説明

録画再生装置、映像表示装置、ネットワーク上の機器の起動システム及び起動方法

【課題】双方向通信インターフェースを用いて接続された機器との間で、録画再生装置や映像表示装置の安定な起動が可能な録画再生装置、映像表示装置及びネットワーク上の機器の起動システム及び起動方法を提供する。
【解決手段】実施形態において、映像表示装置は、コマンド供給元とLAN接続され、起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部の起動状態を監視する監視部と、コマンド供給元とLAN接続され、前記起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部に前記起動コマンドが送信されたことを検出し、所定時間経過後に、前記電源部が起動しない場合に、前記電源部に双方向インタフェースによる起動信号を供給する制御部と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、双方向通信インタフェースにより映像表示装置と接続する録画再生装置及びネットワーク上の機器の起動システム及び起動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
双方向通信インターフェース装置として、HDMI(High-definition Digital Media Interface)が広く利用されている。
【0003】
また、HDMIを用いる接続に加え、LAN(Local Area Network)を経由した録画再生装置との映像表示装置の接続により、例えばパーソナルコンピュータ(Personal Computer,PC)からの録画再生装置が保持するコンテンツすなわち映像及びオーディオ(広く、番組と称される)の再生が可能である。
【0004】
HDMIを用いる接続においても、後に制定されたCEC(Consumer Electronics Control)規格に続き、ARC(Audio Return Channel,バージョン1.4)や、イーサネット(登録商標)/Ethernet(登録商標)を経由した制御信号の受け渡しが可能なHEC(HDMI Ethernet Channel,バージョン1.4)等が制定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−284116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
LAN(双方向通信インターフェース)を経由して接続された録画再生装置や映像表示装置のパーソナルコンピュータによる起動及びコンテンツの再生は、現状では、不安定性を含む。すなわち、LANを経由して接続した録画再生装置や映像表示装置をパーソナルコンピュータから起動する場合、起動に失敗することがある。
【0007】
本発明の目的は、双方向通信インターフェースを用いて接続された機器との間で、録画再生装置や映像表示装置の安定な起動が可能な録画再生装置、映像表示装置及びネットワーク上の機器の起動システム及び起動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、映像表示装置は、電源部の状態を監視する監視部と、電源部に双方向インタフェースによる起動信号を供給する制御部と、を具備する。監視部は、コマンド供給元とLAN接続され、起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部の起動状態を監視する。制御部は、コマンド供給元とLAN接続され、前記起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部に前記起動コマンドが送信されたことを検出し、所定時間経過後に、前記電源部が起動しない場合に、前記電源部に双方向インタフェースによる起動信号を供給する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態の一例を示す概略図。
【図2】実施形態の一例を示す概略図。
【図3】実施形態の一例を示す概略図。
【図4】実施形態の一例を示す概略図。
