説明

鎮静薬または抗不安薬としての効力を有する化合物をスクリーニングする方法

本発明は、鎮静薬または抗不安薬としての効力を有する化合物をスクリーニングする方法に関する。本発明はまた、薬剤開発方法および前記スクリーニング方法により同定された化合物を、患者における治療、予防または不安の緩和のために、麻酔、前麻酔、筋弛緩、または鎮静を誘導するために、または熱痙攣もしくはてんかん重積状態の治療、予防または緩和のために使用する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鎮静薬または抗不安薬としての効力を有する化合物をスクリーニングする方法に関する。本発明はまた、薬剤開発方法および前記スクリーニング方法により同定された化合物を、患者における不安の治療、予防または緩和のために、麻酔、前麻酔(pre-anaesthesia)、筋弛緩、または鎮静を誘導するために、または熱痙攣(fever cramps)もしくはてんかん重積状態(status epilepticus)の治療、予防または緩和のために使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
GABAは、哺乳類の脳における主要な抑制性神経伝達物質であり、GABAA受容体は、ベンゾジアゼピンの作用部位である。GABAA受容体の多様なアイソフォームが存在し、それぞれの受容体は、クロライドイオンチャネル(chloride ion-channel)を作り出す16遺伝子(α1-6, β1-3, γ1-3, δ, ε, π, および θ)から選択されるサブユニットの結合によって形成される五量体複合体からなる。
【0003】
哺乳類の脳において最も多く存在するGABAA受容体は、α、β、および γサブユニットからなり、古典的な抗不安薬であるベンゾジアゼピンは、もしこれらの受容体がα1,2,3または5 および γ2サブユニットを含む場合には、当該受容体に結合する。サブタイプは他の臓器においてと同様に、脳において差次的に発現し、異なるサブタイプは異なる機能に関連すると考えられるので、サブタイプ特異的な化合物が、アゴニスト、アンタゴニストおよびインバースアゴニスト(inverse agonistic)の両方の可能性で開発されている。このようなサブタイプ特異的化合物の例としては、非抗不安薬であるイミダゾピリジン系のゾルピデムがあり、これはα1を含むGABAA受容体に高い選択性を有し、ヒトにおいて短期作用型鎮静薬として使用されている。α2, α3, および α5のベンゾジアゼピン部位は、抗不安特性に関連すると考えられ、これらの部位に対する特異的化合物を開発するという同種の試みが行われている。このような例としては、選択的α2, α3, および α5アゴニストである化合物L-838,417がある(非特許文献1)。
【非特許文献1】McKernan et al., Nat. Neurosci. 2000 June; 3(6); 587-92
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新しいサブタイプ特異的な化合物を開発するためには、および、それらのin vivoでの有効性を評価するためには、生きている動物での新規化合物(NCE’s)の試験が必要である。作用部位が脳である場合には、前記NCEの薬物動態および他のADME特性を測定するために行動試験(behavioural testing)が必須である。さらに睡眠、鎮静、抗不安、筋弛緩および抗痙攣特性に関する有効性を測定することが必須である。動物における行動解析は、被験動物の危険を冒す能力(subjects’ capability to take risks)を検出する、いくつかのいわゆる不安モデルを必要とする。これらのモデルにおける主要な問題は、これらが、NCEに対する全行動応答を評価するために、GABAA受容体に対するin vitro での効果で、部分的に予測するものでしかないということである。そこにはin vivoでのアルファ選択性に関する予測は存在しない。さらに、これらの化合物のいくつかは鎮静薬であるため、それらの作用の欠如が特異的なものなのかまたはその鎮静特性に関連するものなのかを明らかにすることは難しい。それゆえに、NCEのサブタイプ特異的作用に関連する脳内の系を活性化する方法がとても必要とされる。
【0005】
視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸は、室傍核(PVN)の内側小細胞性核(medial parvocellular nuclei)にある視床下部副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)ニューロン、下垂体前葉の副腎皮質刺激ホルモン分泌細胞、および副腎皮質におけるステロイド産生細胞からなる。前記HPA軸は、血中において循環するコルチコステロイドの放出を行っており、従ってそれはストレス応答の中心的な構成要素である。前記HPA軸は、血漿コルチコステロイド濃度の増加が、グルココルチコステロイドに特異的な受容体を通してHPA軸の活性を阻害するように、負のフィードバック下にある。前記HPA軸は、脳の他の中枢によって影響され、よってそれは不安および恐怖に応答して活性化される。薬理学的な介入により、ストレス関連経路、CRFニューロンに直接的に、または軸における阻害フィードバックに影響を与えるため末梢に影響を及ぼすことができる。
【0006】
ジアゼパムは、視床下部副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)ニューロンの段階で、前記HPA軸をわずかに刺激することが示されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本発明において、HPA軸の活性化が、α1-サブタイプを含むGABAA受容体を通した介入と結びつき、よって前記化合物の鎮静効果と結びつくことが見出された。
【0008】
