説明

錠剤充填装置

【課題】 バイアル瓶を錠剤カセットへ搬送して簡単にかつ確実に錠剤を受け取る。
【解決手段】 錠剤を1つずつ排出可能な複数の錠剤フィーダ11を水平方向及び垂直方向に着脱可能に配置した錠剤供給ユニット3と、空のバイアル瓶9を搬送し、該バイアル瓶9に錠剤供給ユニット3の錠剤フィーダ11から排出される錠剤を充填し、該錠剤が充填されたバイアル瓶9を搬送するアームユニット44とからなる。アームユニット44は、錠剤供給ユニット3の錠剤フィーダ11の配置方向に設けられた水平レール42a,42bと垂直レール43に沿って水平方向と垂直方向に移動可能な直交移動ベース49と、該直交移動ベース49に、水平レール42a,42bに直角な水平方向にスライド可能で、かつ、水平方向に回動可能に設けられたアームベース52と、該アームベース52にバイアル瓶9を把持可能に設けられたアーム68とから構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイアル瓶に錠剤を充填する錠剤充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の錠剤充填装置は、特許文献1に記載されているように、錠剤を種類毎に収容した錠剤カセットを装着する複数のモータベースを有する錠剤供給部と、錠剤をバイアル瓶に充填する錠剤充填部と、該充填部にバイアル瓶を供給する錠剤容器供給部とからなっている。前記錠剤供給部は、前記モータベースに内蔵した容器駆動モータにより錠剤供給容器内のロータを回転させて、必要な数量の錠剤を計数して排出させ、排出された錠剤をホッパや移動可能な搬送容器により前記錠剤充填部の充填位置まで搬送する。
【特許文献1】特開平11−70901号公報
【0003】
従来の錠剤充填装置では、錠剤を排出させるための駆動モータおよび錠剤を計数するセンサをすべてのモータベースにそれぞれ設ける必要があった。また、錠剤カセットのロータで錠剤の詰まりが発生すると、駆動モータの過負荷を検出してエラー表示をし、オペレータによる復旧作業を待たなければならなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、バイアル瓶を錠剤カセットへ搬送して簡単にかつ確実に錠剤を受け取ることができる錠剤充填装置を提供することを課題とする。また、簡単な構成で、錠剤の詰まりを解消できる錠剤充填装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、第1の手段では、
錠剤を1つずつ排出可能な錠剤フィーダを複数水平方向及び垂直方向に配置した着脱可能な錠剤供給ユニットと、
空のバイアル瓶を搬送し、該バイアル瓶に前記錠剤供給ユニットの錠剤フィーダから排出される錠剤を充填し、該錠剤が充填されたバイアル瓶を搬送するアームユニットとからなり、
前記アームユニットは、
前記錠剤供給ユニットの錠剤フィーダの配置方向に設けられた水平レールと垂直レールに沿って水平方向と垂直方向に移動可能な直交移動ベースと、
該直交移動ベースに、前記水平レールに直角な水平方向にスライド可能で、かつ、水平方向に回動可能に設けられたアームベースと、
該アームベースにバイアル瓶を把持可能に設けられたアームとから構成している。
【0006】
この第1の手段では、錠剤供給ユニットの錠剤フィーダは、従来のように錠剤カセットとモータベースから構成されていてモータベースの駆動モータにより錠剤カセットのロータを駆動する形式でもよいし、モータベースがなくアームユニットの駆動モータにより錠剤カセットのロータを駆動する形式でもよい。また、錠剤供給ユニットの錠剤フィーダは、アームユニットの水平移動方向に対して片側に配置してもよいし、両側に配置してもよい。アームユニットは、錠剤供給ユニットの錠剤フィーダの錠剤排出側に配置する。アームは、バイアル瓶の外周を外側から把持するもの、バイアル瓶の底を保持するもの、バイアル瓶の鍔部を支持するもの、バイアル瓶の内周を内側から支持するもの等を採用することができる。
【0007】
第2の手段では、前記直交移動ベースは、水平レールに沿って移動する垂直レールに設けられている。この代わりに、前記直交移動ベースは、垂直レールに沿って移動する水平レールに設けられていてもよい。
【0008】
第3の手段では、前記アームベースは、前記直交移動ベースに設けられたスライドレールに沿ってスライド可能なスライドベースと、該スライドベースに設けられた回動軸の回りに回動可能な回動ベースとからなる。この代わりに、前記アームベースは、前記直交移動ベースに設けられた回動軸の回りに回動可能な回動ベースと、該回動ベースに設けられたスライドレールに沿ってスライド可能なスライドベースとからなるものでもよい。
【0009】
第4の手段では、前記アームベースは、前記アームに保持したバイアル瓶の開口部が前記錠剤フィーダから排出される錠剤の排出方向に向くように傾斜可能に設ける。錠剤の排出方向とは、錠剤が傾斜面を滑り落ちる場合は傾斜面に沿った方向をいい、錠剤が重力により放物線に沿って落下する場合はその落下の方向をいう。
【0010】
第5の手段では、前記錠剤フィーダは、錠剤を収容する容器と、錠剤を1つずつ排出するためのロータと、該ロータの軸に固定されたロータギヤと、該ロータギヤに噛合するウォームホィールと、該ウォームホィールに噛合するウォームと、該ウォームの軸端に形成された被連結部とからなり、
前記アームユニットは、前記ウォームの被連結部に連結して動力を伝達する連結部を先端に有する駆動軸と、該駆動軸を駆動する駆動モータとを有する。
【0011】
第6に手段では、前記錠剤フィーダの被連結部は、前記ウォームの軸端から軸方向に形成された穴と、該穴の周囲に軸方向に進む螺旋状の溝とからなり、
前記アームユニットの連結部は、前記被連結部の穴に嵌る軸と、該軸から直角方向に延設され前記被連結部の溝に嵌る突起とからなる。
【0012】
