説明

録画装置

【課題】2以上の放送の録画を同時に実行する録画装置の操作性を向上させる。
【解決手段】
DVDレコーダは、受信部、符号化部、記録/読取部、信号処理部、出力部、制御部を備える。受信部は、2以上の放送を同時に受信する。記録/読取部は、各々の放送を同時に録画する。制御部は、録画管理キーが押されると、録画管理処理を実行する。この処理では、現在のモードで録画している映像に重ねて、録画管理画面61を表示する。カーソルキーで、選択した録画タスクについて、録画停止の指示を受け付ける。バックグラウンドで録画している録画タスクについては、現在のモード(放送、アクセスできる記録媒体)を維持したまま、録画の「停止」または「アクティブ」の指示を受け付ける。「アクティブ」が指示されると、アクティブなモードを、裏録画の情報63に記載のモード(放送、アクセスできる記録媒体)に切り換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送を録画する録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の受信部(チューナ)を備え、複数のテレビ放送を同時に録画する録画装置が実用化されている。例えば、デジタル放送、アナログ放送両方を録画する構成を備える装置がある。さらに、このような複数の受信部を備える録画装置で、録画するための記録媒体として、DVD、ブルーレイのような光ディスクと、ハードディスクいずれかを選択して録画する録画装置が実用化されている。
【0003】
このような録画装置は、種々の操作を受け付けるにあたり、操作対象を限定するため、複数の受信部、複数の記録媒体から、それぞれアクティブな対象の選択を受け付けるものがある。以下では、特定の対象をモード、その選択をモード選択と称し、現在選択されているモードをアクティブなモードと称することにする。このようなモード選択を受け付ける録画装置が録画を実行する録画タスクは、現在ユーザが操作可能なアクティブなモードになっているものと、そうでないもの2種類ある。これらを、以下では表録画、裏録画と称することにする。
【0004】
表録画は、現在アクティブなモードで録画することをいう。具体的には、複数のチューナのうち選択された操作が可能な(録画中であれば、現在表示器に映像信号を出力している側のモード)であって、記録媒体のモードが現在操作可能なモードである。他方、裏録画は、アクティブなモードではなく、バックグラウンドで録画することをいう。
【0005】
例えば、1つの録画タスクを開始した後、新たな録画を開始すれば、後で、録画しているタスクは、アクティブになるから表録画になり、初めに録画したタスクはバックグラウンドで実行するので裏録画になる。また、1つの録画のタスクを開始した後、録画予約により録画を開始するときは、はじめに録画したものがアクティブのまま、後で録画するものがバックグラウンドで開始されることになるから、裏録画になる。
【0006】
このような複数の受信部、複数の記録媒体を有する録画装置でモード切換をすると、2以上の受信部、2以上の記録媒体で、4通り以上のモード切換が必要になる。所定のチューナ、所定の記録媒体への記録モードにするには、2回のモード切換が必要であった。
【0007】
例えば、ハードディスクと、DVDでは、記録方式が異なり、メニューが異なる。現在ハードディスクを操作しているHDモードのときに、DVDに録画したり、DVDを編集したり、何らかのDVDの操作をするには、DVDモードに切り換える必要がある。その場合には、メニューが切り換わるのに時間がかかるおそれがある。また、2つの受信部のうち、現在アクティブになっていない受信部の受信状態について調整するには、受信部のモードを切り換える必要があった。
【0008】
さらに、複数の受信部を有する録画装置であっても、コストダウン等のため、映像信号を記録するための信号処理を行うエンコーダを1つしか搭載していないものがある。この装置は、一方の録画タスクについては、エンコーダでエンコードして録画するが、他方のデジタル放送の録画については、受信したトランスポートストリーム(TS)のパケットをそのまま記録している。放送局が送信するTSには、MPEGシステム(MPEG2−TS)が採用されており、エンコードしなくても、MPEG2形式で、そのまま記録することができる。ただし、画質を調整する場合など、デジタル放送をMPEG2−TS以外の録画モードで記録するときは、エンコードが必要になるから、2つの放送を同時に録画することができない。
【0009】
また、特許文献1〜3には、裏録画の操作に関する構成が開示されている。
【特許文献1】特開2002−325208公報
【特許文献2】特開2004−159085公報
【特許文献3】特開2004−343411公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の録画装置では、すでに録画を開始している場合でも、このようなモード切換をユーザに要求するものであった。現在、録画しているのであれば、その録画タスクについては、受信部も、記録媒体も特定されている。それにもかかわらず、裏録画については、その録画中のタスクを停止したり、操作したりする場合には、ユーザが裏録画している受信部、記録媒体を確認して、モード切換することが要求された。
【0011】
このように、裏録画の操作を受け付ける構成を備えたものがなかったのは、現在、アクティブのモード以外のタスクに対して操作を受け付けると、画面に表示されていない状態で、ユーザの意図しない動作をする虞があったからである。そして、リモコンのボタン数の制限から、仮に、1つの録画停止キーで裏録画を停止するとすれば、あながち、すべての録画のタスクが停止する虞があり、そのような設計はなされていなかった。
【0012】
