説明

金型清掃装置

【課題】この発明が解決しようとする課題は、金型の内面、外面、および成形材料を注入又は排出させる金型の貫通孔を清掃することのできる金型清掃装置を提供すること。
【解決手段】成形材料を注入又は排出させることができる貫通孔を開設した一端面と開口部を有する他端面とを備えた筒形の金型を固定する金型搬送固定装置と、
固定された前記金型の内面を清掃する金型内面清掃装置と、
固定された前記金型の外面を清掃する金型外面清掃装置と、
前記貫通孔を清掃する金型貫通孔清掃装置とを備えて成ることを特徴とする金型清掃装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、金型清掃装置に関し、更に詳しくは、金型の内面、外面、および成形材料を注入又は排出させる金型の貫通孔を清掃することのできる金型清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「樹脂成形品を成形するための金型の清掃装置であって、前記金型の表面に平行な方向に振動するブラシ部と、前記金型のキャビティの深さ方向に振動するブラシ部とを有する清掃部材と、前記金型を清掃した後に、前記金型の清掃状態を確認する撮像手段と、成形された前記樹脂成形品を前記金型から吸引により自動的に取り出す樹脂成形品吸引手段と、を備えることを特徴とする金型の清掃装置」(特許文献1の請求項8参照)が記載されている。
【0003】
成形を行った後の金型には、金型内に充填した成形材料が残留していることがあり、成形体の品質向上及び金型保守の観点から金型の清掃は重要である。ところで、該金型には成形材料を注入又は排出する貫通孔が設けられることがあり、金型を清掃すると共に貫通孔の清掃も行うことのできる金型清掃装置が望まれていた。
【0004】
【特許文献1】特開2001−334535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、金型の内面、外面、および成形材料を注入又は排出させる金型の貫通孔を清掃することのできる金型清掃装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、
成形材料を注入又は排出させることができる貫通孔を開設した一端面と開口部を有する他端面とを備えた筒形の金型を固定する金型搬送固定装置と、
固定された前記金型の内面を清掃する金型内面清掃装置と、
固定された前記金型の外面を清掃する金型外面清掃装置と、
前記貫通孔を清掃する金型貫通孔清掃装置とを備えて成ることを特徴とする金型清掃装置であり、
請求項2は、
前記金型が、前記金型搬送固定装置における金型装着部に対して位置決めをすることのできる面取り部を備えてなることを特徴とする前記請求項1に記載の金型清掃装置であり、
請求項3は、
前記金型内面清掃装置は、前記金型搬送固定装置に固定された金型の内面を清掃する内面清掃部材と、この内面清掃部材を金型に向かって移動させる内面清掃部材移動手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の金型清掃装置であり、
請求項4は、
前記金型外面清掃装置は、前記金型搬送固定装置に固定された金型の外面を清掃する外面清掃部材と、前記金型搬送固定装置に固定された金型に向かって前記外面清掃部材を移動させる外面清掃部材移動手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型清掃装置であり、
請求項5は、
前記金型貫通孔清掃装置は、前記金型搬送固定装置に固定された金型における貫通孔を清掃する貫通孔清掃部材と、この貫通孔清掃部材を金型に向かって移動させる貫通孔清掃部材移動手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型清掃装置である。
【発明の効果】
【0007】
この発明によると、成形加工をするときに使用される金型であって、成形材料を注入又は排出させることができる貫通孔を開設した一端面及び他端面に開口部を有する筒形の金型の内面、外面及び貫通孔を清掃することのできる金型清掃装置を、提供することができる。
【0008】
この発明によると、内面清掃部材の移動により金型の内面を清掃することのできる金型内面清掃装置を備えた金型清掃装置を、提供することができる。
【0009】
この発明によると、外面清掃部材の移動により金型の外面を清掃することのできる金型外面清掃装置を備えた金型清掃装置を、提供することができる。
【0010】
この発明によると、貫通孔清掃部材の移動により金型における貫通孔の内壁面を清掃することのできる金型貫通孔清掃装置を備えた金型清掃装置を、提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の金型清掃装置は、金型内面清掃装置と、金型外面清掃装置と、金型貫通孔清掃装置とを備えて成る。これら三基の清掃装置は金型搬送固定装置を含んでいる。
