説明

開閉装置および開閉装置の取付方法

【課題】容易に取付けができる開閉装置を提供する。
【解決手段】開閉装置11は、互いに離間対向したブラケット14と、このブラケット14が支持する巻体15とを備える。また、開閉装置11は、巻体15に巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける開閉体21と、巻体15による開閉体21の巻取りおよび巻戻しの際に開閉体21の左右両側を案内するガイドレール22とを備える。また、開閉装置11は、ガイドレール22を固定するガイドレール受け23を備え、ガイドレール受け23はブラケット14に一体に設ける。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容易に取付けができる開閉装置および開閉装置の取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば図7に示す例えばシャッタ装置等の開閉装置1が知られている。
【0003】
この図7に示す開閉装置1は、互いに離間対向した状態に配置される左右一対のブラケット2と、これら左右一対のブラケット2によって支持される巻体3とを備えている。
【0004】
また、この開閉装置1は、巻体3に巻取りおよび巻戻し可能に取り付けられ被閉鎖部を開閉する開閉体4と、巻体3による開閉体4の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体4の左右両側を案内する左右一対のガイドレール5と、このガイドレール5が固定される左右一対のガイドレール受け6とを備えている。
【0005】
さらに、この開閉装置1は、左右一対のブラケット2間に配置される第1まぐさ7、第2まぐさ8、2本の長手状の補強部材9および図示しないケース体を備えている。
【0006】
そして、この開閉装置1の取付けは、例えば次のような方法で行われている。
【0007】
まず、左右一対のブラケット2の位置決めのための位置決め用印を例えば建物の躯体等の被取付部にけがきにより付ける。
【0008】
次いで、その位置決め用印を基準として左右一対のブラケット2を位置決めしてから、これら左右一対のブラケット2を被取付部に固定する。次いで、その固定された左右一対のブラケット2に第1まぐさ7、第2まぐさ8および補強部材9を固定する。次いで、その固定された左右一対のブラケット2の巻体支持部2aに巻体3を支持させる。次いで、その支持された巻体3の回転部3aに開閉体4を取り付ける。
【0009】
次に、左右一対のガイドレール受け6の位置決めのための位置決め用印を被取付部にけがきにより付ける。
【0010】
次いで、その位置決め用印を基準として左右一対のガイドレール受け6を位置決めしてから、これら左右一対のガイドレール受け6を被取付部に固定する。次いで、この固定された左右一対のガイドレール受け6に左右一対のガイドレールを固定し、最後に、ケース体をブラケット2に固定する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の開閉装置1では、例えばブラケット2の位置決めのためのけがきとガイドレール受け6を位置決めのためのけがきとが必ず必要となるため、取付け現場での被取付部に対する取付け作業が煩雑となりがちであり、容易に取付けができないおそれがある。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、容易に取付けができる開閉装置および開閉装置の取付方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の開閉装置は、互いに離間対向した状態に配置される左右一対のブラケットと、これら左右一対のブラケットによって支持される巻体と、この巻体に巻取りおよび巻戻し可能に取り付けられ、被閉鎖部を開閉する開閉体と、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールと、前記ブラケットに設けられ、前記ガイドレールが固定される左右一対のガイドレール受けとを備えるものである。
【0014】
そして、ガイドレール受けをブラケットに設けることで、ブラケットとガイドレール受けとを1つの部材として取り扱うことができるので、従来に比べて取付け現場での被取付部に対する取付け作業が簡単となり、取付けが容易となる。
【0015】
請求項2記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、ガイドレール受けは、ブラケットに一体に設けられているものである。
【0016】
そして、ガイドレール受けをブラケットに一体に設けることで、例えばブラケットとガイドレール受けとが不用意に分離してしまうことがなく、ブラケットとガイドレール受けとを確実に1つの部材として取り扱うことが可能となる。
【0017】
請求項3記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、ガイドレール受けは、ブラケットに脱着可能に設けられているものである。