さらに、上述したエンコーダを1つしか搭載していない録画装置では、表録画の可否は、すでにバックグラウンドで実行している裏録画の状態に左右される。場合によっては、ユーザが裏録画を停止する必要があった。裏録画を停止するために、ユーザがそのモードを把握して、これを停止した後、再度、元に戻さなければならない。その間に、録画のチャンスを逃す虞があった。そもそも、ユーザが現在のモードを選択したのは、そのモードで録画しようという関心があるからである。そのようなユーザに対し、元のモードを把握してそのモードに戻すように要求するのは、ユーザの意図に反し、ユーザをいらいらさせる虞があった。
【0013】
そこで、本発明は、複数の録画タスクを行う構成を備えた録画装置について操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、以下の構成を備えることができる。
【0015】
(1) 放送を受信する複数の受信部と、
前記受信部が受信した各放送の録画を行う録画部と、
前記複数の受信部のうち選択された1つの受信部をアクティブなモードの受信部としてその操作を受け付けると共に、前記録画部に対する操作を受け付ける操作部と、
前記録画部の録画状態のOSD(On Screen Display)を出力するOSD手段と、を備える録画装置において、
前記OSD手段は、前記アクティブなモードでない受信部で受信している放送を録画している裏録画のタスクも含め、現在、録画を実行している録画タスクの一覧を表示し、
前記操作手段は、前記アクティブなモードの受信部を当該アクティブなモードに保ったまま、前記一覧から前記裏録画のタスクの選択を受け付けると共に、前記一覧から当該選択がされた裏録画のタスクの停止を受け付け、
当該停止を受け付けると、前記録画部は、前記裏録画のタスクを停止する。
【0016】
この構成では、現在アクティブな状態でない(バックグラウンドで録画している)裏録画のタスクの一覧を表示する。そして、前記アクティブな状態の受信部をアクティブな状態に保ったまま、一覧から選択した裏録画のタスクの停止を受け付ける。したがって、裏録画のタスクで受信している受信部のモードをユーザが把握して、アクティブな状態にする必要もなく、そもそもモードを切り換える必要もなく、直ちに裏録画の状態のままで停止できる。このように、録画タスクに着目して、直接その操作を受け付けるので、録画タスクのモードをユーザが把握してそのモードに合わせ込む必要はない。
【0017】
また、この構成によれば、従来技術で前述したエンコーダが1つである場合のように、これから録画する録画タスクが、裏録画のタスクから影響を受ける場合でも、モード切換を伴うことなく、この裏録画のタスクを終了させることが出来る。したがって、アクティブな状態の受信部を、裏録画で受信している受信部に切り換えたり、元に戻したりすることなく、現在アクティブな状態の受信部から受信する放送について、直ちに録画する操作を受け付けることが出来る。
【0018】
このように、従来のモードごとの操作でなく、録画タスクに着目して、そのタスクごとに操作を受け付けるので、ユーザが操作を意図する対象と合致し、操作性が向上する。
【0019】
なお、「アクティブなモードの受信部」の定義について補足する。録画中において、チャンネルの切換が禁止される録画装置であっても、その録画を停止すれば、他の受信部でなくアクティブな受信部に対して操作を受け付けるのであるから、「アクティブ」に該当するものとする。
【0020】
(2) 前記録画部は、前記複数の受信部が受信した放送を、複数の記録媒体に記録する構成を備え、
前記操作手段は、前記複数の記録媒体のうち選択された1の記録媒体をアクティブなモードの記録媒体として、その操作を受け付け、
前記操作手段は、前記アクティブな状態の記録媒体を当該アクティブな状態に保ったまま、前記一覧から選択がされた前記裏録画のタスクの停止を受け付ける。
【0021】
この構成では、アクティブな状態の記録媒体について操作を受け付ける。このような記録媒体までユーザが切り換えるとなると、そのモードの把握および切換がわずらわしい虞があるが、この構成では、録画タスクに着目して、そのタスクごとに操作を受け付けるので、ユーザが操作を意図する対象と合致し、操作性が向上する。
【0022】
(3) 前記操作手段が前記一覧から前記裏録画の録画タスクの選択を受け付けた場合には、
前記操作手段は、前記アクティブな受信部を、前記裏録画の録画タスクで記録していた受信部に切り換え、当該アクティブになった受信部について操作を受け付ける。
【0023】
裏録画で設定されたモードについて、ユーザが注目するのであれば、そのモードに切り換えて操作する方が種々の操作が可能になり、操作しやすい。そこで、この構成では、操作手段は、裏録画で設定されたモードへの切換を受け付ける。
【0024】
(4) 前記OSD手段は、前記録画タスクの一覧には、各受信部のうち、その映像を録画していない受信部についても、停止している録画タスクとして表示し、
前記操作手段は、前記一覧のうち、停止している録画タスクが選択されると、チャンネルを含む録画設定を受け付けると共に、録画の開始を受け付け、
前記録画部は、前記操作手段が、録画の開始を受け付けると、当該録画設定に基づいて録画を開始する。
【0025】
この構成では、録画タスクを、受信部が受信している映像ソースが録画されているかどうか(すなわち、録画タスクの動作中、休止中)にかかわらず、録画タスクの一覧に表示し、休止中のものについては、その一覧で録画設定を受け付けると共に、録画の指示を受け付ける。これにより、モード切換を伴わずに、録画の開始を受け付けることができ、録画時のモード選択のわずらわしさを軽減できる。
【0026】
(5) 前記複数の記録媒体は、ハードディスクおよび光ディスクであるとしてもよい。
