説明

録画装置、録画方法、及びプログラム

【課題】ユーザの手を煩わせることなく、記憶領域を最大限有効に活用する録画装置を提供することを目的とする。
【解決手段】録画装置において、手動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する手動録画記憶領域と、自動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する自動録画記憶領域と、が割り当てられ、録画装置は、自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況を解析する利用状況解析部を備えることを特徴とする録画装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組を録画する録画装置に関し、特に、手動又は自動で番組を録画する録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地上波デジタル放送、BS放送、及びCS放送等の多チャンネル化に伴って、視聴可能な動画データが増加している。さらに、ハードディスク等の記録媒体が大容量化及び低価格化したこと、及び、動画データの圧縮技術が進化したこと等によって、ユーザが保有する録画装置(ハードディスクレコーダー、及びTV内蔵型録画装置等)に多数かつ長時間の動画データが記憶可能となった。
【0003】
このため、近年の録画装置は、ユーザが手動で指定した番組を録画する手動録画機能を備えるだけではなく、ユーザが嗜好に適合した番組を自動的に録画する自動録画機能を備える。
【0004】
録画装置は、例えば、ユーザによって設定されたキーワードに関連する番組、並びにユーザの番組視聴履歴及び録画履歴等に基づいてユーザの嗜好に適合する番組を、自動的に録画する。このような自動録画機能を備える録画装置(以下、自動録画装置)が年々増加している。
【0005】
自動録画装置は、ハードディスク等の記憶装置の記憶領域を、手動録画機能によって録画された録画データを記憶する手動録画記憶領域と、自動録画機能によって録画された録画データを記憶する自動録画記憶領域と、に割り当てる。
【0006】
手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域への記憶領域の割当方法として、手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域へ割り当てる記憶領域が予め設定されている自動録画装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域への記憶領域の割り当てをユーザが手動で設定できる自動録画装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域へ割り当てる記憶領域が予め設定されており、手動録画機能によって番組を新たに録画する場合、手動録画記憶領域の容量が不足し、自動録画記憶領域の容量が余っていれば、自動録画記憶領域の容量を手動録画記憶量の容量に転用する自動録画装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−141754号公報
【特許文献2】特開2005−286857号公報
【特許文献3】特開2005−346826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した特許文献1〜3に開示された自動録画装置には、以下の問題点が存在する。
【0011】
特許文献1に開示された自動録画装置は、予め設定された手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域の割り当てを変更できない。このため、自動録画機能の使用頻度が少ないユーザにとっては、自動録画記憶領域に割り当てられた記憶領域は無駄となってしまう。つまり、自動録画記憶領域に割り当てられた記憶領域の分だけ、手動録画機能によって録画可能な時間が減ってしまう。
【0012】
また、自動録画機能の使用頻度が多いユーザにとっては、自動録画記憶領域の記憶領域を増やすように変更できないので、設定された自動録画記憶領域の容量分しか自動録画機能によって番組を録画できない。
【0013】
特許文献2に記載された自動録画装置はユーザが手動で手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域の割り当てを変更するため、特許文献2に記載された自動録画装置にはユーザの手を煩わせるという課題がある。また、一般に、自動録画機能の使用頻度はユーザによって異なるため、自動録画記憶領域に割り当てる最適な記憶領域の容量を把握することはユーザにとって困難である。これらの問題点は、一部のユーザ層が自動録画機能を敬遠する一因となる。
【0014】
また、同じユーザであっても時間経過によって自動録画機能の使用頻度は変化することが予想され、自動録画機能の使用頻度の変化に応じて、ユーザが自動録画記憶領域に割り当てる記憶領域の容量を変更し、自動録画記憶領域の容量と手動録画記憶領域の容量との差異的を図ることは、ユーザにとって面倒かつ困難であり、現実的でない。
【0015】
特許文献3に記載された自動録画装置は、手動録画記憶領域の容量が増大する傾向にあり、自動録画記憶領域の容量を手動録画記憶領域として転用され続けてしまう固定化状態に陥りやすい。このような固定化状態に陥ってしまうと、特許文献3に記載された自動録画装置は、特許文献1及び2に記載された自動録画装置と比較したメリットがなくなってしまう。
【0016】
本発明は、ユーザの手を煩わせることなく、記憶領域を最大限有効に活用する自動録画装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の代表的な一例を示せば、ユーザによって指定された番組を録画する手動録画機能と、ユーザの指定によらず番組を自動的に録画する自動録画機能と、を備える録画装置において、前記自動録画装置は、前記録画された番組の動画データを記憶する記憶領域を備え、前記記憶領域には、前記手動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する手動録画記憶領域と、前記自動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する自動録画記憶領域と、が割り当てられ、前記自動録画装置は、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況を解析する利用状況解析部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザの手を煩わせることなく、記憶領域を最大限有効に活用する自動録画装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施形態の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の変形例の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の記憶部の記憶領域に記憶される動画データのデータ構造の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の記憶部割当情報保持部が保持する記憶部割当情報の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の記憶部使用情報保持部が保持する動画データ情報の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の記憶部使用情報保持部が保持する記憶使用情報の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の録画処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態のユーザ利用情報収集部によって収集されるユーザ利用情報のデータ構造の説明図である。
