説明

錠剤用のブリスター包装及び方法

軟錠剤用のブリスター包装は、一対のブリスターストリップ(各ブリスターストリップは、プラスチックシート、該プラスチックシート中に形成される複数の凹部及び該凹部を覆うためのはがすことができるバッキング層)を含む。各ブリスターストリップ中に形成される複数の該凹部は、一方のブリスターストリップの該凹部が他方のブリスターストリップの該凹部の間で入れ子状になることができるように、他方のブリスターストリップ中に形成される該凹部に対して互い違いになることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、丸剤、錠剤、カプセル剤又はその他の小物と共に使用するためのブリスター包装(blister package)に関する。より具体的には、本開示は、中味を取出すのに強い力を加えることができない軟錠剤(soft tablet)や崩れやすい錠剤(breakable tablet)等の錠剤と共に使用するためのブリスター包装及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
丸剤、錠剤又はカプセル剤の形態の薬剤やビタミン剤は、一般的にブリスター包装と呼ばれるプラスチックシート中に包装され、収納されて消費者に渡されることが多い。これらのブリスター包装は、個別のポケット又はブリスター内に密閉された各一回分の製品を有することが多く、それによって、個々の1回分の服用量を互いに分離し、また環境汚染から隔離する。ブリスター包装でこれまで使用されている多くの設計は、押出開放機構を伴うものである。これらの設計において、プラスチック、ホイル又はその他の破断可能な材料の薄膜は、1回分の服用量が消費者によって取り出されるまで包装体内にそれを保管するために、個々のブリスターを覆って包装体に固定される。ブリスター包装内に密閉された製品を取り出すには、ブリスターの背面を押して破断可能な層に製品を押し付ける。この力がその破断可能な層を破るのに十分ならば、1回分の服用量がその層を通って押し出され、消費者に利用可能となる。残った分の服用量を安全に収納しながら、一回分の製品を個々に摂取することができるため、これらのブリスター包装はますます多く使用されるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
もちろん、この種の押出式包装(push-through packaging)の設計により、どのような薬剤やビタミン剤も配分することができるわけではない。特にある種の薬剤やビタミン剤は、軟らかく、崩れやすいか、あるいはその他の理由で薬剤やビタミン剤自体に実質的に力を加えて取り出す方法に適していない。不運にも、押出式のブリスター包装が広く普及していることから、消費者は、ブリスターパックが、製品の1回分の服用量に対応するブリスターポケットに対して圧力を加えて開けるものであると思い込んでいる傾向がある。しかし、軟らかく、又は崩れやすい製品を含む包装体にかかる圧力を加えると、消費者が包装体から取り出そうとする間に、その製品が押しつぶされ、崩れ、あるいはその他の損傷を受ける可能性がある。その結果、軟らかい又は崩れやすい薬剤やビタミン剤を分配するためのブリスター包装を設計する際には、消費者が包装体に含まれる製品を誤って壊すことがないように特別な注意を払わなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に開示されている本発明の対象は、押出層(push-through layer)を通して取り出すための力を加えることができない、軟錠剤や崩れやすい錠剤等の錠剤と共に使用するためのブリスター包装及び方法に関する。
【0005】
従って、第一の態様では、本明細書に開示されている本発明の対象は、軟錠剤のための包装体(package)を提供する。該包装体は、第一のブリスターストリップ及び第二のブリスターストリップを含むことができる。該ブリスターストリップの各々は、第一の表面及び反対側の第二の表面を有するプラスチックシート、該プラスチックシートに形成され、該第一の表面から突出している複数の凹部、並びに複数の該凹部を覆うために該第二の表面に固定されるバッキング層を有することができる。該凹部の各々は、軟錠剤を受容するように構成できる。さらに、該包装体は、包装体を形成するための、該第一のブリスターストリップを該第二のブリスターストリップに固定して取り付ける複数の支柱を含むことができ、また、該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの一方から、該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの他方に向かって延びることができる。及びスペーサー部材該スペーサー部材は、離間した構成においてブリスターストリップを保持するために、2以上の複数の凹部間に延びることができる。該第二のブリスターストリップに形成される複数の該凹部は、該第一のブリスターストリップに形成される凹部に対して互い違いにされ(offset)、ここで、該第二のブリスターストリップの該凹部は、該第一のブリスターストリップの該凹部の間で入れ子状になる(nest)。
【0006】
その他の態様では、本明細書に開示されている本発明の対象は、軟錠剤用の包装体を提供する。該包装体は、第一のブリスターストリップ(該第一のブリスターストリップは第一の表面及び反対側の第二の表面を有するプラスチックシートを有する)、該第一の表面から突出している複数の凹部、該第二の表面上にあって複数の該凹部を覆うバッキング層、該第一の表面上で2以上の複数の該凹部間に延びている第一の隆起部(raised feature)、該ブリスターストリップの一端で該第一の表面上にある第二の隆起部、並びに該第一の表面の周りに離間して配置される複数の支柱を含むことができる。
