説明

金型の湯吹き防止構造

【課題】湯吹きを防止でき、更には、真空バルブの詰まりを防止でき又はチルベントの隙間を広く設定できる、金型の湯吹き防止構造を、提供すること。
【解決手段】金型10のキャビティ100内のガスを抜くための、真空バルブ32により構成されたガス抜き手段3を、ガス抜き通路200に備えた、金型10において、ガス抜き手段3を越えて溶湯が噴出するのを防止するための、湯吹き防止構造であって、ガス抜き通路200の、ガス抜き手段3よりキャビティ100側に、設けられており、ガス抜き通路200の一部を蛇行通路として構成するブロック4を有していることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注湯時の溶湯がガス抜き通路を通って金型の外へ噴出するのを防止するための湯吹き防止構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金型のガス抜き手段としては、例えば、図21や図22に示す構造が知られている。図21に示す構造では、キャビティ100から金型10の外の真空吸引装置(図示せず)に通じたガス抜き通路200に、チルベント31が設けられている(特許文献1の図3参照)。また、図22に示す構造では、ガス抜き通路200に真空バルブ32が設けられている。
【特許文献1】特開2000−225453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、プレッシャーダイカスト鋳造においては、アルミニウム合金等の溶湯をキャビティ100内へ高速で充填するため、溶湯が、ガス抜き通路200を通り、チルベント31や真空バルブ32で止められることなく、金型10の外へ噴出することがあった。すなわち、「湯吹き」が発生することがあった。
【0004】
また、真空バルブ32内に溶湯の鋳ばり片が残り、そのため、真空バルブ32に詰まりが生じ、真空吸引に支障が生じることがあった。
【0005】
更に、チルベント31では、溶湯を通過させないために、対向するギザギザ状の凹凸間の隙間311が、通常は1mm以下に設定されている。このため、この隙間で凝固した溶湯片は、薄いものとなり、成型品を金型10から押し出す際に折れてしまい、後工程の邪魔となっていた。
【0006】
本発明は、湯吹きを防止でき、更には、真空バルブの詰まりを防止でき又はチルベントの隙間を広く設定できる、金型の湯吹き防止構造を、提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、金型のキャビティ内のガスを抜くための、真空バルブ又はチルベントにより構成されたガス抜き手段を、ガス抜き通路に備えた、金型において、ガス抜き手段を越えて溶湯が噴出するのを防止するための、湯吹き防止構造であって、ガス抜き通路の、ガス抜き手段よりキャビティ側に、設けられており、ガス抜き通路の一部を蛇行通路として構成する通路構造を有していることを特徴としている。
【0008】
上記通路構造としては、例えば、次の構成(a)又は(b)を採用できる。
【0009】
(a)通路構造が、蛇行通路を有するブロックからなっており、ブロックが、2つのブロック片を合わせて構成されており、2つのブロック片の合わせ面には、それぞれ、凹凸が形成されるとともに互いに凹部と凸部とが対向するよう形成されており、ブロックは、2つのブロック片の合わせ面の凹凸によって蛇行通路を構成している。
【0010】
(b)通路構造が、ガス抜き通路の一部自体によって構成されており、ガス抜き通路の一部自体の対向した両壁が、それぞれ、凹凸状に形成されるとともに互いに凹部と凸部とが対向するよう形成されることによって、蛇行通路を構成している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ガス抜き通路に流入した溶湯の速度を、蛇行通路によって、極度に低減できる。したがって、ガス抜き通路に流入した溶湯を、ガス抜き手段の手前で略確実に止めることができる。よって、溶湯をキャビティ内に注入する際に、溶湯がガス抜き通路を通って金型の外へ噴出するのを防止できる。すなわち、湯吹きを防止できる。
【0012】
更に、溶湯を、ガス抜き手段例えばチルベントの手前で略確実に止めることができるので、チルベントの対向するギザギザ状の凹凸間の隙間を、溶湯を止めるために小さくする必要がない。すなわち、当該隙間を広く設定できる。したがって、仮にチルベントに溶湯が流入して隙間で凝固しても、凝固した溶湯は、厚いものとなるので、成型品を金型から押し出す際に折れにくくなり、折れて後工程の邪魔となることはない。
