説明

金属性または繊維性材料の表面処理方法

本発明は、金属性材料及び繊維性材料から選択される人体以外の材料を、少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールエーテル(化合物A)を含む組成物と接触させる表面処理方法に関する。前記ジアンヒドロヘキシトールエーテルを、可溶化剤、酸性剤、及びアルカリ剤の中から選択される化合物Bと連結させることができる。表面処理を施される繊維性材料は、以下の材料、特にすなわち:木材材料、植物材料、紙材料、及び織物材料から選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、金属性または繊維性材料を、少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールエーテル、好ましくはジメチルイソソルビド(「DMI」)またはジメチルイソイジド(「DMIi」)を含む組成物と接触させる工程を含む、金属性及び繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理方法である。
【0002】
ジアンヒドロヘキシトールエーテルの中でも、50年を超えて知られているDMIは、調製及び用途に関して最大数の研究の主題を形成してきたものである。この化合物は、有効成分が人体内の標的に、より効果的に到達することを可能にするためのベクトル化剤として、人体の処置においてとりわけ推奨される。これは特に、タンパク質(ケラチン)性の外皮の表面層内への、有効成分の浸透を高める目的のための「皮膚浸透剤」として使用される。前記有効成分の経皮吸収を高める目的のための角質溶解剤の媒介物としてのこれの使用は、例えば、特許出願WO 2004/105722に記載されている。
【0003】
しかし、今日までのところ、製薬及び美容分野において、DMIは、工業的及び商業的には比較的限られた量でのみ使用されており、セルフタンニングクリームまたはにきび防止クリーム等の実用面の「ニッチ」がこれに当たることを、指摘しておかなければならない。
【0004】
人体の処置に関しては、前もって表面に付着したワニスを除去することを意図した、組成物を用いる爪の処置が特許US 5 258 070に記載されている。この組成物中にはDMIが、(実施例によれば)5重量%の量で存在し、「触媒」としてのみ作用し、プロピレンカーボネートとプロピレングリコールとの特定の二成分混合物が、ネイルワニスの溶解剤として有効に作用することを可能にする。さらに、DMI/プロピレンカーボネート二成分混合物またはDMI/プロピレングリコール二成分混合物は、ワニスを溶解させる役割を有さないことが強調されている。この文献では、当該DMIの正確な効果、特に爪の構成成分であるケラチンの内部に浸透し、且つそこに溶媒の一方及び/または他方を運ぶ、ここでは所望されないその潜在的能力については、はっきりとはしていない。
【0005】
いずれにせよ、こうしたDMIを含んでいる爪のワニス用の溶解剤組成物は、これまでに市販されたことはなく、前記の観点から、これらがいつかは市販されるとすれば、それらは低いかまたは非常に低い比率のDMIしか含まないと見なされるべきである。
【0006】
本出願会社の知る限りでは、人体以外の材料の処理に関して、公開文献はただ1つしかなく、すなわち、ろうそくの調製を目的とするゲル化された組成物という非常に特定の分野におけるDMIの使用を開示しているUS 5 843 194である。この特定の場合において、DMIは、ろうそくの構成体中に、必然的に小さな比率で(実際には最大6%)、イソステアリルアルコールと組み合わせて、美観の目的のために、特に火炎高揚剤として使用される。しかし、イソステアリルアルコールが存在しない場合、DMIが、燃焼及び透明性の点において満足なろうそくの獲得を可能にすることはないと考えられる。本出願会社の知る限りでは、ろうそくの調製における、特に火炎高揚剤としてのDMIの使用が工業的及び商業的に展開されたことはない。
【0007】
従って、今までのところ、DMIを含むジアンヒドロヘキシトールエーテルの工業的及び商業的開発は、人体の処理の分野では極めて限られており、他の分野、特に洗浄、インク及び塗料、建設材料、冶金、印刷、製紙、織物工業、植物防護製品、接着剤、工業的コーティング及びエレクトロニクス分野においてはまったく行われていないままであると見ることができる。
【0008】
本出願会社は、今では、これまで明らかにされていなかったジアンヒドロヘキシトールエーテルの性質が、多くの他の分野において使用され得ることを見出している。特に、明確に人体以外のある種の金属性または繊維性材料の処理を目的とする組成物におけるジアンヒドロヘキシトールエーテルの使用により、前記エーテルと組み合わせて有利に使用され得る、前記エーテルだけでなく他の化合物の工学的及び商業的開発の可能性を著しく向上させることが観察されている。
【0009】
際立ったことに、ジアンヒドロヘキシトールエーテルのこうした使用の効果は、a)これらの表面処理組成物の調製及び/または使用の条件、並びにさらにb)前記組成物の、実際に表面を前記組成物を用いて処理された金属性または繊維性材料さえの、中間的または最終的性能及び特徴をも損なわず、実に全般的に改善さえすることであることが見出されている。
【0010】
結果として、本発明の主題は、金属性及び繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理のため方法であって、前記方法はジアンヒドロヘキシトールエーテルから選択される少なくとも1つの化合物Aを含む組成物を使用する。
【0011】
「人体以外の材料の表面処理」という用語は、人体以外の有機性及び/または無機性の任意の材料の表面に適用される任意の操作を意味するものとする。この定義は、特に、治療または美容効果の目的のために、皮膚及び爪を含むヒトに対して直接及び「インビボ」で適用される処理、並びに例えば当該組成物を前記材料と混合することによる、問題の材料を構成する本体全体の中で実施される処理を除外する。
【0012】
本発明によって表面処理される材料は、金属性材料及び繊維性材料から選択される。しかし、これらの群の中で、これは極めてさまざまな由来、性質、特質、及び最終用途を示し得る。これは、任意の性質の金属材料、任意の形、サイズ、及び機能性の物品及び構造物、例えば、棒、フォイル、フィルム、コーティング、板、シート、自動車、造船若しくは航空産業用の部品、自動車車体、乗物、骨組み、樽、型枠、包装箱、金型、管、ローラー、プリンター用ブランケット、ポンプ、道具、装置、計器、ねじ及びボルト、刃物、人工器官、家庭電気器具用部品、電子部品またはマイクロエレクトロニクス部品、フロッピー(登録商標)ディスク、半導体部品等の形態で存在し得る任意の金属材料であってよい。
【0013】
表面処理される繊維性材料は、例えば:
−木質材料、例えば木製の物品の形態、例えばドア、窓、シャッター、枠、くい、木摺、板張り床、パネル、テーブル、家具、型枠、道具、計器、並びに木質繊維及び、場合により無機若しくはプラスチック繊維、及び/または充填材に基づく物品、例えば断熱パネルまたは複合材料の形態で存在するもの;
