説明

録画装置

【課題】BDやDVDなどの外部記録媒体に記録された番組情報に基づいて、シリーズ番組などの関連する番組コンテンツの録画予約を簡単に行うことができる録画装置を提供する。
【解決手段】録画装置は、制御部10を備え、少なくとも1つの番組コンテンツに係る番組情報を記録した外部記録媒体を着脱可能に装着する。制御部10は、番組コンテンツに係る番組情報に基づいて電子番組表を生成する電子番組表生成部101と、外部記録媒体から該外部記録媒体に記録されている番組情報を取得する番組情報取得部102と、取得した番組情報に含まれる所定のデータと一致するデータを持つ番組コンテンツを電子番組表から検索する電子番組表検索部103と、検索された番組コンテンツの録画予約情報を登録する録画予約情報登録部104と、録画予約情報が登録された番組コンテンツを外部記録媒体に記録する録画予約実行部105とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画装置に関し、テレビジョン放送信号を受信してその番組コンテンツをDVD(Digital Versatile Disc)やBD(Blu-ray Disc)などの外部記録媒体に録画可能な録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビジョン放送信号を受信し、受信したテレビジョン放送信号の番組コンテンツをDVDやBDなどの外部記録媒体に録画し、必要に応じて接続されたテレビジョン装置で再生する録画装置が普及している。このような録画装置の中にはHDDを持たず、番組コンテンツをBDに直接録画することができる所謂ストレートレコーダと呼ばれるものが存在する。
【0003】
上記の録画装置においては、事前に設定される予約情報に基づいて録画予約が行われている。この予約情報には、録画日時(日付,開始時刻,終了時刻を含む)、使用チャンネルなどが含まれる。この予約情報は通常ユーザがその都度設定し、録画装置に記憶させておくのが一般的である。このため、連続ドラマなどのシリーズ番組を連続して同じ外部記録媒体に録画したい場合には、録画装置に外部記録媒体をセットし忘れてしまうと録画することができず、また逆に録画装置に外部記録媒体をセットしたまま放置してしまうと、予約情報に基づいてシリーズ番組以外の別の番組が外部記録媒体に録画されてしまい、外部記録媒体におけるシリーズ番組の連続性が損なわれてしまうと問題があった。
【0004】
これに対して、特許文献1には、連続性のあるテレビジョン放送をその連続性を保持しながら1つの光ディスクに確実に記録できるようにする技術が記載されている。これによれば、光ディスクに、固有の予め設定された特定種類のテレビジョン放送の録画開始時刻と終了時刻とを含む予約情報を記録しておく。情報記録装置は、光ディスクの予約情報を読み出して、この予約情報に基づいて録画すべきテレビジョン放送を選択して録画することにより、1つの光ディスク内にその光ディスクに固有の例えば連続ドラマのみを録画することができる。
【特許文献1】特開平11−260043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術の場合、シリーズ番組などの関連する番組コンテンツを1つの光ディスクに録画できるようになるが、予め光ディスクに予約情報を記録しておく必要があるため、ユーザがその都度予約情報を設定しなければならず、設定操作に手間がかかり、ユーザに操作負担を強いるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、BDやDVDなどの外部記録媒体に記録された番組情報に基づいて、シリーズ番組などの関連する番組コンテンツの録画予約を簡単に行うことができる録画装置を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、少なくとも1つの番組コンテンツに係る番組情報を記録した外部記録媒体を着脱可能に装着する録画装置であって、番組コンテンツに係る番組情報に基づいて電子番組表を生成する電子番組表生成手段と、前記外部記録媒体から該外部記録媒体に記録されている番組情報を取得する番組情報取得手段と、該取得した番組情報に含まれる所定のデータと一致するデータを持つ番組コンテンツを前記電子番組表から検索する電子番組表検索手段と、該検索された番組コンテンツの録画予約情報を登録する録画予約情報登録手段とを備え、前記録画予約情報登録手段により録画予約情報が登録された番組コンテンツを前記外部記録媒体に記録することを特徴としたものである。