【0018】
そして、ガイドレール受けをブラケットに脱着可能に設けることで、例えば多様な取付け現場に適切に対応することが可能となる。
【0019】
請求項4記載の開閉装置は、巻体に巻戻し可能に巻き取られた開閉体を内部に有する1ユニット状の本体ユニットと、この本体ユニットの前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールと、前記本体ユニットが載置されるとともに、前記ガイドレールが固定される左右一対のガイドレール受けとを備えるものであり、従来に比べて取付け現場での被取付部に対する取付け作業が簡単となり、取付けが容易となる。
【0020】
請求項5記載の開閉装置の取付方法は、第1まぐさを位置決めして被取付部に固定する工程と、この固定された第1まぐさを基準として、ガイドレール受けがブラケットに一体に設けられた左右一対のレール受け付ブラケット体を位置決めしてから、これら左右一対のレール受け付ブラケット体を前記被取付部に固定する工程と、この固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに第2まぐさの両端部を固定してこの第2まぐさと前記第1まぐさとを互いに離間対向させる工程と、前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに巻体を支持させる工程と、この支持された巻体に被閉鎖部を開閉する開閉体を巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける工程と、前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ガイドレール受けに、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールを固定する工程とを備えるものであり、従来に比べて取付け現場での被取付部に対する取付け作業が簡単となり、取付けが容易となる。
【0021】
請求項6記載の開閉装置の取付方法は、第1まぐさを位置決めして被取付部に固定する工程と、この固定された第1まぐさを基準として、ガイドレール受けがブラケットに脱着可能に設けられた左右一対のレール受け付ブラケット体を位置決めしてから、これら左右一対のレール受け付ブラケット体を前記被取付部に固定する工程と、この固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに第2まぐさの両端部を固定してこの第2まぐさと前記第1まぐさとを互いに離間対向させる工程と、前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに巻体を支持させる工程と、この支持された巻体に被閉鎖部を開閉する開閉体を巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける工程と、前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ガイドレール受けに、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールを固定する工程とを備えるものであり、従来に比べて取付け現場での被取付部に対する取付け作業が簡単となり、取付けが容易となる。
【0022】
請求項7記載の開閉装置の取付方法は、左右一対のガイドレール受けを位置決めして被取付部に固定する工程と、この固定された左右一対のガイドレール受けに、巻体に巻戻し可能に巻き取られた開閉体を内部に有する1ユニット状の本体ユニットを載置するとともに、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールを固定する工程と備えるものであり、従来に比べて取付け現場での被取付部に対する取付け作業が簡単となり、取付けが容易となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の開閉装置の第1の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0024】
図1ないし図4において、11は開閉装置で、この開閉装置11は、例えば建物の躯体等の被取付部12に取り付けられるシャッタ装置等である。
【0025】
この開閉装置11は、図1等に示されるように、互いに離間対向した状態に配置される略板状の左右一対のブラケット14と、これら左右一対のブラケット14によって水平状に支持される略軸状の巻体15とを備えている。なお、この巻体15は、例えば軸部16とこの軸部16に回転可能に設けられた回転部17とにて構成されている。
【0026】
また、この開閉装置11は、巻体15に巻取りおよび巻戻し可能に取り付けられ例えば窓開口部等の被閉鎖部20を開閉する例えばシャッタカーテン等の開閉体21と、巻体15による開閉体21の巻取りおよび巻戻しの際にすなわち例えば上昇および下降の際に開閉体21の左右両側の縁部を案内する上下方向に長手状の左右一対のガイドレール22とを備えている。