従って、最初の態様において、本発明は、鎮静薬または抗不安薬としての効力を有する化合物をスクリーニングする方法に関し、前記方法は以下の工程;
a)前記化合物を試験系に暴露する工程;および
b)HPA軸の活性に対する化合物の効果を測定する工程;
を含む。
【0009】
2番目の態様において、本発明は、前記スクリーニング方法による化合物の同定を含む薬剤開発方法に関する。
【0010】
3番目の態様において、本発明は、前記方法で同定された化合物を使用する方法に関する。
【0011】
本発明の他の目的は、以下の詳細な説明および実施例により当業者に明らかとなる。
(発明の詳細な説明)
最初の態様において、本発明は、鎮静薬または抗不安薬としての効力を有する化合物をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
a)前記化合物を試験系に暴露する工程;および
b)HPA軸の活性に対する化合物の効果を測定する工程;
を含む、前記スクリーニング方法を提供する。
【0012】
1つの実施態様において、前記化合物はGABAA受容体モジュレーター(modulator)である。
【0013】
さらに1つの実施態様において、試験系は試験動物であり、そして前記化合物は投与により試験動物に暴露される。さらにもう1つの実施態様において、試験動物は哺乳類のようなヒトでない動物である。さらに1つの実施態様において、試験動物はマウスまたはラットのようなげっ歯類である。さらにもう1つの実施態様において、試験動物は爬虫類、鳥類または魚類のようなヒトでない脊椎動物である。
【0014】
さらに1つの実施態様において、前記化合物の投与経路は腹腔内(i.p.)、静脈(i.v.)、経口(p.o.)または皮下(s.c.)である。
【0015】
さらにもう1つの実施態様において、HPA軸の活性測定は、投与後の試験動物から得た血液サンプル中の血漿コルチコステロンおよび/またはACTHレベルを測定することにより行う。
【0016】
さらにもう1つの実施態様において、前記試験系は視床下部の組織片培養(explant cultures)のような組織片の系、例えばラット視床下部の組織片培養である。
【0017】
さらに1つの実施態様において、前記スクリーニング方法は、さらにc1) 化合物が実質的にHPA軸を刺激する場合に、鎮静薬候補として前記化合物を選択する;工程を含む。特定の実施態様において、HPA軸の実質的な刺激とは、投与後最初の2時間以内に賦形剤に比べて、コルチコステロンおよび/またはACTHが少なくとも2倍増加、好ましくは3倍増加することである。
【0018】
さらにもう1つの実施態様において、前記スクリーニング方法は、さらにc2) 化合物が実質的にHPA軸に影響を及ぼさない場合に、抗不安薬候補として前記化合物を選択する;工程を含む。特定の実施態様において、実質的にHPA軸に影響を及ぼさないとは、投与後最初の2時間以内に賦形剤に比べて、コルチコステロンおよび/またはACTHが50%未満増加、好ましくは25%未満増加することである。
【0019】
さらに1つの態様において、本発明は、前記スクリーニング方法による化合物の同定を含む薬剤開発方法を提供する。
【0020】
さらにもう1つの態様において、本発明は、前記スクリーニング方法によって鎮静薬候補として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩を、患者における麻酔、前麻酔、筋弛緩、または鎮静を誘導するための、または熱痙攣もしくはてんかん重積状態の治療、予防または緩和のための薬剤の製造に使用する方法を提供する。
【0021】
さらにもう1つの態様において、本発明は、前記スクリーニング方法によって抗不安薬候補として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩を、不安の治療、予防または緩和のための薬剤の製造に使用する方法を提供する。
【0022】
さらに1つの態様において、本発明は、前記スクリーニング方法により抗不安薬(antiolytica)として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を前期患者に投与することを含む、不安を治療、予防または緩和する方法を提供する。
【0023】
さらにもう1つの態様において、本発明は、前記スクリーニング方法により鎮静薬として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を前期患者に投与することを含む、麻酔、前麻酔、筋弛緩、または鎮静を誘導するか、または、熱痙攣もしくはてんかん重積状態性不安(status epilepticus anxiety)を治療、予防または緩和する方法を提供する。
(HPA軸の活性測定)
優れたHPA軸(視床下部−下垂体−副腎軸)活性測定は、前記活性化に応答して放出されるホルモン、例えば副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびグルココルチコイド(コルチコステロンまたはコルチゾールのような)の測定である。これらのホルモンは試験動物の血中、尿中および唾液中で簡単に測定することができる。さらに、視床下部におけるCRFニューロンの活性化は、前記ニューロンにおける転写活性化の活性として評価することができる(Hoffman et al., J Neuroendocriol. 2002 Apr.; 14(4); 259-68)。
【0024】
HPA軸の活性測定の1つの例は以下のとおりである。動物をNCEで処理し、1時間以内に屠殺する。ACTHの放出がCRFニューロンの刺激後1時間以内に起こるので、動物を投与後 t=0、5、15、30および60分で屠殺する。体幹の血液(Trunk blood)を採取し、血清を分離して、血清中のACTHレベルを特異的なラジオイムノアッセイにより測定する。同様に、t=0、30、60および120分におけるグルココルチコステロイドのレベルをラジオイムノアッセイを用いて測定する(応答はACTHよりいくらか遅れて起こる)。
(医薬調合物)
