間欠移送式ロータリー型袋詰め包装機
【課題】袋5と共に間欠回転する同調式ガス吹込ノズル4を備え、ホッパー6を袋5の移送経路に沿った充填位置に配置したロータリー型袋詰め包装機において、ガス吹込ノズル4によるガス置換を継続中に被包装物19を充填する。ガス吹込ノズル4の設置位置を最適位置とし、かつホッパー6とガス吹込ノズル4の干渉を回避できるようにする。
【解決手段】ガス吹込ノズル4は、下端に吐出口を有し、下降したとき袋内に挿入される略鉛直な挿入部16と、挿入部16の上端から屈曲して横方向に延びる延設部17を有する。ホッパー6の側壁に下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部18が形成されている。ホッパー6が下降したときガス吹込ノズル4の延設部17が切り欠き部18内に入る。これにより、ホッパー6の下端を袋5内の充填位置(袋内挿入位置)に挿入できる。
【解決手段】ガス吹込ノズル4は、下端に吐出口を有し、下降したとき袋内に挿入される略鉛直な挿入部16と、挿入部16の上端から屈曲して横方向に延びる延設部17を有する。ホッパー6の側壁に下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部18が形成されている。ホッパー6が下降したときガス吹込ノズル4の延設部17が切り欠き部18内に入る。これにより、ホッパー6の下端を袋5内の充填位置(袋内挿入位置)に挿入できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋の両側縁をグリッパーで挟持し、前記袋を吊り下げた状態で間欠的に移送し、その移送の過程でガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中にホッパーを介して袋内に被包装物を充填する間欠移送式のロータリー型袋詰め包装機に関し、特にガス吹込ノズルが各グリッパーに対応して設置され、グリッパーと共に間欠移動するタイプ(同調式)のロータリー型袋詰め包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
間欠移送式のロータリー型袋詰め包装機において、包装工程の途中で、袋口から袋内にガス吹込ノズルを挿入して、袋内の空気を不活性ガス(例えば窒素ガス)に置換することは一般的に行われ、主な方式として例えば次のようなものがある。
(1)固定式;袋の移送経路の停止位置の1つ又は複数箇所に昇降自在なガス吹込ノズルを配置し、当該位置に移送され停止した袋にガス吹込ノズルを挿入し、袋内のガス置換を行い、次いで抜き出す(特許文献1参照)。
【0003】
(2)追従式;1個又は複数個の昇降自在なガス吹込ノズルを袋の移送経路に沿って所定距離往復動可能に設け、ガス吹込ノズルが袋の移送と同期して同方向に移動する間、該ガス吹込ノズルを袋に挿入してガス吹き込みを行い、移動端でガス吹込ノズルを抜き出し、元の位置に復帰させる(特許文献2参照)。
(3)同調式;環状の移動経路に沿って間欠移動する複数のグリッパーのそれぞれに対応してガス吹込ノズルを設置し、グリッパー(袋)と共に(=同調して)間欠移動させ、所定区間内でガス吹込ノズルを袋に挿入してガス吹き込みを行い、所定位置で抜き出す(特許文献3〜6参照)。
【0004】
このうち同調式は、ガス吹込時間が固定式や追従式に比べて長くとれ、ガス置換率を向上させることができる利点がある。ロータリー型袋詰め包装機において、この同調式ガス吹込ノズルと、被包装物を充填するガイドとしてのホッパーの組み合わせについて、種々の提案がなされている。
特許文献3には、同調式ガス吹込ノズルによるガス吹き込み継続中に、所定の停止位置(被包装物充填位置)に設置したホッパーを水平面内で旋回させ、続いて下降させて下端を袋に挿入し、被包装物充填後、ホッパーを上昇させ、続いて反対方向に旋回させてガス吹込ノズルの移動経路から退避させることが記載されている。ガス吹込ノズルの挿入位置は平面視で袋の中心からずれた位置に設定され、ホッパーの挿入位置は平面視で袋の略中心位置に設定され、これにより袋内におけるガス吹込ノズルとホッパーの相互干渉を防止している。
【0005】
特許文献4には、ガス吹込ノズルが固定されたホッパーが各グリッパーに対応して設置され、グリッパーと共に間欠回転するロータリー型袋詰め包装機が記載されている。この例では、ガス吹込ノズルとホッパーの両方が同調式である。ホッパーの挿入位置は平面視で袋の略中心位置に設定され、ガス吹込ノズルの挿入位置は袋の中心からずれた位置に設定されている。
【0006】
特許文献5には、ガス吹込ノズルを兼用する開口ガイドが各グリッパーに対応して設置され、グリッパーと共に間欠回転するロータリー型袋詰め包装機が記載されている。この開口ガイド(ガス吹込ノズル兼用)は同調式である。開口ガイドがガス吹込ノズルを兼ねるから、ガス吹込ノズルの挿入位置は平面視で袋の中心からずれた位置となる。
特許文献6には、所定の停止位置(被包装物充填位置)に旋回してきたホッパーを下降させて袋内へ挿入し、被包装物充填後、ホッパーを上昇させ、続いて同方向に旋回させて袋の上から退避させることが記載されている。同調式ガス吹込ノズルは、ホッパーが袋の上から退避した後、次の停止位置で袋の上に移動しかつ下降する。これにより同調式ガス吹込ノズルとホッパーの干渉を防止している。
【0007】
一方、特許文献7には、ロータリー型袋詰め包装機に適用されるものかどうかも不明であり、同調式ともいえないが、ホッパーとその内側中心部に配置されたガス吹込ノズルが記載されている。ガス置換工程は次のように行われる。ガス吹込ノズルを袋の中心位置に下端の吹出口が袋底のごく近傍に達するまで挿入し、ガス吹き込みを開始し、ホッパーを下降させて袋内(同じく袋の中心位置)に挿入し、被包装物を充填した後、ホッパーを上昇させて袋内から抜き出し、続いてガス吹込ノズルを上昇させ、ガス吹き込みを停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7-313128号公報
【特許文献2】特開2005−255236号公報
【特許文献3】実公昭62−21521号公報
【特許文献4】特許第3742042号公報
【特許文献5】特開2007−126208号公報
【特許文献6】特開2008−308204号公報
【特許文献7】特開昭54−58591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献7に開示されているように、ホッパーを介して袋内に被包装物を充填する前に、ガス吹込ノズルを袋内中心部に挿入してガス吹き込みを開始し、被包装物の充填中及び充填後もガス吹き込みを継続すると、袋内空間のガス置換が均一に行え、かつ被包装物同士の隙間に存在する空気も効率よくガス置換でき、袋内のガス置換率が向上する。
このようなガス置換をロータリー型袋詰め包装機において実施する場合、生産効率を低下させることなくガス吹込時間を比較的長くとれる同調式ガス吹込ノズルを用いることが有効である。
【0010】
しかし、同調式ガス吹込ノズルを備えた従来のロータリー型袋詰め包装機には、次のような問題がある。
(1)特許文献3のロータリー型袋詰め包装機では、ホッパーとガス吹込ノズルの干渉を防止するため、ホッパー及びガス吹込ノズルの配置が制限され、いずれも袋内の中心からずれた位置に配置されている。
(2)特許文献4のロータリー型袋詰め包装機では、ホッパー側壁にガス吹込ノズルが固定されているため、ガス吹込ノズルの配置が制限され(袋の中心位置からずれた位置に配置されている)、あるいはガス吹込ノズルの挿入深さや吹き込み開始及び停止のタイミングにも制限がある。また、多数のホッパーをグリッパーと共に回転部分(テーブル)に設置して同調移動及び昇降させるため、ロータリー型袋詰め包装機の構造の複雑化、回転部分の重量増という問題もある。
(3)特許文献5のロータリー型袋詰め包装機では、開口ガイドがガス吹込ノズルを兼用するため、ガス吹込ノズル(開口ガイド)の挿入位置は平面視で袋の中心からずれた位置にならざるを得ない。
(4)特許文献6のロータリー型袋詰め包装機では、ホッパーとガス吹込ノズルの干渉を防止するため、ガス吹込ノズルの挿入及びガス吹き込みのタイミングを、ホッパーの退避後に設定している。
【0011】
ガス吹込ノズル及びホッパーを最適位置(通常は平面視で袋の中央付近)に配置できず、あるいは被包装物の充填後でなければガス吹き込みができないのであれば、ガス置換効率の向上が妨げられる。
本発明は、同調式のガス吹込ノズルと固定式又は追従式のホッパーを備えたロータリー型袋詰め包装機において、ガス吹込ノズルによる袋内へのガス吹き込み継続中に袋内に被包装物を充填する場合でも、ガス吹込ノズルの設置位置を最適位置(通常は平面視で袋の中央付近)から大きくずらすことなく、ホッパーとガス吹込ノズルの干渉を回避できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機に関する。
【0013】
本発明(請求項1)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ガス吹込ノズルは、下端に吐出口を有し、下降したとき袋内に挿入される略鉛直な挿入部と、前記挿入部の上端から屈曲して横方向に延びる延設部を有し、ホッパーの側壁に下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部が形成され、前記ホッパーは所定のタイミングで昇降し、上昇したとき間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、下降したとき前記ガス吹込ノズルの延設部が前記切り欠き部内に入り、前記挿入部が平面視で前記ホッパーの内側に位置することを特徴とする。
この場合、前記ガス吹込ノズルの延設部に前記ホッパーの切り欠き部に対応するフランジ状の蓋部材が設置されていてもよい(請求項2)。この蓋部材は、前記ホッパーが下降したとき前記切り欠き部を略塞ぎ、前記ホッパーの側壁の一部をなす。
【0014】
本発明(請求項3)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは間欠移動するガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が集合したとき筒状となり(筒状のホッパーが構成される)、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とする。
本発明(請求項4)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは前記ガス吹込ノズルを回避して移動可能であり、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が前記前進位置において集合したとき筒状となり(筒状のホッパーが構成される)、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とする。
これらの場合、例えば、前記2つのホッパー片はヒンジで連結され、前記ヒンジの軸部を中心に開閉して分離又は集合する(請求項5)。
【0015】
本発明(請求項6)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは縦に2分割された2つのホッパー片からなり、一方のホッパー片が各ガス吹込ノズルに固定され、他方のホッパー片は所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記前進位置において2つのホッパー片により前記ホッパーが構成され、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とする。
【0016】
本発明(請求項7)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは所定の隙間を置いて配置された2つのサブホッパーからなり、所定のタイミングで充填位置(袋内挿入位置)と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記隙間内に位置することを特徴とする。
本発明(請求項8)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは側壁に上下方向に延びる所定深さの凹溝を有し、所定のタイミングで充填位置(袋内挿入位置)と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記凹溝内に位置することを特徴とする。
【0017】
以上挙げたロータリー型袋詰め包装機において、前記ホッパーは追従式(袋の移送経路の一部範囲に沿って往復動し、往動時に前記袋の移送と同期して移動する)でも、固定式(袋の移送経路に沿った定位置に配置され、袋の移送に同期した移動はしない)でもよい(請求項9,10)。
また、以上挙げたロータリー型袋詰め包装機において、グリッパーの環状の移動経路(袋の環状の移送経路)は円形だけでなく、例えばレーストラック形等、他の環状形態を含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、間欠移送式のロータリー型袋詰め包装機において、同調式ガス吹込ノズルによる袋内へのガス吹き込み継続中に袋内に被包装物を充填する場合に、ガス吹込ノズルの設置位置を最適位置(通常は袋の中央位置)から大きくずらすことなく、同調式ガス吹込ノズルと固定式又は追従式のホッパーの干渉を防止することができる。また、ガス吹込ノズルの挿入深さや吹き込み開始及び停止のタイミングの設定の自由度についても、特にこれを妨げる要因を有しない。その結果、高いガス置換効率を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機の平面図である。
【図2】図1のロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーの干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図3】同じくその作動形態を説明する斜視図である。
【図4】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーの他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図5】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図6】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図7】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図8】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図9】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図10】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図11】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図12】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図13】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1〜図13を参照して、本発明に係るロータリー型袋詰め包装機について、特にそのガス吹込ノズルとホッパーの干渉防止構造を中心に説明する。
[第1の干渉防止構造]
図1に示すロータリー型袋詰め包装機は、ロータリー型袋移送装置1を備え、その一部として一方向(図1において左回り)に間欠回転するテーブル2と、その周囲に等間隔に配置された複数対(この例では10対)のグリッパー3を有する。グリッパー3は、テーブル2の間欠回転に伴い円形の移動経路上を間欠移動し、その間欠移動の間、周知の如く所定のタイミングで一対の挟持部3a,3aを開閉させ、あるいは一対のアーム3b,3bの間隔を広げ又は狭める。
【0021】
図1に示すように、各グリッパー3に対応してガス吹込ノズル4が配置されている。ガス吹込ノズル4は、グリッパー3の移動経路と同心の円形移動経路(平面視で前記移動経路とほぼ重なる)上に等間隔で配置され、グリッパー3の間欠回転に同期して同じ向きに間欠回転する。ガス吹込ノズル4は、例えばテーブル2上に設置した図示しない取付用フレームに固定したエアシリンダ4aのロッドの下端に取り付けられている。各ガス吹込ノズル4の平面視の位置は、対応するグリッパー3の対向する一対の挟持部3a,3aの中間位置に設定されている。ガス吹込ノズル4は、前記円形移動経路を間欠移動する間、エアシリンダ4aの作動に伴い所定のタイミングで昇降し、かつ下端の吐出口から所定のタイミングで不活性ガス(例えば窒素ガス)の吹き出しを行う。
【0022】
テーブル2の間欠回転に伴い、各グリッパー3は水平面内で前記移動経路に沿って間欠的に移動し、テーブル2(グリッパー3)が一回転する間に、グリッパー3への袋5の供給及びグリッパー3による袋5の両側縁の挟持、ガス吹込ノズル4による袋5へのガス吹き込み(袋内のガス置換)、ホッパー6を介しての固形物の充填、、袋5の開口部(袋口)のシール等の種々の包装処理操作が実施される。なお、この例ではグリッパー3(特に一対の挟持部3a,3a)の移動経路は袋5の移送経路にほぼ一致し、袋5はグリッパー3に挟持され、前記移送経路を等角度間隔で間欠的に移送される。