【図5】実施形態の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、実施形態を適用する録画再生装置及び映像表示装置と、ネットワークを介して接続する機器の接続の一例を示す。また、同接続は、家庭内や小規模事業所等が代表する閉じたネットワーク(Local Area Network,以下LANと称する)内において、例えばパーソナルコンピュータ(Personal Computer,以下PCと称する)111と録画再生装置(レコーダ)121及び映像表示装置(テレビジョン受信装置,以下TV装置と称する)131を、ルータ(Router)あるいはサーバ(Server)101により接続する例を示す。なお、以下に説明する各要素/構成は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(処理装置,CPU)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0012】
図1が示すネットワークにおいて、LANケーブルによりルータ(サーバ)101と接続されたPC111は、ルータ101とLANケーブルで接続された録画再生装置121に、所定の制御信号、例えばPC111のOS(Operation System,オペレーションシステム)において規定されているマジックパケット(Magic packet)、すなわちWOL(Wake On LAN)を実現するコマンドを供給できる。なお、図1に示す接続においては、上述の通り、ルータ101は、LANケーブルによりTV装置131と接続されている。また、レコーダ121がHDMI(High-definition Digital Media Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)に準拠したHDMIケーブルにより接続されている。なお、レコーダ121は、TV装置131とHDMIケーブルで接続された外部チューナー装置、例えばSTB(Set Top Box,セットトップボックス)141と接続されている。従って、STB141が選択したチャンネルあるいは外部入力が供給するコンテンツすなわち番組(映像及びオーディオ/音声)を、TV装置131の画面に表示した状態で、予め録画先として指定したレコーダ121に録画予約が可能である。また、PC111からレコーダ121を起動(電源をオン)して、レコーダ121が受信可能なコンテンツを録画することができる。
【0013】
PC111は、一例ではあるが、MPU(主制御装置)112、I/O(入出力部)113、ディスプレイ(表示部)114、キーボード(Key board)115、等を含む。また、少なくとも1つのLANポート[1]及びLANポート[2]を含む。なお、WOL(Wake On LAN)機能を有する機器に対して、OS(Operation System)に固有のマジックパケットを送信し、対象の機器の電源をオンできる。
【0014】
レコーダ121は、一例ではあるが、映像信号及びオーディオ信号すなわち入力信号を受け付ける入力部(チューナ部)122、入力信号を記憶するためのエンコードと記憶されている信号をデコードする信号処理部123、レコーダ121の各部の動作を制御する制御部124、電源部125、記憶されている信号を、例えばモニタ装置及びオーディオ出力(AVアンプ)に出力する出力部128、及びエンコードされた映像信号及びオーディオ信号を記憶する記憶装置129、等を含む。
【0015】
なお、電源部125は、PC111のOS(Operation System)に固有のマジックパケットを受信した場合、WOL(Wake On LAN)により、レコーダ121の電源をオンできる。また、記憶装置129としては、例えばHDD(ハードディスク装置)、光ディスクへの書き込みと(映像及びオーディオが記憶されている)光ディスクからの読み出しが可能な光ディスクドライブ、SD(Secure Digital)カード等に代表される半導体メモリ、等の少なくとも1つを含む。また、少なくとも1つのHDMIポート[2]と少なくとも1つのLANポート[3]及びLANポート[4]を含む。
【0016】
TV装置131は、一例ではあるが、映像信号及びオーディオ信号すなわち入力信号を受け付ける入力部(チューナ部)132、入力信号から映像及びオーディオ(音声)を分離し、音声(オーディオ)についてはアナログ信号化等に利用される信号処理部133、TV装置131の各部の動作を制御する制御部134、電源部135、映像を表示するモニタ装置136、アナログ信号化されたオーディオを再生する再生装置137、等を含む。なお、少なくとも1つのHDMIポート[3]と少なくとも1つのLANポート[5]を含む。また、制御部134は、HDMI−CECにより、レコーダ121の電源状態を把握できる。
【0017】
STB141は、一例ではあるが、映像信号及びオーディオ信号すなわち入力信号を受け付ける入力部(チューナ部)142、入力信号から映像及びオーディオ(音声)を分離し、音声(オーディオ)についてはアナログ信号化等に利用される信号処理部143、装置の各部の動作を制御する制御部144、等を含む。なお、少なくとも1つのHDMIポート[4]と少なくとも1つのLANポート[6]を含む。また、LAN接続された機器(レコーダ)に対して、録画予約、等を設定できる。