【0008】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記録画予約情報登録手段は、前記外部記録媒体が前記録画装置から取り外されたときに、前記番組コンテンツの録画予約情報を消去することを特徴としたものである。
【0009】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、録画予約を行うか否かを判定するための判定情報を前記外部記録媒体に書き込む判定情報書込手段を備え、前記外部記録媒体を読み込んだときに、前記判定情報により録画予約を行うと判定された場合に、前記番組情報取得手段は、前記外部記録媒体から番組情報を取得することを特徴としたものである。
【0010】
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記外部記録媒体に対して、前記電子番組表を検索する際の検索キーとなる番組情報を書き込む番組情報書込手段を備えていることを特徴としたものである。
【0011】
第5の技術手段は、第3の技術手段において、ユーザ所望の番組コンテンツを前記外部記録媒体に記録する際に、前記判定情報により録画予約を行うと判定された場合、前記ユーザ所望の番組コンテンツの所定のデータと、前記外部記録媒体に記録されている所定のデータとが一致するか否かを判定し、両者が一致しない場合、前記ユーザ所望の番組コンテンツを前記外部記録媒体に記録するか否かを確認するためのメッセージを表示可能としたことを特徴としたものである。
【0012】
第6の技術手段は、第1〜第5のいずれか1の技術手段において、前記所定のデータは、番組タイトル,放送日時,ジャンルのいずれか1つ又は複数を含むことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、BDやDVDなどの外部記録媒体に記録された番組情報に含まれる番組タイトルなどを検索キーとして電子番組表を検索することにより、シリーズ番組などの関連する番組コンテンツの録画予約を簡単に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の録画装置に係る好適な実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態における録画装置は、テレビジョン放送を受信してこれを光ディスク等の外部記録媒体に記録するものであり、このテレビジョン放送を外部記録媒体に記録することをしばしば録画ともいう。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る録画装置の構成例を示すブロック図で、図中、1は録画装置を示し、点線の矢印はテレビジョン放送に係る番組コンテンツの流れを示している。本実施形態の録画装置1は、受信したテレビジョン放送信号の番組コンテンツを記録する外部記録媒体としてBD及びDVDなどの光ディスクを用いることができる。また、録画装置1は、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等のモニタ装置4と、映像信号用の映像ケーブル及び音声信号用の音声ケーブルを介して接続されており、録画装置1が受信した番組コンテンツ、録画装置1が録画した番組コンテンツをモニタ装置4に表示させることができる。
【0016】
さらに、録画装置1は、リモートコントロール装置(以下、リモコン装置という)5との間で赤外線を利用したIrDA(Infrared Data Association)規格に従う無線通信が可能に構成されており、リモコン装置5によって遠隔から操作することができる。なお、録画装置1とリモコン装置5とを、赤外線を利用した無線通信だけでなく、例えば、IEEE802.11b規格に準拠した無線LAN、及びBluetooth規格に従う無線通信等を介して接続してもよい。
【0017】
録画装置1は、制御部10、ROM11、RAM12、チューナ部13、操作部14、表示部15、日時管理部16、予約管理部17、BD/DVDドライブ18、記録再生部19、HDD20、映像ケーブル及び音声ケーブルを介してモニタ装置4へ映像・音声信号を出力するための出力部21、リモコン装置5からの赤外線を受光する赤外線受光部22等を備えており、夫々はバス10aを介して相互に接続されている。
