具13、14に設けられたゴムチューブ11は、その両端が固定されている。具体的には、金具13、14の段13a、14aに接着剤を塗布し、ゴムチューブ11の両端の内周面で固定される。これにより、ゴムチューブ11が膨張しても一対の金具13、14からゴムチューブ11の気密が破れるのを防止することができる。
【0034】
さらに、一対の金具13、14の段13a、14aには、周溝13d、14dが形成され、この周溝13d、14dにゴムチューブ11が入り込むようにゴムチューブ11の外周面側からワイヤ15でゴムチューブ11を固定している。これにより、ゴムチューブ11の気密が破れるのをより防止することができる。
【0035】
一対の金具13、14は、ゴムチューブ11を保護する役割も担っている。チューブ2の端部に設けられた気密バッグ3は、気密バッグ3が先頭になって配管6内に挿入される。このため、ゴムチューブ11が損傷しないように、保護する部材が必要となる。そこで、ゴムチューブ11の両端に一対の金具13、14を設け、気密バッグ3が配管6内へ挿入される際には、一対の金具13、14がゴムチューブ11よりも先に配管6と接触するようにしている。
【0036】
さらに、ゴムチューブ11の軸方向と垂直方向における一対の金具13、14の外径Dが、ゴムチューブ11の外径よりも大きくしている。例えば、一対の金具13、14の外径Dとゴムチューブ11の外径を同じくすることも考えられる。しかしながら、同一の外径では、気密バッグ3が配管6内へ挿入される際に、ゴムチューブ11が配管6と接触し、損傷することも考えられる。したがって、気密バッグ3が配管6内へ挿入される際には、一対の金具13、14がゴムチューブ11よりも先に配管6と接触するようにし、ゴムチューブ11が損傷するのをより防止している。
【0037】
金具13には、ゴムチューブ11の一端が固定された突部13c側に対して先頭側に、突部13c側を底面とする半球部13eが形成されている。金具13は、気密バッグ3を配管6内に挿入する際の先頭となる。そこで、金具13が、半球部13eを有することで、配管6に気密バッグ3を挿入させ易くしている。
【0038】
金具14には、突部14cの高さ方向(ゴムチューブ11の軸方向)に貫通する貫通孔14eが形成されている。この貫通孔14eは、チューブ2の一端と気密バッグ3とが接続された状態でチューブ2とゴムチューブ11とを連通するものである。
【0039】
チューブ2の一端と接続される側の貫通孔14eの内壁には、ねじ山(雌ねじ)が途中まで形成されており、このねじ山の深い位置で段状となっている内底部14fにシール部材16(例えば、Oリング)が設けられている。一方、チューブ2の一端には、金具17によって筒状の雄ねじ18が固定して設けられている。金具14の貫通孔14eのねじ山(雌ねじ)に雄ねじ18が螺合して、チューブ2の一端と気密バッグ3とが接続されている。また、金具14に雄ねじ18を螺合する際、シール部材16を雄ねじ18が圧着して確実に気密される。これにより、気密バッグ3にチューブ2を連通して接続することができる。なお、チューブ2の一端側で金具17により固定された箇所のシールを補強するために、金具17側のチューブ2の外周面にはシール補強材19が設けられている。
【0040】
このように気密バッグ3は、配管6への挿入性を良くするためにゴムチューブ11の中にコイルバネ12を入れ、ゴムチューブ11およびコイルバネ12を両端の金具13、14で固定した構造となっている。この気密バッグ6を配管6内に挿入し、加圧して膨らますと、例えば、配管6の挿入端部から挿入までの間を気密に保つことができる。
【0041】
ところで、図5に示すように、配管6がフレキシブル管の場合、内部が山谷状となる。このようなフレキシブル管を気密する際、球状のゴムボールやタイヤチューブ状の膨張体を用いたのでは、膨張体はフレキシブル管の山側だけと当接することになり、山谷状のない直管と比べて接触面積が小さくなってしまう。このような場合であっても、気密バッグ3を用いることで、配管6の長さ方向に沿ってゴムチューブ11は膨張する。すなわち、ゴムチューブ11は、球状のゴムボールやタイヤチューブ状の膨張体のように「点」ではなく、「線」で複数の山側と接触するので、配管6内を確実に気密することができる。