−植物材料、例えば種子、葉、茎、花、果実、野菜、根、セルロース若しくはヘミセルロース繊維、または他の植物摘出物;
−織物系材料、糸、フィラメント、繊維または天然若しくは合成由来の織物生地、織物若しくは不織布物品、衣類、拭き取り布、カーテン、布の形態で存在し得るもの;
−紙系材料、例えば紙繊維、紙枚、板紙またはダンボール紙等;
であってよい。
特に、当該表面処理は、この金属性または繊維性材料の表面の全体または一部を洗浄化及び/または格上げする目的または効果を有し得、例えば洗浄、清浄化、特に厳密な清浄化、湿潤化、すすぎ、脱グリース、外被、確実な接着、被覆、膜または薄膜塗布、表面の改良(紙を含む)、コーティング(紙を含む)、氷結防止、殺菌、汚染除去、除塵、剥離、研磨、平滑仕上げ、防錆処理、腐食防止処理、潤滑、ワックスがけ、染色、塗装、ワニスがけ、着色、鍍金、光沢化、印刷、マーキング、露出、インク除去、漂白、脱色、脱臭、着香、または芳香化の操作からなってよい。
【0014】
処理される金属性または繊維性材料及び本発明により前記で考慮された表面処理の種類の多様性の観点から、工業的には前記表面処理の目的のために、大いに変化しうる構造、サイズ及び提供形態を備える完成または半完成の物品の形態を含むさまざまな形態(液体、エマルジョン、ペースト、固体、気体、エアロゾル)で存在し、且つ溶媒和性、清浄化性、洗浄性、錆除去性、剥離性、脱グリース性、除塵性、潤滑性、凍結防止性、殺菌性、脱臭性、着香性、装飾性、接着性、または膜形成性等の非常に多様な機能性を不可欠に示す多数の組成物に依存する。それらは、特に、完全に配合されているまたはされていない、且つこの形態で直接使用され得るまたはされ得ない塗料の組成物、ラテックスの組成物、コーティングカラーの組成物、インクの組成物、ラッカーの組成物、木材染色液及びワニスの組成物、膠及び接着剤の組成物、切削油の組成物、機械加工液の組成物、穿孔液の組成物、写真現像浴の組成物、剥離剤の組成物、特に皿(刃物類)、リネン、または金属チャンバー用の液体、粉末、または錠剤洗浄剤の組成物、フォトリソグラフィー用の厳密清浄化組成物、印刷用湿潤化組成物(fountain solution)、金属製缶またはコイル用コーティング組成物(缶コーティング組成物またはコイルコーティング組成物)、含浸拭き取り布または植物防護製品(殺カビまたは除草活性を有するものを含む)の組成物であってよい。
【0015】
これらの組成物のそれぞれの機能性及び最終用途が何であれ、現在の工業的実践においては、この調製の間に使用されるいかなる手段についても、以下に挙げる基準を示すことが可能であることが望ましい:
a)所与の表面処理のために意図されている任意の機能についても十分に有効であること;
b)所与の表面処理の目的のためにそれが中に組み入れられる任意の組成物の調製の条件及び/または使用の条件を損なわず可能ならば向上させること;
c)前記組成物または前記組成物を用いて表面処理される任意の材料の中間的及び最終的な物理的性能及び特性を損なわず可能ならば向上させること;
d)特に人及び環境の保護に関して高い無害性及び最小限の不都合を示すこと;
e)可能ならば再生可能な天然由来の材料をもたらすこと。
【0016】
特に、極めて特に所望される手段は:
a)例えば、清浄化剤、湿潤化剤、分散化剤、潤滑剤、相溶化剤、及び/または凝着剤として真に有効であるもの;
b)表面への適用を意図する組成物中で(i)冷たい条件及び熱い条件の両方で及び/または(ii)中性のpH及び酸性または塩基性pHの両方で好都合に使用することができるもの;
c)前記組成物の物理的、感覚的、及びより一般的には実用的な特徴、例えば、フィルム形成力、湿潤化力、粘度、揮発性、水との非混和性、化学的安定性、色、透明性、及び/または匂い、並びに前記組成物で表面処理される任意の材料の、例えば金属、木、紙、または織物で構成されている任意の表面の、感覚特性を含む性質をも損なわず、可能ならば向上させるもの;
d)従来使用されている同じ機能性を有する補助剤、例えば、グリコールエーテル、化石由来の炭化水素または一般的な塩素化溶媒よりも環境上より許容されるもの、特に:
−危険な物質、特に有毒、発がん性、または変異原性と見なされている物質を含まないもの;
−これを含む組成物が熱い条件で適用される場合を含めて、揮発性有機化合物(COV)を発生する弱い傾向を示すもの、特に、オゾン層を保護するために25℃において13.3Pa未満の蒸気圧を示すもの;
−爆発を引く起こさないために、高い、好ましくは60℃を超える、特に70℃を超える引火点を示すもの;
−あらゆる場合に、一般に従来の補助剤よりも不便性または刺激性が大幅に少ない、許容される臭気を示すもの;
−すすぎやすさ、すなわち水溶液に伴う優れた能力を示し、一方で環境に無害なもの(生体蓄積がないこと、特に水中の植物及び動物に対する毒性がないこと、並びに十分な生分解性)。
【0017】
人及び/または環境に対して危険または有毒と見なされている化合物、例えば化石由来の炭化水素、塩素化溶媒、またはグリコールエーテル等の使用を制限する目的で、特に、これらをすべてまたは部分的に、エステル(単数または複数)に基づく組成物で置き換えることが約30年間にわたって提案されてきた。
【0018】
例えば、乳酸のエステルの使用が記載されてきた:
−塗料、ラッカーまたはワニスの調製における使用ついては特許US 3 985 691、EP 659 856または、EP 851 298中で;
−グリセリドまたは誘導体と組み合わせた、溶媒和組成物の調製における使用ついては、一般的に特許WO 01/18162中で、あるいはインクで汚れた表面の清浄化を特定的に目的とする溶媒和性組成物の調製における使用については特許WO 01/74984中で;
−潤滑組成物の調製における使用については特許WO 03/106599中で;
−金属部品の清浄化または脱グリースにおけるモノ及びポリ(アルキルラクチルラクテート)型の誘導体の形態での使用については特許WO 03/087184中で。
【0019】
しかし、乳酸エステルを含む組成物は、いくつかの不都合、特に、非常に疎水性材料に対する溶媒和力の不足、比較的顕著な臭い、比較的低い引火点(乳酸エチルについては46℃)及び高い燃焼性、高い蒸気圧、アルカリ性媒体中での高い不安定性、加水分解に対する比較的低い抵抗性、及び刺激性(遊離乳酸の存在)を示す。
【0020】
これらの不便性のすべてまたは一部を克服するために、前記エステルをそれぞれ以下のものと組み合わせることが推奨されてきた:
−脂肪酸のエステルと、得られる溶媒和性組成物の引火点を高める目的で(WO 01/18162);
−第三級アミンと、これらの臭いを改善する目的で (WO 03/016449);
−d-リモネンと、非常に疎水性の材料に対する溶媒和力を含む、一般的なこれの使用の可能性を向上させる目的で(US 6797684)。
【0021】
人及び/または環境に対して危険と見なされている溶媒の使用を制限する目的で、特にこれらを、すべてまたは部分的に、乳酸エステルと組み合わせてまたは組み合わせないで、植物油のメチルエステル、ジカルボン酸エステル、二塩基酸エステル(DBE)、あるいはテルペン、例えばd-リモネン等の製品に基づく組成物で置き換えることも提案されてきた。
【0022】