第7の手段では、前記錠剤フィーダの容器に被係合部を設け、前記駆動軸の連結部の近傍に前記錠剤フィーダの被係合部に係合する係合部を設けた。
【0013】
第8の手段では、前記錠剤フィーダは、錠剤を収容する容器と、錠剤を1つずつ排出するためのロータと、該ロータに動力を伝達する伝達ギヤとを有し、
前記アームユニットは、前記伝達ギヤに噛合する駆動ギヤと、該駆動ギヤを回転させる駆動モータとを有する。
【0014】
第9の手段では、前記駆動モータが過負荷になれば、前記アームベースを回動させることにより、一旦、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤから離反させてから、再び、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤに噛合させることで、前記錠剤フィーダに衝撃を与えた後に前記駆動モータを再始動する。
【0015】
第10の手段では、前記駆動モータが過負荷になれば、前記アームベースをスライドさせることにより、一旦、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤから離反させてから、再び、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤに噛合させることで、前記錠剤フィーダに衝撃を与えた後に前記駆動モータを再始動する。
【0016】
第11の手段では、前記アームユニットは、前記錠剤フィーダから排出される錠剤を計数する計数手段を有する。
【0017】
第12の手段では、前記センサは、前記アームで把持されるバイアル瓶の開口部の両側上方に配置されている。
【0018】
第13の手段では、前記アームユニットは、前記アームを振動させる振動付与手段を有する。
【0019】
第14の手段では、前記振動付与手段は、圧電素子である。この圧電素子は、アームと、該アームに把持されるバイアル瓶との間に位置するように設けることが好ましい。
【0020】
第15の手段では、前記錠剤フィーダの錠剤が排出される排出口にカバーを設けた。このカバーは、排出口の上方に回動可能に取り付けられて、カバーの下端が排出口から離れるように開くようにすることが好ましい。また、カバーは自重で排出口を閉じるようにしてもよいし、バネ等の付勢手段で閉じるようにしてもよい。さらに、カバーは、錠剤フィーダに直接取り付けてもよいし、錠剤フィーダを取り付ける壁に錠剤フィーダの排出口と連通する開口を設けて、この開口にカバーを設けてもよい。
【0021】
第16の手段では、前記アームベースに突片を設け、前記アームベースがスライドして前記錠剤フィーダに接近したときに前記突片が前記錠剤フィーダの排出口のカバーを押圧して開放するようにした。この場合、カバーを開放するレバーを設けて、このレバーを突片が押圧するようにすることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
前記第1−3の手段による発明によれば、アームユニットのアームにバイアル瓶を把持して、充填すべき錠剤が収容された錠剤フィーダまで搬送することにより、錠剤フィーダから排出される錠剤をバイアル瓶で直接受け取ることができる。このため、錠剤フィーダから充填場所まで錠剤を搬送する必要がなく、搬送途中で錠剤を逸失するおそれがないし、錠剤充填装置の構造が簡単で、確実な錠剤の充填が可能である。
【0023】
前記第4の手段による発明によれば、バイアル瓶を傾斜させるので、錠剤フィーダから排出される錠剤を確実に受け取ることができる。
【0024】
前記第5の手段による発明によれば、錠剤フィーダのロータギヤにウォームホィールを介してウォームが螺合しているので、錠剤フィーダを離脱するとき及びその後にロータが空回りすることがないので、錠剤フィーダの排出口にひっかかっていた錠剤がロータの僅かな回転によって脱落することがない。
また、アームユニットに駆動軸と駆動モータを設けたので、1つのモータで全ての錠剤フィーダを駆動でき、それぞれの錠剤フィーダを駆動するために個別の駆動モータを設ける必要がなくなる。このため、錠剤充填装置の構成が簡単になる。
【0025】
前記第6の手段による発明によれば、アームユニットのスライドベースがスライドして錠剤フィーダに接近したときに、アームユニットの駆動軸を回転させるだけで、該駆動軸の連結部が錠剤フィーダのウォームの被連結部と連結されるので、駆動モータの動力が確実にロータに伝達され、アームユニットの錠剤フィーダの連結不良が生じない。
【0026】
前記第7の手段による発明によれば、アームユニットのスライドベースがスライドして錠剤フィーダに接近したときに、アームユニットの係合部が錠剤フィーダの被係合部に係合し、アームユニットの駆動軸の連結部と錠剤フィーダのウォームの被連結部とが簡単に連結されるので、連結不良をさらに確実に防止することができる。
【0027】
前記第8の手段による発明によれば、アームユニットのスライドベースをスライドして錠剤フィーダに接近させるだけで、アームユニットの駆動ギヤが錠剤フィーダの伝達ギヤに螺合するので、簡単にアームユニットの駆動ギヤと錠剤フィーダの伝達ギヤを連結することができ、連結不良が生じない。また、アームユニットに駆動ギヤと駆動モータを設けたので、1つのモータで全ての錠剤フィーダを駆動でき、それぞれの錠剤フィーダを駆動するために個別の駆動モータを設ける必要がなくなる。このため、錠剤充填装置の構成が簡単になる。
【0028】
前記第9,10の手段による発明によれば、錠剤がロータに詰まって駆動モータが過負荷になると、アームベースの回動又はスライドにより駆動ギヤを伝達ギヤに衝突させるので、その衝撃により確実に錠剤の詰まりを解消することができる。
【0029】