テーブル2の一回転は10回の停止と移動からなり、計10工程にわたり各種の包装処理操作が実施される。
【0023】
図1を参照してより具体的に説明すると、第1工程は給袋工程であり、グリッパー3の停止位置(1番目の停止位置(I))近傍に、該グリッパー3に袋5を供給するコンベアマガジン式給袋装置7が配置されている。供給される袋5は上縁が開口した袋で、グリッパー3により開口部(袋口)付近の両側縁を挟持され、開口部を上向きにして吊り下げられる。
第2工程は印字工程であり、グリッパー3の停止位置(2番目の停止位置(II))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5の袋面に日付等を印字する印字装置8が配置されている。
【0024】
第3工程は印字検査工程であり、グリッパー3の停止位置(3番目の停止位置(III))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5に施された印字を検査する印字検査装置9が配置されている。
第4工程は開口工程であり、グリッパー3の停止位置(4番目の停止位置(IV))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5の袋口を開口する開口装置が配置されている。この開口装置は、互いに接離可能な一対の吸着部材(吸盤11)を有する。なお、この第4工程において、ガス吹込ノズル4の下端からガスの吹き込み(ガスの吹き出し)が開始される。このときガス吹込ノズル4の下端は袋5の上に位置しているが、続いてこの停止位置から次の5番目の停止位置に向けて移動中にガス吹込ノズル4が下降し、袋5内の中央付近に挿入される。
【0025】
第5工程は被包装物の充填工程であり、グリッパー3の停止位置(5番目の停止位置(V))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5に被包装物を投入するためのホッパー6が昇降可能に配置されている。ホッパー6は筒状の側壁からなり上側開口の方が下側開口より大きい略逆切頭円錐形状をなしている。ホッパー6はいわゆる固定式(袋5の移送経路に沿った定位置に配置され、前記移送経路に沿った移動はしないタイプ)である。
グリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が移動して5番目の停止位置に停止するまでは、ホッパー6は上昇位置にあり、袋5及びガス吹込ノズル4はホッパー6と干渉を起こすことなく、5番目の停止位置に到達する。グリッパー3及びガス吹込ノズル4が5番目の停止位置に停止すると、ホッパー6が下降し、その下端部が袋口から袋5内の中央部に挿入され、図示しない被包装物投入装置により、ホッパー6を介して袋5内に被包装物が充填される。
グリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が5番目の停止位置から次の6番目の停止位置に向けて移動を開始する前にホッパー6が上昇し、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4の移動経路から退避し、これらと干渉を起こすのを防止する。この間もガス吹込ノズル4による袋5内へのガス吹き込みは継続している。
【0026】
第6,7,8工程はガス吹込工程であり、5番目の停止位置から移動を開始したグリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が、6番目の停止位置(VI)及び7番目の停止位置(VII)で停止しながら、8番目の停止位置(VIII)まで間欠移動する間、ガス吹き込みが継続している。なお、8番目の停止位置では、グリッパー3のアーム3b,3bの間隔が広がり、これにより袋5の袋口が幅方向に引っ張られて緊張し閉じられる。
グリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が8番目の停止位置(VIII)から次の9番目の停止位置に向けて移動中に、ガス吹込ノズル4が上昇して袋5から抜け出し、ガス吹き込み(ガスの吹き出し)も停止する。
【0027】
第9工程は袋口のシール工程であり、グリッパー3の停止位置(9番目の停止位置(IX))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5の袋口に熱シールを行うシール装置12が配置されている。シール装置12は一対のシールバーを有する。
第10工程はシール部冷却及び製品放出工程であり、グリッパー3の停止位置(10番目の停止位置(X))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5のシール部を冷却するシール部冷却装置13及び製品袋搬出コンベア14が配置されている。シール装部冷却装置13はシール部を挟持して冷却する一対の冷却バーを有する。
第10工程においてグリッパー3の挟持部3a,3bが開き、続いて前記冷却バーが開いて、製品となった袋5が落下し、製品袋搬出コンベア14を介して機外に放出される。
【0028】
次に図2,3を参照し、図1に示すガス吹込ノズル4とホッパー6の干渉防止構造について説明する。
ガス吹込ノズル4は、下端に吐出口15を有し、下降したとき袋5内に挿入される略鉛直な挿入部16と、挿入部16の上端から屈曲しテーブル2の中心側に向け横方向(この例では略水平か斜め上向き)に延びる延設部17を有する。延設部17の平面視での長さは少なくともホッパー6の半径より大きく設定されている。延設部17の先はエアシリンダ4aのロッドに取り付けられている。なお、ガス吹込ノズル4が移動し、ホッパー6が昇降する過程で両者が干渉しなければよく、延設部17の先の形状は特に限定されない。
【0029】
ホッパー6は、筒状の側壁が略逆切頭円錐形をなし、ガス吹込ノズルの移動経路の中心側(テーブル2の中心側)、つまりガス吹込ノズル4の延設部17と対応する位置に、下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部18が形成されている。ホッパー6は、図示しない駆動手段により、停止位置Vにおいて上昇位置(退避位置)と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を所定のタイミングで昇降する。前記退避位置では、ホッパー6は袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4の移動経路から外れた状態(退避した状態)となり、前記充填位置では、ホッパー6の下端部が袋5内中央部に所定深さ挿入された状態(被包装物を充填可能な状態)となる。
【0030】
図2,3は、それぞれ停止位置IVと停止位置Vにおけるガス吹込ノズル4とホッパー6の位置及び作動を説明するものである。停止位置IVにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され停止すると、吸盤11,11が袋5の両面を吸着し袋口を開口する(図2(a))。このときガス吹込ノズル4はまだ上方の待機位置にある。続いてガス吹込ノズル4の挿入部16が袋5内の略中央位置に下降し、吐出口15が袋底近傍に達する位置(吹込位置)で停止し、ガスの吹き込みが開始される(図2(b))。
【0031】
一方、停止位置Vに袋5及びガス吹込ノズル4が移動し停止すると(図3(a))、退避位置にあったホッパー6が袋5の略中心位置に下降し、前記充填位置で停止し、次いでホッパー6を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図3(b))。ホッパー6が前記退避位置から下降するとき、ガス吹込ノズル4の延設部17がホッパー6の切り欠き部18内に入り、さらにホッパー6が前記充填位置で停止するまで、ホッパー6とガス吹込ノズル4が相互に干渉する(衝突する)ことはない。
【0032】
被包装物19の充填後、ホッパー6が前記退避位置に向けて上昇し、袋5から抜け出し、切り欠き部18がガス吹込ノズル4の延設部17から外れ、ホッパー6は再び袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4の移動経路から退避する。続いて、袋5及びガス吹込ノズル4が次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、ホッパー6の前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4とホッパー6の干渉が避けられるなら、上記の例に限定されない。例えば、袋5とガス吹込ノズル4が停止位置Vに停止する前に、ホッパー6が下降を開始し、また、ホッパー6が前記退避位置に達する前に、袋6及びガス吹込ノズル4が停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。ガス吹込ノズル4とホッパー6の干渉が避けられる限り、ホッパー6の駆動手段の作動タイミングの設定は、後述する第2〜11の干渉防止構造においても、それなりの自由度を有する。
【0033】
ホッパー6及びガス吹込ノズル4の上記干渉防止構造によれば、被包装物19の充填中、ガス吹込ノズル4の挿入部16を平面視で袋5の略中央に位置させ、かつホッパー6の略中心位置に位置させることができる。また、ガス吹込ノズル4の吐出口15を袋5の袋底近傍に位置させることもできる。この挿入部16及び吐出口15の位置は、袋5内のガス置換を行う上での最適位置であり、高いガス置換効率を得ることができる。後述する第2〜11の干渉防止構造においても、ホッパー6とガス吹込ノズル4の袋5内における平面視の位置、及びガス吹込ノズル4の挿入深さは、上記と同様に設定できる。
【0034】
[第2の干渉防止構造]
図4を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第2の干渉防止構造について説明する。図4に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図4は、図3と同じく停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Aと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Aを示す。
【0035】
図4において、ホッパー6Aの構造及び昇降のタイミングは、図2,3のホッパー6と基本的に同一である。一方、ガス吹込ノズル4Aは、延設部17にホッパー6Aの切り欠き部18に対応するフランジ状の蓋部材21が固定され、その点でのみ図2,3に記載されたガス吹込ノズル4と異なる。蓋部材21は、ホッパー6Aが下降して前記袋内挿入位置(充填位置)に停止したとき、切り欠き部18を略塞ぐ。つまり、ホッパー6Aが前記充填位置にきたとき、蓋部材21はホッパー6Aの側壁の一部をなす。蓋部材21により、充填時に被包装物19が切り欠き部18から袋外にこぼれるのを防止できる。
【0036】
[第3の干渉防止構造]
図5を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第3の干渉防止構造について説明する。図5に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図5は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Bと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Bを示す。
【0037】
図5において、ガス吹込ノズル4Bは、下端に吐出口15を有し、下降したとき袋5内に挿入される略鉛直な挿入部16と、挿入部16の上方の延設部17からなる。延設部17は挿入部16に続いて略鉛直な部分17aを有し、該部分17aの長さは少なくともホッパー6Bの長さより大きく設定されている。
ホッパー6Bは、分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片22,23からなり、ホッパー片22,23はヒンジ24により開閉自在に連結されている。ヒンジ24はガス吹込ノズル4Bの移動経路の中心(テーブル2の回転中心)とは反対側に位置している。図示しない第1駆動手段により、ホッパー6Bが所定のタイミングで上昇位置(退避位置)と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を昇降し、同じく図示しない第2駆動手段により、2つのホッパー片22,23が所定のタイミングで分離又は集合する。
【0038】
ホッパー6Bの2つのホッパー片22,23が分離したとき(ホッパー6Bが前記退避位置にあるときのみ分離する)、図5(a)に示すように、2つのホッパー片22,23はヒンジ24の軸部を中心に回動して外向きに開き、ホッパー6Bはガス吹込ノズル4Bの移動経路から退避し、間欠移動するガス吹込ノズル4Bとの干渉が防止される。一方、2つのホッパー片22,23が集合したとき、図5(b)に示すように、2つのホッパー片22,23はヒンジ24の軸部を中心に回動して内向きに閉じて筒状となり(筒状のホッパー6Bが構成される)、停止位置Vにきたガス吹込ノズル4Bを取り囲む。
【0039】
図5を参照してホッパー6Bの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Bが移動してくるとき、ホッパー6Bは前記退避位置にあり、ホッパー片22,23が分離し、ホッパー6Bは袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Bの移動経路から退避した状態である(図5(a))。袋5とガス吹込ノズル4Bが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片22,23が集合して筒状となり(筒状のホッパー6Bが構成され)、ガス吹込ノズル4Bを取り囲む(図5(b))。続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Bが下降し、前記充填位置で停止し、次いでホッパー6Bを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図5(c))。
【0040】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Bが上昇し袋5から抜け出して前記退避位置に達し、次いで前記第2駆動手段が作動してホッパー片22,23が分離し、ホッパー6Bは袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Bの移動経路から退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Bが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1,第2駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Bとホッパー6Bの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Bが停止位置Vに停止する前にホッパー片22,23が集合を開始し、ホッパー片22,23が分離を完了する前にガス吹込ノズル4Bが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第2駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0041】
[第4の干渉防止構造]
図6を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第4の干渉防止構造について説明する。図6に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図6は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Cと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Cを示す。
【0042】
ガス吹込ノズル4Cは、図5に示すガス吹込ノズル4Bと同じである。また、ホッパー6Cも、図5に示すホッパー6Bと同じく、縦に2分割された2つのホッパー片22,23とそれらを連結するヒンジ24からなる。しかし、ホッパー6Cが図示しない第1駆動手段により昇降し、2つのホッパー片22,23が図示しない第2駆動手段により分離又は集合するほか、さらにホッパー6Cが図示しない第3駆動手段によりガス吹込ノズル4Cの移動経路に対し垂直方向に前進位置と退避位置の間を水平面内で進退する点で、ホッパー6Cはホッパー6Bとは移動形態が異なる。
ホッパー6Cは、2つのホッパー片22,23が分離しかつ前記退避位置に後退したとき、図6(a)に示すように、ホッパー片22,23はガス吹込ノズル4Cの移動経路から退避し、ホッパー6Cとガス吹込ノズル4Cの干渉が防止される。
【0043】