【0027】
さらに、この開閉装置11は、対応するガイドレール22が例えば嵌合により固定される上下方向に長手状の左右一対のガイドレール受け23を備えている。このガイドレール受け23は、例えばブラケット14に分離不能に一体に設けられている。すなわち、この開閉装置11は、ガイドレール受け23がブラケット14に一体に設けられた左右一対のレール受け付ブラケット体24を備えている。
【0028】
また、この開閉装置11は、左右方向に長手状で断面略C字状の第1まぐさ(被取付部12側の外まぐさ)26および第2まぐさ(反被取付部12側の内まぐさ)27と、左右方向に長手状で断面略C字状の複数、例えば2本の補強部材(ケース補強)28と、巻き取られた略円筒状の開閉体21等を覆うケース体29とを備えている。これら第1まぐさ26、第2まぐさ27、補強部材28およびケース体29は、それぞれ左右一対のブラケット2間にこれらブラケット2を跨ぐように配置される。
【0029】
ここで、レール受け付ブラケット体24のブラケット14は、例えば略板状の本体板部31を有し、この本体板部31の内面の周縁からは突出板部32が内方に向って一体に突出している。
【0030】
また、この本体板部31の内面の略中央には、巻体15の軸部16の端部が固定される巻体支持部である軸受け部33が一体に設けられている。この本体板部31の内面の下端には、第2まぐさ27の端部が固定される断面略L字状のまぐさ受け部34が一体に設けられている。そして、この本体板部31の下端の被取付部12側の部分からガイドレール受け23が下方に向って一体に突出している。
【0031】
このガイドレール受け23は、例えば上下方向に長手状で略板状の本体板部36を有し、この本体板部36の両側縁からは突出量の異なる突出板部37が被取付部12側とは反対側に向って突出している。
【0032】
また、このガイドレール受け23にて受け止められるガイドレール22は、例えばガイドレール受け23の突出板部37に嵌合される略コ字状の嵌合部41を有している。また、このガイドレール22は、第1まぐさ26および第2まぐさ27間を通って昇降する開閉体21の左右両側の縁部を案内する断面略C字状の案内部42を有し、この案内部42は嵌合部41に一体に設けられている。この案内部42には、被閉鎖部20に向って開口し開閉体21の側縁部が挿入される挿入口43が形成されている。
【0033】
なお、開閉体21は、例えば複数枚のスラット45等にて構成され、基端のスラット45には巻体15の回転部17に取り付けられている取付部46が設けられている。
【0034】
次に、上記開閉装置11を取付け現場において被取付部12に取り付ける工程について説明する。
【0035】
まず、第1まぐさ26の位置決めのための位置決め用印を被取付部12に例えばけがき等により付ける。
【0036】
次いで、その位置決め用印を基準として第1まぐさ26をこの第1まぐさ26の開口26aを被取付部12側とは反対側に向けた状態として位置決めしてから、この第1まぐさ26を被取付部12に固定する。
【0037】
次いで、この固定された第1まぐさ26を基準として左右一対のレール受け付ブラケット体24を左右に互いに離間対向させた状態として平行度および垂直度を確認しつつ位置決めしてから、これら左右一対のレール受け付ブラケット体24を被取付部12に固定する。
【0038】
次いで、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24のブラケット部であるブラケット14のまぐさ受け部34に第2まぐさ27の両端部を固定し、第1まぐさ26と第2まぐさ27とを前後に互いに離間対向させる。なお、第2まぐさ27も、第1まぐさ26と同様、第2まぐさ27の開口27aを被取付部12側とは反対側に向けた状態にする。
【0039】
次いで、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24のブラケット14の上端の角部に2本の補強部材28の両端部を固定し、これら2本の補強部材28を前後に互いに離間対向させる。なお、各補強部材28はその開口28aを被取付部12側に向けた状態にする。
【0040】
次に、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24のブラケット14の軸受け部33に巻体15の軸部16の両端部を固定することにより、ブラケット14の軸受け部33に巻体15を支持させる。
【0041】
次いで、この支持された巻体15の回転部17に開閉体21の取付部46を取り付けることにより、巻体15の回転部17に開閉体21を巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける。
【0042】
次いで、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24のガイドレール受け23の突出板部37に左右一対のガイドレール22の嵌合部41を嵌合することにより、レール受け付ブラケット体24のガイドレール受け23にガイドレール22を固定する。