しかし、これらの製品は、以下のような不便性を示す:
−植物油のメチルエステル、例えば菜種油、大豆油、ひまわり油、またはひまし油のエステル:顕著な臭い、顕著な色、水との非混和性、すすぎ性がないこと、限られた溶媒和力、(適用できる材料がわずかであり、しばしば限られた有効性しかない)、しばしば不適当な粘度、冷たい条件下で固体が沈降しやすいこと;
−二塩基酸エステル、例えばアジピン酸、グルタル酸またはコハク酸のジメチルエステル、及びこれらの混合物:限られた溶媒和力、水との低混和性、乏しいすすぎ性、時々不適切な粘度(低すぎるか高すぎるかのいずれか)、不十分な安定性、遊離酸の存在による刺−テルペン(d-リモネン):水との非混和性、すすぎ性がないこと、比較的低い引火点(48℃)、刺激性、低い化学的安定性(自己酸化)。
【特許文献1】WO 2004/105722
【特許文献2】US 5258070
【特許文献3】US 5843194
【特許文献4】特許US 3985691
【特許文献5】EP 659856
【特許文献6】EP 851298
【特許文献7】EP 01/18162
【特許文献8】特許WO 01/74984
【特許文献9】特許WO 03/106599
【特許文献10】特許WO 03/087184
【特許文献11】特許US 6719815
【特許文献12】WO 03/016449
【特許文献13】US 6797684
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0023】
本出願会社は、金属性または繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理の特定の分野において、:
−前記の基準a)〜d)をすべて確かにするだけではなく;
−特に前記基準に関して、非常に多様な性質または機能性の新規の表面処理組成物を有利に配合することも可能にする;
手段を用いることが今や可能であることを見出した。
【0024】
従って、この手段は、前記組成物の成分としての、ジアンヒドロヘキシトールエーテル(本明細書では「化合物A」と記す)の使用からなる。
【0025】
「ジアンヒドロヘキシトールエーテル」という用語は、特に、ジアンヒドロヘキシトールモノエーテル、ジアンヒドロヘキシトールジエーテル、及びこれらのエーテルの混合物から選択される任意の化合物Aを意味するものと解釈する。
【0026】
ジアンヒドロヘキシトールアルキルエーテル、特にイソソルビド、イソマンニド及び/またはイソイジドメチル、エチル、ヘキシル、または2-エチルヘキシルエーテルが優先される。
【0027】
前記化合物Aは、特に、すべてまたは大部分が(すなわちその乾燥物の少なくとも50%が)、ジメチルイソソルビド(「DMI」)、ジエチルイソソルビド(「DEI」)、ジ(2-)エチルヘキシルイソソルビド(「DEHI」)、及び/またはジメチルイソイジド(「DMIi」)を含む。
【0028】
前記化合物Aは、本発明の方法において使用される組成物中にあらゆる比率で存在することができる。従って、これは特に前記組成物の正確な性質及び最終用途によって:
−前記組成物の主要な成分、さらにほぼ独占的な成分でさえあってよく、前記組成物の重量の51〜100%、特に55〜99.5%に相当してよく;または逆に、
−前記組成物の重量の50%未満、特に10〜45%に相当してよい。
【0029】
ジアンヒドロヘキシトールエーテル(化合物A)は、前記組成物の重量の好ましくは5%超、より好ましくは10%超、さらに好ましくは15%超に相当してよい。
【0030】
特に有利な方法において、当該エーテルを前記組成物中で、可溶化剤、アルカリ剤、または酸性剤から選択される少なくとも1つの化合物(以下では化合物Bと表す)と組み合わせることができる。
【0031】
その結果として、本発明の主題はさらに、金属材料または繊維性材料から選択される人体以外の材料を、少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールエーテル(化合物A)と、可溶化剤、アルカリ剤、及び酸性剤から選択される少なくとも1つの化合物Bとを含む組成物と接触させる工程を含む表面処理方法である。
【0032】
化合物Aは、化合物Bと比較して主要な成分、あるいは逆に少数派の成分であってよい。
【0033】
第1の代替形態によれば、化合物A及び化合物Bは、本発明の方法で使用される組成物中に、乾燥重量対乾燥重量として表される化合物A/化合物Bの重量比が2/98〜98/2、好ましくは5/95〜95/5に従って存在する。
【0034】
前記で示したように、任意的な成分である化合物Bは特に可溶化剤から選択されてよい。
【0035】
「可溶化剤」という用語は、以下のカテゴリー:軽溶解剤、重溶解剤、カップリング溶解剤(「二次的溶解剤」)、及び溶解剤−界面活性剤化合物に分類される溶解剤を特に表す。
【0036】
前述のカテゴリーに属していても属していなくても、当該可溶化剤は以下の分類の1つに属してよい:
−25℃において液体である脂肪アルコール、例えばブタノール、イソブタノール、イソブチルカルビノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、及びデカノール等;
−非脂肪アルコール、例えば糖アルコール、特にヘキシトール、無水ヘキシトール、例えばイソソルビド及びペンチトール等、グリセロール、メタノール、エタノール、2-ブトキシエタノール、イソプロパノール、プロパン-1-オール、及びベンジルアルコール;
−テルペン化合物、例えばd-リモネン、ジペンテン、ピネン、柑橘類果物、松、ユーカリ若しくはショウノウの精油、またはテレビン油等;
−アルデヒド、例えばベンズアルデヒド及びその誘導体等;
ケトン、例えばN-メチルピロリドン(NMP)、シクロヘキサノン、及びイソホロン等;
−フッ素化化合物、特にヒドロフルオロエーテル(HFE)、ヒドロフルオロカーボン(HFC)、ヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、例えばヒドロフルオロアルカン及びヒドロクロロフルオロアルカン等;
−含硫化合物;
−エーテル、特に、グリセロールのエーテル、ヘキシレングリコール、またはプロピレングリコールのエーテル;
−エステル、特に:
*グリセロールのエステル、例えばトリアセチン、トリブチリン、トリカプリリン、トリオクタニン、またはトリオレイン;
*ジアンヒドロヘキシトールのエステル、特にイソソルビド若しくはイソマンニドのエステル、またはイソイジドのエステル;
*非脂肪一塩基酸のエステル、例えばメチル、エチル、ブチル、イソブチル、プロピル、イソプロピル、アミル若しくはベンジルの乳酸エステル、炭酸エステル、または酢酸エステル等;
*非脂肪多塩基酸のエステル、例えば(メチル若しくはイソブチルの)クエン酸エステル、アジピン酸エステル、コハク酸エステル、またはグルタル酸エステル;
*脂肪酸のエステル、特に植物性脂肪物質から得られるもの(メチルエステル、n-プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、またはエチルヘキシルエステル);
−超臨界流体、特に超臨界CO2
【0037】