【0042】
また、図6に示すように、配管6に曲折管がある場合、球状のゴムボールやタイヤチューブ状の膨張体では、直管の場合よりも配管6と接する面積が小さくなることも考えられる。しかしながら、ゴムチューブ11では、曲折管の内壁に沿って膨張するので配管6と接する面積も大きい。したがって、気密バッグ3は、配管6に曲折管が含まれていても確実に気密性を検査することができる。ここで、気密バッグ3にコイルバネ12を用いているが、このコイルバネ12は軸方向に伸縮可能であり、かつ撓むものである。したがって、膨張したゴムチューブ11の形状に合わせて、コイルバネ12も伸びながら撓んで形状が変化するので、曲折管でも気密バック3を有効に用いることができる。
【0043】
図1に示すように、バッグ加圧装置4は、チューブ2と連通するようにチューブ2の他端と接続されて気密バッグ3(ゴムチューブ11)内を圧縮空気で加圧するものである。また、管加圧装置5は、チューブ2を挿入する側の配管6の挿入端部に接続されて配管6内を圧縮空気で加圧するものである。
【0044】
バッグ加圧装置4および管加圧装置5はそれぞれ、容器21、31と、容器21、31に設けられた空気注入口22、32、圧縮空気注入弁23、33、空気排出弁口24、34、空気排出弁25、35、圧力計26、36および図示しない空気ポンプ(例えば、自転車用空気ポンプ)とを有している。
【0045】
空気注入口22、32は、容器21、31に圧縮空気を注入するためのものである。この空気注入口22、32には、圧縮空気注入弁23、33(注入用バルブ)が設けられている。圧縮空気注入弁23、33を用いることで、空気注入口22、32から容器21、31へ圧縮空気を入れることはできるが、空気注入口22、32から圧縮空気が漏れないようにしている。
【0046】
空気注入口22から空気ポンプで容器21内、すなわち容器21(バッグ加圧装置4)と接続されたチューブ2を介して気密バッグ3へ圧縮空気をすばやく注入し、気密バッグ3を膨らますことができる。また、空気注入口32から空気ポンプで容器31内、すなわち容器31(管加圧装置5)と接続された配管6へ圧縮空気をすばやく注入し、配管6の気密性を検査することができる。
【0047】
空気排出弁口24、34は、容器21、31から圧縮空気を排出するためのものである。この空気排出弁口24、34には、空気排出弁25、35(エアコック)が設けられている。空気排出弁25を用いることで、空気排出弁口24から容器21内、すなわち容器21(バッグ加圧装置4)と接続されたチューブ2を介して気密バッグ3から圧縮空気をすばやく排出することができる。また、空気排出弁35を用いることで、空気排出弁口34から容器31内、すなわち容器31(管加圧装置5)と接続された配管6から圧縮空気をすばやく排出することができる。
【0048】
圧力計26、36は、容器21、31の内部圧力を計測するものである。バッグ加圧装置4がチューブ2を介して気密バック3と接続された状態では、圧力計26は、気密バッグ3(ゴムチューブ11)の内部圧力を計測するものでもある。また、管加圧装置5が配管6と接続された状態では、圧力計36は、配管6の内部圧力を計測するものでもある。
【0049】
図3に示すように、バッグ加圧装置4には、容器21に、容器21内に通じる貫通孔21aが形成されている。この貫通孔21aは、チューブ2の他端と容器21(バッグ加圧装置4)が接続された状態で容器21とチューブ2とを連通するものである。この貫通孔21aの内壁には、ねじ山(雌ねじ)が形成されている。一方、チューブ2の他端には、金具27によって筒状の雄ねじ28が固定して設けられている。容器21の貫通孔21aのねじ山(雌ねじ)に雄ねじ28が螺合して、チューブ2の他端と容器21(バッグ加圧装置4)とが接続されている。なお、チューブ2の他端側で金具27により固定された箇所のシールを補強するために、金具27側のチューブ2の外周面にはシール補強材29が設けられている。
【0050】