前記第11、12の手段による発明によれば、アームユニットに錠剤を計数するセンサを設けたので、1つのセンサでバイアル瓶に充填される錠剤の数量を計数でき、すべての錠剤供給容器の錠剤排出位置に錠剤を計数するためのセンサをそれぞれ設ける必要がなくなる。このため、錠剤充填装置の構成が簡単になる。
【0030】
前記第13,14の手段による発明によれば、アームに振動付与手段を設けたので、錠剤の排出動作中にアームを振動させることで、バイアル瓶に錠剤を密に充填し、粗い充填によるかさの増大や錠剤の偏りによって錠剤がバイアル瓶から溢れることを防止して、必要量の錠剤をバイアル瓶に確実に充填できる。
【0031】
前記第15の手段による発明によれば、錠剤フィーダの排出口にカバーを設けたので、排出口から塵や埃が侵入するのを防止することができる。また、排出口から錠剤が排出されるときに、錠剤がバイアル瓶から外れて飛び散るのを防止することができる。
【0032】
前記第16の手段による発明によれば、アームベースがスライドして錠剤フィーダに接近したときにアームベースの突片で錠剤フィーダの排出口のカバーを押圧して開放するので、カバーを開放するための特別な駆動手段を設ける必要がなく、構造が簡単となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0034】
図1乃至図4は、本実施形態に係る錠剤充填装置を示す。この錠剤充填装置は、容器供給ユニット1、ラベリングユニット2、錠剤供給ユニット3、キャッピングユニット4、搬送部材5、及び、取出ユニット6を備える。
【0035】
容器供給ユニット1は、装置本体7の前面側下部に並設される複数のバケット8を備え、各バケット8にはサイズの異なる錠剤容器(ここでは、バイアル瓶9)が収容されている。各バケット8は、バイアル瓶9の補充ができるように、装置本体7の前面側に開放可能となっている。各バケット8内に収容されたバイアル瓶9は、公知のリフターにより持ち上げられ、第1搬送部材34へと搬出されるようになっている。
【0036】
ラベリングユニット2は、搬送されたバイアル瓶9の外周面にラベルを貼着するためのもので、従来公知のものが使用できる(例えば、米国特許第5798020号公報参照)。
【0037】
錠剤供給ユニット3は、装置本体7の両側に配置され、図5に示すように、装置本体の両側に立設された支持パネル10の外面に、複数の錠剤フィーダ11が着脱可能に取り付けられている。錠剤フィーダ11は、水平方向に整列するとともに、垂直方向に多段に配置されている。支持パネル10には、各錠剤フィーダ11と対応する位置に錠剤出口10bが形成されている。錠剤出口10bは傾斜面を有している。支持パネル10にはさらに、錠剤出口の両側上方に後述するセンサ72が進入するセンサ穴72’が形成されるとともに、駆動軸74、突片75、検出ロッド91がそれぞれ進入する駆動軸穴74’、突片穴75’、検出ロッド穴91’が形成されている。支持パネル10の内面には、各錠剤出口10bを閉じるカバー10bが設けられている。カバー10bは、上端が錠剤出口10bの上方に回動可能に取り付けられ、自重で錠剤出口10bを閉じ、カバー10bの上端に設けたレバー10cが押されると下端が開くようになっている。各錠剤フィーダ11には種類の異なる錠剤がそれぞれ収容されている。
【0038】
錠剤フィーダ11は、図7に示すように、錠剤カセット12内にロータ13を収容したものである。ロータ13を回転させると、収容した錠剤を1錠ずつ払い出すことが可能となっている。
【0039】
錠剤カセット12は、カセット本体14に開閉可能な蓋体15を設けた構成である。
【0040】
カセット本体14は、円筒状のロータ収容部16と、その上方に位置する矩形筒状の錠剤収容部17とからなる。錠剤収容部17は、ロータ13の上面(円錐面13a)と側壁とによって錠剤を収容可能な空間が形成される。
【0041】
ロータ収容部16は、図8及び図9に示すように、背面側の一部を、着脱可能に設けた第1取替ピース18で構成されている。第1取替ピース18には錠剤排出口19とスリット20が形成されている。スリット20の近傍には仕切部材21が固定され、そのブラシ部21aがスリット20を介してロータ収容部16内に突出している。錠剤排出口19とスリット20を交換可能な第1取替ピース18で構成することにより、ロータ13の形態の違い等に対し、第1取替ピース18のみを交換すれば対応することができ、他の部分を共通の構成とすることが可能となる。
【0042】
また、ロータ収容部16の底面には、中心部に貫通孔(図示せず)が形成され、その近傍には中間ギア22が回転可能に取り付けられている。中間ギア22は、第1ギア22aと第2ギア(ウォームホィール)22bを軸心方向に並設一体化した構造である。
【0043】
さらに、ロータ収容部16の底面には、前記中間ギア22の第2ギア22bと噛合するウォーム23が取り付けられている。すなわち、ロータ収容部16の底面から所定間隔で支持壁17a、17bが突出し、ウォーム23が回転可能に支持されている。ウォーム23の一端側にはストッパ24が設けられ、そこから突出する軸部25にはスプリング26が外装されている。スプリング26は、ストッパ24と支持壁17bとの間に位置してウォーム23を反対側に位置する支持壁17a側へと付勢している。これにより、ウォーム23は、歯面が中間ギア22の第2ギア22bの歯面に圧接状態となって位置決めされる。また、前記軸部25の先端には係止受部27が形成されている。係止受部27は、先端から軸方向に形成した穴28と、該穴28と外周壁の間に螺旋状に形成した2つのガイド溝29aと、該ガイド溝28aの終端にさらに周方向に切除したピン保持部29bとからなっている。
【0044】
錠剤収容部17は、図7及び図9に示すように、背面上部を着脱可能に設けた第2取替ピース30で構成されている。第2取替ピース30は、逃がし凹部31を備え、その両側部には軸受部32がそれぞれ形成されている。逃がし凹部31を第2取替ピース30に設けたのは、成形加工上、錠剤カセット12に逃がし凹部31を形成するための内側に迫り出す傾斜部分を形成することが困難だからである。このため、別工程で成形した第2取替ピース30を後で装着することにより、金型費用等のコストを抑えている。
