説明

防蟻材の設置方法および防蟻材

【課題】 本発明は雨や風によって流されたり飛散したりすることなく、長期間設置した場所にとどまることができるとともに、土台の隙間、板の隙間、コンクリートの隙間に簡単に注入して、防蟻と隙間のコーキングを行なうことができる防蟻材の設置方法および防蟻材を得るにある。
【解決手段】 シロアリ駆除剤にシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性のあるゲル状に形成した防蟻材を、コーキングガンを用いて土台の隙間、板の隙間、コンクリートの隙間にコーキング処理して防蟻材の設置方法を構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は防蟻材の設置方法および防蟻材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、防蟻材は液状、粒状、粉状のものがあり、これらをシロアリが発生すると、液状の防蟻材を散布したり、粒状あるいは粉状の防蟻材を撒いて処理している。
【0003】
このため、雨や風によって流されて、十分な効果が得られないという欠点があるとともに、土台の隙間、板の隙間、コンクリートの隙間に長期間とどまるように散布等できないという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−254765
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、雨や風によって流されたり飛散したりすることなく、長期間設置した場所にとどまることができるとともに、土台の隙間、板の隙間、コンクリートの隙間に簡単に注入して、防蟻と隙間のコーキングを行なうことができる防蟻材の設置方法および防蟻材を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明はシロアリ駆除剤と粘性のシーリング材とを混合して活性のある状態にした防蟻材や接着剤を混合したあるいはゲル状のものと混合した防蟻材を作る。
これを、コーキングガンとかへら等で土台の隙間、コンクリートの隙間、外部と内部の隙間に詰め込んで防蟻する。
外部に施工すると一見防水のコーキングかと思えるが、防蟻をする化粧コーキングともなる防蟻材の設置方法を構成している。
【0008】
本発明はシロアリ駆除剤とシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性のある状態に形成して防蟻材を構成している。
【発明の効果】
【0009】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0010】
(1)シロアリ駆除剤にシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性のある状態に形成した防蟻材を、コーキングガンを用いて土台の隙間、板の隙間、コンクリートの隙間にコーキング処理しているので、棒蟻材を設置場所にシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質で固定状態に設置することができる。
したがって、雨や風で流れたり飛散することなく、長期間防蟻効果が得られる。
【0011】
(2)前記(1)によって、防蟻材がシロアリ駆除剤にシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性のある状態に形成されているので、コーキングガンによって土台の隙間、板の隙間、ひび割れたコンクリートの隙間に楽な作業で、簡単に充填状態で設置することができる。
したがって、コーキングおよび防蟻効果が得られる。
【0012】
(3)前記(1)により、シロアリ駆除剤とシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性ある状態に防蟻材を形成しているので、容易に、特別な設備がなくても、簡単に防蟻材を製造することができる。
【0013】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、粘性のある状態に形成されているので、漏れたり、飛散することなく、安全に取り扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の説明図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の土台の隙間に設置する状態の説明図。
【図3】本発明を実施するための第1の形態の板の隙間に設置する状態の説明図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態のコンクリートのひび割れ隙間に設置する状態の説明図。
【図5】本発明を実施するための第2の形態の説明図。
【図6】本発明を実施するための第2の形態の防蟻材の説明図。
【図7】本発明を実施するための第3の形態の説明図。
【図8】本発明を実施するための第3の形態の防蟻材の説明図。
【図9】本発明を実施するための第4の形態の説明図。
【図10】本発明を実施するための第4の形態の防蟻材の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0016】
図1ないし図4に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は本発明の防蟻材で、この防蟻材1は粒状あるいは粉状のシロアリ駆除剤2にシーリング材や接着剤3を撹拌機4で混錬して、粘性のある状態に形成し、コーキングガン5に収納できるようにフィルムパック容器6やカートリッジ容器7に収納して防蟻材1を形成する。
このようにフィルムパック容器6やカートリッジ容器7に収納された防蟻材1は、コーキングガン5にセットされ、コーキングガン5のノズル8を土台の隙間9、板の隙間10、コンクリートのひび割れ隙間11に位置させ、レバー12を操作することにより、ノズル8より防蟻材1を隙間9、10、11へ充填することにより、隙間に充填された防蟻材1でコーキングされるとともに、防蟻材1に含まれているシロアリ駆除剤2によって防蟻を図ることができる。
また、防蟻材1に含まれているシーリング材や接着剤3によって、防蟻材1の設置面に接着固定された状態となり、雨で流されたり、風で飛散したりするのを効率よく防止することができる。
なお、防蟻材1のシロアリ駆除剤2とシーリング材や接着剤3の混合割合は、粘性のある状態になるような混合割合であれば、どんな混合割合であってもよい。
[発明を実施するための異なる形態]
【0017】
次に、図5ないし図10に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0018】
図5および図6に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、防蟻材1をペール缶13に収納したものを用い、使用時にペール缶13の防蟻材1をコーキングガン5に吸い上げて、隙間9、10、11をコーキング処理できるようにした点で、このようなペール缶13に収納された防蟻材1を使用しても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0019】
図7および図8に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、液状のシロアリ駆除剤2Aとシーリング材や接着剤3を混錬して、粘性のある状態に防蟻材1Aを形成した点で、このような防蟻材1Aを用いて隙間や地面に防蟻材1Aを設置しても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図9および図10に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、粒状あるいは粉状のシロアリ駆除剤2にゼラチンや寒天等のゼリー状となる材質14を混合して粘性ある状態の防蟻材1Bに加工した点で、このような防蟻材1Bを用いて隙間や地面に防蟻材1Bを設置しても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は防蟻材を製造する産業や防蟻材を設置する産業で利用される。
【符号の説明】
【0022】
1、1A:防蟻材、 2、2A:シロアリ駆除剤、
3:シーリング材や接着剤、 4:撹拌機、
5:コーキングガン、 6:フィルムパック容器、
7:カートリッジ容器、 8:ノズル、
9:土台の隙間、 10:板の隙間、
11:コンクリートのひび割れ隙間、
12:レバー、 13:ペール缶
14:ゼリー状となる材質。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シロアリ駆除剤にシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性のある状態に形成した防蟻材を、コーキングガンを用いて土台の隙間、板の隙間、コンクリートの隙間にコーキング処理する防蟻材の設置方法。
【請求項2】
シロアリ駆除剤とシーリング材や接着剤あるいはゼリー状となる材質を混合して粘性のある状態に形成したことを特徴とする防蟻材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−200608(P2010−200608A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36245(P2009−36245)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(592176778)
【Fターム(参考)】