【0027】
(6) アクティブなモードの受信部で受信している放送を録画する表録画が実行されていない場合であって、新たな録画が前記裏録画の影響によりできない場合には、以下の動作を行う。
(A)前記操作手段が表録画の指示を受け付けると、前記OSD手段は、前記録画タスクの一覧と共に、当該表録画が前記裏録画の影響によりできない旨を表示し、併せて、前記一覧から当該裏録画の録画タスクの選択がされている状態を表示し、
(B)前記操作手段は、録画タスクの選択がされなくても、直ちに、前記裏録画のタスクの停止を受け付ける。
【0028】
この構成では、モードの切換を伴うことなく裏録画を停止させることができ、現在のモードのまま録画することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、2以上の録画タスクを実行する録画装置について、モード切換を伴わずに、裏録画を停止することができ、操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は、この発明の実施形態であるDVDレコーダ1の主要部の構成を示すブロック図である。この実施形態のDVDレコーダ1は、DVD等の記録媒体への映像信号の記録、および記録媒体に記録されている映像ファイルの再生を行う。
【0031】
DVDレコーダ1は、受信部2、符号化部3、記録/読取部4、信号処理部5、出力部6、操作部8、制御部9を備える。
【0032】
受信部2は、各々1つの放送を受信する受信部を複数備える。アンテナ100を介して、放送信号を受信して、映像信号、音声信号、文字情報を抽出する。デジタル放送受信部は、デジタル放送選局部、地上デジタルモジュール、デコーダを備える。また、アナログ放送受信部は、アナログ放送選局部、映像受信部、色信号再生部を備える。また、受信部2内部を制御する受信制御部を備える。
【0033】
デジタル放送選局部は、チューナパック、地上デジタルモジュール、OFDM復調回路、誤り訂正回路を備え、所定の物理チャンネルの周波数帯域を増幅し、TS(Transport Stream)を出力する。チューナパックは、IFフィルタ、IFアンプ等を備えている。受信制御部は、初期設定処理95により、チャンネルテーブルを内部のフラッシュメモリ(不図示)に記憶している。
【0034】
IFフィルタ(intermediatefrequency)は受信制御部から指示された所定の物理チャンネルの信号を通す。IFアンプは、この信号を増幅する。これにより、デジタル放送選局部は、受信制御部により指定されたチャンネルの放送信号を抽出する。また、OFDM復調回路は、入力された放送信号をデジタルデータであるTS(トランスポートストリーム)へ、OFDM復調(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)し、誤り訂正回路に出力する。誤り訂正回路はTSの誤り情報を訂正して、地上デジタルモジュールに出力する。
【0035】
地上デジタルモジュールは、マルチプレクサ、バッファメモリを備えている。TSには複数の仮想チャンネルの番組が多重化されて送信されている。デマルチプレクサは、これらの仮想チャンネルのうちの1チャンネルのパケットを抽出して、抽出したパケットに格納されているデータをバッファメモリに記憶させる。これらのパケットは、MPEG形式のデジタル映像信号で構成されている。デコーダは、モジュール内部のバッファメモリから映像信号のパケットを取り出して、映像信号をデコードする。
【0036】
アナログ放送選局部は、中間周波数を抽出するフィルタと、この中間周波数帯域を増幅する中間周波数増幅部を備え、所定の物理チャンネルの帯域の放送信号を増幅する。映像受信部は、映像帯域の周波数を増幅し、映像信号を抽出する。色信号再生部は、カラー映像信号から色信号を取り出し、RGBの3原色信号を生成する。同期検出回路は、カラー映像信号から水平同期信号、垂直同期信号を取り出す。
【0037】
符号化部3は、受信部2で入力した映像信号および音声信号をエンコードする。また、A/D変換器を備え、入力した映像信号がアナログ形式であれば、エンコードする前に予めA/D変換を行う。符号化部3は、このエンコードしたデータを記録/読取部4に出力する。
【0038】
記録/読取部4は、光ディスクドライブ41、ハードディスク42(HD42と略す)と、ハードディスクドライブ43(HDD43と略す)を備える。ドライブ41は、記録媒体の1種であるDVD10にレーザ光を照射し、その反射光を検出するピックアップヘッド(不図示)や、DVD10に照射しているレーザ光の照射位置を制御するフォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御等を行うサーボ制御部(不図示)等を有している。これらの構成により、ドライブ41は、DVD10の読出・記録をする。HD42は、記録媒体の1種である。HDD43は、データをHD42に記録し、記録したデータを読み出す。このような構成により、記録/読取部4は、符号化部3でエンコードされた映像信号、音声信号をDVD10またはHD42に記録する。
【0039】
以下では、映像信号、音声信号の記録媒体への記録を録画という。
【0040】
信号処理部5は、8/16復調部、MPEGデコーダ、OSD合成部51を備えている。8/16復調部は、記録/読取部4が読み取ったRF信号について8/16復調等を行い、誤り訂正を行って映像データと音声データを抽出する。MPEGデコーダは、映像データと音声データを伸張する。
【0041】