図4に示すように、管加圧装置5には、容器31に、容器31内に通じる通し口31a、31b(貫通孔)が形成されている。この通し口31a、31bは、チューブ2を通し口31a、31bを通らせて容器31(管加圧装置5)を通過させるためのものである。なお、通し口31a、31bの内壁には、ねじ山(雌ねじ)が形成されている。
【0051】
管加圧装置5は、通し口31aに設けられ、配管6と連通するように配管6の挿入端部と接続される継手41を有している。この継手41は、ねじ込み管継手42と、カムロック(カプラ43、アダプタ44)と、管接続金具45とを有している。
【0052】
管接続金具45は、一端が配管6のソケットと接続され、他端がアダプタ44と接続されるものである。管接続金具45は、筒状であって配管6側の一端とアダプタ44側の他端が貫通しているものである。この貫通孔45aは、配管6の挿入端部と管加圧装置5とが接続された状態で、チューブ2を通すと共に、配管6と容器31とを連通するものである。
【0053】
貫通孔45aの内壁には、配管6側の一端からアダプタ44側の他端へ小径となるねじ山(雌ねじ)が形成されている。また、貫通孔45aの配管6側には、シール部材46(例えば、Oリング)が設けられた大径の凹部45bが形成されている。ここで、凹部45bの縁部は、シール部材46が凹部45bからはみ出るような高さとなっている。
【0054】
貫通孔45aに配管6のソケット(雄ねじ)を螺合させていき、配管6のソケット(雄ねじ)は貫通孔45aの途中で係止して管接続金具45と接続される。このため、管接続金具45の凹部45bの縁部に配管6のソケットが当接しないこととなるが、シール部材46が凹部45bの縁部よりはみ出ているため、配管6と継手41(管接続金具45)とはシール部材46によって確実に気密されることとなる。なお、配管検査装置1を径が違う配管6に用いる場合、配管6のソケットの径に合わせた複数のジョイント金具(アダプタ44および管接続金具45の一体としたもの)を用意しておけば、ジョイント金具を交換するだけで、配管6の径違いにも対応することができる。
【0055】
アダプタ44は、一端が管接続金具45と接続され、他端がカプラ43と接続されるものである。アダプタ44は、筒状であって管接続金具45側の一端とカプラ43側の他端が貫通しているものである。この貫通孔44aは、配管6の挿入端部と管加圧装置5とが接続された状態で、チューブ2を通すと共に、配管6と容器31とを連通するものである。
【0056】
アダプタ44の一端側(管接続金具45側)の外周面には、ねじ山(雄ねじ)が形成されている。管接続金具45の貫通孔45aのねじ山(雌ねじ)に、アダプタ44のねじ山(雄ねじ)が螺合して、アダプタ44と管接続金具45とが接続されている。
【0057】
一方、アダプタ44の他端側の貫通孔44aの内壁には、カムアーム47に対応する溝部44bが形成されている。
【0058】
カプラ43は、一端がアダプタ44と接続され、他端がねじ込み管継手42と接続されるものである。カプラ43は、筒状であってアダプタ44側の一端とねじ込み管継手42側の他端が貫通している。この貫通孔43aは、配管6の挿入端部と管加圧装置5とが接続された状態で、チューブ2を通すと共に、配管6と容器31とを連通するものである。
【0059】
カプラ43の一端側(アダプタ44側)の貫通孔43aには、アダプタ44が嵌め込まれるように凹部43bが形成されている。また、この凹部43bには、カムエッジ47aが露出して一対のカムアーム47が設けられている。凹部43bにアダプタ44の他端を挿入し、カムアーム47を挿し込むことにより、カムエッジ部47aが、アダプタ44の溝部44bに嵌り込み、カプラ43とアダプタ44とが接続される。また、カプラ43の凹部43bの内底部に設けられたシール部材48(ガスケット)をアダプタ44が圧着して確実に気密される。
【0060】
一方、カプラ43の他端側(ねじ込み管継手42側)の貫通孔43aには、ねじ山(雌ねじ)が形成されている。
【0061】
ねじ込み管継手42は、一端がカプラ43と接続され、他端が容器31と接続されるものである。ねじ込み管継手42は、筒状であってカプラ43側の一端と容器31側の他端が貫通している。この貫通孔42aは、配管6の挿入端部と管加圧装置5とが接続された状態で、チューブ2を通すと共に、容器31とカプラ43とを連通する。