本発明による方法で同定された治療に用いるための化合物は、未加工の化合物の形態で投与することができるが、状況に応じて、生理学的に許容される塩の形態、1つ以上のアジュバント、賦形剤、担体(carriers)、緩衝剤、希釈剤および/または他の通常の薬学的補助剤と一緒になった医薬調合物で活性成分を導入するのが好ましい。
【0025】
好ましい実施態様において、本発明は、当該技術分野において公知であり使用されている、その1つ以上の薬学的に許容される担体(carriers)、および、状況に応じて、他の治療および/または予防の成分と一緒に、本発明の化合物または薬学的に許容される塩またはその誘導体を含む医薬調合物を提供する。前記担体は、製剤の他の成分と適合するおよびその服用者にとって有害でないという意味で「許容される」でなくてはならない。
【0026】
本発明の医薬調合物は、所望の治療に適した、いかなる使いやすい経路によっても投与することができる。好ましい投与経路には、経口投与、特に錠剤、カプセル(capsule)、糖衣錠(dragee)、粉剤、または液状での投与、および非経口投与、特に皮膚、皮下、筋肉内または静脈内注射が含まれる。当業者は、所望の製剤に適した標準のおよび従来の技術を用いて、前記医薬調合物を製造することができる。所望する場合には、活性成分を除放するように適応させた調合物を使用することができる。
【0027】
製剤および投与の技術に関するさらに詳細な記述は、Remington’s Pharmaceutical Sciences (Maack Publishing Co., Easton, PA)の最新版で参照することができる。
(図面の簡単な説明)
本発明を付属の図を参照してさらに説明する。
【0028】
図1は、マウスにおける血漿コルチコステロンレベルに対する、ゾルピデムおよびL-838,417の用量増加の効果を示す。データは1群あたり5匹のマウスの平均値± S.E.M.を示す。化合物は賦形剤と比較して有意な効果を有し、*p<0.05である。
【0029】
図2は、HPA軸に対する10 mg/kgゾルピデムの効果の経時変化を示す。血漿ACTHの上昇がコルチコステロンの上昇より先行する。
【0030】
以下の実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はそれによって何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0031】
実施例1 マウスにおけるゾルピデムのHPA軸に対する作用の測定
成体雄NMRIマウス(23-27 g.)をMollegaarden(デンマーク)から購入した。前記動物を動物用施設に搬入し、湿度および温度が制御された飼育室で12:12の明暗サイクルの下、実験前の少なくとも7日間、1ケージあたり5匹で飼育した。飼料および水は自由摂取させた。全ての処理はデンマークの実験動物の管理および使用に関する国際的指針(Danish National Guide for Care and Use of Laboratory animals)に従って実施した。ゾルピデムはTocris Ltd(ブリストル、イギリス)から購入し、L-838,417は特許出願公開98004559号明細書に従って合成し、5%クレモホール(Chremophor)に溶解して、10 ml/kgの容量で注射した。
【0032】
前記2つの薬剤を、0.025、1.25、2.5、12.5および25 mg/kgの用量で投与(i.p.)した。前記マウスを飼育ケージに戻し、投与60分後に断頭によって屠殺して、体幹の血液を2 mg EDTAを含む遠心チューブに回収した。血漿は分注して、ホルモンレベルを測定するまでの間-20°Cで保存した。
【0033】
血漿コルチコステロンは前抽出なしで、アマシャムより市販されている[125I]コルチコステロンラジオイムノアッセイキットにより直接測定した。前記実験は2回行った。データを二元配置分散分析(ANOVA)に続いてダン検定(Dunn’s test)により解析した。すべてのデータは群平均値および標準誤差(SEM)として表した。
【0034】
ゾルピデムは0,5 mg/kgからの用量において、血漿コルチコステロンを有意におよび用量依存的に増加させた。図1に示すように、その効果は12.5 mg/kgで最大に達し、25 mg/kgまでにさらなる増加はなかった。対照的に、L-838,417は12.5 mg/kgまでの用量でコルチコステロンに対する効果を示さなかった(図1)。12.5 mg/kgのL-838,417の投与2時間後に試験をした場合も、血漿コルチコステロンに対する効果は観察されなかった。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】マウスにおける血漿コルチコステロンレベルに対する、ゾルピデムおよびL-838,417の用量増加の効果を示す。
【図2】HPA軸における10 mg/kgゾルピデムの効果の経時変化を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鎮静薬または抗不安薬としての効力を有する化合物をスクリーニングする方法であって、
a)前記化合物を試験系に暴露する工程;および
b)HPA軸の活性に対する化合物の効果を測定する工程;
を含む前記スクリーニング方法。
【請求項2】
前記化合物がGABAA受容体モジュレーター(modulator)である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記試験系がマウスまたはラットのような試験動物であり、そして前記化合物が投与により試験動物に暴露される、請求項1または2のいずれか1つに記載の方法。
【請求項4】
HPA軸の活性測定を、投与後の試験動物から得た血液サンプル中の血漿コルチコステロンおよび/またはACTHレベルを測定することにより行う、請求項3記載の方法。
【請求項5】
さらに、c1) 化合物が実質的にHPA軸を刺激する場合に、鎮静薬候補として前記化合物を選択する:工程を含む、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