【0018】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit )又はMPU(Micro Processing Unit)等により構成されており、バス10aを介して接続される上述したようなハードウェア各部を制御すると共に、ROM11に予め格納されている制御プログラムを適宜RAM12に読み出して実行する。ROM11は、録画装置1を本発明に係る録画装置として動作させるために必要な種々の制御プログラム、録画装置1に関する各種のメニュー画像等を予め記憶している。RAM12は、SRAM又はフラッシュメモリ等で構成されており、制御部10による制御プログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
【0019】
チューナ部13は、例えばBS、CS、地上波等のデジタル放送信号あるいはアナログ放送信号を受信するための受信用チューナであり、放送中継基地2の方向に向けて配置されたアンテナ3と接続されている。チューナ部13は、ユーザにより選択された放送チャンネルに応じてアンテナ3で受信した電波を検波して番組コンテンツの番組信号を受信し、受信した番組信号を記録再生部19又は出力部21へ転送する。なお、チューナ部13が受信した番組信号に含まれる音声信号は、図示しないスピーカへ入力されて音声出力される。
【0020】
操作部14は、録画装置1をユーザが操作するために必要な各種のファンクションキーを備えており、ユーザにより各キーが操作された場合、操作されたキーに対応した制御信号を制御部10へ送出する。これにより、制御部10は操作部14から取得する制御信号に従って各種処理を実行する。具体的に操作部14には、録画装置1による放送番組の録画処理を開始させるための録画キー、録画装置1に録画してある放送番組の再生を開始させるための再生キー、録画処理又は再生処理を終了させるための停止キー等が設けられている。
【0021】
赤外線受光部22は、リモコン装置5からの赤外線を受光して所定の電気信号に変換し、得られた電気信号をリモコンコード解析部(図示せず)へ転送する。リモコンコード解析部は、赤外線受光部22から取得した電気信号を解析し、リモコン装置5から入力された制御信号を取得し、取得した制御信号を制御部10へ送出する。従って、制御部10は、リモコン装置5から送信されてリモコンコード解析部によって解析された制御信号に従って各種処理を実行する。なお、リモコン装置5には、録画キー、再生キー及び停止キーのほかに、1〜12の数字キー、十字キー、決定キー及びクリアキー等が設けられている。
【0022】
表示部15は、例えば液晶モニタによって構成されており、録画装置1の動作状態の表示、ユーザに対して通知すべき情報の表示等を行なう。なお、表示部15をタッチパネル方式とすることにより、操作部14の各種のキーのうちの一部又は全部を代用することも可能である。また、録画装置1は、ROM11に記憶してあるメニュー画像を表示部15に表示させるだけでなく、出力部21からモニタ装置4へ出力される映像信号に基づく映像の上に、メニュー画像を表示させることもできる。
【0023】
日時管理部16は、絶対時間(年、月、日、時、分、秒)を示す時計手段を備えており、制御部10からの指示に従って現在日時を制御部10又は予約管理部17等へ通知し、主としてタイマ予約(以下、予約という)による放送番組の録画処理に利用される。
【0024】
予約管理部17は、ユーザが操作部14又はリモコン装置5を操作することによって予約された録画処理を示す録画予約情報(以下、予約情報という)を登録する予約管理テーブルを有している。予約管理テーブルには、予約された録画処理毎に、識別するための予約番号、放送番組のジャンル、放送チャンネル、録画開始の日時を示す開始日時、録画終了の日時を示す終了日時、放送番組のタイトル等が登録されている。なお、予約管理テーブルは、制御部10がユーザによる録画処理の予約を受け付ける都度、及び予約された録画処理が終了する都度、制御部10によって更新される。
【0025】
