説明

開放孔を通過する波動として伝播する情報の中間結像および撮像装置並びに撮像方法

空間を伝播する波動をさえぎる面に開放孔をつくり、この開放孔を通過する波動によって、中間面に対象物を結像させ、波動変換、つまり波動の実体を2次元撮像できる波動に変換した後、2次元撮像装置でその像を撮像する。また、2次元撮像装置の歪は、中間面に設けた較正用格子パターンで補正する。中間面は、波動変換機能、歪較正機能、歪のない広視野の確保および波動の実体の変換の機能を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間を伝播する波動をさえぎる面に開放孔をつくり、この開放孔を通過する波動によって対象物の結像を中間面につくり、その像を撮像する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光を始めとする電磁波を使い、特定対象の像を結像することは、様々な科学技術の分野において行われている。ピンホールの概念から発展した開放孔による結像系は、このような結像系の基本であり、波動の一つの例である光あるいは電磁波の場合、空間投影の歪みがないという特性がある。
【発明の開示】
【0003】
開放孔による結像系は、波動をさえぎるものさえあれば、そのさえぎるものに開放孔をつくることにより、波面の直進性のため、幾何学的に単純に結像されるが、波動であるから、波動の回折現象により、結ばれた像がぼやける。しかし、この回折現象は、波動の波長が短いほど小さい。すなわち、電磁波の場合、可視光から極紫外線、軟X−線、硬X−線、γ線と波長が短くなるにつれて、この回折現象によるぼやけは小さくなる。質量のある粒子に伴う波動性を意味する波動である量子波の場合、さらにこのぼやけは小さくなる。この開放孔による結像系の特徴として、空間解像度は開放孔と結像間の距離が長いほど高くなり、そのときに最適となる開放孔の径は、大きくなるという性質がある。一般的に、波動は、適切で実現可能な2次元撮像装置が感知できる波動または波長と異なる場合がある。このため、中間に、波動変換面を置き、この波動変換面の上にいったん結像させ、たとえば安価な、光学的CCDカメラが感じ取れる波長の光という電磁波に変換し、その像を、当該CCDカメラで撮像する。このとき、当該CCDカメラは、光学レンズ等を使って結像するから、歪が生じる。この歪は、この場合、CCDカメラのレンズ等によって、特徴付けられるから、この特徴をあらかじめ、中間の波動変換面上の座標と2次元撮像素子の座標との1対1の対応関数として表現し、この関数を使い、歪をリアルタイムに補正することにより、歪のない像を2次元撮像素子がつくる数値画像を計算機によって記録媒体につくることができる。また、この中間面は、開放孔からの対象物の視野を広くとったり、狭くとったりする役目も持つ。このとき、当該の波動は、波動として伝播する限り、上記の電磁波、量子波、あるいは、物体の運動としての波、たとえば音波等、その波動の種類を問わない。従って、中間の波動変換面は、単なる波動変換ばかりでなく、波動の実体の変換の役目をも持たせる。
【0004】
本発明は、質量がない光子としての電磁波に限らず、粒子性と波動性を兼ね備えた、質量がある粒子、たとえば電子あるいは中性子あるいはニュートリノの波動性を含めた波動を媒体として伝播する情報の結像系および撮像系を提供する。
【0005】
本発明は、上記した構成を実現するために、
〔1〕開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像方法において、単一あるいは複数の開放孔と2次元撮像装置の間に、波動変換するための波動変換部を有し、この波動変換部において前記開放孔からの波動による像を2次元撮像装置が感知できる波動(以下、可感波動と呼ぶ)に変換し、その可感波動の像を前記2次元撮像装置で捉えて撮像させることを特徴とする。
【0006】
〔2〕開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像方法において、単一のあるいは複数の開放孔と2次元撮像装置の間に、波動変換するための波動変換部を有し、この波動変換部において前記開放孔からの波動による像を可感波動に変換し、その可感波動の像を前記2次元撮像装置で捉えて撮像させ、前記2次元撮像装置で撮像された像を計算機により較正処理し、出力することを特徴とする。
【0007】
〔3〕上記〔2〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像方法において、前記波動変換部は、較正用格子パターンを有する波動変換面からなり、2次元撮像装置のレンズによる歪みを前記較正用格子パターンの情報を使って較正することを特徴とする。
【0008】
〔4〕上記〔1〕又は〔2〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像方法において、前記開放孔の径を大きくし、前記開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離を長くすることを特徴とする。
【0009】
〔5〕上記〔1〕又は〔2〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像方法において、前記開放孔からの波動を用いて、前記開放孔の径を小さくし、前記開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離を短くすることを特徴とする。
【0010】