図6を参照してホッパー6Cの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Cが移動してくるとき、ホッパー6Cはホッパー片22,23が分離した状態で前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Cの移動経路から退避した状態である(図6(a))。袋5とガス吹込ノズル4Cが停止位置Vに停止した後、前記第3駆動手段が作動し、ホッパー6Cは前記前進位置に達する(図6(b))。次いで前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片22,23が集合して筒状となり(筒状のホッパー6Cが構成される)、ガス吹込ノズル4Cを取り囲む(図6(c))。続いて前記第1駆動手段が作動してホッパー6Cが下降し、袋内挿入位置(充填位置)で停止し、次いでホッパー6Cを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図6(d))。
【0044】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Cが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Cは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Cの移動経路からは退避していない)、上昇位置(前記前進位置と同じ)において前記第2駆動手段が作動してホッパー片22,23が分離し、この時点でホッパー6Cはガス吹込ノズル4Cと干渉せずに後退可能となる。さらに前記第3駆動手段が作動してホッパー6Cを前記退避位置に後退させ、これによりホッパー6Cは、ガス吹込ノズル4Cの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Cが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1〜3駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Cとホッパー6Cの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Cが停止位置Vに停止する前にホッパー6Cが前進を開始し、ホッパー6Cが前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Cが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第3駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0045】
[第5の干渉防止構造]
図7を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第5の干渉防止構造について説明する。図7に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図7は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Dと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Dを示す。
【0046】
ガス吹込ノズル4Dは、図6に示すガス吹込ノズル4Cと同じである。一方、ホッパー6Dは、図6に示すホッパー6Cと同じく、分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片22,23からなるが、前記ホッパー6Cと異なり、2つのホッパー片22,23がヒンジ24(図6参照)により連結されていない。ホッパー6Dのホッパー片22,23は、ガス吹込ノズル4Dの移動方向(矢印参照)に沿った上流側と下流側に対向して配置されている。ホッパー片22,23が左右に分離したとき、両者の間にガス吹込ノズル4Dが通過可能な隙間25が形成される。
図示しない第1駆動手段により、ホッパー6Dが所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を昇降し、図示しない第2駆動手段により、2つのホッパー片22,23がガス吹込ノズル4Dの移動方向に沿って所定のタイミングで分離又は集合し、図示しない第3駆動手段により、ホッパー6Dが所定のタイミングでガス吹込ノズル4Dの移動経路に対し垂直方向に前進位置(前記上昇位置と同じ)と退避位置の間を水平面内で進退する。
【0047】
図7を参照してホッパー6Dの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Dが移動してくるとき、ホッパー6Dはホッパー片22,23が分離した状態で退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Dの移動経路から退避した状態である(図7(a))。
袋5とガス吹込ノズル4Dが停止位置Vに停止した後、前記第3駆動手段が作動し、ホッパー6Dが前進する。このとき、ガス吹込ノズル4Dは分離したホッパー片22,23の間の隙間25を通過するので、ホッパー6Dはガス吹込ノズル4Dと干渉を起こすことなく前記前進位置に到達する(図7(b))。次いで前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片22,23が互いに集合して筒状となり(筒状のホッパー6Dが構成される)、ガス吹込ノズル4Dを取り囲む(図7(c))。続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Dが下降し、前記充填位置で停止し、次いでホッパー6Dを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図7(d))。
【0048】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Dが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Dは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Dの移動経路からは退避していない)、上昇位置(前記前進位置と同じ)において前記第2駆動手段が作動してホッパー片22,23が分離し、これにより、ホッパー6Dはガス吹込ノズル6Dと干渉せずに後退可能となる。さらに前記第3駆動手段が作動してホッパー6Dを前記退避位置に後退させ、これによりホッパー6Dは、ガス吹込ノズル4Dの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Dが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1〜3駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Dとホッパー6Dの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Dが停止位置Vに停止する前にホッパー6Dが前進を開始し、ホッパー6Dが前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Dが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第3駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0049】
[第6の干渉防止構造]
図8を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第6の干渉防止構造について説明する。図8に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図8は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Eと、ホッパー6Eを示す。
なお、後述するように、ホッパー6Eを構成する一方のホッパー片22は、ガス吹込ノズル4Eと同数設置され、かつ各ガス吹込ノズル4Eに固定されて共に昇降及び間欠移動するが、他方のホッパー片23は停止位置Vに配置され、2つのホッパー片22,23が停止位置Vにおいて集合したとき、初めて筒状のホッパー6Eが構成される。従って、このホッパー6Eも固定式の一種ということができる。
【0050】
ガス吹込ノズル4Eは、延設部17が屈曲している。ホッパー6Eは、図7に示すホッパー6Dと同じく、分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片22,23からなる。ただし、ホッパー6Dと異なり、ホッパー片22,23は、ガス吹込ノズル4Dの移動経路の半径方向内側及び外側に対向して配置され、かつ、一方のホッパー片22は、各ガス吹込ノズル4Eの延設部17の横方向(テーブル2の中心方向)に伸びる箇所に固定されている(ガス吹込ノズル4Eの延設部17がホッパー片22の側壁を貫通している)。
図示しない第1駆動手段により、他方のホッパー片23が所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を昇降し、図示しない第2駆動手段により、他方のホッパー片23が所定のタイミングでガス吹込ノズル4Dの移動経路に対し垂直方向に前進位置と退避位置の間を略水平面内で進退する。他方のホッパー片23は、前記退避位置においてガス吹込ノズル4Eの移動経路から退避し、前記前進位置において一方のホッパー片22と集合し、これによりガス吹込ノズル4Eを取り囲む筒状のホッパー6Eが構成される。
【0051】
図8を参照してホッパー6Eの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Eが移動してくるとき(ホッパー片22も下端が袋5に挿入された状態で一緒に移動してくる)、ホッパー片23は前記退避位置に後退しており、ホッパー片22とは分離した状態にある(図8(a))。
袋5とガス吹込ノズル4Eが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片23が前記前進位置に達する。このときホッパー片23がホッパー片22と集合して筒状のホッパー6Eを構成し、ガス吹込ノズル4Eを取り囲むが、ホッパー片23とホッパー片22は高さがずれていて、この時点のホッパー6Eは完成された構造ではない(図8(b))。続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー片23が下降し、前記充填位置で停止し、この時点でホッパー6Eは完成された構造(略逆切頭円錐形)となる。次いでホッパー6Eを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図8(c))。
【0052】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー片23が上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー片23は袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Eの移動経路からは退避していない)、前記上昇位置(前記前進位置と同じ)において前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片23がホッパー片22から分離して前記退避位置に後退し、これによりホッパー片23は、ガス吹込ノズル4Eの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Eが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1,2駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Eとホッパー6Eの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Eが停止位置Vに停止する前にホッパー片23が前進し、ホッパー片23が前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Eが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第2駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0053】
[第7の干渉防止構造]
図9を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第7の干渉防止構造について説明する。図9に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図9は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Fと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Fを示す。
【0054】
ガス吹込ノズル4Fは、図8に示すガス吹込ノズル4Eとほぼ同じである。一方、ホッパー6Fは、ガス吹込ノズル4Fの移動方向(矢印参照)に沿った上流側と下流側に所定幅の隙間25を置いて対称的に配置された2つのサブホッパー26,27からなる。サブホッパー26,27はいずれも断面略半円形状の筒状の側壁を有し、該側壁の平面壁28を互いに向き合わせて配置され、その間に前記隙間25が形成されている。この隙間25はガス吹込ノズル4Fが入り得る幅を有する。
ホッパー6Fは、図示しない駆動手段により、ガス吹込ノズル4Fの移動経路に対し垂直な面内で、かつ前記移動経路の外側を支点とし、所定のタイミングで袋内挿入位置(充填位置)と退避位置の間を上下に揺動可能とされている。ホッパー6Fが上下に揺動する間、前記平面壁28はガス吹込ノズル4Fの移動経路に対し垂直な面に対し常に平行を保つ。
【0055】
図9を参照してホッパー6Fの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Fが移動してくるとき、ホッパー6Fは前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Fの移動経路から退避した状態にある(図9(a))。袋5とガス吹込ノズル4Fが停止位置Vに停止した後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Fが揺動下降する。この揺動下降に際し、ガス吹込ノズル4Fは隙間25に入り、ホッパー6Fはガス吹込ノズル4Fと干渉することなく、前記充填位置に到達する。ホッパー6Fが前記充填位置に達したとき、ホッパー6F(各サブホッパー26,27)を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図9(b))。
【0056】
被包装物19の充填後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Fが揺動上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Fは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Fの移動経路からは退避していない)、さらにガス吹込ノズル4Fからも離れて、前記退避位置に後退し、これによりホッパー6Fは、ガス吹込ノズル4Fの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Fが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Fとホッパー6Fの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Fが停止位置Vに停止する前にホッパー6Fが揺動下降を開始し、ホッパー6Fが前記後退位置に達する前にガス吹込ノズル4Fが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0057】
[第8の干渉防止構造]
図10を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第8の干渉防止構造について説明する。図10に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられるものとする。図9は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Gと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Gを示す。
【0058】
ガス吹込ノズル4Gは、図9に示すガス吹込ノズル4Fと同じである。また、ホッパー6Gは、退避位置と袋内挿入位置(充填位置)の間を、図9に示すホッパー6Fのように上下揺動の1ステップで移動するのではなく、2ステップで移動する点でのみ前記ホッパー6Fとは異なり、他の点はホッパー6Fと同じである。ホッパー6Gの移動に伴い隙間25にガス吹込ノズル4Gが入り、両者の干渉が防止される点も同じである。
具体的にいえば、ホッパー6Gは、図示しない第1駆動手段により所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を上下に昇降し、同じく図示しない第2駆動手段により、所定のタイミングで前進位置(前記上昇位置と同じ)と退避位置の間を略水平面内で進退する。なお、ホッパー6Gの前記昇降及び進退は、ガス吹込ノズル4Gの移動経路に対し垂直な面内で行われる。