また、予約管理部17は、制御部10からの制御に従って日時管理部16から取得する現在日時に基づいて、予約管理テーブルに登録されている各録画処理の開始日時が経過したか否かを判断しており、経過したと判断した場合、記録再生部19に録画処理を開始させる。また、予約管理部17は、予約管理テーブルに登録されている各録画処理の終了日時が経過したか否かを判断しており、経過したと判断した場合、記録再生部19に録画処理を終了させる。
【0026】
なお、アンテナ3が受信する電波には、番組信号に係る電波のほかに、各放送局が放送する放送番組のジャンル、放送チャンネル、放送開始日時、放送終了日時、及びタイトル等を示す番組情報を含むEPG(電子番組表)信号に係る電波が定期的に含まれる。従って、録画装置1は、アンテナ3で受信したEPG信号を利用して録画処理の予約を行なうこともできる。
【0027】
記録再生部19は、エンコーダを有しており、チューナ部13から転送された番組信号をエンコーダにより所定形式のデータに符号化圧縮し、接続されているBD/DVDドライブ18又はHDD20へ出力する。なお、エンコード形式としては、例えばMPEG形式、DV圧縮形式、モーションJPEG形式等を用いることができる。また、記録再生部19は、デコーダを有しており、BD/DVDドライブ18によってBD/DVDに記録されたデータ(番組コンテンツ)又はHDD20によってHDに記録されたデータ(番組コンテンツ)を読み出してデコーダにより番組信号に復号化伸張し、伸張した番組信号を出力部21へ転送する。
【0028】
なお、記録再生部19は、ユーザが操作部14又はリモコン装置5から録画処理の開始を指示した場合、又は予約管理部17から録画処理の開始を指示された場合に、番組コンテンツのBD/DVDドライブ18又はHDD20への転送を開始し、BD/DVD又はHDへの番組コンテンツの録画を開始する。また、記録再生部19は、ユーザが操作部14又はリモコン装置5から録画処理の終了を指示した場合、又は予約管理部17から録画処理の終了を指示された場合に、番組コンテンツのBD/DVDドライブ18又はHDD20への転送を終了し、BD/DVD又はHDへの番組コンテンツの録画を終了する。
【0029】
BD/DVDドライブ18は、脱着式記録媒体であるBD/DVDの装着が可能な装着部(図示せず)に装着されたBD/DVDへのアクセスを行なうインタフェースであり、記録再生部19により符号化圧縮された番組コンテンツをそれぞれファイル単位でBD/DVDに記憶させる。なお、BD/DVDドライブ18は、1回だけ書き込みが可能なライトワンス型あるいは書き換え可能な書き換え型のBD/DVDに対してデータの読み書きが可能である。
【0030】
なお、装着部は、BD/DVDを載置するための載置トレイ(図示せず)、載置トレイをBD/DVD装入口から出し入れするための駆動モータ(図示せず)等により構成されており、録画装置1の側面に設けられたBD/DVD装入口から載置トレイが出し入れされることにより、BD/DVDの録画装置1への脱着を行なうことができる。制御部10は、所定キーが操作された場合、装着部の駆動モータを駆動させて載置トレイをBD/DVD装入口から排出し、また、所定キーが操作された場合、装着部の駆動モータを駆動させて載置トレイをBD/DVD装入口から取り込む。なお、載置トレイを備えず、BD/DVD装入口から装入されたBD/DVDを駆動モータによって録画装置1内部に取り込む構成の装着部とすることもできる。
【0031】
出力部21は、チューナ部13から転送されてくる番組信号、記録再生部19から転送されてくる番組信号をモニタ装置4へ出力してモニタ装置4に表示させる。また、出力部21は、制御部10による制御に従ってROM11から読み出されたメニュー画像を番組信号に重ね合わせてモニタ装置4へ出力し、録画装置1に関する各種メニュー画面をモニタ装置4に表示させる。
【0032】
上述した構成により、本実施形態の録画装置1は、チューナ部13で取得した番組信号に基づく番組コンテンツをモニタ装置4に表示させることができ、また、チューナ部13で取得した番組コンテンツをBD/DVD又はHDに録画し、必要に応じてBD/DVD又はHDに録画した番組コンテンツをモニタ装置4で再生させることができる。
【0033】