【0045】
蓋体15は、矩形板状で、前記軸受部32に回転可能に支持される軸部15aを備える。軸部25の内側には前記逃がし凹部31に対応して切欠部15bが形成され、逃がし凹部31と切欠部15bとで上方に隣接して配置される錠剤カセット12の排出路との干渉が回避されている。これにより、錠剤カセット12を上下方向に高密度に配置することが可能となる。
【0046】
ロータ13は、円柱状で、上面が中心部に向かって突出する円錐面13aで構成されている。ロータ13の外周面には軸方向に延びる案内溝(図示せず)が形成され、錠剤が上下に1つずつ整列状態で収容されるようになっている。案内溝内の錠剤は、前記仕切部材21のブラシ部21aによって上下に分離され、下方側の1つの錠剤のみが前記錠剤排出口19を介して落下する。ロータ13の底面中央部には回転軸が一体化され、前記ロータ収容部16の底面に形成した貫通孔を貫通し、その突出部分にはロータギヤ33が固定されている。ロータギヤ33は、前記中間ギア22の第1ギア22aと噛合している。これにより、ウォーム23を回転させると、中間ギア22を介してロータギヤ33及びロータ13が回転する。
【0047】
キャッピングユニット4は、詳細については図示しないが、キャップ供給部からシュートを介して供給されたキャップを支持アームによって支持し、後述する第3搬送部材41によって下方側に搬送されたバイアル瓶9の上方開口部を閉鎖し、キャップ装着部によってキャップを押圧しながら回転させることにより、閉栓する構成である。
【0048】
搬送部材5は、第1、第2、第3及び第4搬送部材34、37、41及び77で構成されている。
【0049】
第1搬送部材34は、図3に示すように、所定間隔で配設したローラ34a間に2本の丸ベルト34bを所定間隔で架け渡し、各バケット8の背面側に配置したリフターの背後にそれぞれ配設したものである。丸ベルト34bには、前記リフターによって取り出されたバイアル瓶9が載置される。そして、ローラ34aを図示しないモータで回転駆動することにより、丸ベルト34bに載置されたバイアル瓶9を搬送し、さらに搬送用ベルトコンベア35により取出ユニット6側へと移送することが可能となっている。第1搬送部材34による搬送先には、バイアル瓶9を、サイズ別に、その口部が上方に向かうように縦方向に支持するために、スライド移動可能な容器支持部36が配設されている。容器支持部36は、図4(B)に示すように、所定間隔で支持片36aを突出させたもので、隣接する各支持片36aの間隔は、サイズの異なるバイアル瓶9の鍔部をそれぞれ支持可能な値に設定されている。
【0050】
第2搬送部材37は、図3に示すように、前記容器支持部36に支持されたバイアル瓶9を保持して上方へと移動させる一対の保持片38を備える。保持片38は、垂直レール38aに沿って昇降し、支軸を中心として回動可能となっている。保持片38は、下端部が離反するように上端部を図示しないスプリングによって付勢されている。また、保持片38の下端側周囲には矩形状の開閉用枠体39が設けられている。開閉用枠体39は、保持片38の下端側をスプリング26の付勢力に抗して接近させる閉鎖位置と、開放状態としてバイアル瓶9の内面に圧接して保持する開放位置との間で移動可能である。開閉用枠体39は、保持片38を上昇させて上方側に配設した停止部40に当接させることにより前記閉鎖位置に移動する。
【0051】
第2搬送部材37では、保持片38が開閉用枠体39によって下端側を接近させた状態で降下し、保持片38がバイアル瓶9内に進入した時点で、開閉用枠体39がバイアル瓶9の上方部に当接する。これにより、保持片38がさらに降下すると、開閉用枠体39によるガイドが解除され、保持片38はスプリングの付勢力に従って広がり、バイアル瓶9が保持される。また、保持片38がバイアル瓶9を保持した状態から上昇すると、開閉用枠体39が停止部40に当接し、保持片38は強制的に閉鎖状態に位置決めされ、バイアル瓶9の保持状態が解除される。
【0052】
第3搬送部材41は、図3、詳しくは図10−12に示すように、水平レール42a,42bと、垂直レール43と、アームユニット44とからなっている。
【0053】
水平レール42a,42bは、前記2つの錠剤供給ユニット3の間の上部と下部に設けられ、錠剤フィーダ11の水平方向の配列方向に沿って延びている。上部の水平レール42aには、図11に示すように、駆動モータ45によって駆動する駆動ベルト46が設けられている。垂直レール43は、上、下端がそれぞれ上部水平レール42aと下部水平レール42bに摺動可能に取り付けられ、水平レール42aの駆動ベルト46により水平レール42a,42bに沿って移動可能になっている。垂直レール43には、駆動モータ47によって駆動する駆動ベルト48が設けられている。
【0054】
アームユニット44は、直交移動ベース49と、スライドベース50と、回動ベース51と、傾動ベース52とからなっている。直交移動ベース49は、垂直レール43に摺動可能に取り付けられ、垂直レール43の駆動ベルト48により垂直レール43に沿って垂直方向に移動可能になっている。直交移動ベース49には、水平レール42a,42bと直交する水平な方向、すなわち、錠剤供給ユニット3の支持パネル10に直角な方向にスライドレール53が形成されている。スライドベース50は、直交移動ベース49のスライドレール53に摺動可能に取り付けられ、駆動モータ54によりピニオン55とラック56を介して、錠剤供給ユニット3の錠剤フィーダ11に対して進退する方向に移動可能になっている。回動ベース51は、スライドベース50上に垂直軸57の回りに回動可能に設けられ、スライドベース50に設けた駆動モータ58によりギヤ59a、59bを介して180°回動するようになっている。傾動ベース52は、回動ベース51上に水平軸60の回りに回動可能に設けられ、回動ベース51に設けた駆動モータ61によりウォーム62とウォームホール63を介して水平軸60を回動させることにより、図14に示すように、水平状態から下向きに所定角度傾斜し、バイアル瓶9を錠剤出口10aの傾斜面に沿って傾けることにより、錠剤出口10aの傾斜面を滑り落ちる錠剤を確実に受け取るようになっている。なお、錠剤が錠剤出口10aから重力により放物線に沿って落下する場合は、その落下方向にバイアル瓶9の開口部が向くように傾動ベース51を傾斜させればよい。