【0062】
ねじ込み管継手42の両端の外周面には、ねじ山(雄ねじ)が形成されている。カプラ43の貫通孔43aのねじ山(雌ねじ)に、ねじ込み管継手42の一端側のねじ山(雄ねじ)が螺合して、ねじ込み管継手42とカプラ43とが接続されている。また、容器31の通し口31aのねじ山(雌ねじ)に、ねじ込み管継手42の他端側のねじ山(雄ねじ)が螺合して、容器31とねじ込み管継手42とが接続されている。
【0063】
管加圧装置5は、通し口31bに設けられ、チューブ2を通して通し口31bを閉塞して気密にするチューブ気密装置51(閉塞部)を有している。このチューブ気密装置51は、ねじ込み継手52と、シール金具53とを有している。
【0064】
ねじ込み管継手52は、一端がシール金具53と接続され、他端が容器31と接続されるものである。ねじ込み管継手52は、筒状であってシール金具53側の一端と容器31側の他端が貫通している。この貫通孔52aは、配管6の挿入端部と管加圧装置5とが接続された状態で、チューブ2を通すものである。
【0065】
ねじ込み管継手52の両端の外周面には、ねじ山(雄ねじ)が形成されている。容器31の通し口32aのねじ山(雌ねじ)に、ねじ込み管継手52の他端側のねじ山(雄ねじ)が螺合して、容器31とねじ込み管継手52とが接続されている。
【0066】
シール金具53は、一端が開放され、他端がねじ込み管継手52と接続されるものである。シール金具53は、筒状であって開放側の一端とねじ込み管継手52側の他端が貫通している。この貫通孔53aは、配管6の挿入端部と管加圧装置5とが接続された状態で、チューブ2を通すものである。
【0067】
ねじ込み管継手52と接続される側の貫通孔53aの内壁には、ねじ山(雌ねじ)が途中まで形成されており、このねじ山の深い位置で段状となっている内底部53bにシール部材54(例えば、Oリング)が設けられている。シール金具53の貫通孔53aのねじ山(雌ねじ)にねじ込み管継手52のねじ山(雄ねじ)が螺合していくことで、シール部材54をねじ込み管継手52が圧着して確実に気密される。このように、チューブ気密装置51は、チューブ2外周面にシール部材54を密着させて、容器31の通し口31bを閉塞する。
【0068】
以上説明してきたように、配管検査装置1は、チューブ2の先端に気密バッグ3を接続しているので、チューブ2を用いて配管6内に手軽に気密バッグ3を押し込むことができる。このため、迅速性に配管6の気密性を検査することができる。また、配管検査装置1は、構造が簡単であるため、部材の交換がし易く、迅速性が要求される場合であっても、配管の気密性を確実に検査することができる。例えば、ゴムチューブ11が破裂(破損)した場合であっても、気密バッグ3のスペアを用意しておけば、チューブ2と気密バッグ3との接続がねじによる着脱なので、容易に交換することができる。
【0069】
次に、本発明の実施形態における配管検査装置1を用いた検査方法の一例について図1を参照して説明する。
【0070】
まず、管加圧装置5と配管6の挿入端部(位置A)とを継手41を介して接続する。次いで、管加圧装置5を通過するチューブ2を、配管6内に例えば手で押し込むようにして、チューブ2の先端に設けられた気密バッグ3を先頭にして位置Bまで挿入する。次いで、チューブ気密装置51によって管加圧装置5を通過するチューブ2を固定して、固定箇所を気密(閉塞)する。次いで、バッグ加圧装置4の空気注入口22より空気ポンプで空気を注入して加圧し、チューブ2を介して気密バッグ3を膨らます。この際、圧力計26を用いて所定の圧力まで加圧することとなる。膨張した気密バッグ3により位置Bの配管6は閉塞される。これにより、配管6の位置Aと位置Bとの間は気密されることとなる。
【0071】
次いで、管加圧装置5の空気注入口32より空気を注入して加圧し、気密バッグ3で閉塞された配管6内およびこれに連通する容器31内を圧縮空気で満たす。すなわち、配管6の挿入端部に設けられた管加圧装置5によって気密バッグ3により仕切られた配管6内および容器31内に圧縮空気を注入して、配管6の位置Aと位置Bとの間を圧縮空気で満たす。この際、圧力計36を用いて所定の圧力まで加圧することとなる。ここで、管加圧装置5による加圧は、バッグ加圧装置4による加圧よりも低くしている。気密バッグ3による配管6の気密性を破らないためである。