【0018】
しかしながら、図1に示した接続においては、PC111からルータ101を経由してレコーダ121にコンテンツの録画すなわちレコーダ121の起動を指示した場合、何らかの理由で、レコーダ121の起動に失敗することがある(レコーダ121が起動しない場合がある)。すなわち、マジックパケットの送信エラーや、レコーダ121側でのマジックパケットの受信エラー、等に起因してWOL機能が機能しないことがある。
【0019】
一方で、TV装置131は、HDMIケーブル[A]により接続されているレコーダ121のMAC(Media Access Control)アドレス(Address)を、HDMI−CECの機能により取得している。
【0020】
従って、TV装置131は、PC111が、レコーダ121を電源オンするためのマジックパケットを送信した場合、(PC111から)TV装置131に対してもLAN接続(ブロードキャスト)で送られてくるマジックパケットを保持することにより、レコーダ121の電源がオンになることを認識できる。
【0021】
このような接続環境において、TV装置131は、レコーダ121の電源がオンされることを、HDMI−CECの機能により、ポーリングにより検出する(TV装置131は、レコーダ121の電源状態をポーリングしている)。
【0022】
従って、TV装置131は、一定期間、レコーダ121の電源状態をポーリングしてもレコーダ121が電源オンしない場合、例えばHDMI−HEC(HDMI Ethernet Channel)により、LAN端子が動作していない、あるいはLAN端子の電源が入っていない、もしくはLANケーブルが切断状態である(抜けている)等、を検出できる。
【0023】
上述したような、PC(外部装置)111から、LAN接続を用いるWOLによる起動が指示されたレコーダ121が起動しないことを検出した場合、TV装置131は、HDMIケーブルにより接続されているレコーダ121の電源を、HDMI−CECの機能を用いて、オンすることができる。
【0024】
すなわち、図2に概要を示すが、レコーダ121に、PC111からマジックパケットが送信され[001]、TV装置131が、LAN接続により、マジックパケットの送信があったことを検出する[002]。
【0025】
以下、TV装置131が、レコーダ121の電源がオンになることを、ポーリング[003]によりチェックし、任意回数(タイムアウトまで)の間、レコーダ121の電源がオンになったことが通知されない場合[004−YES]、TV装置131からレコーダ121へ、HDMIケーブル[A]を通じ、HDMI−CECの機能により、レコーダ121の電源をオンする[005]。
【0026】
以上により、パーソナルコンピュータ(PC)111からマジックパケットを送信してレコーダ121の電源をオンさせようとして、レコーダ121が電源オンしなかった場合でも、レコーダ121の電源をオンすることができる。
【0027】
なお、レコーダ121を起動する(電源をオンする)機器がSTB141である場合も同様に、STB141が取得した番組表に従い、レコーダ121に対して録画予約を設定する場合についても、(STB141が)レコーダ121の起動(電源オン)に失敗した場合、TV装置131からHDMI−CECによりレコーダ121を起動し、レコーダ121に録画予約を登録することができる。
【0028】
より詳細には、図3に示すように、PC111からレコーダ121にマジックパケットの送信[01]があると、TV装置131が、LANケーブル[3]によるLAN接続により、(マジックパケットの送信)[01]があったことを検出する[02]。
【0029】
以下、TV装置131は、レコーダ121の電源がオンになることを、ポーリングにより、チェックする[03]。
【0030】
ここで、ポーリング[03]に対して、レコーダ121の電源がオンになったことが通知されない場合、任意回数(タイムアウトまで)の間、TV装置131からレコーダ121へ、ポーリング[0X]が繰り返される。ポーリング[0X]が所定回数繰り返され、ポーリング[0Y]に達した時点で、レコーダ121からの起動信号が未達である(レコーダ121のWOLが機能しなかった)ことがチェックされる。
【0031】
この場合、TV装置131が、HDMIケーブル[A]を通じ、HDMI−CECの機能により、レコーダ121の電源をオンする[0Z]。
【0032】
以上により、パーソナルコンピュータ(PC)111からマジックパケットを送信してレコーダ121の電源をオンさせようとして、レコーダ121が電源オンしなかった場合でも、レコーダ121の電源をオンすることができる。