OSD合成部51は、制御部9が発行するコマンドに基づいて文字、キャラクタ等のOSD(On-Screen Display)を合成する。OSD合成部51は、内部に種々の画像データを記憶している。例えば、種々の文字列を表示するための文字、図形、録画管理処理93、初期設定処理95で表示するユーザインターフェース等の枠画像を記憶している。これらの枠画像と、文字、図形を合成してOSDを出力する。MPEGデコーダから映像信号が出力されている場合には、OSD合成部51は、この映像信号とOSDを合成し、出力部6に出力する。場合によっては、OSD合成部51は、映像信号の出力を禁止して、OSDのみを出力してもよい。
【0042】
出力部6は、D/A変換器等を備え、信号処理部5で処理された映像信号、音声信号をD/A変換し、表示器11、スピーカ12に出力する。
【0043】
操作部8は、装置本体に対する操作を指示する入力を受け付ける。操作部8は、操作キーや、リモコン受信部を有している。操作キーは、装置本体に設けられている。リモコン受信部は、リモコン80から送信されてきた装置本体に対する制御コードを受信する。操作部8は、ユーザにより操作された操作キーに応じた入力を受け付け、これらのキーに応じたコードを制御部9に伝達する。また、リモコン受信部で受信した制御コードを制御部9に伝達する。リモコン80は、操作子として、例えば、録画管理キー87、カーソルキー82、数字キー83、録画予約キー84、決定キー85、解除キー86、録画キー87を備える。レコーダ1は、数字キー83によりチャンネル、数字入力を受け付け、カーソルキー82により各種設定の選択を受け付ける。決定キー85が押されると、制御部9は、選択された設定に応じた処理を行う。また、レコーダ1は、録画予約キー、録画キー87により、録画予約、録画の指示を受け付ける。レコーダ1は、録画管理キー87により、すでに録画を実行している録画タスクの管理の指示を受け付ける。
【0044】
制御部9は、マイコンまたはこれを含むシステムICで構成する。制御部9は、ROM(フラッシュメモリでも良い。)、CPU、RAMを備える。制御部9は、操作部8で受け付けた入力に基づいて、2〜8の各部の動作を制御する。また、制御部9のROMは、録画予約処理91、録画処理92、録画管理処理93、初期設定処理95を実行するためのサブルーチンを記憶している。また、フラッシュメモリ99が制御部9の外部に接続されており、これには、DVDレコーダ1の状態や、各種初期設定の情報が記録されている。
【0045】
録画予約処理91では、制御部9は、録画予約の項目の選択を録画前に予め受け付ける。制御部9は、録画予約キー84を受け付けた場合に、処理91を実行する。処理91では、ユーザから録画予定時間T[H]、録画予定時刻、曜日または日付、放送のチャンネル番号録画する記録媒体の指定を受け付ける。また、画質を指定するための録画モードの選択を受け付けてもよい。
【0046】
録画処理92では、制御部9は、録画の開始、停止等の制御を行う。処理92は、例えば、操作部8がリモコン80から録画キーの操作を受けた場合に実行される。録画処理92では、また、録画予約処理91で設定した録画予約のデータに基づいて、放送の録画を開始する。この実施形態の録画装置は、デジタル、アナログ形式の放送をそれぞれ受信する2つの受信部から、同時に録画処理を行う。DVD10、HD42はランダムアクセス可能であるから、複数の放送の録画を同時に行うようにしてもよい。ただし、DVD10に録画する場合には、記録フォーマットや記録速度の制約上、1つの放送しか録画できない場合もありうる。
【0047】
録画処理92で録画処理を行っている間の録画のタスクを、以下では、表録画、裏録画と称することにする。表録画は、現在アクティブなモードで録画することをいう。現在アクティブなモードとは、受信部2内の複数の受信部のうち、録画等の操作が可能なモード(録画中であれば、現在表示器に映像信号を出力している側のモード)であって、かつ、記録媒体のモードが現在その記録媒体に対して操作可能なモードである。他方、裏録画は、アクティブでないがバックグラウンドで録画することをいう。
【0048】
録画管理処理93では、OSD合成部51が録画管理画面を出力して、各録画タスクの一覧を表示し、操作部8がその操作を受け付ける。
【0049】
初期設定処理95は、DVDレコーダ1の各種設定を受け付ける処理である。この処理には、録画予約設定が含まれる。
【0050】
DVDレコーダ1には、表示器101とスピーカ102が接続されている。表示器101は、出力部6から出力された映像信号に基づいて映像を表示する。例えば、液晶モニタ、プラズマモニタ、ELモニタ、ブラウン管、プロジェクタなどで構成する。スピーカ102は、出力部6から出力された音声信号を増幅して音声を放出する。
【0051】
次に、図2〜図5を用いて、録画管理処理93について説明する。図2、図3は、例1を示し、図4、図5は、例1の応用例1,2を示している。なお、図2(B)、図3〜図5では、録画管理画面61の背後に映している映像を省略して画面の大きさを小さく表示している。図2(B)、図3〜図5も、図2(A)と同様に、受信部2のうちアクティブな状態の受信部の映像を表示する。
【0052】
図2(A)は、2つの録画タスクを実行中に、録画管理キー87が押された場合に表示する画面60を示している。表示器101には、現在アクティブな状態の受信部が受信している放送(デジタル放送、アナログ放送のいずれか)の映像を表示する。また、その映像に重ねて、録画管理画面61を表示する。
【0053】
管理画面61は、表録画の情報62、裏録画の情報63を含む。情報62、63の欄には、それぞれ、放送のデジタル方式、アナログ方式の種別、記録先(HD42、DVD10)、放送形式の名称(地上デジタル、地上アナログ、衛星放送等)、チャンネル番号(101ch、8ch等)、残りの録画時間(1:00:00)を表示する。例えば、表録画の情報62によれば、レコーダ1は、現在、デジタル放送の地上D(デジタル)の101chを受信して、放送の映像をHD42に記録している。