〔6〕開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、単一のあるいは複数の開放孔と、この開放孔と可視光用2次元撮像装置を一体化するための筒であって、この開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離が長い長尺の筒と、前記開放孔からの波動(特に、X線又はγ線あるいは質量をもった量子線あるいは音波)を可感波動に変換する波動変換部と、前記変換された可感波動を撮像する2次元撮像装置とを具備することを特徴とする。
【0011】
〔7〕開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、単一のあるいは複数の開放孔と、この開放孔と可視光用2次元撮像装置を一体化するための筒であって、この開放孔と可視光用2次元撮像装置間の距離が短い短尺の筒と、前記開放孔からの波動(特に、X線又はγ線あるいは質量をもった量子線あるいは音波)を可感波動に変換する波動変換部と、前記変換された可感波動を撮像する2次元撮像装置とを具備することを特徴とする。
【0012】
〔8〕開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、単一あるいは複数の開放孔と、この開放孔が形成される筒と、前記開放孔からの波動を可感波動に変換する波動変換部と、この変換された可感波動を撮像する2次元撮像装置と、前記2次元撮像装置で撮像された像を計算機により較正処理する手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
〔9〕上記〔8〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、前記波動変換部は、較正用格子パターンを有する波動変換面からなり、この2次元撮像装置の像歪みを前記較正用格子パターンの情報を使って較正することを特徴とする。
【0014】
〔10〕上記〔8〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、前記開放孔の径を大きくし、前記筒を、前記開放孔と波動変換面の結像面の間を長くした長尺の筒とすることを特徴とする。
【0015】
〔11〕上記〔8〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、前記開放孔からの波動としてX線又はγ線を用いて、前記開放孔の径を小さくし、前記筒を、前記開放孔と波動変換面の結像面の間を短くした短尺の筒とすることを特徴とする。
【0016】
〔12〕上記〔8〕記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像装置において、前記波動変換面の較正用格子パターンによる空間結像系とレンズによる結像系との歪みを計算機で自動補正し、前記空間結像系とレンズによる結像歪みを取り除いた信号を2次元撮像装置から出力させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明にかかる開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の外観図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の模式図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の模式図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の波動変換面の較正用格子パターンによる空間結像系とレンズによる結像歪みを説明する模式図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す開放孔・波動変換部・CCDを組み合わせた撮像光学装置の構成図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
開放孔による波動の結像系は、波動の一つの例である光あるいは電磁波の場合、空間投影の歪みが全くないという特長をもつ一方で、回折現象により像がぼやけ解像度が落ちるという欠陥を持つことを上述したが、この解像度は、開放孔から結像面までの距離を長くすればするほど高くなる、すなわち、全体の像が、シャープになるという特徴を持っている。
【0020】
しかし、上記したように開放孔から結像面までの距離を長くすると、結像された全体の像は大きくなるため、現在存在するCCDの撮像領域(大きさ)を超える場合には、直接CCD上に結像させ、記録をとることはできない。
【0021】
この問題点を克服するため、本発明では、一旦、中間波動変換面と称する平面板上に結像させ、この像を広視野のCCDカメラで記録する。この波動変換面は使用する波動をCCDが感じる波動、すなわち電磁波とその波長に変換する。このとき、一般に広視野のカメラは、光学レンズ等を使って結像するから、歪が生じる。この歪は、この場合、CCDカメラのレンズ等によって、特徴付けられるから、この特徴をあらかじめ、中間波動変換面上の座標と2次元撮像素子の座標との1対1の対応関数として表現し、この関数を使い、歪をリアルタイムに補正することにより、歪のない像を2次元撮像素子がつくる数値画像を計算機によって記録媒体につくることができる。
【0022】