【0033】
なお、図4及び図5は、図1に示した録画再生装置(レコーダ)とTV装置に利用可能な構成の一例を示す。
【0034】
レコーダ401は、チューナ402、入力回路403、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)404、記録装置405、出力回路406、ユーザー操作入力部(リモコン信号受信回路)407、電源部408、及びHDMIインタフェース409(図1に示したHDMIポート[2]に相当)を少なくとも含む。
【0035】
チューナ402は、アンテナ端子421に接続されるアンテナまたは光ケーブル等を介して、録画対象の番組を放送するチャンネルを選局する。
【0036】
入力端子403は、ビデオ(viedo)入力端431およびオーディオ(audio)入力端432を経由して入力されるビデオ(動画)信号およびオーディオ(音声)信号を、受けつける。
【0037】
DSP404は、主制御装置(CPU)440、ネットワークコントローラ441、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)442、エンコーダ443、インタフェース444、デコーダ445、ユーザインタフェースグラフィック処理部(GUI処理部)446、ビデオエンコーダ(ビデオ出力処理部)447、デジタル−アナログコンバータ(オーディオデコーダ(DAC))448、EPG(Electric Program Guide)処理部449等の要素を、少なくとも含む。なお、インタフェース444に、上述のHDMI409が接続されるが、HDMI409は、ネットワークコントローラ441に接続されてもよい。
【0038】
主制御装置(CPU)440は、上述した各要素の動作、および電源部408の主電源(内部制御用2次回路を除く)のオン/オフを制御する。
【0039】
ネットワークコントローラ441は、LAN端子491を経由して、外部ネットワークから供給されるストリーム形式の番組を受信する。なお、LAN端子491は、例えば同一建物内に構築される比較的小規模のネットワーク(家庭内LAN(Local Area Network))もしくはホームサーバ(Home Saver,大容量記録装置)および接続網と接続され、例えばホームサーバを介して、外部ネットワークと接続されることもある。また、家庭内LANあるいはネットワークは、DLNA(Digital Living Network Alliance(登録商標))規格に準拠することが好ましい。
【0040】
アナログ−デジタルコンバータ(ADC)442、アナログ入力されたビデオ信号およびオーディオ信号をデジタル信号に変換し、エンコーダ443に入力する。なお、チューナ402がデジタル放送を受信する場合には、チューナ402の出力は、そのままエンコーダ443に入力されることはいうまでもない。
【0041】
エンコーダ443は、入力されたアナログ信号(ビデオ/オーディオ)をデジタル信号に変換(エンコード)する。なお、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC)等に準拠した圧縮を伴う。
【0042】
インタフェース444は、記録装置5との間のデータの受け渡し、あるいはリモコン信号受光回路407からの制御信号の入力に利用される。HDMI409には、HDMI端子481を介して、例えば図5に一例を示すテレビ受信装置(映像再生装置)501あるいは図示しないAVアンプ、もしくはハブが接続される。なお、AVアンプには、図示しないが、例えばDVDレコーダやDVDプレーヤ等が接続される。また、ハブには、例えばHDMI端子を備えたAVアンプや、PC、HDD内臓のDVDレコーダ、DVDプレーヤ等の外部機器が接続可能である。なお、HDMI端子481がハブと接続される場合には、例えばブロードバンドルータを介して、例えばインターネット等のネットワークとの接続や、ネットワーク上に位置するPCや図示しない携帯電話または携帯端末装置、もしくは携帯端末との間の動画ファイル(映像データ)やオーディオファイル(音声データ)の読み込みおよび再生ならびに書き込み(記録)等も可能である。
【0043】
デコーダ645は、MPEG−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC)等に圧縮された番組を、デコードする。
【0044】
ユーザインタフェースグラフィック処理部(GUI処理部)446は、出力回路406を経由して映像出力端461とオーディオ出力端462に接続されるモニタ装置463に表示させるGUI(グラフィックインタフェース)画面表示を出力する。