第一の有利な変型態様によれば、本発明に係る方法において使用される組成物中でジアンヒドロヘキシトールと組み合わせて使用される可溶化剤は:
a)25℃において13.3Pa未満、好ましくは最大で10Pa相当の蒸気圧を示し;及び/または
b)60℃よりも高い、好ましくは70℃よりも高い、より好ましくは85℃よりも高い引火点を示し;及び/または
c)28日後に、少なくとも20%、好ましくは少なくとも70%の前記可溶化剤が分解されているような生分解性を示す。
【0038】
本発明において生分解性は、本明細書で以後「OECD 302 B」と記される、以下の番号及び表題のOECDによって推奨されている方法に従って測定する:No.302 B-Inherent Biodegradability:Zahn-Wellens EMPA Test。
【0039】
第二の変型態様によれば、前記のものと組み合わせてまたは組み合わせずに、前記の可溶化剤は、25℃において液体である脂肪アルコール、非脂肪アルコール、グリセロールとジアンヒドロヘキシトールとのエステル、非脂肪一塩基酸のエステル、非脂肪多塩基酸のエステル、脂肪酸のエステル、テルペン化合物、グリセロールエーテル、プロピレングリコールのエーテル、フッ素化化合物、含硫化合物、超臨界流体、並びにこれらの製品の混合物からなる群から選択される。
【0040】
次に前記可溶化剤は、a)非脂肪アルコール、特にイソソルビド、グリセロール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、及び2-ブトキシエタノール、b)グリセロールとジアンヒドロヘキシトールとのエステル、特にトリアセチン、トリブチリン、並びにイソソルビド及びイソイジドのアセテート、n-ブチレート、イソブチレート、ヘキシレート、エチルヘキシレート、及びオクタノエート、c)エステル、特に乳酸、酢酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸及び3〜24個の炭素原子を含む脂肪酸のメチル、エチル、n-ブチル、イソブチル、n-プロピル、イソプロピル、ヘキシル及びエチルヘキシルエステル、d)テルペン化合物、特にd-リモネン及びピネン、e)グリセロールエーテル、並びにf)これらの製品の混合物からなる群から有利に選択することができる。
【0041】
一般的には、25℃において液体である可溶化剤を使用することが好ましい。
【0042】
本出願会社は、多大な研究と分析に基づいて、ジアンヒドロヘキシトールエーテルが、これまで50年を超える間に実際に記載され使用されてきたもの以外の多くの利点を示すことを始めて実証したが、これはとりわけDMIについて及び人体の処理の分野において当てはまった(人に対する刺激性及び毒性がないこと、弱い臭気、あらゆる比率での水との混和性、高い引火点)。
【0043】
これらのエーテル、特にDMIがこれまで知られている限りでは決して記載されたり決して使用されたりしたことのない以下の利点のすべてを示すことが特に明らかになった:
・酢酸n-ブチルに対して極度に低い蒸発速度(20℃について0.005未満)、揮発性有機化合物(VOC)を発生する傾向が非常に低いことを反映しており;
・生分解のしやすさ、No. 301 A (DOC減衰試験)のOECDによって推奨されている方法に従って評価され、28日目で20%超、この場合は25%程度、及び好気性固有生分解性(前記方法「OECD 302 B」)は、28日目で20%超、この(物質の)場合は36%程度と評価され、前記の値は、DMIが無期限に存続することなく、土壌、植物、または動物の組織中での生体蓄積のリスクを呈することもないことを反映しており;
・他の物質の生分解性に対して悪影響がなく;
・バクテリア、淡水藻、ミジンコ、及び淡水魚等の水生生物に対する毒性がなく;
・著しく広範囲な溶媒和力、特に、アルカン単独を除く、工業的に使用される溶媒和剤の群の極めて大部分(アルコール、テルペン化合物、アルデヒド化合物、ケトン化合物、含硫化合物、フッ素化化合物、エーテル、及びエステル)との混和性;
・アルカン、鉱油または石油留分に基づく組成物の相溶化力または第三溶媒力;
・非常に高い屈水性、すなわち水性媒体中において、不溶性の化合物、例えばある種の着色性材料等の可溶化を可能にする非常に優れた能力;
・中性媒体及び酸性またはアルカリ性媒体の両方における高い物理化学的安定性;並びに
・鋼、鋳鋼、鉛、アルミニウム、銅、錫、または真ちゅう等の工業的環境において従来的に使用される金属に関して腐食性がないこと。
【0044】
本出願会社は、その後、ジアンハイドロヘキシトールエーテルと前記で示された可溶化剤等の製品との組合せは、これらの製品が、極めて多様な化学的性質及び固有の特徴にもかかわらず、新規な、すなわち人体以外の金属性または繊維性材料の表面処理における使用の可能性を見出すことを可能にするであろうと着想したのであり、表面処理組成物中に含まれる危険な、有毒な、または汚染性の材料の特に代替品としての使用がこれに当たる。
【0045】
従って、DMIは、可溶化剤型の化合物Bに対してより少ない程度で存在する場合でさえも、選択された可溶化剤の性質によって変化し得る一定の有利な効果を提供することが観察された。
【0046】
本出願会社は、DMIを下記の化合物Bの1つと組み合わせることによって、特に以下の結果を得ている:
*乳酸エチルまたはブチル:臭気の低下、引火点の上昇、蒸気圧の上昇、安定性の上昇、溶媒和力の拡大;
*d-リモネンまたはジペンテン:臭気の低下、粘度の増大、水との混和性の増大、引火点の上昇、燃焼性の低下、溶媒和力の拡大;
*二塩基性エステル:粘度の調節、すすぎ性の向上、安定性の向上、蒸気圧の低下、刺激性の低減、溶媒和力の拡大;
*植物油脂肪酸のメチルエステル:色及び臭気の低減、冷たい条件下での固化温度の低下、すすぎ性の向上、溶媒和力の拡大;
*N-メチルピロリドン(NMP):粘度の増大、蒸気圧の低下、溶媒和力の拡大。
【0047】
好ましい実施形態によれば、ジアンヒドロヘキシトール(化合物A)は、本発明によって使用される組成物中の可溶化剤に関してはより少ない成分であり、従って、組成物は以下のことを特徴とする:
−化合物Bは可溶化剤であり;且つ
−化合物A/化合物Bの重量比(乾燥重量/乾燥重量)は、50/50未満、好ましくは2/98〜40/60である。
【0048】
この比は、とくに5/95〜25/75であってよい。
【0049】
前記で示したとおり、任意的である化合物Bはさらにアルカリ剤から選択されてもよい。
【0050】
「アルカリ剤」という用語は、特にアンモニア、尿素、水酸化物、ケイ酸塩、メタケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、及びアルカリ金属またはアルカリ土類金属、特にナトリウムの次亜塩素酸塩、脂肪酸または非脂肪有機酸、特にクエン酸、乳酸、グルコン酸、ギ酸、酒石酸、酢酸、ラウリン酸、ステアリン酸、またはオレイン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、第一級、第二級、または第三級アミン、アルコールの、酸の、または酸のポリマーのアミノ化誘導体、特に2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(「AMP」)、ジ-、トリ-、テトラ-、及びペンタ酢酸、モノ-及びジコハク酸、酒石酸、クエン酸、及びホスホン酸のアミノ化誘導体、例えば、当業者にはNTA、EDTA、DTPA、EDTMP、MGDA、EDMS、及びEDDSの略号で知られているアミノ化誘導体等、並びに前記製品の混合物からなる群から選択される化合物を意味すると解される。