【0055】
傾動ベース52には、図13(B)に示すように、駆動モータ64の駆動によりローラ65、ベルト66、及びボールネジ67を介して開閉する一対のアーム68が設けられ、該アーム68によりバイアル瓶9を把持可能となっている。アーム68には印加される変動電圧により振動する圧電素子69が設けられている。圧電素子69は、アーム68によってバイアル瓶9を把持している間、印加電圧により振動し、バイアル瓶9に充填された錠剤を隙間のない高密度の状態とする。
【0056】
回動ベース51には、図13(A)に示すように、アーム68の上方に、U字形のセンサアーム70と駆動アーム71が設けられている。センサアーム70の先端にはカウントセンサ72が設けられている。カウントセンサ72は発光素子と受光素子からなり、赤外レーザ光が通過する錠剤によって遮光されることにより、錠剤フィーダ11から排出されてバイアル瓶9に供給される錠剤を検出する。そして、後述する制御装置80にて、カウントセンサ72からの検出信号に基づいてバイアル瓶9に供給される錠剤数が計数される。また、駆動アーム71には、駆動73の駆動により正逆回転可能な駆動軸74が設けられている。駆動軸74の先端には、前記錠剤フィーダ11に設けたウォーム23の係止受部27に係脱する係止ピン74aがそれぞれ突設されている。また、駆動アーム71には、錠剤カセット12のロータ収容部16の背面に形成された係合部16aに係合する突片75が突設されると共に、錠剤カセット12の支持パネル10の錠剤出口10aを閉じるカバー10bのレバー10cを押して開放するための押圧片76が突設されている。さらに、前記駆動軸74に平行に、アームユニット44が正しい位置に無いことを検出するための検出ロッドが91が設けられている。検出ロッド91は、アームユニット44が正しい位置に向かって前進したときは、支持パネル10の検出穴91’に係合する。しかし、支持パネル10の検出穴91’に係合せずに支持パネル10に衝突したときに、ばね92の付勢力に抗して後退し、後端がセンサ93で検出されるようになっている。
【0057】
第4搬送部材77は、図3に示すように、バイアル瓶9を把持するアーム77aを有し、前進及び後退可能であるとともに、略360度回動可能である。これにより、第4搬送部材52は、第3搬送部材41から受け渡されたバイアル瓶9を把持してキャッピングユニット4に移動し、該キャッピングユニット4でキャップを取り付けられたバイアル瓶9を取出ユニット6に搬送するようになっている。
【0058】
取出ユニット6は、図1及び図2に示すように、複数の取出口78を備え、中央部にはディスプレイ79が設けられ、下方側には制御装置80が内蔵されている。
【0059】
前記第3搬送部材41と第4搬送部材52との間の受渡位置には、図4(A)に示すように、支持プレート81に一対のガイドアーム82を設けた容器保持具83が設けられている、また、この受渡位置の近傍の待機位置には、同様の構成の容器保持具83が設けられている。
【0060】
前記制御装置80は、ホストコンピュータ等から入力される処方データ(医師によって処方箋に記載された内容や患者に関するデータ等)に基づいて、容器供給ユニット1、ラベリングユニット2、錠剤供給ユニット3、キャッピングユニット4、搬送部材5、及び、取出ユニット6を駆動制御する。
【0061】
次に、前記構成を備えた錠剤充填装置の動作について、図15乃至図17のフローチャートに従って説明する。
【0062】
ホストコンピュータ等から処方データが入力されると(ステップS1)、その処方データに基づいて、該当する錠剤のサイズ及び数量を考慮して適したバイアル瓶9を選定する(ステップS2)。そして、選定したバイアル瓶9をバケット8から搬出する(ステップS3)。すなわち、リフターを駆動してバイアル瓶9を第1搬送部材34へと搬出する。
【0063】
第1搬送部材34では、リフターによって丸ベルト34bに横向きに載置されたバイアル瓶9を取出ユニット6側へと搬送する(ステップS4)。そして、搬送したバイアル瓶9を受け取ることができるように容器支持部36をスライド移動して用意しておく(ステップS5)。これにより、バイアル瓶9は、容器支持部36で上方に開口するように縦向きに支持される。続いて、容器支持部36をスライド移動し、ラベリングユニット2によってバイアル瓶9の外周面に所定の印刷を施したラベルを貼着する(ステップS6)。さらに、第2搬送部材37を駆動し、保持片38によってバイアル瓶9を保持して持ち上げる(ステップS7)。
【0064】
ここで、第3搬送部材41を駆動し、第2搬送部材37によって持ち上げたバイアル瓶9を保持する(ステップS8)。このとき、第2搬送部材37では、保持片38を上動させ、ガイド枠体68で強制的に保持片38の下端側を接近させることにより、バイアル瓶9の保持状態を解除する(ステップS9)。第3搬送部材41は、保持したバイアル瓶9を、処方データに基づいて、該当する薬剤が収容された錠剤フィーダ11へと移送する(ステップS10)。そして、錠剤フィーダ11の錠剤排出口19から落下する錠剤を回収可能な位置にバイアル瓶9を位置決めする(ステップS11)。
【0065】