【0059】
図10を参照してホッパー6Gの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Gが移動してくるとき、ホッパー6Gは前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Gの移動経路から退避した状態にある(図10(a))。袋5とガス吹込ノズル4Gが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Gが前記前進位置に達し(図10(b))、続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Gが下降する。ホッパー6Gが前記充填位置に達したとき、ホッパー6G(各サブホッパー26,27)を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図10(c))。
【0060】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Gが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Gは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Gの移動経路からは退避していない)、前記上昇位置に達する。続いて前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Gが前記退避位置に後退し、これによりホッパー6Gは、ガス吹込ノズル4Gの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Gが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Gとホッパー6Gの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Gが停止位置Vに停止する前にホッパー6Gが前進を開始し、ホッパー6Gが後退位置に達する前にガス吹込ノズル4Gが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0061】
[第9の干渉防止構造]
図11を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第9の干渉防止構造について説明する。図11に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられるものとする。図11は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Hと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Hを示す。
【0062】
ガス吹込ノズル4Hは、図9に示すガス吹込ノズル4Fと同じである。また、ホッパー6Hは、退避位置と袋内挿入位置(充填位置)の間を、図9に示すホッパー6Fのように上下揺動で移動するのではなく、単に上下に昇降して移動する点でのみ前記ホッパー6Fとは異なり、他の点はホッパー6Fと同じである。ホッパー6Hの移動に伴い隙間25にガス吹込ノズル4Hが入り、両者の干渉が防止される点も同じである。
【0063】
図11を参照してホッパー6Hの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Hが移動してくるとき、ホッパー6Hは前記退避位置に上昇し、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Hの移動経路から退避した状態にある(図11(a))。袋5とガス吹込ノズル4Hが停止位置Vに停止した後、図示しない駆動手段が作動し、ホッパー6Hが鉛直に下降する(図11(b))。この下降に際し、ガス吹込ノズル4Hは隙間25に入り、ホッパー6Hはガス吹込ノズル4Hと干渉することなく、前記充填位置に到達する。ホッパー6Hが前記充填位置に達したとき、ホッパー6H(各サブホッパー26,27)を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図11(c))。
【0064】
被包装物19の充填後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Hが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Hは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Hの移動経路からは退避していない)、続いて前記上昇位置(退避位置)に達し、これによりホッパー6Hは、ガス吹込ノズル4Hの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Hが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Hとホッパー6Hの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Hが停止位置Vに停止する前にホッパー6Hが下降を開始し、ホッパー6Hが前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Hが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0065】
[第10の干渉防止構造]
図12を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第10の干渉防止構造について説明する。図12に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図12は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Iと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Iを示す。
【0066】
ガス吹込ノズル4Iは、図11に示すガス吹込ノズル4Hと同じである。ホッパー6Iは、側壁が基本的に略逆切頭円錐形をなすが、ガス吹込ノズル4Iの移動経路の中心側(テーブル2の中心側)の側壁に、上下方向に延びる所定深さの凹溝29が形成されている。この凹溝29は、ガス吹込ノズル4Iがホッパー6Iの略中心位置まで入る幅と深さを有する。
ホッパー6Iは、図示しない第1駆動手段により所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を上下に昇降し、同じく図示しない第2駆動手段により、所定のタイミングで前進位置(前記上昇位置と同じ)と退避位置の間を略水平面内で進退する。なお、ホッパー6Iの前記昇降及び進退は、ガス吹込ノズル4Iの移動経路に対し垂直な面内で行われる。
【0067】
図12を参照してホッパー6Iの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Iが移動してくるとき、ホッパー6Iは前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Iの移動経路から退避した状態にある(図12(a))。袋5とガス吹込ノズル4Iが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Iが前記前進位置に達して凹溝29にガス吹込ノズル4Iの延設部17が入り(図12(b))、続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Iが下降する。ホッパー6Iが下降して前記充填位置に達した後、被包装物19が袋5内に投入、充填される(図12(c))。
【0068】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Iが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Iは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Iの移動経路からは退避していない)、前記上昇位置に達する。続いて前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Iが前記退避位置に後退し、これによりホッパー6Iは、ガス吹込ノズル4Iの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Iが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Iとホッパー6Iの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Iが停止位置Vに停止する前にホッパー6Iが前進を開始し、ホッパー6Iが退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Iが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第2駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0069】
[第11の干渉防止構造]
図13を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第11の干渉防止構造について説明する。図13に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図12は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Jと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Jを示す。
【0070】
ガス吹込ノズル4Jは、図12に示すガス吹込ノズル4Iと同じである。また、ホッパー6Jは、退避位置と袋内挿入位置(充填位置)の間を、図12に示すホッパー6Iのように2ステップで移動するのではなく、単に上下昇降の1ステップで移動する点でのみ前記ホッパー6Iとは異なり、他の点はホッパー6Iと同じである。ホッパー6Jの移動に伴い凹溝29にガス吹込ノズル4Jが入り、両者の干渉が防止される点も同じである。
【0071】
図13を参照してホッパー6Jの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Jが移動してくるとき、ホッパー6Jは上方の前記退避位置(上昇位置)に移動しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Jの移動経路から退避した状態にある(図13(a))。袋5とガス吹込ノズル4Jが停止位置Vに停止した後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Jが鉛直に下降する(図13(b))。この下降に際し、ガス吹込ノズル4Jは凹溝29に入り、ホッパー6Jはガス吹込ノズル4Jと干渉することなく、前記充填位置に到達する。ホッパー6Jが前記充填位置に達したとき、被包装物19が袋5内に投入、充填される(図13(c))。
【0072】
被包装物19の充填後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Jが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Jは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Jの移動経路からは退避していない)、続いて前記退避位置(上昇位置)に達し、これによりホッパー6Jは、ガス吹込ノズル4Jの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Jが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Jとホッパー6Jの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Jが停止位置Vに停止する前にホッパー6Jが下降を開始し、ホッパー6Jが退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Jが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0073】
以上の第1〜11の干渉防止構造の説明は、固定式のホッパー(袋の移送経路の停止位置の1つに配置されたホッパー)を用いたロータリー型袋詰め包装機に適用したものであったが、本発明の干渉防止構造は、追従式のホッパー(袋の移送経路に沿って所定範囲往復動可能に配置され、往動時に前記袋の移送と同期して移動するホッパー)を用いたロータリー型袋詰め包装機にも、同様に適用できる。
また、以上の干渉防止構造を適用したロータリー型袋詰め包装機は、袋の移送経路が円形のものであったが、円形以外の環状の移送経路、例えばレーストラック形の移送経路を有するロータリー型袋詰め包装機にも適用できる。
【符号の説明】
【0074】
1 ロータリー型袋移送装置
2 テーブル
3 グリッパー
4,4A〜4J ガス吹込ノズル
5 袋
6,6A〜6J ホッパー
16 ガス吹込ノズルの挿入部
17 ガス吹込ノズルの延設部
18 ホッパーの切り欠き部
21 蓋部材
22,23 ホッパー片
25 ホッパー片間の隙間
26,27 サブホッパー
29 ホッパーの凹溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋の両側縁をグリッパーで挟持し、前記袋を吊り下げた状態で間欠的に移送し、その移送の過程でガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中にホッパーを介して袋内に被包装物を充填する間欠移送式のロータリー型袋詰め包装機に関し、特にガス吹込ノズルが各グリッパーに対応して設置され、グリッパーと共に間欠移動するタイプ(同調式)のロータリー型袋詰め包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
間欠移送式のロータリー型袋詰め包装機において、包装工程の途中で、袋口から袋内にガス吹込ノズルを挿入して、袋内の空気を不活性ガス(例えば窒素ガス)に置換することは一般的に行われ、主な方式として例えば次のようなものがある。
(1)固定式;袋の移送経路の停止位置の1つ又は複数箇所に昇降自在なガス吹込ノズルを配置し、当該位置に移送され停止した袋にガス吹込ノズルを挿入し、袋内のガス置換を行い、次いで抜き出す(特許文献1参照)。
【0003】
(2)追従式;1個又は複数個の昇降自在なガス吹込ノズルを袋の移送経路に沿って所定距離往復動可能に設け、ガス吹込ノズルが袋の移送と同期して同方向に移動する間、該ガス吹込ノズルを袋に挿入してガス吹き込みを行い、移動端でガス吹込ノズルを抜き出し、元の位置に復帰させる(特許文献2参照)。
(3)同調式;環状の移動経路に沿って間欠移動する複数のグリッパーのそれぞれに対応してガス吹込ノズルを設置し、グリッパー(袋)と共に(=同調して)間欠移動させ、所定区間内でガス吹込ノズルを袋に挿入してガス吹き込みを行い、所定位置で抜き出す(特許文献3〜6参照)。
【0004】
このうち同調式は、ガス吹込時間が固定式や追従式に比べて長くとれ、ガス置換率を向上させることができる利点がある。ロータリー型袋詰め包装機において、この同調式ガス吹込ノズルと、被包装物を充填するガイドとしてのホッパーの組み合わせについて、種々の提案がなされている。
特許文献3には、同調式ガス吹込ノズルによるガス吹き込み継続中に、所定の停止位置(被包装物充填位置)に設置したホッパーを水平面内で旋回させ、続いて下降させて下端を袋に挿入し、被包装物充填後、ホッパーを上昇させ、続いて反対方向に旋回させてガス吹込ノズルの移動経路から退避させることが記載されている。ガス吹込ノズルの挿入位置は平面視で袋の中心からずれた位置に設定され、ホッパーの挿入位置は平面視で袋の略中心位置に設定され、これにより袋内におけるガス吹込ノズルとホッパーの相互干渉を防止している。
【0005】
特許文献4には、ガス吹込ノズルが固定されたホッパーが各グリッパーに対応して設置され、グリッパーと共に間欠回転するロータリー型袋詰め包装機が記載されている。この例では、ガス吹込ノズルとホッパーの両方が同調式である。ホッパーの挿入位置は平面視で袋の略中心位置に設定され、ガス吹込ノズルの挿入位置は袋の中心からずれた位置に設定されている。
【0006】
特許文献5には、ガス吹込ノズルを兼用する開口ガイドが各グリッパーに対応して設置され、グリッパーと共に間欠回転するロータリー型袋詰め包装機が記載されている。この開口ガイド(ガス吹込ノズル兼用)は同調式である。開口ガイドがガス吹込ノズルを兼ねるから、ガス吹込ノズルの挿入位置は平面視で袋の中心からずれた位置となる。
特許文献6には、所定の停止位置(被包装物充填位置)に旋回してきたホッパーを下降させて袋内へ挿入し、被包装物充填後、ホッパーを上昇させ、続いて同方向に旋回させて袋の上から退避させることが記載されている。同調式ガス吹込ノズルは、ホッパーが袋の上から退避した後、次の停止位置で袋の上に移動しかつ下降する。これにより同調式ガス吹込ノズルとホッパーの干渉を防止している。