【0054】
表録画の情報62は、現在アクティブなモードの録画状態を示す。裏録画の情報63は、バックグラウンドで録画している裏録画の録画状態を示す。ここで、アクティブなモードとは、前述したとおり現在操作可能なモードである。この例では、アクティブなモードは、デジタル放送を受信するモードであって、記録媒体がHD42であるモードである。ただし、録画中は、受信部が録画に関する映像を受信しているから、録画を停止しない限り、制御部9は、そのチャンネルの変更等の操作を受け付けない。一方、HD42について、各種の操作を受け付け、内部のファイルの再生を受け付ける。
【0055】
図2では(図3〜図5も同様である。)、表録画の情報62を明るく、裏録画の情報63をハッチングして示している。これにより、情報62、63を区別してユーザに示す。必ずしもハッチング等の区別をする必要はないが、一覧のうち、いずれがアクティブなモードであるかを知らせるためには、網掛け等のなんらかの方法で区別するのが望ましい。
【0056】
録画タスクの選択は、カーソルキー82により受け付ける。カーソルキー82が押されると、ハイライト64が上下に移動する。ここで、録画停止キー86が押されると、選択された録画タスクの録画が停止する。
【0057】
図2(B)は、裏録画の情報63が選択され、録画停止キー86が押された状態を示している。録画停止キー86が押されると、記録/読取部4は、裏録画のタスクを終了する。このとき、現在アクティブな放送のモードは、図2(A)と変わらず、地上デジタルである。したがって、このデジタル放送を受信し、表示器101に出力し続ける。また、記録媒体のモードはHD42のままである。したがって、録画管理画面61を消去した後、図示しないファイルメニューを表示させると、HDDの内部のファイルを参照し、そのファイルの選択、再生を受け付ける。制御部9は、記録媒体がDVDのモードに切り換わった場合には、DVDの参照を受け付ける。
【0058】
図3(A)は、情報62が示すように、現在、表録画がされておらず、デジタル放送受信部がアクティブで操作可能な状態にあり、表示器101には、101chの放送を受信していることを示している。また、図3(A)のハイライト64は、カーソルキー82で、裏録画の情報63が選択された状態を示している。
【0059】
図3(B)は、図3(A)の状態から、録画停止キーが押された場合の画面を示す。これにより、録画停止キー86が押されると、記録/読取部4は、裏録画のタスクを終了する。
【0060】
このとき、現在アクティブな放送のモードは、図2(A)と変わらず、地上デジタルである。したがって、解除キー88が押されると、録画管理画面61を消去し、アクティブなデジタル放送、HD42についての操作を受け付ける。例えばチャンネル切換やHD42内のファイルの再生を受け付ける。また、表録画のモードの録画を録画キー81により受け付ける。
【0061】
図4は、図2、図3の実施例の応用例1を示している。この例は、図2(A)の状態から、裏録画が選択され、カーソルキー82の右キーが押された状態を示している。OSD合成部51は、操作選択欄67を表示し、カーソルキー82により操作の選択を受け付ける。カーソルキー82が押されると、ハイライト68が移動し、「アクティブ」の選択を受け付ける。決定キー85が押されると、制御部9は、その操作に対応する処理を行う。「情報」が選択されると、選択された録画(図4の例では、裏録画に相当する。)の情報の詳細を表示する。「アクティブ」が選択されると、裏録画の情報63に示す各種の状態をアクティブにする。即ち、図2(B)の裏録画の情報63に示すとおり、受信部をアナログ放送受信部、チャンネルを8CHに切り換え、記録媒体がDVD10である状態をアクティブにする。
【0062】
図5は、図4の実施例の応用例を示している。この例は、現在のアクティブな状態を図4の情報622に示す状態に保ちながら、裏録画の状態の操作を受け付ける例を示している。なお、情報622は、表録画の情報62の1例に相当する。
【0063】
図5(A)は、表録画が実行中の状態にあるが、裏録画については、録画されていない状態を示している。この状態で、裏録画の情報632の各項目の選択を、カーソルキー82により受け付ける。カーソルキー82の左右キーにより、ハイライト640が左右に動き、上下キーで設定を選択する。この設定では、例えば、(アナログ/デジタル)、(HDD/DVD)、(地上デジタル/地上アナログ/衛星放送)、(CH)、録画時間の選択を受け付ける。これらが設定された状態で、録画キー81が押されると、現在、アクティブなモードは、アクティブのまま、ここで設定された裏録画の情報63で録画を開始する。
【0064】
図5(B)は、このような設定項目の右端(この例では、録画時間に相当する。)から、さらにカーソルキー82の右キーが押されると、図4で説明した画面67を表示する。情報が選択され、決定キー85が押されると、番組の情報を示す。「アクティブ」が選択された場合、図5(C)のように、図5(B)で選択された裏録画の情報63をアクティブにすると共に、録画管理画面61を録画管理画面615のようにする。
【0065】
画面615は、図2の録画管理画面61に相当する。「アクティブ」が選択された場合、表録画の情報622に表示されているアクティブなモードは、アクティブでなくなり、裏録画の情報633で設定されたモードがアクティブになる。
【0066】
なお、図2〜図5においては、録画フォーマット、例えば、MPEG2−TS,H264,MP4などの設定を表録画の情報62、裏録画の情報63それぞれに追加しても良い。そして、図5(A)の項目の設定では、その設定を受け付けても良い。
【0067】
