説明

重心検出装置

【課題】利用者の初期的な重心位置に拘わらず身体の動揺を高精度に検出する。
【解決手段】利用者の身体の重心位置Xが順次に特定される。制御装置22は、操作部30が操作された時点における重心位置Xを初期位置X0に設定する。また、制御装置22は、初期位置X0の設定後に特定した重心位置Xが、初期位置X0を基準とした許容範囲RXを外れた場合に、重心位置Xから初期位置X0に向かう方向を画像または音声によって利用者に指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の重心の動揺を計測する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者の重心の動揺を計測する技術が従来から提案されている。例えば特許文献1や特許文献2には、固定的に設定された基準位置(例えば利用者が計測時に乗る検出台の中心)に対する利用者の重心の経時的な変化を計測する重心動揺計が開示されている。
【特許文献1】特開平10−277016号公報
【特許文献2】特開2005−87312号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、自身の重心を基準位置に調整することが困難な利用者もいる。例えば、身体の片側のみに障害がある利用者にとって、自身の重心を正確に基準位置に合致させることは困難である。固定的な位置を基準として重心の動揺を検出する特許文献1や特許文献2の構成においては、実際には身体の平衡が維持されているにも拘わらず、重心位置が基準位置から離れているために身体が動揺していると誤判定される可能性がある。以上の事情に鑑みて、本発明は、利用者の初期的な重心位置に拘わらず身体の動揺を高精度に検出するという課題の解決を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る重心検出装置は、利用者の身体の重心位置を特定する重心特定手段(例えば図3のステップS2およびステップS10)と、利用者が操作する操作部と、操作部に対する操作で指示された時点において重心特定手段が特定している重心位置を初期位置に設定する初期化手段(例えば図3のステップS8)と、初期位置の設定後に重心特定手段が特定する重心位置が、初期位置を基準とした許容範囲を外れたか否かを判定する判定手段(例えば図3のステップS11)と、許容範囲を外れたと判定手段が判定した場合にその旨を利用者に報知する出力手段(例えば図3のステップS13)とを具備する。
【0005】
第1の態様においては、操作部に対する操作で指示された時点にて特定されている重心位置が初期位置に設定されるから、当該時点における利用者の重心位置が所定の基準位置にない場合であっても身体の動揺を高精度に検出することが可能である。なお、「操作部に対する操作で指示された時点」とは、操作部に対する操作を契機として設定された時点を意味し、例えば、操作部が操作された時点や、操作部に対する操作から起算して所定の時間が経過した時点である。
【0006】
本発明の好適な態様に係る重心検出装置は、操作部に対する操作に応じて許容範囲を可変に設定する範囲設定手段(例えば図3のステップS1)を具備する。以上の態様によれば、身体の重心位置を許容範囲内に維持する難易度を、利用者の平衡感覚の高低に合わせて調整することが可能である。
【0007】
本発明の第2の態様に係る重心検出装置は、利用者の身体の重心位置を特定する重心特定手段(例えば図4のステップS2およびステップS21)と、利用者が操作する操作部と、操作部に対する操作で指示された時点において重心特定手段が特定している重心位置を初期位置に設定する初期化手段(例えば図4のステップS8)と、初期位置の設定後に順次に特定される重心位置を記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶する重心位置の時系列を、初期位置を基準として表示する表示手段とを具備する。
【0008】
第2の態様においては、操作部に対する操作で指示された時点において特定されている重心位置が初期位置に設定されるから、当該時点における利用者の重心位置が所定の基準位置にない場合であっても身体の動揺の様子を適切に表示することが可能である。
【0009】