本発明の主たる特徴部分は、BDやDVDなどの外部記録媒体に記録された番組情報に基づいて、シリーズ番組などの関連する番組コンテンツの録画予約を簡単に行えるようにすることである。録画装置1は、少なくとも1つの番組コンテンツに係る番組情報を記録した外部記録媒体を着脱可能に装着し、この番組情報に含まれる例えば番組タイトルと一致する番組コンテンツを電子番組表から検索して録画予約を行う。一例として、番組タイトルがシリーズ番組である「水戸○門」であれば、この「水戸○門」を検索キーとして電子番組表が検索され、「水戸○門」が電子番組表に含まれていれば録画予約される。
【0034】
このため、従来技術のように、録画予約のための予約情報を外部記録媒体に記録しておく必要がなく、ユーザは外部記録媒体を録画装置に装着するだけで、シリーズ番組などを自動的に録画予約することができる。なお、外部記録媒体に記録しておく番組情報は、番組コンテンツと共に取得される番組情報(放送番組のジャンル、放送チャンネル、放送開始日時、放送終了日時、及びタイトルなど)そのものであってもよく、あるいは、番組情報の一部(例えばタイトルのみ)を抽出したものであってもよい。
【0035】
図2は、図1に示した録画装置が備える制御部の構成例を示す機能ブロック図である。なお、番組コンテンツに係る番組情報はチューナ部13や図示しないインターネット等から取得することができ、外部記録媒体であるBD/DVD(以下、BDで代表する)には少なくとも1つの番組コンテンツに係る番組情報が予め記録されているものとする。
【0036】
図2において、制御部10は、番組コンテンツに係る番組情報に基づいて電子番組表を生成する電子番組表生成手段に相当する電子番組表生成部101と、BDから該BDに記録されている番組情報を取得する番組情報取得手段に相当する番組情報取得部102と、取得した番組情報に含まれる所定のデータと一致するデータを持つ番組コンテンツを電子番組表から検索する電子番組表検索手段に相当する電子番組表検索部103と、電子番組表検索部103により検索された番組コンテンツの録画予約情報を登録する録画予約情報登録手段に相当する録画予約情報登録部104と、録画予約情報登録部104により録画予約情報が登録された番組コンテンツの録画予約を実行し、当該番組コンテンツをBDに記録する録画予約実行部105とを備える。
【0037】
なお、上記所定のデータとは、番組情報に含まれるデータであり、電子番組表を検索する際の検索キーとなるものである。例えば、番組タイトル,放送日時,ジャンルのいずれか1つ又は複数を含むように構成することができる。番組タイトルを検索キーとした場合、例えば「水戸○門」が検索キーとなり、電子番組表から番組コンテンツ「水戸○門」が検索され、録画予約することができる。放送日時を検索キーとした場合、例えば「月曜日のPM9時〜10時」が検索キーとなり、電子番組表から放送日時が「月曜日のPM9時〜10時」である番組コンテンツが検索され、録画予約することができる。また、ジャンルを検索キーとした場合、例えば「スポーツ」が検索キーとなり、電子番組表からジャンルが「スポーツ」である番組コンテンツが検索され、録画予約することができる。また、これら番組タイトル,放送日時,ジャンルのうちの2つあるいは3つが一致するものを検索するようにしてもよい。
【0038】
上記例で「スポーツ」などのジャンルを検索キーとした場合、例えば、「野球」や「サッカー」などの様々なスポーツの番組コンテンツが検索されることが考えられる。このような場合、録画予約したい所望のスポーツ(例えば、サッカー)をユーザが選択できるように、検索結果として得られた番組コンテンツの選択画面を表示させるようにしてもよい。
【0039】
上記のように構成することにより、録画装置1あるいはBDに対して予約情報を設定することなく、BDに対して1以上のシリーズ番組を連続的に録画することができるようになる。ここで、録画装置1は、BDが装着されたときに録画予約を行い、その後録画予約に基づいてBDへの録画を実行するため、BDへの録画が実行される前にBDが取り外されたときに録画予約情報が残っていると他のBDや内蔵HDに録画されてしまう可能性があり、好ましくない。そこで、録画予約情報登録部104は、BDが録画装置1から取り外されたときに、番組コンテンツの録画予約情報を消去するようにしてもよい。この際、一旦消去された録画予約情報は、再度BDを装着したときに再度登録することができる。
【0040】
