説明

除湿装置

【課題】本発明は除湿装置に関するもので、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることを目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、本体ケース4内にヒートポンプと除湿ローター13とを備え、第一の吸気口1から空気を放熱器7、除湿ローター13の放湿部14、吸熱器9を順次介して排気口3へと送風する第一の送風路10と、第二の吸気口2から空気を吸熱器9を介して排気口3へと送風する第二の送風路11と、これらに送風するための送風手段12を設け、除湿ローター13の吸湿部15は第一と第二の送風路の吸熱器9と排気口3の間に設け、第二の送風路11と送風手段12と連通する連通手段17に静電霧化手段18を設け、この静電霧化手段18の放熱フィン23は、第二の送風路11内に突出した構成とした除湿装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電霧化現象を利用して帯電微粒子水を生成する静電霧化装置を有する除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種除湿装置の構造は、以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、第一の吸気口、第二の吸気口と第一の排気口、第二の排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張手段、吸熱器とにより形成し、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を吸熱器、放熱器を順次介して第一の排気口へと送風する第一の送風路と、第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を静電霧化手段を介して第二の排気口へと送風する第二の送風路と、これら第一の送風路に送風するための第一の送風手段と、第二の送風路に送風するための第二の送風手段を設けるとともに、第一の送風路に静電霧化手段の放熱フィンが位置する構成となっていた(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−238017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来例における課題は、マイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させるということであった。
【0006】
すなわち、従来の物においては、放電電極を冷却部によって冷却することにより、放電電極の先端に空気中の水分を結露させ、その結露させた水に高電圧を印加し、マイナスの電荷を集中させることにより帯電微粒子水を生成していた。ここで、冷却部で発生する熱は、放熱フィンに吸熱器、放熱器を順次介して除湿された空気よって冷却されるものである。すなわち、放熱フィンに流れる空気は、除湿されると共に、加熱されたものである。つまり、除湿風量のノッチを強から弱へ切り替えた場合など、それに伴い放熱フィンに流れる空気の風量が変化すると共に、温度も変化し、冷却部の放熱量が変化するので、放電電極の先端での結露速度が変化し、マイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量にバラツキが発生するものである。
【0007】
そこで本発明は、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させるということを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そしてこの目的を達成するために本発明は、第一の吸気口、第二の吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張手段、吸熱器とにより形成し、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を放熱器、吸熱器を順次介して排気口へと送風する第一の送風路と、前記第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を吸熱器を介して排気口へと送風する第二の送風路と、これら第一、第二の送風路に送風するための送風手段を設けるとともに、前記第一の送風路の放熱器と吸熱器の間に除湿ローターの放湿部を設け、この除湿ローターの吸湿部は前記第一と第二の送風路の吸熱器と排気口の間に設け、前記第二の送風路と前記送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設け、この静電霧化手段は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印加部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとを備え、この放熱フィンは、前記第二の送風路内に突出した構成とし、これにより初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、第一の吸気口、第二の吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張手段、吸熱器とにより形成し、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を放熱器、吸熱器を順次介して排気口へと送風する第一の送風路と、前記第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を吸熱器を介して排気口へと送風する第二の送風路と、これら第一、第二の送風路に送風するための送風手段を設けるとともに、前記第一の送風路の放熱器と吸熱器の間に除湿ローターの放湿部を設け、この除湿ローターの吸湿部は前記第一と第二の送風路の吸熱器と排気口の間に設け、前記第二の送風路と前記送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設け、この静電霧化手段は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印加部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとを備え、この放熱フィンは、前記第二の送風路内に突出した構成としたものであるので、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることができる。