本発明の好適な態様に係る重心検出装置は、重心特定手段の特定する重心位置から初期位置に向かう方向を利用者に指示する指示手段(例えば図3のステップS13)を具備する。以上の態様によれば、指示手段からの指示に応じて身体の姿勢や位置を調整することで、利用者は動揺の少ない体勢を容易に習得できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る重心検出装置100の外観を示す平面図である。重心検出装置100は、利用者の身体の重心位置を順次に計測することで身体の動揺の有無を判定する装置であり、動揺の少ない適切な座禅を利用者が習得するために好適に利用される。
【0011】
図1に示すように、重心検出装置100は、検出台10と回路部20とを具備する。検出台10は、重心を計測する対象となる利用者(被検者)が乗る検出面12を含む。検出面12は、平均的な成人が当該検出面12上に胡坐(あぐら)を組んで着座するために充分な面積および形状の平面である。回路部20は、検出台10の背面側に配置される。もっとも、回路部20の一部または全部を検出台10とは別体に設置してもよい。
【0012】
図2は、重心検出装置100の電気的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、回路部20は、制御装置22と記憶装置24とを具備する。制御装置22は、記憶装置24に格納されたプログラムを実行することで様々な機能を実現する。記憶装置24(例えば半導体記憶装置)は、制御装置22が使用する各種のデータを記憶する。
【0013】
制御装置22には操作部30と出力装置40と検出体50とが接続される。操作部30は、利用者が操作する複数の操作子を含む。出力装置40は、表示部42と放音部44とで構成される。表示部42(例えば液晶パネル)は、制御装置22による制御のもとに画像を表示する。放音部44(例えばスピーカ装置)は、制御装置22による制御のもとに音声を出力する。図1に示すように、操作部30および表示部42は、検出台10に着座した利用者が視認できるように検出面12に配置される。
【0014】
検出体50は、利用者の身体の重心を計測するための機器である。本形態の検出体50は、図1のように検出面12の四隅に配置された4個の荷重センサ52で構成される。各荷重センサ52は、検出面12のうち自身が設置された部位に垂直に作用する荷重に応じた検出信号を生成および出力する。
【0015】
図3は、制御装置22の動作を説明するためのフローチャートである。利用者は、検出台10の検出面12上に着座し、操作部30を適宜に操作することで計測の開始を指示する。制御装置22は、計測の開始の指示を契機として図3の処理を実行する。
【0016】
利用者は、操作部30を適宜に操作することで計測時間Tと許容度αとを入力する。計測時間Tは、重心検出装置100による重心の計測が継続される時間長であり、所定の範囲(例えば10分〜30分)のなかから設定される。許容度αは、重心位置Xが適正と判定される範囲(以下「許容範囲」という)RXの広狭を規定する指標である。制御装置22は、操作部30に対する操作に応じて計測時間Tと許容度αとを設定して記憶装置24に格納する(ステップS1)。
【0017】
制御装置22は、検出面12上にいる利用者の身体の重心位置Xを検出体50による検出の結果に基づいて特定する(ステップS2)。本形態の重心位置Xは、検出面12と平行な平面内(水平面内)における位置であり、各荷重センサ52から出力される検出信号が示す荷重の相違に基づいて算定される。次いで、制御装置22は、ステップS2にて特定した重心位置Xが所定の基準範囲R0内にあるか否かを判定する(ステップS3)。基準範囲R0は、基準位置PREFを中心として検出面12内に予め画定された範囲(例えば円形の領域)である。基準位置PREFは、図1に示すように、例えば検出面12の中心線上の特定の位置である。
【0018】
ステップS3の結果が否定である場合(重心位置Xが基準範囲R0外にある場合)、制御装置22は、重心位置Xからみた基準位置PREFの方向を特定する(ステップS4)。そして、制御装置22は、ステップS4で特定した方向を出力装置40から利用者に指示する(ステップS5)。例えば、直前のステップS2にて特定された重心位置Xが基準位置PREFに対して左側にある場合、ステップS5においては、重心を右側に移動することを利用者に指示する画像(例えば「右へ→」といった文字)が表示部42に表示されるとともに当該指示を示す音声が放音部44から出力される。利用者は、出力装置40が出力する指示に従って自身の姿勢や位置を調整することができる。
【0019】
ステップS3の結果が肯定である場合(重心位置Xが基準範囲R0内にある場合)、制御装置22は、所定の画像(例えば「中央」といった文字)および音声を出力装置40から出力することで、重心位置Xが基準範囲R0内にあることを利用者に報知する(ステップS6)。
【0020】