また、制御部10は、録画予約を行うか否かを判定するための判定情報をBDに書き込む判定情報書込手段に相当する判定フラグ書込部106と、電子番組表を検索する際の検索キーとなる番組情報をBDに書き込む番組情報書込手段に相当する番組情報書込部107とを備える。上記の録画予約処理に先立ち、録画装置1は、ユーザによる操作に従って、何もデータが書き込まれていない状態のBDに対して、上記の判定情報に相当する判定フラグを書き込むと共に、電子番組表を検索する際の検索キーとなる番組情報を書き込んでおく。BDに書き込む番組情報は、前述したように、番組情報(放送番組のジャンル、放送チャンネル、放送開始日時、放送終了日時、及びタイトルなど)そのものであってもよく、番組情報の一部(例えばタイトルのみ)を抽出して書き込むようにしてもよい。
【0041】
上記のようにしてシリーズ番組録画用のBDを作成した後に、録画装置1は、BDを読み込んだときに、BDに記録された判定フラグがオンの場合には、番組情報取得部102がBDから番組情報を取得して、該当する番組コンテンツについて録画予約を行い、一方、BDに記録された判定フラグがオフの場合には録画予約を行わない。なお、判定フラグのオン/オフはユーザによる操作に従って録画装置1から適宜変更することができる。このような判定フラグを利用することで、ユーザが所望する番組コンテンツのみを選択して録画予約することができ、不要な番組コンテンツについて録画予約されることがない。
【0042】
また、ユーザ所望の番組コンテンツをBDに記録する際に、判定フラグにより録画予約を行うと判定された場合、ユーザ所望の番組コンテンツの番組タイトルと、BDに記録されている番組タイトルとが一致するか否かを判定し、両者が一致しない場合、ユーザ所望の番組コンテンツをBDに記録するか否かを確認するためのメッセージを表示するようにしてもよい。このメッセージは制御部10で生成され、出力部21を介してモニタ装置4に表示させてもよく、表示部15に表示させるようにしてもよい。
【0043】
上記のように構成することで、1つのシリーズ番組をまとめてBDに録画しようとしているときに、BDに別の番組を誤って録画しないように防止することができる。すなわち、判定フラグをオンにしている場合は、ユーザがBDに1つのシリーズ番組を録画したい場合である。従って、このような場合にはBDに対して別の番組を録画しないことが好ましい。しかし、BD以外の他の記録媒体の空き容量が不足しているなどの理由で、BDに記録するしかない場合には、ユーザの許可に基づいて、BDに別の番組を録画することができる。
【0044】
このように、本発明によれば、BDやDVDなどの外部記録媒体に対して、連続ドラマなどのシリーズ番組や同じジャンルの番組などを簡単に録画予約することができる。
また、1つのシリーズ番組や同じジャンルの番組等をまとめてBDやDVDに録画しようとしているときに、誤って別の番組を録画することを防止することができる。
【0045】
図3は、本発明の録画装置によるシリーズ番組の録画予約処理の一例を説明するためのフロー図である。なお、本例は図1に示した録画装置1の構成に基づいて説明するものとし、番組コンテンツに係る番組情報はチューナ部13や図示しないインターネット等から取得することができ、外部記録媒体であるBD/DVDには少なくとも1つの番組タイトルが予め記録されているものとする。
【0046】
まず、録画装置1は、所定の装着部にBD/DVDが挿入されると(ステップS1)、BD/DVDを読み込んで、シリーズ予約フラグ(前述の判定フラグに相当)がオンされているか否かを判定する(ステップS2)。ここで、シリーズ予約フラグがオンされている場合(YESの場合)、BD/DVD内の番組タイトルを取得し(ステップS3)、また、シリーズ予約フラグがオフされている場合(NOの場合)、録画予約処理を行わずそのまま終了する。
【0047】
次に、録画装置1は、ステップS3でBD/DVD内の番組タイトルを取得すると、電子番組表から番組タイトルを取得し(ステップS4)、ステップS3,S4でそれぞれ取得した番組タイトルが一致するか否かの演算を行う(ステップS5)。そして、録画装置1は、電子番組表に一致する番組タイトルがあるか否かを判定し(ステップS6)、電子番組表に一致する番組タイトルがある場合(YESの場合)、電子番組表に基づいて録画予約情報を登録する(ステップS7)。また、ステップS6において、電子番組表に一致する番組タイトルがない場合(NOの場合)、録画予約情報を登録せずにそのまま終了する。
【0048】