【0010】
すなわち、本発明においては、第二の送風路と送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設けたものである。放電電極を冷却部によって冷却することにより、放電電極の先端に空気中の水分を結露させ、その結露させた水に高電圧を印加し、マイナスの電荷を集中させることにより帯電微粒子水を生成していた。ここで、冷却部で発生する熱は、放熱フィンに第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気よって冷却されるものである。すなわち、放熱フィンに流れる空気は、室温の空気である。つまり、除湿風量のノッチを強から弱へ切り替えた場合にも、放熱フィンに流れる空気は、風量は変化するものの、温度は室温であるため、冷却部の放熱量、放電電極の先端での結露速度の変化を抑制できるものである。
【0011】
結果として、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態1を示す斜視図
【図2】同垂直断面概略図
【図3】同水平断面概略図
【図4】同静電霧化手段を示す概略図
【図5】本発明の実施形態2を示す垂直断面概略図
【図6】同水平断面概略図
【図7】同垂直断面概略図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(実施の形態1)
以下本発明の一実施形態を添付図面を用いて説明する。
【0015】
図1、2に示すように、本実施形態の除湿装置は、第一の吸気口1、第二の吸気口2と排気口3を有する本体ケース4と、この本体ケース4内にヒートポンプ5を備えている。このヒートポンプ5は、圧縮機6と、圧縮機6の下流に順次設けた放熱器7、膨張手段8、吸熱器9とにより形成している。第一の吸気口1から本体ケース4内に吸気した空気を放熱器7、吸熱器9を順次介して排気口3へと送風する第一の送風路10と、第二の吸気口2から本体ケース4内に吸気した空気を吸熱器9を介して排気口3へと送風する第二の送風路11とを備えている。これら第一の送風路10、第二の送風路11に送風するための送風手段12を設けている。第一の送風路10の放熱器7と吸熱器9の間に除湿ローター13の放湿部14を設け、この除湿ローター13の吸湿部15は第一の送風路10と第二の送風路11の吸熱器9と排気口3の間に設けている。
【0016】
ここで、除湿動作について説明すると、送風手段12によって第一の吸気口1から本体ケース4内に吸気した空気は、放熱器7で加熱され、高温で相対湿度の低い空気となり、除湿ローター13の放湿部14へ送風される。この放湿部14に送風された空気は、放湿部14の湿気を取り込み湿度の高い状態となって吸熱器9へ送られる。この吸熱器9で結露させて除湿し、吸湿部15に達する。そこで、乾燥状態となった除湿ローター13の放湿部14が駆動手段16によって回転し、吸湿部15となり、この吸湿部15で吸熱器9で除湿されなかった湿度を吸湿し除湿する。この除湿した空気を、送風手段12によって、排気口3から室内へ送風する。
【0017】
本実施形態における特徴は、図2、3、4に示すように、第二の送風路11と送風手段12と連通する連通手段17を設け、この連通手段17に、静電霧化手段18を設けている。連通手段17は、送風手段12から本体ケース4の一方側の側面部30方向へ突出する略円形筒形状である。静電霧化手段18は、放電電極19と、この放電電極19に対向して配置された対向電極20と、これらの対向電極20と放電電極19間に高電圧を印加する高電圧印加部21と、放電電極19を冷却する冷却部22と、この冷却部22の熱を放熱する放熱フィン23とを備え、この放熱フィン23は、第二の送風路11内に突出した構成とした点である。
【0018】
すなわち、本発明においては、第二の送風路11と送風手段12と連通する連通手段17を設け、この連通手段17に、静電霧化手段18を設けたものである。放電電極19を冷却部22によって冷却することにより、放電電極19の先端に空気中の水分を結露させ、その結露させた水に高電圧を印加し、マイナスの電荷を集中させることにより帯電微粒子水を生成していた。ここで、冷却部22で発生する熱は、放熱フィン23に第二の吸気口2から本体ケース4内に吸気した空気よって冷却されるものである。すなわち、放熱フィン23に流れる空気は、室温の空気である。つまり、除湿風量のノッチを強から弱へ切り替えた場合にも、放熱フィン23に流れる空気は、風量は変化するものの、温度は室温であるため、冷却部22の放熱量、放電電極19の先端での結露速度の変化が抑制できるものである。
【0019】
結果として、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることができるものである。
【0020】