【0012】
金型搬送固定装置は、金型内面清掃装置に着脱自在に装着され、しかも金型内面清掃装置に装着されたときには固定的に取り付けられた状態になり、また、金型外面清掃装置に着脱自在に装着され、しかも金型外面清掃装置に装着されたときには固定的に取り付けられた状態になり、また、金型貫通孔清掃装置に着脱自在に装着され、しかも金型貫通孔清掃装置に装着されたときには固定的に取り付けられた状態になる。金型搬送固定装置は、金型内面清掃装置、金型外面清掃装置及び金型貫通孔清掃装置それぞれに共通して使用されることができる。換言すると、金型内面清掃装置に取り付けられている金型搬送固定装置をその金型内面清掃装置から取り外して、金型外面清掃装置に装着し、金型外面清掃装置における清掃が終了後にその金型外面清掃装置から金型搬送固定装置を取り外して金型貫通孔清掃装置に装着するように、1基の金型搬送固定装置を、金型内面清掃装置と、金型外面清掃装置と、金型貫通孔清掃装置とにおける共通乃至共用の装置とすることができる。
【0013】
また、前記金型内面清掃装置は、内面清掃部材と内面清掃部材移動手段とを備え、前記金型外面清掃装置は、外面清掃部材と外面清掃部材移動手段とを備え、更に、前記金型貫通孔清掃装置は、貫通孔清掃部材と貫通孔清掃部材移動手段とを備えている。前記金型内面清掃装置、前記金型外面清掃装置及び前記金型貫通孔清掃装置についての詳細は後述する。
【0014】
前記金型搬送固定装置は、金型内面清掃装置、金型外面清掃装置及び金型貫通孔清掃装置それぞれに正確な位置決めをもって取り付けられる。
【0015】
この金型搬送固定装置が金型内面清掃装置に取り付けられる位置は、内面清掃部材を移動させると金型の内面が内面清掃部材で清掃されるように決定され、特に内面清掃部材がブラシを有している場合にはそのブラシが筒形の金型の内部に挿入されるように決定される。なお、内面清掃部材が移動する方向は上下方向のいずれであっても、また横方向であってもよい。
【0016】
この金型搬送固定装置が金型外面清掃装置に取り付けられる位置は、外面清掃部材を移動させると金型の外面が外面清掃部材で清掃されるように決定され、特に外面清掃部材がブラシを有している場合にはそのブラシが金型における外面を摺擦するように決定される。外面清掃部材の移動方向は、上下方向のいずれであっても、また横方向であってもよい。
【0017】
この金型搬送固定装置が金型貫通孔清掃装置に取り付けられる位置は、貫通孔清掃部材を移動させると金型における貫通孔が貫通孔清掃部材で清掃されるように決定され、特に貫通孔清掃部材がピン等の棒状物であるときにはその棒状物が貫通孔に挿入されるように決定される。貫通孔清掃部材の移動方向は、上下方向のいずれであっても、また横方向であってもよい。
【0018】
ここで、この発明の金型清掃装置に用いることのできる金型は、成形材料を注入又は排出させることができるように外部と内部とを連通する貫通孔を有する一端面と開口部を有する他端面とを有する筒形である。換言すると、この金型は、貫通孔を有する有底円筒体と称することもできる。この金型は、両端を開口する筒形を有する第2の金型と組み合わされることができる。つまり、その第2の金型の一端開口部及び他端開口部にそれぞれ前記金型を取り付けることにより、一つの成形体例えば弾性ローラを形成することのできる組合せ金型が、形成される。この発明における金型は、たとえば弾性ローラを形成するための組み合わせ金型を形成する金型として好適である。
【0019】
前記組合せ金型における2個の金型としては、例えば射出成形で用いられる、液状ゴム組成物等の成形材料を注入することのできる貫通孔、すなわちスプルーを設けた一端部金型、及び液状ゴム組成物等の成形材料を排出することのできる貫通孔、すなわちベントを設けた他端部金型等を好適例として挙げることができる。
【0020】
前記金型搬送固定装置は、この金型搬送固定装置の所定位置に金型を着脱できるように固定する限り、様々の構造を採用することができる。金型を金型搬送固定装置に着脱できるように固定する位置は、この金型搬送固定装置を金型内面清掃装置における所定の位置に固定した場合に、内面清掃部材を金型に向かって移動させると内面清掃部材におけるたとえばブラシが金型の筒形の内面を摺擦することができるように、また、この金型搬送固定装置を金型外面清掃装置における所定の位置に固定した場合に、外面清掃部材を金型に向かって移動させると外面清掃部材におけるたとえばブラシが金型の端部外面及び周面からなる外面を摺擦することができるように、更に、この金型搬送固定装置を金型貫通孔清掃装置における所定の位置に固定した場合に、貫通孔清掃部材を金型に向って移動させると貫通孔清掃部材におけるたとえば棒状部材が金型の貫通孔に挿入されることができるように、適宜に決定される。