【0007】
さらに、該包装体は、該第一のブリスターストリップに面して配置される第二のブリスターストリップを含むことができる。該第二のブリスターストリップは、第一の表面(該第一の表面は、該第一のブリスターストリップの該第一の表面と向かい合っている)及び反対側の第二の表面を有するプラスチックシートを含むことができる。複数の凹部が、該第一の表面から突出することができ、該凹部は、該第一のブリスターストリップの複数の該凹部と互い違いになるように該第一の表面上に配置される。バッキング層を、該第二の表面上で複数の該凹部を覆って設けることができる。該第二のブリスターストリップはさらに、該第一の表面上で2以上の複数の該凹部間に延びる第一の隆起部を含むことができ、該第一の隆起部は、該第一のブリスターストリップの該第一の隆起部と実質的に合わされることで、第一のスペーサーセクションを形成する。第二の隆起部を、該ブリスターストリップの一端で第一の表面上に設けることができ、該第二の隆起部は、該第一のブリスターストリップの該第二の隆起部と実質的に合わされることで、第二のスペーサーセクションを形成する。最後に、複数の支柱が、該第一の表面の周りに離間して配置され、該第一のブリスターストリップの複数の該支柱に固定することができる。該第一のブリスターストリップ及び該第二のブリスターストリップの両方における該凹部の各々は、軟錠剤を受容するように構成できる。
【0008】
別の他の態様では、本明細書に開示される本発明の対象は、軟錠剤を分配するための方法を提供する。該方法は、軟錠剤用の包装体を提供することを含むことができ、該包装体は第一のブリスターストリップ及び第二のブリスターストリップを含み、該ブリスターストリップの各々は第一の表面及び反対側の第二の表面をもつプラスチックシート、該プラスチックシートに形成され、該第一の表面から突出している複数の凹部、並びに複数の該凹部を覆うために該第二の表面に固定されるバッキング層を有する。該第二のブリスターストリップに形成される複数の該凹部は、該第一のブリスターストリップに形成される該凹部に対して互い違いにされ、また、該凹部間で入れ子状になることができ、該凹部の各々は、軟錠剤を受容するように構成できる。該バッキング層は、複数の該凹部の各々の周りにスコアライン(ミシン目)を含むことができ、該スコアラインはアクセスパネルを規定し、該第二の表面に固定されていない、該アクセスパネルの固定されていない少なくとも一部分は、プルタブを規定することができる。複数の支柱により、該第一のブリスターストリップを該第二のブリスターストリップに固定して取り付けることができ、また、スペーサー部材が、該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの一方から、該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの他方に向かって延びることができ、該スペーサー部材は、離間した構成において該ブリスターストリップを保持するために、2以上の複数の該凹部間に延びる。さらに、該方法は、第一又は第二のブリスターストリップの一方のプルタブを持ち上げ、該プルタブに対応するアクセスパネルを該プラスチックシートから引き離して、凹部内の該軟錠剤の一つを露出させることを含むことができる。最後に、該軟錠剤を、該凹部から取り出すことができる。
【0009】
以下、本明細書に開示される本発明の対象の具体的な実施形態を、例として添付の図面を参照してさらに詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本明細書に記載されている本発明の対象の一実施形態に従って、2つのブリスターストリップが、そのブリスターストリップの個々のブリスターが共に入れ子状になって一緒に固定されている斜視図を示す。
【図2】図2は、図1で図示した2つのブリスターストリップが互いに分離している斜視図を示す。
【図3】図3は、本明細書に記載されている本発明の対象に係る第一のブリスターストリップの平面図を示す。
【図4】図4は、本明細書に記載されている本発明の対象に係る第二のブリスターストリップの平面図を示す。
【図5】図5は、本明細書に記載されている本発明の対象の他の実施形態に係る第二のブリスターストリップの平面図を示す。
【図6A】図6Aは、本明細書に記載されている本発明の対象に従って、2つのブリスターストリップが一緒に固定されている平面図を示す。
【図6B】図6Bは、図6Aで図示した本明細書に記載されている本発明の対象の実施形態に従って、一緒に入れ子状になって対向するブリスターストリップからの、2つの個々のブリスターの断面図を示す。
【図7】図7は、本明細書に記載されている本発明の対象に係るブリスター包装の側面図を示す。
【図8A】図8A〜Cは、本明細書に記載されている本発明の対象に係るブリスター包装中のブリスターから製品を取り出すための工程に関する斜視図を示す。
【図8B】図8A〜Cは、本明細書に記載されている本発明の対象に係るブリスター包装中のブリスターから製品を取り出すための工程に関する斜視図を示す。
【図8C】図8A〜Cは、本明細書に記載されている本発明の対象に係るブリスター包装中のブリスターから製品を取り出すための工程に関する斜視図を示す。
【図9】図9は、本明細書に記載されている本発明の対象に係る保護スリーブ中にブリスター包装を挿入している斜視図を示す。