【0051】
好ましくは、少なくとも1つのアルカリ剤を含む場合は、本発明によって使用される組成物は、8を超える、好ましくは8.5を超える、より好ましくは9〜13のpHを示す。
【0052】
本出願会社は、例えば8を超えるpHを有する洗浄剤または清浄化組成物中の、メタケイ酸二ナトリウムまたはアンモニア等のアルカリ剤と組み合わせたDMI等の化合物Aが、前記組成物の脱グリース力及び鹸化能力を向上させる効果を有することを特に観察している。
【0053】
前記で示したとおり、ジアンヒドロヘキシトールエーテル(化合物A)と組み合わせた任意的である化合物Bは、酸性剤から選択されてよい。
【0054】
「酸性剤」という用語は、特に塩酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、クエン酸、乳酸、グルコン酸、ギ酸、酒石酸、酢酸、オクタン酸、オレイン酸、及び安息香酸、並びにこれらの酸の混合物からなる群から選択される任意の有機酸または無機酸を意味すると解される。
【0055】
好ましくは、有機性酸性剤を使用する。
【0056】
好ましくは、少なくとも1つの酸性剤を含む場合には、本発明によって使用される組成物は、5未満、好ましくは4.5未満、より好ましくは1.5〜4のpHを示す。
【0057】
本出願会社は、例えば4.5未満のpHを有する剥離組成物またはスケール除去組成物中で、乳酸またはスルファミン酸等の酸と組み合わせて使用されるDMI等の化合物Aが、これらの可溶化効率を増大させる効果を有することを特に観察している。
【0058】
本発明に係る方法において使用される組成物は、さらに1つまたは複数の他の成分を含んでよく、後者は特に水、色素、顔料、増粘剤、ゲル化剤、有効成分、及び界面活性剤から選択される。
【0059】
「有効成分」という用語は、特に殺生物剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤、殺虫剤、殺鼠剤、殺菌剤、除草剤、及び動物忌避剤を意味すると解される。
【0060】
「界面活性剤」という用語は、アニオン性、カチオン性、両性、または非イオン性の任意の表面活性剤(または界面活性剤)を意味すると解される。アニオン性界面活性剤は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、スルホン酸メチルエステル、アルキルエーテル硫酸塩、脂肪アルコール硫酸塩、脂肪酸石鹸、脂肪酸スルホアルキルアミド、スルホコハク酸塩、ジグリコールアミドの硫酸塩、N-アシル化アミノ酸、またはポリオキシエチレンカルボン酸から選択されてよい。
【0061】
カチオン性界面活性剤は、特にイミダゾリン、第四級モノ-若しくはジアルキルアンモニウムまたは第四級アンモニウムエステルであってよい。
【0062】
両性界面活性剤は、特に両性ベタイン誘導体、例えばスルホン酸塩及びアルキルアミドプロピルスルホベタインまたはエトキシ化ベタイン等からなってよい。
【0063】
本発明の場合に好ましい界面活性剤である非イオン性界面活性剤は、特にエトキシ化脂肪アルコール、アルキレンオキシドコポリマー、特にエチレン若しくはプロピレンオキシドのコポリマー、アミンオキシド、アミドアルコール、ポリグリセロールエーテル、アルキルポリグルコシド、アルキルポリグルコサミド、モノ-若しくはジアンヒドロヘキシトールのエステル、特にエトキシ化された若しくはされていないソルビタンエステル、またはペンタエリスリトールエステルから選択されてよい。
【0064】
好ましくは、界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤は、前述の「OECD 302 B」法に従って、28日目で少なくとも20%、好ましくは少なくとも70%の生分解性を示す。
【0065】
本発明会社は、さらにオキシエチレン化アルキルフェノール等の非イオン性界面活性剤を付加的に含む剥離組成物中の化合物A、例えばDMIが、とりわけ当該組成物の木材系材料の表面との接触を向上させる効果を有し、前記材料の剥離を改善しさえすることを特に観察している。
【0066】
好ましくは可溶化剤、アルカリ剤、または酸性剤から選択される化合物Bと一緒でのジアンヒドロヘキシトールエーテルの使用は、結果として、特に人体以外の金属性または繊維性材料の表面処理を目的とする組成物の全般的分野に関する現在の要求、特に技術上、環境上、及び規制上の要件を十分に満たす新規な手段を構成し、前記処理及び前記材料は、特に前記で示されたものからなることが可能である。
【0067】
これらの組成物は特に以下のものであってよい:
a)繊維性材料、特に木質材料、例えば木材、または織物若しくは紙材料の表面処理を目的として組成物、前記組成物は、特に塗料、色素、ラテックス、ワニス、ラッカー、ステイン、剥離組成物、除塵組成物、インク、接着剤、及びコーティングカラーの群から選択され;
b)金属材料の表面処理を目的とする組成物、前記組成物は、特に洗濯組成物、清浄化組成物、湿潤化組成物、すすぎ組成物、脱グリース組成物、除塵組成物、剥離組成物、平滑仕上げ組成物、ワニスがけ組成物、防錆処理組成物、腐食防止処理組成物、潤滑組成物、塗装組成物、鍍金組成物、光沢化組成物、コーティング組成物(缶のコーティング組成物及びコイルのコーティング組成物を含む)、または(薄膜形成を含む)膜形成用組成物からなり;
c)繊維性の植物材料、特に種、葉、幹、花、果実、野菜、及び/または根の表面処理を目的とする組成物、特に植物衛生組成物;あるいは
d)任意の金属性または繊維性材料、特に木質、及び例えば家具または木材で作られた他の製品の表面処理、特に清浄化、脱グリース、除塵若しくは着香、及び/または殺菌を目的とする拭き取り布の形態で存在する組成物。
【0068】
本発明のさらなる主題は、金属性材料及び繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理のための組成物の調製のための、ジアンヒドロヘキシトールエーテル、好ましくはジメチルイソソルビド(「DMI」)の使用である。
【0069】
本発明の主題はさらに、少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールエーテル、特にジメチルイソソルビド(「DMI」)を含むことを特徴とする、金属性材料及び繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理のための組成物である。この組成物は、可溶化剤、アルカリ剤、及び酸性剤から選択される少なくとも1つの化合物Bを付加的に含む。
【0070】
本発明の組成物は、好ましくは塗料、色素、ラテックス、ワニス、ラッカー、接着剤、ステイン、インク、コーティングカラー、洗剤、窓洗い、清浄化、洗濯、湿潤化、すすぎ、脱グリース、除塵、機械加工、切削、剥離、研磨、平滑仕上げ、ワニスがけ、防錆、腐食防止、潤滑、鍍金、光沢化、コーティング、薄膜形成を含む膜形成、殺菌、または凍結防止用組成物、拭き取り布、及び植物衛生組成物から選択される。