【0007】
一方、特許文献7には、ロータリー型袋詰め包装機に適用されるものかどうかも不明であり、同調式ともいえないが、ホッパーとその内側中心部に配置されたガス吹込ノズルが記載されている。ガス置換工程は次のように行われる。ガス吹込ノズルを袋の中心位置に下端の吹出口が袋底のごく近傍に達するまで挿入し、ガス吹き込みを開始し、ホッパーを下降させて袋内(同じく袋の中心位置)に挿入し、被包装物を充填した後、ホッパーを上昇させて袋内から抜き出し、続いてガス吹込ノズルを上昇させ、ガス吹き込みを停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7-313128号公報
【特許文献2】特開2005−255236号公報
【特許文献3】実公昭62−21521号公報
【特許文献4】特許第3742042号公報
【特許文献5】特開2007−126208号公報
【特許文献6】特開2008−308204号公報
【特許文献7】特開昭54−58591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献7に開示されているように、ホッパーを介して袋内に被包装物を充填する前に、ガス吹込ノズルを袋内中心部に挿入してガス吹き込みを開始し、被包装物の充填中及び充填後もガス吹き込みを継続すると、袋内空間のガス置換が均一に行え、かつ被包装物同士の隙間に存在する空気も効率よくガス置換でき、袋内のガス置換率が向上する。
このようなガス置換をロータリー型袋詰め包装機において実施する場合、生産効率を低下させることなくガス吹込時間を比較的長くとれる同調式ガス吹込ノズルを用いることが有効である。
【0010】
しかし、同調式ガス吹込ノズルを備えた従来のロータリー型袋詰め包装機には、次のような問題がある。
(1)特許文献3のロータリー型袋詰め包装機では、ホッパーとガス吹込ノズルの干渉を防止するため、ホッパー及びガス吹込ノズルの配置が制限され、いずれも袋内の中心からずれた位置に配置されている。
(2)特許文献4のロータリー型袋詰め包装機では、ホッパー側壁にガス吹込ノズルが固定されているため、ガス吹込ノズルの配置が制限され(袋の中心位置からずれた位置に配置されている)、あるいはガス吹込ノズルの挿入深さや吹き込み開始及び停止のタイミングにも制限がある。また、多数のホッパーをグリッパーと共に回転部分(テーブル)に設置して同調移動及び昇降させるため、ロータリー型袋詰め包装機の構造の複雑化、回転部分の重量増という問題もある。
(3)特許文献5のロータリー型袋詰め包装機では、開口ガイドがガス吹込ノズルを兼用するため、ガス吹込ノズル(開口ガイド)の挿入位置は平面視で袋の中心からずれた位置にならざるを得ない。
(4)特許文献6のロータリー型袋詰め包装機では、ホッパーとガス吹込ノズルの干渉を防止するため、ガス吹込ノズルの挿入及びガス吹き込みのタイミングを、ホッパーの退避後に設定している。
【0011】
ガス吹込ノズル及びホッパーを最適位置(通常は平面視で袋の中央付近)に配置できず、あるいは被包装物の充填後でなければガス吹き込みができないのであれば、ガス置換効率の向上が妨げられる。
本発明は、同調式のガス吹込ノズルと固定式又は追従式のホッパーを備えたロータリー型袋詰め包装機において、ガス吹込ノズルによる袋内へのガス吹き込み継続中に袋内に被包装物を充填する場合でも、ガス吹込ノズルの設置位置を最適位置(通常は平面視で袋の中央付近)から大きくずらすことなく、ホッパーとガス吹込ノズルの干渉を回避できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機に関する。
【0013】
本発明(請求項1)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ガス吹込ノズルは、下端に吐出口を有し、下降したとき袋内に挿入される略鉛直な挿入部と、前記挿入部の上端から屈曲して横方向に延びる延設部を有し、ホッパーの側壁に下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部が形成され、前記ホッパーは所定のタイミングで昇降し、上昇したとき間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、下降したとき前記ガス吹込ノズルの延設部が前記切り欠き部内に入り、前記挿入部が平面視で前記ホッパーの内側に位置することを特徴とする。
この場合、前記ガス吹込ノズルの延設部に前記ホッパーの切り欠き部に対応するフランジ状の蓋部材が設置されていてもよい(請求項2)。この蓋部材は、前記ホッパーが下降したとき前記切り欠き部を略塞ぎ、前記ホッパーの側壁の一部をなす。
【0014】
本発明(請求項3)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは間欠移動するガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が集合したとき筒状となり(筒状のホッパーが構成される)、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とする。
本発明(請求項4)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは前記ガス吹込ノズルを回避して移動可能であり、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が前記前進位置において集合したとき筒状となり(筒状のホッパーが構成される)、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とする。
これらの場合、例えば、前記2つのホッパー片はヒンジで連結され、前記ヒンジの軸部を中心に開閉して分離又は集合する(請求項5)。
【0015】
本発明(請求項6)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは縦に2分割された2つのホッパー片からなり、一方のホッパー片が各ガス吹込ノズルに固定され、他方のホッパー片は所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記前進位置において2つのホッパー片により前記ホッパーが構成され、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とする。
【0016】
本発明(請求項7)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは所定の隙間を置いて配置された2つのサブホッパーからなり、所定のタイミングで充填位置(袋内挿入位置)と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記隙間内に位置することを特徴とする。
本発明(請求項8)は、前記ロータリー型袋詰め包装機において、ホッパーは側壁に上下方向に延びる所定深さの凹溝を有し、所定のタイミングで充填位置(袋内挿入位置)と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記凹溝内に位置することを特徴とする。
【0017】
以上挙げたロータリー型袋詰め包装機において、前記ホッパーは追従式(袋の移送経路の一部範囲に沿って往復動し、往動時に前記袋の移送と同期して移動する)でも、固定式(袋の移送経路に沿った定位置に配置され、袋の移送に同期した移動はしない)でもよい(請求項9,10)。
また、以上挙げたロータリー型袋詰め包装機において、グリッパーの環状の移動経路(袋の環状の移送経路)は円形だけでなく、例えばレーストラック形等、他の環状形態を含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、間欠移送式のロータリー型袋詰め包装機において、同調式ガス吹込ノズルによる袋内へのガス吹き込み継続中に袋内に被包装物を充填する場合に、ガス吹込ノズルの設置位置を最適位置(通常は袋の中央位置)から大きくずらすことなく、同調式ガス吹込ノズルと固定式又は追従式のホッパーの干渉を防止することができる。また、ガス吹込ノズルの挿入深さや吹き込み開始及び停止のタイミングの設定の自由度についても、特にこれを妨げる要因を有しない。その結果、高いガス置換効率を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機の平面図である。
【図2】図1のロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーの干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図3】同じくその作動形態を説明する斜視図である。
【図4】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーの他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図5】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図6】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図7】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図8】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図9】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図10】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図11】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図12】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【図13】本発明に係るロータリー型袋詰め包装機のガス吹込ノズルとホッパーのさらに他の干渉防止構造を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1〜図13を参照して、本発明に係るロータリー型袋詰め包装機について、特にそのガス吹込ノズルとホッパーの干渉防止構造を中心に説明する。
[第1の干渉防止構造]
図1に示すロータリー型袋詰め包装機は、ロータリー型袋移送装置1を備え、その一部として一方向(図1において左回り)に間欠回転するテーブル2と、その周囲に等間隔に配置された複数対(この例では10対)のグリッパー3を有する。グリッパー3は、テーブル2の間欠回転に伴い円形の移動経路上を間欠移動し、その間欠移動の間、周知の如く所定のタイミングで一対の挟持部3a,3aを開閉させ、あるいは一対のアーム3b,3bの間隔を広げ又は狭める。
【0021】
図1に示すように、各グリッパー3に対応してガス吹込ノズル4が配置されている。ガス吹込ノズル4は、グリッパー3の移動経路と同心の円形移動経路(平面視で前記移動経路とほぼ重なる)上に等間隔で配置され、グリッパー3の間欠回転に同期して同じ向きに間欠回転する。ガス吹込ノズル4は、例えばテーブル2上に設置した図示しない取付用フレームに固定したエアシリンダ4aのロッドの下端に取り付けられている。各ガス吹込ノズル4の平面視の位置は、対応するグリッパー3の対向する一対の挟持部3a,3aの中間位置に設定されている。ガス吹込ノズル4は、前記円形移動経路を間欠移動する間、エアシリンダ4aの作動に伴い所定のタイミングで昇降し、かつ下端の吐出口から所定のタイミングで不活性ガス(例えば窒素ガス)の吹き出しを行う。
【0022】
テーブル2の間欠回転に伴い、各グリッパー3は水平面内で前記移動経路に沿って間欠的に移動し、テーブル2(グリッパー3)が一回転する間に、グリッパー3への袋5の供給及びグリッパー3による袋5の両側縁の挟持、ガス吹込ノズル4による袋5へのガス吹き込み(袋内のガス置換)、ホッパー6を介しての固形物の充填、、袋5の開口部(袋口)のシール等の種々の包装処理操作が実施される。なお、この例ではグリッパー3(特に一対の挟持部3a,3a)の移動経路は袋5の移送経路にほぼ一致し、袋5はグリッパー3に挟持され、前記移送経路を等角度間隔で間欠的に移送される。
テーブル2の一回転は10回の停止と移動からなり、計10工程にわたり各種の包装処理操作が実施される。
【0023】
図1を参照してより具体的に説明すると、第1工程は給袋工程であり、グリッパー3の停止位置(1番目の停止位置(I))近傍に、該グリッパー3に袋5を供給するコンベアマガジン式給袋装置7が配置されている。供給される袋5は上縁が開口した袋で、グリッパー3により開口部(袋口)付近の両側縁を挟持され、開口部を上向きにして吊り下げられる。
第2工程は印字工程であり、グリッパー3の停止位置(2番目の停止位置(II))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5の袋面に日付等を印字する印字装置8が配置されている。
【0024】
第3工程は印字検査工程であり、グリッパー3の停止位置(3番目の停止位置(III))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5に施された印字を検査する印字検査装置9が配置されている。
第4工程は開口工程であり、グリッパー3の停止位置(4番目の停止位置(IV))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5の袋口を開口する開口装置が配置されている。この開口装置は、互いに接離可能な一対の吸着部材(吸盤11)を有する。なお、この第4工程において、ガス吹込ノズル4の下端からガスの吹き込み(ガスの吹き出し)が開始される。このときガス吹込ノズル4の下端は袋5の上に位置しているが、続いてこの停止位置から次の5番目の停止位置に向けて移動中にガス吹込ノズル4が下降し、袋5内の中央付近に挿入される。
【0025】
第5工程は被包装物の充填工程であり、グリッパー3の停止位置(5番目の停止位置(V))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5に被包装物を投入するためのホッパー6が昇降可能に配置されている。ホッパー6は筒状の側壁からなり上側開口の方が下側開口より大きい略逆切頭円錐形状をなしている。ホッパー6はいわゆる固定式(袋5の移送経路に沿った定位置に配置され、前記移送経路に沿った移動はしないタイプ)である。
グリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が移動して5番目の停止位置に停止するまでは、ホッパー6は上昇位置にあり、袋5及びガス吹込ノズル4はホッパー6と干渉を起こすことなく、5番目の停止位置に到達する。グリッパー3及びガス吹込ノズル4が5番目の停止位置に停止すると、ホッパー6が下降し、その下端部が袋口から袋5内の中央部に挿入され、図示しない被包装物投入装置により、ホッパー6を介して袋5内に被包装物が充填される。
グリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が5番目の停止位置から次の6番目の停止位置に向けて移動を開始する前にホッパー6が上昇し、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4の移動経路から退避し、これらと干渉を起こすのを防止する。この間もガス吹込ノズル4による袋5内へのガス吹き込みは継続している。
【0026】
第6,7,8工程はガス吹込工程であり、5番目の停止位置から移動を開始したグリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が、6番目の停止位置(VI)及び7番目の停止位置(VII)で停止しながら、8番目の停止位置(VIII)まで間欠移動する間、ガス吹き込みが継続している。なお、8番目の停止位置では、グリッパー3のアーム3b,3bの間隔が広がり、これにより袋5の袋口が幅方向に引っ張られて緊張し閉じられる。
グリッパー3(袋5)及びガス吹込ノズル4が8番目の停止位置(VIII)から次の9番目の停止位置に向けて移動中に、ガス吹込ノズル4が上昇して袋5から抜け出し、ガス吹き込み(ガスの吹き出し)も停止する。
【0027】
第9工程は袋口のシール工程であり、グリッパー3の停止位置(9番目の停止位置(IX))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5の袋口に熱シールを行うシール装置12が配置されている。シール装置12は一対のシールバーを有する。
第10工程はシール部冷却及び製品放出工程であり、グリッパー3の停止位置(10番目の停止位置(X))近傍に、該グリッパー3に挟持された袋5のシール部を冷却するシール部冷却装置13及び製品袋搬出コンベア14が配置されている。シール装部冷却装置13はシール部を挟持して冷却する一対の冷却バーを有する。
第10工程においてグリッパー3の挟持部3a,3bが開き、続いて前記冷却バーが開いて、製品となった袋5が落下し、製品袋搬出コンベア14を介して機外に放出される。
【0028】
次に図2,3を参照し、図1に示すガス吹込ノズル4とホッパー6の干渉防止構造について説明する。