【図10】図10は、図9で図示した本明細書に記載されている本発明の対象の実施形態に係るスリーブ中に挿入されているブリスター包装の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の可能な実施形態を詳細に述べるが、その1以上の例を図に示す。各例は、本発明を説明するために設けられているが、限定するものではない。実際に、一つの実施形態の一部分として示され又は記載される特徴は、他の実施例で使用することで、さらに別の実施形態を生み出すことができる。本明細書に記載されている本発明の対象は、このような修正及び変形にも及ぶものとする。
【0012】
本明細書に記載されている本発明の対象の一態様では、図1及び2に、錠剤102等の錠剤(錠剤は、限定するものではないが例えば、軟らかい又は崩れやすい、一回分の薬剤又はビタミン剤を含有する錠剤等のあらゆる好適な錠剤であり得る)の収納及び分配のために使用できるように設計される包装体100を一般的に図示する。
【0013】
本明細書で使用される用語「薬剤」は、生物(ヒト又は動物)に投与する際、局所作用及び/又は全身作用によって所望の薬理効果及び/又は生理的効果を引き起こすあらゆる物質(即ち、対象の化合物又は組成物)を意味し、含むものである。従って、その用語は、病気、疾患、感染等を含んで広範に規定される多数の症状を治療するために典型的に用いられる、生物医薬品(例えば、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築体等)の他に、活性体、薬剤及び生物活性剤として慣例的にみられる物質を含む。薬剤としては、限定されるものではないが、抗生物質、抗ウイルス剤、H受容体アンタゴニスト、5HTアゴニスト、5HTアンタゴニスト、COX2阻害剤、抑鬱症、不安症、双極性障害等の精神疾患を治療する際に使用される薬剤、鎮静剤、代謝疾患を治療する際に使用される薬剤、抗がん剤、てんかん及びパーキンソン病等の神経疾患を治療する際に使用される薬剤、心血管疾患を治療する際に使用される薬剤、非ステロイド性抗炎症薬、中枢神経系疾患を治療する際に使用される薬剤、並びに肝炎を治療する際に使用される薬剤が挙げられる。具体的な薬剤の一例として、ラモトリジンが挙げられる。
【0014】
薬剤なる用語には、上記の医薬活性物質の薬学的に許容可能な塩、エステル、溶媒和物及び/又は水和物も含まれる。先に述べたいずれかの薬剤の種々の組み合わせを使用してもよい。
【0015】
本発明では、薬剤は典型的に、経口医薬製剤で使用され、一実施形態では、軟錠剤である。経口医薬製剤は典型的に、少なくとも一つの薬剤及び「賦形剤」又は「担体」等の1以上の追加の成分又は要素の組み合わせをいう。当業者に理解されるように、「賦形剤」及び「担体」なる用語は一般的に、組成物の他の成分と有害な相互作用をせず、毒性の無い、実質的に不活性な物質をいう。通常使用される「賦形剤」の例として、医薬グレードの炭水化物、例えば単糖類、二糖類、ポビドン、シクロデキストリン及び多糖類(例えば、ブドウ糖、スクロース、ラクトース、ラフィノース、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、デキストリン及びマルトデキストリン);デンプン;セルロース(例えば、微結晶セルロース);塩(例えば、リン酸ナトリウム又はリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム);クエン酸;酒石酸;グリシン;ロイシン;高分子量ポリエチレングリコール(PEG);プルロニック;界面活性剤;滑沢剤;ステアリン酸及びその塩又はエステル(例えばステアリン酸マグネシウム);アミノ酸;脂肪酸;並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0016】
一実施形態では、本発明の包装体は、薬剤であるラモトリジンを含む錠剤と共に使用される。ラモトリジン及びその製造は、米国特許第4,602,017号明細書に開示されており、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。ラモトリジンは、化学的には3,5−ジアミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−1,2,4−トリアジンである。これは、組成式がCClであり、分子量が256.09であり、構造式が以下の式で示される:
【化1】

【0017】
ラモトリジンは、てんかんや双極性障害を治療する際に使用される抗けいれん剤であり、部分発作、一次性及び二次性の強直間代発作並びにレノックス・ガストー症候群に関連する発作を治療するために使用される。
【0018】
好ましくは、ラモトリジンの錠剤は軟錠剤である。このような軟錠剤は例えば、治療有効量のラモトリジンを含む、口腔内分散錠又は口腔内崩壊錠(ODT)組成物であり、投与後、その組成物は実質的に患者の口腔(例えば、口)内で崩壊し、即放性ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロファイルと実質的に同一であるラモトリジン放出プロファイルを提供する。このような組成物は、例えば2007年7月2日出願の米国特許仮出願第60/929,536号明細書に記載されており、参照により全体が本明細書に組み込まれる。本明細書で使用される通り、用語「口腔内分散錠」、「口腔内崩壊錠」又は「ODT」は、典型的には咀嚼することなく、投与後患者の口腔内で迅速に崩壊する固形剤型の錠剤をいう。崩壊速度は変化するが、投与後直ちに嚥下することが意図されている、慣用の固形剤型又はチュアブル固形剤型(即ち、錠剤又はカプセル剤)の崩壊速度よりも速い。ODT組成物は、治療有効量のラモトリジンに加えて、テイストマスキング成分や他の成分、例えば崩壊剤、糖アルコール、サッカリド又はそれらの混合物、水溶性結合剤、ワックス、香味料等を含むことができる。