【0043】
その後、ケース体29をブラケット14に固定する等して開閉装置11の取付けが完了する。
【0044】
そして、上記第1の実施の形態によれば、例えば工場等で予めガイドレール受け23がブラケット14に一体に設けられたレール受け付ブラケット体24aを用いることで、ブラケット14とガイドレール受け23とを1つの部材として取り扱うことができ、また、第1まぐさ26に関してのみけがきをすればよく、例えばブラケット2の位置決めのためのけがきとガイドレール受け6を位置決めのためのけがきとの両方を別々にしなければならない従来に比べて、施工工数が減少し、取付け現場での被取付部12に対する取付け作業が簡単となり、容易に取付けができ、例えば施工時間の短縮化を実現できる。
【0045】
次に、本発明の開閉装置の第2の実施の形態を図5を参照して説明する。
【0046】
この図5に示す開閉装置11は、図1に示す開閉装置11とは構成が異なるレール受け付ブラケット体24aを備えている。その他の構成部材は、図1に示す開閉装置11の構成部材と基本的に同一である。
【0047】
このレール受け付ブラケット体24aは、ガイドレール受け23とブラケット14とが一体で互いに分離不能なレール受け付ブラケット体24とは異なり、ガイドレール受け23がブラケット14のレール受け取付部14aに脱着可能に取り付けられ、ガイドレール受け23とブラケット14とが互いに分離可能となっている。
【0048】
すなわち、図5に示されるように、レール受け付ブラケット体24aのブラケット14の本体板部31には、例えば外周面にねじ溝が形成された上下2つの取付用突部51が内方に向って突出した状態に一体に設けられている。この取付用突部51にてレール受け取付部14aが構成されている。
【0049】
また、レール受け付ブラケット体24aのガイドレール受け23の突出板部37の上端部には、取付用突部51が挿通される挿通孔部52が形成されている。そして、ブラケット14のレール受け取付部14aにガイドレール受け23を取り付ける場合、挿通孔部52に取付用突部51を挿通してから、この取付用突部51のねじ溝にねじ53をねじ込む。一方、ブラケット14のレール受け取付部14aからガイドレール受け23を取り外す場合、ねじ53を外してから、取付用突部51を挿通孔部52から抜き出す。
【0050】
次に、この図5に示す開閉装置11を取付け現場において被取付部12に取り付ける工程について説明する。なお、上述した図1に示す開閉装置11の場合と基本的には同じである。
【0051】
まず、第1まぐさ26の位置決めのための位置決め用印を被取付部12に付ける。
【0052】
次いで、その位置決め用印を基準として第1まぐさ26を位置決めしてから、この第1まぐさ26を被取付部12に固定する。
【0053】
次いで、固定された第1まぐさ26を基準として左右一対のレール受け付ブラケット体24aを平行度および垂直度を確認しつつ位置決めしてから、これら左右一対のレール受け付ブラケット体24aを被取付部12に固定する。
【0054】
次いで、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24aのブラケット14に第2まぐさ27の両端部を固定してこの第2まぐさ27と第1まぐさ26とを前後に互いに離間対向させるとともに、この固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24aのブラケット14に2本の補強部材28の両端部を固定する。
【0055】
次いで、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24aのブラケット14に巻体15を支持させてから、この支持された巻体15に被閉鎖部20を開閉する開閉体21を巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける。
【0056】
次いで、固定された左右一対のレール受け付ブラケット体24aのガイドレール受け23に、巻体15による開閉体21の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体21の左右両側を案内する左右一対のガイドレール22を固定する。その後、ケース体29をブラケット14に固定する等して開閉装置11の取付けが完了する。
【0057】
そして、上記第2の実施の形態によれば、例えば工場等で予めガイドレール受け23をブラケット14のレール受け取付部14aに脱着可能に取り付けておいたレール受け付ブラケット体24aを用いることで、ブラケット14とガイドレール受け23とを1つの部材として取り扱うことができ、また、第1まぐさ26に関してのみけがきをすればよく、例えばブラケット2の位置決めのためのけがきとガイドレール受け6を位置決めのためのけがきとの両方を別々にしなければならない従来に比べて、施工工数が減少し、取付け現場での被取付部12に対する取付け作業が簡単となり、容易に取付けができ、例えば施工時間の短縮化を実現できる。
【0058】