【0021】
金型内面清掃装置に備えられている内面清掃部材は、金型搬送固定装置に固定された金型におけるその内面を清掃する。
【0022】
内面清掃部材としては、固定された金型の内面を清掃できる限り種々の部材を採用することができ、例えばブラシ、スポンジ、布帛、スクレーパ等の摺擦部材を採用することができる。
【0023】
内面清掃部材移動手段は、金型と内面清掃部材とが接近するように内面清掃部材を移動させる。この移動は、金型を固定する金型搬送固定装置に向う内面清掃部材の移動、及び内面清掃部材に向う金型搬送固定装置の移動のいずれであっても良い。
【0024】
金型外面清掃装置に備えられている外面清掃部材は、金型搬送固定装置に固定された金型の外面を清掃することができる。金型の外面として、金型の端面及び周側面を挙げることができる。
【0025】
外面清掃部材としては、固定された金型の外面を清掃することができる限り種々の部材を採用することができ、例えばブラシ、スポンジ、布帛、スクレーパ等の摺擦部材を採用することができる。
【0026】
外面清掃部材移動手段は、金型と外面清掃部材とが接近するように外面清掃部材を移動させる。この移動は、金型を固定する金型搬送固定装置に向う外面清掃部材の移動、及び外面清掃部材に向う金型搬送固定装置の移動のいずれであっても良い。
【0027】
前記内面清掃部材及び前記外面清掃部材における摺擦部材として、例えばブラシを用いる場合には、ブラシの毛部分が例えばナイロン(デュポン社の商標名)、ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリエチレンテレフタレート等を含有して成るブラシを用いることができ、また、スクレーパを用いる場合には、例えばポリプロピレン等を含有して成るスクレーパを採用することができる。ブラシの毛部分の形状としては、金型の内面又は外面を清浄することができる限り特に制限はないが、一例として、直径0.8〜2mmの円筒状に毛が切り揃えられたブラシ等が挙げられる。
【0028】
金型貫通孔清掃装置に備えられている貫通孔清掃部材は、成形材料の一部が付着することの多い、金型に設けられるところの貫通孔内、例えば前記スプルー内及び前記ベント内を清掃する。
【0029】
前記貫通孔清掃部材としては、金型の前記スプルー及び前記ベントを挿通することのできる形状が好ましく、例えば貫通孔内に残留する成形材料固化物を押出す棒状体、例えばピン等を採用することができる。また、前記棒状体は、例えば金属製、木製、合成樹脂製であってもよく、金属の芯棒の外周面を合成樹脂、ゴム等で被覆してなる複合部材であってもよい。
【0030】
貫通孔清掃部材移動手段は、金型の貫通孔内を清掃することができるように金型に対して貫通孔清掃部材を移動させる。この移動は、金型を固定する金型搬送固定装置に向う貫通孔清掃部材の移動、及び貫通孔清掃部材に向う金型搬送固定装置の移動のいずれであっても良い。
【0031】
以下に、この発明の金型清掃装置の一実施例を、図面を用いて、説明する。以下の実施例の説明では、金型に設けられるスプルー及びベントを総じて貫通孔と称することがある。
【0032】
この発明の一例である金型清掃装置は、図1に示される金型内面清掃装置1aと、図2に示される金型外面清掃装置1bと、図3に示される金型貫通孔清掃装置1cとを有する。
【0033】
図1及び図4に示されるように、この金型清掃装置により好適に清掃される金型2は、略円筒形をした内周面及び端部開口を有する筒状部3と、この筒状部3の上部に形成されるとともに、位置決め用に形成された一対の面取り部4を有する。また、この金型2は、その端面に例えばスプルーとなり、又はベントとなる貫通孔5を有する。
【0034】
図1に示されるように、金型内面清掃装置1aは、金型2の内面を清掃する内面清掃部材6を備える。この内面清掃部材6は、金型内面清掃装置1a全体を支持する4脚の足部7に支持された底板8に取り付けられた駆動部9と、この駆動部9内に装備されている駆動源例えばモータ(図示せず。)等により回転するように駆動される4本の回転支持軸10と、これら4本の回転支持軸10それぞれの先端部に装着されたブラシ部11とを備える。図1に示される前記底板8には、4個の挿通孔12が開設されている。前記駆動部9は前記底板8の下面に装着されている。その駆動部9内では、前記モータの回転軸と4本の回転支持軸10とが、回転支持軸10等の適宜の回転力伝達部材に装着される従動プーリ13、前記モータの回転軸に装着された駆動プーリ(図示せず。)、前記従動プーリ13と前記駆動プーリとに掛け渡されたベルト14、及び、従動プーリ13と他の従動プーリ13とに掛け渡されたベルト14により、モータ等の駆動源の回転力を回転支持軸10に伝達できるように結合される。換言すると、前記モータの回転軸が回転すると、駆動プーリ及び2個の従動プーリ13に掛け渡したベルト14により4本並んだ回転支持軸10のうちの中間にある2本の回転支持軸10が回転し、これら回転する2本の回転支持軸10それぞれに装着された従動プーリ13と他の回転支持軸10における従動プーリ13とに掛け渡されたベルト14の回動により残る2本の回転支持軸10が回転する。図1に示される金型清掃装置1aにおいては、4本の回転支持軸10が同じ回転方向に回転することができるように、駆動部9内が形成される。