【0019】
図2で見られるように、包装体100は、第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106を含むことができる。図3及び4はそれぞれ、第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106の詳細な図を提供する。これらの図に見られるように、第一のブリスターストリップ104は、第一の表面111及び反対側の第二の表面113を有するプラスチックシート109を含むことができる。複数の凹部115は、第一の表面111から突出して、プラスチックシート109に形成することができる。同様に、第二のブリスターストリップ106は、第一の表面112及び反対側の第二の表面114を有するプラスチックシート110を含むことができ、複数の凹部116は、第一の表面112から突出して、プラスチックシート110に形成される。また、第一のブリスターストリップ104及び/又は第二のブリスターストリップ106のいずれか又は両方は、図において第一のブリスターストリップ104上に示されるロックフラップ118を含むことができ、下記のような他の保護層に対して包装体100の移動を制限するために使用することができる。
【0020】
ブリスターストリップ104及び106の各々はさらに、複数の該凹部115及び116を覆うために、第二の表面113及び114に固定することができるバッキング層120を含むことができる。凹部115及び116の各々は、1以上の錠剤102を中に入れられるように構成できる。図3及び4に図示されるように、凹部115及び116の各々は、同一の錠剤102を収納するために、同じ大きさ及び形状を有することができる。例えばこのような構成は、1日当たり同量の薬剤を提供するのに有益となり得る。別の構成では、図5に図示されるように、プラスチックシート109及び110の一方又は両方は、多種の錠剤を収納するために、様々な異なる凹部115及び116を含むことができる。この別の構成は、例えば、所定の処方予定において多種の薬剤を投与するために使用することができる。例えば、図5に示される構成は、朝に飲むことが予定されている1種の薬剤と、夜に飲むことが予定されている異なる薬剤とを一緒に包装するために使用することができる。
【0021】
ブリスター包装100に含まれる特定の製品又は複数の製品に関らず、包装体100は、第一のブリスターストリップ104を第二のブリスターストリップ106に固定するために複数の支柱130を含むことができる。支柱130は、ブリスターストリップのプラスチックシート109及び110の第一の表面111及び112の一方又は両方の上に組み立てられる特徴部となり得る。この配置において、ブリスターストリップ104及び106は、第一のブリスターストリップ104の第一の表面111が第二のブリスターストリップ106の第一の表面112と向かい合って一緒に固定することができる(即ち、サイドフェイシング構造)。支柱130は、ブリスターストリップ104及び106に取り外し可能なように取り付けることができ、又は固定して取り付けることができる。あるいは、支柱130は、第一のブリスターストリップ104と第二のブリスターストリップ106とを一緒に固定するために使用することができる、別個の接着材料(例えば接着棒)となり得る。第一及び第二のブリスターストリップ104及び106を一緒に固定して取り付ける実施形態は、消費者が凹部115又は116の上部を押さないように、より改変されると考えられており、なぜなら、各ブリスターストリップの凹部115又は116の上部が反対側のブリスターストリップの下に永久に隠れてしまうからである。従って、図1に示されるように、ブリスターストリップ104及び106を、それぞれの第一の表面111及び112が互いに向かい合うように配置する際、消費者が一方のブリスターストリップから反対側のブリスターストリップの凹部115又は116に力を伝えるためにどこを押す必要があるのかは必ずしも明らかではない。
【0022】
包装体100はさらに、消費者がバッキング層120から錠剤102に力を加えて押し出そうとすることをさらに防止するために、第一のブリスターストリップ104又は第二のブリスターストリップ106の一方又は両方から他方のブリスターストリップの方に延びているスペーサー部材132を1以上含むことができる。スペーサー部材132は、離間した構成においてブリスターストリップ104及び106を保持するために2以上の複数の凹部115及び116の間に延びることができる。例えば、図3〜5に図示されるように、複数の凹部115及び116をプラスチックシート109及び110において二列に形成することができ、一列目の凹部と二列目の凹部とはスペーサー部材132によって隔てられる。
【0023】
上記の通り、スペーサー部材132は、離間した構成においてブリスターストリップ104及び106を保持するように機能することができる。支柱130も、ブリスターストリップ104及び106の間のこの間隔を保持するような大きさに調節することができる。その形成される間隔はあまり大きくする必要はないが、一方のブリスターストリップの背面に加えられるいかなる力も、その反対側のブリスターストリップの凹部115又116の一つに伝わらないようにすることを補助するのに十分である必要があるに過ぎない。例えば、スペーサー部材132及び/又は支柱130の高さは、第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106の複数の凹部115又は116のいずれかの深さよりも少なくとも大きくなるように大きさを調節することができる。凹部115及び/又は116が多種の錠剤を収納するように異なる形状、即ち異なる深さを有している場合は、スペーサー部材132及び/又は支柱130の高さは、最も大きい(即ち最も深い)凹部115及び116の深さよりも大きくなるように大きさを調節することができる。