【0072】
次いで、圧力計36で配管6の位置Aと位置Bとの間の圧力変化を監視し、配管6の気密性を検査する。圧力に変化がない場合には、位置Aと位置Bとの間の配管6に損傷・腐食孔などがないことになる。
【0073】
次いで、管加圧装置5の空気排出弁34(エアコック)を開いて配管6内の圧力を抜く。また、バッグ気密装置4の空気排出弁24(エアコック)を開いて気密バッグ3内の圧力を抜く。空気排出弁24、34を設けることで、すばやく圧力を抜くことができる。
【0074】
次いで、チューブ気密装置51によるチューブ2の固定を解除して、配管6の更に奥(位置C)まで気密バッグ3を挿入して、同様の気密性検査を行う。圧力計36で配管6の位置Aと位置Cとの間の圧力変化を調べて、配管6の気密性を検査する。圧力に変化がない場合には、位置Bと位置Cとの間の配管6に損傷・腐食孔などがないことになる。
【0075】
一方、管加圧装置5において、圧力計36が低下した場合や、加圧できない場合は、位置Bと位置Cとの間の配管6に損傷・腐食孔などがあることになる。この場合、気密バッグ3を所定の位置C’まで引き戻して、同様の気密性検査を行う。この操作を繰り返し、圧力変化しない場合と、圧力低下する場合との境目が、損傷・腐食孔箇所であることがわかる。
【0076】
なお、膨張した気密バッグ3(ゴムチューブ11)で損傷箇所が塞がれる場合もあるので、膨張した長さを考慮して検査する必要がある。
【0077】
前述した配管検査装置1を用いれば、迅速に損傷・腐食孔箇所が発見でき、挿入したチューブ2の長さから損傷箇所などを特定して、その部分だけ配管交換して、安く早急な修復ができる。また、配管検査装置1は、特許文献4の技術で用いられる観測装置(内視鏡)や、特許文献3の技術で用いられる送圧・吸引機構などを備えた密封栓装置などと比較して、構造が簡単であり、安価に製造できる。さらに、配管検査装置1は、損傷箇所や、配管修復した場合など、迅速に検査でき、また、多量に使用することにより、地震等の災害時は迅速な復旧が可能となる。
【0078】
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0079】
例えば、前記実施形態では、気密バッグ内を加圧して気密バッグを膨張させるにあたり、圧縮空気を用いて加圧する場合について説明した。これに限らず、窒素などの気体や、水などの液体を用いることも考えられる。
【0080】
また、例えば、前記実施形態では、ゴムチューブに、アメゴム(天然ゴム)を用いた場合について説明した。これに限らず、ブチルゴムなどの合成ゴムを用いることも考えられる。
【0081】
また、例えば、前記実施形態では、一対の金具に、ゴムチューブやコイルネジを固定するために2段の突部(凸部)を形成した場合について説明した。これに限らず、2段の溝部(凹部)を形成してゴムチューブやコイルネジを固定することも考えられる。
【0082】
また、例えば、前記実施形態では、配管に挿入される気密バッグの金具先端を半球状に形成した場合について説明した。これに限らず、配管内に気密バッグが挿入しやすい形状であれば、ドリル状などであっても良い。
【符号の説明】
【0083】
1 配管検査装置
2 チューブ
3 気密バッグ
4 バッグ加圧装置(第1加圧部)
5 管加圧装置(第2加圧部)
6 配管
11 ゴムチューブ
12 コイルバネ
13、14 金具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の気密性を検査する配管検査装置であって、
前記配管内を通すチューブと、
前記チューブの一端と接続され、圧縮空気により膨張して前記配管内を気密する気密バッグと、
前記チューブの他端と接続されて前記気密バッグ内を圧縮空気で加圧する第1加圧部と、
前記チューブを挿入する側の前記配管の挿入端部に接続されて該配管内を圧縮空気で加圧する第2加圧部とを備え、
前記第1加圧部は、前記気密バッグ内に圧縮空気を注入する第1空気注入口と、前記気密バッグ内の圧力変化を計測する第1圧力計とを有し、