また、帯電微粒子水中のヒドロキシルラジカルが洗濯物の生乾き特有の臭いと反応し、それを酸化させることで、臭いの発生を抑制することができるのである。すなわち、除湿した空気と共に、帯電微粒子水を排気口3から室内へと送風できるので、洗濯物に送風することにより、洗濯物を乾燥できると共に、洗濯物の生乾き特有の臭いと反応し、それを酸化させることで、臭いの発生を抑制することができるのである。なお、ヒドロキシルラジカルはヒドロキシ基(水酸基)に反応するラジカルであり、このラジカルは通常2個1組で軌道上を回転しているはずの電子が一つしかないので、電気的に非常に不安定で、周りの原子や分子から欠けた電子を奪おうとするために、酸化力が非常に強いものであり、この酸化作用により洗濯物の生乾き特有の臭いが分解、除去されるのである。
【0021】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における除湿装置について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付してその説明を省略する。図5、6に示すごとく、本実施形態の除湿装置は、第一の吸気口1、第二の吸気口2と排気口3を有する本体ケース4と、この本体ケース4内にヒートポンプ5を備えている。ヒートポンプ5は、圧縮機6と、圧縮機6の下流に順次設けた放熱器7、膨張手段8、吸熱器9とにより形成している。
【0022】
第一の吸気口1から本体ケース4内に吸気した空気を放熱器7、吸熱器9を順次介して排気口3へと送風する第一の送風路10と、第二の吸気口2から本体ケース4内に吸気した空気を吸熱器9を介して排気口3へと送風する第二の送風路11と、第一の吸気口1から本体ケース4内に吸気した空気を放熱器7を介して排気口3へと送風する第三の送風路24と、第一の送風路10の放熱器7と吸熱器9の間に除湿ローター13の放湿部14を設け、この除湿ローター13の吸湿部15は第一の送風路10と第二の送風路11の吸熱器9と排気口3の間に設けているとともに、送風手段25を備えている。
【0023】
この送風手段25は、第一の送風手段26と第二の送風手段27とから形成している。第一の送風手段26は、第一の送風路10、第二の送風路11に送風し、第二の送風手段27は、第三の送風路24に送風するものである。第二の送風路11と第二の送風手段27と連通する連通手段28を設け、この連通手段28に、静電霧化手段18を設けている。
【0024】
静電霧化手段18は、放電電極19と、この放電電極19に対向して配置された対向電極20と、これらの対向電極20と放電電極19間に高電圧を印加する高電圧印加部21と、放電電極19を冷却する冷却部22と、この冷却部22の熱を放熱する放熱フィン23とを備えている。この放熱フィン23は、第二の送風路内に突出した構成としたものである。
【0025】
すなわち、本発明においては、第二の送風路11と第二の送風手段27と連通する連通手段28を設け、この連通手段28に、静電霧化手段18を設けたものである。放電電極19を冷却部22によって冷却することにより、放電電極19の先端に空気中の水分を結露させ、その結露させた水に高電圧を印加し、マイナスの電荷を集中させることにより帯電微粒子水を生成していた。ここで、第一の送風手段26によって、第二の送風路11である第二の吸気口2から吸熱器9へ流れる空気が、放熱フィン23に当たることにより、冷却部22でから伝わった熱を放熱させるものである。すなわち、放熱フィン23に流れる空気は、室温の空気である。つまり、除湿風量のノッチを強から弱へ切り替えた場合にも、放熱フィン23に流れる空気は、一定の室温の温度であるため、冷却部22の放熱量、放電電極19の先端での結露速度の変化が抑制できるものである。
【0026】
結果として、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることができるものである。
【0027】
また、除湿した空気と、加熱した空気と共に、帯電微粒子水を排気口3から室内へと送風できるので、洗濯物に送風することにより、洗濯物を乾燥できると共に、洗濯物の生乾き特有の臭いと反応し、それを酸化させることで、臭いの発生を抑制することができるのである。
【0028】
また、静電霧化手段18の放熱フィン23は、本体ケース4の一方側の側面部に隣接した構成である。具体的には、静電霧化手段18は、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間に位置し、放熱フィン23が、側面部30と隣接したものである。
【0029】
すなわち、第一の送風手段26によって、第二の送風路11である第二の吸気口2から吸熱器9へ流れる空気が、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間を流れる。ここで、放熱フィン23が、側面部30と隣接しているので、側面部30に沿って流れる空気が放熱フィン23に当たり易くなり、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【0030】
また、図6、7に示すように、静電霧化手段18の放熱フィン23は、複数の平板形状の平板部23aで形成され、この平板部23aが所定の空間を有し対向して構成し、本体ケース4の一方側の側面部30に対して略直角方向に位置すると共に、第一の送風手段26によって、第二の送風路11である第二の吸気口2から吸熱器9へ流れる空気の流れ方向に対しても略直角方向に位置する構成としたものである。
【0031】
すなわち、第一の送風手段26によって、本体ケース4の一方側の側面部30と放熱フィン23との間を流れる空気は、放熱フィン23の平板部23aへ当たり易くなり、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【0032】
また、放熱フィン23の平板部23aの平面は、垂直方向に位置する構成としたものである。具体的には、平板部23aと平板部23aとの間にある空間が、本体ケース4の一方側の側面部30、および上下方向に開口したものである。