【図9】本発明の第1の実施形態のユーザ利用情報蓄積部に蓄積されたユーザ利用情報テーブルの説明図である。
【図10】本発明の第1の実施形態の記憶部割当情報決定部が保持する記憶部割当定義テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態の割当変更処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施形態の変形例の割当変更処理のフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施形態の変形例の割当変更処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施形態の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第3の実施形態のダイジェストデータ作成処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1〜図13を用いて説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【0022】
自動録画装置は、ユーザ入力部100、動画データ入力部101、録画制御部102、データ書込制御部103、記憶部割当情報保持部104、記憶部使用情報保持部105、記憶部106、再生制御部107、データ読出制御部108、動画データ出力部109、及びユーザ利用情報活用部150を備える。ユーザ利用情報活用部150は、ユーザ利用情報収集部151、ユーザ利用情報蓄積部152、及びユーザ利用情報解析部153を備える。
【0023】
ユーザ入力部100は、ユーザからの入力指示(例えば、録画する番組の指定等)を受け付ける。ユーザ入力部100は、例えば、リモコン、自動録画装置本体に備わるスイッチ、キーボード、又はマウス等の入力デバイス等によって実現される。ユーザ入力部100が受け付けた入力指示のうち録画に関する入力は録画制御部102に録画に関する制御信号として伝達され、再生に関する入力は再生制御部107に再生に関する制御信号として伝達される。
【0024】
なお、ユーザ入力部100は、録画に関する入力及び再生に関する入力の他にも、例えば、各種機器の設定に関する入力も受け付けるが、本実施形態では、自動録画装置の録画機能及び再生機能に関するものであるので、説明を省略する。
【0025】
動画データ入力部101は、自動録画装置への動画データの入力を受け付ける。動画データ入力部101が受け付ける動画データは、例えば、チューナユニットを介して受信した放送波による動画データ、他の録画装置に録画された動画データ、及びインターネットを介して配信された動画データ等である。
【0026】
録画制御部102は、ユーザの指定に基づいて番組を録画する手動録画機能、及び、ユーザの指定によらず番組を自動的に録画する自動録画機能の制御を司る。
【0027】
録画制御部102は、ユーザ入力部100から出力される録画に関する制御信号を受け付けた場合、受け付けた録画に関する制御信号を手動録画に関する制御信号としてデータ書込制御部103へ伝達し、手動録画機能によってユーザ入力部100が受け付けた録画に関する入力によって指示された番組を録画するように制御する。
【0028】
また、録画制御部102は、ユーザ入力部100から出力された録画に関する制御信号を受け付けなくても、例えば、ユーザによって入力されたキーワードに関連する番組、並びに、ユーザの視聴履歴及び録画履歴に基づくユーザの嗜好に適合した番組の動画データを動画データ入力部101が受け付け可能である場合、当該番組録画するための自動録画に関する制御信号をデータ書込制御部103へ伝達する。
【0029】
データ書込制御部103は、録画制御部102から手動録画に関する制御信号又は手動録画に関する制御信号(以下、総称して録画に関する制御信号という)を受け付け、当該録画に関する制御信号を受け付けた場合、動画データ入力部101から伝達される動画データを記憶部106に書き込む。
【0030】
なお、記憶部106の記憶領域は、手動録画によって動画データが記憶される手動録画記憶領域と、自動録画によって動画データが記憶される自動録画記憶とに割り当てられている。
【0031】
記憶部割当情報保持部104は、記憶部106の手動録画記憶領域と自動録画記憶領域との割当に関する情報を示す記憶部割当情報を保持する。より具体的には、記憶部割当情報は、記憶部106の記憶領域の全容量のうち、自動録画記憶領域に割り当てた容量と、手動録画記憶領域に割り当てた容量との比率を示す情報である。なお、記憶部割当情報保持部104が保持する記憶部割当情報は、図4で詳細を説明する。
【0032】
また、記憶部使用情報保持部105は、記憶部106の記憶領域の全体容量、使用容量、及び空き容量に関する記憶部使用情報を保持する。なお、記憶部使用情報保持部105が保持する記憶部使用情報は、図6で詳細を説明する。また、記憶部使用情報保持部105は、記憶部106にどのような動画データが記憶されているかを示す動画データ情報も保持する。なお、記憶部使用情報保持部105が保持する動画データ情報は、図5で詳細を説明する。
【0033】
記憶部割当情報保持部104及び記憶部使用情報保持部105は、レジスタ又はメモリによって実装できる。
【0034】
データ書込制御部103は、動画データを記憶部106に書き込む場合、記憶部割当情報保持部104に保持された記憶部割当情報及び記憶部使用情報保持部105に保持された記憶部使用情報を読み出す。そして、データ書込制御部103は、読み出された情報に基づいて、動画データが記憶部106に書き込みできるか否かを判定する。
【0035】
動画データが記憶部106に書き込みできないと判定された場合、データ書込制御部103は、動画データを録画できない旨を示す信号を録画制御部102に出力する。録画制御部102は、当該信号が入力されると、動画データを録画できない旨を図示しない表示部に表示する。
【0036】
一方、動画データが記憶部106に書き込みできると判定された場合、データ書込制御部103は、当該動画データを記憶部106に書き込む。
【0037】
動画データ入力部101から伝達される動画データは、データ書込制御部103から伝達されるデータ書込制御信号に従って記憶部106の記憶領域に書き込まれる。また、データ読出制御部108から伝達されるデータ読出制御信号に従って、データ読出制御信号によって特定される動画データが記憶部106の記憶領域から読み出される。
【0038】
再生制御部107は、ユーザ入力部100から入力される再生に関する制御信号を受け付け、受け付けた再生に関する制御信号をデータ読出制御部108に伝達する。なお、この再生に関する制御信号は、記憶部106の記憶領域に記憶された動画データのうち、再生の対象となる動画データを特定する情報を含む。
【0039】