図4は、本発明の録画装置によるシリーズ番組の録画予約削除処理の一例を説明するためのフロー図である。まず、録画装置1は、所定の装着部からBD/DVDの排出が指示されると(ステップS11)、シリーズ予約フラグがオンされているか否かを判定する(ステップS12)。ここで、シリーズ予約フラグがオンされている場合(YESの場合)、BD/DVDに録画する番組コンテンツに応じた録画予約情報を削除する(ステップS13)。また、ステップS12において、シリーズ予約フラグがオンされていない場合(NOの場合)、録画予約情報の削除処理は実行せずそのまま終了する。
【0049】
図5は、本発明の録画装置によるシリーズ番組の誤記録防止処理の一例を説明するためのフロー図である。まず、録画装置1は、所定の装着部にBD/DVDが挿入され、BD/DVDへの録画/ダビング要求があると(ステップS21)、BD/DVDを読み込んで、シリーズ予約フラグ(判定フラグ)がオンされているか否かを判定する(ステップS22)。ここで、シリーズ予約フラグがオンされている場合(YESの場合)、BD/DVD内の番組タイトルを取得し(ステップS23)、また、シリーズ予約フラグがオフされている場合(NOの場合)、ステップS22に移行して、BD/DVDに対してユーザにより選択された番組の録画/ダビングを開始する。
【0050】
次に、録画装置1は、ステップS23でBD/DVD内の番組タイトルを取得すると、録画/ダビングする番組タイトルを取得し(ステップS24)、ステップS23,S24でそれぞれ取得した番組タイトルが一致するか否かの演算を行う(ステップS25)。そして、録画装置1は、BD/DVDに一致する番組タイトルがあるか否かを判定し(ステップS26)、BD/DVDに一致する番組タイトルがある場合(YESの場合)、BD/DVDに対して録画/ダビングを開始する(ステップS29)。また、ステップS26において、BD/DVDに一致する番組タイトルがない場合(NOの場合)、BD/DVDに番組を録画/ダビングするか否かを確認するための警告表示を行う(ステップS27)。
【0051】
次に、録画装置1は、ユーザにより上記警告表示の「録画/ダビングする」が選択されたか否かを判定する(ステップS28)。ここで、ユーザにより「録画/ダビングする」が選択された場合(YESの場合)、ステップS29に移行して、BD/DVDに対して録画/ダビングを開始する。また、ユーザにより「録画/ダビングする」が選択されない場合(NOの場合)、録画/ダビングせずにそのまま終了する。
【0052】
以下、本発明の録画装置1に係るさらに別の実施形態について説明する。
録画装置1は、電子番組表の各番組コンテンツについて開始時刻,終了時刻から録画時間が分かるため、この録画時間に基づいて、設定可能なビットレート毎に録画に必要な容量(以下、録画容量)を求めることができる。また、録画装置1は、BD/DVDを読み込んだときに、BD/DVDの残り容量を取得することができる。そこで、これらの録画容量と残り容量とに基づいて、電子番組表から検索された番組コンテンツがBD/DVDの残り容量に収まるか否かを判定し、収まらない場合に、新しいBD/DVDに交換するように促すメッセージを表示するようにしてもよい。なお。新しいBD/DVDに交換する場合には、番組コンテンツの録画予約情報をそのまま利用することができる。従って、このような場合には、BD/DVDが録画装置1から取り外されたときに、番組コンテンツの録画予約情報を消去せずにそのまま利用できるようにしてもよい。
【0053】
また、新しいBD/DVDに交換する代わりに、内蔵HDに一旦記憶するように促すメッセージを表示するようにしてもよい。この場合、内蔵HDに一旦記憶された後に、新しいBD/DVDにダビングあるいはムーブするようにすれば、シリーズ番組等の連続性を損なわないようにすることができる。
【0054】