【0024】
この配置では、ブリスターストリップ104又は106のうちの一方の第二の表面113又は114に加えられるいかなる力も、その反対側のブリスターストリップの凹部115又は116の一つに十分に伝わることはない。むしろ、加わる力の少なくとも一部が、スペーサー部材132及び/又は支柱130に伝わることができる。従って、錠剤102が受ける力の量を大幅に軽減することができ、消費者がバッキング層120から錠剤102を押し出そうとすることを防止できる。また、スペーサー部材132は、力が加わってもプラスチックシート109及び110を曲がらないようにする材料から成る、実質的に剛性のストリップからなることができる。このようなスペーサー部材132から得られる剛性が加わることによってさらに、包装体100が、本質的に変形容易でなければならない押出式ブリスター包装として機能することを意図していないことを知ることができる。
【0025】
ブリスターストリップ104及び106の間の間隔を保持するために、包装体100の上に様々な形態のスペーサー部材132を設けることができる。一実施形態では、スペーサー部材132は、第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106のいずれか又は両方に固定された一つのストリップであり得る。別の実施形態では、スペーサー部材132は、第一のブリスターストリップ104の第一の表面111上の第一の隆起部141と、第二のブリスターストリップ106の第一の表面112上の第一の隆起部142とのある組み合わせから形成することができる。この構成では、第一のブリスターストリップ104の第一の隆起部141を第二のブリスターストリップ106の第一の隆起部142と(その位置を)実質的に合わせることができる。
【0026】
さらに、スペーサー部材132は、第一及び第二のブリスターストリップ104及び106の間に十分な間隔を保持するのを保証することの他に、2つのブリスターストリップ104及び106の間に消費者の手が届くのを防止できるように組み込むことができる。この点において、スペーサー部材132は、第一のスペーサーセクション134及び第二のスペーサーセクション136を含むことができ、第一のスペーサーセクション134は主に、上記のブリスターストリップの間の間隔を保持するように機能し、第二のスペーサーセクション136は、消費者の手がブリスターストリップ間に届かないようにする。配置の一つでは、第一のスペーサーセクション134及び第二のスペーサーセクション136は、互いが実質的に直角になるように、第一及び第二のブリスターストリップ104及び106の間に形成又は配置することができる。例えば、第一のスペーサーセクション134は、第一及び第二のブリスターストリップ104及び106の間で縦方向に配置するストリップとして設けることができ、一方、第二のスペーサーセクション136は、包装体100の両辺の間で横方向に配置することができる。また、スペーサー部材132の少なくとも一部分は、包装体の少なくとも一辺に沿って、第一のブリスターストリップ104の第一の表面111と第二のブリスターストリップ106の第一の表面112との間の間隔を実質的に埋めることができる。あるいは、スペーサー部材132は、包装体100の周囲全体に沿って、第一のブリスターストリップ104の第一の表面111と第二のブリスターストリップ106の第一の表面112との間に設けることができる。いずれの配置においても、ブリスターストリップ104及び106の間の間隔を実質的に埋めることにより、消費者の手がブリスターストリップ104及び106の間に届くのを防止し、凹部115又は116の一つを押し付けないようにするか、ブリスターストリップ104及び106をこじ開けられないようにするバリアーが、この設計によって効果的に形成される。
【0027】
また、スペーサー部材132が一般的に、単一のスペーサーとして、又はいずれかのブリスターストリップ上に相補的な隆起部の対として設けられることができるように、第二のスペーサーセクション136(即ちバリアーセクション)も同様に、様々な形態で設けることができる。例えば、スペーサー部材132は、第一のブリスターストリップ104の一端に実質的に平行である、第一のブリスターストリップ104の第一の表面111上の第二の隆起部143、及び第二のブリスターストリップ106の一端に実質的に平行である、第二のブリスターストリップ106の第一の表面112上の第二の隆起部144を含むことができる。第一のブリスターストリップ104の第二の隆起部143は、第二のブリスターストリップ106の第二の隆起部144と実質的に(位置を)合わさることができ、それによって、その二つの部材の組み合わせは、第二のスペーサーセクション136として機能する。
【0028】