データ読出制御部108は、再生制御部107から再生に関する制御信号を受け付け、受け付けた再生に関する制御信号によって特定される再生対象となる動画データを、記憶部106の記憶領域に記憶された動画データから読み出し、読み出した動画データを動画データ出力部109に出力する。
【0040】
この場合、データ読出制御部108は、記憶部割当情報保持部104に保持された記憶部割当情報及び記憶部使用情報保持部105に保持された記憶部使用情報を読み出し、データ読出制御部108は、読み出された情報を動画データに重畳させて動画データ出力部109に出力する。
【0041】
動画データ出力部109は、データ読出制御部108によって記憶部106から読み出された動画データを、表示装置又は記憶装置等に出力する。動画データ出力部109の動画データの出力先としては、例えば、テレビ画面又はプロジェクタ等の表示装置、自動録画装置に接続された録画装置、自動録画装置にUSB又はLAN等を介して接続されたHDD等のストレージ、自動録画装置にLANを介して接続されたメディアサーバ等である。
【0042】
次に、ユーザ利用情報活用部150について説明する。上述したように、ユーザ利用情報活用部150は、ユーザ利用情報収集部151、ユーザ利用情報蓄積部152、及びユーザ利用情報解析部153を備える。
【0043】
ユーザ利用情報収集部151は、自動録画機能のユーザによる利用状況を示す情報を収集する。具体的には、ユーザ利用情報収集部151は、データ書込制御部103に接続され、自動録画機能によって動画データを録画する機能の利用状況を示す情報を収集する。また、ユーザ利用情報収集部151は、データ読出制御部108に接続され、自動録画機能によって記憶部106に記憶された録画データのユーザによる利用状況(再生状況)を示す情報を収集する。そして、ユーザ利用情報収集部151は、収集したユーザによる利用情報(以下、ユーザ利用情報という)をユーザ利用情報蓄積部152に蓄積する。ユーザ利用情報は、図8で詳細を説明する。
【0044】
換言すれば、ユーザ利用情報収集部151は、どのような動画データがどのように録画されたのかを示す情報、及び、どのような動画データがどのように再生されたのかを示す情報を収集できる。
【0045】
また、ユーザ利用情報収集部151は、データ書込制御部103又はデータ読出制御部108を介して、記憶部割当情報保持部104に保持された記憶部割当情報及び記憶部使用情報保持部105に保持された記憶部使用情報を収集する。
【0046】
ユーザ利用情報蓄積部152は、ユーザ利用情報収集部151によって収集されたユーザ利用情報を受け付け、受け付けたユーザ利用情報を蓄積する。ユーザ利用情報蓄積部152によって蓄積されたユーザ利用情報は図9で詳細を説明する。
【0047】
ユーザ利用情報解析部153は、ユーザ利用情報蓄積部152に蓄積されたユーザ利用情報を読み出し、記憶部106の自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況(再生状況)を解析するために、読み出したユーザ利用情報を解析する。ユーザ利用情報の解析方法は、図11〜図13で詳細を説明する。
【0048】
また、ユーザ利用情報解析部153は、他のモジュールに接続可能である。ユーザ利用情報解析部153がどの解析方法を用いるかを、ユーザ利用情報解析部153に接続された他のモジュールからの指示されるようにしてもよい。
【0049】
以上をまとめると、ユーザ利用情報解析部153は、ユーザ利用情報蓄積部152に蓄積されたユーザ利用情報を読み出すアクセス機能と、読み出したユーザ利用情報を解析する解析機能とを備える。
【0050】
図2は、本発明の第1の実施形態の変形例の自動録画装置の構成を示すブロック図である。図2に示す自動録画装置の構成のうち、図1に示す自動録画装置の構成と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0051】
本変形例の自動録画装置は、ユーザ利用情報活用部150に記憶部割当自動変更部160が接続されたものである。
【0052】
記憶部割当自動変更部160は、ユーザ利用情報活用部150によるユーザ利用情報の解析結果に基づいて、記憶部割当情報保持部104に保持される記憶割当情報を自動的に変更することによって、記憶部106の手動録画記憶領域に割り当てられた容量及び自動録画記憶領域に割り当てられた容量を変更する。
【0053】
記憶部割当自動変更部160は、記憶部割当情報決定部161及び記憶部割当情報更新部162を備える。記憶部割当情報決定部161は、ユーザ利用情報活用部150に備わるユーザ利用情報解析部153と接続され、記憶部割当情報更新部162は、記憶部割当情報保持部104に接続される。
【0054】
記憶部割当情報決定部161は、ユーザ利用情報解析部153からユーザ利用情報の解析結果を受け取り、受け取ったユーザ利用情報の解析結果に従って、記憶部106の手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域に割り当てられる容量を決定する。記憶部106の手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域に割り当てられる容量を決定する処理については図11〜図13で詳細を説明する。
【0055】
また、記憶部割当情報決定部161は、記憶部106の手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域に割り当てられる容量を決定する場合に参照する記憶部割当定義テーブルを保持する。なお、記憶部割当定義テーブルについては図10で詳細を説明する。
【0056】
記憶部割当情報更新部162は、記憶部割当情報決定部161によって決定された容量に基づいて、記憶部割当情報保持部104によって保持された記憶部割当情報を更新する。図11〜図13では、記憶部割当情報決定部161が決定した容量と現在の手動録画記憶領域及び自動録画記憶領域に割り当てられている容量とが一致しない場合、記憶部割当情報保持部104によって保持された記憶部割当情報を即座に更新する。なお、記憶部割当情報は即座に更新されなくてもよく、例えば所定周期で更新されてもよい。
【0057】
なお、以下の説明では、図2に示す自動録画装置に基づいて説明する。
【0058】
図3は、本発明の第1の実施形態の記憶部106の記憶領域に記憶される動画データのデータ構造の説明図である。
【0059】
動画データは、ヘッダ部200及び動画データ部201を含む。
【0060】
動画データ部201は、再生又は録画される動画データを含む。
【0061】
ヘッダ部200は、動画ID202、録画モードフラグ203、動画データサイズ204、及び動画時間205を含む。
【0062】
動画ID202は、動画データの一意な識別子である。録画モードフラグ203は、動画データが自動録画機能によって録画されたのか、手動録画機能によって録画されたのかを識別するためのフラグである。録画モードフラグ203が「0」である場合、手動録画機能によって録画された動画コンテンツを示し、録画モードフラグ203が「1」である場合、自動録画機能によって録画された動画コンテンツを示す。
【0063】
動画データサイズ204は、動画データのデータ容量を示す情報を含む。動画時間205は、動画データの再生時間を示す情報を含む。
【0064】
なお、図3では、ヘッダ部200が付加された動画データを説明したが、ヘッダ部200を動画データに付加せず、ヘッダ部200に含まれる情報を別の情報として管理してもよい。
【0065】