続いて、駆動モータ54を駆動し、スライドベース50を前進させる(ステップS12)。これにより、検出ロッド91が前進し、支持パネル10の検出穴91’に進入する。しかし、検出ロッド91が支持パネル10の検出穴91’に係合せずに支持パネル10に衝突すると、センサ93で検出される。このセンサ93の検出信号により、アームユニット44が正位置に無いことを判断すると、アームユニット44を後退させ、位置を変えて再度前進して正しい位置に位置決めすることができる。さらに、押圧片76が前進してレバー10cを押してカバー10bを開放し、突片75が係合部16aに係合する。またこのとき、駆動軸74も前進し、その係止ピン74aが錠剤フィーダ11のウォーム23に形成した係止受部27に係止する。ガイド溝28は螺旋状に形成されているため、係止ピン74aはスムーズにガイド溝28に進入し、係止受部27に位置決めされる。ここで、駆動軸74を回転し、ウォーム23、中間ギア22、ロータギヤ33を介してロータ13を回転させる(ステップS13)。これにより、ロータ13の溝内で仕切部材21のブラシ部21aによって分離された下方側に位置する錠剤が錠剤排出口19を介して落下する。落下する錠剤はカウントセンサ72によって検出され(ステップS14)、その検出信号に基づいて、バイアル瓶9内に所定数量の錠剤が充填されたか否かを判断する(ステップS17)。但し、充填途中であるにも拘わらず、前記カウントセンサ72による検出信号が出力されなければ(ステップS15)、錠剤カセット12内に錠剤がなくなった(欠品)と判断し、バイアル瓶9を一時的に待機位置の容器保持具83に搬送する(ステップS16)。そして、ステップS1に戻って次のバイアル瓶9について、前記処理を続行する。これにより、錠剤の充填途中で欠品が生じた場合であっても、次のバイアル瓶9への充填作業を続行することができ、作業が滞ることがない。したがって、効率的な処理を行うことが可能となる。
【0066】
ところで、錠剤フィーダ11からバイアル瓶9への錠剤充填作業中に、錠剤が詰まる等の不具合によりロータ13の回転が停止することがある。この場合、錠剤には、錠剤排出口19の内縁とロータ13の溝との間に挟まれる等により力が作用する。しかしながら、ウォーム23がスプリング26で付勢された状態で軸方向にスライド移動可能となっている。このため、錠剤が損傷に至る前にウォーム23が移動し、錠剤に作用する力が緩和される。またこのとき、モータに過電流が流れ、ロータ13の回転が停止したことが検出される。そこで、この検出信号に基づいて(ステップS18)、スライドベース50を移動させて駆動軸74を後退させることにより、ウォーム23をスプリング26の付勢力に抗して移動させる(ステップS19)。これにより、ウォーム23の移動分に応じて中間ギア22を介してロータギヤ33及びロータ13が逆回転し、錠剤の詰まりが解消される。このため、ロータ13を正転し、錠剤の供給を再開することが可能となる。但し、ウォーム23の移動によりロータ13を逆回転させても停止状態を維持する場合には(ステップS20)、エラーを報知してモータを停止する(ステップS21)。なお、ロータ13の停止状態が維持される場合、ウォーム23の移動によるロータ13の逆回転は複数回繰り返すようにしてもよい。
【0067】
受渡位置では、バイアル瓶9が待機していないことを確認する(ステップS22)。受渡位置にバイアル瓶9が待機していなければ、今回のバイアル瓶9を受渡位置の容器保持具83に搬送する(ステップS23)。
【0068】
受渡位置に既に先のバイアル瓶9が待機している場合、各待機位置のうち、空いている容器保持具83を検索し(ステップS24)、空いていると判断された容器保持具83へとバイアル瓶9を搬送する(ステップS25)。この場合、制御装置80の記憶部には、待機位置の座標データが記憶されているので、その座標データに、搬送するバイアル瓶9のサイズと、このバイアル瓶9に収容する錠剤の種類とを関連付けて記憶させる(ステップS26)。これにより、キャッピングユニット4での閉栓が可能となれば、記憶したデータに基づいて第3搬送部材41により該当するバイアル瓶9をキャッピングユニット4へと搬送することが可能となる。
【0069】
このようにして、受渡位置又は待機位置にバイアル瓶9が搬送されれば、第4搬送部材77を駆動し、アーム77aによってバイアル瓶9を保持してキャッピングユニット4へと搬送する(ステップS27)。そして、シューターを介してキャップを供給し(ステップS28)、このキャップを搬送されたバイアル瓶9の上方開口部を覆うように位置させる(ステップS29)。そして、キャップ装着部を駆動してバイアル瓶9を閉栓する(ステップS30)。閉栓が完了すれば(ステップS31)、第4搬送部材77により、アーム77aによって保持したバイアル瓶9を取出口78へと搬出する(ステップS32)。取出口78では、搬出されたバイアル瓶9に関する情報(例えば、収容される錠剤の名称等)をディスプレイ79に表示する(ステップS33)。これにより、オペレータは、一目でどの処方データに対する錠剤が収容されたバイアル瓶9が搬出されたのかを把握することが可能となる。
【0070】
図18は、錠剤フィーダ11とアームユニット44の他の実施形態を示す。錠剤フィーダ11には、前記実施形態の第1ギヤ22aと第2ギヤ(ウォームホィール)22bからなる中間ギヤ22とウォーム23に代えて、従動ギヤ84が設けられている。一方、アームユニット44には、駆動アーム71に支軸85を中心に回動可能な支持アーム86が設けられている。支持アーム86には、駆動モータ87と、該駆動モータに出力軸に固定された伝達ギヤ88と、該伝達ギヤに噛合する駆動ギヤ89が取り付けられている。支持アーム86は、駆動ギヤ89が従動ギヤ84に噛合する方向に、ばね90によって付勢されている。
【0071】