【0035】
前記底板8に開設された4個の挿通孔12には、回転支持軸10が挿通され、回転支持軸10におけるブラシ部11が、前記底板8の上面上方に位置する。これら4個の挿通孔12は、4個の金型2を同時に洗浄するためにこれら4個の金型2を配置する必要から、等間隔に開設される。ブラシ部11は、前記回転支持軸10の先端部に設けられた基部に植設されたブラシ15を有する。このブラシ15の全体形状は、金型2の内周面を清掃することができるように、金型2の内周面の形状に沿った形状となるように、毛先が切り揃えられている。例えば、金型2の内周面の形状が円筒形の内周面と同等である場合には、ブラシ15の全体形状が円筒形となるように、ブラシ15の毛先が切り揃えられている。
【0036】
図1に示されるように、金型内面清掃装置1aは、金型載置台16と、この金型載置台16を上下動させることのできる上下動部材17と、4個の金型2を取り付けた状態のままで前記金型載置台16に着脱できる金型搬送固定装置18とを備える。この上下動部材17は、この発明の金型清掃装置における内面清掃部材移動手段の一例である。
【0037】
前記金型載置台16は、底板8から更に延在立設する4本の前記足部7の先端部が前記金型載置台16の底面に結合されることにより、これら4本の前記足部7により水平に支持される。これら4本の足部7それぞれには、前記底板8と金型載置台16との間に、付勢部材19、例えばコイルスプリングが介装されていて、この付勢部材19の付勢力により前記金型載置台16が上方に付勢されている。なお、この金型載置台16には、前記付勢部材19により前記足部7から飛び出してしまわないように、金型載置台16が底板8から所定距離の位置に留める係止部材(図示せず。)が、設けられる。この金型載置台16には、その長手方向における両端部に操作把手20が取り付けられている。したがって、図1に示される金型内面清掃装置1aにおける操作把手20に手をかけて下方に力を加えると、この金型載置台16は、前記付勢部材19の付勢力に抗して、下方に向って、つまり底板8に向って下降することができるようになっている。なお、図1では前記付勢部材19の取り付けられる部位が、金型載置台16の下面と底板8の上面とに、付勢部材装着部21として設けられている。
【0038】
このように上下動部材17は、足部7とその外周に装着された付勢部材19とで形成される。
【0039】
この金型載置台16には4個の貫通開口部22が、この金型載置台16の長手方向、換言すると図1における左右方向に沿って一列に配列されるように、開口した状態に形成されている。貫通開口部22の開口直径は、前記ブラシ15が通り抜けることができると共に、金型載置台16上にある金型2が、この貫通開口部22を通り抜けて落下しないように、適宜に決定される。
【0040】
この金型載置台16は、その上面に、金型搬送固定装置18を載置する際の金型搬送固定装置18の長手方向における位置決めをする長手方向位置決め部23を、有し、また、金型搬送固定装置18の短手方向における位置決めをする短手方向位置決め部(図示せず。)を有する。
【0041】
この金型載置台16の上面には、金型搬送固定装置18が、配置される。この金型搬送固定装置18はこの発明における金型搬送固定装置の一例である。
【0042】
図5に示されるように、この金型搬送固定装置18は、4個の金型装着部24を備えて成るトレイ25と、一対の把手26とを有する。
【0043】
これら4個の金型装着部18はいずれも同じ構造を有する。このトレイ25を上から見ると、各金型装着部24は略長方形の開口部を有し、このトレイ25の正面部に略長方形の開口部を有する。
【0044】
図5に示されるトレイ25は、金型載置台16の上面に載置すると、金型載置台16に開口する貫通開口部22に対応する位置に、下部開口部27(図1参照)が開設されている。図1に示される金型内面清掃装置1aにおいては、下部開口部27の数は4個である。この下部開口部27は、この金型搬送固定装置18を金型載置台16から分離して別の場所に移送する場合に下部開口部27から金型が離脱してしまわないように、金型係止部28が設けられる。
【0045】
更に、このトレイ25には、金型搬送固定装置18を金型載置台16の上面に載置する場合に、金型載置台16の上面に設けられた短手方向位置決め部、例えばピン等を挿入配置することができるように形成された一対の切欠部29が設けられる。この切欠部29に、例えばピン等の短手方向位置決め部が挿入されるように、トレイ25を移動させることにより、金型搬送固定装置18における金型載置台16上での、短手方向位置決めが行われる。