図4は、本発明の第1の実施形態の記憶部割当情報保持部104が保持する記憶部割当情報の説明図である。
【0066】
記憶部割当情報は、自動録画比率300及び手動録画比率301を含む。
【0067】
自動録画比率300には、記憶部106の記憶領域の容量のうち自動録画記憶領域に割り当てる容量の比率が登録される。手動録画比率301には、記憶部106の記憶領域の容量のうち手動録画記憶領域に割り当てる容量の比率が登録される。
【0068】
なお、自動録画比率300及び手動録画比率301では、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる記憶領域の容量が全容量の比率として登録されるが、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる記憶領域の容量がそのまま登録されてもよい。
【0069】
また、自動録画比率300及び手動録画比率301の少なくとも一方が登録されていればよい。
【0070】
図5は、本発明の第1の実施形態の記憶部使用情報保持部105が保持する動画データ情報の説明図である。
【0071】
動画データ情報は、記憶部106に記憶された動画データのヘッダ部200(図3参照)を収集して生成されるものであり、記憶部106に記憶された動画データのヘッダ部200に含まれる情報と同じ情報を含む。
【0072】
具体的には、動画データ情報は、動画ID400、録画モードフラグ401、動画データサイズ402、及び動画時間403を含む。
【0073】
動画ID400には、動画コンテンツの一意な識別子が登録される。録画モードフラグ401には、動画データが自動録画機能によって録画されたのか、手動録画機能によって録画されたのかを識別するためのフラグが登録される。録画モードフラグ401に「0」が登録されている場合、手動録画機能によって録画された動画コンテンツを示し、録画モードフラグ401に「1」が登録されている場合、自動録画機能によって録画された動画コンテンツを示す。
【0074】
動画データサイズ402には、動画データのデータ容量を示す情報が登録される。動画時間405には、動画データの再生時間を示す情報が登録される。
【0075】
図6は、本発明の第1の実施形態の記憶部使用情報保持部105が保持する記憶使用情報の説明図である。
【0076】
記憶部使用情報は、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域の使用状況等を管理するためのものである。
【0077】
記憶部使用情報は、全体容量500、使用容量501、及び空き容量502を含む。
【0078】
全体容量500には、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられた記憶領域の全容量を示す情報が登録される。使用容量501には、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域のうち、使用されている記憶領域の容量を示す情報が登録される。空き容量502には、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域のうち未使用の記憶領域の容量を示す情報が登録される。
【0079】
図7は、本発明の第1の実施形態の録画処理のフローチャートである。
【0080】
まず、データ書込制御部103が録画制御部102から録画に関する制御信号を受け付ける(700)。データ書込制御部103は、受け付けた録画に関する制御信号が自動録画に関する制御信号であるか、手動録画に関する制御信号であるかを特定する。受け付けた録画に関する制御信号が自動録画に関する制御信号である場合、データ書込制御部103は、図6に示す記憶使用情報を参照し、自動録画記憶領域の空き容量502に登録された容量を示す情報(空き容量)を確認し、受け付けた録画に関する制御信号が手動録画に関する制御信号である場合、データ書込制御部103は、図6に示す記憶使用情報を参照し、手動録画記憶領域の空き容量を確認する(701)。
【0081】
次に、データ書込制御部103は、ステップ701の処理で確認した空き容量が、録画に関する制御信号に含まれる録画対象の動画データの容量よりも大きいか否かを判定する(702)。
【0082】
ステップ701の処理で確認した空き容量が、録画に関する制御信号に含まれる録画対象の動画データの容量よりも大きいとステップ701の処理で判定された場合、データ書込制御部103は、録画対象の動画データを録画するための空き容量が十分であると判定し、録画対象の動画データの録画を開始する(703)。
【0083】
そして、録画対象の動画データの録画が終了すると(704)、データ書込制御部103は、記憶部使用情報保持部105に保持される動画データ情報及び記憶部使用情報を更新し(705)、録画処理を終了する。
【0084】
具体的には、データ書込制御部103は、録画が終了した動画データのヘッダ部200に含まれる情報を動画データ情報の新たなエントリとして追加する。また、データ書込制御部103は、記憶部使用情報の、録画が終了した動画データを記憶した記憶領域の使用容量501及び空き容量502に登録された情報を更新する。
【0085】
一方、ステップ701の処理で確認した空き容量が、録画に関する制御信号に含まれる録画対象の動画データの容量よりも小さいとステップ701の処理で判定された場合、データ書込制御部103は、録画対象の動画データを録画するための空き容量が十分でないと判定し、当該録画をキャンセルする旨を録画制御部102に通知し(706)、録画処理を終了する。
【0086】
なお、ステップ706の処理で、録画に関する制御信号が自動録画に関する制御信号である場合、データ書込制御部103は、自動録画記憶領域に記憶された動画データのうち最古の動画データを消去して、ステップ703の処理に処理を移行してもよい。
【0087】
図8は、本発明の第1の実施形態のユーザ利用情報収集部151によって収集されるユーザ利用情報のデータ構造の説明図である。
【0088】
ユーザ利用情報は、記憶部106に記憶された動画データを再生する場合に、データ読出制御部108が読み出した再生対象の動画データに紐付けられる情報である。
【0089】
ユーザ利用情報は、ヘッダ部200及びデータ部250を含む。ヘッダ部200は、図3に示す動画データのヘッダ部200と同じであり、動画ID202、録画モードフラグ203、動画データサイズ204、及び動画時間205を含む。データ部250は、ユーザ再生時間251及びユーザ再生回数252を含む。
【0090】
ユーザ再生時間251は、動画ID202によって識別される動画データをユーザが再生した時間を示す情報を含む。ユーザ再生回数252は、動画ID202によって識別される動画データをユーザが再生した回数を示す情報を含む。
【0091】
なお、図8では、ヘッダ部200が付加されたデータ部250を説明したが、ヘッダ部200をデータ部250に付加せず、ヘッダ部200に含まれる情報を別の情報として管理してもよい。
【0092】
図9は、本発明の第1の実施形態のユーザ利用情報蓄積部152に蓄積されたユーザ利用情報テーブルの説明図である。
【0093】
ユーザ利用情報テーブルは、図8に示すユーザ利用情報を蓄積したテーブルであり、図8に示すユーザ利用情報に含まれる動画ID、録画モードフラグ、動画データサイズ、動画時間、ユーザ再生時間、及びユーザ再生回数を登録する。
【0094】