【0071】
問題の組成物は、特に水性塗料、ワニス、ラッカー、膠、ステイン、インク、コーティングカラー、あるいはより一般的には、ラテックス系の任意の組成物、特に膜形成組成物またはコーティング組成物であってよく、前記組成物中で、ジアンヒドロヘキシトールエーテル、特にDMIは、他のものの中でも、前記ラテックスための凝着剤として作用し得る。
【0072】
本発明を、以下の決して限定的ではない実施例の助けによってさらに詳細に記載する。
【実施例】
【0073】
<実施例1:鋼板の脱グリースのための組成物>
さまざまなグリース、金属加工工業において一般的に使用されている潤滑剤または直線切削油の薄い均一な膜で被覆された鋼板を脱グリースする。
【0074】
以下の組成物の脱グリース有効性を比較する:
組成物1:トリクロロエチレン(TCE)、Riedel-De Haenによって参照番号24254で販売されている;
組成物2:ジクロロメタン(DCM)、Riedel-De Haenによって参照番号34488で販売されている;
組成物3:ジペンテン(DP)、Flukaによって参照番号42560で販売されている、
組成物4:乳酸エチル(EL)、Sigma-Aldrichによって販売されている;
組成物5:ジメチルイソソルビド(DMI)、本出願会社によって無色、無臭でわずかに粘性の溶液の形態で製造され、約99.6%のジメチルイソソルビド純度を示す;
組成物6:組成物5のDMI成分及び組成物3のDP成分の等重量の混合物;
組成物7:組成物5のDMI成分及び組成物4のEL成分の等重量の混合物。
【0075】
これらの組成物そのものは下の表に示した性質を示し、前記性質は以下のように表示し、記録する:
FLA=燃焼性:−=なし;+/℃=あり/引火点、
VOL=揮発性/乾燥適性:0=低;+=中;++=高、
RIN=水によるすすぎ性:0=貧;+=良;++=優、
BIO=生分解性:0=なし;+=あり、
ORI=再生可能な由来:0=なし;+=あり。
【0076】
【表1】

【0077】
塩素化溶媒系の組成物1及び2は、可燃性ではあるが、示したその他の組成物とは対照的に、生分解性ではなく、再生可能な由来のものではない。さらに、これらは人に対して(T、Xn、R40、R45、及び/またはR65の表示が義務付けられている)及び環境に対して(R51/R53の表示が義務付けられている)ある種の毒性を有すると見なされている。
【0078】
組成物3及び4は、再生可能な由来のものであり、生分解性であるが、過度に低い引火点を示し、そのためR10の表示が必要である(引火点21〜51℃)。
【0079】
組成物5は、非常に有利な性質を示す(十分に高い引火点、水を用いた優れたすすぎ性、再生可能な由来、及び本質的に生分解性)。この組成物により、水を用いた簡単なすすぎによって乾燥表面を得ることが可能ではあるが、エネルギーを導入する必要がある。
【0080】
本発明による組成物6及び7は、組成物3及び4に対して、爆発のリスクに関して顕著により安全であり且つR10表示を付ける必要がないという利点を示す。組成物5に対しては、組成物6及び7は同じく有利な性質を有し、一方ではるかに良好な乾燥性を示す。
【0081】
これら7つの組成物の性能を、異なる化学物質混合物の9つの市販のグリース及び油について比較する。
【0082】
これら9つの脂肪物質は、以下のように表示され定義される:
FS1=パラフィン系鉱油;
FS2=石油鉱油の混合物;
FS3=食品等級鉱油;
FS4=二硫化モリブデングリース;
FS5=鉱油、パラフィン系炭化水素、及びグラファイトの混合物;
FS6=ポリジメチルシロキサン油;
FS7=多画分油状混合物;
FS8=生物学的に安定な多価マイクロエマルジョン;
FS9=塩素化されていない特殊潤滑剤。
【0083】
評価の目的で、綿パッドに試験組成物を含浸させ、次いでこの綿パッドを鋼板の表面に付着した脂肪様物質の薄く均一な膜と接触させる。この操作を2回繰り返す。その後、溶媒を除去するために鋼板を冷水ですすぐ。続いて、脱グリース効果を以下のように格付けする。
【0084】
等級=1:薄いグリース様膜の目に見える残存;
等級=2:小さいグリース様斑点の目に見える残存;
等級=3:脂肪様物質は見られない(脱グリースされたシート)。
【0085】
9つの脂肪物質のそれぞれに適用されたそれぞれの組成物について得られた結果を、下の表に要約する。
【0086】
組成物1〜7のそれぞれについて、それについて問題の組成物が等級3を達成し得なかった脂肪物質の数の関数に対して「総合的等級」を割り当てる。最大値が10であるこの総合的等級を以下のように定める。
【0087】
10/10:当該組成物は9つの脂肪物質のすべてについて等級3を獲得した;
9/10:当該組成物は8つの脂肪物質について等級3を獲得した;
8/10:当該組成物は7つの脂肪物質について等級3を獲得した;
7/10:当該組成物は6つの脂肪物質について等級3を獲得した;
6/10:当該組成物は5つの脂肪物質について等級3を獲得した。
【0088】
組成物1〜7それぞれについて、a)付着した脂肪物質FS1〜FS9のそれぞれの固有の脱グリースについて(等級1〜3)及びb)脱グリース組成物として総合的に(等級6/10〜10/10)得られた等級を下の表に挙げる。
【0089】
【表2】

【0090】
組成物4及び5は、今回のケースでは、試験された他の組成物よりも効果が小さいようである。しかし、これらは、無視できない脱グリース効果を示し、DMIのみに基づく組成物5が、脂肪物質FS1、FS2、FS4、FS7、及びFS9のように異なる性質の脂肪物質を、目に見える痕跡を残さずに、除去することを可能にすると観察されたことは注目に値する。
【0091】
組成物7は、DMI及びELの混合物に基づいているが、完全に予想に反して、組成物4及び5よりも良好な脱グリース性能を示す。
【0092】
組成物6についても同じであり、これにより組成物3または5よりも有効であることが分かる。
【0093】
事実、本発明によって使用され得る組成物5、6、及び7は、これらの水によるすすぎ性、使用上の安全性、生分解性、再生可能な由来、並びに特に組成物6及び7に対する金属加工工業において通常に使用される極めて多様な種類のグリース及び油に対する脱グリース有効性が理由で、脱グリースにおいて特に有利な製品群を構成する。組成物5を含むこれらは、この役割において、毒性があり健康に危険なTCEまたはDCMという塩素化溶媒に、または一般的に引火点が爆発を避けるために十分には高くないと見なされている、DP等のテルペン化合物及びEL等の乳酸エステルにも有利に置き換わることができる。
【0094】
<実施例2:ラテックス系膜形成組成物>
水性塗料の調製を目的とするラテックス用の凝着剤としての、以下の液体組成物の性質を比較する。
【0095】
−組成物A:2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート、Perstorb OxoによってNexcoat(登録商標)795の名称で販売されており、現在は凝着剤として使用されているもの、この製品はグリコールエーテル誘導体である;