【0046】
図5(b)に示されるように、この態様におけるトレイ25の高さは、金型2における一端から他端までの軸線長さに等しいように設計されているが、このトレイ25の高さは、金型2を装着することができる限りその高さに制限はない。設計変更として、このトレイ25の高さが、図5(b)に示すよりも低く、例えばトレイ25の高さを半分程度又はそれ以下に設計した場合であっても、金型装着部24に金型2を装着することができる限り、かつ金型2を清掃している途中で金型2がブラシと共に回転する状態、及び金型2が脱離する状態を防ぐことができる限り、そのような設計変更をすることができる。
【0047】
図1に示される金型内面清掃装置1aは以下のように作用する。
【0048】
先ず、金型搬送固定装置18における4個の金型装着部24それぞれに金型2を装着する。このとき、金型2における面取り部4が金型装着部24における相対向する縁辺部に接触する。更に金型2を水平にこの金型装着部24内に推し進めると、前記面取り部19が位置決め作用を発揮する。この位置決め作用によって、金型装着部24に装着された金型2における貫通孔5の位置が所定の位置に決定される。
【0049】
次いで操作者が、4個の金型2を金型装着部24に配設した金型搬送固定装置18における把手26を持ってこの金型搬送固定装置18を金型載置台16上に載置する。このとき、金型載置台16の上面に設けられた長手方向位置決め部23に、トレイ25の側面部をあてがいつつトレイ25を金型載置台16の短手方向に押し進める。その後更に、トレイ25における切欠部29内に金型載置台16上の短手方向位置決め部、例えばピン等が挿入されてこのピンにより移動不可となるまでトレイ25を押し進める。こうして、金型載置台16上に、金型搬送固定装置18を配設する。この金型載置台16上に配設された金型搬送固定装置18においては、トレイ25が長手方向位置決め部23及び短手方向位置決め部(図示せず。)によって、長手方向及び短手方向のいずれにもがたつきなく、固定される。なお、この金型載置台16には図示しない固定装置が設けられていて、この固定装置により金型載置台16上に配設された金型搬送固定装置18が下方からの力を受けてもがたつき又は移動が生じない構成となっている。固定装置につき図示していないが、金型載置台16上に載置された金型搬送固定装置18が上下方向にガタつかないようにこれを固定することができる限り、様々の手段を採用し、また公知の手段を採用することができる。
【0050】
次に、図1に示されるように、例えば適宜の電源を投入することにより、モータ等の駆動源を駆動し、その駆動源の駆動によって4本の回転支持軸10を同じ方向に回転させて、回転支持軸10に連動して成るブラシ15を回転させる。
【0051】
次に、金型載置台16の長手方向に直交する方向に形成されている縁辺部に設けられた操作把手20を、操作者が、付勢部材19の付勢力に抗して押し下げることにより、金型載置台16が下方に移動し、回転するブラシ15が、貫通開口部22を通り抜け、金型2の円筒形をした内部空間内に至る。回転するブラシ15が、金型固定装置11で固定されている金型12の内周面を、摺擦する。この摺擦により、金型2の内部内周面に付着する成形材料固化物等の付着物が除去される。
【0052】
図2に示される金型外面清掃装置1bは、前記金型内面清掃装置1aとは別体である。
【0053】
図2に示されるように、この金型外面清掃装置1bは、前記金型内面清掃装置1aにおけるのと同様の4脚の足部7と、これら4脚の足部7により支持される底板30とを有する。この底板30は、前記金型内面清掃装置1aにおける底板8が有する挿通孔12を備えていない点において、前記底板8と相違する。また、この底板30が前記底板8と相違する点は、この底板30の上面に、前記金型搬送固定装置18におけるトレイ25の長手方向における位置決めをする長手方向位置決め部31と、前記トレイ25の短手方向における位置決めをする短手方向位置決め部(図示せず。)例えばピン等とを備えることである。
【0054】
前記底板30の上面に載置される金型搬送固定装置18は、前記金型内面清掃装置1aにおける金型搬送固定装置18と同じである。よってその詳細な説明を省略する。
【0055】