【0033】
すなわち、冷却部22から放熱フィン23の平板部23aに伝わった熱は、平板部23aと平板部23aとの間の空間に溜まることなく、上方向に上昇気流となり抜けやすいので、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【0034】
また、放熱フィン23の上部には、空間部31を設けたものである。これにより、冷却部22から放熱フィン23の平板部23aに伝わった熱は、平板部23aと平板部23aとの間の空間に溜まることなく、上方向に上昇気流となり抜けやすいので、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【0035】
また、放熱フィン23の上部には、側面部30から突出した突出部32を設けたものである。具体的には、側面部30から内方へ突出した突出部32は、略横長箱形状であり、この下面32aは本体ケース4の前後方向に延びた略平面形状である。
【0036】
すなわち、第一の送風手段26によって、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間を流れる空気の一部が、突出部32の下面32aに沿って流れるので、この流れによって、平板部23aと平板部23aとの間の空気が誘引され、上方向に抜け易くなるので、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【0037】
また、連通手段28は、略筒形状で、送風手段25から本体ケース4の一方側の側面部30に突出する構成とし、この連通手段28を囲み、静電霧化手段18を送風手段25に固定する固定部29を設けている。
【0038】
具体的には、連通手段28は、送風手段25である第二の送風手段27から本体ケース4の一方側の側面部30方向へ突出する略円形筒形状である。この連通手段28を囲み、静電霧化手段18を送風手段25に固定する略四角筒形状である固定部29を設けている。
【0039】
ここで、略四角筒形状である固定部29は、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間を流れる気流方向において上流側に位置し、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間を流れる空気の気流方向に対して直角方向に位置する平面部29aを有するものである。
【0040】
すなわち、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間を流れる空気が、固定部29の平面部29aに当たると、この平面部29aに当たった空気の一部が、放熱フィン23へ流れるので、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【0041】
また、固定部29は、第二の吸気口2に対向した位置に構成としたものである。すなわち、送風手段25と本体ケース4の一方側の側面部30との間を流れる空気が固定部29に当たり易く、固定部29の平面部29aに当たると、この平面部29aに当たった空気の一部が、放熱フィン23へ流れるので、冷却部22でから伝わった熱を放熱フィン23で効率よく放熱することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上のように本発明は、第一の吸気口、第二の吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張手段、吸熱器とにより形成し、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を放熱器、吸熱器を順次介して排気口へと送風する第一の送風路と、前記第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を吸熱器を介して排気口へと送風する第二の送風路と、これら第一、第二の送風路に送風するための送風手段を設けるとともに、前記第一の送風路の放熱器と吸熱器の間に除湿ローターの放湿部を設け、この除湿ローターの吸湿部は前記第一と第二の送風路の吸熱器と排気口の間に設け、前記第二の送風路と前記送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設け、この静電霧化手段は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印加部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとを備え、この放熱フィンは、前記第二の送風路内に突出した構成としたものであるので、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることができる。
【0043】
すなわち、本発明においては、第二の送風路と送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設けたものである。放電電極を冷却部によって冷却することにより、放電電極の先端に空気中の水分を結露させ、その結露させた水に高電圧を印加し、マイナスの電荷を集中させることにより帯電微粒子水を生成していた。ここで、冷却部で発生する熱は、放熱フィンに第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気よって冷却されるものである。すなわち、放熱フィンに流れる空気は、室温の空気である。つまり、除湿風量のノッチを強から弱へ切り替えた場合にも、放熱フィンに流れる空気は、風量は変化するものの、温度は室温であるため、冷却部の放熱量、放電電極の先端での結露速度の変化を抑制できるものである。
【0044】