ガス吹込ノズル4は、下端に吐出口15を有し、下降したとき袋5内に挿入される略鉛直な挿入部16と、挿入部16の上端から屈曲しテーブル2の中心側に向け横方向(この例では略水平か斜め上向き)に延びる延設部17を有する。延設部17の平面視での長さは少なくともホッパー6の半径より大きく設定されている。延設部17の先はエアシリンダ4aのロッドに取り付けられている。なお、ガス吹込ノズル4が移動し、ホッパー6が昇降する過程で両者が干渉しなければよく、延設部17の先の形状は特に限定されない。
【0029】
ホッパー6は、筒状の側壁が略逆切頭円錐形をなし、ガス吹込ノズルの移動経路の中心側(テーブル2の中心側)、つまりガス吹込ノズル4の延設部17と対応する位置に、下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部18が形成されている。ホッパー6は、図示しない駆動手段により、停止位置Vにおいて上昇位置(退避位置)と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を所定のタイミングで昇降する。前記退避位置では、ホッパー6は袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4の移動経路から外れた状態(退避した状態)となり、前記充填位置では、ホッパー6の下端部が袋5内中央部に所定深さ挿入された状態(被包装物を充填可能な状態)となる。
【0030】
図2,3は、それぞれ停止位置IVと停止位置Vにおけるガス吹込ノズル4とホッパー6の位置及び作動を説明するものである。停止位置IVにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され停止すると、吸盤11,11が袋5の両面を吸着し袋口を開口する(図2(a))。このときガス吹込ノズル4はまだ上方の待機位置にある。続いてガス吹込ノズル4の挿入部16が袋5内の略中央位置に下降し、吐出口15が袋底近傍に達する位置(吹込位置)で停止し、ガスの吹き込みが開始される(図2(b))。
【0031】
一方、停止位置Vに袋5及びガス吹込ノズル4が移動し停止すると(図3(a))、退避位置にあったホッパー6が袋5の略中心位置に下降し、前記充填位置で停止し、次いでホッパー6を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図3(b))。ホッパー6が前記退避位置から下降するとき、ガス吹込ノズル4の延設部17がホッパー6の切り欠き部18内に入り、さらにホッパー6が前記充填位置で停止するまで、ホッパー6とガス吹込ノズル4が相互に干渉する(衝突する)ことはない。
【0032】
被包装物19の充填後、ホッパー6が前記退避位置に向けて上昇し、袋5から抜け出し、切り欠き部18がガス吹込ノズル4の延設部17から外れ、ホッパー6は再び袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4の移動経路から退避する。続いて、袋5及びガス吹込ノズル4が次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、ホッパー6の前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4とホッパー6の干渉が避けられるなら、上記の例に限定されない。例えば、袋5とガス吹込ノズル4が停止位置Vに停止する前に、ホッパー6が下降を開始し、また、ホッパー6が前記退避位置に達する前に、袋6及びガス吹込ノズル4が停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。ガス吹込ノズル4とホッパー6の干渉が避けられる限り、ホッパー6の駆動手段の作動タイミングの設定は、後述する第2〜11の干渉防止構造においても、それなりの自由度を有する。
【0033】
ホッパー6及びガス吹込ノズル4の上記干渉防止構造によれば、被包装物19の充填中、ガス吹込ノズル4の挿入部16を平面視で袋5の略中央に位置させ、かつホッパー6の略中心位置に位置させることができる。また、ガス吹込ノズル4の吐出口15を袋5の袋底近傍に位置させることもできる。この挿入部16及び吐出口15の位置は、袋5内のガス置換を行う上での最適位置であり、高いガス置換効率を得ることができる。後述する第2〜11の干渉防止構造においても、ホッパー6とガス吹込ノズル4の袋5内における平面視の位置、及びガス吹込ノズル4の挿入深さは、上記と同様に設定できる。
【0034】
[第2の干渉防止構造]
図4を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第2の干渉防止構造について説明する。図4に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図4は、図3と同じく停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Aと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Aを示す。
【0035】
図4において、ホッパー6Aの構造及び昇降のタイミングは、図2,3のホッパー6と基本的に同一である。一方、ガス吹込ノズル4Aは、延設部17にホッパー6Aの切り欠き部18に対応するフランジ状の蓋部材21が固定され、その点でのみ図2,3に記載されたガス吹込ノズル4と異なる。蓋部材21は、ホッパー6Aが下降して前記袋内挿入位置(充填位置)に停止したとき、切り欠き部18を略塞ぐ。つまり、ホッパー6Aが前記充填位置にきたとき、蓋部材21はホッパー6Aの側壁の一部をなす。蓋部材21により、充填時に被包装物19が切り欠き部18から袋外にこぼれるのを防止できる。
【0036】
[第3の干渉防止構造]
図5を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第3の干渉防止構造について説明する。図5に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図5は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Bと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Bを示す。
【0037】
図5において、ガス吹込ノズル4Bは、下端に吐出口15を有し、下降したとき袋5内に挿入される略鉛直な挿入部16と、挿入部16の上方の延設部17からなる。延設部17は挿入部16に続いて略鉛直な部分17aを有し、該部分17aの長さは少なくともホッパー6Bの長さより大きく設定されている。
ホッパー6Bは、分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片22,23からなり、ホッパー片22,23はヒンジ24により開閉自在に連結されている。ヒンジ24はガス吹込ノズル4Bの移動経路の中心(テーブル2の回転中心)とは反対側に位置している。図示しない第1駆動手段により、ホッパー6Bが所定のタイミングで上昇位置(退避位置)と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を昇降し、同じく図示しない第2駆動手段により、2つのホッパー片22,23が所定のタイミングで分離又は集合する。
【0038】
ホッパー6Bの2つのホッパー片22,23が分離したとき(ホッパー6Bが前記退避位置にあるときのみ分離する)、図5(a)に示すように、2つのホッパー片22,23はヒンジ24の軸部を中心に回動して外向きに開き、ホッパー6Bはガス吹込ノズル4Bの移動経路から退避し、間欠移動するガス吹込ノズル4Bとの干渉が防止される。一方、2つのホッパー片22,23が集合したとき、図5(b)に示すように、2つのホッパー片22,23はヒンジ24の軸部を中心に回動して内向きに閉じて筒状となり(筒状のホッパー6Bが構成される)、停止位置Vにきたガス吹込ノズル4Bを取り囲む。
【0039】
図5を参照してホッパー6Bの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Bが移動してくるとき、ホッパー6Bは前記退避位置にあり、ホッパー片22,23が分離し、ホッパー6Bは袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Bの移動経路から退避した状態である(図5(a))。袋5とガス吹込ノズル4Bが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片22,23が集合して筒状となり(筒状のホッパー6Bが構成され)、ガス吹込ノズル4Bを取り囲む(図5(b))。続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Bが下降し、前記充填位置で停止し、次いでホッパー6Bを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図5(c))。
【0040】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Bが上昇し袋5から抜け出して前記退避位置に達し、次いで前記第2駆動手段が作動してホッパー片22,23が分離し、ホッパー6Bは袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Bの移動経路から退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Bが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1,第2駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Bとホッパー6Bの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Bが停止位置Vに停止する前にホッパー片22,23が集合を開始し、ホッパー片22,23が分離を完了する前にガス吹込ノズル4Bが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第2駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0041】
[第4の干渉防止構造]
図6を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第4の干渉防止構造について説明する。図6に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図6は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Cと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Cを示す。
【0042】
ガス吹込ノズル4Cは、図5に示すガス吹込ノズル4Bと同じである。また、ホッパー6Cも、図5に示すホッパー6Bと同じく、縦に2分割された2つのホッパー片22,23とそれらを連結するヒンジ24からなる。しかし、ホッパー6Cが図示しない第1駆動手段により昇降し、2つのホッパー片22,23が図示しない第2駆動手段により分離又は集合するほか、さらにホッパー6Cが図示しない第3駆動手段によりガス吹込ノズル4Cの移動経路に対し垂直方向に前進位置と退避位置の間を水平面内で進退する点で、ホッパー6Cはホッパー6Bとは移動形態が異なる。
ホッパー6Cは、2つのホッパー片22,23が分離しかつ前記退避位置に後退したとき、図6(a)に示すように、ホッパー片22,23はガス吹込ノズル4Cの移動経路から退避し、ホッパー6Cとガス吹込ノズル4Cの干渉が防止される。
【0043】
図6を参照してホッパー6Cの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Cが移動してくるとき、ホッパー6Cはホッパー片22,23が分離した状態で前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Cの移動経路から退避した状態である(図6(a))。袋5とガス吹込ノズル4Cが停止位置Vに停止した後、前記第3駆動手段が作動し、ホッパー6Cは前記前進位置に達する(図6(b))。次いで前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片22,23が集合して筒状となり(筒状のホッパー6Cが構成される)、ガス吹込ノズル4Cを取り囲む(図6(c))。続いて前記第1駆動手段が作動してホッパー6Cが下降し、袋内挿入位置(充填位置)で停止し、次いでホッパー6Cを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図6(d))。
【0044】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Cが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Cは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Cの移動経路からは退避していない)、上昇位置(前記前進位置と同じ)において前記第2駆動手段が作動してホッパー片22,23が分離し、この時点でホッパー6Cはガス吹込ノズル4Cと干渉せずに後退可能となる。さらに前記第3駆動手段が作動してホッパー6Cを前記退避位置に後退させ、これによりホッパー6Cは、ガス吹込ノズル4Cの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Cが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1〜3駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Cとホッパー6Cの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Cが停止位置Vに停止する前にホッパー6Cが前進を開始し、ホッパー6Cが前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Cが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第3駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0045】
[第5の干渉防止構造]
図7を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第5の干渉防止構造について説明する。図7に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図7は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Dと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Dを示す。
【0046】
ガス吹込ノズル4Dは、図6に示すガス吹込ノズル4Cと同じである。一方、ホッパー6Dは、図6に示すホッパー6Cと同じく、分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片22,23からなるが、前記ホッパー6Cと異なり、2つのホッパー片22,23がヒンジ24(図6参照)により連結されていない。ホッパー6Dのホッパー片22,23は、ガス吹込ノズル4Dの移動方向(矢印参照)に沿った上流側と下流側に対向して配置されている。ホッパー片22,23が左右に分離したとき、両者の間にガス吹込ノズル4Dが通過可能な隙間25が形成される。
図示しない第1駆動手段により、ホッパー6Dが所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を昇降し、図示しない第2駆動手段により、2つのホッパー片22,23がガス吹込ノズル4Dの移動方向に沿って所定のタイミングで分離又は集合し、図示しない第3駆動手段により、ホッパー6Dが所定のタイミングでガス吹込ノズル4Dの移動経路に対し垂直方向に前進位置(前記上昇位置と同じ)と退避位置の間を水平面内で進退する。
【0047】
図7を参照してホッパー6Dの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Dが移動してくるとき、ホッパー6Dはホッパー片22,23が分離した状態で退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Dの移動経路から退避した状態である(図7(a))。
袋5とガス吹込ノズル4Dが停止位置Vに停止した後、前記第3駆動手段が作動し、ホッパー6Dが前進する。このとき、ガス吹込ノズル4Dは分離したホッパー片22,23の間の隙間25を通過するので、ホッパー6Dはガス吹込ノズル4Dと干渉を起こすことなく前記前進位置に到達する(図7(b))。次いで前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片22,23が互いに集合して筒状となり(筒状のホッパー6Dが構成される)、ガス吹込ノズル4Dを取り囲む(図7(c))。続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Dが下降し、前記充填位置で停止し、次いでホッパー6Dを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図7(d))。