【0013】
又は、溶湯を、ガス抜き手段例えば真空バルブの手前で略確実に止めることができるので、真空バルブ内に溶湯の鋳ばり片が残ることはない。よって、真空バルブに詰まりが生じるのを防止でき、真空吸引を良好に行うことができる。
【0014】
上記構成(a)によれば、金型に対して交換可能であり且つ任意の形態を有する、蛇行通路を、構成できる。したがって、湯吹きを防止するのに最適な通路構造を簡単に実現できる。
【0015】
上記構成(b)によれば、金型に対して簡単な作業で蛇行通路を構成できる。したがって、作業性良く、通路構造を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1実施形態]
図1は、本発明の湯吹き防止構造を採用したダイカスト鋳造用金型の一例を示す縦断面図である。この金型10は、可動型1と固定型2とからなっている。固定型2には、スリーブ91とプランジャ92とで構成された射出部9が設けられている。金型10は、可動型1と固定型2とを合わせることによってキャビティ100を構成するようになっており、更には、ガス抜き通路200も構成するようになっている。ガス抜き通路200は、キャビティ100から金型10の外の真空吸引装置(図示せず)に通じている。ガス抜き通路200には、真空バルブ32により構成されたガス抜き手段3が設けられている。
【0017】
そして、本発明では、ガス抜き通路200の、ガス抜き手段3よりキャビティ100側に、特殊な通路構造Xが設けられている。この通路構造Xは、ガス抜き通路200の一部を蛇行通路として構成している。そして、本実施形態では、通路構造Xがブロック4からなっている。
【0018】
図2はブロック4の下方斜視図である。ブロック4は、ブロック4を図において上下に貫通した蛇行通路5を有している。ブロック4は、第1ブロック片6と第2ブロック片7とを合わせて構成されている。
【0019】
図3は第1ブロック片6の斜視図、図4は第2ブロック片7の斜視図、図5は両ブロック片6、7を合わせてなるブロック4の縦断面図である。
【0020】
図3に示すように、第1ブロック片6は、合わせ面60に、図中の下から上に向けて、入口溝61と、入口凹部62と、第1凸部63と、第1凹部64と、第2凸部65と、第2凹部66と、第3凸部67と、出口凹部68と、出口溝69と、を有している。入口溝61は、合わせ面60の下縁601に開いて、他の凹部より深く形成されており、入口凹部62に通じている。第1凹部64は、図5に示すように、縦断面逆M字状に形成されている。すなわち、第1凹部64では、凹部底面が山状に隆起しており、その隆起部605の高さH1は、第1凹部64の深さD1より小さい。第2凹部66は、第1凹部64と同じである。出口溝69は、合わせ面60の上縁602に開いて、入口溝61と同じ深さで形成されており、出口凹部68に通じている。第1凸部63は、合わせ面60において入口凹部62と第1凹部64との間に残された部分で構成されている。第2凸部65は、合わせ面60において第1凹部64と第2凹部66との間に残された部分で構成されている。第3凸部67は、合わせ面60において第2凹部66と出口凹部68との間に残された部分で構成されている。更に、各凸部の長さL1は、各凹部の長さL2より短く設定されている。
【0021】
図4に示すように、第2ブロック片7は、合わせ面70に、図中の下から上に向けて、下縁凸部71と、第1凹部72と、第1凸部73と、第2凹部74と、第2凸部75と、第3凹部76と、上縁凸部77と、を有している。第1凹部72は、図5に示すように、第1ブロック片6の第1凹部64と同様に、縦断面逆M字状に形成されている。すなわち、第1凹部72では、凹部底面が山状に隆起しており、その隆起部705の高さH2は、第1凹部64の隆起部605の高さH1と同じであり、深さD2(=D1)より小さい。第2凹部74及び第3凹部76は、第1凹部72と同じである。下縁凸部71は、合わせ面70において下縁701と第1凹部72との間に残された部分で構成されている。第1凸部73は、合わせ面70において第1凹部72と第2凹部74との間に残された部分で構成されている。第2凸部75は、合わせ面70において第2凹部74と第3凹部76との間に残された部分で構成されている。上縁凸部77は、合わせ面70において第3凹部76と上縁702との間に残された部分で構成されている。更に、第1凸部73及び第2凸部75のそれぞれの長さL3は、各凹部の長さL4より短く設定されている。なお、L3=L1であり、L4=L2である。