さらに、c2) 化合物が実質的にHPA軸に影響を及ぼさない場合に、抗不安薬候補として前記化合物を選択する:工程を含む、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1つに記載の方法によって化合物を同定することを含む、薬剤の開発方法。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の方法によって、鎮静薬候補として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩を、患者における麻酔、前麻酔(pre-anaesthesia)、筋弛緩、または鎮静を誘導するための薬剤、または熱痙攣(fever cramps)もしくはてんかん重積状態(status epilepticus)の治療、予防または緩和のための薬剤の製造に使用する方法
【請求項9】
請求項1ないし4および6のいずれか1つに記載の方法によって、抗不安薬として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩を、不安の治療、予防または緩和のための薬剤の製造に使用する方法
【請求項10】
請求項1ないし4および6のいずれか1つに記載の方法により、抗不安薬(antiolytica)として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を前期患者に投与することを含む、不安を治療、予防または緩和する方法
【請求項11】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の方法により、鎮静薬として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を前期患者に投与することを含む、麻酔、前麻酔、筋弛緩、または鎮静を誘導するか、または、熱痙攣もしくはてんかん重積状態性不安(status epilepticus anxiety)を治療、予防または緩和する方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鎮静薬または抗不安薬としての効力を有するGABAA受容体モジュレーター(modulator)をスクリーニングする方法であって、
a)化合物を投与により実験動物に暴露する工程;および
b)HPA軸の活性に対する化合物の効果を測定する工程;
を含む前記スクリーニング方法。
【請求項2】
試験動物がマウスまたはラットである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
HPA軸の活性測定を、投与後の試験動物から得た血液サンプル中の血漿コルチコステロンおよび/またはACTHレベルを測定することにより行う、請求項2記載の方法。
【請求項4】
さらに、c1) 化合物が実質的にHPA軸を刺激する場合に、鎮静薬候補として前記化合物を選択する:工程を含む、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
さらに、c2) 化合物が実質的にHPA軸に影響を及ぼさない場合に、抗不安薬候補として前記化合物を選択する:工程を含む、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1つに記載の方法によって化合物を同定することを含む、薬剤の開発方法。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の方法によって、鎮静薬候補として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩を、患者における麻酔、前麻酔(pre-anaesthesia)、筋弛緩、または鎮静を誘導するための薬剤、または熱痙攣(fever cramps)もしくはてんかん重積状態(status epilepticus)の治療、予防または緩和のための薬剤の製造に使用する方法。
【請求項8】
請求項1ないし3および5のいずれか1つに記載の方法によって、抗不安薬として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩を、不安の治療、予防または緩和のための薬剤の製造に使用する方法。
【請求項9】
請求項1ないし3および5のいずれか1つに記載の方法により、抗不安薬(antiolytica)として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を前期患者に投与することを含む、不安を治療、予防または緩和する方法。
【請求項10】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の方法により、鎮静薬として同定された化合物またはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を前期患者に投与することを含む、麻酔、前麻酔、筋弛緩、または鎮静を誘導するか、または、熱痙攣もしくはてんかん重積状態性不安(status epilepticus anxiety)を治療、予防または緩和する方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−513405(P2006−513405A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554544(P2004−554544)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/EP2003/050860
【国際公開番号】WO2004/048980
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(591019645)ニューロサーチ、アクティーゼルスカブ (16)
【氏名又は名称原語表記】NEUROSEARCH A/S
【Fターム(参考)】