−組成物B:グルタル酸、コハク酸、及びアジピン酸のブチルエステルの混合物、InvistaによってDBE-IB(登録商標)の名称で販売されているもの;
−組成物C:ジメチルイソソルビド(DMI)、本出願会社によって無色、無臭でわずかに粘性の溶液で、約99.6%のDMI純度を示すものとして調製されたもの;
−組成物D:組成物A(Nexcoat(登録商標)795)及び組成物C(DMI)の等重量の混合物;
−組成物E:組成物B(DBE-IB(登録商標))及び組成物C(DMI)の等重量の混合物。
【0096】
組成物A〜Eのそれぞれについて、臭気(「ODOR」)、アルカリ性pH、すなわちpH9における安定性(「STAB.」)、及び水生環境の保護/生体蓄積に関する有害性のリスク(「BIO.」)を、次の表記法によって下の表に挙げる。
【0097】
「ODOR」:−=かなり強い;+=弱い;++=ごく弱い、
「STAB.」:0=中等度;+=良好;++=極めて良好、
「BIO.」:−=明らかな有害性;+=わずかなリスク;++=極めてわずかなリスク。
【0098】
【表3】

【0099】
組成物A〜Eのそれぞれについて、水の離脱による乾燥の間のラテックスの凝着を向上させる能力を評価する。使用されたラテックスは、スチレン/アクリル系エステルコポリマーの水中分散体からなり、Cray ValleyによってCraymul(登録商標)2423の名称で販売されている。
【0100】
このラテックスに、前記ラテックスの市販重量に対して表される5.3重量%の各組成物A〜Eを添加した効果、より具体的には下記のものに対するその効果を測定した。
【0101】
1)ラテックス分散体の粘度の変化、これは7日間の状況である、
2)この分散体のガラスまたはテフロン(登録商標)の板の上での堆積、及び周囲温度で24時間乾燥した後に得られた膜の性質。
【0102】
1日目のラテックスの粘度(「VISC 1」)及び7日目の粘度(「VISC 7」)は、Brookfield粘度(20℃、20rpm)に相当する。本明細書ではこれを、1000ミリパスカル秒(103mPa.s)で表す。
【0103】
生成されたそれぞれの膜について、均質性(「HOM.」)の特徴を顕微鏡観察によって、かすみ(「HAZE」)の特徴を「Haze-Gard Plus」装置での測定によって、及びガラス転移温度(「TG」℃)の特徴を従来的にDSCによって調べる。
【0104】
任意の組成物の5.3%を加えなかったラテックス/膜(「コントロール」)と比較した、組成物A〜Eのそれぞれについての、ラテックス及び調製された膜について下記の特徴を得た。
【0105】
【表4】

【0106】
組成物Aまたは組成物Bを含むラテックスは、非常に高い粘度及びゲル化構造を呈し、従ってそのポンプ輸送及び計量しやすい性質を失っていることが分かる。
【0107】
組成物Cの添加は逆の効果を有し、得られたラテックスは明らかに増強されたが許容され得る流動性を示し、従って任意の場合において、ポンプ輸送及び計量されるための良好な能力を保持している。
【0108】
この液体化特性は、より濃縮されたラテックスを調製することを有利に可能にし、それによって得られる組成物(水性塗料、インク、コーティングカラー)は必要な乾燥時間がより短くなる。
【0109】
対照的且つ意外にも、本発明によって使用され得る組成物D及びEは、ラテックスの粘度またはそのレオロジーの経時的な変化を有意にさらに変化させない。
【0110】
本発明によって使用され得る組成物Cから得られる膜は、コントロールの膜に対して向上した全般的な品質のものである。
【0111】
本発明によって使用され得る組成物D及びEから得られる膜は、より良好である(亀裂で覆われていない、比較的低い「HAZE」値の均質な膜)全般的な品質のものであり、それは、少なくとも部分的に、測定された「TG」値に関連させることが可能であり、これは顕著に下がり、とりわけ一方ではDMI単独(組成物C)で、他方では「Nexcoat(登録商標)755」製品(組成物A)または「DBE-IB(登録商標)」製品(組成物B)のそれぞれで得られる値から見て想像もできなかった。
【0112】
あらゆる予想に反して、本発明による組成物、特にジアンヒドロヘキシトールエーテル(例えばDMI)と、グリコールエーテル誘導体または非脂肪多塩基酸エステルの混合物等の化合物Bを組み合わせたものは、水性塗料、ワニス、ラッカー、接着剤、ステイン、インクまたはコーティングカラー、あるいはより一般的には任意のラテックス系組成物、特に膜形成組成物またはコーティング組成物の調製において有利に使用することができる。
【0113】
本出願会社は、本発明によって使用され得る組成物は、グリコールエーテル等の一般的に使用されている凝着剤の完全な置き換えの可能性を有する、水性の「マット」または「サテン仕上げ」タイプの塗料を調製することを可能にすることを特に見出した。
【0114】
とりわけ、DMIを含む白色サテン仕上げ塗料の調製及び適用の間、並びに繊維性材料(木材)への引き続く適用の間に、乾燥前後に得られた塗料の性質(レオロジー、乾燥速度、光沢、硬度、最終的な外見)が良好であり、UV劣化の前後の白さに関して、DMIを含まない従来の凝着剤を用いて配合された塗料に関して得られる性質よりも、実により良好であることが観察された。
【0115】
<実施例3:極めて高い生分解性の機械加工流体用濃縮液体組成物>
基本的に、重量で水25%、NovanceによってLubrisorb(登録商標)926 65の名称で販売されている菜種油のメチルエステル(化合物B)30.8%、本出願会社によって調製され前記の実施例において記載されたジメチルイソソルビド(DMI)(化合物A)16.3%、本出願会社によってKLEPTOSE(登録商標)の商標で販売されているβ-シクロデキストリン15.4%、腐食防止剤10%、及びソルビタン由来の界面活性剤1.5%を含む組成物からエマルジョンを調製する。
【0116】
前記エマルジョンは、水、β-シクロデキストリン、及び界面活性剤の一部分を含む水性相、並びに菜種油のメチルエステル及びDMIを含む上述のその他の成分からなる油性相をコロイドミルで混合することによって調製される。
【0117】
こうして得られたエマルジョンは、わずかに粘性であり、水で容易に希釈され、経時的に安定であり、粘度及び物理的安定性を調節するためにこの種の配合において普通に使用されるジエチレングリコールエーテル等の製品を含まないため安全であり、且つ特に鋼に対して非腐食性であることが明らかである。さらに、これは良好な潤滑性並びに菜種油のメチルエステル及びDMIの両方によって導入される良好な表面湿潤性を示す。最後に、これは、簡単で非汚染性の方法によってこれを除去され得る、基本的に再生可能な由来の高度に生分解性の製品だけを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属性材料及び繊維性材料から選択される人体以外の材料を、少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールエーテル(化合物A)を含む組成物と接触させる工程を含む表面処理方法。
【請求項2】