前記第2加圧部は、前記配管内に圧縮空気を注入する第2空気注入口と、前記配管内の圧力変化を計測する第2圧力計と、前記チューブが通過する容器に設けられた第1および第2通し口と、前記第1通し口に設けられ、前記配管と連通するように該配管の端部と接続された継手と、前記第2通し口に設けられ、前記チューブ外周にシール部材を密着させて該第2通し口を閉塞する閉塞部とを有し、
前記配管の挿入端部より前記気密バッグを先頭にして前記チューブを挿入し、前記第1加圧部によって前記気密バッグに圧縮空気を注入して前記配管内を閉塞し、前記配管の挿入端部に設けられた前記第2加圧部によって前記気密バッグにより仕切られた前記配管内および前記容器内に圧縮空気を注入して圧力変化を前記第2圧力計により監視することを特徴とする配管検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の配管検査装置において、
前記気密バッグは、ゴムチューブと、該ゴムチューブ内に設けられたコイルバネと、前記コイルバネの両端に固定された一対の金具とを有し、
前記ゴムチューブの一端は、前記一対の金具の一方で閉塞して固定され、
前記ゴムチューブの他端は、前記一対の金具の他方に形成された貫通孔を介して該ゴムチューブと前記チューブとを連通して、該一対の金具の他方で固定されていることを特徴とする配管検査装置。
【請求項3】
配管の気密性を検査する配管検査装置であって、
前記配管内を通すチューブと、
前記チューブの一端と接続され、膨張して前記配管内を気密にする気密バッグと、
前記チューブの他端と接続されて前記気密バッグ内を加圧する第1加圧部と、
前記チューブを挿入する側の前記配管の端部に接続されて該配管内を加圧する第2加圧部とを備え、
前記気密バッグは、ゴムチューブと、該ゴムチューブ内に設けられたコイルバネと、前記コイルバネの両端に固定された一対の金具とを有し、
前記ゴムチューブの一端は、前記一対の金具の一方で閉塞して固定され、
前記ゴムチューブの他端は、前記一対の金具の他方に形成された貫通孔を介して該ゴムチューブと前記チューブとを連通して、該一対の金具の他方で固定されていることを特徴とする配管検査装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の配管検査装置において、
前記一対の金具には、前記ゴムチューブが嵌る円柱形状の第1段と、前記第1段よりも径が小さく、前記コイルバネが嵌る円柱形状の第2段とで構成される突部が形成されていることを特徴とする配管検査装置。
【請求項5】
請求項4記載の配管検査装置において、
前記第1段には周溝が形成され、
前記周溝に前記ゴムチューブが入り込むように、該ゴムチューブの外周面からワイヤで該ゴムチューブが固定されていることを特徴とする配管検査装置。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか一項に記載の配管検査装置において、
前記ゴムチューブの軸方向と垂直方向における前記一対の金具の外径が、前記ゴムチューブの外径よりも大きいことを特徴とする配管検査装置。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか一項に記載の配管検査装置において、
前記一方の金具には、前記ゴムチューブの一端が固定された側を底面とする半球部が形成されていることを特徴とする配管検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−24730(P2013−24730A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159901(P2011−159901)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【特許番号】特許第4910094号(P4910094)
【特許公報発行日】平成24年4月4日(2012.4.4)
【出願人】(301060048)株式会社ファイバーカップ (2)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】