この金型外面清掃装置1bは、駆動部搭載台32を備える。この駆動部搭載台32は、前記金型載置台16と同様に、底板30から更に延長立設する4本の前記足部7の先端部が前記駆動部搭載台32の底面に結合されることにより、これら4本の前記足部7により水平に支持される。これら4本の足部7それぞれには、前記底板30と駆動部搭載台32との間に、付勢部材19たとえばコイルスプリングが介装されていて、この付勢部材19の付勢力により前記駆動部搭載台32が上方に付勢されている。なお、この駆動部搭載台32には、前記付勢部材19により前記足部7から飛び出してしまわないように、駆動部搭載台32が底板30から所定距離の位置に留める係止部材(図示せず。)が、設けられる。この駆動部搭載台32には、その長手方向における両端部に操作把手20が取り付けられている。したがって、これらの操作把手20に手をかけて下方に力を加えると、この駆動部搭載台32は、前記付勢部材19の付勢力に抗して、下方に向って、つまり底板30に向って下降することができるようになっている。なお、図2において、21で示すのは、駆動部搭載台32の下面に設けられた付勢部材装着部及び底板30の上面に設けられた付勢部材装着部である。この金型外面清掃装置1bにおける外面清掃部材移動手段は、足部7とその外周に装着された付勢部材19とで形成される。
【0056】
この駆動部搭載台32には、4個の挿通孔33が開設されている。各挿通孔33は、前記底板30に前記金型搬送固定装置18を載置固定した場合に、その金型搬送固定装置18に取り付けられている金型2の中心軸線と同じ中心軸線を有するように、開口し、しかも4個の挿通孔33が一列に開設される。
【0057】
駆動部搭載台32には、外面清掃部材34が搭載される。この外面清掃部材34は、金型外面清掃装置1b全体を支持する4脚の足部7に支持された駆動部搭載台32の上面に取り付けられた駆動部9と、この駆動部9内に装備されている駆動源例えばモータ(図示せず。)により駆動される4本の回転支持軸5と、これら4本の回転支持軸5それぞれの先端部に装着されたブラシ部15とを備える。前記駆動部9は、駆動部搭載台32の上面に取り付けられていること以外は、前記金型内面清掃装置1aにおける底板7の下面に取り付けられた駆動部9と同様の機械的構造を有する。付言すると、前記駆動部搭載台32の上面に装着されている駆動部9内では、駆動源たとえばモータの回転軸と4本の回転支持軸10とが、適宜の回転力伝達手段たとえば回転支持軸10に装着された従動プーリ13、前記モータの回転軸に装着された駆動プーリ(図示せず。)、前記従動プーリ13と前記駆動プーリとに掛け渡されたベルト14、及び、従動プーリ13と他の従動プーリ13とに掛け渡されたベルト14により、モータ等の駆動源の回転力を回転支持軸10に伝達できるように結合される。換言すると、前記モータの回転軸が回転すると、4本の回転支持軸5が同じ回転方向に回転することができるように、駆動部9内が形成される。なお、これら回転支持軸10の中心軸は、挿通孔33の中心軸と一致するように、配置されている。
【0058】
前記ブラシ部11は、前記回転支持軸10の先端部に設けられた基部に植設されたブラシ15を有する。このブラシ15は、金型2の外面を清掃する必要性に基づいて、金型2の外面を摺擦することができるようにブラシ15の先端が切り揃えられている。
【0059】
図2に示される金型外面清掃装置1bは、以下のように作用する。
【0060】
先ず、上述のようにして金型搬送固定装置18に金型2を固定し、底板30に金型搬送固定装置18を取り付ける。取り付けの際、底板30の上面に長手方向位置決め部31と図示しない短手方向位置決め部とが設けられているので、金型2の中心軸線と回転支持軸10の中心軸線とが一致するように、底板30上に金型搬送固定装置18が取り付けられる。
【0061】
次いで、駆動部9内に配設される駆動源たとえばモータを駆動することにより、4本の回転支持軸10を同じ方向に回転させる。次に、駆動部搭載台32の長手方向に直交する方向に形成されている縁辺部に設けられた操作把手20を、操作者が付勢部材19の付勢力に抗して押し下げることにより、駆動部搭載台32が下方に移動し、回転するブラシ15を、金型2の外面に摺擦させる。この摺擦により、金型2の外面に付着する成形材料固化物等の付着物が除去される。
【0062】
図2に示される金型外面清掃装置1bによると、金型2における貫通孔5たとえばスプルー又はベントの周辺に付着する成形材料固化物等の付着物が除去されるので、この金型外面清掃装置1bは、貫通孔5の周辺に付着する成形材料固化物等の付着物除去という目的をよく達成することができ、換言すると、金型の外面清掃という目的を達成することができる。
【0063】
なお、図2においては、金型2の周側面がトレイ25で覆われるように、金型2がトレイ25に装着されているが、設計変更としてトレイ25の高さを金型2の一端から他端までの軸線長さよりも短くしておくと、前記ブラシの回転により金型2の端面及び周側面つまり金型の外面を清掃することができる。また、図2におけるブラシ15の代わりに、金型2の周側面及び端面を摺擦することができるように、ブラシの毛並みを揃えておくこともできる。
【0064】
図3に示される金型貫通孔清掃装置1cは、前記金型内面清掃装置1a及び前記金型外面清掃装置1bとは別体である。