有利には、図6A及び6Bに示されるように、第二のブリスターストリップ106中に形成される複数の凹部116は、第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106を一緒に固定する際、第二のブリスターストリップ106の凹部116が第一のブリスターストリップ104の凹部115の間で入れ子状になるように、第一のブリスターストリップ104中に形成される凹部115に対して互い違いにすることができる。もちろん、一方のブリスターストリップの凹部は、他方のブリスターストリップの凹部と噛み合う、又は接触さえするような大きさにする必要は無い。しかし、第一のブリスターストリップ104と第二のブリスターストリップ106とを一緒に固定する際、包装体100の全高が、第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106の高さの組み合わせよりも小さくなるように凹部115及び116を配置する場合は有利となる。特段言及しなければ、図7に示されるように、包装体100の全高は、一つのブリスターストリップの高さと実質的に同一となり得る。この薄型の設計によって、比較的小さい容器で非常に多くの錠剤102を収納して分与するように包装体100を使用できる。さらに、上で検討したように、凹部115と116とが互いに対して交互に配列されるレイアウトは、消費者が錠剤102を取り出すために凹部115又は116のいずれかを押し出そうとすることを効果的に防止することに役立つ。
【0029】
この包装体100の設計は、消費者がバッキング層120の一方から錠剤102のうちの一つを押し出すことを思いとどまらせることができるので、別の方法でバッキング層120を取り除くことによって錠剤102を取り出すべきである。従って、凹部115又は116から錠剤102を取り出し易くするために、各ブリスターストリップ104及び106のバッキング層120において、複数の凹部115及び116の各々の周りにスコアライン122を形成することができる。スコアライン122は、それによって、個々の錠剤102を取り出せるように独立して取り除くことができる複数のアクセスパネル124を規定することができる。錠剤102をさらに取り出し易くするために、各アクセスパネル124は、第二の表面113又は114に固定されない少なくとも一部分を含むことができる。この固定されない部分は、アクセスパネル124を引き開けるために消費者が掴むことができるプルタブ126を規定することができる。図8A〜8Cは、バッキング層120をはがして、錠剤102の一つを露出させるために取られる工程を図示する。最初に、消費者はプルタブ126を掴むことができる。プルタブ126を引くことによって、消費者はプラスチックシート109又は110からアクセスパネル124をはがすことができ、錠剤102を露出させることができる。最後に、消費者は凹部115又は116から錠剤102を取り出すことができ、又は錠剤102が凹部115又は116から単に落ちるように包装体100を反転することができる。
【0030】
上記の包装体100は、錠剤102等の軟らかい又は崩れやすい錠剤を収納及び分配するための効果的な解決法を提供するが、錠剤102を誤って又は不要に取り出すことを防止するための別の防止層を提供することが望ましい場合がある。例えば、図9には、ブリスターストリップ104及び106を受容するためのスリーブ150の一例を含む包装体100が図示されている。スリーブ150は、一端152で開放することができ、ブリスターストリップ104及び106をスリーブ150にスライドさせて出し入れすることができる。また、スリーブ150は、スリーブ150内にブリスターストリップ104及び106を解放可能なように保持するための固定タブ154を含むことができる。図10に示されているように、固定タブ154は、ブリスターストリップ104及び106がスリーブ150から完全に引っ張り出されないようにするために、第一のブリスターストリップ104の対応するフラップ118と噛み合うことができる。一実施形態では、スリーブ150は、MeadWestvaco社により製造され市販されているDosepak(登録商標)単位容量薬剤包装スリーブであり得る。
【0031】
スリーブ150は、錠剤102を不要に取り出せないようにするために、包装体100の他の部材と組み合わせて機能することができる。例えば、上記の通り、スペーサー部材132は、第一及び第二のスペーサーセクション134及び136を含むことができ、第二のスペーサーセクション136は、包装体100の一端に配置されるバリアーセクションとして機能する。この配置では、第二のスペーサーセクション136によって複数の凹部115及び116に手が届くのを防止するように、第二のスペーサーセクション136がスリーブ150の開口端152に対応する包装体100の一端に位置する状態で、包装体100をスリーブ150内に配置することができる。
【0032】
スリーブ150は、中に含まれる製品情報を収納することにも使用できる。例えば、図9に示されているように、インフォメーションフラップ156をスリーブ150に添付することができる。インフォメーションフラップ156は、包装体100を使用するための指示、医薬品情報、警告、広告、又はその他の消費者に有益な情報を含むことができる。この情報をスリーブ150に添付することによって、消費者は、包装体100から錠剤102を取り出す際いつもそれらの情報を利用することができる。あるいは、インフォメーションフラップではなくて、第二の包装体とスリーブのアッセンブリをスリーブ150と合わせることができる。
【0033】
上述した図を参照して、より具体的な構成において、今開示している本発明の対象は同様に、軟錠剤102用の包装体100を提供することができる。包装体100は、第一のブリスターストリップ104(第一のブリスターストリップ104は、第一の表面111及び反対側の第二の表面113をもつプラスチックシート109を有する)、第一の表面111から突出している複数の凹部115、複数の凹部115を覆っている、第二の表面113上のバッキング層120、2以上の複数の凹部115の間に延びている第一の表面111上の第一の隆起部141、ブリスターストリップ104の一端で第一の表面111上にある第二の隆起部143並びに第一の表面111の周りに離間して配置される複数の支柱130を含むことができる。
【0034】
