説明

配線の防水構造、及び電子機器

【課題】二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、構造を簡単にして組み付けを容易にする。
【解決手段】二つの筐体(1・2)の電子部品を接続する配線(4)を防水チューブ5に通す防水構造において、二つの筐体に各々形成した差し込み孔27に防水を図ってそれぞれ差し込まれた差し込み管6と、その差し込み管6を差し込んだ状態の防水チューブ5の端部が差し込まれる補助管8と、を備える。防水チューブ5の端部は、差し込み管6の外周面と補助管8の内周面とで挟み込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つの筐体の電子部品を接続する配線の防水構造と、その配線の防水構造を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
第1筐体と第2筐体とをヒンジ機構を介して折り畳み可能に連結した折畳み式携帯電話機において、第1筐体に搭載された第1電子部品と第2筐体に搭載された第2電子部品を接続する配線材を通す部分から、各筐体に水が浸入するのを防止するために、第1筐体に対し第2筐体を折り畳み可能に連結するパイプと、各筐体に形成されたヒンジ筒との間にガスケットをそれぞれ設ける技術が特許文献1で知られている。
【0003】
なお、配線を通す防水チューブをヒンジ部内に通し、その防水チューブの両端部を、両筐体に設けた取付孔に取付金具でそれぞれ密着固定する技術が特許文献2で知られている。
【特許文献1】特開2005−282776号公報
【特許文献2】特開2005−325849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の配線の防水構造は、第1筐体に対し第2筐体を折り畳み可能に連結するパイプと第1筐体に形成された第1ヒンジ筒との間に第1ガスケットを設けて、同じくパイプと第2筐体に形成された第2ヒンジ筒との間に第2ガスケットを設けるため、構造が複雑になっていた。
【0005】
本発明の課題は、二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、構造を簡単にして組み付けを容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、前記二つの筐体に各々形成した差し込み孔に防水を図ってそれぞれ差し込まれた差し込み管と、前記差し込み管を差し込んだ状態の前記防水チューブの端部が差し込まれる補助管と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配線の防水構造であって、前記防水チューブの端部は、前記差し込み管の外周面と前記補助管の内周面とで挟み込まれることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の配線の防水構造であって、前記二つの筐体はヒンジ部を介して折り畳み可能に連結され、前記ヒンジ部を構成する中空ヒンジ軸の端部が前記補助管を兼ねることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、前記二つの筐体に各々形成した差し込み孔にそれぞれ挿入可能な補助管を備え、前記防水チューブの端部に前記補助管を差し込んだ状態で、前記差し込み孔に前記防水チューブの端部を差し込んだことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、前記二つの筐体に各々形成した差し込み孔にそれぞれ挿入可能な補助管を備え、前記差し込み孔に差し込んだ状態の前記防水チューブの端部に前記補助管を差し込んだことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の配線の防水構造であって、前記防水チューブの端部は、前記補助管の外周面と前記差し込み孔の内周面とで挟み込まれることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項4または6に記載の配線の防水構造であって、前記補助管は、前記防水チューブの端部に差し込んだ状態にインサート成形されていることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項4から7のいずれか一項に記載の配線の防水構造であって、前記防水チューブの端部外周面にシールリングが一体に形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項4から7のいずれか一項に記載の配線の防水構造であって、前記防水チューブの端部外周面にシールリング部材がインサート成形されていることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の配線の防水構造を備える電子機器を特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造を簡単にして、組み付けを容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明を適用した電子機器の一実施形態の構成として折畳み式携帯電話を開いた状態を示したもので、1は第1筐体、2は第2筐体、3はヒンジ部である。