【0048】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Dが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Dは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Dの移動経路からは退避していない)、上昇位置(前記前進位置と同じ)において前記第2駆動手段が作動してホッパー片22,23が分離し、これにより、ホッパー6Dはガス吹込ノズル6Dと干渉せずに後退可能となる。さらに前記第3駆動手段が作動してホッパー6Dを前記退避位置に後退させ、これによりホッパー6Dは、ガス吹込ノズル4Dの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Dが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1〜3駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Dとホッパー6Dの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Dが停止位置Vに停止する前にホッパー6Dが前進を開始し、ホッパー6Dが前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Dが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第3駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0049】
[第6の干渉防止構造]
図8を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第6の干渉防止構造について説明する。図8に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図8は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Eと、ホッパー6Eを示す。
なお、後述するように、ホッパー6Eを構成する一方のホッパー片22は、ガス吹込ノズル4Eと同数設置され、かつ各ガス吹込ノズル4Eに固定されて共に昇降及び間欠移動するが、他方のホッパー片23は停止位置Vに配置され、2つのホッパー片22,23が停止位置Vにおいて集合したとき、初めて筒状のホッパー6Eが構成される。従って、このホッパー6Eも固定式の一種ということができる。
【0050】
ガス吹込ノズル4Eは、延設部17が屈曲している。ホッパー6Eは、図7に示すホッパー6Dと同じく、分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片22,23からなる。ただし、ホッパー6Dと異なり、ホッパー片22,23は、ガス吹込ノズル4Dの移動経路の半径方向内側及び外側に対向して配置され、かつ、一方のホッパー片22は、各ガス吹込ノズル4Eの延設部17の横方向(テーブル2の中心方向)に伸びる箇所に固定されている(ガス吹込ノズル4Eの延設部17がホッパー片22の側壁を貫通している)。
図示しない第1駆動手段により、他方のホッパー片23が所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を昇降し、図示しない第2駆動手段により、他方のホッパー片23が所定のタイミングでガス吹込ノズル4Dの移動経路に対し垂直方向に前進位置と退避位置の間を略水平面内で進退する。他方のホッパー片23は、前記退避位置においてガス吹込ノズル4Eの移動経路から退避し、前記前進位置において一方のホッパー片22と集合し、これによりガス吹込ノズル4Eを取り囲む筒状のホッパー6Eが構成される。
【0051】
図8を参照してホッパー6Eの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Eが移動してくるとき(ホッパー片22も下端が袋5に挿入された状態で一緒に移動してくる)、ホッパー片23は前記退避位置に後退しており、ホッパー片22とは分離した状態にある(図8(a))。
袋5とガス吹込ノズル4Eが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片23が前記前進位置に達する。このときホッパー片23がホッパー片22と集合して筒状のホッパー6Eを構成し、ガス吹込ノズル4Eを取り囲むが、ホッパー片23とホッパー片22は高さがずれていて、この時点のホッパー6Eは完成された構造ではない(図8(b))。続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー片23が下降し、前記充填位置で停止し、この時点でホッパー6Eは完成された構造(略逆切頭円錐形)となる。次いでホッパー6Eを介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図8(c))。
【0052】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー片23が上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー片23は袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Eの移動経路からは退避していない)、前記上昇位置(前記前進位置と同じ)において前記第2駆動手段が作動し、ホッパー片23がホッパー片22から分離して前記退避位置に後退し、これによりホッパー片23は、ガス吹込ノズル4Eの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Eが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記第1,2駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Eとホッパー6Eの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Eが停止位置Vに停止する前にホッパー片23が前進し、ホッパー片23が前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Eが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第2駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0053】
[第7の干渉防止構造]
図9を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第7の干渉防止構造について説明する。図9に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図9は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Fと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Fを示す。
【0054】
ガス吹込ノズル4Fは、図8に示すガス吹込ノズル4Eとほぼ同じである。一方、ホッパー6Fは、ガス吹込ノズル4Fの移動方向(矢印参照)に沿った上流側と下流側に所定幅の隙間25を置いて対称的に配置された2つのサブホッパー26,27からなる。サブホッパー26,27はいずれも断面略半円形状の筒状の側壁を有し、該側壁の平面壁28を互いに向き合わせて配置され、その間に前記隙間25が形成されている。この隙間25はガス吹込ノズル4Fが入り得る幅を有する。
ホッパー6Fは、図示しない駆動手段により、ガス吹込ノズル4Fの移動経路に対し垂直な面内で、かつ前記移動経路の外側を支点とし、所定のタイミングで袋内挿入位置(充填位置)と退避位置の間を上下に揺動可能とされている。ホッパー6Fが上下に揺動する間、前記平面壁28はガス吹込ノズル4Fの移動経路に対し垂直な面に対し常に平行を保つ。
【0055】
図9を参照してホッパー6Fの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Fが移動してくるとき、ホッパー6Fは前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Fの移動経路から退避した状態にある(図9(a))。袋5とガス吹込ノズル4Fが停止位置Vに停止した後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Fが揺動下降する。この揺動下降に際し、ガス吹込ノズル4Fは隙間25に入り、ホッパー6Fはガス吹込ノズル4Fと干渉することなく、前記充填位置に到達する。ホッパー6Fが前記充填位置に達したとき、ホッパー6F(各サブホッパー26,27)を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図9(b))。
【0056】
被包装物19の充填後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Fが揺動上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Fは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Fの移動経路からは退避していない)、さらにガス吹込ノズル4Fからも離れて、前記退避位置に後退し、これによりホッパー6Fは、ガス吹込ノズル4Fの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Fが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Fとホッパー6Fの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Fが停止位置Vに停止する前にホッパー6Fが揺動下降を開始し、ホッパー6Fが前記後退位置に達する前にガス吹込ノズル4Fが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0057】
[第8の干渉防止構造]
図10を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第8の干渉防止構造について説明する。図10に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられるものとする。図9は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Gと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Gを示す。
【0058】
ガス吹込ノズル4Gは、図9に示すガス吹込ノズル4Fと同じである。また、ホッパー6Gは、退避位置と袋内挿入位置(充填位置)の間を、図9に示すホッパー6Fのように上下揺動の1ステップで移動するのではなく、2ステップで移動する点でのみ前記ホッパー6Fとは異なり、他の点はホッパー6Fと同じである。ホッパー6Gの移動に伴い隙間25にガス吹込ノズル4Gが入り、両者の干渉が防止される点も同じである。
具体的にいえば、ホッパー6Gは、図示しない第1駆動手段により所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を上下に昇降し、同じく図示しない第2駆動手段により、所定のタイミングで前進位置(前記上昇位置と同じ)と退避位置の間を略水平面内で進退する。なお、ホッパー6Gの前記昇降及び進退は、ガス吹込ノズル4Gの移動経路に対し垂直な面内で行われる。
【0059】
図10を参照してホッパー6Gの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Gが移動してくるとき、ホッパー6Gは前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Gの移動経路から退避した状態にある(図10(a))。袋5とガス吹込ノズル4Gが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Gが前記前進位置に達し(図10(b))、続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Gが下降する。ホッパー6Gが前記充填位置に達したとき、ホッパー6G(各サブホッパー26,27)を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図10(c))。
【0060】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Gが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Gは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Gの移動経路からは退避していない)、前記上昇位置に達する。続いて前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Gが前記退避位置に後退し、これによりホッパー6Gは、ガス吹込ノズル4Gの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Gが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Gとホッパー6Gの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Gが停止位置Vに停止する前にホッパー6Gが前進を開始し、ホッパー6Gが後退位置に達する前にガス吹込ノズル4Gが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0061】
[第9の干渉防止構造]
図11を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第9の干渉防止構造について説明する。図11に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられるものとする。図11は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Hと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Hを示す。
【0062】
ガス吹込ノズル4Hは、図9に示すガス吹込ノズル4Fと同じである。また、ホッパー6Hは、退避位置と袋内挿入位置(充填位置)の間を、図9に示すホッパー6Fのように上下揺動で移動するのではなく、単に上下に昇降して移動する点でのみ前記ホッパー6Fとは異なり、他の点はホッパー6Fと同じである。ホッパー6Hの移動に伴い隙間25にガス吹込ノズル4Hが入り、両者の干渉が防止される点も同じである。
【0063】
図11を参照してホッパー6Hの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Hが移動してくるとき、ホッパー6Hは前記退避位置に上昇し、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Hの移動経路から退避した状態にある(図11(a))。袋5とガス吹込ノズル4Hが停止位置Vに停止した後、図示しない駆動手段が作動し、ホッパー6Hが鉛直に下降する(図11(b))。この下降に際し、ガス吹込ノズル4Hは隙間25に入り、ホッパー6Hはガス吹込ノズル4Hと干渉することなく、前記充填位置に到達する。ホッパー6Hが前記充填位置に達したとき、ホッパー6H(各サブホッパー26,27)を介して被包装物19が袋5内に投入、充填される(図11(c))。
【0064】
被包装物19の充填後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Hが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Hは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Hの移動経路からは退避していない)、続いて前記上昇位置(退避位置)に達し、これによりホッパー6Hは、ガス吹込ノズル4Hの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Hが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Hとホッパー6Hの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Hが停止位置Vに停止する前にホッパー6Hが下降を開始し、ホッパー6Hが前記退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Hが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0065】