さらに、包装体100は、第一のブリスターストリップ104に面して配置される第二のブリスターストリップ106を含むことができる。第二のブリスターストリップ106は同様に、第一の表面112及び反対側の第二の表面114を有するプラスチックシート110を含むことができ、第一の表面112は、第一のブリスターストリップ104の第一の表面111と向かい合う。複数の凹部116が、第一の表面112から突出することができ、凹部116は、第一のブリスターストリップ104の複数の凹部115と互い違いになるように、第一の表面112上に配置される。バッキング層120を、複数の凹部116を覆うように第二の表面114上に設けることができる。第二のブリスターストリップ106はさらに、第一の表面112上で2以上の複数の凹部116の間に延びている第一の隆起部142を含むことができ、第一の隆起部142は、第一のブリスターストリップ104の第一の隆起部141と実質的に合わさることで、第一のスペーサーセクション134を形成する。第二の隆起部144を、ブリスターストリップ106の一端で第一の表面112上に設けることができ、第二の隆起部144は、第一のブリスターストリップ104の第二の隆起部143と実質的に合わさることで、第二のスペーサーセクション136を形成する。上記の実施形態と同様に、第一のスペーサーセクション134は、離間した構成において、第一及び第二のブリスターストリップ104及び106を保持するように機能することができ、第二のスペーサーセクション136は、ブリスターストリップ間の空間にアクセスするのを防止するバリアーとして役に立つことができる。最後に、複数の支柱130が、第一の表面112の周りに離間して配置され、第一のブリスターストリップ104の複数の支柱130に固定することができる。第一のブリスターストリップ104及び第二のブリスターストリップ106の両方における凹部115及び116の各々は、錠剤102を受容するように構成できる。
【0035】
ここで開示されている本発明の対象の種々の詳細は、ここで開示されている本発明の対象の範囲から逸脱することなく変えてもよいことは理解され得る。また、上記の記載は単なる例示を目的にしたものに過ぎなく、本発明の目的を限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、錠剤用の包装体:
第一のブリスターストリップ及び第二のブリスターストリップ、
[各該ブリスターストリップは以下を有する:
第一の表面及び反対側の第二の表面を有するプラスチックシート;
該プラスチックシートに形成され、該第一の表面から突出している複数の凹部(各該凹部は、錠剤を受容するように構成されている);並びに
複数の該凹部を覆うために該第二の表面に固定されたバッキング層];
該第一のブリスターストリップを該第二のブリスターストリップに固定する複数の支柱;並びに
該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの一方から該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの他方に向かって延びるスペーサー部材(該スペーサー部材は2以上の複数の該凹部の間に延びていて、該第一と第二のブリスターストリップを離間した構成に維持する);
ここで、複数の該支柱は、該第一のブリスターストリップの該第一の表面を該第二のブリスターストリップの該第一の表面に固定し、該第二のブリスターストリップに形成された該凹部は、該第一のブリスターストリップに形成された該凹部に対して互い違いになっており、該第二のブリスターストリップの該凹部は該第一のブリスターストリップの該凹部の間で入れ子状になっている。
【請求項2】
各該ブリスターストリップの該バッキング層が複数の各該凹部の周りにスコアラインを含み、該スコアラインがアクセスパネルを規定する、請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
該アクセスパネルの固定されていない少なくとも一部分が該第二の表面に固定されておらず、固定されていない該部分がプルタブを規定する、請求項2に記載の包装体。
【請求項4】
複数の該凹部が、第一列の凹部及び第二列の凹部を含み、該第一列及び該第二列が該スペーサー部材で隔てられている、請求項1に記載の包装体。
【請求項5】
該スペーサー部材の少なくとも一部分が、該包装体の少なくとも一辺に沿って、該第一のブリスターストリップの該第一の表面と該第二のブリスターストリップの該第一の表面との間の間隔を実質的に満たす、請求項1に記載の包装体。
【請求項6】
該スペーサー部材が、第一のスペーサーセクション及び第二のスペーサーセクションを含み、該第一のスペーサーセクション及び該第二のスペーサーセクションが互いに実質的に直角である、請求項1に記載の包装体。
【請求項7】
該スペーサー部材が、該第一のブリスターストリップの該第一の表面上にある第一の隆起部;及び該第二のブリスターストリップの該第一の表面上にある第一の隆起部を含み;
ここで、該第一のブリスターストリップの該第一の隆起部が、該第二のブリスターストリップの該第一の隆起部と実質的に合わさる、請求項1に記載の包装体。
【請求項8】
該スペーサー部材が、該第一のブリスターストリップの一端と実質的に平行して、該第一のブリスターストリップの該第一の表面上にある第二の隆起部;及び該第二のブリスターストリップの一端と実質的に平行して、該第二のブリスターストリップの該第一の表面上にある第二の隆起部を含み;
ここで、該第一のブリスターストリップの該第二の隆起部が、該第二のブリスターストリップの該第二の隆起部と実質的に合わさる、
請求項7に記載の包装体。
【請求項9】