図1は本発明にかかる開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の外観図である。この図において、1は径の大きい開放孔部、2は長尺の筒、3は開放孔部1から入射された電磁波(極紫外線、軟X線、硬X線、γ線等の短波長光)5を受けて可視光に変換する波動変換部としての波動変換面、4はその波動変換面3によって波動が変換された可視光を撮像するCCDカメラである。
【0023】
図2は本発明の第1実施例を示す開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の模式図である。
【0024】
この図において、入射された電磁波5は波動変換面3A(例えば、電磁波5の照射により発光するドット状エレメントを有する)により可視光に変換される。その変換された可視光は、レンズ結像系11を介してCCD結像面12上で撮像され、画像として出力される。
【0025】
図3は本発明の第2実施例を示す開放孔とCCDを組み合わせた撮像光学装置の模式図、図4はその波動変換面の較正用格子パターンによる空間結像系とレンズによる結像系の歪みを説明する模式図である。
【0026】
これらの図において、入射された電磁波5は較正用格子パターン3B−1を有する波動変換面3Bにより可視光に変換される。その変換された可視光は、レンズ結像系21を介してCCD結像面22上で撮像されるが、そのCCD結像面22上で撮像された画像を、較正用格子パターン3B−1を有する波動変換面3B上での像と正しく対応させ、像の歪みの較正を行うために、計算機23を配置するようにしている。
【0027】
すなわち、この実施例では、較正用格子パターン3B−1のレンズ結像系21による較正用格子パターンの像3B−2とCCD結像面22の格子パターンの対応関係、つまり、CCD結像面22からの出力画像の歪みの較正を、計算機23により行うようにしている。例えば、図3において、較正用格子パターン3B−1を有する波動変換面3B上での大きな矢印3−1は、開放孔部1からの電磁波(例えば、γ線)5が波動変換面3Bにより変換されて可視光化されたときの像(イメージ)を示しているが、この波動変換面3B上の矢印3−1は、CCDカメラ4BにおけるCCD結像面22で撮像されると、歪んだ像(イメージ)として、出力されることになるので、計算機23により像の歪みの較正を行い、精確な像を出力するようにする。
【0028】
なお、このとき、較正用格子パターンの格子数は、用途によって必要な空間解像度に対応する数にする。
【0029】
図5は本発明の第3実施例を示す開放孔・波動変換部・CCDを組み合わせた撮像光学装置の構成図である。これは、医学用のX線撮影に応用した実施例である。
【0030】
この図において、31は径の小さい開放孔部、32は短尺の筒、33はX線を一旦波動変換する波動変換面、34はCCDカメラである。
【0031】
この実施例では、波長の短いX線を取り込むために、開放孔部31の径は小さくてよく、開放孔部31から結像面までの距離も短くて済むため、短尺の筒32とすることができる。
【0032】
なお、図示していないが、この実施例においても、上記実施例と同様に、一旦、較正用格子パターンを有する波動変換面33で拡大された像をCCD結像面に受けて、計算機でその像の歪みの較正を行って、精確な像の出力を得るようにすることもできる。
【0033】
第3実施例では、このように、第1および第2実施例の構成に加えて、撮像光学装置を小型化することができる。
【0034】
また、この実施例を医学用のX線撮像に使う場合は、現在よく使われているX線写真と違って、現像等の手間と時間が省かれ、X線像を通常のCCDカメラを使ってリアルタイムで見ることができる。
【0035】
この例は、ほんの1例であり、開放孔からの電磁波としては更に波長が短いγ線であってもよい。本発明の応用範囲は広く、その他の医療分野、天文学分野、原子炉内の撮像など多岐にわたる。また、ミクロな分野の原子配列の制御分野でも、精確な構造パターンの結像を必要とする場合などに応用できる。さらに、超音波による体内の精確な結像および撮像にも応用できる。
【0036】
本発明により、波動変換する場合には、現在のCCDでは捉えることができない波動と波長域を通常の光学CCDで捕まえることができる。また、開放孔を使うことで、視野がCCDの撮像領域より大きくなる場合でも、波動変換面を使用することで広視野が確保でき、較正用格子パターンを使うことで空間歪みを補正、あるいは、自動補正できる。更に、開放孔を使うことにより、空間歪みのない第1次像を作ることができ、これらの効果を組み合わせることが可能である。すなわち、波動変換面は、この場合、電磁波をCCDカメラで撮像できる波長領域に変換する役目と、広視野を撮像する役目の2つの役目を持つことになる。
【0037】
また、上記実施例では、2次元撮像装置としてCCDカメラを示したが、MOS(metal oxide semiconductor)カメラやビジコンカメラなどによって撮像してもよい。
【0038】
また、空間解像度が高く、像の歪みが少ない、希土類蛍光体とアモルファスSiセンサを有する2次元撮像装置を用いるようにしてもよい。
【0039】
更に、本発明における結像系としては、レンズ系を示したが、反射鏡を組み合わせたレンズ系とするようにしてもよい。
【0040】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0041】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0042】