ステップS5またはステップS6に続いて、制御装置22は、重心の初期設定を指示するための所定の操作(以下「初期設定操作」という)が操作部30に付与されたか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7の結果が否定である場合、制御装置22は、ステップS2にて重心位置Xを改めて特定したうえでステップS3以降の処理を繰返す。一方、ステップS7の結果が肯定である場合、制御装置22は、直前のステップS2で検出された最新の重心位置Xを初期位置X0として設定する(ステップS8)。
【0021】
すなわち、初期位置X0を正確に基準位置PREFに合わせたい利用者は、ステップS5における指示を確認しながら姿勢や位置を調整し、重心位置Xが基準範囲R0内に調整された段階で初期設定操作を操作部30に付与する。一方、重心位置Xを基準位置PREFに正確に合わせる必要がない(または正確に合わせることができない)利用者は、ステップS5で表示される指示に拘わらず、例えば自身が自然な体勢にあると感じた段階で初期設定操作を操作部30に付与する。
【0022】
以上の手順で初期位置X0を設定すると、制御装置22は、ステップS1にて利用者が設定した計測時間Tの計時を開始する(ステップS9)。次いで、制御装置22は、ステップS2と同様の方法で利用者の重心位置Xを特定して記憶装置24に格納する(ステップS10)。次いで、制御装置22は、ステップS10で特定した重心位置Xが許容範囲RX内にあるか否かを判定する(ステップS11)。許容範囲RXは、ステップS8にて設定された初期位置X0を基準(中心)とする範囲である。許容範囲RXのサイズ(例えば半径)は、ステップS1にて利用者が指定した許容度αに応じて設定される。
【0023】
ステップS11の結果が否定である場合、制御装置22は、重心位置Xが初期位置X0から離れている(すなわち利用者の身体が動揺している)ことを利用者に報知する(ステップS12およびステップS13)。すなわち、制御装置22は、重心位置Xからみた初期位置X0の方向をステップS4と同様の方法で特定し(ステップS12)、ステップS12で特定した方向を指示する画像および音声をステップS5と同様に出力装置40から出力する(ステップS13)。なお、ステップS13において警策の打撃音を放音部44から出力すれば、恰も僧侶などの直堂の眼前で座禅をしているかのような臨場感を利用者に付与することが可能である。
【0024】
一方、ステップS11の結果が肯定である場合、制御装置22は、重心位置Xが初期位置X0に近い(身体の動揺が少ない)ことを利用者に報知する画像および音声を出力装置40から出力する(ステップS14)。
【0025】
ステップS13またはステップS14に続いて、制御装置22は、ステップS9にて開始した計測時間Tの計時が完了したか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15の結果が否定である場合、制御装置22は、ステップS10にて新たな重心位置Xを特定したうえでステップS11以降の処理を繰返す。利用者は、表示部42の表示や放音部44からの音声を確認しながら、自身の体勢を計測時間Tにわたって調整および維持する。したがって、利用者は、身体の動揺が少ない適正な座禅を習得することができる。一方、ステップS15の結果が肯定である場合、制御装置22は、計測の終了を利用者に報知する画像(例えば「終了」の文字)および音声を出力装置40から出力したうえで図3の処理を終了する(ステップS16)。
【0026】
以上に説明したように、本形態においては、初期設定操作が操作部30に付与された時点の重心位置Xが初期位置X0として設定されるから、初期設定時における重心位置Xに拘わらず、身体の動揺を高精度に検出することができる。したがって、例えば自身の重心位置を基準位置PREFに調整することが困難な利用者であっても、自身にとって自然な姿勢で動揺の少ない適切な座禅を習得することができる。一方、初期設定前には重心位置Xを基準位置PREFに導くための指示が出力されるから、重心位置Xを基準位置PREFに正確に合わせたい利用者にとっても利便性が損なわれることはない。
【0027】
また、本形態においては、許容度αや計測時間Tが利用者によって設定されるから、座禅の熟練の程度に合った適切な訓練を実行することが可能となる。例えば、座禅に不慣れな利用者は、許容範囲RXが広くなるように許容度αを設定するとともに計測時間Tを短時間に設定するといった具合である。