【0065】
この金型貫通孔清掃装置1cは、金型2における貫通孔5に残留する成形材料固化物を除去する装置である。
【0066】
図3に示されるように、この金型貫通孔清掃装置1cは、前記金型内面清掃装置1a及び金型外面清掃装置1bと同様の4脚の足部7と、これら4脚の足部7により支持される底板30とを有する。この底板30は、前記金型外面清掃装置1bにおける底板30と同じ構造を有する。図3に示されるように、この底板30の上面には、長手方向位置決め部31及び短手方向位置決め部(図示せず)が、取り付けられている。この長手方向位置決め部31及び短手方向位置決め部は、前記金型外面清掃装置1bにおけるこの長手方向位置決め部31及び短手方向位置決め部と同様である。
【0067】
図3に示されるように、この金型貫通孔清掃装置1cは、載置台36を有する。この載置台36は、金型外面清掃装置1bにおける駆動部搭載台32と同じ構造を有する。したがって、この金型貫通孔清掃装置1cは、駆動部搭載台32を載置台36に転用して組立てられることができる。載置台36には、4個の挿通孔33が一列に開設されている。この各挿通孔33の中心軸線と金型搬送固定装置18に固定された金型2の中心軸線とが一致するように、各挿通孔33が開設される。
【0068】
図3に示されるように、前記載置台36には貫通孔清掃部材37が取り付けられている。この貫通孔清掃部材37は、基板38と差込みピン39とを備える。前記基板38は、平らな板であり、載置台36の上面に固定的に結合されている。前記基板38の下面には、差込みピン39が、水平な基板38に対して真っ直ぐに下方に向うように、設けられている。差込みピン39は、前記貫通孔5を挿通して、下方に向う。各貫通孔5には、図3に示す態様においては、4本の差込みピン39が挿通されている。貫通孔5を挿通する4本の差込みピン39の載置台36に対する取付け位置は、底板30の上面に載置固定された金型搬送固定装置18に搭載されている金型2における貫通孔5の軸線と前記差込みピン39の軸線とが一致するように、各差込みピン39が基板38に取り付けられる。
【0069】
なお、図3では、基板38の下面に差込みピン39を植設する態様が示されているが、差込みピン39が下降して、下方に配置された金型2における貫通孔5に差込みピン39が挿通される限り様々の態様又は仕組みを採用することができる。貫通孔清掃部材の他の態様として、基板に挿通孔を設けることなく、該基板の下面に設けられる差込みピンを挙げることができる。
【0070】
なお、図3において、21で示すのは付勢部材装着部であり、19で示すのはコイルスプリング等の付勢部材である。この金型貫通孔清掃装置1cにおける貫通孔清掃部材移動手段は、足部7とその外周に装着された付勢部材19とで形成されることができる。
【0071】
図3に示す金型貫通孔清掃装置1cは、以下のように作用する。すなわち、先ず、金型内面清掃装置1aの説明において上述したのと同様にして、金型搬送固定装置18に金型2を固定し、金型2を搭載した金型搬送固定装置18を底板30の上に載置固定する。この場合、底板30の上面には長手方向位置決め部31及び短手方向位置決め部(図示せず。)が形成されているので、所定の位置に金型搬送固定装置18を固定し、これを底板31の上に搭載することができる。次に、操作把手20に力を加えて載置台36を、付勢部材19の付勢力に抗しつつ下降させる。下降に伴って差込みピン39が、金型2における貫通孔5内に、挿入される。差込みピン39が貫通孔5内に挿入されると、貫通孔5内に付着していた成形材料固化物が差込みピン39により貫通孔5から押出される。これによって、金型2における貫通孔5たとえばスプルー又はベントから成形材料固化物が除去されて清掃されることになる。
【0072】
以上の説明においては、以下の手順で金型を清掃している。
(1)先ず、金型内面清掃装置1aにて金型2の内周面に付着する成形材料固化物を除去する清掃操作を行う。
(2)次いで、金型内面清掃装置1aに搭載されている金型搬送固定装置18を金型外面清掃装置1bに移し替え、これによって金型搬送固定装置18を搭載する金型外面清掃装置1bにて金型の外面に付着する成形材料固化物を除去する清掃操作を行う。
(3)最後に、金型外面清掃装置1bに搭載されている金型搬送固定装置18を金型貫通孔清掃装置1cに移し替え、これによって金型搬送固定装置18を搭載する金型貫通孔清掃装置1cにて、金型2における貫通孔5に付着している成形材料固化物を除去する清掃操作を行う。
【0073】
上記(1)〜(3)の清掃操作の後に得られる金型2は、必要に応じて、水による洗浄、洗剤を有する洗浄液による洗浄等が行われ、最終的に金型2を乾燥することにより、次に控える成形加工操作に使用される金型として保存される。
【0074】