図10は、本発明の第1の実施形態の記憶部割当情報決定部161が保持する記憶部割当定義テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0095】
記憶部割当定義テーブルは、再生率1000及び記憶部割当情報1001を含む。
【0096】
再生率1000には、自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生率を示す情報が予め登録される。自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生率は、ユーザ利用情報解析部153によって算出されるが、ユーザ利用情報解析部153が図11〜図13のどの解析方法を用いるかによって異なる値が算出される。
【0097】
記憶部割当情報1001には、記憶部106の記憶領域の全容量のうち自動録画記憶領域に割り当てられるよう容量の比率、及び、記憶部106の記憶領域の全容量のうち手動録画記憶領域に割り当てられるよう容量の比率が登録される。
【0098】
なお、記憶部割当定義テーブルでは、再生率が高くなるほど、自動録画記憶領域に割り当てられる容量が大きくなるように設定されている。
【0099】
記憶部割当情報決定部161は、ユーザ利用情報解析部153によって算出された再生率を取得し、記憶部割当定義テーブルに登録されたエントリのうち、再生率1000が取得した再生率と一致するエントリを選択し、選択したエントリの記憶部割当情報1001に登録された比率によって、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を決定する。なお、ユーザ利用情報解析部153の再生率の算出方法は、図11〜図13で詳細を説明する。
【0100】
図11は、本発明の第1の実施形態の割当変更処理のフローチャートである。
【0101】
まず、ユーザ利用情報解析部153は、ユーザ利用情報蓄積部152のユーザ利用情報テーブルを参照し、自動録画記憶領域に記憶された動画データの数(X)を取得する(1101)。具体的には、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、録画モードフラグが「1」であるエントリの数をXとして取得する。
【0102】
次に、ユーザ利用情報解析部153は、自動録画記憶領域に記憶された動画データのうち、すでに再生された動画データの数(Y)を取得する(1102)。具体的には、ユーザ利用情報解析部153は、ユーザ利用情報テーブルを参照し、録画モードフラグが「1」で、かつユーザ再生回数が「1」以上のエントリの数をYとして取得する。
【0103】
次に、ユーザ利用情報解析部153は、自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生率を算出する(1103)。具体的には、ユーザ利用情報解析部153は、ステップ1102の処理で取得したYをステップ1101の処理で取得したXで除算し、除算した値に100を乗算することによって再生率を算出する。
【0104】
次に、記憶部割当情報決定部161は、ユーザ利用情報解析部153がステップ1103の処理で算出した再生率を取得し、図10に示す記憶部割当定義テーブルを参照し、取得した再生率に対応する記憶部割当情報を取得する(1104)。具体的には、記憶部割当情報決定部161は、図10に示す記憶部割当定義テーブルに登録されたエントリのうち、再生率1000に登録された再生率が取得した再生率と一致するエントリを選択し、選択したエントリの記憶部割当情報1001に登録された割当比率を取得する。
【0105】
なお、図10で説明したように、記憶部割当定義テーブルでは、再生率が大きいほど、自動録画記憶領域へ割り当てられる容量が大きくなるように設定されているので、再生率が大きいほど、ステップ1104の処理で取得される割当比率の自動録画記憶領域へ割当比率は大きなる。
【0106】
そして、記憶部割当情報更新部162は、記憶部割当情報決定部161がステップ1104の処理で取得した割当比率と、記憶部割当情報保持部104で保持される記憶部割当情報に登録された割当比率とが一致するか否かを判定する(1105)。
【0107】
記憶部割当情報決定部161がステップ1104の処理で取得した割当比率と、記憶部割当情報保持部104で保持される記憶部割当情報に登録された割当比率とが一致すると、ステップ1105の処理で判定された場合、割当比率を変更する必要がないので、割当変更処理を終了する。
【0108】
記憶部割当情報決定部161がステップ1104の処理で取得した割当比率と、記憶部割当情報保持部104で保持される記憶部割当情報に登録された割当比率とが一致しないと、ステップ1105の処理で判定された場合、記憶部割当情報更新部162は、記憶部割当情報保持部104で保持される記憶部割当情報に登録された割当比率を、記憶部割当情報決定部161がステップ1104の処理で取得した割当比率に更新し、割当変更処理を終了する。
【0109】
なお、記憶部割当情報保持部104で保持される記憶部割当情報が更新されると、更新された割当比率に基づいて、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量が変更される。
【0110】
以上によって、自動録画装置は、自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生の有無を示す情報に基づいて、自動録画記憶領域に記憶された動画データのうち再生された動画データの数が多いほど、自動録画記憶領域に割り当てられる容量が大きくなるように、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更できる。
【0111】
図12は、本発明の第1の実施形態の変形例の割当変更処理のフローチャートである。
【0112】
なお、図12に示す割当変更処理のうち、図11に示す割当変更処理と同じ処理は、図11と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0113】
ステップ1101の処理で自動録画記憶領域に記憶された動画データの数を取得した後、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生回数の合計(Y)を取得する(1201)。
【0114】
具体的には、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、録画モードフラグが「1」のユーザ再生回数の合計を算出する。
【0115】
なお、以降の処理は、図11に示すステップ1103〜1106の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0116】
これによって、自動録画装置は、自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生回数が多いほど、自動録画記憶領域に割り当てられる容量が大きくなるように、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更できる。
【0117】
図13は、本発明の第1の実施形態の変形例の割当変更処理のフローチャートである。
【0118】
なお、図13に示す割当変更処理のうち、図11に示す割当変更処理と同じ処理は、図11と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0119】