【0028】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本形態に係る重心検出装置100は、制御装置22の動作を除いて第1実施形態と共通する。そこで、以下では制御装置22の動作のみを説明し、重心検出装置100の構成など第1実施形態と共通する点については説明を省略する。
【0029】
図4は、制御装置22の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、ステップS1〜ステップS9の処理は第1実施形態と同様である。ただし、ステップS1においては計測時間Tのみが設定される。また、ステップS2において制御装置22が特定する重心位置Xは、検出面12に平行なひとつの軸線方向(例えば利用者の左右方向)に沿った位置である。
【0030】
ステップS9に続くステップS20において、制御装置22は、所定の時間tが経過するまで待機する。時間tは、計測時間Tとして設定される最小値よりも短い時間(例えば1秒)に設定される。さらに詳述すると、時間tは、例えば、座禅中における身体の平均的な動揺の周期の約半分を下回る時間長に設定される。ただし、操作部30に対する操作に応じて制御装置22が時間tを可変に設定する構成も好適である。
【0031】
ステップS20にて時間tが経過すると、制御装置22は、ステップS2と同様の方法で利用者の重心位置X(利用者の左右方向の位置)を特定して記憶装置24に格納する(ステップS21)。次いで、制御装置22は、ステップS9にて開始した計測時間Tの計時が完了したか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22の結果が否定である場合、制御装置22は、処理をステップS20に移行し、時間tの待機(ステップS20)と重心位置Xの特定(ステップS21)とを実行する。
【0032】
一方、ステップS22の結果が肯定である場合、制御装置22は、計測の終了を示す画像および音声を出力装置40から出力したうえで(ステップS23)、処理をステップS24に移行する。したがって、ステップS22の結果が肯定に変化する段階では、時間tを周期として計測時間Tにわたって反復的に特定された多数の重心位置Xが時系列的に記憶装置24に格納されている。
【0033】
ステップS24において、制御装置22は、記憶装置24に格納された重心位置Xの時系列に基づいて、計測時間Tにわたる重心位置Xの経時的な変化を初期位置X0を基準として示す画像(以下「重心遷移図」という)を表示部42に表示させる。図5は、重心遷移図43の具体例を示す概念図である。同図の重心遷移図43は、重心位置Xの時系列を時間軸(横軸)に沿ってプロットした折れ線グラフである。各時点における重心位置Xは、ステップS8にて設定された初期位置X0を基準値(ゼロ)として縦軸に示される。利用者は、表示部42に表示された重心遷移図43を視認することで、自身の動揺の周期や振幅を確認することができる。したがって、重心遷移図43は、身体の動揺が少ない適切な座禅を利用者が習得するための重要な資料となる。
【0034】
以上に説明したように、本形態においても、初期設定操作が操作部30に付与された時点の重心位置Xが初期位置X0として設定されるから、第1実施形態と同様に、初期設定時における重心位置Xに拘わらず身体の動揺を高精度に検出することができる。
【0035】
<C:変形例>
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を例示すれば以下の通りである。なお、以下の例示から2以上の態様を任意に選択して組合わせてもよい。
【0036】
(1)変形例1
利用者の体重を測定する機能を重心検出装置100に搭載してもよい。例えば、図3のステップS15や図4のステップS22の判定が肯定されると、制御装置22は、検出体50による検出の結果に基づいて利用者の体重を特定して出力装置40から出力する。具体的には、各荷重センサ52から出力される検出信号の示す荷重の合計値が利用者の体重として特定される。
【0037】
また、図3のステップS10や図4のステップS21にて特定した重心位置Xの時系列と以上の手順で測定した利用者の体重とを、1回の計測毎(または測定日毎)に対応付けて記憶装置24に記憶させる構成も好適である。複数回にわたる計測の何れか(例えば計測日)を利用者が指定すると、制御装置22は、当該計測に係る重心位置Xの時系列と体重とを記憶装置24から取得して表示部42に表示させる。以上の構成によれば、身体の動揺の程度と体重との相関を長期間にわたって確認することが可能となる。すなわち、利用者の体調の指標として重心位置Xの時系列を体重とともに利用することが可能である。