第1筐体1と第2筐体2はヒンジ部3を介して折り畳み可能(開閉可能)に結合されている。
【0018】
図2は第1筐体1及びヒンジ部3の部品を分解して示したもので、21は下ケース、22は上ケース、23は表示モジュール、24はパッキン、25は透明パネル、26はカバー、27は差し込み孔、31はヒンジケース、32はヒンジユニット、33・34はヒンジカバー、5は防水チューブ、6は差し込み管、7はOリングである。
【0019】
図示のように、第2筐体2は、下ケース21及び上ケース22を合体して構成され、その内部に表示モジュール23及び基板などを収納して、周囲をパッキン24により防水してなる。上ケース22には、透明パネル25及びカバー26が組み付けられていて、一端面に貫通する差し込み孔27が形成されている。
【0020】
また、ヒンジ部3は、第1筐体1と第2筐体2とを折り畳み可能に結合するヒンジケース31と、このヒンジケース31に対し第2筐体2を回転可能に結合するヒンジユニット32とから構成され、対をなすヒンジカバー33・34により覆われている。
【0021】
そして、第1筐体1に内蔵された電子部品と第2筐体2に内蔵された電子部品とを接続する配線4(図5参照)を通す防水チューブ5が、ヒンジケース31に組み込まれるヒンジ軸の中空部とヒンジユニット32の回転軸(第2ヒンジ軸)の中空部を通して配設されている。防水チューブ5は、例えばポリウレタンの押し出し成形品で、図示のように、上ケース22の一端面の差し込み孔27にOリング7を介して差し込む、例えば切削金属品による差し込み管6が一端部に差し込まれる。
【0022】
なお、防水チューブ5の他端部には、図示しないが、第1筐体1に形成された同様の差し込み孔にOリング7を介して差し込む差し込み管6が差し込まれる。
【0023】
図3は防水チューブ5に差し込み管6及びOリング7を組み付けた状態を示したものである。
【0024】
次に、図4は配線4の防水構造の実施形態1を示すもので、8は補助管である。図示のように、防水チューブ5の差し込み管6を差し込んだ端部外周には、例えば切削金属品による補助管8が装着されている。すなわち、防水チューブ5の差し込み管6を差し込んだ端部を、予め防水チューブ5が通された補助管8に圧入して差し込んだものである。
【0025】
図5は防水チューブ5に細線同軸ケーブルによる配線4を通して、防水チューブ5端部を補助管8に差し込んだ状態を示したもので、図6は差し込み管6、Oリング7、防水チューブ5及び補助管8を分解して示している。図示のように、差し込み管6には、防水チューブ5に差し込む先端部外周に、防水チューブ5の内周に食い込ませるフック部61が形成されていて、他端側にOリング7を装着する溝を形成するための一対のフランジ部62が形成されている。
【0026】
また、図7は図5の拡大断面を示しており、図8は差し込み管6を差し込み孔27に差し込んだ状態を示したものである。図示のように、防水チューブ5の端部が、差し込み管6の外周面と補助管8の内周面とに挟み込まれている。そして、補助管8の内周側において、差し込み管6の先端部外周のフック部61が、防水チューブ5の内周に食い込んだ状態となっている。
【0027】
なお、図示しないが、第1筐体1の差し込み管6が差し込まれた防水チューブ5の他端部も、同様の補助管8に差し込む。
【0028】
以上、実施形態の折畳み式携帯電話によれば、図示例では、第2筐体2の差し込み孔27にOリング7を介して差し込まれた差し込み管6を、配線4が通される防水チューブ5の端部に差し込んで、その差し込み管6を差し込んだ状態の防水チューブ5の端部を補助管8に差し込んだため、二つの筐体1・2の電子部品を接続する配線4を防水チューブ5に通す防水構造を、差し込み管6及び補助管8を必要とするだけの簡単な構成にすることができるとともに、その組み付けを容易にすることができる。
【0029】
そして、防水チューブ5の端部を、差し込み管6の外周面と補助管8の内周面とで挟み込んだ構造であり、差し込み管6から防水チューブ5が抜けてしまうのを補助管8により防止することができる。
