説明

酪農産業地域から家畜のふん尿を収集し、小規模なプラントの設置により効率的に水素を生成し、分離後の副生成物を地域に還元する一連のシステム

【課題】家畜のふん尿等から生成されるバイオガスを原料とし、地球温暖化防止対策の新エネルギーとして水素を生成させる際の、プラントの規模及びコストを課題とする。
【解決手段】酩農産業地域で発生する家畜のふん尿の収集を行い発酵させてバイオガスを生成し、太陽光発電や風力発電等による比較的軽微な電力供給によりプラズマリアクターを稼働させ、脱硫及び脱臭を行い、生成した水素は液体で蓄電池のエネルギーとして貯留させ、一連のシステムの過程で得られる再利用可能な副生成物に関しては地域に還元するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酪農産業地域で発生する牛フンなどの家畜のふん尿を収集し、それを発酵させることにより発生するバイオガスをプラズマリアクターにおいて脱硫及び脱臭を図り、生成した水素については液体で蓄電池のエネルギーとして貯留させ、分離後の化学的に安定した副生成物についても地域に還元を図ろうとする一連のシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化防止実現のためクリーンな新エネルギーとして水素が注目されており、水蒸気改質によりメタンガスを水と反応させることで水素を生成する方法は広く用いられているが、吸熱反応であるため転化率の向上には高温条件が必要であり、高温条件にするためのエネルギーや設備の規模とコストが課題とされてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
酪農産業で排出される家畜のふん尿の効率的な再利用を図る。
【0004】
水蒸気改質等の方法により水素を生成する方法より効率よく水素を生成する。
【0005】
水素を生成することに関して、必要なエネルギーの効率化及び設備の規模とコストの縮小化を図る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の目的を達成するため、小規模なプラントを設置し、収集した家畜のふん尿を発酵させ生成されるバイオガスを化学的に分解することにより脱硫及び脱臭を行い、分離した水素を液体として蓄電池のエネルギー化すると共に、再利用可能な副生成物に関しては地域に還元するものとする。
【発明を実施するための形態】
【0007】
家畜のふん尿の収集及び再利用可能な生成物の地域への還元に関しては近隣市町村行政と協議し、酪農産業における大規模な組織等と提携、設置するプラントにはバイオガスの貯留施設及びプラズマリアクター並びに再利用可能な家畜肥料貯蔵施設を備え、水素を液体の状態で蓄電池のエネルギー化する施設を設置するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酪農産業地域から家畜のふん尿を収集し、小規模なプラント内のプラズマリアクターで脱硫及び脱臭を行い、生成した水素は液体の状態で蓄電池のエネルギーとして貯留させ、他の再生可能な生成物に関しては地域に還元する一連のシステム。

【公開番号】特開2012−35245(P2012−35245A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−185548(P2010−185548)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(510226897)有限会社シンアイ工業 (2)
【Fターム(参考)】