【0022】
そして、第1ブロック片6における凹凸と第2ブロック片7における凹凸とは、第1ブロック片6の合わせ面60と第2ブロック片7の合わせ面70とを合わせた際に、図5に示すように、第1ブロック片6の凹部に第2ブロック片7の凸部が対向し、且つ、第1ブロック片6の凸部に第2ブロック片7の凹部が対向するよう、形成されている。
【0023】
したがって、本実施形態のブロック4には、第1ブロック片6の合わせ面60と第2ブロック片7の合わせ面70とを合わせることにより、図5に矢印で示すような蛇行通路5が構成されている。なお、蛇行通路5の具体的寸法は、例えば、L1=L3=5.3mm、L2=L4=11.4mm、D1=D2=6.4mm、H1=H2=3mmである。
【0024】
上記構成のブロック4は、蛇行通路5がガス抜き通路200の一部を構成するよう、ガス抜き通路200に介設されている。
【0025】
ところで、金型10を用いたダイカスト鋳造においては、射出部9によって溶湯を高速でキャビティ100内に注入する際、真空バルブ32を適正に開いて、ガス抜き通路200を通して、真空吸引装置によってキャビティ100内の空気を吸引する。そのため、注入された溶湯がガス抜き通路200に流入する。この際、上記構成のブロック4を備えた金型10では、ガス抜き通路200に流入した溶湯が、ガス抜き手段3へ至る前に、ブロック4に至り、蛇行通路5に流入する。蛇行通路5内に流入した溶湯は、凹部や凸部に衝突しながら蛇行して流れる。そのため、ガス抜き通路200に流入した溶湯の速度は、ブロック4において極度に低減される。よって、ブロック4を通過した溶湯は、緩やかな速度でガス抜き手段3へ至る。したがって、ガス抜き通路200に流入した溶湯は、ガス抜き手段3の手前で略確実に止められ、真空バルブ32へは至らず、よって、金型10の外へ噴出することはない。
【0026】
すなわち、上記構成のブロック4を備えた金型10によれば、以下のような作用効果を発揮できる。
【0027】
(1)上述したように、溶湯をキャビティ100内に注入する際に、溶湯がガス抜き通路200を通って金型10の外へ噴出するのを防止できる。すなわち、湯吹きを防止できる。
【0028】
(2)溶湯が真空バルブ32へ至ることはないので、真空バルブ32内に溶湯の鋳ばり片が残ることはない。よって、真空バルブ32に詰まりが生じるのを防止でき、真空吸引を良好に行うことができる。
【0029】
なお、ブロック4の第1ブロック片6及び第2ブロック片7には、図6及び図7に示すように、冷却水通路6A、7Aを設けるのが好ましい。
【0030】
更に、本実施形態においては、ブロック4として、以下に示すように、図8〜図16に示す変形構造を採用してもよい。なお、図1〜図7に示すブロック4と同一の又は相当する部分には、同じ符号を付している。
【0031】
(第1変形例)
図8〜図10は、第1変形例のブロック4を示している。この変形例では、第1ブロック片6において、第1凹部64及び第2凹部66の凹部底面が隆起しておらず平面であり、また、各凹部64、66の深さが上記D1より浅くなっている。また、第2ブロック片7においても、同様に、第1凹部72、第2凹部74、及び第3凹部76の凹部底面が隆起しておらず平面であり、また、各凹部72、74、76の深さが上記D1より浅くなっている。その他は、図1〜図7に示すブロック4と同じである。
【0032】
この変形例によっても、ブロック4に蛇行通路5が構成されているので、図1〜図7に示すブロック4と同様の作用効果を発揮できる。
【0033】
(第2変形例)
図11〜図13は、第2変形例のブロック4を示している。この変形例では、第1ブロック片6において、第1凹部64及び第2凹部66が円弧状に窪んでいる。また、第2ブロック片7においても、同様に、第1凹部72、第2凹部74、及び第3凹部76が円弧状に窪んでいる。その他は、図1〜図7に示すブロック4と同じである。
【0034】
この変形例によっても、ブロック4に蛇行通路5が構成されているので、図1〜図7に示すブロック4と同様の作用効果を発揮できる。
【0035】
(第3変形例)