次に図6のフロー図を用いて、装置1の録画管理処理93の例について説明する。このフローは、図5の例に対応する。
ST1:録画停止キー86が押されるまで(ST1のNO)待機し、録画管理キー87が押されると、ST2に移動する。
ST2:OSD合成部51は、録画管理画面61を出力する。
ST3:操作部8は、ユーザから、録画タスク(表録画、裏録画)の選択を受け付ける。
【0068】
ST4〜ST10:制御部9は、定期的にこれらのステップを繰り返し、キー入力を判断する。キー入力がされない限り(ST4、ST6、ST8、ST10のそれぞれのNO)、これらのループを繰り返す。
ST4:制御部9は、録画停止キー86が押されたか判断する。録画停止キー86が押されると(ST4のYES)、ST5に移動する。
ST5:記録/読取部4は、選択された録画タスク録画を停止する。
【0069】
ST6:制御部9は、裏録画のモード設定をアクティブにする指示があるかどうか判断する。具体的には、図4の操作選択欄67内の「アクティブ」が選択され、決定キー85が押されたかどうか判断する。この判断が肯定なら、ST7へ移動する。なお、欄67の「アクティブ」の指示は、裏録画の情報63が選択されている状態になっている場合にのみ有効とする。
【0070】
ST7:アクティブなモードを、裏録画の情報(図5の633)に表示されているモードへ切り換える。図5を例にとれば、アナログ放送を表示器101に表示すると共に、記録媒体としてDVD10の操作を受け付けるモードへ切り換える。
【0071】
ST8:選択されている録画タスク(ハイライト64が重なっている側)が停止中であり、かつ、カーソルキー82の左キーが押されたかどうか判断する。この判断が肯定ならば(ST8のYES)、ST9に移動する。
【0072】
ST9:情報62または情報63のうち選択されている側について、各録画設定の変更を受け付ける。このとき、各項目の列幅に合わせて、ハイライトを小さく表示する(図5のハイライト640参照)。また、これらの右端の設定の項目で、右キーが押されると、操作選択欄67を表示する。また、録画停止(ST4、ST5)、アクティブ(ST6、ST7)の指示を受け付ける。
【0073】
ST10:解除キー88が押されたかどうか判断する。これが押された場合には、このフローを終了する。
【0074】
なお、図2、図3で示した例1は、図6のフローのうち、ST6〜ST9がないものに相当する。図4で示した応用例1は、図6のフローのうち、ST8、ST9がないものに相当する。
【0075】
次に、図7、図8を用いて、以上で示した実施形態の応用にかかる録画装置について説明する。この録画装置では、コストダウン等の理由から、エンコーダを1つのみ搭載し、同時にエンコーダ処理を必要とする録画タスクを同時に実行できない制限がある。それ以外は以上の実施形態の構成と同じであり、録画処理92、録画管理処理93の処理のみが異なる。以下、同じ作用をするものについては、同じ符号を付して、以上の説明を準用する。
【0076】
図7は、本実施形態の録画処理、録画管理処理を表わしている。表録画がされていない状態では、アクティブなモードで、新たな録画が可能である。しかし、現設定で新たな録画をするにはエンコーダが必要な場合には、裏録画を停止させなければ新たな録画ができない。そこで、録画キー81が押されると、現設定を調査し、エンコーダが必要か判断する。エンコーダが必要な場合には、そのガイドを表示するため、録画管理処理を行う。図7(A)は、これを表わしている。図7の例では、録画管理画面(61に対応する。)を示している。この例では、デジタル放送がMPEG2−TS以外の形式で裏録画を実行中であり、新たな録画をするには、録画を停止する必要がある。そこで、録画管理画面を表示すると共に、図7のようなポップアップを表示して、ユーザに注意をうながす。
【0077】
また、ハイライト64を裏録画に合わせた状態で出力し、この状態で、録画停止キー86の操作を受け付ける。これにより、ユーザは、モード切換も、録画タスクの選択をする必要もなく、直ちに裏録画の停止を指示できる。録画の停止が指示されると、録画が停止し、直ちに、ハイライト64が表録画に移動する(図7(B))。この状態で録画キー81を押すと、記録/読取部4は、直ちにアクティブなモードで、録画を開始する。なお、図7(C)のように、録画するモード(デジタル受信部/アナログ受信部、HDD/DVD)の選択を受け付けても良いし、録画フォーマットの選択を受け付けても良い。録画するモードの選択については、図5の説明を準用する。
【0078】
図8は、この実施形態の応用にかかる録画装置の録画処理のフローを表わしている。この例では、アクティブなモードで録画されていないことを前提としている。なお、アクティブなモードで録画がされている場合に録画の指示がされると、録画を受け付けない。
【0079】
ST11:録画の指示があったかどうか判断し、この指示があるまで、このフローは待機する。具体的には、録画キー81が押されたかどうか判断する。
ST12:表録画の設定を調査し、調査した録画フォーマットがエンコーダを必要とするか判断する。当該判断が肯定の場合には、ST13に移動する。当該判断が否定の場合(ST12のNO)、例えば、TSをそのまま記録するMPEG2−TS形式で録画する場合には、現在の設定で録画を開始する(ST30)。
【0080】
ST13:裏録画がデコーダを使用中であるか否か判断する。この判断が肯定であれば(ST13のYES)、ST20に移動する。この判断が否定であれば(ST13のNO)、現在の設定で録画を開始する(ST30)。
【0081】
ST20:ここでは、ST21〜ST27を実行する。図6で示した録画管理処理と同様である。ただし、ST22、ST26については、本実施形態に特有の処理を行う。また、図8では、図示の簡略化のため、ST23、ST24、ST27では、録画に関する処理に限定して記載しているが、図6に記載のST4、ST6、ST8の処理を受け付けても良い。