また、録画装置1に挿入されたBD/DVDに対して、番組コンテンツのビットレートを下げることで、BD/DVDの残り容量に収めることが出来る場合には、その旨を通知するためのメッセージを表示するようにしてもよい。なお、複数のビットレートで録画可能と判定された場合には、録画可能なビットレート毎に録画容量を算出し、いずれかのビットレートをユーザが選択できるようにすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態に係る録画装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した録画装置が備える制御部の構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の録画装置によるシリーズ番組の録画予約処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図4】本発明の録画装置によるシリーズ番組の録画予約削除処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図5】本発明の録画装置によるシリーズ番組の誤記録防止処理の一例を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0056】
1…録画装置、2…放送中継基地、3…アンテナ、4…モニタ装置、5…リモコン装置、10…制御部、11…ROM、12…RAM、13…チューナ部、14…操作部、15…表示部、16…日時管理部、17…予約管理部、18…BD/DVDドライブ、19…記録再生部、20…HDD、21…出力部、22…赤外線受光部、101…電子番組表生成部、102…番組情報取得部、103…電子番組表検索部、104…録画予約情報登録部、105…録画予約実行部、106…判定フラグ書込部、107…番組情報書込部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの番組コンテンツに係る番組情報を記録した外部記録媒体を着脱可能に装着する録画装置であって、
番組コンテンツに係る番組情報に基づいて電子番組表を生成する電子番組表生成手段と、前記外部記録媒体から該外部記録媒体に記録されている番組情報を取得する番組情報取得手段と、該取得した番組情報に含まれる所定のデータと一致するデータを持つ番組コンテンツを前記電子番組表から検索する電子番組表検索手段と、該検索された番組コンテンツの録画予約情報を登録する録画予約情報登録手段とを備え、
前記録画予約情報登録手段により録画予約情報が登録された番組コンテンツを前記外部記録媒体に記録することを特徴とする録画装置。
【請求項2】
請求項1に記載の録画装置において、前記録画予約情報登録手段は、前記外部記録媒体が前記録画装置から取り外されたときに、前記番組コンテンツの録画予約情報を消去することを特徴とする録画装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の録画装置において、録画予約を行うか否かを判定するための判定情報を前記外部記録媒体に書き込む判定情報書込手段を備え、
前記外部記録媒体を読み込んだときに、前記判定情報により録画予約を行うと判定された場合に、前記番組情報取得手段は、前記外部記録媒体から番組情報を取得することを特徴とする録画装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の録画装置において、前記外部記録媒体に対して、前記電子番組表を検索する際の検索キーとなる番組情報を書き込む番組情報書込手段を備えていることを特徴とする録画装置。
【請求項5】
請求項3に記載の録画装置において、ユーザ所望の番組コンテンツを前記外部記録媒体に記録する際に、前記判定情報により録画予約を行うと判定された場合、前記ユーザ所望の番組コンテンツの所定のデータと、前記外部記録媒体に記録されている所定のデータとが一致するか否かを判定し、両者が一致しない場合、前記ユーザ所望の番組コンテンツを前記外部記録媒体に記録するか否かを確認するためのメッセージを表示可能としたことを特徴とする録画装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の録画装置において、前記所定のデータは、番組タイトル,放送日時,ジャンルのいずれか1つ又は複数を含むことを特徴とする録画装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−41560(P2010−41560A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204140(P2008−204140)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】