結果として、静電霧化装置のマイナスに帯電した帯電微粒子水の発生量をより安定させることができるものである。
【符号の説明】
【0045】
1 第一の吸気口
2 第二の吸気口
3 排気口
4 本体ケース
5 ヒートポンプ
6 圧縮機
7 放熱器
8 膨張手段
9 吸熱器
10 第一の送風路
11 第二の送風路
12 送風手段
13 除湿ローター
14 放湿部
15 吸湿部
16 駆動手段
17 連通手段
18 静電霧化手段
19 放電電極
20 対向電極
21 高電圧印加部
22 冷却部
23 放熱フィン
23a 平板部
24 第三の送風路
25 送風手段
26 第一の送風手段
27 第二の送風手段
28 連通手段
29 固定部
29a 平面部
30 側面部
31 空間部
32 突出部
32a 下面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一、第二の吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張手段、吸熱器とにより形成し、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を放熱器、吸熱器を順次介して排気口へと送風する第一の送風路と、前記第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を吸熱器を介して排気口へと送風する第二の送風路と、これら第一、第二の送風路に送風するための送風手段を設けるとともに、前記第一の送風路の放熱器と吸熱器の間に除湿ローターの放湿部を設け、この除湿ローターの吸湿部は前記第一と第二の送風路の吸熱器と排気口の間に設け、前記第二の送風路と前記送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設け,この静電霧化手段は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印加部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとを備え、この放熱フィンは、前記第二の送風路内に突出した構成とした除湿装置。
【請求項2】
第一、第二の吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張手段、吸熱器とにより形成し、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を放熱器、吸熱器を順次介して排気口へと送風する第一の送風路と、前記第二の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を吸熱器を介して排気口へと送風する第二の送風路と、前記第一の吸気口から本体ケース内に吸気した空気を放熱器を介して排気口へと送風する第三の送風路と、前記第一の送風路の放熱器と吸熱器の間に除湿ローターの放湿部を設け、この除湿ローターの吸湿部は前記第一と第二の送風路の吸熱器と排気口の間に設けるとともに、送風手段を備え、この送風手段は、第一の送風手段と第二の送風手段とから形成し、
前記第一の送風手段は、前記第一、第二の送風路に送風し、前記第二の送風手段は、前記第三の送風路に送風するために設け、前記第二の送風路と前記第二の送風手段と連通する連通手段を設け、この連通手段に、静電霧化手段を設け、この静電霧化手段は、放電電極と、この放電電極に対向して配置された対向電極と、これらの対向電極と放電電極間に高電圧を印加する高電圧印加部と、前記放電電極を冷却する冷却部と、この冷却部の熱を放熱する放熱フィンとを備え、この放熱フィンは、前記第二の送風路内に突出した構成とした除湿装置。
【請求項3】
静電霧化手段の前記放熱フィンは、前記本体ケースの一方側の側面部に隣接した構成である請求項1又は2に記載の除湿装置。
【請求項4】
静電霧化手段の前記放熱フィンは、複数の平板形状の平板部で形成され、この平板部が所定の空間を有し対向して構成し、前記本体ケースの一方側の側面部に対して略直角方向に位置すると共に、前記第一の送風手段によって、前記第二の送風路である第二の吸気口2から吸熱器9へ流れる空気の流れ方向に対しても略直角方向に位置する構成とした請求項1〜3のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項5】
放熱フィンの前記平板部の平面は、垂直方向に位置する構成とした請求項1〜4のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項6】
放熱フィンの上部には、空間部を設けた請求項1〜5のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項7】
放熱フィンの上部には、側面部から突出した突出部を設けた請求項1〜6のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項8】
連通手段は、略筒形状で、前記送風手段から前記本体ケースの一方側の前記側面部に突出し、前記連通手段を囲み、前記静電霧化手段を前記送風手段に固定する固定部を設けた構成とした請求項1〜7のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項9】
固定部は、前記第二の吸気口に対向した位置に構成とした請求項1〜8のいずれか一つに記載の除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−183332(P2011−183332A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−52708(P2010−52708)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】