前記金型内面清掃装置、金型外面清掃装置及び金型貫通孔清掃装置のいずれを先に使用して金型を清掃するかは、任意である。
【0075】
以上、この発明の一例であるところの、金型内面清掃装置、金型外面清掃装置及び金型貫通孔清掃装置を組み合わせてなる金型清掃装置について説明したが、金型清掃装置は、これら金型内面清掃装置、金型外面清掃装置及び金型貫通孔清掃装置が一体化されて成る構造を有することもできる。
【0076】
また、図1〜3に示される形態の金型清掃装置は、4個の金型を一挙に清掃する清掃装置であるが、一度に処理する所望の数の金型に応じて清掃装置を設計することができる。
【0077】
また、図1〜3に示されるこの発明の金型清掃装置の一例では、金型を清掃する際に、操作者が手動で金型載置台を押し下げて清掃を行っているが、例えば金型載置台の変位を設定することのできる制御部を設けて自動で金型を清掃する構成が採用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、この発明の一例である金型清掃装置の内面清掃装置を示す断面図である。
【図2】図2は、この発明の一例である金型清掃装置の外面清掃装置を示す断面図である。
【図3】図3は、この発明の一例である金型清掃装置の金型貫通孔清掃装置を示す断面図である。
【図4】図4は、この発明の一例である金型清掃装置の金型搬送固定装置を示す斜視図である。
【図5】図5は、この発明の一例である金型清掃装置に使用される金型搬送固定装置を示す説明図であり、図5(a)は金型搬送固定装置を示す平面図であり、図5(b)は金型搬送固定装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0079】
1a 金型内面清掃装置
1b 金型外面清掃装置
1c 金型貫通孔清掃装置
2 金型
3 筒状部
4 面取り部
5 貫通孔
6 内面清掃部材
7 足部
8 底板
9 駆動部
10 回転支持軸
11 ブラシ部
12 挿通孔
13 従動プーリ
14 ベルト
15 ブラシ
16 金型載置台
17 上下動部材
18 金型搬送固定装置
19 付勢部材
20 操作把手
21 付勢部材装着部
22 貫通開口部
23 長手方向位置決め部
24 金型装着部
25 トレイ
26 把手
27 下部開口部
28 金型係止部
29 切欠部
30 底板
31 長手方向位置決め部
32 駆動部搭載台
33 挿通孔
34 外面清掃部材
35 ブラシ
36 載置台
37 貫通孔清掃部材
38 基板
39 差込みピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形材料を注入又は排出させることができる貫通孔を開設した一端面と開口部を有する他端面とを備えた筒形の金型を固定する金型搬送固定装置と、
固定された前記金型の内面を清掃する金型内面清掃装置と、
固定された前記金型の外面を清掃する金型外面清掃装置と、
前記貫通孔を清掃する金型貫通孔清掃装置とを備えて成ることを特徴とする金型清掃装置。
【請求項2】
前記金型が、前記金型搬送固定装置における金型装着部に対して位置決めをすることのできる面取り部を備えてなることを特徴とする前記請求項1に記載の金型清掃装置。
【請求項3】
前記金型内面清掃装置は、前記金型搬送固定装置に固定された金型の内面を清掃する内面清掃部材と、この内面清掃部材を金型に向かって移動させる内面清掃部材移動手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の金型清掃装置。
【請求項4】
前記金型外面清掃装置は、前記金型搬送固定装置に固定された金型の外面を清掃する外面清掃部材と、前記金型搬送固定装置に固定された金型に向かって前記外面清掃部材を移動させる外面清掃部材移動手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型清掃装置。
【請求項5】
前記金型貫通孔清掃装置は、前記金型搬送固定装置に固定された金型における貫通孔を清掃する貫通孔清掃部材と、この貫通孔清掃部材を金型に向かって移動させる貫通孔清掃部材移動手段とを備えて成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型清掃装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−302632(P2008−302632A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153365(P2007−153365)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【復代理人】
【識別番号】100118809
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 育男
【Fターム(参考)】