該スペーサー部材の高さが、該第一のブリスターストリップ及び該第二のブリスターストリップにおける複数の該凹部のいずれかの深さよりも大きい、請求項1に記載の包装体。
【請求項10】
該スペーサー部材が実質的に剛性のストリップを含む、請求項1に記載の包装体。
【請求項11】
該ブリスターストリップを受容するためのスリーブを含み、該スリーブが一端で開いている、請求項1に記載の包装体。
【請求項12】
該スペーサー部材が該包装体の一端に配置されるバリアーセクションを含み、ここで、該バリアーセクションが複数の該凹部へのアクセスを防止するように、該ブリスターストリップの一端に位置する該バリアーセクションが該スリーブの該開口端に対応した状態で、該ブリスターストリップを該スリーブ内に配置することができる、請求項11に記載の包装体。
【請求項13】
第一のブリスターストリップ及び第二のブリスターストリップを含む、軟錠剤用の包装体:
該第一のブリスターストリップは以下を含む:
第一の表面及び反対側の第二の表面を有するプラスチックシート;
該第一の表面から突出している複数の凹部(各該凹部は軟錠剤を受容するように構成されている);
該第二の表面上にあって、複数の該凹部を覆うバッキング層;
該第一の表面上で2以上の複数の該凹部の間に延びている第一の隆起部;
該ブリスターストリップの一端で該第一の表面上にある第二の隆起部;並びに
該第一の表面の周りに離間して配置された複数の支柱;
該第一のブリスターストリップと面して配置された第二のブリスターストリップは以下を含む:
第一の表面及び反対側の第二の表面を有するプラスチックシート(該第一の表面は、該第一のブリスターストリップの該第一の表面と向かい合っている);
該第一の表面から突出している複数の凹部(該凹部は、該第一のブリスターストリップの複数の該凹部と互い違いになるように該第一の表面上に配置され、各該凹部は軟錠剤を受容するように構成されている);
該第二の表面上にあって、複数の該凹部を覆うバッキング層;
該第一の表面上で2以上の複数の該凹部間に延びている第一の隆起部(該第一の隆起部は、該第一のブリスターストリップの該第一の隆起部と実質的に合わさることで、第一のスペーサーセクションを形成する);
該ブリスターストリップの一端で該第一の表面にある第二の隆起部(該第二の隆起部は、該第一のブリスターストリップの該第二の隆起部と実質的に合わさることで、第二のスペーサーセクションを形成する):並びに
該第一のブリスターストリップの複数の該支柱に固定された、該第一の表面の周りに離間して配置された複数の支柱。
【請求項14】
以下を含む、錠剤を配布する方法:
錠剤用の包装体を提供すること[該包装体は以下を含む:
第一のブリスターストリップ及び第二のブリスターストリップ(各該ブリスターストリップは以下を有する;
第一の表面及び反対側の第二の表面をもつプラスチックシート;
該プラスチックシートに形成され、該第一の表面から突出している複数の凹部(該第二のブリスターストリップに形成される複数の該凹部は、該第一のブリスターストリップに形成される該凹部に対して互い違いになり、かつ、該凹部間で入れ子状になり、各該凹部は錠剤を受容するように構成される);並びに
複数の該凹部を覆うために該第二の表面に固定されるバッキング層(該バッキング層は、複数の各該凹部の周りにスコアラインを含み、該スコアラインは、アクセスパネルを規定し、該第二の表面に固定されていない該アクセスパネルの、固定されていない少なくとも一部分はプルタブを規定する));
該第一のブリスターストリップを該第二のブリスターストリップに固定する複数の支柱;並びに
該第一のブリスターストリップ又は該第二のブリスターストリップの一方から、該第一のブリスターストリップ又は第第二のブリスターストリップの他方に向かって延びているスペーサー部材(該スペーサー部材は、離間した構成において該ブリスターストリップを保持するために2以上の複数の該凹部間に延びている)];
第一又は第二のブリスターストリップの一方のプルタブを持ち上げること;
該プルタブに対応するアクセスパネルを該プラスチックシートから引き剥がして凹部内の錠剤を露出させること;並びに
該錠剤を該凹部から取り出すこと。
【請求項15】
該錠剤が以下からなる群より選択される薬剤を含む、請求項1、13又は14に記載の包装体又は方法:
抗生物質、抗ウイルス剤、H受容体アンタゴニスト、5HTアゴニスト、5HTアンタゴニスト、COX2阻害剤、精神疾患を治療する際に使用される薬剤、鎮静剤、代謝疾患を治療する際に使用される薬剤、抗がん剤、神経疾患を治療する際に使用される薬剤、心血管疾患を治療する際に使用される薬剤、非ステロイド性抗炎症薬、中枢神経系疾患を治療する際に使用される薬剤、肝炎を治療する際に使用される薬剤、及びそれらの組み合わせ。
【請求項16】
該錠剤が薬剤ラモトリジンを含む、請求項1、13、14又は15に記載の包装体又は方法。
【請求項17】
薬剤ラモトリジンの該錠剤が口腔内で崩壊する、請求項16に記載の包装体又は方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−526866(P2011−526866A)
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516693(P2011−516693)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2009/048751
【国際公開番号】WO2010/002716
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(509329523)グラクソスミスクライン エルエルシー (38)
【Fターム(参考)】