【0030】
しかも、補助管8の内周側において、差し込み管6の先端部外周のフック部61が、防水チューブ5の内周に食い込んだ状態となっていることにより、差し込み管6から防水チューブ5が抜けてしまうのをより確実に防止することができる。
【0031】
(実施形態2)
図9は配線の防水構造の実施形態2を示したもので、前述した実施形態1と同様、21は下ケース、22は上ケース、26はカバー、27は差し込み孔、31はヒンジケース、32はヒンジユニット、33・34はヒンジカバー、5は防水チューブ、6は差し込み管、7はOリングである。
【0032】
すなわち、実施形態2は、図示のように、防水チューブ5の差し込み管6を差し込んだ端部を、ヒンジユニット32の中空回転軸(中空ヒンジ軸)35の端部に圧入して差し込んだものである。従って、ヒンジユニット32の中空回転軸35の端部が補助管を兼ねている。
【0033】
なお、前述した実施形態1と同様、防水チューブ5の他端部には、図示しないが、第1筐体1に形成された同様の差し込み孔にOリング7を介して差し込む差し込み管6が差し込まれる。また、第1筐体1の差し込み管6が差し込まれた防水チューブ5の他端部も、ヒンジケース31の中空ヒンジ軸の端部に差し込む構造としてもよい。
【0034】
以上、実施形態2によれば、図示例では、防水チューブ5の差し込み管6を差し込んだ端部を、ヒンジユニット32の中空回転軸35の端部に差し込んだため、前述した実施形態1と同様の作用効果が得られることに加え、実施形態1の図4と比較して、補助管8を設ける部分の寸法を小さくすることができるといった利点が得られる。
【0035】
(実施形態3)
図10は配線の防水構造の実施形態3として配線4を通した防水チューブ5の端部に補助管9を差し込んだ状態を示したものである。
【0036】
すなわち、実施形態2は、例えばシリコンゴムの射出成形品の防水チューブ5の端部には、図11に示すように、横長の長円形部51が一体成形されていて、この長円形部51の外周にはシールリング52が一体成形されている。
【0037】
そして、補助管9は、防水チューブ5端部の長円形部51の内周形状に対応する長円形状で、その一端部外周にフランジ91を形成した板金製であり、防水チューブ5端部の長円形部51の内周に差し込んだ状態でインサート成形されている。これにより部品点数の削減と組み付け作業の簡素化が図れる。なお、補助管9はインサートの作業性でフランジ91があった方がよいが、無くてもよい。
【0038】
図12は防水チューブ5の端部を差し込み孔27に差し込んだ状態を示したもので、図示のように、前記上ケース22の差し込み孔27に、防水チューブ5端部の長円形部51がシールリング52を介し圧入して差し込まれている。これにより差し込み孔27の防水が図れる。
【0039】
以上、実施形態3によれば、図示例では、防水チューブ5端部の長円形部51に補助管を差し込んだ状態で、差し込み孔27に防水チューブ5端部の長円形部51を差し込んだため、前記二つの筐体1・2の電子部品を接続する配線4を防水チューブ5に通す防水構造を、補助管9を必要とするだけの簡単な構成にすることができるとともに、その組み付けを容易にすることができる。
【0040】
そして、防水チューブ5の端部を、差し込み孔27の内周面と補助管9の外周面とで挟み込んだ構造であり、差し込み穴27から防水チューブ5が抜けてしまうのを補助管9により防止することができる。
【0041】
また、図示のように、防水チューブ5端部を横長の長円形部51とすることで、筐体を薄型化することができる。
【0042】
なお、防水チューブ5端部及び補助管9の形状については、図示例に限らず、任意の異形状を採用し得る。例えば、配線端部のコネクタを通す穴サイズが必要だが、丸だと大きくなるのに対し、成形なら任意形状なので、横長で薄い長円形穴により実現できる。
【0043】
(実施形態4)
図13は配線の防水構造の実施形態4として防水チューブ5の端部構造を示したもので、9は補助管、91はフランジ部であって、53はシールリング部材、54はシールリングである。
【0044】
すなわち、例えばポリウレタンなどの弾性素材による防水チューブ5の端部に、図示のように、その内周に差し込んだ状態の補助管9と、外周に設ける、例えばシリコンラバーによるシールリング部材53がインサート成形されている。シールリング部材53の外周には二本のシールリング54が形成されている。
【0045】
このように、防水チューブ5の端部外周面にシールリング部材53をインサート成形してもよい。これにより部品点数の削減と組み付け作業の簡素化が図れる。
【0046】
(実施形態5)