図14〜図16は、第3変形例のブロック4を示している。この変形例では、第1ブロック片6において、第1凸部63、第2凸部65、及び第3凸部67が、それぞれ、山状に且つ合わせ面60から少し突出して形成されており、また、第1凹部64及び第2凹部66が、それぞれ、逆山状に窪んでいる。また、第2ブロック片7においても、同様に、第1凸部73及び第2凸部75が、それぞれ、山状に且つ合わせ面70から少し突出して形成されており、また、第1凹部72、第2凹部74、及び第3凹部76が、それぞれ、逆山状に窪んでいる。その他は、図1〜図7に示すブロック4と同じである。
【0036】
この変形例によっても、ブロック4に蛇行通路5が構成されているので、図1〜図7に示すブロック4と同様の作用効果を発揮できる。
【0037】
上述したように、第1実施形態のブロック4によれば、種々の形態の蛇行通路5を構成できる。しかも、ブロック4は、金型10に対して交換可能である。すなわち、第1実施形態によれば、金型10に対して交換可能であり且つ任意の形態を有する、蛇行通路5を、構成できる。したがって、湯吹きを防止するのに最適な通路構造Xを簡単に実現できる。
【0038】
なお、第1実施形態において、ブロック4に形成する凹凸の数、寸法、又は形態は、ブロック4に蛇行通路を構成でき且つその蛇行通路によって溶湯の速度を低減できるならば、上述したものに限るものではない。
【0039】
[第2実施形態]
図17は、本発明の湯吹き防止構造を採用したダイカスト鋳造用金型の別の例を示す縦断面図である。第1実施形態の図1と同一の又は相当する部分には、同じ符号を付している。第1実施形態では、ガス抜き通路200の一部を蛇行通路として構成する通路構造Xを、ブロック4で実現したが、本実施形態では、通路構造Xを、ガス抜き通路200の一部自体を蛇行通路として構成することにより、実現している。
【0040】
図18は、図17の通路構造Xの拡大図である。この通路構造Xは、ガス抜き通路200の一部自体を構成する対向面の、一方201に、第1実施形態の図3に示す第1ブロック片6の合わせ面60に形成したのと同じ凹凸形態を形成するとともに、他方202に、第1実施形態の図4に示す第2ブロック片7の合わせ面70に形成したのと同じ凹凸形態を形成することにより、実現されている。よって、通路構造Xは、図5に示すブロック4と同じ形態の蛇行通路5を有している。
【0041】
本実施形態によっても、ガス抜き通路200の、ガス抜き手段3よりキャビティ100側に、蛇行通路5が構成されているので、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0042】
また、本実施形態によれば、ガス抜き通路200の一部自体を構成する対向面に凹凸形態を形成するので、金型10に対して簡単な作業で蛇行通路5を構成できる。したがって、本実施形態によれば、作業性良く、通路構造Xを実現できる。
【0043】
なお、ガス抜き通路200の一部を構成する対向面201、202に形成する凹凸形態は、第1実施形態の第1〜第3変形例の場合と同じであってもよい。これによっても、ガス抜き通路200の、ガス抜き手段3よりキャビティ100側に、蛇行通路5が構成されているので、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0044】
[別の実施形態]
ガス抜き手段3がチルベント31により構成されている金型10の、ガス抜き通路200に、図19に示すように第1実施形態のブロック4を設けてもよく、また、図20に示すように第2実施形態の通路構造Xを設けてもよい。
【0045】
これによっても、ガス抜き通路200の、ガス抜き手段3よりキャビティ100側に、蛇行通路5が構成されているので、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0046】
しかも、溶湯をチルベント31の手前で略確実に止めることができるので、チルベント31の対向するギザギザ状の凹凸間の隙間311を、溶湯を止めるために小さくする必要がない。すなわち、隙間311を広く設定できる。したがって、仮にチルベント31に溶湯が流入して隙間311で凝固しても、凝固した溶湯は、厚いものとなるので、成型品を金型10から押し出す際に折れにくくなり、折れて後工程の邪魔となることはない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、湯吹きを防止できるので、産業上の利用価値が大である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】第1実施形態の湯吹き防止構造を採用したダイカスト鋳造用金型を示す縦断面図である。