【0082】
ST21:OSD合成部51は、録画管理画面61を出力する。
ST22:OSD合成部51は、ハイライト64を裏録画に合わせた状態にする。ST21と同時に処理しても良い。
ST23、ST24:キー操作を受けつける。キー操作がない限り、このステップを繰り返して、待機する。このとき、前述したように、図6で示したキー操作を受け付けても良い。
ST23:録画停止キー86により、裏録画の停止を受け付け、この指示があるかどうか判断する。この判断が肯定なら(ST23のYES)、ST26に移動する。
ST24:解除キー87が押されたかどうか判断する。この判断が肯定なら(ST24のYES)、ST26に移動する。
ST25:OSD合成部51は、録画管理画面61を消去する。
ST26:記録/読取部4は、裏録画を停止する。
ST27:ハイライト64を表録画に自動的に合わせる。これにより、操作部8は、直ちに表録画の指示を受け付ける。
ST28:録画キー81が押されたかどうか判断する。録画キー81が押されない場合には(ST28のNO)、待機する。録画キー81が押された場合には(ST28のYES)、録画管理画面61を消去する(ST25)。
【0083】
ST30:記録/読取部4は、現在アクティブなモードを変えることなく、現在表示器101に映し出されている放送(アクティブな状態の放送)について、録画を開始する。
【0084】
このようにST21〜ST28の処理を行うので、ユーザは、表録画が出来ない原因である裏録画を迅速に停止させることができ、現在のモードのままで、直ちに録画開始の指示ができる。したがって、現在表示器101に映っている放送を逃さず録画できる可能性が高まる。
【0085】
なお、以上の図1の説明では、機能ごとに分離したブロックで説明したが、実装上は、これらの機能のうちいずれかの複数の機能が一体となったシステムICで構成してもよいし、一つのブロックを複数に分離して構成してもよい。例えば、フラッシュメモリ99は、制御部9に内蔵していても良い。
【0086】
本実施形態に用いる記録媒体は、映像信号、音声信号を記録できればよく、光ディスクのほかフラッシュメモリ等の持ち運びできるもののみならず、据付で使用するものでもよい。また、1種類以上の記録媒体を記録・読み出しできればよい。
【0087】
操作部8、制御部9、および、出力部6のOSD合成部51は、全体としてユーザインターフェースを構成し、これは、本発明の「操作手段」に相当する。ただし、必ずしも、OSD合成部51によるOSDのガイドが必要というものではなく、操作を制御部9に指示できれば、本発明の操作手段として成立する。
【0088】
操作部8について説明したキーの例や操作方法は一例である。キーの名称は、以上で説明したものでなくてもよい。操作部8の役割としては、制御部9に対して、各種の設定をするための操作の指示をすることができればよい。また、操作部8では、種々のキーを設けていると説明したが、画面上にガイドを設けてキー操作を受け付けても良い。この場合、例えば、ユーザは、カーソルキーでハイライトをガイドに移動させ、そのガイドにハイライトが来た場合に決定キー85を押すと、制御部9は、そのガイドの内容に対応する処理を実行する。
【0089】
図2〜図5で示した録画管理画面61は、例示であり、各録画タスクの一覧を表示し、各タスクについて、録画に必要な項目を並べることができれば、本発明の実施形態として成立する。各録画タスクについては、少なくとも、録画の停止を受け付けるようにする。また、それ以外の設定や操作を受け付けても良い(図3以下参照。)。また、録画処理の詳細を表示することは必ずしも必要ない。図2、図3の例のように、すでに録画を開始しているタスクの中止については、すでに録画設定がなされているから、どれを停止させるかを示せば十分であり、詳細を示す必要はない。
【0090】
記録/読取部4は、ランダムアクセスできる記録媒体に記録することを要せず、ビデオテープへの記録する構成を備えてもよい。この構成では、ビデオテープへ録画している間は、DVDレコーダ1は、図2の「録画先」として「ビデオテープ」を表示させる。
【0091】
以上の説明では、受信部2は、アナログ形式、デジタル形式の両方を受信するとした。しかし、2つ以上の放送を同時に受信できれば、アナログ形式、デジタル形式の2種類以上を受信する構成を必ずしも備えなくても、デジタル放送を複数受信する構成またはアナログ放送を複数受信する構成の実施形態へ適用できる。例えば、デジタル放送を2つ受信するのであれば、以上の説明をデジタル1、デジタル2に置き換えることができる。アナログ放送も同様である。また、TSを複数のパケットに分離して記録すれば、同一放送局内の複数のサブチャンネルを同時に記録してもよい。この場合、それぞれの映像を出力する出力部が、本発明の「受信部」に相当する。
【0092】
録画管理画面61には、2つしか録画タスクを表示していないが、映像信号を出力する受信部の数だけ、録画タスクを表示する。録画管理画面61に表示する録画タスクは、現在実行しているもののみを表示しても良いし、映像信号を出力する受信部それぞれについて、録画中、休止中というようにしても良い。図3~図5、図7の例も同様である。
【0093】
以上の説明では、DVD10、HD42の両方の記録媒体に記録するとした。しかし、ランダムアクセスして、2つの放送を同時に録画できる構成を備えれば、必ずしも2種類の記録媒体を備える必要はない。記録媒体は、DVD10、HD43でなくても、フラッシュメモリでもこの実施形態を適用できる。DVDレコーダ1が備える記録媒体が1種類の場合には、図2〜図5の録画管理画面61等については、記録媒体の表示を省略して適用すればよい。ただし、記録媒体が増えるほどモードの数が増え、操作が煩雑になりうることから、本実施形態の録画管理画面61の有効性が高まる。