(A)径の大きい開放孔を用いた長尺の筒、また、X線撮像用には径の小さい開放孔を用いた短尺の筒を用いて、開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた解像度の高い結像方法及び装置を得ることができる。
【0043】
(B)波長を変換することで、現在の2次元撮像装置では捉えることができない波長域を通常の光学2次元撮像装置で捉えることができる。
【0044】
(C)開放孔を使うことで視野が2次元撮像装置の撮像領域より大きくなる場合でも、波動変換面を使用することで、広視野を確保することができる。
【0045】
(D)較正用格子パターンを使うことで、空間歪みを補正、あるいは自動補正することができる。
【0046】
(E)開放孔を使うことにより、空間歪みのない第1次像を作ることができる。
【0047】
(F)X線撮像用の結像光学装置では、装置を小型化することができ、従来のX線写真における現像等の手間と時間が省かれ、通常の2次元撮像装置を用いてリアルタイムでX線像を見ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の開放孔を通過する波動として伝播する情報の中間結像および撮像装置並びに撮像方法は、医学上のX線像の撮像装置、超音波による結像および撮像装置、原子炉内の放射能であるX線、γ線等の電磁波あるいは、粒子線としての量子波による結像および撮像装置、またナノテクノロジーで使われる原子配列の制御のための精確な結像などに利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波動の伝播をさえぎる遮蔽物に開放孔を設け、該開放孔を通過することによって、前記開放孔と2次元撮像装置の間に目的の対象物の像を形成する、すなわち結像する中間面を有する撮像装置。
【請求項2】
請求項1記載の撮像装置において、前記像は空間的歪のない像である撮像装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の撮像装置において、前記波動は、波であるかぎり、質量のない電磁波および質量のある粒子の波動性に伴う量子波ならびに物体の動きである音波等の波であるか否かを問わない撮像装置。
【請求項4】
開放孔と2次元撮像装置の間に、該2次元撮像装置が感知できる波動(可感波動)と波長に変換するための中間波動変換部を有し、該中間波動変換部において前記開放孔からの波動による像を可感波動に変換し、その可感波動の像を前記2次元撮像装置で捉えて撮像させる開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項5】
開放孔と2次元撮像装置の間に、波動変換するための中間波動変換部を有し、該中間波動変換部において前記開放孔からの波動による像を可感波動に変換し、その可感波動の像を前記2次元撮像装置で捉えて撮像させ、前記2次元撮像装置で撮像された像を計算機により較正処理し、出力する開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項6】
請求項4又は5記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた撮像方法において、前記中間波動変換部は、較正用格子パターンを有する波動変換面からなり、該波動変換面上の像の歪みを前記較正用格子パターンの情報を使って較正をすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項7】
請求項6記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法において、前記較正用格子パターンの格子数は、用途によって必要な空間解像度に対応する数を有することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項8】
請求項4、5又は6記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法において、前記開放孔の径を大きくし、前記開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離を長くすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項9】
請求項4、5又は6記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法において、前記開放孔の径を小さくし、前記開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離を短くすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項10】
請求項6記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法において、前記中間波動変換部の較正用格子パターンの格子点に波動感知素子を置き、前記中間波動変換部自身が、2次元撮像装置の役目を有することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項11】
単一のあるいは複数の開放孔と2次元撮像装置の間に、該2次元撮像装置が感じることのできる波動(可感波動)と波長に変換するための中間波動変換部を有し、該中間波動変換部において前記開放孔からの電磁波あるいは量子波あるいは音波による像を可感波動光に変換し、該可感波動光の像を前記2次元撮像装置で捉えて撮像させることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項12】