図14は配線の防水構造の実施形態5として防水チューブ5の一端部に補助管9を差し込んで一方の筐体2の差し込み孔27に差し込んだ状態と、防水チューブ5の他端部を他方の筐体1の差し込み孔17に差し込んで補助管9を差し込んだ状態を示したものである。
【0047】
すなわち、実施形態5は、防水チューブ5の両端部に大径部55及びその外周面のシールリング56を一体にそれぞれ形成して、その一方の大径部55内に補助管9をインサート成形する一方、他方の大径部55内には別体の補助管9を差し込むようにしている。図示例においては、前記第2筐体2の上ケース22の差し込み孔27に、防水チューブ5の補助管9がインサート成形された大径部55を圧入して、その外周のシールリング56を差し込み孔27に圧接させる。
【0048】
そして、図15に拡大して示したように、前記第1筐体1の上ケース12の差し込み孔17に、防水チューブ5の大径部55を差し込んでから、図16に分解して示したように、その大径部55内に補助管9を圧入して、その外周のシールリング56を差し込み孔17に圧接させている。
【0049】
以上の防水チューブ5に、図示例では、フレキシブルプリント基板による配線4を通して、そのフレキシブルプリント基板による配線4の一端部に備えたコネクタ41を、前記第1筐体1内の回路基板に接続する一方、配線4の他端部に備えたコネクタ42を、前記第2筐体2内の回路基板に接続する。
【0050】
以上のような構成によっても、前述した実施形態3と同様の作用効果が得られる。
【0051】
(実施形態6)
図17は配線の防水構造の実施形態6として2軸ヒンジユニットへの適用例を示したもので、防水チューブ5をヒンジユニット32の中空回転軸35に通すとともにヒンジケース31の中空ヒンジ軸36に通した状態である。
【0052】
そして、第1筐体1の上ケース12の差し込み孔17に、防水チューブ5の一端部の大径部55を差し込んでから、その大径部55内に補助管9を圧入して、その外周のシールリング56を差し込み孔17に圧接させている。
【0053】
また、防水チューブ5の他端部の長円形部51に補助管9が差し込んだ状態でインサート成形されている。この長円形部51がシールリング52を介し前記第2筐体2の差し込み孔27に圧入して差し込まれる。なお、11は下ケース、14はパッキンである。
【0054】
図18は図17の防水チューブ5の矢印A部の挿入の仕方を示したものである。
すなわち、図18(a)に示すように、防水チューブ5の大径部55をヒンジユニット32の中空回転軸35に挿入する。この際、図18(b)及び図18(c)に示すように、防水チューブ5の大径部55を横から二つ折りのように曲げて中空回転軸35に挿入する。同様にして、防水チューブ5の大径部55をヒンジユニット32の中空回転軸35に通す。
【0055】
以上のような構成としてもよい。
すなわち、チューブ片端がインサートの挿し込みの場合にもう一方の端もインサートにすると、ヒンジの中空穴を通す為に大きな穴が必要になり、サイズアップを招いてしまう。
そこで、以上のように、チューブをつぶしてヒンジの穴を通すことで、サイズを抑えて防水チューブの使用を実現する。
【0056】
(変形例)
図19は図17の矢印B部の変形例を示したもので、前記第1筐体1の上ケース12の差し込み孔17に、防水チューブ5の一端部の大径部55を差し込んでから、その大径部55内に補助管9を圧入して、その外周のシールリング56を差し込み孔17に圧接させるとともに、差し込み孔17の周囲に補助管9のフランジ部91を当接させている。
【0057】
このような構成としてもよい。
【0058】
(他の変形例)
なお、以上の実施形態においては、折畳み式携帯電話としたが、スライド式携帯電話であってもよい。
さらに、実施形態では、携帯電話としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ、PDA、ノートパソコン、ウェアラブルパソコン、電卓、電子辞書など、防水チューブによる配線の防水構造を備えた機器全てに用いることができる。
また、補助管の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明を適用した電子機器の一実施形態の構成を示すもので、折畳み式携帯電話を開いた状態を示した斜視図である。
【図2】図1の第1筐体及びヒンジ部の部品を分解して示した図である。
【図3】図2の防水チューブに差し込み管及びOリングを組み付けた状態の斜視図である。
【図4】配線の防水構造の実施形態1を示す縦断面図である。
【図5】図4の防水チューブに配線を通して防水チューブ端部を補助管に差し込んだ状態を示した図である。
【図6】図5の差し込み管、Oリング、防水チューブ及び補助管の分解図である。