前記ジアンヒドロヘキシトールエーテルが、ジアンヒドロヘキシトールアルキルエーテルから、好ましくはイソソルビド、イソマンニド、及び/またはイソイジド、メチル、エチル、ヘキシルまたは2-エチルヘキシルエーテルから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
処理される前記繊維性材料が木質材料、植物材料、紙材料、及び織物材料から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記組成物が、可溶化剤、アルカリ剤、及び酸性剤から選択される少なくとも1つの化合物Bをさらに含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
化合物A及び化合物Bが、前記組成物中に、乾燥重量/乾燥重量として表される化合物A/化合物Bの重量比2/98〜98/2、好ましくは5/95〜95/5に従って存在することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
化合物Bが、:
a)25℃において13.3Pa未満、好ましくは最大で10Paに等しい蒸気圧;及び/または
b)60℃よりも高い、好ましくは70℃よりも高い、より好ましくは85℃よりもさらに高い引火点;及び/または
c)28日後に、少なくとも20%、好ましくは少なくとも70%の前記可溶化剤が分解されているような生分解性(OECD 302B);
を示す可溶化剤であることを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
化合物Bが、25℃において液体である脂肪アルコール、非脂肪アルコール、グリセロールとジアンヒドロヘキシトールとのエステル、非脂肪一塩基酸のエステル、非脂肪多塩基酸エステル、脂肪酸のエステル、テルペン化合物、グリセロールエーテル、プロピレングリコールのエーテル、フッ素化化合物、含硫化合物、超臨界流体、並びにこれらの化合物の混合物によって形成される群から選択される可溶化剤であることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記可溶化剤が、a)非脂肪アルコール、好ましくはイソソルビド、グリセロール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、及び2-ブトキシエタノール、b)グリセロールとジアンヒドロヘキシトールとのエステル、特にトリアセチン、トリブチリン、及びイソソルビドとイソイジドのアセテート、ブチレート、イソブチレート、n-ヘキシレート、エチルヘキシレート、及びオクタノエート、c)エステル、特に乳酸、酢酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、及び3〜24個の炭素原子を含む脂肪酸のメチル、エチル、n-ブチル、イソブチル、n-プロピル、プロピル、ヘキシル、及びエチルヘキシルエステル、d)テルペン化合物、特にd-リモネン及びピネン、e)グリセロールエーテル、並びにf)これらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
化合物Bが、アルカリ剤及び酸性剤から選択されることを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
【請求項10】
処理される前記材料が繊維性材料、好ましくは木質、織物、または紙材料であり、且つ前記組成物が塗料、色素、ワニス、ラテックス、ラッカー、ステイン、剥離組成物、除塵組成物、インク、膠、及びコーティングカラーから選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
処理される前記材料が金属性材料であり、且つ前記組成物が洗濯組成物、清浄化組成物、湿潤化組成物、すすぎ組成物、脱グリース組成物、除塵組成物、剥離組成物、平滑仕上げ組成物、ワニスがけ組成物、防錆組成物、腐食防止組成物、潤滑組成物、塗装組成物、鍍金組成物、光沢化組成物、コーティング組成物、膜形成用組成物、及び薄膜形成組成物から選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記組成物が植物衛生組成物であり、且つ処理される前記材料が繊維性植物材料であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物が拭き取り布の形態をとることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ジアンヒドロヘキシトールエーテルがジメチルイソソルビド(「DMI」)であることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
金属性材料及び繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理のための組成物の調製のための、ジアンヒドロヘキシトールエーテル、好ましくはジメチルイソソルビド(「DMI」)の使用。
【請求項16】
少なくとも1つのジアンヒドロヘキシトールエーテル、特にジメチルイソソルビドを含むことを特徴とする、金属性材料及び繊維性材料から選択される人体以外の材料の表面処理のための組成物。
【請求項17】
可溶化剤、アルカリ剤、及び酸性剤から選択される少なくとも1つの化合物Bを付加的に含むことを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
化合物Aが、前記組成物の5重量%超、好ましくは10重量%超、より好ましくは15重量%超に相当することを特徴とする、請求項16または17に記載の組成物。
【請求項19】
塗料、色素、ラテックス、ワニス、ラッカー、接着剤、ステイン、インク、コーティングカラー、洗剤、窓洗い、清浄化、洗濯、湿潤化、すすぎ、脱グリース、除塵、機械加工、切削、剥離、研磨、平滑仕上げ、ワニスがけ、防錆、腐食防止、潤滑、鍍金、光沢化、コーティング、薄膜形成を含む膜形成、殺菌、または凍結防止用組成物、拭き取り布、及び植物保護組成物から選択されることを特徴とする、請求項16から18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
特にワニス、ラッカー、接着剤、ステイン、インク、コーティングカラー、及び水性塗料から選択されるラテックス系組成物のための凝着剤としての、ジアンヒドロヒドロヘキシトールエーテル、特にDMIの使用。

【公表番号】特表2008−540760(P2008−540760A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510612(P2008−510612)
【出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【国際出願番号】PCT/FR2006/001042
【国際公開番号】WO2006/120343
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(592097428)ロケット・フルーレ (58)
【Fターム(参考)】