まず、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、自動録画記憶領域に記憶された動画データの総動画時間(X)を算出する(1301)。具体的には、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、録画モードフラグが「1」であるすべてのエントリの動画時間の合計を算出する。
【0120】
次に、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザ再生時間の合計(Y)を取得する。具体的には、ユーザ利用情報解析部153は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、録画モードフラグが「1」であるすべてのエントリのユーザ再生時間の合計を算出する。
【0121】
なお、以降の処理は、図11に示すステップ1103〜1106の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0122】
以上によって、自動録画装置は、自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生時間が長いほど、自動録画記憶領域に割り当てられる容量が大きくなるように、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更できる。
【0123】
さらに、詳細には、自動録画記憶領域に記憶された動画データの総動画時間と自動録画記憶領域に記憶された動画データの総再生時間との比率が大きいほど、自動録画記憶領域に割り当てられる容量が大きくなるように、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更できる。
【0124】
本実施形態では、自動録画装置は、自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況(再生有無、再生回数、又は再生時間)を解析し、解析した利用状況に基づいて、自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更する。このため、自動録画記憶領域を頻繁に利用する場合には自動録画記憶領域に割り当てる容量を増加させ、自動録画記憶領域を利用しない場合には自動録画記憶領域に割り当てる容量を減少させて、手動録画記憶領域に割り当てる容量を増加させることができる。
【0125】
このため、本実施形態では、ユーザの手を煩わせることなく、記憶領域を最大限有効に活用する自動録画装置を提供できる。
【0126】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図14を用いて説明する。
【0127】
本実施形態は、複数の自動録画装置がそれぞれ通信可能に接続され、各自動録画装置に備わるユーザ利用情報蓄積部152に蓄積されたユーザ利用情報テーブルを複数の自動録画装置が交換して、ユーザ利用情報テーブルを統合する。
【0128】
図14は、本発明の第2の実施形態の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【0129】
図14に示す自動録画装置の構成のうち図2に示す自動録画装置と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略する。また、図14に示す自動録画装置は、ユーザ利用情報活用部150しか図示していないが、ユーザ入力部100、動画データ入力部101、録画制御部102、データ書込制御部103、記憶部割当情報保持部104、記憶部使用情報保持部105、記憶部106、再生制御部107、データ読出制御部108、動画データ出力部109、及び記憶部割当自動変更部160を備えるものとする。
【0130】
ユーザ利用情報活用部150は、ユーザ利用情報収集部151、ユーザ利用情報蓄積部152、ユーザ利用情報解析部153、及びユーザ利用情報交換部154を備える。
【0131】
ユーザ利用情報交換部154は、他の自動録画装置に備わるユーザ利用情報交換部154と、通信部130を介して接続されており、他の自動録画装置に備わるユーザ利用情報蓄積部152に蓄積されたユーザ利用情報テーブルを交換する。
【0132】
図14では、第1自動録画装置と第2自動録画装置とは、バス型接続されているが、これに限られず、一対一で接続されてもよい。
【0133】
また、ユーザ利用情報蓄積部152には、自身のユーザ利用情報テーブルとユーザ利用情報交換部154が取得した他の自動録画装置のユーザ利用情報テーブルとを統合したユーザ利用情報テーブルが保持される。
【0134】
以上によって、相互に接続された複数の自動録画装置において、当該複数の自動録画装置のユーザ利用情報テーブルを統合でき、統合したユーザ利用情報テーブルを参照し、割当変更処理が実行される。このため、複数の自動録画装置に備わる自動録画記憶領域に記憶された動画データの複数の自動録画装置の利用状況(再生有無、再生回数、又は再生時間)を解析し、解析した利用状況に基づいて、複数の自動録画装置の自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更する。この場合、複数の自動録画装置の複数の自動録画装置の自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量の比率は同じになる。
【0135】
したがって、例えば、ハードディスク付きレコーダである自動録画装置と、録画機能付きテレビである自動録画装置とが接続されている場合、両方の自動録画装置の動画データの利用状況に基づいて、両方の自動録画装置及び手動録画記憶領域の自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量を決定するので、ユーザの利用状況に最適な容量を自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てることができる。
【0136】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について図15及び図16を用いて説明する。
【0137】
本実施形態は、ユーザ利用情報解析部153が解析したユーザ利用情報を自動録画記憶領域及び手動録画記憶領域に割り当てられる容量の決定以外の目的に使用する実施形態であり、ユーザ利用情報に基づいてダイジェストを作成する実施形態である。
【0138】
近年、自動録画機能を備える自動録画装置の増加、並びに、記憶媒体の大容量化及び低価格化に伴って、自動録画装置には大量の動画データが録画可能となった。しかし、ユーザは、録画した大量の動画データを視聴するための時間を確保できないという課題が生じている。
【0139】
そこで、録画した動画データから重要度の高いシーンを抽出して、ダイジェストデータを作成する再生装置が知られている(例えば、特開2006−190019号公報)。
【0140】
しかし、上述した再生装置では、録画した動画データの利用状況に基づいてダイジェストが生成されないため、ユーザがすでに視聴したシーンもダイジェストデータに含まれてしまい、ユーザが効率よくダイジェストを視聴することはできなかった。
【0141】
このため、本実施形態では、ユーザが効率よくダイジェストを視聴できる自動録画装置を提供することを目的とする。
【0142】
図15は、本発明の第3の実施形態の自動録画装置の構成を示すブロック図である。
【0143】