[第10の干渉防止構造]
図12を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第10の干渉防止構造について説明する。図12に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図12は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Iと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Iを示す。
【0066】
ガス吹込ノズル4Iは、図11に示すガス吹込ノズル4Hと同じである。ホッパー6Iは、側壁が基本的に略逆切頭円錐形をなすが、ガス吹込ノズル4Iの移動経路の中心側(テーブル2の中心側)の側壁に、上下方向に延びる所定深さの凹溝29が形成されている。この凹溝29は、ガス吹込ノズル4Iがホッパー6Iの略中心位置まで入る幅と深さを有する。
ホッパー6Iは、図示しない第1駆動手段により所定のタイミングで上昇位置と下方の袋内挿入位置(充填位置)の間を上下に昇降し、同じく図示しない第2駆動手段により、所定のタイミングで前進位置(前記上昇位置と同じ)と退避位置の間を略水平面内で進退する。なお、ホッパー6Iの前記昇降及び進退は、ガス吹込ノズル4Iの移動経路に対し垂直な面内で行われる。
【0067】
図12を参照してホッパー6Iの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Iが移動してくるとき、ホッパー6Iは前記退避位置に後退しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Iの移動経路から退避した状態にある(図12(a))。袋5とガス吹込ノズル4Iが停止位置Vに停止した後、前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Iが前記前進位置に達して凹溝29にガス吹込ノズル4Iの延設部17が入り(図12(b))、続いて前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Iが下降する。ホッパー6Iが下降して前記充填位置に達した後、被包装物19が袋5内に投入、充填される(図12(c))。
【0068】
被包装物19の充填後、前記第1駆動手段が作動し、ホッパー6Iが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Iは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Iの移動経路からは退避していない)、前記上昇位置に達する。続いて前記第2駆動手段が作動し、ホッパー6Iが前記退避位置に後退し、これによりホッパー6Iは、ガス吹込ノズル4Iの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Iが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Iとホッパー6Iの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Iが停止位置Vに停止する前にホッパー6Iが前進を開始し、ホッパー6Iが退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Iが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記第2駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0069】
[第11の干渉防止構造]
図13を参照し、ガス吹込ノズルとホッパーの第11の干渉防止構造について説明する。図13に示すガス吹込ノズルとホッパーは、図1に示すロータリー型袋詰め包装機において、図2,3で説明したガス吹込ノズル4とホッパー6の代わりに用いられる。図12は、図3と同じく、停止位置Vに停止したガス吹込ノズル4Jと、停止位置Vに配置された固定式のホッパー6Jを示す。
【0070】
ガス吹込ノズル4Jは、図12に示すガス吹込ノズル4Iと同じである。また、ホッパー6Jは、退避位置と袋内挿入位置(充填位置)の間を、図12に示すホッパー6Iのように2ステップで移動するのではなく、単に上下昇降の1ステップで移動する点でのみ前記ホッパー6Iとは異なり、他の点はホッパー6Iと同じである。ホッパー6Jの移動に伴い凹溝29にガス吹込ノズル4Jが入り、両者の干渉が防止される点も同じである。
【0071】
図13を参照してホッパー6Jの作動形態を説明すると、停止位置Vにグリッパー3(一対の挟持部3a,3aのみ図示)に両側縁を挟持された袋5が移送され、同時に袋5に挿入されたガス吹込ノズル4Jが移動してくるとき、ホッパー6Jは上方の前記退避位置(上昇位置)に移動しており、袋5の移送経路及びガス吹込ノズル4Jの移動経路から退避した状態にある(図13(a))。袋5とガス吹込ノズル4Jが停止位置Vに停止した後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Jが鉛直に下降する(図13(b))。この下降に際し、ガス吹込ノズル4Jは凹溝29に入り、ホッパー6Jはガス吹込ノズル4Jと干渉することなく、前記充填位置に到達する。ホッパー6Jが前記充填位置に達したとき、被包装物19が袋5内に投入、充填される(図13(c))。
【0072】
被包装物19の充填後、前記駆動手段が作動し、ホッパー6Jが上昇して袋5から抜け出し(この時点でホッパー6Jは袋5の移送経路から退避しているが、ガス吹込ノズル4Jの移動経路からは退避していない)、続いて前記退避位置(上昇位置)に達し、これによりホッパー6Jは、ガス吹込ノズル4Jの移動経路からも退避した状態となる。続いて袋5とガス吹込ノズル4Jが次の停止位置VIに向けて移動を開始する。
なお、前記駆動手段の作動タイミングは、ガス吹込ノズル4Jとホッパー6Jの干渉が避けられる限り、上記の例に限定されない。例えば、ガス吹込ノズル4Jが停止位置Vに停止する前にホッパー6Jが下降を開始し、ホッパー6Jが退避位置に達する前にガス吹込ノズル4Jが次の停止位置VIに向けて移動を開始するように、前記駆動手段の作動タイミングを設定することもできる。
【0073】
以上の第1〜11の干渉防止構造の説明は、固定式のホッパー(袋の移送経路の停止位置の1つに配置されたホッパー)を用いたロータリー型袋詰め包装機に適用したものであったが、本発明の干渉防止構造は、追従式のホッパー(袋の移送経路に沿って所定範囲往復動可能に配置され、往動時に前記袋の移送と同期して移動するホッパー)を用いたロータリー型袋詰め包装機にも、同様に適用できる。
また、以上の干渉防止構造を適用したロータリー型袋詰め包装機は、袋の移送経路が円形のものであったが、円形以外の環状の移送経路、例えばレーストラック形の移送経路を有するロータリー型袋詰め包装機にも適用できる。
【符号の説明】
【0074】
1 ロータリー型袋移送装置
2 テーブル
3 グリッパー
4,4A〜4J ガス吹込ノズル
5 袋
6,6A〜6J ホッパー
16 ガス吹込ノズルの挿入部
17 ガス吹込ノズルの延設部
18 ホッパーの切り欠き部
21 蓋部材
22,23 ホッパー片
25 ホッパー片間の隙間
26,27 サブホッパー
29 ホッパーの凹溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ガス吹込ノズルは、下端に吐出口を有し、下降したとき袋内に挿入される略鉛直な挿入部と、前記挿入部の上端から屈曲して横方向に延びる延設部を有し、前記ホッパーの側壁に下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部が形成され、前記ホッパーは所定のタイミングで昇降し、上昇したとき間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、下降したとき前記ガス吹込ノズルの延設部が前記ホッパーの切り欠き部内に入り、前記挿入部が平面視で前記ホッパーの内側に位置することを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項2】
前記ガス吹込ノズルの延設部に前記ホッパーの切り欠き部に対応するフランジ状の蓋部材が設置され、前記蓋部材は、前記ホッパーが下降したとき前記切り欠き部を略塞ぎ、前記ホッパーの側壁の一部をなすことを特徴とする請求項1に記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項3】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が集合したとき筒状となり、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項4】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは前記ガス吹込ノズルを回避して移動可能であり、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が前記前進位置において集合したとき筒状となり、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項5】
前記2つのホッパー片がヒンジで連結され、前記ヒンジの軸部を中心に開閉して分離又は集合することを特徴とする請求項3又は4に記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項6】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは縦に2分割された2つのホッパー片からなり、一方のホッパー片が各ガス吹込ノズルに固定され、他方のホッパー片は所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記前進位置において2つのホッパー片により前記ホッパーが構成され、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項7】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは所定の隙間を置いて配置された2つのサブホッパーからなり、所定のタイミングで充填位置と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記隙間内に位置することを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項8】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは側壁に上下方向に延びる所定深さの凹溝を有し、所定のタイミングで充填位置と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記凹溝内に位置することを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項9】
前記ホッパーが追従式で、前記袋の移送経路の一部範囲に沿って往復動し、往動時に前記袋の移送と同期して移動することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項10】
前記ホッパーが固定式で、前記袋の移送経路に沿った定位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項1】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ガス吹込ノズルは、下端に吐出口を有し、下降したとき袋内に挿入される略鉛直な挿入部と、前記挿入部の上端から屈曲して横方向に延びる延設部を有し、前記ホッパーの側壁に下端から上方に向かって所定深さの切り欠き部が形成され、前記ホッパーは所定のタイミングで昇降し、上昇したとき間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、下降したとき前記ガス吹込ノズルの延設部が前記ホッパーの切り欠き部内に入り、前記挿入部が平面視で前記ホッパーの内側に位置することを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項2】
前記ガス吹込ノズルの延設部に前記ホッパーの切り欠き部に対応するフランジ状の蓋部材が設置され、前記蓋部材は、前記ホッパーが下降したとき前記切り欠き部を略塞ぎ、前記ホッパーの側壁の一部をなすことを特徴とする請求項1に記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項3】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が集合したとき筒状となり、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項4】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは所定のタイミングで分離又は集合する縦に2分割された2つのホッパー片からなり、所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記2つのホッパー片が分離したとき前記ホッパーは前記ガス吹込ノズルを回避して移動可能であり、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記2つのホッパー片が前記前進位置において集合したとき筒状となり、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項5】
前記2つのホッパー片がヒンジで連結され、前記ヒンジの軸部を中心に開閉して分離又は集合することを特徴とする請求項3又は4に記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項6】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは縦に2分割された2つのホッパー片からなり、一方のホッパー片が各ガス吹込ノズルに固定され、他方のホッパー片は所定のタイミングで昇降し、かつ前進位置と退避位置の間を略水平面内で移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記前進位置において2つのホッパー片により前記ホッパーが構成され、前記ガス吹込ノズルを取り囲むことを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項7】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは所定の隙間を置いて配置された2つのサブホッパーからなり、所定のタイミングで充填位置と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記隙間内に位置することを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項8】
環状の移動経路に沿って等間隔に設置され、前記移動経路に沿って水平面内で間欠移動する複数のグリッパーと、各グリッパーに対応して設置され共に間欠移動し、間欠移動中に所定のタイミングで昇降する複数のガス吹込ノズルと、前記移動経路に沿って配置されたホッパーを含む1又は2以上の包装処理部材を備え、前記グリッパーにより袋の両側縁を挟持して吊り下げ、その状態で前記袋を間欠的に移送し、移送の過程で前記ガス吹込ノズルを前記袋内に挿入してガスを吹き込み、ガス吹き込み継続中に前記ホッパーを介して袋内に被包装物を充填するロータリー型袋詰め包装機であり、前記ホッパーは側壁に上下方向に延びる所定深さの凹溝を有し、所定のタイミングで充填位置と退避位置の間を移動し、前記退避位置において間欠移動する前記ガス吹込ノズルの移動経路から退避し、前記充填位置において前記ガス吹込ノズルが前記凹溝内に位置することを特徴とするロータリー型袋詰め包装機。
【請求項9】
前記ホッパーが追従式で、前記袋の移送経路の一部範囲に沿って往復動し、往動時に前記袋の移送と同期して移動することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【請求項10】
前記ホッパーが固定式で、前記袋の移送経路に沿った定位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたロータリー型袋詰め包装機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−201384(P2012−201384A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66481(P2011−66481)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】
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