【0045】
ビデオエンコーダ(ビデオ出力処理部)447は、映像信号とGUI処理部446から出力されるGUI画面表示を必要に応じ合成し、映像出力端461に接続されるモニタ装置463が表示可能に、出力回路406に、出力映像信号を生成する。
【0046】
デジタル−アナログコンバータ(オーディオデコーダ(DAC))448は、出力回路406に、オーディオ出力端462に接続される外部スピーカ等が再生可能に、オーディオ信号を出力する。
【0047】
EPG処理部449は、例えばBSデジタル放送または地上デジタル放送において番組とともに送信されるEPGデータもしくはLAN端子491を経由して外部から取得可能なEPGデータを取得し、例えばGUI処理部446において番組の予約時に番組表を表示させるための日付、時間、チャンネル、番組長データとして保持する。なお、取得したEPGデータは、図示しないメモリ装置あるいはHDD451の所定の領域に保存される。
【0048】
記録装置405は、例えばHDD451またはディスクドライブ装置452を含み、HDD451内のHDあるいはディスクドライブ装置452にセットされるDVD規格の光ディスクDに対して番組を記録し、もしくは既に記録されている番組を再生する。なお、ディスクドライブ装置452に加え、例えば半導体メモリ(メモリカード)等に番組を記録し、あるいは既に記録されている番組を再生するリーダ/ライタ(図示しない)が用意されてもよい。
【0049】
出力回路406は、映像出力端461およびオーディオ出力端462に接続される再生装置、例えばモニタ装置とスピーカ装置に、ビデオエンコーダ447からの映像信号とDAC448からのオーディオ信号を出力する。
【0050】
リモコン信号受光回路407は、リモコン受光部471において受け付けたユーザ操作入力を、インタフェース444を経由して、主制御装置440に入力する。
【0051】
電源部408は、主制御装置440の制御により主電源がオフ可能であり、図示しないタイマ部にセットされた予約時間が到来した時点で主電源をオンし、上述した各要素の動作を、動作可能状態に維持する。
【0052】
図5は、図1に示した映像表示装置に利用可能なテレビ装置の構成の一例を示す。
【0053】
テレビ受信装置511は、映像信号(ビデオデータ)に対応する映像を表示する映像表示器513、例えばスピーカ等に代表される音声再生装置であって、音声出力(オーディオデータ)を再生する音声再生器515、ユーザーからの制御指示(制御入力)信号を受け入れる操作部517、ユーザーからのリモコン装置Rによる操作情報(制御入力)信号を受けつけるリモコン受信部519、および制御ブロック(制御部)560等を含む。なお、映像表示器(ディスプレイ装置)513は、例えば液晶パネル装置であって、付属する照明装置525からの照明光(バックライト)を選択的に透過することにより、映像を表示する。また、照明装置525は、点灯回路527により、周囲の明るさや、連続して点灯されている時間と非点灯時間との差すなわち照明装置525の温度に基づいて規定される所定の駆動電圧で点灯される。
【0054】
制御部560は、CPUまたはMPU(Main Processing Unit)とよばれる主制御装置(主制御用大規模IC(LSI))561を、含む。
【0055】
制御部560(主制御装置561)は、操作部517からの操作入力、またはリモコン装置Rから送出された操作情報を受信部519により受信した(リモコン入力)制御信号、もしくはネットワーク接続部(通信インタフェース)573を介して外部から供給される情報およびデータに対応して、以下に説明する各部(要素)を、制御する。
【0056】
制御部560はまた、主制御装置561が実行する制御プログラムを保持したROM562、主制御装置561の作業エリアを提供するRAM563、各種の設定情報や制御情報あるいはネットワーク接続部573を介して外部から供給される情報および録画予約情報などのデータ等を保持する不揮発性メモリ(NVM)564、およびHDD565を、含む。
【0057】
なお、NVM564は、ネットワーク接続部573を経由して取り込まれ、制御部560を経由してメッセージや解読されたスケジュール情報等も保持する。
【0058】
制御部560には、半導体メモリであるカード状媒体(メモリカード)Mからの情報の読み出しとメモリカードMへの情報の書き込みを可能とするカード_IF571、ネットワーク接続部(通信_IF)573、HDMI574(図1のHDMIポート[1]に相当)、光ディスクDからの情報すなわち動画データやオーディオ(音声)データの読み出しと光ディスクへの情報の書き込みに用いられるディスクドライブ装置575、USB_I/F、およびi.Link_I/F(インタフェース)577等の任意数のI/F(Interface,インタフェース)群が接続され、それぞれのインタフェースに適合する外部装置、あるいはハブ(拡張装置)もしくはネットワーク制御装置として機能する。