図15に示す自動録画装置の構成のうち図2に示す自動録画装置と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0144】
自動録画装置では、ユーザ利用情報活用部150にダイジェストエクスポート部170が接続されている。
【0145】
ダイジェストエクスポート部170は、ユーザ利用情報に基づいてダイジェストデータを作成し、作成したダイジェストデータを外部記憶媒体173にエクスポートする。
【0146】
ダイジェストエクスポート部170は、ダイジェスト作成部171、データエクスポート部172、及び外部記憶媒体173を備える。
【0147】
ダイジェスト作成部171は、記憶部106に記憶された動画データにデータ読出制御部108を介してアクセスし、再生時間が当該動画データの再生時間よりも短いダイジェストデータを作成する。
【0148】
また、ダイジェスト作成部171は、ユーザ利用情報解析部153に接続され、ユーザ利用情報蓄積部152に保持されるユーザ利用情報テーブルを取得する。
【0149】
データエクスポート部172は、ダイジェスト作成部171によって作成されたダイジェストデータを外部記憶媒体173に書き込む。外部記憶媒体173は、例えば、可搬型の記憶媒体であり、SDメモリカード、及びiDVRカセット等である。
【0150】
次に、ダイジェスト作成部171のダイジェストデータ作成処理について図16を用いて説明する。
【0151】
図16は、本発明の第3の実施形態のダイジェストデータ作成処理のフローチャートである。
【0152】
ユーザ入力部100は、ユーザからのダイジェスト作成指示を受け付けた場合、ダイジェスト作成指示をダイジェスト作成部171に伝達する。なお、ダイジェスト作成指示は、ダイジェストデータを作成する動画データの動画IDを含む。
【0153】
ダイジェスト作成部171は、ダイジェスト作成指示を受け付ける(1601)。次に、ダイジェスト作成部171は、ダイジェスト作成指示に含まれる動画IDによって識別される動画データを記憶部106の記憶領域に記憶された動画データから取得する(1602)。
【0154】
そして、ダイジェスト作成部171は、図9に示すユーザ利用情報テーブルを参照し、ダイジェスト作成指示に含まれる動画IDと一致するエントリのユーザ再生時間を取得する(1603)。
【0155】
次に、ダイジェスト作成部171は、ステップ1602の処理で取得した動画データのうち、取得したユーザ再生時間以降の動画データに基づいて、ダイジェストデータを作成する(1604)。つまり、ダイジェスト作成部171は、ステップ1602の処理で取得した動画データからすでにユーザが再生したデータを削除して、未だ再生されていない動画データからダイジェストデータを作成する。
【0156】
次に、ダイジェスト作成部171は、ステップ1604の処理で作成されたダイジェストデータをデータエクスポート部172に出力し(1605)、ダイジェスト作成処理を終了する。
【0157】
これによって、ユーザがすでに再生したデータを削除した動画データからダイジェストが作成されるので、ユーザは効率よくダイジェストを視聴できる。
【0158】
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0159】
100 ユーザ入力部
101 動画データ入力部
102 録画制御部
103 データ書込制御部
104 記憶部割当情報保持部
105 記憶部使用情報保持部
106 記憶部
107 再生制御部
108 データ読出制御部
109 動画データ出力部
150 ユーザ利用情報活用部
151 ユーザ利用情報収集部
152 ユーザ利用情報蓄積部
153 ユーザ利用情報解析部
154 ユーザ利用情報交換部
160 記憶部割当自動変更部
161 記憶部割当情報決定部
162 記憶部割当情報更新部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって指定された番組を録画する手動録画機能と、ユーザの指定によらず番組を自動的に録画する自動録画機能と、を備える録画装置において、
前記録画装置は、前記録画された番組の動画データを記憶する記憶領域を備え、
前記記憶領域には、前記手動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する手動録画記憶領域と、前記自動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する自動録画記憶領域と、が割り当てられ、
前記録画装置は、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況を解析する利用状況解析部を備えることを特徴とする録画装置。
【請求項2】
前記録画装置は、前記記憶領域の割り当てを変更する割当変更部を備え、
前記割当変更部は、前記利用状況解析部によって解析された前記利用状況に基づいて、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの利用が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
【請求項3】
前記利用状況解析部は、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生されたか否かを示す再生有無情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更部は、前記再生有無情報に基づいて、前記再生された動画データの数が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項2に記載の録画装置。
【請求項4】
前記利用状況解析部は、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生された回数を示す再生回数情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更部は、前記再生回数情報に基づいて、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生回数が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項2に記載の録画装置。
【請求項5】
前記利用状況解析部は、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生された時間を示す再生時間情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更部は、前記再生時間情報に基づいて、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生時間が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項2に記載の録画装置。
【請求項6】
前記利用状況解析部は、
前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生された時間を示す再生時間を算出し、
前記算出した再生時間と前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの録画時間と比率を示す再生率情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更部は、前記再生率情報に基づいて、前記比率が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項2に記載の録画装置。