また、ガイドレール受け23がブラケット14に脱着可能に設けられて、ガイドレール受け23とブラケット14とが互いに分離可能となっているので、ガイドレール受け23をブラケット14から一旦取り外すことができ、例えば多様な取付け現場に適切に対応できる。
【0059】
次に、本発明の開閉装置の第3の実施の形態を図6を参照して説明する。
【0060】
この図6に示す開閉装置11は、例えば工場等で予め組立てられた1ユニット状の本体ユニット61を備えている。この本体ユニット61は、巻体およびこの巻体に巻戻し可能に巻き取られた開閉体を内部に有しているとともに、第1まぐさ、第2まぐさおよび補強部材を内部に有している。なお、巻体、開閉体、第1まぐさ、第2まぐさおよび補強部材等は、図6では図示されていないが、図1等に示すものと基本的に同一である。
【0061】
また、この開閉装置11は、本体ユニット61の巻体による開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にすなわち例えば上昇および下降の際に開閉体の左右両側の縁部を案内する上下方向に長手状の左右一対のガイドレール62と、本体ユニット61が上方から載置されるとともに対応するガイドレール62が固定される左右一対のガイドレール受け63とを備えている。
【0062】
このガイドレール受け63は、例えば上下方向に長手状で略板状の本体板部65を有し、この本体板部65の両側縁からは突出量の異なる突出板部66が被取付部12側とは反対側に向って突出している。この本体板部65の上端部には、例えばフック状に形成された上下2つの載置部67が、被取付部12側とは反対側に向って突出した状態に切り起し等にて一体に設けられている。
【0063】
また、このガイドレール受け63にて受け止められるガイドレール62は、例えばガイドレール受け63の突出板部66に嵌合される略コ字状の嵌合部71を有している。また、このガイドレール62は、第1まぐさおよび第2まぐさ間を通って昇降する開閉体の左右両側の縁部を案内する断面略C字状の案内部72を有し、この案内部72は嵌合部71に一体に設けられている。この案内部72には、被閉鎖部20に向って開口し開閉体の側縁部が挿入される挿入口73が形成されている。
【0064】
次に、この図6に示す開閉装置11を取付け現場において被取付部12に取り付ける工程について説明する。
【0065】
まず、左右一対のガイドレール受け63の位置決めのための位置決め用印を被取付部12に例えばけがき等により付ける。
【0066】
次いで、その位置決め用印を基準として左右一対のガイドレール受け63を平行度および垂直度を確認しつつ位置決めしてから、これら左右一対のガイドレール受け63を被取付部12に固定する。
【0067】
次いで、固定された左右一対のガイドレール受け63に、巻体に巻戻し可能に巻き取られた開閉体を内部に有する1ユニット状の本体ユニット61を載置部67に上方から引っ掛けるようにして載置する。すなわち、ガイドレール受け63の載置部67上に本体ユニット61を載せる。
【0068】
次いで、固定された左右一対のガイドレール受け63に、巻体による開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレール62を固定し、開閉装置11の取付けが完了する。
【0069】
そして、上記第3の実施の形態によれば、例えば工場等で、巻体、開閉体、第1まぐさ、第2まぐさ、補強部材、ブラケットおよびケース等を予め組立てて一体型ボックスである1ユニット状にしておいた本体ユニット61を用いるため、例えばブラケット2の位置決めのためのけがきとガイドレール受け6を位置決めのためのけがきとの両方を別々にしなければならない従来に比べて、施工工数が減少し、取付け現場での被取付部12に対する取付け作業が簡単となり、容易に取付けができ、例えば施工時間の短縮化を実現できる。
【0070】
なお、開閉装置1は、シャッタ装置には限定されず、例えば、ロールブラインド装置、ロールスクリーン装置、防煙たれ幕装置等、或いは、これら装置のうちの同種または異種を複数並設したものでもよい。
【0071】
また、開閉体21をシャッタカーテンとした場合は、複数のスラット45等を用いる構成には限定されず、パネル、パイプ、シート、ネット等を用いる構成や、これらを適宜組み合わせた構成、1枚のシート部材や1枚の板状部材にて形成した構成等でもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、従来に比べて取付け現場での被取付部に対する取付け作業が簡単となり、容易に取付けができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉装置の第1の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】同上開閉装置の正面図である。
【図3】同上開閉装置の縦断面図である。
【図4】同上開閉装置の横断面図である。