【0059】
カード_I/F571は、カードホルダ572に装着されるメモリカードMから、映像および音声ファイルを読み込むことができ、また、メモリカードMに、映像および音声ファイルを書き込むことができる。
【0060】
通信_I/F573は、LAN端子(ポート)581と接続され、イーサネット規格に従い、外部装置、例えば図示しないが携帯端末装置やモバイルPCを介して、あるいはリモコン装置から供給される制御情報や動画データを受け入れる。なお、通信_I/F573は、LAN対応のハブ(Hub)が接続されることで、LAN対応のHDD(NAS(Network Attached Storage)HDD)、PC、HDD内臓のDVDレコーダ等の機器の接続が可能である。
【0061】
HDMI574には、HDMI端子582を介して、例えば図4に一例を示したレコーダ(映像再生装置)401あるいは図示しないAVアンプ、もしくはハブが接続される。なお、AVアンプには、図示しないが、例えばDVDレコーダやDVDプレーヤ等が接続される。また、ハブには、例えばHDMI端子を備えたAVアンプや、PC、HDD内臓のDVDレコーダ、DVDプレーヤ等の外部機器が接続可能である。なお、HDMI端子582がハブと接続される場合には、例えばブロードバンドルータを介して、例えばインターネット等のネットワークとの接続や、ネットワーク上に位置するPCや図示しない携帯電話または携帯端末装置、もしくは携帯端末との間の動画ファイル(映像データ)やオーディオファイル(音声データ)の読み込みおよび再生ならびに書き込み(記録)等も可能である。
【0062】
ディスクドライブ装置575は、例えばDVD規格の光ディスクMから情報すなわち動画データやオーディオ(音声)データを読み出し、もしくは記録する。また、セットされた光ディスクがCD規格である場合には、オーディオ(音声)データを読み出し、再生するとともに、例えば曲名や演奏時間等を、映像表示器513に表示可能に出力する。
【0063】
USB_I/F576は、USBポート584に接続される図示しないハブを介して、USB_I/Fを介してアクセス可能に形成されたHDD、キーボード等が接続可能であり、それぞれのUSB機器との間で情報の受け渡しが可能である。なお、USB_I/F576に対応する携帯電話、デジタルカメラ、メモリカードに対するカードリーダ/ライタも接続可能であることはいうまでもない。
【0064】
i.Link_I/F577は、図示しないが、例えばAV(オーディオ−ビジュアル)−HDDあるいはD(Digital)−VHS(Video Home System)等の外部機器、もしくは、外付けのチューナあるいはSTP(Set Top Box(ケーブルテレビ用受信機))等がシリアル接続可能であり、接続される任意の機器との間で、情報の受け渡しが可能である。
【0065】
なお、詳述しないが、個々のインタフェースに加えて、もしくは任意の1または複数のインタフェースに代えて、例えばDLNA(Digital Living Network Alliance(登録商標))規格等に準拠したネットワークコントローラや、図示しないBluetooth(登録商標)(ブルートゥース(登録商標))が用意され、それらを経由して、データの受け渡しが可能なレコーダ装置やHDD装置、もしくは携帯可能な端末装置が接続されてもよいことはいうまでもない。
【0066】
制御部560は、タイマーコントローラ(時計部)590を含む。時計部590は、時刻や、ユーザーからの入力により設定される予約録画のための予約時刻(日時)と録画対象チャンネル等の情報を管理するとともに、その情報を保持可能である。なお、時計部590は、地上波デジタルチューナ550を介して受信するデジタル放送におけるTOT(Time Offset Table)と呼ばれる「時刻情報」を、常時取得できる。すなわち、電波時計を内蔵している機器と同等の時刻管理が可能である。また、地上波アナログチューナ552により受信するアナログアナログ放送の所定のチャンネルからも、毎日、所定の時間に時報を取得可能であることはいうまでもない。また、時計部590は、携帯端末装置から供給されるスケジューラ機能やメッセンジャ機能のための情報に対する計時部としても機能する。なお、時計部590は、スケジューラ機能およびメッセンジャ機能により規定される所定の時刻において、電源部591による、商用電源に対する電源のオン/オフ(通電)を制御できることはいうまでもない。すなわち、コンセントが抜かれている等の物理的に通電が困難な状況下以外においては、映像表示器513や信号処理部547あるいはHDD等の電力消費の比較的大きな要素を除く、制御部560等への2次電源(DC(直流)31V、あるいは24Vもしくは5V等)は、通常確保されており、予め規定された時刻に映像表示器513や信号処理部547あるいはHDD565等が起動されることは、いうまでもない。