【0038】
(2)変形例2
重心位置Xの特定には公知の技術が任意に採用される。例えば、利用者の身体を撮像装置で撮像した画像から利用者の身体の外形を特定し、当該外形から幾何学的に重心位置Xを特定する構成も採用される。もっとも、荷重センサ52を利用した構成によれば、低廉かつ簡易に重心位置Xが特定され、さらには変形例1のように利用者の体重の測定にも兼用できるという利点がある。また、第1実施形態においては検出面12に平行な面内における重心位置Xを特定したが、ひとつの軸線上の位置(例えば利用者の左右方向における位置)や鉛直方向を含めた3次元空間内での位置を重心位置Xとして特定してもよい。第2実施形態においても、検出面12に平行な面内における重心位置Xや3次元空間内における重心位置Xが特定および表示され得る。
【0039】
(3)変形例3
重心検出装置100の用途は任意である。例えば、利用者が検出面12に直立した状態で重心検出装置100を作動させれば、利用者の平衡感覚を高めるための機器として以上の各態様に係る重心検出装置100を利用することが可能である。
【0040】
(4)変形例4
第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成も好適である。例えば、図3のステップS15にて計測時間Tが終了すると、制御装置22は、記憶装置24に格納されている重心位置Xの時系列を、図4のステップS24と同様の手順で、初期位置X0を基準として表示部42に表示させる。あるいは、図4のステップS21にて重心位置Xが特定されるたびに、制御装置22は、図3のステップS11〜ステップS14の処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1実施形態に係る重心検出装置の外観を示す平面図である。
【図2】回路部の具体的な構成を示すブロック図である。
【図3】制御装置が実行する処理のフローチャートである。
【図4】第2実施形態にて制御装置が実行する処理のフローチャートである。
【図5】重心遷移図の具体的な内容を示す概念図である。
【符号の説明】
【0042】
100……重心検出装置、10……検出台、12……検出面、20……回路部、22……制御装置、24……記憶装置、30……操作部、40……出力装置、42……表示部、44……放音部、50……検出体、52……荷重センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の身体の重心位置を特定する重心特定手段と、
利用者が操作する操作部と、
前記操作部に対する操作で指示された時点において前記重心特定手段が特定している重心位置を初期位置に設定する初期化手段と、
前記初期位置の設定後に前記重心特定手段が特定する重心位置が、前記初期位置を基準とした許容範囲を外れたか否かを判定する判定手段と、
前記許容範囲を外れたと前記判定手段が判定した場合にその旨を利用者に報知する出力手段と
を具備する重心検出装置。
【請求項2】
前記操作部に対する操作に応じて前記許容範囲を可変に設定する範囲設定手段
を具備する請求項1の重心検出装置。
【請求項3】
前記初期位置の設定後に順次に特定される重心位置を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する重心位置の時系列を、前記初期位置を基準として表示する表示手段と
を具備する請求項1または請求項2の重心検出装置。
【請求項4】
利用者の身体の重心位置を特定する重心特定手段と、
利用者が操作する操作部と、
前記操作部に対する操作で指示された時点において前記重心特定手段が特定している重心位置を初期位置に設定する初期化手段と、
前記初期位置の設定後に順次に特定される重心位置を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する重心位置の時系列を、前記初期位置を基準として表示する表示手段と
を具備する重心検出装置。
【請求項5】
前記重心特定手段の特定する重心位置から前記初期位置に向かう方向を利用者に指示する指示手段
を具備する請求項1から請求項4の何れかに記載の重心検出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−56223(P2009−56223A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227816(P2007−227816)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【Fターム(参考)】