【0094】
以上の録画予約の説明では、電子番組表で番組を選択するとした。しかし、本発明の実施形態としては、電子番組表は必須ではない。電子番組表の代わりにこれらをコード入力、例えばGコード入力によって行っても良い。また、本発明の実施形態として録画予約も必須ではなく、録画を行うための1つの手段に過ぎない。
【0095】
表示器101、スピーカ102、DVDレコーダ1は、物理的に別構成でも、合体していても良い。アンテナ100の代わりに、有線を介して放送信号を入力しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本実施形態のDVDレコーダの概略構成を表わしている。
【図2】本実施形態の録画管理処理のときに表示する画面の例1を示している。
【図3】本実施形態の録画管理処理のときに表示する画面を示している。
【図4】本実施形態の録画管理処理のときに表示する画面の応用例1を例示している。
【図5】本実施形態の録画管理処理のときに表示する画面の応用例2を例示している。
【図6】本実施形態の録画管理処理を表わすフロー図である。
【図7】本実施形態の応用にかかる録画装置の録画処理を表わすフロー図である。
【図8】本実施形態の応用にかかる録画装置の録画処理を表わすフロー図である。
【符号の説明】
【0097】
1−DVDレコーダ、2−受信部、 3−符号化部、 4−記録/読取部、
41−光ディスクドライブ、 42−ハードディスク(HD)、
43−ハードディスクドライブ(HDD)、
5−信号処理部、 51−OSD合成部、 6−出力部、
60−画面、 61−録画管理画面、
62−表録画の情報、 63−裏録画の情報、 64−ハイライト、
8−操作部、
80−リモコン、 81−録画キー、 82−カーソルキー、
83−数字キー、 84−録画予約キー、 85−決定キー、
86−録画停止キー、 87−録画管理キー、 88−解除キー、
9−制御部、 91−録画予約処理、 92−録画処理、
93−録画管理処理、 95−初期設定処理、
99−フラッシュメモリ、 10−DVD、
100−アンテナ、 101−表示器、 102−スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送を受信する複数の受信部と、
前記受信部が受信した各放送の録画を行う録画部と、
前記複数の受信部のうち選択された1つの受信部をアクティブなモードの受信部としてその操作を受け付けると共に、前記録画部に対する操作を受け付ける操作部と、
前記録画部の録画状態のOSD(On Screen Display)を出力するOSD手段と、を備える録画装置において、
前記OSD手段は、前記アクティブなモードでない受信部で受信している放送を録画している裏録画のタスクも含め、現在、録画を実行している録画タスクの一覧を表示し、
前記操作手段は、前記アクティブなモードの受信部を当該アクティブなモードに保ったまま、前記一覧から前記裏録画のタスクの選択を受け付けると共に、前記一覧から当該選択がされた裏録画のタスクの停止を受け付け、
当該停止を受け付けると、前記録画部は、前記裏録画のタスクを停止する録画装置。
【請求項2】
前記録画部は、前記複数の受信部が受信した放送を、複数の記録媒体に記録する構成を備え、
前記操作手段は、前記複数の記録媒体のうち選択された1の記録媒体をアクティブなモードの記録媒体として、その操作を受け付け、
前記操作手段は、前記アクティブな状態の記録媒体を当該アクティブな状態に保ったまま、前記一覧から選択がされた前記裏録画のタスクの停止を受け付ける請求項1に記載の録画装置。
【請求項3】
前記操作手段が前記一覧から前記裏録画の録画タスクの選択を受け付けた場合には、
前記操作手段は、前記アクティブな受信部を、前記裏録画の録画タスクで記録していた受信部に切り換え、当該アクティブになった受信部について操作を受け付ける請求項1、2のいずれかに記載の録画装置。
【請求項4】
前記OSD手段は、前記録画タスクの一覧には、各受信部のうち、その映像を録画していない受信部についても、停止している録画タスクとして表示し、
前記操作手段は、前記一覧のうち、停止している録画タスクが選択されると、チャンネルを含む録画設定を受け付けると共に、録画の開始を受け付け、
前記録画部は、前記操作手段が、録画の開始を受け付けると、当該録画設定に基づいて録画を開始する請求項1〜3のいずれかに記載の録画装置。
【請求項5】
前記複数の記録媒体は、ハードディスクおよび光ディスクである請求項2、3のいずれかに記載の録画装置。
【請求項6】
アクティブなモードの受信部で受信している放送を録画する表録画が実行されていない場合であって、新たな録画が前記裏録画の影響によりできない場合には、以下の動作を行う請求項1〜5に記載の録画装置。
(A)前記操作手段が表録画の指示を受け付けると、前記OSD手段は、前記録画タスクの一覧と共に、当該表録画が前記裏録画の影響によりできない旨を表示し、併せて、前記一覧から当該裏録画の録画タスクの選択がされている状態を表示し、
(B)前記操作手段は、録画タスクの選択がされなくても、直ちに、前記裏録画のタスクの停止を受け付ける。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−194590(P2009−194590A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32653(P2008−32653)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】