【図7】図5の拡大断面図である。
【図8】図7の差し込み管を差し込み孔に差し込んだ状態を示した破断斜視図である。
【図9】配線の防水構造の実施形態2を示すもので、図4と同様部分の縦断面図である。
【図10】配線の防水構造の実施形態3を示すもので、配線を通した防水チューブの端部に補助管を差し込んだ状態を示した斜視図である。
【図11】図10の防水チューブと補助管の分解図である。
【図12】図10の防水チューブの端部を差し込み孔に差し込んだ状態を示した破断斜視図である。
【図13】配線の防水構造の実施形態4を示すもので、防水チューブの端部構造を示した破断斜視図である。
【図14】配線の防水構造の実施形態5を示すもので、防水チューブの一端部に補助管を差し込んで一方の筐体の差し込み孔に差し込んだ状態と、防水チューブの他端部を他方の筐体の差し込み孔に差し込んで補助管を差し込んだ状態を示した斜視図である。
【図15】図14の防水チューブの他端部構造(矢印A部)の拡大図である。
【図16】図15の防水チューブ及び補助管の分解図である。
【図17】配線の防水構造の実施形態6を示すもので、2軸ヒンジユニットへの適用例を示した断面図である。
【図18】図17の防水チューブの矢印A部の挿入の仕方を示した図(a)(b)と、図(b)の矢印C部の先端側から見た図(c)である。
【図19】図17の矢印B部の変形例を示した図である。
【符号の説明】
【0060】
1 第1筐体
17 差し込み孔
2 第2筐体
27 差し込み孔
3 ヒンジ部
31 ヒンジケース
32 ヒンジユニット
35 中空ヒンジ軸
36 中空ヒンジ軸
4 配線
5 防水チューブ
51 長円形部
52 シールリング
53 シールリング部材
54 シールリング
55 大径部
56 シールリング
6 差し込み管
7 Oリング
8 補助管
9 補助管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、
前記二つの筐体に各々形成した差し込み孔に防水を図ってそれぞれ差し込まれた差し込み管と、
前記差し込み管を差し込んだ状態の前記防水チューブの端部が差し込まれる補助管と、を備えることを特徴とする配線の防水構造。
【請求項2】
前記防水チューブの端部は、前記差し込み管の外周面と前記補助管の内周面とで挟み込まれることを特徴とする請求項1に記載の配線の防水構造。
【請求項3】
前記二つの筐体はヒンジ部を介して折り畳み可能に連結され、
前記ヒンジ部を構成する中空ヒンジ軸の端部が前記補助管を兼ねることを特徴とする請求項1または2に記載の配線の防水構造。
【請求項4】
二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、
前記二つの筐体に各々形成した差し込み孔にそれぞれ挿入可能な補助管を備え、
前記防水チューブの端部に前記補助管を差し込んだ状態で、前記差し込み孔に前記防水チューブの端部を差し込んだことを特徴とする配線の防水構造。
【請求項5】
二つの筐体の電子部品を接続する配線を防水チューブに通す防水構造において、
前記二つの筐体に各々形成した差し込み孔にそれぞれ挿入可能な補助管を備え、
前記差し込み孔に差し込んだ状態の前記防水チューブの端部に前記補助管を差し込んだことを特徴とする配線の防水構造。
【請求項6】
前記防水チューブの端部は、前記補助管の外周面と前記差し込み孔の内周面とで挟み込まれることを特徴とする請求項4または5に記載の配線の防水構造。
【請求項7】
前記補助管は、前記防水チューブの端部に差し込んだ状態にインサート成形されていることを特徴とする請求項4または6に記載の配線の防水構造。
【請求項8】
前記防水チューブの端部外周面にシールリングが一体に形成されていることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の配線の防水構造。
【請求項9】
前記防水チューブの端部外周面にシールリング部材がインサート成形されていることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の配線の防水構造。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の配線の防水構造を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−141377(P2010−141377A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−312854(P2008−312854)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】