【0067】
以上説明した通り、本提案により、マジックパケットを送信して電源オンさせようとしたところ、何らかの理由で電源オンしなかった場合でも、HDMIケーブルで接続している機器が電源状態を監視し、HDMI−CECを用いて電源オンすることができる。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
101…ルーター(サーバー)、111…PC(パーソナルコンピュータ)、121…レコーダ(録画再生装置)、131…TV装置(映像表示装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コマンド供給元とLAN接続され、起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部の起動状態を監視する監視部と、
コマンド供給元とLAN接続され、前記起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部に前記起動コマンドが送信されたことを検出し、所定時間経過後に、前記電源部が起動しない場合に、前記電源部に双方向インタフェースによる起動信号を供給する制御部と、
を具備する映像表示装置。
【請求項2】
前記コマンド供給元とはLANケーブルにより接続し、前記起動コマンドを受信する機器とはHDMIケーブルにより接続する
請求項1記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記起動コマンドは、コマンド供給元のオペレーションシステムが定義するマジックパケットを含む
請求項1または2記載の映像表示装置。
【請求項4】
コマンド供給元とLAN接続され、起動コマンドを受信して電源がオンになる電源部と、
コマンド供給元とLAN接続され、前記電源部に前記起動コマンドが送信されたことを検出し、所定時間経過後に、前記電源部が起動しない場合に、前記電源部に前記起動コマンドが送信されたことを検出する機器からの双方向インタフェースによる起動信号に従い、前記電源部を起動する制御部と、
を具備する録画再生装置。
【請求項5】
前記コマンド供給元とはLANケーブルにより接続し、前記検出する機器とはHDMIケーブルにより接続する
請求項4記載の録画再生装置。
【請求項6】
前記起動コマンドは、コマンド供給元のオペレーションシステムが定義するマジックパケットを含む
請求項4または5記載の録画再生装置。
【請求項7】
LAN接続され、コマンド供給元からの起動コマンドを受信して電源がオンになる第1の機器と、
LAN接続され、前記コマンド供給元から前記第1の機器への前記起動コマンドの送信を検出し、前記第1の機器の起動を監視するとともに、所定時間内に前記第1の機器の電源がオンしない場合、前記第1の機器とを接続する双方向インタフェースを用いて前記第1の機器を起動する第2の機器と、
を、具備するネットワーク上の機器の起動システム。
【請求項8】
前記第1の機器と前記コマンド供給元及び前記第2の機器と前記コマンド供給元は、それぞれ、LANケーブルにより接続し、前記第1の機器と前記2の機器は、HDMIケーブルにより接続する
請求項7記載のネットワーク上の機器の起動システム。
【請求項9】
前記起動コマンドは、コマンド供給元のオペレーションシステムが定義するマジックパケットを含む
請求項7または8記載のネットワーク上の機器の起動システム。
【請求項10】
コマンド供給元とLAN接続され、起動コマンドを受信して電源がオンになる第1の機器への起動コマンドの送信を、LAN接続により検出し、
所定時間を経過後、第1の機器が起動しない場合、第1の機器への起動コマンドの送信を検出する機器から双方向インタフェースにより第1の機器を起動する
ネットワーク上の機器の起動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−80254(P2012−80254A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222387(P2010−222387)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】