【請求項7】
前記録画装置は、
前記自動録画記憶領域に記憶された動画データに基づいて、当該動画データの再生時間よりも再生時間が短いダイジェストデータを作成するダイジェスト作成部と、
前記ダイジェスト作成部によって作成されたダイジェストデータを外部記憶媒体にエクスポートするダイジェストエクスポート部と、を備え、
前記ダイジェスト作成部は、前記利用状況解析部によって解析された前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの利用状況に基づいて、前記ダイジェストデータを作成することを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
【請求項8】
前記利用状況解析部は、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データがどこまで再生されたかを示す再生位置情報を、前記利用状況として解析し、
前記ダイジェスト作成部は、前記再生位置情報に基づいて、前記ダイジェストを作成する動画データの未だ再生されていない部分から前記ダイジェストを作成することを特徴とする請求項7に記載の録画装置。
【請求項9】
ユーザによって指定された番組を録画する手動録画機能と、ユーザの指定によらず番組を自動的に録画する自動録画機能と、を備える録画装置における録画方法において、
前記録画装置は、前記録画された番組の動画データを記憶する記憶領域を備え、
前記方法は、
前記記憶領域を、前記手動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する手動録画記憶領域と、前記自動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する自動録画記憶領域と、に割り当てるステップと、
前記自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況を解析する利用状況解析ステップと、を含むことを特徴とする録画方法。
【請求項10】
前記方法は、前記記憶領域の割り当てを変更する割当変更ステップを含み、
前記割当変更ステップでは、前記利用状況解析部によって解析された前記利用状況に基づいて、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの利用が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項9に記載の録画方法。
【請求項11】
前記利用状況解析ステップでは、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生されたか否かを示す再生有無情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更ステップでは、前記再生有無情報に基づいて、前記再生された動画データの数が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項10に記載の録画方法。
【請求項12】
前記利用状況解析ステップでは、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生された回数を示す再生回数情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更ステップでは、前記再生回数情報に基づいて、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生回数が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項10に記載の録画方法。
【請求項13】
前記利用状況解析ステップでは、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生された時間を示す再生時間情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更ステップでは、前記再生時間情報に基づいて、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの再生時間が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項10に記載の録画方法。
【請求項14】
前記利用状況解析ステップでは、
前記自動録画記憶領域に記憶された動画データが再生された時間を示す再生時間を算出し、
前記算出した再生時間と前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの録画時間と比率を示す再生率情報を、前記利用状況として解析し、
前記割当変更ステップでは、前記再生率情報に基づいて、前記比率が多いほど、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量が多くなるように、前記自動録画記憶領域に割り当てられる容量を変更することを特徴とする請求項10に記載の録画方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記自動録画記憶領域に記憶された動画データに基づいて、当該動画データの再生時間よりも再生時間が短いダイジェストデータを作成するダイジェスト作成ステップと、
前記ダイジェスト作成部によって作成されたダイジェストデータを外部記憶媒体にエクスポートするダイジェストエクスポートステップと、を含み、
前記ダイジェスト作成ステップでは、前記利用状況解析ステップによって解析された前記自動録画記憶領域に記憶された動画データの利用状況に基づいて、前記ダイジェストデータを作成することを特徴とする請求項9に記載の録画方法。
【請求項16】
前記利用状況解析ステップでは、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データがどこまで再生されたかを示す再生位置情報を、前記利用状況として解析し、
前記ダイジェスト作成ステップでは、前記再生位置情報に基づいて、前記ダイジェストを作成する動画データの未だ再生されていない部分から前記ダイジェストを作成することを特徴とする請求項15に記載の録画方法。
【請求項17】
ユーザによって指定された番組を録画する手動録画機能と、ユーザの指定によらず番組を自動的に録画する自動録画機能と、を備える録画装置によって実行されるプログラムであって、
前記録画装置は、前記録画された番組の動画データを記憶する記憶領域を備え、
前記記憶領域には、前記手動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する手動録画記憶領域と、前記自動録画機能によって録画された番組の動画データを記憶する自動録画記憶領域と、が割り当てられ、
前記プログラムは、前記自動録画記憶領域に記憶された動画データのユーザによる利用状況を前記録画装置に解析させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−85002(P2012−85002A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227800(P2010−227800)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】