単一のあるいは複数の開放孔と2次元撮像装置の間に、波動変換するための中間波動変換部を有し、該中間波動変換部において前記開放孔からの電磁波あるいは量子波あるいは音波による像を可感波動光に変換し、該可感波動光の像を前記2次元撮像装置で捉えて撮像させ、前記2次元撮像装置で撮像された像を計算機により較正処理し、出力することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項13】
請求項4、5又は7記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法において、前記開放孔からの電磁波としてX線又はγ線を用いて、前記開放孔の径を大きくし、前記開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離を長くすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項14】
請求項4、5又は7記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法において、前記開放孔からの電磁波としてX線又はγ線を用いて、前記開放孔の径を小さくし、前記開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離を短くすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像方法。
【請求項15】
(a)単一あるいは複数の開放孔と、
(b)該開放孔と可視光用2次元撮像装置を一体化するための筒であって、この開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離が長い長尺の筒と、
(c)前記開放孔からの電磁波を可視光に変換する中間波動変換部と、
(d)前記変換された可視光を撮像する2次元撮像装置とを具備することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。
【請求項16】
(a)単一あるいは複数の開放孔と、
(b)該開放孔と可視光用2次元撮像装置を一体化するための筒であって、この開放孔と中間波動変換部の結像面間の距離が短い短尺の筒と、
(c)前記開放孔からの電磁波を可視光に変換する中間波動変換部と、
(d)前記変換された可視光を撮像する2次元撮像装置とを具備することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。
【請求項17】
(a)単一あるいは複数の開放孔と、
(b)該開放孔が形成される筒と、
(c)前記開放孔からの電磁波を可視光に変換する中間波動変換部と、
(d)該変換された可視光を撮像する2次元撮像装置と、
(e)前記2次元撮像装置で撮像された像を計算機により較正処理する手段とを具備することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。
【請求項18】
請求項17記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置において、前記中間波動変換部は、較正用格子パターンを有する波動変換面からなり、該波動変換面上の像の歪みを前記較正用格子パターンの情報を使って較正することを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。
【請求項19】
請求項17記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置において、前記開放孔の径を大きくし、前記筒を、前記開放孔と中間波動変換部の結像面の間を長くした長尺の筒とすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。
【請求項20】
請求項17記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置において、前記開放孔からの電磁波としてX線又はγ線を用いて、前記開放孔の径を小さくし、前記筒を、前記開放孔と中間波動変換部の結像面の間を短くした短尺の筒とすることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。
【請求項21】
請求項17記載の開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置において、前記波動変換面の較正用格子パターンによる空間結像系とレンズによる結像系との歪みを計算機で自動補正し、前記空間結像系とレンズによる結像系による歪みを取り除いた信号を前記2次元撮像装置から出力させることを特徴とする開放孔と2次元撮像装置を組み合わせた結像および撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【国際公開番号】WO2005/002213
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【発行日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511080(P2005−511080)
【国際出願番号】PCT/JP2004/009149
【国際出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】