【図5】本発明の開閉装置の第2の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の開閉装置の第3の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図7】従来の開閉装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
11  開閉装置
12  被取付部
14  ブラケット
15  巻体
20  被閉鎖部
21  開閉体
22  ガイドレール
23  ガイドレール受け
24,24a  レール受け付ブラケット体
26  第1まぐさ
27  第2まぐさ
61  本体ユニット
62  ガイドレール
63  ガイドレール受け

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離間対向した状態に配置される左右一対のブラケットと、
これら左右一対のブラケットによって支持される巻体と、
この巻体に巻取りおよび巻戻し可能に取り付けられ、被閉鎖部を開閉する開閉体と、
前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールと、
前記ブラケットに設けられ、前記ガイドレールが固定される左右一対のガイドレール受けと
を備えることを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
ガイドレール受けは、ブラケットに一体に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
【請求項3】
ガイドレール受けは、ブラケットに脱着可能に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
【請求項4】
巻体に巻戻し可能に巻き取られた開閉体を内部に有する1ユニット状の本体ユニットと、
この本体ユニットの前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールと、
前記本体ユニットが載置されるとともに、前記ガイドレールが固定される左右一対のガイドレール受けと
を備えることを特徴とする開閉装置。
【請求項5】
第1まぐさを位置決めして被取付部に固定する工程と、
この固定された第1まぐさを基準として、ガイドレール受けがブラケットに一体に設けられた左右一対のレール受け付ブラケット体を位置決めしてから、これら左右一対のレール受け付ブラケット体を前記被取付部に固定する工程と、
この固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに第2まぐさの両端部を固定してこの第2まぐさと前記第1まぐさとを互いに離間対向させる工程と、
前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに巻体を支持させる工程と、
この支持された巻体に被閉鎖部を開閉する開閉体を巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける工程と、
前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ガイドレール受けに、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールを固定する工程と
を備えることを特徴とする開閉装置の取付方法。
【請求項6】
第1まぐさを位置決めして被取付部に固定する工程と、
この固定された第1まぐさを基準として、ガイドレール受けがブラケットに脱着可能に設けられた左右一対のレール受け付ブラケット体を位置決めしてから、これら左右一対のレール受け付ブラケット体を前記被取付部に固定する工程と、
この固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに第2まぐさの両端部を固定してこの第2まぐさと前記第1まぐさとを互いに離間対向させる工程と、
前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ブラケットに巻体を支持させる工程と、
この支持された巻体に被閉鎖部を開閉する開閉体を巻取りおよび巻戻し可能に取り付ける工程と、
前記固定された左右一対のレール受け付ブラケット体の前記ガイドレール受けに、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールを固定する工程と
を備えることを特徴とする開閉装置の取付方法。
【請求項7】
左右一対のガイドレール受けを位置決めして被取付部に固定する工程と、
この固定された左右一対のガイドレール受けに、巻体に巻戻し可能に巻き取られた開閉体を内部に有する1ユニット状の本体ユニットを載置するとともに、前記巻体による前記開閉体の巻取りおよび巻戻しの際にこの開閉体の左右両側を案内する左右一対のガイドレールを固定する工程と
を備えることを特徴とする開閉装置の取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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