説明

金色表示装置

【課題】 バックライトを消灯しているときは表面が金色に輝き、バックライトを点灯したときは表面がバックライトの光源の色に発光する金色表示装置を提案する。
【解決手段】 内面に反射面を形成した本体ケース1の内側中央部分に、光源であるLED2が配設され、LED2の前方であって、本体ケース1の前端部には、透明プラスチック板からなるケースカバー3が取り付けられている。このケースカバー3に用いられる透明プラスチック板の材質としては、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル、ABS等が好ましい。なお、プラスチック板は、透明であることが好ましいが、透光性を損なわない程度に着色されていても使用可能である。ケースカバー3の表面には、表面が金色に反射するとともに透光性を有する金色フィルム4がホットスタンプにより貼着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトを備えた金色表示装置に関し、詳しくはバックライトを消灯しているときは表面が金色に輝き、バックライトを点灯したときは表面がバックライトの光源の色に発光する金色表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
古来、金色は、豪華な雰囲気をかもしだす色として、各種宝飾品、その他各種の機器等で使用されまた珍重されてきた。しかしながら、光源を有する表示装置、例えば、パチンコ、パチスロ、ゲーム機、携帯電話、AV機器、自動車のエンブレム、電飾看板、各種電気機器の表示灯付スイッチ等のバックライトを有する表示部には、金色をしたものがなかった。これは、表面からの反射光が金色でありながら透過光は無色となるハーフミラーが存在しないためである。従来技術として、わずかに、特許文献1に記載の「提灯及びその製造方法」において、金色の転写フィルムを提灯の火袋部に転写するものがある。これは、転写フィルムが透光性に乏しいため、そのまま、バックライトを有する表示装置には利用できるものではなかった。
【特許文献1】特開平05−012902号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、バックライトを有する表示装置には、反射光が金色に輝きかつ透過光は無色となるハーフミラーが存在しないため、通常は金色に輝くバックライト付の表示装置が実現されなかった。そこで、本発明は、表面からの反射光が金色でありながら透過光は無色となるハーフミラーからなるフィルムを用いることで、バックライトを消灯しているときは表面が金色に輝き、バックライトを点灯したときは表面がバックライトの光源の色に発光する金色表示装置を提案することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は、ベース材にアルミニウムおよびその他の金属を蒸着して形成され、表面が金色に反射するとともに透光性を有する金色フィルムを、透明プラスチック表示体の表面または裏面に貼着し、該透明プラスチック表示体の後方にバックライトを配設したことを特徴とする。なお、金色フィルムは透明プラスチック表示体にホットスタンプにより貼着することが可能である。
【発明の効果】
【0005】
以上述べたように本発明によれば、表面が金色に反射するとともに透光性を有する金色フィルムを、透明プラスチック表示体の表面または裏面に貼着し、該透明プラスチック表示体の後方にバックライトを配設したことで、バックライトを消灯しているときは表面が金色に輝き、バックライトを点灯したときは表面がバックライトの光源の色に輝く金色表示装置が実現され、光源を有する表示装置、例えば、パチンコ、パチスロ、ゲーム機、携帯電話、AV機器、自動車のエンブレム、電飾看板、各種電気機器の表示灯付スイッチ等のバックライトを有する表示部の表現の多様性を増し、特に従来実現できなかった豪華な雰囲気の表現が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る金色表示装置の実施形態を示す断面図である。図において、1は内面に反射面を形成した本体ケースであり、その内側中央部分に、光源であるLED2が配設されている。LED2の前方であって、本体ケース1の前端部には、透明プラスチック板からなるケースカバー3が取り付けられている。この透明プラスチック表示体であるところのケースカバー3に用いられる透明プラスチック板の材質としては、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル、ABS等が好ましい。なお、プラスチック板は、透明であることが好ましいが、透光性を損なわない程度に着色されていても使用可能である。ケースカバー3の表面には、表面が金色に反射するとともに透光性を有する金色フィルム4がホットスタンプにより貼着されている。
【0007】
金色フィルム4は、透明フィルムからなるベース材にアルミニウムおよびその他の金属を蒸着して形成されたものであり、表面が金色に反射するとともにほぼ無色の透光性を有するハーフミラーである。この金色フィルム4がケースカバー3の表面に貼着されたことで、光源であるLED2が点灯されていないときは、ケースカバー3の部分は、外光を反射して金色に輝いている。LED2が点灯されると、LED2の発光が、ケースカバー3および金色フィルム4を透過して外部に出射される。すなわち、ケースカバー3は、LED2の発色が赤であれば赤色に発光し、金色と赤色を交互に切り換えて表示することが可能になる。
【0008】
なお、図示されたケースカバー3は透明プラスチック板を切断加工したものであるが、射出成形により作成することで表面または裏面に凹凸形状を形成し、透過光を屈折させてレンズ効果を発揮させることも可能である。また、図示例では、金色フィルム4をケースカバー3の表面に貼着したが、ケースカバー3の裏面に貼着することも可能である。また、光源は、LED以外に、白色電球、蛍光管、ネオン管、その他のランプ等を用いることが可能であり、白色光源であっても、白色以外の有色光源であっても良い。また、本発明の応用として、本体ケース1内に、発光色の異なった複数のLEDを設置しておき、それらを選択して、または組み合わせて発光させることで多色発光が可能となる。
【0009】
このようにして、本発明に係る金色表示装置では、金色表示装置の電源をオフしている間は、表面が自然外光により金色に反射して見え、金色表示装置の電源をオンにすると、内蔵する光源の色により発光して見える。その結果、従来の表示装置では、実現されていなかった、金色に輝く豪華な雰囲気の表示装置が可能になった。この金色表示装置の用途としては、パチンコ、パチスロ、ゲーム機、携帯電話、AV機器、自動車のエンブレム、電飾看板、各種電気機器の表示灯付スイッチ等が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0010】
本発明は、パチンコ、パチスロ、ゲーム機、携帯電話、AV機器、自動車のエンブレム、電飾看板、各種電気機器の表示灯付スイッチ等への利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る金色表示装置の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0012】
1 本体ケース
2 LED
3 ケースカバー
4 金色フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース材にアルミニウムおよびその他の金属を蒸着して形成され、表面が金色に反射するとともに透光性を有する金色フィルムを、透明プラスチック表示体の表面または裏面に貼着し、該透明プラスチック表示体の後方にバックライトを配設したことを特徴とする金色表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の金色表示装置において、金色フィルムは透明プラスチック表示体にホットスタンプにより貼着することを特徴とした金色表示装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−91605(P2006−91605A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−278701(P2004−278701)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(502126378)有限会社アイバサインプロダクツ (6)
【Fターム(参考)】