【図2】第1実施形態のブロックの下方斜視図である。
【図3】第1実施形態の第1ブロック片の斜視図である。
【図4】第1実施形態の第2ブロック片の斜視図である。
【図5】第1実施形態の両ブロック片を合わせてなるブロックの縦断面図である。
【図6】第1実施形態の第1ブロック片の冷却水通路を示す斜視図である。
【図7】第1実施形態の第2ブロック片の冷却水通路を示す斜視図である。
【図8】第1実施形態の第1変形例の第1ブロック片の斜視図である。
【図9】第1実施形態の第1変形例の第2ブロック片の斜視図である。
【図10】第1実施形態の第1変形例の両ブロック片を合わせてなるブロックの縦断面図である。
【図11】第1実施形態の第2変形例の第1ブロック片の斜視図である。
【図12】第1実施形態の第2変形例の第2ブロック片の斜視図である。
【図13】第1実施形態の第2変形例の両ブロック片を合わせてなるブロックの縦断面図である。
【図14】第1実施形態の第3変形例の第1ブロック片の斜視図である。
【図15】第1実施形態の第3変形例の第2ブロック片の斜視図である。
【図16】第1実施形態の第3変形例の両ブロック片を合わせてなるブロックの縦断面図である。
【図17】第2実施形態の湯吹き防止構造を採用したダイカスト鋳造用金型を示す縦断面図である。
【図18】図17の通路構造の拡大図である。
【図19】別の実施形態の一例であるダイカスト鋳造用金型を示す縦断面図である。
【図20】別の実施形態の別の例であるダイカスト鋳造用金型を示す縦断面図である。
【図21】チルベントにより構成されたガス抜き手段を備えた従来のダイカスト鋳造用金型を示す縦断面図である。
【図22】真空バルブにより構成されたガス抜き手段を備えた従来のダイカスト鋳造用金型を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0049】
10 金型 100 キャビティ 200 ガス抜き通路 201、202 壁 3 ガス抜き手段 31 チルベント 32 真空バルブ 4 ブロック 5 蛇行通路 6 第1ブロック片 60 合わせ面 63 第1凸部 64 第1凹部 65 第2凸部 66 第2凹部 67 第3凸部 7 第2ブロック片 70 合わせ面 72 第1凹部 73 第1凸部 74 第2凹部 75 第2凸部 76 第3凹部 X通路構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型のキャビティ内のガスを抜くための、真空バルブ又はチルベントにより構成されたガス抜き手段を、ガス抜き通路に備えた、金型において、ガス抜き手段を越えて溶湯が噴出するのを防止するための、湯吹き防止構造であって、
ガス抜き通路の、ガス抜き手段よりキャビティ側に、設けられており、
ガス抜き通路の一部を蛇行通路として構成する通路構造を有していることを特徴とする金型の湯吹き防止構造。
【請求項2】
通路構造が、蛇行通路を有するブロックからなっており、
ブロックが、2つのブロック片を合わせて構成されており、
2つのブロック片の合わせ面には、それぞれ、凹凸が形成されるとともに互いに凹部と凸部とが対向するよう形成されており、
ブロックは、2つのブロック片の合わせ面の凹凸によって蛇行通路を構成している、請求項1記載の金型の湯吹き防止構造。
【請求項3】
通路構造が、ガス抜き通路の一部自体によって構成されており、
ガス抜き通路の一部自体の対向した両壁が、それぞれ、凹凸状に形成されるとともに互いに凹部と凸部とが対向するよう形成されることによって、蛇行通路を構成している、請求項1記載の金型の湯吹き防止構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−114280(P2008−114280A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302253(P2006−302253)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(000124889)花野商事株式会社 (7)
【Fターム(参考)】