この実施形態では、アームユニット44を錠剤フィーダ11に向かってスライドさせると、駆動ギヤ89が錠剤フィーダ11の従動ギヤ84に噛合する。このとき、従動ギヤ84と駆動ギヤ89の位相が合わずに歯の山と山が当接しても、駆動ギヤ89がばね90で付勢された支持アーム86に支持されているので、駆動ギヤ89が後退して装置が損傷しない。この状態で、駆動モータ87を駆動すれば、駆動ギヤ89と従動ギヤ84とが噛合するので確実に回転を伝達できるようになる。駆動モータ87を矢印で示した方向に回転させると、錠剤フィーダ11のロータ13が回転し、錠剤が排出される。
【0072】
錠剤排出中に、錠剤フィーダ11のロータ13で錠剤の詰まりが発生すると、駆動モータ87は過負荷になり停止する。ここで、駆動モータ87を停止したまま、アームユニット44を矢印r方向に僅かに回動させることで、駆動ギヤ89を逆方向に僅かに回転させつつ、一旦、駆動ギヤ89を従動ギヤ84から離反させる。こうして、従動ギヤ84を逆転させてロータ13を僅かに逆転させることで、ロータ13に発生した詰まりの多くは解消される。そして、アームユニット44を矢印p方向に回動させて錠剤フィーダ11に正対する角度に戻して、再び、駆動ギヤ89を従動ギヤ84に噛合させることで、錠剤フィーダ11に衝撃を加える。この衝撃によって、従動ギヤ84の逆転で解消されなかった詰まりも解消され、再び駆動モータ87を始動して錠剤を排出させられる。それでも、錠剤の詰まりが解消されていなければ、再び駆動モータ87が過負荷になるので、もう一度同じ動作を繰り返す。錠剤充填装置1は、連続して駆動モータ87が過負荷になったとき、初めて、異常を表示して停止する。
【0073】
なお、図18において、アームユニット44を矢印r方向に僅かに回動させる代わりに、アームユニット44を矢印x方向にスライドさせて駆動ギヤ89を従動ギヤ84から離反させ、さらに、アームユニット44を矢印y方向にスライドさせて、再び、駆動ギヤ89を従動ギヤ84に噛合させることで、錠剤フィーダ11に衝撃を加える。この衝撃によって、錠剤の詰まりを解消することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本実施形態に係る錠剤充填装置を示す斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の内部機構の概略を示す正面断面図である。
【図4】(a)は図1の内部機構の概略を示す平面断面図、(b)はその部分断面図である。
【図5】図1の錠剤供給ユニットの一部を示す斜視図である。
【図6】図5の錠剤供給ユニットの背面から見た斜視図である。
【図7】図5の錠剤容器の蓋体を開放させた状態を示す斜視図である。
【図8】図7に示す錠剤容器の底面図である。
【図9】図7に示す錠剤容器の底面側から見た状態での斜視図である。
【図10】第3搬送部材の正面図である。
【図11】図10に示す第3搬送部材の右側面図である。
【図12】図10に示す第3搬送部材の背面図である。
【図13】(a)は図3に示す第3搬送部材の主要部を示す斜視図、(b)は(a)からアームセンサを取り除いた状態での容器挟持部材を示す斜視図である。
【図14】アームユニットが錠剤フィーダに接近する状況を示す側面図である。
【図15】錠剤充填装置の動作を示すフローチャート図である。
【図16】錠剤充填装置の動作を示すフローチャート図である。
【図17】錠剤充填装置の動作を示すフローチャート図である。
【図18】錠剤フィーダとアームユニットの他の実施形態を示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0075】
1…容器供給ユニット
2…ラベリングユニット
3…錠剤供給ユニット
4…キャッピングユニット
5…搬送部材
6…取出ユニット
7…装置本体
8…バケット
9…バイアル瓶
10…支持パネル
10a…錠剤出口
10b…カバー
10c…レバー
11…錠剤フィーダ(錠剤供給部材)
12…錠剤カセット(錠剤容器)
13…ロータ
13a…円錐面
14…カセット本体
15…蓋体
15a…軸部
15b…切欠部
16…ロータ収容部
16a…被係合部
17…錠剤収容部
17a、17b…支持壁
18…第1取替ピース
19…錠剤排出口
20…スリット
21…仕切部材
21a…ブラシ部
22…中間ギア
22a…第1ギア
22b…第2ギア(ウォームホィール)
23…ウォーム
24…ストッパ
25…軸部
26…スプリング
27…係止受部
28…穴
29a…ガイド溝
29b…ピン保持部
30…第2取替ピース
31…逃がし凹部
32…軸受部
33…ロータギア
34…第1搬送部材
34a…ローラ
34b…丸ベルト
35…搬送用ベルトコンベア
36…容器支持部
36a…支持片
37…第2搬送部材
38…保持片
38a…垂直レール
39…開閉用枠体
40…停止部
41…第3搬送部材
42,42b…水平レール
43…垂直レール
44…アームユニット
45…駆動モータ
46…駆動ベルト
47…駆動モータ
48…駆動ベルト
49…直交移動ベース
50…スライドベース
51…回動ベース
52…傾動ベース(アームベース)
53…スライドレール
54…駆動モータ
55…ピニオン
56…ラック
57…垂直軸
58…駆動モータ
59a,59b…ギヤ
60…水平軸
61…駆動モータ
62…ウォーム
63…ウォームホィール
64…駆動モータ
65…ローラ
66…ベルト
67…ボールねじ
68…アーム
69…圧電素子
70…センサアーム
71…駆動アーム
72…カウントセンサ
73…駆動モータ
74…駆動軸
74a…係止ピン
75…突出片
76…押圧片
76a…ばね
77…第4搬送部材
77a…アーム
78…取出口
79…ディスプレイ
80…制御装置
81…支持プレート
82…ガイドアーム
83…容器保持具
84…従動ギヤ
85…支軸
86…支持アーム
87…駆動モータ
88…伝導ギヤ
89…駆動ギヤ
90…ばね
91…検出ロッド
92…ばね
93…センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤を1つずつ排出可能な錠剤フィーダを複数水平方向及び垂直方向に配置した着脱可能な錠剤供給ユニットと、
空のバイアル瓶を搬送し、該バイアル瓶に前記錠剤供給ユニットの錠剤フィーダから排出される錠剤を充填し、該錠剤が充填されたバイアル瓶を搬送するアームユニットとからなり、
前記アームユニットは、
前記錠剤供給ユニットの錠剤フィーダの配置方向に設けられた水平レールと垂直レールに沿って水平方向と垂直方向に移動可能な直交移動ベースと、
該直交移動ベースに、前記水平レールに直角な水平方向にスライド可能で、かつ、水平方向に回動可能に設けられたアームベースと、
該アームベースにバイアル瓶を把持可能に設けられたアームとからなることを特徴とする錠剤充填装置。
【請求項2】
前記直交移動ベースは、水平レールに沿って移動する垂直レールに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の錠剤充填装置。
【請求項3】
前記アームベースは、前記直交移動ベースに設けられたスライドレールに沿ってスライド可能なスライドベースと、該スライドベースに設けられた回動軸の回りに回動可能な回動ベースとからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の錠剤充填装置。
【請求項4】
前記アームベースは、前記アームに保持したバイアル瓶の開口部が前記錠剤フィーダから排出される錠剤の排出方向に向くように傾斜可能に設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の錠剤充填装置。
【請求項5】
前記錠剤フィーダは、錠剤を収容する容器と、錠剤を1つずつ排出するためのロータと、該ロータの軸に固定されたロータギヤと、該ロータギヤに噛合するウォームホィールと、該ウォームホィールに噛合するウォームと、該ウォームの軸端に形成された被連結部とからなり、
前記アームユニットは、前記ウォームの被連結部に連結して動力を伝達する連結部を先端に有する駆動軸と、該駆動軸を駆動する駆動モータとを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の錠剤充填装置。
【請求項6】
前記錠剤フィーダの被連結部は、前記ウォームの軸端から軸方向に形成された穴と、該穴の周囲に軸方向に進む螺旋状の溝とからなり、
前記アームユニットの連結部は、前記被連結部の穴に嵌る軸と、該軸から直角方向に延設され前記被連結部の溝に嵌る突起とからなることを特徴とする請求項5に記載の錠剤充填装置。
【請求項7】
前記錠剤フィーダの容器に被係合部を設け、前記駆動軸の連結部の近傍に前記錠剤フィーダの被係合部に係合する係合部を設けたことを特徴とする請求項5又は6に記載の錠剤充填装置。
【請求項8】
前記錠剤フィーダは、錠剤を収容する容器と、錠剤を1つずつ排出するためのロータと、該ロータに動力を伝達する伝達ギヤとを有し、
前記アームユニットは、前記伝達ギヤに噛合する駆動ギヤと、該駆動ギヤを回転させる駆動モータとを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の錠剤充填装置。
【請求項9】
前記駆動モータが過負荷になれば、前記アームベースを回動させることにより、一旦、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤから離反させてから、再び、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤに噛合させることで、前記錠剤フィーダに衝撃を与えた後に前記駆動モータを再始動することを特徴とする請求項8に記載の錠剤充填装置。
【請求項10】
前記駆動モータが過負荷になれば、前記アームベースをスライドさせることにより、一旦、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤから離反させてから、再び、前記駆動ギヤを前記伝達ギヤに噛合させることで、前記錠剤フィーダに衝撃を与えた後に前記駆動モータを再始動することを特徴とする請求項8に記載の錠剤充填装置。
【請求項11】
前記アームユニットは、前記錠剤フィーダから排出される錠剤を計数する計数手段を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の錠剤充填装置。
【請求項12】
前記センサは、前記アームで把持されるバイアル瓶の開口部の両側上方に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の錠剤充填装置。
【請求項13】
前記アームユニットは、前記アームを振動させる振動付与手段を有することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の錠剤充填装置。
【請求項14】
前記振動付与手段は、圧電素子であることを特徴とする請求項13に記載の錠剤充填装置。
【請求項15】
前記錠剤フィーダの錠剤が排出される排出口にカバーを設けたことを特徴とする請求項1−14に記載の錠剤充填装置。
【請求項16】
前記アームベースに突片を設け、前記アームベースがスライドして前記錠剤フィーダに接近したときに前記突片が前記錠剤フィーダの排出口のカバーを押圧して開放することを特徴とする請求項15に記載の錠剤充填装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−232357(P2006−232357A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−52008(P2005−52008)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(592246705)株式会社湯山製作所 (202)
【Fターム(参考)】